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先端科学技術セミナー第7回 超高速光エレクトロニクスの最前線 ー テラの世界 ー 芦田 昌明 D232号室 内線: 6507 [email protected] アウトライン 1. 光通信技術の現状と超短パルスレーザー (今年と2005年のノーベル賞) 2. 強相関電子系と非線形光学応答 3. テラヘルツ時間領域分光法 (2006年のノーベル賞との関わり) The Nobel Prize in Physics 2009 "for groundbreaking achievements concerning the transmission of light in fibers for optical communication" 1/2 of the prize Standard Telecommunication Laboratories Harlow, United Kingdom; Chinese University of Hong Kong Hong Kong, China "for the invention of an imaging semiconductor circuit – the CCD sensor" 1/4 of the prize 1/4 of the prize Bell Laboratories Murray Hill, NJ, USA 光ファイバー 2006年9月29日 世界最大容量、毎秒14テラビットの光伝送に成功 ―ハイビジョン映画約140本分を1秒で転送可能に― 日本電信電話株式会社(以下NTT、東京都千代田区、代表取締役社長: 和田紀夫)は、1本の光ファイバで毎秒14テラビット(テラは1兆)の超大容 量データを160km伝送することに成功しました。この 14Tbps(111Gbpsx140ch)という値は、今までの最高値約10Tbpsを大幅 に上回り、世界最高となるものです。 今回の成果は9月24日からフランスカンヌで開催されたヨーロッパ光通信 国際会議のポストデッドラインペーパとして報告されました。 光通信技術の発展 日経サイエンス 2001年4月号 ムーアの法則 ICに使用されるトランジスタの数は18ヶ月 で倍になる。 光ファイバーの透過損失と群速度分散 通信波長: 1.5μm 群遅延と群遅延分散 幅τ0をもつガウス関数型パルス の幅は以下のように広がる。 群遅延(GD): d l dk 群遅延分散 光物理学基礎 1 dk d d l [ n( )] d c c Q k n( ) l 石英の屈折率、群遅延、群遅延分散 虹 応用電磁気学 光物理学基礎 様々な物質の電子状態 固体電子論 半導体物理 典型的な絶縁体の吸収スペクトル 格子振動 (フォノン) 励起子 バンドギャップ 固体電子論 光物理学基礎 EDFA: Er ドープファイバ増幅器 1.55 μm (C 帯), 1.58 μm (L 帯)帯の増幅 0.98 μm 1.49 μm (S 帯) は Tm ドープ 富士通研究所 やさしい技術講座より WDM: 波長分割多重方式 富士通研究所 やさしい技術講座より DWDM: 10 Tb/s を越えて DVD 270枚分の情報を1秒で OFC 2001 (Mar. 22) 2006年9月29日 世界最大容量、毎秒14テラビットの光伝送に成功 ―ハイビジョン映画約140本分を1秒で転送可能に― 日本電信電話株式会社(以下NTT、東京都千代田区、代表取締役社長: 和田紀夫)は、1本の光ファイバで毎秒14テラビット(テラは1兆)の超大容 量データを160km伝送することに成功しました。この 14Tbps(111Gbpsx140ch)という値は、今までの最高値約10Tbpsを大幅 に上回り、世界最高となるものです。 今回の成果は9月24日からフランスカンヌで開催されたヨーロッパ光通信 国際会議のポストデッドラインペーパとして報告されました。 光通信技術の発展 日経サイエンス 2001年4月号 光スイッチの現状 電気光学スイッチ MEMSスイッチ バブルスイッチ 導波路型熱・光スイッチ 液晶スイッチ ファラデー効果スイッチ 全光スイッチ 非線形光学スイッチ Si photonics by Intel 3.2Gbpsのデータ転送速度 を実現し、42Gbps を目指す。 25本のレーザーを束ねれば、 あわせて1Tbpsクラスのデー タ転送も可能 IDF 2008 Spring Si photonics by Intel 光スイッチの現状 電気光学スイッチ MEMSスイッチ バブルスイッチ 導波路型熱・光スイッチ 液晶スイッチ ファラデー効果スイッチ 全光スイッチ 非線形光学スイッチ MEMS: MicroElectroMechanical Systems 切り替え速度 ~ms 日経サイエンス 2001年4月号 33, 34頁 光で光をコントロールする 非線形光学応答とは? 