...

ジェトロ北京ニューズレター

by user

on
Category: Documents
4

views

Report

Comments

Transcript

ジェトロ北京ニューズレター
ジェトロ北京ニューズレター
JETRO
Beijing
Newsletter
2016 年 4 月 29 日号(Vol.166)
ご挨拶
世界貿易機関(WTO)の 4 月 7 日の発表によりますと、2015 年の中国の貿易総額は 3 兆 9,570 億ドルとな
り、3 年連続で世界第 1 位の貿易大国の地位を維持しました。ただし、輸出入別にみると、輸出は 2.9%減の 2
兆 2,750 億ドル、輸入は 14.2%減の 1 兆 6,820 億ドルとともに減尐しています。2016 年に入っても、第 1 四
半期(1~3 月)は輸出が 9.6%減、輸入が 13.5%減と減尐傾向が続いています。
2015 年の輸出を品目別にみると、電話機(主に携帯電話)が 1 位、データ処理機械(主にパソコン)が 2
位となっていますが、これらは輸入した部品を基に組み立てられた完成品がほとんどです。その他、上位品目
をみると、家具、バッグ・財布類、女性用の衣類、履物などが上位に並んでおり、労働集約的な品目が尐なく
ないのが現状です。
他方、輸入をみると、IC(集積回路)が 2,311 億ドル(約 26 兆円、1 ドル=約 111 円)でダントツの 1 位
となっているほか、液晶デバイスや半導体デバイスといった製品の生産に使われる部品が上位品目となってお
り、基幹部品の多くを輸入に依存していることがわかります。
すなわち、中国の貿易構造は典型的な開発途上国型であり、人件費や為替レートの上昇を受けて、国際競争
力が低下していることが輸出額減尐の主因とみられます。中国が輸出を回復させていくには、輸出品目の高付
加価値化を図るべく、産業構造を高度化させていくことが喫緊の課題となっているわけです。
産業構造高度化の一環として、中国政府は 2015 年 5 月、
「製造大国」から「製造強国」への転換を目指す「中
国製造 2025」という政策を始動しました。2016 年からスタートする「第 13 次 5 カ年規画」においても、
「中
国製造 2025」
の実施により、
製造業の競争をめぐる新たな優位性を育成していく方針を示しています。
事実上、
構想段階から実施段階に入った「中国製造 2025」のゆくえが注目されます。
独立行政法人 日本貿易振機構(ジェトロ)北京代表処
真家 陽一
今号の目次 CONTENT
【1】ご挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page1)
【2】ジェトロ北京からのお知らせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page2)
<1> 2016 年の経済見通し(世界 55 カ国・地域)
<2> 【中国】二人っ子政策が新市場を産むか
【3】華北経済スコープ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page3)
【4】華北イベント情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page8)
【5】進出企業支援情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page12)
<1> 法務労務・会計税務情報
<2> 知っておきたい中国語
【6】ニューズレターの登録・解除などのご案内・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(Page35)
Page 1 of 35
第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
<1> 2016 年の経済見通し(世界 55 カ国・地域)
世界 55 カ国・地域の 2016 年の経済見通しを、各国・地域の政府、公的機関、民間のシンクタンク等が発表
したデータを基にとりまとめた。
2016 年の世界経済は、中東・アフリカ、中南米、アジアの一部の国で資源価格低迷の影響を受ける一方、地
域を問わず、民間消費が堅調な国では内需主導の景気回復が見込まれている。
米国は勢いに欠けるものの拡大傾向が続く予想だが、
中国は新常態にある中で成長が鈍化する見通しである。
欧州は中国をはじめとする新興国の経済減速の影響、移民問題等の懸念材料はあるものの、内需が主導する緩
やかな回復が見込まれている。
本レポートは 2016 年 1 月にジェトロ日刊紙「通商弘報」に記事掲載されたもので、内容は執筆時点(2015
年 11~12 月)のデータに基づくものである。
(全 117 ページ)
詳細は、以下よりダウンロード下さい。
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2016/01/d69c38db38d35028.html
<2>【中国】二人っ子政策が新市場を産むか
政府は 2016 年 1 月から「二人っ子政策」を導入。これを機に、子どもを対象とした市場の将来的な拡大に期
待が寄せられている。紙おむつをはじめとする各種ベビー用品分野に加え、幼児教育分野もまた、有望とみら
れる。中国での知名度を高めつつある日本企業 2 社の事例を踏まえ、市場参入時のヒントを紹介する。(全 2
ページ)
(本レポートは、「ジェトロセンサー」2016 年 5 月号エリアリポートにも掲載)→「ジェトロセンサー2016
年 5 月号」の詳細はこちら
詳細は、以下よりダウンロード下さい。
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2016/01/45c2b025862838ac.html
Page 2 of 35
第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
華北経済スコープ
<1>
中国のマクロ経済指標
(中国)
マクロ項目
統計項目
単位
2014年
2015年
1月
2016年第1四半期
2月
3月
6.8
25,114
10.5
2.3
2.3
2,197
2,918
-20.8
2.0
1,261
1,608
-25.4
11.5
936
1,310
-13.8
-7.6
326
299
1,388
2,560
-11.3
26.1
84
129
1.8
7.8
GDP総額
億元
635,910 676,708
実質GDP成長率
%
7.3
6.9
工業
工業生産増加額伸び率
%
8.3
6.1
固定資産投資総額
億元
502,005 551,590
国内投資
固定資産投資総額伸び率
%
15.7
10.0
社会小売品販売総額
億元
262,394 300,931
消費
社会小売品販売総額伸び率
%
12.0
10.7
物価
消費者物価上昇率
%
2.0
1.4
1.8
貿易総額
億ドル
43,030
39,586
2,917
貿易総額伸び率
%
3.4
-8.0
-14.3
うち輸出総額
億ドル
23,427
22,766
1,775
貿易
輸出総額伸び率
%
6.1
-2.8
-11.2
うち輸入総額
億ドル
19,603
16,821
1,142
輸入総額伸び率
%
0.4
-14.1
-18.8
貿易収支
億ドル
3,825
5,945
633
対内直接投資件数(契約ベース)
件
23,778
26,575
2,008
件数伸び率
%
4.4
11.8
-11.4
対内直接投資
対内直接投資額(実行ベース)
億ドル
1,196
1,263
141
実行ベース金額伸び率
%
1.7
6.4
3.2
(注)伸び率は前年同期(月)比。対内直接投資額の伸び率は人民元建ての伸び率。
(出所):中国国家統計局ウェブサイト、商務部ウェブサイト、中国投資指南ウェブサイト、海関統計、中国経済景気月報より作成
GDP
2013年が7.8から7.7へ(8月に下方修正)
2014年が7.4から7.3へ(9月7日に下方修正)
GDPが636139へ
2014年は7.3で確定(1月7日に最終確定)
GDPが635910へ
Page 3 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
1~3月
158,526
6.7
5.8
85,843
10.7
78,024
10.3
2.1
8,021
-11.3
4,639
-9.6
3,382
-13.5
1,257
5,956
1.6
354
4.5
<2>
北京市のマクロ経済指標
(北京市)
マクロ項目
統計項目
単位
2014年 2015年
2015年第1四半期
2015年第2四半期
2015年第3四半期
2015年第4四半期
1月 2月 3月 1~3月 4月 5月 6月 1~6月 7月 8月 9月 1~9月 10月 11月 12月 1~12月
- 4,774
- 10,578
- 16,002
- 22,969
- 6.8
- 7.0
- 6.7
- 6.9
- 4.5 4.3 -0.1 -0.7 1.7 2.6 -5.9 -1.9 -4.1 0.2 1.7 8.2 0.2 1.0
- 1,008
- 2,848
- 4,875
- 7,446
- 8.4
- 3.7
- 4.4
- 8.3
- 782 2,383 777 794 841 4,796 861 847 896 7,400 971 971 1,003 10,338
- 4.1 6.6 4.5 4.3 7.3 6.0 6.9 5.1 8.4 6.3 9.7 9.7 11.2 7.3
0.4 1.7 1.6 1.2 2.0 1.8 1.7 1.5 2.3 2.3 2.3 1.8 1.9 1.9 2.0 1.8
298 220 263 781 272 251 285 1,591 286 246 287 2,411 239 243 307 3,196
-25.1
- -28.4
- -25.1
- -23.5
- -23.1
49 43 36 129 41 44 45 259 40 40 47 384 46 52 65 547
-13.5
- -11.0
- -14.0
- -17.2
- -12.3
249 177 227 653 231 207 241 1,332 247 207 241 2,027 193 191 242 2,649
-27.1
- -31.0
- -26.9
- -24.6
- -25.0
-200 -133 -191 -524 -190 -163 -196 -1,073 -207 -167 -194 -1,642 -148 -139 -177 -2,103
46
- 54
- 115
- 124
420.0
- 110.0
- 120.0
- 57.3
-
GRP総額
億元
21,331 22,969
実質GRP成長率
%
7.3
6.9
工業
工業生産増加額伸び率
%
6.2
1.0
固定資産投資総額
億元
6,873
7,446
国内投資
固定資産投資総額伸び率
%
1.1
8.3
社会小売品販売総額
億元
9,098 10,338
消費
社会小売品販売総額伸び率
%
8.6
7.3
物価
消費者物価上昇率
%
1.6
1.8
貿易総額
億ドル
4,157
3,196
貿易総額伸び率
%
-3.3
-23.1
うち輸出総額
億ドル
623
547
貿易
輸出総額伸び率
%
-1.2
-12.3
うち輸入総額
億ドル
3,533
2,649
輸入総額伸び率
%
-3.7
-25.0
貿易収支
億ドル -2,910 -2,103
対内直接投資 対内直接投資件数(契約ベース) 件
件数伸び率
%
対内直接投資額(実行ベース) 億ドル
90
130
実行ベース金額伸び率
%
6.1
43.8
注:伸び率は前年同期(月)比
(出所):北京市統計局ウェブサイト、北京市商務局ウェブサイト、海関統計、中国経済景気月報より作成
GRP
Page 4 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
2016年第1四半期
1月 2月 1~2月
- -2.5
- 517
- 11.9
- 1,617
- 1.0
1.2 1.3 1.3
202 169 371
-32.2
- -28.3
40 31 71
-18.7
- -22.9
162 138 300
-34.8
- -29.5
-122 -107 -229
47
- 52
2.5
- 5.1
<3>
天津市のマクロ経済指標
(天津市)
マクロ項目
統計項目
単位
2014年
2015年
2015年第1四半期
2015年第2四半期
2015年第3四半期
2015年第4四半期
1月 2月 3月 1~3月 4月 5月 6月 1~6月 7月 8月 9月 1~9月 10月 11月 12月 1~12月
- 3,709
- 7,884
- 12,321
- 16,538
- 9.3
- 9.4
- 9.4
- 9.3
- 9.0 9.4 9.1 9.5 9.5 9.5 9.7 8.3 8.6 9.4 8.7 8.3 8.4 9.3
- 2,013
- 6,388
- 9,687
- 11,815
- 13.6
- 13.2
- 13.3
- 12.6
- 1,221
- 2,483
- 3,833
- 5,246
- 10.5
- 10.8
- 10.9
- 10.7
