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動物実験計画書記入例
記載方法 動物実験計画書記入例 ★動物実験倫理委員会を経由して学長に提出する書類 ■ 新規 実 験 課 題 実 験 責任者 共 同 実 験 者 忘れずに記入する→ □ 継続(前承認番号:新大研第○○-○号) 情報公開 提出 2015 年 7 月 1 日 ■ 全面開示 □ 部分開示 胚操作技術を用いた研究支援体制の確立 所 属 脳研究所(動物資源開発研究部門) フリガナ 職 名(助教以上) 所 研究領域区分 属 職 名 名 ○○○○ ○○ 氏 ○○○○ ○○ E – mail ○○○@bri.niigata-u.ac.jp ㊞ 名 所 TEL 227 - 2165 属 職 名 氏 名 ■ 医歯学 □ 生物学 □ 農学 □ その他( 種 使用動物 氏 学内連絡先 名 マウス(通常は 1 種) 年 (日・週・月) 齢 微生物学的保証 入手方法 実験予定期間 4〜12 週 □ なし ■ あり ) 性 別 使用予定頭数 ■ 購入 □ 自家繁殖 □ 譲渡 ■♂ ■♀ 合計 100 頭 ■ その他(体外受精法による繁殖) 2015 年 8 月 1 日 〜 2018 年 3 月 31 日 (最長3年以内の年度末まで) 実験区分 ■ 一般実験 安全管理上の 規制対象実験 □ なし ■ あり □ 技術開発・手技習得 □ 学生実習 動物実験を必 要とする理由 □ 感染 □ 発癌 □ 安全性(毒性) □ RI 投与 □ 放射線照射 □ 遺伝子導入 ■ 遺伝子改変 (遺伝子改変動物の管理レベル: ■ P1A □ P2A ) (遺伝子名:EGFP, LacZ ←拡散防止措置確認申請書の提出が別に必要 ) 【「遺伝子導入」又は「遺伝子改変」にチェックした場合,第二種使用等拡散防止措置 確認申請書の承認番号(SD○○○) [申請中の場合は申請番号(D○○○)]を記載】 (承認番号/申請番号: SD○○○ ) 施設等番号 ○○ □□学部◇棟△階 ○○○○室 (認定施設番号) 実験室等番号 △△ ■■学部◆棟▲階 ●●●●室 (認定実験室番号) ■ 代替手段がない □ 代替手段の精度が不十分 □ その他( ) 手術の有無 □ なし ■ あり(手術後、およそ 19 日間観察) 組織の移植 ■ なし □ あり(移植後、およそ 日間観察) 腫瘍の移植 ■ なし □ あり(移植後、およそ 日間観察) 倫理基準に基 づく動物に与 える苦痛度の カテゴリー分 類(自己判断) □ A 生物個体を用いない実験あるいは植物,細菌,原虫,又は無脊椎動物を用いた実験 □ B 軽微なストレスあるいは短時間の弱い痛みを与える (通常の保定による注射や経口投与等) ■ C やや強い痛みとストレスを伴う(手術後覚醒させる実験等) □ D 慢性的な強いストレスや痛みを与えるが実験の性格上回避が難しい(発癌,腫瘍・臓器移植,中毒等) □ E 無麻酔下で許容限界に近いストレス又は痛みを与える(長期の拘束・絶食・絶水等) 【カテゴリーE に該当する場合】研究の必要性・動物に与える苦痛への対処法を詳細に記載し添付すること ※判断の際の参考として「記入要領」の付表1,2を参照ください。 実験処置時の 苦痛排除法 ■ 麻酔 □ 特に必要としない □ その他( 安楽死の方法 ■ 麻酔薬の過剰投与(麻酔薬名:イソフルラン簡易法 ■ 頸椎脱臼 □ 炭酸ガス吸入 □ 麻酔下灌流固定 □ 麻酔下全採血又は放血 □ その他( 動物死体処理 ■ 専門業者委託(焼却) □ その他( 飼養保管施設 の設置場所 動物実験室の 設置場所 ) ) □ 断頭 ) ) 実験プロトコール ( 実験目的、実験内容と手術方法等の間に整合性があること。略称は避けること。) 