Comments
Description
Transcript
製造・流通・販売データを統合した 経営支援システム SYSTEM OF
製造・流通・販売データを統合した 経営支援システム SYSTEM OF COMPUTATIONAL BUSINESS DYNAMICS 背景 企業経営の観点において・・・ i. 経営環境が複雑化 ・ 経済環境のグローバル化 ・ 国内市場における過当競争 経営の意思決定 スピードが求められる ii. 意思決定のためのデータ活用 • 先進的企業における、経営に関わるデータの活用機運の高まり ex) トヨタ:SLIM(販売物流統合)システム [日経ビジネス,2010] • Business IntelligenceやBusiness Analytics and Optimizationなどの 高度なデータ活用の概念の発達 ex) Pentaho社:Pentaho BI Suite , IBM社:Cognos IT技術の発達を背景に、より重要度を増す 企業が所有するデータを如何に価値ある情報とし、 経営の意思決定に活かすのかが強く求められている 2 既存技術 Supply Chain Management に関する研究 i. ① Gang Li らによるSupply Chain Network に関する考察 ② Felipe Caro らによる分配オペレーションに特化した研究 ③ Dusan Stefanovic らによるSupply Chain 全体の 時系列シミュレーション データベースツール ii. ① データの集約化・共通化 (ETL*, DWH*) ② データの管理と分析 (OLAP*) iii. ① ② ・単一のオペレーション のみを対象 ・実際の企業データを 用いていない ・データ統合がメイン ・分析・予測手法は 不十分 時間発展的なシミュレーション技術 野村・張によるグローバル製造業向け GCMSimulation*の開発 田中らによる書籍増刷支援システム・ 店頭在庫管理システムの開発 *ETL・・・Extract, Transform, Load ・特定の業種に限定 ・汎用性に乏しい *DWH・・・Data Warehouse *OLAP・・・Online Analytical Processing *GCM・・・Global Company Management 3 システムの構成 製造から販売まで一貫管理し、経営の意思決定を支援する 多業種に対応したシステム A) データベース入力システム 多種多様なデータの入力を可能とするシステム B) 経営の現状確認システム 製造・流通・販売の過去データの解析システム C) 販売予測システム 過去の販売データによる販売予測システム 4 経営支援システムの構成 - 1 i. グローバル製造業向け経営支援システムの構成 オペレーション 需要 予測 需要/経営環境 生産 経営判断手法 輸送 離散型時間発展 シミュレータ 輸送データ 販売データ ・ ・ ・ 意思決定 生産データ 視える化 最適化 販売 統合 データベース マネジメント ※本研究ではオペレーションの調達部分を考慮しない。 オペレーション マネジメント 統合データベース 5 多業種の特徴分析 汎用性の高いシステムを開発するためには様々な業種の特徴を 把握する必要がある 書籍出版 玩具・衣料 自動販売機による飲料製品 個人向け電子機器 事務機器製品 この5業種に対し、分析を行う 6 オペレーションの時系列推移の比較 「生産」・「輸送」・「販売」の3つのオペレーションの時系列での推移を比較する グローバル事務機器 書籍 継続的な生産 生産 離散的な生産 生産と同様傾向 輸送 連続的な輸送 突発的な販売 販売 継続的な販売 複数の可視化手法・販売予測手法の実装の必要性 7 業態別製品ライフサイクルと製品数の関係 1企業あたりの製品数と製品ライフサイクルの関係をプロット 製品数 (個) 100 , 000 書籍 10 , 000 玩具・衣料 1, 000 自販機向け飲料 100 グローバル事務機器 10 個人向け電子機器 0 26 52 78 104 製品ライフサイクル (Week) 異なるビジネスモデルながら共通の問題点を有している場合が多い 共通の問題点を解決する汎用的システムの構築が可能 8 経営の見える化システムの実行フロー 