強い光 信号光 信号光 n0 n n0 n2 I 光に対する物質の応答 弱い光 強い光 微小振動ではなくなる 調和振動子 非調和振動 非線形光学効果 超高速光スイッチのための非線形光学材料 光学非線形性 屈折率変化: n = n0 + n2I 二光子吸収: = 0+ I 大きな非線形性と超高速応答が必要 T 非線形光学材料 入力パルス 出力パルス ゲートパルス 非線形光学スイッチ 屈折率 n = n0 + n2 I 非線形位相シフト ΔΦ = 2πn2 I L / λ π 位相シフト 干渉計 日経サイエンス 2001年4月号38頁 全光スイッチ用光学材料に求められる条件 室温動作 動作波長: λ ~ 1.55 μm 超高速応答: τ < 1 ps for T-1 > THz 超高速処理: nL/c < 1 ps for successive operation n0 L < 30 μm 耐久性 T 非線形光学材料 入力 パルス 出力 パルス 制御パルス L 全光スイッチ実現のための光学非線形性 共鳴型: |e コヒーレントな効果 光学的シュタルク効果 ハーフギャップ非線形性 インコヒーレントな効果 |g キャリア等の実励起 → 巨大な非線形性 遅い回復 非共鳴型: 超高速応答 非常に小さな非線形性 三次非線形性の性能指数 (Figure of Merit) P = P + P (3) + P (5)+ ・・・ (3)) (3)) 100 Anthracene (Surface) 10- 3 ZnSe CuCl(MC) BaTiO 3 10-6 GaAs MQW Si CuCl(Biex) (Bo(l GaAs (LT) | 二光子吸収 ∝ Im( 非線形屈折率 n2 ∝ Re( |/ ・E E E (3 ) P (3)= [esu cm] 三次の光学非線形性 10- 9 Figure of Merit: | (3)|/ CuCl (LT) CdSSe(MC) 10 -12 GaAs PDA 10-15 100 吸収係数 応答速度 103 106 109 1012 1 1/ [s ] 1015 アウトライン 1. 光通信技術の現状と超短パルスレーザー (今年と2005年のノーベル賞) 2. 強相関電子系と非線形光学応答 3. テラヘルツ時間領域分光法 (2006年のノーベル賞との関わり) 非線形光学効果を用いた波長変換技術 遠赤外 3mm 300 m 1011 1012 中赤外 30 m 1013 frequency (Hz) 可視 3 m 300nm 1014 1015 THz ダイポールアンテナ 半導体表面 光整流 (差周波発生) (パラメトリック増幅) DFG + OPA (高調波発生) SHG エレクトロニクス (電気伝導) (バンド内遷移) フォトニクス (光学応答) (バンド間遷移) 光物理学基礎 二次の非線形性χ(2)の効果 ω 三光波混合 ω1 2 ω1 ± ω2 二倍高調波発生 (SHG) ω → 2ω 和周波発生 (SFG) ω1, ω2 → ω1 + ω2 差周波発生 (DFG) ω1, ω2 → ω1 - ω2 光整流 ω → 0 (DC) 光パラメトリック増幅 (OPA) ω → ω1, ω2 (ω = ω1 + ω2 ) 光物理学基礎 ポンププローブ測定配置 Trigger 1kHz Regenerative 再生増幅器 amplifier OPA SHG DFG チタンサファイア レーザー probe Probe 0.1-2.1 eV pump Pump 0.8-2.4 eV SHG SFG OPA SHG E || b 試料 290 K SFG バルク結晶 ~ 100 m Sr2CuO3の室温光ゲート動作 Double pump: 1.2 m probe: 1.4 m テラビット動作が可能! 二光子 許容準位 プローブ光 ポンプ光 fmax~ 10Tbits/s T. Ogasawara et al.: Phys. Rev. Lett. 85, 2204 (‘00). 高繰り返し動作 T 0 Pile up back = incoh /[1-exp(-T/ )] coh Modulation depth : fmax= peak / coh/ ( incoh back ) >1 Sr2CuO3の二光子吸収係数 Eg-3 スケーリング則 従来の半導体(バンド 絶縁体)より一桁程度 大きい! E. W. Van Stryland, et al.: Opt. Lett. 10(1985)490. Sr2CuO3の非線形屈折率と二光子吸収 室温で大きな非線形性 2 1.2 1 ( m) 160 290K 0.5 2 120 1 ps at 290K 0 80 -3 τ 1.4 1.0 cm /GW) 超高速緩和 1.6 n2 (10 ブロードなスペクトル 耐久性 高い破壊閾値、融点 0 -0.5 40 -1.0 0.6 0.8 1.0 1.2 0 Photon energy (eV) 光ファイバー 通信波長帯 M. Ashida