Comments
Description
Transcript
小は大を兼ねる? -超小型衛星による新しい宇宙開発への挑戦
CanSat とロケット実験(‘99~) Nano-JASMINE ‘14 小は大を兼ねる? -超小型衛星による新しい宇宙開発への挑戦超小型衛星による新しい宇宙開発 の挑戦 東京大学 中須賀真一 PRISM ‘09 CubeSat 03,05 Hodoyoshi-1 ‘13 東京大学工学系研究科 18専攻、6付属センター等 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 社会基盤学専攻 建築学専攻 都市工学専攻 機械工学専攻 航空宇宙工学専攻 精密工学専攻 電気系工学専攻 物理工学専攻 システム創成学専攻 ◆ マテリアル工学専攻 ◆ 応用化学専攻 ◆ 化学システム工学専攻 ◆ 化学生命工学専攻 ◆ 先端学際工学専攻 ◆ 原子力国際専攻 ◆ バイオエンジニアリング専攻 グ ◆ 技術経営戦略学専攻 ◆ 原子力専攻(専門職大学院) 総合研究機構 国際工学教育推進機構 水環境制御研究センター 量子相エレクトロニクス研究センター エネルギー・資源フロンティアセンター エネルギ 資源フロンティアセンタ 光量子科学研究センター 航空宇宙工学を支える先端研究 流体力学 燃焼 プロジェクトマネジメント 宇宙推進 ものづくり 飛行力学・制御 航空機 ロケット ケ ト 人工衛星 「システム」 設計 ○他分野へスピンオフできる先端技術の創成 ○システム統合技術の鍛錬 人工知能 構造力学 航空宇宙材料 宇宙利用 目次 • ロケットと衛星 • 人工衛星のサイズの問題 • CANSATからCUBESAT、そしてその先へ – 大学学生の挑戦 – 教育から実用へ • 超小型衛星が拓く未来 太陽電池展開 衛星切り離し 衛星の業務(ミッション) 務( ) ・通信・放送 ・GPS(カーナヒ ) ・GPS(カーナビ) ・リモートセンシング(地球 の写真を撮る) など 1段切り離し フェアリング分離 モーター分離 タ 分離 地球を回る ロケットによる打上げ 打上げから人工衛星切り離しまで 中・大型衛星による宇宙開発の閉塞化 だいち (4t) 4.0 .0 大型化の一途 3.5 衛星重量(トン) 3.0 2.5 2.0 15 1.5 かぐや (3t) ・1機数百億円の莫大なコスト 1機数百億円の莫大なコスト ・5~10年の長期開発必要 ・失敗を許さない超保守設計 ・ほとんど国のみが顧客 ・広がらない宇宙利用 ・技術革新のスピード乏しい 1.0 0.5 0 1975 1980 1985 静止衛星 1990 1995 2000 その他の衛星 2005 では、小さな人工衛星は作れないか? • 小型化が進んでいる身のまわり! 携帯電話、コンピュータ(特にパソコン、ノートパソコン)、カセッ 携帯電話、 ンピ タ(特に ソ ン、 ト ソ ン)、カセッ ト・CD・MDプレーヤー、電子辞書、液晶テレビ、時計、GPS、--- 小型化は可能。でも大型衛星をただ小さ く ただ くしただけではだめ! だ 鍵 発想の転換。既成観念の打破。 発想 転換 既成観念 打破 ・別のメカニズムでの機能の実現 ・単純機能化 ・小型化できるものだけ(全ては無理) 中・大型衛星の問題点と小型化 4.0 .0 大型化の一途 3.5 衛星重量(トン) 3.0 2.5 2.0 15 1.5 だいち (4t) 1機200億 円以上 かぐや (3t) ・1機数百億円の莫大なコスト 1機数百億円の莫大なコスト ・5~10年の長期開発必要 ・失敗を許さない超保守設計 1機30-60億円 ・ほとんど国のみが顧客 ・広がらない宇宙利用 ・技術革新のスピード乏しい 小型衛星(100-500kg) 1.0 0.5 0 1975 1機3億円 以下 1980 1985 1990 1995 2000 安くするには本質を見極めて、徹底的にシンプル化しないといけない 静止衛星 その他の衛星 2005 50kg以下! 