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西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略(印刷用).
西予市 まち・ひと・しごと創生総合戦略 平成 28 年 3 月 31 日 西 予 市 本市は、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定するに当たり、第2次西予市総 合計画(以下「第2次総合計画」という。)の審議・検討と連携し、産官学金からなる審議 会を構成し、慎重に審議を重ね、ここに、次のとおり、西予市まち・ひと・しごと創生総 合戦略(以下「西予市総合戦略」という。)を策定する。 なお、本市は、第2次総合計画と同時に審議・検討をしていることから、人口減少対策 に集中しているものの、その内容は多分に重複することを予めお断りしておく。 目次 I 基本的な考え方 ................................................................................................................... 4 1 はじめに ........................................................................................................................ 4 1. 本市の現状と西予市総合戦略の策定 ....................................................................... 4 2. 人口減少の原因と課題 ............................................................................................. 5 ア 人口減少の原因分析 ............................................................................................... 5 イ 人口減少が引き起こす課題 .................................................................................... 6 1) 地域経済 ............................................................................................................. 6 2) 医療・健康・介護 ............................................................................................... 7 3) 結婚・出産・子育て ........................................................................................... 7 4) 社会インフラ ...................................................................................................... 8 5) 地域コミュニティ ............................................................................................... 8 3. 夕張市に学ぶ............................................................................................................ 9 2 西予市総合戦略について ............................................................................................... 9 1. 西予市総合戦略の位置づけ...................................................................................... 9 2. 第2次総合計画との整合性.................................................................................... 10 3. 西予市総合戦略の計画期間.................................................................................... 10 3 基本的視点................................................................................................................... 10 4 好循環に向けて ............................................................................................................ 11 1. しごとの創生........................................................................................................... 11 2. ひとの創生 .............................................................................................................. 11 3. まちの創生 ............................................................................................................. 12 II 政策の企画・実行に当たっての基本方針 ....................................................................... 13 1 従来の政策の検証 ........................................................................................................ 13 1. 総花的な政策.......................................................................................................... 13 2. 過度な公平性と市民の行政依存症 ......................................................................... 13 3. 保護主義政策.......................................................................................................... 13 4. 行政批判恐怖症 ...................................................................................................... 14 5. 企画立案力不足 ...................................................................................................... 14 2 まち・ひと・しごとの創生に向けた政策原則 ............................................................ 14 3 取組み体制と PDCA の整備 ........................................................................................... 17 1. 事業管理の意義 ...................................................................................................... 17 2. PDCA サイクルの確立 .............................................................................................. 17 ア 事業管理体制 ........................................................................................................ 17 イ 事業管理スキーム ................................................................................................ 18 ウ 進ちょく管理と目標管理 ..................................................................................... 20 1) 進ちょく管理 .................................................................................................... 20 2) 目標管理 ........................................................................................................... 20 3. 事業の評価手法 ...................................................................................................... 20 ア 中間評価 ............................................................................................................... 21 イ 年度評価 ............................................................................................................... 21 ウ 事業見直し方針 .................................................................................................... 21 1) 1=進ちょくも目標も達成している状態 ........................................................ 22 2) 2=目標を達成したが、進ちょくを達成しなかった状態 ............................... 22 3) 3=進ちょくは達成したが、目標を達成しなかった状態 ............................... 23 4) 4=進ちょくも目標も達成しなかった状態..................................................... 23 III 今後の政策の方向 ......................................................................................................... 24 1 政策の基本目標 ........................................................................................................... 24 1. 2つの「基本目標」............................................................................................... 24 ア 若者が戻ってくる雇用創出 .................................................................................. 24 イ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる ............................................. 24 IV 政策パッケージ ............................................................................................................... 26 I 基本的な考え方 1 はじめに 1.本市の現状と西予市総合戦略の策定 我が国は、生産年齢人口の減少や少子高齢化の進展により、65 歳以上の高齢者の割合 が 2025 年には 30.3%1と予測され、本市においては 42.1%2と経験したことがない超少子 高齢化社会をいち早く迎える。加えて、国では地方と東京圏等の大都市圏3との経済的格 差の拡大等が、若い世代の地方からの流出と大都市圏への一極集中を招いている。本市 においても、同様の傾向にあり、松山市を中心に、四国近隣の県庁所在市へ転出超過が 続いており、歯止めがかかる状況にない。大都市圏の合計特殊出生率は低いままである ため、大都市圏での労働力人口は今後減少とともに、世代交代と出身地意識の希薄化も 相まって、大都市圏へ都市圏から人口が吸い上げられ、都市圏へ本市のような小規模自 治体から人口が吸い上げられる、人口のバケツリレーともいうべき現象が発生する。 こうした人口減少や人口構造の変化は、集落の消滅、社会保障費の負担増加、税収の 減少による財政収支の悪化等、様々な分野にマイナス要因となり、それが悪循環し、状 況は一層悪化していく可能性が高い。このため、対処療法ではなく、根本的な課題を解 決していくための政策が必要となる。一自治体としての取組みで、これらを解決するに は極めて難しい状況にあり、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略をはじめとする国・ 県等の動きに呼応して、対応をしていかざるを得ない。 このような中、生産的でなく付加価値を創出しない形式的で形骸化したものにとらわ れていては、本市のような小規模自治体では長期的には行政運営すら危ぶまれる。本市 は、健全な行財政運営を維持しながら、あらゆる力を結集して、既存の価値観、前例、 自治体間の横並び意識といったものに縛られずに、旧套墨守4、守株待兎5的な考え方を 打破して、改革・チャレンジ精神をもって、本市の特性を活かした独創的で質の高い政 策を果敢に実行し、市民が安心して暮らせるまちづくりを実現するため、まち・ひと・ しごと創生法(平成二十六年法律第百三十六号)第 10 条第 1 項の規定に基づき、国及 び県の創生総合戦略を参考に、西予市総合戦略を策定するものとする。 1 平成27年度版高齢社会白書参照 西予市人口ビジョン参照 3 西予市総合戦略において、大都市圏とは東京区部及び政令指定都市を、都市圏とは大都市圏に含まれな い人口 50 万以上の市をいう。 4 旧套墨守(きゅうとうぼくしゅ)とは、古い習慣を改めず、かたくなに守り続けること(広辞苑第六版) 5 守株待兎(しゅしゅたいと)とは、古い習慣を固守して時に応ずる能力のないこと(広辞苑第六版) 2 4 2.人口減少の原因と課題 ア 人口減少の原因分析 行政は、その組織形態から縦割り的に行政課題をとらえがちであるが、人口減少がど うして進んでいくのか、社会構造として何がどうなって現在の状況を生み出しているの か、本市を取り巻く環境やそれぞれの課題を紐づけていくと、次のとおり、様々な要因 が複雑に連鎖している。人口減少がさらなる人口減少を発生させているのである。 人口減少 加速 消防団活 動に不安 治安悪化 の懸念 人口減少 加速 文化の衰 退 コミュニ ティ弱体 健康寿命 の低迷 高齢化 学校統廃 合が加速 介護者の 増加 交通弱者 の増加 出生数が 減少 地域交通 維持 晩婚・未 婚の増加 財政状況 の悪化 出会いの 機会が減 出産子育 てに不安 公共投資 に頼る 市内の若 者が減少 施設の維 持困難 子供教育 に不安 職員の削 減 若者の減 少が加速 産業が育 たない 希望の職 種がない 第一次産 業重視 企業誘致 重視 経済規模 の縮小 市内の若 者が減少 医療従事 者不足 観光客が 増えない 物が高く 売れない 人財が育 たない 知名度が 低いまま 産業戦略 の不在 ジオの認 知度不足 商店減少 人口減少 患者数の 減少 救急医療 が不十分 収入不足 空き家の 増加 買い物が 不便 郊外へ買 い物に 商店街の 空洞化 病院等経 営の悪化 地域医療 の弱体 戦略なき 都市計画 不動産が 割高 経済規模 の縮小 不動産の 滞留 資金調達 が困難 景観悪化 活気のな い中心部 職員の能 力不足 市民負担 の増加 起業文化 が未発達 行政サー ビス低下 出店がで きない 若者の減 少が加速 人口減少 加速 人口減少 加速 5 イ 人口減少が引き起こす課題 人口減少は様々な要因が複雑に絡み合って、加速度を増している状況である。具体的 に課題を列挙すれば、概ね、次のとおりである。 1) 地域経済 人口が減少することにより、地域内消費が低迷してくるのは理論上当然のことで、 地域内消費が低迷し、企業・商業が低迷して働く場所がないため、転出するという負 の連鎖に陥る。人口が少ない地域では商店が閉鎖し、中心部へ買い物に行く必要があ る。高齢化が進み、交通手段が必要となるが、利用者が少なく運行本数は減少、又は 廃止され、公共交通の利便性は悪くなる一方で、買い物へ行く機会を失い、少なから ず地域内での消費に影響を与えることとなる。 さらに業績悪化、経営を引き継ぐ若い世代が流出し、廃業する企業・個人事業主が 存在して、雇用の喪失が発生する。消費が減少することにより、市内総生産額は減少 して、所得が減少する。物が売れなくなること、人が減ることにより雇用が確保でき ず、企業の撤退が発生するおそれがあり、それに伴い人口減少が加速する可能性があ る。 2005 年 産業別 第1次産業 人 2010 年 % 産業別 4,801 22.7 農業 4,317 89.9 林業 95 漁業 人 % 2010 減少率 4,128 22.0 △14.0 農業 3,623 87.8 △16.1 2.0 林業 150 3.6 5.8 389 8.1 漁業 355 8.6 △8.7 4,470 21.2 第2次産業 3,440 18.3 △22.9 建設業 2,217 49.6 建設業 1,590 46.2 △28.3 製造業 2,253 50.4 製造業 1,850 53.8 △17.9 第3次産業 11,845 56.1 第3次産業 11,217 59.7 △5.3 総 21,116 総 18,785 第2次産業 数 第1次産業 2005→ - 数 - △10.7 愛媛県統計協会『統計からみた市町のすがた』参照 市の産業構造を就業者数でみると、2010 年では、第1次産業が 22.0%、第2次産業 が 18.3%、第3次産業が 59.7%となっており、第1次産業は県の平均の 8.3%を大きく上 回り他市町と比較すると第1次産業が占める割合が多くなっている。 6 農業経営者の平均年齢は 2010 年で 64 歳6で、後継者不足はあきらかであり、耕作放 棄地率7は 2005 年は 12.7%、2010 年には 15.9%8となっており、高齢化の進展にともな って、農業の担い手の減少、耕作放棄地の増大は不可避である。 就業者数で最も減少率が大きいのは、第2次産業で、特に建設業は 2012 年度には卸 売業、小売業・製造業に次ぐ3番目の売上高9となっているが、公共事業は縮小傾向に あり、 建設業就業者数は 2005 年の 2,217 人から 2010 年の 1,590 人へと激減しており、 雇用吸収の場として機能が衰えている。今後の市の財政状況を考慮すると公共事業の 抑制は続くため、現状の構造のままであれば、さらに悪化する可能性がある。 製造業(従業者4人以上)は、1事業所あたりの従業者数は 20 人に満たない小規模 事業所がほとんどであり、地域雇用の核となる一定規模の企業の新規立地もほぼない ため、事業所従業者数は 2005 年の 2,253 人から 2010 年には 1,850 人へと 17.9%の大幅 減を示している。 本市の特長として、福祉関連従事者が人口に占める割合が多く、福祉関連は地域の 大きな雇用の場として、貢献していると言えるものの、高齢化率は 2025 年の 42.1%を ピークに低下していくことが予測されるため、高齢者施設や高齢者に特化した経営で は立ち行かなくなる可能性がある。 2) 医療・健康・介護 市内には西予市民病院と野村病院の2つの公立病院があるが、人口規模と財政状況 を勘案すると2つの病院を維持すると共倒れするおそれがある。一方、むやみに患者 数を増やすと保険料に影響し、こちらも財政の圧迫につながりかねない。 介護においては、認定者数やサービス利用者数は人口減少とは反比例して増加する ことが予想され、介護保険事業財源の約 28%を負担する第2号被保険者(40~64 歳) の年齢層が減少して、介護保険の運営が立ち行かなくなるおそれがある。 3) 結婚・出産・子育て 結婚は晩婚化が進み、周りが結婚しないから等、価値観の多様化や変化によって、 結婚の必要性を感じない人が多くなり、婚期を逃すというようなケースも散見される。 また、出会いがないという人が多くなる一方で、積極的に出会いを求める人が少ない との指摘もある。 結婚・出産・子育てに関する意識調査では、理想の子どもの数が持てそうにない理 由で、結婚相手にめぐりあえそうにないという回答が 17.4%を占め、さらに結婚を希望 6 RESAS(農林水産省「農業センサス」再編加工)参照 耕作放棄地率とは、 (総農家の耕作放棄地面積+土地持ち非農家の耕作放棄地面積)÷(総 農家の経営耕地面積+総農家の耕作放棄地面積+土地持ち非農家の耕作放棄地面積) 8 RESAS(農林水産省「農業センサス」再編加工)参照 9 RESAS(総務省・経済産業省「平成 24 年経済センサス-活動調査」再編加工)参照 7 7 している人への公的支援について尋ねると、「婚活イベントの企画や助成」が 43.3%、 「結婚を希望する人に対する登録・紹介制度」が 25.7%となっており、若い年代が「婚 活イベントの企画や助成」 、年代が上がるにつれ「登録・紹介制度」を選択した人が多 い結果となっている。 意識調査を行うと婚活イベントや登録・相談制度を求める人が多いが、一方で積極 的に出会いを求める人が少ないというギャップが起こっている。 出生数に関しては、若い世代の減少、婚姻率の低下により婚姻件数はますます減少 し、さらに晩婚化で出生数が減少する悪循環となっている。結婚・出産・子育てに関 する意識調査では、理想とする子どもは3人が 51.2%と最も多くなっているが、希望通 り持てそうかとの問いに対し、48.8%は「どちらかというともてそうにない」 、 「もてそ うにない」と回答しており、 「年齢や健康上の理由」、 「子育てや教育にお金がかかりす ぎる」がその理由として大半を占めている。晩婚化も影響し、初産婦の年齢が約 29 歳 になっており、こちらも出生数が増加しない原因となっていると考えられる。 婚姻・出産の早期化については、結婚資金や子育て、教育費に費用がかかることが ネックとなり、収入が低い若い世代にとっては大きな負担になることから、結婚・出 産をためらう傾向がうかがえる。 4) 社会インフラ 社会インフラの最も大きな課題として施設の老朽化があり、旧町時代に公共施設を 整理せずにそのまま受け継いだため用途が重複する施設が多く、利活用されていない 非効率な施設が残されている。その施設を維持していくには多くの維持管理費がかか り、厳しい財政状況下でさらに財政負担を伴うことになる。 このような財政状況の下、人口減少する中でこのまま社会インフラを維持していく ことは困難であるものの、依然として社会インフラを求める要望は多く、維持管理費 を削減するどころか、新たな施設等の建設により、維持管理費が増える傾向にある。 人口が減少していく中、水道や道路、公共施設等の社会インフラといった市内のほ とんどの社会インフラは老朽化によって、更新時期を迎えていることから、今後財政 状況が一層悪化するおそれがある。 5) 地域コミュニティ 周辺部の過疎地域においては、小規模かつ高齢化した集落が多く点在しており、従 来の集落運営方法では地域コミュニティの維持が困難である。こうした「小規模・高 齢化集落」では、集落単体での地域コミュニティの底上げを図ろうにも担い手が慢性 的に不足している状況であり、さらに、若者の流出が拍車をかけている状況にある。 8 3.夕張市に学ぶ 財政破たんした夕張市の主な原因として、炭鉱閉山による人口の大幅な減少と閉山対 策、石炭に代わる産業、雇用の場として、第3セクターによる観光施設の整備と振興に 取り組み、過剰な投資を行った結果とされている10。 財政破たん後の6年間で 3,000 人近く減少し、ピーク時の1割以下となっており、高 齢化率は約 45%で全国トップ、15 歳未満の人口比率は全国最低になっている。また、行 政サービスは、ゴミ収集の有料化、軽自動車税は破たん後に 1.5 倍等、あらゆる利用料 金が全国で一番高く設定され、「全国で最高の負担、最低の行政サービス」となってい る。 人口減少の側面では、財政破たん後、20 代後半と 30 代前半の減少率が大きく、その 子ども世代年齢の減少率も多いことから子どもがいる若い世帯の転出があったことが 考えられ、緩慢で非効率な財政支出が人口減少につながることを物語っている。 財政破たんした状況がどうなるか理解している市民は必ずしも多くはないと思われ るが、自分とは無関係ではなく、気を引き締めておかなければ、明日は我が身である。 財政破たん前後における年齢階層別人口減少率 2000 年→2005 年 2005 年→2010 年 男 男 女 女 5-9 歳 → 10-14 歳 -6.4% -9.7% -11.0% -15.6% 10-14 歳 → 15-19 歳 -29.3% -25.6% -27.3% -26.3% 15-19 歳 → 20-24 歳 -39.7% -44.1% -36.5% -44.4% 20-24 歳 → 25-29 歳 10.80% 3.10% -7.00% -3.30% 25-29 歳 → 30-34 歳 5.40% -14.50% -1.10% -19.70% 30-34 歳 → 35-39 歳 6.60% -7.20% -3.50% -13.20% 35-39 歳 → 40-44 歳 0.00% -1.00% -4.40% -11.10% 40-44 歳 → 45-49 歳 -7.30% 2.90% -3.90% -6.70% 45-49 歳 → 50-54 歳 0.00% 6.00% -2.70% -9.00% 50-54 歳 → 55-59 歳 -6.10% -2.50% -10.40% -11.20% 出典:北海道 13-夕張 4 去った人残った人(北海道)-島田恵司 村を行く・町を行く 2 西予市総合戦略について 1.西予市総合戦略の位置づけ 西予市総合戦略は、まち・ひと・しごと創生法(平成二十六年法律第百三十六号)第 10 夕張市の財政破綻の軌跡と再建の課題(自治総研通巻 384 号 2010 年 10 月号)参照 9 10 条第 1 項の規定に基づき、努力義務の一環として策定するものであり、本市の計画体 系としての位置づけは、第2次総合計画の下位計画である実施計画と位置付けられる。 2.第2次総合計画との整合性 第2次総合計画は、超少子高齢化社会と人口減少社会を特に課題と認識して策定され ており、また、西予市総合戦略は、第2次総合計画の下位計画であることから、整合性 を確保しなければならず、これらの課題に特化した計画である。 3.西予市総合戦略の計画期間 西予市総合戦略の計画期間は、国の方針に基づき、平成 28 年4月1日から平成 32 年 3月 31 日までとする。なお、地方創生に先行して取り組んだ平成 27 年4月1日から平 成 28 年3月 31 日までの期間をこれに加え、通算計画期間を5年間とする。 3 基本的視点 人口減少を緩和し、地方創生を成し遂げるため、次の基本的な視点から、人口、経済、 地域社会の課題に対して一体的に取り組むことが何よりも重要である。 ① 都市圏への人口流出に歯止めを 本市から都市圏への人口流出に歯止めをかけるため、都市圏と同じ土俵で魅力を勝負 するのではなく、故郷を愛する人財を育成し、新しいことにチャレンジすることによっ て、成長し、しごとを生み育て、人を呼び込み、生涯暮らせるまちづくりを実現する。 ② 若い世代にもチャンスを 若い世代の都市圏への片道切符を解消するため、当該世代が安心して就労し、希望通 り結婚し、妊娠・出産・子育てができるような社会環境を実現する。 また、若い世代の起業・創業支援や事業承継を促す仕組みを実現する。 ③ 地域間連携を 本市の予算と人員で行えることは多くなく、また近隣市町も同様の悩みを抱えている ことから、これらの市町だけではなく、市内外の関係者とのさらなる連携と機能分担を 模索し、より効率的な行政運営を実現する。 これまでの社会形成の過程によって、構造的に生じてしまったこれらの問題を解決する には、解決する強い意志を持ち続けた上で、長期間かかることが予想される。本市が人口 減少自体を克服することは難しいが少しでも歯止めをかけ、日本全体が衰退することを避 けるためにあらゆる可能な方策をとらざるを得ない。 10 4 好循環に向けて 条件さえ整えば、地方に住みたいと希望する方々は多くいると聞く。本市は、条件不利 地域であるが、居住地に向いた用地の少ない南予に限って目を向ければ、沿岸部、中山間 部は別として、居住に適する盆地部には農地をはじめとする市街化されていない用地が未 だ豊富にある。つまり、発展余地が残されている。事実、南予地域からの人口は流入超過 状態である。