0.7 1.3 1.4 1.2 2.0 1.8 1.9 1.5 2.4 2.4 1.6 1.7 1.3 1.7 1.4 1.7
108 86 91 285 103 90 97 574 99 85 104 861 90 93 99 1,143
-4.8
- -7.8
- -11.6
- -14.6
- -14.6
52 40 39 131 46 42 42 261 41 37 47 386 42 40 44 512
15.7
- 14.4
- 5.1
- -0.6
- -2.7
56 46 52 154 57 48 55 313 57 48 57 475 48 53 55 632
-18.2
- -20.9
- -21.9
- -23.4
- -22.3
-4 -6 -13 -23 -12 -6 -12 -53 -16 -11 -10 -89 -7 -13 -11 -120
67 50 55 172 55 60 127 414 123 111 79 727 96 119 93 1,035
19.6
- 19.4
- 34.0
- 46.0
- 53.6
16 17 30 64 16 17 24 121
8 13 17 158 14 18 22 211
12.1
- 10.5
- 11.8
- 11.3
- 12.0
GRP総額
億元
15,722 16,538
実質GRP成長率
%
10.0
9.3
工業
工業生産増加額伸び率
%
10.1
9.3
固定資産投資総額
億元
10,490 11,815
国内投資
固定資産投資総額伸び率
%
15.2
12.6
社会小売品販売総額
億元
4,739
5,246
消費
社会小売品販売総額伸び率
%
6.0
10.7
物価
消費者物価上昇率
%
1.9
1.7
貿易総額
億ドル
1,339
1,143
貿易総額伸び率
%
4.2
-14.6
うち輸出総額
億ドル
526
512
貿易
輸出総額伸び率
%
7.3
-2.7
うち輸入総額
億ドル
813
632
輸入総額伸び率
%
2.3
-22.3
貿易収支
億ドル
-287
-120
対内直接投資件数(契約ベース) 件
674
1,035
件数伸び率
%
19.5
53.6
対内直接投資
対内直接投資額(実行ベース) 億ドル
189
211
実行ベース金額伸び率
%
12.1
12.0
注:伸び率は前年同期(月)比
(出所):天津市統計局ウェブサイト、天津市商務委員会ウェブサイト、海関統計、中国経済景気月報より作成
GRP
Page 5 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
2016年第1四半期
1月 2月 1~2月
- 9.2
- 1,025
- 13.6
- 894
- 9.5
1.8 2.1 1.9
84 66 150
-22.3
- -22.5
38 30 68
-26.0
- -25.6
45 37 82
-18.9
- -19.8
-7 -7 -13
93
- 156
38.8
- 33.3
9
- 17
12.4
- 12.5
<4>
河北省のマクロ経済指標
(河北省)
マクロ項目
統計項目
単位
2014年 2015年
GRP総額
億元
29,421
実質GRP成長率
%
6.5
工業
工業生産増加額伸び率
%
5.1
固定資産投資総額
億元
26,147
国内投資
固定資産投資総額伸び率
%
15.5
社会小売品販売総額
億元
11,690
消費
社会小売品販売総額伸び率
%
12.4
物価
消費者物価上昇率
%
1.7
貿易総額
億ドル
599
貿易総額伸び率
%
9.1
うち輸出総額
億ドル
357
貿易
輸出総額伸び率
%
15.4
うち輸入総額
億ドル
242
輸入総額伸び率
%
0.9
貿易収支
億ドル
115
対内直接投資件数(契約ベース) 件
198
件数伸び率
%
対内直接投資
対内直接投資額(実行ベース) 億ドル
64
実行ベース金額伸び率
%
-1.2
注:伸び率は前年同期(月)比
(出所):河北省統計局ウェブサイト、海関統計、中国経済景気月報より作成
GRP
29,806
6.8
4.4
28,906
10.6
12,935
9.4
0.9
515
-14.0
329
-7.8
185
-23.3
144
208
62
-3.1
2015年第1四半期
2015年第2四半期
2015年第3四半期
2015年第4四半期
1月 2月 3月 1~3月 4月 5月 6月 1~6月 7月 8月 9月 1~9月 10月 11月 12月 1~12月
- 13,798
- 21,280
- 29,806
- 6.6
- 6.5
- 6.8
- 4.2 4.6 4.7 4.3 4.7 4.6 3.6 2.9 2.2 4.1 4.6 5.3 4.5 4.4
- 3,484
- 12,404
- 21,499
- 28,906
- 14.2
- 13.1
- 11.7
- 10.6
- 2,908
- 5,797
- 8,927
- 12,935
- 9.0
- 9.1
- 9.0
- 9.4
0.2 0.8 0.5 0.5 0.8 0.3 0.5 0.5 1.1 1.1 1.1 0.8 0.6 1.3 1.6 0.9
49 40 39 128 42 42 44 255 47 42 47 392 40 39 44 515
-12.7
- -6.8
- -12.4
- -12.9
- -14.0
34 25 22 81 26 28 28 162 30 27 31 251 27 24 28 329
9.5
- 10.7
- 0.9
- -3.6
- -7.8
16 15 17 47 16 14 16 93 17 15 16 141 14 15 17 185
-39.5
- -26.5
- -29.0
- -25.6
- -23.3
18 10
4 33 10 14 13 70 13 12 15 110 13
9 11 144
13
- 34
- 96
- 150
- 208
3
- 9
- 28
- 33
- 62
- 10.6
- 6.2
- -3.1
Page 6 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
2016年第1四半期
1月 2月 1~2月
- 4.2
- 912
- 10.1
1.8 1.5 1.7
37 29 66
-24.7
- -25.4
26 20 46
-23.5
- -22.5
11 10 21
-27.4
- -31.1
15 10 25
10
- 19
1
- 7
-54.4
- 90.0
<5>
西安市のマクロ経済指標
(西安市)
マクロ項目
統計項目
単位
2014年 2015年
GRP総額
億元
5,475
実質GRP成長率
%
9.9
工業
工業生産増加額伸び率
%
11.1
固定資産投資総額
億元
5,904
国内投資
固定資産投資総額伸び率
%
15.0
社会小売品販売総額
億元
2,873
消費
社会小売品販売総額伸び率
%
12.8
物価
消費者物価上昇率
%
1.4
貿易総額
億ドル
250
貿易総額伸び率
%
38.9
うち輸出総額
億ドル
120
貿易
輸出総額伸び率
%
41.1
うち輸入総額
億ドル
130
輸入総額伸び率
%
37.0
貿易収支
億ドル
-11
対内直接投資件数(契約ベース) 件
103
件数伸び率
%
-32.2
対内直接投資
対内直接投資額(実行ベース) 億ドル
37
実行ベース金額伸び率
%
18.3
(注)伸び率は前年同期(月)比
(出所):西安市統計局ウェブサイト、海関統計、中国経済景気月報より作成
GRP
5,810
8.2
6.6
5,087
-12.7
3,405
10.1
0.7
284
13.7
132
10.3
152
16.7
-20
73
40
8.2
2015年第1四半期
2015年第2四半期
2015年第3四半期
2015年第4四半期
1月 2月 3月 1~3月 4月 5月 6月 1~6月 7月 8月 9月 1~9月 10月 11月 12月 1~12月
- 1,061
- 2,522
- 3,908
- 5,810
- 7.2
- 7.6
- 7.8
- 8.2
- 8.2
- 6.2
- 6.1
- 6.6
- 577
- 2,252
- 3,592
- 5,087
- -14.1
- -11.7
- -11.8
- -12.7
- 806
- 1,592
- 2,410
- 3,405
- 10.1
- 10.1
- 9.8
- 10.1
-0.8 0.2 0.2 -0.1 0.5 0.2 1.0 0.2 1.0 1.0 1.0 0.6 1.0 1.4 1.8 0.7
22 20 22 64 21 21 21 128 27 30 28 213 25 22 23 284
-31.6
- -5.6
- 0.6
- 15.7
- 13.7
11 10
9 30 10 10 11 61 10 14 12 96 12 11 12 132
25.8
- 24.4
- 12.6
- 13.4
- 10.3
11 10 13 34 11 11 11 67 17 17 16 117 13 11 11 152
-53.5
- -22.4
- -8.4
- 17.7
- 16.7
0 -0 -3 -3 -2 -1
0 -6 -7 -3 -5 -20 -1
0
1 -20
- 73
- 20
- 40
- 8.6
- 8.2
Page 7 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
2016年第1四半期
1月 2月 1~2月
- 9.7
- 250
- -4.5
1.3 2.1 1.7
21 20 41
-7.6
- -3.4
10 10 21
-8.1
- -2.2
10 10 20
-7
- -4.5
0
0
1
-
華北イベント情報
華北イベント情報(2016 年 5 月)
1. 2016 芸術北京博覧会
期間:2016 年 5 月 1 日~3 日
場所:全国農業展覧館
URL:http://www.artbeijing.net/
2. 第五回中国国際高齢者サービス産業博覧会
期間:2016 年 5 月 3 日~5 日
場所:国家会議センター
URL:http://www.yanglaofuwu365.com/
3. 第五回北京国際先端健康医療展示会
期間:2016 年 5 月 6 日~8 日
場所:北京展覧館
URL:http://www.bihmexpo.com/
4. 第五回北京国際輸入食品博覧会
期間:2016 年 5 月 6 日~8 日
場所:北京展覧館
URL:http://www.cipfe.com/cn/
5. 第二十一回中国国際教育巡回展
期間:2016 年 5 月 7 日~8 日
場所:全国農業展覧館
URL:http://www.cieet.com/cn/Exhibit.aspx?id=2
6. 2016 年中国(北京)国際ハイテク技術交流商談会
光電子・中国博覧会 PHOTONICS CHINA EXPO
期間:2016 年 5 月 9 日~11 日
場所:北京国家会議センター
URL:http://www.cipeasia.com/
7. 2016 第十回国際化学工程とバイオ技術&Achem Asia
期間:2016 年 5 月 9 日~12 日
場所:国家会議センター
URL:http://www.achema.cn/achemasia/index.html
Page 8 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
8. 第十八回中国国際フラワーズ園芸展示会
期間:2016 年 5 月 11 日~13 日
場所:中国国際展覧センター(新館)
URL:http://www.hortiflorexpo.com/
9. 第十七回中国国際天然ガス自動車ガソリンスタンド設備展示会
期間:2016 年 5 月 11 日~13 日
場所:中国国際展覧センター
URL:http://www.ngvchina.com/index.html
10. 第二十三回国際広告新規マスコミ、技術、設備、材料展示交易会 THE 23rd CHINA SIGN EXPO
期間:2016 年 5 月 11 日~13 日
場所:中国国際展覧センター
URL:http://www.4nshow.com/
11. 北京国際工業産業オートメーション及びインテリジェント展示会
期間:2016 年 5 月 11 日~13 日
場所:北京展覧館
URL:http://www.industrial-automation-beijing.com/CN/
12. 第十八回北京国際玩具及び幼児教育用品展示会
期間:2016 年 5 月 11 日~13 日
場所:全国農業展覧館
URL:http://www.beijingite.com/
13. 第十六回中国国際冶金工業展示会
期間:2016 年 5 月 17 日~20 日
場所:中国国際展覧センター(新館)
URL:http://www.metallurgy-china.com/cn/index.asp
第十四回中国国際鋳造業博覧会
http://www.expochina.cn/
14. 第八回中国国際警用設備博覧会
期間:2016 年 5 月 17 日~20 日
場所:国家会議センター
URL:http://www.ciepe.com/
Page 9 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
15. 2016 亜欧(新彊)広告四新と LED 光電博覧会