超 小 型 衛 星 衛星革命!:超小型衛星の出現 東大のCubeSat(1kg世界最小 衛星)世界に先駆けての成功 (2003.6 & 2005.10) – – – – 大学レベルの予算での開発 大学 ベ 算 開発 開発期間:2年 民生品でも約10年の寿命 自前の地上局(屋上のアンテナ) での運用実績 – 宇宙利用の「しきい」を下げる Breakthrough • 多くの潜在利用者が顕在化 • 企業とのコラボ開始 CubeSat に よる地球画像 CubeSat XI-IV & XI-V ロシアでの 打ち上げ 登竜門:訓練の場 CanSats 1999-現在 ARLISS ロケットと制約条件 • AEROPAC グループ グル プ の提供 3m • 1段型固体ロケット • 到達高度:約4km • ペイ ペイロードの重量は ド 重量は 合計で4パウンド (1.8kg)以下 ARLISS1999 高度4kmまで CAN SAT deployment nosecone carrier l launch h 放出後15 ~20分で 着地 アメリカのアマチュアロケット による打上げと切り離し ARLISS (アメリカでのロケット実験) • ARLISS 1999:Sept. 11 – 東大、東工大、アリゾナ大学, 1大学ごとに3 CanSats (350ml) • ARLISS 2000: July 28-29 – 東大、東工大、日大、九大、アリゾナ大、スタンフォード • ARLISS 2001: August 24-25 – 日本5大学、アメリカ3大学、14ロケット • ARLISS 2002: August 2-3 – 日本7大学、アメリカ3大学、15ロケット • ARLISS 2003: 日本6大学、アメリカ2大学、17ロケット • ARLISS 2004: 日本7大学、アメリカ3大学、18ロケット • ARLISS 2005: 日本7大学、アメリカ3大学、22ロケット • ARLISS 2006: 日本8大学、アメリカ3、欧州1:30ロケット • ARLISS 2007: 日本10大学、アメリカ3、韓国1:32ロケット • ARLISS 2008: 日本11大学、アメリカ3、韓国1:43ロケット 装填填作業業 教育目的の衛星プロジェクトの重要性 • 宇宙開発プロセスの実践的教育・工学教育: – 学生が衛星プロジェクトのすべて(ミッションの構想、シ ナリオ、設計、製作、試験、打ち上げ、運用)を経験する • 何が重要かを肌で知る! – 何もないところから、アイデアを起こし、システムおよび その利用につなげるプロセスの重要性 なげ プ 性 – 作ったものの現実世界からのフィードバックを得る (宇宙ではこれまで難しか た!) (宇宙ではこれまで難しかった!) • 学生によるマネジメント: – プロジェクトマネージャー、実験主任は学生が行いマネ ジメントやチームワーク等の経験を得る – 4つの管理:時間、人間、コスト、リスク・マネジメント 管理 時間 人間 ク ネジ – 効果的な会議、ドキュメンテーションの試行錯誤的習得 2000年における失敗 パラシュートとCanSat本体がパラシュート展開 時 衝撃 分離、本体 地面 激突 時の衝撃で分離、本体は地面に激突 ・失敗は大事。そこからは多くのことが学べる。 失敗は大事。そこからは多くのことが学 る。 ・失敗はプロジェクト規模が小さい時に経験しておくべし。 Universityy off Tokyo’s y CubeSat Project j “XI” いよいよ宇宙へ! XI IV(サイフォ ) “CubeSat” XI-IV(サイフォー) “C b S t” XI-V(サイファイブ) XI V(サイフ イブ) 2003.6.30打ち上げ 2005.10.27打ち上げ 超小型衛星CubeSatの概要 • 1999年USSSにてStanford大Twiggs教授の提唱 – 10cm立方,1kgの標準サイズの超小型衛星→世界最小! g – 各大学独自の製作と共同での打上げ目指す • 宇宙工学教育が第一の目的 宇宙工学教育が第 の目的 – 学生が衛星プロジェクト1サイクル(ミッションの構想、設計, 製作、試験、打ち げ、運用)を短期 経験する( , 年で) 製作、試験、打ち上げ、運用)を短期に経験する(1,2年で) – 作ったものの現実世界からのフィードバックを得る – 学生主導:プロジェクトマネジメントの生きた鍛錬 学生主導:プ ジ クトマネジメントの生きた鍛錬 • 教育を超えた狙い:新しい宇宙開発への挑戦 – 民生品利用,短期開発により「しきい」を根本的に下げる. 