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今後10年のリスク(資源)

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今後10年のリスク(資源)
戦略検討フォーラム
今後10年のリスク(資源)
2015年12月15日
2011年10月18日
(株)資源・食糧問題研究所
代表 柴田明夫
1.高い資源時代の終焉(新たな「均衡点」価格の変化)
豪州石炭および鉄鉱石価格
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
原油および銅地金価格
価格はあらゆる情報
を圧縮した形で提供
1965
1970
1975
1980
1985
1990
豪州石炭 $/t
1995
2000
2005
2010
2015
10,000
9,000
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
120.00
100.00
80.00
60.00
40.00
20.00
0.00
1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015
鉄鉱石 $/t
銅地金(左目盛) $/t
・一次産品(commodity)の場合は、価格が大幅に変動しても、需要量、
供給量ともに柔軟な変化をしない。
⇒commodityの需要および供給の価格弾力性が小さい(逆に、わずかな
需給変動に対し価格が大幅に変動。それ故、スペキュレーションの対象
となる)。
D
S
B.工業製品(耐久財)
価格p
価格p
p1
p1
シカゴ小麦、トウモロコシ価格の長期推移
9
8
ドル/ブッシェル
A.一次産品
S
WTI原油 $/bbl
7
トウモロコシ
6
小麦
5
4
3
価格調整
2
p2
p2
数量調整
数量
D
1
数量
1951
1960
1970
1980
1990
2000
2010 2015
2.様々な仮説
・「長期停滞説(secular stagnation)」(R.サマーズ)、
・水野説「利子率革命」
・タイラー・コーエン『大停滞(THE GREAT STAGNATION)』
:「現在はイノベーションの停滞期にあり、これまでの成長の源泉
が枯渇しつつあるにもかかわらず、次の源泉をまだ見出せてい
ないことに問題の本質がある」
・ステファン・ヘック、マット・ロジャーズ『リソース・レボリューショ
ンの衝撃』:新しい資源の危機と機会として、代替物、廃棄物削
減、循環性(リサイクル)、最適化(ex.スペアパーツの共有化)、
バーチャル化の5つの原則によるリソース・イノベーション
・原油価格の上限(glass ceiling)と下限(生産コスト)
・限界生産コストとEROI(Energy Return on Investment)
・ナオミ・オレスケス『こうして、世界は終わる(THE COLLAPSE
3
OF WESTERN CIVILIZATION)』の前ぶれ
3.今後の10大リスク(連動して複合リスクへと発展する恐れ)
 原油価格急落が誘発するリスク
⇒ ①シェール革命のとん挫(シェール企業破たん、関連社債暴落)、
②中東不安定化(財政悪化、イランの台頭、OPEC実質分裂)
③欧米の制裁に対するロシアの反発
 ロシア=ウクライナ問題
⇒ ④ルーブル急落・デフォルト発生・
米欧・露関係悪化と中露接近
 イスラム(IS)国の台頭
⇒ ⑤ローンウルフ(一匹狼)によるジハード・テロ拡大
⑥中東・北アフリカ諸国での地政学リスク拡大
 中国の5大リスクの顕在化
⇒ ⑦環境、資源、農業、格差、腐敗
⑧シャドーバンク破たん・中国発金融危機
問題は、こ
れら事態
が2016
年に一向
に改善さ
れないま
ま、2016
年を迎え
ること。
 オバマ大統領のレームダック化、2016年大統領選挙の行方
⇒ ⑨迷走する外交戦略・対イラン核交渉・金融正常化(利上げ)の影響4
 EU問題⇒⑩ギリシャ危機再発・EU発金融危機再燃・新たに難民問題
4.米国のシェール革命への影響
 シェール関連企業は油価急落分を増産で補おうとするため、直ちに生産が減退するわ
けではないが、いずれ新規投資は抑制される。
 2015.1 WBHエナジー経営破綻
BHPビリトン⇒6月までにシェール開発を40%削減
 5月1日時点で、リグ(掘削装置)稼働数は6割減。
 ロイター通信は、ノースダコタ州バッケンで現状の日量120万バレルの産油量を維持す
るためには、井戸元価格で約55ドルが必要との政府関係者の見方を紹介。
 同州におけるすべての新規井の掘削が中止となる油価:29~41ドル
⇒シェール関連のジャンク債市場崩壊
米リグ数とWTI価格
が金融システム崩壊の引き金に
2,000
100
 在来型石油開発にも影響
 EX. メジャーも投資見直し、
 BP⇒北海油田事業で300人解雇
1,800
1,600
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
米国リグ数
WTI価格
5
5.ロシアへの影響と反発。イラン、イラク、ベネズエラへの影響も。
 5,200億ドルを超える輸出額の6~7割を原油・石油製品・天然ガスが占め
る同国にとって、油価が半分になればこれら輸出も半減する。
 経常収支の悪化を見越した投資筋がルーブルを売却。1ドル=30ルーブル前
後で推移していた通貨は急落。
 これを阻止するため政策金利を上げれば景気を悪化させる。