期間:2016 年 5 月 18 日~20 日
場所:新彊国際会展センター
URL:http://www.xjggz.com/
16. 第十九回中国北京国際科技産業博覧会
期間:2016 年 5 月 19 日~22 日
場所:中国国際展覧センター
URL:http://www.chitec.cn/
17. 2016 北京国際観光博覧会
期間:2016 年 5 月 20 日~22 日
場所:全国農業展覧館
URL:http://www.bitechina.com.cn/cn/page/16/home.html
18. 内蒙古建材博覧会
期間:2016 年 5 月 20 日~22 日
場所:内蒙古国際会展センター
URL:www.nmgjcexpo.com/
19. 第四回中国(北京)国際鉱産展示会
期間:2016 年 5 月 23 日~25 日
場所:中国国際展覧センター(新館)
URL: http://www.bjminexpo.com/
第三回中国(北京)国際バルク貨物輸送、荷役技術設備展示会
http://www.bjcbme.com/
2016 北京国際道路輸送、都会公共バス車輛及び部品展示会
http://www.bustruckexpo.com/index.html
20. 2016 中国(北京)国際スマート玩具産業展示会
期間:2016 年 5 月 26 日~28 日
場所:中国国際展覧センター
URL:http://www.wjexpo.cn/ExhibitionInfo.asp
2016 中国(北京)国際電子タバコ産業博覧会
http://www.ieci.cn/
Page 10 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
21. 2016 中国(北京)国際水中ロボット応用技術展示会
期間:2016 年 5 月 26 日~28 日
場所:中国国際展覧センター
URL:http://www.ciurat.com/
22. 2016 中国(北京)国際体育用品博覧会
期間:2016 年 5 月 26 日~28 日
場所:中国国際展覧センター
URL: http://www.bjsportexpo.jqw.com/
2016 中国(北京)第十回国際アウトドア用品及び設備展示会
http://www.stjt.jqw.com/
ISBE-2016 北京国際エアロバイク展示会
http://www.china-bikeexpo.com/index.asp
23. 第十七回西安国際ホテル設備及び用品展示会
期間:2016 年 5 月 26 日~28 日
場所:西安曲江国際会展センター
URL:http://www.hotelexpochina.com/xian/
24. 2016 第七回中国(北京)国際コンピューターネットと情報安全展示会
期間:2016 年 5 月 27 日~29 日
場所:中国国際展覧センター
URL: http://www.xxaqz.com/index.asp
2016 第二十回中国国際ソフト博覧会
http://www.csiaexpo.com/isc2016/home/about.html
25. 第六回西安母幼児用品博覧会
期間:2016 年 5 月 27 日~29 日
場所:西安曲江国際会展センター
URL:http://www.cineeexpo.com/
26. 第四回中国(北京)国際サービス貿易交易会
期間:2016 年 5 月 28 日~6 月 1 日
場所:国家会議センター
URL:http://www.ciftis.org/index.html
Page 11 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
進出企業支援情報
アドバイザーの一言アドバイス
申し訳ありませんが、今号はお休みさせていただきます。
<1> 法務労務・会計税務情報
当コーナーでは、最近の中国における法務労務・会計税務の動きについて把握頂くため、
要点を絞ってご説明致します。
(1)
「司法鑑定手続通則(2016 改正)」
(中华人民共和国司法部令 第 132 号)
(司法鉴定程序通则(2016 修订))
2016 年 3 月 2 日公布、同年 5 月 1 日施行
http://www.moj.gov.cn/index/content/2016-03/09/content_6516834.htm?node=7337
同通則の主な内容、今後の注意点について、KLO 投資コンサルティング(上海)有限公司に解
説頂いた。
解説
1.主な内容
司法鑑定1業務が絶えず発展するにつれ、司法鑑定業務執行活動において、重複鑑定がかなり
多い、鑑定手続の問題に関してクレームがかなり多いといった新しい状況、新たな問題が生じ
ています。このため、2007 年に公布・実施された改正前の「司法鑑定手続通則」では、新しい
要求に全く適応することができなくなっており、これを受け、改正後の本通則が制定されまし
た。本通則では 10 条が新たに追加され、全 6 章 50 条となりました。改正前の通則との比較に
よる本通則の主な修正ポイントは以下のとおりです。
(1)
司法鑑定手続の更なる最適化
司法鑑定人の忌避に関する具体的な事由が以下のとおり明確に規定されました(本通則第 7
条、第 20 条、第 21 条、第 31 条)
。
① 根拠:関連する訴訟法律及び本通則の規定に従い、忌避を実行する。
② 忌避すべき事由:
i.
司法鑑定人本人又はその近親者と訴訟当事者、鑑定事項に関わる事件と利害関係があり、
その独立性、客観性、公正性に基づく鑑定の実施に影響を及ぼす可能性がある場合、忌避
1
司法鑑定とは、訴訟活動において、鑑定人が科学技術又は専門的な知識を利用して、訴訟に
関連する専門的な問題について鑑別と判定を行い、かつ鑑定意見を提供する活動を指します(本
通則第 2 条)
。
Page 12 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
すべきである。
ii.
司法鑑定人が、同一の鑑定事項の鑑定に関与したことがある場合、又は専門家として相談
に対する意見を提供したことがある場合、又は専門知識を有する者として同一の鑑定事項
の法廷における証拠の検証に参加したことがある場合、忌避すべきである。
③ 手続:
i.
司法鑑定人が忌避を自ら提出した場合、その所属する司法鑑定機関が決定する。
ii.
依頼人が司法鑑定人の忌避を要求する場合、当該司法鑑定人の所属する司法鑑定機関に提
出し、司法鑑定機関が決定するものとする。
④ 異議:
依頼人は、司法鑑定人が忌避するか否かにつき、司法鑑定機関が下した決定に異議がある場
合、鑑定の依頼を取り消すことができる。
(2)
鑑定人の現場での検査材料採取手続に対する要求の厳格化等
司法鑑定活動が規範に合致し、秩序正しく実施されることを保証するため、鑑定人の現場で
の検査材料採取手続に対する要求の厳格化、鑑定標準、再鑑定、鑑定の終了に関する規定の整
備が行われました(本通則第 23 条、第 29 条、第 31 条、第 32 条)。具体的には以下のとおりで
す。
① 鑑定標準:
次に掲げる順序に従い、その専門分野における技術標準、技術規範及び技術方法を遵守及び
採用するものとする。
・
国家標準
・
業界標準及び技術規範
・
その専門分野における多数の専門家が認める技術方法
② 鑑定の終了:以下の場合に終了します。
i.
鑑定材料につき、鑑定材料が不実、不完全、不十分又は取得方法が不適法であることが判
明した場合
ii.
iii.
iv.
v.
vi.
vii.
鑑定の用途が不適法又は社会道徳に反する場合
鑑定に対する要求が司法鑑定業務執行規則又は関連鑑定技術規範に合致しない場合
鑑定に対する要求がその機関の技術条件又は鑑定能力を超えている場合
依頼人が、同一の鑑定事項につき、他の司法鑑定機関にも同時に鑑定を依頼した場合
鑑定材料に損耗が発生し、依頼人が補充提供できない場合
依頼人が、司法鑑定依頼書に定められる義務の履行を拒否し、被鑑定人が協力を拒否し、
又は鑑定活動が著しく妨害されたことにより、鑑定を継続できなくなった場合
viii.
依頼人が鑑定依頼を自発的に取り消し、又は依頼人、訴訟当事者が鑑定費用の支払を拒否
した場合
ix.
x.
不可抗力により鑑定が継続できなくなった場合
法律、法規、規則の規定に合致しないその他の状況及び並びに鑑定を終了しなければなら
ないその他の状況
Page 13 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
③ 再鑑定:以下の場合に再鑑定を行います。
i.
原司法鑑定人が、鑑定依頼事項の業務執行資格を具備していない場合
ii.
iii.
iv.
v.
原司法鑑定機関が登記されている業務の範囲を逸脱して鑑定を組織した場合
原司法鑑定人が忌避すべきでありながら忌避しなかった場合
事件担当機関が再鑑定が必要であると認めた場合
法律の定めるその他の状況。
(3)
司法鑑定のミス予防・ミス是正メカニズムの更なる健全化
まず、補充鑑定について、原司法鑑定人が鑑定を行うべきことが明確にされました(本通則
第 30 条)
。
次に、再鑑定の司法鑑定人の資格条件を引き上げ、再鑑定をする司法鑑定人のうち、尐なく
とも 1 名が、関連する専門高級技術職称を具備していることが新たに規定されました(本通則
第 32 条)
。
また、専門家による相談への参加に関する要件が整備されました(本通則第 33 条)。
さらに、鑑定機関の鑑定人に対する内部監督を一層強化し、司法鑑定機関が相応する資格を
具備する者を指定して鑑定手続及び鑑定意見につき再確認を行わせなければならないことが明
確にされました(本通則第 35 条)
。
(4)
司法鑑定文書規範の更なる完全化
まず、司法鑑定機関が鑑定依頼を受理することを決定した場合、依頼人と司法鑑定依頼書を
締結しなければならないことが明確にされた上、司法鑑定依頼書の内容について修正を行って
完備を図っています(本通則第 16 条)
。
また、司法鑑定機関及び司法鑑定人が、統一的な文書様式に従って司法鑑定意見書を作成し
なければならないことを強調しています(本通則第 36 条~第 38 条)
。
さらに、瑕疵のある司法鑑定意見書について補正を行う条件及び補正措置が追加されました
(本通則第 41 条)
。
(5)
鑑定機関と訴訟当事者との関係の更なる規範化
司法鑑定人が規定に違反して訴訟当事者又はその依頼者に面会してはならず、司法鑑定機関
は事件担当機関からの司法鑑定依頼を統一的に受理するものとし、訴訟当事者が鑑定材料につ
き異議がある場合、依頼人に申し出るものとすることを規定し、制度面から鑑定機関と鑑定人
の鑑定活動が干渉を受けないことを保障し、鑑定活動の適法性、公正性を保障しています(本
通則第 5 条、第 11 条、第 12 条)
。
(6)
鑑定人の証言のための出頭についての規範化
「司法鑑定人の証言のための出頭」の章が本通則第 5 章として新たに追加され、司法鑑定人
は正当な理由なく、証言のための出頭を拒否してはならないこと、司法鑑定人が証言のため出
頭する場合には、訴訟手続及び法廷規則を遵守しなければならないこと、司法鑑定機関は、司
Page 14 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
法鑑定人の証言のための出頭などを支持するものとすることなどが明確にされました。
2.今後の注意点
今後の司法鑑定手続は、本通則に従って行われることになります。このため、上記(1)~(6)
を含め、改正された本通則の内容に注意する必要があります。
なお、本通則第 47 条では、専門分野ごとの鑑定手続について特殊な要求がある場合、本通則
に基づいて鑑定手続の細則を制定することができる旨が規定されていますので、具体的な案件
が生じた場合には、細則の有無及びその内容にも注意が必要です。
(2)
「食品生産取扱日常監督検査管理弁法」
(国家食品药品监督管理总局令第 23 号)
(食品生产经营日常监督检查管理办法)
2016 年 3 月 4 日公布、同年 5 月 1 日施行
http://www.sda.gov.cn/WS01/CL0053/146520.html
同弁法の主な内容、今後の注意点について、KLO 投資コンサルティング(上海)有限公司に解
説頂いた。
解説
1. 主な内容
2013 年、十二期全国人民代表大会第一回会議で批准された「国務院機関改革及び職能転換方
案」2及び「国家食品医薬品監督管理総局の主たる職責・内設機関及び人員編成規定の印刷配布
に関する国務院弁公庁の通知」3では、食品安全監督管理の職責は食品医薬品監督管理部門が一
元的に負うと規定し、従前の品質監督、工商、食品医薬品部門による食品生産、取扱、飲食サ
ービスに関する監督管理制度は廃止されました。
また、2015 年 10 月 1 日、新たに改正された「中華人民共和国食品安全法」4の実施により、
食品生産取扱過程のコントロールが更に強化され、監督検査が強化されましたが、これまでに
制定された食品に関する諸法令(
「食品生産加工企業品質安全監督管理実施細則(試行)
」5、
「流
通段階の食品安全監督管理弁法」6、
「飲食サービス食品安全監督管理弁法」7等)は、現段階の
食品生産取扱監督管理の要求を満たすことができなくなりました。
このことを受け、本弁法が制定されました。その主な内容は以下のとおりです。
(1)
監督検査事項