et al.: Appl. Phys. Lett., 78, 2831 (’01). (cm/GW) n2 10-12 cm2/W at 1.55 m 1.8 一次元銅酸化物 Sr2CuO3 : 結晶構造 Sr Cu O Cl 典型的な一次元モット絶縁体 超伝導物理 モット絶縁体 バンド絶縁体 Transfer t Repulsion U U>t Full-filled Half-filled Exchange: J conduction バンドギャップ UHB LHB valence 異なる軌道 スピン自由度は凍結 モット-ハバー ドギャップ ~ U 電子間相互 作用による 同じ軌道 スピン自由度の存在 半導体物理 超伝導物理 一次元銅酸化物 Sr2CuO3 : 電子構造 O2- Cu2+ O2- Cu2+ O2- + Cu2+ O2- CT クーロン斥力 U 10 eV 交換相互作用 J|| 0.3 eV スピンの励起が存在 J << J|| 鎖間の相互作用は無視できる クラスター計算:2バンドハバードモデル H i ( ni U i ni ni ci ci , ni V ni ni 1 ( 1)i ni t ( ci ci 1 ci 1 ci ) i ni ) サイト内クーロン斥力エネルギー UCu :10eV, UO : 6eV 隣接ホール間のクーロン相互作用 V : 1eV Cu サイトと O サイトのトランスファー積分 t :1eV Cu と O サイトのエネルギー差 2ε=|εCu -εO|: 2eV ● ○ Cu O 12 サイト 一光子吸収と二光子吸収 実験結果 (cm/GW) 160 T. Ogasawara et al.: Phys. Rev. Lett. 85, 2204 (‘00). 3 120 2 80 40 1 0 0 1.0 Uが大きいときだけ 二光子吸収が増大 4 Sr2CuO3 290K 1.5 2.0 2.5 Photon energy (eV) M. Ashida et al.: Appl. Phys. Lett., 78, 2831 (’01). 3.0 (105 cm-1) 計算結果 Sr2CuO3 のエネルギー準位図 二光子帯 2eV 一光子帯 1ps 交換エネル ギー ~πJ 1eV スピノン Suzuura et al.: Phys. Rev. Lett. 76, 2579 (1996). cf. フォノン Sr2CuO3の超高速光学非線形性 一次元モット絶縁体Sr2CuO3は非線形光学材料として有望 大きな非線形性 n2 ~ 10-12 cm2/W Large U 強い電子相関 超高速応答 ~ 1 ps Large J 大きなスピン 交換エネルギー 超伝導物理 光励起状態の「物性」測定 光学応答 可視・赤外域過渡吸収スペクトル 電子励起状態の緩和ダイナミクス 電気伝導 テラヘルツ領域ポンプープローブ分光 キャリアの応答、光誘起金属ー絶縁体転移 磁性 時間分解磁気分光 スピンダイナミクス、光誘起磁性 強相関電子系 電子間相互作用が物性を支配 → 特異な現象 ペロブスカイト型銅酸化物 高温超伝導 ペロブスカイト型マンガン酸化物 巨大磁気抵抗 GaAs FET 構造 電気伝導 量子ホール効果 磁性 光学応答 光誘起相転移(金属絶縁体転移、光誘起磁性) 強い電子間相互作用 → 大きな光学非線形性 超伝導物理 バンド絶縁体 vs モット絶縁体 バンド絶縁体 (filled band) モット絶縁体 (half-filled) 電子間相互作用 (U) 弱い (U<t) 強い (U>t) →独立粒子近似 「バンド理論」 → 強相関電子系 「多体効果」 光励起効果 素励起描像 光励起キャリア バンド構造自体の変化 半導体物理 超伝導物理 強相関電子系と超高速レーザー 超短パルス レーザー技術 モード同期 チタン サファイアレーザー + 1990 再生増幅器 2000 + 波長変換 フェムト秒レーザー技術 → テラヘルツ発生技術 強相関電子系 高温超伝導 巨大磁気抵抗 新技術 広帯域レーザー 広いエネルギー領域 光誘起相転移 La 3+ O2- 高純度単結晶成長 薄膜作製技術 Cu2+ c a b 新しい 物理学 チタンサファイアレーザー 超短パルス チタンサファイアレーザー 0.12 Auto correlation trace エネルギーと時間の不確定性関係 △ν △τ ≥ 1 0.10 Intensity 0.08 0.06 パルス幅 6fs 0.04 エネルギーと時間の 不確定性関係 0.02 0 -40 -20 0 20 40 Time (fs) 10000 広いスペクトル幅 650-1050nm Venteon spectrum Intensity (arb. unit) 8000 6000 4000 2000 0 500 600 700 800 wavelength (nm) 900 1000 1100 光共振器 mλ/2 = L ∴ νm = mc/2L 光物理学基礎 