民生品利用 短期開発により「しきい」を根本的に下げる – 新規技術の大胆な実験,新しい宇宙利用の試行を手軽に 東大CubeSat”XI(サイ)”の概要 ●構造 10cm 立方, 1kg, アルミニウム(A7075) ●メインCPU OBC 記憶装置 PIC16F877 4MHz(プログラムメモリ 8k, RAM 368) EEPROM 32k + 224k ●通信系 ダウンリンク タ ウンリンク アップリンク ビーコン 437.490MHz,, FSK,, AX.25,, 1200bps, p , 800mW 145MHz帯, FSK, AX.25, 1200bps 436.8475MHz, CW, 100mW ●電源系 電 系 バッテリ 太陽電池 バス電圧 リチウムーイオン(マンガンタイプ), 8 並列 単結晶シリコン, 60 セル 5V ●姿勢制御 永久磁石を用いた受動制御 ●搭載センサー 電圧、電流、温度、カメラ “XI XI-IV IV” 外観 太陽電池 アンテナ留め具 アンテナ カメラ穴 外部チ ク用装置 外部チェック用装置 photo: XI-IV (Flight Model) XI IV内部構造 XI-IV内部構造 通信系 電源系 情報処理系 カメラレンズ メインマイコン マザーボード インターフェース インタ フ ス コネクター フライトピン XI III (EM model) XI-III 宇宙で使用するためには ■ 真空環境 蒸発、焼き付き(cold welding)、潤滑、放電、 素材の変化、熱の集中、等 ■放射線環境 電子部品の誤動作、破壊、太陽電池劣化 ■熱環境 高温ー低温、熱衝撃、温度勾配、等 ■打上げ環境 加速度荷重、振動、音響、衝撃、等 ■長距離通信 500km以上の通信、トラッキング、ドップラーシフト ・秋葉原の民生部品。宇宙で動作することを確実に検証して使う。 ・システムで強くする技術の重要性 打上げ:MOM (Multiple Orbit Mission) ROCKOT 打上げ 日時:2003 6/30 23:15:26 (JST) 場所: Plesetsk 軌道: 830km SSO Launch Vehicle Provider Eurockot other satellites 60kg級 Separation System Developer CalPoly C S &S i S CubeSat Separation System Developer U of Tokyo CubeSat Developer Standford Univ. U of Toronto Aalborg Univ Denmark T. Tokyo Inst. Tech. 上段ロケットBREEZEーKM により8個の衛星を順次分離 衛星の運搬は手荷物で !! CubeSat XI-V Exportation @ Tokyo-Narita Airport, May, 2005 打ち上げ 2003/06/30 18:15:26 (現地時間) XI-IV 宇宙へ!!! 