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インターネットとコミュニケーションの変化

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インターネットとコミュニケーションの変化
目次
序章
1章・・・調査概要
2章・・・結果と考察
Ⅰ-1.パソコンの利用状況
Ⅰ-2.インターネットの利用場所・媒体
Ⅰ-3.インターネットの利用頻度
Ⅰ-4.インターネットの利用目的
Ⅰ-5.インターネットのショッピング、オークション、チャット・掲示板の利用意向
Ⅰ-7.パソコンの利用目的
Ⅱ.インターネットに関する意識
Ⅲ-1.コミュニケーションの方法
Ⅲ-2.月に3回以上連絡をとっている友人の人数
Ⅲ-3・4.インターネット上で知り合った人がいるか(その人数)
Ⅲ-5.インターネット上で知り合った方法
Ⅲ-6・7.インターネット上で知り合った人と会ったことはあるか(その後)
Ⅲ-8.インターネットや携帯電話の1ヶ月あたりにかかる費用
① 携帯電話
② インターネット
Ⅳ.コミュニケーション等の変化
3章・・・まとめ
1
序章
現在、情報化によりインターネットが普及している。それは、パソコンだけではなく、
iモード等の普及によって携帯電話もインターネット端末として利用できるようになった
ため、より身近なものとなってきている。インターネットを利用することにより、端末を
操作するだけで膨大な情報を入手したり、オンラインで申し込みをしたり、買い物ができ
たり、自ら情報を発信したりすることができるようになってきた。このことは、人々のラ
イフスタイル、意識、価値観が変化することにも関係しているのではないかと思われる。
ライフスタイルの一部であるコミュニケーションにも変化が見られる。例えば、個人へ
のパソコンや携帯電話の普及に伴い、“手紙”から、瞬時に送受信可能な“電子メール”へ
と変化している。また、電話で連絡する際には、“固定電話”から、便利性の高い“携帯電
話”へと変化している。
そこで私達は、『メールやインターネットの利用により、コミュニケーション等にどのよ
うな変化を及ぼしたのか』をメインテーマとし、インターネットとコミュニケーションの
変化に関するアンケート調査を十文字学園女子大学に通う、学生 220 人を対象に実施し、
「パ
ソコンの利用状況やインターネットに関する意識の違い」等さまざまな観点から分析する
ことを目的とする。
2
1章
調査概要
調 査 対 象:平成13年12月に十文字学園女子大学に通っている大学生
調 査 方 法:パソコンの利用状況、インターネットに関する意識、コミュニケーションの
方法、メールやインターネットの利用によるコミュニケーションの変化につい
て、アンケートを実施して調査した(Ⅱ、Ⅳに関しては5段階評価法を用いた)
サンプル数:220
統 計 処 理:SPSSを使用して度数分布、記述統計を行い、その結果に基づきExcelを使用し
てグラフ(円グラフ、棒グラフ、散布図)を作成した
《有効サンプルの内訳》
図1はコース分布のグラフである。その内訳は、情報科学コースが53%の116人、社会情
報コースが28%の61人、コミュニケーション学科が5%の12人、未記入14%の31人である。
図2は学年分布のグラフである。その内訳は、1年生が20%の45人、2年生が38%の82
人、3年生が22%の49人、4年生が9%の20人、未記入が11%の24人である。
図3はアルバイトのグラフである。その内訳は、
「週に2~3日」と回答した学生が36.8%、
「やっていない」と回答した学生が31.8%、
「週に4~6日」と回答した学生が27.3%、
「週
に1日」と回答した学生が2.3%、「毎日」と回答した学生が0.5%、未記入が1.4%である。
図4は自宅におけるパソコンの所有状況である。その内訳は、「家族と兼用のパソコンが
ある」と回答した学生が45%、「自分兼用のパソコンがある」と回答した学生が43%、「自
宅にはない」と回答した学生が12%である。
また、記入漏れに関しては、未記入として処理した質問もある。
3
コース分布
コミュニケー
ション学科
5%
(N=220)
未記入
14%
学年分布
社会情報
コース
28%
未記入
11%
4年生
9%
(N=220)
1年生
20%
3年生
22%
情報科学
コース
53%
2年生
38%
図1
図2
自宅におけるパソコンの所有状況
アルバイト
(N=220)
やってい
ない
31.8%
週に1日
2.3%
未記入
1.4%
(N=207)
毎日
0.5%
自宅には
ない
12%
週に4~6
日
27.3%
家族と兼
用のパソ
コンがある
45%
週に2~3
日
図3
図4
4
自分専用