Δν = c/2L Δω = πc/L モード同期レーザー(1) 数学C モード同期レーザー(2) N Et 0 m N E0 sin[(2 N 1)( sin[( t E L E 0 exp[i ( m t t m ], ) / 2] exp(i 0t ). ) / 2] L δt=2π/[(2N+1)Δω]=1/νBW L νBW α=α0/(1+I/Is) The Nobel Prize in Physics 2005 Roy J. Glauber For his contribution to the quantum theory of optical coherence. John L. Hall Theodor W. Hänsch For their contributions to the development of laser-based precision spectroscopy, including the optical frequency comb technique. 光周波数コム技術とは? (The Nobel Foundation Website) 光周波数コム技術 t 光の周波数を決める「ものさし」 マイクロ波と光の周波数を繋ぐ 原子時計の精度の向上 数学C 物理学定数(微細構造定数)の時間変化 重力による時間の遅れ (鉱物探査) 原子時計 Cs原子の遷移振動数 9,192,631,770Hz (マイクロ波帯) この値から1秒を定義 電波時計 (独)情報通信研究機構 小金井市 Global Positioning System (GPS) 基礎科学と先端技術 超短パルスレーザー 波長変換技術 技術開発 物性研究 強相関電子系の特異な光学応答 超精密周波数測定技術 基礎研究 新規技術 統一理論、一般相対論 アウトライン 1. 光通信技術の現状と超短パルスレーザー (今年と2005年のノーベル賞) 2. 強相関電子系と非線形光学応答 3. テラヘルツ時間領域分光法 (2006年のノーベル賞との関わり) The Nobel Prize in Physics 2006 for their discovery of the blackbody form and anisotropy of the cosmic microwave background radiation John C. Mather George F. Smoot 1/2 of the prize 1/2 of the prize USA NASA Goddard Space Flight Center USA University of California Berkeley (The Nobel Foundation Website) フォトンのエネルギーと温度 熱エネルギー ≈ k BT 常温 可視光 h 300 K k BT ≈ 26 meV 400 nm ~ 750 nm 1.5eV ~ kB :ボルツマン定数 8.61735 10 5 eV / K 黒体輻射のスペクトル 3eV 35000 K 宇宙の背景輻射は 2.7K ビッグバンの名残 遠赤外、マイクロ波領域 量子力学 統計力学 テラヘルツ(THz) 領域 とは THz エレクトロニクス フォトニクス マイクロ波 可視 X-線 γ-線 周波数 (Hz) MF,HF,VHF,UHF,SHF,EHF 0 10 3 10 10 10 10 10 10 10 10 k ilo m eg a g ig a t e ra peta exa zett a yotta レーダー ??? 15 光通信 1THz 4.1meV 48K 医学 21 24 9 ラジオ 12 18 6 宇宙線天文学 テラヘルツ波を中心に見た電磁波スペクトル Wavelength 3mm 300mm 30mm 極超短波 マイクロ波 ミリ波 GHz 10GHz 0.1THz 300 m サブミリ波 遠赤外 THz 3 m 30 m 中赤外 10THz 近赤外 100THz Frequency TV 放送 衛星放送 レーダー 電波天文学 回転準位 振動準位 300nm 光通信 PHz テラヘルツ波の特徴 • • • • • • • • 超高速(光)エレクトロニクスの周波数 高分子(DNA、蛋白質、糖など)に固有の吸収特性 可視域で不透明な多くの物質を透過 プラスチック、紙、セラミック、脂肪、半導体等 可視・近赤外光よりも散乱の影響を受けにくい →紛体を透過 水分に敏感(吸収大) X線に比べて人体への安全性が高い 栃木ニコン THzイメージング – セキュリティーチェック - 理研 科学警察研究所 プラスチックを透視 封筒の中身を透視 さらに物質の同定も 薬の同定 アスピリンとサリチル酸のTHzスペクトル M. Walther et al.: FM&M Workshop on Medical Diagnostics, 2001. THz 分光の応用 物性測定 キャリアダイナミクス 不純物濃度 (高)分子の回転・振動分光 