このため、本市のみならず、周辺市町に仕事が適度に存在し、住生活環境が 良好であれば、本市の将来性を過度に悲観し、活動意欲を削ぐ必要はない。そのためにも 関係する者が広く連携する必要があり、それぞれが適切な役割分担をしていく必要がある。 国が示す「地方に、「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循 環を確立することで、地方への新たな人の流れを生み出すこと、その好循環を支える「ま ち」に活力を取り戻し、人々が安心して生活を営み、子どもを産み育てられる社会環境を つくり出す」という好循環の流れを周辺市町と連携し、作り出すことが極めて重要である。 このため、次に示すような、まち・ひと・しごとの創生に取り組むことが必要である。 1.しごとの創生 国も指摘しているように、人は仕事に「賃金」「安定」そして「やりがい」を求める ようになったと考えられる。特に、大学全入時代11に突入し、高学歴化が進むことによ り、その流れは加速化する可能性がある。本市は行政であり、しごとを生み出す専門家 ではなく、それはあくまで民間が行うべきことである。 本市の地域経済については前述のとおりであるが、それに対し本市は第一次産業への 経営支援と企業誘致(特に工場誘致)の二本柱として産業政策に傾注し過ぎたため、現 在発生している可能性のある雇用のミスマッチ12を解消することは難しく、仮にこれら の産業が発展したとしても、雇用のミスマッチにより担い手不足に陥ってしまうおそれ がある。 このため、本市はまずこの二本柱の認識を改めることから始めなければならない。認 識を改めた上で、地域に根付いた第三次、第二次産業にも目配せをしていかなければな らない。労働力人口が減少していく中で、老若男女問わず、活躍できる場の創造が求め られる。 2.ひとの創生 本市の住生活環境は、都市圏と比較すれば利便性の観点から魅力が薄れるものの、都 11 全大学の入学志望者総数が大学の定員総数を下回り、えり好みしなければ志望者全員が いずれかの大学には入学できるようになる時代。全入時代。 (デジタル大辞泉参照) 12 平成 23 年度学校基本調査によると大卒者における農林漁業従事者及び生産工程従事者 への希望者はわずか数%に過ぎない。 11 市圏にはない魅力があるのもまた事実であり、類似の自治体は多いことから、競合する こともまた多い。 このように競合ひしめく中、しごとの創生を図りつつ、若者の地方での就労を促すと ともに、内部人財の育成と外部人財の獲得、この両輪をうまく進めながら、地方への移 住・定着を促進するため、あらゆる政策を動員する必要がある。 このためには、国や県の助成等を確保しつつ、暮らしの環境を心配することなく、地 方でのしごとにチャレンジでき、安心して子どもを産み育てられるよう、結婚から妊 婦・出産・子育まで、切れ目のない支援を実現することが求められる。 なお、本市は財政基盤脆弱であることから、他の自治体の横並びを意識するなどによ り、家計等における安易な財政支援をしてしまえば、財政がひっ迫し自治体運営の維持 もままならない状況に陥る可能性があるなど、後顧の憂いとなることに留意すべきであ る。 3.まちの創生 しごとの創生とひとの創生が機能し、悪循環を解消せしめ、好循環としていくために は、地方での生活やライフスタイルの素晴らしさを実感し、安心して生涯暮らせるまち づくりが必要となる。特に、ICTの発展により、誰もがその気になりさえすれば、世 界の誰とでも容易につながり、ほしい情報にアクセスすることができ、都市圏との格差 を解消するためにも、必要なインフラである。 また、行政インフラの過度な分散による経費増加を抑制し、人の孤立を生み出さない ためにも、まちのコンパクト化、公共交通網の形成推進、災害への備えなど、本市の特 性に即した地域課題の解決と、活性化に取り組むことが求められる。 これらの取組みは、相互に一体的に取り組まれ、相乗効果を上げていく必要がある。そ のためには、直感行政から脱却し、データをもとに効果を検証しながら、希望を捨てず、 失敗を創意工夫によって乗り越えていく忍耐力が必要である。現在の社会構造は昨日今日、 急に出来たわけではない。課題は根深く、本市の状況を冷静に見れば、容易に解決はなさ れないだろう。ゆえに、何よりも、粘り強さが求められる。 12 II 政策の企画・実行に当たっての基本方針 1 従来の政策の検証 本市がこれまで講じてきた、地域経済・雇用対策や少子化対策については、個別の政策、 個別の課題にとっては、一定の成果が認められるものの、大局的に見れば、人口減少に歯 止めがかかっているどころか、社会構造の変化にあらがえず、人口減少が加速していると いった傾向にある。その要因として、国が指摘する(1)「府省庁・制度ごとの「縦割り」構 造、(2)地域特性を考慮しない「全国一律」の手法、(3)効果検証を伴わない「バラマキ」、 (4)地域に浸透しない「表面的」な施策、(5)「短期的」な成果を求める施策といった点が 挙げられており、本市にも当てはまるものがある。本市として追加をするのであれば、次 の点も要因と考えられる。 こういった現状を、本市の政策に係る者は誰しも肝に銘じ、現状を反省し、その実効に 取り組まなければならない。 1.総花的な政策 本市の財政力、人財力からすれば、都市圏のような広範囲の政策をあれもこれもやれ る余裕はなかったが、合併を優先させたために、合併前から存在していた旧町単位の政 策を縮小・廃止することには時間がかかってしまっている上、新市の特色ある政策が追 加され、政策が調整されず、類似の事業や小粒な事業が乱立し、企業・人財育成などの ソフト的な事業は中途半端になってしまったものも散見される。 2.過度な公平性と市民の行政依存症 行政は憲法に謳う法の下の平等原則に基づき、平等、公平を尊重してきた。しかし、 憲法の保障していない領域にまで過度の公平性を持ち込んでしまえば、努力する者がい なくなってしまう。その流れの先にあるのが、自治機能を含むあらゆる面での行政依存 である。これを安易に許容してきてしまったため、自縄自縛で動きづらくなってしまっ ている。 3.保護主義政策 大都市圏、都市圏では市場競争により、生産性を高め、成長が促されている側面があ る。一方、本市においては、市内の中小企業を保護する観点から、市内の事業者を競わ せて成長を促すのではなく、経営を維持させようと保護する政策を重視してきた。結果 として、市内の事業者の高度化、大規模化が進まず、雇用のミスマッチを助長してしま っている可能性がある。市内の産業を維持することは重要ではあるものの、このような 形が継続すれば、ますます、大都市圏、都市圏に人財が吸収される可能性がある。 13 4.行政批判恐怖症 本市のような小規模自治体は、改革を推し進めつつ、小さな失敗を繰り返し、大きな 成功を掴む以外に残された道はない。にもかかわらず、未だ聞いていない一部の市民か らの批判を過度に恐れる傾向があり、このため、小規模な改革ですら前に進まないとい うこともしばしば散見される。 5.企画立案力不足 これらに共通するのは、職員の企画立案能力不足である。事務処理能力は向上しつつ あるものの、企画立案能力不足は長年課題となっており未だに解消できていない。課題 に気づき、データで確認し、課題解決策について新しいことを企画し、スケジュールを 立て、それを実行し、効果を検証して、見直すといった一連のプロセスに慣れておらず、 結果として一部の有能な職員に負荷が発生している。 また、企画立案能力不足を補うため、視察や研修等への参加を行っているが、OJT の意識が希薄であり、研修等の内容を職場で活かしきれず、能力向上に寄与していない 可能性がある。また、視察や研修等の内容を真に受けすぎ、自ら考えずに、始めてしま う事業も散見される。 2 まち・ひと・しごとの創生に向けた政策原則 こうした従来の政策の弊害を排除し、人口減少の克服と地方創生を確実に実現するため、 国が示す5つの政策原則、愛媛県の総合戦略の理念並びに第2次総合計画の基本理念及び 西予市綱領八策を踏まえ、関連する施策を展開するものとする。 まち・ひと・しごと創生総合戦略 Ⅱ.政策の企画・実行に当たっての基本方針 2.まち・ひと・しごとの創生に向けた政策5原則 「まち・ひと・しごと創生」政策5原則 (1)自立性 各施策が一過性の対症療法的なものにとどまらず、構造的な問題に対処し、地方公 共団体・民間事業者・個人等の自立につながるようなものであるようにする。また、 この観点から、特に地域内外の有用な人材の積極的な確保・育成を急ぐ。 具体的には、施策の効果が特定の地域・地方、あるいはそこに属する企業・個人に 直接利するものであり、国の支援がなくとも地域・地方の事業が継続する状態を目指 し、これに資するような具体的な工夫がなされていることを要する。また、施策の内 容検討や実施において、問題となる事象の発生原因や構造的な背景を抽出し、これま 14 での施策についての課題を分析した上で、問題となっている事象への対症療法的な対 応のみならず、問題発生の原因に対する取組を含んでいなければならない。 (2)将来性 地方が自主的かつ主体的に、夢を持って前向きに取り組むことを支援する施策に重 点を置く。活力ある地域産業の維持・創出、中山間地域等において地域の絆の中で心 豊かに生活できる環境を実現する仕組み等も含まれる。なお、地方公共団体の意思に かかわらず、国が最低限提供することが義務付けられているナショナルミニマムに係 る施策に対する支援は含まれない。 (3)地域性 国による画一的手法や「縦割り」的な支援ではなく、各地域の実態に合った施策を 支援することとする。各地域は客観的データに基づき実状分析や将来予測を行い、 「都 道府県及び市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定するとともに、同戦略に 沿った施策を実施できる枠組みを整備する。国は、支援の受け手側の視点に立って人 的側面を含めた支援を行う。 したがって、全国的なネットワークの整備など、主に日本全体の観点から行う施策 は含まれない。施策の内容・手法を地方が選択・変更できるものであり、客観的なデ ータによる各地域の実状や将来性の分析、支援対象事業の持続性の検証の結果が反映 されるプロセスが盛り込まれていなければならず、また必要に応じて広域連携が可能 なものである必要がある。 (4)直接性 限られた財源や時間の中で、最大限の成果を上げるため、ひとの移転・しごとの創 出やまちづくりを直接的に支援する施策を集中的に実施する。地方公共団体に限らず、 住民代表に加え、産業界・大学・金融機関・労働団体(産官学金労)の連携を促すこ とにより、政策の効果をより高める工夫を行う。 この観点から、必要に応じて施策の実施において民間を含めた連携体制の整備が図 られている必要がある。 (5)結果重視 効果検証の仕組みを伴わないバラマキ型の施策は採用せず、明確な PDCA メカニズム の下に、短期・中期の具体的な数値目標を設定し、政策効果を客観的な指標により検 証し、必要な改善等を行う。 すなわち、目指すべき成果が具体的かつ適切な数値で示されており、その成果が事 後的に検証できるようになっていなければならない。また、成果の検証結果により取 15 組内容の変更や中止の検討が行われるプロセスが組み込まれており、その検証や継続 的な取組改善が容易に可能である必要がある。 愛媛県版まち・ひと・しごと創生総合戦略 第1 はじめに 1 戦略の基本理念 ① つながり実感愛媛の実現《人と人との絆を大切にする》 ② オリジナル愛媛の創造《愛媛らしさを発揮する》 ③ 愛媛コーディネートの確立《愛媛の魅力をつなぎ合わせて強みを高める》 ④ ニュー・フロンティア愛媛の追求《自ら道を切り拓き新しい分野へ挑戦する》 第2次西予市総合計画 I 総論 4 基本理念 1. 基本理念 一、常に危機感 一、常にチャレンジ 一、常に一歩先行く 一、常に市民と共に手をとりあって 2. 西予市綱領八策 一、地域のたからを活用し、 一、市全体で 一、スピード感を持って 一、新しいことにチャレンジすることによって、 一、成長し、 一、しごとを生み、育て 一、ひとを呼び込み 一、生涯暮らせるまちづくりを実現する。 16 3 取組み体制と PDCA の整備 1.事業管理13の意義 国の創生総合戦略は、すでに一度改定されていることから、毎年度その進ちょくに応 じ、内容を改定していくものと推察され、本市の戦略も状況に応じ、随時見直していく 必要がある。 他方、本市における事業管理については平成 18 年度に行政評価システムを導入した ものの、経験不足な状態からの出発であるにもかかわらず、いきなり理想的なアプロー チを採用したため、きめ細かい事業管理を始めてしまい、また、予算と十分に連動せず 評価のための評価となってしまったために、真の意味で PDCA サイクルが機能している とは言い難い。 また、本市では、事業計画がそもそもないものもあるばかりか、計画があったとして も、職員が掛け持ちで複数の事業を抱えることもあって、進ちょく管理が不十分なとこ ろがあり、また、あまり計画を見直すこともなされない傾向も見受けられ、職員に計画 に基づいて事業を実施するといった癖が十分についているとは言い難い。 しかし、戦略や計画づくりは、国からその策定を求められるものの、何も国や県の助 成金等を獲得するための道具ではない。複数の計画内容を整合性や相乗効果があるよう に調整しつつ、どのタイミング、誰が何をするのか、戦略や戦術等を明記し、それをも とに市全体で行動していくための方針である。西予市総合戦略が絵に描いた餅にならな いよう、少なくとも進ちょく状況の把握や、効果測定による目標管理を行う必要がある。 不慣れな事業管理をきめ細かく行った場合に十分に機能しなかったことから、本市の現 状の能力を冷静に捉え、身の丈にあった完璧ではないが不十分ではない管理をしていく 必要がある。 このため、事業管理には様々な分野の管理が存在するが、①事業の進ちょく状況、② 事業の目標達成状況、つまり、進ちょく管理と目標管理の二つの軸で、毎年度、第2次 総合計画とともに、管理するものとする。 2.PDCA サイクルの確立 ア 事業管理体制 事業管理が不慣れな本市において、目標管理及び進ちょく管理が機能するためには、 管理を努力可能な水準に単純化し、現場で定着するまで繰り返すことが何より重要とな ってくる。このためには、管理体制を整えた上で、毎年度必ず行う(ルーティーン化) とともに、予算反映と過度な業務負担が生じないよう、予算編成過程に組み込んでいく 13 プロジェクトマネジメントともいう。事業を、計画に基づき、体制、計画の目的、目標、 納期、品質等を確保するために、行う管理手法の集合体をいう。 17 ことが重要である。 また、進ちょく管理や目標管理について、本市の状況をよく理解する専門家がいない 状況の中、市民らで構成する第三者機関等が毎年度定期的に評価することは、市民感覚 は重要であるものの、行政実情の見識が十分でない方々に直感的な評価を行わせれば、 評価責任が曖昧になるため適切ではない。一方で、自己評価だけを行う場合にはお手盛 り評価になりがちであり、これも避けなければならない。 このため、次のとおり、進ちょく管理は事業全体に関連することから事業全体の調整 役として総合政策課が、目標管理は効果検証の一環であり予算査定と密接に絡むことか ら予算編成権を持つ財政課がそれぞれ行うことで、お手盛りにならず、専門的に評価を し、政策全体の調整及び予算編成が可能となる。 加えて、理事者らによる最終的な意思決定も必要となることから、これらの課を事務 局として、まち・ひと・しごと総合戦略本部(以下「戦略本部」という。)及び同本部 幹事会(以下「幹事会」という。 )を設置し、また、戦略期間の折り返し地点において 外部からの事業評価をするための第三者機関として、実際に地方創生の第一線で活躍し ている者が含まれ、第2次総合計画の評価機関として設置される西予市総合計画審議会 と同程度の機関(以下「外部評価委員会」という。)に、第2次総合計画の評価ととも に、西予市総合戦略の評価を求めるものとする。 イ 事業管理スキーム 以上を踏まえ、5年間の PDCA サイクルを確立するための事業管理スキームは次の表 のとおりとなる。すなわち、毎年度定期的に行うものと、中間的に外部者を入れた評価 を行うものとに分けつつ、前者を年度評価、後者を中間評価として、それぞれ進ちょく 管理と目標管理の二つの軸で管理することにより、事業の歯車を計画どおり進め、又は 軌道修正し、西予市総合戦略の目標を達成する。 18 19 10月 11月頃~ 進捗 報告 4月 2月頃 進捗 報告 1月 3月 2年度目 4月~ 事業内容 見直し スケ ジュール 見直し 定期 進捗報告 事業存続 検討 進ちょく管理 事業体制 見直し ※各種計画 改定案決定 10月 10月頃 進捗 報告 1月 11月頃~ 進捗 報告 4月 2月頃 4年度目 3月 4月~ 5年度目 外部評価 (中間評価) 予算執行 議会議決 (変更反映) ※各種計画 改定案決定 本部報告 (意思決定) 予算査定 (事業評価) 目標管理 予算要求 (計画変更) ※各種計画 改定案作成 外部評価 予算要求 予算査定 本部報告 議会議決 予算執行 9月頃 進捗 進捗 報告 報告 7月 3年度目 二つの軸で管理することにより、事業の歯車を計画どおり進め、又は軌道修正し、目標を達成 ※各種計画 改定案作成 予算要求 予算査定 本部報告 議会議決 予算執行 10月頃 進捗 進捗 報告 報告 7月 1年度目 事業管理スキーム 詳細については、次のとおりとする。 本事業管理スキームについては、予算編成ガイドラインに盛り込むものとする。 ウ 進ちょく管理と目標管理14 1) 進ちょく管理 事業の進ちょく管理については、当該事業を推進している所管課自らが管理しなけ ればならない。しかしながら、所管課は目の前の業務に集中しすぎるきらいがあり、 また、本市は事業管理に不慣れなところもあるため、総合政策課が、第2次総合計画 とともに、4半期に一度(7月、10 月、1月、4月) 、進ちょく状況を把握し、部長会 後に戦略本部を、課長会後に幹事会をそれぞれ開催し、進ちょくの報告をするものと する。 また、当該事業の主管課は、進ちょく管理の結果、予定が遅れている場合には、ス ケジュール、事業内容、体制の順に、事業を成功するための手立てを、遅くとも次年 度当初予算要求時までに考え、事業として体をなしていないなど極端な場合には事業 の存続についても検討する。 2) 目標管理 直感や伝聞情報、好きか嫌いかに関わらず、国が示す方針のとおり、客観的なデー タによる各地域の実状や将来性の分析、支援対象事業の持続性の検証に勤めなければ ならず、その結果が政策の見直しに反映させるものとなっている必要がある。一方、 本市の身の丈にあった管理にしなければ、画餅となってしまって意味がない。 このため、①課題を解決し、どういう状態になりたいか、その方向性を定める目的、 ②その目的を達成するために、何時までに、何がどの程度の状態になっているのかを 定める数値目標によって管理する。また、②の数値目標は容易に把握可能なものを指 標として設定しなければならない。 目標管理は、政策の効果検証がその目的となり、その事業の廃止、見直しに直結す るものであることから、第2次総合計画とともに、次年度当初予算編成時に確認し、 予算査定に反映するものとする。 3.事業の評価手法 事業の評価は、計画期間の3年目に行い、大枠での事業の目的、目標や内容の見直し をするための中間評価と、事業のスケジュール、内容や体制を調整するための年度評価 14 進ちょく管理では、その事業がスケジュールどおりに進むように事業管理するものであ る。目標管理は、その事業を行った結果、政策目的、目標を達成するように事業を管理す るものである。工程の管理と結果の管理という意味で異なる。 20 の二つで実施する。 ア 中間評価 中間評価は5年間の戦略期間のちょうど中間年度に、過去の事業結果を振り返り、こ のまま進めるのか否かを大枠で評価し、事業の内容の抜本的変更や、数値目標の変更を 行うものである。すぐに効果が出ないからといって、事業内容や目標をコロコロと方針 を変えてはならないが、ある程度事業を実施した後、過去を振り返り、成功していれば よい良い状態に、失敗していれば対策を立てるか、縮小、廃止をしていかざるを得ない。 中間評価は、総合政策課が、平成 31 年度当初予算編成に先駆けてとりまとめを行い、 当該事業の主管課は、事業見直し方針を踏まえ、予め定められた当該事業の撤退条件に 基づき、①スケジュールの大幅な見直し、②事業内容の大幅な見直し、③事業規模の見 直し、④事業目標の見直しのいずれかを選択した上で、外部評価委員会の評価を受け、 予算要求に臨むものとする。なお、外部評価委員会の評価前までに当該変更部分につい て、事業の事業計画の変更案を作成しておくものとする。 財政課は中間評価が適正になされているか否かを財政的な観点で確認し、評価の修正 を行い、総合政策課と調整の上、予算編成を行い、戦略本部に報告するものとする。 イ 年度評価 年度評価は毎年度、次年度当初予算の編成に合わせて、行う評価である。年度評価は、 総合政策課が行う進ちょく報告のとりまとめを踏まえ、財政課が目標管理の観点から、 評価をし、予算に反映させ、戦略本部に報告する。当該事業の主管課は、①スケジュー ルの小幅な見直し、②事業内容の小幅な見直し、③事業目標の見直し、④事業規模の見 直しのいずれかを選択した上で、予算要求に臨むものとする。なお、予算要求時までに 当該変更部分について、事業計画の変更案を作成しておくものとする。 ウ 事業見直し方針 それぞれの事業を評価し、①目標が達成しているのか、不十分な状態か、②事業の進 ちょくは予定どおり達成しているか、不十分か、それぞれの軸で評価し、それぞれの評 価に応じ、次の方針に基づき、事業の見直しを行うものとする。なお、詳細については、 別途定める。 21 目標達成 2 1 進ちょく達成 進ちょく未達成 4 3 目標未達成 1) 1=進ちょくも目標も達成している状態 1は、事業がスケジュールどおりに進み、目標を達成している状況である。 この場合、主管課は、①相乗効果のある新たな取り組みはできないか、②現状に改 善する点はないか、③安定的に事業を行い、政策の効果が定着する方法について検討 し、総合政策課と調整するものとする。 また、総合政策課と財政課は、計画どおりであるものの、計画が容易であった可能 性もあることから、本事業が引き続き事業の目的を達成するために有効であるか否か、 目標設定が安易な設定であったか否かを検証するものとする。 2) 2=目標を達成したが、進ちょくを達成しなかった状態 2は、事業がスケジュールどおりに進まなかったものの、当初の目標を達成してし まった状況である。原因として、事業を行った結果、目標を達成すべきものが、その 前に目標を達成していることから、目標が安易なものに設定されているなどの事由が 考えられる。 この場合、主管課は、①目標と事業内容の因果関係の見直し、②事業目標の見直し、 ③事業内容の見直しについて検討し、総合政策課と調整するものとする。合わせて、 スケジュールの見直し、体制の見直しを考慮するものとする。 22 3) 3=進ちょくは達成したが、目標を達成しなかった状態 3は、事業がスケジュールどおりに進んだものの、当初の目標を達成することがで きなかった状態である。原因として、事業内容と目標に相関関係が希薄だった、目標 が高めに設定されていた、事業が小粒過ぎた、体制が不十分であったなどの事由が考 えられる。 この場合、主管課は、①目標と事業内容の因果関係の見直し、②事業内容の見直し ③事業目標の見直しについて検討し、総合政策課と調整するものとする。なお、体制 の見直しが必要と判断したときは、総務課と調整するものとする。 4) 4=進ちょくも目標も達成しなかった状態 4は、事業がスケジュールどおりに進まず、結果として当初の目標を達成すること ができなかった状態である。原因として、様々な事由が考えられる。 この場合、主管課は、あらゆる面から事業の見直しを行わなければならない。年度 単位で、①スケジュールの見直し、②事業内容の見直し、③事業規模の見直しを検討 し、総合政策課と調整するものとする。なお、体制の見直しが必要と判断したときは、 総務課と調整するものとする。 23 III 今後の政策の方向 1 政策の基本目標 「総合戦略」は、政策の「基本目標」を明確に設定し、それに基づき適切な施策を内容 とする「政策パッケージ」を提示するとともに、政策の進ちょく状況について重要業績評 価指標(KPI)で検証し、改善する仕組み(PDCA サイクル)を確立する必要がある。 こうした観点から、政策の「基本目標」については、本市の人口・経済の中長期展望を 示した「西予市人口ビジョン」を踏まえ、西予市総合戦略の目標年次である 2020 年におい て本市として実現すべき成果(アウトカム)を重視した数値目標を設定している。 1.2つの「基本目標」 国の総合戦略の基本目標に合わせ、西予市総合戦略における基本目標は次のとおりと する。 ア 若者が戻ってくる雇用創出 起業・創業や事業承継を中心として、高学歴となった若者が積極的に地元に戻ってく るための雇用創出支援を行う。観光・物産販売など第一次産業との相乗効果を上げやす い産業の振興を行う。特に、観光においては、観光関係の施設が相互にバラバラに動い ており、企画も単発になりがちであることから、これらをコラボレーションして取り組 んで行く必要がある。市外から特に若い観光客の流れを作るためには、メジャーになっ た版権ものとのコラボレーションも積極的に行い、プロモーションをしていく必要があ る。 また、第一次産業において、その産業イメージをクールでカッコいい職業に変化させ、 集団化することで役割分担を図り、就業促進と規模拡大を図っていく。 <重要業績評価指標(KPI)> ○ 現在の社会減少率が 2045 年までに段階的に半減、2045 年以降はその状態を維持 ○ 2020 年における市内総生産 900 億円維持 イ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる 若い世代の結婚・子育ての希望が実現するならば合計特殊出生率は 1.8 程度の水準ま で改善することも見込まれている。そのためにも、まずは出会いの場の減少を解消する 必要がある。歳を重ねるごとに結婚しづらくなることもあり、若い世代のうちから出会 いの機会を多く設けることが必要である。 出会い・結婚・出産・子育てと切れ目のない支援を行うことにより、合計特殊出生率 24 を上昇させる。 <重要業績評価指標(KPI)> ○ 2035 年に現在の合計特殊出生率 1.67 から、段階的に 2.00 に上昇 ○ 2020 年における総人口 38,000 人維持 25 IV 政策パッケージ 西予市総合戦略においては、総合計画の各政策パッケージと連動し、超少子高齢化社会、 人口減少社会に対する対応に特化した政策をパッケージ化した。 課題は複雑に絡み合いながら発生していることから、市内の関係機関が協力して、一致 団結して取り組む必要がある。これは財政と人員の厳しい本市の状況からすれば必然的で もある。このように、一部局だけ行動するのではなく連携していくことが求められる。 内容については、進ちょく管理、目標管理による見直しのほか、国や県の検討状況に応 じ、不断に見直していくこととする。 政策パッケージの目次(ページ) 様式の説明・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 しごとの創生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 産業総論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 商工業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 農業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 林業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 水産業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49 観光・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 ひとの創生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58 結婚・出産支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 子育て支援(乳幼児)・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 子育て支援(義務教育)・・・・・・・・・・・・・・・・・67 高齢者福祉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71 生涯学習・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 健康増進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・79 医療・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 社会福祉総論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87 まちの創生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92 移住・定住・安住・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 ジオパーク・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97 不動産の流動化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101 まちデザイン(都市計画)・・・・・・・・・・・・・・・・105 地域コミュニティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・109 コンパクトシティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・113 26 1.政策体系(様式の説明) 政策コード 省略 政策名 結婚・出産支援 関連構想 1.人口減少 第2次西予市総合計画基本構想との関連を記載 2.行政課題 課 人口減少が深刻さを増し、社会経済に様々な負の影響を与えている。人口減少を抑制するためには 題 子どもを増やしていくこと、つまりは結婚数を増やす必要がある。ところが、非婚化や晩婚化に伴い、一 概 人世帯や子を多く設けられない家庭が増加傾向にあり、その原因として、自分の時間を優先する価値観 要 の醸成、出会いの機会の減少、収入に対する不安などが考えらえる。 