Comments
Description
Transcript
第 48 回全国公立小中学校事務研究大会 が
山形大会速報第5号 H28.8月発行 山形市・蔵王の樹氷 第 48 回全国公立小中学校事務研究大会 山形大会副実行委員長 藤井 葉子 第 48 回全国公立小中学校事務研究大会 なしは満足していただけましたでしょう が、山形国際交流プラザを主会場として、 か。4年前から実行委員会を立ち上げて 平成 28 年8月3日から8月5日の3日間 準備をしてきましたが、ここまでの道の の日程で開催されました。開催に当たり、 りは決して平坦なものではありませんで 格別の御支援をいただいた文部科学省、 した。解決しなければならない問題が山 山形県、山形県教育委員会、山形市、県 積で、会議のたびに知恵を絞り、アイデ 内各市町村教育委員会、分科会を担当し ィアを出し合い、話し合いを重ねて開催 てくださった各支部の皆様、そして御支 までこぎつけました。実行委員会活動を 援・御協力いただいたすべての皆様に心 通して、山形の事務職員の間に固いチー より感謝申し上げます。 ムワークが形成され、大会の運営を成し 本大会は、 「自律的な学校経営と学校の 遂げた自信が生まれたと思います。 ガバナンス改革」をテーマとして、社会 しかし、真価が問われるのはこれから 情勢の変化のなかでの学校事務の在り方 です。山形大会で得た情報や経験を、学 を追究しました。全体会・分科会では、 校のため、子どもたちのために還元して 様々な手法で学校・地域における事務職 いく、そのための方策を各自が考え、自 員の役割について研究を深めました。参 分の言葉で表現し実行していくことで、 加された皆様の心には何が残ったでしょ さらなる成長につながると信じます。 うか。 さて、来年は京都大会です。江戸時代 山形の事務職員は 350 名程と人数が少 に各地の産物を都に運んだ「北前船」 。今 ないため、全員が実行委員となり運営に 度は笑顔輝く子どもたちの未来を願い、 携わりました。お揃いの紅花色のポロシ 京都へと出航します。 ャツを着た「チームやまがた」のおもて 山形と京都のつながり 「北前船」 江戸時代に西廻り航路の寄港地があり、山形と京都の交易が盛んに行われ、米、 紅花、織物、漆などが山形から京都へと運ばれていました。 1 第 48 回 全国公立小中学校事務研究大会山形大会 大 会 報 告 大会1日目の全体研究会、大会2日目の八つの分科会の担当者から、会 場の様子や得られた成果等の報告がありました。 各分科会では、ワールド・カフェ方式のグループ討議やワークシート、 シンポジウムなど、参加者の交流を深めつつ、様々な観点から研究討議が 大会報告 行われました。 飯島由美子全事研研究開発部長が、「『学校ガバナンス』の重要な要素 は、『学校裁量権限の拡大』『評価』『コンプライアンス』などであり、 その要(かなめ)となるのは教育行政職員である学校事務職員です。事務 職員が学校にいる意味を各支部、各市町村、各学校でアピールしていきま しょう。」と大会を締めくくりました。 本部研究分科会 第4分科会 全体研究会 第1分科会 第2分科会 第5分科会 第6分科会 第3分科会 第7分科会 記 念 講 演 演題:「これからの 100 年をデザインする」 講師:奥山 清行氏(工業デザイナー) 世界で活躍するからこそ見えた日本と世界の違いを、数多くの デザインを紹介しながら教えていただきました。 「人間は自己学習の能力があり、苦にせず学べばいつでも変わ ることができる。個々の能力を生かせるチームになるには、議論が大切である。言葉の力で学んだ力を シェアし、チームで良い教育をし、変化に対応できる力を子どもたちに蓄えていってほしい。」と、お 話をいただきました。 2 山形と京都のつながり 北前船の往来で賑わった港町、酒田は、荷物とともに様々な人と文化の交流がなされ、上方文化が 「酒田舞娘」 栄えたところです。料亭文化もその一つで、この地の風土にとけこみ、今も引き継がれています。 第 48 回 全国公立小中学校事務研究大会山形大会 閉会式・引継式 〈全事研会長あいさつ〉 〈全事研旗の引き継ぎ〉 鳥本安博全事研会長から「大会期間中も熊本地震 髙橋忠昭山形大会実行委員長から鳥本全事研会長 救援金への御協力ありがと へ全事研旗が返還され、その後、奥雲京都大会実行 うございました。