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「図書館利用で知る楽しさを発表してみませんか ∼ my 図書館「楽 」への
発行日 平成22年 2 月28日 ポスターセッション 「図書館利用で知る楽しさを発表してみませんか が く ∼ my 図書館「楽」へのお誘い∼」を終えて 調べものや自己研鑽のために図書館を利用されている方も多 いと思います。このような方々に図書館活用の成果を発表する 機会を提供し、より一層図書館を利用していただくため、平成 22 年 1 月 5 日(火)から 20 日(水)の間、 1 階ロビーにてポスター セッションを行いました。 昨年の 11 月から 12 月にポスターを募集し、7 名の方から作 品をいただきました。集まったポスターの内容は、昇仙峡など 山梨県に関するものから放射線に関するものまでさまざまでし たが、どれも力作でした。 ∼my図書館「楽」へのお誘い∼ 展示が始まると、ポスターの前に立ち止まってじっくり読む 来館者の姿も見かけるようになりました。期間中、発表者が説 明をする機会がありましたが、公の場で自分の作品を発表する のは嬉しいような恥ずかしいような気持ちでいらっしゃったの ∼ 目 次 ∼ ・ポスターセッション ではないかと思います。 今年度初めて開催したポスターセッションでしたが、好評に つき平成 22 年度も開催する予定です。こうした企画を通じて、 「図書館利用で知る楽しさを発表してみま がく せんか ∼ my 図書館「楽」へのお誘い∼」 を終えて 県民の皆様に発表の機会を提供し、図書館が県民の交流の場と なっていければ幸いです。 (調査サービス担当 向山きよみ) ・特集「2010 年国民読書年 −ことばの輝く 国へ−」山梨県図書館大会基調講演より ・平成 21 年度第 4 回資料紹介展示 「すべての人へ読書の光を −拡大写本・点 訳図書−」開催中です ! ・読書日和 ・図書館ギャラリー ・図書館日記 ・お知らせ ポスター展示の様子 県立図書館報 読書山梨 山梨県図書館大会基調講演より 2010 年国民読書年 ―ことばの輝く国へ― 平成21年11月27日(金)に、山梨県公共図書館協会、山梨県図書館協会、山梨県読書推進運動協議会、 市川三郷町、市川三郷町教育委員会の主催による第24回山梨県図書館大会が、市川三郷町市川大門町民 会館を会場に開催されました。この大会は本県の図書館活動をより積極的に展開するために、公共図書 館、公民館図書室、学校図書館、大学図書館などの読書施設関係者および図書館利用者、ボランティアな ど図書館に興味・関心のある県民が一堂に会して、図書館について考えるものです。今大会のテーマは、 「届けよう、読書のたのしみ−国民読書年に向けて−」。2010年の国民読書年を見据え、改めて読書の 価値を見直し、その楽しみや重要性を図書館、学校、地域が一体となって伝えていこうと設定されまし た。 当日の基調講演は、長年読書に関する政策に携わ り、「国民読書年に関する決議」にも尽力されてきた 財団法人 文字・活字文化推進機構理事長の肥田美代子 氏を講師に迎え、「2010年国民読書年−ことばの輝く 国へ−」と題して行われました。 子どもの読書活動推進に対する国の政策、また2008 年の「国民読書年に関する決議」に至るまでの動き を、ご自身の体験や想いと共にお話しいただきまし た。 1989年に視察した多くの学校図書館の劣悪な環境を 講師 文字・活字文化推進機構理事長 肥田美代子氏 目にしたことをきっかけに、肥田氏は子どもの読書環 境の改善に関わるようになったとのことです。国際子 ども図書館の開設、子どもの読書活動推進法の制定など、超党派の議員連盟をつくり、消極的な文部科学 省の姿勢を変えるべく働きかけを続けてきたことを話されました。 さらに大人の言語能力の低下が著しいことを憂い、「言語活動の充実には読書しかない」と考える肥田 氏は、大人の読書状況の改善を目指し「文字・活字文化振興法」の制定、「文字・活字文化推進機構」の 設立など、幅広い読書環境の整備に取り組んでこられました。 