経営の現状確認システムの実行フローチャート 経営現状確認 システムの開始 データベース入力システムによって 作成されたセッションファイルの読み込み セッションファイルの選択 解析対象の データベース データベース情報の読み込み 解析対象の選択 解析方法の選択 解析の実行 解析を続ける? Y 解析方法は ・基本時系列分析 ・パレート図分析 ・散布図分析 ・ユニット図分析 ・コスト図分析 ・追跡分析 N 経営現状確認 システムの終了 9 可視化手法① ユニット図分析 ユニットの生成 - 1 ユニットの生成 ユニットとは、「単一の製品の、生産状況(生産場所・生産日時)・輸送状況(輸送手段・輸送日時)・ 販売状況(販売場所・販売日時)が同一のもので、データ上区別が出来ない集合体」 輸送開始 輸送終了 800 800 ユニット1 生産開始 1000 生産終了 販社在庫 650 150 販売 1000 同時期に生産された製品群が オペレーションの推移により 4つのユニットに分けられる 300 ユニット2 350 販売 ユニット3 300 販売 輸送終了 200 工場在庫 200 200 販社在庫 200 輸送開始 ユニット4 200 販売 0週目 1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 7週目 10 可視化手法① ユニット図分析 ユニットの生成 - 2 ユニットの生成 ユニットとは、「単一の製品の、生産状況(生産場所・生産日時)・輸送状況(輸送手段・輸送日時)・ 販売状況(販売場所・販売日時)が同一のもので、データ上区別が出来ない集合体」 同時期に生産された製品群が オペレーションの推移により 4つのユニットに分けられる 11 可視化手法② コスト図分析 コスト分析 ・各オペレーションにおける コスト・利益が分かっている時 各ユニットにおけるコスト構造が 明らかになる ・そのコスト構造を生成された ユニット順に上から重ねたグラフ ・生産が行われた順に 利益の推移が確認出来る ・コスト構造の推移の要因を オペレーション毎に確認 12 可視化手法③ 追跡分析 - 1 追跡分析 生産日を起点とし、生産された製品を追跡する分析である。 ある時点で生産された製品が、どのオペレーションのどの時点でどれだけの量存在しているかを表す。 生産開始 7月第2週に生産 生産実績を一週毎に色分け 各オペレーションの実績を 生産日毎に同一の色分け 販売 9月に3週に渡り販売 13 可視化手法③ 追跡分析 - 2 生産 開始 11月第3週に 最大の生産を行っている 工場 在庫 輸送 (LT:1) リードタイムが短い 輸送ルートで緊急輸送 輸送 (LT:4) 販社 在庫 長期間在庫し続けている 不良在庫の確認と その原因となっている オペレーション特定が 可能となる 販売量が低下しているため 在庫消化に時間がかかっている 販売 2005/04/02 2006/02/21 2007/01/13 14 販売予測システムの実行フロー 販売予測システムの実行フローチャート 販売予測 システムの開始 セッションファイルの選択 解析対象の データベース データベース情報の読み込み 予測実行用製品の選択 予測方法の選択 予測の実行 Y 予測を実行するための製品群を選択 予測を行う元データとなる製品群と 予測の対象となる製品群の2つからなる 選択方法は現状確認システムの 「解析対象の選択」と同様 製品の特徴に合わせて 複数の予測法が考えられる 現状ではNM予測法のみ実装 予測を続ける? N 販売予測システ ムの終了 15 NM予測法の概要 非線形な数量推移を示す商材に対し、数量の累積値をベースに予測を行うことで 高い精度を実現する予測法 対象商材の特性と同様の商材群(クラスタ)を考え、それらの数量推移傾向から予測値を算出 XM=NM(group,N,M)×RN RN:N日(週)目までの累積販売数 XM:M日(週)目までの累積販売予測数 NM(group,N,M):NM係数 16 NM予測法の実行 NM予測の実行結果 NM予測の実行例 実績と予測の累積販売量の比較 10000 実際の累積販売量実績 個数 [個] 8000 6000 ¥¥¥ 4000 予測による累積販売量 製品毎に予測を行う 2000 0 2009/08/09 ¥¥¥ 2009/07/05 2009/09/13 17