 欧州復興銀行(EBRD)は今年のロシアの実質GDPが前年比▲4.8%
と予測。さらに、石油会社ロスネフチの資金繰りが急速に悪化しており
取引先である欧州企業や金融機関への影響も懸念。
ロシア実質GDP%と原油価格

ギリシャの債務問題再燃
EURO圏離脱懸念と相俟って
欧州発金融不安へ
 シリアへの軍事介入、3つのネライ
120.0
10.0
8.0
6.0
4.0
2.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
①ウクライナから注目を移す、
②中東でのロシアのプレゼンスを高める、③プーチンの支持率アップ
 トルコ軍によるロシア戦闘機撃墜問題
WTI価格 ドル/バレル
7.3
6
6.中東情勢の不安定化
•
各産油国は、国内の治安維持のため、貧困層に対してガソリンや食料などを手
厚い補助金によって提供。
 IMFは、財政収支均衡原油価格についてバレル当たり、サウジが86ドル、イラン130
ドル、イラク109ドル、UAE74ドル、カタール71ドル、クウェート52ドルと推定。
•
油価急落により財源が細れば、こうした大盤振る舞いは不可能になり、社会不
安を増長させる。
• サウジアラビアのアブドラ国王死去(1月)
⇒サルマン新国王(79)誕生―4月29日、王位継承者のムクリン皇太子を解任。
息子で副皇太子であったムハンマド内相(55)を新皇太子に任命。
•
ソブリンウェルスファンド(SWF)の逆流
中東2.7兆ドル(世界7兆ドル)
• サウジの国家財政は2020年までに破綻か?(IMF)
• IS(イスラム国)の脅威⇒リビア、ナイジェリア、イエメン
 1916年の英仏露によるサイクスピコ協定を前提とする
国家システムが解体しつつある(フォーリンアフェアーズ)
• ただ、いずれ行過ぎた油価下落は持続不可能
• 油価急落の後にやってくるのは反動高
⇒新たな均衡点価格を探るための油価変動の時代到来
7
7.世界経済: IMF10月の世界経済予測:7月時点の予測から下方修正
• D.ヤーギン「2つの謎」
①原油価格が50%下落したにもかかわらず、景気刺激効果が生じないのは何故か、②地
政学的リスクが高まっているにもかかわらず、原油価格の高騰につながらないのは何故か。
• 世界経済を取り巻く環境は7月の前回予測よりもやや悪化している。
⇒「長期停滞」(secular stagnation)論も台頭(R.サマーズ教授)
世界経済成長率の推移
8.0
10年平均成長率
7.0
6.0
5.0
4.7
5.0
3.5
4.0
%
4.1
3.0
3.1
3.1
2.8
2.0
1.0
0.0
1951
1960
1970
1980
1990
2000
2010
(1.0)
年
(出所)OECD”The World Economy”,IMF他
2015
8
8.世界経済:米独り勝ちによる不均衡拡大
米国の四半期GDP成長率
(前期比年率 %)
6.0
EU圏実質GDP年率%
4.6
ユーロ圏
2.1
2.1
0.6
%
日本の名目GDP伸び率
0.0
-0.7
-2.0
16.0%
20
5.0
3.9
2.0
25
10.0
5.0
4.0
-2.1
-4.0
15
0.0
05/1-3
7‐9
06/1‐3
7‐9
07/1-3
7‐9
08/1-3
7‐9
09/1-3
7‐9
10/1-3
7‐9
11/1-3
7‐9
12/1-3
7‐9
13/1-3
7‐9
14/1-3
7‐9
15/1-3
7-9
-5.0
-6.0
6.0%
10
5
1.40.8
0
ドイツ
-15.0
-8.9
-10.0
-0.4%
2.0%
EU28
-10.0
-6.7
-8.0
1955
1965
1975
1985
1995
2005
米国
2015
-5
-20.0
-10
日本
緩和縮小に伴う米国
への資金還流
中国
新興国
安い資源を利用した粗放型経済の終焉⇒景気減速
リコノミクスから「新常態」へ
中国の物価と政策金利の推移
中国の発電量、電力消費増加率、GDP成長率
13.5
50,000
40,000
30,000
11.3
9.5
56,496
13.2
10.6
7.3
3.8
10,000
8
2.00
20012005 2010
0
2000
2005
発電量(億kwh)
2010
2011
2012
電力消費増加率%
2013
(2.00)
2014
GDP成長率%
6
2011
6
2012
6
2013
6
2014
6
2015
政策金利%
CPI前年同月比%
(4.00)
4.0
2.0
1.8
0.00
2
0
4.35
2.0
6
4
8.0
6.0
4.00
5.9
20,000
4.85
4.60
6.5
10
7.7
9.5
10.0
5.60
6.00
12
8.9
7.7
8.4
6.56 6.00
16
14
12.1
ブラジルの経済成長率 %
8.00
%
60,000
資源依存の経済。中国向け輸出価格下落の影響大
6
0.0
2000
2002
2004
2006
2008
2010
2012
2014
-2.0
-1.9
-4.0
9
9.米国経済:金融政策の正常化(ゼロ金利解除・利上げの時期を図る)へ
米国政策金利&失業率 %
雇用者増減数 (前月比 万人)
10月27.1万人
60.0
32.1
40.0
思うほど
強くない
米国経済
20.0
2014-Jan
2014-Jun
2014-Nov
2015-Apr
2015-Sep
2010-Apr
2010-Sep
2011-Feb
2011-Jul
2011-Dec