実験目的(何をどこまで明らかにするのかを具体的に記入のこと) ★本実験計画に動物個体を用いなければならない理由と動物種の選択について記載する. ★情報公開されることを前提に,本研究の意義を「社会へ説明」するように心掛ける(何に役立つのかを明確にする) . ★計画書の審査は法学系や人文系の先生も行うため,可能な限り当該分野の非専門家に分かり易い平易な文章で記載する. ★計画書の内容は, 「動物の受ける苦痛」(Cost)よりも「研究の意義」(Benefit)が大きいかどうかの観点から評価される. ★継続実験の場合は,前回までの成果や進行状況を記載し,実験を続ける意義を明確にする. 環境汚染や廃棄等に注意が必要な物質又は微生物等の使用: ■ なし □ あり (「あり」にチェックをいれた場合、以下の「物質(微生物)名」~「不活化法」を記入) 物質(微生物)名: ヒト・動物への危険性:□ なし □ 少し危険 □ 大変危険 微生物の安全度区分: レベル □1 □2 □3 投与経路・体内分布・排泄: 不活化法: 実験内容(目的達成のために、どのような手順で実験を行うのかを具体的に記入のこと) ★処置内容(in vivo の検討)を網羅する必要がある(苦痛度の高いものに関しては下欄に詳細を記載) . ★採材後の内容(in vitro の検討)に関しては簡略で良い(安楽死後の実験内容は動物に与える苦痛度に関係が無いため) ★「苦痛度」の記載に関しては「処置後の苦痛」を正確に表現することが最も重要. ★研究途中で内容に若干の変更があっても,処置内容や苦痛度に大きな変化が無ければ,特に問題とはならない. ★カテゴリーE(カテゴリーDの一部)などの極めて苦痛度の高い実験を行う場合は,苦痛を与える動物数を明記する. (実験群を設定し,使用動物数の根拠を明確にするのが望ましい) 記載例(カテゴリーC) 胚移植:胚細胞(主に2細胞期胚)を偽妊娠処理した雌マウスの卵管内に移植する.本手術は一般的に確立された技術で, 通常,覚醒後に苦痛のサイン(活動量の低下など)を認めることは無い(下欄に記載しても良い). ★強い苦痛のサインとは? 摂食障害,数日間で20%以上の急激な体重減少,腫瘍重量が体重の10%以上,反応欠如,呼吸促迫,強い自損行為など ★様々な薬を投与する可能性がある場合? 苦痛度に大きな変化が無いならば「○○○などの薬品を腹腔内投与する」と記載しても良い. 動物の処置(手術、腫瘍移植、臓器移植等)の方法 麻酔等薬品名 ★処置内容(主に苦痛度の高い処置)に関して具体的に記載する. ★「実験内容」との重複は可能な限り避ける. ★意外に忘れやすいのが抗体作成実験(カテゴリーDとなることもある) CCACガイドラインを参考にすると良い (http://www.med.akita-u.ac.jp/~doubutu/kokudou/rinri/CCAC.html) マウスにおける使用量の例を記載する 【60分以内の処置の例】 ペントバルビタール 50mg/kg 腹腔内投与 処置後の動物のケア (苦痛の軽減、保温、感染予防等) の方法、及びエンド ポイント (実験終了時期) の判定基準 ★処置後のトラブルを推定してエンドポイントを設定すると良い ★処置中の苦痛は麻酔で解除できるので,処置後の苦痛を正確に評価する. ★カテゴリーDの一部の実験では鎮痛剤の投与を検討する. 記載例(カテゴリーC) 本研究においては慢性的な強い苦痛を与えることはないが,手術後にもし摂 食障害や反応欠如などの苦痛サインが認められれば,安楽死を行い,その原 因を検索する. 実験計画検討専門委員会 確認にあたっての修正:□有□無 【30分以内の処置の例】 ケタミン 100mg/kg キシラジン 10mg/kg 上記混合液を腹腔内投与 (効果が安定している) 【吸入麻酔の例】 イソフルラン吸入(麻酔瓶による簡易法) 上記を1〜3%で使用(麻酔器を使用) 【鎮痛薬の例】 ブプレノルフィン 0.05mg/kg 12時間毎に皮下注射 動物実験倫理委員会 年 月 日 投与量及び方法 ※ケタミン等麻薬使用の場合は、麻薬研究者免許(申 請中の場合は申請書)の写しを添付すること 学 年 □ 動物実験指針に適合する。 □ 動物実験指針に適合しない。 承認番号: 月 長 承 認 日 本実験計画を承認します。 