のパソコン
がある
43%
2章
結果と考察
Ⅰ-1.パソコンの利用状況
授業以外でのインターネット利用状況を調査した。図Ⅰ-1は、インターネットの利
用率を、コース別と全体にそれぞれまとめたグラフである。その結果、全体で見ると 96%
もの学生が「利用している」と回答している。さらにコース別で見ても各コースとも 90%
以上の学生が「利用している」と回答している。このことから学内の学生においては、イ
ンターネットに対しての関心が高いということが分かる。情報科学コースにおいては、他
のコースを大きく上回る 97%の学生が利用していると回答していることから、他のコース
に比べ、インターネットに対しての関心が高い事が分かる。
また、調査票の中には図Ⅰ-1の3つの選択肢の他に「④利用したこともないし今後利
用したいとも思わない」という項目もあったが、この項目を選んだ人はサンプル 220 人の
中にはいなかった。
インターネットの利用状況
(N=189)
55
社会情報コース
113
情報科学コース
0 1
179
全体
利用している
03
11
コミュニケーション学科
0%
3 3
20%
40%
過去に利用したことがある
37
60%
80%
100%
利用したことはないが今後利用してみたい
図1
Ⅰ-2.インターネットの利用場所・媒体
表1は、主にどのような場所・媒体でインターネットを利用しているか調査し、SPSS の
記述統計を用いた結果である。選択肢は8個で、その中から3つを選んで利用頻度の高い
順に順位1位から3位までをつけてもらい、1位を1ポイント、2位を2ポイント、3位
を3ポイントで計算した。図1は、表1を元に作られた上位3つのグラフである。
また、図1から「大学」を1位から3位まで選んだ学生が 95.7%もいたことから、
「大学」
5
を“よく利用する場所・媒体”と選んだ学生が圧倒的に多い事が分かる。その一方、表1
において「携帯電話」は「自宅」よりも平均値が高かった(つまり利用頻度が低かった)
が、1位と回答した学生が13%と少なかったものの、2位あるいは 3 位と回答した学生
が「大学」や「自宅」よりも多い事が分かる。
記述統計
順位
どのような場所・媒体
人数
最小値
最大値
平均値
標準偏差
1位
大学
210
1
4
1.6619
0.85559
2位
自宅
210
1
4
2.47619
1.17872
3位
携帯電話
210
1
4
2.54286
0.93347
4位
インターネットカフェ・漫画喫茶
210
1
4
3.92381
0.34434
5位
図書館
210
2
4
3.94286
0.27069
6位
知人宅
210
2
4
3.9619
0.23655
7位
バイト・勤務先
210
2
4
3.97143
0.21686
8位
その他
210
2
4
3.99048
0.13801
表1
インターネットの利用場所・媒体
(N=210)
114
大学
57
自宅
携帯電話
0%
63
58
27
33
80
20%
23
62
65
40%
1位
60%
2位
3位
10
38
80%
100%
未記入
図1
Ⅰ-3.インターネットの利用頻度
図1は、インターネットの利用頻度を円グラフにしたものである。インターネットの利
用頻度は、①毎日、②週に数回、③月に数回、④年に数回、⑤ほとんど利用しない、の5
個のレベルで分けた。
「週に数回」と回答した学生は、58%と過半数を超え、次いで「毎日」
6
と回答した学生が 35.3%で合わせて 93.3%という結果になった。このことから学内におい
ては、インターネットの利用頻度が高いことが分かる。
また、インターネットの利用頻度とアルバイトの回数に関係があるのかを図2に棒グラ
フで表した。アルバイトにおいては、①毎日、②週に4~6日、③週に2~3日、④週に
1日、⑤やっていない、の5個のレベルで分けた。アルバイトの回数と関係無く「週に数
回」または「毎日」利用していると回答した学生が多い。
インターネットの利用頻度
(N=207)
1.9%
0.5%
4.3%
35.3%
58.0%
毎日
月に数回
ほとんど利用しない
週に数回
年に数回
図1
インターネット利用頻度とアルバイトの関係
(N=205)
50
45
40
人 35
数 30
25
20
15
10
5
0
毎日
週に4~6日
週に2~3日
週に1日
やっていない
アルバイト
毎日
週に数回
月に数回
図2
7
年に数回
ほとんど利用しない
Ⅰ-4.インターネットの利用目的
表1は、インターネットの利用目的について調査し、SPSS の記述統計を用いた結果であ
る。選択肢は9個で、よく利用する3つを選び、利用頻度の高い順に順位1位から3位ま
でをつけてもらい、1位を1ポイント、2位を2ポイント、3位を3ポイントで計算した。
