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地方自治体・公共政策への オープンデータ活用の潮流
アーバンデータチャレンジ2015 地方自治体・公共政策への オープンデータ活用の潮流 東京大学公共政策大学院客員教授 奥村裕一 2016年2月27日 内容 • オープンガバメント幕開け~2009年1月 • オープンデータ憲章~2013年G8サミット合意 • 日本のオープンデータ自治体数 • オープンデータコンテストにみるデータ利用の傾向 • 社会の課題解決のためのオープンデータへ • 市民も行政も変わる オープンガバナンス社会へ 1. 政策見える化カードのすすめ 2. オープン政策づくりのサポート 2 オープンガバメント幕開け ~2009年1月 • オープンガバメント三原則 <デジタル時代の政府> 大統領署名覚書 1. 政府は透明になる→公共知基盤形成⇒オープンデータ • • 情報は国民の財産(国民と情報の共有) コンピュータ分析可能な生データ 2. 国民が政策決定に参加する→参加型民主主義(不足) • • • 政策決定への国民参加 知識の広範な収集 〔国民⇔国民〕 ⇔ 行政 3. 国民と協働する→官も民も公共サービスの担い手(不足) • 2016/2/26 省庁間 中央/地方 政府/国民の組織の壁を越えた協働 hirokazu.okumura//bettergovernment.jp 3 オープンデータ憲章 ~2013年G8サミット合意 <オープンデータの形> 1. オープンデータを政府・自治体のデフォルトとする 2. データの質と量を改善する 3. すべての者に利用可能とする • <オープンデータの目的> 1. ガバナンス改善のためにデータを公開する 民主主義プロセスの強化 2. イノベーションのためにデータを公開する 民間でデータ活用のイノベーション、産業育成 2016/2/26 hirokazu.okumura//bettergovernment.jp 4 日本のオープンデータ自治体数 182(鯖江市福野氏調査) ・オープンデータ開始自治体推移 60 50 40 30 20 10 0 12 12 12 12 13 13 13 13 14 14 14 14 15 15 15 15 16 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q ・オープンデータ内容 公共施設 人口 避難所 AED 統計 広報誌 ごみ 観光 防災 バス 子育て hirokzuokumura//bettergovernment.jp 72 70 69 38 33 30 29 23 18 11 11 投票所 トイレ 環境 文化財 学校 交通 駐車場 福祉 教育 財政 病院 8 7 7 7 6 6 6 6 5 5 5 5 オープンデータコンテストにみるデータ利用の傾向 名称 オープンデータ・アプリコンテ 活用アイデア・アプリケーションコンテスト オープンデータコンテスト2014-2015 Fukuoka スト 最終公表時期 2014年1Q(3月) 2014年4Q 2015年1Q(3月) 主催 総務省 オープンガバメント推進協議会 総務省、ビッグデータ&オープンデータ研究会in九州 (一般会員:武雄市、千葉市、奈良市、福岡市、三重県、(BODIK)、株式会社豆蔵(事業請負者) 室蘭市、大津市、弘前市、横須賀市) (特別会員:・東京大学院 情報学環 須藤 修研究室・ 日本アイ・ビー・エム株式会社・日本マイクロソフト株式会 社) 最優秀(優勝、グ 花粉くん(花粉くん.com) オープンデータを利用した不 感染症流行警告アプリ OpenPort(アプリケーション 家族を見守るための、施設 ランプリ) 動産の有効活用と物件を探 「ワーンニング」<アプリケー 部門) 周辺の犯罪・事故・災害を す人の合理的な選択による ション部門> 通知するアプリ(アイデア部 都市構造の最適化<活用 門) アイデア部門> 説明 感染症の罹患マップ 複数の関心データの見える 化 優秀(準優勝、 フォトロケハンター!! ほっとマップ<活用アイデア なし 避難訓練アプリ(アプリケー 公園ナビ(アイデア部門) 奨励) 部門> ション部門) 説明ゲーム感覚で位置情報付き 安心な道の検索表示 写真オープンデータ作成 名称 「data.KOBE」×NTTドコモ KANAZAWAオープンデー 会津若松市オープンデータ 札幌オープンデータアプリコ アプリコンテスト タアプリコンテスト2015 コンテスト ンテスト 最終公表時期 2015年4Q(11月) 2015年4Q(12月) 2016年1Q(2月) 2016年1Q(3月) 主催 神戸市 金沢市情報政策課ICT推進 会津若松市役所 情報政 札幌オープンデータ準備委 室内「KANAZAWAアプリ 策課 員会 開発推進協議会事務局」 最優秀(優勝、グ トイレの神様 in 神戸 FaMirror(ファミラー) 「.maploy(マプロイ)」(アプ ランプリ) リ・サービス部門) 説明トイレの位置の地図上動的 鏡に見立てたタブレットなど 様々なデータを地図上に表 特徴 表示 の前で歯磨きなどの支度を 示して「分析」を日常化 1.地理空間情報として見える化 進めながら、今日出すゴミ 2.