読書環境の改善に向けて、国や自治体のみならず、国民一人一人が活動してほしいと願われました。 講演の後半は、読書活動の充実をはかるためにはどういった取り組みをすべきか、会場との意見交換が 行われました。 会場からは、子どもゆめ基金の継続、文部科学省の管轄外の施設(保育園等)での読書推進活動の実施 といった、読書の普及活動に関するさまざまな提言が出されました。また、非正規職員の増加や予算の削 減といった図書館運営の厳しさについての訴え、図書館独自の資金調達方法の確立、図書館での情報リテ ラシーの整備、図書館委員会の設置など、多くの意見や提案がありました。 肥田氏は、厳しい地方財政を踏まえた上で、図書館行政に対して様々な働きかけを行い、世論を盛り上 げていきたいと答えられました。またこれからの活動のためにも、アイディア・意見を寄せて欲しいと強 く訴えかけられました。 最後に、国民読書年で完結するのではなく、「国民読書元年」として読書の大切さを大人にも子どもに 訴え続けていきたいと話をまとめられました。 (資料担当 山本香菜子) 県立図書館報 読 書 山 梨 平成21年度第4回資料紹介展示 「すべての人へ読書の光を −拡大写本・点訳図書−」開催中です! みなさん、「拡大写本」を知っていますか?「点訳図 書」に触れたことがありますか? 視覚にハンデキャップのある方も、健常な方と同様 に、読書を楽しみ、本から情報を得たいと思っていま す。そんな方たちに読書の光を届ける本、それが拡大 写本や点訳図書です。 拡大写本とは、弱視の児童・生徒のために、字を大 きく拡大して写した教科書です。子供たち一人一人の 見え方に合わせて、手書きやパソコンを使って制作し ます。 点 訳図 書 また、墨字(普通の活字)の本を、点字に訳した本 を点訳図書と言います。点字は1文字=横2つ×縦3つの 凹凸で表され、視覚にハンデキャップのある方が指で触って読めるようになっています。 今回の展示では、山梨県拡大写本赤十字奉仕団から拡大写本を、社会福祉法人山梨ライトハウスから点 訳図書をお借りしました。どちらもボランティアの方たちの活動により一点一点制作された貴重な資料で す。 また、県立図書館では、ユニバーサルデザインの観 点から図書館の施設やサービスを見直そうと、障害者 を対象にした図書館利用体験会や、障害者の読書を支 援する福祉機器の展示会を開催しました。展示会場で は、それらの取り組みについてもご紹介していますの で、県立図書館で所蔵している展示絵本や大活字本と 併せてご覧ください。 2010年は国民読書年です。県立図書館は、すべて の人に読書の光を届ける施設でありたいと願っていま す。 (企画振興担当 髙木美和) 拡大写本 コラム一本の紹介 ◆読書日和◆ 『キャン・ユー・スピーク甲州弁 ?』 五緒川津平太著 樹上の家出版 3 年前の大河ドラマ「風林火山」をご覧になっていた方は多いと思いますが、 山梨県人の皆さん、 気になっ たことはありませんか ?... そう、 「甲州弁」です。 「えー、あんな言い方しないよ」と思わずテレビ画面に 向かって独り言、あるいは家族に同意を求めたりしませんでしたか ? 私も当初は「山梨出身ではない役 者さんだからしょうがない」と思っていたのですが、最近は「わざと甲州弁らしく話さないようにしてい たのでは ?」と思うようになりました。もし本当に自然な甲州弁だったら、山梨県民以外の人には台詞が 聞き取れないかも ... と気がついたのです。そんなばかな、標準語と甲州弁はそんなに違わないよ、という 方はこの発見と笑いと郷土愛に満ちた本書を読めばご理解いただけるかも ...。私は読みながら、学生時代 「雨なん、 降っちゃーいんじゃん(雨なんか降ってないよ) 」と言って県外の友人に「は ? 今なんて言った ?」 と聞き返されたことを思い出しました。 (調査サービス担当 日下部光代) 県立図書館報 読書山梨 図書館ギャラリー 北杜市たかね図書館 図 書 館 日 記 図書館の中はたくさんの本がぎっしり並んでい 県内公共図書館の特色あるコレクションや重点的に収集 している資料群などをご紹介いただきます。 