各段階に応じた監督検査事項が規定されました(本弁法第 8 条~第 10 条)
。
2013 年 3 月 14 日公布、同日施行
国弁発[2013]24 号
4 主席令第 9 号、2009 年 2 月 28 日公布、同年 6 月 1 日施行、2015 年 4 月 24 日改正公布、同
年 10 月 1 日改正施行
5 国家品質監督検査検疫総局令第 79 号、2005 年 9 月 1 日公布、同日施行
6 国家工商行政管理総局令第 43 号、2009 年 7 月 30 日公布、同日施行
*2015 年 11 月 10 日
廃止
7 衛生部令第 71 号、2010 年 3 月 4 日公布、同年 5 月 1 日施行
Page 15 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
2
3
① 食品生産段階の監督検査事項
i
ii
iii
iv
v
vi
vii
viii
食品生産者の生産環境条件
仕入検査の結果
生産過程のコントロール
製品検査の結果
貯蔵及び納入のコントロール
不合格品の管理及び食品リコール
従業員の管理
食品安全に関する事故の処置等の状況
なお、保健食品の特殊条項として、前項に規定される監督検査事項のほか、保健食品の生産
段階における監督検査事項には生産者の資格、製品ラベル及び説明書、委託加工、生産管理体
系等の状況も含まれるとされています。
② 食品販売段階の監督検査事項
i
食品販売者の資格
ii
従業員の健康管理
iii
iv
v
vi
vii
viii
ix
一般規定の執行
禁止性規定の執行
取扱過程のコントロール
仕入検査の結果
食品の貯蔵
非安全食品のリコール
ラベル及び説明書
x
特殊食品の販売
xi
輸入食品の販売
xii
xiii
食品安全に関する事故の処置
食用農製品の販売等の状況、及び食用農製品の集中取引市場の主催者、売り場の
賃貸者、展示販売会の開催者、インターネット食品取引の第三者プラットフォー
ムの提供者、食品貯蔵及び運送者等による法律義務の履行状況
③ 飲食サービス段階の監督検査事項
i
ii
iii
iv
v
vi
vii
(2)
飲食サービス提供者の資格
従業員の健康管理
原料のコントロール
加工製造過程
食品添加物の使用管理及び公示
設備施設のメンテナンス及び飲食器具の洗浄・消毒
食品安全に関する事故の処置等
監督検査要求
Page 16 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
監督検査の要求について規定した第 3 章では、以下のとおり規定されています。
① 年度日常監督検査計画の作成
市、県級の食品医薬品監督管理部門は年度日常監督検査計画を作成し社会に公表する
ことが規定されています(本弁法第 11 条)
。
② 各機関の役割分担
国家食品医薬品監督管理総局は、日常監督検査要点表を制定し、省級の食品医薬品監
督管理部門は、必要に応じて日常監督検査要点表を細分化し、補填することができ、
市、県級の食品医薬品監督管理部門は、日常監督検査要点表に従って食品生産取扱者
に対し日常監督検査を実施しなければならないことが規定されています(本弁法第 12
条)
。
③ 日常監督権の実施
市、県級の食品医薬品監督管理部門は、日常監督検査を実施し、2 名以上(2 名を含む)
の監督検査員を無作為に選出派遣してこれに参加させなければならないこと(本弁法
第 14 条)
、日常監督検査計画に従って、市、県級の食品医薬品監督管理部門は日常監
督検査要点表中の一部の内容を無作為に抜取り、検査を行うことができ、かつ無作為
にサンプル検査を行うことができることが規定されています。なお、関連する検査内
容は検査の実施前に食品医薬品監督管理部門が明確にし、検査員は無断で検査事項を
変更してはならないとされています(本弁法第 15 条)
。
④ 検査方法
重点項目については現場での検査方法を主としなければならず、一般項目については
書面による検査を採用することができるとされています(本弁法第 17 条)
。
⑤ 第三者による評価
食品生産取扱者が食品安全の第三者専門機関を選択し、自らの食品生産取扱管理体系
について評価を行わせることを奨励し、評価結果を日常監督検査の参考とすることが
規定されています(本弁法第 18 条)
。
⑥ 検査結果及び対応処理
まず、監督検査結果は、ⅰ適合する、ⅱ基本的に適合する及びⅲ適合しない、の 3 つ
の形式に分けられるとされています(本弁法第 19 条)。
また、市、県級の食品医薬品監督管理部門は、日常監督検査の終了後 2 業務日以内に日常監
督検査日、検査結果及び検査員の氏名等の情報を社会に公表し、かつ生産取扱場所の目立つ位
置に日常監督検査結果の記録表を貼り付けなければならないこと、食品生産取扱者は、次回の
日常監督検査まで当該日常監督検査結果の記録表を貼り付け続けなければならないことが規定
されています(本弁法第 22 条)
。
これに違反した場合、市、県級の食品医薬品監督管理部門が是正を命じ、警告を与え、かつ
2000 元以上 3 万元以下の過料を科す。日常監督検査の結果は食品生産取扱者の食品安全信用記
録ファイルに記入しなければならないことが規定されています(本弁法第 29 条)
。
日常監督検査の結果が、ⅱ基本的に適合するに該当する食品生産取扱者に対しては、市、県
級の食品医薬品監督管理部門は、監督検査において発見された問題について期限付きの是正要
Page 17 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
求を書面により提出すること、被検査組織は期限通りに是正し、かつ是正状況を食品医薬品監
督管理部門に報告しなければならないこと、監督検査員は是正状況を追跡し、かつ是正結果を
記録することができることが規定されています(本弁法第 23 条)
。
日常監督検査の結果が、ⅲ適合しないであり、食品安全に関する事故が発生する潜在的なリ
スクがある場合、食品生産取扱者は直ちに食品生産取扱活動を停止しなければならず、違反し
た場合、
「食品安全法」第 126 条第 1 項の規定に従って処理するとされています(本弁法第 24
条、第 30 条)
。
市、県級の食品医薬品監督管理部門が日常監督検査において食品生産取扱者に食品安全を脅
かす隠れた危険が存在することを発見したが、速やかに有効な措置を講じてこれを取り除かな
い場合、食品生産取扱者の法定代表者又は主な責任者と責任についての面談を行うことができ
ること、責任についての面談状況及び是正状況は食品生産取扱者食品の安全信用記録ファイル
に記入しなければならないことが規定されています(本弁法第 25 条)
。
2.今後の注意点
食品業界の日系企業においては、日常監督検査に速やかに対応するため、本管理弁法第 2 章
の検査事項の要求に従って、関連資料を準備する必要があります。また、日常監督検査を簡略
化させ、当該検査に積極的に対応するために、本弁法第 18 条の規定に従って、第三者の専門機
関を選択して評価を行うことも考慮に値します。
(3)
「流通領域商品品質監督管理弁法」(国家工商行政管理総局令第 85 号)
(流通领域商品质量监督管理办法)
2016 年 3 月 17 日公布、2016 年 5 月 1 日施行
http://www.saic.gov.cn/zwgk/zyfb/zjl/xxzx/201603/t20160321_167346.html
同弁法の主な内容、今後の注意点について、KLO 投資コンサルティング(上海)有限公司に解
説頂いた。
解説
1、主な内容
商品品質は消費者の健康と安全に直接関係し、現在、中国の商品品質は全体的に着実な足取
りで向上していますが、模造品や粗悪品を販売する違法行為は依然として頻繁に発生しており、
消費者の合法的な権益を侵害しています。このような状況を受け、流通領域における商品品質
の参入要求を更に明確にし、販売者の品質責任及び義務を強化し、流通領域における商品品質
の監督管理を強化するため、本弁法が制定されました。本弁法は、「消費者権益保護法」8及び
「製品品質法」9に規定される商品経営に従事する販売者の義務について具体的な細分化を行っ
ています。
主席令第 11 号、1993 年 10 月 31 日公布、1994 年 1 月 1 日施行、2013 年 10 月 25 日改正公
布、2014 年 3 月 15 日改正施行
9 主席令第 71 号、1993 年 2 月 22 日公布、同年 9 月 1 日施行、2009 年 8 月 27 日最終改正
Page 18 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
8
(1)
オンライン及びオフライン上の取引について一体的な監督管理制度を明確にする
インターネットの急速な発展により、中国のウェブ上の小売市場の規模は日増しに拡大して
います。しかしウェブ上の小売市場には大量の模造品、粗悪品も存在しており、現在の監督管
理方式は、その多くが伝統的な実店舗販売モデルに対する監督管理であるため、ウェブ上の小
売市場の監督管理に対する力が小さく、関連制度も完全化されていません。
このため、本弁法は、販売に「販売者が実店舗、インターネット、テレビ、電話、通信販売、
直接販売等の方式を通じて商品を提供する」旨が含まれることを明確に規定するとともに、こ
れに基づき、オンライン・オフライン上の取引に対して一体的な監督管理を実施し、統一的な
監督管理基準及び尺度を適用することとしています(本弁法第 37 条)
。
(2)
販売者が入荷検査検収制度を実施する具体的な内容を拡大
「製品品質法」の規定に基づき、販売者は入荷検査検収制度を確立しかつ実施しなければな
らず、合格証明及びその他の標識を調べて確認しなければならないところ、本弁法は販売者に
よる入荷検査検収制度の実施の具体的な内容を拡大しています。追加された検査検収内容は以
下のとおりです(本弁法第 7 条)
。
① サプライヤーの主体資格
② 法律、法規の規定に従って生産許可証又は強制性製品認証制度を実行する商品に対して、
その許可証、認証証書を検査する
(3)
販売者が販売する輸入商品が適合しなければならない具体的な要求の明確化
旧「製品ラベル注記規定」10においては、輸入商品のラベル注記の要求が明確に規定されて
いましたが、当該規定が廃止された後は、これを明確にする法律文書はなく、実務においては
多くが「製品品質法」第 27 条の規定を参照して注記を行っていました。
この点について、本弁法では販売する輸入商品について、以下の明確な要求が提示されてい
ます(本弁法第 9 条)。
① 中国語で表記された商品名称、産地及び輸入者又は総販売代理の名称及び住所を有さな
ければならない
② 人体の健康及び人身、財産上の安全に関係し又は使用、維持上に特別な要求がある商品
には、中国語の説明書を附さなければならない
③ 期限を定めて使用する商品には、中国語で記載された失効日を有しなければならない
④ 輸入したばら部品により組立て又は小分け包装する商品は、商品又は包装上に中国語で
記載された組立て又は小分け包装工場の工場名、工場住所を有しなければならない
(4)
「処分品」
、「欠陥品」
、「規格外品」を販売する場合の公示原則を遵守しなければなら
ない
本弁法は、使用性能上に瑕疵が存在するが法律の強制性規定に違反していない商品を販売者
が販売することを認めていますが、以下の公示規則を遵守しなければならないとしています(本
10
技監局監発[1997]172 号、1997 年 11 月 7 日公布、同日施行 *2014 年 7 月 4 日廃止
Page 19 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
弁法第 12 条)
。
商品、包装又は販売場所の目立つ位置にはっきりと「処分品」、
「欠陥品」
、 「規格外品」等
と表記し、かつ告示等の方法で商品の瑕疵又は実際の品質状況を事実の通りに説明する。
(5)
賞品及び贈答品にも販売商品と同様の基準及び要求が適用されることを明確に規定
「消費者権益保護法」及び「製品品質法」はいずれも賞品及び贈答品の品質要求について明
確に規定しておらず、また一般的に賞品及び贈答品に対する消費者の品質要求は高くないこと
から、一部の販売者は消費者のこのような心理を利用して、欠陥品を賞品、贈答品にあててい
るという状況がありました。
しかし、本弁法では、消費者の合法的な権益を保障するため、本弁法は賞品及び贈答品が適
合すべき基準及び要求について明確な規定を打ち出し、すなわち賞品及び贈答品等は販売する
商品と同じとみなし、全ての要求は正常に販売される商品と同様であるとしました(本弁法第
14 条)
。
(6)
プラットフォーム経営者の責任及び義務を明確に規定
本弁法は「ネットワーク取引管理弁法」11の第三者取引プラットフォームの責任及び義務に
ついてさらに規定しており、プラットフォーム経営者(商品販売カウンターの賃借人、商品展
示販売会の開催者、ネットワーク取引プラットフォームの提供者、ラジオ・テレビショッピン
グプラットフォームの経営者を含む)がその経営場所又はプラットフォームへの進出を申請す
る場合の販売者の主体資格についての審査登記義務、及び工商行政管理部門から販売停止を命
じる通知又は公告を受領した後、販売者の関連製品の販売停止、販売者への経営場所又はプラ
ットフォーム・サービスの提供の停止を監督する監督管理への協力義務を負担することを規定