現象が発生する要因分析図 上流から下流に向けて、課題が連鎖的に発生しているイメージ図 男女共同 参画推進 各種助成制 度 雇用対策 経済活動の 低迷 職場の減少 出会いの仲 介が難しい 男女の職種 が偏りがち 収入が低い 出会いの場 が減少 仕事に比重 がかかる 子育てへの 不安 結婚相談 プライバシーの 重視 出会う人がそ もそも減少 婚活イベン ト開催 出会う機会が 減少 独身を選択 子育て支 援 晩婚化、非婚 化 合計特殊出 課題の負の連鎖につい 生率の低下 て、体系的に示してい る。灰色の□囲みは、既 存事業を表し、点線□ 人口減少 は、他分野での既存事 業を表す。 高齢出産の 割合増加 健康問題で 妊娠しづらい 理想の子供 数との隔たり <解説> 上記図の概要について解説 ① 社会経済活動の低迷により、個人収入が不安定となり、働く職場の数も減少をしている。 ② 少ない職場の中でも職種により、男女の偏りが見られる上に、近年、個人のプライベートが尊重され、独 身者に対する異性の紹介は控え気味の風潮となり、、出会いの場が減少している。 ③ 収入面の不安定さから仕事に対する比重が重くなり、出会いの機会を作りにくい状況となっている。さら に、個人年収が少ないため、結婚して家庭を築き、子育てをするという将来像が描きにくい。 ④ プライベートを重視する独身者もあり、結婚推進委員会による成婚数の実績は十分とは言えない。 ⑤ これらから、晩婚化、非婚化が進行し、高齢出産等の影響も加わり、希望する子どもの数が持てないと いう状況がある。その結果、合計特殊出生率の低下、さらには人口減少へとつながっていく可能性がある。 <参考データ>① 晩婚化を示すデータ 平成26年 人口動態調査 厚生労働省 年次別平均婚姻年齢 行政課題を示すデータを表示 昭和30年 昭和40年 昭和50年 昭和60年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成26年 全国 愛媛 全国 初婚の妻 愛媛 初婚の夫 26.6 26.2 23.8 23.2 27.2 26.8 24.5 24.1 27 26.5 24.7 24.3 28.2 27.7 25.5 25.2 27 28.5 28 26.3 25.9 28.8 28 27 26.6 29.8 29 28 27.4 30.5 29.8 28.8 28.3 31.1 30.3 29.4 28.8 3.基本戦略 この政策の中で、基本的な取り組み方針を記載 結婚は、出会いの機会の頻度と相性のマッチング率により決まる傾向があり、若い世代を中心に、こ れらを高める政策を基本戦略とする。出産では、理想とする子どもの数をもてるよう男女共同参画の推 戦 進や子育て支援策の更なる充実を図ることを基本戦略とする。 略 ① 市の支援による地元飲食業店等や青年団体を中心とした街コン団体を組織し、マッチング率の高い 概 テーマによる街コンを数多く開催する。28歳を対象に、2回目の少年式を開催し、その後、交流会を行う。 要 ② 既存事業を見直し、独身者への働きかけや、事業所等へ婚活支援を推進する方法を取り入れる。 ③ 結婚から出産に至るまでの不安を和らげるため、情報提供を行い、各種支援策を伝える。 ④ 男女共同参画への理解を進め、もう一人出産したい気持ちを職場や家庭から後押しする。 基本戦略関連図 連鎖する課題が好転していくイメージ図 雇用対策 の見直し 職場内結婚 の推進 職場の減少 の緩和 男女共同 経済活動の 低迷の緩和 相談事業の 参画推進 見直し 各種助成制 度 出会いの仲 介が手軽に 男女の職種 が偏りがち 収入が低い 出会いの場 が増加 仕事に比重 がかかる 子育てへの 不安の緩和 プライバシーの 重視 出会う人がそ もそも減少 婚活イベン ト開催 婚活推進体 制の見直し 出会う機会が 増加 独身を選択 子育て支 援の見直し 不妊治療へ の支援 晩婚化、非婚 化の改善 催しの活用 左の要因分析図に対し て、赤色□囲みの施策 を行うことにより、状況 の好転と負の連鎖に歯 止めをかける。 合計特殊出 生率の上昇 高齢出産の 割合減少 人口減少に 歯止め 妊娠の機会が 増加 理想の子供 数へ近づく <期待効果> 施策の実施により直接期待される効果を記載。 ① 街コン団体の結成により、多数の街コンの開催を通じて、出会いの場と機会が増加。 ② 男女共同参画事業を踏まえた結婚相談事業の見直しにより、①の効果とあいまって、出会いの機会を 促すこと(仲介)が手軽になる。 ③ 出会いの場と出会う機会が増加することで、出会いの仲介が手軽になるという好循環が生まれる。 ④ マッチング率の高い出会いの機会が増えることで、晩婚化・非婚化が改善する。 <副次効果> 施策の実施により、二次的に現れる効果を記載 ① 出会いの機会を飲食店が提供することによる、地域経済の循環がおこる。 ② ワークライフバランスの浸透が図られる。 ③ 結婚生活に対する不安が薄れる。 ④ 合計特殊出生率が上昇し、人口減少に一定の歯止めがかかる。 28 4.基本計画 (様式の説明) 基本戦略関連図に基づいて、実施する事業 事業コード 事業名 結婚促進事業 主管課 生涯学習課 関係課 経済振興課、農業水産課、社会福祉課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略 実施計画 婚活団体の育成や既存団体の見直しにより、未婚者の出会いの場を数多く創出する。 事 ① 婚活団体の育成・活動支援 業 ② 出会いの機会創出イベントの開催 概 ③ 職場内結婚の推進 要 ④ 結婚推進委員会の事業見直し 事 初婚年齢の低下マイナス1 撤 リスケ 婚活団体の育成が進まない場合 退 見直し 業歳 イベント回数が少ない場合 等 縮小 婚活イベントにより結婚したカップルの数が少ない場合 目 (H24 西予市 初婚の夫 条 標 30.6歳 初婚の妻 28.6歳) 件 廃止 婚活イベントにより結婚したカップルの数がない場合 事業コード 事業名 大枠で捉えたの事業の名称(事務事業名ではない) 主管課 担当所属の名称 関係課 事業に関係する所属の名称 関連既存 関連する既存の実施計画の名称 実施計画 事業名の内容について 事 業 概 要 事 KPI(重要業績指標)とし 業 て、2019年度末における目 目 標値の設定をしている。 標 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 リ・スケジュールの略。スケジュールを組み直す必要がある状況 事業の見直しを行う必要がある状況 事業を縮小して、実施する必要がある状況 事業を中止する必要がある状況 事 業 概 要 事 業 目 標 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 事 業 概 要 事 業 目 標 29 5.工程表 2015年度から2019年度までの戦略期間内において、取り組むスケジュール 主な個別施策名 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 事業計画の策定・推 進 婚活団体育成・支援 計画策定 計画推進 完成 自立支援 団体育成 検証 企画検討 イベント企画運営 結婚推進委員会の 事業見直し 左記事業の中で、取 り組む個別の施策の 名称 活動検証 婚活実施 企業訪問 検証 検証 活動検証 実施する内容について、5年間のスケジュールを矢印で表示 ●はマイルストーンと言い、施策の節目・区切りとなる工程や行事等を表示 30 31 しごとの創生 32 1.政策体系 政策コード 政策名 産業総論 関連構想 1.人口減少、3. 産業・雇用創出 2.行政課題 課 脆弱な経済基盤によって地域経済が長期低迷している。競争力の弱い企業は、収益が減り、公共事 題 業などへの依存体質が増している。人口減少等により後継者が不在の企業も多くある。公共投資を削 概 減していく中で、意欲のある企業の存続と自立的な成長に加え、市内の経済循環を促すことで、働く場 要 の維持と創出を行う必要があるが、企業に対する情報が少なく、満足な支援が行えていない。 現象が発生する要因分析図 経済活動の 低迷 第三セクターの 維持・堅持 産業戦略・計 画がない 第一次産業 に意識集中 指定管理料 ・損失補償 産業振興補 企業誘致 助 産業政策=雇 用対策と発想 収入が低い 組織体制が 不十分 産業創出=企 業誘致と発想 企業育成意 識が希薄 市役所等に知 識層が求職 企業、金融等 との交流不足 企業の移転 のおそれ 知名度が低 い 人財・後継者 不足 産業課題が 抽出困難 第三セクターの 成長限界 対処療法的 対策が多い 知識層がU ターンしない 企業の成長・ 競争力不足 公共投資依 存型の産業 事業承継 産業が衰退 人口減少 <解説> ① 経済対策では、過去栄えた第一次産業、雇用期待の企業誘致、産業創出の第三セクターを重視した。 ② ①の考え方もあって、産業全般に対する市の体制が不十分であり、企業や金融機関等との交流が不足 しており、産業に対する課題が抽出できず、産業に対する戦略や計画を作ることができていない。 ③ 市内企業育成の意識が希薄であったことから、有能な人財・後継者が不足し、成長力・競争力が育た ず、当市の知名度の低さも相まって、市内企業の成長力・競争力が脆弱になっている。公共投資に依存し ている産業分野もあり、公共投資が削減されていく中で産業構造上の衰退リスクを抱えている。 ④ 三セクは維持・堅持の姿勢で、類似業種間の連携もなく、成長に限界がみられ、一部行政依存が強い。 ⑤ 結果、産業が一層衰退し、これらを遠因として人口減少が進んでいく可能性がある。 <参考データ> ① 企業の減少数 (出典:経済センサス) 2009年:1,927社 → 2012年:1,768社 【増減率 -8.3%】 ② 農林業経営体数 (出典:農林業センサス) 2005年:3,700経営体 → 2010年:3,107経営体 【増減率 -16.0%】 33 3.基本戦略 産業は、第三次産業でモノが流通することにより、第二次産業でモノが製造され、その原材料を第一 次産業で生産する流れである。いくら生産や製造を行っても、それを流通させなければ、産業全体が衰 戦 退するため、今ある企業の産業力を強化する政策を基本戦略とする。この戦略に基づいて、主に次の 略 政策を実施するものとする。 概 ① 産業支援を行うための組織を充実させ、企業等との連携を密にすることで、産業課題を共有する。 要 ② 人財育成・異業種交流、事業継承支援などにより、人材・後継者不足を抑制する。 ③ 積極的な企業誘致は行わず、内発型企業支援や第三セクター改革により産業の底上げを図る。 ④ シティプロモーション戦略や産業総合戦略を策定し、産業全体を戦略・計画的に推進する。 基本戦略関連図 産業総合戦 略の策定 産業政策の 発想転換 経済活動の 低迷の緩和 第三セクターの 統合 産業戦略・計 画的な推進 全産業を意 識 第三セクター 等の改革 産業力強化 の雇用対策 産業振興補 助の見直し 創業支援制 度の創設 公務員の兼 業規制緩和 努力で高収 入の期待増 組織体制の 見直し 組織体制が 改善 内発型企業 の発展 企業育成意 識の醸成 知識層が地元 に求職・創業 知識層がU ターンする 産業支援セ ンター設立 企業、金融等 との連携促進 企業の移転リ スクの軽減 知名度の向 上 人財・後継者 不足の抑制 IJUターン者 の受入支援 連携体制の 構築 産業課題を 共有 シティプロモの 強化 企業の成長・ 競争力強化 第三セクターの 成長 共通認識によ る課題の克服 公共投資依 存型から脱却 人財育成・ 異業種交流 事業承継 産業衰退の 抑制 人口減少に 歯止め <期待効果> ① 産業支援を行う組織を充実させることで、企業や金融機関等との連携が促され産業課題が共有できる。 ② 産業課題が共有されることで、的確な支援が行え、異業種間の連携も促される。 ③ 創業支援制度の創設により、内発型企業の創業が促され、雇用が生まれる。 ④ 今ある企業等に対して育成・支援を図ることで、廃業が減少し、現状維持や経営規模拡大につながる。 ⑤ 第三セクターを統合することで、事業連携が進みそれぞれが足りない部分を補い合うことで成長する。 ⑥ シティプロモーションの強化が、企業の成長や競争力を強化し、産業全体の強化につながる。 ⑦ 産業総合戦略の策定で、戦略的で計画的な産業振興が行えるようになり、産業の底上げが図られる。 ⑧ これらが行われることで、産業の衰退が緩和される。 <副次効果> ① 西予市産のモノが多く流通するようになれば、それに伴って知名度も上昇する。 ② 知名度が向上することで、観光客の増加やマスコミ等への露出につながり、更に知名度向上が図られる 好循環が生まれる。 ③ 異業種交流により、地域情報の共有が図られ、市の一体感の醸成につながる。 ④ 原材料の生産が増えることで、新たな作物等への転換が促されたり、耕作放棄地の解消が図られる。 ⑤ 経済の好循環が促されることで、地域自治などの活動に好影響を与えることができる。 ⑥ 雇用が確保されることで、人口減少に一定の歯止めがかかる。 34 4.基本計画 事業コード 事業名 産業支援センター(仮称)運営事業 主管課 経済振興課 関係課 農業水産課・林業課・まちづくり推進課・各支所産業建設課・総合政策課 関連既存 実施計画 次のとおり、産業支援センターを運営し、産業の振興を図る。 事 ①関係団体と協議の上、連携して産業支援センターを設置する。 業 ②市内全域の事業者や用地・空き店舗等の情報収集を行いデータベース化する。 概 ③センターにおいて経営相談、融資相談、各助成制度活用助言等を行い、事業拡大や事業活性化を支 要 援する。 ④事業継承窓口を設置し、後継者不足を理由にした廃業を抑制する。 撤 リスケ センター設置が遅れた場合 事 ・市内全事業者のデータ 退 見直し 関係団体の協力が得られなかった場合 業 ベース化 等 縮小 事業者の利用が少ない場合 目 ・事業継承 年間2件 条 件 標 廃止 センター設置ができなかった場合 事業コード 事業名 人財・後継者不足抑制事業 主管課 経済振興課 関係課 農業水産課・林業課・まちづくり推進課・各支所産業建設課・生涯学習課 関連既存 実施計画 次のとおり、人財育成・異業種交流を促進するとともに、IJUターン者を積極的に受け入れ、起業・創業 事 支援や就職先の紹介等により、人財・後継者不足の抑制を図る。 業 ①人財育成や異業種交流の機会を増やし、新たな発想での起業・創業の促進を図る。 概 ②産業支援センターを活用し、空き施設や空き家、就職先、事業継承等の様々な情報を包括的に管理 要 し、IJUターン者や起業者等に提供する仕組みを構築するとともに、内発型企業の発展を促す。 ③起業・創業やIJUターン後の様々な課題に対する相談窓口を開設し、アフターケアを充実させる。 事 ・IJUターン者受入件数 年 撤 リスケ センター設置が遅れた場合 退 業 間3件 見直し 関係団体の協力が得られなかった場合 等 目 縮小 IJUターン者や起業・創業が少ない場合 条 標 廃止 施策として重要であるため廃止しない 件 事業コード 事業名 起業・創業支援事業 主管課 経済振興課 関係課 農業水産課・林業課・各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、起業・創業を支援し、新たな事業展開と一次産品を活用した加工品の開発を支援する。 事 ①産業支援センターを活用し、起業・創業についての相談窓口を開設する。 業 ②起業・創業時の初期投資等による負担軽減のため助成支援を行う。 概 ③特に一次産品を活用した商品開発につて支援し、研修会や勉強会をとおし付加価値のある商品を生 要 み出すことで、市外への販売を促進する。 ④小さな加工所を取りまとめて、法人化した観光協会が、製造から販売までをマネージメントする。 事 ・起業・創業者数 年間5件 撤 リスケ センター設置が遅れた場合 業 ・商品開発件数 年間10件 退 見直し 関係団体の協力が得られなかった場合 等 目 縮小 起業・創業が少ない場合 条 標 廃止 起業・創業を目指す者がない場合 件 事業コード 事業名 産業総合戦略推進事業 主管課 経済振興課 関係課 農業水産課・林業課・各支所産業建設課・総合政策課 関連既存 実施計画 次の通り、産業の総合的な戦略を推進し、計画的に産業の振興を図る。 事 ①第一次から第三次産業までの総合的な産業戦略を策定する。 業 ②第三セクター間で業務提携等の連携強化を行い、競争力のある組織に改編する。 概 ③産学官金の連携を促進し、情報共有を図ることで、地域課題の克服を図る。 要 ④公務員が産業振興に積極的にかかわれるよう兼業規制の緩和を検討する。 ⑤シティプロモーションを強化することで、市の知名度向上を図り、企業の成長力・競争力を強化する。 撤 リスケ 戦略策定が難航し、遅れた場合 事 ・戦略達成率 80% 退 見直し 業 著しく社会情勢に変化があった場合 等 縮小 目 戦略達成率が目標を上回った場合 条 件 標 廃止 戦略が策定できなかった場合 35 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 産業支援センター運 営 協議検討 事業者情報収集 協議検討 事業拡大・活性化支 援 協議検討 事業継承窓口運営 人材育成促進 2019年度 センター運営 設置 情報活用 調査 設置窓口運営(経営相談・融資相談・各種助成制 運営見直 窓口運営 設置 協議検討 運営見直 人材育成勉強会等 協議検討 異業種交流会・マッチング事業 協議検討 協議検討 情報提供 支援事業実施 アフターケア相談窓 口 協議検討 起業・創業支援相談 窓口運営 協議検討 起業・創業助成 協議検討 一次産品活用商品 開発 協議検討 加工所マネージメン ト 協議検討 戦略策定 2018年度 運営見直 異業種交流促進 起業・創業促進支援 2017年度 相談窓口運営 運営見直 設置 起業・創業支援相談窓口運営 運営見直 助成事業実施 見直し 商品開発支援の研修会及び勉強会開催 観光物産協会マネージメント 運営見直 協議検討 戦略推進 見直し 策定 協議検討 第三セクター統合 協議検討 連携体制構築 シティプロモーション 強化 協議検討 実施検証 連携組織設置 一次統合 協議検討 定例会議の実施 戦略推進 プロモーション戦略策定 36 二次統合 協議検討 見直し 三 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 3. 産業・雇用創出 商工業 2.行政課題 課 脆弱な経済基盤によって地域経済が長期低迷している。大型店舗の進出により商店街はその機能を 題 失いつつあり、それに付随した小規模な加工業も衰退している。意欲のある企業の存続と自立的な成長 概 に加え、市内の経済循環を促すことで、働く場の維持と創出を行う必要があるが、商工業団体の活動も 要 消極的で、企業に対する情報が少なく、満足な支援が行えていない。 現象が発生する要因分析図 商工業振興 策が脆弱 組織体制が 不十分 関係団体の 消極的活動 各種補助事 業 企業育成意 識が希薄 求人を出して も人がこない 経営単位が 小さい 人財・後継者 不足 企業、金融等 との交流不足 第三セクターの 連携不足 成功事例が 共有されない シティプロモーショ ンが弱い 企業の成長・ 競争力不足 商工業が衰 退 産業が衰退 <解説> ① 各種補助金はあるものの、第一次産業と比べ十分な支援とは言えず、サポートもできていない。 ② 商工業を支援する体制が整っておらず、企業や金融機関等との情報共有も図られていない。 ③ 地域経済の状況に即応できないため、忙しいときには多く雇用し、不況になると切り捨てる悪循環で、安 定した雇用ができないため、求人を出しても人が集まらない。それにより、人財・後継者不足に陥っている。 ④ 経営単位の小さな企業(商店や加工所等)が多く、経営統合等による規模の拡大を検討していないた め、成長力や競争力が非常に弱い。 ⑤ 三セクの連携が不十分で、今以上の成長力や競争力の向上に限界が見える。 ⑥ 結果、商工業が衰退し、産業全体の衰退につながっていく。 <参考データ> ① 企業の減少数 (出典:経済センサス) 2009年:1,927社 → 2012年:1,768社 【増減率 -8.3%】 37 3.基本戦略 商工業は、市の主要な産業であり、雇用も大きく、これが衰退することは市の活力が衰退するに他なら ない。市外資本の企業については、規模が大きいため独自の事業展開により経営安定を図られている 戦 が、特に地元企業については支援が必要なため、今ある企業の成長力・競争力を強化する政策を基本 略 戦略とする。この戦略に基づいて、主に次の政策を実施するものとする。 概 ① 産業支援センター(仮称)を活用し、企業等との連携を密にすることで、様々な支援を行える体制を確 要 立する。 ② 雇用促進対策の推進方法を見直し、地域経済の状況に即応できる安定した雇用を実現する。 ③ 企業等の統合支援等も視野に入れ、経営単位の拡大を推進する。 基本戦略関連図 産業政策の 発想転換 組織体制の 構築 産業支援セ ンター設立 第三セクターの 統合 第三セクター の改革 商工業振興 策が強化 商工業団体 の活性化 創業支援制 度の創設 各種補助事 業の見直し 雇用促進対 策の見直し 企業育成意 識の醸成 安定雇用の 推進 ジオパーク推 進策 企業、金融等 との連携促進 成功事例の 共有 事業承継支 援 経営単位の 拡大 人財・後継者 不足の抑制 企業の成長・ 競争力強化 各中心市街 地活性化策 シティプロモ戦 略の策定 シティプロモーショ ンの強化 商工業の衰 退の抑制 産業の衰退 の抑制 <期待効果> ① 産業支援センター(仮称)が、企業や金融機関等との連携を図り情報が共有される。 ② 情報が共有されることで、的確な支援が行え、企業育成が図られる。 ③ 廃業や倒産等に対しても、相談等で事前に対応が可能となり、事業承継を円滑に行うことも可能となる。 それにより現状維持や経営規模拡大につながる。 ④ 第三セクターを統合することで、事業連携が進みそれぞれが足りない部分を補い合うことで成長する。 ⑤ シティプロモーションの強化が、企業の成長や競争力の強化につながる。 ⑥ 雇用促進対策を見直すことで、安定した雇用につながり、それが安定経営につながる。 ⑦ これらが行われることで、商工業の衰退が抑制され、ひいては産業全体の衰退抑制につながる。 <副次効果> ① 中心市街地以外にある商店が残ることで、買い物難民が減少する。 ② 商工業の衰退が抑制されることで、第一次産業の衰退も抑制される。 ③ IJUターン者の受入が可能となり、地域で活躍できる人材が増える可能性がある。 ④ 商工業の活性化で、人口減少に一定の歯止めがかかる。 38 4.基本計画 事業コード 事業名 空き店舗・空き地活用事業 主管課 経済振興課 関係課 まちづくり推進課、各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、空き店舗・空き地を利活用し、買い物難民解消と商店街の空洞化を是正する。 事 ①産業支援センターにおいて収集した情報をもとに、商工業者と地権者等とのマッチングを行う。 業 ②消費者の利便性を高めるため、なるべく商店が連続するように店舗配置の調整及び支援を図る。 概 ③アンテナショップを開設し、地域内の第一次産品及び第二次産品を販売することで地元市民の日常 要 の買い物場所を創出するとともに、観光客にも特産品をPRする。 ④買い物ができる店がない場合、地域づくり組織等が運営する集落コンビニ等の設置を支援する。 事 ・マッチング件数 年間2件 撤 リスケ センター設置が遅れた場合 退 業 見直し 所有者との調整ができなかった場合 等 目 縮小 利活用できる場所が少なくなった場合 条 標 廃止 利活用需要がなかった場合 件 事業コード 事業名 商工業振興助成支援事業 主管課 経済振興課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、各種団体や業者に対し的確な助成を行うことで、商工業の振興を図る。 事 ①商工会、商業協同組合等の助成を見直し、的確な助成制度とすることで商工業の活性化を図る。 業 ②商工業者に対する振興資金融資等の利子補給を行い、経営の安定と振興を図る。 概 要 事 ・助成認定件数 年間5件 撤 リスケ - 業 ・利子補給件数 年間10件 退 見直し 市の財政状況が逼迫した場合 等 目 縮小 助成対象者の規模や需要が減った場合 条 標 廃止 商業振興が必要な限り廃止しない 件 事業コード 事業名 企業誘致促進事業 主管課 経済振興課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 円滑な企業誘致を行うために、次のとおり、企業からの要求に対して迅速に対応できる体制を整える。 事 特に、内発型企業に対しては積極的な事業拡大を促す。 業 ①用途地域の見直しを行い、高速道路IC付近の土地利用がスムーズに行えるよう整備する。 概 ②誘致に関する各種助成事業を実施し、企業の進出、事業拡大を促す。 要 ③企業間や一次産品の生産者とのマッチングを図り、市外へ発注していたものを市内でも受注できるよ う促すことで活性化を図る。 事 ・企業誘致件数 年間2件 撤 リスケ なし 業 ・マッチング件数 年間5件 退 見直し IC付近の用途見直しが困難な場合 等 目 縮小 利用できる用地が少なくなった場合 条 標 廃止 撤退を考慮すると継続的な誘致が必要なため廃止しない 件 事業コード 事業名 主管課 関係課 関連既存 実施計画 事 業 概 要 事 業 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 39 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 空き店舗・空き地利 活用 商店街再配置推進 アンテナショップ開設 集落コンビニ設置推 調査 進 各種団体助成 2016年度 協議検討 2017年度 運営モデル策定 実証実験 2019年度 体制確立空き店舗・空き地利活用マッチング 協議 再配置計画策定 調査検討 2018年度 再配置事業実施 開設準備 アンテナショップ運営 集落コンビニ設置推進支援実施 見直検討 各種団体助成 見直検討 各種利子補給 振興資金融資等利 子補給 見直検討 用途地域見直し整備 協議検討 各種助成事業実施 企業誘致各種助成 見直検討 企業等マッチング支 援 需要調査 40 マッチング支援(異業種交流会・商談会等の開 評価 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 3. 産業・雇用創出 農業 2.行政課題 課 農家の高齢化や担い手不足が影響し、農業の個人経営に限界が生じてきている。また、米価低迷等、 題 農産物の価格が不安定で小規模では農業経営が成り立たなくなってきている。地産地消が図られてお 概 らず、市外からの農産物が多数消費されており、安定した取引や価格が維持できていない状況。国の農 要 業政策においても、農産物の輸入自由化が進展してきており、補助金等も削減されてきている。 現象が発生する要因分析図 大型スーパーが 進出 零細農家が 多い 商店街が衰 退 成長・競争力 が弱い 地域が疲弊し 人口が減少 同じも のを 大 量生産 TPP問題 地域外からの 農産物流入 安く買いたた かれる 集落の高齢 化が進展 生産過多とな る 安い農産物 の輸入 地産地消が できない 安定した取引 ができない 各種補助事 業 農業の担い 手不足 耕作放棄地 が増加 農作物の収 量低下 価格競争が 激化 施設の整備 ができない 農産物の価 格低迷 農業経営が 成り立たない 農業が衰退 <解説> ① 商店街が衰退したことで、地域の市場が機能しなくなり、地元の農産物が地元で流通しなくなっている。 ② 小規模な農家が多く、余力がないため営業力が低く、いいものでも安く買いたたかれている。 ③ 高齢化で担い手不足となり、耕作放棄地の増加や農地の管理不足、作物の収量低下を招いている。 ④ 儲かるとわかると、一斉に栽培を始めるため、需要と供給のバランスが崩れ、価格低迷を招く。 ⑤ 海外からの安い農作物の輸入により、価格競争となり、農産物の価格低迷が起こる。 ⑥ 結果として、農業経営が成り立たないため農業が衰退する。 <参考データ> ① 農林業経営体数 (出典:農林業センサス) 2005年:3,700経営体 → 2010年:3,107経営体 【増減率 -16.0%】 41 3.基本戦略 農業は、第1次産業の中で最も就業者が多く、形態も多岐にわたっている。また、小規模な農家が多い ため、成長力・競争力が弱く、農業経営が経済情勢に大きく左右されやすい。強い農業を構築するため 戦 に、地域ごとにしっかりとした計画を立て、農地集積による大規模化、法人化の支援する政策を基本戦 略 略とする。この戦略に基づいて、主に次の政策を実施するものとする。 概 ① 各地域で地域農業振興計画を策定し、地域の農地や担い手の状況を把握し、出し手から担い手へ 要 のスムーズな農地集積や規模拡大を支援するとともに、IJUターン者などの新たな担い手支援も行う。 ② 県や農協等関係団体との連携を密にし、集落営農組織等の法人化を支援し、強い農業を推進する。 ③ 新たな作物栽培、6次産業化、地産地消などを強化し、ブランド化の推進を行う。 基本戦略関連図 IJUターン者 の受入支援 関係団体と の連携強化 地域農業振 興計画策定 ブランド化の 推進 大型スーパーが 進出 法人や大規 模農家増加 農地集積/ 法人化支援 商店街が衰 退 成長・競争力 が強化 地域の人口 減少が緩和 計画的な生 産 TPP問題 地域内の農 産物が流通 適正価格で 販売 集落の高齢 化が緩和 市場に応じて 生産調整 安い農産物 の輸入 地産地消が 促進 地産地消推 進組織設置 農業の担い 手不足抑制 安定した取引 が実現 耕作放棄地 が減少 農作物の収 量増加 各種補助事 業の見直し 新たな作物 の栽培 価格競争が 緩和 農業施設の 整備が整う 農産物の価 格安定 農業経営が 安定 農業衰退の 抑制 <期待効果> ① 大規模経営により、効果的な設備投資と計画的な農産物生産となり農業経営が安定する。 ② 法人内で業務を分担し、それぞれに注力することで、営業力や交渉力の向上が図られ収益が増加する。 ③ 地産地消により市内での取り引きが促進されることで、安定取引につながり、ひいては市外との取り引 きが積極的に展開できるようになる。 ④ 新たな作物の栽培やブランド化、6次産業化の推進により、高収益化が期待できる。 ⑤ 儲かる農業が行えることになり、新たな雇用が生まれ、人口増加につながる可能性がある。 ⑥ これらが行われることで、農業の衰退が抑制される。 <副次効果> ① 法人化することで組織体制が強化され、IJUターンの受入も可能となり、過疎地に賑わいが取り戻せる。 ② 地産地消の推進で子どもの頃から農産物を身近に感じることとなり、郷土愛の醸成にも寄与できる。 42 4.基本計画 事業コード 事業名 農地流動化促進事業 主管課 農業水産課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想 実施計画 次のとおり、農地流動化を促進する体制整備を行い、出し手と受け手(担い手)のマッチングを図る。 