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医療法人 寿山会 喜馬病院 | 導入事例

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医療法人 寿山会 喜馬病院 | 導入事例
医療法人 寿山会 喜馬病院
介護にも強い都市型病院が
増え続ける電気料金対策にBEMSを導入
オフィスの頼れるパートナーとしてPC入れ替えも実施
導入の狙い
増え続ける電力需要と、度重なる電
気料金値上げへの対応が必要だった
人の手頼りだった節電行動を自動化
したいと考えていた
導入システム
エネルギー管理システム
『Energy Eyes』
Windows 7搭載PC 40台
導入効果
契約電力の据え置きに成功した
デマンドの適正化により、約5年前の
使用電力水準にまでダウンできた
オフィス周りまで頼れる、優れたサ
ポートパートナーを得た
創立60年以上の歴史を持つ同院は、地域包括ケアシステムが推進する在宅医療の体制をグループ一丸となって取り組んでいる
東大阪市民から大きな信頼を集めている喜馬病院は、グループとして各種介護関連
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
医療法人 寿山会 喜馬病院
●業種:医療、
福祉
●事業内容:総合診療科、
外科、整形外科、
皮膚科、肛門科、脳神経外科、内科、消
化器科、麻酔科、放射線科、
リハビリテー
ション科
施設も併設し、サービスのさらなる向上に努めている。システムエンジニア3名を常
勤とし、電子カルテシステムも2011年に導入するなど、ITへの取り組みにも力を
入れている同院だが、近年の相次ぐ電気料金の改定には悩まされ続けていた。そこ
でBEMSを導入し、使用電力の監視とコントロールでコスト削減に取り組むことを
決定。来院患者にとって快適な室温をキープしつつ、院内の使用電力状況を的確に
把握。運用開始から半年程度の現時点で、既にその成果は目に見えて表れている。
●職員数:500名
(寿山会グループ全体
2014年4月現在)
BEMS導入で使用電力状況を的確に把握。半年
程度の運用で既に成果が見えている医療法人 寿
山会 喜馬病院
2014年5月取材
ベール」、在宅医療介護センター、デ
創立60年以上の歴史を通じて
地域住民からの定評を確立
ンタルクリニック、サービス付き高齢
東大阪市を中心に、医療・介護事業
で、サービスの範囲を次第に拡充して
を幅広く展開している喜馬病院。そ
きた。
の前身は1953年に開院した外科診
関連施設としても、介護付き有料
療所で、9年後に現病院へと発展を見
老人ホーム「緑風館」、グループホーム
た。1978年には医療法人 寿山会を
「緑の風」、リハビリ特化型デイサー
設立し、以来、介護老人保健施設「ヴァ
ビス「リファイン」、鍼灸・マッサージ院
ンベー ル」、グループホーム「ヴァン
などを展開しており、開院以来60年
1
者向け住宅などを次々に開設すること
医療法人 寿山会 喜馬病院
以上にわたる歴史を通じて、地域住民
在は機能分化を進めてきた各介護事
の健康をトータルに預かる総合病院
業所と、コアとなる病院との内部連携
グループとしての評価を高め続けて
をいっそう高めて、地域包括ケアシス
いる。
テムが推進する在宅医療の体制をグ
現在の建物は2006年に新築開院
ループ一丸となって強化しているとこ
したもので、病床数は123へと増床。
ろです」
と中村氏。
2007年より、第三者機関による「病
在宅医療に関する取り組みは、診療
院機能評価」でも、一般病院の部で認
報酬や介護報酬の点からも、経営上、
定を受けている。80床を擁する回復
重要な課題となる。各拠点間でのス
期リハビリテーション病棟とリハビリ
ムーズな情報共有を図り、喜馬病院で
テーションセンター、日本内視鏡外科
は2011年の時点でWeb型の電子カ
学会の技術認定医が担当する、術後
ルテシステムを導入済みだ。病院として
の負担も少ない高度な手術が可能な
は珍しく、システムエンジニア3名を常
内視鏡外科センターなど、独自の強み
勤とするなど、ITに対する意識も高い。
を備えているのも特長だ。
「ただ、現段階ではカルテ情報の共有
事務長の中村 隆史氏は、
「2000
が、医療と介護、それぞれの内部で完
年の介護保険制度導入に合わせて、
結してしまっており、双方向でのやり取
訪問看護ステーションを皮切りに、介
りがまだ実現できておりません。イン
護施設の充実化には特に力を入れて
フラ自体は準備できているので、患者
きました。昨 年も、サ ービス付き高
