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中小企業の動向(2017 年新春号)

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中小企業の動向(2017 年新春号)
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情報メモ No.28-78
中小企業の動向(2017 年新春号)
~ 『中小企業月次景況観測』 Quarterly Overview ~
2017 年 1 月 13 日
[
1
内
調査部[担当:大里 Tel:03-3246-9370]
容 ]
景況感 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.1
全般
1.2
1.3
業種別
回答別企業数、他機関調査
2
2
売上高 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
3
販売価格・仕入価格 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
4
採算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
5
4.1
採算状況
4.2
営業利益率、経常利益計画
金融環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5.1
資金繰り
5.2
金融機関貸出態度、中小企業向け貸出
10
6
生産設備・設備投資 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
7
雇用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
『中小企業月次景況観測』景況判断指数の推移
12/3~12/11
55
山
好転
14/3
53.5
谷
50
悪化
45
16/12
48.8
40
11/4
36.1
35
10/1
11/1
12/1
(年/月)
13/1
14/1
15/1
16/1
本資料は『中小企業月次景況観測』(2016 年 12 月調査)を中心に、最近の中小企業の動向をまとめたものです。
項目によっては、官公庁や他機関の調査・統計資料も用いています。『中小企業月次景況観測』調査方法の詳細等は、
毎月の公表資料をご参照ください。
【ご注意】本資料は情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断の
決定につきましては、お客様ご自身の判断でなされますようお願い致します。文中の情報は信頼できると思
われる各種資料・データに基づいて作成しております。
-1-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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1 景況感
1.1 全般
○ 『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の景 況 判 断 指 数 は 48.8 となり、
前 月 (48.3)から 0.5 ポイント上 昇 した。景況判断指数は 2 ヵ月 ぶりに上 昇 した。全般的に概ね
横ばい圏内の動き。足元円安への期待、自動車メーカーからの受注増加の声が聞かれる一方、消
費マインドには弱さが見られる。雇用状況DIは 18.0 と最高値を3ヵ月連続して更新しており、引き続
き労働需給逼迫による人件費負担の増加等が懸念される。
○ 先 行 き 2017 年 1 月 (予 測 )は全 産 業 で 47.0 と、12 月 から 1.8 ポイントの低 下 を見 込 む。
○ 以上から、2016 年 12 月の調査結果は「景況判断指数、緩やかに上昇」とまとめられる。
(図表 1-1)
「中小企業月次景況観測」
2016/7
47.8
[ 48.0 ]
46.6
[ 47.2 ]
48.8
[ 48.5 ]
全産業
1000社
製造業計
450社
非製造業計
550社
60
H20/2
山
H21/3
9
47.7
[ 48.2 ]
47.4
[ 47.7 ]
47.8
[ 48.6 ]
10
48.3
[ 48.7 ]
48.1
[ 48.0 ]
48.4
[ 49.3 ]
11
48.3
[ 48.2 ]
47.4
[ 47.2 ]
49.0
[ 48.9 ]
山
リーマンショック
12
48.8
