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第6章(自転車利用の利便性向上)(PDF形式:1557KB)

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第6章(自転車利用の利便性向上)(PDF形式:1557KB)
第 6 章 自転車利用の利便性向上
1. 自転車利用の利便性向上についての考え方
<基本的な考え方>
自転車利用の利便性向上については、自転車利用環境の整備状況(①自転車走
行空間の整備、②駐輪対策の推進、③自転車利用ルールの周知徹底とマナー向上)
を考慮して、推進していくこととする。
本計画では、前章までに示した①自転車走行空間の整備(第 3 章)、②駐輪対策の推進(第 4 章)、
③自転車利用ルールの周知徹底とマナー向上(第 5 章)を 3 つの柱とし、まずはこれに基づき、自転
車走行空間の整備や駐輪対策を推進するとともに、自転車利用にかかる啓発に取り組むことにより、
安全・安心で快適な自転車利用環境の実現を図ることとしている。
「自転車利用の利便性向上」については、上記の 3 つの柱となる施策の進捗状況を踏まえ、安全・
安心で快適な自転車利用環境の整備状況を考慮して、推進していくべき施策として位置づける。
本市では、低炭素社会の実現を目指して、新たな自転車利用の可能性を検討していくために平成
22 年度、23 年度にコミュニティサイクル※の社会実験(KOBE まち・ちゃりシャトル)を実施したと
ころであり、積極的な「自転車利用の利便性向上」は今後の検討課題である。
そこで、本章では、現在他都市で実施されている自転車利用の利便性向上に資する主な施策を紹
介するとともに、本市が現在行っている取り組みや今後の新たな取り組みの方向性について記載す
る。
本計画の 3 本柱
空間づくり
意識づくり
自転車走行空間の整備
(第 3 章)
駐輪対策の推進
(第 4 章)
自転車利用ルールの
周知徹底とマナーの向上
(第 5 章)
仕組みづくり
自転車利用の利便性向上
(第 6 章)
図
本章の位置づけ
※コミュニティサイクルとは、従来のレンタサイクルとは異なり、複数の自転車貸出・返却拠点を設置し、どの拠
点でも貸出・返却が可能な新たな交通システムのことである。2007 年、パリ市で導入され、ヨーロッパ各地で事
業化されている。また国内では、東京都、名古屋市、横浜市などで社会実験が実施されている。
-6-1-
2. 自転車利用の利便性向上に資する施策
現在、他都市で実施されている自転車利用の利便性向上に資する主な施策は、以下のとおりである。
表
自転車の利便性向上に資する主な施策
施策名
概
要
適用自治体など(例)
自転車利用効果・メリッ ・ 市民や事業者等に対して自転車を利用 札幌市,茅ヶ崎市,福井市,松山市,鹿
トの広報
直接的に利便性向上に資する施策
自転車走行に適したマッ
プの作成
自転車利用者のための案
内標識等の設置
することの有用性や効果等を PR
児島市等全国各地の自治体多数
・ 自転車の事故防止や自転車利用の促進 札幌市,つくば市,高崎市,新潟市,京
を図るため、安心安全な走行ルート・駐 都市,大阪市,岡山市,徳島市,北九州
輪場・各種施設等を掲載したマップ
市,大分市,那覇市等
・ 自転車の走行位置や各種施設等の位置、 札幌市,釧路市,新潟市,熊谷市,八幡
自転車ルール・マナーの周知徹底等の 市,加古川市,奈良市,岡山市,高松
ための自転車利用者用の案内標識
市,福岡市等全国各地の自治体多数
ICT(情報通信技術)を活 ・ いつでも、どこでも気軽に自転車等に関 NTT ドコモ,ソフトバンク,excite,
用した情報発信
電動アシスト自転車購入
への助成
する様々な情報をネットを通じて提供
自転車マップ関連,自治体等
・ 二酸化炭素の削減を図り、地球温暖化対 酒田市,練馬区,磐田市,飯田市,豊橋
策を推進するため、電動アシスト自転車 市,幸田町,安城市,美濃市,福井市,