2012-May
2012-Oct
2013-Mar
2013-Aug
-40.0
2009-May
2009-Oct
-20.0
2007-Apr
2007-Sep
2008-Feb
2008-Jul
2008-Dec
0.0
-60.0
-80.0
減非
ら自
な発
い的
パ
ー
ト
タ
イ
ム
労
働
者
が
5.00
10.0
9.6
国債価格(P)が下がれば、金利(r)は上昇。
(r*
はクーポン)
9.0
4.00
3.00
r=r*/P 8.0
6.6
7.0
5.9
2.00
5.5
6.0
5.1
1.00
0.11 0.12 0.14
0.09
0.00
200320052007200920112013 2
4
6
8
短期(政策)金利 %
-100.0
FRBのQE3(2012.9~)の出口戦略の行方
10
12
2
4
6
4.0
8
失業率%
米国の乗用車販売台数 年率万台
1,824
2,000
1,800
第2段階
第1段階
5.0
5.0
1,695
1,600
資産新規購入の縮小
(12月のFOMCで決定)
毎月850億ドル購入している
長期国債、MBS 購入を縮小
FRBの資産規模縮小
・米国債・MBSの償還分を再
1,400
投資せず、保有資産を縮小(1カ
月半ごとに▲100億ドル →2015年
1,000
1,040
1,200
800
初めには買取り資産ゼロへ)
600
400
200
0
2005
毎月
850
億ドル
長期国
債、MBS
購入
FOMC会合
12月
2013年
毎月
750
億ドル
購入
FOMC会合
1月
2014年
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
第3段階
毎月
650
億ドル
購入
FOMC会合
3月
毎月
550
億ドル
購入
FOMC会合
4月
毎月
450
億ドル
ゼロ金利解除・利上げ
(2015年9月以降?)
・失業率6.5%目安を撤廃
・政策誘導金利の見直し
350
億ドル
250
FOMC会合
FOMC会合
FOMC会合
FOMC会合
6月18日
7月末
9月17-
10月27-
150
10
2015
10.中国経済:7%前後の「新常態(NEW NORMAL)」⇒6.5%維持へ
●30年間続いた大量投入、大量生産、大量消費という粗放型の経済成長には限界。
中国の名目GDPおよび実質成長率
名目GDP (億ドル)
90,000
85,618
実質成長率(右目盛 %)
80,392
14.2
80,000
16.0
14.0
75,133
70,000
12.0
10.6
60,000
10.0
50,000
7.7
7.6
40,000
固定資産投資額と伸び率
予測
(国民経済発展統計公報)
55.7
60.0
30,000
5.2
40.0
24.5
30.1
3.8
10.0
9.3 11.7
14.8
19.4
25.0
20.9 19.8
24.1
35.0
30.0
36.4 43.6
26.5
30.0
20.0
20,000
50.2
31.1
50.0
7.3 8.0
7.0
6.5
6.0
20.0
15.1
固定資産投資額 兆元
前年比%
15.0
10.9
10.0
0.0
5.0
4.0
0.0
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
10,833
10,000
2.0
2,119
0.0
1978
79
1980
81
82
83
84
85
86
87
88
89
1990
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000
01
02
03
04
05
06
07
08
09
2010
11
12
13
14
15
16
0
11
11. 「ピーク・スチール」を迎えた中国鉄鋼業の対応⇒鉄鋼輸出大国へ
1,200
1,000
中国の粗鋼生産能力、生産、内需、稼働率 単位:100万t
1,160
79.7
823
鉄鉱石スポット価格 ドル/トン
Intensity of use and technical innovation
740
800
600
82
200
Demand
80
per
180
160
76
140
Technical
120
innovation
80
70
40
66
2008
2009
2010
2011
2012
2013
62.3
Chinese production
60
68
0
136.3
100
72
200
capita
78
74
400
187.18
51.2
48.5
20
2014
粗鋼生産
鉄鋼内需
2008
4
7
10
2009
4
7
10
2010
4
7
10
2011
4
7
10
2012
4
7
10
2013
4
7
10
2014
4
7
10
2015
4
7
0
生産能力
稼働率%
Larger GDP
中国の鉄鉱石供給 万トン
Steel consumption per capita by major countries (source: WSI)
中国鋼材輸出・輸入の推移 万トン
151,423
160,000
12,000
10,000
10,780
Korea
輸出
9,378
輸入
140,000
Taiwan
120,000
75,712
Korea
100,000
8,000
6,000
Advanced
countries
80,000
Japan
60,000
4,000
Germany
40,000
U.S.
