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発表資料 - Biglobe

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発表資料 - Biglobe
多摩高進の 年
私の進路指導研究と関わらせて
多摩高進顧問
慶應義塾大学非常勤講師
山野
晴雄
1.立高進の結成と就職指導
①高度経済成長と多摩地域
・内陸機械工業地帯としての多摩地域
大規模工業団地の形成
北八王子工業団地(八王子市、コニカ・ビクター・オリンパス・岩崎通信
機・ケンウッドなど)、西東京工業団地(青梅市・羽村市、日野自動車・住
友金属鉱山・東芝・光洋精工・カシオなど)
主要産業の製造品出荷額(1960年→1965年、東京都全体に占める多摩の
シェア)
輸送機械33%→52% 電気機械18%→26% 精密機械7%→14%
・人口の急増
1955年103万人→1965年194万人
大規模団地の造成による団地人口の増加
1960年代…砂川団地・富士見町団地(立川市)、中神団地・拝島団地(昭島
市)、村山団地(武蔵村山市)、東京街道団地・芝中団地・上北台団地
(東大和市)、久米川団地(東村山市)、ひばりが丘団地(田無市)など
・高校進学率の増加
全国…1955年51.5%→1960年57.7%→1965年70.7%
→1970年82.1%→1975年91.9%
東京…1958年74.0%→1963年84.3%
・高校の増設(多摩地区)
1963年…都立小平、都立多摩工業、都立府中工業、都立田無工業、
明治学院東村山、明法、錦城(小平移転)、東京純心女
子
1964年…白梅学園
1965年…日体桜華女子(東村山移転)
1966年…都立日野
1967年…工学院大学附属(八王子移転)
1968年…都立東村山、創価
1970年…文華女子(田無移転)、共立女子第二
1971年…都立東大和、都立福生
1972年…都立保谷、都立清瀬、都立片倉、都立永山、都立東府中
②立川公共職業安定所管内高等学校進路指導協議会(立高進)の結成
(1962年6月1日)
玉橋由之先生(都立北多摩)
「当時は求職難の時代で、各高等学校の就職担当者は、わずかの時
間を最大限に活用して企業訪問を行い、生徒の採用を切願したも
のである。以来、各校の強い要望もあって、去る昭和37年6月1日、
都立立川高等学校の講堂に、管内高校の教職員、企業の代表、卒
業生の代表等で500名を越える多数の参加を得る外、東京10チャ
ンネル(現テレビ朝日)のテレビ放映が行われる等、立川管内の高等
学校進路指導協議会がかくも盛大に発足をみるに至ったのものであ
る」(「当協議会の沿革について」立川職安管内高等学校進路指導協
議会『紀要』第1号、1980年)
・高校職業指導研究会(渋谷職安管内)の結成(1955年12月14日)
・池袋地区職業指導協議会の結成(1956年)
・東京都公立学校職業指導協議会(1960年東京都高等学校進路指導協
議会と改称)の結成(1956年4月)
③就職指導の状況
・高校生の就職状況
*学歴別新規学卒就職者数の構成比の推移(表1)
1960年
1965年
1970年
1975年
1980年
中卒
49.8%
41.8%
20.0%
9.2%
6.2%
高卒
41.7%
46.8%
60.2%
57.9%
55.5%
短大卒
1.3%
2.4%
6.0%
10.1%
11.9%
大卒
7.3%
9.1%
13.9%
22.8%
26.4%
・就職指導をめぐる問題
指定校による求人の問題→「三多摩格差」の是正
「私の学校が世田谷から東村山に移ってきたときに世田谷でお世話に
なった企業を持って来れたのはほんの少ししかなかったんです。就職希
望の生徒が現実に困ったんです。(中略)企業が高等学校を特定化して、
指定校にしてしまうという問題があったんです。だから東村山に来て生
徒を就職させたいんだが、就職させる企業がないというふうなことが起
こったんです。立川高校の福田先生が都高進の常任理事をやっていたの
で、この問題を何とかしてもらいたいと福田先生に相談しました。申し
訳ないけれど日体桜華には生徒を就職させる会社がないから、紹介して
くれないかと。福田先生は積極的に連れて行って、新宿の生命会社2つ