間接的に利便性向上に資する施策
の購入に対して補助
尾道市,松江市,鹿児島市等
都心部への自動車の流入 ・ まちなかへの自動車の流入を規制し、人 シンガポール,オスロ,ロンドン,ミ
抑制
ノーマイカーデーの推進
サイクル&ライド,サイ
クル&バスライド
レンタサイクル/コミュ
ニティサイクル事業の展
そ の 他
開
自治体職員による率先的
な自転車利用
民間事業所等における自
転車通勤奨励制度
が安心・安全に通行可能
ラノ,鎌倉(社会実験)等
・ 一定の月日・曜日・期間で、車の利用自 札幌市,八王子市、名古屋市,大阪市,
粛と公共交通機関の利用を呼びかける
福岡市等全国各地の自治体多数
・ 出発地点(自宅等)から駅やバス停まで 仙台市,武蔵野市,平塚市,茅ヶ崎市,
自転車で行き、駅やバス停付近の駐輪場 金沢市,安城市,守山市,加古川市,山
に駐輪し、電車やバスに乗り換える
口市,高松市,熊本市等
・ 自転車を複数の人で共有することで、貸 レンタサイクルは、主に民間企業に
し自転車を効率的・効果的に活用する よる独立採算事業として展開
とともに、人と環境に優しく、また健康 コミュニティサイクルは、主に自治
にもよい新たな交通システム
体が社会実験として展開
・ 自治体職員に対する自転車通勤手当の 千歳市,恵庭市,前橋市,軽井沢町,豊
優遇策等を行い、(金銭的)インセンティ 橋市,名古屋市,池田市,東近江市,草
ブによって自転車通勤への転換を促進
津市,豊岡市,鳥取市等
・ CO2 排出量削減・環境意識の向上・健康 トヨタ自動車,シマノ,ヤマハ発電
増進等のために、自転車通勤者に手当を 機,三洋電機,前田建設工業,大口酒
造,ゴールドウイン等
支給する制度
-6-2-
本市においても、今後、自転車利用の利便性向上を検討するにあたっては、本市の地形的特性(南
北に高低差があり、東西に平坦な市街地地形)や将来における自転車分担率・自転車利用目的の推移、
自転車走行空間や駐輪場の整備進捗状況などを考慮し、複数の施策を組み合わせて検討していくこ
とが重要である。
2-1 直接的に利便性向上に資する施策
(1) 自転車利用効果・メリットの広報
市民や事業者等に対して自転車を利用することの有用性や効果
(5km
程度の短距離移動では、所要時間が最も短く、効率的な移動手
段である、健康によい、経済的である、環境負荷が低減できる、交通
渋滞が緩和できる等)を積極的にPRし、自転車利用を促していく。
資料 自転車活用のススメ(松江市)
(2) 自転車利用マップ・パンフレットの作成等
自転車を利用して、安全・安心で快適に街へ出かけたくなるような、自転車利用マップやパンフレ
ット等を作成し、市民や来街者等に広く周知することにより自転車利用の利便性を向上させる。また、
これらの作成にあたっては、地域住民や事業者等との協働により作成していく。
自転車利用マップ・パンフレット等には、自転車安全利用五則、走りやすいルートや放置禁止区
域・走行禁止区間、自転車等駐車場の位置、あるいは主要な施設(鉄道駅・観光施設・商業施設等)
とそこまでの距離など、利用者にとって役立つ様々な情報を盛り込み、自転車等駐車場や商店街、
公共公益施設、自転車販売店等において自転車利用者へ配布するとともに、ホームページ等にも公
開するなど、広く周知していく。
新潟市中央区では、自転車を活用したまちづくりの一環として、自転車でまちの中をもっと便利・
快適に走っていただくための「自転車マップ」を作成している。マップは、商店街やレンタサイク
ル研究会などで構成される「市自転車を活用したまちづくり推進協議会」がアンケートやワークシ
ョップを行いながら作成している。
マップの概要
○空間情報
・自転車ルート
(自転車道,注意を要するルート,走行禁止区間等)
・駐輪場・レンタルステーション
・上り坂・トイレ・自転車店
・ビューポイント など
○その他の情報
・自転車安全利用五則
・主な駐輪場の収容可能台数
・目的地までの所要時間・消費カロリー
・QR コードによるまちなかお役立ち情報
など
出典:新潟市
