Comments
Description
Transcript
明るさと色彩
2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/1 Digital Image Processing 2013 2/4 標準比視感度 (spectral luminous efficiency) 1.可視光 波長:380nm~780nm の電磁波 -12 10 γ線 -11 10 -10 10 -9 -8 10 X線 10 -6 -7 10 10 紫外線 -5 10 -3 -4 10 10 赤外線 -2 10 相対 感度 1.0 -1 10 1 0.8 0.6 マイクロ波: サブミリ波,ミリ波 センチ波,UHF 0.4 0.2 0 可視光 350 400 500 600 700 800 比率= 目で感じる明るさ/同じ放射束の光 Digital Image Processing 2013 2/2 Digital Image Processing 2013 2/5 2.光の明るさ 色彩情報 光のエネルギーに関係する。 ○ 放射束(radiant flux) 単位時間あたりの放射エネルギー 単位: ジュール毎秒[J/s] = ワット[W] 放射パワー(radiant power)とも呼ばれる。 ○ 光束(luminous flux) 「放射束」に人間の視覚特性を取り入れたもの。 Digital Image Processing 2013 2/3 Digital Image Processing 光束(luminous flux)の定義 2013 2/6 カラー画像の形成 観察者 (カメラ) 780 Φ v = K m ∫ Φ e (λ )V (λ )dλ 380 K m = 683 E (λ ) 反射光 最大視感度 (maximum spectral luminous efficency) λ 波長 Φ e (λ ) 波長= V (λ ) RGBカメラの出力 光 λ の光の放射束 標準比視感度 (spectral luminous efficiency) L ( λ ) = E ( λ ) ⋅ ρ (λ ) 物体の反射率 ρ (λ ) ●カラー画像の生成に決定的な役割を果たす要素は照明光源 カラー画像の生成に決定的な役割を果たす要素は照明光源、 照明光源、 物体、 物体、イメージセンサーである イメージセンサーである ●観測された物体の色はその3者 ●観測された物体の色はその3者 に関係する 1 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/7 Digital Image Processing 2013 2/10 網膜の構造 色知覚 色素上皮 杆体と錐体 外膜 ミュラー細胞 (放射状膠細胞) 水平細胞 双極細胞 我々が物を見るとき、それらが色々な色を持っ ていることを感ずる。これが色知覚である。 無軸索細胞 色知覚の元 1.対象物からの放射エネルギーの分布 2.目の視覚の特性 神経節細胞 神経線維層 内膜 光 http://webvision.med.utah.edu/ より Digital Image Processing 2013 2/8 Digital Image Processing 2013 2/11 網膜 色を感知する錐体細胞の分布 中心窩(ちゅうしんか) http://genepath.med.harvard.edu/~cepko/pdf/downloads/ Nature%20Genetics/NatGen%2700_Giving%20into%20the.pdf Cepko, Connie, “Giving in to the blues”, Nature Genetics, 24, 99 - 100 (2000) より http://webvision.med.utah.edu/ より Digital Image Processing 2013 2/9 眼球 Digital Image Processing 2013 2/12 蛍光灯の光のスペクトル 強膜 脈絡膜 網膜 角膜 瞳孔 視神経 毛様体筋 From Osram http://webvision.med.utah.edu/ より 蛍光灯のスペクトルは、可視光の波長範囲とほぼ同じである しかし、放射光のパワーが平坦ではない 2 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/13 Digital Image Processing 2013 2/16 加法混色 赤,緑,青の3原色光を混ぜて,さまざまな色を 表現する方法。 デジタルカメラ、ディスプレイ、テレビ放送などに 採用されている。 灰色物体の反射光 グレーの対象物からの放射エネルギーの分布は一定である Digital Image Processing 2013 2/14 Digital Image Processing 人肌の反射光 2013 2/17 加法混色の原理 ●適当の割合の赤、緑、青の光を混ぜることで、 任意の色(波長の光)と同じように見せる(見える) (ことができると考えられている) 白人 ● つまり、任意の色 C(λ)=R+G+B 東洋人 ● この式に使われる 赤、緑、青 の基準とする光は、 「原刺激」 である。 