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塗装について知る
なぜ木の床や家具を塗装するのでしょうか。それは人間が使うものだからです。 最近は、木の自然な感じを活かした仕上げが好
まれますが、本当に自然なままにしておきたかったら何も塗らずにそのままなのが一番「自然」です。
しかし、それでは傷や汚れがつきやすく、使っている場所や環境によっては傷んできます。 家にしても家具にしても、せっかく作
ったのですから長持ちさせたい、そして同時に意匠としても好みのものに仕上げたい、より美しいものにしたい、そう思えばこそ
塗装が必要になってきます。
保護という観点からみた場合、塗料は、浸透性塗料とコーティング系塗料に大別されます。
●浸透性塗料 浸透性塗料はオイル仕上げなどに用いられるような、植物油脂を原料につくられる塗料です。 植物油脂のうち、乾
性油(塗って乾く油のこと。いつまでたっても乾かない油もあります。)である亜麻仁油に合成樹脂を加え、さらに溶剤や乾燥促進
剤を加えたものがチークオイルです。 チークオイルは、以前は人気のあるオイルとして家具などに幅広く使われてきました。
しかし本来オイル仕上げは、乾燥促進剤、合成樹脂などを一切含まない塗料を用いるものです。
そこで最近は、昔ながらの塗料が見直され安全で質の良いオイルも沢山でてきています。
亜麻仁油、桐油、荏油等の自然のものを塗料として利用した「自然塗料」と呼ばれるものがそれです。 当社の「Arbor亜麻仁オイル
」「Arbor撥水オイルワックス」もこの仲間で、中でも「Arbor亜麻仁オイル」はシェーカー家具に代表されるオイルフィニッシュ
のレシピを独自に開発した塗料です。
こうした浸透性塗料は、木地の表面から内部に浸透するので木の調湿機能を損なうことがありません。 コーティング系塗料に比べ
れば木の表面を保護する力は弱いので傷はつきやすいと言えますが、木の本来の手触りや性質は活かすことができます。
言い換えれば、傷がつくことや経年変化を味わいとして楽しむことができるのです。
最近は、経年変化をデザイン的な意図として取り込む例も頻繁に見られるようになりました。
木としての機能も生きたままですから、傷を目立たなくさせたり、削って表面をきれいにしたりといったメンテナンスも可能です。
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