[ 49.0 ]
48.9
[ 47.9 ]
48.7
[ 49.9 ]
2017/1予測
47.0
45.9
47.9
H26/3
(全産業)
53.5
(製造業)
53.6
(非製造業) 53.5
H24/3~H24/11
谷
山
55
8
46.3
[ 47.4 ]
43.7
[ 44.8 ]
48.4
[ 49.5 ]
景況判断指数の推移
谷
超円高の進行
50
45
40
H28/12
(全産業)
48.8
(製造業)
48.9
(非製造業) 48.7
35
30
25
20
過去最低値
H23/3
(全産業)
49.5
(製造業)
51.1
(非製造業) 48.2
H21/1
(全産業)
24.8
(非製造業) 29.4
H21/2
(製造業)
19.0
H23/4
36.1
36.0
36.2
全産業
製造業
非製造業 (年/月)
15
H20/1
H22/1
H24/1
H26/1
H28/1
(注)1:景況判断指数が 50 を上回っていれば企業の景況感が前月に比べ「好転」したことを表し、50 を下回っていれば
前月に比べ「悪化」したことを表す。
2:「予測」は調査月の翌月の景況判断を、当月の景況判断指数と同じ算出方法で指数化したもの。
3:[ ]内の数値は、当該月の前月調査時点における予測値。
4:網掛けは景気後退期を示す。
(資料)商工中金「中小企業月次景況観測」
-2-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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1.2 業種別
○ 『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の景 況 判 断 指 数 を業 種 別 にみると、製
造 業 は 48.9 と前 月 から 1.5 ポイント上 昇 した。非 製 造 業 は 48.7 と前 月 から 0.3 ポイント低
下 した。
○ 2016 年 12 月 の景 況 判 断 指 数 を個 別 業 種 で見 ると、 全 15 業 種 のうち、10 業 種 が上 昇 し、
4 業 種 が低 下 、1 業 種 が横 ばい。50 を超 えたのは、⑨輸 送 用 機 械 (48→51)、⑩建 設 (50→
51)、⑬不 動 産 (51→52)の 3 業 種 だった。
○ 製 造 業 のうち、木 材 ・木 製 品 は前 月 から 4 ポイント上 昇 の 50。戸 建 着 工 増 加 傾 向 から案 件
が獲 得 できている、またフローリング等 の汎 用 床 材 が増 加 しているとの声 があった。 金 属 製
品 は前 月 から 3 ポイント上 昇 の 50。大 手 自 動 車 メーカーの下 請 企 業 からの受 注 が伸 びてい
る。輸 送 用 機 械 は前 月 から 3 ポイント上 昇 の 51。米 国 大 統 領 選 挙 を受 けた足 元 円 安 への
期 待 、主 力 先 である自 動 車 メーカーからの受 注 が増 加 しているとの声 が聞 かれる。
○ 非 製 造 業 のうち、建 設 は前 月 から 1 ポイント上 昇 の 51。民 間 ・官 公 庁 向 けともに好 調 で発
電 所 向 け受 注 増 加 などの声 があった。不 動 産 は前 月 から 1 ポイント上 昇 の 52。戸 建 住 宅 中
心 に堅 調 に推 移 。飲 食 店 ・宿 泊 は前 月 から 5 ポイント低 下 し、43。主 に宿 泊 で北 陸 新 幹 線
効 果 の反 動 、年 末 年 始 の日 並 びの悪 さが影 響 しているとの声 が聞 かれた。
○ 先 行 き 2017 年 1 月 (予 測 )は製 造 業 が 45.9、非 製 造 業 が 47.9 の見 込 み。
(図表 1-2-1)「中小企業月次景況観測」
6
12/3~12/11
60
山
好転
製造業・非製造業の景況判断指数の推移
14/3
53.5
谷
非製造業550社
55
14/3
53.6
非製造業
16/12
48.7
50
45
悪化
製造業
40
16/12
48.9
11/4
36.2
製造業450社
35
11/4
36.0
30
10/1
11/1
4
12/1
4
13/1
4
14/1
15/1
16/1
3
(年/月)
4
(注)、(資料)図表 1-1 に同じ。
-3-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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(図表 1-2-2)
