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ドルッパ2012報告 - ミューラー・マルティニ ジャパン株式会社

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ドルッパ2012報告 - ミューラー・マルティニ ジャパン株式会社
Muller Martini Japan Ltd.
ドルッパ2012報告
(印刷界7月号より転載)
ミューラー・マルティニ
拡大するデジタル印刷にも焦点
オフセット/デジタル両方に対応
ミューラー・マルティニ ジャパン㈱(本社・東京都板橋区)は、5月24日にミューラ
ー・マルティニグループのブルーノ・ミューラーCEOとミューラー・マルティニ ジャパ
ンの宮﨑靖好専務が、drupa2012でのミューラー・マルティニグループの出展概要と今後の
ビジョンなどについて発表した。今後については「ポストプレス機器メーカーとして、オフ
セット印刷とデジタル印刷のどちらの印刷方式にも対応できる機械を提供してユーザーをサ
ポートしていく」との考えを示した。
drupa2012出展について、ミューラーCEOは「前回のdrupa2008に比べると総来場者数
は約20%減ったものの、来場者の購買意欲は前回よりもかなり高かったと会場では評判だっ
た。当社ブースについては幸いなことに、来場者数の前回に比べての減少はほんのわずかだ
った。我々は今回の出展結果に大いに満足しており、来場者達の反応も大いに前向きだっ
た」と総括した。
印刷産業を取り巻く激しい環境変化の中で成功を維持するためには、市場に自社を市場に
フィットさせることが必要となることから、同社では市場ニーズに柔軟に対応して可能性を
すばやく察知し、それを大いに活用していける能力を意味する「フィットネス」をdrupa201
2の出展テーマに掲げた。
Muller Martini Japan Ltd.
2-5-14 Higashi-Sakashita Itabashi-Ku
174-0042 Tokyo/Japan
Mmnews120720
Tel +81 (0)3 3558 3131
Fax +81 (0)3 3558 3130
[email protected]
www.mullermartini.com/jp
Osaka Service Station
3-14-21 Hishie Higashi-Osaka
578-0984 Osaka/Japan
Tel +81 (0)72 964 5660
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Muller Martini Japan Ltd.
ブースでは「Fit for difference(変化への対応)」のスローガンの下、①製本関係を中心と
した「Bookゾーン」、②印刷物への付加価値創造や印刷周辺業への進出について紹介する
「Print+Finishingゾーン」、③ミーティングプレイス――という3エリアで、出版社や印刷
製本会社に提供できる多様な可能性を提案した。
ワークフロー管理システム
「Connex」で仕事替えを自動化
また、オフセット印刷用に設計されてきた従来の機械やシス
テムについて、さらに開発を進めて「digital ready」仕様とな
った事例を紹介。それらはすべて、データとプロセスのワーク
フロー管理システム「Connex」に接続され、仕事替えは自動
となり、デジタル印刷とオフセット印刷の小ロットで要求され
る素早い仕事替えを実現した。
drupa2012でデジタル印刷が中心的な話題になったことに対して、ミューラーCEOは
「デジタル印刷は生産の効率化および読者・広告クライアントなどのニーズを十分に満たす
多くの可能性を持っている。しかし、オフセット印刷も品質とコスト面で魅力を失ったわけ
ではない。ミューラー・マルティニグループはポストプレス機器メーカーとして、オフセッ
ト印刷とデジタル印刷のどちらの印刷方式にも対応できる機械を提供してユーザーをサポー
トする」と、今後の方向性を明らかにした。
デジタル印刷機と連結して
インライン印刷製本処理
【シグマライン】
「シグマライン」はdrupa2004で初めて発表され
た、連続紙タイプのデジタル印刷機にインラインで
接続しPDF原稿から完成本をシングルパスで生産
する全自動システム。デジタル印刷機で印刷された
連続紙をそのまま折り・断裁加工し、製本仕上げまでをワンパスで行うもので、無線綴じ・
中綴じ・上製本など、様々な型式の製本ができる。その後のさらなる開発により、今日では
極小ロットまでも柔軟かつ効率的に生産できる完全統合システムとなっている。実演では、
新機種の無線綴じ機「パンテーラ・デジタル」と組み合わせてワンマンオペレーションを行