2015予
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
World average
Malaysia
Saudi Arabia
1975
1989
1991
1993
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
0
Japan
U.S.
Australia
Developing
countries
China 20,000
0 China
2,000
93,311
Russia
India
輸入
Brazil
A.国内生産
製品鉱換算A*50%
12
Dollars
12.中国の人民元の国際化戦略
中国の貿易収支&外貨準備高
6,000
外貨準備(右) 38,430
35,000
5,000
4,500
30,000
3,826
4,000
25,000
為替の安定
億ドル
3,500
金融政策の独立
3,000
20,000
2,500
貿易収支(左)
2,000
億ドル
資本の自由化
改革開放
(1978)
40,000
5,500
15,000
1,500
持続的経済成長
10,663
1,000
10,000
500
5,000
0
実質的ドル本位制⇒(IMFのSDRの構成通貨に
人民元の 「周辺化」⇒「地域化」⇒「国際化」
-500
●狙い
WTO加盟
(01/12)
①輸出拡大で発展
②外資・技術導入で発展
③海外資源を活用して発展
0
8,188
資本
逃避
熱銭
(ホットマ
ネー)
誤差脱漏がプラス
原油高止まり
短期資金(ホットマネー)流入
貿易黒字拡大
●中国の為替管理制度 外貨買い上げ
人民元放出
人民元切上げを見越した
「不動産買い」拡大
マネーサプライ増加
金・原油・穀物
①外貨集中制(持ち込まれた外
貨は中国人民銀行管理下の外為
センターを通じて買い上げ)⇒2007
外貨準備拡大
年廃止
②資本取引規制
インフレ圧力
不動産
●中国政府の対応
投資抑制
資本規制緩和
「走出去」政策2001年 「流入寛大・流出厳格」
●人民元切り上げの影響
●対外直接投資の狙い
①四大銀行不良債権拡大
②労働集約型産業の競争力低下
③資本流出入による資本収支危機の恐れ
株式
金利引上げ
人民元切り
上げ圧力
一帯一路
→「流入厳格・流出寛大」へ
①外貨準備削減
②人民元切り上げ圧力緩和
③海外資源・技術の確保
AIIB
原油・鉄鉱石・石炭・
非鉄・穀物などの需
要拡大
人民元改革の原則:独自性、管理可能性、漸進性
●2007年金融自由化
アフリカ
G7など、外圧による早急な人民元切り上げはないが、いずれ自主的な切り上げへ 13
2005年7月21日1ドル=8.275元→8.11元へ2.1%切り上げ。通貨バスケット制の導入へ。
◇アメリカのエネルギー戦略
(出所)William R. Clark "PETRODPLLER WARFARE"
IMFから巨額借金
アメリカ(IMF体制+
ロンドン・NY金融街)
圧倒的軍事的優位
=’基地’帝国=民
主的帝国主義
新興国
ペトロダラー
の再循環
石油輸入はすべて
ドル建て
人民
元の
ペトロ
ダラー
への
挑戦
石油輸出から得たドル
で米国債を買い、英銀
行に預ける
サウジなど
OPEC産油国
14
13.中国:AIIB(アジアインフラ投資銀行)と「一帯一路」(one belt/one road)構想
アジアのインフラ投資需要(2010~20) 億ドル
インフラ整備・資源開発に8兆ドル
(約950兆円)投じる
(出所)ADB研究所
シルクロード経
済ベルト(一帯)
エネルギー(電気)
中国版
マーシャ
ルプラン
21世紀会場
シルクロード
(一路)
通信
運輸
水道衛生設備
アジア版N
ATOとし
てのTPP
15
14.原油:サウジ vs シェール革命 の価格引き下げ競争へ
・油価が2014年6月以降、下げ基調に転じた理由:
3つの中長期的要因(米シェールオイルの増産、世界経済の減速による需要低下、自
動車の燃費向上)と1つの短期的要因(OPECの減産見送り)
ニューヨークWTI原油
140
120
ドル/バレル
100
80
60
40
20
0
16
(資料)NYMEX
15. 2013-2015年の石油需給
Art Berman資料より
2014年初から需要より供給が多かった➡ これが油価下落の原因
世界の産油国が能力の
限界で生産していたと
推察される
The North American Unconventional Revolution
& The 2014-2015 Oil Price Collapse,
Art Berman, September 21, 2015
16.原油急落すれば、いずれシェール革命もとん挫
ドル/バレル
WTI原油&天然ガス価格
ドル/100万Btu
120
10.000
110
9.000
100
8.000
90
7.000
80
70
6.000
60
5.000
50
4.000
40
10
米国の天然ガス車は約12万台 cf.自動車保有台
数2.5億台
2.シェールガスの市場が米国に限られる
⇒EROI(回収エネルギー/投資エネルギー)
が重要。
3.000
30
20
1.用途の違い(原油⇒輸送用燃料、天然ガ
ス⇒発電燃料)、天然ガス自動車が普及すれ
ば両者収斂する公算大(逆は逆)。
WTI原油
NY天然ガス(右目盛)
1.000
0.000
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
2012
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
2013
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
2014
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
2015
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
0
2.000
3.旺盛なBRICSのエネルギー需要とGCC
(Gulf Cooperation Council)の財政⇒原油も
天然ガス価格も上昇し、乖離が縮まらない
18
◇サウジの国家財政は2020年までに破綻か?