図
自転車利用マップ
-6-3-
(3) 自転車利用者のための案内標識等の設置
国内外問わず、自転車を利用する誰もが、安全・安心で快適に移動することができるように、自
転車の走行位置や観光施設等の位置、あるいは自転車ルール・マナーの周知徹底などのために、案
内標識等の設置を行う。
案内サインは、児童・生徒や高齢者、あるいは海外観光客等に配慮し、わかりやすいマーク等で
示したり、あるいは多言語表記(英語・中国語・韓国語等)などについても検討を行う。
写真 自転車用車道サイン
(米・ポートランド)
写真 自転車道や観光施設の位置等
を示した地図(奈良県)
写真 自転車走行位置・ルール
周知を示す路面表示(札幌市)
(4) ICT(情報通信)技術を活用した情報発信
自転車利用者がいつでも、どこでも気軽に自転車等に関する情報を取得することができるように、
携帯端末向けのホームページ等に、利用者にとって役立つ、あるいは地域住民や来街者が出かけた
くなるような様々な情報を提供できるよう、現在研究が進められている ICT(情報通信)技術を活用
した情報発信の可能性について検討を行う。
情報の収集・提供にあたっては、さまざまな情報を広く市民や来街者、事業者等から収集・提供
できるようなシステムの構築について検討を行う。
出典:NTT ドコモ HP
図 自転車利用支援アプリ「cosoado Cycles plus(こそあどサイクルズプラス)」
-6-4-
2-2 間接的に利便性向上に資する施策
(1) 都心部への自動車の流入抑制
過度な自動車交通や通過交通の流入抑制策として、現況の道路空間を需要と性格に応じて車線を
削減し、歩道拡幅や自転車走行空間の整備、停車帯の設置など道路空間の再配分により、マイカー(自
動車)中心から歩行者・自転車中心へと転換を図るとともに、公共交通の利用を促進する。
本市においては、居留地内の明石町筋で車線削減と歩道拡幅による自動車の流入抑制を実施して
いる。
写真
明石町筋(左:整備前、右:整備後)
(2) ノーマイカーデーの推進
ノーマイカーデーは、ある日一日、個人目的
の自動車使用を自粛することにより、自動車交
通量の削減を図るもので、交通混雑の緩和に結
びつくとともに、実質的な自動車交通量の減少
になるので、地球温暖化の原因となる二酸化炭
素の排出削減につながる。
本市においても、阪神間の 7 市で連携して、
毎月 20 日をノーマイカーデーとし、公共交通機
出典:阪神地域ノーマイカーデー推進連絡会
関の利用を呼びかけることによって、自動車交
図
通に起因する大気汚染や騒音などの自動車交通
公害の防止を目的とした啓発活動を行っている。
-6-5-
ノーマイカーデーのポスター
(3) サイクル&ライド・サイクル&バスライドの推進
自宅から最寄りの鉄道駅やバス停まで自転車で行き、そこか
拡大写真
ら電車やバスに乗り換えて、通勤・通学や買い物等に向かうも
ので、自宅から目的地まで比較的遠い距離の人でも容易に利用
することが可能となる。
本市では神戸市北区において、サイクル&バスライドを実施
している。サイクル&ライド・サイクル&バスライドの推進の
ためには、鉄道やバスと自転車等との乗り継ぎの利
便性を高めるとともに、鉄道駅やバス停付近にある
既存駐輪場の有効活用或いは増設などのハード的な
対策と、乗り継ぎによる料金割引の実施などのソフ
ト施策と双方の対策が必要となる。
図 サイクル&バスライド(神戸市北区)
-6-6-
3. コミュニティサイクルの取り組み
3-1 コミュニティサイクルの概要
コミュニティサイクルとは、従来のレンタルサイクルとは異なり、複数の自転車貸出・返却拠点
を設置し、どの拠点でも貸出・返却が可能な新たな交通システムであり、「要説 改正自転車法」(全
国自転車問題自治体連絡協議会,H7.3)によると、下図のように示されている。
レンタサイクル
コミュニティサイクル
鉄道駅に隣接して設置された一つの
サイクルポートを中心に往復利用の
鉄道端末交通に供されるシステム
鉄道駅
鉄道駅
自宅