市民の欲しい情報の見える化 の種類や給食メニューなどを 聞ける 3.データは公共データ系のほか市 優秀(準優勝、 TAGCAM 5374phone 「さすけね」(アイデア部門) 民インプットデータ系もあり 奨励) 説明観光スポットのメタ情報から ゴミ収集日を音声やメッ あなたの周りの雪を簡単に 6 hirokzuokumura//bettergovernment.jp ハッシュタグを自動生成 セージで通知 ほかの人へと発信 政府は課題解決のための オープンデータへ • 政府はニーズオリエンテッドな「課題解決型のオープ ンデータの推進」に発想を転換 IT総合戦略本部決定(2015 年6月) • 基盤地図情報の利活用 (国土地理院) • 防災コンテスト (防災科研) • オープンデータの意義・目的を振り返る • (電子行政オープンデータ戦略:2012年7月4日) • 「透明性・信頼性の向上」 • 「国民参加・官民協働の推進」 • 「経済の活性化・行政の効率化」←アプリ開発はココ重点 • 今後は市民と行政が一緒になって課題解決に取り組む hirokzuokumura//bettergovernment.jp 7 「公共データの活用を促進する意義・目的」 電子行政オープンデータ戦略(2012年7月) 抜粋 (高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定) 1.透明性・信頼性の向上 • 公共データが二次利用可能な形で提供されることにより、国民が自ら又は民間 のサービスを通じて、政府の政策等に関して十分な分析、判断を行うことが可 能になる。それにより、行政の透明性が高まり、行政への国民からの信頼を高 めることができる。 2.国民参加・官民協働の推進 • 広範な主体による公共データの活用が進展し、官民の情報共有が図られること により、官民の協働による公共サービスの提供、さらには行政が提供した情報 による民間サービスの創出が促進される。これにより、創意工夫を活かした多様 な公共サービスが迅速かつ効率的に提供され、厳しい財政状況、 諸活動にお けるニーズや価値観の多様化、情報通信技術の高度化等我が国を 取り巻く諸 状況にも適切に対応することができる。 3.経済の活性化・行政の効率化 • 公共データを二次利用可能な形で提供することにより、市場における編集、加 工、分析等の各段階を通じて、様々な新ビジネスの創出や企業活動の効率化 等が促され、我が国全体の経済活性化が図られる。 また、国や地方公共団体 においても、政策決定等において公共データを用いて分析等を行うことで、業 務の効率化、高度化が図られる。 hirokzuokumura//bettergovernment.jp 「今後のオープンデータの展開に向けた基本的考え方」 新たなオープンデータの展開に向けて(2015年6月) 抜粋 (高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定) • 我が国のオープンデータの黎明期とも言える、これまでの公 開面を中心とした対応から、今後はニーズオリエンテッドな 「課題解決型のオープンデータの推進」に発想を転換してい くことが重要である。 • 具体的には、府省庁において策定される重点施策等をはじ め、各々の所掌分野における諸課題への対応を検討するに 当たっては、その解決の一手段としてオープンデータによる 対応の可否も検討することとし、府省庁の政策決定過程に オープンデータによる対応の検討をビルトイン化するとともに、 オープンデータによる取組を活用した場合にはそのユース ケースの情報発信も行うこととする。 • ⇒(オープンデータと言いつつ)これはオープンガバメント hirokzuokumura//bettergovernment.jp オープンデータの用途 現状 個人の生活に役立つア プリが中心 同種ものを並べて 比較するプラットフォーム期待 今後 社会の課題解決に利用で きるアプリも欲しい データの見え る化の次はオンラインでの議論 オープン データ オープン データ 社会の課題 解決に利用 個人の生活 改善に利用 個人の行動 に影響 hirokzuokumura//bettergovernment.jp 公共の活動 に影響 10 地域課題とオープンデータの関係 少子高齢 防災・災 地域課題 化・人口 害対策 減少 オープン データ (547団 体、全体 の30.2%) (211団 体、全体 の11.6%) 番号制度 まちづく (マイナン 地域活性 り・産業雇 バー)対 化 用創出 応 (209団 (134団 (133団 体、全体 体、全体 体、全体 の11.5%) の7.4%) の7.3%) 財政再建 公共イン 子育て支 フラの老 援 朽化 (112団 体、全体 の6.2%) (101団 体、全体 の5.6%) (92団体、 全体の 5.1%) 公共施設 72 人口 70 避難所 69 AED 38 統計 33 広報誌 30 ごみ 29 観光 23 防災 18 バス 11 子育て 11 投票所 8 トイレ 7 環境 7 文化財 7 学校 6 交通 6 駐車場 6 福祉 6 教育 5 財政 5 病院 5 鯖江市福野氏調査 地方公共団体アンケート(内閣官房) 2016年2月現在 全国の都道府県及び市区町村の地方公共団体にアンケート実施(全1788団体中、1750 団体から回答。