新大研第 号 新潟大学長 動物実験計画書記入要領 [動物実験計画書の提出にあたっての注意事項] 動物実験希望者は「動物実験計画書」(以下「計画書」)を提出して動物実験倫理委員会の審査を受け、学長 承認を得る必要があります。哺乳類、鳥類又は爬虫類を用いる実験を計画するときは「新潟大学動物実験規則」 を読み、 「動物の愛護と管理に関する法律」、 「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」、 「動物実験に関する基 本指針」等の動物実験に関する法律や基準、勧告に従って下さい。実験計画検討専門委員会(以下「専門委員 会」)が上記規則・指針等及び「倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類」(付表、以下「倫理基準カ テゴリー分類」 )に照らして、実験計画全般にわたって一次審査を行います。特に動物福祉への配慮及びヒトと 動物に対する危険性については重点審査されます。 「計画書」の作成や実験に関して不明な点等がありましたら 五十嵐、旭町両地区の専門委員もしくは動物実験施設管理者等の専門家にご相談下さい。専門委員会では提出 された計画書に関して、必要に応じ実験責任者のヒアリングを実施します。 「計画書」は実験(飼育)開始予定 日の少なくとも2週間前までにメールにより提出して下さい。なお、 「計画書」を提出せずに実施している動物 実験に対しては、動物実験倫理委員会より実験中止を勧告します。 提出先アドレス 旭町地区 [email protected] 五十嵐地区 [email protected] [動物実験計画書の記入にあたっての注意事項] 計 画 書 は 実 験 責 任 者 が 書 い て 下 さ い 。 様 式 は 新 潟 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ (http://www.niigata-u.ac.jp/research/10_research_170.html)よりダウンロードできます。情報公開法に 基づき開示されることがありますのでワープロで記入して下さい。記入不備の場合は審査できませんので該当 するすべての項目について明記して下さい。選択項目は□を塗り潰すかチェックマークを入れて下さい。 (1) 新規、継続の別 どちらかを選択して下さい。遂行中の実験を継続したい場合は、前承認番号を記入の上、元の計画書に記載 の実験期間終了日の2週間前までに提出する必要があります。実験の承認期限でもある終了日を確認して下 さい。 (2) 情報公開 個人が特定される項目(ただし、講師・助教授・教授の氏名を除く)及び研究のプライオリティーの保護を 必要とする項目は不開示とすることができますが、公開が原則であることを念頭に希望する方を選択して下 さい。全面開示とは開示請求があった場合、個人が特定される項目以外をすべて開示することで、部分開示 とは本人の不利益(研究のプライオリティーなどの開示)になると思われる箇所を本人の責任で塗り潰すこ とです。 (3) 実験課題 略称を用いずに実験内容を端的に表現して下さい。 (4) 実験責任者 計画書に基づく実験に直接たずさわり、全てに責任を持つ教員が実験責任者となります。名目上の責任者で はありません。所属は学系、附属センター、研究所(機構)、医歯学総合病院等の名称を記入して下さい。 連絡事項等は責任者に通知しますので必ず連絡先を記入して下さい(E メールでの連絡を優先します) 。 (5) 共同実験者 共同実験者とは当該実験に関わる研究者(教員、大学院生等)及び飼育担当者のことです。所属は責任者同 様、学系等を記入して下さい。学生実習の場合は学生の氏名等を記入する必要はありません。 (6) 研究領域区分 該当する項目を選んで下さい。 (7) 使用動物 種は1種のみの記入とし、同一内容の実験を、種を変えて行う場合は計画書を別個に提出して下さい。♂♀ 両性用いる場合は両方マークし、年齢は日齢、週齢、月齢、年齢のいずれかで表記して下さい。使用予定頭 数は予備実験や群のサイズを考慮し、妥当な総数として下さい。