また図1は、表1を元に作られた上位3つである。
また、図1から「趣味」を 1 位・2 位と回答した学生が、ともに 1 番多く、
「電子メール」
を 1 位・2 位と回答した学生がともに2番目に多い事が分かる。また、表1の平均値から「オ
ークション」や「チケット予約を含むネットショッピング」を利用する学生が少ないこと
が分かる。
記述統計
順位
どのような目的
人数
最小値
最大値
平均値
標準偏差
1位
趣味
211
1
4 2.047393
1.111683
2位
電子メール
211
1
4 2.345972
1.218399
3位
学習
211
1
4 3.075829
1.001871
4位
チャット・掲示板
211
1
4 3.630332
0.753297
5位
就職活動
211
1
4 3.635071
0.830664
6位
ニュースの情報収集
211
1
4 3.668246
0.713066
7位
オークション
211
1
4 3.872038
0.495432
8位
チケット予約を含むネットショッピング
211
1
4 3.909953
0.386
9位
その他
211
2
4 3.947867
0.296219
表1
インターネットの利用目的
(N=211)
87
趣味
73
電子メール
学習
0%
65
18
51
44
21
28
53
20%
2位
図1
8
59
96
40%
1位
38
60%
3位
未記入
80%
100%
Ⅰ-5.インターネットのショッピング、オークション、チャット・掲示板の
利用意向
図1は、「インターネットショッピング」、「オークション」、「チャット・掲示板」の利用
意向をグラフにしたものである。また図2は、SPSS の他の値への再割り当てを利用し、
“全
く利用したくない”・
“あまり利用したくない”を消極的、
“やや利用したい”・
“とても利用
したい”・“既に利用している”を積極的に分けグラフ化したものである。この2つのグラ
フから「インターネットショッピング」、「チャット・掲示板」は積極的な学生の方が多い
のに対し、「インターネットオークション」は消極的な学生の方が多い。その一方で、“と
ても利用したい”と回答している学生はそれぞれ「インターネットオークション」が 11%、
「インターネットショッピング」が 8%、「チャット・掲示板」が 5%という事から「イン
ターネットオークション」に強い関心を持っている学生もいる。
インターネットショッピング、インターネットオークショ
ン、チャット・掲示板の利用意向
(N=220)
インターネットショッピング
インターネットオークション
32
41
チャット・掲示板 22
0%
全く利用したくない
とても利用したい
64
82
75
54
58
72
20%
40%
あまり利用したくない
既に利用している
17 17 8
24 1210
12
49
60%
80%
11
100%
やや利用したい
未記入
図1
インターネットに関する現在の心境
(N=最大で212)
インターネットショッピング
96
116
インターネットオークション
チャット・掲示板
0%
116
94
76
133
20%
消極的
40%
積極的
図2
9
60%
80%
100%
Ⅰ-7.パソコンの利用目的
表1は、パソコンを主に何に利用しているか調査し、SPSS の記述統計を用いた結果であ
る。選択肢は8個で、その中から3つを選び、利用している順に順位を1位から3位まで
つけてもらい、1位を1ポイント、2位を2ポイント、3位を3ポイントで計算した。ま
た図1は、表1を元に作られた上位3つである。
学内の学生を対象にアンケート調査をしたので、やはり「レポート等を含む文章作成」
の為にパソコンを利用しているという学生が多かった。また、表1の平均値や、図1のグ
ラから、1 位の「レポート等を含む文章作成」と「ホームページの閲覧や情報検索」を選ん
で 1 位・2 位と回答している人数の差が少ない。
記述統計
人
順位
パソコンの利用方法
最小値
1位
レポート等を含む文章作成
208
1
4 2.14903846 1.031812363
2位
ホームページの閲覧や情報検索
208
1
4 2.34615385 1.197979223
3位
電子メール
208
1
4 2.80769231 1.204475736
4位
ゲーム
208
1
4 3.54326923 0.809397035
5位
年賀状や挨拶状の作成
208
1
4 3.79807692 0.517888834
6位
ホームページ作成
208
1
4 3.86057692
7位
ビデオの編集
208
1
4 3.94711538 0.329090896
8位
その他
208
1
