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利用の手引き(PDF:566KB)
利 用 の 手 引 き 県花 でいご 沖縄県労働委員会事務局 目 次 第1 労働委員会の御利用にあたって ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第2 労働争議の調整 1 労働争議の調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 労働委員会の行う調整の方法 3 あっせん 1 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (1) あっせんの手順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (2) あっせんの開始 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (3) あっせん活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (4) 職権あっせん ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (5) 様式・記載例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 4 調停 (1) 調停の手順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (2) 調停の開始 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (3) 調停活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 5 仲裁 (1) 仲裁の手順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2) 仲裁の開始 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 (3) 仲裁活動 (4) 仲裁裁定の方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 (5) 仲裁裁定の効力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 第3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 個別労働関係紛争あっせん 1 個別労働関係紛争あっせん 2 個別労働関係紛争あっせんの対象となる紛争 3 申請方法 4 個別労働関係紛争あっせんの手順 5 様式・記載例 第4 9 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 不当労働行為の審査 1 不当労働行為 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 2 不当労働行為の審査手続き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 (1) 申立て ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 (2) 審査委員長の選任・参与委員の決定 (3) 公益委員の除斥又は忌避・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 (4) 審査 (5) 命令の決定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 (6) 和解・取下げ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 3 不当労働行為の審査に必要な関係書類 4 様式・記載例 第5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 労働組合の資格審査 1 労働組合の資格審査が必要な場合 2 審査の基準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 3 審査の流れ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 (1) 審査の開始 (2) 補正勧告 (3) 資格の決定 (4) 決定に不服の場合 4 第6 1 様式・記載例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 争議行為の予告通知と発生届出等 争議行為の予告通知 (1) 様式・記載例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 2 争議行為の発生届出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 3 労働争議の実情調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 第7 労働協約を地域全体に適用させる場合 1 申立て 2 労働委員会の決議 3 決定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 4 公示 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 第8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 地方公営企業労働関係法に基づく認定・告示 1 認定手続きの開始 2 認定手続 3 公示 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 凡 例 この「利用の手引」に用いた法令名の略語は次のとおりです。 労 組 法 ・・・ 労働組合法 労 調 法 ・・・ 労働関係調整法 労 委 規 ・・・ 労働委員会規則 職 安 法 ・・・ 職業安定法 職 安 規 ・・・ 職業安定法施行規則 第1 労働委員会の 労働委員会の御利用にあたって 御利用にあたって 労働委員会は、公正な立場で労使紛争の迅速・円満な解決について援助し、労使関係の安定を図る専門的 な行政機関です。 賃金や労働時間などの労働条件や組合活動の問題について労使間(労働組合と使用者との間、又は労働者 個人と使用者との間)で自主的に解決できない場合には労働委員会の制度をお気軽に御利用ください。 労働委員会の委員や事務局職員が仕事をするに当たって知ることのできた労使の秘密にわたる事項は、労 働組合法によって他に漏らすことを禁止されていますので、秘密は厳守されます。 なお、労働委員会の利用に当たって、特別な費用は必要ありません。又、当委員会が審問のために証人と してお呼びした場合は、県条例の定めるところにより交通費等が支給されます。 その他御不明な点がありましたら、お気軽に当労働委員会事務局へお問い合わせ下さい。 この手引きに掲げた申請書等の用紙は事務局に備えております。また、当委員会のホームページから直接 ダウンロードすることも可能です。 → 沖縄県労働委員会 HP の URL:http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/cateview.jsp?cateid=195 <お問い合わせ先 わせ先> 〒 900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2(沖縄県庁2階) 沖縄県労働委員会事務局 第2 1 調整審査課 TEL 098-866-2551 FAX 098-866-2554 労働争議の 労働争議の調整 労働争議の調整 労働組合と使用者との間に紛争がおこった場合は、当事者同士の話し合い(団体交渉)によって自主的 にお互いが納得した形で解決することが望ましいのですが、話し合いを重ねても意見が折り合わず自主的 な解決が難しい場合は、労働委員会が第三者としての立場から労使間の話し合いをとりもち、あるいは意 見をとりなして、労働争議の早期の解決を目指す制度を労働争議の調整といいます。 