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資料1 平成26年度犯罪被害者等支援に係る主な取組

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資料1 平成26年度犯罪被害者等支援に係る主な取組
資料1
平成26年度犯罪被害者等支援に係る主な取組(道民生活課)
○「犯罪被害者等総合相談窓口」の設置(H19.8~)
犯罪被害者等の総合相談窓口として、「北海道被害者相談室」を設置。
・委 託 先:公益社団法人北海道家庭生活総合カウンセリングセンター
・支援内容:電話相談、面接相談、FAX相談、メール相談
○「性暴力被害者支援センター北海道」の設置(H24.10~)
性暴力被害者専門の相談窓口として、「性暴力被害者支援センター北海道」(通称:SACRACH さくら
こ)を設置。
・委 託 先:特定非営利活動法人ゆいネット北海道(道及び札幌市から運営を委託して実施)
・支援内容:電話相談、面接相談、付添支援、協力機関の紹介、HPによる情報提供
○北海道犯罪被害者等支援フォーラムの開催
犯罪被害者等支援についての道民の理解促進を図るため、北海道犯罪被害者等支援フォーラムを
開催した。
・日 時:平成26年11月5日(水)13:30~16:20
・場 所:旭川市大雪クリスタルホール
・参加者:80名
○性暴力被害者等支援看護職・アドボケーター養成講座の開催
性暴力被害者への二次的被害を避け、心身のケアに適切に対応できる専門職を養成するため、看
護職及びアドボケーター(支援員)養成講座を開催した。
・日 程:各々土日4日間の計20時間実施(7月~11月)
・場 所:札幌市男女共同参画センター中研修室
・受講者:看護職28名、アドボケーター56名
○犯罪被害者等支援職員研修会の開催
犯罪被害者等支援に携わる可能性のある道職員を対象に、犯罪被害者等の心理や適切な対応につ
いての理解を深めるための研修を実施した。
・日 時:平成26年8月29日(金)10:00~11:50
・場 所:札幌市教育文化会館研修室302
・参加者:48名(オブザーバーを含む)
○性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業の実施(新:内閣府暴力対策推進室)
従前の取組に加え、若年層への支援体制の充実及び普及啓発を推進することを目的として実施
◇性暴力被害児童に対する診察技術向上のための医師向け研修会の開催
性暴力被害を受けた児童にできるだけ不安の少ない身体診察や問診ができるよう、具体的な診察
技術向上を図るための研修会を開催した。
・日 時:平成26年11月30日(日)9:30~17:00
・場 所:札幌市環境プラザ研修室
・参加者:86名
◇若年層向け広報啓発事業の実施
・スマートフォン対応サイトの制作
・モバイル広告の制作・掲載
・啓発ポスター・シールの制作、公共交通機関・商業施設等への掲出
○犯罪被害者等支援連携研修会の開催(新:内閣府犯罪被害者等施策推進室)
「犯罪被害と子どもの心理的支援」をテーマに、関係機関の連携による犯罪被害児童、家族及び同
級生への支援体制の整備に資することを目的として、内閣府等と共催で研修会を開催した。
・日 時:平成27年1月7日(水)13:30~16:20
・場 所:札幌市男女共同参画センターホール
・参加者:126名
○『犯罪被害者週間「街頭キャンペーン」』の実施
北海道被害者相談室主催の犯罪被害者週間キャンペーン事業を後援し、「街頭キャンペーン」に道
警察本部、札幌市、検察庁などの関係機関とともに参加し、
「犯罪被害者週間(11月25日~12月1日)
」
や相談窓口についての啓発を実施した。
・日時:平成26年11月29日(金)
・場所:JR札幌駅西改札口コンコース、すすきの4丁目交差点
- 1 -
北海道犯罪被害者等総合相談窓口「北海道被害者相談室」の概要
□ 名 称
北海道被害者相談室
□ 委託先
公益社団法人北海道家庭生活総合カウンセリングセンター 理事長 傳田健三
※北海道公安委員会指定「犯罪被害者等早期援助団体」
□ 目 的
犯罪被害者等基本法第11条に基づき、犯罪被害者等が直面している各般の問題について相
談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うことを目的。
※犯罪被害者等基本法第11条
国及び地方公共団体は、犯罪被害者等が日常生活又は社会生活を円滑に営むことができるよ
うにするため、犯罪被害者等が直面している各般の問題について相談に応じ、必要な情報の提
供及び助言を行い、犯罪被害者等の援助に精通している者を紹介する等必要な施策を講ずるも