4 3.96634615 0.267068746
数
最大値
平均値
標準偏差
0.58547941
表1
パソコンの利用目的
(N=208)
レポート等を含む文章作成
70
ホームページの閲覧や情報検索
67
電子メール
1位
46
64
60
36
0%
20%
2位
3位
図1
10
47
23
38
40%
未記入
27
58
88
60%
80%
100%
Ⅱ.インターネットに関する意識
表1は、インターネットに対する意識についての因子分析の結果である。因子の抽出は
主因子法を用い、バリマックス回転を行った。第 1 因子は、インターネットに対する不信・
不安を示す『不信不安因子』である。第 2 因子は、インターネットの利便性を示す『利便
性因子』である。第 3 因子は、インターネットでのコミュニケーションを示す『コミュニ
ケーション因子』である。3つの因子で全因子の分散の 54.1%を説明できる。
第 1 因子
第 2 因子
第 3 因子
(不信不安)
(利便性)
(コミュニケーション)
0.679708
0.065848
0.077693533
0.664576
0.094938 -0.109467112
0.574823
0.132988 -0.138682835
0.542328
0.218967
0.251800489
0.534642
-0.01738
0.071154442
3 インターネットの情報は信じられない
0.426809
-0.13419
0.220193043
2 インターネットの利用は便利
0.045799
0.748499 -0.030009559
1 インターネットの利用は楽しい
0.022754
0.742166
0.144745711
0.135285
0.478226
0.269811504
-0.06142
0.091995
0.700320378
0.066032
0.017154
0.52553847
0.086355
0.260088
0.451615518
No
質問項目
9 インターネットは犯罪に巻き込まれそうで怖い
5
4
インターネットは個人情報が流出されそうな気
がする
インターネットショッピング・オークションのセキュリティに不安
がある
8 コンピュータウィルスに不安を感じる
10
7
12
インターネットの世界は実体がないように感じ
る
自分にとってインターネットは必要不可欠なも
のである
インターネットで知り合った人と仲良くなりた
い
6 自分のホームページを開きたい(開いている)
11
インターネットの利用で世界がつながっている
気がする
表1
11
図1は、インターネットに対する意識について調査し、グラフにしたものである。意識
については、12 個の質問項目について、
“全く思わない”、
“あまり思わない”、
“どちらでも
ない”、“そう思う”、“かなりそう思う”の5つのレベルに分けた。“全く思わない”を1ポ
イント、“あまり思わない”を 2 ポイント、“どちらでもない”を 3 ポイント、“そう思う”
を 4 ポイント、
“かなりそう思う”を5ポイントとし、平均値の高い順に並べ替えをしてグ
ラフ化した。各項目の(
)の数値は平均値である。
図1からは、「インターネットの利用は楽しい」、「インターネットの利用は便利だ」とい
う項目に対し“かなりそう思う”、
“そう思う”と回答した学生がそれぞれ 90%以上を超え
ていることが分かる。また、
「インターネットショッピンッグ・オークションのセキュリ
ティに不安がある」、
「コンピュータウイルスに不安を感じる」
・
「インターネットは個人
情報が流されそうな気がする」という項目について、“かなりそう思う”、“そう思う”と
回答している学生が多く、合わせて 70%を超えている。
「インターネットの情報は信じられない」に対しては、「どちらでもない」と回答した学
生が一番多く、インターネットで提供されている情報の信頼性についてはどちらともいい
にくいようである。
「自分のホームページを開きたい(開いている)」や、「インターネットで知り合った人
と仲良くなりたい」に対しては、“全く思わない”、“あまり思わない”と回答した学生が合
わせて 40%を越えていて、それらに対する関心は比較的低いようである。
全ての質問において、平均値が 2.5 以上を占めている。そのことから、それぞれの質問に
共感している学生が多いことが分かる。
12
(N=最大で220)
インターネットに関する意識
( )内は平均値
インターネットの利用は便利(4.48) 9
115
96
インターネットの利用は楽しい(4.22) 12 13
インターネットショッピング・オークションのセキュリティに不安がある(3.90)
18
40
インターネットは個人情報が流出されそうな気がする(3.87) 1 14