しています(本弁法第 21 条)
。
本弁法はプラットフォームの経営者が上述の義務に違反し、なお是正を拒否する場合、1 万
元以上 3 万元以下の過料を科す行政処罰に処すことも規定しています(本弁法第 33 条)
。
2.今後の注意点
企業においては、今後、本弁法で規定された輸入商品のラベル注記の要求、賞品及び贈答品
の品質要求及び「処分品」
、
「欠陥品」及び「規格外品」の公示要求等に特に注意し、適法な事
業運営を行う必要があります。
(4)「特許権侵害紛争案件の審理における適用法律についての若干の問題に関する解釈
(二)」
(法釈〔2016〕1 号)(关于审理侵犯专利权纠纷案件应用法律若干问题的解释(二)
)
2016 年 3 月 21 日公布、2016 年 4 月 1 日施行
http://www.court.gov.cn/fabu-xiangqing-18482.html
同解釈の主な内容、今後の注意点について、KLO 投資コンサルティング(上海)有限公司に解
説頂いた。
11
国家工商行政管理総局令第 60 号、2014 年 1 月 26 日公布、同年 3 月 15 日施行
Page 20 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
解説
1、 主な内容
特許法の正確な実施を確保し、特許権侵害裁判の基準を統一及び細分化し、特許審判に対す
る科学技術のイノベーションの新たな期待にタイムリーに応じ、また特許審判の実践における
重要な点、解決の難しい問題を解決し、特許権侵害紛争案件を正確に審理するため、最高人民
法院は本司法解釈を制定しました。その主な内容は以下のとおりです。
(1)
「まず棄却を裁決し、別途訴訟を提起させる」等の制度により民事・行政の交差によ
り生じる特許権利侵害訴訟周期の長期化問題を解決
特許権利侵害訴訟において、被告が特許再審委員会に特許無効宣告請求を提起することがあ
りますが、特許再審委員会の審査決定に対して、双方が更に継続して行政訴訟を提起すること
があります。これにより民事権利侵害に関わる民事訴訟は通常停止され、行政訴訟の結果を待
つことになります。このような経過をたどることは、複雑で時間のかかるものであるため、本
司法解釈は以下の制度を確立しました。
①
「まず棄却を裁決し、別途訴訟を提起させる」制度:つまり、特許再審委員会におい
て請求項が無効を宣告された場合、裁判所はまず当該無効請求項に基づく訴訟の棄却を
裁決することができる。請求項の無効を宣告する決定が、発効した行政判決によって取
り消されることを証明する証拠がある場合、権利者は別途訴訟を提起することができる
(本司法解釈第 2 条)
。
② 「再審中止及び執行」制度:つまり特許再審委員会において請求項が無効を宣告され、
当事者が当該決定に基づき再審を申請し、特許権の無効の宣告を請求する前に裁判所が
判決、調停書を下したもののまだ執行していない場合、裁判所は再審審査の中止を裁定
し、かつ原判決、調停書の執行を中止することができる。しかし、権利者が十分かつ有
効な担保を提供し執行の継続を請求する場合、裁判所は継続を執行するとともに、権利
侵害者及び権利者の執行利益のバランスを取るため、権利侵害が十分かつ有効な反担保
を提供し執行の中止を請求する場合、裁判所はこれを許可しなければならない(本司法
解釈第 29 条)
。
(2)
請求項の保護範囲に対する限定的な役割を強調
請求項は、特許授権の核心的な内容であり、例えば「特許法」12第 26 条には、特許請求の範
囲は、明細書を根拠として、特許保護を請求する範囲を明確かつ簡潔に限定しなければならな
いと規定され、
「特許法」第 59 条では、発明又は実用新案の特許権の保護範囲はその請求項の
内容を基準とし、明細書及び添付図面を請求項の内容の解釈に用いることができると規定され
ています。
12
主席令第 11 号、1984 年 3 月 12 日公布、1985 年 4 月 1 日施行、2008 年 12 月 27 日最終改
正
Page 21 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
本司法解釈は、この請求項の保護範囲に対する限定的な役割について規定の強化を行い、例
えば、序文部分、特徴部分及び従属する請求項の引用部分、限定部分に記載する技術特徴がい
ずれも限定的な役割を有することが明確に規定されました。また、被訴権利侵害案が請求項に
おいて使用する環境特徴により限定される使用環境を適用できない場合、特許権の保護範囲に
は入らないと認定すべきであり、請求項において製造方法により製品の技術特徴を画定する場
合、被訴権利侵害製品の製造方法とそれが異なるとき、同等でないときは、被訴権利侵害技術
方案は特許権保護範囲に入らないと認定するべきであること、請求項において技術段階の前後
の順位が明確に記載されていないものの、本領域の一般的な技術者が特許請求の保護範囲、明
細書及び添付図面を閲覧した後、技術段階が特定の順序により実施したものと直接的、明確に
判断する場合、当該段階順序は特許権の保護範囲に対して限定的な役割等を有すると認定すべ
きであることが規定されています(本司法解釈第 5 条、第 9 条、第 10 条)
。
(3)
「間接的権利侵害」制度を明確に確立し、権利者に対する保護を強化
「権利侵害責任法」13第 8 条14及び第 9 条第 1 条15では、共同で権利侵害行為及び教唆を行い、
他人が権利侵害行為を実施するのを幇助した連帯責任についてそれぞれ規定されていますが、
共謀又は意思疎通のない間接的な権利侵害者と直接的な権利侵害者に対して前述の規定を適用
するか否かについては、法律上明確に規定されていません。
この点について、権利者に対する保護を強化し、権利者が間接的権利侵害者及び直接的権利
侵害者の権利侵害責任を追及するようさせるため、本司法解釈は、間接的権利侵害者が権利者
の許可を得ずに、生産経営を目的として関連製品が特許実施の専用材料、設備、部品、中間物
等であると明らかに知りながらこれらを他人に提供し特許権利侵害行為を実施した場合、
「権利
侵害責任法」第 9 条第 1 項に規定される他人の権利侵害行為の実施の幇助に該当することを明
確にしました。また、関連製品、方法が特許権を取得していることを明らかに知りながら、間
接的権利侵害者が権利者の許可を得ずに、生産経営を目的として他人が特許権利侵害行為を実
施するよう誘導した場合、
「権利侵害責任法」第 9 条第 1 項に規定される他人の権利侵害行為の
実施の教唆に該当すると明確にしました(本司法解釈第 21 条)。
(4)
推薦性の標準が必要とする特許に関わる権利侵害行為の裁判規則の確立
まず、本司法解釈は、推薦性の国家、業界又は地方標準が明示する必要とされる特許情報に
対し、被訴権利侵害者が当該標準の実施には権利者の許可の取得が不要であることをもって抗
弁する場合、裁判所はこれを支持しないと規定しました(本司法解釈第 24 条第 1 項)
。
次に、本司法解釈は一般的に被訴権利侵害者が関連する標準を実施する際は権利者の許可を
取得する必要がないという抗弁理由を支持しないことを前提とした上で、権利者が故意により
その標準制定において承諾した公平、合理的、差別のない許可義務に違反したことにより、特
主席令第 21 号、2009 年 12 月 26 日公布、2010 年 7 月 1 日施行
同条では、
「2 人以上の者が共同で権利侵害行為を実施し、他人に損害を与えた場合は、連帯
責任を負わなければならない」と規定しています。
15 同条では、
「他人に権利侵害行為の実施を教唆し、又は幇助した者は、行為者とともに連帯
責任を負わなければならない」と規定しています。
Page 22 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
13
14
許実施許諾契約が合意に達せなくなり、かつ被訴権利侵害者が協議において明らかな過失がな
い場合、権利者によるその専有権の濫用を防止するため、権利者による標準実施行為の停止要
求の主張を支持しないとしています(本司法解釈第 24 条第 2 項)
。
(5)
司法実務における「立証困難、低賠償額」の問題の解決
「特許法」第 65 条では、特許権侵害の賠償額は、権利者が権利侵害に起因して受けた実際の
損失により確定し、実際の損失の確定が難しい場合には、権利侵害者が権利侵害に起因して得
た利益によって確定することができること、権利者の損失又は権利侵害者の得た利益の確定が
難しい場合は、当該特許の使用許諾料の倍数を参照して合理的に確定すること、賠償額には更
に、権利者が権利侵害行為を阻止するために支払った合理的な支出を含めなければならないこ
と、権利者の損失、権利侵害者の得た利益及び特許の使用許諾料の確定がいずれも難しい場合
は、人民法院は特許権の類型、権利侵害行為の性質及び情状等の要素に基づき、1 万元以上 100
万元以下の賠償を確定することができることが規定されています。
もっとも、権利者の実際の損失又は権利侵害者の利益を立証するのは難しいため、司法実務
において、賠償金額が 100 万元を超える勝訴案例は多くはなく、このことは往々にして、権利
者の利益が保護を受けられず、また権利侵害者の権利侵害コストを低すぎるものにし、社会全
体による技術イノベーションの奨励に不利であるという状況を引き起こしているとされてきま
した。
この問題を解決するため、本司法解釈は立証規則に対して次のような一定程度の完全化を行
いました。すなわち、権利者が権利侵害者によって獲得された利益の初歩的証拠を既に提供し
たことを基礎とし、特許権利侵害行為の関連する帳簿、資料が主に権利侵害者によって把握さ
れているという状況において、裁判所は権利侵害者に提供するよう命じることができること、
権利侵害者が正当な理由なく提供をせず又は虚偽の帳簿、資料を提供した場合、裁判所は権利
者側の主張及び提供された証拠に基づき、権利侵害者が権利侵害により獲得した利益を認定す
ることができることを規定しています(本司法解釈第 27 条)
。
2、今後の注意点
特許権利侵害紛争において、企業は本司法解釈によって確立された「間接的権利侵害」の制
度及び完全化された権利侵害者による利益の立証規則、間接的権利侵害者の連帯責任及び権利
侵害者の権利侵害責任の追及を十分に利用することが考えられます。
また、本司法解釈は請求項の権利保護範囲の限定的役割の強化にも言及しているため、今後
企業は、この点を考慮して、特許書類の作成に臨むべきであると考えられます。
(5)
「増値税改革試験の全面的な実施に関する通達」
(財税【2016】36 号、以下「36 号通
達」
)
(关于全面推开营业税改征增值税试点的通知)
2016 年 3 月 22 日発布
2016 年 5 月 1 日より施行
http://www.bjsat.gov.cn/bjsat/bsfw/tzgg/201603/t20160324_252689.html
同通達の主な内容、企業への影響について、徳勤華永会計師事務所に解説頂いた。
Page 23 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
解説
1、主な内容
2016 年 3 月 23 日、財政部および国家税務総局は、営業税から増値税への変更に関わる試験
(以下、増値税改革試験)の全面的な実施に関する財税【2016】36 号の通達(以下、
「36 号通
達」
)を公布した。これは、建築業、不動産業、金融業および生活サービス業を増値税の課税対
象にするにあたっての具体的な取扱いを明らかにしたものであり、さらには交通運輸業、現代
的サービス業、郵便および電信業に係る現行する増値税の取扱いに変更を加えるものである。
2016 年 5 月 1 日より施行される 36 号通達に伴い、財税[2013]106 号(以下、106 号通達)を主
とする増値税改革試験に関する現行通達は廃止され、従来営業税の対象業種もすべて増値税の
対象に移行する。
増値税改革試験は 2012 年 1 月から、まず上海において交通運輸業と現代的サービス業を対象
として開始された。その後、全国で実施されるようになり、対象業種も鉄道運輸業、郵便およ
び電信業等まで拡大された。現時点では、建築業、不動産業、金融業および生活サービス業と
いう 4 業種のみがなお営業税の課税対象とされているが、2016 年 3 月 18 日に国務院常務会議
で増値税改革試験の全面的な実施に関する方案が可決され、2016 年 5 月 1 日からこれらの 4 業
種も試験の対象となることが確定した。
建築業、不動産業、金融業および生活サービス業が増値税の課税対象に移行するに従い、現
在まで 4 年余りにわたって進められた増値税改革試験もほぼ最終段階に入る。増値税改革の最
終的なゴールは増値税法の制定であるが、36 号通達の公布により、営業税と増値税が並存する
状況はなくなり、サプライチェーンにおける二重課税の問題も解消されることになる。これは
中国の間接税制度の歴史における画期的な意義を持つといえる。
36 号通達は新たな増値税改革試験に関する規則を定めたものであり、過去 4 年間にわたる試
験の中で生じた不明確な事項についても明らかにしている。以下は要点を纏めたものである。
【納税者】
中国国内においてサービス、無形資産あるいは不動産を販売する組織および個人が、増値税
の納税者となる。
【課税範囲】