のとする。
□ 開 設
平成19年8月※道からの委託開始日
(平成9年5月)
□ 相談時間
月曜日~金曜日 10時~16時(土日祝日、12/29~1/3を除く)
□ 電話番号
011ー232ー8740
□ 支援内容
① 被害相談
○電話相談
○面接相談
○FAX相談
○メール相談
② 無料法律相談
○札幌弁護士会犯罪被害者支援委員会の協力
③ 直接的支援(警察・裁判所・検察庁・病院等への付添支援、訪問支援など)
○警察・裁判所・検察庁・病院等への付添支援
○訪問支援などの日常生活支援
○情報提供
④ 広報啓発活動
※道からの委託業務は①のみ
- 2 -
北海道被害者相談室・北海道犯罪被害者等総合相談業務 相談件数(暦年)
H19.8~
項 目
439
件 数
種 別
犯
談
罪
容
外
新
607
新
519
新
再
169
再
458
再
647
再
944
H26
960
累計(H19~H26)
1,041
8,092
453
新
397
新
422
新
380
新
326
新
3,374
957
再
670
再
522
再
580
再
715
再
4,718
電話
400 電話
971 電話
970 電話
1,005 電話
885 電話
787 電話
853 電話
943 電話
6,814
面接
36 面接
79 面接
125 面接
72 面接
82 面接
91 面接
82 面接
64 面接
631
FAX
0 FAX
3 FAX
0 FAX
4 FAX
1 FAX
1 FAX
1 FAX
1 FAX
11
Email
3 Email
10 Email
69 Email
319 Email
95 Email
62 Email
23 Email
32 Email
613
手紙
0 手紙
2 手紙
2 手紙
8 手紙
4 手紙
3 手紙
1 手紙
1 手紙
21
その他
0 その他
0 その他
0 その他
2 その他
0 その他
0 その他
0 その他
0 その他
2
39
82
37
51
43
312
暴行・傷害
61
76
103
82
60
56
80
52
570
詐欺・窃盗
21
67
67
36
42
23
20
21
297
性 的 被 害
31
154
120
199
93
132
174
128
1,031
虐
待
0
2
9
0
0
9
2
6
28
D
V
25
30
60
57
24
64
42
81
383
ストーカー
6
11
14
11
10
23
9
21
105
交 通 事 故
20
39
44
36
127
90
61
94
511
消費者問題
30
21
33
33
32
14
10
8
181
セ ク ハ ラ
0
10
4
9
1
1
2
4
31
20
96
47
25
40
29
17
2
276
222
534
525
527
511
478
468
460
3,725
31
83
119
440
210
148
152
219
1,402
492
死
別
0
76
144
190
70
1
10
1
災
害
0
0
0
3
1
0
0
0
4
他
186
372
378
250
275
317
330
361
2,469
そ
の
217
531
641
883
556
466
492
581
4,367
市
336
690
733
897
698
651
642
636
5,283
道
内
100
351
418
501
340
274
303
386
2,673
道
外
0
11
11
4
14
9
5
12
66
不
明
3
13
4
8
15
10
10
7
70
10:00~11:59
143
389
451
715
438
329
346
375
3,186
130
258
306
278
284
235
239
258
1,988
146
375
312
345
277
307
301
343
2,406
20
43
97
72
68
73
74
65
512
計
区
1,067
H25
24
札
地
1,410
270
H24
28
被 害 念 慮
罪
1,166
H23
8
計
犯
1,065
H22
殺人・強盗
犯罪その他
内
H21
新
新 ・ 再
相
H20
幌
相
談 12:00~13:59
時
間 14:00~15:59
帯
16:00~
※平成19年は被害者相談室開設後の8月~12月の累計
-3-
性暴力被害者支援センター北海道(通称:SACRACH さくらこ)の概要
□ 名 称
性暴力被害者支援センター北海道 (通称: SACRACH さくらこ)
(Sexual Assault Crisis Relief Assist Center Hokkaido)
□ 委託先
特定非営利活動法人 ゆいネット北海道 代表 堀本江美
