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(BRDC)が発生しました!
南丹畜産情報 (No.26)平成24年1月発行 管内で牛RSウイルスと細菌の混合感染に よる呼吸器病(BRDC)が発生しました! 牛呼吸器病症候群(BRDC) ウイルスや細菌とストレス等による免疫状態の変調が複雑に絡み合う ことで肺炎症状が重篤化する呼吸器疾患です。 今回の事例は、牛RSウイルスと細菌(マンヘミア)による混合感染 が確認されました。 牛RSウイルス病 呼吸器症状のほか、乳量が著しく減少したり、流産が起こることもあります。 また、細菌の二次感染で重篤化し、死亡する例もあります。 マンヘミア性肺炎 マンヘミア菌は、健康状態では鼻腔内などに常在しており、輸送や寒冷、ウイルス 感染などのストレスによって肺炎を引き起こします。 牛呼吸器病症候群(BRDC)対策 ストレスの軽減、ウイルス性疾病の予防、二次感染の予防・治療 牛を導入した場合は、3週間以上隔離・観察をしてください。 予防のため、毎年秋に実施する衛指協のワクチン接種を受けま しょう。 また、農場への病原体の侵入防止のため、踏み込み消毒槽の 設置など、飼養衛生管理基準の遵守が重要です。 BRDCの予防については、 当所にご相談ください。 京都府南丹家畜保健衛生所 南丹市八木町木原北東庄18 電 話:0771-42-3308 ファックス:0771-42-5117 <参考> 混合ワクチンには、5種類のウイルスが含まれます。 ○ 牛RSウイルス病 呼吸器症状のほか、乳量が著しく減少したり、流産が起こることもあります。 また、細菌の二次感染で重篤化し、死亡する例もあります。 南丹管内でも、継続して発生がみられています。 ○ 牛パラインフルエンザ 発熱、咳、鼻水等の呼吸器症状がみられ、IBRやアデノウイルス感染症などと 共に輸送熱と呼ばれています。 ○ 牛アデノウイルス感染症 呼吸器症状がみられ、季節に関係なく発生し、子牛の多発性関節炎にも関与 していると考えられています。 ○ 牛伝染性鼻気管炎(IBR) ・ 牛ヘルペスウイルスによって起こる伝染病で、発熱、鼻汁(水様性~膿性)、 下痢、結膜炎(瞼が腫れる)、突然の乳量低下など、様々な症状が認められ ます。 ・ 妊娠牛に感染すると、流産が発生することもあります。 ・ 一度感染すると、生涯にわたり体内にウイルスが潜伏するので、回復した 後も輸送や分娩のストレス等により免疫力が低下すると、再発する恐れが あります。 ・ 致死率は高くありませんが、細菌の二次感染で症状が悪化しやすく、侵入 後は牛舎内にまん延しやすいため、経済的ダメージが大きくなります。 ・ 全国的には、北海道を中心に、毎年500頭を超える発生が確認されてい ます。 ・ 管内でも散発的な発生があります。 ○ 牛ウイルス性下痢-粘膜病(BVD-MD 1型と2型) ・ 1型と2型の2つのタイプがあり、発熱・下痢などの症状がみられるほか、 異常産や繁殖障害などが北海道を中心に問題になっています。 ・ 妊娠初期(100日齢前後まで)に感染すると、生まれてくる子牛は持続 感染牛となり、生涯にわたってウイルスを排出し続けます。 ・ 持続感染牛が存在すると、農場内でウイルスがまん延し、流死産や奇形子 牛の娩出が増えるだけでなく、持続感染牛から生まれる子牛は必ず持続感 染牛になるため、次々に汚染が拡がってしまいます。