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価格とCS(顧客満足度)
Car Life Research : 2005年10月 ガリバー自動車研究所レポート 価格とCS(顧客満足度) 今回の調査は「適正価格」と「CS(顧客満足度)」というワードにクルマの話題を絡 ませて調査した。「適正価格」では「レクサス」を代表する高級セダンや、高級輸入車、 適正価格が判断しにくい中古車などで、クルマに対しての適正価格を検証してみた。 物に対する価値観というのは人それぞれであるように、クルマに対しても適正価格 はまさに千差万別でおもしろい結果となった。 ■調査概要 調査期間 2005年9月 調査対象 販売店を通じて購入した自家用車を保有している、18歳以上のインターネットユーザー 調査実数 1000サンプル(有効回答数) 調査方法 インターネット調査 調査企画 ガリバー自動車研究所 調査協力 C-NEWS ■主な設問 ・高級セダン(新車/4000cc程度)の適正価格はいくらぐらいだと思いますか? ・製造から3年経過した中古車の適正価格とは、新車価格の何%ぐらいだと思いますか? ・レギュラーガソリンの適正価格は、リッター当たりいくらぐらいだと思いますか? ・首都高速道路(普通車)の適正料金とは、いくらぐらいだと思いますか? ・車を購入した時に、あなたは販売店のサービスについてどの程度満足しましたか? また、その時に満足に感じた理由は何ですか? ・あなたにとってクルマの販売店に対して満足と感じる最も重要な要素は何ですか? ・どのようなものを購入/利用する時に、価格よりも商品や付随するサービスに対する満足度を 優先させますか? ■レポートに関するお問い合わせ 株式会社ガリバーインターナショナル 広報部 〒100-6425 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング25F TEL 03-5208-5501 FAX 03-5208-5511 ■レポート総合企画/制作 佐藤 誠 (ガリバー自動車研究所) Car Life Research : 2005年10月 高級セダンの適正価格、国産車が500万前後、輸入車は600万前後 ~ 高い、高いと言われている「レクサス」も輸入車とみなせば適正価格 !? ~ 世の中で売られているもの全てが適正価格で取り引きされているかというと、決してそうではない。人それぞれのものに 対する価値感が違うように、それに伴う「適正な価格」の判断も千差万別である。そこで、クルマに関する消費者の適正価 格の感覚を、「レクサス」で話題のカテゴリーである高級セダンや、適正価格が判断しにくい中古車に関して聞いてみるこ とにした。 ■600、700、800万円でも輸入高級セダンは適正価格。600万円オーバーの「レクサスGS」も十分に適正 !? Q 高級セダン 適正価格 (新車/4000cc程度)の はいくらぐらいだと思いますか? 国産車 100万円未満 1% 100万円台 1% 200万円台 5% 輸入車 1000万円以上 1% 100万円未満 1% 900万円台 1% 800万円台 4% 100万円台 1% 200万円 2% 1000万円以上 7% 900万円台 3% 700万円台 4% 300万円台 7% 300万円台 17% 400万円台 22 % 400万円台 11% 600万円台 12% 800万円台 13% 500万円台 500万円台 700万円台 15% 23% 32% 600万円台 17% 国産/輸入車2つのグラフを見比べる と、どちらも500万円台の層が最も多い。 ただし大きく異なるのは、輸入車に対す る適正価格が500万円を超える金額に 対しても多いことである。600、700、800 万円と金額が増す部分での国産車との 開きは大きく、1000万円以上に対しても 7%が適正と考えているのは驚きである。 話題の「レクサス」のラインアップで現 在販売されている4000ccクラスのモデ ルというと「GS430」になるが、車両本 体価格は630万円。これを逆輸入車とい うことで輸入車と捉えるならば、ユーザー 判断は十分に適正価格の範囲内となる。 ■ 約6割以上のユーザーが「3年落ちの中古車は新車時価格の50~60%が適正価格」と判断しているが…。 Q 何%ぐらい 中古車の適正価格とは、新車価格の 製造から3年経過した 80%以上 だと思いますか? 30%以下 1% 8% 70% 13% 40% よほどの限定車や絶版車人気でない限り、クルマの価格は年を 15% 追うごとに着実に下がっていくもの。グラフでは、6割以上のユー ザーが3年落ちの中古車は新車価格の50~60%を適正価格とみ ている。 