44
コンピュータウィルスに不安を感じる(3.82) 3 25
インターネットの世界は実体がないように感じる(3.06) 3
51
あまり思わない
図1
13
15
40
108
59
16
61
32
50
48
15 3
132
64
37
29
80
92
30
インターネットの情報は信じられない(2.76) 5
36
83
80
47
全く思わない
58
95
76
インターネットは犯罪に巻き込まれそうで怖い(3.18) 3
0%
46
114
インターネットの利用で世界がつながっている気がする(3.48) 2 29
インターネットで知り合った人と仲良くなりたい(2.63)
55
105
39
自分にとってインターネットは必要不可欠なものである(3.58) 3 22
自分のホームページを開きたい(開いている)(2.98)
69
135
82
60
29
12
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
どちらでもない
そう思う
かなりそう思う
Ⅲ-1.コミュニケーションの方法
表1は、友人とのコミュニケーションのとり方について調査し、SPSS の記述統計を用い
た結果である。選択肢は7個で、その中から3つを選び、よくとるコミュニケーションの
方法を順に順位を1位から3位までつけてもらい、1位を1ポイント、2位を2ポイント、
3位を3ポイントで計算した。また、図1は、表1を元に作られた上位3つである。
情報化に伴い、電子メールや携帯電話のメール等が普及しているにも関わらず「直接会
う」と回答している学生が多く 2 位に浮上している。また、図1から「直接会う」と「携
帯電話」を 1 位から 3 位まで選んで回答した学生を比較してみると、各順位に人数のばら
つきがあるものの 1 位から 3 位までを 1 まとまりとして見てみると両方とも約 78%であま
り変わりがない。
記述統計
順位
友人とのコミュニケーションのとり方
人数
最小値
最大値
平均値
1位
携帯電話のメール
218
1
4
1.78440367
0.912955833
2位
直接会う
218
1
4 2.389908257
1.143722192
3位
携帯電話
218
1
4 2.550458716
0.997566057
4位
パソコンのメール
218
1
4 3.660550459
0.7212404
5位
自宅の電話
218
1
4 3.811926606
0.504765268
6位
手紙
217
1
4 3.907834101
0.361047101
7位
その他
218
3
4 3.986238532
0.116767436
表1
コミュニケーションのとり方
(N=218)
103
携帯電話のメール
68
直接会う
携帯電話
0%
75
34
45
77
20%
40%
57
48
60
47
60%
図1
14
24 16
80%
100%
1位
2位
3位
未記入
標準偏差
Ⅲ-2.月に3回以上連絡をとっている友人の人数
図 1 は、月に3回以上連絡をとっている友人の人数を記入してもらい、それをグラフ化
したものである。なお、SPSS の記述統計から平均は 7.73 人ということが分かった。1
人から 10 人と回答した学生は全体の 84.1%であった。また、0 人と回答した学生が 5
人もいた。その一方で、21 人以上と回答した学生が 3 人もいた。ちなみに、最高人数
は 40 人であった。
月に3回以上連絡をとっている友達の人数
(N=215)
12.1% 1.4%
2.3%
47.4%
36.7%
0人
1人~5人
6人~10人
11人~20人
21人以上
図1
Ⅲ-3・4.インターネット上で知り合った人がいるか(その人数)
図 1 は、
『インターネット上で知り合った人はいますか』という質問に対する回答を円グ
ラフで表し、そこで「はい」と回答した学生に対し、知り合った人数を記入してもらい、
棒グラフで表したものである。
『インターネット上で知り合った人はいますか』という質問に対し、「はい」と回答した
学生は 72 人(全体の約 3 分の1)であった。また、インターネット上で知り合った人数の
平均は SPSS の記述統計から 6.84 人であることが分かった。
15
掲示板やチャット等で知り合った人数
1人~5人
47
(N=211)
6人~10人
16
11人~20人
5
21人~30人
1
31人以上
2
分からない
1
はい
72
いいえ
139
図1
Ⅲ-5.インターネット上で知り合った方法
図 1 は、インターネット上で知り合った人がいる学生を対象に知り合った方法について
調査してまとめたグラフである。選択肢は5個で、最も当てはまるものを1つ選んでもら
った。その結果、