とデパート2つかな、直接人事課の人に私を紹介してくれました」
(鈴木功先生、「50周年記念誌」座談会より)
応募書類の不統一の問題
就職差別の問題
「選考については、これは警視庁の問題もあったんですけれども。
本人の責任じゃないことが選考の中心になることが問題でした。
(中略)デパートはめがねをかけるのはダメ、身長は150センチ
以上ないとダメなどいくつかそういうことがありました。身元調
査などもしたし、面接の時にもあったんです」(鈴木功先生、
「50周年記念誌」座談会より)
1963年…東京都職業協議会連合として東京都統一内申書の様式
を作成
1971年…近畿統一応募用紙の作成
1973年…労働省・文部省・全国高等学校長協会による「全国高
等学校統一用紙」作成
就職選考開始期日の問題
1960年…就職選考開始期日は11月1日以降、現行の10月1日は
経過措置(文部・労働両省次官通達)
1978年…求人受付6月1日、求人活動開始6月20日以降、推薦開
始(書類提出)9月21日以降、就職選考開始10月1日以降
(1979年…求人受付7月1日、求人活動開始7月15日以降
に改訂)
④立高進の活動
1969年…規約の制定、組織の強化(会長・事務局長制、毎週金曜
日の定例化)
・就職指導
企業研究会…人事担当者との情報交換。早期選考の防止、新設高
校・定時制・養護学校の生徒への求人・採用を要望。
企業見学会
指定校制度廃止運動
・進路研修
「進路指導部と学年の一体化」「進路設計の要点」「心理検査の
活用」「進路指導上の問題点」「同和問題について」「障害児学
級における進路指導」
LHRでの進路学習
(前掲『紀要』第1号)
・都高進との連携
1968年…都高進、代表理事制をとる(進学指導部担当;国枝
実先生(都立北多摩)、渉外部担当;福田稔先生(都立
立川))
(宗内昭春『追懐』1995年)
1971年…鈴木功先生(前事務局長、日体桜華女子)を都高進
常任理事に推薦
以後、松本輝夫先生(都立多摩工業)、増島輝次先生(都
立日野)、水島啓吉郎先生(都立田無工業)、中村宗敏先
生(武蔵野女子学院)らが常任理事に
全国高等学校進路指導協議会(全高進)の結成(1975年
2月10日)
全高進編『高校生の進路ノート』(1978年)
「『進路ノート』はスタートは立川管内ですね。望月照和
先生が(全高進)会長をやっている頃にはこちらからやっ
ている。都高進、関高進が受け取って編集していくまでに
は4、5年かかっていますよ」(鈴木功先生、「50周年記念
誌」座談会より)
2.多摩高進と
専門学校との連携
①多摩高進の組織化
・八王子地区、青梅地区、三鷹地区、町田地区の各協議会の結成、の
ち府中地区が立川地区から分離
・多摩地区高等学校進路指導連絡協議会会則の制定(1985年4月1日)
「第2条 この会は、各地区(立川・青梅・三鷹・八王子・町田)高等学校進路指
導協議会の運営の独自性を十分に考慮し、相互に密接な連携を保ちつつ、生
徒に対し、適切な進路指導を行うことを目的とする」
会則制定の経緯
「各高等学校から要望があったんです。要するに職安の会議だけでは出せな
いと、一つの地区の職安会議だけでは無理だというのがあったんです。それ
で組織を作れということになって作った時に、多摩高進という組織を作った。
そうでないと教育委員会にはいえない、ということでできたんだろうと思い
ますよ。職安の会議が終わったら帰ってこいということでしたから。その前
は月1回でしたからね。それをとにかく毎週来てもらうようにするには各地
区では無理ということです。」(岩木寿先生、「50周年記念誌」座談会より)
②専門学校進学者の増加
・専修学校制度の発足(1976年4月)
・専門学校進学者の増加
全国…1976年2.8%→1980年8.8%→1985年10.4%→199014.2%
→1995年15.7%→2000年16.8%
東京…1980年 大学28.5% 短大13.0% 専門15.6%
2011年 大学61.7% 短大3.7% 専門11.4%
*新規高校卒業者の進学率の推移(表2)
1976
年
1980
年
1985
年
1990
年
1995
年
2000
年
2005
年
2010
年
2011
年
大学
21.5
%
20.9
%
19.8
%
17.8
%
23.6
%
