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アジア・太平洋電気通信標準化機関(ASTAP)

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アジア・太平洋電気通信標準化機関(ASTAP)
アジア・太平洋電気通信標準化機関(ASTAP)
第12回総会出席報告
会合出席者
1.開催日: 2007年3月12日(月)~15日(木)
2.開催地: バンコク
3.参加者: アジア・太平洋21か国・地域の電気通信主管庁、電気通信事業者、メーカ等から計125名が参加
(ITU TSB ジョンソン局長を含む)。
【日本からの出席者(敬称略。順不同)】
1)総務省: 田中通信規格課長、杉野推進官、椙浦係長
2)メーカー等: 前田(NTT)、大場(三菱)、小森(富士通)、小山(日立)、櫻井(日立)、田村(日立)、武智
(横河)、村井(アルカテル・ルーセント)、真鍋(NEC)、山本(沖)、徳田(沖)、小川(NICT)、中村
(NICT)、濱口(NICT)、藤瀬(NICT)、岡村(SCAT)、田村(TTC)
4.主な審議結果
(1)防災無線に関するAPT勧告案の採択
スマトラ地震を契機に我が国の提案を基に検討を開始した「災害管理無線通信システム」の規格がAPT勧
告案として採択され、今後メンバー国への照会の後APT管理委員会に承認を求めて諮ることとなった。これ
までITUへの共同提案作成を中心に活動してきたASTAPとして、具体的な技術仕様が勧告化される最初
の事例となった。
(2)専門委員会における標準化活動の推進
各専門委員会(EG)では、各EGにおける今後の作業計画の審議、承認のほか、ITUにおける標準化活動
及び各EGに関係する各国の取組状況の情報共有等が行われた。(別紙1参照)
また、近年、活動が行われていない2つのEGについては廃止された。
(3)音声翻訳・自然言語処理に関する標準化の検討の開始
NICTより、ネットワークを介して自動同時通訳等の自然言語処理を行うシステムの標準化についてASTAP
で検討することを提案し、新たな専門委員会を設立し検討を開始することで合意した。
(4)標準化格差への対応
ベトナムの提案により開発途上国が標準化活動に参加できるよう標準化格差の是正に取り組むための作
業委員会(WG)が新たに設立され、ベトナムがラポータを、マレーシア及び日本がコ・ラポータを務めること
となった。本WGでは、ITUへの提案を目指して、ITU勧告の作成、適用にあたって途上国が抱える問題を
抽出、検討することから作業を開始することとなった。
(5)WTSA-08に向けた準備作業の開始
2008年10月に開催されるITU世界電気通信標準化総会(WTSA-08)へのAPT共同提案作成などの対応を
検討するために、4つのコレスポンデンスグループ(CG)(「CG1:作業手続」、「CG2:戦略的事項及びSG構
1
成の見直し」、「CG3:途上国関連事項」及び「CG4:規制・政策に関する事項その他」)を設立すること、今後
の検討スケジュールに合意した。我が国は、CG2のラポータ及びCG1のコ・ラポータを務めることとなった。
なお、国際電気通信規則(ITR)に関する問題については、豪がラポータを務めるCG4において検討するこ
ととなり、ITU-Tでの審議状況等についても、豪が中心となってASTAPへの報告を行うこととなった。
(6)ASTAP戦略計画
「ASTAP戦略計画2006-2008」について、これまでの実施状況が報告され、今後とも継続的に実施状況を
確認することで合意した。また、2009年からの次期戦略計画の作成に取り掛かること、その中で標準化格差
の是正に向けた取り組み、ASTAPへの産業界からの参加を促進するための方策を組み込むことで合意し
た。
(7)組織・作業方法規則、技術文書承認手続きの見直し
ASTAPでの審議手続等の簡素化、明確化を図るために、APT文書規則に従って、ASTAP出力文書の承
認手続き等を見直すことに合意した。このため、次回総会に向けて、我が国を中心に既存の3つの規定文
書を統合する方向でメールベースで検討を続けることとなった。
5.NGNプランニングワークショップ
今般のASTAP総会にあわせて、3月16日(金)及び17日(土)の両日にAPTとITUの共催により「NGNプラン
ニングワークショップ」が開催され、計175名が参加して、NGNの標準化、導入への取り組み、導入計画の
作成方策等について意見交換が行われた。
日本からはNTT井上取締役以下4件の発表がなされた。
6.次回会合予定
次回ASTAP総会(第13回)は本年10月1日から同5日までの5日間、バンコク(タイ)において開催される予
定。
7.その他
(1)ASTAPの組織を別紙2に示す。
(2)本報告書は総務省ASTAP推進連絡会の資料を基に作成した。
以上
2
別紙1
ASTAP 専門委員会の動向と今後の対応
専門委員会
(日本人ラポータ/ コ・
第 12 回総会での議論等
今後の対応(予定)
ラポータ)
次世代ネットワーク