様やそのご家族にとってより住みやす
齢者向け住宅『リハヴィレッジ若江岩
い社会づくりの一助を担うためにも、
田 』、ケアプランセンター『エール』、
この部分の改善は早期に図っていき
訪問介護ステーション
『ほほえみ』など
たいです」
と、中村氏は展望を語る。
医療法人 寿山会 喜馬病院 事務長
中村 隆史氏
「サービスの内容やコストについてはもちろ
ん十分に検討しましたが、導入に至る決め
手となったのはやはり、担当者のすばらしい
対応でした。一人の窓口を通じてすべての
相談を行える便宜の良さは、ほかにない魅
力です」
を新たに設けて、地域の皆様のご要望
に応えられる環境を追求しています」
東大阪市は人口50万人を抱える大
機能とコストのバランスに優れた
BEMSの導入で、節電を自動化
型都市であり、うち、2013年度の時
このように、ITへの意識も高い喜馬
点で65歳以上の市民が12万人以上
病院だが、電気料金対策もまた、当然
を占めることからも、介護分野のニー
の課題として議論されてきた。
と、近年の動向を解説する。
ズがますます高まっていくことは明ら
「4、5年前からグループ全体でコス
かだ。厚生労働省が推進中の地域包
ト適正化プロジェクトを立ち上げ、そ
括ケアシステムについても、通院・通
の一環として節電対策にも取り組んで
所・入所のそれぞれに対応できる施設
きました。リーダークラスを対象とした
とスタッフをいち早く整えた寿山会グ
勉強会を開き、デマンド抑制で減額で
ループの対応力は優れており、今後の
きたコストの一部を職員に還元すると
さらなる発展が期待される。
いった試みが功を奏して、一定の成果
「都市型地域に立地することもあり、
は上げていたのですが、グループ全体
おかげ様で医師や看護師などのスタッ
で500名からの職員を抱えているの
フの数と質にも恵まれています。現
で、一人一人の意識や取り組みにはど
2
医療法人 寿山会 喜馬病院 営繕 星 恵喜氏
「大塚商会の担当者は熱心で、商品やサー
ビスの知識も豊富にお持ちなので、こちらも
より真剣に検討しやすいです。これからも当
院の状況をご理解いただいたうえで、さまざ
まなご提案をいただきたいと考えています」
うしても差が出てきますし、2、3年経
な導入工事が行われたが、
「業務を止め
つとやはり意識も薄れてしまいがちで
ることもなく、約1週間で工事が完了。
す。そこに加えて、東日本大震災の影
業者が作業中であることに職員が気づ
響による燃料調整費単価アップや電力
かないくらい、施工を担当した工事会
量料金アップがあり、人手による節電
社様の対応はスムーズですばらしいも
ではこれ以上のコスト削減効果を期待
のでした」
と、星氏は高く評価する。
できなくなっていたのです」
と中村氏。
毎月200〜240万円程度の電気
ドに契約電力を何度も更新せざるを
基本料金・電力量料金の抑制と
スマートな空調管理を達成
得ないような状況に悩まされていた
B E M Sで目指したのは、基本料金
喜馬病院。そんな最中、中村氏らは
および電力量料金の節減。従来は職
BEMSという仕組みの存在を知り、早
員の節電意識頼みだった手作業での
速調査を開始した。これが約2年前の
スイッチオン・オフを自動化し、スタッ
ことだ。
フの手を煩わせることなく、適切な使
「病院全体として使用電力をコント
用電力が保たれるようにした。
ロールできるので、個人に大きな努
運用開始からまだ半年程度で、その
料金がかかるうえ、増え続けるデマン
喜馬病院の屋上にある高圧受電装置
に取り付けられたエネルギー管理システム
『Energy Eyes』
力を強いる必要がなくなることが分
間にも燃料調整費単価アップや消費
かりました。導 入に向けてベンダー
税増税が行われているため、金額のう
3社に相談していたところ、寿山会グ
えでははっきりとした効果が比較しに
ループの職員から、大塚商会さんでも
くいのが現状だが、
「それでも、契約
BEMSを取り扱っていることを伺い、
電力は従来のまま据え置くことに成
新たに見積りを依頼したのです。比較
功。一昨年9月は381kWだったデマ
検討の結果、管理・分析などの機能面
ンドも、昨年9月時点には332k Wと
とコスト面のバランスに優れており、
なり、およそ5年前の水準まで下げる
当院のニーズに一番マッチしていたの
ことができました。以降も設定範囲内
が、大塚商会さんのエネルギー管理シ
で収まっていることが確認できていま
ステム『Energy Eyes』でした」と中
す」
と星氏。もしBEMSがなかったら、
村氏は振り返る。
燃料調整費も考慮すると電気料金が
「大塚商会さんは、窓口となる担当
倍近くかかっていたかもしれないと、