量子力学 半導体物理 バイオサイエンス 薬の同定 ラベルフリーDNA分析 (Nagel et al.: APL 80, 154 (2002).) イメージングとの組み合わせ 透視? ドルーデモデル md2x/dt2 = – mγdx/dt– e E0 exp(–iωt), x(t) = x0 exp(– iωt), E(t) = E0 exp(–iωt), x0 = eE0/[m(ω2 + iγω)]. P = –Nex, = –Ne2E/[m(ω2 + iγω)]. D = ε0 E + P ≡ε 0 ε E τ≡ 1/γ, (散乱時間) ∴ε= 1 – Ne2/[ε0m(ω2 + iω /τ)] = 1 – ωp2 /[ε0m(ω2 + iω /τ)]. ωp2 = (Ne2/ε0m)1/2. (プラズマ振動数) Alの反射率スペクトル 光物理学特論 v(t) ≡ dx/dt, j ≡ –Nev = σ E ∴σ = σ0 /[1 – iω /τ)] (= – iε0ω(ε – 1)). (光学伝導度) σ0 ≡ (Ne2τ/m). (直流伝導度) 赤外スペクトルの測定から (接触しなくても)計れる。 半導体物理 20 10 cm-3 10 18cm -3 unimplanted Transmittance 10 19 cm -3 Carrier concentration 不純物濃度の異なるSiウエハーのTHzイメージ B ion implanted high low MgB2 の超伝導ギャップの観測 R. A. Kaindl et al.: PRL 88, 027003 (2002). 250KHz Regen. ZnTe EO sampling 100, 200nm film on Al2O3 T→大 6-36K 2Δ=5meV 超伝導物理 アンテナによるTHz時間領域分光法 100 m ZnTe 光伝導アンテナを用いる発生・検出 発生 E∝∂je/∂t 検出 jd ∝ ∫E(τ)N(τ-t)dτ S. Kono et al.: Appl. Phys. Lett. 79, 898 (’01). 時間領域分光法の利点 電場の時間応答を直接測定 位相情報の利用が可能 振幅・位相情報の解析から複素屈折率の実部と虚部を取得 パルス波使用 試料内部の光伝播の様子を追跡しながら解析処理可能 超高速ポンプープローブ分光への発展 L 背景輻射の影響なし 室温で動作 cf. パルスNMR, パルスESR E0(t) sample E(t) E(ω) / E0(ω) = exp{[-i(n(ω)-1]Lω/c)} 複素誘電率 (n,α), (ε1,ε2), (σ1,σ2) クラマースークローニッヒ変換、 エリプソメトリーが不要 THzイメージング原理図 小麦粉中に埋められた物体 Cable clamp Signal 振幅モード W A Time T 時間遅延モード パルス幅モード THz時間領域イメージングの特徴 乾燥した誘電体(紙、プラスチック、セラミック)のイメージング 透明でも屈折率から物質が同定可能 散乱の影響が小さい。 (a: 散乱体の大きさ) Rayleigh 散乱 ∝ 1 / λ4 λ ≫ a Mie 散乱 ∝ 1 / λ2 λ a 空間分解能に乏しい。 Rayleigh criteria λ / 2 → 近接場分光、中赤外域への広帯域化 30 m GaSe with PC antenna 5 Amplitude (arb. unit) Electric Field (arb. unit) アンテナによる光電場の直接検出実験 0 -5 12fs 30 m GaSe with PC antenna 100 10 1 -10 0 200 400 Time (fs) 600 800 0 20 40 60 80 100 120 140 Frequency (THz) 100THz(3μm)の赤外光まで電場の 振動を直接検出(世界最高記録) アンテナによる光電場の直接検出実験 0.04 10 Amplitude(a.u.) 0.02 Amplitude(a.u.) Amplitude(a.u.) 0.03 0.01 0.00 -0.01 1 -0.02 0.1 -0.03 -0.04 700 0 800 500 900 1000 1000 Time(fs) 1500 1100 2000 1200 0 50 100 150 200 Frequency(THz) 170THz(1.8μm)を超える赤外光まで 電場の振動を直接検出(世界最高更新) アンテナで光電場を直接検出する !! エレクトロニクス 電波 光 波長 300 m 3mm 300mm 30mm 極超短波 マイクロ波 ミリ波 GHz 10GHz 0.1THz サブミリ波 遠赤外 ゲート光 A THz 周波数 3 m 30 m 中赤外 10THz 300nm 近赤外 100THz PHz 光の波 光通信 光強度の測定 アンテナで光電場はどれだけ高い周波数まで検出可能か?