黒人 Digital Image Processing 2013 2/15 Digital Image Processing 2013 2/18 植物と土壌の反射光 赤、緑、青の原刺激 草木 土 ●国際照明委員会( (CIE) )では1931年に、波長 700nm, 546.1nm, 435.8nmの三つの単色 光を赤、緑、青の原刺激と規定 ●等エネルギースペクトル白色光を基礎刺激 として、スペクトル光(単一波長の光)の色度 座標(CIE1931rgb系の等色関数も呼ぶ)を決 定 一般的に、異なる対象物からの放射エネルギーの分布は異なる 3 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/19 Digital Image Processing 任意の色(波長)の光と3原色の光の強 度との関係 ●等色した時 C = r + g + b とする ●試料光の色の種類(波長)により、r,g,bをどの ように調整しても、等色にならないときがある。 ● 3原色の基準の光をそれぞれ、R, G, Bとし、 それぞれの光の強さを調整するフィルターの 透明度(0%~100%)を r, g, b とする。 ●その場合、3原色のうちの一つ(例えば、赤) の原色を試料光側に移して、調整してみる。 等色した場合、 とする。 C+ r = g + b C(λ) と rR+gG+bB が同じ色に見えるとき、 C(λ) = r + g + b とする。 Digital Image Processing 2013 2/20 Iと IIは白色拡散反射面 Iに3原色光を濃度フィルタを通して照射 IIに試料光を照射する 赤の原色の光をIIに移動する 赤の原色の光を に移動する ●RGBの量を適当に調整し、I,II が同じ色に見 えるとき、 C=r+g+b とする Digital Image Processing 2013 2/22 第1法則について ●任意の色 C(λ) と同じ色を作り出す3原色の強度を 実験で調べる(決める) ● 2013 2/21 ●RGBの量を適当に調整し、 の量を適当に調整し、I, の量を適当に調整し、 ,II が同じ色に見 同じ色に見 えるとき、 C+rr=g g+b b とする Digital Image Processing 2013 2/23 C+rr=g g+b b より, ●視野の大きさは 角度θ 角度θにより表される C=-r+g+b つまり、rが つまり、 が負になる場合がある ●等色の特性は視野の大きさによって異なる これは人間の網膜の構造からくる現象である ●2度と 度と10度視野 度と 度視野の実験結果を基に各種の規定が定め 度視野の実験結果を基に各種の規定が定め 4 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/24 Digital Image Processing 2013 2/27 Digital Image Processing 2013 2/28 Digital Image Processing 2013 2/29 スベクトル光を等色したときの3刺激値のグラフ 波長700nm, 546.1nm, 435.8nm の三つの単色光 を赤、緑、青の 原刺激と規定 これらは2度視野標準観測者の特性として規定されたも のであり、明度係数の比は: l R : lG : l B = 1 : 4.5907 : 0.0601 Digital Image Processing 2013 2/25 XYZ表色系 ●RGB表色系 表色系では、スペクトル光を等色する 表色系では、スペクトル光を等色する3刺激値に では、スペクトル光を等色する 刺激値に 負の部分が生じる 負の部分が生じる ●これを避けるため、CIEでは原刺激として新たに、 ●これを避けるため、 では原刺激として新たに、X,Y,Z では原刺激として新たに、 を規定し、新しい表色系を定めた を規定し、新しい表色系を定めた Digital Image Processing 2013 2/26 X = 0.49r + 0.31g + 0.2b Y = 0.17697 r + 0.8124 g + 0.01063b Z = 0.01g + 0.99b X x = X +Y + Z Y y = X +Y + Z Z z = X +Y + Z 5 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/30 Digital Image Processing 2013 2/33 赤外線,紫外線の範囲に近づくと,目の色知覚が曖昧 になり,似たような色として認識してしまう。 