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トイズマッコイ

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トイズマッコイ
mono
SINCE 1996~
TOYS McCOY
VOL.21
映画にしろ、
私生活にしろ、
一人の俳優が
そのスタイルをこれほど研究されているのは
スティーブ・マックイーンをおいて
他にいないのではないだろうか。
それも出自のアメリカではなく、
遠く離れた日本において、
その研究が
なされていることを考え合わせると、
映画史の中でも特異な俳優といえるだろう。
いまほど映画やその他メディアのコンテンツが
豊かではなかった ∼ 年代、
映画
﹁大脱走﹂
の中でマックイーンが着ていた
軍用ジャケットのスタイリッシュさに
感化された一人の小学生が愛知県にいた。
名を岡本博という。
画才に恵まれていた岡本少年はその観察眼の
良さで、
映画の中の衣装にしかすぎなかった
フライトジャケットの細部までを記憶し、
同じものを探し求め始める。
しかし
﹁マックイーンと同じジャケットが着たい﹂
という欲求は入手困難であった当時は
満たされることがなかった。
やがてイラストレーターとして名が売れ、
1978年に渡米。
約1年をかけ全米各地で
フライトジャケットを求めた旅を敢行する。
大量の知識と現物を手に帰国後会社を設立。
雑誌ポパイ誌上で手作りした300着の
A 2は大反響となった。
現
﹃トイズマッコイ﹄
社は、
銀幕の中の男
スティーブ・マックイーンへの岡本少年の
憧れを、
いまも正確に表現し続けている。
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高校時代の岡本氏が横須賀で出会った
軍用ジャケットはG-1だったという。
米軍の革ジャンということで
憧れのA-2を期待していたが、
お店の主人が出してきたのは
襟元にムートンが配されたG-1だった。
NAVY仕様というのもそのとき知ったそうだ。
●特集[トイズマッコイ]
Photo/Tomoaki Tsuruda
(WPP)
TOYS McCOY
Text/Teruhiko Doi
(WPP)
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mono
第二次世界大戦中のアメリカ海軍機に
実際に描かれていた
フェリックス・ザ・キャットと
牛のマークを忠実に再現したデザイン。
2 つのマークを機体に描いた
アレキサンダー・ブラシウ搭乗機は
例外的な存在だったという。
いま、
ムートンといえば豪州産を使用するところが多い。
ただ、
その大雑把なゴワゴワした手触りは敷物としてなら問題ないが、
衣料用としてはあまり適さない。
本来G- 1 に使用されているのは北米産のムートンで、
ベースの毛が細くて柔らかく、
その肌触りの違いは、
実際に着用すれば実感できるだろう。
細部にこだわった作りはさすが、
としか言いようがない。
ミリタリー・ファンのツボを押さえた
クリエイティビティと
圧倒的なクオリティの高さで知られる
トイズマッコイ社のアイテムの中でも
特に完成度が高いと編集部がお勧めするのが
である。
﹃G 1- WILD GADGET﹄
﹁プライベートで飛行機に乗るときに
マックイーンが着ていたのがG 1-だった﹂
と語る岡本氏の言葉からも、
その思い入れの
深さがうかがえる逸品。
またテレビドラマ
﹁傷だらけの天使﹂
の中で
ショーケンが着ていた姿も印象深いという。
特に襟元の茶色いムートンが、
光の加減やカメラのレンズを通すと
ゴールドに見えたりするのが面白いのだそうだ。
MILスペックではG 1-のムートンは
赤茶色で統一することになっているが、
軍で実用されていた当時の製品は、
経年変化で色が飛んでしまっており、
その色褪せた感じがまた、
たまらない魅力。
トイズマッコイのG 1に使用されている
ムートンは、
一部をわざと脱色、
さらに染め足すことで
経年で焼けた感じを演出している。
本体に使用されているのは
ゴートスキンのレザー。
なめ
すべてMILスペックに準じ、
鞣しも含めた
作りが徹底的に追及されている。
その文化までも精密に再現した
マニアックさは、
現代のブランドが行う
雰囲気だけの古着加工など、
足元にも及ばない。
MILスペックに準じて採用されている米TALON社のファスナー。
フェリックス・ザ・キャットのイラストの経年変化具合は、
岡本氏の真骨頂。
一枚一枚プリントしたものをエージングして、
レタッチを行い、
きちんと手を入れて作られている。
この
“エージング感”
こそがトイズマッコイの凄さであり、
時代を経たモノの歴史を文化として感じ取ることが出来るのである。
インナーは質のいいネルで仕立てられた
コットンチェックワークシャツ、
ボトムはコーデュロイ素材の
マックヒルトラウザーズ
シューズはアイアンクラッドワークブーツ・レイルマン
すべてトイズマッコイ。
50代後半とは思えぬ岡本氏のスマートさ!
