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講演1概要(pdf)
鹿児島県自動車・電子関連産業セミナー ○期日・場所 ○講演者 ○演 題 講演概要① H21.8.21(金) ホテルウェルビュー鹿児島(鹿児島市) 株式会社京セラソーラーコーポレーションマーケティング部 ES 事業部副事業部長兼マーケティング部部長 山内 隆志 氏 「国内太陽光発電の現状と今後について」 文責:鹿児島県 1 ・ ・ ・ ・ 2 環境・エネルギー問題と太陽エネルギー 世界年平均気温の変化 +0.8℃(1891→2008 年),日本+1.1℃(1898→ 2005 年),温暖化は急激に進んでいる。 世界人口 2008 年:67 億人→2050 年:92 億人(予測) 膨大な太陽エネルギー→1時間の太陽光の照射で地球の1年間のエネルギ ー需要量をまかなえる。 一次エネルギー供給について,2050 年は約 50%が再生可能エネルギー(太 陽光は 25%),2100 年は約 90%が再生可能エネルギー(太陽光は 70%) 太陽光発電システムとは ・ 1953 年 世界初の太陽電池(米国ベル研究所),1958 年 日本初。 ・ 京セラは 1975 年から事業化。 (太陽電池の分類・特徴) ・ 太陽電池→シリコンと化合物に分かれ,シリコンは結晶系(単結晶と多結 晶)とアモルファスに分かれる。化合物は単結晶と多結晶に分かれる。 ・ 多結晶シリコンは変換効率 13~20%でコストも安く,大量生産に適す。 (国内太陽電池メーカー生産拠点) ・ 関西(KYOCERA,MITSUBISHI,SHARP,SANYO,KANEKA) 九州(三菱重工,ホンダソルテック,昭和シェルソーラー,富士電機シス テムズ,YOCASOL) ・ 日本の太陽電池生産量は世界の 17.6%(08 年)(中国 25.8%,ドイツ 19.2 %) (太陽電池(多結晶)・仕組みについて) ・ シリコン原料→シリコンインゴット→シリコンブロック→シリコン基板 (シリコンウェハー)→太陽電池素子(ソーラーセル)→太陽電池モジュ 1 ・ ・ ・ ・ 3 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 ・ ・ ール 太陽電池素子(上層 n 型シリコン,下層P型シリコン)において,光が当 たると上方にマイナスの電子,下方にプラスの正孔が集まり,上と下を結 ぶと電気が流れる。 蓄電機能はなく,光が当たらないと発電しない。 太陽電池モジュールは耐久性がある。 太陽光発電システム→太陽電池モジュールの電気を接続箱に集め,パワー コンディショナーで直流から交流に変え,電圧を高くして優先的に使える ようにしている。(系統連系) 太陽光発電市場状況 太陽電池生産量(2008 年)は,全世界 6,941MW,日本 1,224MW 日本は中国,ドイツについで 3 位(ただし 2006 年までは 1 位だった) 太陽光発電システム累積導入量(2007 年)は,全世界 7,841MW,日本 1,919 MWで 6 位(1 位スペイン,2 位ドイツ,3 位アメリカ) 日本の太陽電池出荷量(112 万KW(2008 年度))の約8割は輸出,2割 が国内出荷。国内出荷量でも住宅用が約 8 割を占める。 日本の住宅用太陽光発電の導入件数は 2006 年度以降下降→2008 年度から 増加し 5 万 5 千件(補助金復活により)→2009 年度予測は 12 万件へ増(固 定価格買取制度開始)※鹿児島県は 919 件(2008 年度) 福田ビジョン(洞爺湖サミット)→太陽光発電導入量を 2020 年までに現状 の 10 倍,2030 年までに現状の 40 倍を目標。 麻生総理発表(H21.6.10)→太陽光発電量を 2020 年までに現状の 20 倍,2030 年までに現状の 40 倍を目標。 