全産業
1000社
製造業計
450社
非製造業計
550社
(製造業)
1 繊 維
50社
2 木材・木製品
50社
3 印 刷
50社
4 化 学
50社
5 鉄 鋼
50社
6 金属製品
50社
7 一般機械
50社
8 電気機械
50社
9 輸送用機械
50社
(非製造業)
10 建 設
50社
11 卸 売
100社
12 小 売
100社
13 不動産
50社
14 トラック運送
50社
15 サービス
200社
情報通信
50社
飲食店・宿泊
50社
その他のサービス
100社
2016/7
47.8
[ 48.0 ]
46.6
[ 47.2 ]
48.8
[ 48.5 ]
46
[ 43
40
[ 47
54
[ 51
48
[ 49
49
[ 50
43
[ 45
46
[ 46
47
[ 49
46
[ 45
]
]
]
]
]
]
]
]
]
47
[ 46 ]
44.5
[ 46.0 ]
50.5
[ 47.5 ]
50
[ 50 ]
47
[ 48 ]
50.8
[ 50.8 ]
49
[ 49 ]
50
[ 53 ]
52.0
[ 50.5 ]
8
46.3
[ 47.4 ]
43.7
[ 44.8 ]
48.4
[ 49.5 ]
41
[ 44
42
[ 38
44
[ 45
44
[ 45
45
[ 46
44
[ 47
46
[ 46
46
[ 45
41
[ 47
]
]
]
]
]
]
]
]
]
51
[ 50 ]
41.5
[ 46.0 ]
48.5
[ 49.5 ]
49
[ 50 ]
46
[ 47 ]
51.5
[ 51.5 ]
51
[ 50 ]
53
[ 55 ]
51.0
[ 50.5 ]
景況判断指数の推移
9
47.7
[ 48.2 ]
47.4
[ 47.7 ]
47.8
[ 48.6 ]
44
[ 45
47
[ 51
45
[ 48
49
[ 51
52
[ 50
44
[ 49
48
[ 44
50
[ 46
48
[ 45
]
]
]
]
]
]
]
]
]
48
[ 48 ]
47.0
[ 47.0 ]
45.0
[ 47.5 ]
52
[ 52 ]
47
[ 48 ]
48.8
[ 49.5 ]
49
[ 52 ]
46
[ 47 ]
50.0
[ 49.5 ]
10
48.3
[ 48.7 ]
48.1
[ 48.0 ]
48.4
[ 49.3 ]
46
[ 45
46
[ 47
48
[ 49
49
[ 50
50
[ 51
49
[ 53
49
[ 44
48
[ 47
48
[ 46
]
]
]
]
]
]
]
]
]
49
[ 49 ]
45.0
[ 47.0 ]
47.0
[ 47.5 ]
54
[ 54 ]
49
[ 47 ]
49.0
[ 50.8 ]
52
[ 51 ]
48
[ 49 ]
48.0
[ 51.5 ]
11
48.3
[ 48.2 ]
47.4
[ 47.2 ]
49.0
[ 48.9 ]
45
[ 45
46
[ 44
49
[ 48
48
[ 49
52
[ 49
47
[ 48
46
[ 47
46
[ 47
48
[ 48
]
]
]
]
]
]
]
]
]
50
[ 47 ]
48.0
[ 49.0 ]
49.0
[ 47.0 ]
51
[ 50 ]
49
[ 51 ]
48.8
[ 49.5 ]
50
[ 52 ]
48
[ 51 ]
48.5
[ 47.5 ]
12
48.8
[ 49.0 ]
48.9
[ 47.9 ]
48.7
[ 49.9 ]
46
[ 46
50
[ 47
50
[ 49
50
[ 47
50
[ 50
50
[ 48
45
[ 48
48
[ 50
51
[ 46
2017/1予測
45.9
47.9
45
]
46
]
48
]
45
]
48
]
44
]
46
]
46
]
45
]
51
[ 49 ]
49.0
[ 48.5 ]
47.0
[ 50.5 ]
52
[ 53 ]
49
[ 50 ]
48.0
[ 49.8 ]
50
[ 53 ]
43
[ 46 ]
49.5
[ 50.0 ]
(注) 図表 1-1 1~3 に同じ
(資料)図表 1-1 に同じ
-4-
47.0
中小企業の動向(2017 年新春号)
49
47.5
48.0
48
48
47.8
51
44
48.0
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1.3 回答別企業数、他機関調査
○ 『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における景 況 判 断 指 数 を構 成 する「好 転 」、「不 変 」、「悪 化 」の