「チャット」で知り合ったと回答した学生が 30 人で最も多かった。また、
「自ら適当にメールを送った」と回答した学生はほとんどいなかった。
主にどのような方法で知り合ったか
(N=72)
自ら適当に
メールを
送った
1%
その他
3%
チャット
42%
出会い系サ
イト
25%
掲示板
29%
図1
16
Ⅲ-6・7.インターネット上で知り合った人と会ったことはあるか(その後)
図 1 は、インターネット上で知り合ったことがある学生を対象にインターネット上で知
り合った人に会ったことがあるかを調査してまとめたグラフである。図2は、インターネ
ット上で知り合って会ったことがある学生を対象にその後、相手とはどうなったかを調査
してまとめたグラフである。
図 1 からは、「会ったことがある」と回答した学生が 67%と最も多かった。「会ったこと
がある」、「会ったことはないが会ってみたい」と回答した学生が合わせて 81%とインター
ネット上で知り合った相手に強い関心を持っている人がたくさんいることが分かる。
図 2 からは、
「頻繁に会っている」
、
「たまに会っている」と回答した学生は合わせて 33%
と意外と少なく、会ったものの「何の連絡もしていない」と回答した学生が 42%と最も多
い結果になった。
その後どうなったか
インターネットで知り合った人と会ったか
会ったこと
もないし会
いたいとも
思わない
19%
(N=51)
(N=73)
何の連絡
もしていな
い
42%
会ったこと
がある
67%
会ったこと
はないが
会ってみた
い
14%
頻繁に会っ
ている
4%
たまに会っ
ている
29%
メール交換
のみ
25%
図2
図1
Ⅲ-8.インターネットや携帯電話の1ヶ月あたりにかかる費用
①
携帯電話
図1は、1ヶ月あたりにかかる携帯電話の費用を調査し、SPSS の値の再割り当てを利用
して9個のグループに分けてグラフ化したものである。また、SPSS の記述統計から平均は
7509 円と分かった。未記入の学生が 28 人いた。
携帯電話の費用は、「6000 円以上 8000 円未満」の範囲で回答した学生が 46 人と最も多
かった。15000 円以上の人が 192 人中 17 人と意外と多かった。
17
1ヶ月あたりの携帯電話の費用
(N=192)
6人
2000円未満
26人
2000円以上4000円未満
36人
4000円以上6000円未満
46人
6000円以上8000円未満
18人
8000円以上10000円未満
35人
10000円以上12000円未満
8人
12000円以上15000円未満
12人
15000円以上20000円未満
5人
20000円以上
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
図1
また、図2はⅢ-2 で質問した『月に 3 回以上連絡をとっている友人の数』とⅢ-8で質
問した『一ヶ月あたりにかかる携帯電話の費用』の間に関係があるのではないか思い、散
布図を作成した。相関係数は 0.266 で、弱い正の相関関係があり、特定の人と長電話をし
た場合でも料金が高くなるなど、思ったよりも関係が弱いことがわかった。
友人の数と携帯電話の料金の関係
35,000
30,000
25,000
(
20,000
)
月
あ
た
り
金
の
携
円
帯
電
話
の
料
15,000
10,000
5,000
0
0
5
10
15
20
25
30
35
40
月3回以上連絡をとっている友人の数(人)
図2
18
45
②インターネット
図3は、1ヶ月あたりにかかるインターネット関連費用を調査し、SPSS の値の再割り当
てを利用して 11 個のグループに分けてグラフ化したものである。また、SPSS の記述統計
から平均は 4039 円だった。携帯電話と比べるとインターネット関連費用について把握して
いない学生が意外と多く、130 人も未記入の学生がいた。
インターネット関連費用は、「5000 円以上 6000 円未満」の範囲で回答した学生が 22 人
と最も多かった。携帯電話と比較すると、平均が 3470 円安く、インターネットより携帯電
話に費用がかかっているようだ。
1ヶ月あたりのインターネット関連費用
(N=90)
15人
0円
1円以上2000円未満
2000円以上3000円未満
3000円以上4000円未満
4000円以上5000円未満
5000円以上6000円未満
6000円以上7000円未満
7000円以上8000円未満
8000円以上10000円未満
10000円以上20000円未満
20000円以上
8人
15人
8人
6人
22人
3人
4人
2人
4人
3人
0
5
10
図3
19
15
20
25
Ⅳ.コミュニケーション等の変化
