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第7章推定

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第7章推定
第 7 章 推定
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 1 / 35
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
推定と推定量
区間推定
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 2 / 35
点推定
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
■ 平均
µ, 分散 σ2 の正規母集団から大きさ n の無作為標本
x1 , x2 ,
, xn が抽出されたとする。
■ 母集団の平均 (母平均) µ の値が未知であり,我々の関心
が µ の値を知ることにあるならば,我々は µ の値を推定
しなければならない。
■
µ をある 1 つの値で推定することを点推定 (point
estimation) と言う。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 3 / 35
推定値と推定量
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
■
µ の点推定を行うとき,通常は標本平均
x
1
ni
n
xi
1
を点推定値とする。標本平均 x は,標本実現値 xi の関数
となっているため,統計値であると言うことができる。
■
x に含まれる標本実現値 xi を,対応する確率変数 Xi で置
き換えた
X
1
ni
n
Xi
1
を標本平均の推定量 (estimator) という。X は 統計量で
ある。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 4 / 35
推定量の分布
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
■ 一般に,無作為標本
X1 , X2 ,
, Xn が与えられたときに,
ある母数 (パラメータ) θ を推定するための統計量
θ X1 , X2 ,
, Xn を推定量といい,その実現値
θ x1 , x2 ,
, xn を推定値 (estimate) という。
■
6 章で見たように統計量の従う分布を標本分布という。
推定量も統計量であるので,標本分布に従う。
正規母集団 N µ, σ2 からの大きさ n の無作為標本の標本
平均 X の標本分布は N µ, σ2 n であり,その標準誤差
(standard error: 標本分布の標準偏差) は σ n である。
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推定量の性質: 不偏性
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
ここからは,推定量の満たすべき望ましい性質をいくつか説
明する。
■ 不偏性
ある母数 θ の推定量 θ
θ X1 , X2 ,
Eθ
, Xn について
θ
が成立するとき,θ を θ の不偏推定量 (unbiased
estimator) という。不偏推定量の実現値を不偏推定値
(unbiased estimate) という。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 6 / 35
不偏性 (続き)
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
図 7.1 不偏推定量 θ と上への偏りのある推定量 θ
θ
θ
θ
ただし,E θ
θ, E θ
θ
θ でθ
θ である。
もし,不偏性が満たされなければ,何度も推定を繰り返した
ときに,母数の真の値よりも大きな (あるいは小さな) 値の推
定値が多く得られる傾向がある。
しかし,不偏性が満たされるならば,母数の値よりも大きな
推定値と小さな推定値がほぼ同じ割合で得られる。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 7 / 35
例 7.1
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
標本平均 X の平均 (X の標本分布の平均) は母平均 µ である
から
E X
µ
が成立する。したがって,標本平均は母平均の不偏推定量で
ある。
区間推定
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 8 / 35
例 7.2
母分散の推定値
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
S
2
1
ni
n
Xi
n
1
X 2, S 2
n
1
1i
Xi
X
2
1
において S 2 ほうが望ましいと考えられるのは,S 2 が σ2 の不
偏推定量となっているからである。
ES
2
n
1
n
σ2
σ2
σ2
n
となることが示され,n が有限である限り,S 2 には
けの偏りがある。
σ2 n だ
S 2 は σ2 の不偏推定量であるので,特に標本不偏分散と呼ば
れることがある。
また,S 2 の正の平方根を標本標準偏差という。
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一致性
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
■ 一致性
ある母数 θ の推定量 θ が
lim P θ
n
θ
ϵ
0
を,任意の ϵ 0 について満たすとき,θ を一致推定量
(consistent estimator) という。
θ が θ の一致推定量であることを,θ が θ に確率収束する
といい,
plim θ
θ
と書く。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 10 / 35
一致性 (続き)
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
推定量 θ が,θ の一致推定量であるための 1 つの十分条件は,
lim E θ
n
θ, lim V θ
n
0
であることである。ただし,これは必要条件ではない。
区間推定
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例 7.3
標本平均 X に関しては
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
lim E X
lim µ
µ
n
n
lim V X
σ2
lim
n
n
n
0
であるから,X は µ の一致推定量である。よって