コミュニティサイクル
公共施設等
相互利用可能な複数のサイクルポー
トが設置され、面的な都市交通に供
されるシステム
①複数のレンタ
サイクルを結
び付ける
鉄道駅
レンタサイクル
② 生 活 交 通の
利便性を追
求する
鉄道駅
学校や会社
自宅
公共施設
郊外スーパー等
往復利用
サブサイクルポート
(50 台規模)
メインサイクルポート
(500 台規模)
サイクルポート
鉄道駅
鉄道駅
出典:国土交通省資料
図
レンタサイクルとコミュニティサイクルの違い
自転車を複数の人により共同利用するコミュニティサイクルは、パリ市で本格導入されている
「Velib'(ヴェリブ)」をはじめ欧州や北米、アジア等の各都市での普及・展開、あるいは国内でも
各都市で社会実験や導入が進められるなど、環境にやさしい新たな利用形態による「公共交通シス
テム」の一つとして、近年注目されている。同システムを導入する目的や場所、サービス内容等に
より、得られる効果は大いに異なってくるものの、以下に示すような効果が期待されている。
<コミュニティサイクルの導入効果(目的・メリット)>
自転車の共同利用(サイクルシェア)による自転車総量の抑制と
それによる放置自転車の減少や駐輪場の省スペース化
自動車交通の抑制とそれによる CO2 排出量の抑制
滞在時間の長時間化・立ち寄り施設数の増加など、まちの回遊性の向上
(観光客・買物客等)による地域の活性化・観光振興
都心景観・魅力の向上
クルマ利用から自転車利用の転換による健康増進
人の流動の増加による犯罪の抑制
など
-6-7-
我が国における、コミュニティサイクルの取り組みのうち、長期社会実験や本格導入している事
例を以下に示す。
表
形 態
長期社会
実験
本格導入
コミュニティサイクルの取組状況(長期社会実験・本格導入)
都 市
名 称
時 期
ポート数
自転車数
H23 春頃~H26.3
10 箇所
100 台
横浜市
横浜都心部コミュニティサイクル
名古屋市
電動自転車共同利用実験
H24.6/18~約 2 年間
3 箇所
約 25 台
広島市
のりんさいくる ひろしま
H23.3~2 年間
10 箇所
150 台
江戸川区
E サイクル社会実験
H21.9~
5 箇所
590 台
墨田区・
台東区
東武シェアサイクルシステム cogicogi
H24.7/14~
13 箇所
170 台
さいたま市
e-サイクルシェアリング
H24.4/2~
11 箇所
40 台
金沢市
まちのり
H24.3/24~
18 箇所
155 台
富山市
アヴィレ(シクロシティ富山)
H22.3/20~
15 箇所
150 台
京都市
まちかどミナポート
H22.4/30~
4 箇所
135 台
堺市
さかいコミュニティサイクル
H22.9/1~
4 箇所
450 台
北九州市
シティバイク(2 地区)
H22.3/27~
10 箇所
116 台
那覇市
新都心地区レンタサイクル
H19~
6 箇所
約 50 台
資料:国土交通省資料,HP 等
-6-8-
3-2 KOBE まち・ちゃりシャトル
本市においても、平成 22~23 年度に電動アシスト自転車等を活用した社会実験(名称:KOBE ま
ち・ちゃりシャトル)を実施しており、23 年度の実験報告書の概要(環境局環境創造部地球環境課作
成)を以下に示す。詳細については、
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2012/04/img/20120424194601-3.pdf を参照。
<電動アシスト自転車等を活用した社会実験報告書の概要>
1.目 的
坂の多い市街地の短距離移動に適した交通手段に電動アシスト自転車等をコミュニティサイクル(※)とし
て利用する社会実験を実施することで、自動車利用に変わる新たな交通施策として低炭素社会の実現に貢献
する可能性を検討する。
※ 従来のレンタルサイクルと異なり、複数の貸出・返却拠点を設置し、どの拠点でも貸出・返却が可能な
新たな交通システム。
2.実施概要