新たな学 委員長へ引き継がれました。3名が固い握手を交わ びや気付きを明日の実践や しました。 活動につなげ、今度は皆さ んが花を咲かせる番です。 学校と子どもたちのために、 一生懸命汗をかき、一緒に 学校づくりをしていきまし ょう。」と、あいさつがあ りました。 〈来年度開催支部あいさつ〉 これまで行われた全国研究大会京都大会の歴史や 魅力ある京都の PR 映像が披露されました。 奥雲直美京都大会実行委員長が、京都大会への思 〈閉会宣言〉 いを語り、「世界遺産が 15 箇所もある京都市。夏は 髙橋山形大会実行委員長が、「実行委員一同の精 大変暑いですが、是非、京都大会へおこしやす。」 一杯の思いを感じていただけたなら幸いです。山形 と、京都弁を交え、あいさつしました。 大会の成果を北前船に また、実行委員による人文字が披露され、京都大 会への期待が高まりました。 のせて京都大会へとつ なげさせていただきま す。」と、閉会を宣言 し、盛大な拍手のなか 山形大会が閉会しまし た。 「お・こ・し・や・す」 山形と京都のつながり 「時代雛」 北前船と最上川の舟運により山形にも華やかな京文化がもたらされました。 県内至る所の旧家に残る時代雛は大変貴重で、春には各地で一般公開されています。 3 第 48 回 全国公立小中学校事務研究大会山形大会 第 49 回全国公立小中学校事務研究大会(京都大会)実行委員会 広報部長をさせていただいております京 都市立羽束師小学校の岡﨑俊也と申します。昭和 44 年に第 1 回全国公立小中学校事務職員研究大会(当時名 称)が開催されてから、48 年ぶりに京都にて全国公立小中学校事務研究大会が開催されることとなりました。 京都大会実行委員一同その歴史の重みを噛み締めつつ、準備を進めております。 さて、京都の魅力についてお話しさせていただきたいと思います。私は大阪で生まれ、京都市の学校事務職 員として腰を落ち着けるまで、南は宮崎県、北は埼玉県と 12 都府県に居住し、11 都府県で仕事をしてまいり ました。全国を回りながら、ふと「京都」という町を振り返りますと、この町が日本の中でも一二を争う「不 思議な空気感」をもつ町であると気付かされます。歴史的な見解は諸説併存いたしますので控えさせていただ きますが、イメージで申し上げますと、 「新と旧」 、 「過去と現在」 、 「和と洋」 、 「古典的な価値観と前衛的な価 値観」 、 「あっさりとこってり」 、 「鮮やかな色彩と淡い色彩」 、 「頑固さと柔軟さ」など、強烈な二面性をもちな がら、その二面性を見事に融和させている町であるといえます。 「京都の魅力は?」と問われれば、私は第一 にその二面性の面白さを挙げます。買い物客で賑わう商店街(現在)を歩いていると、ふと「坂本龍馬・中岡 慎太郎遭難の地(近江屋)の碑」 (過去)が現れる。 「池田屋事件」 (過去)のあった現場が今は居酒屋(現在) になっている。このような、ややもすると違和感すら覚える不思議な風景やそこから発せられる不思議な空気 に、京都の町を歩いていると出会うことができます。 京都には古くから存在しているために創建年数があいまいな寺社がいくつかありますが、これはお店に関し ても当てはまります。創業 300 年を超える「きせる(煙管)屋」さんがあるかと思えば、創業 1,000 年を超え もはや正確な創業年は不明ともいえる「仏具屋」さんがある。お気付きの方も多いかと思いますが、商売を長 く続けるということは容易ではありません。恥ずかしながら、私もかつて起業してみましたが約2年半で廃業 と相成りました。長く続けるためには、 「良い物を売る」 、 「伝統を守る」というだけでは難しい。時代の要求 に常に応え、新しい「もの」を供給し続けていくことが重要であると考えます。そして、それはやはり容易な ことではないはずです。 京都には、その仕事の丁寧さと時代の要求に合わせる柔軟性を武器に、世界に名を轟かせる知る人ぞ知るお 店がたくさんあります。