※北海道及び札幌市から運営を委託
□ 目
的
性暴力による被害者に必要な総合的な支援(相談・カウンセリング等の心理的支援、産婦人科医療、法的支援、警
察関連の支援等)を可能な限り一か所で提供することにより、被害者の心身の負担を軽減し、その健康の早期回復を
図ることを目的。
□ 主な支援の対象者
性暴力(性犯罪を含む)による女性の被害者(未成年者、児童も含む)
※ 性暴力とは:同意のない・対等でない・強要された性的行為
□ 開 設
平成24年10月
□ 相談時間
月曜日~金曜日 13時~20時(祝日、12/29~1/3を除く)
□ 電話番号
050-3786-0799
□ 支援内容
電話相談 : 全道を対象
急性期、付添支援 : 札幌市及び近郊(他地域:関係機関の紹介)
① 被害相談(電話・面談)
② 急性期の対応
○ 産婦人科(連携病院)の紹介・付添(検査、診察、緊急避妊薬の処方など)
○ 警察、精神科医、弁護士など協力機関の紹介・引継ぎ
③ 付添支援
○ 産婦人科、弁護士、警察など
④ HPによる情報提供(時間外での対応)
○ HPによる情報提供 (急性期の対応方法、警察などの案内)
⑤ 協力機関の紹介
○ 精神科、弁護士、警察など
- 4 -
性暴力被害者支援センター北海道 相談件数 (暦年)
項 目
H24.10~
件 数
34
犯
内 罪
地
区
相
談
時
間
帯
605
29
新
130
新
130
新
289
再
5
再
81
再
230
再
316
電話
33
電話
189
電話
326
電話
548
面接
1
面接
12
面接
15
面接
28
付添
0
付添
10
付添
19
付添
29
57
157
225
強制わいせつ
0
23
51
74
D
V
2
21
7
30
待
2
35
36
73
痴
漢
1
0
1
2
盗
撮
0
2
0
2
その他の性被害
2
17
10
29
計
18
155
262
435
うち急性期
0
8
9
17
その他の犯罪
0
2
1
3
計
18
157
263
438
慮
0
3
0
3
他
16
51
97
164
16
54
97
167
市
20
121
173
314
道
内
10
67
177
254
道
外
1
5
3
9
不
明
3
18
7
28
~14:59
19
89
134
242
15:00~16:59
8
61
105
174
17:00~18:59
7
48
80
135
0
13
41
54
性
虐
暴
犯
犯
容 罪
外
360
11
性
談
211
開設後累計
姦
強
相
H26
新
新 ・ 再
種 別
H25
被
そ
力
罪
害
念
の
計
札
幌
19:00~
-5-
「北海道犯罪被害者等支援フォーラム」を開催しました
北海道環境生活部くらし安全局道民生活課
犯罪被害者等に対する適切な支援や配慮により、犯罪被害者等の尊厳が守られる社会づくりを推進するため、
「北
海道犯罪被害者等支援フォーラム」を旭川市で開催しました。
テーマは「被害者も加害者も生まない社会づくりに向けて」です。
性暴力被害者支援に焦点を当ててお二人の講師に講演いただき、被害者の置かれた状況や心情に理解を深めると
ともに、被害にあわれた方がもう一度自分らしい人生を歩むために、そして、被害者も加害者も生まない社会をつ
くるために、今私たちにできることを考えました。
日
場
主
時
所
催
後 援
参加者
平成26年11月5日(水) 13:30~16:20
旭川市大雪クリスタルホール
北海道、北海道警察、北海道教育委員会、(公社)北海道家庭生活総合カウンセリングセンター、
旭川地方法務局、北海道人権擁護委員連合会、北北海道人権啓発活動ネットワーク協議会
北海道市長会、北海道町村会、北海道被害者支援連絡協議会
80名
○講演
「性暴力被害者への理解と支援のために」
北海道教育大学大学院教授
佐藤
由佳利
氏
臨床心理士の資格を有し、スクールカウンセラーとして子どもの心
理的支援に携わっているご経験も踏まえ、被害者は心的外傷後ストレ
ス障害(PTSD)を発症したり、「自分に落ち度があった。自分が悪
かった」という自責の念に悩まされることが多いこと、保護者による
性的虐待では、子どもは我慢以外の手段をもてなくなることなどを分
かりやすく講演いただきました。
そして、被害者の心身の回復のためには、被害直後に相談できるよ
う、普段から周囲がサポーティブであることや、支援体制の充実が必
要であると訴えました。
○講演
「性暴力被害当事者として、加害者を生まない社
会を目指す」
おやこひろば桜梅桃李代表 柳谷 和美 氏
ワークを通じて性暴力被害を訴えることがいかに難しいかを参加
者も実感した後、ご自身の被害経験やその後の心情を語ってくださ