事 ①地域に入り、農地の現状や担い手の状況を把握し、その地域に適した農業振興計画を策定できる専 業 門職員を置き、順次計画を策定する。 概 ②各地域の農業振興計画を基に、出し手の情報を収集し、受け手とのマッチングを行う。 要 ③農地中間管理機構を活用した集積を行った場合は、補助金の申請を円滑に行う。 ④集積する農地に関係する土地改良整備を行い、効率化を図る。 事 ・地域農業振興計画作成 撤 リスケ 専門職員の配置が遅れた場合 退 見直し 業 年間件数 10件 農地集積を考える地域が少なかった場合 等 目 ・農地集積件数 年間件数 条 縮小 集積できる農地が少なくなった場合 件 廃止 農地の流動化に関する相談窓口は廃止しない 標 100筆 事業コード 事業名 農業経営法人化促進事業 主管課 農業水産課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、法人化を促進する体制整備を行い、経営規模拡大及び経営安定を促す。 事 ①法人化を促進するための専門部署を設け、研修会の開催や手続き等の支援を行う。 業 ②一定規模以上の法人化に対しては、法人化にかかる費用や農業用機械購入にかかる助成を行い、 概 負担を軽減することで法人化を促す。 要 ③IJUターン者の雇用を積極的に受け入れることを目的に相談窓口を設置する。 ④6次産業化は女性目線を生かした商品開発により販路拡大を行い、新規作物の作付も促進する。 事 ・法人化件数 年間件数 5 撤 リスケ 専門部署の配置が遅れた場合 退 業件 見直し 法人化を考える地域や団体が少なかった場合 等 目 ・農業分野におけるUIJ 縮小 法人化できる地域や団体が少なくなった場合 条 標 ターン者 年間人数 3人 廃止 法人の合併やUIJターンの相談は続くため廃止しない 件 事業コード 事業名 地産地消推進事業 主管課 農業水産課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、地産地消を促進する体制整備を行い、農産物の地域内循環を促し、市場価格に左右され 事 ない安定した経営を促す。 業 ①学校給食や市立病院の食事等、公共施設での食材を市内産に切り替える。 概 ②市内の飲食店に対し、食材を市内産に切り替えてもらうよう働きかけ、地産地消を推進していることが 要 わかる幟等PRグッズを配布する。 ③市内のスーパーやコンビニにも市内産農産物コーナーを設置してもらい、販売促進やPRに努める。 事 ・公共施設市内産食材使用 撤 リスケ - 退 業 率 90% 見直し 必要数量が確保できる見込みがない場合 等 目 ・地産地消推進飲食店舗数 条 縮小 事業目標を達成した場合 標 100店舗 廃止 公共施設の目標を達成し、推進店舗がほぼ全部となった場合 件 事業コード 事業名 農業担い手支援事業 主管課 農業水産課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、担い手を支援する体制整備を行い、安定経営をを促す。 事 ①農業・農村の多面的機能の維持・発揮を図るため、それを支える地域活動、農業生産活動の継続、 業 自然環境の保全に資する農業生産活動を支援する。 概 ②担い手の経営規模拡大、六次産業化、高付加価値化、複合化、低コスト化等の取組みを支援する。 要 ③各種補助事業を活用し、新規就農者や若い農業者等の担い手を支援する。 ④海から山まである当市の利点を生かしたブランド化の推進を行い、高収益化を図る。 撤 リスケ - 事 ・耕作放棄地率 20% 業 ②担い手の所得平均 380 退 見直し 農林水産省等の施策の方針が見直された場合 等 目 万円 縮小 全体の法人化が進展し、自立した農業が開始された場合 条 標 廃止 担い手がいる限り廃止はない 件 43 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 2017年度 準備 専門職員の配置 配置 2018年度 2019年度 地域において農業相談を開催 地域農業振興計画作成 地域農業振興計画 作成 農地マッチング 農地マッチング 土地改良整備 農地集積のための 土地改良整備 準備 専門部署設置 設置 配置 法人化助成事業実施 法人化助成 法人化研修会の実施 雇用相談受付 設置 UJIターン者相談窓 口設置 6次産業化及び新規 作物作付促進 6次産業化及び新規作物作付推進 地産地消推進組織を 設置 準備 市内産食材への切り 替え準備 情報収集 地産地消推進協議 設置 切替 利活用推進 食材利活用推進 設置 準備 市内産農産物コー ナー設置 日本型直接支払制度実施 日本型直接支払制 度実施 農業支援センターの 充実 市内産農産物コーナー運営 組織検討 再設置 担い手支援事業実施 各種補助事業実施 各種補助事業の実 施 ブランド化推進 ブランド化推進 調査研究 44 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 3. 産業・雇用創出 林業 2.行政課題 課 輸入材が台頭し始め、昭和50年代中頃のピークを境に、国産材の需要と価格が長期にわたり低迷す 題 ることとなった。それにより林業で生計を立てることが難しくなり、自伐林家が減少し技術も失われたこと 概 から、担い手が大幅に不足している。放置林が増加しているため、木の成長が止まり下草等が生えず、 要 災害や有害鳥獣の増加につながる等、様々な問題が発生し下流域にも悪影響を及ぼす可能性がある。 現象が発生する要因分析図 地域が疲弊し 人口が減少 林業は汚い・ きつい・危険 集落の高齢 化が進展 林地境界が わかりにくい 林業の担い 手不足 所有者が林 業に無関心 放置林が増 加 輸入材が台 頭 陽が入らず下 草が生えない いい木材に 育たない 木材価格の 低迷 針葉樹が多く 餌がない 土地の保水 能力が失わる 生計が成り立 たない 野生鳥獣が 作物に被害 地表が出て 災害になる 林業が衰退 <解説> ① 林業が盛んなころは、木に関係する職業についている人が多くいたが、現在ではほとんどいない。 ② 林業が衰退したため、特に山間部では過疎化が進み、高齢化が著しい。 ③ 木材が輸入され始めたころから、国産材の価格が低迷し、3Kということもあり担い手がいなくなった。 ④ 価格低迷により、林地所有者が山に興味を持たなくなり、山の手入れがされず放置林が増加した。 ⑤ 間伐がされないため木材の育ちが悪くなり、ますます価格も低迷している。 ⑥ 放置林の増加で下草等が生えなくなったため、保水能力が低下した山では、土砂災害が起こりやすくな り、野生鳥獣もエサとなるものがないため里に下りてきて被害を出している。 ⑦ 結果として、林業が衰退。 <参考データ> ① 農林業経営体数 (出典:農林業センサス) 2005年:3,700経営体 → 2010年:3,107経営体 【増減率 -16.0%】 45 3.基本戦略 市の面積の大部分を占める森林の管理は、林業が衰退すれば放置されることとなり、木材の価格低 下のみならず、災害や野生鳥獣による農林水産業被害等が深刻化・広域化することとなる。これらを未 戦 然に防ぐため、森林管理を的確に行う政策を基本戦略とする。この戦略に基づいて、主に次の政策を実 略 施するものとする。 概 ① 森林管理システムを導入し、森林組合等の団体や林家が効率的に間伐等を推進できる体制を構築 要 するとともに、施業や経営の集約化を図る。 ② IJUターン者や女性などの新たな担い手や自伐林家を育成し、森林管理を推進する。 ③ バイオマス資源など間伐材の利用を促進し、木材の加工製品の開発、研究を促す。 基本戦略関連図 森林管理シ ステムを構築 自伐林家の 育成 地域の人口 減少が緩和 バイオマス資 源で活用 効率的な間 伐の推進 林業は汚い・ きつい・危険 集落の高齢 化が緩和 林地境界が わかりやすい 施業・経営 の集約化 新たな担い 手の育成 林業の担い 手不足抑制 所有者が関 心を示す 放置林が減 少 輸入材が台 頭 陽が入り下草 が生えてくる いい木材が 育つ 木材価格の 安定 広葉樹が生 え餌も増える 土地の保水 能力が高まる 収入が得られ る 加工製品の 開発、研究 有害鳥獣の 被害が低減 地表が出ず 災害回避 林業の衰退 が抑制 間伐出荷シ ステム構築 <期待効果> ① システムの導入により関係者の情報共有が行われ、施業・経営の集約化が促進される。 ② 森林の状況を把握することで、木材価格を勘案しながら効率的に伐採でき、利益が出せる。 ③ 少しずつ林業による収益が上がり始め、森林の管理が行き届くようになる。 ④ 森林の管理がなされることで、災害や有害鳥獣被害が減少し、その対策費用が軽減される。 ⑤ IJUターン者や女性の活躍で、今までには発想できなかった林産物の活用が図られる。 ⑥ これらが行われることで、林業の衰退が抑制される。 <副次効果> ① 森林の管理が行き届くことで、特用林産物の生産も可能となる。 ② 地元産材が見直され、住宅建築に活用されるようになる。 ③ 山の保水能力が高まり、河川や水路への土砂の流入が減り、地域や農家の作業が軽減される。 46 4.基本計画 事業コード 事業名 林業事業体育成支援事業 主管課 林業課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、既存林業事業体の支援及び新たな新規参入事業者等(専業型や副業型の自伐林家)の 事 育成を行い、担い手を増加させる。 業 ①素材生産の柱となっている森林組合、(株)エフシーを中心に担い手対策を継続していきつつ、新たな 概 新規参入事業者の養成を行う。(自伐林家、小規模事業者、建設業関係等) 要 ②新規就労者を募るため林業就労体験等研修を行う。 ③補助事業を実施し、新規参入に必要な機械等の支援を行う。 撤 リスケ - 事 ・新規林業事業体 4社 見直し 各団体の協力を得られない場合 業 ・林業事業体雇用 100人 退 等 縮小 担い手の数が必要数を上回った場合 目 ・自伐林家 20世帯 条 件 廃止 担い手は継続的に育成する必要があるため廃止はしない 標 事業コード 事業名 林業環境基盤整備事業 主管課 林業課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 肱川地域森林計画書、西予市森林整備計画、西予市森林経営計画 実施計画 次のとおり、山林の現状を把握し、森林施業が効率的に行えるよう環境整備を行う。 事 ①森林管理を共同で検討する協議会等を設置し、ICTを活用した森林管理システムを導入することで、 業 生育管理、効率的な除間伐や全伐等を推進できる体制を整える。 概 ②基幹林道に接続する作業道の開設及び搬出を主とした森林整備に対し補助事業を実施する。 要 ③山林に関心のない森林所有者も含め、所有者へ施業や経営の受委託の働きかけを積極的に行い意 欲と実行力のある者へ施業・経営の集約化を図り、近隣の森林を取り込み団地化を図っていく。 事 ・システム管理面積 森林 撤 リスケ システム構築が遅れた場合 退 業 面積の50% 見直し 土地の所有者が集約化に理解を示さない場合 等 目 ・林地集約化面積 3,700ha 条 縮小 環境整備の要望が少なくなった場合 標 廃止 環境整備がほぼ整ったとき 件 事業コード 事業名 森林除間伐促進事業 主管課 林業課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、除間伐した林地残材等を効率的に集積し、有効活用する仕組みを構築する。 事 ①市内に林地残材等の集積場を数ヶ所整備し、自伐林家が容易に持ち込めて収益を得られるよう体制 業 を整える。 概 ②集積した林地残材等を、集積場に長期ストックするのではなく、流通を円滑に行えるよう、関係団体と 要 調整を図る。 ③林地残材をバイオエネルギー等の新たな利用へ積極的に活用する。 事 ・林地残材等流通量 年間 撤 リスケ 集積場の場所が決まらない場合 退 業 2,000t 見直し 持ち込み数量が想定数を下回った場合 等 目 縮小 独自に流通が始まり持ち込み量が減った場合 条 標 廃止 集積場に林地残材が集まらなくなった場合 件 事業コード 事業名 市産材等活用促進事業 主管課 関係課 関連既存 実施計画 次のとおり、市産材等の活用を奨励し販売を促進することで、木材の安定供給と価格安定を推進す 事 る。 業 ①住宅建築に市産材を活用した場合に、建築に対する助成を行う。 概 ②市産材を活用した新たな木材加工製品の研究・開発に対して助成するとともに、市場調査によって販 要 売が可能となったものに対しては、量産体制の整備についても補助金等を活用する。 ③特用林産物の栽培を奨励し、林家の副収入を増やし経営の安定化を図る。 事 ・市産材活用住宅 年間50 撤 リスケ - 退 業棟 見直し 木材の市場価格が高騰した場合 等 目 縮小 木材の供給量が大幅に減少した場合 条 標 廃止 林業の振興には活用が不可欠なので廃止はしない 件 47 5.工程表 主な個別施策名 林業団体担い手対 策 2015年度 2016年度 2017年度 評価 団体支援 2019年度 評価 団体支 見直し 自伐林家育成支援 就労研修会実施 新規参入事業者支 援 機械等支援 ICT森林管理システ ム構築 2018年度 見直し 構築 協議会設置 運用開始 データ整備・更新 補助事業実施 森林整備 見直し 調整 森林集約・団地化 林地残材集積場整 備 林地残材流通円滑 化 調整 ICT森林管理システムを活用し、集約・団地化 整備 施設運営 運営見直 調整 販売支援 市産材木造住宅建 設促進 PR、販売支援補助 木材加工製品研究・ 開発促進 研究・開発助成 特用林産物栽培奨 励 補助見直 助成見直 栽培品目調整 栽培奨励助成 助成見直 48 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 3. 産業・雇用創出 水産業 2.行政課題 課 魚食離れやブランド化の遅れなどで長期的な魚価の低迷があり、漁船の燃料や養殖飼料の高騰に 題 よって、水産業経営は厳しい状況が続いている。また、無計画な乱獲による水産資源の減少や、環境変 概 化による赤潮の発生で、漁獲量自体が減少しており、廃業する業者も増えている。水産物の加工品の 要 開発も遅れており、安定した収益につながっていない。 現象が発生する要因分析図 地域が疲弊し 人口が減少 魚食離れ ブランド力不足 無計画な濫 獲 集落の高齢 化が進展 魚価の低迷 水産加工品 が少ない 水産資源の 減少 担い手不足 収益が一定 せず高リスク 漁船の燃料 高騰 生計が成り立 たない 養殖飼料の 高騰 漁師の減少 養殖業が減 少 環境変化によ る赤潮の発生 水産業が衰 退 <解説> ① 肉と比べ食することに手間のかかる魚が敬遠され、家庭での魚食離れが深刻化している。 ② 養殖魚等にブランド名を付け、差別化を図ることで魚価を上げる取り組みが遅れている。 ③ 水産物の加工や6次産業化が遅れており、収益を安定させられていない。 ④ 無計画な乱獲により、水産資源が減少している。 ⑤ 漁船の燃料や養殖飼料の高騰で、経費が圧迫されている。 ⑥ 水温の変化等近年、海の環境が変わってきており、赤潮が発生しやすくなっている。 ⑦ これらのことから、担い手が減少し水産業が衰退している。 <参考データ> 49 3.基本戦略 西予市の沿岸部は宇和海に面し非常に良漁場となっており、養殖も盛んではあるが、漁獲量の県内 に占める割合は低く、漁業経営体数も少ない。漁業はブランド化することで知名度が向上し販路の拡大 戦 が進展することから、ブランド力を強化する政策を基本戦略とする。この戦略に基づいて、主に次の政策 略 を実施するものとする。 概 ① ブランド化協議会を設置して地域を挙げて、ブランド力の強化、知名度向上を図る。 要 ② 水産業の体験観光を実施しPRを行うことで、魚食の推進、ブランド力の向上を図る。 ③ 県・近隣市町との連携を強化し、県としての販路拡大を促すとともに、水産資源の減少を抑制する取 り組みを強化する。 基本戦略関連図 県・近隣市町 と連携強化 IJUターン者 の受入支援 水産業体験 観光の実施 ブランド化協議 会を設置 計画的に漁 獲量を調整 地域の人口 減少が緩和 魚食の推進 ブランド力が強 化される 水産資源の 減少が抑制 集落の高齢 化が緩和 魚価の安定 水産加工品 の開発促進 担い手不足 抑制 収益が安定し リスクが低減 養殖魚の市 内流通促進 生計が成り立 つ 低価格養殖 飼料へ切替 環境変化によ る赤潮の発生 漁師の減少 が抑制 養殖業の規 模拡大 漁船の燃料 高騰 水産業の衰 退が抑制 <期待効果> ① ブランド化したことでPRが行いやすくなりブランド力が強化され、市外への販売力が向上する。 ② 加工品の開発により年間を通して安定した供給が行え、収益も安定する。 ③ 市内での流通を促進することで、収益の安定性が図れ、地元消費者からの情報発信により知名度向上 が図れる。 ④ 計画的な漁獲量の調整を行うことで、乱獲による水産資源の減少が抑えられる。 ⑤ これらが行われることで、水産業の衰退が抑制される。 <副次効果> ① 海沿いの地域では、水産業と柑橘栽培が盛んなため、労働の調整次第では農業の担い手としても活躍 が期待できる。 ② 漁は力仕事なので、男性の労働力が主になるが、加工品の開発・製造においては女性の活躍が期待で きる。 50 4.基本計画 事業コード 事業名 水産物流通円滑化推進事業 主管課 農業水産課 関係課 経済振興課・各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、水産物の流通を円滑に行うことで魚食を推進し、安定した経営を促進する。 事 ①市内で水揚げされる水産物のブランド化を図り、認知度を高めることで販路拡大を推進する。 業 ②加工品の開発・販路拡大を行うための支援を実施する。 概 ③市の観光所管課や漁協、観光協会と連携し、水産業体験観光を実施することで、水産物の認知度を 要 高め、食の観光により魚食を推進する。 ④市内での地産地消を図るため、学校給食や福祉施設等、飲食店での積極的な活用を推進する。 撤 リスケ なし 事 ・ブランド名確定 見直し 漁協の協力を得られなかった場合 業 ・新規加工品目 年間3件 退 等 目 ・水産体験観光者数 年間 条 縮小 ブランド化が浸透し、需要と供給のバランスが取れた場合 件 廃止 流通の円滑化は継続的に行う必要があるため廃止しない 標 1,000人 事業コード 事業名 水産業担い手育成支援事業 主管課 農業水産課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、水産業の担い手を育成支援し、担い手不足と解消と地域の活性化を図る。 事 ①水産業の職場で仕事をしながら基礎的な漁労作業の指導を受ける「漁業研修制度」(国の補助事業) 業 を活用し、経験を積みながら本格的な漁業者を目指す人材を育成する。 概 ②IJUターン者を受け入れるための住居等の確保を、公営住宅や空き家などを活用し行う。 要 ③柑橘栽培の若い農業者で、農閑期に水産業が行えるような仕組みを構築する。 事 ・水産業新規就業者 年間 業 5人 目 標 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 なし 漁協の協力を得られなかった場合 漁業者がある程度確保できた場合 担い手は継続的に育成する必要があるため廃止しない 事 業 概 要 事 業 目 標 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 事 業 概 要 事 業 目 標 51 5.工程表 主な個別施策名 ブランド化推進 加工品の開発 2015年度 2016年度 協議検討 2017年度 2018年度 2019年度 ブランド基準確定 ブランド化推進 加工品開発推進 研究会議 販路拡大推進 協議検討 地産地消推進 協議検討 活用開始 担い手育成支援 協議調整 担い手育成支援 マッチング体制確立 IJUターン者受入支 援 協議検討 受入体制確立 IJUターン者受入支援 農業者の水産業従 事支援 調査検討 農業者水産業従事支援 マッチング体制確立 52 販路拡大推進 地産地消推進 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 3. 産業・雇用創出 観光 2.行政課題 課 有名観光地があるわけではないため、市の知名度が低く、松山から高知への通過点となっている。海 題 から山までの多彩な自然環境があり、日本ジオパークにも認定されたが、ガイド組織をうまく活用できず 概 大幅な観光客増加には至っていない。これにより、宿泊や飲食、お土産など消費を促す仕組みが機能 要 せず、観光により地域振興を行おうという意識が市民に醸成されない。 現象が発生する要因分析図 観光地が点 在している ガイドの育成 が不十分 有名観光地 がない 近隣市町と競 合している 移動手段に 車が必要 市全域をガイ ドできない 観光による収 入がない 観光案内所 がない レンタカー等の 供給が少ない 市内周遊観 光バスがない お も てなし の 欠如 特徴ある食が ない 観光範囲が 限定される 宿泊施設が 少ない 観光が面白 みに欠ける イベントが一過 性 宿泊せず日 帰り 素通りされ観 光されない お土産が少 ない 観光客が増 加しない <解説> ① そもそも全国的に知名度の高い観光地がないため、観光産業の考え方が地域に根付いていない。 ② 市の面積が広大なため、観光スポットも点在しており、車でなければ満喫できない。 ③ 宿泊施設も充実しておらず、通過型観光になっている。 ④ ガイドが組織化できておらず、市全域を十分に楽しんでもらえるガイドが行えていない。 ⑤ リピータを呼び込むことのできる特徴ある食が提供できていない。 ⑥ 西予市ならではのお土産が少ないため、販売による収益やPR効果が少ない。 ⑦ 結果として、観光客が増加しない。 <参考データ> ① 年間入込客数調べ(観光客数:H24 218.5万人、H25 216.7万人、H26 211.7万人、宿泊者数:H24 39,718人 H25 38,865人、H26 39,998人) 53 3.基本戦略 西予市には海から山まで標高差1,400mの広大な自然があり、その環境や暮らしを活用したジオパー クを展開しているが、その取組みを一層加速させる。観光事業は裾野が広く、成功すれば様々な分野へ 戦 の波及効果で市の経済が潤うこととなるため、観光関連組織の体制を強化する政策を基本戦略とする。 略 この戦略に基づいて、主に次の政策を実施するものとする。 概 ① 観光振興計画を策定し、目標や統一性のある観光施策を実施するとともに、その施策を実行する組 要 織として観光協会を法人化し観光振興体制を強化する。 ② ガイド、食、宿泊などのおもてなしを強化し、観光客の満足度の向上を図る。 ③ 近隣市町や松山との連携、外国人の受け入れなどを促進し新たな観光客の誘致を行う。 基本戦略関連図 農家民宿等 のサポート 観光振興計 画策定 観光協会法 人化 観光地が点 在している ガイド連携や 研修会開催 観光地として 知られる 市町連携し競 合しない 移動手段に 車が必要 市全域をガイ ド可能 観光による収 入が増加 観光案内所 を運営 レンタカー等の 供給が増加 市内周遊の 観光バス運行 おも てなし の 向上 特徴ある食が できる 観光範囲が 市全域になる 宿泊施設が 増加 観光の質が 向上 近隣市町・ 松山と連携 イベントが観光 と連動する 宿泊者が増 加 素 通り され な い観光増加 外国人対応 強化 会場での観 光PR ジオパーク推 進策 西予市独自 のお土産増 観光客が増 加する <期待効果> ① 観光協会が行政の枠にとらわれない自由な活動を行い、収益事業により観光産業が活性化される。 ② 観光協会が観光業等の統制を図ることで、おもてなしが向上しリピーターが増加する。 ③ 素通りや日帰り観光から滞在型観光になり、宿泊客が増加することで、市内での消費が促される。 ④ 観光客の増加により、裾野が広い観光産業に付随する他の産業の収益が増加する。 ⑤ 観光客の増加とともに市の知名度が向上し、シティプロモーションが強化され、それによりまた観光客が 増加す好循環が促される。 ⑥ これらが行われることで、観光客が増加し、ひいては産業全体の衰退抑制につながる。 <副次効果> ① 観光客が増加することで、新たなお土産を作る事業者や新たな食を創造する飲食店が増加する。 ② 市外との交流が盛んになり、市産品の流通が活発化する。 ③ 観光客からの意見が多く集まり、ホスピタリティの向上を図ることが可能となる。 ④ 市内で開催される各種イベントも周知されることになり、参加者が増加する。 54 4.基本計画 事業コード 事業名 観光振興推進事業 主管課 経済振興課 関係課 まちづくり推進課・各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、市として目指す観光の方向性を明確にし、それを確実に実行していくための方策を策定す 事 ることで、観光客の増加を図る。 業 ①市内の観光資源を分野ごとに整理し、それをどのようにすることで誘客につながるかを検討する。 概 ②観光資源のブラッシュアップを行い、個々に存在するものをつなげ、どこにどのように誘導すれば観光 要 客の満足度を上げられるかを検討し、それを実践する。 ③行政・観光協会・観光事業者の役割を明確化し、それぞれがその役割を果たしながら連携する。 事 ・入込客数 年間250万人 撤 リスケ 観光振興計画の策定が遅れた場合 見直し 評価結果が悪かった場合 業 ・宿泊客数 年間 5万人 退 等 縮小 観光振興が軌道に乗り常に満足度が高い状態となった場合 目 条 件 廃止 常に新たな取組を模索する必要があり廃止はしない 標 事業コード 事業名 観光協会法人化事業 主管課 経済振興課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、行政内部にある観光協会を法人化し独立させることで、行政の枠にとらわれない観光振 事 興施策を実施し、観光産業の底上げを行う。 業 ①独立採算での運営を行えるよう観光協会法人化計画を策定する。 概 ②観光協会が旅行業を取得し着地型旅行商品の開発・販売などにより、収益を伴う観光事業の集約を 要 行い、観光案内も含め観光業務の窓口となる。 ③観光協会が観光事業の業種ごとの部会を組織し、ホスピタリティや技術力等の向上を図る。 撤 リスケ 法人化が遅れた場合 事 ・観光協会法人化達成 業 ・市からの委託料が計画策 退 見直し 法人化の目途が立たない場合 等 目 定時の1/2で運営が可能 条 縮小 独立採算での運営が軌道に乗った場合 標 となる 廃止 法人化ができない場合 件 事業コード 事業名 イベント運営健全化事業 主管課 経済振興課 関係課 各支所産業建設課 関連既存 実施計画 次のとおり、市内で実施している観光イベントを、地域主体のイベントとすることで地域活性化を図る。 事 ①観光協会からイベント実行委員会を切り離し、各イベントごとに地域主体の独立した組織を作り、行政 業 や観光協会もその参画者の一つとなる。 概 ②イベントにマーケティングの概念を取り入れ、ただ開催するだけではなく、着地型旅行商品に組み込 要 むことで来場者の満足度を高め、地域で経済が循環する仕組みを構築する。 ③イベントを観光PRの場にし、イベント会場からほかの観光地に誘導する仕組みを構築する。 事 ・イベント入込客数 合計20 撤 リスケ イベントの調整ができなかった場合 退 業 万人 見直し 地域からの反対意見が多い場合 等 目 ・イベント前後の宿泊者数 条 縮小 地域で運営できる体制が取れなくなった場合 標 施設稼働率95% 廃止 地域が取組に反対した場合 件 事業コード 事業名 主管課 関係課 関連既存 実施計画 事 業 概 要 事 業 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 55 5.工程表 主な個別施策名 観光振興計画策定 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 調査研究 策定 2019年度 改定 計画推進 見直し ブラッシュアップ 評価 宿泊施設の充実(農家民宿等サポート事業) 観光資源及び宿泊 施設ブラッシュアップ 誘導型観光の構築 観光満足度調査の 実施 観光協会法人化計 画策定 実践 構築 評価 再構実 調査 調査 調査研究 策定 準備期間 法人化 観光協会へ事業委託 観光案内所設置・運営 観光案内所設置運 営 着地型旅行商品開 発販売 旅行業取得 着地型旅行商品開発・販売 観光協会部会運営 事業 部会設置 ホスピタリティ・技術力向上研 イベント実行委員会 調整 調整 イベント着地型旅行 商品開発販売 移譲 イベント補助金支出 着地型旅行商品開発・販売 イベント会場での観 光地PR作戦 各種団体調整 56 観光地PR作戦開始 再 57 ひとの創生 58 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 1.人口減少 結婚・出産支援 2.行政課題 課 人口減少が深刻さを増し、社会経済に様々な負の影響を与えている。人口減少を抑制するためには 題 子どもを増やしていくこと、つまりは結婚数を増やす必要がある。ところが、非婚化や晩婚化に伴い、一 概 人世帯や理想とする子供の数を持てない家庭が増加傾向にあり、その原因として、自分の時間を優先 要 する価値観の醸成、出会いの機会の減少、収入に対する不安などが考えらえる。 現象が発生する要因分析図 男女共同 参画推進 各種助成制 度 雇用対策 経済活動の 低迷 職場の減少 出会いの仲 介が難しい 男女の職種 が偏りがち 収入が低い 出会いの場 が減少 仕事に比重 がかかる 子育てへの 不安 結婚相談 プライバシーの 重視 出会う人がそ もそも減少 婚活イベン ト開催 出会う機会が 減少 独身を選択 子育て支 援 晩婚化、非婚 化 合計特殊出 生率の低下 高齢出産の 割合増加 健康問題で 妊娠しづらい 理想の子供 数との隔たり 人口減少 <解説> ① 社会経済活動の低迷により、個人収入が不安定となり、働く職場の数も減少をしている。 ② 少ない職場の中でも職種により、男女の偏りが見られる上に、近年、個人のプライベートが尊重され、独 身者に対する異性の紹介は控え気味の風潮となり、、出会いの場が減少している。 ③ 収入面の不安定さから仕事に対する比重が重くなり、出会いの機会を作りにくい状況となっている。さら に、個人年収が少ないため、結婚して家庭を築き、子育てをするという将来像が描きにくい。 ④ プライベートを重視する独身者もあり、結婚推進委員会による成婚数の実績は十分とは言えない。 ⑤ これらから、晩婚化、非婚化が進行し、高齢出産等の影響も加わり、希望する子どもの数を持てないと いう状況がある。その結果、合計特殊出生率の低下、さらには人口減少へとつながっていく可能性がある。 <参考データ>① 晩婚化を示すデータ 平成26年 人口動態調査 厚生労働省 年次別平均婚姻年齢 昭和30年 昭和40年 昭和50年 昭和60年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成26年 全国 初婚の夫 愛媛 全国 初婚の妻 愛媛 26.6 26.2 23.8 23.2 27.2 26.8 24.5 24.1 27 26.5 24.7 24.3 28.2 27.7 25.5 25.2 59 28.5 28 26.3 25.9 28.8 28 27 26.6 29.8 29 28 27.4 30.5 29.8 28.8 28.3 31.1 30.3 29.4 28.8 3.基本戦略 結婚は、出会いの機会の頻度と相性のマッチング率により決まる傾向があり、若い世代を中心に、こ れらを高める政策を基本戦略とする。出産では、理想とする子どもの数をもてるよう男女共同参画の推 戦 進や子育て支援策の更なる充実を図ることを基本戦略とする。 略 ① 市の支援による地元飲食業店等や青年団体を中心とした街コン団体を組織し、マッチング率の高い 概 テーマによる街コンを数多く開催する。28歳を対象に、2回目の少年式を開催し、その後、交流会を行う。 要 ② 既存事業を見直し、独身者への働きかけや、事業所等へ婚活支援を推進する方法を取り入れる。 ③ 結婚から出産に至るまでの不安を和らげるため、情報提供を行い、各種支援策を伝える。 ④ 男女共同参画への理解を進め、もう一人出産したい気持ちを職場や家庭から後押しする。 基本戦略関連図 雇用対策 の見直し 職場内結婚 の推進 職場の減少 の緩和 男女共同 経済活動の 低迷の緩和 相談事業の 参画推進 見直し 各種助成制 プライバシーの 重視 度 出会いの仲 介が手軽に 男女の職種 が偏りがち 収入が低い 出会いの場 が増加 仕事に比重 がかかる 子育てへの 不安の緩和 出会う人がそ もそも減少 婚活イベン ト開催 婚活推進体 制の見直し 出会う機会が 増加 独身を選択 子育て支 援の見直し 不妊治療へ の支援 晩婚化、非婚 化の改善 催しの活用 合計特殊出 生率の上昇 高齢出産の 割合減少 人口減少に 歯止め 妊娠の機会が 増加 理想の子供 数へ近づく <期待効果> ① 街コン団体の結成により、多数の街コンの開催を通じて、出会いの場と機会が増加。 ② 男女共同参画事業を踏まえた結婚相談事業の見直しにより、①の効果とあいまって、出会いの機会を 促すこと(仲介)が手軽になる。 ③ 出会いの場と出会う機会が増加することで、出会いの仲介が手軽になるという好循環が生まれる。 ④ マッチング率の高い出会いの機会が増えることで、晩婚化・非婚化が改善する。 <副次効果> ① 出会いの機会を飲食店が提供することによる、地域経済の循環がおこる。 ② ワークライフバランスの浸透が図られる。 ③ 結婚生活に対する不安が薄れる。 ④ 合計特殊出生率が上昇し、人口減少に一定の歯止めがかかる。 60 4.基本計画 事業コード 事業名 結婚促進事業 主管課 生涯学習課 関係課 経済振興課、農業水産課、社会福祉課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略 実施計画 婚活団体の育成や既存団体の見直しにより、未婚者の出会いの場を数多く創出する。 事 ① 婚活団体の育成・活動支援 業 ② 出会いの機会創出イベントの開催 概 ③ 職場内結婚の推進 要 ④ 結婚推進委員会の事業見直し 事 初婚年齢の低下マイナス1 撤 リスケ 婚活団体の育成が進まない場合 退 見直し 業歳 イベント回数が少ない場合 等 縮小 婚活イベントにより結婚したカップルの数が少ない場合 目 (H24 西予市 初婚の夫 条 標 30.6歳 初婚の妻 28.6歳) 件 廃止 婚活イベントにより結婚したカップルの数がない場合 事業コード 事業名 出産支援事業 主管課 健康づくり推進課 関係課 社会福祉課 生涯学習課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略 子ども子育て支援事業計画 実施計画 出産を希望する人に対して、理想とする子どもが授かるよう総合的な支援を行う。 事 ① 各種子育て支援策の充実 業 ② 不妊治療への支援 概 ③ 妊娠・出産・産後と続く支援情報の提供 要 ④ 分かりやすい相談体制の構築と保健師等によるサポート体制の拡充 撤 リスケ 実施計画の策定が遅れた場合 事 合計特殊出生率 1.69 退 業 見直し 助成制度の利用者が減少した場合 等 目 縮小 助成制度の利用者が大幅に減少した場合 条 標 廃止 出生率が上昇しない場合 件 事業コード 事業名 結婚・出産情報発信事業 主管課 社会福祉課 関係課 経済振興課、農業水産課、生涯学習課 関連既存 子ども子育て支援事業計画 社会教育計画 実施計画 結婚・出産に関する現状の分析を行い、子育てガイドを活用したタイムリーな情報を発信していく。 事 ① 結婚や出産に関する不安やニーズ等の分析を行う。 業 ② 分析に基づいて、SNS等を活用した情報を提供する。 概 ③ SNS等の利用者による、交流の促進を図る。 要 事 初婚年齢の低下マイナス1 撤 リスケ 現状分析が遅れた場合 退 業歳 見直し SNS等を活用した情報発信ができない場合 等 目 (H24 西予市 初婚の夫 縮小 利用者が少ない場合 条 標 30.6歳 初婚の妻 28.6歳) 件 廃止 利用者が見込めない場合 事業コード 事業名 協働による子育て推進事業 主管課 まちづくり推進課 関係課 経済振興課、農業水産課、社会福祉課、総務課、生涯学習課 関連既存 男女共同参画基本計画 子ども子育て支援事業計画 実施計画 家庭や職場における男女共同参画への理解が浸透し、出産・子育てがしやすい生活環境をつくる。 事 ① 職場や家庭における男女共同参画意識の普及 業 ② ワークライフバランスの普及を図り、子育てしやすい環境をつくる 概 ③ 共同して育児をすることにより、育児の負担を半減する。 要 事 男性の育児休業取得率 業 3% 目 (H25 男性の育児休業取得 標 率 2.03%) 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 情報発信ができない場合 理解度が上昇しない場合 なし なし 61 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 事業計画の策定・推 進 婚活団体育成・支援 2017年度 2018年度 計画策定 2019年度 計画推進 完成 団体育成 自立支援 検証 結婚推進委員会の 事業見直し 婚活実施 企画検討 イベント企画運営 活動検証 企業訪問 検証 検証 子育て支援策の充 実 子ども子育て支援事業計画期間 計画見直し 検証 支援実施 見直し 事業検討 運用開始 支援実施 不妊治療への支援 支援情報の提供 相談体制の構築 組織検討 意識調査の実施 SNS等の活用によ る情報提供 方針検討 運用計画 分析 試験運用 本格運用 検証 利用者への普及 交流の促進 事業計画の策定 調査 計画策定 ワークライフバランス の情報発信 計画運用期間 情報発信 検証 研修会等の開催 62 1.政策体系 政策コード 政策名 子育て支援(乳幼児) 関連構想 1.人口減少 3.産業・雇用創出 4.医療・保健・福祉 6.地域コミュニティ 7.教育・人財育成 2.行政課題 課 子育てに対する様々な不安や環境の変化により、子育てをしにくい状況が生まれ、出生率の上昇につ 題 ながりにくい現状がある。子育て世代が安心して、子育てできる環境を整備していく必要があるが、サー 概 ビス内容が十分に伝わっていないことや、医療費の無料化等による自治体間のサービス合戦により、自 要 治体の財政状況を悪化させる可能性もある。 現象が発生する要因分析図 乳幼児数の 減少 財政状況の 悪化の懸念 保育士等の 待遇不十分 開業医との 連携 児童館等で の企画運営 保育士等の 確保が困難 保育料の一 部減免 医療費の助 成 核家族化 世帯収入が 低い 祖父母の孫 への関り変化 子育てに費 用が掛かる 共働きが必要 学童保育等 近くに小児科 医が少ない 保育等環境 の魅力不足 小児医療へ の不安 教育等への 不安 親子の絆づ くり 便利な保育 サービス不足 家庭等に子 守役の減少 複数の部署 が管轄 子供を預ける 環境が必要 情報が伝わら ない 子供を産み づらい 人口流出 予防接種 少子化 <解説> ① 財政状況の懸念から保育士等への待遇が改善されず、幼児数の減少も加わり、保育士等の確保が難 しい。 ② 保育士不足が、保育サービスの質や保育施設等の運営にも影響し、子育てへの不安が募る。 ③ 核家族化により、世帯収入の減少や子育てにお金がかかる事から、共働きが必要となっている。また、 祖父母と孫との関係性が変化し、家族で子どもを見守り育てる家庭が減少している。 ④ 地元に小児科医が少ないことから、市外へ通院することもあり小児医療に対する不安がある。 ⑤ 子育て支援に関する全体的な情報が保護者に伝わりにくい現状がある。 ⑥ これらから、出生数が増えにくく、転出者の増加による人口減少と少子化が進んでいる。 <参考データ> 西予市における14歳以下人口推計 西予市人口ビジョン 高位推計より 男 女 計 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年 2,047 1,939 1,847 1,391 1,321 2,247 1,696 1,555 1,477 1,443 1,238 2,013 1,940 1,836 1,740 1,596 1,466 1,393 1,360 1,308 4,260 3,987 3,775 3,587 3,292 3,021 2,870 2,803 2,699 2,559 63 3.基本戦略 乳幼児への子育て支援策は、安心して子育てができるサービスや施設等の充実を進めながら、それら 子育てに関する情報をいかに保護者等に伝えていくかを基本的な戦略とする。そのために、次の施策を 戦 主に実施するものとする。 略 ① 保育士等を確保し、人財育成による保育サービスの向上を図る。 概 ② 安心して子どもを預けることができる各種サービスの充実を図る。 要 ③ 保育園等からのメール配信による情報提供を行う。 ④ 子育てガイドとSNS等を活用したリアルタイムな情報提供を行う。 基本戦略関連図 乳幼児数の 減少 幼保一元 化 保育士等確 保政策 開業医との 連携 児童館等で の企画運営 近くに小児科 医が少ない 小児医療へ の不安 保育等環境 の魅力改善 教育等への 不安改善 人口流出の 抑制 予防接種 財政状況の 悪化の懸念 保育士等の 待遇不十分 保育士等の 確保が進展 シルバー人財 の活躍 親子の絆づ くり 便利な保育 サービス充足 保育料の一 部減免 核家族化 地域づくり 活動推進 世帯収入が 低い 祖父母の孫 への関り変化 子育てに費 用が掛かる WLBの啓 発 共働きが必要 学童保育等 の充実 家庭等に子 守役の減少 子供を預ける 環境の充足 子育て支援 の見直し 医療費の助 成 専門的な部 署が管轄 情報が伝わる 子供を産み やすい 子育て支援 体制の整備 情報発信方 法の工夫 少子化に歯 止め <期待効果> ① 保育士等の人材が充実することにより、魅力ある保育等の環境を提供することができる。 ② 保育等の環境が充実することにより、保護者のニーズに沿った保育サービスの提供ができる。 ③ SNS等により、リアルタイムで欲しい情報が欲しい人に伝わり、その情報がさらに拡大していく。 ④ 子育てサービスの充実や保育環境が充実することにより、子育てするなら西予としての知名度が向上 する。 ⑤ 子育てのために西予市へ転入する人が出てくる。 <副次効果> ① 地域やシルバー人財による子育て支援が進めば、元気な高齢者が増える。 ② SNS等の活用により市外へも子育てに関する情報が拡散する。 ③ 子育て世帯が増えると、小児医療の減少に歯止めがかかる。 64 4.基本計画 事業コード 事業名 子ども・子育て支援体制整備事業 主管課 社会福祉課 関係課 健康づくり推進課、学校教育課、生涯学習課、総合政策課 関連既存 地域福祉計画 次世代育成支援地域行動計画 子ども・子育て支援事業計画 ひとり親家庭 実施計画 等自立促進計画 子育て支援に関する施策を統一的に実施するために、組織機構の見直しを行い、専門的な職員の配 事 置と窓口の一本化を図る。子育て世代にとって必要な情報が必要な時に確認できるような情報発信を 業 行う。 概 ① 子ども・子育てに関する総合的な部署の検討・設置 要 ② 子育てに関する有効な情報発信とSNS等を活用したコミュニケーションの活性化 ③ 子育てに関する有識者会議の開催 事 子育てしやすいまちだと思 撤 リスケ 専門部署の設置検討に時間を要した場合 退 見直し 専門部署の設置に遅れが生じた場合 業 う市民の割合 60% 等 縮小 現状の職員体制と変更がない場合 目 条 件 標 廃止 SNS等の利用者が見込めない場合 事業コード 事業名 地域子育て支援事業 主管課 社会福祉課 関係課 学校教育課、生涯学習課、健康づくり推進課 関連既存 地域福祉計画 次世代育成支援地域行動計画 子ども・子育て支援事業計画 ひとり親家庭 実施計画 等自立促進計画 地域における子育てへの多様なニーズに対応した、「子育てするなら西予」と言われるような子育てしや 事 すい環境の整備を図る。 業 ① 一時預かり制度の充実と事業検討 概 ② 地域づくり団体と連携した子育て支援 要 ③ シルバー人材センターとの連携による子育て支援 事 子育てしやすいまちだと思 撤 リスケ 制度の構築に時間を要した場合 退 見直し 業 う市民の割合 60% 制度利用者が想定より少ない場合 等 縮小 制度利用者が減少している場合 目 条 件 廃止 制度利用者がいない場合 標 事業コード 事業名 保育等の充実事業 主管課 社会福祉課 関係課 学校教育課、生涯学習課、健康づくり推進課 関連既存 地域福祉計画 次世代育成支援地域行動計画 子ども・子育て支援事業計画 ひとり親家庭 実施計画 等自立促進計画 保育環境の充実を図るため、保育所・幼稚園等において職員の確保や子育て支援に必要な環境の整 事 備を行う。 業 ① 保育士を確保するための取り組みを進める。 概 ② こどもの数が減少する中、適切な規模での保育所等の運営を行う。 要 ③ 民営化や統廃合を含めた組織の在り方を検討する。 事 保育所等の満足度 85% 撤 リスケ 事業計画の検討に時間を要した場合 退 見直し 業 なし 等 縮小 なし 目 条 件 標 廃止 保育士等の確保が進まない場合 事業コード 事業名 放課後活動支援事業 主管課 社会福祉課 関係課 学校教育課、生涯学習課、健康づくり推進課 関連既存 地域福祉計画 次世代育成支援地域行動計画 子ども・子育て支援事業計画 ひとり親家庭 実施計画 等自立促進計画 学童保育や児童館等での活動を充実し、放課後等に安心して子供を託せる場を設ける。 事 ① 学童保育の充実 業 ② 児童館活動の充実 概 ③ 学校開放の活用 要 事 子育てしやすいまちだと思 業 う市民の割合 60% 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業計画の検討に時間を要した場合 制度利用者が想定より少ない場合 制度利用者が減少している場合 制度利用者がいない場合 65 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 2017年度 推進体制の整備 組織機構の検討 情報発信方法の工 夫 紙媒体の見直し 有識者・経験者等の 意見を政策へ反映 一次預かり制度の充 実 2018年度 業務推進計画策定 組織化 SNS等の活用 有識者による会議 有識者会議 見直し 事業計画 ファミリーサポートの運営 地域計画 地域による子育て支 援 連携組織の運営 連携協議 シルバー人材セン ターとの連携 保育士等の確保 適正規模での保育 所等の運営 2019年度 採用計画策定 保育士の確保 保育所等運営の見直し 保育所等運営 保育士の充実 保育所等の魅力アッ プ 学童保育等の充実 ニーズ調査 運営計画策定 児童館活動等の充 実 ニーズ調査 運営計画策定 学校開放の検討 事業化検討 学校開放との連携 学校との調整 66 1.政策体系 政策コード 政策名 子育て支援(義務教育) 関連構想 1.人口減少 3.産業・雇用創出 4.医療・保健・福祉 6.地域コミュニティ 7.教育・人財育成 2.行政課題 課 児童生徒数が年々減少し、適正な規模の学級編成にて授業をすることができず、子供の成長に悪影 題 響を及ぼす可能性がる。少ない人数の中でも、特徴ある教育プログラムや様々な体験活動等を通して、 概 確かな学力等を身につけ、市外から転入者の増加を目指す必要がある。魅力的な学習環境や教育プロ 要 グラムを担う人財育成が今後の課題である。 現象が発生する要因分析図 地域や家庭 環境の変化 児童生徒数 の減少 多様な部活 が無い 家庭・地域教 育が困難に 学校教育依 存・期待 ICT導入 度重なる制度 改正 部活の強制 的参加 学校教員の 負担増 ジオ教育の 実施 教育・行事マン ネリ化 児童生徒の 負荷が増加 地域にふれあ う機会の不足 教育への不 安・不満 成長により郷 土愛が薄れる 人口流出 郷土愛ある異 能人財不足 適正規模で 学習できない 教育環境の 整備 学力等低下 の懸念 学校の再編 推進 学校の統廃 合 大学等への 進学率上昇 学習塾等へ 通う 奨学金によ る支援 教育費の増 加 児童の健全 育成 子供を産み づらい 少子化 <解説> ① 児童生徒数の減少により、小中学校の統廃合が進められている。また中学校によっては希望する部活 動がない場合もあり、部活動への強制的な参加は、教職員・生徒ともに大きな負担となっている。 ② 社会状況が変化し、家庭教育が困難となり、学校教育への依存度は高くなっている。学校では度重な る制度改正等により、教職員への負担が増え、新しい意欲的な取り組みができにくい状況となっている。 ③ 大学等への進学率が上昇し、塾や習い事へ通う子供が増え、家庭での教育費の占める割合が上昇し ている。塾等により児童生徒は多忙となり、地域とのふれあいが減少し、郷土愛を育むことが難しくなる。 ④ 教育にかかる出費と教育への不安が重なって、人口が増えにくい要因の一つとなっている。より良い教 育環境を求めて優秀な人財が転出し、少子化が加速する可能性がある。 <参考データ> 西予市における14歳以下人口推計 西予市人口ビジョン 高位推計より 男 女 計 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年 2,247 2,047 1,939 1,847 1,696 1,555 1,477 1,443 1,391 1,321 2,013 1,940 1,836 1,740 1,596 1,466 1,393 1,360 1,308 1,238 4,260 3,987 3,775 3,587 3,292 3,021 2,870 2,803 2,699 2,559 67 3.基本戦略 戦 略 概 要 人口が減少し、地域活動が縮小していく中で、次代を担う子供たちへの教育は重要である。子供たちには、多様 な考え方や知識に触れる機会を設け、様々な体験を通して、「確かな学力」「生きる力」「郷土愛」等を育むことを教 育分野での基本的な戦略とする。その戦略に基づき、主に次に掲げる政策の実践を行う。 ① 学校教育の充実と見直し 基礎的な学力・体力を身につけると共に、部活動の在り方等見直しを検討する。 ② 地域における先生の活躍 地域には、専門的な知識を持たれた先生が多く、学校では教えてもらえないような 事を楽しく学ぶ事が可能であり、地域の先生と子供たちとのマッチングを行う。 ③ 郷土愛の醸成 四国西予ジオパークの自然環境は地域の宝であり、自然を大切にし、地域を愛する心を育む。 子供たちには、地域のことを知って、地域のことが益々好きになるような地域を愛する心を育む。 基本戦略関連図 地域や家庭 環境の変化 地域人財の 活用 子育て支援 体制の整備 家庭・地域教 育が改善 学校教育依 存・期待 山村留学の 推進 ジオ教育の 強化 地域にふれあ う機会の増加 児童生徒数 の減少 多様な部活 が無い 適正規模で 学習できない 教育環境の 整備 学力等低下 の懸念緩和 学校の再編 推進の強化 学校の統廃 合の進展 大学等への 進学率上昇 学 校 教 員 の 学校開放 負担緩和 学習塾等へ 通う 奨学金の拡 充 教育・行事の 活性化 教育費の増 加の抑制 児童の健全 育成 部活の在り 方検討 ICT導入 度重なる制度 改正 多様な学習 の機会創出 部活の強制 的参加見直し 児童生徒の 負荷が緩和 教育への不 安・不満の減 人口流出の 抑制 成長しても郷 土愛が残る 郷土愛ある異 能人財育成 子供を産み やすい 教育方法の 改善 少子化に歯 止め <期待効果> ① 部活動あり方を再検討することと、地域の人が子供たちの先生になることで、学校の先生にかかる負 担が軽減する。 ② 先生への負担が軽減すれば、新しい学校教育や地域交流へのチャレンジが可能となり、保護者の満足 度が上昇する。 ③ また、子供たちが、地域のことを知って益々地域が好きになる。 ④ 地元を愛する子供たちが、将来、西予市に帰ることを検討したり、遠くに住みながらも西予市への貢献 について、思いを寄せるようになる。 <副次効果> ① 地域の人が先生になり、地域交流が進み、生涯学習の好循環が進展する。 ② ジオパーク学習が進み、地域内の魅力を知った子供たちが、市外へその情報を拡散していく。 ③ 地元愛にあふれる人財が育ち、一度は、地元を離れる事があっても、経験を積んでUターン、西予市内 での起業・創業を行い地域経済に貢献する。 ④ 西予市から転出をしたとしても、西予市を思いふるさと納税の制度を活用し、西予市に貢献する。 68 4.基本計画 事業コード 事業名 学校開放推進事業 主管課 学校教育課 関係課 教育総務課 生涯学習課 文化体育振興課 関連既存 西予市教育振興基本計画 西予市公共施設等総合管理計画 実施計画 地域の中心的な役割を担う学校の一部を開放することにより、地域課題へ取り組む場所として、教室や 事 体育館等施設の有効活用を図る。 業 ① 学校開放について、実施に向けた内容の検討、モデル事業を実施する。 概 ② 生涯学習部門と連携した地域人財の育成と活躍ができる環境を整備する。 要 ③ 子育て支援において、施設等の有効活用を進める。 ④ 地域づくり団体との連携により、地域課題の解決に向けた取り組みを進める。 撤 リスケ 学校開放についての調整が進まない場合 事 学校開放した件数 退 見直し 業 5件 学校開放による事業計画ができない場合 等 縮小 学校開放による利用者が少ない場合 目 条 件 廃止 学校開放による利用者がない場合 標 事業コード 事業名 既存事業の見直し事業 主管課 学校教育課 関係課 教育総務課 生涯学習課 文化体育振興課 関連既存 西予市教育振興基本計画 実施計画 人口減少が進行する中でも時代に即した人財の育成を行うため、既存事業の見直しを行い、教育環境 事 の効率的な整備を進める。 業 ① 教師への負担や、選択できる部活動のメニューなど部活動の在り方について再検討を行う。 概 ② ICTを活用した教材等の導入を図り、より分かりやすい授業を進めるための教育方法の改善を図 要 る。 ③ 適正な規模での教育が受けられるよう学校の再編を推進する。 撤 リスケ 見直し事業の選定に時間を要した場合 事 見直しを実施した事業数 退 業 5件 見直し 選定した事業の見直しが前に進まない場合 等 目 縮小 なし 条 標 廃止 事業の見直しの結果、方向性が示せた場合 件 事業コード 事業名 人財の活躍促進事業(再掲) 主管課 生涯学習課他 関係課 高齢福祉課 経済振興課 まちづくり推進課 関連既存 西予市創生総合戦略 実施計画 人口が減少して地域の規模が小さくなる中で、内外から活躍できる人財を積極的に登用して地域の課 事 題を解決を図る。 業 ① 地域おこし協力隊等の外部人財の積極的な登用を図る。 概 ② 老人クラブの在り方を見直し、シルバー人材センター活動の充実を図る。 要 ③ 男女に関係なく地域づくり組織等で活躍できる体制を整備する。 ④ 移住者等の市外人財の活躍ができる環境を整備する。 事 地域おこし協力隊の導入件 撤 リスケ 地域おこし協力隊の導入が遅延した場合 退 業 数 15件 見直し 老人クラブの活動見直しが進まない場合 等 目 縮小 地域おこし協力隊の募集に対して、申し込みがない場合 条 標 廃止 地域への人財の受け入れができない場合 件 事業コード 事業名 地域の特色を活かした学習事業 主管課 学校教育課 関係課 教育総務課 生涯学習課 文化体育振興課 関連既存 西予市教育振興基本計画 実施計画 地域の特徴を活かした学習機会を提供し、郷土を誇りに思う心を育む。 事 ① ジオパークを活用した総合的な学習機会の創出 業 ② 自然の魅力を活かした、都市部からの短期間留学の受け入れ 概 ③ 野外での体験活動を通した、協調性や社会性のはぐくみ 要 事 地元に誇りを持つ高校生の 業 割合 70% 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 学校でのカリキュラムへの導入が遅れた場合 山村留学について、参加者が見込めない場合 ジオパークを活用した授業数が増えない場合 郷土愛への醸成につながらない場合 69 5.工程表 主な個別施策名 学校開放の推進 2015年度 2016年度 2017年度 学校開放の検討 事業化検討 人財の活躍推進 施設の活用検討 子育て支援等への 有効活用 活用の調整等 団体での協議検討 活用に向けた調整 課題の抽出 部活動の在り方検討 2019年度 学校との調整 人財の育成 地域人財の活躍 地域づくり団体との 連携 2018年度 PTA学校との調整 検討結果の公表 教育方法の改善 事業化検討 ICTの導入検討 学校再編の推進 推進計画に沿った再編 計画の見直し 奨学金制度の活用 推進 奨学金制度の周知 地域おこし協力隊と の連携 導入の検討 老人クラブの見直し 既存事業見直し Uターン就職の促進 募集 協力隊派遣活動 シルバー人財活動支援 男女共同参画推進 学習中心の在り方見直し 地域課題抽出 移住者等の活躍支 援 移住者等へのヒアリング マッチング ジオパークを活用し た教育の推進 学習メニュー開発 都市部との交流促進 野外体験プログラム の推進 総合学習への取り組み 制度設計 学習メニュー開発 70 受け入れの準備 体験プログラムの拡充 1.政策体系 政策コード 政策名 高齢者福祉 関連構想 1.人口減少 4. 医療・保健・福祉 2.行政課題 課 全国的な少子高齢化に先行して、本市の高齢化率は上昇を続けている。高齢者が増えると社会保障 題 費の増加につながり、市の財政状況を圧迫する要因となる。社会保障費の上昇を押さえるためには、健 概 康で活動的な高齢者の増加が求められる。一方、老人クラブの組織力の低下や地域社会との接点の減 要 少などにより、孤立しがちな高齢者を狙った犯罪が増加するといった問題も発生している。 現象が発生する要因分析図 予防をしない 加齢 シルバー人材 センター 身体・判断能 力低下 意欲の低下 独居老人の 増加 事故等の増 加 病気になりや すい 適当な仕事 がない 要介護者の 増加 人とのつなが り減少 交通弱者の 発生 医療に費用 が掛かる 消費生活 相談 人口流出 民生委員 等の活動 介護予防 地域と関わら ない 身寄りがない 経済的な困 窮 地域公共 交通維持 医療弱者の 発生 買い物支 援策 買い物弱者 の発生 孤独死の発 生 社会保障費 の増加 親族等が見 つからない 財政状況の 悪化 公共墓地 へ埋葬 行政サービスの 低下 <解説> ① 年齢の加齢や予防を重視しないことなどにより、高齢者の身体能力や判断能力は年々低下していく。 ② 体力の低下により、病気等になりやすく、仕事を探すことが難しくなり、事故等に合う可能性も高まってく る。 ③ 仕事ができなく、病院等にかかりがちになり、社会的弱者として、経済的な余裕が少なくなる。 ④ 高齢化に伴う意欲の低下により、人と接する機会が減少し、地域との距離が生まれ身寄りのない独居 老人が増加してくる。 ⑤ 孤独死や無縁仏の発生にもつながってきている。 ⑥ 高齢化による社会保障費の増加は、財政状況の悪化や行政サービスの低下を招くおそれがある。 <参考データ> 西予市における65歳以上人口推計 西予市人口ビジョン 低位推計より 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年 6,608 6,585 6,199 5,666 5,103 4,672 4,312 3,902 3,513 3,157 9,467 9,129 8,294 7,413 6,612 6,049 5,412 4,793 4,334 3,952 16,075 15,714 13,079 11,715 10,721 9,724 8,695 7,847 7,109 高齢化率 39.6% 42.1% 42.9% 43.1% 43.0% 43.8% 44.6% 44.7% 44.9% 45.4% 男 女 計 71 3.基本戦略 高齢者がやりがいや目的を持って、いつまでも元気で活躍できるような環境を創り出し、健康寿命を延 ばしていくことを基本戦略とする。元気な高齢者が増えることにより、地域とのつながりや経済的な循環 戦 が生まれ、社会保障費の増加を抑制していく。 略 ① 地域での、介護予防教室やサロン等の開催により、元気な高齢者のつながりを維持する。 概 ② 老人クラブ活動の見直しを行い、シルバー人材センターとの連携によるしごとづくりを行う。 要 ③ 高齢者の晩年における意思確認等の普及を図る。 ④ 地域で高齢者を見守る仕組みを構築する。 基本戦略関連図 老人クラブ の見直し 予防をしない 消費生活相 交通安全 談 乗り方啓発 シルバー人財 の活躍 事故等の増 加抑制 病気になりに くい 交通弱者の 抑制 医療に掛かる 費用の抑制 地域交通と 民間連携 医療弱者の 抑制 買い物支 援策 商業事業 者との連携 買い物弱者 の抑制 加齢 地域包括ケ アの連携 人口流出 身体・判断能 力低下抑制 意欲の低下 の緩和 独居老人の 増加 適当な仕事 が選択できる 要介護者の 増加抑制 人とのつなが り増加 介護予防の 拡充 地域とのつな がり維持 民生委員 等の活動 身寄りがない 晩年の意思 等確認 経済的な困 窮緩和 補助金等 の見直し 社会保障費 の増加抑制 孤独死の発 生予防 親族等を見つ けやすい 財政状況の 悪化の抑制 公共墓地 へ埋葬 行政サービスの 低下抑制 <期待効果> ① 老人クラブの活動見直しとシルバー人材センター活動の連携により、双方にとって有益な活動が展開 できる。 ② 地域での介護予防教室等の充実により、体力の低下等を予防し、健康寿命を延ばすことができる。 ③ 元気な高齢者が増加することにより、社会保障費の増加に一定の歯止めがかかる。 ④ 晩年の意思等確認(エンディングノート)により、医療費の増加抑制に一部つながる。 <副次効果> ① シルバー人財の活躍により、地域経済の循環が加速する。 ② 元気な高齢者によるジオパークガイドや環境活動により観光での西予市の知名度が向上する。 ③ 地域でのつながりが深まり、困ったときは支えあう絆ができる。 ④ 民生委員等の負担が軽減され、担い手の確保をしやすくなる。 72 4.