表1は、コミュニケーションの変化についての因子分析の結果である。因子の抽出は主
因子法を用い、バリマックス回転を行った。第1因子は、生活の変化を示す「ライフスタ
イル因子」である。第2因子は、連絡のとり方の変化を示す「通信因子」である。第3因
子は、友人との交流の変化を示す「交友交流因子」である。5つの因子で全因子の分散の
65.2%説明できる。
No
質問項目
10 趣味が増えた
第 1 因子
第 2 因子
第 3 因子
(ライフスタイル)
(通信)
(交友交流)
第 4 因子
第 5 因子
0.73016
-0.09296
0.140138
0.087848
0.136436
0.7063
0.160152
0.073965
-0.01648
0.122096
0.02062
0.76822
0.163894
0.127057
-0.13846
1 人と接する機会が減った
0.049078
0.58532
-0.04243
0.093111
0.189719
3 家の電話の利用が減った
-0.08663
0.25528
0.249905
0.318724
-0.04943
-0.0534
0.19239
-0.04986
0.685722
0.069266
0.056807
0.017964
0.69006
-0.04112
0.037849
0.394098
0.086005
0.55781
0.130368
-0.07256
0.037341
0.104723
0.35921
0.030783
0.441888
0.100344
0.17655
0.17918
0.09647
-0.16199
0.252131
-0.00576
0.055759
0.50901
-0.16811
0.207267
-0.01249
-0.08666
-0.0744
0.5304
9 生活リズムが変わった
2 メールでのやり取りが増えた
11
5
インターネットで資料を
探すようになった
昔の友達と連絡をとるよう
になった
6 交際範囲が広がった
4
メール等の利用により家族と
のコミュニケーションが増えた
7 通信費が増えた
8
12
簡単に情報収集ができる
ようになった
インターネットの利用により外
での買い物が減った
表1
20
図1は、メールやインターネットを利用することで、コミュニケーション等に変化が生
じたか調査しグラフにしたものである。12 個の質問項目について、
“全く思わない”、
“あま
り思わない”、“どちらでもない”、“そう思う”、“かなりそう思う”の5つのレベルに分け
た。“全く思わない”を1ポイント、
“あまり思わない”を 2 ポイント、“どちらでもない”
を 3 ポイント、“そう思う”を 4 ポイント、“かなりそう思う”を5ポイントとし、平均値
の高い順に並べ替えをしてグラフ化した。各項目の(
)の数値は平均値である。
図1からは、
「簡単に情報収集ができるようになった」という項目に対し“そう思う”、
“か
なりそう思う”と回答した学生が合わせて 86%と、かなり多いことが分かった。
「インター
ネットで資料を探すようになった」
、「通信費が増えた」、「家の電話の利用が減った」、とい
う項目に対してもそれぞれ 60%を超えている。
「人と接する機会が減った」という項目に対して“そう思う”、“かなりそう思う“と回
答した学生は 16%と少なかったが、
「交際範囲が広がった」、
「昔の友達と連絡を取るように
なった」という項目に対して“そう思う”、“かなりそう思う“と回答した学生は 46%と、
半分くらい。そのことからメールやインターネットの利用によって、全く新しい友人がで
きたり、昔の友達と連絡をとるようになったりと、それまでとは異なったコミュニケーシ
ョンのとり方をすることがうかがえる。
「メールなどの利用により家族とのコミュニケーションが増えた」という項目に対して、
“そう思う”
、“かなりそう思う“と回答した学生は 20%よりも少なかった。
「インターネットの利用により外での買い物が減った」という項目に対して“全く思わ
ない”、“あまり思わない”と回答した学生が 81%で、外での買い物よりも『インターネッ
トショッピング』による買い物をする学生は極めて少ないことが分かる。
21
コミュニケーション等の変化
(N=最大で219)
( )内の数値は平均値
インターネットで資料を探すようになった(4.13) 212
40
交際範囲が広がった(3.36) 8
33
17
趣味が増えた(3.00)
21
生活リズムが変わった(2.75)
29
0%
あまり思わない
88
128
インターネットの利用により外での買い物が減った(1.63)
全く思わない
54
35
84
67
48
30
40
6
4
21
