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Research and Education Center for Japanese Law in Hanoi Legal

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Research and Education Center for Japanese Law in Hanoi Legal
Research and Education Center for Japanese Law in Hanoi
Legal News vol.9
外国人の住宅購入、所有及び賃貸条件を規
定する通知(19/2016/TT-BXD)
なお、本通知では外国人の住宅所有を管
理するため、関連する各国家機関から建設
2016 年 6 月 30 日に制定された住宅法
省への報告義務についても明確に規定され
(65/2014/QH13)の細則を規定する建設省
る。具体的には、各省級の建設局は、6 ヶ
の通知(19/2016/TT-BXD)が、2016 年 8 月
月毎及び 1 年毎に、または省庁による請求
15 日より施行された。
により、管轄内の地域における外国人の住
同通知では、住宅の開発、国有住宅の管
宅所有状況を建設省へ報告しなければなら
理及び使用、住宅に関する取引等を定める
ず、土地使用権、住宅及びその他の土地に
とともに、ベトナムにおける外国人の住宅
付着する財産所有権の証明書(以下「証明
購入、所有及び賃貸についても詳細な規定
書」という。)を発行する国会機関は、証
が設けられている。同通知によれば、一棟
明書の発行についての報告を建設省、天然
のマンションにつき外国人が所有できる戸
資源環境省に送付する義務を負う(第 30
数の上限は、当該マンションの住居目的の
条)。
戸数のうち 30%以内とされ、集合住宅につ
いては、1 案件につき全戸数の 10%以内か
2016 年の法律・法令制定計画の調整及び
250 戸の少ない方とされる(第 29 条 1 項、
2017 年の法律・法令制定計画を規定する議
2 項)。また、外国人が所有する住宅の賃
決(22/2016/QH14)
貸借契約を締結する前に、外国人は当該住
2016 年 7 月 29 日に、国会は、2016 年の
宅が所在する県級の地元当局の住宅管理部
法律・法令制定計画の調整及び 2017 年の法
に住宅の賃貸について報告しなければなら
律・法令制定計画を規定する国会の議決を
ない(第 31 条)。
制定し、同議決は即日施行された。
Legal News vol.9
同議決によれば、2016 年の法律・法令制
ィングカンパニーに対して法的根拠を与え
定計画の調整について、企画法や裁判にお
るものとされる。
ける訴訟費用及び手数料法令等の 3 つの法
令の制定を 2016 年の法律・法令制定計画に
2020 年に向けたの土地使用管理の監査に関
追加し、当初 2016 年中に制定される予定で
する計画の提案許可に関する決定
あったデモ法や改正原子力法等の 5 つの法
(1675/QĐ-TTg)
令を 2016 年の法律・法令制定計画から除い
2016 年 8 月 29 日、首相は、2020 年に向
た(第 1 条)。また、2017 年の法律・法令
けた土地使用管理の監査に関する計画の提
制定計画については、第 14 期国会第 3 会期
案許可に関する決定(1675/QĐ-TTg)を定
会議において 15 の法案が、第 14 期国会第
めた。
4 会期会議において 9 つの法案が審議され
本決定では、2016 年に村区級の人民委員
る予定となっている。また、国会に提出し、
会の土地管理を監査し、2017 年に土地に関
国会の意見を求める法案の数は、第 14 期国
する行政手続きの施行状況を監査し、2018
会第 3 会期会議において 8 つの法案、第 14
年に工業団地内の土地の使用及び管理状況
期国会第 4 会期会議において 6 つの法案と
を監査し、2019 年に工業団地以外の営業生
される(第 2 条、別表参照)。
産基盤の土地の使用と管理状況を監査し、
2020 年に農業土地の使用と管理状況を監査
投資、営業に関する法律の改正・追加法案
することが計画された(1 条 4 項)。本決
投資企画省は、投資、営業に関する法律
