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株式会社 三喜 - 公益財団法人 宮崎県産業振興機構

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株式会社 三喜 - 公益財団法人 宮崎県産業振興機構
支援策の活用事例
基本理念の
「売る人、
買う人、
品物の三つが喜ぶ」
を目指し、
新たなリサイクル市場の開拓に挑む
MIKI
株式会社 三喜
事業テーマ
活用した支援策
宮崎県工業振興課
中古衣料品販売計画
■ 中小企業経営革新支援法に基づく経営革新計画の承認
リサイクルショップとして市民になじみ深い存在となってい
る株式会社三喜は、創業 20 年目を迎える今、新たな事業分野
を開拓しようとしている。社長の林隆一さんは、元は不動産業
を営んでいた。当時、引っ越していったお客さんが残していっ
た不用品を倉庫に保管し、欲しいと言われたお客さんに譲って
いた。同じころ、東京などで「リサイクルショップ」というも
のが流行っているという話を耳にする。不用品を廃棄すること
なく処分できると思い、江平商店街の一角で売場面積 90 坪の
店舗を開くことにした。ところが、片手間のつもりではじめた
リサイクル店が、予想以上の反響を呼び、いつの間にか本業に
なってしまう。「都会の方で、フリーマーケットやガレージセ
ールという形態も出てきたころでした。それまでの中古品販売
は、何となく暗いというイメージがありましたが、できるだけ
明るいお店にすることで、それを払拭できたのが大きいのでは
ないかと思います」
順調な成長を続けた同社であったが、最近リサイクル意識の
高まりの中で、家電や家具などの耐久消費財はできるだけ長く
使おうという傾向がしだいに強まり、購入者のニーズに合う物
が集まりにくくなりはじめていた。林社長は、新たな分野を開
拓する必要性を感じ、これまでのノウハウを活かすことができ
る古着のリサイクルに目をつけた。古着といえば、若者には受
け入れられているが、高い年齢層にどうやってアピールし、眠
っている需要を掘り起こせるのかがカギとなる。従来は単品ご
とに価値を判断して買い取っていたが、そのためには物を見る
目が必要になり、コストやリスクの増大が考えられた。これを
避けるため、持ち込まれた古着の重さで価格を決める「計り買
い」を導入し、店舗も、清潔で明るいスーパーマーケットのよ
うな雰囲気をつくりだすことを考えている。現在は条件に合う
店舗物件を探す一方、品揃えも考えて、専門業者との取り引き
も始めている。「品物の命を大切に」をモットーにした同社の
新たな取り組みは、物を大切にしたいと思う顧客のニーズを満
足させ続けるであろう。
代表者メッセージ
創業から20年目を迎えますが、
経営者としての
使命や目的を改めて考えると、
税金をたくさん
払える企業になることに尽きると思います。
そ
のためには、無駄な経費を極力抑えて、必要な
投資は積極的に行うこと、
社員教育にも力を入
れ、
会社的価値観のズレが生じないようにする
こと、
産業支援財団をはじめ公的機関を積極的
に活用し、
アドバイスや情報を得ることが大切
だと考えています。
代表取締役 林 隆一
本格的な中古衣料品の事業展開を開始するまでは、
現在の店舗内でお客さん
の反応を見ている。
将来は、
リサイクル専門店の集まったショッピングモールを
作るのが林さんの夢だ
COMPANY PROFILE
設
立
1985年8月
代 表 者
代表取締役 林 隆一
資 本 金
1000万円
従業員数
31名
(パート含む)
売 上 高
5億1500万円
事業内容
リサイクルショップ
事 業 所
〒880-0015 宮崎市大工1丁目7-23
TEL/FAX
TEL.0985-20-1317 FAX.0985-20-1318
E-Mail
[email protected]
U
http://www.miki-miki.co.jp/
R
L
支援決定のポイント
蓄積されたノウハウを利用した事業展開だからこそ、
新たな需要と市場を開拓できる可能性が高い
新しい分野を開拓される直接のきっかけは、家
電リサイクル法の施行によって量販店がライバ
ルとして立ちはだかるようになったことです。
た
だ、
中古の衣料品を扱うということは、従来のノ
ウハウと顧客を活用できるわけですから、成功
の可能性は高いと考えています。
これからも、
ア
イデアマンで、
ビジネスセンスも兼ね備えている
林さんに期待し、本格的な衣料品リサイクルの
市場を宮崎に作り上げてほしいと思います。
宮崎県産業支援財団 コーディネーター 佐々木隆行
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