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1.取り組みの背景と目的 2.問題と課題 3.宗像市における都市再生の

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1.取り組みの背景と目的 2.問題と課題 3.宗像市における都市再生の
1.取り組みの背景と目的
2.問題と課題
昨今、人口減尐や高齢化、
空き家化の進行などは全国
的な課題となっており、この
ような状況に対応した持続
可能な都市構造の実現が求
められています。本市におい
ても、他都市と同様に人口減
尐や高齢化、空き家の進行等
が予想されています。このよ
うな状況を受けて、第 2 次宗
像市都市計画マスタープラ
ンにおいて、「宗像版集約型
都市構造の形成」を都市づく
りの基本理念として掲げて
おり、「コンパクトで魅力的
な地域がネットワークする
生活交流都市」という将来像
の実現を目指して取り組ん
でいるところです。
こうした中で「平成 26 年
度宗像市都市再生基本方針」
では、宗像市版集約型都市構
造の実現に向けた方針を整
理することを目的として、宗
像市における都市再生の基
本的な考え方を検討すると
ともに、昭和 40 年代に開発
された大規模住宅団地であ
る日の里地区と自由ヶ丘地
図 宗像版集約型都市構造のイメージ
区を例にとり、都市再生に向
出典:第 2 次宗像市都市計画マスタープラン
けて必要となる「具体的取り
組みや施策」について検討を行いました。
(人)
100,000
80,000
0~14歳
65歳以上
7,196
(10.1%)
45,645
(68.2%)
国
勢
調
48,593
査 52,741
(68.1%) (68.0%)
58,627
(67.4%)
61,826
(67.4%)
62,833
(66.7%)
61,152
(64.0%)
57,341
(60.1%)
54,131
(57.5%)
15,465
(23.1%)
15,600
(21.9%)
15,333
(19.8%)
15,692
(18.0%)
14,339
(15.6%)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
13,021
(13.8%)
2025
(H37)
12,816
(13.4%)
2030
(H42)
12,428
(13.0%)
2035
(H47)
11,708
(12.4%)
2040
(H52)
60,000
40,000
15~64歳
5,852
(8.7%)
9,540
(12.3%)
12,618
(14.5%)
15,557
(17.0%)
18,281
(19.4%)
推
計
値
21,533
(22.5%)
25,628
(26.9%)
28,358
(30.1%)
20,000
0
図 年齢別将来人口推計
出典:国勢調査、国立社会保障・人口問題研究所(平成 25 年 3 月推計)
本市の市街化区域では以下の問題点と課題を抱えています。
1
)
中集
心落
部の
や活
力
2
)
公サ
共ー
交ビ
通ス
問題
課題
問題
課題
3
)
生施
活設
サに
ーつ
ビい
スて
問題
課題
4
)
都コ
市ス
経ト
営に
つ
い
て
5
)
空住
き環
家境
と
6
)
災箇
害所
危・
険区
域
問題
課題
市街地の変遷は、新たな区域拡大や縁辺部のにじみ出
しのように、段階的な住宅団地開発が進められ、各地域
で高齢化の進行や住宅建物の老朽化などが散見されてお
り、各地域で集落としての活力が低下しつつあります。
中心部や集落の活力維持・向上が必要です。
公共交通の要である鉄道駅前は、赤間駅・東郷駅の駅
前広場整備によって結節機能が強化されていますが、交
通結節点や生活サービス施設まで移動するためのバス本
数の丌足により、子供や高齢者などの交通弱者の利用は
低迷しています。
公共交通サービスの利便性向上が必要です。
急速に進行する高齢化社会では、徒歩圏での生活サー
ビス施設の提供が求められますが、人口密度の低下が予
測される状況では、生活サービス施設の立地が進まず、
徒歩圏内への施設誘導が困難な区域が発生すると考えら
れます。
生活サービス施設の適正立地の誘導が必要です。