北杜市たかね図書館では「人と馬」をテーマに、馬 に関する資料をコレクションしています。北杜市高根 町は昔から農業が盛んな地域で、生活において馬は欠 かせない存在でした。人々は馬を同じ屋根の下で飼育 し、家族の一員として大切に育て、共に働いてきました。 よろいどうかんのん そうした背景から、高根町蔵原地区には「鎧堂観音」 という馬の観音様が祀られており、馬の守護から馬の 慰労まで、幅広い熱心な信仰を受けていました。また、 ばとうかんのん 町内には馬の頭を乗せた神様の石仏、 「馬 頭観音」が 219 体もあり、町内の石造物の中で一番の割合をしめ ています。馬頭観音は、農業に欠かせない馬の無病息 災を願ったり、供養する信仰の対象ともなりました。 その他にも、多数の優秀な馬が飼育されていた地区 じ き や し き に「十騎屋敷」という地名が残っていたり、現在も観 光向けに馬を飼育している牧場が多いなど、馬との関 わりが非常に深い地域であることから、これらの資料 を集めることとなりました。 馬関連の書籍は約 350 点あり、馬の文化に関するシ て毎日変わり映えのしない雰囲気がしています。 しかし、実際は多くの新刊本や返却本が出たり入 ったりして書架の本はいつも動いています。職場 体験に来た多くの中高生が「返却本を棚の正しい 位置に戻す仕事がいちばんきつかった」と言って いましたが、図書館ではこの作業を配架といい、 これが緻密で時間のかかる重労働なのです。毎日 館内のあちこちでボランティアの方々も含む多く の職員の手で行われています。もし誤って配架し てしまうと、次にその本を見つけ出すことは容易 なことではなく、利用者の方に提供できなくなっ てしまいます。私たち職員は慌ただしい開館準備 の中、きょうも気持ち良く利用していただけるよ う全員で配架し、集中して乱れた書架の配列を整 えます。 (調査サービス担当 水上百合子) ◆◇◆ お知らせ ◆◇◆ ■図書館協力員 (ボランティア) 募集について リーズや、馬産、馬体、乗馬、武士と馬、馬を科学的 な視点から捉えた 平成22年度の図書館協力員を募集します。 詳細は図書 本まで、多様な資 料がそろっていま ■蔵書点検に伴う休館 館ホームページ・募集チラシ等でお知らせします。 4月13日(火) ∼4月22日(木) す。ぜひ当館のコ レクションをご活 【イベント情報】 用いただき、馬の 魅力を再発見して 「すべての人へ読書の光を −拡大写本・点訳図書−」 ■資料紹介展示 1月22日(金) ∼3月30日(火) ■資料紹介展示 いただけたらと思 います。 馬に関する資料コレクション 「こどもにすすめたい本 2010」 4月23日 (金) ∼5月30日(日) ※荻野浩氏からの寄附により、 新図書館に向けて整備 北 杜 市 た か ね 図 書 館 〒408-0002 北杜市高根町村山北割3315 TEL:0551-47-4784 FAX:0551-47-4784 URL:http://www.lib.city-hokuto.ed.jp/lmoWebSearch/index.html 編集後記 2010年の今年、国をあげての読書推進運動「国民 読書年」がスタートしました。活字離れが進んでいる と言われる昨今ですが、読書の楽しさ、大切さを確認 するよい機会の年でもあります。みなさまの充実した 読書環境を支え、活用される図書館であるよう、これ からも様々な取り組みを行っていきたいと考えていま す。 (企画振興担当 柳本智美) 中の児童図書の一部を会期中に併せて紹介します。 ■資料紹介展示 「平成21年度新収蔵山梨県関係出版物展」 6月4日 (金) ∼9月22日 (水) 発 行 山 梨 県 立 図 書 館 〒400−0031 甲府市丸の内 二 丁目33−1 TEL:055−226−2586 FAX:055−226−2528 URL:http://www.lib.pref.yamanashi.jp/ E-mail:[email protected]