回 答 企 業 数 をみると、2016 年 12 月 は 1,000 社 のうち 45 社 が「好 転 」、69 社 が「悪 化 」と回
答 した。2017 年 1 月 (予 測 )は、景 況 感 を「好 転 」と回 答 する企 業 数 は 29 社 へ減 少 する見
込 み。
○
内 閣 府 の『景 気 ウォッチャー調 査 』(2016 年 11 月 調 査 、毎 月 、季 節 調 整 値 )で景 況 感 をみ
ると、現 状 判 断 DI は 52.5 となり、前 月 から 3.2 ポイント上 昇 した。現 状 判 断 DI のうち、企 業
動 向 関 連 は前 月 から 2.5 ポイント上 昇 し 53.6 となった。
2~3 ヵ月 先 の景 気 の先 行 きに対 する先 行 き判 断 DI は 53.0 と、前 月 から 1.6 ポイント上 昇 し
た。先 行 き判 断 DI のうち、企 業 動 向 関 連 は、前 月 から 1.6 ポイント上 昇 し 54 となった。
内 閣 府 はこの調 査 結 果 について、「着 実 に持 ち直 している。先 行 きについては、海 外 情 勢 の
不 透 明 感 への懸 念 がある一 方 、設 備 投 資 や求 人 増 加 の継 続 等 への期 待 がみられる」とまと
めている。
(図表 1-3-1)「中小企業月次景況観測」好転、不変、悪化企業数の推移
12/3~12/11
400
山
(社)
1,000
谷
(社)
不変回答企業数(右軸)
300
900
200
800
悪化回答企業数
100
700
好転回答企業数
0
10/1
600
11/1
12/1
13/1
14/1
15/01
16/1
(年/月)
(注)網掛けは景気後退期を示す。 (資料)商工中金「中小企業月次景況観測」
(図表 1-3-2)
内閣府「景気ウォッチャー調査」の各判断 DI の推移
合計
企業動向関連
60
60
50
50
40
40
30
30
(年/月)
(年/月)
20
10/01
11/01
12/01 13/01
現状判断DI
20
10/01
14/01 15/01 16/01
先行き判断DI
11/01
12/01
13/01
現状判断DI(企業動向関連)
14/01
15/01
16/01
先行き判断DI(企業動向関連)
(注)景気ウォッチャー調査では、景気の現状、または、景気の先行きに対する 5 段階の判断に点数を与え、これらを各
回答区分の構成比(%)に乗じて、DIを算出している。50 が景気の分岐点を示す。
(資料)内閣府「景気ウォッチャー調査」
-5-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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2
売上高
○ 『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 11 月 の売 上 高 (建 設 ・不 動 産 を除 く 900 社 (以 下
同 ))は前 年 同 月 比 ▲0.3%(10 月 同 ▲2.5%)と 12 か月 連 続 して減 少 した。先 行 きは、12 月
(見 込 み)同 +0.8%、1 月 (予 測 )同 +0.7%。
○ 売 上 水 準 (ピークである 2008 年 4 月 を 100 とする)の推 移 をみると、11 月 は 93 と 10 月 (91)
から上 昇 。見 込 みと予 測 を基 に先 行 きを足 伸 ばしすると、12 月 は 94、1 月 は 94 となる。
○ 業 種 別 に 11 月 の売 上 高 をみると、製 造 業 は前 年 同 月 比 ▲0.4%と 3 ヵ月 連 続 して前 年 同 月 比
減 少 。非 製 造 業 は同 ▲0.3%と、8 ヵ月 連 続 して減 少 。
(図表 2-1)「中小企業月次景況観測」
12/3~12/11
山
谷
15
売上高(前年同月比、%)の推移
1
14/3
+11.3
10
5
0
-5
16/11
▲0.3
(年/月)
-10
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(注)網掛けは景気後退期を示す。建設・不動産業を除く 900 社ベース。
(資料)商工中金「中小企業月次景況観測」
(図表 2-2)
100
「中小企業月次景況観測」
売上水準の推移
12/3~12/11
山
16/11
谷
93
95
90
85
80
