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環境公共 通信

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環境公共 通信
第28号 平成28年2月
環境公共 通信
“地域づくりの新しいかたち”環境公共
発行/環境公共推進会議事務局
〒030-8570 青森市長島 1-1-1
青森県農林水産部農村整備課内
TEL 017(734)9545FAX 017(734)8153
■最近の話題
「地域と企業がつながる水循環フォーラム」が開催されました
平成28年1月22日、青森市のウェディングプラザアラ
スカにおいて、
「地域と企業がつながる水循環フォーラム」が
開催され、農林漁業者、地域住民、NPO法人、企業、行政
などの関係者が多数参加しました。本フォーラムは、持続可
能な「水循環システム」の再生・保全に向けた取組を推進す
るため、関係者が一堂に介し、安全・安心な「水資源」を確
保していくための連携・協働のあり方を共に考え、意識の共
有を図るために開催されました。
開会に当たり、三村知事から「農林水産業は自然や環境に
【三村知事あいさつ】
負荷を与えるものであるが、だからこそ、山・川・海の水の
流れの中で仕組みを整え、環境との調和・保全を図っていく施策を進めてきた。我々のきれいな水、
健康な土、豊富な人財の3つの基盤を活かして、攻めの農林水産業をさらに進めていきたい。本日
のフォーラムが、水資源との関わり方、水とはどういうものなのかを考え、一人ひとりが水のこと
を考えた行動を進めていくきっかけになることを期待します。
」と挨拶がありました。その後、キ
リン株式会社CSV本部CSV推進部の山村宜之主査から「キリンの水源の森活動~社会との共有
価値の創造の一環として~」と題して基調講演があり、続いて「地域と企業とのよりよい協働に向
けて」をテーマにパネルディスカッションが行われました。
「農業農村整備パネル展」が開催されました
平成27年12月1日から6日までの6日間、つがる市
のイオンモールつがる柏において
「農業農村整備パネル展」
が開催されました。このパネル展は、県内で行っている農
業農村整備事業への理解を深めてもらうことを目的に、あ
おもり農村整備広報委員会が開催したものです。今回は、
身近にある農地や農業用水などが地域の手で守られている
ことを、より多くの皆さんに知っていただくため「農業用
水路で生きものを調査する子どもたちの姿」や「地域ぐる
【パネル展示】
みで農業用水路の草刈り作業を行っている様子」など、地
域で行われている「多面的機能支払」の取組をパネルで紹
介しました。また、パネル展示中の土日は、水環境や環境保全への理解を促すため、折り紙で豊か
な農村風景を再現するイベントも行われ、たくさんの子供たちが参加していました。
環境公共通信 第28号 ■「環境公共」事例紹介
北三沢地区(三沢市)
~地域農業の再生と環境との共存~
1 地区の概要
本地域は、低平湿田で転作が困難なことに加え、
「やませ
(冷たく湿った北東風)
」の影響や受益者の高齢化などによ
り離農が加速し、耕作放棄地の増加や耕作水田の散在化が
進行していました。
このため、水田の乾田化や集約による大規模な営農が可
能となるよう、平成 22 年度から県営北三沢地区ほ場整備事
【ほ場整備後の北三沢地区全景】
業が実施されました。
2 農業と環境の共存を目指した取組
本地区はラムサール条約登録湿地である仏沼に隣接して
おり、オオセッカをはじめ、希少な動植物が確認されてい
ます。このため、事業を進めるに当たり、
「農業と環境の共
存」を目指す取組の展開を目的に、平成 22 年 7 月、地域農
業者や環境保護団体で構成する「北三沢地区環境公共推進
協議会」を設立しました。
協議会では、オオセッカの繁殖時期である 5 月から 9 月
は工事の実施を避けるとともに、環境の激変を緩和するた
め、地区を南側 60ha と北側 40ha の2工区に分け、面工事
【北三沢地区と八幡地区】
の施工年度をずらして行うことや、排水路にワンドや小動
物脱出用スロープを設置することを決めるなど、事業実施期間はもちろんのこと事業完了後の「農
業と環境が共存した地域のあり方」までをも見据え、話し合いを行いました。
3 営農状況
本地区は事業を契機に設立した農事組合法人「フラップあ
ぐり北三沢」に整備した農地を集積し、やませ常襲地帯では
難しいとされていた乾田直播栽培による飼料用米の作付けに
取り組み、畜産農家との連携の下、サイレージ(WCS・SGS)
の需給システムを確立し、耕畜連携による経営の安定を図っ
ています。
こうした、ほ場の大区画化などによる耕作放棄地の
解消と、地域特性を踏まえた営農の取組が評価され、
【農業農村整備優良地区コンクール表彰状】
平成 26 年度農業農村整備優良地区コンクールにおいて、最高賞である農林水産大臣賞を県内
で初めて受賞しました。
北三沢地区の取組は、周辺地域への波及効果も高く、隣接する地区からのほ場整備事業に対
する要望が高まり、平成 27 年度から八幡地区としてほ場整備事業に着手しました。
「環境公共」HP
http://www.pref.aomori.lg.jp/sangyo/agri/kankyoukoukyou.html
環境公共通信 第28号 
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