労働委員会の行う調整は、あくまでも当事者の歩み寄りの仲立ちをするものであり、法律などに適って いるのか、正当であるかどうかといった判断をするものではありません。 ここでは労働組合など労働者の団体と使用者との関係(集団的労使関係)でおこった紛争の調整方法に ついて説明します。労働者個人と使用者との間の紛争については、個別的労働関係紛争のあっせんをご覧 ください。 -1- 2 労働委員会の行う調整の方法 労働委員会が行う調整には、あっせん、調停、仲裁の三つの方法があり、実際の調整ではあっせんが最 も多く利用されています。それぞれの違いはおおよそ次のとおりです。 区分 あっせん あっせん員 主体 調停 調停委員会 仲裁委員会 通常は公、労、使各側から 公益委員 公益委員 1人ずつの三者構成 労働者委員 労・使委員は意見を 使用者委員 開始 仲裁 同数 3人 述べることができる。 ①労・使いずれか一方の申請 ①労・使双方の申請 ①労・使双方の申請 ②労・使双方の申請 ②労・使いずれか一方の申請 ②労・使いずれか一方の申請 ③職権 労働協約に定めがある 労働協約に定めがある 場合・公益事業の場合 場合 ③職権 ④知事の請求 団体交渉のとりもち、主張の 効果 調停案を示して労・使両方に 仲裁裁定を出す。 とりなしなど当事者間の自主的 受諾を勧告する。調停案を受諾 当事者は、この裁定に従わな 解決を促進する。あっせん案を するかどうかは自由で法的に拘 ければならず、その効力は、労 示すこともある。 束されない。 働協約と同一である。 労働委員会が行う調整の対象となる事柄は、労働条件や労使関係に関するもので、例えば次のようなも のです。 ・賃金等に関する事項(賃金、手当、一時金、退職金、賃金体系など) ・賃金以外の労働条件に関する事項(労働時間、休日休暇、定年制など) ・人事等に関する事項(配転、出向、解雇、人員整理など) ・組合活動等に関する事項(組合員の範囲、ショップ制など) ・労働協約の締結及び改定 ・団体交渉に関する事項(団体交渉のルール、団体交渉の開催又は促進など) 調整に際して、労働者が発言をしたり証拠を示したことなどを理由として、その労働者に解雇やその他 の不利益な取り扱いをすることは労働組合法で不当労働行為として禁止されています。(不当労働行為の 審査をご覧下さい。) -2- 3 あっせん (1)あっせんの手順 あっせんの流れは次のとおりです 申請(労使いずれか一方。労使双方) 委員会職権 あっせん員指名(会長) 事務局による事前調査 被申請者の意向確認 いつでも取下げできる あっせん員による団体交渉の取り持ち 主張のとりなし あっせん案の提示 あっせん員意見の提示 解 決 取下げ 打切り (2)あっせんの開始 ア あっせんの申請 あっせんは、当事者である労使の一方、または双方からあっせん申請書を提出する必要があります。 申請は文書で行います(FAX、メールではできません)。申請の相談は労働委員会事務局でお受け し、事務局職員が争議のいきさつと主張の要点をお聞きします。又、あっせんに必要な資料を提出す るようにお願いすることもあります。 あっせん員に調整してもらいたい具体的な紛争内容のことを「あっせん事項」といいます。あっせ ん事項の変更や追加は、あっせんが開始された後でもできますが、その日を明らかにすることになっ ています。なお、あっせん申請書が提出されても、その争議の実情があっせんに適しないか、あっせ んの必要がないと会長が認めたときは、あっせんを行わないこともあり、その場合にはその理由を関 係する当事者に明らかにすることになっています。 イ あっせん員の指名 当事者からあっせん申請があり、会長があっせんを行うことを適当と認めたときは、あっせん員候 補者のなかからあっせん員を、事務局職員の中から担当職員を指名します。 あっせん員候補者とは、学識経験をもち、労働争議の解決に大きな役割を果たすことが期待できる 者で、現職の委員や事務局長等に委嘱しています。(あっせん員候補者名簿) 当委員会では、原則として三者構成(公、労、使委員各1名の構成)により、あっせんを行っていま す。 -3- (3)あっせん活動 あっせんの方法は特に定められているわけではありませんが、当委員会では、通常次のような進め方 をします。 ア 事前調査 あっせんの前に、事務局担当職員が争議のいきさつや意見をお聞きします。また当事者の一方から の申請の場合は、被申請者側に、あっせんに応じるか意向を確認します。事務局調査は双方の意見の 違いを整理し、あっせんに臨む準備をします。又、あっせんに必要と思われる資料の提出を求めるこ ともあります。 イ あっせん員による事情聴取 あっせん員は、事務局調査に基づいて必要ならば当事者双方から交渉のいきさつ、双方の意見など について事情を聞き、争議がおこった背後にある事情、労使間の意見の要点、対立する点等について の事実関係を明らかにします。事情聴取は当事者の双方を同席させて行うか、又は別々に行うことも あります。 ウ あっせん あっせん員による事情聴取の結果、労使間の自主的な交渉の余地が残されていると判断した時は、 再び団体交渉を続けるよう勧めることもあります。 また、当事者間の意見をとりなし譲り合いを勧めたり、あらゆる角度から対立をときほぐし、自主 的な話し合いで解決するよう勧めます。 エ あっせん案 あっせん員は、当事者に争議解決の考え方や意見をきいたうえで双方の歩み寄りをはかりますが、 この途中であっせん員は第三者としての考え方や意見を伝えながら労使に歩み寄りを求めたり説得に あたります。そして時機をみて(労使があっせん員の考えによる解決へ傾いていると見られる場合な ど)あっせん案を示し、これを受け入れて解決するかどうか検討を求めることがあります。 この案をいずれか一方が断ればあっせんは不調となり、双方が受諾すれば解決になります。この場 合、あっせん案を受諾しなければならない法的な義務はありませんので、受諾するかどうかを双方が 自由に決めることができます。 (4)職権あっせん あっせんは当事者からの申請がなくても、会長が職務を行う上で与えられている権限(このことを「職 権」といいます)に基づいてあっせんを行うことが適当であると認めたときは、あっせんを開始するこ とがあります。 これは主として公益事業(運輸事業、郵便・電気通信事業、水道・電気・ガス供給事業、医療・公衆 衛生事業などで人々の日常生活に大きな影響を与える重要な事業)の争議や、又は一般の企業でも争議 が長期化し人命や社会全般に大きな影響を与えるような場合などには、職権であっせんに入ることがあ ります。これを職権あっせんといいますが、その方法は先に説明した申請によるあっせんと同じです。 -4- (5)様式・記載例 労働委員会に調整(あっせん・調停・仲裁)を申請する場合の様式は次のとおりです。 平成△△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 労働委員会に申請する日 会 長 ○○ ○○ 殿 申 請 者 住 所 那覇市泉崎△丁目△番△号 氏 名 ○○産業労働組合 執行委員長 沖縄太郎 (印) 主たる事務所、名称及び代表者職氏名を署名又は記名押印してください。委任 を受けた者が申請する場合は、委任を受けている者の事務所の所在地、名称及 び氏名を記入し、署名又は記名押印してください。また、委任の権限を証明す る書面を申請書と併せて提出してください。 あっせん・ あっせん・調停・ 調停・仲裁申請書 次のとおり、あっせん・調停・仲裁申請いたします。 1 関係当事者 (1) 使 所 用 者 在 地 那覇市泉崎△丁目△番△号 Tel △△△-△△△-△△△△ 名 称 ○○産業株式会社 代表者職氏名 代表取締役社長 琉球 一郎 事業の種類 サービス業 従 業 員 数 50名(男 25名、女 25名) ・「 事 業 の 種 類 」は 、主 な 事 業 を 具 体 的 に 記 入 し て く だ さ い 。 ・「 従 業 員 数 」 は 、 申 請 日 現 在 に お け る 従 業 員 数 ( 男 女 別 ) を記入して下さい。 (2) 組 合 所 在 地 那覇市泉崎△丁目△番△号 Tel △△△-△△△-△△△△ 組 合 名 ○○産業労働組合 代表者職氏名 執行委員長 沖縄 太郎 組 合 員 数 40名(男 所属上部団体 ○○労働組合沖縄県本部 結成年月日 平成5年4月1日 20名、女 20名) -5- ・「 組 合 員 数 」 は 、 申 請 日 現 在 に お け る 労 働 組 合 の 組 合 員 数 を 記 入 し て く だ さ い。なお、組合が2以上の企業にまたがって組織されている場合(合同労組 等)には、労働争議に直接関係する会社の組合員数をカッコ書きしてくださ い。 ・「 所 属 上 部 団 体 」 は 、 上 部 団 体 に 加 盟 し て い る 場 合 に 、 そ の 名 称 を 記 入 し て ください。 2 申 請 事 項 ① 組合員Aの不当解雇撤回について ② 基本給△.△%の賃上げについて ③ 一時金△.△月の支給について 「申請事項」は、労使間で主張が不一致となってい る事項で、当労働委員会にどんな点についてあっせ んを求めるのかがわかるように明瞭に記入して下さ い。 3 申請に至るまでの交渉経過 4 (別添) 争議行為を伴っている場合はその概要 6月5日、始業時より2時間スト実施予定。 「争議行為を伴っている場合は、その概要」は、あっせんを 申請した事項又はこれに関連した事項につき、当事者間にお い て 争 議 行 為 が 行 わ れ て い る 場 合 ( 予 定 も 含 む 。) に は 、 そ の日時、場所、種類、程度などの概要を記入してください。 5 労働協約の関係条項 労働協約第20条 会社又は労働組合は、団体交渉事項について意見が対立し、団体交渉では解決できないと認めるとき は、会社又は労働組合の一方若しくは双方から労働委員会にあっせん、調停又は仲裁の申請をすること ができる。 「労働協約の関係条項」は、労働協約に一方があっ せんを申請したときは、相手方はこれに応ずべき義 務があるなどの規定がある場合には、その関係条項 及びその内容を記入してください。 (注) 申請書には、申請者の署名又は記名押印してください。 -6- 申請に 申請に至るまでの交渉経過 るまでの交渉経過 別添 年月日 労使の交渉経過 △△年 3月5日 基本給△.△%の賃上げ、一時金△.△月の支給などを内容とする平成△△年度春闘要求 書を提出 3月15日 第1回団体交渉 平成△△年度春闘要求書の趣旨説明 3月25日 第2回団体交渉 会社は、基本給△.△%の賃上げ、一時金△.△月の支給を回答したが、組合は、要求と かけ離れていることから、会社に再検討を申し入れ、団体交渉は終了した。 4月5日 第3回団体交渉 会社は、経営状況が厳しいとして、これ以上の回答はできないとして双方の主張は平行 線のまま終了した。 4月15日 第4回団体交渉 会社は前回と同様の回答をし、具体的進展がなかった。 4月25日 4月20日に突然組合員Aが解雇され、組合は組合員Aの解雇は不当解雇であると会社に 団体交渉を申し入れたが、会社は不当労働行為ではないと主張し、応じなかった。 組合員Aの解雇撤回及び平成△△年度春闘賃上げを団交事項として会社に団体交渉を申 5月2日 し入れたが、会社は回答に変更がないとして応じなかった。 「 申 請 に 至 る ま で の 交 渉 経 過 」は 、団 体 交 渉 等 の 経 緯 を 具 体 的 に 記 入 し て く だ さ い 。( 様 式 は 適 宜 )。 特 に 、 あ っ せ ん を も と め る 事 項 に 関 連 す る こ と は 、 ど の 程 度 ま で 話 し 合 い がもたれ、どういう点で主張が食い違っているのか、具体的に記入して下さい。 その他 ・申請書は1部提出してください。 ・申請書は郵送でも受け付けますが、当委員会では、申請者から直接 詳しい事情をお聞きしますので、可能な限り持参してください。 -7- 4 調停 (1)調停の手順 調停の流れは次のとおりです。 申請(労使双方。労働協約の定 委員会 知事 めがあるときは労使の一方から) 職 請求 権 調停委員会の設置(会長) いつでも取下げできる 事前調査 調停委員会 意見の聴取 主張の調整 調停案の作成・勧告 双方又は 双方受諾 一方拒否 解 不 決 取下げ 打切り 調 (2)調停の開始 ア 調停の申請 調停は、労使双方からの申請又は労使いずれか一方からの申請(労働協約に、調停によって争議を 解決することの定めがあるときや公共事業の場合)によって開始される場合が一般的ですが、そのほ かに労働委員会が職権で行う場合、又は県知事から請求がされたときにも調停が開始されることがあ ります。なお、調停が開始された後でも、申請者の都合で調停事項の全て又は一部について申請を取 り下げることができます。 イ 調停委員会 調停委員会は公、労、使を代表する調停委員で構成され、調停委員と担当職員は会長が指名します。 (3)調停活動 ア 意見の聴取 調停申請があった後、事務局職員が事前調査を行います。調停委員会では当事者双方の意見をとり まとめ、時には当事者のほかに争議の事情やその他の参考意見を聴くために参考人の出席を求めて意 見を聞くこともあります。 イ 調停案の作成 調停委員会は労使双方から事件のいきさつ、意見を聴きとって検討し、調停案を作成します。 -8- 調停案は調停委員会の過半数で決められます。やむを得ない事情や理由(争議行為で自主的に解決を はかる事態となったり、当事者に調停で解決する意志がない場合など)のため調停を継続できなくな ったときは、調停を打切ることもあり、その場合にはその理由を関係する当事者に明らかにすること になっています。 ウ 調停案の提示 調停案が作成されると、調停委員会はこれを当事者に示し、10日以内の期限を付けて受諾の勧告 をすることになっています。 当事者双方がこの調停案を受け入れた場合に調停は終了しますが、どちらか一方が調停案を断った 場合には、調停は打切り(不調)となります。 当事者はこの調停案を受け入れなければならない法的な義務はありませんが、労使が双方とも争議 をおさめるための努力をすることが必要であり、調停案を受け入れることによって解決することが望 ましいことはいうまでもありません。 エ 調停案の解釈・履行について疑問がある場合 労使双方が調停案を受け入れた後にその解釈や履行についての意見が一致しない場合には、労使の 一方又は双方が調停委員会に意見を求めることになります。調停委員会はその申請のあった日から1 5日以内に見解を明らかにすることになっていますので、労使は調停委員会から見解が示されるまで、 又は15日の期間が経過するまでの間は、調停案の解釈や履行についての争議行為はできません。 5 仲裁 (1)仲裁の手順 仲裁の手順は次のとおりです。 申請(労使双方。労働協約の定め 委員会 知 事 があるときは労使の一方から) 職 請 求 権 仲裁委員会の設置(会長) いつでも取下げ 仲裁委員会 事前調査 労使委員の 意見の聴取 意見陳述 審 議 仲裁裁定書の交付 解 決 取下げ 打切り -9- できる (2) ア 仲裁の開始 仲裁の申請 一般の民間企業の場合、労使双方から申請がなされたとき、又は労働協約の定めに基づいて労使の 一方から仲裁申請書を提出することで開始されます。つまり、当事者双方の合意があるときです。 地方公営企業の場合は、次の場合に仲裁が開始されます。 ① 労使双方から申請がなされたとき ② 労働協約の定めに基づいて労使の一方から申請がなされたとき ③ 労働委員会があっせん又は調停を開始してから2ヶ月を経過してもなお労働争議が解決しない 場合に当事者の一方から申請がなされたとき そのほかに労働委員会が職権に基づき行う場合や、県知事から請求がなされたときにも仲裁が開始 されることがあります。 イ 仲裁委員会 仲裁委員会は、仲裁委員3人で構成されます。会長は公益を代表する委員の中から仲裁委員を指名 し、事務局職員の中から担当職員を指名します。また、関係する当事者の指名した労・使委員は仲裁 委員会の同意を得てその会議に出席し意見を述べることができます。 (3)仲裁活動 仲裁の手続及び方法については特に定めはありませんので、仲裁委員会は事件に最も適した方法で関 係する当事者の意見を十分に聞き取るとともに、事実関係を正確に理解して紛争を解決するために最も ふさわしい仲裁裁定を行うことが求められます。 仲裁を行う場合、仲裁委員会は関係する当事者及び参考人以外の者の出席を禁止することができます。 (4)仲裁裁定の方法 仲裁裁定は文書で作り、その文書には「効力発生の期日」を明記します。 なお、仲裁裁定を示す前に、やむを得ない事情や理由(仲裁委員の意見がまとまらないときなど)に より仲裁を進めることができなくなったときは、仲裁委員会は関係する当事者にその理由を付けて打切 りの通知をし、そのいきさつを会長へ文書で報告することになっています。 (5)仲裁裁定の効力 仲裁裁定は労働協約と同じ効力があり、当事者はその裁定に従わなければなりませんので、あっせん や調停とはその効力に大きな違いがあります。 - 10 - 第3 個別労働関係紛争あっせん 個別労働関係紛争あっせん 当委員会では、個々の労働者と使用者との間でおこった労働条件等をめぐる紛争(個別労働関係紛争)の あっせんを行っています。 1 個別労働関係紛争あっせん 当事者の双方が話し合いによる解決を望む場合に、あっせん員(公・労・使委員の三者構成)が双方の意 見を確かめ、歩み寄りを図り、話し合いによって解決することをお手伝いする制度です。 2 個別労働関係紛争あっせんの対象となる紛争 県内の事業所における個々の労働者と使用者との間でおこった労働条件、その他の労働関係の紛争で、 具体的には労働時間、休日、休暇、賃金等、配転・出向、解雇、労働条件の不利益変更などの紛争をいい ます。 ただし、裁判所で係争中の紛争、労働基準法等関係法令違反に係る紛争、労働局紛争調整委員会におい て指導・あっせんを行っている最中の紛争を除きます。 3 申請方法 申請は県内にある事業所に雇用されている(または雇用されていた)労働者及びその使用者のいずれから でもできます。あっせん申請書に必要事項を記載して、労働委員会に提出してください。 - 11 - 4 個別労働関係紛争あっせんの手順 あっせんの流れは次のとおりです。 労 働 者・使 用 者 相談 相 談 窓 口 (沖縄県労政・女性就業センター)※ ※3 あっせんを希望 あっせんを希望 労働委員会にあっせんを申請 あっせんに適する場合 あっせんに適しない場合 ※1 あっせん員の指名 相手方当事者があっせんに応じない 場合 あっせんの実施 (必要に応じあっせん案の提示) 自主解決等 取り下げ 合意の成立 解 決 解決の見込みがない場合 ※2 打 切 り 不 開 始 ※1 あっせんに適しない場合とは 1)裁判で継続中の紛争か、又は裁判所の民事調停の手続きが進行中の紛争 2)裁判所で判決が確定したか、又は民事調停や和解が成立した紛争 3)労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)等関係法令違反の紛争 4)個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(平成 13 年法律第 112 号)等に基いて他の機関に おいて指導、あっせん等を行っている最中かすでに解決した紛争など ※2 解決の見込みがない場合とは 1)関係当事者間の意見の隔たりが大きく、歩み寄りの妥協点を見出すことが難しい場合 2)あっせんを続けることができないか、又は続けるべきでないと判断される場合 ※3 「沖縄県労政・女性就業センター」の詳細は沖縄県商工労働部労政能力開発課のホームページ をご覧ください。→ URL:http://www.pref.okinawa.jp/site/shoko/rosei/index.html - 12 - 5 様式・記載例 個別労働関係紛争のあっせん申請の様式は次のとおりです。 第1号様式(第3条関係) 平成△△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 会 長 ○○ ○○ 殿 申 請 者 住 所(主たる事務所の所在地) 沖縄県○○市○○ △丁目△番△号 氏 名(名称及び代表者役職氏名) (署名又は記名押印) 沖縄 太郎 個別労働関係紛争あっせん 個別労働関係紛争あっせん申請書 あっせん申請書 次のとおり、個別労働関係紛争に係るあっせんを申請します。 1 関係当事者 (1) 使 所 用 者 在 地 沖縄県○○市字○○ △丁目△番△号 Tel(△△△)-△△△-△△△△ 名 称 ○○○○株式会社 代表者職氏名 代表取締役 事業の種類 ○○○製造業 △△ 名(男 △△名、女 △△名) 従 業 員 数 (2) 労 働 住 ○○○○ 者 沖縄県○○市字○○ 所 △丁目△番△号 Tel (△△△)-△△△-△△△△ 氏 名 雇 用 形 態 沖縄 太郎 正社員・パート・派遣職員・その他( △△ 勤 続 年 数 2 年 申 請 事 項 解雇撤回、賃上げ等のように具体的項目を記入してください。 3 申請に至るまでの経過 (別添) - 13 - ) 印 別添 申請に至るまでの経過 年月日 経 過 平成△△年 △△月△△日 会社から解雇通告がされた。解雇理由として・・・・・の説明があったが、内容に納得 できず解雇には応じられない旨返答した。 平成△△年 △△月△△日 第1回目の話し合いをしたが、進展はなく折り合いがつかなかった。 平成△△年 △△月△△日 話し合いが進展せず、納得しないまま通告日が経過し解雇された。 平成△△年 △△月△△日 沖縄県労政・女性就業センターで労働相談したところ、労働委員会のあっせん制度利用 のアドバイスを受け、労働委員会へあっせん申請を行った。 - 14 - 第4 1 不当労働行為の 不当労働行為の審査 不当労働行為 憲法第 28 条は、労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権の労働三権を保障しています。この精神に のっとって、労働組合法は労働組合の自主性や組合活動を不当に侵害する使用者の行為を不当労働行為と してこれを禁止するとともに、使用者に違反があった場合には労働委員会によって労働者や労働組合を救 済する手続きを定めています。 使用者に禁止されている不当労働行為とは次表のような行為で、使用者が不当労働行為を行った場合に は、労働者又は労働組合は労働委員会に対して救済の申立てを行うことができます。(ただし、次表のう ち2号の団体交渉拒否の救済は、労働組合でなければ申立てることができません) 不 当 労 働 行 為 号別 種 別 ( 労 働 組 合 法 第 7 条 ) 禁 止 さ れ て い る 使 用 者 の 行 為 労働者が 不利益取扱い 1号 1 労働組合の組合員であること 2 労働組合に加入したこと を理由に、解雇したり、その他 3 労働組合を結成しようとしたこと 不利益な取扱いをすること 4 労働組合の正当な活動をしたこと 労働者が 黄 犬 契 約 1 労働組合に加入しないこと 2 労働組合から脱退すること を雇用条件とすること 使用者が 2号 団体交渉拒否 雇用している労働者の代表者との団体交渉を、正当な理由もなく拒むこと 労働者が 支 配 介 入 1 労働組合を結成すること 2 労働組合を運営すること を支配したり、これに介入すること 3号 使用者が 経 費 援 助 労働組合の運営経費について経理上の援助を与えること 労働者が 4号 1 不当労働行為の申立てをしたこと 報復的不利益 2 再審査の申立てをしたこと 取扱い 3 不当労働行為の調査、審問、和解や を理由に解雇したり、その他 労働争議の調整の場合に、証拠を提 不利益な取扱いをすること 出したり発言したこと - 15 - 2 不当労働行為の審査手続き 労働者、又は労働組合は不当労働行為として禁止されている行為を使用者が行った場合は、労働委員会 に救済を申立てることができます。 この救済手続きに基づいて、労働委員会は調査や審問を行い、不当労働行為の事実があるかどうかの審 査を行います。不当労働行為の事実があると認めたときは、使用者に対し「解雇を撤回し、現職に復帰さ せること」、「団体交渉に応じること」などの命令を出すことによって、労働者や労働組合の救済を行いま す。 