ディスプレイの色再現性の図 ほぼ 同じ色 Digital Image Processing 2013 2/31 Digital Image Processing 2013 2/34 RGB色空間 人間の目の特性 可視光: 波長が400nm~750nmの間の電磁波 目の反応と光の波長との関係 Digital Image Processing 2013 2/32 Digital Image Processing 2013 2/35 RGB色空間 目と光センサー (R=0,G=0,B=1) 目の反応 カメラの反応 (R=0,G=1,B=1) (R=1,G=1,B=1) (R=1,G=0,B=1) (R=0,G=1,B=0) ・人間の目とセンサーの色知覚が異なる ・反射光のスペクトルがR, ・反射光のスペクトルが G, Bより表現される より表現される (R=1,G=0,B=0) (R=1,G=1,B=0) 6 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/36 RGB色空間 Digital Image Processing 2013 2/39 カラー情報の表現 (R=0,G=0,B=1) (R=0,G=1,B=1) (R=1,G=0,B=1) (R=1,G=1,B=1) カラー情報の表現法: 1. 三原色: 赤成分、 緑成分、 青成分 2. (R=0,G=1,B=0) (R=1,G=0,B=0) HSV/LSH: 明度(明るさ)、 彩度(カラーの濃さ)、 色相(色合い) (R=1,G=1,B=0) Digital Image Processing 2013 2/37 脳の中: RGB ⇒ 明るさ + 色 色光3次元表示と単位面 明度 ●3次元空間で、ベクトル(R,G,B)とベクトル(r,g,b)は同一の色をもち、 明るさだけが異なっている ●(r,g,b)はベクトル(R,G,B)が座標(1,0,0), (0,1,0), (0,0,1)の3点を頂 点とする正三角形の平面(単位面)と接する点の座標で、次式のよう に示される G R R+G+ B G g= R+G + B B b= R+G + B r= 色相 C (R, G, B) 単位面 R (r, g, b) 彩度 r + g + b =1 (0, 1, 0) 目には、赤、緑、青の三種類の光を感知する 光受容体がある。 脳の中では、RGBを 「明るさ」 と 「色」 に分ける。 (LHSのように). (1, 0, 0) B (0, 0, 1) 脳 光受容体 (r,g,b)のことを色光Cの色度座標と称する Digital Image Processing 2013 2/38 色相, 彩度, 明度 色度図(Chromaticity Diagram) ●単位面上の点(r,g,b)はRG面上で(r, g)となるが、bの値は一義的 決定される(=1-r-g) ●RG面による色度座標を表示でき、これを色度図(Chromaticity Diagram)という 1.0 g (0, 0) ( b = 1.0 ) r 1.0 rg色度図 色度図 7 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/40 Digital Image Processing 2013 2/43 HSV からRGB HSI Family m =V n = m(1 − S ) • HSI, HSL, HSV • Good for human interaction if (-60 < H ≤ 60) H=hue S=saturation I=intensity L=luminance V=value if (60 < H ≤ 180) if (180 < H ≤ 300) r=m if H ≥ 0 g = m, h = H − 120 if h ≥ 0 b = m, h = H − 240 if h ≥ 0 b=n H g = (m − n ) + b 60 else g=n r=n h b = (m − n ) + r 60 else b=n g=n h r = (m − n ) + g 60 else r=n b=− H (m − n ) + g 60 r=− h (m − n) + b 60 g=− h (m − n ) + r 60 Digital Image Processing 2013 2/41 Digital Image Processing 2013 2/44 Digital Image Processing 2013 2/42 Digital Image Processing 2013 2/45 RGBからHSV m = max( r, g , b) n = min( r , g , b) V =m S= m−n m g −b 60 m − n ; if m = r b − r H = 60 + 120; if m = g m−n r − g 60 + 240; if m = b m − n RGBからHLS m = max(r , g , b) n = min(r , g , b) m+n 2 m − n ; if L ≤ 0.5 S = m + n m−n ; otherwise 2−m−n g −b 60 m − n ; if m = r b − r H = 60 + 