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
どちらでもない
図1
22
16
34
81
56
18
49
87
44
21
79
68
32
27
74
77
39
人と接する機会が減った(2.50)
35
92
46
32
メール等の利用により家族とのコミュニケーションが増えた(2.61)
84
65
38
家の電話の利用が減った(3.89) 10 20
67
92
38
メールでのやり取りが増えた(3.50) 6
92
79
34
通信費が増えた(3.92) 5 16
昔の友達と連絡をとるようになった(3.25)
80
106
簡単に情報収集ができるようになった(4.20) 12 30
そう思う
かなりそう思う
3章
まとめと今後の課題
3-1.まとめ
ほとんどの学生がインターネットを利用し、週に数回以上利用していることが分かった。
そして主な利用場所・媒体は、1 位が大学、2 位が自宅、3 位が携帯電話であった。利用目
的は、1 位が趣味、2 位が電子メール、3 位が学習であった。
自宅におけるパソコンの所有状況は、80%以上の学生が自宅にパソコンがあり、パソコ
ンの利用目的は、1 位がレポートなどを含む文章作成、2 位がホームページの閲覧や情報検
索、3 位が電子メールであった。
これらのことから、パソコンや携帯電話等を所有しインターネットを利用する環境が整
っていることが分かった。
インターネットショッピング、インターネットオークション、チャット・掲示板の利用
意向に関しては、インターネットショッピング、チャット・掲示板には積極的な学生の方
が多く、インターネットオークションには消極的な学生の方が多かった。
インターネットに対して、利便性を感じる学生が非常に多かったが、その一方で、セキ
ュリティ・個人情報の流出・コンピュータウィルスに不安を感じている学生も多かった。
このことから今後も、インターネットは普及していくと考えられるが、こういった問題に
関する対処法について個人レベルで考えていくべきだと思う。
コミュニケーションの方法は、1 位が携帯電話のメール、2 位が直接会う、3 位が携帯電
話で、月に 3 回以上連絡をとっている友達の人数は 1 人~10 人未満と回答している学生が
ほとんどだった。掲示板やチャットで知り合った人がいる学生も少なくない。その中で、
知り合った人と会ったことがある学生は 67%と多く、その後も、なんらかの形で連絡をと
り続けている学生が半数以上と意外に多かった。また、1 ヶ月あたりの携帯電話の費用の平
均が 7509 円、インターネット関連費用の平均が 4039 円であった。
コミュニケーション等の変化については、「家の電話の利用が減った」、「人と話すよりメ
ールなどのやり取りが多くなった」と感じている学生が多いことから、友人とのコミュニ
ケーションのとり方が「家の電話を利用して連絡をする」から「携帯電話などのメールを
利用して連絡をする」に変化してきていることが分かった。しかし、
「人と直接、接する機
会が減った」と感じていない学生が半数以上いることから、インターネットが普及したか
らといって「人と直接、接する機会が減った」とは言えず、むしろ増えている可能性もあ
る。
23
3-2.今後の課題
・ 男女・年代問わず、アンケート調査をし、より詳しい分析をしてみたい
¾
調査対象が十文字学園女子大学に通う大学生のみだったので、より広い範囲の
人を対象にすることで、男女による違いや年齢・職業などによる違いなどにつ
いて調べたい。
・ インターネット上で知り合ったことがある人の中で今でも会っている人を対象により詳しい
現在の状況を知りたい
¾
その相手は異性なのか、同性なのか。思い通りの人物だったか等について知り
たい。
・ ISDN、ADSL、光ファイバー、アナログ回線などの中でどの回線を使用しているかを調査し、
その回線ごとにどのような傾向がみられるのかを調査してみたい
¾
回線速度や料金の違いによって、インターネットの利用の仕方に変化があるか
どうかについて調べたい。
・ インターネットショッピング、オークションなどを利用しない人を対象にその理由を聞いてみ
たい
¾
クレジットカードの所持の有無による違いなのか等について詳しく調べたいと
思ったため。
・ インターネットの利便性について、他のメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等)と比較した
調査をしてみたい
¾
インターネットに対して利便性を感じている学生が 9 割を超えていることから、
なぜ便利だと思うかについて、ほかのメディアと比較してみたい。
24
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