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2009年12月14日のプレスリリースをダウンロード
2009 年 12 月 14 日 本資料は、サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)が 12 月 9 日(メキシコ現地時間)に発表したプレスリリースを 日本語に翻訳・編集したものです。本資料の正式言語はフランス語・英語であり、その内容および解釈については 両言語が優先します。http://www.sanofi-aventis.com をご参照ください。 サノフィパスツール、デング熱ワクチンの国際的臨床試験の 実施地域をラテンアメリカにも拡大 ~メキシコ、コロンビア、ホンジュラス、プエルトリコにおける臨床試験により、 ラテンアメリカにおけるデング熱ワクチンの開発が前進~ メキシコ、メキシコシティ―2009年12月9日-サノフィ・アベンティスグループ(EURONEXT:SANおよびNYSE:SNY) のワクチン事業部門であるサノフィパスツールは、ラテンアメリカにおけるデング熱ワクチンの臨床試験を拡大し、小児 と青年を対象にしてメキシコ、コロンビア、ホンジュラス、プエルトリコにおいて新たな多施設共同試験を開始すると発 表しました。この新たな多施設共同試験は、以前にメキシコで実施された試験およびペルーで現在実施されている臨 床試験を補うものです。 これらの試験はいずれも、ラテンアメリカでデング熱ウイルスによる感染症を予防するための新しいワクチンの開発を さらに進展させることを目的としています。マラリアに次いで最も広く蔓延している熱帯病であるデング熱に対して、現 在のところ具体的な治療法はありません。 「1960年代、ラテンアメリカではデング熱はほとんど発生しないと考えられていました。その後、都市化や旅行による 移動の増加によって、デング熱の急速な流行がみられています。現在では、デング熱はラテンアメリカ全域において 深刻な公衆衛生上の問題となっています。これまでのところ、デング熱を媒介する蚊をコントロールすることでは、この 傾向を食い止めることはできませんでした。この地域におけるデング熱の流行を防ぐには、安全で効果的なデング熱 ワクチンが最も強く求められているでしょう。」と、カルソ・ヘルス・インスティチュート(Carso Health Institute)の理事長 ロベルト・タピア-コンジェル博士は述べています。 ラテンアメリカにおけるデング熱: 増大する社会的な負担 1952~1965年の間、ラテンアメリカの19カ国ではデング熱の流行はなくなったとされていましたが、1968年にデング 熱の流行が確認され、2007年までに、デング熱はラテンアメリカの全ての国に広がりました1。2008年と2009年には、 メキシコ、パラグアイ、ブラジル、ボリビア、アルゼンチンにおいて、深刻なデング熱の流行が報告されました。デング 熱の再興と急激な増加には、多くの要因が関わっています。なかでも都市化や旅行の増加は、この地域においてデ ングウイルスの伝播やウイルスの4種類のセロタイプすべての流行を助長しています。 「デング熱との闘いは公衆衛生上の最重要課題です。私たちは、ラテンアメリカにおいてデング熱の拡大が続いてい るとして、疫学的な警戒を続けなければなりません。メキシコにおける臨床試験は、デング熱ワクチンの開発を進める 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー www.sanofi-aventis.co.jp 上で重要なステップです。ラテンアメリカ全域に恩恵をもたらす研究にメキシコが貢献できることをうれしく思います。」 と、メキシコのフェデリコ・ゴメス小児病院(Children’s Hospital Federico Gomez)の医師であり、メキシコにおけるデン グワクチンの臨床試験の共同研究者であるホルヘ・メンデス博士は述べています。 「デング熱の重篤症例のほとんどが15歳未満の小児です。このことが入院の重大な原因となり、疾患負担の増大を招 きます。また保健医療制度におけるコストを増大させます。子どもにとって安全で効果的なデング熱ワクチンが切望さ れている今、コロンビアで小児を対象とした臨床試験をお手伝いできることをうれしく思います。」と、コロンビア国立衛 生研究所(National Institute of Health in Colombia)の生物媒介性疾患(デング熱と黄熱)の専門家であるパトリシ ア・ディアナ・ロハス・アルバレス博士は述べています。 デング熱ワクチンの国際的臨床試験について サノフィパスツールは、1990年代にデング熱ワクチンの開発を開始しました。最先端の4価ワクチン候補の臨床試験 は、2000年代に開始されました。サノフィパスツールの4価デング熱候補ワクチンの臨床試験(第I, II相臨床試験)は 非流行地(米国)および流行地(メキシコ、フィリピン)の成人と小児を対象に実施されています。全体としては、3回の ワクチン接種後、デング熱を引き起こすウイルスの4種類のセロタイプすべてに対して、免疫応答性が見られました。ワ クチンはどの接種後においても、同様の安全性プロファイルを示し、忍用性は良好でした2。 サノフィパスツールは現在、成人および小児を対象に、メキシコ、コロンビア、ホンジュラス、プエルトリコ、ペルー、フィ リピン、ベトナム、シンガポールおよびタイでもICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)ガイドラインに基づき、臨床試 験を実施しています。