いました。暴力の連鎖を断ち切るためには親へのケアが必要と考え
て活動していることや、性暴力被害当事者による「サバイバルサロ
ンぷれぜんと」での被害者支援の活動など、時折笑いを誘いながら、
参加者の心に響く講演を行っていただきました。
参加者の感想(抜すい)
○専門的な知識を得ることができ、大変参考になりました。
○教育現場で知っていれば正しく対応できる学びができたので、また機会があれば話を聞いてみたいと思いま
した。
○性被害が魂の殺人ということを強く感じた。乗り越えることがどれだけ大変か、ということを考えさせら
れた。
○被害に遭われた方の気持ちを理解することは、とても難しいですが、想像することはできると思います。
その想像の大きな支えになる内容で大変勉強になりました。
道では引き続き、犯罪被害者等の尊厳が守られる社会づくりの推進に努めていきます。
- 6 -
「性暴力被害者支援に関わる看護職養成講座」の開催について
【目的】
北海道及び札幌市では、平成24年10月に性暴力被害者支援センター北海道(SACRACH
通称さくらこ)を特定非営利活動法人ゆいネット北海道に運営を委託して開設し、性暴力
被害者への総合的な支援に努めているところです。性暴力被害に遭われた方の心身の早期
回復のためには、医療機関において、専門的知識と技術を有するスタッフが、本人の意思
を尊重した適切な対応を図ることが求められています。
このため、性暴力被害者への二次的被害(無神経な言動によって被害者をさらに傷つけ
てしまうことなど)を避け、心身のケアに適切に対応できる看護職を養成するため、本講
座を開催しました。
【実施概要】
□対象者
北海道在住の医師、看護師、助産師、保健師(女性に限る)
□日
全4日間
程
20時間
平成26年10月25日(土)~26日(日)、11月15日(土)~16日(日)
□受講料
無料
□場
札幌市男女共同参画センター4階中研修室(札幌市北区北8条西3丁目)
所
□受講者
28名
□内 容
日 程
内 容
講師(敬称略)
10月25日(土) オリエンテーション
性暴力とその影響
明治学院大学
~強姦神話とその実態~
ハラスメント相談支援センター
被害者支援の基本的な考え方
池田 ひかり
10月26日(日) 性被害相談
同
上
記録の取り方と活用
児童虐待の概要と実態
北海道中央児童相談所
児童福祉司
女性への暴力と法律
新里
徹
須田布美子法律事務所
弁護士 須田
11月15日(土) 性暴力救援センター・大阪の現状
被害者に対する病院での診療とは
布美子
性暴力救援センター・大阪代表
阪南中央病院
産婦人科医
11月16日(日) ケースから学ぶ
加藤
同
治子
上
PTSD:被害者への影響と支援、 かとうメンタルクリニック
そして治療
副院長
子どもの診察と他機関との連携
加藤
知子
NPO法人ゆいネット北海道理事長
苗穂レディスクリニック
院長
- 7 -
堀本
江美
「性暴力被害者アドボケーター養成講座」の開催について
【目的】
北海道及び札幌市では、平成24年10月に性暴力被害者支援センター北海道(SACRACH
通称さくらこ)を特定非営利活動法人ゆいネット北海道に運営を委託して開設し、性暴力
被害者への総合的な支援に努めているところです。
性暴力の被害にあった女性たちは、恐怖と屈辱と混乱の中で「誰にも言えない、知られ
たくない、考えたくない」と一人で悩むことが多く、そのようなとき、できるだけ早く医
療的心理的な支援を受けることが非常に重要となります。
こうした早期の支援に結びつけるためには、被害にあった女性に寄り添い適切にサポー
トできる支援者*アドボケーター*の存在が必要であることから、本講座を開催しました。
【実施概要】
□対象者
・性暴力被害者(児童も含む)の支援に携わる可能性のある機関・団体等の職員
・性暴力被害者支援に関心のある方(いずれも女性に限る)
□日 程 全4日間 20時間
平成26年7月26日(土)~27日(日)、9月27日(土)~28日(日)
□場 所 札幌市男女共同参画センター4階中研修室(札幌市北区北8条西3丁目)
□受講者 56名
□内 容
日 程
内 容
7月26日(土) オリエンテーション
性暴力被害者の心理
傾聴とは
講師(敬称略)
性暴力救援センター・大阪代表
阪南中央病院
産婦人科医 加藤 治子
同 上
7月27日(日) ケースから学ぶ
ロールプレー
社会資源を知る
被害者の心身の特徴と支援
医療法人社団
~クリニックにおける心療の実
院長 早苗
践から~
9月27日(土) SARC東京の活動
萌クリニック
麻子
東京フェミニストセラピーセンター所長
~ 24時間 ホ ット ラ イン から 見 え 性暴力救援センター・東京事務局長
てきたこと~
セラピスト