lim P X
n
µ
ϵ
0, ϵ
0
が成立する。この式を書き換えると,
lim P X
n
µ
ϵ
1, ϵ
0
となる。この式は,n が大きくなるにしたがって X の標本分
布が µ に集中していくことを意味している。
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例 7.3(続き)
図 7.2 n1
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
n2
n3 に対する X の標本分布
n3
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
n2
n1
区間推定
µ
P X
µ
ϵ
µ
ϵ
µ
ϵ
母分散 σ2 の推定量に関しては,S 2 も S
なる。
2
も一致推定量と
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有効性
推定と推定量
点推定
推定値と推定量
推定量の分布
推定量の性質: 不偏性
不偏性 (続き)
例 7.1
例 7.2
一致性
一致性 (続き)
例 7.3
例 7.3(続き)
有効性
区間推定
普遍性と一致性を満たす 2 つの母数 θ に対する推定量 θ, θ
V θ
える
V θ
V θ ならば,θ の方が θ よりも望ましい推定量とい
V θ の時 θ を相対的に有効な推定量と言う。
不偏推定量の分散には下限があり,クラーメル・ラオの不等
式を用いて得ることができる。
母数 θ のある不偏推定量の分散がクラーメル・ラオの不等
式の下限を達成するならば,その推定量は,θ のすべての不
偏推定量の中で最も小さい分散を持つ。
このような推定量を有効推定量 (efficient estimator) と呼ぶ。有
効性 (efficiency) は推定量の持つべき望ましい性質の 1 つで
ある。
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推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
区間推定
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
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平均の区間推定: 母分散が既知の場合
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
正規母集団 N µ, σ2 の平均 µ の区間推定。
簡単化のため σ2 は既知であると仮定する。
, Xn の標本平均 X
大きさ n の無作為標本 X1 , X2 ,
の標本分布は N µ, σ X
である (ただし,σ X
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
よって
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
は標準正規分布に従う。
Zn
X
σ
1
ni
n
Xi
1
n)。
µ
σ X
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 16 / 35
平均の区間推定 (続き)
したがって,正規分布表から
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
P Zn
zα 2
P
1
X
µ
zα 2
σ X
α
を満たす zα 2 の値を探すことができる。
図 7.3 正規分布の上側確率が α 2 となる点 (zα 2 )
ここの面積が
α 2
P Z zα 2
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
0
zα
2
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平均の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
P Zn
zα 2
P
X
P
zα 2
P
zα 2 σ X
P X
X
σ X
µ
zα 2
σ X
zα 2 σ X
µ
X
1
X
1
α
α
zα 2 σ X
µ
µ
zα 2
zα 2 σ X
1
α
1
α
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
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平均の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
µ が区間 X
1
zα 2 σ X , X
zα 2 σ X
に含まれる確率は
α である。
X
zα 2 σ X , X
zα 2 σ X
を,母平均 µ の信頼係数 (または信頼度) 1
(confidence interval) といい
α の信頼区間
信頼区間の上限と下限を信頼限界という。
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
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例題 7.1
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
正規母集団 N µ, 22 から大きさ 16 の標本をとって標本平均を
計算したところ, x 3.2 であった。µ の信頼係数 0.95 の信頼
区間を求めよ。
(解) 信頼係数 0.95 (α
ある。
σ
また,σ x
n
0.05) に対する zα 2
2
16
z0.025
1.96 で
0.5 である。
したがって信頼限界は
x
zα 2 σ x
3.2
1.96
0.5
よって,信頼係数 0.95 の信頼区間は 2.22, 4.18 である。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 20 / 35
信頼係数の意味
, Xn の実現値が取られるまでは,X は確
X1 , X2 ,
率変数なので, X zα 2 σ X , X zα 2 σ X が µ を含む
■ 標本
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
確率は確かに 1 α である。
■ しかし,X の実現値が x であるとき,µ の信頼区間
x zα 2 σ x , x zα 2 σ x が µ を含む確率が 1 α であ
ると言うことはできない。
例: 例題 7.1 では信頼係数 0.95 の信頼区間は 2.22, 4.18
であったが,P 2.22 µ 4.18 は 0.95 であると言うこ
とはできない。2.22 µ 4.18 は成立するか,成立しな
いかのいずれかなので,P 2.22 µ 4.18 は 0 か 1 で