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(注)個々の売上規模の違いを排除した上で、ピーク時点(2008 年 4 月)を 100 として指数化した参考値。
売上には季節性が見られるため、季節調整を実施。建設・不動産を除く 900 社ベース。
(資料)図表 2-1 に同じ。
-6-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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3
販売価格・仕入価格
○
『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の全 産 業 の販 売 価 格 DI(前 月 比 「上 昇 」
-「下 落 」)は▲0.3 と「下 落 」超 幅 が縮 小 した。製 造 業 は▲2.0 と前 月 から「下 落 」超 幅 が縮
小 し、非 製 造 業 は+1.1 と「上 昇 」超 幅 が縮 小 した。
○
2016 年 12 月 の全 産 業 の仕 入 価 格 DI(前 月 比 「上 昇 」-「下 落 」)は+11.3 と「上 昇 」超 幅 が
拡 大 した。業 種 別 にみると、製 造 業 は+7.1、非 製 造 業 は+14.7 とともに「上 昇 」幅 が拡 大 し
た。原 油 高 や円 安 に伴 い、主 に木 材 ・木 製 品 、化 学 、鉄 鋼 、卸 売 、トラック運 送 にて「上 昇 」
超 幅 が拡 大 した。
(図表 3-1)
「中小企業月次景況観測」
販売価格・仕入価格DIの推移
12/3~12/11
25
山
上段:11月
下段:12月
谷
20
仕入価格
仕入価格
+7.3
↓
+11.3
15
上昇
10
5
販売価格
▲0.6
↓
▲0.3
0
-5
販売価格
下落
-10
-15
10/1
販売価格・仕入価格DI=「上昇」-「下落」の企業割合(%)
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(注)網掛けは景気後退期を示す。
(資料)商工中金「中小企業月次景況観測」
参考(図表 3-2)消費者物価指数と国内企業物価指数の推移
消費者物価指数
(前年比%)
4
3
(前年比%)
総合
コア
4
2
2
1
0
0
-2
-1
-4
(年/月)
(年/月)
-2
10/01
国内企業物価指数
6
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
-6
10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01
16/01
(注)消費者物価指数のコアとは、生鮮食品を除く総合。消費者物価指数は 2015 年基準、国内企業物価指数は 2010 年基準。
消費者物価指数、国内企業物価指数とも直近値は 2016 年 11 月。
(資料)総務省「消費者物価指数」、日本銀行「国内企業物価指数」
-7-
中小企業の動向(2017 年新春号)
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4
採算
4.1 採算状況
○ 『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の全 産 業 の採 算 状 況 DI(前 月 比 「好 転 」
-「悪 化 」)は▲4.7 となり、前 月 (▲4.7)と横 ばい。製 造 業 は▲4.2 と「悪 化 」超 幅 が縮 小 し、
非 製 造 業 は▲5.1 と「悪 化 」超 幅 が拡 大 した。
○
日 本 政 策 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 の『中 小 企 業 景 況 調 査 』(2016 年 12 月 調 査 、毎 月 )による
と、中 小 企 業 の利 益 額 DI(「増 加 」-「減 少 」、季 節 調 整 値 )は 9.2 と、前 月 (5.0)から 4.2 ポ
イント上 昇 した。最 終 需 要 分 野 別 にみると、 建 設 関 連 や設 備 投 資 関 連 、食 生 活 関 連 で上
昇 している。
(図表 4-1-1)
好転
「中小企業月次景況観測」
採算状況DIの推移
12/3~12/11
山
谷
5
上段:11月
下段:12月
0
悪化
-5
採算状況
▲4.7
↓
▲4.7
-10
-15
-20
-25
10/1
採算状況=「好転」-「悪化」の企業割合(%)
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(注)、(資料)ともに、図表 3-1 に同じ。