Saudi Arabia could be bankrupt by 2020 – IMF
http://www.hangthebankers.com/saudi-arabia-bankrupt2020-imf/4 days ago (2015.10.24)
The Middle East’s biggest economy, Saudi Arabia may run
out of financial assets within the next five years if the
government maintains its current policies, warns the
International Monetary Fund.
Champagne Tastes: IMF Warns Saudi Arabia May Go
Bankrupt by 2020
http://sputniknews.com/middleeast/20151022/1028965116/saudi-arabia-bankrupt-f.html#ixzz3pm4Lawzu
, Sputnik News, MIDDLE EAST (updated 23.10.2015)
Saudi Arabia may go bankrupt within the next five years if
the government maintains its current spending habits, the
International Monetary Fund said in a report Wednesday.
17.OPECの石油輸出収入は頭打ち⇒SWFが売りに回ったとの観測
産油国の国富ファンド(SWF:
Sovereign Wealth Fund)運用資
産約7兆ドル。内、中東2.7兆ドル
 アブダビ投資庁(UAE)7,730
14,000
億㌦、サウジアラビア7,552、ク
ウェート4,100、カタール1,700
12,000
OPECの石油収入
12,049
11,042
11,040
9,962
9,646
10,000
8,000
6,116
5,500
6,000
3,293
4,000
2,814
2,000
0
2006
2007
2008
OPEC合計
2009
2010
サウジ
2011
2012
イラン
2013
イラク
2014 2015予
20
18.イラン情勢緊迫化~核合意に至る経緯
ロウハニ大統領
(出所)AP通信
1979年
イラン革命(2月)、革命防衛隊創設(5月)
1980年
イラン・イラク戦争開始(9月~1988年8月)
1989年
革命の指導者ホメイニ他界⇒ハメネイが最高指導者に
1989~05年穏健派 ラフサンジャニ、ハタミ大統領
1998年
パキスタンがイスラム諸国で初めて核実験⇒イランを刺激
2002年
イランの18年にわたる核開発活動が未申告であったことが発覚。
イスラエル国防軍が、パレスチナ自治政府向けの武器を積んでい
たイランの貨物船を摘発⇒米国のイランに対する姿勢が硬化。
ブッシュ大統領(当時)は一般教書演説で、イランをイラク、北朝鮮と
並んで「悪の枢軸」と名指しして非難。
人口 7,745万人
2003年
イラク戦争(3月~)、バグダット陥落(4月)、 EU3(英仏独)との交渉でウ
名目GDP 3,803億ドル
ラン濃縮作業停止を約束(10月)、サダム・フセイン拘束(12月)
1人当たり国民所得
4,520ドル
2004年
EU3(英仏独)とのパリ合意に基づき新型遠心分離機開発を停止。
2013年以降、6回の核交渉
2015年4月
国連安保理事国(米・英・仏・中・露 )
2005年
革命防衛隊出身のアフマディネジャド大統領誕生
にドイツを加えた6カ国(G6)とイラ
⇒一転して強硬路線に転換。
ンとの核交渉が枠組み合意
2006年
ウラン濃縮活動を再開(8月)⇒遠心分離機1000基
①遠心分離機の数を1/3へ(1.9⇒0.6万基)
2007年
革命防衛隊、イギリス兵士15名を拘束⇒イギリスと
②アクラ重水炉(プルトニウム生産)を設計変更
の緊張高まる。
③IAEAの軍事施設への査察を認める
2009年
新たな濃縮施設を建設へ
④経済制裁の在り方(合意後イランは直ちに
2010年
20%のウラン濃縮活動を開始。
解除を要求)
2011年
IAEA(国際原子力機関)がイランの核開発に軍事
⑤合意期間(G6は20年間、イランは5年を主
的意図ありとの報告書提出(11月)⇒米英による制
張)
裁強化へ、米ステルス無人偵察機捕獲、在イラン英
6月30日 最終合意に至れば、イランは石油生
大使館襲撃、ロケット基地で不信爆発
産・輸出拡大へ⇒7日間再延長、再々延長
2012年
イラン情勢緊迫化⇒ホルムズ海峡封鎖示唆
7/14最終合意
イスラエルのガザ地区攻撃はイラン攻撃の布石か
12月15日のIAEA査察報告を受けて、
2013年
保守穏健派のロウハニ氏が大統領に(8月就任)
21
制裁解除の手続きへ
核開発問題の打開に前向きな姿勢を示す?