①貸出・返却拠点:神戸市中心市街地の8 箇所設置
新 神 戸········新神戸オリエンタルアベニューB1 階
北 野········ローソン神戸異人館通店オープンテラス
三 宮① ······神戸東急インロビー
三 宮② ······神戸国際会館1 階
元 町········神戸プラザホテルロビー
HAT 神戸···········兵庫県立美術館東側周辺
ハーバーランド····モザイクガーデン入口
兵庫区············中央卸売市場跡地
②実 施 期 間:平成23 年10 月2 日(日)から11 月27 日(日)[定休日;火・水曜日]
※但し、11 月23 日(水)祝日は営業
③実 施 時 間:9:30 から18:00
④自 転 車 台 数:64 台(電動アシスト自転車40 台・普通自転車24 台)
※死亡・障害及び対人・対物保険に加入。
⑤対 象:観光客、市民等
⑥利 用 料 金:最初の1 時間は無料、1~2 時間は1000 円。
※ 利用は2 時間まで(超過時は違約金5000 円)
※ 初回登録時にIC カード発行手数料500 円が必要(カード返却時に返還)
⑦実施運営主体 :株式会社JTB 西日本神戸支店
⑧実施調査費(予算額):22,494 千円
3.調査結果
(1)実施結果
定休日を除く42 日間で4,947 回の利用があり、1日平均では117.8 回の利用があった。貸出・返却拠
点の拡大や秋のイベント等との連携もあり、昨年度の1.5 倍(平成22 年度3,289 回)の利用回数と、多
くの観光客・市民に利用された。
また、利用者を対象とした調査では、電動アシスト自転車が使いやすいことも含め全体の8 割以上か
ら「満足」と評価された。利用者の内訳では、約6 割の利用が市内居住者、約4 割が市外居住者となっ
ており、観光・レジャー目的を中心に広く利用され、まちの活性化に大きく貢献できた。今後、三宮・
元町・ハーバーランドを中心に拠点を拡大することにより利用者数が増加することが期待できる。
また、公共交通機関の利用促進や自動車抑制の効果は大きくなかったが、神戸市の環境都市としての
イメージアップには効果があったと考えられる。
また、事業化については、行政において必要な支援・調整のもと民間事業者を中心とした運営を想定
したが、自転車の利用料金収入のみで事業を安定的・継続的に運営することは困難であり、継続的な事
業運営にかかる別の収入源の確保が大きな課題となる。
-6-9-
4.今後の方向性
本社会実験の利用実績・アンケート結果や運営面での課題等を踏まえ、関連事業者・関係部局へのヒ
アリングを実施するなど、民間事業者を中心としたコミュニティサイクルの事業化の可能性を検証する。
(参考)利用実績の概要
平成23年度
(参考)平成22年度
項 目
のべ利用回数
4,947 回
3,289 回
・うち市内在住者
3,121 回
1,910 回
・うち市外在住者
1,826 回
1,379 回
平均利用回数
117.8 回
80.2 回
※1台あたり平均利用台数
1.8 回
1.6 回
・うち電動アシスト自転車
2.7 回
1.8 回
・うち一般自転車
0.4 回
0.7 回
1,548 名
1,271 名
登録者数
・うち市内在住者
829 名
599 名
・うち市外在住者
719 名
672 名
登録者の延べ利用台数
・1回/2回/3回以上/0回
・ 貸出・返却拠点別利用回数 (回)
新神戸
貸出
返却
446
9.0 %
327
6.6 %
北野
610
12.3 %
563
11.4 %
三宮・
東急イン
1日の最大/最小利用数
三宮・
国際会館
564
11.4 %
563
11.4 %
884
17.9 %
903
18.3 %
33.9%/25.6%/38.7%/1.8%
42.2%/26.5%/28.3%/3.0%
257回/10回
170回/4回
元町
HAT
神戸
687
13.9 %
817
16.5 %
517
10.5 %
487
9.8 %
ハーバー
ランド
945
19.1 %
1049
21.2 %