ある。
■ 信頼係数 0.95 の意味:
正規母集団 N µ, σ2 から大きさ n の標本を抽出する実験
を 100 回繰り返し,100 個の信頼係数 0.95 の信頼区間を
計算したとする。このとき,およそ 95 個程度の信頼区間
が真の µ の値を含むと考えられる。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 21 / 35
平均の区間推定:母分散が未知の場合
■ 母分散 σ が既知のときは Zn
2
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
て µ の信頼区間が計算できた。
未知。
■
X
σ
µ
N 0, 1 を用い
n
多く の場合 σ2 は
σ2 が未知の場合には Zn の σ を S で置き換え,
X µ
Tn
が自由度 k n 1 の t 分布に従う (定理 6.5)
S
n
事を用いる。
t 分布表から
P Tn
tα 2 k
P
X
S
1
α
µ
n
tα 2 k
を満たす tα 2 k の値を見つける。
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平均の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
P Tn
P
X
S
tα 2 k
P
tα 2 k
P X
信頼係数 1
tα 2 k
S
tα 2 k
P
X
S
µ
n
tα 2 k
X
n
S
n
µ
n
1
tα 2 k
µ
µ
tα 2 k
X
α
α
S
tα 2 k
α の信頼区間の信頼限界は X
1
1
n
S
n
α
1
tα 2 k S
α
n.
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 23 / 35
平均の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
信頼係数 1
α の信頼区間は
X
tα 2 k S
n ,X
tα 2 k S
n
標本が大きいとき (数学的には n
),t 分布は標準正規分
布に収束することが知られている。
標本数が有限であっても,ある程度大きいなら,統計量
T n が標準正規分布に従うとみなして差し支えない。
T α 2 k の代わりに zα 2 を用いて信頼区間を計算する。
このように,標本がある程度大きいときに,ある統計量が標
準正規分布に従うとみなして推測を行うことを,正規分布に
よる近似 (あるいは単に正規近似) という。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 24 / 35
例題 7.2
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
正規母集団 N µ, σ から大きさ 9 の標本をとって標本平均と
標本標準偏差を計算したところ,それぞれ x 3.2, s 2.1 で
あった。µ の信頼係数 0.95 の信頼区間を求めよ。
(解) n 9, x 3.2, s 2.1, α 0.05。自由度は k
であるから,tα 2 k
2.306。
8
1
9
したがって,信頼係数 0.95 の信頼限界は
x
tα 2 k
s
n
3.2
2.306
2.1
9
から計算される。
よって信頼係数 0.95 の信頼区間は 1.586, 4.814 となる。
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例題 7.2(続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
2.306 を用いずに正規分布による近似値
例題 7.2 で tα 2 k
zα 2 1.96 を用いた場合,信頼限界は
3.2
2.1
1.96
9
なので,信頼区間は 1.828, 4.572 .
近似はあまり正確でない (標本の大きさが 9 であり,あま
り大きいとはいえないため)。
例題 7.2 で,標本の大きさのみが異なり,n 25 であったと
すると,t 分布による信頼区間は 2.333, 4.067 ,正規分布に
よる信頼区間は 2.377, 4.023 となり,近似は比較的良好であ
ると言える。
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大標本法
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
母集団が正規分布に従わないときでも,標本が大きければ,
標本平均は正規分布に収束する (中心極限定理)。
標本が大きければ,母集団の分布が正規分布でなく,分
散が未知である場合でも,正規近似によって母平均の信頼区
間を計算することができる。
ぜんきんぶん ぷ
■ 標本が大きい場合の近似分布を漸近分布
(asymptotic
distribution) といい,漸近分布に基づいて推測を行うこと
を大標本法という。
■ 標本が小さい場合の厳密な分布を小標本分布あるいは精
密分布といい (例:t 分布),小標本分布に基づいて推測を
行うことを小標本法という。
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分散の区間推定
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
正規母集団 N µ, σ2 から抽出された大きさ n の無作為標本に
基づく標本分散を S 2 とすると,定理 6.3 より
n
1 S2
σ2
n
i 1
Xi
X
2
σ2
χ2 n
1
自由度 n 1 のカイ 2 乗分布の下側および上側確率が α 2 と
なる点をそれぞれ χ21 α 2 n 1 および χ2α 2 n 1 とする。
図 7.4
α 2
χ21 α 2
n
1
α 2
χ2α 2
n
1
χ2
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分散の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
P χ21
P
α 2
n
χ2α 2
n
n
1
1 S2
n 1
σ2
したがって,σ2 の信頼係数 1
n
χ2α 2
1 S2
σ2
n
χ21 α 2
χ2α 2 n
1 S2
n 1
1
1
1
α
α
α の信頼区間は
1 S2
n 1 S2
, 2
n 1 χ1 α 2 n 1
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例題 7.3
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
正規母集団 N µ, σ2 から大きさ 20 の標本をとって標本分散を
計算したところ,s2 17.2 であった。信頼係数 0.95 の信頼区
間を求めなさい。
(解) χ21
α 2
19
8.91, χ2α 2 19
32.85.