尐子・高齢化の進行、人口減尐の社会情勢を前提とす
ると、高齢化進行による社会保障需要への対応や都市イ
ンフラ(道路、公園、上下水道など)の維持による都市
経営コストの増加は、市税収入が減尐している財政を圧
迫することが懸念されます。
持続可能な都市への誘導が必要です。
問題
空き家・空き地の増加は、草木の放置による住環境の
悪化や、地域の人口密度低下による地域のかかわりの希
薄化などからコミュニティの衰退が懸念されます。
課題
住環境の改善とコミュニティの活性化が必要です。
問題
課題
○主要幹線道路や中心拠点と地域拠点を繋ぐ路線においては、回
遊性を高める歩行車・自転車空間の形成により、交通弱者(子
供・高齢者など)が歩いて暮らせるまちづくりを目指します。
②各拠点と交通軸への都市機能誘導
○中心拠点、拠点、地域拠点及び地域生活区域における交通軸周
辺においては、地域特性に合った都市機能の維持・向上による
活性化を図ります。
○中心拠点など都市機能を集約すべき区域では、求められる機能
を拡充するため、低未利用地などの有効活用を図ります。
○中心拠点や地域拠点など、交通利便性が高く・都市機能が集積
する区域への居住を促進します。
③生活利便性の高い地域の再編成と居住誘導
○各拠点及びその周辺部の地域生活区域においては、生活サービ
ス施設等との調和を図った居住環境の向上を図ります。
○地域生活区域への建て替えや住み替えの居住を誘導するため、
良好な市街地の形成等に取り組みます。
○地域生活区域の居住機能を向上させるため、低未利用地などの
有効活用を図ります。
④将来都市像の明確化と土地利用のルールづくり
○本市が目指す将来都市像の実現のため、適切な土地利用のルー
ルづくり(区域区分・用途地域・立地適正化計画)に努めます。
○地域生活区域内の災害危険箇所・区域においては、建替えの機
会を活かして緩やかに土地利用の転換を図ります。
市街地変遷のなかで、優良な農地を保全するために丘
陵部への市街地拡大を進めたため、特に住宅縁辺部に災
害危険箇所・区域が存在しており、将来の災害発生やそ
の対策財源確保などの丌安要素を抱えています。
災害危険箇所・区域のリスク低減が必要です。
※生活サービス施設とは、医療施設、介護福祉施設、商業施設を言います。
3.宗像市における都市再生の基本的な考え方
本市の問題・課題を踏まえ、各地域の特性と実情に応じた事業・施策
を展開していくための基本方針は以下のとおりです。
①公共交通ネットワークの強化
○公共交通の利便性を高めるとともに、自動車から公共交通への
利用の転換を進めるため、中心拠点と地域拠点(右図)の交通
結節機能を向上し、各拠点のネットワーク化を図ります。
○地域生活区域(右図)における円滑な移動手段を維持活性化す
るため、公共交通のサービス水準の維持・向上に取り組みます。
図 宗像市の将来都市像イメージ
4.自由ヶ丘地区の具体の取り組み
(1)アンケート結果の概要
まちづくりの方向性を見極めることを目的として、平成 26 年 10 月 31 日に自由ヶ丘地区に住む 5,022 世帯
を対象にアンケート調査を実施し、4,316 世帯から回答が得られました(回収率は約 86%)。
アンケートでは生活の中で丌便に感じる点や主な交通手段等の現在の住まいの状況と、将来の住まいの計画
【中心拠点(赤間駅周辺)
】
1.都市機能の集約
2.街なか居住の推進
(集住のための受け皿づくり)
【既存住宅団地】
1.住み替えの促進
2.需要に応じた画地の再編
3.住環境の質の向上
4.民間事業での住宅再生策
等について質問しました。
生活環境において丌便に感じる点については、
「特になし」という回答を除けば、
「坂道がきつい」という回
答が最も多く、次いで「駅が遠い」
、
「バスの本数が
病院・診療所の充実
尐ない」といった回答が多くなっていました(下図)
。 買い物場所(スーパーマーケット等)の充実
また、まちづくりのために強化すべき機能としては、
「病院・診療所の充実」や「買い物場所の充実」
、
「バ
ス路線の充実」という回答が多いという結果でした
(右図)
。
坂道がきつい
駅が遠い
特になし
バスの本数が少ない
買い物に行き難い
病院が遠い
郵便局や金融機関が遠い
その他
バス停が遠い
1279
1251
1196