回答率 97.9%) オープンデータ対象分類 自然・社会事象データ (ファクト系) 社会課題データ (ファクト系) 自然現象 左の事象から読み取れる 政策の内容、理由、手続 課題 地理情報 市民が考える課題の抽出 法律、規則、通達、文書 社会事象 専門家が考える課題の抽 予算・決算 出 行政活動データ (ポリシー系) 経済事象 予算支出状況と政策評価 健康医療 選挙結果、議会活動、審議 状況 (統計類、空間・時系列 データ) (課題の抽出過程) [email protected] (エビデンスベース政策の習 慣づけ) 12 オープンデータの課題 1.ポリシー系データを充実する 2.地域社会のことをデータで確認し政策の論拠を 知る視点で体系化する →政策ロジックで見える化する [email protected] 13 (参考)データの見える化効果 • データ(数値、文字情報 ロジカル) • 認識として一番高度? シンボル理解力 • グラフ化データ(図化 感覚) • グラフの持つ表現力 ただしミスリーディングにも気をつける • 地図化データ(空間概念 位置関係) • 実際の空間把握と地図の関係には学習必要 • 動画、写真、音声 • 一番プリミティブ hirokzuokumura//bettergovernment.jp 14 オープンガバナンス社会へ 1.行政はデータの社会的共有と政策決定過程の プラットフォームに変容する ① 行政データをオープン ② 政策決定過程もオープン ③ 執行は市民と行政で分担・協働 ⇒三要素そろってオープンガバメント 2.市民は政策決定過程の無関心・批判からポジ ティブな関与と執行の分担・協働者に変わる [email protected] 15 市民も変わる 行政も変わる オープンガバナンス Open Governance 市民の行動原則:参加、協働、学習 参加型市民 (市民が政策の企画から実行、評価まで関与) (CIVIC HACK) (一般市民) オープンデータ (見える化カード+生 データ) (一般市民) オープン政策づくり (政策提言・案作成) (NGO) オープンサービス提供 (単独・協働) オープンガバメント (プラットフォーム化:オープンデータとファシリテーション機能) 行政の行動原則:透明、参加、協働 [email protected] 16 (参考)千葉レポのケースは ~ガバメント2.0 • データインプットは市民から • 行政のdetect機能の市民参加による強化 • (他の機能 : nodality, authority, treasure) • 行政サービスの柔軟対応化 • オープンガバメントの要素の③主体ケース • 成功への課題 • 組織にとっての活用意識・有用性の有無 [email protected] 17 オープンガバナンスのための 三位一体アクション 1. 政策見える化カードをつくる オープンデータに新たな視点 →課題解決主導でデータを出す オープン生データをデフォルトにする 課題:ICTの潜在力活用 に向けた取組 1.情報共有力 2.見える化力 3.コミュニケーション力 4.シミュレーション力 2. オープン政策づくりを進める 市民参加型政策形成につながる →実の会議とオンライン会議を組合せる 3. 行政はプラットフォームをめざす →行政の意識改革とデジタル化を徹底して基盤を作る 2016/2/26 [email protected] 18 1.政策見える化カードを作る ~課題解決のためのオープンデータ • 政策内容を示す • 政策の根拠データを示す • 政策(着想と実現)のロジックを示す • 政策の実現計画(資源配分を含む)を示す • 政策の効果と評価を示す 2016/2/26 [email protected] 19 政策見える化カード ~政策を根拠のデータ、ロジックと結びつけて理解 政策内容(結論) 根拠データ集 見える化 <実現ロジック> <着想ロジック> 政策ロジック 実現計画 含む資源配分 (予算・人・IT) (自共公助) 課題 政策実行 <効果データ> 政策評価 2016/2/26 政策内容変更の契機 20 © 2015 Hirokazu Okumura @ bettergovernment.jp データと結論をつなぐ論法 • データ⇒理由(なぜ)⇒結論 • プラス 補強材料 反論 条件 • トゥールミン・モデル • Toulmin,Stephen,1958, The Use of Argument, Cambridge : Cambridge University Press. • なぜ(推論)の構造化 • 必然的に推論 (演繹 三段論法) • 論理的に誤謬のない結論 • 蓋然的に推論 (帰納 検証) • 一般則を検証 • 蓋然的に推論 (アブダクション 仮説) • 仮説を導き出す 2016/2/26 [email protected] 21 2.オープン政策づくり ~市民参加型の社会課題解決プロセス 実の会議とオンラインプラットフォームの組合せ 社 会 課 題 ( 政 策 ) の 提 示 ・ 発 見 新政策 見える化 カード 合意形成 個別意見 意見もみ 合い 政策見える化カードプール (オープンデータ 2) オープン生データプール (オープンデータ 1) 22 hirokazu.okumura//bettergovernment.jp オープン政策づくり 1.