微生物学的保証が「あり」とは、定期的な モニタリング検査により重要な感染症のないことを確認している生産場由来の動物(SPF 等)や検疫による 検査証明書又は予防接種証明書等の提示が可能な場合です。入手方法欄の「購入」は生産場由来の購入動物、 「自家繁殖」は実験者が購入等で入手した動物を交配して得た産仔及びその子孫、「譲渡」は他機関から分 与された動物を用いる場合をそれぞれ指します。該当する項目をすべて選んで下さい。 (8) 実験予定期間 計画書の審査及び手続きに要する期間(最短で約2週間)を考慮して実験開始日を設定して下さい。実験開 始から終了までは最長3年です。終了予定日は開始から3年以内の年度末(3月31日)として下さい。 (9) 実験区分 該当する項目を選んで下さい。通常の研究目的(繁殖、発生、遺伝・育種、飼養・栄養、行動、代謝、免疫、 移植、治療、微生物等)の実験はすべて一般実験になります。 (10) 安全管理上の規制対象実験 「あり」の場合は該当する実験項目をすべて選択して下さい。ここに掲げた実験を行う場合は、ヒトや動物 の安全確保と環境汚染を防止するための厳格な管理が求められます。法律によって規制を受けるものが多 いので事前によく調べておいて下さい。有害な化学物質を投与する実験や感染実験については特に注意を 要するため、裏面の該当項目にその詳細を記入して下さい。特定の遺伝子を導入(Tg)もしくは破壊(KO)し たり、治療のため体内に注入した動物を飼育する場合は「遺伝子組換え生物等の規制による生物の多様性 の確保に関する法律」に基づく拡散防止措置が必要です。取り扱う遺伝子名を明記し、動物の保管・管理 上適合する物理的封じ込めレベルを選択して下さい。なお、遺伝子改変動物等を用いる実験については、 「第 二種使用等拡散防止措置確認申請書」を提出し、遺伝子組換え実験安全委員会による確認審査を受ける必 要があります。実験室(飼育室)の認定の有無とともに事前に確認して下さい。 (11) 飼養保管施設の設置場所及び施設等番号、動物実験室の設置場所及び実験室番号 実験に使用する動物を飼養している施設及び実験を行う実験室について、それぞれ設置場所と認定施設(実 験室)番号を記入してください。 (12) 動物実験を必要とする理由 動物個体を用いない方法(数学的モデル、コンピュータシミュレーション、培養細胞のみの実験系等)では 目的を達し得ない場合の理由を選択して下さい。家畜や野生動物等、動物そのものが研究対象である場合 も、代替手段の有無を検討した上での必要理由として記入して下さい。 (13) 手術、組織(臓器)移植、腫瘍移植の有無 これらの処置は動物に少なからぬ苦痛を与える行為とみなされます。これらの処置がある場合は、裏面に 具体的な処置内容及び苦痛排除法を記入して下さい。手術後覚醒させる場合及び移植がある場合は、処置 後の観察(生存)日数を記入して下さい。 (14) 動物に与えるストレスや苦痛の程度 実験操作が動物に与えると想定されるストレスや痛みの程度を考慮し、 「(付表 1)倫理基準カテゴリー分類」 「(付表 2)実験処置の苦痛度分類表」にあてはまるものを自己判断で選んで下さい。E を選んだ場合には動 物実験倫理委員会で慎重な審議を行いますので、必ず、研究の必要性・動物に与える苦痛への対処法につ いて別の文書として詳細に記載し、計画書に添付して下さい。 (15) 実験処置時の苦痛排除法 痛みの軽減・排除法は動物を苦痛から解放するという動物福祉への配慮の点で最も重要な事項です。人道 的視点に立って最良の方法を選択して下さい。 (16) 安楽死の方法 動物の殺処分は国際的に容認されている安楽死法を用いて行って下さい。麻酔薬を使用する場合は名称を 記入して下さい。 (17) 動物死体処理 専門業者に焼却を外部委託するか、その他の処理を行うか選択して下さい。後者の場合も適切な処理方法 に拠らねばなりません。具体的な方法を記入して下さい。 (18) 実験目的 全ての実験に共通な記入項目です。何をどこまで明らかにするのかを具体的に記入して下さい。本実験計 画に動物個体を用いなければならない理由と動物種の選択について記載して下さい。