衛星捕捉第 報 衛星捕捉第一報 6/30(月) 23:15 ROCKOT打上げ(日本時間) 打 げ 本時 7/1(火) 0:46 衛星放出 3:00 ヨ ヨーロッパよりCW捕捉の報 ロッパよりCW捕捉の報 4:36 菅平局がCW受信 直後 本郷も 直後に本郷もCW受信 受信 6:18 FMアップリンクに対しダウン リンク受信 太陽が写るとカメラの特徴で黒くなってしまう データ配信サービス • XI-IVから取得したデータを広く一般の人に提供し,宇 宙を身近に感じてもらうことを趣旨としたサ ビス 宙を身近に感じてもらうことを趣旨としたサービス • ステータス・画像をPCあるいは携帯電話へ配信 • 当初の目標を大きく上回る,3000人以上の方からの登 当初 目標を大きく上回る 人以上 方から 登 録、現在も募集中! ビジネス化への誘い多数 アマチ ア周波数帯使用 アマチュア周波数帯使用 のため実現せず しかし、可能性は明確 宇宙から見た地球を楽しもう! http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/ ximail/ 東京大学中須賀研究室(ISSL)超小型衛星プロジェクト ~教育から実用へ~ 教育から実用へ 2003 04 05 06 07 08 09 10 11 12 分解能30mの地球画像 天文観測/宇宙科学 CubeSat XI-IV打ち上 げ(ROCKOT) ’03/6 PRISM(リモセン衛星) ( 衛 ) 打ち上げ’09/1(H-IIA) NANO-JASMINE 教育目的 (星図作成衛星)打ち 星 作成衛星)打ち 分解能4km 上げ予定 ’14 の地球画像 CubeSat XI-V打ち上げ (COSMOS) ’05/10 深宇宙衛星 UNITEC-1打ち上げ UNITEC 1打ち上げ (22大学共同) (H-IIA) ’10/5 ほどよしPJ:1~4号機 ほ よし 号機 開発 打ち上げ リモセン衛星PRISM 「ひとみ」 ○サイズ:8 kg 20cm×20cm×40cm 分解能 [m] 重量 [kg] 10 ((pan)) 1999 UoSat-12 312 32 (color) 2002 AISat 32 90 1/23 H-IIAによる相乗り 2005 TopSat 2.5 110 打上げ成功。初期運用中 2009.1.23 PRISM 8 20~30 20 30 打上げ年 衛星名 -伸展式・屈折光学系による高分解能化 - OBC、バス、通信系、制御系高性能化 OBC バス 通信系 制御系高性能化 - 超小型衛星実用化に向けた標準バス 1,伸展前 2,伸展中 3,伸展完了!! PRISM外観 受信用モノポールアンテナ 送信用ターンスタイルアンテナ 太陽電池パネル 陽 メインカメラ受光素子 伸展ブーム望遠鏡 サンセンサ 光学レンズ 送信用ダイポ ルアンテナ 送信用ダイポールアンテナ 2009.4.17 メキシコ海岸線 ナイル川 広域カメラ 広域カメラ 高解像度カメラ Nano-JASMINE 国立天文台と共同の宇宙科学 衛星(「位置天文」ミッション) 衛星( 位置天文」ミッション) 衛星サイズ 質量 50[cm立方] 33[kg](本体) 姿勢制御 3軸安定方式 通信速度 S帯 100[kbps] ミッションライフ 2[年] 89年のHIPPARCOS衛星レベルの性能 - 高精度姿勢安定化( 高精度姿勢安定化(1秒角レベル) 秒角レ ル) - 高精度温度安定化(0.1Kレベル) - FPGAベースの高機能情報系 - 通信系の高速化(9.6→100kbps) 通信系 高速 - 科学衛星用の高機能標準バス 2013年ウクライナのロケット によりブラジルで打上げ Nano-JASMINEのミッション(仕事) – 位置天文衛星:正確な 3次元の星の地図を 作り、星の動きも調べ る。 – 奥行きは「年周視差」 奥行きは「年周視差 を用いて1.8masの精 度で決定する。 度で決定する 打ち上げる機体(フライトモデル)完成! Flight Model of Nano-JASMINE and dC Cyclone-4 l 4L Launch h iin 2013 超小型衛星のビジネス ユ スの開始 ユースの開始 2008.8.8 卒業生がベンチャー会社立上げ 「AXELSPACE」 - 種々のミッションに対応可 能な汎用標準バス開発完了 WNI-SAT - ウェザーニューズ社の大気 ウ ザ ニ ズ社の大気 観測・氷山観測衛星開発中 PAF, 通信機モ PAF ジュール、スターセ ンサー等機器販売 2011打上げ予定 打上げ予定 http://axelspace.com Satellites made by UNISEC Universities As of May 2012 超小型衛星実用化へ:「ほどよしプロジェクト」 ・教育・工学実験が目的:失敗しても勉強 ・S/N比、通信能力など実用に耐えられない ・試行錯誤的開発方法(時に時間かかる) ・様々な用途に応える標準化なし。