なお、命令は正常な労使関係を回復することが目的であり、使用者を処罰するものではありません。 不当労働行為の審査手続の手順は次のとおりです。 申立て(労働組合又は労働者) 審査委員(公益委員)の選任 参与委員(労・使委員)の申出 ・事務局調査 審 調 ・委員調査 査 ・当事者の主張の整理、争点と証拠の整理 ・審査計画の作成・交付 ・当事者の陳述 査 取 審 ・当事者又は証人の尋問 問 ・当事者の最後陳述 下 ※命令書が交付され るまでの間は、いつ でも申立ての全部又 又は一部を取下げる ことができる 和 解 ※いつでも和解 できる 参 与 委 員 の 意 見 聴 取 公 益 委 不当労働行為の成否の判定 命 令 員 会 議 却下事由の有無の判定 却 下 ・全 部 救 済 ・一 部 救 済 ・棄 却 - 16 - (1)申立て 申立ては、不当労働行為を受けた労働者や労働組合から申立てることができます。 この申立期間は、 行為のあった日(続いている行為はその終了した日)から1年以内であり、当労働委員会が管轄するのは、 ①不当労働行為の当事者である労働者、労働組合や使用者の住所(主な事業所の所在地)が沖縄県内にあ る場合、②不当労働行為が沖縄県内で行われた場合、のいずれかに該当する場合です。 申立ては、通常文書で行われますが、口頭でも申立てることができます。 労働組合が申立てを行う場合は、労働組合法に適合する労働組合であることを証明する必要がありま すので、労働委員会へ組合資格審査を申請しなければなりません。 なお、申立人は、命令書が交付されるまでの間は、いつでも申立ての全部又は一部を取下げることが できます。 (2)審査委員の選任・参与委員の決定 申立てがなされると、会長は公益委員の中から審査委員長及び審査委員を各1名指名し、不当労働行 為の審査を担当させます。同時に、会長は労・使委員の参与の申出を求め、審査に参与する委員を各1 名決定し、又、事務局職員の中から担当する職員を指名します。指名された職員は、審査事務の補助や 関係者との連絡を行います。 (3)公益委員の除斥又は忌避 当事者は、審査を担当する公益委員に審査の公正を妨げるような事情があると考える場合には、この 公益委員に事件を担当してほしくない(忌避といいます)との申立てや、審査を担当する公益委員に次 のような事情があるためこの事件の担当からはずしてほしい(除斥といいます)との申立てをすること ができます。 ただし、当事者が事件について労働委員会へ文書、又は口頭で陳述した後には、通常、忌避の申立て はできませんので注意が必要です。 a 公益委員やその配偶者又は元配偶者であったものが、事件の当事者、当事者である法人の代表者 であるか、それとも過去にそうであったとき b 公益委員が事件の当事者の四親等以内の血族、三親等以内の姻族、同居の親族であるか、それと も過去にそうであったとき c 公益委員が事件の当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人で あるとき d 公益委員が事件の証人となったとき e 公益委員が事件の当事者の代理人であるか、それとも過去にそうであったとき これらの申立てに対して、労働委員会が決定をします。 (4)審 査 審査は、調査と審問の2段階に分かれます。 - 17 - 調査は、当事者双方の意見の争点を明らかにするために、審問は、不当労働行為の成否を明らかにす るために行われます。 また、当事者は調査や審問で、審査委員長の許可を得て代理人や補佐人を選任することができます。 通常、代理人には弁護士が、補佐人には事情に詳しい上部団体の役員、労務担当の重役や部課長など がなります。 ア 調 (ア) 査 事務局調査 申立てがされると、申立書の写しを被申立人に送付し、それに対する答弁書の提出を求めます。 この場合、被申立人は、申立書の写しを受け取った日から 10 日以内に答弁書を提出しなければ なりません。 申立書が被申立人に到達すると、担当職員が被申立人へ審査手続の説明や指導を行い、事件の概 要や意見などを聞き取りします。 (イ) 委員調査 答弁書が提出された後、審査委員長はあらかじめ日程を通知し当事者の出席を求めて、委員調 査を行います。委員調査は非公開です。 調査では、当事者双方から申立書や答弁書の説明を聞き、それぞれの意見を明らかにして、争 点の整理を行います。また、その意見を裏付けるための証拠(資料、証人等)の提出を求め、審査 計画の作成に必要となる証拠の整理を行います。 (ウ) 審査計画の作成・交付 争点及び証拠を整理した結果に基づき、当事者双方の意見を聞いた上で審問を開始する前に、 a 整理された争点及び証拠 b 審問の期間・回数、証人数 c 命令書の交付予定時期を記載した審査計画書 を作成し、当事者双方に交付します。 なお、重要な争点の追加、又は変更等により審査計画が変更される場合もありますが、委員会だ けでなく、当事者も審査計画に従って審査が円滑に進められるよう努めなければなりません。 イ 審 問 調査段階で審査計画が作成され立証の準備ができますと、調査を終わって審問に入ります。 審問は不当労働行為の成否を明らかにすることを目的とし、当事者双方立会いのもとに行われるも ので、裁判所の口頭弁論に当たります。そのため、当事者は審査計画に基づいて、各自の意見を裏付 けるため、証拠に基づいて立証する必要があります。しかし、それはすべての事実ではなく、調査で 整理された争いのある事実についてであり、当事者間で争いのない事実については、立証する必要は ありません。 審問は、公正さを保つために原則として公開となっており、また原則として申立ての日から 30 日 以内に開始することとなっています。 審問の期日及び場所は、あらかじめ当事者に通知します。審問期日がいったん決定すると、当事者 からの期日変更の申出は、相当の理由がない限り認められません。 - 18 - 当事者が故意に出席を拒否した場合は、当事者一方のみの出席で審問を行うこともできますから、 出席しないことは、不利な結果を招くことにもなりかねませんので注意が必要です。 (ア) 陳述・証人等尋問 当事者の意見の立証は、主として書証の提出と当事者又は証人(以下「証人等」という。)を尋問す る方法により行います。 審問において当事者、代理人及び補佐人は、審査委員長の許可を得て陳述を行い、証人等に尋問 を行うことができます。 事件関係者は、証言内容を記録した審問調書を閲覧することができます。 なお、証人等は宣誓の義務があり、良心に従って事実を述べなければなりません。正当な理由な く宣誓を拒否した場合や、宣誓後に虚偽の証言を行った場合には罰せられることがありますのでご 注意ください。 (イ) 最後陳述 審査委員長は、証人等調べがすべて終わると、審問終結に先立ち当事者に最後の陳述をする機会 を与えることになっています。これを最後陳述といいます。 最後陳述は、当事者が調査と審問のすべてを検討して争点についての意見と事実を整理したもの で、通常、文書によって行われます。 (5)命令の決定 ア 公益委員の合議 審問が終わりますと、公益委員会議において不当労働行為の成否及び命令の内容ついて合議が行わ れますが、合議に先立って、調査・審問に参与した労・使委員の意見を聞くことになっています。 公益委員会議では、 ① 使用者の行為が不当労働行為であると判定したときは、申立てられた救済事項の全部を認め る命令 ② 使用者の行為の一部が不当労働行為であると判定したときは、申立てられた救済事項の一部 を認める命令 ③ 使用者の行為が不当労働行為でないと判定したときは、申立てを棄却する命令 ④ 申立期間を経過した申立てや申立人の主張する事実が不当労働行為に当たらないことが明ら かなときなどは、申立ての却下(調査の段階で却下事由に該当することが明らかな場合は、審 問に入る前に却下となることもあります。)のいずれかを決定します。 イ 命令書の交付 合議によって決定した命令は、文書(命令書)で、その写しが当事者に交付されます。交付の方法は、 期日を指定し当事者の出席を求めて行う場合の他、配達証明の書留郵便によって送付することもあり ます。