課税対象となる行為
「サービス、無形資産、不動産の販売に関する注釈」
(付属文書 1 の添付)に基づいて、増値
税の課税行為は大きく次の 3 つに分類される。
 サービスの販売
 無形資産の販売
 不動産の販売
Page 24 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
そのうち、無形資産の販売と不動産の販売は今回新たに加わった大分類である。各大分類は
細分化されており、例えば、サービスの販売は次の 7 つに分類されている。
 交通運輸サービス
 郵便サービス
 電信サービス
 建築サービス
 金融サービス
 現代的サービス
 生活サービス
このほか、36 号通達では、従来の分類の一部に変更を加えている(例えば、現代的サービス
業の中の文化意匠サービスに分類されていた商標および著作権の譲渡は、無形資産の販売に分
類された)
。従来よりも課税対象となる範囲が拡大された項目もある。例えば、新しい注釈では、
無形資産の定義が広がり、フランチャイズ経営権、会員権、インターネットゲームの仮想道具、
ドメイン名等も無形資産に含まれている。

“中国国内”の定義
中国国内におけるサービス、無形資産あるいは不動産の販売とは、次のことを指す。
 サービス(不動産のリースを除く)または無形資産(自然資源使用権を除く)の販売者あ
るいは購入者が中国国内にあること
 販売あるいはリースする不動産が中国国内にあること
 自然資源使用権を販売する場合のその自然資源が中国国内にあること
 財政部および国家税務総局が規定するその他の状況
36 号通達では同時に、次の状況は中国国内でのサービスあるいは無形資産の販売に該当しな
いということも規定している。
 国外の組織あるいは個人が国内の組織あるいは個人に、完全に国外で発生するサービスを
販売すること
 国外の組織あるいは個人が国内の組織あるいは個人に、完全に国外で使用される無形資産
を販売すること
 国外の組織あるいは個人が国内の組織あるいは個人に、完全に国外で使用される有形動産
をリースすること
 財政部および国家税務総局が規定するその他の状況

