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2014年度卒業生 場所愛からみる越中大手市場 Ⅰはじめに ・場所愛とは「人と物質的環境の情緒的な結びつき」 (トゥアン:1992) ↓ ・レルフ・・・場所を「場所性」と「没場所性」に分類 →場所のアイデンティティは内側の創出・経験(内 側性)によって構成される 社会文化コース 人文地理学研究室 4年 前澤礼実 • 愛着の対象 レルフは場所を「没場所性」と「場所性」に分類 没場所性と場所性を区別する3つの要素 ・景観を構成する物質的要素・見かけの様子 ・そこで行われるあるいは観察できる人間の活動 ・2つの要素がその人にとって持つ意味、象徴 →場所のアイデンティティの形成、内側性 ↓ この3つの要素を場所にある場合、その人はその 場所に対して愛着を持つ 場所愛に関する既存の研究の特徴 人がどのような要因によって愛着を持って いるのかを検討するために場所に対して日 常的に接している人を対象としている 時間 場所 時間 場所 • ロールズの内側性の概念 内側性→高齢者と場所の3つの関わり方 ①身体的内側性・・・ある場所の物理的環境 を熟 知 している状態 ② 社会的内側性・・・地域社会の一員であるとい う 認識が高齢者自身のアイデンティティと深くかか わっている状態 ③自伝的内側性・・・高齢者の人生そのものが場所 と分かち難く結びついていること 研究目的と方法 一時的にしか出現しない場所(イベント)に参 加し続けることはその場所に対して愛着が あるからであると考えられる ↓ 本研究では市民が自由に参加でき、イベント 性の高いフリーマーケットを対象としてロー ルズの内側性の概念を基に場所愛の観点 から分析する 1 2014年度卒業生 Ⅱ研究対象地域概要 • 越中大手市場 • 富山市中心部のフリーマーケット 場所 開催日 開始時期 青空のみの市 護国神社 境内 毎月第1日曜日 1959年 越中大手市場 大手モール 毎月第4日曜日 2002年 岩瀬の朝市 カナル会館駐車 場 毎月第2日曜日 1995年 • 新聞記事数 • 現在(2013年度)のイベント例 件 Ⅲ場所愛からみる越中大手市場の 参加者 • インフォーマント一覧 名前 性別 年代 A B C D E F G H I J K 女性 男性 女性 男性 男性 女性 男性 男性 男性 女性 女性 30代 20代 30代 50代 50代 30代 ― 80代 40代 70代 ― 他のフリーマーケット への参加 食品 × 雑貨 ○ 雑貨 △ 食品 × 服飾 × ペイント △ 雑貨 × 食品 × 農産品 △ てづくり品 ○ 衣服 × 出店年数 出店品目 約2年 3ヶ月 約2年 約9年 約1年 約2年 12年 12年 約3年 12年 12年 大手市場を 知ったきっかけ 経験 紹介 経験 目撃 経験 雑誌 宣伝 紹介 宣伝 目撃 経験・宣伝 目撃 宣伝・その他 地元 人との交流 紹介 経験・宣伝 紹介 人との交流 地元 人との交流 地元 出店目的 身体的内側性 • 身体的内側性 準備・片付け テントの設置 雪かき 2 2014年度卒業生 社会的内側性 • 客との信頼関係 →D、Eさん • 他店主やお客さんとのコミュニケーション 新しい知識やアイディア 顔見知り客 まとめ 商店主はコミュニケーションをとるために出店を 続けていることが分かった また大手市場で出会い、共に時間を過ごすこと が楽しみであると述べた店主が比較的多かった 以上のことから大手市場の参加者が継続出店す る理由は大手市場に集まる人々とのコミュニケー ションである ご清聴ありがとうございます 3