ということは、単純に「6年後にはタダ同然」と思われている計算に なるが、現実には中古車市場で多くのクルマが10年経っても十分 に値が付いて売られている。つまり、中古車はユーザーが適正で あろう思っているよりもう少し高い値段で売られているということだ。 そのことはもちろん、買い取り価格も若干高いことを意味している ので、ご安心を。 50% 60% 29% 34% 1 Car Life Research : 2005年10月 レギュラーガソリンの適正価格は 100円 という声が44% ~ 慢性的な渋滞で悪名高い“首都高速”の適正価格は500円という声が最も多く35%~ 米国のハリケーン被害など、ガソリン価格の上昇に歯止めがかかるどころか世界中のオイル情勢に逆風が吹き荒れて いる。その影響で、9月のレギュラーガソリンの給油所店頭価格は14年半ぶりにリッターあたり131円に到達!! 消費者とし てはうかつに車で遠出もできない状況の中で、いったい「レギュラーガソリンの適正価格はいくらなのか?」を調査してみ た。また、高速道路と言いつつ平日も休日も渋滞だらけの首都高速道路。その700円という料金は果たして適正価格なの かも合わせて調査したところ、500円が適正価格という回答が最も多い35%を占めた。 ■現在のガソリン平均価格とユーザーが考える適正価格の差は約30円。年間にすると約3万円のギャップが!? Q レギュラーガソリン 130円 1% 80円以下 9% 90円 16% の適正価格は、リッター当たりいくらぐらいだと思いますか? 120円 5% 110円 25% 石油情報センターが10月5日に発表したデータによ ると、レギュラーガソリンの全国平均価格は5週連続 で値上がりを続け、ついに131円。今回の調査で最も 多い適正価格が100円で約半数の44%。ということは、 現状と適正価格では30円以上もの差があることにな る。 例えば、燃費がリッターあたり約10kmの車で年間 走行距離を1万キロとすると、30 円の差は3万円に相 当する。一般家庭にとってみれば、この金額は決して 安くはない。 100円 44% ■首都高の適正価格は500円?-35%、 300円?-22%、 タダ?-13% Q 首都高速道路 1000円 1% 100円 6% 0円 13% 200円 8% (普通車)の適正料金とは、いくらぐらいだと思いますか? 800円 1% 700円 4% 600円 4% 500円 300円 35% 22% 400円 6% 10月1日をもって民営化された道路関係四公団の ひとつ、首都高速道路公団株式会社の管理下にあ る首都高。そのメイン路線とも言えるのが東京線で、 普通車の均一料金は700円となっている。 しかし、この首都高は慢性的な渋滞高速道路として 悪名高く、700円という金額が適正価格かどうかは甚 だ疑問である。 この点を調査結果でみても庶民の思いは明らかで、 700円を適正と答えたのはわずか4%。最も多いの は500円で35%。次が300円の22%で、0円も13% の数値を示している。 日本の高速料金は諸外国と比較しても極めて高い。 簡単にはいかないと思うが、渋滞の解消もしくは料 金の値下げが、公団の民営化によって果たされるこ とを願うばかりである。 2 Car Life Research : 2005年10月 クルマを購入した人の満足度は、新車が80%、中古車は65% ~新車購入層は「営業マンの対応の良さ」を求め、中古車は「程度の良い車」を求めている~ 「Customer Satisfaction」(顧客満足度)というワードも、現代のビジネス社会では非常に重要なキーワードとなっている。 企業が提供する商品やサービスに対して、お客様にどの程度満足してもらえたかを示すひとつの指標として認知されては いるものの、ただそれが本当に生かされているかは疑問も多いのが現実である。今回は、販売店を通じて現在使用して いる車を購入した方々にアンケートを実施。「購入時の満足度」とその満足を得られた理由を調査してみたが、そこには新 車/中古車それぞれで若干の違いがあることが分かった。 ■中古車購入層が満足を得た理由は、「安さ」よりも「状態のいい車を入手できたこと」で75% !! Q 車 を 購 入し た時に 、あな たは販売 店のサービスにつ いてどの ま た 、 そ の 時 に 満 足に感じた 理由 は何ですか ? 0% 新車を購入した方に どちらとも 言えない 15% 非常に不満 1% やや不満 4% 程度 満足しま したか ? 