一つそのようなお店の例を御紹介させていただくとすれば、2008 年に発表された英 国ガーディアン紙による世界の書店番付「The world's 10 best bookshops」において第9位にランクインし た京都のとある書店が挙げられます。本がお好きな方は御来京の折、是非お立ち寄りいただくことをお勧めい たします。 歴史がある、伝統があるというイメージの強い京都ではございますが、 「ハイカラな」一面にも触れておき たく存じます。京都と聞いてイメージする飲み物はなんでしょうか。 「抹茶」ではないでしょうか。そう思わ れた方は、京都の「二面性」にうまくはめられている方といえます。実は、京都市の一世帯あたりのコーヒー 消費量(総務省統計局家計調査平成 23~25 年平均)は年間 3,330g(7,588 円)で全国1位です。ちなみにパン の消費量に関しても京都府は都道府県別で第1位となっています。つまり京都には、おいしいコーヒーやパン を食べられるお店がたくさん存在しているということです。では、 「博物館」はどのようなイメージでしょう。 「まじめな雰囲気」 「絵画や彫刻の展示」をイメージすることでしょう。しかし、京都には「京都国際マンガ ミュージアム」という、書いて字のごとく「マンガ」に焦点を当てたゆるい雰囲気の博物館があります。 研究大会に御参加いただき、京の町を歩く。きっと新たな発想が湧いてくるのではないかと思います。独特 の空気感が想像力を刺激する町、京都。実行委員一同、皆様のお運びを心よりお待ち申し上げております。夏 の京都に是非「おこしやす!」 大会テーマ 地域協働による学校づくりと地域づくり 4 山形と京都のつながり 「庄内弁」 期 日 平成 29 年8月2日(水)~4日(金) 会 場 ロームシアター京都(メイン会場) ・みやこめっせ 北前船による交易から、庄内弁には京言葉と共通する方言が多くみられます。JR 東日本の CMの中で、 「庄内なのになぜ京言葉」という吉永小百合さんの台詞が印象的でした。 第 48 回 全国公立小中学校事務研究大会山形大会 参 加 者 の 声 ●実践交流に参加して、自分の悩みと同じようなこ とを皆さんも思っているのだと感じました。 (大阪府・男性) ●毎年、興味をもって参加しています。2年後の千 葉大会につなげていきたいと思います。 (千葉県・女性) ●他県の状況や実践を聞くことができたので、これ から自分の県で取り組むための参考にしていきた いです。 (青森県・男性) インタビューへの御協力ありがとうございました ●記念講演について、ひらめきに頼るのではなく、 たくさんの失敗のなかから一つを生み出す作業は、 私たちの仕事にも共通するものがあるのではない かと思いました。 (沖縄県・男性) ●昼食休憩中に映像で流れた御弁当のプレゼンや、 全事研コーナーの掲示物等が、とても良かったで 来年は、京都へおこしやす~♪ ●1日目から参加しています。良い機会なので、花 笠まつりを楽しんでから帰ります。 (島根県・女性) す。 (栃木県・女性) ●とても良い大会でした。 細部にわたって行き届き、 工夫もみられて、皆さんも笑顔ですばらしいと思 いました。 (福島県・女性) ●ステージ上の竹の飾り物など、会場設営が今まで と違っていて、とても良かったです。 (三重県・男性) ●自分の中の世界観が、大きく広がりました。お話 もとてもすばらしく、引き込まれました。とても 良い講演だったと思います。 (福岡県・女性) ●全国大会に初めて参加しました。山形のスタッフ のまとまりに感動しました。 (埼玉県・男性) 御参加ありがとうございました 最上川の舟下り、蔵王の樹氷 4号の写真は「最上川の舟下り」です。日本三大急流の一つである最上川は、山形県内のみを流れ、 一つの都府県のみを流域とする河川としては、国内最長です。その最上川の流れに身をまかせ、船上か ら雄大な自然の風景を楽しむ舟下り。四季を通じていつでも楽しめます。 5号の写真は「蔵王の樹氷(じゅひょう) 」です。樹氷とは、蔵王に生育しているアオモリトドマツ が雪と氷に覆われることによってできる自然の産物です。特別な気象条件が必要なため、日本の数箇所 でしか見ることができません。別名「スノーモンスター」とも呼ばれています。 大会参加者の皆様へ:広報取材における写真撮影・インタビューへの御協力ありがとうございました。 5