基本計画 事業コード 事業名 地域の連携見守り事業 主管課 高齢福祉課 関係課 社会福祉課、健康づくり推進課、まちづくり推進課、生涯学習課 関連既存 地域福祉計画 実施計画 地域内において、高齢者が定期的に集う場所をつくり、体調の変化や異変に、地域のみんなが気がつ 事 いて支え、重症化を防ぐ。 業 ① 民生委員と連携して、地域内で交流ができていない人に対して呼びかけ、お茶のみ等を定期開催す 概 る。 要 ② 老人クラブの会員数が減少しているので、組織や活動の見直しを図り、地域でお互いに支え合う。 ③ 認知症に対して、地域でのサポート体制をつくり、徘徊等による行方不明者をなくす。 事 認知症による行方不明者 撤 リスケ なし 退 見直し 業数 なし 等 縮小 認知症による行方不明者が増加した場合 目 0件 条 件 標 廃止 孤独死の発生率が上昇した場合 事業コード 事業名 高齢者の健康づくり事業 主管課 高齢福祉課 関係課 社会福祉課、健康づくり推進課、まちづくり推進課、総合政策課 関連既存 地域福祉計画、介護保険事業計画 実施計画 健康寿命の延伸を目指して、生きがいを持って生活ができるよ総合的な取り組みを行う。要介護者が、 事 増加している中で、介護状態にならないよう予防に重点をおいた取り組みを行う。。 業 ① 地域の連携により予防に重点を置いた健康づくりを推進する。 概 ② 地域のつながりを活用して、交流による介護予防を行う。 要 ③ 認知症予防に関する取り組みを進める。 ④ 身寄りがない人等に対して、晩年の過ごし方等相談できる仕組みを構築する。 撤 リスケ 実施計画がまとまらない場合 事 健康寿命プラス1歳 退 業 見直し 運営開始後、利用者が想定人数より少ない場合 等 目 縮小 利用者が3年連続で減少した場合 条 標 廃止 利用者が5年連続で減少した場合 件 事業コード 事業名 シルバー人財活躍事業 主管課 高齢福祉課 関係課 社会福祉課、生涯学習課、経済振興課 関連既存 地域福祉計画 実施計画 シルバー人材センターの体制整備を行い、高齢者が活躍できる環境を整備する。 事 ①事務局体制の見直しを実施し、市内全域で事業展開をする。 業 ②人材を広く求めて、提供できるメニューの充実を図り、多様なサービスを展開する。 概 ③高齢者向けICT講座等を実施して、スキルアップを図りつつ人材センターへの登録を支援する。 要 ④登録者と派遣先とのマッチングを行い、活動できる場を営業により確保する。 撤 リスケ 事務局体制が整備できない場合 事 健康寿命プラス1歳 退 業 見直し 登録者数が 想定を割り込んだ場合 等 目 縮小 活動件数が、3年連続で減少した場合 条 標 廃止 活動件数が、5年連続で減少した場合 件 事業コード 事業名 既存事業の見直し事業 主管課 高齢福祉課 関係課 社会福祉課、財政課、総合政策課 関連既存 地域福祉計画、西予市行革大綱、西予市創生総合戦略 実施計画 高齢者に支給する補助金等の見直しを行い、財源を子育て支援や起業・創業・事業承継支援に振り替 事 えて、人口減少に少しでも歯止めをかける。 業 ① 各種補助金事業の見直しを行い、現金給付からふるさと納税で贈呈する特産品に段階的に切り替 概 える。 要 ② 構成員が少ない団体については、事業の見直しを進める。 ③ 運転免許を返納した交通弱者等への支援を行う。 撤 リスケ 計画が策定できない場合 事 段階的な補助金の削減 退 業 5% 見直し 進捗状況に応じて、3年に1回見直しを行う。 等 目 子育て支援策への充当 縮小 なし 条 標 5% 廃止 計画どおり事業が進まず、5年間状況に変化が無い場合 件 73 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 高齢者組織の見直し 要援護者台帳の活用 2018年度 組織・活動内容見直し 計画策定 モデル事業実施 モデル事業 地域拡大実施 検証 課題抽出 システム調整 試験運用 介護予防教室 介護予防の充実 介護予防の充実 見直し サロン活動等 定期開催(通年) 地域内交流の促進 介護予防教室 認知症予防 介護予防の充実 啓発事業の推進 孤独死等の予防 事務局体制の見直し 2019年度 サロン活動等 定期開催(通年) 地域内交流の促進 認知症サポート体制 2017年度 検証 体制の見直し 新体制への移行 人材センターの運営 検証 体制の見直し 運営準備 新体制への移行 登録者の募集とスキ ルアップ 派遣先の新規開拓 補助金等の見直し 計画策定 見直し(第一段階) 検証 団体活動の見直し 交通弱者への支援 見直し計画 支援制度の調査・検討 74 見直し(第一段階) 支援制度の開始 1.政策体系 政策コード 政策名 生涯学習 関連構想 1.人口減少 6.地域コミュニティ 7.教育・人財育成 8.社会インフラ 2.行政課題 課 少子高齢化に伴い様々な地域課題が発生し、公民館への依存度は高まり、業務が複雑化している。 題 地域の問題を解決する人財の育成が求められているが、講座のマンネリ化に加えて、地域活動や団体 概 活動の縮小化が進み、生涯学習講座等への参加者は減少をしている。その原因として、地域課題に対 要 する学習ニーズと講座のミスマッチや学習情報が十分に伝わっていないことがあげられる。 現象が発生する要因分析図 外部人財 の活用 人口減少 事業承継 少子高齢化 熱意・危機感 の温度差 地域行事の 維持が困難 地域コミュニティ の弱体化 後継者不足 地域担当 職員制度 インターネットの 普及 地域課題の 多様化 カルチャースクール 普及 個人学習の 機会増加 団体活動の 魅力低下 講座の開催 公民館への 依存 埋もれた人財 の未活用 学習ニーズとの ミスマッチ 地域の自主 活動が縮小 講座のマンネリ 化 情報が伝わら ない 団体活動の 縮小 団体自主運 営推進 学習参加者 の減少 地域人財の 育成が困難 <解説> ① 少子高齢化の影響を受け、後継者不足や地域のつながりの弱体化がおこり、地域行事等の実施が困 難となるなど、多様な地域課題が生まれている。 ② 一方でインターネット環境の整備やカルチャースクール等の増加により、個人で学習する機会は増加し たが、団体活動は縮小や学習講座への参加者減少に向かっている。 ③ 多様化した地域課題に対し、地域行事の担い手として公民館職員の業務が多忙となり、事業のマンネ リ化や公民館活動では対応ができない問題が発生している。 ④ 各種講座や学習環境の魅力が低下し、参加者の固定化や減少を招く。 ⑤ その結果、地域にとって必要な人財の育成ができずに、人口が流出する可能性がある。 <参考データ> 公民館利用状況の推移 社会教育実態調査参照 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 主催事業数 参加者数 288 276 264 295 250 229 236 23,041 20,959 19,796 23,874 22,284 19,496 19,052 75 3.基本戦略 公民館を中心にして、地域人財を育成し、自立した地域活動の推進を図ることを基本戦略とする。地 域が持つ多様な課題については、教育面からのアプローチだけでなく、行政的な課題として取り組める 戦 よう組織体制等の見直しを行い、主に次の政策を実行するものとする。 略 ① 様々な地域課題への対応をするために、組織体制の見直しを行う。 概 ② 地域を担う人財の育成や既存事業の見直しを行う。 要 ③ 自立した地域活動の推進を図る。 ④ 公民館を拠点とした地域づくり活動の充実を図る。 基本戦略関連図 組織体制の 見直し 男女共同 参画推進 人口減少 外部人財 の活用 事業承継 少子高齢化 後継者不足 の抑制 地域担当 職員制度 地域の自 立化支援 地域コミュニティ の維持 地域課題へ の対応 熱意・危機感 の高まり 地域行事の 維持が困難 生涯学習の 見直し 公民館への 依存減少 埋もれた人財 の活躍 学習ニーズとの ミスマッチ減 地域の自主 活動が促進 講座のマンネリ 化の解消 情報発信が 有効に作用 人財育成教 育 地域づくり 活動推進 インターネットの 普及 カルチャースクール 普及 個人学習の 機会増加 団体活動の 魅力低下 団体活動の 縮小緩和 情報発信方 法の工夫 団体自主運 営推進 学習参加者 の減少緩和 地域人財の 育成へ <期待効果> ① 組織体制の見直しにより、地域課題・行政的課題に即応した対応が可能となる。 ② 地域人財の育成により、地域で活躍できる人が増え、地域の自主自立活動が増加する。 ③ 既存事業の見直しを行うことで、行政的課題と学習ニーズとのミスマッチを防ぐ。 ④ 情報発信方法を工夫することにより、新たな参加者等を募ることができる。 <副次効果> ① 地域づくり団体等を中心に地域の課題は地域で解決することができるようになる。 ② 地域人財の育成により、男性女性を問わず活躍することができる機会や場面が増加する。 ③ 地域から全国に向けた情報発信が可能となり、移住定住や観光・物産面でのPRができる。 ④ 地域の知名度が上昇し、交流人口の拡大につながる。 76 4.基本計画 事業コード 事業名 支所・公民館機能再編事業 主管課 総務課 関係課 各支所、生涯学習課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略 実施計画 ① 各支所は規模を縮小し、現在の公民館機能を充実させ、地域コミュニティの拠点として機能させる。 事 ② 公民館機能については時代の要請に柔軟に対応できる体制整備も併せて行う。 業 ③ 地域拠点に職員配備を充実させ、職員の現場意識を醸成させると共に、地元住民、農協、郵便局、 概 銀行等あらゆるステークホルダーと連携して新しい公共を創出する。 要 事 ・公民館関連予算20%削減 撤 リスケ なし 退 見直し 活動状況に応じて、公民館機能を見直す 業 (平成26年度比較) 等 縮小 地域住民、民間組織で組織が軌道に乗れば、行政の介入を縮小 目 条 件 標 廃止 地域・民間組織の参画がなく、行政依存が高い場合 事業コード 事業名 生涯学習推進事業 主管課 生涯学習課 関係課 文化体育振興課 学校教育課 教育総務課 関連既存 西予市教育振興基本計画 社会教育計画書 実施計画 生涯学習を推進するために、中長期の人財育成計画を策定し、計画に基づき事業を実施する。 事 ① 公民館を中心とした、地域人財の育成講座の充実を図る。 業 ② 地域課題に対応した生涯学習情報の有効的な発信を行い、効果的な講座を開催する。 概 ③ 図書館に求められる機能等を調査研究し、計画的に整備を進める。 要 ④ 既存事業や団体活動の見直しを行い、地域にとって必要な事業を精査した上で、実施する。 撤 リスケ 中長期の人財育成計画策定が遅延した場合 事 公民館主催講座件数 退 業 300件 見直し 計画の進捗管理による事業の見直し 等 目 縮小 予算規模が縮小した場合 条 標 廃止 なし 件 事業コード 事業名 地域・学校との連携推進事業 主管課 生涯学習課 関係課 文化体育振興課 学校教育課 教育総務課 総合政策課 関連既存 西予市教育振興基本計画 社会教育計画書 実施計画 地域づくり団体や、小中学校との連携を強化し、地域課題の解決に向けた取り組みを実施する。 事 ① 放課後等の学校開放を推進し、地域と学校が連携して、子どもを見守る仕組みを構築する。 業 ② 地域の人財が講師として活躍できるよう調整を図る。 概 ③ 地域学習の充実により、郷土愛を育む教育ができるよう環境を整備する。 要 ④ 閉校した学校や既存校舎等の有効活用を推進する。 撤 リスケ 学校開放についての調整が進まない場合 事 学校開放の件数 退 業 5件 見直し 学校開放による事業計画ができない場合 等 目 縮小 学校開放による利用者が少ない場合 条 標 廃止 学校開放による利用者がない場合 件 事業コード 事業名 人財の活躍促進事業 主管課 生涯学習課他 関係課 高齢福祉課 経済振興課 まちづくり推進課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと創生総合戦略 実施計画 人口が減少して地域の規模が小さくなる中で、内外から活躍できる人財を積極的に登用して地域の課 事 題を解決を図る。 業 ① 地域おこし協力隊等の外部人財の積極的な登用を図る。 概 ② 老人クラブの在り方を見直し、シルバー人材センター活動の充実を図る。 要 ③ 男女に関係なく地域づくり組織等で活躍できる体制を整備する。 ④ 移住者等の市外人財の活躍ができる環境を整備する。 事 地域おこし協力隊の導入件 撤 リスケ 地域おこし協力隊の導入が遅延した場合 退 業数 見直し 老人クラブの活動見直しが進まない場合 等 目 15件 縮小 地域おこし協力隊の募集に対して、申し込みがない場合 条 標 廃止 地域への人財の受け入れができない場合 件 77 5.工程表 主な個別施策名 支所・公民館組織の 見直し検討 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 組織見直し 規則改正 西予市行政組織規 則の改正 再編準備 組織の再編準備 組織の設立・運営 中長期の人財育成 計画策定 2019年度 再編 検討 講座の充実 計画策定 計画実施期間 既存事業の見直し 行政課題対応 情報発信の工夫 紙媒体の見直し SNS等の活用 図書館の活用 在り方検討 学校開放 学校開放の検討 事業化検討 地域人財の活躍 異能人財の育成 既存講座等の見直し 整備方針検討 郷土愛の醸成 ジオパーク体験学習 施設の有効活用 地域の学校活用支援 地域おこし協力隊と の連携 導入の検討 老人クラブの見直し 事業の見直し 施設整備 学校との調整 地域人材養成 味覚学習 見直し 民間活用支援 募集 協力隊派遣 シルバー人財活動支援 男女共同参画推進 学習中心の在り方見直し 地域課題抽出 移住者等の活躍支 援 移住者へのヒアリング マッチング 78 1.政策体系 政策コード 政策名 健康増進 関連構想 4.医療・保健・福祉 6.地域コミュニティ 2.行政課題 課 健康増進に関する課題として大きく2点あげられる。一点は生活習慣病患者の増加と、それに伴う健 題 康寿命の低下である。健診の受診率が、年々低下していることからも、健康に関する意識の低さが表れ 概 ており、生活習慣病が進行する要因の一つになっている。もう一点は、県下でも比較的自殺率が高く、 要 自殺の原因として1/3以上がこころの健康問題となっていることである。 現象が発生する要因分析図 健康スポーツ 推進 多忙な生活 食生活の改 善推進 健康教室 健康への意 識が低い 人口減少 日常的に運 動しない 食生活の乱 れ 深酒をする人 が多い 喫煙率が高 い がまん強く、 めんどくさがり 加齢 運動能力の 低下 生活習慣病 の発症増加 病気の発見 の遅れ 健診受診率 の低下 病気の重症 化 意欲の低下 経済活動の 低迷 健康診断 娯楽が少ない 浪費・散財の 傾向 要介護者の 増加 健康寿命が 短い 経済的な困 窮 介護費用の 増加 医療費の増 加 精神的スト レス の増加 社会保障費 の増加 自殺を選択 財政状況の 悪化 行政サービスの 低下 金銭トラブル増 加 こころの健 康づくり 人口流出 <解説> ① 健康への関心が低く、運動・食生活・飲酒・喫煙が健康に与える影響について知られていない。 ② 個人の意識の差から、健康診査を受けず、病気の発見が遅れて重症化につながる恐れがある。 ③ 病気が重症化すると、経済的に困窮するとともに、健康寿命が短くなり、医療費の増加につながる。 ④ 運動する機会が少ない人は、将来的に要介護者となるリスクが高く、介護費用の増加につながる。 ⑤ 経済的な困窮や健康状態の悪化は、精神的なストレスを増加させ、最悪の場合、自殺を選択すること になる。 ⑥ 医療費や介護費用の増加により社会保障費が増加を続け、財政状況の悪化を招く。 ⑦ 財政負担の増加により、行政サービスが低下し、人口の流出につながる可能性がある。 <参考データ> 標準化死亡比(SMRH20-24)の推移 標準化死亡比は、 国 男 女 の平均を100として、 年代 死亡 悪性 心疾 脳梗 脳内 死亡 悪性 心疾 脳梗 脳内 自殺 自殺 死亡比が100以上の 新生物 新生物 患 塞 出血 患 塞 出血 総数 総数 場合は国の平均より H10-14 95.4 76.5 110 113 98.4 165 93.7 80.4 108 99.4 131 155 死亡率が高く、100以 H15-19 102 85.8 121 127 96.5 116 93.6 79.4 103 112.0 85.4 113 下の場合は死亡率が 低いと判断される。 H20-24 99.7 87.6 110 120 107 134 94.6 84.9 110 104 122 81.0 出典:厚生労働省「人口動態統計特殊報告」 79 3.基本戦略 「健康は失って初めてその大切さが分かる。」と言われるように、健康の大切さを常に認識している人 は少ない。健康についての無関心が、運動不足や偏った食生活へとつながり、生活習慣病を発症する 戦 原因の一つとなっている。 病気が悪化してから、治すという対処療法的な治療から、健康に対する正し 略 い理解を深め、若い時期からの運動等により健康寿命の延伸を図ることを健康増進分野の戦略の基本 概 とする。 要 ① 健康に関する情報の発信方法を工夫することによって、意識の向上を図る。 ② 運動や食生活の改善、飲酒・喫煙の害についての正しい理解を深める。 ③ 地域と連携した運動を推進する。 基本戦略関連図 情報発信方 健康スポーツ 法の工夫 健康教室 推進 健康への意識 食生活の改 多忙な生活 人口減少 の向上 禁煙の奨励 善推進 運動が習慣に なる 食生活の改善 深酒をする人 が減少 喫煙率の低下 積極的な健診 受診 加齢 運動能力の低 下抑制 生活習慣病の 発症抑制 病気の発見の 遅れ改善 健診受診率の 低下改善 意欲の低下の 緩和 スポーツクラブ と連携 シルバー人財 活躍 病気の重症化 未然防止 地域包括 ケアの連携 要介護者の増 加抑制 健康寿命が延 びる 経済的な困窮 緩和 介護費用の増 加抑制 医療費の抑制 精神的ストレス の増加抑制 地域包括 ケアの連携 社会保障費の 増加抑制 自殺を選択し ない 財政状況の悪 化の抑制 行政サービスの 低下抑制 リスクの啓 発 経済活動の低 迷 健康診断 娯楽が少ない 浪費・散財の 傾向抑制 金銭トラブル増 加の抑制 自殺予防の 支援 こころの健 康づくり 人口流出の抑 制 <期待効果> ① 運動・食事・飲酒・喫煙に対する正しい理解が進み、生活習慣病の発症が抑制される。 ② 運動の習慣化により、要介護状態になることを予防できる。 ③ 健康に対する意識が高まり、病気等の早期発見・早期治療が可能となる。 ④ これらの結果、病気等の重症化を防ぎ、健康寿命を延ばすことができる。 ⑤ 健康寿命が延びた結果、社会保障費の増加が抑制される。 ⑥ 健康な人が増えると経済的な困窮状態が緩和し、自殺を選択する人も減少する。 <副次効果> ① 健康への関心が高まり、運動をする機会が増え、スポーツによる交流が盛んになる。 ② 若い人にスポーツを通じた出会いの場を提供し、結婚の促進につながる。 ③ 元気な高齢者に活躍の場を提供することによって、社会参画と地域経済の活性化を促すことができる。 ④ 高齢者の活躍により、認知症や閉じこもりの予防につながる。 80 4.基本計画 事業コード 事業名 健康づくり総合推進事業 主管課 健康づくり推進課 関係課 文化体育振興課、生涯学習課、高齢福祉課、社会福祉課、総合政策課 関連既存 健康づくり計画 食育推進計画 特定健康診査等実施計画 高齢者福祉計画 介護保険事業 実施計画 計画 地域福祉計画 スポーツ振興計画 西予市における健康づくりを総合的に推進するために基本となる計画を策定し、計画的に事業を推進 事 する。 業 ① 西予市健康づくり計画策定 概 ② 食育推進計画策定 要 ③ 特定健康診査等実施計画 改定 撤 リスケ PT活動等に遅延が生じた場合 事 標準化死亡比の改善 退 見直し 業 定期的な進捗管理により、事業の見直しを実施 等 縮小 なし 目 条 件 標 廃止 なし 事業コード 事業名 生活習慣病発症予防事業 主管課 健康づくり推進課 関係課 文化体育振興課、生涯学習課、高齢福祉課、社会福祉課 市民課 関連既存 健康づくり計画 食育推進計画 特定健康診査等実施計画 高齢者福祉計画 介護保険事業 実施計画 計画 地域福祉計画 スポーツ振興計画 健康に関する意識を高めるための情報発信を行い、病気の早期発見・早期治療に重点を置いて生活 事 習慣病の抑制を図る。 業 ① 健康に関心が低い層へ向けた情報発信の工夫を行う 概 ② 特定健康診査の受診率を上昇させるために地域で連携した取り組みを実施する。 要 ③ 生活習慣を改善するための取り組みの実施 ③ 食育の推進による食習慣の改善を図る。 撤 リスケ 受診率向上対策が遅延した場合 事 健診受診率の増加 退 業 60% 見直し 受診率の改善が見られない場合 等 目 縮小 なし 条 標 廃止 なし 件 事業コード 事業名 健康スポーツ推進事業 主管課 健康づくり推進課 関係課 文化体育振興課、生涯学習課、高齢福祉課、社会福祉課 市民課 関連既存 健康づくり計画 食育推進計画 特定健康診査等実施計画 高齢者福祉計画 介護保険事業 実施計画 計画 地域福祉計画 スポーツ振興計画 スポーツクラブと連携し、生活習慣用の予防に効果のある運動やセミナーを開催する。 事 ①スポーツクラブとの連携強化 業 ②ジオパークに関連したスポーツイベントをスポーツクラブと連携して実施する。 概 ③ライフステージ・ライフスタイルに合わせた誰でも取り組みができるスポーツ(運動)の普及・推進 要 ④健康に関心の高い層をターゲットに、温泉施設等を活用したヘルスツーリズムを企画する。 事 健康づくりのために何か行 撤 リスケ スポーツクラブとの連携が進まない場合 退 業 動している市民の割合 見直し スポーツイベントの企画が進まない場合 等 目 80% 縮小 なし 条 標 廃止 なし 件 事業コード 事業名 こころの健康推進事業 主管課 健康づくり推進課 関係課 高齢福祉課 社会福祉課 総務課 関連既存 健康づくり計画 実施計画 地域や事業所において、心の健康が損なわれている人を早期に発見し、医療機関へつなぐ取り組み 事 を行う。 業 ① ゲートキーパー・認知症サポーターの養成により、体調不良者を早期に発見する。 概 ② 心の健康についての正しい理解と異変に気付くような情報を発信する。 要 ③ メンタルヘルスに関する相談事業を行うとともに、電話等での相談体制を整備する。 ④ モデル地区を指定したメンタルヘルスに関する事業の実施 撤 リスケ 養成講座の受講者が少ない場合 事 標準化死亡比の改善 退 業 見直し 相談事業の利用者が少ない場合 等 目 縮小 なし 条 標 廃止 なし 件 81 5.工程表 主な個別施策名 西予市健康づくり計 画策定 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 計画推進 発表 計画推進 食育推進計画策定 発表 データヘルス計画 計画推進 計画推進 発表 特定健診事業計画 評価・見直し 計画推進 発表 情報発信の工夫 健診の受診率向上 生活習慣の改善 食育の普及・啓発 紙媒体の見直し SNS等の活用 対象者別取組 受診者の分析・対策検討 検証 運動と食に関する対策・実践 適塩・適糖対策 野菜摂取対策 ジオパークを活用した 健康スポーツの推進 事業 事業 スポーツイベントの 連携 連携・合同事業の立ち上げ 手軽な運動の普及 企画・検討 見直し 連携事業実施 普及広報活動 発表 ヘルスツーリズムの 企画 養成講座 サポーター養成 情報発信 モニタリング PTによる企画検討 地域への拡大 こころの健康情報発信 相談事業の充実 相談事業周知 事業検討 出張相談実施 地区選定 モデル地区事業の実 施 82 1.政策体系 政策コード 政策名 医療 関連構想 2.まちデザイン 4.医療・保健・福祉 8.社会インフラ 2.行政課題 課 慢性的医師不足の中、ぎりぎりの人数で救急体制を敷いているが、医師の高齢化が進みつつあり現 題 状の維持も難しい。今後、人口減少に伴う患者数の減少が見込まれ、市立病院の経営は一層厳しい状 概 況に陥ると予測される。西予市の地域医療を統括する部署がないため、医師確保が困難となり、病院連 要 携・病診連携、介護福祉との連携などが中途半端で、今後のビジョンが明確になっていない。 現象が発生する要因分析図 人口の減少 開業医の高 齢化 移住するメリット がない かかりつけ 医へ受診 臨床、症例件 数減少 後継者不足 による廃業 地域公共 交通運行 医療弱者の 発生 患者数が減 少 1次救急医療 の衰退 経営改革 病院経営が 厳しくなる 診断への不 安 就職への魅 力不足 重複・頻回診 療問題 市外の病院を 利用 医師等の不 足 医薬品の重 複投与 女性医の表 彰 財政負担の 増加 医師等の心 身負担増 輪番制病院 運営 事務局職員 の負担増 2次救急医療 の衰退 医療従事者 交流会 医師等の離 職 専門職員の 育成困難 地域医療の 維持困難 人口流出 <解説> ① 西予市の地域医療を考える部署がないため、医師確保がおもうように進んでいない。 ② 専門医の確保が難しく診療科目が限られているため、市外の病院で受診する市民が多い。 ③ 人口減少もあいまって患者数が減少傾向にあり、病院経営が年々厳しくなっている。 ④ 病院経営が年々厳しい状態になると、繰入金等の財政負担が増え、ひいては市の財政を圧迫してい く。 ⑤ 医師不足により常勤医師の当直・日直回数がふえるとともに、平均年齢の上昇、開業医の高齢化に伴 う一次救急の衰退により、市民病院の医師への負担がますます増える。 ⑥ 医師への負担増がこのまま続くと、市内の2市立病院が輪番でおこなっている2次救急体制(24時間3 <参考データ> 住所地別患者の受療地 平成22年度愛媛県入院患者調査報告書 患 者 住 所 地 西予市 宇和島市 八幡浜市 大洲市 西予市 45.9% 松山市 9.1% 17.7% 13.4% 患者受療地 宇和島市 八幡浜市 12.2% 19.1% 84.9% 70.0% 83 大洲市 7.6% 10.5% 75.5% その他 6.1% 15.1% 1.8% 6.6% 3.基本戦略 市役所内に西予市の地域医療を統括する部署を設置し、10年程度先までのビジョンを明確にする指針 の策定を行い、担当部署を中心に医師等の確保に努め、地域医療連携の中心的役割を担っていく。 戦 引き続き、西予市の西部を西予市民病院が、東部を野村病院が担い、今後両病院の病床数の調整や 略 機能分担を検討していく。また医薬材料費や医療機器等を可能な限り一括購入し、コストダウンの実現 概 と経営の改善を図る。なお既に行っている看護師等のスタッフの両病院間の人事異動に加え、医師の 要 交流も行い、各病院が不足している診療内容を補完するとともに、2次救急医療体制の充実を図ってい く。 また、病院連携、病診連携、介護福祉等との連携を深め、患者が適切な医療を受けられる地域づくりを 基本戦略関連図 かかりつけ 医へ受診 巡回診療の 実施 医療情報の 発信 病院のサロ ン化 開業医の高 齢化 移住するメリット がない 後継者不足 による廃業 1次救急医療 の衰退抑制 医療推進体 制の整備 広域連携 患者数が減 少緩和 臨床、症例件 数減少緩和 地域交通と 民間連携 医療弱者の 発生抑制 人口の減少 経営改革 病院経営が 改善 診断への不 安解消 就職への魅 力不足緩和 重複・頻回診 療問題 市内の病院を 利用 医師等の不 足緩和 医薬品の重 複投与 医師等の表 彰 財政負担の 増加抑制 医師等の心身 負担増緩和 輪番制病院 運営 事務局職員 の負担緩和 2次救急医療 の衰退抑制 医師等の離 職の抑制 医療従事者 交流会 地域包括 ケアの推進 専門職員の 育成可能 地域医療の 維持 人口流出の 抑制 <期待効果> ① 患者数が増加することにより、病院経営が安定する。 ② 患者数が増加することにより、症例数が増加し、医師にとって魅力ある職場となる。 ③ 医師等のスタッフ不足が緩和され、病院経営が安定する。 ④ 医師等スタッフの増加により、勤務体制が安定し、個人にかかる負担が軽減される。 ⑤ 医師等スタッフの充実により、長期的な専門職員の養成が可能となる。 ⑥ 資材の共同調達等で病院間での連携が進み、経営の安定化につながる。 <副次効果> ① 市立病院・国保診療所・開業医・福祉施設等の連携がより一層深まっていく。 ② 将来、2次救急医療(24時間365日)を西予市民病院に1本化することができる。 ③ 魅力ある病院の存在が、移住を検討に当たっての判断材料の一つになる。。 ④ 病院を中心とした地域公共交通網が維持される。 84 4.基本計画 事業コード 事業名 推進体制整備事業 主管課 新組織 関係課 西予市民病院 野村病院 市民課 関連既存 公立病院改革プラン 実施計画 西予市全体の医療政策を検討する部署を設置することにより、病院経営の効率化や医師確保等を行 事 う。 業 ① 新組織機構の検討・設置を行い、西予市全体の医療政策を担う。 概 ② 専門職員の養成を図ることにより、経営面で一層の効率化を図る。 要 ③ 機能分担の明確化と広域連携によるコスト削減を図り、経営の安定化を図る。 撤 リスケ 組織機構の設置が決定しない場合 事 経常収支比率 95% 退 見直し 専門職員の養成が進まない場合 業 等 縮小 経営の改善計画が策定できない場合 目 条 件 標 廃止 広域による連携が進まない場合 事業コード 事業名 医療情報の発信事業 主管課 新組織 関係課 西予市民病院 野村病院 市民課 関連既存 実施計画 市内病院の情報を計画的に発信することにより、誰もが安心して受診できる環境を整備する。 事 ① 診療科目や医師の情報を分かりやすく市民に伝えるためSNS等の活用を図る。 業 ② 病院をサロン化することにより、地域に開かれた親しみのある病院を目指す。 概 ③ 病院の一般開放による市民との交流促進により、地域とのつながりを強化する。 要 ④ 大学病院等との連携を一層進めることにより、医師の人事交流を盛んに行う。 撤 リスケ 広報戦略の策定が遅延した場合 事 病床利用率 85% 退 業 見直し 計画どおりの予算が見込めない場合 等 目 縮小 事業を評価した結果、効果が少ない場合 条 標 廃止 事業を評価した結果、効果がない場合 件 事業コード 事業名 在宅医療等推進事業 主管課 西予市立病院 関係課 西予市民病院 野村病院 市民課 関連既存 実施計画 地域における1次救急医療との連携を図り、在宅医療をや救急搬送に伴う治療についての検討を進め 事 る。 業 ① 出張巡回診療の導入検討と事業展開を行う。 概 ② ドクターカーの導入検討と事業展開を行う。 要 ③ 医師会や介護支援事業所等との連携を一層進め、地域包括ケアへの取り組みを進める。 事 医療に関する満足度 70% 撤 リスケ 計画の策定が遅延した場合 退 業 見直し 試験的事業が遅延した場合 等 目 縮小 事業検証の結果、縮小する必要がある場合 条 標 廃止 体制の整備ができない場合 件 事業コード 事業名 医療従事者確保事業 主管課 新組織 関係課 西予市民病院 野村病院 市民課 関連既存 実施計画 不足する医療従事者を確保するために、総合的な取り組みを実施する。 