情報公開されること を前提に,本研究の意義を「社会への説明」するように記載して下さい(何に役立つのかを明確にする)。 計画書の審査は法学系や人文系の先生も行うため,可能な限り当該分野の非専門家にも分かり易い平易な 文章で記載して下さい。計画書の内容は,「動物の受ける苦痛」(Cost)よりも「研究の意義」(Benefit)が 大きいかどうかの観点から評価されることを念頭に置き,計画を立案して下さい。継続実験の場合は,前回 までの成果や進行状況を記載し,実験を続ける意義を明確にして下さい。 (19) 環境汚染や廃棄等に注意が必要な物質又は微生物等の使用 感染実験や発癌物質、ダイオキシン等の有害物質、放射性物質の投与等が該当します。 「あり」の場合は物 質(微生物)名を明記し、ヒト及び動物の危険性について該当する項目を選んで下さい。微生物(又は寄生虫) を使用する場合は安全度レベルを選んで下さい。また、動物への投与経路、体内分布、不活化法について も必ず記入して下さい。有害物質や微生物・寄生虫の使用については、実験者のみならず飼育者や清掃作 業員等、実験に何らかのかたちで関わりのある者すべてが周知しておく必要がありますので正確に記入し て下さい。文献や資料がありましたら添付をお願いします。 (20) 実験内容 すべての実験に共通な記入項目です。略称を避け、手順を追って簡潔に記入して下さい。箇条書きも可能 です。 (21) 動物の処置の方法 具体的な処置の方法は動物に与える影響を推測する上で重要な判断材料になります。特別な処置がない場 合も行動観察のみ等の記入をお願いします。 (22) 処置後の動物のケアの方法、及びエンドポイントの判定基準 鎮痛剤や抗生物質の投与、補液、保温、手術局所及び全身状態の観察等、処置後のケアの方法を記入して 下さい。エンドポイントとは手術や臓器移植、腫瘍進展に伴う全身状態悪化あるいは移植片拒絶の判定基 準を設けて人道的見地から実験中止又は安楽死処置を決断する時期のことです。 (23) 麻酔等薬品名 投与量及び方法 ケタミン等麻薬を使用する場合には、麻薬研究者免許(申請中の場合は申請書)の写しを添付して下さい。 (24) その他 提出日(西暦)を必ず記入して下さい。 (25) 承認済み動物実験計画書の軽微な変更手続きについて 実験の遂行上、承認済みの動物実験計画に変更が生じる場合には、新規で動物実験計画書を提出いただく必 要がありますが、変更の内容が軽微な場合には、継続申請手続きと同様の流れで、変更事項を反映させた動 物実験計画書を提出して下さい。(共同実験者のみの変更については従来どおり,「動物実験共同実験者変 更届」にて手続きを行って下さい。) その際に、提出いただく書類については、通常の継続申請手続きとは異なりますのでご注意下さい。 (軽微な変更手続きの際に必要な提出書類) ・「継続」にチェックを入れ、変更前の計画書の承認番号記入した動物実験計画書(変更事項反映済み) ・変更元となる動物実験計画書(承認済)の写し ・変更箇所と変更理由がわかる資料(自由様式) なお、軽微な変更については、以下の1~3に該当する変更のみとします。以下に該当しない変更について は、新規の実験計画として申請して下さい。 1.実験期間の延長(変更手続きの申請日から、最長3年以内の年度末まで) 2.実験動物種及び使用数等の変更・追加に関して以下に該当するもの。 ①使用する「動物種」の追加(例:マウス使用の実験計画に、改めてラット追加使用の申請の場合)。 ②使用する動物の「系統」の追加(例:承認済みの計画書に、既存の遺伝子組換えマウス系統の追加使用 申請の場合, 又は自然発症変異動物の追加使用申請の場合)。 ③使用する動物数の変更の場合 (例:使用する動物数の増加が見込まれる場合や、使用する動物系統の増 加による使用動物数の増加が該当する場合)。 3.動物実験室又は飼養保管施設の変更(届出済み又は承認済みの部屋へ変更する場合に限る) また、軽微な変更として申請された動物実験計画書のうち、動物実験倫理委員会委員により、実験内容等の 変更が軽微でないと判断される場合には、改めて新規の動物実験計画書としての申請を依頼することがあり ます。 (付表1) 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類(SCAWの分類) カテゴリー カテゴリ- A 生物個体を用いない実験 あるいは植物、細菌、原 虫、又は無脊椎動物を用 いた実験 カテゴリ- B 脊椎動物を用いた研究 で、動物に対してほとん ど、あるいはまったく不 快感を与えないと思われ る実験操作 カテゴリ- C 脊椎動物を用いた実験 で、動物に対して軽微な ストレスあるいは痛み (短時間持続する痛み) を伴う実験。 カテゴリ- D 脊椎動物を用いた実験 で、避けることのできな い重度のストレスや痛み を伴う実験。 処置例および対処法 生化学的、植物学的研究、細菌学的研究、微生物学的研究、無脊椎動物を用いた研究、組織 培養、剖検により得られた組織を用いた研究、屠場から得られた組織を用いた研究。発育鶏 卵を用いた研究。 無脊椎動物も神経系を持っており、刺激に反応する。従って無脊椎動物も人道的に扱われな ければならない。 実験の目的のために動物をつかんで保定すること。あまり有害でない物質を注射したり、あ るいは採血したりするような簡単な処置。動物の体を検査すること。深麻酔により意識を回 復することのない動物を用いた実験。短時間(2〜3時間)の絶食絶水。急速に意識を消失 させる標準的な安楽死法。例えば、大量の麻酔薬の投与や軽く麻酔をかけるなどして鎮静さ せた動物を断首することなど。 麻酔下で血管を露出させ、カテーテルを長時間挿入すること。行動学的実験において、意識 ある動物に対して短時間ストレスを伴う保定(拘束)を行うこと。フロイントのアジュバン トを用いた免疫。苦痛を伴うが、それから逃れられる刺激。麻酔下における外科的処置で、 処置後も多少の不快感を伴うもの。 カテゴリ C の処置は、ストレスや痛みの程度、持続時間によっていろいろな配慮か必要にな る。 行動学的実験において故意にストレスを加えること。麻酔下における外科的処置で、処置後 に著しい不快感を伴うもの。苦痛を伴う解剖学的あるいは生理学的処置。苦痛を伴う刺激を 与える実験で、動物がその刺激から逃れられない場合。長時間(数時間あるいはそれ以上) にわたって動物の身体を保定(拘束)すること。母親を処分して不適切な代理の親を与える こと。攻撃的な行動をとらせ、自分自身あるいは同種他個体を損傷させること。麻酔薬を使 用しないで痛みを与えること。例えば、毒性試験において、動物が耐えることのできる最大 の痛みに近い痛みを与えること。つまり動物が激しい苦悶の表情を示す場合。放射線障害を ひきおこすこと。ある種の注射、ストレスやショックの研究など。 カテゴリ D に属する実験を行う場合には、研究者は、動物に対する苦痛を最小限のものにす るために、あるいは苦痛を排除するために、別の方法がないか検討する責任がある。 カテゴリ- E 麻酔していない意識のあ る動物を用いて、動物が 耐えることのできる最大 の痛み、あるいはそれ以 上の痛みを与えるような 処置。 手術する際に麻酔薬を使わず、単に動物を動かなくすることを目的として筋弛緩薬あるいは 麻痺性薬剤、例えばサクシニルコリンあるいはその他のクラーレ様作用を持つ薬剤を使うこ と。麻酔していない動物に重度の火傷や外傷をひきおこすこと。精神病のような行動をおこ させること。家庭用の電子レンジあるいはストリキニーネを用いて殺すこと。避けることの できない重度のストレスを与えること。ストレスを与えて殺すこと。 カテゴリ E の実験は、それによって得られる結果が重要なものであっても、決して行っては ならない。カテゴリ E に属する大部分の処置は、国の法律によって禁止されており、したが って、これを行った場合は、国からの研究費は没収され、そして(または)その研究施設の 農務省への登録は取り消されることがある。 (注) :日本の動物実験においては,SCAW の倫理基準に基づく苦痛分類が定着していますが,実際に分類するのは難しく, 最終的には処置中・処置後の動物の変化を慎重に観察しなければ決定できない場合があります.詳細については、国立大学 法人動物実験施設協議会のホームページ(http://www.kokudoukyou.org/siryou/index.html)を参考にして下さい。 (付表 2) 実験処置の苦痛度分類表 分 個体識別 保定/拘束 類 処 置 色素塗布 毛刈り 耳パンチ/耳カット 耳ピアス/タグ/イヤリング 入れ墨 マイクロチップ(IC チップ) 用手 保定器(保定/拘束) ボールマンケージ モンキーチェア 給餌・給水制限 給餌制限 (半日以上、1 日以内) 給水制限 (2時間以上、半日以内 給餌制限 (1 日以上) 給水制限 (半日以上) 身体測定 (無麻酔) 体重・体格測定 体温測定 握力測定 運動量測定 脳波測定 超音波エコー 身体測定 (麻酔下) 血圧測定 心電図検査 X線撮影・透視 CT・MRI・PET 蛍光・発光イメージング 脳波測定 超音波エコー 行動観察 摂食・摂水量 行動量(オープンフィールド試験等) 習性・生態 強制運動 ストレス環境への暴露 採血・採材 (無麻酔) 静脈(単回) 動脈(単回) 腹水 採尿 採糞 被毛 精液 スワブ(粘膜、皮膚) 静脈(経時的・数時間単位で実施する場 合) 眼窩静脈叢 皮膚バイオプシー 採血・採材 (麻酔下) 静脈(単回) 採尿 苦痛度 備 考 B B B/C C *保定:数分間の姿勢制御 *拘束:数時間に渡る姿勢制 御または生理的行動、習性の 制御 C D B B B C/D B C B 眼窩静脈叢からの採血は原 則として麻酔下で実施、無麻 酔の場合は理由を記述する こと 眼窩静脈叢(単回/複数回) 投与 (無麻酔) 投与 (麻酔下) 安楽死(無麻酔) 安楽死(麻酔下) 手術・処置 静脈(経時的) 心臓 テールカット 吸入 点鼻 経口 経口(胃ゾンデ/カテーテル) 経皮(パッチ)/経粘膜 皮内 皮下 筋肉内 静脈内 動脈内 腹腔内 直腸内 飲水溶解/懸濁 混餌 フットパッド内 (フロイントコンプリ ートアジュバンドの使用は避ける) 点鼻・経鼻 経口(胃ゾンデ/カテーテル) 気管内 静脈内 動脈内 腹腔内 経粘膜 点眼 眼球内 脳内または脊髄内 脳室内 門脈内 消化管内 臓器内 眼窩静脈叢 頚椎脱臼 断頭 炭酸ガス 安楽死処置として認められたその他の ガス 麻酔薬の過剰投与 放血 全採血 断頭 灌流固定 気管内挿管 新生仔蘇生 人工哺育/里子 感覚刺激(光・音・痛覚・味覚・嗅覚) 電気穿孔(部位により苦痛度が異なる) ポンプ留置(行動制限をもたらすか否か で苦痛度が異なる) 擦傷/切創(瘢痕となる場合は C) B/C C B D B C B B B B/C 他の方法を優先 (マウス・ラットは原則とし て 3〜4 週で実施) 移植 疾患モデル 薬理・毒性 動脈内カニューレーション 静脈内カニューレーション 脳内カニューレーション バルーンカテーテル テレメトリー埋込み 動脈/静脈結紮(深部) 精管結紮 卵管結紮 採卵 帝王切開 電気刺激 電極埋込み 臓器摘出 免疫 X 線照射(免疫抑制) X 線照射(骨髄の機能破壊) C 皮下移植 静脈内移植 腹腔内移植 胚移植 卵巣移植 精巣内細胞移植 臓器内移植 臓器移植 B 肥満 認知症 嘔吐 貧血症(一過性 C・慢性 D) アレルギー(花粉症等。症状の程度によ り苦痛度が異なる) 心筋梗塞・虚血 脳梗塞・虚血 脊髄損傷 末梢神経損傷 末梢神経変性 筋ジストロフィー パーキンソン病 プリオン病 自己免疫疾患 糖尿病 高血圧症(脳卒中モデルを含む) 免疫不全 移植片対宿主病(GVHD) 肺高血圧症 Parabiosis (並列癒合) 遺伝子改変 C D C D C/D D B/C/D テールフリッキンク B ホットプレート 生殖発生毒性 単回投与毒性 反復投与毒性 C D 表現型による 腫瘍 感染 がん原性 薬剤投与(副作用により苦痛度が異な る) 発がん 担がん 不顕性 抗体作製(アナフィラキシーショックを 回避) 顕性(致死を含む) B/C D C D