定は、2016 年 8 月 29 日の署名日に施行さ
の改正・追加法案を一般に公開し、意見募
れている(3 条)。
集を行っている。投資法の改正・追加の部
分において注目されるのは、条件付き経営
中小企業支援法案
投資分野、業種リストから石炭事業や代理
2016 年 8 月 30 日、政府の月例会議では、
母サービス事業等の 67 つの分野、業種を除
投資に関する法律の補完法及び中小企業支
外することが提案されていることである。
援法の法案に関する議論を行った。本法案
また、企業法の改正・追加の部分におい
では、営業許可条件の削減や投資の優遇措
て注目される内容としては、事業目的及び
置の明確化が行われている。また、中小企
業種として株式を保有することを登録して
業支援法の法案については、フック首相は、
いない企業について、他の企業の株式を購
ベトナムにおいて中小企業が全企業のうち
入することが可能となることが挙げられる。
97%を占め、政策としてはハイテク企業や
ベトナムの商工会議所の見解によると、上
イノベーションを起こす中小企業を中心に
記の規定は、直接事業を行わず、他の企業
支援しなければならないことを強調した。
を保有する活動のみを行う、所謂ホールデ
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Legal News vol.9
別表:2017 年法令制定計画
第 14 期第 3 会期会議
国会の審議に付すもの
国会に提出し、国会の意見を求める法案
村級公安法
国家秘密保護法
改正鉄道法
改正競争法
改正汚職防止法
改正公債管理法
貿易管理法
労働法の改正・追加法
武器・爆発物の使用・管理法
改正森林保護・開発法
中小企業援助法
改正水産法
改正国有資産の使用・管理法
告訴告発法の改正・追加法
水利法
訴えの提起前の緊急保全処分法
改正国家賠償責任法
警衛法
改正旅行業法
改正法律援助法
企画法
技術移転法の改正・追加法
2018 年法令制定企画議決
第 14 期第 4 会期会議
国会の審議に付すもの
国会に提出し、国会の意見を求める法案
国家秘密保護法
改正国防法
改正競争法
ネットワークセキュリティー法
改正公債管理法
公行政法
労働法の改正・追加法
体育・スポーツ法の改正・追加法
改正森林保護・開発法
裁判記録法
改正水産法
測量及び地図法
告訴告発法の改正・追加法
訴えの提起前の緊急保全処分法
外国におけるベトナム社会主義共和国の代表機関
法の改正・追加法
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Legal News vol.9
【執筆・編集者】
杉田昌平
2010 年
名古屋大学大学院法学研究科
特任講師/弁護士
慶應義塾大学大学院法務研究科修了。2011 年
弁護士登録(東京弁護士会)。2015 年 6 月より、
ベトナム・ハノイに所在するハノイ法科大学内に設置された日本法教育研究センターに赴任中。
【執筆者】
ヴ・ ティエン・ズン
日本法教育研究センターハノイ
研究助手
ハノイ法科大学及び日本法教育研究センター3 年次に在籍。2015 年 11 月より現職。
ニエップ・ティ・ラン
日本法教育研究センターハノイ
研究助手
ハノイ法科大学及び日本法教育研究センター3 年次に在籍。2015 年 11 月より現職。
【日本法教育研究センターハノイ】
2007 年に、名古屋大学とハノイ法科大学との間で、日本語で日本法の教育を行うこと及びベトナム法の研
究を行うことを目的として設立された教育研究機関。80 名以上のベトナム人学生に対して日本語及び日本
法の教育を行うとともに、ベトナム法に関する調査・研究を行っている。
所在:602 A Building, Hanoi Law University,87 Nguyen Chi Thanh,, Dong Da District, Ha Noi, Vietnam
※本ニュースレポートは、当センターが行う研究のうち一般的な情報を簡易・迅速に公表することを目的と
したものであって、個別事例への適用を目的としておりません。また、本レポートの内容は、執筆者の個
人的見解であり、所属組織の意見ではありません。個別具体的事例にかかる問題については、別途、専門
家にご相談ください。
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