郵送の場合は、配達された日が交付の日とみなされます。命令書の効力は、交付の日から発生 します。 ウ 命令に不服の場合 - 19 - 命令に不服のある当事者は、以下の手続きを行うことができます。 (ア) 再審査の申立て 申立人、被申立人とも命令書が交付された日から命令書が交付された日から 15 日以内に、中央 労働委員会に対して再審査の申立てをすることができます。 (イ) 取消訴訟(行政訴訟)の提起 申立人は、命令書が交付された日から6ヶ月以内に、地方裁判所に対して命令の取消しを提訴す ることができます。 被申立人は、中央労働委員会に対する再審査の申立てをしない場合に限って、命令書が交付さ れた日から 30 日以内に、地方裁判所に対して命令の取消しを提訴することができます。 なお、使用者が裁判所に訴えた場合、労働委員会の申立てに基づき、裁判所は使用者に対し、 判決が確定するまで労働委員会の命令に従うよう緊急命令を発することがあります。 エ 命令の確定・使用者の履行義務 当事者が、再審査の申立てをせず、また取消訴訟の提起もしなかった場合、労働委員会の発した命 令は確定します。確定した命令に違反した使用者は 50 万円(その命令が作為を命じるものである場合 には、その命令の日の翌日から起算して不履行の日数が5日を超える場合には、その超える日数1日 につき 10 万円の割合で算出した金額を加えた金額)以下の過料に処せられます。 (6)和解・取下げ 不当労働行為救済申立事件は、すべて労働委員会の命令によって終わるのではなく、事件の多くは和 解や取下げによって解決しており、当事者間で和解が成立したときは、申立てを取下げるか、和解の認 定を受けることにより、事件は終結します。 ア 和解の勧奨及び取下げ 労働委員会は、審査の途中においていつでも和解を勧めることができます。また、申立人は命令書 が交付されるまでの間はいつでも申立ての全部又は一部を取下げることができ、取下げられた部分に ついては、申立てそのものがなかったものとみなされます。 イ 和解の認定・和解調書の作成 当事者間で和解が成立し、当事者双方からの申立てがあった場合に、労働委員会が当該和解の内容 が当事者間の労使関係の正常な秩序を維持させ、または確立させるために適当であると認めるときに は和解の認定を行い、審査の手続きは終了します。 認定を受けた和解に金銭の一定額の支払等を内容とする合意が含まれている場合は、当事者双方か らの申立てにより、労働委員会が和解調書を作成することができます。この和解調書は、強制執行に 関しては債務名義とみなされます。 - 20 - 3 不当労働行為の審査に必要な関係書類 不当労働行為の審査に必要な書類及びその部数は通常、次のとおりです。 提 書 類 の 種 別 出 書 類 一 提 ① 不当労働行為救済申立書 出 申 弁 書 者 立 ② 組 合 資 格 審 査 申 請 書 ③ 答 覧 人 〃 1 6 申 立 人 、 被 申 立 人 1 状 〃 1 ⑥ 連 絡 担 当 者 申 出 書 〃 1 ⑦ 証 人 等 尋 問 申 請 書 〃 6 ⑧ 準 面 〃 6 ⑨ 書 証 及 び 証 拠 説 明 書 〃 6 ⑩ 書 証 認 否 書 〃 6 ⑪ 最 後 陳 述 書 〃 6 ⑤ 委 任 備 書 - 21 - 申 6 人 ④ 代理人、補佐人許可申請書 被 提 出 部 数 立 4 様式・記載例 不当労働行為救済申立書の様式は次のとおりです。 平成△△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 会 長 ○ ○ ○ ○ 殿 申 立 人 住 所 ○○市○○ △丁目△番△号 名 称 ○ ○ 労 働 組 合 , 氏 名 執行委員長 ○ ○ ○ ○ , 不当労働行為救済申立書 労働組合法第7条第△号違反について、労働委員会規則第 32 条の規定に基づき、下記のとおり 申立てます。 記 1 2 被申立人 住 所 ○○市○○ △丁目△番△号 名 称 ○ ○ 株 式 会 社 氏 名 代表取締役社長 ○ ○ ○ ○ 請求する救済の内容 (1) 被申立人会社は、○○○○に対する解雇通知を取消し、原職に復帰させ、解雇の日から原職に 復帰するまでの間に支払われるはずであった賃金相当額を同人に支払え。 (2) 被申立人会社は、申立人組合から平成△年△月△日に申入れがあった、夏季一時金に関する団 体交渉に応じよ。 3 不当労働行為を構成する具体的事実 (1) 申立人組合は、○○○○ら数名が発起人となって平成△年△月△日に、被申立人会社の従業員 △△人をもって結成し、○○○○を執行委員長に選出した。 (2) 平成△年△月△日、申立組合は被申立人会社に対して夏季一時金の要求書を提出した。 (3) 平成△年△月△日、○○○○執行委員長は、○○○○社長に呼び出され、「労働組合結成につい て、なぜ、事前に知らせなかったのか。結成を認めていない組合は相手にしない。」などと言わ れた。 (4) 申立人組合は、被申立人会社に対して平成△年△月△日以降数回にわたって、夏季一時金に関 する団体交渉を申入れたが、被申立人会社は応じようとせず、現在まSで団体交渉は開催されて いない。 (5) 平成△年△月△日、○○○○執行委員長は、勤務成績不良を理由に、同日付けで解雇された。 - 22 - 〔申立書記載上の 申立書記載上の注意〕 注意〕 1 申 立 人 (1) 申立人が労働組合である場合 労働組合の主たる事務所の所在地を記入の上、記載例を参考に名称及び代表者の職氏名を記載して ください。 (2) 申立人が個人である場合 申立人個人の住所及び氏名を記載してください。 (3) 不当労働行為救済申立には、本人申立主義が採られ、代理人による申立ては認められませんので、 申立書には必ず申立人本人が署名または記名押印してください。 2 被申立人 (1) 被申立人が法人、その他団体である場合 法人、その他団体の主たる事務所の所在地、名称及び代表者の職氏名を記載してください。 (2) 被申立人が個人経営者である場合 経営者個人の住所及び氏名を記載してください。 3 請求する救済内容 これは、労働委員会に対して求める救済命令の主文に相当するものですから、使用者の不当労働行為を 排除して、その行為がなかった状態に戻すため、どのような行為を使用者に行わせてもらいたいかを具体 的に記入してください。 4 不当労働行為を構成する具体的事実 これは、上記3の請求する救済内容の原因となった事実であって、審査はもっぱらここに記載された不 当労働行為構成事実の存否や態様を明らかにするために行われますので、その記載は、例えば行為の日時、 内容等を特定してできるだけ具体的に、且つ簡潔、的確に記載してください。 - 23 - 平成△△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 会 長 ○ ○ ○ ○ 殿 被申立人 住 答 弁 所 ○○市○○ △丁目△番△号 名 称 ○ ○ 株 式 会 社 , 氏 名 代表取締役社長 ○ ○ ○ ○ , 書 沖労委平成△△年(不)第△号○○(株)事件について、被申立人は下記のとおり答弁いたします。 記 1 請求する救済内容に対する答弁 本件申立ては棄却する、との命令を求める。 2 不当労働行為を構成する具体的事実に対する答弁 (1) 申立書の「不当労働行為を構成する具体的事実 」の第1項に記載の事実は不知 (2) 同第2項に記載の事実は、認める。 (3) 同第3項に記載の事実は、否認する。その真相は、・・・・・・である。 (4) ・・・ 〔答弁書記載上の 答弁書記載上の注意〕 注意〕 1 請求する救済内容に対する答弁 (1) 申立人が請求している救済に理由がないときは、「棄却」を求めてください。 (2) 申立てが労働委員会規則第 33 条第1項(申立てが、不当労働行為の日(継続する行為にあってはその 終了した日)から1年を経過した後の申立てであるとき、申立人の主張する事実が不当労働行為に該当 しないことが明らかなとき等)に該当するときは、「却下」を求めること。 