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2010年上半期 ヒットCMランキング
2010 年 7 月 23 日 2010年上半期 ヒットCMランキング 携帯3社がトップ独占、新興勢力が大躍進 【CM 好感度 TOP20:ソフトバンクモバイルが 8 期連続の 1 位】 2010 年上半期(2010 年 1∼6 月度)に CM をオンエアした 6057 銘柄中、CM 好感度No.1 はソフト バンクモバイル/SoftBank となった。W杯や参院選など旬なテーマを盛り込んだ「白戸家」シリーズが快 進撃を続け、2006 年下半期から 8 期連続の1位という記録を更新した。2 位の NTT ドコモ/NTT DOCOMO は、渡辺謙や木村カエラなどを起用して 5 月に開始したキャンペーンが好調だ。嵐や土屋アン ナを起用している KDDI/auは 3 位につけた。今後も携帯キャリア 3 社のハイレベルな戦いが予測される。 銘柄別 CM 好感度の TOP20 位入りを果たした 20 銘柄のうち、半分の 10 銘柄が前年同期から入れ替わ った中、大躍進を遂げたのは、アサヒ飲料/十六茶。80 年代のヒット曲『センチメンタル・ジャーニー』 の替え歌を新垣結衣が振りつきで歌うCMが好感を集めて、前年の 257 位から 13 位へジャンプアップした。 また、18 位のキッコーマン/特選丸大豆しょうゆは、明石家さんまが出演した 1986 年の人気 CM をリメ イクし、話題となった。 注目は、企業として初めて上半期 TOP20 入りの銘柄を送り込んだ、モバイル・ゲームコンテンツを訴求 したグリーと、「KY(カカクヤスク)」をキーワードにしたコミカルな CM が人気の西友。なお、グリー/ GREE は今期最多の CM 放送回数を記録する積極的な展開となった。 2010 年 上 半 期 総合 順位 1 前年 順位 1 2 銘 柄 別 CM 好 感 度 TOP20 企業名 銘柄名 代表作品名 ソフトバンクモバイル SoftBank 香取慎吾とラモス瑠偉:スーパーサブ 3 NTTドコモ NTT 堀北真希と木村カエラ:堀北と、カエラ 3 2 KDDI au 土屋アンナ:ガンガン学割 4 ̶ アフラック 新EVER 宮 5 14 日産 NOTE 低燃費少女ハイジ:低燃費オンジ 6 8 ロッテ フィッツ 佐々木と佐藤と渡辺:美術館 7 11 ダイハツ Tanto ユースケ・サンタマリアと小池栄子:氷上釣り 8 ̶ アデランス ヘアクラブRF 東と新庄と山口:フーズアデランス?アンサー 9 17 サントリー ボス 伊藤淳史とおニャン子クラブ:贅沢銀行 10 16 東京ガス ガス・パッ・チョ! 妻夫木聡:ピピッとコンロ・ガスツアー便利 11 9 ダイワハウス イメージアップ 役所広司と唐沢寿明:NEW 12 ̶ 任天堂 ニュースーパーマリオブラザーズWii 二宮和也と大野智:こんな遊び方もあります 13 257 アサヒ飲料 十六茶 新垣結衣:部屋が草原に 14 137 グリー GREE 岡村隆史:釣り★スタ 15 ̶ 日本マクドナルド Big 16 10 キリン 一番搾り イチロー:市場の食堂 17 ̶ 西友 来店促進 新生活のうた 18 ̶ キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ 明石家さんまと広末涼子:腹話術 19 33 P&G ファブリーズ ピエール瀧と西田尚美:1週間の臭い 20 38 江崎グリコ ポッキー 忽那汐里:エビバデポッキー DOCOMO America *前年順位の「̶」は、前年同期に CM オンエアのなかった銘柄 あおい:まねきねこダック 披露宴 HERO・その2 テキサスカウボーイ 2010 年上半期 CM 動向 【SNS にモバイルゲーム ∼ インターネットサービスが活況】 昨年11月、検索サイトのグーグルが初めてテレビCMをオンエアするなど、SNS(ソーシャル・ネット ワーキング・サービス)をはじめとする、インターネットサービスを展開する企業のCMが、大きな存在感 を発揮している。