者の知識や理解度が高く、どんな質問
この時点での導入が正解だったことを
を投げかけても、一人の方を通じて分
あらためて確信している。ちなみに、
かりやすく説明してもらえたところも、
年間での削減額想定は、前年比で約
選択の大きなポイントとなりました」
と
138万円とのことだ。
付け加えるのは、同院の営繕を担当す
中村氏が現時点で最も効果を実感
る星 恵喜氏だ。
しているのは、どの時間帯に使用電
スケールメリットを考慮し、システム
力量が増えるかを、30分おきに更新
は喜馬病院と介護老人保健施設「ヴァ
されるリアルタイムデータで把握でき
ンベール」の2カ所に導入することが決
るようになった点だ。
「厨房施設が動
定。調査期間を挟み、昨年秋に本格的
き出す午前4〜5時や、朝の職員出勤
3
医療法人 寿山会 喜馬病院
時刻前後、患者様が来院し、人や空気
努めていく予定です」と中村氏。今回
の出入りが活発になる午前10時台に
B E M Sを導入した2カ所以外の施設
メーターが跳ね上がることが明確に見
は、その規模や使用設備の関係上、シ
えるようになったため、エアコンのス
ステムを入れてまで電力をコントロー
イッチを入れる時間をずらすなど、デ
ルする必要はないと考え見送られたわ
マンドオーバーの対策も立てやすくな
けだが、それでも日々の小さな節電行
りました」
と先行きに安堵する。
動が積み重なれば、今以上のコスト削
特に電気を消費しやすいのはエアコ
減効果が期待できる。
ンだが、患者様に快適な状態を維持す
こうした取り組みにおいて、専門的
るため、室温を自動でコントロールし
なノウハウを豊富に持つ大塚商会に
つつ、デマンド値を超えても完全にオ
対する、中村氏らの期待はますます高
フにはならないような設定調整がなさ
まっている。
れた。デマンド値を超えそうなときは
「私たち病院・介護施設が、普段の経
アラートメールも届く仕組みだ。
営においてまず考えるのは、稼働率を
「これまでは、内気と外気の温度差
いかに高めて収入を上げるかという
が大きいと、エアコンが設定温度を保
こと。支出を抑える方策はどうしても
とうと働きすぎてしまい、使用電力に
後回しにしがちなのですが、適切なコ
悪影響を及ぼしていたのです。新シス
スト管理のためには、この両輪をもっ
テムではそこを制御しつつ、寒冷日が
て取り組んでいかねばなりません。ま
多かった今年の冬を大きなクレーム
た、一つ一つの事業所は決して大きな
もなく乗り切れたので安心しました。
規模ではないので、グループ全体でス
これから夏期を迎えることになります
ケールメリットを考えていく必要もあ
が、強すぎる冷房はあまり好まれない
ると認識しています」と中村氏。大塚
という傾向もあり、空調管理は冬期よ
商会には喜馬病院および寿山会の現
りも行いやすいのではないかと考え
状をよく理解したうえで、引き続き適
ています」
と、中村氏は予想している。
切なアドバイスをいただきたい、と期
使用電力の状況は、PCのモニターで30
分おきに更新されるリアルタイムのグラフ
によりいつでも確認できる
待を寄せる。
また、星氏は「今回、Windows XP
頼れるパートナーの存在を再確認
オフィスまるごとサポートも視野に
に依頼し、残っていた古いPC40台を
B E M S導入により、電力需要の高
Windows 7搭載機種へと一気にリプ
い場所や時間帯が具体的に明らかに
レースしたのですが、熱心な担当者のお
なってきた。
かげで、大変スムーズかつリーズナブル
「この夏を乗り切って、年間を通じた
に行え、満足しています」
とも評価する。
使用電力状況のデータがそろえば、よ
今回のプロジェクト成功と、担当者の優
り適切な対応が考えやすくなります。
れたサポート力、豊富な取り扱い製品・
のサポート終了に合わせて、大塚商会
今後はこれらのデータを用いて、院内
サービスを鑑み、
「たのめーる」
を活用し
および寿山会グループ全体としての対
て、事務用品から介護用品まで、オフィ
策を講じると共に、勉強会や研修会を
ス環境をまるごとサポートしてもらうこ
開いて、いま一度節電の啓蒙活動に
とも視野に入れているとのことだ。
寿山会 喜馬病院のホームページ
http://www.juzankai.com/
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2014年9月に作成されました。
Copyright©2014 OTSUKA CORPORATION All Rights Reserved.
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