2 (1) 不当労働行為を構成する具体的事実に対する答弁 まず、申立書の「不当労働行為を構成する具体的事実」に対する認否を、できるだけそれに対応させ、 認める、認めない(否認)、知らない(不知)という表現で申立書の順序にしたがって箇条書に記載してく ださい。 (2) 次いで、積極的に主張、反論すべき事実や法的根拠を簡潔、明確に記載してください。 - 24 - 第5 1 労働組合の 労働組合の資格審査 労働組合の資格審査が必要な場合 労働組合は誰からの干渉も受けずに自由に設立でき、行政機関への届出も必要ありませんが、次の場合 には労働組合法で定められた要件を備えている適法な労働組合かどうか、労働委員会の審査を受けること になっています(労組法第5条第1項)。 (1)労働組合が労働委員会に不当労働行為の救済申立てをするとき (2)労働組合が法人登記をするために、労働委員会の資格証明書の交付を受けるとき (3)労働組合が労働委員会の労働者委員候補者を推薦するとき (4)労働組合が労働協約の一定地域の労働者への拡張適用を申立てる場合 (5)労働組合が職業安定法できめられている無料の労働者供給事業の許可申請を行う場合 (職安法第45条、職安規第32条第2項) また、この資格審査は上記(1)~(5)の理由が生じる毎に受けなければなりません。 2 審査の基準 労働組合の資格審査は、労働委員会(公益委員会議)が行います。 審査は (1)自主的な労働組合であるかどうか (労組法第2条) (2)民主的な労働組合として必要な規約を備えているかどうか (労組法第5条2項) の2つの面から下記の基準によって行われます。 ≪労働組合法第2条関係として≫ 必要条件 禁 止 要 件 ① 労働者が主体となって組織していること ② 労働者が自らすすんで結成していること ③ 労働条件の維持、改善及び経済的地位の向上を主目的としていること ④ 使用者側の利益代表者が参加していないこと ⑤ 使用者から労働組合運営のために経費援助を受けていないこと ⑥ 共済事業や福利事業のみを目的にしないこと ⑦ 政治活動や社会運動を主な目的にしていないこと ≪労働組合法第5条第2項関係として≫ ① 労働組合の名称 ② 労働組合の主な所在地 ③ 連合団体でない労働組合(単位労働組合)の場合には、組合員がその労働組合のあらゆる問題に 参加する権利及び均等の取扱いを受ける権利をもつこと ④ だれでも、どのような場合でも、人種、宗教、性別、門地、または身分によって組合員としての 資格を奪われないこと - 25 - ⑤ 単位労働組合の場合には、役員は組合員の直接無記名投票によって選挙されること 連合団体である労働組合または全国的組織をもつ労働組合の場合は、役員は傘下の単位労働組合 の組合員の直接無記名投票によるか、または組合員の直接無記名投票によって選挙された代議員の 直接無記名投票によって選挙されること ⑥ 総会は、毎年すくなくとも1回は開催すること ⑦ 会計報告は、あらゆる財源と支出内容、おもな寄附者の氏名及び現在の経理の状況を記載し、組 合員によって依頼した職業的に資格がある会計監査人によって正確であるとの証明を受け、その証 明書とともに、すくなくとも毎年1回は組合員に報告すること ⑧ 同盟罷業をする場合は、組合員の直接無記名投票か、または組合員の直接無記名投票によって選 挙された代議員の直接無記名投票を行い、その有効投票の過半数の賛成を得ることが必要であるこ と ⑨ 規約を改正するには、単位労働組合の場合には、組合員の直接無記名投票を行い、全組合員の過 半数の賛成を得ることが必要であること。また、連合団体である労働組合または全国的な規模をも つ労働組合の場合の規約改正は、単位労働組合の組合員またはその組合員の直接無記名投票により 選挙された代議員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければならないこと 3 審査の流れ (1)審査の開始 ア 申 請 審査は、労働組合からの申請書と証拠となる資料の提出によって開始されます。 イ 審査活動 審査は、通常、申請組合から提出があった資料について書面審査を行ったのち、必要に応じて組合 あるいは会社に出向いて事実の調査を行うこともあります(労委規第23条第4項)。 (2)補正勧告 労働委員会は、資格審査において労働組合が労働組合法の規定に適合しないと考えるときは、直ちに 同法の規定に適合しない旨の決定(「不適格決定」といいます)をしないで、公益委員会議の決定によ り、相当の期間を定めて、要件の補正(適合しない点の補正)を勧告することがあります(労委規第2 4条)。 (3)資格の決定 要件補正などもなされ、公益委員会議において労組法の規定に適合すると認められるときは、その旨 の決定書写しまたは証明書を申請組合に交付します(労委規第25条第1項・2項・26条)。 (4)決定に不服の場合 公益委員会議において労組法の規定に適合しないと認められたときにも、その旨の決定書写しが交付 されますが、不当労働行為申立てに伴う資格審査の場合を除き、その決定に不服がある申請組合は決定 書写しの交付を受けた日から15日以内に中央労働委員会に再審査の申立てができます(労委規第25 条3項、27条)。 - 26 - 4 様式・記載例 労働組合資格審査申請書は次のとおりです。 △△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 会長 ○○ ○○ 殿 ○○○○労働組合 印 代表者職氏名 執行委員長 ○○○○ 印 所 沖縄県○○市字○○ △△番地 組 合 在 名 地 労働組合資格審査申請書 当組合は、(資格審査申請理由を記入) のため、労働委員会規則第22条に基づき、資格審査を願いたい ので、下記の立証書類を添えて申請します。 記 ( 別 紙 ) (1) 労働組合概況調査票(別紙1) (2) 労働組合規約及びこれに準ずる諸規則 (3) 非組合員の範囲を示す職制系統図示表 (4) 組合役員名簿(別紙2) (5) 労働組合予算書 (6) 労働協約 (7) その他関係資料(労使間の特別の協定、覚書等) - 27 - (別紙1) 労働組合概況調査表 (平成△△年△△月△△日現在) 労 働 組 合 名 ○○○○労働組合 事 務 所 所 在 地 沖縄県○○市字○○ △△番地 組合結成年月日 昭和・平成△△年△△月△△日 組 数 男 △△名 女 △△名 計 △△ 名 組 合 役 員 数 男 △△名 女 △△名 計 △△ 名 組 合 専 従 者 数 男 △△名 女 △△名 計 △△ 名 組 合 事 務 員 数 男 △△名 女 △△名 計 △△ 名 合 員 所属上級団体名 ○○○○労働組合 及び加盟年月日 平成△△年△△月△△日 加盟 傘下組合数また 参加組合数 は支部分会の数 組 合 規 約 労 働 協 約 支部分会の数 企業内における △組合数 △支部△分会 昭和△△年△△月△△日 実 施 他の組合の有無 有 締 結 年 月 日 平成△△年△△月△△日 無 有 効 年 月 日 平成△△年△△月△△日 法人格取得年月日 平 成△△年△△月△△日 過去における資格審査 平 成△△年△△月△△日(例:法人登記のため) 無し の有無(最近のもの) 会 社 名 ○○○○株式会社 事 務 所 所 在 地 沖縄県○○市字○○ △△番地 代表者名・役職 代表取締役社長 ○○ ○○ 事 業 種 類 ○○○○業 従 業 員 数 男 △△名 女 △△名 - 28 - (電話△△△-△△△-△△△△) 計 △△名 (別紙2) 組 組合の役職名 執行委員長 合 役 氏 名 員 名 年 ○○ ○○ 齢 簿 会社における職名 △△歳 ○○部○○係長 副執行委員長 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○主任 書記長 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○○○ ○○委員 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○○○ ○○委員 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○○○ ○○委員 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○○○ ○○委員 ○○ ○○ △△歳 ○○部○○○○ - 29 - 第6 1 争議行為の 争議行為の予告通知と 予告通知と発生届出 争議行為の予告通知 労働組合又は使用者がその主張を貫くために同盟罷業(ストライキ)や作業所閉鎖(ロックアウト)等 の争議行為を行うことがあります。