(図表 4-1-2)
「中小企業景況調査」
利益額DIの推移
15
10
5
0
-5
-10
-15
(年/月)
-20
10/01
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(注)「増加」-「減少」企業割合、季節調整値。
(資料)日本政策金融公庫総合研究所「中小企業景況調査」
-8-
中小企業の動向(2017 年新春号)
FAX 送信票
4.2
営業利益率、経常利益計画
○ 財 務 省 『法 人 企 業 統 計 季 報 』の売 上 高 営 業 利 益 率 (中 小 企 業 、 4 四 半 期 後 方 移 動 平 均 )
は、全 産 業 、製 造 業 ともに緩 やかな上 昇 傾 向 が続 いている。
○
『日 銀 短 観 』(2016 年 12 月 調 査 、四 半 期 )における、2016 年 度 の経 常 利 益 計 画 (修 正 計
画 )は、全 規 模 ・全 産 業 において前 年 度 比 ▲8.2%となった。
2016 年 度 の修 正 計 画 を規 模 別 ・業 種 別 にみると、大 企 業 ・製 造 業 は前 年 度 比 ▲18.9%、
同 ・非 製 造 業 は同 ▲4.9%。中 小 企 業 ・製 造 業 は同 +3.9%、同 ・非 製 造 業 は同 ▲4.1%。
大 企 業 ・製 造 業 が 9 月 調 査 対 比 大 きく下 方 修 正 している。
事 業 計 画 の前 提 となっている想 定 為 替 レート(大 企 業 ・製 造 業 )は、 2016 年 度 は 104.90 円 /
ドルと、前 回 9 月 調 査 時 点 の 107.92 円 /ドルから 3 円 程 度 円 高 に修 正 された。
(図表 4-2-1)「法人企業統計季報」売上高営業利益率の推移(中小企業、4 四半期後方移動平均)
(%)
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
(四半期)
1.0
10/03
11/03
12/03
全産業
13/03
製造業
14/03
15/03
16/03
非製造業
(注)資本金 0.1 億円以上 1 億円未満。2016 年 7-9 月期まで、4 四半期後方移動平均。
(資料)財務省「法人企業統計季報」
(図表 4-2-2)
日本銀行「短観」
経常利益計画の推移
[中小企業(全産業)、前年度比)
(%)
25
20
経常利益計画 ( %)
年度
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
15
10
前年度比
0
-2.2
大企業
全産業
製造業
非製造業
中堅企業
全産業
製造業
非製造業
中小企業
全産業
製造業
非製造業
全規模
全産業
製造業
非製造業
-5
-5.4
-9.5
-8.0
-15
当初
計画
期中①
(3月)
(6月)
2 0 1 5 年度
(実績)
5
-10
経常利益計画(前年度比)
期中②
(9月)
期中③
(12月)
実績
見込み
実績
(翌3月) (翌6月)
2 .8
▲ 5 .3
1 1 .5
9 .0
8 .0
9 .5
8 .4
3 .4
1 0 .1
4 .8
▲ 2 .9
1 0 .8
2 0 1 6 年度
(1 2 月調査)
修正率
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
前年度比
▲ 1 1 .6
▲ 1 8 .9
▲ 4 .9
▲ 1 .8
▲ 5 .3
▲ 0 .3
▲ 2 .2
3 .9
▲ 4 .1
▲ 8 .2
▲ 1 4 .6
▲ 3 .9
修正率
▲ 2.6
▲ 5.0
▲ 0.8
2.3
0.8
2.9
6.3
3.6
7.3
▲ 0.1
▲ 3.1
1.9
(注)大企業は資本金 10 億円以上、中小企業は資本金 0.2 億円以上 1 億円未満。修正率は、前回調査対比。
(資料)日本銀行「短観」
-9-
中小企業の動向(2017 年新春号)
FAX 送信票
5
金融環境
5.1
○
資金繰り
『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の資 金 繰 り DI(前 月 比 「好 転 」-「悪 化 」)
は、▲0.1 と前 月 (▲2.2)から「悪 化 」超 幅 が縮 小 した。
○
『日 銀 短 観 』(2016 年 12 月 調 査 、四 半 期 )によると、中 小 企 業 の資 金 繰 り判 断 DI(「楽 であ
る」-「苦 しい」)は+9 となり、前 回 調 査 (+8)から 1 ポイント上 昇 。