事 ① 奨学金制度の拡充により、将来を担う医療従事者の育成を図る。 業 ② 医師等医療従事者の表彰を行い、西予市の知名度を向上させつつ医師等の確保を図る。 概 ③ 医療従事者による交流会を拡充し、医学関係者との結びつきを深める。 要 事 医師充足率 100% 業 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 奨学金制度の募集が遅延した場合 奨学金の利用者が見込めない場合 交流会への参加者が少ない場合 事業効果がない場合 85 5.工程表 主な個別施策名 推進体制の整備 人財養成 経営改善 2015年度 2016年度 2017年度 組織機構の検討 2018年度 業務推進計画策定 組織化 奨学金制度の運用 奨学金の拡充 見直し 経営課題の抽出 改革プランの策定 市内病院の連携 広域連携 広報戦略の策定 2019年度 広報戦略策定 市民へのPR 親しみのある病院づ くり 病院見学会の開催 おもてなし研修 大学等と連携した医 師確保 定期的な大学病院との交流 大学生と交流 スタッフの能力アップ 経営の専門家養成 研修計画策定 在宅医療の推進 救急体制との連携 巡回診療計画策定 ドクターカーの導入検討 奨学金制度の運用 大学等との医療関係 者の交流拡大 試験運用開始 導入計画策定 地域包括ケアの推進 地域包括ケアシステ ムの推進 医師等の表彰 おもてなし研修 随時専門的研修実施 制度の運用開始 女性医師の表彰 見直し 交流する機会の拡大 86 制度の運用改善 見直し 医師等の表彰 信頼関係構築 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 4. 医療・保健・福祉 社会福祉総論 2.行政課題 課 高齢化の進展に伴い要介護者が増加する中で、地域や家庭環境の複雑化による虐待やひきこもりな 題 ど、新しい社会問題が顕在化しており、福祉に対するニーズは多様化している。地域においては、福祉 概 を担う人材が不足し、支援を受けることができない市民が増加する恐れがある。社会福祉総論として、 要 社会保障費の増加と福祉サービスを受ける機会の減少が課題として上げられる。 現象が発生する要因分析図 多様な価値 人口減少 観 地域コミュニティ の弱体化 核家族化 役員等のなり 手不足 家庭内トラブル 地域や家庭 環境の変化 経済活動の 低迷 少子高齢化 加齢 ひとり親世帯 の発生 適当な仕事 がない 独居老人の 増加 身体・判断能 力低下 経済的な困 窮 家庭で生活 できない児童 福祉を担う人 財不足 要援護者支 援 子育てへの 不安 民生委員等 の活動 生活保護受 給者の発生 災害弱者の 発生 要介護者の 増加 障害者 犯罪・非行者 の更生 多様な福祉 へのニーズ 福祉のワンス トップ窓口 困っている人 の増加 相談する所が 分からない 心配事等相 談窓口 福祉制度が 追い付かない 福祉計画 社会保障費 の増加 支援につなが る機会の減少 <解説> ① 人口減少に伴い、少子高齢化が進み、地域の経済活動が低迷している。 ② 核家族化や要介護者の増加が進み、経済的不安と合わせて、多様な福祉ニーズが発生している。 ③ 多様な価値観を持つ人が増え、地域や家庭環境にも変化が生じている。 ④ 地域コミュニティのつながりが弱くなり、地域の役員や民生委員等の担い手が少なくなっている。 ⑤ 地域の福祉を担う人材が不足し、困っている人に対して十分な援助ができにくくなっている。 ⑥ 多様な福祉ニーズにより、社会保障費が増加し、財政状況を悪化させる要因の一つとなっている。 ⑦ 福祉の範囲が広く、制度でカバーできない面や相談窓口が分かりにくい。 ⑧ これらの結果として、支援につながる機会が減少し、福祉サービスが行き届かないおそれがある。 <参考データ> 西予市における65歳以上人口推計 西予市人口ビジョン 低位推計より 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年 6,608 6,585 6,199 5,666 5,103 4,672 4,312 3,902 3,513 3,157 9,467 9,129 8,294 7,413 6,612 6,049 5,412 4,793 4,334 3,952 16,075 15,714 14,493 13,079 11,715 10,721 9,724 7,847 7,109 8,695 高齢化率 39.6% 42.1% 42.9% 43.1% 43.0% 43.8% 44.6% 44.7% 44.9% 45.4% 男 女 計 87 3.基本戦略 さまざまな社会的な要因により、多様な福祉ニーズが発生しており、支援の機会にたどりつけない人 がいる。そういった支援にたどり着けない市民の減少を目指すことを基本戦略として、福祉サービスス利 戦 用者にとって分かりやすく、利用しやすい施策を展開していく。 略 ① 福祉に関連する年次計画の進捗管理を行い、福祉ニーズに沿った見直し等を行う。 概 ② マイナンバーを活用した部署を超えた福祉サービスの連携と利便性の向上を図る。 要 ③ 組織体制の見直しにより、相談窓口の簡略化とワンストップ化を推進し、利便性の向上を図る。 ④ 既存の福祉制度では対応できない面をインフォーマルサービスの充実により補う。 基本戦略関連図 多様な価値 観 人口減少 地域や家庭 環境の変化 経済活動の 低迷 少子高齢化 加齢 独居老人の 増加 身体・判断能 力低下抑制 スポーツクラブ との連携 地域コミュニティ の弱体化 核家族化 ひとり親世帯 の発生 適当な仕事 がない 役員等のなり 手不足 家庭内トラブル 子育て支 援策見直し 経済的な困 窮 家庭で生活 できない児童 福祉を担う人 財不足 要援護者支 援 心配事等相 談窓口 子育てへの 不安の緩和 民生委員等 の活動 生活保護受 給者の発生 多様な福祉 へのニーズ 窓口のワンス トップ化 困っている人 の増加抑制 相談する所が 分かる 犯罪・非行者 の更生 福祉計画の 見直し 制度外のサー ビス増加 支援につなが る機会の増加 プッシュ型 サービス 要介護者の 増加抑制 障害者 マイナンバー の活用 災害弱者の 発生 地域包括 ケアの連携 社会保障費 の増加抑制 インフォーマル サービス <期待効果> ① 福祉計画等の見直しにより、社会保障費の増加を抑制できる。。 ② 窓口業務の見直しにより、支所・公民館での受け付け等ができ利便性が向上する。 ③ マイナンバーの有効活用により、窓口での手続きの簡素化が可能になり、未申請のサービスを案内で きる。 ④ インフォーマルサービスの拡充により、地域の実情に応じた柔軟なサービスを受けられる。 <副次効果> ① インフォーマルサービスが充実することにより、介護の担い手の負担が軽減する。 ② 育児や介護を理由とした働き方の制限が緩和され、地域経済が循環する。 ③ 窓口サービスの簡素化や充実が図られ、市民の満足度が上昇する。 ④ マイナンバーの普及により、全国的な実証実験の候補地として西予市が選ばれる可能性がある。 88 4.基本計画 事業コード 事業名 福祉計画等進捗管理事業 主管課 社会福祉課 関係課 高齢福祉課 健康づくり推進課 関連既存 地域福祉計画 高齢者福祉計画・介護保険事業計画 障害者計画・障害福祉計画 健康づく 実施計画 り計画 福祉に関する現状の分析を行いつつ、実情に合った福祉計画を策定し、それに基づいた事業を計画的 事 に実施する。併せて、定期的な進捗管理を実施し、計画の見直し等を行う。 業 ① 地域福祉計画の策定・進捗管理 概 ② 高齢者福祉計画・介護保険事業計画の策定・進捗管理 要 ③ 障害者計画・障害福祉計画の策定・進捗管理 ④ 健康づくり計画の策定・進捗管理 事 平均健康寿命 プラス1歳 撤 リスケ 計画策定に遅れが生じた場合 退 見直し 概ね3年に一度、計画の見直しを実施 業 等 縮小 計画が統廃合された場合 目 条 件 標 廃止 計画を策定する必要が無くなった場合 事業コード 事業名 マイナンバー活用事業 主管課 財政課 関係課 市民課 高齢福祉課 社会福祉課 健康づくり推進課 関連既存 西予市行政改革加速化プログラム 実施計画 多様な福祉ニーズに対応するため、マイナンバー制度を活用した利便性の向上を図り、効率的で、公平 事 な福祉サービスを展開する。 業 ① 部署の垣根を越えた行政サービスの提供 概 ② 各種行政手続きの簡素化 要 ③ 福祉手帳等、保険証、お薬手帳、免許証などカードの一元化 事 マイナンバーカード普及率 撤 リスケ 国の予定する導入スケジュールが遅延した場合 退 業 60% 見直し 市独自サービスの検討に時間を要した場合 等 目 縮小 国の予定する業務に変更が生じた場合 条 標 廃止 マイナンバーカードの普及が想定値に達しない場合 件 事業コード 事業名 組織体制の見直し事業 主管課 総務課 関係課 市民課 高齢福祉課 社会福祉課 健康づくり推進課 関連既存 西予市行政改革加速化プログラム 実施計画 福祉窓口のワンストップ化による効果等を検証した上で、市役所全体窓口をワンストップ化する事によ 事 り、更なる利便性の向上と市民の満足度を高めるサービスを展開する。 業 ① 福祉総合窓口の事業検証 概 ② 支所におけるワンストップ窓口の実証実験と導入 要 ③ 本庁におけるワンストップ窓口の実証実験と導入 事 支所のワンストップ窓口化 撤 リスケ 事業の検証が遅延した場合 退 業 導入件数 1件 見直し 実証実験の結果、見直しが必要な場合 等 目 縮小 実証実験の結果、縮小が必要な場合 条 標 廃止 実証実験の結果、事業中止の判断をした場合 件 事業コード 事業名 インフォーマルサービス推進事業 主管課 社会福祉課 関係課 高齢福祉課 健康づくり推進課 関連既存 地域福祉計画 高齢者福祉計画・介護保険事業計画 障害者計画・障害福祉計画 健康づく 実施計画 り計画 多様な福祉ニーズへの対応が求められる中で、対象者を限定せず、既存の制度に頼らない地域による 事 支え合いを中心とした福祉サービススの充実を図る。 業 ① 地域づくり活動と連携した見守り活動 概 ② ボランティア活動等による支援の拡充 要 ③ 既存民間サービスとの連携による福祉の充実 事 インフォーマルサービスの 業 実施地域 50% 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 推進計画の策定が遅延した場合 地域の体制づくりが進まない場合 モデル事業が実施できない場合 検証結果を踏まえて広域展開できない場合 89 5.工程表 主な個別施策名 地域福祉計画 高齢者福祉計画・介 護保険事業計画 障害者計画・障害福 祉計画 2015年度 2016年度 2018年度 2019年度 計画期間(随時見直し) 計画検討 計画期間 第6期計画 計画検討 計画期間(随時見直し) 事業と連動した普及 行政サービスの提供 全体計画 更なる普及 見直し 国とのシステム連携開始 市とのシステム連携開始 口座番号との連携(任意) 民間事業との連携 福祉サービスへの利 用拡大 第7期計画 第2期障害者計画(随時見直し) 第4期障害福祉計画 第5期障害福祉計画 健康づくり計画 マイナンバーの普及 活動 2017年度 市独自サービスの検討 市独自サービスの開発 事業検証 計画策定 明浜支所 実証実験 事業検証 本庁のワンストップ 窓口化 支所のワンストップ 窓口化 インフォーマルサー ビスの創設支援 推進計画策定 NPO等ボランティア 活動支援 地域づくり団体等と の連携 90 地域人財育成支援 体制づくり支援 連係・情報共有 91 まちの創生 92 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 1.人口減少 移住・定住・安住 2.行政課題 課 人口流出、出生数の減少等により人口減少が深刻さを増してきている。人口減少を抑制するため移 題 住・定住政策が挙げられるが、移住を決意するうえで「一定の収入が確保できるかの不安」と「生活の利 概 便性」が懸念されている。また受入態勢ができていないため、移住・定住先として西予市を知る機会が 要 少なく、移住先候補の選択肢として挙げられる可能性が低い。 現象が発生する要因分析図 雇用対策 収入が低い 大学等との 連携 経済活動の 低迷 適当な仕事が ない 交通移動手 段が限られる 高度な医療が 受けられない 生活の利便 性が低い 特徴的でない 子育て環境 移住するメリット がない 受入体制に 課題 ジオの推進 知名度が低 い 西予市を知る 機会が少ない 移住の候補 先にならない 地域づくり 活動推進 人口減少 <解説> ①地域経済が低迷していることによって、働き場所が少なく、都市部と比較して収入が低い。 ②若年層は特に一定の収入レベルが確保できるかを一番懸念している。 ③都市部からの生活の変化として、交通の利便性や医療・介護等の生活の利便性が重視される。 ④知名度が低く、西予市を知る機会が少ない。 ⑤行政・住民の受入体制の整備ができていない。 ⑥知名度の低さ、受入態勢が不十分なことにより移住先の候補地として選択肢に入ってこない。 ⑦結果、人口流入が増えないため、人口減少に歯止めがかからない。 <参考データ> ・関東圏、関西圏在住し、就業している20歳代~60歳代四国への移住に関する調査(四国経済連合会参 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 照) 転入 1,024 908 747 1,053 1,029 ・市民課住民移動月計表 転出 1,164 993 863 1,115 1,133 (市民課住民移動月計表参照) 転出超過数 140 85 116 62 104 出生 死亡 自然減数 総減少数 249 719 470 610 235 713 478 563 93 242 689 447 563 263 676 413 475 212 751 539 643 3.基本戦略 移住・定住政策を行ううえで、移住先の候補地として挙がらなければならなく、そのため西予市の知名 度向上が重要となる。そこを第一歩として次のとおり移住・定住の政策を実施するものとする。 戦 ① 移住・定住について、推進体制を整備する。 略 ② 行政と住民が連携して受入態勢を構築するため、行政は組織体制、住民は行政と協力して地域づく 概 り活動を見直す。 要 ③ 多くの自治体で移住・定住に取り組んでいることから、特徴のある子育て政策等の西予市独自の政 策により他の自治体との差別化を図る。 基本戦略関連図 雇用対策 の見直し 一定収入の 確保 産業政策の 強化 大学等との 連携 経済活動の 低迷の緩和 適当な仕事 が選択できる 他の自治体と の差別化 移住の候補 先になる 人口減少に 一定歯止め 交通移動手 段が限られる 高度な医療が 受けられない 生活の利便 性が低い 特徴のある子 育て環境 特徴ある子 育て政策 受入体制の 整備 組織体制の 見直し 移住等推進 体制の整備 ジオの推進 強化 知名度の向 上 西予市を知る 機会の増加 地域づくり 活動見直し シティプロモの 強化 <期待効果> ① 行政の組織体制を見直すことにより、移住・定住に関する専門部署が組織され、移住・定住政策が進ん でいく。 ② 地域づくりを見直すことによって、住民自らが地域に対する危機感を持ち、自主的に移住・定住に取り組 む姿勢が醸成される。 ③ シティプロモーションを行うことにより、西予市の知名度が上がり西予市が移住先の候補地として選択肢 に入ってくる。 ④ 住民の受入態勢が整い、移住先の候補地となることにより、人口流入が増え、人口減少が抑制される。 <副次効果> ① 地域が危機感を持つことによって、地域づくり活動が活性化され、地域の自立につながる。 ② 行政と住民との連携体制が構築され、独自性のある政策立案が生まれ、地域の課題解決が効率的に 行える。 ③ 西予市の知名度が上がることにより、西予市へ訪れる人が増え、地域経済への波及効果が期待でき る。 94 4.基本計画 事業コード 事業名 移住・定住・安住体制整備事業 主管課 まちづくり推進課 関係課 建設課、支所総務課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略 実施計画 ① 産官学金が連携したモデル地域を指定して、受入体制を構築して成功事例を作り上げる。 事 ② 地域の特徴をさらに伸ばすため、地域づくり交付金事業と連携して、特徴ある地域づくりを推進。 業 ③ 地域の独自性を踏まえた移住・定住政策を地域で考え、地域力の向上につなげる。 概 要 撤 リスケ モデル地域が計画どおり選定できなかった場合 事 ・27地域の体制整備 退 見直し リーダー候補者がいない、産官学金の協力が得られない場合 業 ・27人のリーダー 等 目 ・20人/年の移住受け入れ 条 縮小 なし 件 標 廃止 モデル地域が選定できない場合 事業コード 事業名 移住・定住・安住情報発信事業 主管課 まちづくり推進課 関係課 建設課、支所総務課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略 実施計画 ① 地域住民等が旬な生の情報を常に整備してリアルタイムで発信できるような情報コンテンツの収集 事 方法を確立。 業 ② 情報を効果的に発信できるツールを構築して効率的な情報発信を行う。 概 ③ シティプロモーションを実施して、まずは西予市を知ってもらうことを行う。 要 事 ・HP閲覧件数 6,000件/日 撤 リスケ なし 業 ・情報発信者(市民)500名 退 見直し 地域住民の協力が得られない場合 等 目 ・マスコミ取材回数 30回/ 条 縮小 知名度が全く向上しない場合 標年 廃止 3年間実施しても知名度が向上しない場合 件 事業コード 事業名 空き家利活用推進事業 主管課 まちづくり推進課 関係課 建設課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、公共施設等総合管理計画 実施計画 ①空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空き家等対策計画を定め、その作成等及び実施 事 に関する協議を行うための協議会を組織する。 業 ②利活用可能な空き家については、空き家バンクを設立し、耕作放棄地や就職先、起業の助成等の 概 様々な情報を官民連携して発信を行い、UIJターン者の増加を図る。 要 ③事業承継事業と連携して、承継者の居住先として活用する。 ④需要のない利活用可能な空き家を市営住宅にし、市営住宅の建替えを抑制する。 事 ・空き家入居件数20件/年 撤 リスケ なし 業 ・市管理の住宅20%削減 退 見直し なし 等 目 (平成26年度比較) 縮小 なし 条 標 廃止 利活用できる空き家がなくなった場合 件 95 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 地域選定 モデル地域の選定 地域人財の育成 産官学金との連携 2017年度 計画策定 組織構築 2018年度 2019年度 検証・見直し 受入 募集 育成 計画策定 組織構築 検証 受入 協力依頼 計画策定 組織構築 検証 受入 計画策定 全地域体制整備 受入 内容検討 情報コンテンツ整備 ツール構築 情報発信ツール構築 構築 協力依頼 ツール構築 情報入替 空き家等対策計画 空き家の市営住宅化 ツール構築 受入体制整備 ツール構築 情報入替 プロモ戦略・ツール作成 関係業者、全国へのプロモ シティプロモーション 空き家利活用促進 情報発信 内容検証 情報入替 戦略見直し 計画策定 適宜計画見直し お試移住 利活用補助 情報収集・発信、UIJターン、データベース整備 借主DIY 所有者との交渉・市営住宅としての活用 96 1.政策体系 政策コード 政策名 ジオパーク 関連構想 2. まちデザイン 3.産業・雇用創出 7.教育・人財育成 2.行政課題 課 概念が分かりづらく、市民がジオパークとどう関わるかが不透明なことから理解が進まず、浸透してい 題 ない。また、市内に多くの魅力的なジオポイントが点在していて管理には手が行き届かず、観光客が失 概 望し悪評に繋がる可能性がある。さらに、経済波及効果があまりないことなどから行政主導の活動とな 要 り、誘導標識の整備といった課題も多く、ジオパーク認定されたことによる期待効果が出ていない。 現象が発生する要因分析図 ジオ教育の 実施 ジオパークが分 からない 市民に浸透し ない シ ゙ オ ホ ゚イ ン ト が 点在 ジオ学習会 の実施 ジオの推進 活用の仕方 が分からない 交通アクセスが ない 体験型プログラ ジオを扱った ムが少ない 店が少ない 対外P Rが弱 い 地域のたから リ ヒ ゚ ー タ ー が 少 に気づかない ない 市民活動が 広がらない 保存重視で 活用不十分 認知度が低 い 土産物を購 入しない 観光地として 定着しない 受入体制が 行政が主導 整わない シ ゙ オ ホ ゚ イ ント の 整備不十分 案内看板等 が不十分 シ ゙ オ ホ ゚ イ ント の 特徴が弱い シ ゙ オ ホ ゚イ ン ト に 人が来ない 来 て も 日 帰り 客 経済波及効 果が少ない 期待された効 果が不十分 <解説> ① ジオパークとは何かという明確なものが市民に分かりにくく、ジオパークの中身が市民に浸透していな い。 ② まだまだ市民の協力が少ない。 ③ ジオポイント、看板、ガイド等の受入体制が不十分 ④ ジオパーク活動を経済波及に繋げる仕組みが形成されていない。 ⑤ 行政主導の推進となっている。 ⑥ ジオパーク認定時にジオパークに対する期待効果が出ていない。 <参考データ> ジオパーク推進室 活動実績 出前講座 H22 人数 回数 109 3 H23 人数 回数 471 21 205 9 H24 人数 1,611 536 809 193 185 344 109 676 3,678 教育 ツアー イベント ガイド養成 講演会 紹介展示 合計 3 30 回数 34 14 26 5 10 3 2 94 97 H25 人数 1,690 557 983 209 499 487 4,425 回数 45 18 46 2 25 2 12 150 H26 人数 1,031 969 1,291 371 218 300 4,180 回数 33 28 65 6 12 1 12 157 3.基本戦略 市民ひとりひとりがジオパークを通じて身近なジオポイントに親しみ、魅力を知ることで地域に対する郷 土愛を醸成する。また、地域が主体となったジオポイントの保全活動の推進、学習や教育への積極的な 戦 活用、ガイド活動やアクセス機能等の受け入れ態勢の強化によってジオパークの推進を行う。そのた 略 め、市民活動戦略を策定して、市民が主体となったジオパーク活動の充実を図り、市民意識の醸成やジ 概 オパーク普及啓発活動を行う。またふるさと納税を現地決裁で行えるようにし、返礼品としてお土産を持 要 ち帰れられるようふるさと納税とのコラボによるジオブランドのPRを行う。 市内に多数あるジオポイントの雰囲気にマッチしたジオミュージックを作成して、ジオポイントの魅力を 高め、旅行商品としてジオサンウンドツーリズムを構築し、シティプロモーションを積極的に行う。 基本戦略関連図 ジオ教育の 強化 ジオパークが分 からない ジオの推進 強化 公共交通 の活用 活用ができて くる 市民に浸透 する 体験型プログラ ジオを扱った ムが増える 店が増加 地域のたから リ ヒ ゚ ー タ ー が 増 に気づく 加 市民活動が 広がる 外国人対 応強化 交通アクセスの 向上 シティプロモの 強化 認知度の向 上 土産物を購 入する 観光地として 定着する 宿泊客の増 加 経済波及効 果が増える 期待された効 果の発生 ふるさと納 税の活用 対外P Rが充 実 保存重視で 活用不十分 受入体制が 市民が主導 整う シ ゙ オ ホ ゚ イ ント が 整備される シ ゙ オ ホ ゚ イ ント が 点在 ジオ学習会 の実施 案内看板等 が充実 シ ゙ オ ホ ゚イ ン ト の 特徴がある シ ゙ オ ホ ゚ イ ント に 人が来る ジオの魅力 創出 旅行商品の 造成 販売促進 経済団体と の連携強化 <期待効果> ① 市民が地域にあるジオポイントを宝として地域に誇りを持ち郷土愛の醸成につながる。 ② 市民によってジオポイントがきれいに整備されており、観光客との交流も盛んになる。 ③ 観光客が増加傾向にあることで、道の駅等でジオの恵みを活用したお土産が並び売り上げも伸びる。 ④ 市民及び市内企業が様々なジオパーク活動に積極的に参画し盛り上がりを見せる。 ⑤ ふるさと納税の現地決済を導入することにより、全国への波及と資金調達につながる。 <副次効果> ① 郷土を愛する若者のUターン希望者が増加する可能性がある。 ② ジオツーリズムによる市内経済波及効果の増大、及び市民・企業等のジオパーク活動を通じた保全活 動も進むことで、将来に渡って持続可能なジオパーク活動を続けていくことが可能となる。 ③ これらの活動がうまく進むことで日本ジオパークの再審査での評価も高く、再認定となる。 98 4.基本計画 事業コード 事業名 ジオパーク推進事業 主管課 ジオパーク推進室 関係課 関連事業課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、四国西予ジオパーク推進計画 実施計画 ① ジオパークの推進を明確にしたジオパーク推進計画の見直し 事 ② 市内に点在するジオポイントごとのジオミュージック等を作成して魅力を創出。 業 ③ 地域産品をジオブランドとして認定し、経済効果を生み出す。 概 ④ 地域資源を生涯学習や学校教育の場、新たな観光資源、地域振興、健康・スポーツの幅広い分野 要 まで活用して「ジオパーク活動」を推進してシビックプライドの醸成を図る。 事 ・ジオブランド品売上1億円 業 目 標 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 各施策の進捗に遅延が発生し、リスケによって当初の目標を達成できる場合 リスケを行っても立て直しが困難と判断した場合 一部事業の民間委託や市民協働が進んだ場合 5年後、投資・融資率が30%以上ない場合 事 業 概 要 撤 リスケ 事 退 業 見直し 等 目 縮小 条 標 廃止 件 事業コード 事業名 ジオの魅力創出事業 主管課 ジオパーク推進室 関係課 関連事業課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、四国西予ジオパーク推進計画 実施計画 ① 1つ1つのジオポイントごとの魅力を高めるため、風景にあった音楽や映像を作成して、足を運んで 事 もらい、周遊できるような仕掛けづくりを行う。 業 ② 四国西予ジオパークとしての統一的なデザインも魅力であるため、統一が図られるよう条例等の整 概 備を行う。 要 撤 リスケ 条例内容の検討が遅れた場合 事 ・曲数1,000曲 退 業 ・音関係者SNS発信件数 見直し 条例が制定できない場合 等 目 1,000件/年 縮小 市民の協力が得られない場合 条 標 廃止 日本ジオパークの認定が取り消された場合 件 事業コード 事業名 ジオツーリズム事業 主管課 ジオパーク推進室 関係課 関連事業課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、四国西予ジオパーク推進計画 実施計画 ① 観光・ジオブランド商品の造成を図りつつ、ジオガイドをはじめとする受け入れ態勢の充実を行う。 事 ② 市内に点在するジオポイントを周遊するために、アクセスの悪さを克服するため、公共交通と連携し 業 た交通の充実を図る。 概 ③ 外国人観光客に対応した受け入れ体制整備。 要 事 ・ジオ関連起業5社 業 ・ジオ関連売上3億円/年 目 ・ジオツアー宿泊客数1,000 標 人/年 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 商品開発が遅れた場合 旅行業者が商品を造成しない場合 市民が自主的に実施するようになった場合 日本ジオパークの認定が取り消された場合 99 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 四国西予ジオパーク 推進計画 2017年度 2018年度 計画検証 二次策定 ブランド認定 看板・サイン整備 ブランディング等戦 略 地域振興 健康・スポーツの推 進 市民活動戦略 シティプロモーション 2019年度 ジオパーク学習(郷土学習、防災教育、地域ブランド開発) ノルディックウォーク、サイクリングの推進、公園機能活用の推進 策定 戦略実行 プロモ戦略・ツール作成 見直し 戦略見直し 関係業者、全国へのプロモ ジ オポ イント魅力創 出 ジオパーク環境条例 ジオミュージック推進、生態系調査、映像制作 条例策定 統一的なまちデザイン・環境保全の推進・ジオパークイメージの定着化 産業振興 (ジオツーリズム) ジオガイドの養成、旅行物産商品造成 産業間連携 ジオ関連起業推進 総合交通マネイジメ ント 公共交通、自転車等総合的な交通施策の検討 現交通体系の見直し 実証実験 外国人受け入れ体 制整備 協力依頼 ガイド、看板・サイン整備 多言語対応ツール整備 100 1.政策体系 政策コード 政策名 不動産の流動化 関連構想 2.まちデザイン 3.産業・雇用創出 2.行政課題 課 収入が低く、不動産価格が高いため、不動産の売買や賃借が行われず、不動産が流動しない。特に 題 中心市街地は空洞化しており、郊外へ人が流れて、市の経済活動の中心となる中心市街地といえる場 概 所が存在しない状況にある。また、空き家の相続人がいない、リフォームより新築を行うなどの要因によ 要 り、空き家が増加している。さらに空き家を貸したくないという人が多いため、空き家活用が進まない。 現象が発生する要因分析図 商売に対する 意欲が少ない 所有者が限ら れている 空き家の需要 が少ない 新築を国が推 進 買い物客が 来ない 売買・借用価 格が高い 収入が低い 空き家の増加 商売が成り立 ちにくい 不動産価値と 実態との乖離 公営住宅維 持 古い空き家が 増加 空き家が貸し だされない 改修等費用 の負担 利活用ができ ない 空き家の仲介 が存在しない 特定空き家に なる アパート等の借 家に住む 除却費用が かさむ 後継者不足 商店等の廃 業 事業承継 不動産業と の連携 不動産が流 動しない 中心市街地 が衰退 郊外に人が 流れる 行政への依 存 経済活動の 低迷 相続人が実 家に戻らない 好条件地へ 転出 財政状況の 悪化 人口流出 行政サービスの 低下 人口減少が 進展 <解説> ① 収入は低いが、不動産価格が高い。 ② 商店の集客力が少ないため商売が成り立ちにくく、商店等の廃業が進んでいる。 ③ 国の新築推進、相続人不在等により空き家が増加している。 ④ 空き家を利活用するには、改修等費用がかかり、また空き家を貸したくない人が多く、空き家の利活用 が進まない。 ⑤ 結果として、不動産の流動化が起こらず、経済の活性化や行政依存が高まり、財政を圧迫して、行政 サービスが低下して、人口流出が一層進展する。 <参考データ> ・空き家調査結果 2,020件 利活用希望約100件(H26.10まちづくり推進課調査) ・西予市内商店街数と空き店舗数の推移(参考:商店街実態調査) 2007年 2009年 2011年 2013年 店舗数 327 306 307 303 空き店舗数 51 67 72 74 空き店舗率 15.60% 21.90% 23.45% 24.42% 101 3.基本戦略 人口減少を抑制するためには、地域経済の活性化によるしごとの創出が必要となり、そのためには不 動産の流動化を促進する必要がある。まず住民、事業者、地権者等と行政が連携したエリアマネイジメ 戦 ントを行い、不動産の流動化を目指す。それでも流動化しない場合は、市独自の資産課税の導入する。 略 またさらに市外からの店舗参入を促進して競争意識を醸成して商店街の活性化を図る。 概 空き家は、空き家を市営住宅化し、市営住宅建設を抑制して財政面での歳出抑制を図る。 また空き 要 家の利活用が進まない原因である改修等費用については、貸主の負担軽減と自分好みにリフォームで きるメリットを生かす借主負担DIY型を導入し、もう一つの原因である家財道具が残っていることに対し ては、撤去費用の補助を行い、空き家の利活用を促進する。危険空き家には市独自の課税を行う。 基本戦略関連図 商売に対する 意欲が創出 所有者が限ら れている 買い物客が 戻ってくる 売買・借用価 格が下がる 商売が成り立 つ 不動産価値と 実態との調整 市外店舗の 参入促進 後継者候補 が出てくる 産業集積 地の設定 商店等の存 続 中心市街地 に活気が出る 郊外への人 の流れ抑制 官民連携エリ アマネイジメント 資産課税の 導入 空き家の需要 が少ない 新築を国が推 進 相続人が実 家に戻らない 収入が低い 空き家の増加 の抑制 空き家の市 営住宅化 公営住宅維 持 古い空き家 が増加 空き家が貸し だされる 市独自特定 空き家課税 改修等費用 の負担軽減 利活用ができ てくる 借主負担 DIY型 空き家の仲介 がされる 特定空き家に ならない 空き家に住む 人が増加 除却費用が 減少 不動産が流 動してくる 行政依存から の脱却 事業承継 経済活動の 低迷の緩和 不動産業と の連携強化 好条件地へ 転出抑制 財政状況の 悪化の抑制 人口流出の 抑制 行政サービスの 維持 人口減少に 歯止め <期待効果> ① 不動産価格を安くすることにより、若い世代の流入が期待できる。 ② 起業数が増加する。 ③ DIYを楽しみたい人向けの新たな不動産市場が活性化する。 ④ 空き家が減少する。 ⑤ 経済の中心地が生まれる。 ⑥ 地域経済全体の活性化が期待できる。 <副次効果> ① 交流人口が拡大する。 ② 外部からの企業進出が期待される。 ③ 遊休施設が利用される。 102 空き家対策 補助 4.基本計画 事業コード 事業名 不動産流動化活性化事業 主管課 総合政策課 関係課 総務課、監理用地課、建設課、経済振興課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、公共施設等総合管理計画、都市計画マスタープラン 実施計画 ① 都市再生特別措置法に基づく、西予市版立地適正化計画を策定。 事 ② 空き家等対策計画を策定。 業 ③ 土地の長期保有者の土地等の売買、賃貸への誘導 概 ④ 特定空き家の迅速な除却と跡地の活用について、土地が流動化するよう制度の構築を行う。 要 ⑤ 若い世代の定住、UIJターン、起業・創業につなげるため、低価格での不動産の流動化を行う。 ⑥ 公的不動産の低価格での売却。 事 ・不動産の販売、借地件数 撤 リスケ なし 退 見直し 不動産が流動しない場合は市独自の資産課税の導入 業 100件/年 等 目 ・公的不動産所有数20%削 条 縮小 なし 件 標 減(平成26年度比較) 廃止 土地所有者が低価格での不動産の販売等に応じない場合 事業名 空き家・店舗対策事業 事業コード 主管課 建設課 関係課 まちづくり推進課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、都市計画マスタープラン 実施計画 ① 空き家の有効活用を行い、市外からの移住を目指す。 事 ② 利活用できない空き家は、土地の需要がある場合は土地の借用、売買を行う。 業 ③ 借用、売買を行えない場合は、危険空き家となるリスクがあり、市にとって負の遺産となることから、 概 市独自の空き家税の導入を検討し、不動産の流動化を図る。 要 ④ 空き家の市営住宅化を行い、市営住宅建築の抑制を図る。 ⑤ 空き家や求人等、近隣自治体と連携を行い、地域内に定住・就業ができる体制の構築を図る。 撤 リスケ なし 事 ・商店街空き店舗ゼロ 業 ・空き家・空き店舗仲介業 退 見直し 空き家・空き店舗の借用・売却希望が少ない場合 等 目 者2件設立 縮小 民間で空き家・空き店舗の利活用が進んだ場合 条 標 廃止 なし 件 事業コード 事業名 中心市街地整備事業 主管課 経済振興課 関係課 建設課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、はちのじまちづくり計画、公共施設等総合管理計画、都市 実施計画 計画マスタープラン ① 不動産の流動化と外部からの店舗や人の流入の促進を図り、新陳代謝を行う。 事 ② 市民生活に密接に関わる買い物、病院等の集約を図れるよう誘導を行う。 業 ③ 販売商品のアンマッチを解消して、商売意欲の向上を図る。 概 ④ 公共施設の利用方法を見直し、市民が求める利用方法への転換を図り、利用者の増加を目指す。 要 ⑤ 交通の利便性と空き家や公共施設の再利用による高齢者共生型住宅の整備を行う。 ⑥ 卯之町の町並みの経済波及効果を勘案し、地域経済波及効果を高めるための政策転換を検討。 事 ・新規出店店舗数10件/年 撤 リスケ 不動産所有者との交渉により 業 ・商店売上20%増加(平成 退 見直し 土地の流動化ができない場合 等 目 26年比較) 縮小 新規出店希望がない場合 条 標 ・歩行者通行量2,000人/日 件 廃止 地元商店街、住民が反対した場合 事業コード 事業名 主管課 関係課 関連既存 実施計画 事 業 概 要 事 業 目 標 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 103 5.工程表 主な個別施策名 2015年度 2016年度 構築準備 不動産流動化の制 度の構築 2018年度 2019年度 制度開始 施設個別調査 施設利用方針策定 市民との協議 売却 公的不動産の売却 市独自の資産課税 の導入(流動しない 場合) 状況調査導入準備 官民連携エリアマネ PFI事業検討 イジメント 受入体制整備 空き家利活用促進 都市計画マスタープ ラン 特定空き家除却等 2017年度 危険空き家調査 提案募集 お試移住 利活用補助 改定準備 検討会 誘致活動 地域内消費の推進 需要調査 総合交通マネイジメ ント 地域公共交通との連 携 情報収集・発信、UIJターン、データベース整備 借主DIY 計画改定 所有者との交渉・市営住宅としての活用 情報収集・発信、UIJターン、データベース整備 市外店舗等の誘致 公 共 施 設 活 用 再 検活用検討 再利用 討 はちのじまちづくり開始 PFI契約締結 危険空き家対策指導・措置勧告、データベース整備 課税導入準備 特定空き家税導入 空き家の市営住宅化 整備計画の策定 資産課税導入 計画策定 適宜計画見直し 情報収集・発信、UIJターン、データベース整備 情報開示 特典構築 消費者への推進 活用検討 適宜施設リニューアル、廃止、売却 公共交通、自転車等総合的な交通施策の検討 現交通体系の見直し 需要調査 実証実験 計画策定 運行開始 104 1.政策体系 政策コード 関連構想 政策名 まちデザイン(都市計画) 2.行政課題 課 一部用途地域がないままに市街地が拡大し、渋滞の発生等で生活の利便性が損なわれているが、新 題 たに整備をすることは困難となっている。そのため、渋滞の緩和や中心市街地の整備を行うことができ 概 ず、市のイメージが悪化し、住みにくいまちになり、人口の流出につながるおそれがある。 要 現象が発生する要因分析図 一部用途地 域がない 地域経済の 中心地がない 地域経済が 衰退 雇用がない 市の中心的な 場所がない 無計画な宅 地造成 商業等が集 積しない 住宅の密集 利便性の低 いまち 狭い道路 交通渋滞の 発生 ハ コモ ノ が無 計画に建設 まちの景観が 悪化 維持管理費 のみ掛かる 安全性が確 保できない 後から開発が 困難 利用されない 市のイメージ悪 化 財政の悪化 行政サービスの 低下 住 みに く い ま ちになる 人口流出 <解説> ① 用途地域がない地域の市街地化が拡大し、住宅の密集や道路が狭い等により、まちの計画や生活環 境が良くない地域がある。 ② 環境を改善しようにも計画的に整備されていないため、今後の整備は困難 ③ 施設も計画的に整備されなかったため、余剰施設が増加し、利用者が少なく、維持管理費が掛かる。 ④ 旧市街地の人口減少が進み、周辺に商業施設や人口が点在し、中心市街地と呼べる場所がない。 ⑤ 地域経済の中心地もなく地域経済が衰退し、雇用も減少する。 ⑥ 結果、雇用がなく、住みにくいまちになるため、人口が流出する。 <参考データ> ・西予都市計画道路 計画決定街路状況(H26.12.31) 20路線 ・西予都市計画用途地域(H26.12.31) 合計392.9ha 宇和163ha、野村116.2ha、三瓶113.7ha 105 3.基本戦略 将来の人口の勘案と地域経済を発展させるための地域経済の中心地、さらにその周辺に人が集まり コンパクトで利便性の高いまちをデザインするために、都市計画の根本的な見直しと用途地域の拡大を 戦 行う。 略 また点在している公共施設について、利用者の少ない公共施設は集約を行い、市民ニーズの高い施 概 設へ投資を集中させる。新しい施設は、利用方法の見直しを行い、建設費用の回収が行える施設へシ 要 フトさせる。 現在、市の中心地と言える地域はなく、人口流出の最大要因である「しごと」の課題を解決 するため、産業集積地を設定して、しごとをつくりやすい環境をつくり、さらにその周辺に人が住めるまち づくりを行い、まちのコンパクト化も同時に行う。 基本戦略関連図 都市計画の 見直し 連携エリアマ ハコモノ建 施設利活用 ネイジメント 用 途 地 域 の 設の抑制 の促進 拡大 産業集積 地の設定 市の中心的な 場所を選定 計画的な宅 地造成 効果的なイ ンフラ整備 商業等が集 積する 住みよい住宅 環境 地域経済の 中心地がある 利便性が確 保されたまち 利用しやすい 道路 地域経済の 維持 雇用の維持 交通渋滞の 緩和 ハ コモ ノ が 無 計画に建設 まちの景観が 保全される 利用される 維持管理費 の抑制 安全性が確 保できる 後から開発が 可能 利用方法の 見直し 市のイメージ向 上 財政の悪化 抑制 行政サービスの 維持 住みやすいま ちになる 人口流出の 抑制 <期待効果> ① 住環境のいい生活環境ができる。 ② 計画的にまちが整備され、無駄なハコモノ建設が抑制される。 ③ 公共施設の統廃合や利用方法の見直しにより有効活用、維持管理費の抑制につながる。 ④ 地域経済の発展と雇用確保につながる。 ⑤ コンパクトなまちづくりが自然とできる。 <副次効果> ① 人口の流入が期待できる。 106 4.基本計画 事業コード 事業名 まちづくり再編事業 主管課 建設課 関係課 まちづくり推進課、経済振興課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、公共施設等総合管理計画 実施計画 ① 将来人口を勘案して、利便性の高いコンパクトなまちづくりを目指すため、都市計画の見直しを行 事 う。 業 ② 公共インフラ投資を集約化して、効果的な公共インフラ整備を行う。 概 ③ 不動産の流動化を図りつつ、事業拡大や企業の参入、起業を支援しながら、求職のアンマッチを解 要 消して、用途地域の拡大を行う。 事 ・インフラ予算5%削減(平 撤 リスケ なし 退 見直し 業 成26年度比較) 周辺住民が現状の生活に満足している場合 等 目 ・市街地居住人口割合25% 条 縮小 不動産が流動化しない場合 件 標 廃止 なし 事業コード 事業名 公共施設維持管理事業 主管課 総合政策課 関係課 各施設所管課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、公共施設等総合管理計画 実施計画 次のとおり、ファシリティマネジメントの充実により、公共施設の維持管理費の抑制を図る。 事 ①施設ごとの予防保全計画を策定し、3年サイクルで定期点検を行い建物が抱えている問題・課題を把 業 握することで予防保全し、長寿命化を図る。 概 ②各施設の老朽化度合いや、利用率等を勘案し、長寿命化を図るか、解体除却を行うか、改築するか 要 を判断する。 ③毎年、施設に係る維持経費(人件費や光熱水費等)の統計を取り、コスト削減の目標を立てる。 事 ・施設コスト10%削減(平成 撤 リスケ なし 退 業 26年度比較) 見直し 建設コストに大幅な変更が生じた場合 等 目 ・公共施設数10%削減(平 条 縮小 事業目標に達した場合 標 成26年度比較) 廃止 予防保全は建物がある限り必要なので廃止しない 件 事業コード 事業名 地域主導の地域づくり推進 主管課 まちづくり推進課 関係課 各支所、生涯学習課(公民館) 関連既存 実施計画 ① 各地域ごとに地域計画の策定を義務付ける。 事 ② 行政が人的支援を行い、地域人財育成、さらに地域の多様な人的資源も活かしながら地域力を高 業 めていく。 概 ③ 成果により地域づくり交付金等の上乗せ等アドバンテージ若しくは、地域投資制度を導入し、政策効 要 果の高そうな地域へ多く投資を行う。 事 ・地域づくり職員10%削減 業 ・地域発政策数各地域2事 目業 標 ・地域収入源の確保 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 人的支援となる人財が確保できない場合 地域にリーダーとなる人財がいない場合 地域が自立できた場合 なし 107 5.工程表 主な個別施策名 都市計画の見直し 2015年度 2016年度 2018年度 基準策定 不動産流動化の制 度の構築 構築準備 地域内消費の推進 需要調査 施設利用の判断 制度開始 情報開示 特典構築 組織見直し 計画策定 消費者への推進 施設定期点検 計画見直し 施設利用検討 基準策定 施設利用の判断 施設コスト削減 削減基準策定 コスト削減実施 協力隊導入 地域人的支援 地域計画の策定(地 域政策の実施) 協力隊導入 人財育成・地域人財活用 地域人財の確保・育 成 地域組織の確立 2019年度 施設定期点検 計画見直し 計画策定 公共インフラの再設 計 施設ごとの予防保全 計画策定 2017年度 組織体制の見直し 地域づくり交付金見直し 計画策定 108 地域力の強化 事業実施 計画見直し 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 6. 地域コミュニティ 地域コミュニティ 2.行政課題 課 周辺部では、小規模かつ高齢化の集落が点在し、従来の集落運営方法では地域コミュニティの維持 題 が困難になっている。担い手が慢性的に不足している状況であり、さらに、若者の流出が拍車をかけて 概 いる。中心部では、地域共助意識が乏しく、人と人のつながりも希薄化しているため、地域コミュニティ活 要 動が停滞していて、地域主体性の向上が図れていない。 現象が発生する要因分析図 コ ミュニテ ィの規 集落が点在 人口減少 模が大きい 意見が通りに くい 役員の仕事 量が多い インフラ整備費 用がかかる 地域活動に 参加しない 時間が費やさ れる 生活の利便 性が低下 地域で対話 の場所がない 負担が大きい 若者流出の 加速 地域活性化 策が出ない 役員の成り手 がいない 集落の小規 模化・高齢化 リーダーが不在 限界集落化 が加速 地域がまとま らない 共助意識の 限界 地域づくり交 付金 集落機能の 低下 地域コミュニティ が衰退 行政依存度 が高まる <解説> ① 一部のリーダーに依存した集落運営 ② 活動に関わるメンバーの固定化、組織の硬直性などにより、新たな地域振興策が生まれてこない。 ③ 小規模・高齢化集落が点在しており、利便性が悪く、インフラを整備するためには費用がかかる。 ④ 地域にあきらめ感が生まれ、共助意識が希薄化する。 ⑤ 地域内の生産力が低下し、遊休地・遊休不動産が増える。 ⑥ 地域の自主性が低下し、集落機能が低下する。 ⑦ 結果として、地域コミュニティが衰退する。 <参考データ> ・人口と行政区の推移(人口ビジョン、住民基本台帳から作成) 2004年 2015年 減少率 人口 47,034 40,548 13.8% 行政区数 337 332 1.5% ・小規模・高齢化集落率(いわゆる限界集落率) 約31%(332集落のうち104集落が限界集落) 109 3.基本戦略 積極的に地域づくりに取り組む地域に対しては行政も積極的に支援して、他の地域にも波及させ、地 域再生・自立に取り組む。また、人口減少に対応できるコミュニティの創出を目指す上では、従来の枠組 戦 みにとらわれない地縁の創出を行う。地域単位を適性規模に再編して、地域住民自らが地域ごとに将 略 来の地域計画を策定する。地域づくり交付金をそれぞれの地域課題解決のために効果的に活用する地 概 域に対しては、アドバンテージを与えるなど地域のやる気を創出し、さらに職員が地域に積極的に参画 要 し、地域コミュニティを再生、自立させ、持続可能な地域コミュニティの確立のサポートを行う。同時に、 現在の公民館を軸とした、時代に対応できる形態を模索しながら地域の拠点整備を行う。 基本戦略関連図 コミュニティの規 模の適正化 ICTの活用 集落が点在 人口減少 意見が反映さ れる 役員の仕事 量が減少 インフラ整備費 用がかかる 地域活動に 参加する 時間がさほど 費やされない 生活の利便 性が維持 地域での対話 の場所がある 負担が小さく なる 若者流出の 抑制 地域活性化 策が出てくる 役員の成り手 がいる 小規模化・高 齢化が抑制 リーダーが出て くる 限界集落化 が抑制 コミュニティの再 編検討 地域がまと まってくる 人材育成 マイナンバー 活用 共助意識が 維持 集落機能の 維持 地域づくり交 付金見直し 地域コミュニティ が活性化 地域が地域 計画を策定 行政依存度 が低くなる <期待効果> ① 地域住民が主体となるため、効果的に地域課題解決がされ地域活性化が見込める。 ② 多様な住民が関わる場所が創出され、地域内でのつながりが強化されることで地域への愛着心が醸 成する。 ③ 自分事として捉える住民が増加することで、地域コミュニティが自立する。 ④ 新たな住民に役割を与えることで、生きがいが生まれる。 <副次効果> ① 財政負担が少なく地域課題が解決できる。 ② 地域産業が創出される可能性がある。 ③ IJUターン者が増える可能性がある。 ④ 行政区の再編で集会所等の施設が削減することができる。 110 4.基本計画 事業コード 事業名 地域コミュニティ再編事業 主管課 まちづくり推進課 関係課 各支所 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略 実施計画 ① 財政状況が厳しい中、住民主体の地域づくりと、人口規模に即した施設の統廃合を進めるため、地 事 域コミュニティを再編。 業 ② ある程度人口規模にして地域課題等を解決し、利便性を維持。 概 要 事 ・100人単位への行政区の 撤 リスケ 住民の承諾に時間を要した場合 退 見直し 地域活動に支障が出る場合は活動しやすい単位に再編 業 再編 等 目 ・再編後の行政区数と同数 条 縮小 なし 件 廃止 地域住民の半数以上の反対署名があった場合 標 の施設数 事業名 支所・公民館機能再編事業 事業コード 主管課 総務課 関係課 各支所、生涯学習課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略 実施計画 ① 各支所は規模を縮小し、現在の公民館機能を充実させ、地域コミュニティの拠点として機能させる。 事 ② 公民館機能については時代の要請に柔軟に対応できる体制整備も併せて行う。 業 ③ 地域拠点に職員配備を充実させ、職員の現場意識を醸成させると共に、地元住民、農協、郵便局、 概 銀行等あらゆるステークホルダーと連携して新しい公共を創出する。 要 事 ・公民館関連予算20%削減 撤 リスケ なし 退 業 (平成26年度比較) 見直し 活動状況に応じて、公民館機能を見直す 等 目 縮小 地域住民、民間組織で組織が軌道に乗れば、行政の介入を縮小 条 標 廃止 地域・民間組織の参画がなく、行政依存が高い場合 件 事業コード 事業名 地域主導の地域づくり推進 主管課 まちづくり推進課 関係課 各支所、生涯学習課(公民館) 関連既存 実施計画 ① 各地域ごとに地域計画の策定を義務付ける。 事 ② 行政が人的支援を行い、地域人財育成、さらに地域の多様な人的資源も活かしてながら地域力を 業 高めていく。 概 ③ 成果により地域づくり交付金等の上乗せ等アドバンテージ若しくは、地域投資制度を導入し、政策効 要 果の高そうな地域へ多く投資を行う。 事 ・地域づくり職員10%削減 業 ・地域発政策数各地域2事 目業 標 ・地域収入源の確保 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 人的支援となる人財が確保できない場合 地域にリーダーとなる人財がいない場合 地域が自立できた場合 なし 111 5.工程表 主な個別施策名 地域人財の確保・育 成 行政区の再編 2015年度 2016年度 2017年度 計画策定 人財育成・地域人財活用 再編計画策定 説明会 支所・公民館機能再 編 組織の見直し 体制整備 再編準備 規則改正 協力隊導入 地域計画の策定(地 域政策の実施) 再編 協力隊導入 人財育成・地域人財活用 地域人財の確保・育 成 地域組織の確立 再編計画策定 地域力の強化 組織体制の見直し 地域づくり交付金見直し 地域人的支援 2019年度 再編 再編の検討 施設の再検討 地域組織の確立 2018年度 組織体制の見直し 地域づくり交付金見直し 計画策定 112 地域力の強化 事業実施 計画見直し 1.政策体系 政策コード 政策名 関連構想 2. まちデザイン コンパクトシティ 2.行政課題 課 人口減少していき、税収も減少していく中、現在の公共サービスを維持することは困難となる。しかしな 題 がら、財政破綻した自治体に見られるように行政サービスの低下、また ある程度まとまった人口規模を 概 維持しなければ、日常生活に必要な医療機関、商店等が撤退して、利便性の低下が起き、人口の流出 要 に即つながる要因となるため、行政サービスと人口の集積地の維持が課題。 現象が発生する要因分析図 人口減少 地域づくり 交付金 周辺地域の 人口減少 中心地の人 口が減少 生産年齢人 口の減少 集落が点在し ている 高齢者が多 い 地域コミュニティ の衰退 中心市街地 の衰退 税収の減少 インフラ整備が 広範囲 郷土愛が強 い 独居世帯が 多い 災害時対応 が困難 人口密集地 がなくなる インフラ等維持 ができない 移転に抵抗 感がある 見守り等の継 続が必要 高齢者福祉 等維持困難 病院やスーパー、 行政サービスの 金融の閉鎖 低下 雇用の喪失 生活の利便 性が低下 地域格差 人口流出 <解説> ① 人口減少によって、税収の減少によってこれまでの社会インフラや公共サービスが維持できない。 ② 人口減少によって、周辺地域は高齢化が進み、地域コミュニティが衰退を招く。 ③ 高齢になるほど郷土への愛着が強く、移転に対する抵抗感がある。 ④ 移転費用の負担が困難。 ⑤ ある程度の人を集約させなければ、日常生活に必要な病院やスーパーが閉鎖される。利便性の低下 を招き、雇用の喪失にもつながる。 ⑥ 結果として、公共サービスの低下や日常生活での利便性が悪くなり、人口流出が進む。 <参考データ> ・金融窓口の動向 東宇和農業協同組合 28店舗 → 9店舗(H16.4) 西宇和農業協同組合 8店舗 → 1店舗(H19.4) . ・西予市内商店街の店舗数の推移 (参照:西予市商店街実態調査) 327店舗(H19) → 303店舗(H25) 113 3.基本戦略 今後の人口減少、財政状況を考慮すると、政策の集中と選択、効率化による財政の集約化が必要で ある。特に公共インフラの維持は困難であるため、ハードを抑制して、人口減少や地域経済の活性化を 図る方向へシフトできるような、集約したまちづくりを行う必要がある。 ある程度の人口規模の集落を形成しながら、日常生活に必要な医療機関や商店等の撤退を回避し て、利便性を維持しながら将来安心して暮らせるまちづくりを行う。 各公共交通との連携と効率的な運行により、交通の利便性の向上と車のみに頼らず、徒歩や自転 車、次世代モビリティとの総合的な交通マネイジメントを行い、人が行き交うことにより、活気あるまちとし て人に印象を与える。 基本戦略関連図 人口減少 地域単位 の再編 不動産流 動化促進 産業集積 地の設定 周辺地域の 人口減少 中心市街地の 活性化 生産年齢人 口の減少 集落が点在し ている 高齢者が多 い 地域コミュニティ の再編 中心地の人 口の流入 税収の減少 インフラ整備の 選択と集中 郷土愛が強 い 独居世帯が 多い 災害時対応 ができる 人口密集地を つくる インフラ等の維 持 移転に抵抗 感がある 見守り等の継 続 病院やスーパー 金融の維持 行政サービスの 維持 交付金検 討 地域産業と の連携 高齢者福祉 等の維持 雇用の維持 効果的なイン フラ整備 公共交通 の再編 生活の利便 性が維持 交通マネイ ジメント 地域格差の 縮小 人口の流出 抑制 <期待効果> ① 不動産の流動化を図ることにより、莫大なコストをかけず、自然に集約したまちづくりが行える。 ② 人が集まることにより地域経済の活性化、資産価値の維持ができる。 ③ 市外からの流入も期待できる。 ④ 公共インフラ等の統廃合が進み、コスト削減ができる。 <副次効果> ① 空き家を利活用できる可能性が広がる。 ② 周辺地域の自立が期待できる。 114 4.基本計画 事業コード 事業名 コンパクトシティ推進事業 主管課 建設課 関係課 経済振興課、水道課、下水道課 関連既存 西予市まち・ひと・しごと総合戦略、都市計画マスタープラン 実施計画 ① 産業の強化と新たな産業育成を行い、働く場所の集積地をつくる。 事 ② 西予市に最適な立地適正化計画を策定。 業 ③ 市独自の不動産流動化の制度を構築して不動産の流動化を進める。 概 ④ 公共施設等の公共インフラを適正な規模とし、財政コストの効率化を図る。 要 事 ・事業拡大支援5件/年 業 ・産業育成支援5件/年 目 ・公共施設の削減、利用者 標 数の増加 事業コード 主管課 関連既存 実施計画 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 事業名 関係課 撤 退 等 条 件 リスケ 見直し 縮小 廃止 なし 財政状況に応じて内容を見直す 財政状況が厳しくなった場合 なし 事 業 概 要 事 業 目 標 115 5.工程表 主な個別施策名 産業強化・育成 立地適正化計画 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 意識調査 事業拡大支援 産業育成支援・人材育成 策定準備 不動産の流動化の促進 総合交通マネイジメ ント 公共交通、自転車等総合的な交通施策の検討 現交通体系の見直し 公的不動産の売却 施設個別調査施設利用方針策定 市民との協議 売却 官民連携エリアマネ イジメント 提案募集 はちのじまちづくり開始 PFI契約締結 需要調査 高齢者共生住宅の 推進 116 実証実験 事業設計 市民検討 平成27年度 地方創生に関する先行取り組みプロジェクト一覧 分 野 プロジェクト名 概要 H27年度重要業績指標(KPI) 西予市内にある物産を ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 四国西予さいよジャナイヨ! 都市部に売り込みに行 ②企業間マッチングによる商談額 1,500万円/年 せいよを売り込めプロ き、販路拡大と西予市 ③西予ファンづくり事業による獲得ファン人数 50人 ジェクト のファンづくりを行 増/年 う。 市内における起業、創 四国西予起業せんかな! ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 業を支援するためのPR し 会社興しプロジェクト ②制度活用者数:1件/年 を行う。 ご と 伝統的シルク産業の復 四国西予守れ!伝統的国 ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 活に向けた研究と実践 産シルクプロジェクト ②後継者育成 1名/年 を行う。 南予9市町と民間事業 南予地域事業承継先紹介 ①事業承継官民連携スキームモデル構築、企業調査 所等の連携による、事 支援に係る官民連携事業 ②事業承継ラウンドテーブルの構築 業承継の推進を図る。 人財育成と新しいアイ 四国西予申義堂ここに甦 デアの創出を目的に大 ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 れ!?大作戦 学と連携した学びの場 ②受講者数: 100人/年市外受講者数:20人/年 所づくりを進める。 ひ と 子育て支援策の一環と 結成!四国西予ジオコン して、出会いの場を提 ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 連合会(仮称)オンサタ 供する団体育成を行 ②組織の設立マチコン参加者数:50人 デーナイト う。 市内にある空き家等を ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 住マイル(^^@四国西予 整備し、お試し移住が ②コーディネート者数 10人/年 プロジェクト できる環境を整備す ③お試し移住者 3名/年 る。 学校の跡地や病院跡地 等の公共施設をどのよ 四国西予公共施設革命前 ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 うに活用するか研究 夜 ②有効活用できた公共施設の数 1施設/年 し、企業等とのマッチ ングを行う。 ま マイナンバーを活用し ①全国大手新聞社5紙の全国版に掲載される件数 1 ち 四国西予マイナンバーDE た町づくりの研究と普 件/年 町おこしプロジェクト 及促進活動等を行う。 ②市民への普及数 1,000人 普及率 2.4%/年 山間部と海岸部を結 四国西予内需拡大!物々 ①愛媛新聞に掲載される件数 1件/年 び、産品の交流販売や 交換プロジェクト ②買い物弱者への支援が必要な地区の解消 2地区 買い物支援を行う。 ジオパーク推進計画を ①全国大手新聞社5紙の全国版に掲載される件数 1 進化せよ!四国西予ジオ 更に進めるため総合的 件/年 パーク推進計画 な取り組みを行う。 ②ジオガイド利用者数 前年比5%アップ - 四国西予創生戦略策定等 西予市の地方創生戦略 推進事業 を策定する。 117 -