なかでもグリー/GREEは、今年上半期にオンエアされた全6057銘柄のうち、最多となる 12062回のCM放送回数を記録。ナインティナインやベッキーを起用したCMなど36作品を展開して、C M好感度は14位と自社最高順位を更新した。ディー・エヌ・エー/モバゲーTOWNも、今期は右肩上が りに放送回数を増やし、若年層を中心に支持を伸ばした。SNS国内最大手のミクシィも今年3月にCM参入 し、業績の好調なSNS御三家がCMオンエアにおいても揃い踏みする格好となった。 その他、SNSやファッション通販サイトを運営するスタートトゥディ/ZOZOTOWN、オリジナルアバタ ーを作成して、仮想空間で遊ぶことが出来るコミュニティーサービス提供のサイバーエージェント/アメー バピグ、モバイルゲームのアイア/懸賞パズルパクロス等、さまざまなネット系企業によるテレビCMが活 況を呈した。 【3D、LED、スマートフォン ∼ 新技術で世界を変える】 上半期注目の新商品といえば、5月末に日本で発売されたアップルジャパンのiPad。テレビCMでは、画 面を指でタップする様子をシンプルに描き、ビジネスマン層を中心に好感を集めた。 今や携帯端末の主流になりつつあるスマートフォンでは、アップルジャパンのiPhoneのヒットをきっか けに、NTTドコモや、端末メーカーのソニー・エリクソンがXPERIAのCMをオンエアした。今年6月に発 売されたiPhone4には話題が集中し、対応キャリアのソフトバンクモバイル躍進の原動力となっている。 テレビでは、3DやLED液晶搭載などの新技術で各社がしのぎを削る。東芝/REGZAは福山雅治を起用し て、クリアLEDパネルを訴求。パナソニック/VIERAは、石川遼が登場して、3D画質のリアル感を演出し た。シャープ/AQUOSは、本木雅弘がLEDを、吉永小百合が色の美しさである 4原色 のクアトロンをそ れぞれアピールした。その他、篠原涼子や矢沢永吉を起用したソニーマーケティング/BRAVIAはLEDに加 え人感センサー、3Dなどを訴求した。 テレビ以外の分野では、富士通/FMVの3D対応パソコンや、来年3月発売予定の任天堂/ニンテンドー 3DSなど、続々と3D関連商品が登場する。 省エネ、長寿命を誇るLED電球・照明では、シャープ、東芝、パナソニックなどがCMを展開中だ。 いずれの商品も、節約疲れの見え始めた消費者の購買意欲を高揚させるべく、革新性に富む強い商品力が 特徴だ。新技術は不況脱却の起爆剤として大いに期待される。 【FIFAワールドカップ ∼ テレビのチカラ、再確認】 2010年は、2月にバンクーバー冬季オリンピック、6月からはFIFAワールドカップ南アフリカ大会が開 催された。どちらの大会も4年に一度の国際的スポーツイベントだけに、アスリート達の活躍に日本中が沸 いた。企業は代表選手をCMに起用してサポートした。 記憶に新しい「岡田ジャパン」は、強豪揃いの予選リーグを突破し、ベスト16入りを果たして熱狂の渦 を巻き起こした。CMもサッカーをモチーフにしたものが数多く投入された。ラモス瑠偉を監督に、香取慎 吾と選手交代をした犬のお父さんがヘディングでゴールを決めるソフトバンクモバイル/SoftBankをはじ め、北野武とサッカー少年が出会う大塚製薬/ポカリスエット、サムライブルーのユニフォームを着た堀北 真希がサッカー観戦をする三井住友海上/GK、日本代表の中澤佑二選手が出演したゆうちょ銀行など、い ずれのCMも6月19日の対オランダ戦にオンエアされた。 ワールドカップスポンサーの日本マクドナルドは、エスコートキッズに選ばれた男の子の喜ぶ様子を描い た。FIFAパートナーのビザ・ワールドワイドは、さまざまな場所で試合を見守る観客の姿を描き、ソニー マーケティング/BRAVIAは、テレビ画面から飛び出してくるサッカーボールで3Dテレビを訴求した。日 本コカ・コーラは、日本戦の中継で『コカ・コーラ』と『アクエリアス』をオンエア。