10% 20% 30% 40% 商談から納車まで、 営業マンの対応が良かった 25.0 満足の行く車を勧めてもらった 購入決定から納車まで の期間が短かったから 22.8 17.7 16.5 書類手続きが簡単だった 2.4 その他 中古車を購入した方に】 【 やや不満 5% 非常に不満 3% 状態の良い中古車を入手できた 0% 10% 20% 30% 40% 50% どちらとも 言えない 27% 80% 44.4 26.3 購入決定から納車まで の期間が短かった 21.1 14.3 書類手続きが簡単だった 13.5 安心できる保証だった その他 70% 51.9 商談から納車まで 営業マンの対応が良かった 満足の行く車を勧めてもらった やや満足 42% 60% 75.2 安い中古車を入手できた 非常に満足 23% 70% 40.2 安心できる保証だったから やや満足 47% 60% 69.2 たくさん値引きをしてもらった 非常に満足 33% 50% 5.3 新車と中古車それぞれを購入された方の満足度を比較すると、「非常に満足」と「やや満足」を合わせると新車: 80%、中古車:65%となっている。その差は中古車に不満の声が流れているかというとそんなことはなく、「どちら とも言えない」の割合が中古車の場合は多くなっている。 また満足した理由に関しては、新車の場合は納車までの営業マンの対応を評価する声が多いのに対して、中 古車の場合は程度のいい中古車を入手できたことに満足している。これだけを見ても、ユーザーがどんなことを 自動車販売店に求めているのかが、新車と中古車で若干異なることが分かる。 3 Car Life Research : 2005年10月 車販売店に対する満足度UPに必須なのは価格、アフター、接客、品質 ~ 45%が新車はサービス優先なのに対し、中古車は何よりも価格を優先!? ~ もちろん少しでも安く買いたいというのはあっても、クルマであれば接客態度やサービスの内容も重大なウエートを占め る。実際に店舗で新車や中古車を購入したことのある人の声から、顧客満足度を得るための重要な4つの要素が浮き彫り になった。ただし他の商品との比較によると、新車は圧倒的に価格より満足度を優先させる人が多いのに対し、中古車は 意外に優先度が低く、価格優先であることが分かった。 ■クオリティーよりサービスや接客姿勢が問われる業界。新車/中古車に関係なく、顧客満足に取り組むべき。 Q (実際に新車もしくは中古車を購入した経験から) 満足と感じる最も重要な要素は何ですか? あなたにとってクルマの販売店に対して 店舗の高級感 0% 整備施設の充実 2% 店舗のきれいさ 1% 車販売業者に対する「顧客満足」とは、いったいどの ような要素によって得られるのだろうか? という点を 探るための調査結果が左のグラフであり、大きく4つ に分けられることが明らかである。 その他 1% ロケーション 3% 在庫/バリエーショ ンの豊富さ 0% 「価格」「アフターサービス」「接客姿勢」「品質」という 順だが、数値に大差はない。ただし、クオリティー云々 よりサービスや接客態度が重要視されていることは、 クルマ業界全体として肝に銘じておくべき数字である。 価格 26% アフターサービス 24% 新車でいえばリコール隠し、中古車でいえばメーター 戻しや事故隠しなど、「信頼」とはかけ離れた事例が 後を絶たない中で、新車/中古車の分け隔てなく、業 界全体で「顧客満足度」に取り組むべきだと強く思う。 車の品質 20% 接客姿勢 23% ■ 新車は「価格よりサービス優先」が45%もいるのに対し、中古車はわずかに11.7%と価格優先の傾向アリ。 Q 商品や 付随するサービスに対する満足度を優先させますか? どのようなものを購入/利用する時に、価格よりも 0% 10% 20% 30% 33.7 30.8 医療機関 家電製品 24.3 24.3 22.3 20.5 17.7 14.8 14.5 14.3 13.5 1 1.7 自動車保険 生命保険 習い事 携帯電話 インターネッ トプロバイダー カフェ 食料品 洋服 ファミ リーレストラン 中古車 缶やペッ トボトルのお茶/コーヒー ガソリン その他 40% 50% 45.0 新車 6.4 5.4 2.9 この質問の意図は「金額よりも満足感を優先さ せるモノはどれか?」というところにあるが、驚い たことに新車という回答がダントツで多く45%。つ まり、半数近くはやれ値引きだ、オプションだ、な どという話よりも、接客姿勢やアフターサービスと いったことを重要視するのである。新車といえば 決して安い買い物ではないので、「小さい値引き よりは安心感を買いたい」ということだろう。 対照的に、中古車はファミレスより下の11.7%。 コチラはとにかく価格優先ということか…。「1円 でも安く購入して、オトクな買い物をしたい派」は 中古車を購入するのである。 ちなみにガソリンは価格最重視の結果(5.4%)。 余分なサービスを省いたセルフ・スタンドが主流 となっていくことが想像される。 4