平川
和子
支援員の役割
①アドボカシーとは
9月28日(日) 支援員の役割
同 上
②ロールプレー
支援員の役割
③弁護士につなぐ
支援員の役割
④サバイバーに学ぶ
女性への暴力と法律
SACRACHの現状
河谷八代法律事務所
弁護士 八代 眞由美
- 8 -
犯罪被害者等支援職員研修会を開催しました
北海道環境生活部くらし安全局道民生活課
犯罪被害者等の支援に携わる可能性のある道職員等を対象とした研修会を開催しました。
当日は札幌弁護士会犯罪被害者支援委員会委員の佐藤敬治弁護士を講師に迎え、犯罪被害者等支援に関わる法制
度や、被害者の置かれた状況・心情に配慮した支援のあり方などについて、学びました。
日 時
場 所
参加者
○講演
平成26年8月29日(金) 10:00~11:50
札幌市教育文化会館研修室302
48名(オブザーバーを含む)
犯罪被害者等支援と法律
札幌弁護士会犯罪被害者支援委員会委員 弁護士 佐藤 敬治 氏
DV・ストーカー事件、交通事故についての実例を基にしたケース検
討を通じ、犯罪被害者等支援に関連する法制度の概要や、支援に当たっ
ての留意点などを解説いただきました。
また、刑事・民事裁判における弁護士費用援助のための諸制度や自治
体の取組事例についてもわかりやすく解説いただきました。
参加者からは、実際の
DV被害者支援に当たっ
ての対応などの質問があ
りました。
○札幌弁護士会犯罪被害者支援委員会の活動
無料電話相談などを行っています。
参加者の感想・今後の研修に関する希望(抜すい)
○事例に沿って法的なお話をしていただいたので、とても分かりやすく、理解できました。
○DVケースでの対応等、参考になった。
○子どもの親権についての質問に対してお答え頂いて安心してアドバイスができます。
○交通事故の民事上の請求に関する説明が分かりやすかったです。
○具体的な事例に沿った対応の実例などの話をもっと多くしてはどうか。
○現実にあった何らかの失敗やうまくいかなかった事柄をあげて、問題点を確認したい。
道では引き続き、関係機関・団体と連携を図りながら、犯罪被害者等支援に取り組みます。
- 9 -
「性暴力被害児童に対する診察技術向上のための研修会」を開催しました
(性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業)
北海道環境生活部くらし安全局道民生活課
北海道では、平成24年10月に札幌市と共同で「性暴力被害者支援センター北海道(通称SACRACHさくらこ)」を
開設するなど、性暴力被害者に対する総合的な支援に取り組んでいるところです。
さくらこへは開設以来、児童の性暴力被害の相談も寄せられており、被害児童の支援体制の充実が課題となっ
ていますが、被害の有無・程度、被害による身体的・精神的症状を見極めるためには、成人女性とは異なる診察
技術が求められます。
このため、性暴力被害を受けた児童にできるだけ不安の少ない身体診察や問診ができるよう、具体的な診察技
術の向上を図るための研修会を開催しました。
講師の山田医師からは、関係機関の連携の重要性や性暴力被害児童の診断手法やなどについて、分かりやすく
講演・実習いただきました。
日
時
平成26年11月30日(日)
場
所
札幌市環境プラザ環境研修室
主
催
北海道
協
力
特定非営利活動法人ゆいネット北海道、北海道女性医師の会、札幌市男女共同参画センター
後
援
北海道医師会、札幌市医師会、北海道小児科医会、北海道産婦人科医会
参加者
9:30~17:00
86名(医師、看護師、助産師、保健師、病院ソーシャルワーカー、児童相談所職員など)
<講師>
山田 不二子 医師
認定NPO法人子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク理事長
【午前の部】講義
・多機関連携チームと司法面接概論
・子どもの権利擁護センター概論
【午後の部】実習(医師対象)
・性虐待被害児診察技術講義
・診察実習
・検査のガイドライン
・レイプキットの使い方
参加者の感想(抜すい)
○貴重な話が聞けたので、本当に良かったです。もう少し時間が取れたら良かったと思いました。午前
の内容自体、2時間半では足りないと感じました。
○実習もあり、性暴力以外の知識も得られ、大変良かったです。
○多機関連携が推進されるとよい。スムースに関係職種が集まれるシステム・チームづくりを構築して
いきたい。
道では引き続き、性暴力被害者支援の充実に努めていきます。
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性暴力被害者支援に係る若年層向け広報啓発事業の実施について