120; if m = g m−n r − g 60 + 240; if m = b m − n L= 8 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/46 Digital Image Processing 2013 2/49 HLSからRGB if L ≤ 0.5 b = aS else b = (1 − a ) S m = a + b, if (-60 < H ≤ 60) r=m if H ≥ 0 g = m, h = H − 120 if h ≥ 0 r=n h b = (m − n ) + r 60 else b=n H g = (m − n ) + b 60 else g=n b=n H b = − (m − n ) + g 60 Digital Image Processing n = a − b; if (60 < H ≤ 180) r=− if (180 < H ≤ 300) b = m, h = H − 240 if h ≥ 0 g=n h r= (m − n ) + g 60 else r=n h (m − n ) + b 60 g=− h (m − n ) + r 60 2013 2/47 カラー画像の印刷と 減法混色 ●カラープリントは、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y) カラープリントは、 3層の画像から構成される 層の画像から構成される ●カラープリントに入射した光は、 C層で 層でRを、 層で を、M層で を、 層でGを、 層で を、Y層で を、 層でBを吸収する 層で を吸収する ●反射光として我々の目に入り、カラー画像として知覚される Digital Image Processing 2013 2/50 カラー 画像の 印刷 本来、magenta, cyan, yellowで 十分のはずだが、 「黒」も必要 Digital Image Processing 2013 2/48 減法混色 減法混色では、R, G, Bの補色(Complementary、 、 Color) )、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)を3原 色として用いる Digital Image Processing 2013 2/51 補色の計算RGB⇒CMYK C' = 1 − R M ' = 1 − G Y '= 1− B K = min(C ' , M ' , Y ' ) 補色: 二つの色光を加えて白色になる場合、そ れら二つの色光は互いに補色の関係がある カラープリントの場合は、減法混色の原理に基 づいて色を再現している C = C '− K M = M '− K Y = Y '− K 9 2013/10/9 Digital Image Processing 2013 2/52 Digital Image Processing 2013 2/55 印刷のテクニック:ハーフトンスクリーン Color Separation / Halftoning 印刷される点のパターンは、できるだけ、 不均一に、不規則になるため Cyan: 105° Yellow: 90° Magenta: 75° Black: 45° それぞれを対応する「スク リーン」と掛算する。 元々正方形の格子 パターンを、回転し てから重なって印刷 する。 Cyan Magenta Yellow Black 「スクリーン」された画像はそ れぞれの色で印刷される。 Digital Image Processing 2013 2/53 Digital Image Processing 2013 2/56 Color Separation / Halftoning Color Separation / Halftoning カラー画像をCMYKの四つ の濃淡画像に分解される。 Digital Image Processing 2013 2/54 Digital Image Processing 2013 2/57 宿題2 Color Separation / Halftoning 1.家電販売店等に行き,同じメーカーの同じ消費電力の白色LED 電球と「電球色」のLED電球の明るさルーメンの数値を調べて, その結果を標準比視感度を用いて説明しなさい。 2.CIEの色度図に,赤成分は負である部分がある。その意味と,加 法混色の問題点について述べなさい。 3.ペイントソフト(Photoshop,gimpなど)を使って,下記の色の 12個の正方形を描き,それぞれの色の赤、青、緑の値を調べて, 描いた図形と調べた結果を印刷して提出してください。 赤、 深緑 暗い赤 橙色 紫 水色 黄色 薄い黄色 黄緑 灰色 薄い緑 茶色 4.下記の(a,b)から正しいと思われるものを選択して,その理由も説明しなさい。 複数の光を混ぜると,混ぜる前の光に比べると,明るさは(a,b)になる。一方, 白い紙に複数の顔料を塗り付けると,塗れれば塗るほど,紙は(a,b)に見える。 a: 明るく b: 暗く 10