・ITU-T への APT 共同提案に結びつけるため、ITU-T に ・NGN リリース2に関する優先付けの Survey を次回総会ま
(NGN)
おいて審議中である NGN リリース2の中から、アジア地
で に 行 う 。 SG13 の 4 月 会 合 で の 審 議 結 果 を 踏 ま え
(真鍋氏:NEC)
区としての優先づけの検討を行うことが合意。
Survey の原案作成予定。
・NGN ガイドブックの作成については、PSTN 技術者向け
ネ
ッ
とする特定の読者を想定した構成ではなく、一般的な構 ・今回の総会に参加していた CITEL メンバーより、NGN
ト
成にて、ASTAP メンバーが必要とする内容につき、更な
Notebook の紹介を受け、参照文献とする予定。アジア
ワ
る検討を行うとして合意。
地区の視点での NGN ガイドブックにつき、目次案から討
・付記:
|
議する予定。
イランにおける IPv6 プロジェクト紹介を受け、
ク
議長より
今後同類の紹介を他のメンバー国に要請。
中国の参加者 Mr. Yang による Anti-spam 報告を追加。
コ・ラポータに Mr. Ahmad Razif Ramil (Malaysia)就任。
インターネット関連
(IRT)
・メンバー国におけるインターネット、IPTV等の研究動向等
IPTV 検討状況の情報を収集する。
を情報共有。
(村井氏:日本 アルカテ ・IPTVは今後もNGN EGと共同検討する。
ル・ルーセント)
・マレーシア、中国、インド、オーストラリアなどの SDO での
・4 月 16 日までにアンケート調査書の作成を完了し、4 月中
・APTメンバー国のブロードバンド状況について、各国に対
に APT を通して各国へ配布する。
・Online Meeting を適宜開催して検討を進める。
してアンケート調査を行うことを合意。
・IRT EGメンバー及び関係者からの情報、意見、寄書を幅
広く収集するため、Online Meetingを開催して検討を進
める。そのためにも、未登録の関係者にIRT EGへのメン
バー登録を促す。
1
専門委員会
(日本人ラポータ/ コ・
第 12 回総会での議論等
今後の対応(予定)
ラポータ)
ネットワークド ID
・ITU-T SG 会合及び JCA-NID の活動状況について情報 ・3月末までに各エディタ中心にステータスレポートをドラフ
(NID)
共有。更に情報の精度を上げるために、6名のエディタ
トし(4/13 現在実施済み)、メールベースで相互チェック
(櫻井氏:日立)
を任命してステータスレポートを充実させることになった。
を行い、4月末に一旦完成版とし、次回 ASTAP 会合の
・JCA-NID ではユビキタスセンサーネットワークを含めた活
正式文書とする。
動に拡大することが決まっており、NID EG においても、 ・次回会合まで引き続きメールベースで議論を継続する。
次回 ASTAP 会合までに ToR の拡大についてメールベ
ースで検討することとなった。
2
ASTAPの組織
議長
Dr. Horton (豪)
副議長(田中通信規格課長 (総務省))
組織・作業方法委員会
WG等
産業連携委員会
アクセシビリティ及びユーザビリティ
ラポータ:Mr. B. Jolley(豪)
議長: 同上
戦略計画
ラポータ: Mr. W. Park (韓)
副議長(Mr. J.W. Park (韓:サムスン電子))
ITU-T課題
ラポータ: Mr. J. Park (韓)
議長: 同上
規制リエゾン
ラポータ: Dr. B. N. Lee (韓)
標準化ギャップ
ラポータ:(ベトナムから人選中)
EG
ネットワークJEG
(リーダー:Dr. J- W Lee (韓))
次世代ネットワーク
ラポータ: Dr. J-W Lee(韓)
・Mr. R.R. Mitter(印)
・真鍋氏(NEC)
・Dr. D. V. Dzung(ベトナム)
・Mr.A.R. Ramli(マレーシア)
インターネット関連
ラポータ:Ms. H-L. Lu (日本ルーセント)
・村井氏(日本ルーセント)
・Dr. S. Lee(韓)
ネットワークドID
ラポータ:Mr. J-S Lee (韓)
・櫻井氏 (日立)
ワイヤレスJEG
ITアプリケーションJEG
(リーダー:小山氏(日立))
(リーダー:Dr. Dong-Il Seo(韓))
IMT
ラポータ:小森氏(富士通)
・Dr. J. Park(韓)
ITS
ラポータ:小山氏(日立)
・藤瀬氏(NICT)
ミリ波近距離通信システム
ラポータ:小川氏(NICT)
防災管理無線通信システム
ラポータ:大場氏(三菱電機)
次世代Web
ラポータ:Dr. S. H. Kim(韓)
・山本氏(沖電気)
情報セキュリティ
ラポータ:武智氏(横河電機)
Dr. D-I Seo(韓)
音声翻訳・自然言語処理
ラポータ:中村氏(NICT)
・Dr. Virach(NICT)
注1: 「・」は共同議長
注2: 網掛け部は第12回総会で設置
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