1025
940
803
459
295
292
図 アンケート集計グラフ抜粋①(自由ヶ丘地区)
生活環境において不便に感じる点
バス路線の充実
その他介護サービスの充実
空き家対策の充実
老人福祉施設の充実
子育て支援施設の充実
歩行空間の整備
公園・緑地の充実
避難支援施設(案内施設等)の充実
避難所の拡充
レジャースポットの充実
JR駅前やバス停周辺の駐車場整備
大型商業施設の誘致
道路整備
自主防災施設の支援の充実
JR駅周辺の新たな住宅地の整備
避難路の整備
交流施設(公民館、集会所等)の充実
コミュニティ(自治会等)の強化
高齢者向けイベント等の充実
特になし
JRの増便
JR駅前広場の充実
その他
JR新駅の整備
【都市機能集約】
1.施設誘導のための制限緩和
2.子育て・高齢者支援サービス施
設等の導入支援
2623
2072
1957
1652
1613
1593
1222
1150
1135
1030
849
684
677
624
616
581
531
527
504
434
422
346
327
310
200
85
【既存住宅団地の縁辺部】
1.空き地・空き家増加区域における
居住誘導
【未開発地】
1.未開発地の開発抑制
【交通軸と地域中心】
1.公共交通軸の強化
(バスターミナルの整備)
図 アンケート集計グラフ抜粋②(自由ヶ丘地区)
まちづくりのために強化すべき機能
(2)自由ヶ丘地区における取り組みの方針
図 事業・施策の適用箇所イメージ図(自由ヶ丘地区)
本市の都市再生の基本方針およびアンケート結果等の実態調査を踏まえた、自由ヶ丘地区における将来都市
構造の方向性は下記のとおりです。
【自由ヶ丘地区将来都市構造の方向性】
都市機能密度を高めながら居住地の緩やかなコントロールを進め、交通軸を中心とした質の高い市街地形成
表 事業・施策一覧表(自由ヶ丘地区)
区
分
番
号
施策・
事業名
施策・事業概要
主体
実施
期間
を目指します。
上記の方向性に基づいた日の里地区における施策・事業のイメージを以下に示します。日の里地区における
施策・事業は、大きく分けて「中心拠点(赤間駅周辺)」、「交通軸と地域中心」、「都市機能集約」、「既存住宅
団地の縁辺部」
、
「未開発地」
、
「既存住宅団地」の6つの区分に分類し、整理しています。
【区分】
●中心拠点(赤間駅周辺)
赤間駅を中心に商業施設が立地している区域
●交通軸と地域中心
赤間駅と国道3号を連絡する主要幹線道路と国道3号の交差点
●都市機能集約
既存の都市機能(医療・福祉・商業等)が立地している区域
●既存住宅団地の縁辺部
低層住宅が集積した既存団地の縁辺部
●未開発地
市街化区域であるが、開発需要が低い区域
●既存住宅団地
低層住宅が集積した既存団地
【
中
心
拠
点
(
赤
間
駅
周
辺
)
】
1
赤間駅、自由ヶ丘3丁目交差点周辺(サニー・コ
ミュニティセンター周辺)を当該地区の拠点とし
て機能の向上と魅力の創出を図ります。
都市機能
赤間駅南口周辺については、駅前広場の拡充や街
の集約
なか居住を推進するため、市街地整備を検討し、
市の中心拠点にふさわしい都市機能の充実と集約
を図ります。
市
民間
長期
2
都市機能(医療・福祉・商業等)が、集約される
街なか居
拠点周辺において、街なか居住の推進を検討しま 民間
住の推進
す。
中期
備考
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「JR駅前
広場の充実」の意
見があることに
対応
✔アンケート結果
宗像市内の住み
替え先で「赤間駅
近く」の意見が多
いことに対応
✔アンケート結果
宗像市内の住み
替え先で「赤間駅
近く」の意見が多
いことに対応
区
分
【
交
通
軸
と
地
域
中
心
】
番
号
1
1
【
都
市
機
能
集
約
】
2
【
既
存
住
宅
団
地
の
縁
辺
部
】
【
未
開
発
地
】
1
1
施策・
事業名
施策・事業概要
維持・強化する路線を設定し、民間バス(西
鉄バス宗像)と市営バス(ふれあいバス、コ
ミュニティバス)の連携を前提として、バス
公共交通軸の
路線網の総合的な見直しを検討します。
強化
※地域公共交
通網形成計画 自由ヶ丘3丁目交差点周辺(サニー・コミュ