34.9
%
39.3
%
47.8
%
47.6
%
短大
12.0
%
12.0
%
11.6
%
12.4
%
13.7
%
9.9%
7.5%
6.0%
5.8%
専門
2.8%
8.8%
10.4
%
14.2
%
15.7
%
16.8
%
19.0
%
15.8
%
16.2
%
③多摩高進の専門学校進学指導の取り組み
・講演会 1976年5月 講師;倉内史郎先生(東洋大学)
・専門学校見学会
・専門学校研究会
・専門学校進学予定者へのアンケート調査(1982年2月~1985
年2月)
→総務庁行政監察局編『専修学校の現状と問題点』(1987年)
に引用
「D県D1地区高等学校進路指導連絡協議会が実施したアンケートの
結果によると、専修学校・各種学校についての情報を得た方法は、
①進路指導室の資料を利用したとするものが30.2%、②先生の指導
によるとするものが18.1%(中略)となっており、学校における指
導を端緒としているものは少ないものとなっている。」(それに対
して)「「学校案内を直接取り寄せて」が第1位で51.7%、次いで
「業者のガイドブックから」となっており、(中略)入学案内、募
集広告の占める比重は大きなものとなっている」
・入学・入試結果報告会、進学相談会の開催
・推薦入学受付開始期日の繰り上げに対し東京都専修学校各種
学校協会に反対の要望書を提出(1992年6月24日)
推薦入学願書の受付開始期日を11月1日以降から10月1日以降へ
の繰り上げに対して、従来通りとすることを要望。
④多摩地区専修学校協議会(多摩専協)との連携
・多摩地区専修学校協議会の結成(1978年)
多摩地区の専門学校で組織。代表幹事;村越先生(府中女子専
門学校)
・合同研究会の開催(1983年5月~現在)
今年、30回目の「多摩地区専門学校研究会」を開催
平成24年度多摩地区専門学校研究会
3.多摩高進と大学との連携
①大学進学者の増加
*新規高校卒業者の進学率の推移(表2、再掲)
②多摩地域の大学新増設・移転
・大学立地の制限
文部省…高等教育懇談会報告「高等教育の計画的整備について」
(1976年)をもとに大学の地域別計画配置計画と新増設の規制
区域を指定。東京23区・武蔵野市の全域及び三鷹市・横浜市・
川崎市・川口市の一部などでの大学立地を原則的に制限。
・八王子地区を中心にした大学立地
1977年…拓殖大学八王子キャンパス
1978年…中央大学多摩キャンパス
1979年…杏林大学八王子キャンパス
1984年…法政大学多摩キャンパス
1986年…東京工科大学、実践女子大学日野キャンパス
1988年…恵泉女学園大学
1989年…日本社会事業大学清瀬移転、多摩大学
1991年…東京都立大学(首都大学東京)南大沢移転
82の大学・短大が多摩地域に立地
③東京多摩私立大学広報連絡会との連携
・東京多摩私立大学広報連絡会の結成(1989年)
加藤幸雄氏(亜細亜大学)の呼びかけで、亜細亜大学、杏林大学、国
際基督教大学、成蹊大学、津田塾大学、東京経済大学、日本獣医畜産
大学(日本獣医生命科学大学)、武蔵野女子大学(武蔵野大学)の8大
学で発足。現在は14大学が加盟。
・情報交換会(1995年5月)
・合同研究会(1996年~現在)
テーマは多摩高進幹事会で出された要望をふまえ広報連絡会と協議をし
て決めている。
・研究会テーマ
1996年…「大学の就職指導と就職状況について」
1997年…「学生指導の状況」
1998年…「入試改革を各大学でどのように進めているか」
1999年…「大学広報のあり方について」
2000年…「AO入試について」
2001年…「多摩地区における高大連携の具体的な可能性と入試改革の
現状について」
2002年…「高大連携・接続と大学広報のあり方」
2009年…「16歳から22歳での若者をどう育てていくか」
2010年…「なぜ、大学に行くの?」
2011年…「大学の就職状況と人材育成」
・タイアップ進学相談会・出張講義・系統別説明会(1998年~2005
年)
④ネットワーク多摩との連携
・「大学サミット多摩2000」
1999年、多摩都市モノレールが開通したのを記念して、中央大学が
中心となり沿線大学の学長サミットを開催する提案がなされる。
*キャリアデザイン・シンポジウム「10年後の自分を考えよう!