milion b/d
19.石油需要は史上最高を更新。OPEC総会は減産見送り
2015年6月5日OPEC総会
予測
世界の石油需要 (IEA 2015.9)
100
95.6
94.2
95
92.7
89.0 90.0
90
91.2
88.4
86.5 86.6
85.6
85
80
75.9
75
70
65
60
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 200 200 200 2010 2011 2012 2013 2014 "2015"2016
7
8
9
年
①サウジは昨年11月に続き、市場シェアを重視
し、多産油国の減産を引き出すためにあえて油
価下落を仕掛けた
⇒OPECでは減産しない
②イラン・ロウハニ大統領は、2015年予算を油
価70~75ドルで組むよう指示(原油価格には、
国際政治と陰謀も影響)⇒核交渉での制裁解除
③北米のシェール・ブームも抑制(サウジが成り
行きを注視)
④ロシア中銀は2015年の成長率がゼロになる見
通しを発表。
OPEC Crude Production (million barrel per day)
nation
2013
2014
2015/1
5
1,159
1,151
1,117
1,109
Algeria
Angola
1,738
1,660
1,776
1,725
Ecuador
516
542
558
550
Iran
2,673
2,766
2,776
2,845
Iraq
3,037
3,264
3,398
3,800
Kuwait
2,822
2,744
2,734
2,685
Libya
928
473
350
441
Nigeria
1,912
1,911
1,956
1,846
Qatar
732
716
675
675
Saudi Arabia
9,586
9,683
9,644
10,107
UAE
2,741
2,761
2,820
2,830
Venezuela
2,389
2,373
2,355
2,362
OPEC-12
30,233
30,044
30,159 30,975
Source:IEA"OIL MARKET REPORT"2015.10
9
9-1change Capacity spare capa
1,112
-5
1,170
58
1,762
-14
1,800
38
542
-16
570
28
2,853
77
2,900
47
4,143
745
3,400
-743
2,728
-6
2,850
122
371
21
850
479
1,900
-56
2,000
100
667
-8
730
63
10,225
581
12,400
2,175
2,902
82
2,900
-2
22
2,369
14
2,600
231
31,574
1,415 34,170
2,596
20. 長期化・周辺化する中東・北アフリカ地域の地政学的リスク
•「アラブの春」以降、チュニジア、エジプトは安定化、リビア、イエメンは依然不安定
IOCs(国際石油メジャーズ)が上流部門の投資を抑制。特に、イラクの原油生産目標:現
行300万b/d→2020年に 900万b/d、輸出750万b/dはもはや非現実的。
エジプトの原油生産・消費・輸出 ( 単位)万b/d
90
80
生産
ウクライナ
消費
輸出
1916年の英仏露によるサイ
クスピコ協定を前提にした国
際システムが解体しつつある
との見方も
70
60
50
40
30
イスラム過激派=イラク・シリア・イスラ
ム国(IS:Islamic State )
開放された戦線:各国政権の揺らぎに
乗じて世界80カ国からジハード戦士
が集結⇔逆にテロ拡散の恐れ
20
10
0
-10
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
アラブ連合軍
政権崩壊
反政府「フー
シ」支援
サウジアラビア(スンニ派)の対米不
信が募る:①シーア派イランの影響力強
化懸念、②アサド政権を倒す機会を逃した、
③エジプトの軍事クーデターを支持するサ
ウジに対して、米国は明確な対応を示さず
23
21.見通し:原油安は持続しない?世界の石油埋蔵量発見の歴史
現在の消費量
Financial Timesのデータ
2014
1984
1990
2000
2010
22.2035年のエネルギー需要、生産予測(BP Energy Outlook 2014)
中国・インド・その他地域の需要が拡大
ガス、石炭需要の伸びが大きい
産業用需要の伸びが大きい
新エネルギーの供給が急増
25
23.