による位置づ ニティセンター周辺)について、交通結節点
けが必要
としての機能を強化するため、バスターミナ
ルの整備を検討します。
(商業店舗等と連携し
たP&R駐車場の整備についても検討 しま
す)
都市機能(医療・福祉・商業等)を集約すべ
き区域では、誘導する施設について容積率・
施設誘導のた
用途制限の緩和や立地支援策の検討などによ
めの制限緩和
り、既存施設の建替え・増築や他地区からの
移転新築の誘導を図ります。
子育て・高齢
子育て支援サービス機能や高齢者支援サービ
者支援サービ
ス機能等の導入や民間施設の誘導を検討しま
ス施設等の導
す。
入支援
空き地・空き
家増加区域に
おける居住誘
導
住宅地の縁辺部で、空き地化・空き家化の進
行が危惧される区域については、建替えの機
会を活かして拠点や交通軸沿線への居住を誘
導するなど、緩やかにコントロールします。
中心拠点や交通軸周辺等の集約すべき地域を
検討するとともに未開発の市街化調整区域に
未開発地の開 おける開発の抑制を図ります。また、市街地
発抑制
の拡大防止や未開発地にある緑を残していく
ために、市街化調整区域への見直しを検討し
ます。
主体
市
民間
市
民間
市
市
民間
市
市
実施
期間
中期
長期
中期
中期
長期
中期
備考
✔アンケート結果
生活環境におけ
る丌便で「バス
の本数が尐な
い」の意見が多
いことに対応
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「駅やバ
ス停周辺の駐車
場整備」の意見
があることに対
応
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「病院・診
療所の充実、買
い物場所の充
実」の意見が多
いことに対応
✔アンケート結果
強化すべき機能
として 「介護サー
ビス・老人福祉施
設・子育て支援
施設の充実」の
意見が多いこと
に対応
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「空き家
対策の充実」の
意見が多いこと
に対応
区
分
番
号
施策・
事業名
施策・事業概要
住宅取得や古家解体等に対する補助制度の
見直しなど、住み替えの促進に向けた支援
を検討します。
ひとり暮らし高齢者の住み替え場所とし
て、都市機能(医療・福祉・商業等)集積
地に高齢者向け住宅整備や民間施設の誘導
などを検討します。
主体
1
住み替えの促進
2
現況の住宅画地規模である約 300 ㎡を、1
画地 200 ㎡に再編するなど、若い子育て世 市
需要に応じた画
代でも住宅を取得しやすくする最低敷地面 民間
地の再編
積の緩和については、住民の意向を踏まえ 地域
て十分に議論し、検討します。
【
既
存
住
宅
団
地
】
3
公共施設・公益施設等の整備を行い、住環
境の質の向上を図ります。
○歩道の整備(新設、バリアフリー化)
○公園・広場・緑地の整備
市
○空き家を活用した施設の整備
民間
住 環 境 の 質 の 向 (交流施設、体験学習施設、創作活動施設、
文化施設、リフォーム展示場、保育施設、
上
介護施設等)
団地内の小中学校の再編について調査研究
を進め、小中一貫校の設置を検討します。
4
市
市
リフォーム展示場(高齢者向け・子育て世
民 間 事 業 で の 住 代向け・学生向け等)の運用やコンバージ
民間
宅再生策
ョンによる空き家活用などの民間事業での
既存住宅地の再生を検討します。
実施
期間
備考
長期
(掘車庫付き住
宅の車庫除却費
補助の検討)
✔アンケート結果
住み替えの時期
について、
「一人
暮らしになった
時」の意見が多
いことに対応
長期
✔アンケート結果
戸建ての敷地面
積「300 ㎡以上」
の方が約 35%で
あることに対応
長期
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「空き家
対策の充実」の
意見が多いこ
と、「公園・緑地
の充実、歩行空
間の整備」の意
見があることに
対応
中期
短期
✔アンケート結果
強化すべき機能
として「空き家
対策の充実」の
意見が多いこと
に対応
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