増値税の課税対象とならない項目
36 号通達の規定によれば、以下の項目は増値税の課税対象とはならない。
 国家の指令に基づいて無償提供する鉄道運輸サービス、航空運輸サービス、公益事業に用
いられる無償提供のサービス
 預金利息
 被保険者が得る保険金
Page 25 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
 不動産主管部門あるいはその指定機関、公積金管理センター、開発企業および物件管理企
業が代理徴収する住宅特別補修基金
 資産再編の過程において、合併、分割、売却、交換等の方式で、すべてまたは一部の現物
資産および関連の債権、債務と労働力を併せてその他の組織または個人に譲渡する場合の、
不動産、土地使用権の譲渡行為
【税率および徴収率】
36 号通達によれば、適用税率には 6%、11%および 17%とゼロ税率がある。徴収率は原則とし
て 3%であり、主に小規模納税者に適用される。

6%:付加価値電信サービス、金融サービス、現代的サービスおよび生活サービスの提
供、土地使用権以外の無形資産の販売

11%:交通運輸、郵便、基礎電信、建築、不動産のリースサービスの提供、不動産の販
売、土地使用権の譲渡

17% :有形動産のリースサービスの提供

ゼロ税率:国内の組織および個人に発生した特定のクロスボーダーの課税行為
【課税方法―売上額の控除項目】
増値税の課税標準となる売上額は、原則として納税者が相手方から取得した代金総額と代金
以外の費用によって確定される。ただし、36 号通達では、特定の状況において、納税者は代金
総額および代金以外の費用から特定の項目を控除した後の残額を売上額とすることができると
規定している。例えば、以下のとおりである。
課税行為
仲介代理サービス
人民銀行、銀行業監督管理委員会、あるいは
商務部の認可を得てファイナンスリース業務
に従事する納税者が提供するファイナンスリ
ースサービス
控除可能項目
委託者から受領し、代理で支払う政府性基金あ
るいは行政事業性費用
支払った借入利息(外貨借入金および人民元借
入金の利息を含む)、発行債券利息および車両
購入税
旅行サービスの購入者から受領し、その他の組
織または個人に支払った宿泊費、飲食費、交通
旅行サービス
費、ビザ費、入場料およびその他の旅行企業に
支払った旅行費用
建築サービス(簡易課税方式を適用する場合) 支払った下請代金
一般納税者である不動産開発企業が開発した 土地を譲受したときに政府部門に支払った土
不動産の販売(簡易課税方式を選択適用する 地代金
旧プロジェクトの不動産を除く)
【課税方法――兼営および混合販売】
36 号通達は、106 号通達にある業務を兼営する場合の規定を踏襲している。すなわち、納税
Page 26 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
者が物品の販売、加工・修理・組立修理役務、サービス、無形資産または不動産の販売を兼営
し、それらの税率または徴収率が異なる場合、各税率または徴収率の適用される売上額を分け
て計算しなければならない。もし売上額を分けて計算していなければ、より高い税率または徴
収率が適用される。
36 号通達では、混合販売についても規定している。一つの販売行為がサービスにも物品にも
かかわる場合、混合販売となる。主として物品の生産、卸売または小売に従事する組織または
個人経営者の混合販売行為は、物品販売として増値税を納付する。その他の組織または個人経
営者の混合販売行為は、サービスの販売として増値税を納付する。
【課税方法――仕入税額の控除】
 控除できない仕入税額――106号通達に規定する項目に加えて、36号通達では、次の項
目に係る仕入税額も控除できないとしている。
 非正常損失となる不動産、および当該不動産に用いた購入物品、設計サービスおよび建築
サービス
 非正常損失となる不動産の建設中工事に用いた購入物品、設計サービスおよび建築サービ
ス
 購入した貸付サービス、飲食サービス、住民日常サービスおよび娯楽サービス。そのうち、
納税者が貸付サービスの提供を受け、貸付者に支払った、当該貸付と直接関連する投融資
顧問料、手数料、コンサルティング料等の費用についても、その仕入税額を売上税額から
控除することはできない。
また、すでに仕入税額を控除した固定資産、無形資産あるいは不動産についても、もし仕入
税額を控除できない状況が生じたならば、次の公式によって控除できない仕入税額を計算しな
ければならない。
控除できない仕入税額=固定資産、無形資産あるいは不動産の帳簿価額×適用税率
 新たに取得した不動産の仕入税額控除――一般課税方式を適用する納税者が 2016 年 5
月 1 日以降に取得し、かつ会計上、固定資産として計上した不動産、あるいは 2016 年 5 月
1 日以降に取得した不動産の建設中工事は、取得した日から 2 年間にわたり、その仕入税額
を売上税額から控除することができる。1 年目の控除割合は 60%、2 年目の控除割合は 40%
である。
この政策は、不動産開発企業が自ら開発する不動産プロジェクト、およびファイナンスリー
スを受けた不動産には適用されない。
【建築サービスに関する特殊規定】
 一般納税者が“清包工”方式で提供する建築サービスは、簡易課税方式を選択適用す
ることができる。
(注:
“清包工”方式では、施工者は建築工事に必要となる材料を購入せ
Page 27 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
ず、あるいは補助材料のみを購入し、人件費、管理費あるいはその他の費用のみを受領す
る)
 一般納税者が“甲供”工事で提供する建築サービスは、簡易課税方式を選択適用する
ことができる。
(注:
“甲供”工事では、全部または一部の設備、材料、動力を工事の発注
者が自ら購入する)
 一般納税者が建築工事の旧プロジェクト(すなわち、起工日が2016年4月30日以前のも
の)において提供する建築サービスは、簡易課税方式を選択適用することができる。
 一般納税者が県(市)を跨って建築サービスを提供し、一般課税方式を適用する場合、
取得した代金総額および代金以外の費用をもって売上額とし、納付税額を計算する。ただ
し、取得した代金総額および代金以外の費用から支払った下請代金を控除した後の残額に
対し、2%の仮徴収率で計算した税額を建築サービスの発生地で予納した後、機構所在地の
所轄税務機関で納税申告を行わなければならない。
 一般納税者が県(市)を跨って建築サービスを提供し、簡易課税方式を選択適用する
場合、取得した代金総額および代金以外の費用から支払った下請代金を控除した後の残額
を売上額とし、3%の徴収率に基づいて納付税額を計算する。納税者はこの課税方式により、
建築サービスの発生地で税額を予納した後、機構所在地の所轄税務機関で納税申告を行わ
なければならない。
 小規模納税者が県(市)を跨って建築サービスを提供する場合、取得した代金総額お
よび代金以外の費用から支払った下請代金を控除した後の残額を売上額とし、3%の徴収率
に基づいて納付税額を計算する。納税者はこの課税方式により、建築サービスの発生地で
税額を予納した後、機構所在地の所轄税務機関で納税申告を行わなければならない。
【不動産に関する特殊規定――不動産の販売】
不動産業の特殊性と経過措置の必要性から、36号通達では不動産の販売とリースについて特
殊な規定を設けている。一般納税者を例にとると、これらの規定には以下が含まれる。
 一般規則

一般納税者が2016年5月1日以降に取得した不動産を販売する場合には一般課税方式を適用
し、取得した代金総額および代金以外の費用を売上額として納付税額を計算する。納税者
は5%の仮徴収率によって計算した税額を不動産の所在地で予納した後、機構所在地の所轄
税務機関で納税申告を行う。もし当該不動産が自己建設したものでなければ、納税者は取
得した代金総額および代金以外の費用から当該不動産の購入原価または不動産取得時の価
格を差し引いた後の残額に対して、予納税額を計算する。

不動産開発企業が代金前受方式を採用して開発した不動産を販売する場合、前受金を受領
したときに、3%の仮徴収率で計算した増値税を予納する。
 経過措置

一般納税者が2016年4月30日以前に取得した不動産を販売する場合には簡易課税方式を選
択適用し、5%の徴収率によって納付税額を計算することができる。納税者は不動産の所在
Page 28 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
地で予納した後、機構所在地の所轄税務機関で納税申告を行う。もし当該不動産が自己建
設したものでなければ、納税者は取得した代金総額および代金以外の費用から当該不動産
の購入原価または不動産取得時の価格を差し引いた後の残額を売上額として、納付税額を
計算する。

一般納税者である不動産開発企業が自ら開発した旧プロジェクトの不動産を販売する場合、
簡易課税方式を選択適用し、5%の徴収率によって税額を計算することができる。
【不動産に関する特殊規定――不動産のオペレーティングリース】
 一般規則
一般納税者が 2016 年 5 月 1 日以降に取得した、機構所在地と同一の県(市)にない不動産を
リースする場合、3%の仮徴収率で計算した税額を不動産の所在地で予納した後、機構所在地の
所轄税務機関で納税申告を行わなければならない。
 経過措置
一般納税者が 2016 年 4 月 30 日以前に取得した不動産をリースする場合、簡易課税方式を選
択適用し、5%の徴収率によって納付税額を計算することができる。機構所在地と同一の県(市)
にない不動産をリースする場合は、この課税方式により、不動産の所在地で税額を予納した後、
機構所在地の所轄税務機関で納税申告を行わなければならない。
【納税義務の発生時期】
36 号通達では、106 号通達にある納税義務の発生時期に関する規定を踏襲している。すなわ
ち、増値税の納税義務は原則として、納税者に課税行為が発生し、販売代金を回収するか、販
売代金取立証票を取得した当日(インボイス(発票)を先に発行した場合には、発票を発行し
た当日)に発生する。そのほか、36 号通達では、特定の状況に係る納税義務の発生時期に関し
て、次のように規定している。
 納税者が建築サービス、リースサービスを提供し、代金前受方式を採用する場合は、
前受金を受領した当日
 納税者が金融商品の譲渡に従事する場合は、金融商品の所有権が移転した当日
 納税者にサービス、無形資産あるいは不動産のみなし販売が発生した場合は、サービ
ス、無形資産の譲渡が完了した当日あるいは不動産の所有権の帰属が変更された当日
【免税項目】
36 号通達における免税項目に関する規定は、基本的に現行の営業税の免税政策を踏襲してい
る。例えば、医療機関の提供する医療サービスの収入、保険会社が 1 年以上の人身保険(生命
保険、養老年金保険、健康保険)について取得する保険料収入、金融業の同業間取引に係る利
息収入等は、営業税を免除されていたように、増値税も免除される。
Page 29 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
【クロスボーダーの課税行為】
 ゼロ税率の適用
ゼロ税率が適用されるクロスボーダーの課税行為は下表のとおりである。

国際運輸サービス

宇宙運輸サービス

国外組織に提供する、完全に国外で消費されるサービス(注:“完全に国外で消費される”
というのは、36 号通達で追加された表現である)

研究開発サービス

契約エネルギー管理サービス

設計サービス

ラジオ、映画、テレビ番組(作品)の製作および配給サービス

ソフトウェアサービス

回路設計およびテストサービス

情報システムサービス

業務プロセス管理サービス

オフショアアウトソーシングサービス

技術譲渡

財政部および国家税務総局が規定するその他のサービス

“完全に国外で消費される”とは、次のことを指す。

サービスの実際の受け手が国外にあり、かつ国内の物品および不動産と関連しないこと

無形資産が完全に国外で使用され、かつ国内の物品および不動産と関連しないこと

財政部および国家税務総局が規定するその他の状況
“完全に国外で消費される”という文言の追加は、契約名義上のサービスの購入者は国外組
織であっても、実際のサービスの受け手は国内組織である場合に、ゼロ税率または免税を適用
することを防止することを意図している可能性がある。
 免税の適用