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岡本博氏のサインと
シリアルナンバー。
ワッペンとプリントで
部隊章が表現された
フロント部のデザイン。
これもMILスペックに
忠実に準じた作りとなっている、
袖口と裾のリブ編み。
共に先のほうが根元よりも
細い編みが施された、
凝った作り。
当時からネイビーは贅沢であり
「他とは違う」
というのを
見せたくて贅沢な作りに
なっているらしい。
海軍航空隊に制式採用された
G- 1 ならではの魅力といえる。
左からM422A/岡本氏が23歳のときに米国で購入。
40ドルだったらしい。
J7823E/アクリル襟。
岡本氏が最初に日本で購入したG-1である。
サイズ42で新品だったらしい。
55J14/80年代後半に手に入れた新品のデッドストック。
J7823B/マックイーンが着用したモデルに似たタイプ。
以前、
本誌で紹介されたものを購入。
第二次世界大戦、
朝鮮戦争、
そしてベトナム戦争と、3 つの大戦で
撃墜を記録した唯一の部隊が
このフェリックス・ザ・キャットの
マークを部隊章にするVF-31。
その後F14トムキャットに機種改編され
2006年に最後の機体が退役した。
1935年にVF-1Bとして創設された
VF- 6 シューティングスターズ。
1944年 1 月に配属された空母
「イントレピッド」
の艦名と
パイロットウイング章が
プリントされている。
2つの部隊章に使用された
キャラクターを合わせた
バックペイント。
その擦れたエージング具合は
芸術的作品と呼ぶに相応しい。
岡本コレクションG-1
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TYPE G-1 SPEC 55-J-14 WILD GADGET
価格27万3000円
インナーのファブリックの
張り方を是非とも実際に
見て欲しいもの。
MILスペックに準じた
細かな作りは本当に感動もの。
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岡本博/トイズマッコイ代表
イラストレーターとしての活動の他に
アメリカのミリタリーウエアなどを手
がける
「トイズマッコイ」
を運営。
また
バイクへの造詣も深く、
BUCOのヘル
メットは岡本氏の手によって再脚光を
浴びる存在となった。
写真は23歳の岡
本氏。
当時から本物のA-2を愛用。
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商品に関する問い合わせは
『トイズマッコイストアー』
☎03-5766-1703
http://www.toys-mccoy.com/
USネイビーセーターCV-37 プリンストン
着回しの利く便利なセーターはマストアイテム。
価格 2 万9820円
N- 1 デッキジャケット フェリックス・ザ・キャット
“テキサスレンジャー”
価格 7 万8750円
デッキバッグ フェリックス・ザ・キャット
デッキパンツを解体してリメイク、
がコンセプト。
価格 2 万8350円
USネイビー ニットキャップ
NAVAL CLOTHING FACTORYのラベル!
価格8820円
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フェリックス・カウチンセーター
トイズマッコイのアイテムとしては珍しいカウチン。
価格 4 万5150円
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