行政側の政策形成との位 置づけを明確にする • 市民と一緒に考える姿勢 • 市民が政策提案を手掛ける • 政策見える化カード作成 2.市民の学習環境を整える • 複数の専門家の意見を市民が 聞く環境 • データを確認し課題を考え解決 策を探る科学的態度の学習 3.実と虚の集会の場のハ イブリッドをめざす • 集会形式の実の会議 • 社会的な集合空間設計 • オンラインによる意見交換 4.ファシリテータの育成 • 意見を出しやすい雰囲気づくり • 公平中立な立場 • ネット上の進行の課題 • 政策見える化カード作成 [email protected] 23 Planning options (City of Morgan Hill) 24 Budget Challenge (City of Long Beach) 25 Consider.it + Reflect 26 California Report Card (4a) Assessment: Grading the State of California (4b) Ideation: Participant suggestion entry (4c) Collaborative Evaluation: Participants’ suggestions visualized for evaluation (4d) Collaborative Evaluation: Grading of participant’s suggestion 27 Peak Democracy Inc's Open Town Hall • a cloud-based online civic engagement platform that augments and diversifies public participation in ways that also enable government leaders to increase public trust in their governance. • Peak Democracy has worked with over 100 government agencies across North America to power over 1,500 online forums that have attracted over 200,000 online attendees, and have garnered a user satisfaction rating of over 95%. 28 Public Participation Process Design Frameworks for Public Participation by USEPA • International Association for Public Participation (IAP2) – Spectrum of Public Participation • Partnerships Online - Sherry Arnstein’s “Ladder of Citizen Participation” • The Co-Intelligence Institute – Functions and Processes for Community Intelligence • U.S. Environmental Protection Agency – Spectrum of Public Involvement • National Coalition for Dialogue and Deliberation – 4 Streams of Dialogue and Deliberation 29 Late 1990s 30 Details of SPP Inform Consult Involve Collaborate Empower Goal To provide the public To obtain public To work directly with To partner with the To place final decision with balanced and feedback on analysis, the public throughout public in each aspect making in the hands objective information alternatives and/or the process to ensure of the decision of the public. to assist them in decisions. that public concerns including the understanding the and aspirations are development of problem, alternatives, consistently alternatives and the opportunities and/or understood