Various types of EROI
Shale Oil
World Oil
Average
Saudi Crud
Ultra Deep
water
Oil sand
Oil shale
Bio ethanol
(U.S. Corn)
EROI=
OUTPUT ENERGY
INPUT ENERGY
Desirable Value
26
24.2030年 低炭素社会に向けた取り組みの方向性
化石燃料への依存が強まる中、どのように大幅削減を図るか?
排出量=活動量×排出係数×地球温暖化係数
2030年に26%削減
(13年比)
CO2排出量 =
人口
GDP
×
エネルギー
×
人口
GDP
CO2排出量
×
エネルギー
当該ガス1gがCO2
何gに相当する温室
効果ガス(GHG)を
持つかを掛ける。
CO2=1g
メタン=21g
N2O=310g
フロン=約8000g
六カフッ素
=23900g
1人当り活動量を抑える(行動)
エネルギー効率を高める(産業構造)
CO2を出さない供給システム
電気事業からのCO2排出量の推移
(出所)電気事業連合会「電気事業における環境
行動計画 2014年9月」
27
25.世界の食糧市場を巡る動向
今世紀に入って市場規模・価格水準とも新たなステージに入った。
2012年以降、世界的な過剰流動性食糧市場の変動リスクが拡大。
1.
穀物価格の変動(ボラティリティ)リスクが高まる。
⇒情報の透明性、投機マネー規制、輸出規制、共通備蓄による対応
2.穀物市場・価格のステージ変化に対応した世界的な農業開発ブーム
⇒新大陸型農業を目指した世界的な商品化、装置化、機械化、情報化、化学
化、バイテク化(生物工学)による供給力拡大
⇒農業の工業化、脱自然化、普遍化、単作化
3.一方、農業は自然の領域に深く関わるもの
⇒地球温暖化・水不足・植物の多様性喪失
⇒テールリスク(滅多に起こらないが、起こった場合の影響が甚大)への対応
4.需要面では、中国の大豆、トウモロコシ輸入拡大予想に加えて、中東・北アフリ
カ地域の輸入拡大予想。
28
26.世界の食糧市場は飛躍的に拡大(需要ショック)
世界の穀物生産量・消費量&期末在庫率の推移
需要の約半分
は家畜のエサ
単位100万トン (出所)米国農務省需給報告2015.10
2,500.0
2,400.0
35.0%
穀物=小麦+粗粒穀物+コメ(精米)
30.0%
2,300.0
2,200.0
22.0%
25.0%
21.8%
2,100.0
20.0%
2,000.0
15.0%
1,900.0
1,800.0
生産量
1,700.0
消費量
1,600.0
期末在庫率%
1,500.0
10.0%
5.0%
0.0%
96/97 97/98 98/99 99/00 00/01 01/02 02/03 03/04 04/05 05/06 06/07 07/08 08/09 09/10 10/11 11/12 12/13 13/14 14/15 15/16
29
27.需給緩和を映し、一段と不安定化する世界の穀物市場
•3年連続の史上最高生産を受け、穀物価格は急落。しかし、国際市場は一段と不安定化
ドル/ブッシェル
19.00
18.00
17.00
16.00
15.00
14.00
13.00
12.00
11.00
10.00
9.00
8.00
7.00
6.00
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
●
エ
ル
ニ
ー
ニ
ョ
現
象
米
国
5
0
年
ぶ
り
の
干
ば
つ
○
ラ
ニ
ー
ニ
ャ
現
象
●
エ
ル
ニ
ー
ニ
ョ
現
象
シ米
ッ産
ピ地
川の
大大
洪雨
水・
ミ
シ
な米
作中
付西
遅部
れ長
雨
で
記
録
的
○
ラ
ニ
ー
ニ
ャ
現
象
○
ラ
ニ
ー
ニ
ャ
現
象
○
ラ
ニ
ー
ニ
ャ
現
象
米
中
西
部
乾
燥
天
候
●
史
上
最
大
の
エ
ル
ニ
ー
ニ
ョ
現
象
○
ラ
ニ
ー
ニ
ャ
現
象
米
国
1
0
5
年
来
の
暖
冬
干豪 ミ
ば州 シ
つ1 シ
が0 ッ
2 0 ピ
年年 川
連に 洪
続一 水
度
の
●
エ
ル
ニ
ー
ニ
ョ
現
象
州米
同国
時・
干カ
ばナ
つダ
・
豪
世
界
的
な
異
常
高
温
ぶ米
り中
の西
干部
ば半
つ世
紀
米
国
記
録
的
大
雪
大豆
小麦
トウモロコシ
30
(資料)CBOTより作成
28.穀物価格低迷で農家所得は減少⇒2016年の作付・生産に影響
14,216
16,000
トウモロコシ(左)
14,000
小麦
シカゴ穀物価格の推移
米国の大豆・トウモロコシ生産 100万BU
大豆
18.00
13,585
大豆
生産コスト10.04
16.00
トウモロコシ
大豆 (右)
14.00
12,000
12.00
ドル/ブッシェル
10,000
8,000
6,000
3,969
4,000
10.00
8.81
8.68
8.00
4.52
6.00
4.75