具体的に列挙された、国外で発生するサービス

工事プロジェクトが国外にある建築サービス(追加)

工事プロジェクトが国外にある工事監理サービス(追加)

工事、鉱物資源が国外にある工事探査・調査サービス

会議展覧地が国外にある会議展覧サービス

保管地が国外にある倉庫保管サービス

目的物を国外で使用する有形動産のリースサービス

国外で提供されるラジオ、映画、テレビ番組(作品)の放映サービス

国外で提供される文化、体育、教育、医療および旅行サービス(追加)

輸出物品のために提供するサービス
Page 30 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)

輸出物品のために提供する郵便サービス

輸出物品のために提供する集配サービス

輸出物品のために提供する保険サービス(追加)

国外組織に提供する、完全に国外で消費されるサービスおよび無形資産

電信サービス

知的財産権サービス

物流補助サービス(倉庫保管サービス、集配サービスを除く)

検証・コンサルティングサービス

専門技術サービス(追加)

ビジネスサポートサービス(追加)

広告投入地が国外である広告サービス

無形資産(追加)

輸送手段を持たない運送請負方式で提供する国際運輸サービス(追加)

国外組織間の資金融通およびその他の金融業務のために提供する直接チャージ金融サービ
スで、国内の物品、無形資産および不動産と関連しないサービス(追加)

財政部および国家税務総局が規定するその他のサービス
2.企業への影響
全国で実施される増値税改革試験の基本法規として、36 号通達では、新たに試験の対象とな
る 4 業種の増値税の取扱いを明らかにしたうえ、増値税の対象となるすべての納税者にかかわ
る具体的な指針も提供している。
【増値税の適用範囲の拡大と課税対象項目の明確化】
すべての営業税の課税対象が増値税の課税対象に移行するため、増値税の適用される項目を
合理的に分類し、定義づけする必要がある。これまでの試験の実施過程で生じた問題も考慮し、
36 号通達では増値税の課税対象項目をより細かく、全面的に整理するとともに、より実務に即
したものとなるように、一部の分類に変更を加えている。
例えば、36 号通達では、現代的サービス業の下にビジネスサポートサービスの分類が加えら
れ、当該分類には企業管理サービスが含まれる。これによってグループ内の企業に対して、財
務、法務、人事等を含む各種の管理サービスの提供は増値税課税対象となることが明確になっ
た。また、36 号通達では、新しいタイプの無形資産(例えば、ネットのドメイン名、メンバー
シップ等)が「その他の権益性無形資産」として無形資産の範囲に含まれる。これにより、増
値税の課税範囲は大きく広がることになる。
【全業種における税負担の軽減を目標とすることと投資の促進】
Page 31 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
すべての業種において税負担を減じ、増加させないという国務院の提示した原則に従い、今
回の増値税改革試験の範囲の拡大にあたっては、減税効果を実現するための一定の措置が講じ
られた。
例えば、建築業と不動産業に適用される 11%の増値税税率は、従来の 3%と 5%の営業税税率よ
りも遥かに高いが、36 号通達では、建築業と不動産業の納税者が下請代金と土地の払下代金を
売上額から控除することを認めている。また、2016 年 4 月 30 日以前の旧プロジェクトについ
て、納税者に簡易課税方式の選択適用を認める経過措置を設けた。これらの措置によって、適
用税率が高くなることによる負の影響が解消されることが期待される。
金融業および生活サービス業には 6%の増値税税率が適用される。当該税率は、現行の 3%また
は 5%の営業税税率を大きく上回るものではない。36 号通達では、現行の営業税政策(免税優遇、
差額徴税)の多くを踏襲している。これら 2 業種の納税者は今後、仕入税額の控除が認められ
るようになることから、全体としてその税負担は大きな影響を受けないものと見込まれる。
その他の業種の納税者も、増値税改革試験の範囲の拡大によって直接的または間接的にベネ
フィットを得ることが期待される。特に、上述の 4 業種に属するサプライヤーとの取引がある
企業は、その仕入税額を控除できるようになるため、自らの税負担を小さくすることができる。
増値税改革の全面的な実施日である 5 月 1 日までの時間は非常に限られている。今回の改革
にて影響を受ける企業については、外部利害関係者等と契約関係のレビュー及び価格ポリシー
の見直し、内部に向ける増値税申告及び発票管理制度の改正、財務システムの調整及び財務税
務担当者ないし販売部署の担当者へのトレーニングといった必要な措置を適時講じることを提
案する。
Page 32 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
<2> 知っておきたい中国語<第九十九回> ~2016 年熊本地震編~
みなさん、こんにちは。2016 年 4 月 14 日 21 時 26 分ごろ、熊本県熊本地方を震源(震源
/震中)にマグニチュード(里氏)6.5、最大震度7の地震が発生しました。さらに、その
28 時間後の 4 月 16 日 1 時 25 分頃には、同じく熊本県熊本地方を震源とする、マグニチュ
ード 7.3、最大震度 6 強の地震が発生しました。北京にいるわれわれは、被害に遭われた(受
灾)方々に心からお見舞い(慰问)申し上げるとともに、一刻も早く支援の手がそれぞれ
の被災地域の方々のもとに届きますよう、お祈り申し上げます。
今回は、地震に関するニュースの把握に役に立ちそうな中国語の単語やフレーズについ
て紹介したいと思っております。文例を見ながら全体の意味を理解してください。
・熊本県と大分県では活発な地震活動が続いていて、震度1以上の地震の回数は 880 回を
超えています。
(熊本县和大分县的地震活动依然非常活跃,已累计发生逾 880 次震度 1 度以
上的有感地震。
)
・気象庁は、揺れが強かった地域では地盤が緩んでいるため、引き続き地震の揺れや雨に
よる土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
(由于强烈地震造成地基失效,气象厅呼吁
今后仍需警惕强震以及滑坡等地质灾害。
)
・今月 14 日からの熊本地震では、これまでに 48 人が亡くなり、今も 2 人の行方が分かっ
ていません。避難している人はおよそ 6 万人に上っています。(自本月 14 日熊本地震发生
以来,已造成 48 人死亡,2 人失踪,约 6 万人处于避难状态。
)
・熊本県は、避難生活による体への負担や病気など、地震の影響で亡くなったと思われる
人が 12 人に上るとしています。熊本県や自治体は、避難生活による疲労や持病の悪化、そ
れに、エコノミークラス症候群などに注意するよう呼びかけています。
(避难生活导致灾民
因身心负担或疾病而死亡的震灾关联死亡人数上升至 12 人。熊本县和自治体呼吁灾民在避难
中,要密切关注身体状况,防止既有疾病的恶化,预防经济舱综合征(肺栓塞)等疾病的发
生。
)
・九州新幹線は、熊本と新水俣の間で依然として運転を見合わせています。JR 九州は、脱
線した車両のうち最後まで現場に残っていた 1 両を 24 日に撤去し、早ければ今月 28 日に
も博多と鹿児島中央の間の全線での運転再開を目指す方針です。
(九州新干线的熊本至新水
俣段依然处于停运状态。九州铁路公司于 24 日结束对最后一节脱轨车厢的撤除作业,计划最
快本月 28 日恢复博多至鹿儿岛中央段全线的运行。
)
・熊本市の路面電車は安全確保のため、速度を落として運転しています。ターミナルビル
が被災したため閉鎖している熊本空港の運用を 19 日に再開します。
(为确保安全,熊本市
路面电车减速行驶。因航站楼在地震中受损而关闭的熊本机场 19 日重新开始运营。
)
・16 日未明の本震により、熊本城の東側の東十八間櫓と北十八間櫓、いずれも国指定重要
文化財が土台の石垣ごと崩れ落ちた。阿蘇神社も 16 日の本震で、国の重要文化財に指定さ
Page 33 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
れている 2 階建ての楼門が倒壊。拝殿も全壊した。
(熊本城东侧被列为国家重要文化遗产的
“东十八间橹”和“北十八间橹” 在 16 日凌晨的地震中倒塌。受此次强震影响,阿苏神社
中被列为国家重要文化遗产的 2 层建筑“楼门”以及参拜殿泉也全部倒塌。
)
・全国有数の温泉地を抱える熊本・大分両県。本来なら多くの観光客でにぎわうはずの大
型連休を前に、宿泊施設の休業や宿泊客のキャンセルが相次ぐ。
(熊本县和大分县是日本屈
指可数的温泉胜地。长假来临,原本游客云集热闹非凡的温泉胜地,现在不少温泉旅馆停业,
游客们也纷纷取消住宿预订。)
以上です。微力ながら、災害時にお役に立つようなコンテンツを増やしていきたいと思
ってご活用下さい。再び、犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災地の一
刻も早い復興を願います。
Page 34 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
ニューズレターの配信停止・新規登録などのご案内
(1)配信停止および配信先メールアドレス変更のご案内
本 ニ ュ ー ズ レ タ ー の 配 信 停 止 を 希 望 さ れ る 場 合 は 、 下 記 URL に ア ク セ ス し 、
「unsbscribe」ボタンをクリックしてください。本ニューズレターの配信先メールアド
レスの変更を希望される場合は、上記配信停止手続後に新規にご登録ください。
URL: http://www.jetro.go.jp/mail5/u/l?p=tTW_GIj5ntM53_3CF1ZAZAZ
(2)ジェトロの各種メールマガジンのご案内
ジェトロでは本ニューズレターの他にも多数のメールマガジンを発行しております。
これらのメールマガジンはどなたでも無料でご購読いただけます(一部有料のものもあ
ります)。
メールマガジンリストおよび購読登録手順については、以下のサイトをご覧下さい。
URL: http://www.jetro.go.jp/mail/list/
本ニューズレターに対するご意見、ご質問、ご感想などの各種お問い合わせ先
編集・発行:独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ)北京事務所 担当:島田、鄭、朱
郵便番号:100022 住所:中国北京市建国門外大街甲 26 号 長富宮弁公楼 7003 室
電話:
(86-010)6513-7077
FAX:
(86-010)6513-7079
E-mail: PCB@jetro.go.jp
Copyright(c) 2016, Japan External Trade Organization
All Rights Reserved
※このニューズレターに掲載された内容を無断で転載することを固くお断りいたします。
※ジェトロはご提供する法規制、税率、その他の資料・データ等の情報をできる限り正確にす
るように努力しておりますが、提供した情報等の正確性の確認・採否は皆様の責任と判断で
行っていただきます。
※本文を通じて皆様に提供した情報の利用に関連し、万一お客様が不利益を被る事態が生じた
としても、ジェトロは責任を負いません。
Page 35 of 35 第 166 号(2016 年 4 月 29 日発行)
Fly UP