(性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業)
【目的】
性暴力被害者支援センター北海道の相談実績から、幼少時の被害を誰にも相談できずに、
十数年経過してようやく相談に至っているケースが多く見られること、SNSを介した性暴力被
害が急増している状況を踏まえ、SNSの活用を中心とした若年層向け普及啓発を実施しました。
【実施概要】
1.スマートフォン対応サイトの追加
性暴力被害者支援センター北海道のHP(http://sacrach.jpスマホ
対応済み)に、若年層年層向けのサイト「女の子みんなに、伝えたいこ
と」を追加しました。
性暴力被害に遭った場合の早期の相談を促すととともに、性感染症
についての正しい知識やデートDV、インターネットのトラブルなどにつ
いて掲載し、予防啓発のための情報も盛り込みました。
2.モバイル広告の制作・掲載
上記スマホサイトへのアクセスを誘導するため、Yahooバナー広告及びLine@アカウントサー
ビスを活用し、性暴力被害に関わる情報を発信しました。
3.啓発ポスター・シールの制作、公共交通機関・商業施設等への掲出
若年層向け啓発ポスターを制作し、多くの対象の
目に触れる公共交通機関・商業施設等に掲出しまし
た。さらに、人目を気にせずこれらの情報にその場
でアクセスできるよう、QRコードを掲載した啓発シ
ールを公共施設・公共交通機関・商業施設の女性ト
イレの扉などに貼付しました。
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「犯罪被害者等支援連携研修会」を開催しました
北海道環境生活部くらし安全局道民生活課
北海道では、犯罪被害者等に対する適切な支援や配慮により、犯罪被害者等の尊厳が守られる社会づくりの推進
に努めていますが、子どもが犯罪被害に巻き込まれた場合、被害に遭った子どもはもとより、ご両親、兄弟姉妹、
そして同じ学校の児童・生徒も精神的に大きな傷を負います。
このため、内閣府等と共催で「犯罪被害と子どもの心理的支援」をテーマに研修会を開催し、教職員やスクール
カウンセラー、警察、民間支援機関などの連携による早期の適切な支援について、理解を深めました。
日
場
主
時
所
催
後 援
参加者
平成27年1月7日(水) 13:30~16:30
札幌エルプラザ 3Fホール
北海道、内閣府、北海道教育委員会、北海道警察、札幌市、札幌市教育委員会、(公社)北海道家庭生活総合
カウンセリングセンター、
北海道臨床心理士会
126名
○基調講演
「犯罪被害と子どもの心理的支援」
兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授
冨永
良喜
氏
阪神淡路大震災、東日本大震災の被災者の心のケア、1997年神戸児
童連続殺傷事件後の小学校へのスクールカウンセラーとしての緊急派
遣などの経験を踏まえ、日頃からのストレスマネジメントの重要性や、
事件後の学校での支援は、被害家族の支援を常に心に置くことや、防
犯教育と心のケアの両輪で進めていくことなどについて、詳細なレジ
ュメで分かりやすく講演くださいました。
○パネルディスカッション
「子どもの支援体制の整備に向けて」
本道において、犯罪被害者等支援に携わる関係者をコーディネー
ター、パネリストに迎え、更なる支援体制の整備に向けてパネルデ
ィスカッションを行いました。パネリストからは、日頃の危機管理
の重要性や、それぞれの機関がしっかりと役割を果たすことが連携
にもつながることなど、実践経験を踏まえた提言がなされました。
(左から)
善養寺圭子氏((公社)北海道家庭生活総合カウンセリングセンター副理事長、北海道被害者相談室室長)
冨 永 良 喜 氏(兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授)
龍 島 秀 広 氏(北海道教育大学教職大学院准教授、石狩市スクールカウンセラー)
手代木理子氏(札幌市スクールカウンセラー・スーパーバイザー)
前 田 幸 子 氏(北海道警察本部警務部警務課犯罪被害者支援室主監)
参加者の感想(抜すい)
○日常的なストレス・マネジメント教育の重要性と緊急時からの長いスパンでのプログラム実施の重要性につ
いて参考になった。教育現場での経験に基づくお話しだったので説得力がありました。
○出来事は1つでも、二次被害や関わった人たち、いろいろな人たちが傷ついてしまう可能性があることがよ
く分かりました。傷つく人が少しでも減らせるように体制づくりを考えていきたいと感じました。
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