い、印刷製本会社の課題解決法を提案した。
「シグマライン」にはまた、新しい機能として①マルチジョブ機能②シェアジョブ機能―
―が搭載された。判型がほとんど同じでページ数が違う仕事を連続して行う場合でも、従来
は一旦用紙の流れを止めてジョブ替えをするので、ある程度の準備時間がかかっていた。そ
れを、機械を止めずにノンストップで印刷製本することができるのが「マルチジョブ機能」
である。
「シェアジョブ機能」はオフラインの製本ソリューション。印刷された連続紙を折り・断
裁・丁合して1冊のブックブロックにする段階までを「シグマライン」で行い、その先の製
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本仕上げ作業は作業データを送信した別のラインで行うことで、既設機を活用できていろい
ろな製本に対応させることができる。
他社ブースでは、①KBAとRRドネリーが共同開発したインクジェット印刷機(KBA
ブースに展示)から、「シグマフォルダー」「プリメーラデジタル」をインラインで繋いで
中綴じ製本仕上げ②新発表されたHP社製1060㍉幅のインクジェット輪転印刷機「HP
T410 Color Inkjet Web Press」の仕様に対応した新型シグマラインでのインライン印刷製本
処理(HPブース)――というデモンストレーションを行った。
モーションコントロール技術を
世界で初めて無線綴じ機に採用
【アレッグロ】
世界初デビューとなった新型全自動無線綴じ機
「アレッグロ」は、毎時7000回転ながら、各
セクションをサーボモーター駆動にして同期制御
するモーションコントロール技術を世界で初めて
無線綴じ機に採り入れた。これにより、セットアップと切り替えを最短で行うことができる。
モーションコントロール技術とは、それぞれのステーションがダイレクトに駆動され、個々
に制御できるもの。そのため、各部のプロセスが効率化されて切り替えが短くなり、短時間
で最大の生産性を発揮する上、加工ユニットの選択・組み合わせも柔軟にすることができる。
また、本の背の仕上げプレスの継続時間を変えたり、常に本をセンターに置いてプレスでき
るようにもなる。
バリアブルオフセット輪転印刷機
日本でも年内に販売開始
【VSOP850】
最大紙幅850㍉、印刷長はスリーブ式のシリンダーを使
って無段階で印刷サイズを変えられるバリアブルオフセット
輪転印刷機。通常の印刷用紙だけにとどまらずシュリンクス
リーブ、ラベル、カートン印刷などをはじめとした包装・ラベル用途にも適したモデル。こ
の分野もロットが短くなっており、グラビアやフレキソ印刷からオフセット印刷へ移行が進
む市場に対しての提案となる。実演では、異なる印刷素材および印刷長の仕事を素早く切り
替えるデモを行った。
今年中に国内での販売開始を予定している。
【MM Services(サービスパッケージ)】
印刷製本業界では環境の厳しさから、新しい設備投資に躊躇する会社が多い。そのような
ユーザーのために、既存機の性能アップの提案も行った。「MM Services」とは、機械のラ
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イフサイクルに合わせたサービスプランの提案。事例として、2006年製「プリマプラ
ス」中綴じ機に、23種類のアップグレードを展示実演した。
フォトブックなど極小ロットにも
対応するハードカバーライン
【その他】
▽「ディアマントMCハイブリッド」=フォトブックや
オンデマンド製本にも適したハードカバーライン。従来の
ような大中ロットのハードカバー書籍にも、最近増えてい
るフォトブックのような極小ロットにも対応するように設計され、デジタル印刷物からでも
丸背を再現することができる。また、1冊からの製本に対応するべくブックブロックとカバ
ーにバーコードを付けて組み合わせが正しいかを検査し、組み合わせが違う場合は機械を止
めずに排出する。
▽「ベンチュラMCコンパクト」=1人のオペレーターで運転できる、省スペース(2×
2㍍)の自動糸かがり機。
▽「プレストⅡ」=効率と操作性を重視した、シンプルな仕事用の省スペース設計の中綴
じ機。セットアップウィザード機能を持ち「Connex」データプロセス管理ワークフローシ
ステムに接続している。
▽「プリメーラE160」=高生産性の上位機種で、シトマ社のインサート・ラッピング機
とインライン接続して実演。「プレストⅡ」同様のセットアップウィザード機能を持つ。
以上
日本印刷新聞社発行「印刷界」7 月号本文記事を転載
写真は弊社資料を使用しました。
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