日本の太陽光市場は加速的に伸びていくだろうと考えられる。 国内太陽光発電事業 景気浮揚策としてのグリーン・ニューディール構想(環境省案) 太陽光発電の導入拡大,省エネ荷電や電気自動車などの購入支援,省エネ 住宅の普及,カーシェアリングの実施,環境関連投資への無利子融資,環 境金融の整備など(出典:日本経済新聞 2009.01.09) 太陽光発電システムの関連産業 供給サイド:半導体ガス,絶縁材,計測機器,バッテリー,アルミ材,ガ ラス,金属建材,フィルム,精密機器,電源設備,機械産業, 非鉄金属,電子機器・電気,太陽電池製造装置等 需要サイド:住宅メーカー,工務店,建設ゼネコン,屋根工事,住宅,学 校,マンション,官公庁,工場等 2 ・ スクールニューディール構想 早期に現在の 10 倍の小中高校に太陽光発電累積:12,000 校に設置を目標。 ・ ・ 大規模電力供給用実証研究(メガソーラー:稚内市5MW,北杜市2MW) 電力会社メガソーラープロジェクト(2009 年 9 月電気事業連合会) 2020 年までに 30 拠点 140MWを導入 (九州地区:大牟田太陽光発電所 3MW,運転開始 2010 年予定) 次世代エネルギーパーク事業(25 拠点承認) (九州は,熊本県,長崎県,福岡県等) 環境モデル都市→全国 13 団体,九州は北九州市,水俣市 自治体による屋上緑化条例→緑化の代替措置として太陽電池パネルでも認 められる。 メガソーラー・パートナー事業(宮崎県) 平成 21 年度以降にメガソーラーを実現できる企業の募集(1 か所あたり出 力 1MW以上),自治体としては全国で初めて。 スマートグリッド(スマートメーター) 次世代電力網で,必要に応じて電力を地域全体でやり取りする。 ・ ・ ・ ・ ・ 5 国内太陽光発電助成制度 (住宅用) ・ 国の住宅用太陽光発電導入支援対策補助金 1KW 当たり 7 万円 ・ 地方自治体では 445 自治体が実施(東京都では 10 万円/KW,鹿児島県で は鹿児島市,霧島市) (公共産業用) ・ 経済産業省:地域新エネルギー導入促進事業(1/2 以内補助),新エネルギ ー事業者支援対策事業(1/3 以内補助) ・ 環境省:ソーラー環境価値買取事業(30 万円/KW 補助) ・ 農水省,国土交通省でも実施。 (固定価格買取制度(案)) ・ 日本型買取制度(日本型フィールドインタリフ(FIT))の創設 既に設置されている方,今後 3~5 年間程度に設置されるものに 10 年程度, 48 円/kWh で買い取る。(内閣府経済危機対策(H21.4.10)より) (エネルギー需給構造改革投資促進税制(エネ革税制) ・ 特別償却や税額控除等の優遇制度。 3 6 京セラソーラー事業のご紹介 ・ 京セラ(株):1959 年設立,従業員 66,496 名 ・ 1975 年 ソーラー事業開始。 ・ 1993 年 業界初 住宅用ソーラー発電システムを発売。 ・ (株)京セラソーラーコーポレーション:1996 年設立,従業員 290 名 ・ 世界最大級の太陽電池一貫生産ライン(多結晶) ・ 車載モジュールの採用,太陽電池のハウスメーカー採用(高い品質) ・ 7 導入事例(国内・海外) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 鹿児島市環境未来館 43KW 鹿児島県民交流センター 100KW イオン鹿児島ショッピングセンター 140KW 照国神社(鹿児島市) 30KW 鹿児島における導入実績(H19:13 カ所,H20:10 カ所) 中央官庁,高速道路,コンビニエンスストア,空港,浄水場,工場,ガソ リンスタンド,メガソーラー等 スペイン:サマランカ発電所(13.8MW) 砂漠移動におけるクーラーボックス用 4