したがって,信頼係数 0.95 の信頼区間は
19
17.2
, 19
32.85
17.2
8.91
9.95, 36.68
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
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比率の区間推定
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
2008 年に 4271 世帯に対して調査を行ったところ,年間収入
が 800 万円以上の勤労者世帯は全体の 31.2% であった。
全国の勤労者世帯のうち何% の世帯の年間収入が 800 万円以
上であるか,つまり,年間収入が 800 万円以上の勤労者世帯
の,全国の勤労者世帯に対する比率 p を推定したい。
Xi
0
1
i 番目の勤労者世帯の年間収入が 800 万円未満
i 番目の勤労者世帯の年間収入が 800 万円以上
n
n 世帯を調査して Xi の合計 R
i 1 Xi を求めると,年間収
入が 800 万円以上の世帯の数になる。
また,R B n, p ,つまり,R は平均 E R
np, 分散は
V R
npq (ただし,q 1 p) の 2 項分布にしたがう。
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比率の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
p
R
n
1
ni
n
Xi
1
は母数 p の推定値であり, p の標本分布の平均は p, 分散は
pq n である (定理 4.1, 4.3)。
E p
p であるから p は p の不偏推定量である。
■
p の信頼区間を求めるためには,2 項分布の確率関数に
複雑
基づいて計算を行わなければならない。
■
p は標本平均であるから,n が大きいとき,中心極限定
理が適応できる。
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比率の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
p の平均は p, 分散は pq n
p の漸近分布は N p, pq n .
標準誤差
pq n は未知母数 p と q を含んでいるので,標本
のみから計算することができない。
標準誤差に含まれる未知母数 p に推定量 p を代入する。
p の標準誤差を
pq n (ただし,q
1
p) で近似する。
p の漸近分布は N p, pq n であると考えられる。
正規分布の標準化の公式により
Zn
p
p
pq n
が近似的に標準正規分布に従う。
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比率の区間推定 (続き)
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
zα 2 を標準正規分布の上側確率が α 2 となる点とすると,近
似的に
p
P
zα 2
pq n
P
P
p
p
zα 2
p
p の信頼係数 1
1
p
zα 2
pq n
zα 2
pq
n
α
p
p
1
zα 2
α
pq
n
1
α
α の (近似的な) 信頼区間は
p
zα 2
pq
,p
n
zα 2
pq
n
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 34 / 35
例題 7.4
推定と推定量
区間推定
平均の区間推定: 母分
散が既知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.1
信頼係数の意味
平均の区間推定:母分
散が未知の場合
平均の区間推定 (続き)
平均の区間推定 (続き)
例題 7.2
例題 7.2(続き)
大標本法
分散の区間推定
分散の区間推定 (続き)
例題 7.3
比率の区間推定
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
比率の区間推定 (続き)
例題 7.4
2008 に 4271 世帯に対して調査を行ったところ,年間収入が
800 万円以上の勤労者世帯は全体の 31.2% であることが分
かった。年間収入が 800 万円以上の勤労者世帯の比率の,信
頼係数 0.95 の信頼区間を求めなさい。
(解) n 4271, p 0.312 であるから,漸近分布の標準誤差は
pq n 0.00709 となる。
信頼係数 0.95 (α
信頼限界は
p
zα 2
0.05) に対する zα 2 の値は 1.96 であるから,
pq
n
0.312
1.96
0.00709
したがって,信頼区間は 0.298, 0.326 となる。
Typeset by Akio Namba using Powerdot. – 35 / 35
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