争議行為が公益事業(労調法第8条、具体的には、①運輸事業、②郵 便、信書便又は電気通信の事業、③水道、電気又はガスの供給の事業、④医療又は公衆衛生の事業)にお いて行われる場合は、当事者である労働組合又は使用者は少なくとも争議行為が行われる日の10日前ま でに(例えば4月13日に争議行為を行う場合ならば4月2日まで)労働委員会とび県知事にそのことを 通知しなければなりません(労調法第37条)。 争議行為が2箇所以上の都道府県にわたるものであるとき、又は全国的に重要な問題に係るものである ときには、中央労働委員会と厚生労働大臣に通知することになっています。 この予告通知は文書またはインターネット (中央労働委員会と厚生労働大臣に通知する場合は除きます) で行うことができます。予告通知には、以下のことを記載してください。 (1)通知者の名称、事業所所在地、代表者役職氏名、電話番号 (2)争議行為の目的 (3)争議行為の日時 (4)争議行為を行う場所 (5)争議行為の概要 (6)団体交渉の経過等 インターネットで電子申請する場合は沖縄県ホームページ(http://www.pref.okinawa.jp/index.html)の「電 子申請(e おきなわポータル)」から行ってください。 争議行為の予告は、公益事業における抜打争議を禁止し、あらかじめ争議行為のあることを公衆に知ら せ、突然の争議行為による一般社会の日常生活への影響を最小限にすることを趣旨としています。 なお、予告通知をせずに争議行為を行ったときには10万円以下の罰金に処せられることがあります。 (労調法第39条) - 30 - (1)様式・記載例 争議行為の予告通知書の様式は次のとおりです。 平成△△年△△月△△日 沖縄県労働委員会 会 長 ○○ ○○ 殿 (沖縄県知事 ○○ ○○ 殿) ○○産業労働組合 執行委員長 沖縄太郎 印 争議行為予告通知書 労働関係調整法第37条の規定に基づき、下記のとおり争議行為に関する通知をいたします。 記 1 目的 2 日時 賃上げ要求、労働協約改定要求、組合員の解雇撤回要求 平成△△年12月15日 午前9時から争議解決の日まで 3 場所 (名称及び所在地) ○○産業株式会社 (沖縄県那覇市泉崎△-△-△) ○○産業株式会社中部支社 (沖縄県沖縄市胡屋△-△-△) ○○産業株式会社北部営業所(沖縄県名護市宮里△-△-△) 概要 全職場において、ストライキを実施します。 経過 ○○産業労働組合は、平成△△年10月25日第15回中央委員会において要求とスト権の確立を決 定しました。11月1日、○○産業株式会社に対し、賃上げ等の要求を提出し、交渉を重ねてきましたが、 合意にいたらず、ここに争議行為の通知を行うものであります。 - 31 - 【 留 意 1 事 項 】 争議行為予告通知は、特に様式が定められているわけではありませんが、記載例を参考に作成し、提出 してください。 2 使用者がロックアウトなどの争議行為を予定している場合も、争議行為予告通知の提出は必要となり、 記載例に準じて記載してください。 3 「年月日」は、当労働委員会に提出する日を記入してください。 4 「目的」は、労働争議となった組合の要求事項を記入してください。例えば、「賃上げ要求」「労働協約 の改定」等です。 5 「日時」は、できる限り具体的に記入してください。なお、「争議行為予告通知は、争議行為を行う 10日前までに行う」こととなっていますので、提出の際はご注意願います。 6 「場所」は、争議行為の通知が公衆にその争議行為によって受ける影響を知らせることを主旨としてい ることから、場所についてもできる限り具体的に記入してください。 7 「概要」は、争議行為の種類、規模等をできる限り具体的に記入してください。 8 「争議に至るまでの経過」は、簡潔に記入してください。 9 その他 (1) 通知書は1部提出してください。また、労働委員会会長あてのほか県知事あての通知書を作成・提出す る必要がありますのでご注意ください。なお、県知事あての通知書の提出先は、沖縄県観光商工部雇用 労政課となります。 (2) 郵送での提出も受け付けていますが、その際、争議行為の実施が可能となるのは、予告通知が事務局へ 届いた日から10日後となりますので、争議行為予定日及び郵送に要する期間を考慮のうえ提出してく ださい。 (3) 不明な点は、当労働委員会事務局調整審査課までお問い合わせください。 - 32 - 2 争議行為の発生届出 争議行為(ストライキ・ロックアウト・サボタージュ等)が発生したときには、事業の種類にかかわら ずその当事者は直ちにそのことを労働委員会又は県知事に届け出なければなりません(労調法第9条)。 この届出の趣旨は、労働委員会は労働争議の解決を任務としていること、又県知事は労働行政の担当者 として調停の請求を行う場合もあるなど常に労働争議に関する情勢を的確に把握しておく必要があるため です。 争議行為を届け出る場合、口頭又は電話など適当な方法で行ってください。 3 労働争議の実情調査 公益事業を行う事業所で労働争議が行われたときには、会長は、委員、事務局長若しくは職員にその実 情を調査させ、又はあっせん員候補者にその調査を依頼します。公益事業以外の労働争議については必要 に応じて調査が行われます(労委規62条の2)。 当委員会の場合、争議行為の予告通知のあった公益事業については、事務局職員が実情調査を行います。 第7 労働協約を 労働協約を地域全体に 地域全体に適用させる 適用させる場合 させる場合 特定の地域において働く同業種の労働者の大多数がひとつの労働協約の適用を受けているときは、労働者 ・使用者の双方または一方が県知事に申立てることにより、その地域全体に対して労働協約を適用すること が出来ます。この場合、労働委員会の決議が必要となります。 1 (労組法第18条第1項) 申立て 申立ては県知事に対して行うこととされ、労働組合が申立てる場合には資格審査を受けることが必要で す。 2 (労組法第5条第1項) 労働委員会の決議 申立てがあると労働委員会は総会において決議します。 3 決定 適用の決定は、その地域が県内にあるときは県知事が行いますが、地域が2箇所以上の都道府県にわた るとき、または中央労働委員会が全国的に重要な問題であると認めたときは、厚生労働大臣が行うことと されています。 4 公示 厚生労働大臣または県知事の決定は、公告により効力が生じます。 - 33 - 第8 地方公営企業労働関係法に 地方公営企業労働関係法に基づく認定 づく認定・ 認定・告示 地方公営企業職員の非組合員の範囲については、地方公営企業労働関係法第5条第2項の規定により、地 方公営企業に勤務する職員が結成し、または加入する労働組合について、労働組合法第2条第1項に規定す る管理監督者等の範囲、つまり使用者の利益代表者の範囲を認定して告示します。 1 認定手続きの開始 認定の手続きは該当する職員が勤務する地方公営企業や、その職員が結成または加入する労働組合から の文書による申出、その他の理由に基いて公益委員会議において必要と認めた場合に開始することになっ ています。 2 (労委規第28条) 認定手続 労働委員会が認定を行う際には、地方公営企業及び組合から必要な資料を提出させ、または関係する者 の出頭を求め、その他必要と認める方法により事実の調査を行い、調査が終わったときは公益委員会議で 認定しなければならないこととされています。 3 (労委規第28条の2) 告示 労働委員会が認定を行ったときは、すぐに告示することとなっています。 なお告示には、次に掲げる事項を記載することとされています。 (1) 地方公営企業の名称 (2) 組合の名称または表示 (3) 労組法第2条第1号に規定する者の範囲(勤務箇所・職名) (4) 認定及び告示の年月日 (5) 委員会名 (労委規第28条の3) - 34 - - 35 -