○
日 本 政 策 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 の『中 小 企 業 景 況 調 査 』(2016 年 12 月 調 査 、毎 月 )による
と、中 小 企 業 の資 金 繰 り DI(「余 裕 」-「窮 屈 」、季 節 調 整 値 )は 6.9 と、前 月 (5.0)から 1.9
ポイント上 昇 した。
(図表 5-1-1)「中小企業月次景況観測」
5
資金繰りDIの推移
12/3~12/11
山
谷
好転
上段:11月
下段:12月
0
悪化
資金繰り
▲2.2
↓
▲0.1
-5
-10
資金繰り=「好転」-「悪化」の企業割合(%)
-15
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(注)、(資料)ともに、図表 3-1 に同じ。
(図表 5-1-2)「日銀短観」資金繰り判断 DI
(図表 5-1-3)「中小企業景況調査」資金繰り DI
30
10
25
大企業
20
5
15
10
0
5
-5
0
-5
-10
-10
中小企業
-15
(年/月)
(年/四半期)
-20
10
11
12
13
14
15
-15
10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01
16
(注)大企業・中小企業の定義は図表 4-2-2 に同じ。
(資料)日本政策金融公庫総合研究所「中小企業景況調査」
(資料)日本銀行「短観」
- 10 -
中小企業の動向(2017 年新春号)
FAX 送信票
5.2
○
金融機関貸出態度、中小企業向け貸出
『日 銀 短 観 』(2016 年 12 月 調 査 、四 半 期 )における、金 融 機 関 の貸 出 態 度 判 断 DI(中 小 企
業 )(「緩 い」-「厳 しい」)は+21 と、前 回 調 査 から横 ばい。
○
日 本 政 策 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 の『中 小 企 業 景 況 調 査 』(2016 年 12 月 調 査 、毎 月 )による
と、金 融 機 関 貸 出 態 度 DI(「緩 和 」-「厳 しい」)は 49.3 と前 月 (47.2)から 2.1 ポイント上 昇 し
た。
○ 国 内 銀 行 の中 小 企 業 向 け貸 出 (末 残 、月 次 )は、2016 年 10 月 が 183.3 兆 円 で前 年 同 月
比 +2.7%。都 市 銀 行 は 69.7 兆 円 で同 ▲0.5%、地 方 銀 行 は 76.0 兆 円 で同 +4.8%、第
二 地 方 銀 行 は 23.5 兆 円 で同 +3.7%。地 方 銀 行 はこのところ伸 び率 が高 まっている。
(図表 5-2-1)「日銀短観」貸出態度判断 DI (図表 5-2-2)「中小企業景況調査」貸出態度 DI
40
60
30
50
大企業
20
40
10
30
0
20
10
-10
中小企業
(年/四半期)
-20
05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
(注)大企業・中小企業の定義は図表 4-2-2 に同じ
(資料)日本銀行「短観」
(図表 5-2-3)
(年/月)
0
10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01
(資料)日本政策金融公庫総合研究所「中小企業景況調査」
中小企業向け銀行貸出残高前年比(末残)
(前年比、%)
[図表2-2] 中小企業向け貸出残高(前年比)
6
4
2
0
-2
-4
地方銀行Ⅱ
地方銀行
都市銀行
国内銀行
-6
-8
08/01
09/01
10/01
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(月次:~16年10月)
(資料)日本銀行
(注)国内銀行は、都市銀行、地方銀行、地方銀行Ⅱ、その他(信託銀行 4 行、新生銀行、あおぞら銀行)。
中小企業は法定中小企業。(資料)日本銀行「預金・現金・貸出金」
- 11 -
中小企業の動向(2017 年新春号)
FAX 送信票
6
○
生産設備・設備投資
『中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 』における 2016 年 12 月 の生 産 設 備 DI(「不 足 」-「過 剰 」)は
▲1.4 と前 月 (▲2.8)から「過 剰 」超 幅 が縮 小 した。
○