and identification of the solutions. considered. preferred solution. Promise We will keep you We will keep you We will work with you We will work together We will implement informed. informed, listen to to ensure that your with you to formulate what you decide. and acknowledge concerns and solutions and concerns and aspirations are incorporate your aspirations, and directly reflected in advice and provide feedback on the alternatives recommendations how public input developed and into the decisions to influenced the provide feedback on the maximum extent decision. We will seek how public input possible. your feedback on influenced the drafts and proposals. decision. Tools • Fact sheets • Public comment • Workshops • Citizen advisory • Citizen Juries • Web sites • Focus group • Deliberative committees • Ballots • Open houses • Surveys polling • Consensus• Delegated • Public meetings building decision • Participatory 31 decision-making Rating scale for each level of the Spectrum of Public Participation Inform (情報提供) A description of a societal problem is given (note, this is different from a task 4 description) Factual material is provided or linked to support the description of the societal 5 issue Consult (市民からの提案) Submitting a new contribution is possible 9 Involve (提案への首長・行政からの回答 提案への市民投票) Elected leaders or public administration can response to contributions 6 The system can highlight which contributions are seen as important through a 3 voting mechanism or other method Collaborate (提案がオープン 提案へのコメント可能 センスメーキング支援のイン ターフェース) Participants can read each others contributions 2 It is possible to comment on the contributions 4 The interface supports the sense making process 3 Empower (市民による公式の決定プロセス) A formal decision-making mechanism is implemented and promoted in the system 9 32 Maximum Total Points Possible 45 Scores by candidates Consider.it Reflect Living Voters Guide Inform (9) 9 Consult (9) 9 Involve (9) 0 Collaborate (9) 2 Empower (9) 0 TOTAL (45) 20 9 9 3 9 0 30 Open Town Hall 9 9 6 9 0 33 The California Report Card (CRC) 4 9 3 2 0 18 33 アイデアソン・ハッカソンと オープン政策づくりの違い ・アイデアソンは実際に人が集まって議論しアプリのアイデアを提案する。 ・ハッカソンは実際に人が集まって議論し提案されたアイデアをアプリに仕上げる。 オープン政策づくりは人が集まって政策の議論をする <段階> <集会方法> 1. 幅広く意見を出しあう a. 実際に人が集まる場合 2. 出てきた意見を元に議論する b. オンライン上で人が集まる場合 3. 