一品生産 様 な用途に応える標準化なし 品生産 30~1000m分解能 10 kbps ・実用レベルの性能・信頼性 実用レベルの性能 信頼性 ・高性能で小型の機器開発 ・システマティックな開発手法 (こうやれば確実にできる) ・衛星機器・ソフト等の標準化 (様々な用途に対応) でも、「高コスト・長期開発」に ならない手法を追求 2.5~200m分解能 100 Mbps 衛星開発現況 ~ほどよし1号~ ミッション 撮影方式 地上分解能 バンド ノイズ信号比(太陽高度 60度 アルベド 0.5) 刈幅 最大連続撮影距離 ビット深度 軌道 軌道種類 衛星基本スペック サイズ 質量 ダウンリンクレート 発生電力 発 電力 姿勢制御 2013年中にロシアのDNEPRロケットで打ち上げ プッシュブルーム 6.8[m] B(450-520[nm]), G(520-600[nm]), R(630-690[nm]), NIR(780-890[nm]) B(57), G(74), R(80), NIR() 27.8km 179km 12bit 太陽同期軌道 60 x 60 x 60[cm]以内 60[kg]以内 10-20[Mbps] 50[W] [ ] 三軸制御(地球指向) ほどよし2号(RISESAT) 国際公募による搭載 機器(7ペイロード) サイズ 50cm立方 55kg High Precision Meteor counter - DOTCam Telescope- HPT ( )) (Taiwan/Vietnam) ((Taiwan(NCKU)) 通信系 S-band 38 4kbps 38.4kbps X-band 2Mbps 発電電力 100W 姿勢制御 三軸制御 < 0.1° ロケット 2013, CYC LONE-4 TriTel – 3D Dosimeter (Hungary) TIMEPIX – Particle counter (Czech) Ocean Observation Camera - OOC (Tohoku University) SDTM – MEMS Magnetometer M t t (Sweden) Camera Instruments Sensor Instruments 衛星開発現況 ~ほどよし3,4号~ ほどよし3号 寸法 重量 運用軌道 姿勢制御 電力 ほどよし4号 バス機器、構造、ソフ ト等の標準化を追及 通信 軌道制御 ミッション ほどよし3号 ほどよし4号 0.5×0.5×H0.65m 0.5×0.6×H0.7m 60kg 66kg 高度約600k 円軌道 高度約600km 太陽同期、降交点地方時10時~11時 地球指向3軸制御 太陽電池:2翼固定パドル+ボディマウント5面。 発生電力 最大約100W 発生電力:最大約100W 消費電力:観測時平均:約50W 28V非安定バス。一部5Vバスも供給 蓄電:5.8AHリチウムイオンバッテリ テレメトリ テレメトリ・コマンド:Sバンド ンド Sバンド コマンド:4kbps、テレメトリ:4/32/64kbps ミッションデータ ダウンリンク:Xバンド10Mbps (4号機は100Mbpsも実験) デオ ビ ト用 デオービット用 実験 デオ ビ ト用 実験・デオービット用 H2O2スラスタ イオンエンジン 中分解能光学カメラ 高分解能光学カメラ GSD:40mと200m GSD 5-6m級 機器実証 高速X帯送信機 イオンエンジン Store & Forward, 機器搭載スペース 2機の テ 2機のヘテロ・コンステレーション ンステレ シ ン 2013年度中DNEPRロケットで打上げ予定 超小型衛星で何ができるか? • コスト(<3億)、開発期間(<2年)の爆発的な低下によ り、 しきい」を根本的に下げる。 