中央
市場跡
294
5.9 %
238
4.8 %
計
4947
4947
・ 利用回数の多かった主なルート
①ハーバーランド → 三宮(神戸国際会館)(273 回)②元町 → ハーバーランド (243 回)
③三宮(神戸国際会館) → ハーバーランド (231 回)
・ 利用目的 ①観光・レジャー50.2% ②買い物・飲食30.3%
③ビジネス10.3% ④通勤・通学4.1% ⑤その他5.1%
・ 「まち・ちゃりシャトル」がない場合の交通手段
①徒歩42.2% ②鉄道33.6% ③バス9.8%④自家用車10.9% ⑤タクシー1.6% ⑥その他1.9%
・ 利用満足度 ①満足82.0 % ②普通16.6% ③不満1.4%
写真
写真
電動アシスト自転車
貸出返却拠点
図
図
利用登録カード
マップ
-6-10-
図
チラシ
参考 その他自転車の利便性向上に資する施策(他都市の事例)
○市職員による率先的な自転車利用の事例
名古屋市役所では、環境政策の一環として、職員のマイカー通勤の抑制(平成 13 年 3 月~)を図
るために、職員に支給する自転車通勤手当を増額する一方、短距離(5km 以内)の自動車通勤手当を
半額に改正した。
この結果、自転車利用者は約 400 人増え、一方マイカー通勤者は約 830 人減少している。
出典:「職場交通マネジメント」の手引き(H19.5.27 版)
○民間事業所等における自転車通勤奨励制度の導入の事例
自転車部品や釣り具のメーカーであるシマノでは、従業員の自転車通勤をサポートするために、
“月額 5,000 円の自転車通勤手当支給”や“ヘルメット半額補助”に加え、以下に示すようなさま
ざまな設備を導入した。
・従業員のための管理人付き駐輪場 350 台分
・空気入れや工具
・個人用ロッカーや男女別のシャワールームを駐輪場の上に整備
など
本社工場(堺市)の通勤者約 1,200 人中、約 3 割が自転車で通勤しており、週 3 回以上自転車通勤
した人では、体重が平均で約 1.7kg・体脂肪が約 1.6%減少した。
シマノでは、“企業イメージの向上のほか、健康面、さ
らには自動車通勤を減らして地球環境改善にも役立つ”と
一石三鳥の効果があると強調している。
写真 シマノ社員の通勤風景(堺市)
-6-11-
○電動アシスト自転車購入への助成制度の導入事例
電動アシスト自転車は、平均約 10 万円程度と普通自転車に比べて価格が高いにもかかわらず、
出荷台数は、原動機付自転車を超え、その利用はさらに拡大している。
この電動アシスト自転車の普及にあわせ、福井県では、通勤・通学方法を自動車から自転車に変
更する所定の要件を満たした人を対象に 3 万円の補助金を助成する制度を創設し、通勤・通学に
おけるクルマ利用から自転車への転換を促進することで、CO2 削減等の地球温暖化対策を推進し
ている。
出典:福井県HP
図
電動自転車エコ通勤支援補助金
【参考】電動アシスト自転車の利用実態について(神戸市アンケート調査)
【電動アシスト自転車の利用意向】
【電動アシスト自転車の利用目的】
【電動アシスト自転車の利用意向】
【電動アシスト自転車の利用目的】
1.近所のお店や病院までの
移動手段
3.すでに利用
している 7.2%
68.2
2.自宅から学校や会社までの
移動手段
15.2
3.自宅から最寄駅までの
移動手段
1.利用したい
43.4%
34.1
4.子どもの送迎
8.3
1.1
5.業務利用
2.利用したいと
思わない 49.3%
6.外出先でのレジャー利用
(レンタサイクル等)
15.2
7.2
7.その他
N=608(人)
0%
出典:第 10 期市政アドバイザー第 7 回意識調査結果
図
20%
N=264(人)
40%
60%
80%
出典:第 10 期市政アドバイザー第 7 回意識調査結果
図 電動アシスト自転車の利用目的
電動アシスト自転車の利用意向
-6-12-
100%
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