3,935
4.00
2,000
トウモロコシ
生産コスト4.03
3.22
2.00
3.72
0.00
0
1998
10,000
小麦
生産コスト7.23
2000
2002
2004
2006
2008
2010
2012
大豆・トウモロコシの作付面積(万エーカー)
9,500
200
6
2014
200
7
200
8
200
9
201
0
201
1
201
2
201
3
米国農家所得 100万ドル
8,890
140,000
9,000
8,430
8,500
201
4
201
5
135,203
123,750
120,000
100,000
8,000
93,000
80,000
7,500
60,000
7,000
55,900
40,000
6,500
20,000
6,000
0
5,500
2000
2005
10
5,000
純農業所得
大豆
トウモロコシ
2015
予
純現金収入
31
29.世界中で多発する異常気象 2013年~15年6月
2015年はゴジラ・エルニーニョが発生
(出所)新聞他より筆者作成
14年1月
欧
州各地で大寒
13年5月 ロシア南部で高温
波・積雪
乾燥。冬小麦の作柄悪化
15年4月、土壌水分不足
で50%が発育不良
14年2月 イギリ
スで大雨・高波に
より大洪水
15年6~月 米中西部
で長雨・洪水懸念
13年5月 中国華北
平原で豪雨。収穫前
の小麦品質悪化
0
14年2月 関東甲
信・東北太平洋側
で記録的大雪
13年12月 エジプト、
イスラエルで大寒波・
積雪
14年2月 イラン北部
で50年ぶりの豪雪
15年3月 イン
ド北部で平年
以上の降雨
13年11月
フィリピン中部
に超大型台風
襲来。
13年5月 中国中
央部・南部で高温・
乾燥。コメの作柄
悪化
14年1月 豪州南東部で
連日40度を超える猛暑
山火事相次ぐ
14年1月 米中西部~
東部で記録的寒波
2011年から干ばつ継続。14
年1月 カリフォルニア州で
過去100年で最悪の干ばつ
15年1月非常事態宣言
13年8~9月 南米中西部
で大雪・寒波。家畜に被害
ぺルーで非常事態宣言
30.中国の食糧生産6億トン強:今世紀に入り1.2億トン以上拡大
ポテトを新たな必需食品へ
(CNTV 2015.1.18)
密
植
中国の食糧生産の推移(万トン)
66,710
70,000
65,000
60,000
55,000
50,000
黒龍江省国営新華農場のコメ圃場
51,229
43,060
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
33
31.世界のブタ 肉の半分を食べる中国
(出所)中国統計年鑑、米農務省(2015.9)
配合飼料 需要量が
4.4億トンとなる見通し
中国トウモロコシ需給 単位1,000t
228000
220000
生産量
200000
150000
輸入量
消費量
在庫量
100000
中国の牛肉輸入(枝肉)1,000トン
974
924
1000
50000
900
800
0
664
700
1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014
567
600
中国の大豆生産量と輸入量
単位:1000t
870
721
515
500
中国の搾油
工場の能力
は1.4億トン
628
821
774
400
460
300
412
200
99
100
0
80000
70000
世界の穀物在庫に占める中国(2015/16年度末)予測
60000
25,000
50000
40000
22,849
60.0
18,783
20,000
30000
15,000
20000
10000
10,000
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
0
51.6
48.2
40.0
39.2
8,957
9,061
8,514
19.0 8,829
4,560
5,000
輸入量
30.0
20.0
10.0
1,615
0
生産量
50.0
0.0
小麦
トウモロコシ
世界
大豆
中国
%
コメ
34
32.自然界における気になる兆候
•
•
特定の作物に依存する世界の食糧供給
未知の病気の発生(BSE<牛海綿状脳症>、口蹄疫、高病原
性鳥インフルエンザ、豚インフルエンザ、西ナイル熱、
エボラ出血熱、コロナ性ウィルスMERS
• GMOの急速な普及
• スズメ 何処行った
• 熱帯昆虫の北進
• ミツバチが消えた(蜂群崩壊症候群)
• 世界各地での土壌劣化
• 除草剤の効かないスーパー雑草の急繁殖
(NHKクローズアップ現代09.9.7)
→日本:オモダカなど17種類
→アメリカでも農業技術を根底から揺さぶる事態
自然の反逆
35
結び.資源・エネルギーのResilience戦略を
36
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