り、「しきい」を根本的に下げる。 ①地球規模で衛星を分散配置し頻繁に見る(コンステレーション) ②そばを飛ぶ複数機による共同ミッション(フォ メ ションフライト) ②そばを飛ぶ複数機による共同ミッション(フォーメーションフライト) ③パーソナル衛星、マイ衛星の概念(パソコンと同様の革命) ④本格的ミッションの前の試行実験 実証がしやすい ④本格的ミッションの前の試行実験・実証がしやすい ⑤海外新興国への衛星開発支援に適切なサイズ 電波 位相差 基線長 衛星1 衛星2 干渉計測 多点同時計測 ステレオ視 視 フォーメーションフライト コンステレーション 農林水産業への応用の可能性 • 農作物の日々の変化の把握 – 小麦は収穫日の良しあしで20%程度収量変化 – 施肥、水まき、刈り入れなどのタイミング図る – 作物の健康度合いのチェック • 森林の管理デ 森林の管理データ(森林簿等)取得 タ(森林簿等)取得 – 木の種類をスペクトラムで識別(いい時期で) – 災害後の状況の把握、松枯れなどの病気監視 – 桜前線・紅葉・雪形の変化の把握 • 水産資源の発掘と管理 – 水温分布の調査で漁場の探索 – 早期赤潮警報により養殖漁場の退避 パーソナル衛星:東大CubeSatの利用に興味を持った企業・団体例 中・大型衛星ではなくとも、宇宙でやれることはたくさんある 中 大型衛星ではなくとも、宇宙でやれることはたくさんある 高コストの時には現れなかった潜在需要 • • • • • • • • • • • すでに 開発 ------------------------------------------------------------------------------------------------------教育関連会社(画像等を宇宙の教材に) ---------------------------------------------------地方公共団体(衛星作り自体が青少年の 理科教育に。災害時の空からの画像、通信機能欲しい) ------------------------------------------------------------機器メーカー(会社製品の宇宙利用で宣伝にしたい) アマチュア天文家(自分達で専用に使える宇宙天文台) 気象予報会社(独自のコンテンツ欲しい) (→WNI衛星) 宇宙機関・企業(技術の早期実証と若手の技術訓練)(→XI-V) 宇宙科学者(観測機器の実証、簡易型の宇宙観測に)(→NJ) コンピュータにおけるダウンサイジング、パソコン化による利用爆発の波を宇宙に! 最後に(メッセージ) • 楽しいこと、のめりこめることを見つけよう! – 向こうからは、やってこない。自分で試行錯誤、た 向こうからは やってこない 自分で試行錯誤 た くさん探せば見つかる可能性も高まる(大学はそ れをやる場所)。 – 自分がびびっと反応するものは何か? – 継続することの重要性。 – 見切る潔さも必要。道はたくさんある。 • 人と違うことは素晴らしいこと。 人と違うことは素晴らしいこと • 新しい世界を切り拓く厳しさと喜び • 若いときの自由時間の多さは二度とは来ない。 – その時間を如何に使うかは一生を決める。 その時間を如何に使うかは 生を決める。 • 友達は一生の宝。大事にしよう! 超小型衛星で「しきい」を下げる! • 宇宙利用・ビジネスの根本的なアイデア不足 宇宙利用 ビジネスの根本的なアイデア不足 • 「宇宙部落」から出る利用のアイデアは限界 • キーコンセプト:「宇宙で何かをやろうと考える人 プ 「 考 の数を100倍にしよう」 • キーとなることは「しきい」を根本的に下げること – 「しきい」が高すぎる。100億が30億になっても彼方 の世界であることに代わりはない。 – 3,4年も衛星も待つのではビジネスチャンス 3 4年も衛星も待つのではビジネスチャンス・実験 実験 観測機会逸する。 – 「良い宇宙利用のアイデア」があっても、それをどう 「良い宇宙利用のアイデア」があっても それをどう やって実現すればよいか、わからない。