-キャリア・デザインとインターンシップの役割」の開催
(2000年10月7日、中央大学)…多摩高進から山野がパネリスト
として参加
*中央大学商学部…多摩高進に高校生対象のHigher Education
チャレンジプログラムへの協力要請
大学サミット多摩2000記念シンポジウム(2000年12月2日、中央
大学)…学長宣言「学術・文化・産業ネットワーク多摩の創設
をめざして」
・学術・文化・産業ネットワーク多摩(ネットワーク多摩)の
結成(2002年7月6日)
ネットワーク多摩準備会と多摩高進幹事との協議会(2002年2
月)…亜細亜大学で意見交換。
多摩高進とネットワーク多摩との合同研修会、高校生に大学
の授業を開放する高大連携教育の取り組みを要望
中央教育審議会答申「初等中等教育と高等教育との接続の改善
について」(1999年)
「第4章 初等中等教育と高等教育との接続の改善のための連携の
在り方 第3節 具体的な教育上の連携方策
(1)高等教育を受けるのに十分な能力と意欲を有する高等学校
の生徒が大学レベルの教育を履修する機会の拡大方策
具体的には、各大学では、科目等履修生制度を活用して、積極
的に高校生が大学レベルの教育を履修する機会を拡大することを
検討すべきである。その際には、特に高校生の履修の実態に配慮
し、夏季等の休業期間中の集中講義の形態をとったり、大学入学
後にこれを単位認定するなど、各大学において高校生が履修しや
すいような工夫を行うことが求められる。これらの取組により、
高校生の大学レベルの学習機会を拡大するため、高等学校と大学
がより一層連絡を密にしていくことが必要である。」
・「夏休み高校生授業体験プログラム」の開始(2002年~現在)
東京多摩私立大学広報連絡会・ネットワーク多摩、2003年度より
多摩地区専修学校協議会を加えた三者の共催企画。
2003年…57校で実施、大学・短大で約650名、専門学校で約750名
の高校生が参加
・合同研究会(2002年~2005年)
2002年…「海外で働くことを希望する生徒・学生に対する指導につ
いて」
2003年…「専門職大学院:ロースクール、経営大学院について」
2004年…「人口減少期の労働環境について:ニート、フリーターな
どの増加と団塊世代の大量定年を迎えて」「学校の個人情報保
護法について:高校および各大学の対応状況と今後の課題」
2005年…「2007年度大学全入時代を前に改めて高校と大学の連携を
考える」
・チャレンジ・キャンパス・プログラム(2003年~2006年)
協定書の締結(2003年3月10日)
「多摩地区高等学校進路指導連絡協議会および学術・文化・産業ネッ
トワーク多摩は、高校教育と大学教育の連携に資するために連携教育
に関する協定を締結する」
2年生以上の高校生に大学の授業を開放、受講は無料。大学での学
修を高校の単位として認定可能。
2003年…11大学開講 17校34名受講
2004年…15大学開講 11校32名受講
2005年…13大学開講 5校11名受講
2006年…13大学開講 9校10名受講
・高校にとってのチャレンジ・キャ
ンパス・プログラムの意義
(1)特定の大学と高校との高大連携で
はなく、地域内のどの高校の生徒に
も等しく連携教育が受けられる機会
が開かれたこと
(2)生徒の学習に対する意欲や目的意識
を高め、生徒の適切な進路選択を支
援できること
(3)高校の教育活動を補完し、大学
側との意見交換を通じて、高校
における進路指導・キャリア教
育や学習指導の充実を図ること
が可能になること
(右・「読売新聞」2003年2月
7日夕刊)
・チャレンジキャンパスプログラム受講者アンケート結果(2004年)
・受講理由
大学の授業がどのようなものか経験しておきたいと思ったから 50%
将来大学進学したときに受講したいと思った科目だったから 13%