『法 人 企 業 統 計 季 報 』によると、2016 年 7-9 月 期 の中 小 企 業 の設 備 投 資 実 績 (金 融 業 、保
険 業 を除 く)は、全 産 業 で前 年 同 期 比 ▲ 10.9%。製 造 業 は同 ▲11.6%、非 製 造 業 は同 ▲
10.7%。
○ 『日 銀 短 観 』(2016 年 12 月 調 査 、四 半 期 )における 2016 年 度 の設 備 投 資 計 画 (12 月 修 正
計 画 ・全 規 模 ・全 産 業 )は、前 年 度 比 +1.8%。このうち、中 小 企 業 ・全 産 業 は同 ▲6.2%、大
企 業 ・全 産 業 は同 +5.5%を見 込 む。
(図表 6-1) 「中小企業月次景況観測」
不足
生産設備DIの推移
12/3~12/11
5
山
上段:11月
下段:12月
谷
0
過剰
-5
生産設備
▲2.8
↓
▲1.4
-10
-15
-20
-25
-30
10/1
生産設備=「不足」-「過剰」の企業割合(%)
生産設備は該当業種のみ
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(注)、(資料)ともに、図表 3-1 に同じ。
(図表 6-2)設備投資(前年比)の推移
(図表 6-3)日銀短観設備投資計画の推移
設備投資計画(含む土地投資額)
(%)
100
80
60
大企業
40
20
-20
-40
12/03
全産業
13/03
製造業
14/03
15/03
16/03
非製造業
前年度比
3.4
8.4
修正率
-
-
前年度比
5.5
11.2
修正率
▲ 0.7
▲ 1.4
▲ 0.4
0.9
▲ 1.9
非製造業
全産業
製造業
1.0
8.7
9.3
-
-
-
2.5
▲ 3.0
2.4
中小企業
非製造業
全産業
製造業
8.3
7.2
11.5
-
-
-
▲ 5.9
▲ 6.2
▲ 11.2
全規模
非製造業
全産業
製造業
5.2
5.0
9.1
-
-
-
▲ 3.8
1.8
5.6
2.3
0.2
▲ 0.5
非製造業
2.9
-
▲ 0.1
0.6
(~四半期)
11/03
全産業
製造業
2016
( 1 2 月調査)
中堅企業
0
-60
10/03
2015
(実績)
年度
※修正率は前回調査からのもの。
(注)資本金 1,000 万円以上 1 億円未満で中小企業を定義。
(資料)財務省「法人企業統計季報」
(注) 図表 4-2-2 に同じ
(資料)日本銀行「短観」
- 12 -
(%)
中小企業の動向(2017 年新春号)
2.6
3.1
4.8
FAX 送信票
7
雇用
○ 『中小企業月次景況観測』における 2016 年 12 月の雇用状況 DI(「不足」-「過剰」)は+18.0 と、前月
(+17.4)から「不足」超幅が拡大。建設、小売、トラック運送を中心に多くの業種で人手不足の声が聞
かれた。
○ 『景気ウォッチャー調査』(2016 年 11 月調査、毎月、季節調整値)の雇用関連DI(現状判断)は 57.8
と前月(57.9)から 0.1 ポイント低下した。
○ 日本政策金融公庫総合研究所の『中小企業景況調査』(2016 年 12 月調査、毎月)によると、製造業
の従業員判断DI(「不足」-「過剰」、季節調整値)は 16.4 と前月(10.9)から 5.5 ポイント上昇した。
(図表 7-1)「中小企業月次景況観測」
雇用状況DIの推移
12/3~12/11
20
山
上段:11月
下段:12月
谷
15
雇用状況
+17.4
↓
+18.0
10
不足
5
0
過剰
-5
-10
-15
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(注)、(資料)ともに、図表 3-1 に同じ。
(図表 7-2)雇用関連(現状判断)DIの推移
(図表 7-3)従業員判断DI(製造業)の推移
20
70
65
10
60
0
55
-10
50
45
-20
40
-30
35
30
10/01
(年/月)
(年/月)
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
-40
10/01
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(注)調査対象は製造業のみ。
(資料)日本政策金融公庫総合研究所
「中小企業景況調査」
(資料)内閣府「景気ウォッチャー調査」
- 13 -
中小企業の動向(2017 年新春号)
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