サノフィパスツールの4価デング熱候補ワクチンは、デング熱ワクチン開発おいて主導時な地位 を占めています。 デング熱について デング熱は、4種類のデングウイルス(1型から4型)によって発症する蚊媒介性疾患です。総体的に見ると、この疾患 は世界人口の半数近くにとって潜在的な脅威となっています。年間の推定感染者数は2億3千万人で、そのうちの 200万人はデング熱の最も重篤な症状であるデング出血熱(DHF:Dengue Hemorrhagic Fever)を発症しますが、そ のほとんどが小児です2。DHFは東南アジアでの主要な入院の原因疾患のひとつであり、限られた医療財源を大きく 圧迫しています。 デング熱は主にアジア、ラテンアメリカの熱帯および亜熱帯諸国で発生しており、毎年新たな地域へと感染が拡大し ています。さらに、オーストラリア(クイーンズランド州)および米国(プエルトリコ、テキサスからメキシコの国境地域、ハ ワイ、およびアメリカ領太平洋諸島)などの国にも広まっています。また、流行地域を旅行する多くの人が毎年感染し ています。 サノフィ・アベンティスについて 世界をリードする製薬企業の一社であるサノフィ・アベンティスは、医薬品の創製・開発・販売を通じて、人々の 生活の質の向上に取り組んでいます。 サノフィ・アベンティスは、パリ(Euronext: SAN)およびニューヨーク(NYSE:SNY)に上場しています。 サノフィパスツールはサノフィ・アベンティスグループのワクチン事業部門で、2008年には16億回接種分以上のワクチ ンを提供しました。これは世界中で5億人以上の人々に対してワクチンを接種したことになります。ワクチン業界にお ける世界的リーダーとして、サノフィパスツールは、20もの感染症から人々を守る多くのワクチンを提供しています。 「命を守る ワクチンを創る」という会社の伝統は、一世紀以上の歴史を有しています。サノフィパスツールはワクチンに 特化したメーカーとして世界最大級の企業であり、日々、研究開発に100万ユーロ以上を投資しています。詳しくは www.sanofipasteur.com または www.sanofipasteur.us をご覧ください。 今後の見通しに関する記述 このプレスリリースには、1995年民間有価証券訴訟改正法(修正を含む)でいう「今後の見通しに関する記述」が含 まれています。今後の見通しに関する記述とは、歴史的事実を述べるものではない記述です。これらの記述には、財 務計画と予測ならびにそれらの根拠となる前提、将来の事象、事業、製品およびサービスに関する計画、目標、意向 および期待に関する記述、ならびに、将来の実績に関する記述が含まれます。一般的に、今後の見通しに関する記 述は、「予想」、「期待」、「見込み」、「予定」、「予測」、「計画」などの表現によって識別されます。サノフィ・アベ 2/3 ンティスの経営陣はそのような今後の見通しに関する記述に反映された予想を妥当と考えますが、投資家は今後の 見通しに関する情報と記述がさまざまなリスクと不確実性の影響を受けやすく、それらの多くが予測困難であり、通常 サノフィ・アベンティスが制御できず、そのために実際の結果と進展が、今後の見通しに関する情報と記述の中で表 現された、暗示された、または予測されたものとは大幅に異なる可能性があることに注意して下さい。これらのリスクお よび不確実性には、サノフィ・アベンティスの2008年12月31日終了事業年度フォーム20-F年次報告書の「リスク要 因」および「今後の見通しに関する記述」項目を含む、サノフィ・アベンティスが作成したSECおよびAMFに対する公 の届け出の中で議論されているかまたは特定されているものに付随する不確実性とその他の事項が含まれます。サ ノフィ・アベンティスは、適用法によって義務付けられている場合を除き、今後の見通しに関する情報または記述の更 新または見直しを行う義務を負うものではありません。 参考文献: 1. Roberto Tapia-Conyer, Jorge F. Mendez-Galvan, Hector Gallardo-Rincon, The growing burden of dengue in Latin America, Journal of Clinical Virology, vol 46, September 2009 2. Bouckenooghe et al presented at 57th ASTMH annual meeting, New Orleans, December 2008 3. Dengue vaccine efficacy trials in progress, www.thelancet.com/infection, vol 9, November 2009 4. Jean Lang, Recent progress on Sanofi Pasteur’s dengue vaccine candidate. Journal of Clinical Virology 46, S2 (2009) 20–24 5. Beatty M Letson GW Margolis HS, Estimating the global burden of dengue., Am J Trop Med Hygiene 81, 5 :231 2009 3/3