専門的な知識や教養を深めたいと思ったから 13%
自分が進学を希望している大学の授業だから 13%
将来の進路を考える参考にしたかったから 8%
・出席状況
ほぼ出席した 38%
4~5回欠席した 29%
半分以上欠席した 13%
ほとんど出席しなかった 21%
・授業の理解度
ほぼ内容がよく理解できた 29%
理解できたところもあるが、よくわからないところもあった 46%
ほとんどよく理解できなかった 4%
ほとんど出席しなかったので判断できない 13%
・単位認定
単位が認定された 25%
単位は認定されなかった 13%
単位が認定される科目でなかった 8%
大学から成績が来ていないので、わからない 38%
4.多摩高進の改組と
今後の課題
①多摩高進の改組
・多摩地区高等学校進路指導協議会へ改組(2004年)
各職安協議会の連絡組織から事務局をのもとに地区協議会を置く組織
へ改組。
新会則の制定(2004年4月1日施行)
「第3条(目的)本会は、多摩地区の高等学校における進路指導に関する諸問題に
ついて研究調査・協議を行い、進路指導・キャリア教育の充実・発展を図る
ことを目的とする」
改組の経緯(1)
「その2、3年前からいろいろありました。当時、進学校の中には多摩高進の活
動とは関係ないということを言っていらっしゃる方もいたんです。また、朝か
ら出かけているものですから、校長からは教育委員会でもいろいろと意見があ
るんだよと言われていたんです。上部団体がない、自主独立した組織として多
摩地区の高校生の進路を守っていこう、進路保障をしていこうという玉橋先生
が言われたことを第一にして、折り合いをつけるための組織変更でした。」
(生駒俊樹先生、「50周年記念誌」座談会より)
改組の経緯(2)
「大きな問題としては東京都が研究団
体の会費を都費から支出しないというこ
とがありました。単に多摩高進だけじゃ
なくて都高進をはじめすべての教科等の
研究会団体もすべて支出しないというこ
とが大きいですね。研究協議会というこ
とであれば、資料代を徴収できます。そ
こで、私も組織変更に関わって会則を見
直すということをしました。」
(山野、「50周年記念誌」座談会
より)
*多摩高進の組織図
・総会・研究協議大会の開催(2004年7月9日~現在)
2004年…総会特別講演 土屋正忠氏(武蔵野市長)
講演 山岸駿介氏(多摩大学)
2005年…講演 有馬朗人氏(元文部大臣)
2006年…講演 本田由紀氏(東京大学)
2007年…学長フォーラム 小川春男氏(亜細亜大学)・
古賀義弘氏(嘉悦大学)・村上勝彦氏(東京経済大学)
2004年総会
2010年研究協議大会
②専門学校チャレンジプログラム(2004年~現在)
・協定書の締結(2004年7月5日)
「多摩地区高等学校進路指導協議会
および多摩地区専修学校協議会は、
高校生の職業に対する関心および
進路意識の向上を図ることを目的
として、高校教育と専門学校教育
の連携に資するための連携教育
「専門学校チャレンジプログラム」
に関する協定を締結する」
2年生以上(1年生は2学期から)の
高校生に専門学校が開講する授業に
無料で受講できる。
(右上・「読売新聞」2004年7月6日朝刊
右下・「朝日新聞」2004年7月6日朝刊)
・チャレンジプログラム開講・受講状況
2004年…後期 4校開講 17校35名受講
2005年…前期 12校開講 14校26名受講、後期 12校開講 16校29名受講
2006年…前期 11校開講 21校48名受講、後期 11校開講 18校29名受講
2007年…前期 13校開講 33校58名受講、後期 12校開講 17校20名受講
2008年…前期 12校開講 36校72名受講、後期 11校開講 38校59名受講
2009年…前期 13校開講 20校42名受講、後期 9校開講 29校54名受講
・2008年度・2009年度は文部科学省専修学校・高等学校連携等職業教育