結論をまとめる c. 以上を組合わせる場合 (補足)典型的な熟議は、まず最初にpollで意見を集約し、その後深く議論して再度 pollすると最初のpollと違う結果になることに着目する。 34 クローズドからオープンへ • 行政の歴史的転換期 • 君主の時代⇒民主の時代 • オープンな議会(立法)とクロー ズドな行政(執行) • ⇒市民が関与する行政 • (参考)公開性の根源(大竹弘二) • ミクロの要求とマクロの破綻 • 負担は少なく恩恵は多く • 地域コミュニティの崩壊と再生 • 生活:仕事:家庭:コミュニティ • デモクラシー2.0の到来 • みんなで創る社会 • 行政は自動販売機からプ ラットフォームへ • 市民にも責任 • 主権の行使の手段の拡大 • 執行への参加 • デジタル社会の恩恵 (情報空間) • 人のつながりの制約開放 (理性空間) • データに聞く科学的政策 35 デモクラシーと政府 デモクラシー1.0 デモクラシー2.0 ② 選挙 議会 (立法) 選挙 議会 (立法) 意思 (選挙) 行政 (執行) (選挙) 行政 (執行) 意思 協働 市民 市民 (主権と受 益) (主権と受 益) ① データの共有 熟議のプロセス 36 参考資料 トゥールミンの提唱した データと主張(結論)を結ぶモデルと例 • Data=データ、Warrants=理由、Claim=結論 • に加えて • Backing=補強材料、Rebuttal=反論、Qualifier=条件 Qualifier Data Claim Warrants Rebuttal 2016/2/26 The Use of Argument, 2001年版, p97 Backing [email protected] 38 トゥールミン・モデル 政策応用例 Data(データ・証拠) 1 million animals are killed in cosmetic research every year in the U.S. Initial Claim(当初案) Congress should ban animal research. Warrant(理由) The well-being on animals is more important than profits. Rebuttal(反論) A law to ban all animal research would go loo far. Backing(補足材料) Cosmetic companies use animal testing to save money. Qualifier(条件) The ban should not apply to lifesaving medical research. 2016/2/26 ?いい例ではない(奥村) Final Claim(最終案) Congress should ban animal research not used for lifesaving medical treatment [email protected] 39 1.rule, law, major premise (MP) 2.case, cause, minor premise (mp) 3.fact, effect, conclusion 演繹、帰納、アブダクション 1.演繹法 論理必然的 • 前提1 人間は死ぬ(大前 提‐ルール) • 前提2 ソクラテスは人間 である(小前提‐ケース) • 結論 ソクラテスは死ぬ (三段論法の帰結‐事実) 2.帰納法 一般化し検証 • 前提1 ソクラテスは人間 である(小前提‐ケース) • 前提2 ソクラテスは死ぬ (三段論法の帰結‐事実) • 法則 人間は死ぬ(大前 提‐ルール) 3.アブダクション 仮説を導く • 前提1 ソクラテスは死ぬ(三段論法の帰結‐事実) • 前提2 人間は死ぬ(大前提‐ルール) • 仮説 ソクラテスは人間である(小前提‐ケース) [email protected] 40 1.rule, law, major premise (MP) 2.case, cause, minor premise (mp) 3.fact, effect, conclusion 演繹、帰納、アブダクション 1.演繹法 論理必然的 • 前提1 人間は死ぬ(大前 提‐ルール) • 前提2 ソクラテスは人間 である(小前提‐ケース) • 結論 ソクラテスは死ぬ (三段論法の帰結‐事実) 2.帰納法 一般化し検証 • 前提1 ソクラテスは人間 である(小前提‐ケース) • 前提2 ソクラテスは死ぬ (三段論法の帰結‐事実) • 法則 人間は死ぬ(大前 提‐ルール) 3.アブダクション 仮説を導く • 前提1 林檎は垂直に地上に落ちる(三段論法の帰結‐事実) • 前提2 万有引力がある(大前提‐ルール) • 仮説 ソクラテスは人間である(小前提‐ケース) [email protected] 41 デジタル社会の力 Power of Digital Society • Analyze ex. Big Data • Communicate ex. Social Media • Share ex. Data Store • Visualize ex. Web Presence 42