今大会大活躍の本田 圭佑選手が、試合さながらにフリーキックを決める『アクエリアス』の「カラダスキャン」編は、7月4日 実査のCM好感度調査において、全2501銘柄中28位の好スコアとなって注目度の高さを示した。 最強のコンテンツであるビッグ・スポーツイベント中継は、時差を超えてリアルタイムを共有する臨場感 を与えてくれる。マスメディアとしてのテレビが持つ最大のチカラが発揮された事例と言えるだろう。 【2010 年上半期:CM タレント出演企業数ランキング】 2010 年上半期、最も多くの企業からのオファーを受けて、テレビ CM 出演企業数の No.1 に輝いたのは、 18 歳のプロゴルファー、石川遼であった。出演数は昨年の8社から 16 社へ2倍にアップ、本業のゴルフ に負けない好スコアをたたき出した。日本マクドナルド、パナソニック、コナカ、ロッテ、ハウス食品など に加えて、日本赤十字社や農林水産省など幅広い企業・団体の CM の顔となった。 2 位の上戸彩は『SoftBank』の「白戸家」シリーズをはじめ、大塚製薬の『オロナミン C』など 14 社に 出演。安定した人気は CM クイーンの名に相応しい。CM 好感度でビッグスコアを連発する木村拓哉は、昨 年と同じ 11 社に出演した。 こども店長 こと、加藤清史郎は昨年の 1 社から 10 社へ、大幅に企業数を伸ばした。 こども店長 とし て出演しているトヨタ以外にも「♪純金積み立てコツコツ」の田中貴金属工業や、ヤマトホームコンビニエ ンスなど耳に残る歌やダンスで好スコアを獲得した。やはり可愛らしい歌を披露する大橋のぞみも、昨年か ら 5 社アップして 10 社に出演している。モーグル競技の上村愛子は、バンクーバー冬季五輪代表時に 10 社から起用されて、大きく出演企業数を伸ばした。 出演企業数上位ランキングを見ると、木村拓哉や上戸彩などランキング上位常連の有名タレントとともに、 競争の激しいスポーツの世界で活躍する信頼度の高いアスリート、こどもタレントなどのフレッシュな顔ぶ れが並んだ。 その他、グループでも個人でも存在感を発揮している嵐や、前年の 1 社から7社へ躍進した仲里依紗など は、今後もさらに活躍の場を広げそうだ。 2010 年 上 半 期 順位 CM タ レ ン ト 出 演 企 業 数 ラ ン キ ン グ タレント名 出演企業数(前年度) 代表企業名 1 石川遼 16 社(8社) 日本マクドナルド、パナソニック、コナカ 2 上戸彩 14 社(11 社) ソフトバンクモバイル、大塚製薬、日本通運 他 3 相武紗季 12 社(10 社) 洋服の青山、NTTコミュニケーションズ、花王 4 木村拓哉 11 社(11 社) ソフトバンクモバイル、mandom、アサヒ飲料 4 宮 あおい 11 社(10 社) アフラック、クロスカンパニー、味の素 4 仲間由紀恵 11 社(10 社) 資生堂、サッポロ、武田薬品 7 加藤清史郎 10 社 (1 社) 田中貴金属工業、トヨタ、サントリー 7 ベッキー 10 社 (8 社) グリー、ライオン、イオンリテール 7 大橋のぞみ 10 社 (5 社) カルビー、任天堂、東洋エクステリア 7 上村愛子 10 社 (2 社) 日本生命、アサヒ、日清オイリオ 他 他 他 他 他 他 他 他 他 *上記データは、関東一都六県在住の一般モニター男女 3000 人の「月例 CM 好感度調査」の 6 カ月分から集計しています。 *企業名・商品名・代表作品名は CM データバンク登録名称であり、正式名称と異なる場合があります。 *集計期間:2010 年1月度∼2010 年6月度(2009 年 12 月 20 日∼2010 年 6 月 19 日) *期間中の CM オンエア総数:1641 社 6057 銘柄 10875 作品(東京キー5 局) *データ使用の際は、「CM 総合研究所調べ」の明記をお願いします。 CM 総合研究所/CM DATABANK 代表 関根建男 〒108-0014 港区芝 4-12-2 TEL 03-5445-5075 FAX 03-5445-5056 【お問い合わせ先】 広報担当 関戸晶子 石川春