推進プラン委託事業
2010年…前期 12校開講 29校69名受講、後期 20校開講 17校29名受講
2011年…前期 9校開講 30校64名受講、後期 8校開講 12校20名受講
・チャレンジプログラム・シンポジウムの開催
チャレンジプログラム・シンポジウム2007…2007年7月30日
チャレンジプログラム・シンポジウム2009…2009年11月13日
チャレンジプログラム・シンポジウム2012…2012年3月2日
・アンケート結果
[高校教員]
認知度「知っていた」63%
「過去にエントリーをした」15%
参加生徒に学んでもらいたいこと
「その職業の実情についての理解」
98%
「進路意欲・学習意欲の向上」96%
「進学志望先の専門学校とのミスマッ
チの防止」
94%
(写真・チャレンジプログラム・シンポジウム2012)
・アンケート結果
[受講生徒]
受講理由 「自分が希望する職業への関心」24名
「自分が希望する分野の授業・実習への関心」17名
「自分が希望する職業の適性への不安」7名
「自分が進学を希望する専門学校への関心」6名
「同じ希望を持つ友だちをつくりたい」6名
出席状況 全部出席
35%
1~4回欠席 61%
5回以上欠席 4%
満足度 「大変満足」95%
「やや満足」 5%
満足度の理由 「志望分野の授業・実習を学ぶことができた」34名
「志望の職業と関わることができた」6名
「友だちができた」11名
「志望校や先生のことがわかった」6名
(国際文化理容美容専門学校国分寺校『多摩地区専門学校チャレンジプロ
グラム実施報告書』平成21年度文部科学省委託事業 専修学校・高等学
校連携職業教育推進プラン、2010年)
・チャレンジプログラムの評価
文部科学省今後の専修学校教育に関する調査研究協力者会議報告「今
後の専修学校教育の充実・振興について」(2005年3月)
「高等学校等との連携の促進 神奈川県や千葉県では、中学生や高等学校生
が専修学校において専門技術の実習等の職業教育を体験し、職業の理解の
場や、将来の職業を見据えた進路選択の機会として活用している例(教育
連携プロジェクト事業)があるほか、東京都多摩地区では、高等学校と専
門学校が連携して、地区内の高校生を対象に、専門学校が半年又は通年の
授業を無料で開放したり、夏休み期間中に、高等学校の生徒に専門学校教
育を開放する取組(専門学校チャレンジプログラム)を行っている。今後
は、こうした取組が各地で行われることが期待される」
平成21年度専修学校・高等学校連携等職業教育推進プラン審査委員会
(2009年5月)
・高等学校との連携を密にしたしっかりしたプログラムの提供を計画してい
る。シンポジウムの開催も効果的と思われる。
・ 地域の高校と専修学校を組織化。科目等履修生などの位置づけを与えた5
日前後のプログラムは評価できる。
・多摩高進と協力し、長期にわたる講座を取り入れ、受講生の効果も高いと
思われる。受講生をさらに増やすことが課題。
③今後の課題
・多摩地域全体でのキャリア教育の取り組み
高校から大学、専門学校への連続的なキャリアデザインの形成という
視点から高大・高専連携を考え、取り組む必要
多摩高進、ハローワーク、企業、大学、専門学校によるネットワーク
の構築
・インターンシップ、ジョブ・シャドウイングや課題研究などでの
協力体制の構築
・新しい高大連携のあり方
より双方向的・持続的な高大連携
高校と大学の教員が共同で、生徒・学生の育成を連続的な視点から教
育の改善を図る議論を進め、高校と大学の教員がお互いの教育活動に
参画する取り組み
授業の相互乗り入れ、高大の共同研究会
(Benesse教育研究開発センター『VIEW21』2005年4月号など参照)
・高専連携の充実
チャレンジプログラム、合同研究会のほか、高校でのキャリア教育へ
の協力体制の構築
Fly UP