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平成17(2005)年6月発行 - 東京大学アイソトープ総合センター
ISSN 0916-3328 東京大学アイソトープ総合センター VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 脱放射性アイソトープを目指して 橘 和 夫 私の専門分野である天然物化学では、例えばある魚を食べると食中毒を起こす、あるい はある植物のエキスがカビの増殖を抑えるといった現象から出発して、こうした生物活性 を指標にその中のどういった成分がこうした現象を引き起こすかを特定し、その化学構造 を突き止める。但し食中毒の場合はむろんいちいち食べてみるわけではなく、通常はマウ スに注射するなどで調べる。この結果、その化学構造に基づき多くの医薬農薬が開発され てきた。しかしある化学構造が細胞のどこでどういった成分に作用した結果、巨視的な生 物現象をもたらすかが知られてる例は必ずしも多くない。そこでこの化合物を細胞に投与 して例えば細胞のどのタンパク質にくっついた結果、そこでのちょっかいを出しているか を調べることになるが、この際上でのマウスへの注射に相当する、この化合物がどこにい るかの 「標識」 が必要となるが、化学構造が分かっている利点を生かす方法としては感度の 面で 1H、14C などの放射性同位体(以下 RI)を化合物に導入する方法が一般的である。代表 例として、フグの毒をRI標識して神経膜のナトリウムチャネルを単離、アミノ酸配列決定 に至った研究がある。 ところが例えば電気泳動などで標識がどこにあるかを突き止めた後の実験をすべて管理 区域内で行わねばならず、前々号で桐野前副学長も述べられていたように、特に反核国で ある日本ではその先の実験にこれが大きな制約となる。これを克服すべく、RIに換え蛍光 発色団や化学発光を用いる試みがなされているが、感度の面で対象となるタンパク質が多 量に存在する場合に限られるのが現状である。成功例としては酵素を用いた DNA の自己 増殖 (PCR法) を併用した蛍光検出があり、恐らくこれによるRIからの解放がゲノム解析を 急加速したと思われるが、一般の有機化合物やタンパク質は自己増殖しない。一方、生物 の細胞はその外側で 1 個の分子を認識した結果、酵素反応のスイッチオンなどを経由して 細胞の中で何十個、何百個の分子を変換し、生理現象を発現している。これをヒントにRI に匹敵する感度を持つ 「標識」 を作りたいと思っている。しかしこうした研究課題では対照 としてRIを用い、その効果を検証することが必要であることもジレンマではある。 (大学院理学系研究科) 2 地球化学的地震予知研究の歩み 角 森 史 昭 日本は地震国である。新潟県中越地震 (2004/10/23、M6.8) や福岡県西方沖地震 (2005/3/20、 M7.0)は記憶に新しいし、兵庫県南部地震(1995/1/17、M7.2)も発生後 10 年がたっても話 題になるほどに、地震はわれわれの身近にある。だからこそ、いかに地震の被害を軽減す るかは重要なテーマである。これに対するひとつのアプローチに地球化学的地震予知研究 がある。これは、地殻内部で起きる化学的な変化から地震発生の直前予測を行う方法を確 立し、地震発生に備えることで被害を軽減することを目指すものである。そのための最も 重要な物質がラドンである。 本センターニュースの5号に、元地殻化学実験施設長の脇田宏先生が 「ラドンによる地震 の予知研究」と題した報告を書かれた 1)。脇田先生は実際のデータを示しつつ、 (1)地震に 伴ってラドン濃度が本当に変わるのであろうか、 (2)変わるならそのメカニズムはどのよ うなものであるか、という問いを発信された。当時はラドンを用いた地震予知研究は黎明 期にあり、その後脇田先生らのグループによって非常に大きく進展することになる。ここ では、その後どのようなことが明らかになったのか、どのような問題が残っているのか、 現在どのような取り組みが行われているのか、について簡単に紹介する。 脇田先生が上記のような問いかけをさ �������� ���� � � � �� � ������ れた 3 年後、伊豆大島近海地震(1978/1/ 14、M7.0) が発生した。Wakitaら2)はこの ときすでに、地殻化学実験施設の中伊豆 観測点で、地下水中のラドン濃度の連続 観測を行っていた。この地震前後での地 下水中のラドン濃度の変化は、他の観測 点の地下水位変化や体積歪変化とも対応 し、非常に信頼度の高い前兆現象であっ た(図 1) 。この報告によってラドン濃度 が地震予知のために重要であると確認さ れた。しかしながら、これほどまでに明 �� ���� �� � �� � �� � �� ���� �� 図1 伊豆大島近海地震前後でのラドン濃度の変動 瞭なラドン濃度の前兆現象は、以後一例 この変動は、他の観測点で記録されていた地下水 も確認されていない。 むしろ多くの観測例から明確になった 位の変化や体積ひずみ変化と、非常によい対応関係 が認められた。 のは、ラドン濃度の変動や地震に対する応答は、時間的空間的に変化しうるということで あった。Wakita ら 3)は、地下水中のラドン計測データのバックグラウンドの揺らぎは、観 測点ごとの環境などによって異なり、また環境要因の影響の受け方も異なることを示した。 さらに、Igarashi ら 4)は、ひとつの井戸で観測される地下水中のラドン濃度の地震応答性 ������ � でさえ時間的に変化しうることを示した。これらの「ラドン濃度の地震応答性が時間空間 的に変化する」という知見は、ラドン濃度の変化を使った安定した地震予知を行うために 3 VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 は、地震応答性について定期的な検討が必要であるということを示すものであった。 それでもなお、ラドン濃度の変化から地震予知を行う方法の検討は続けられた。特に、 ラドン濃度の時間変化のデータ処理方法については進展があった。Igarashi ら 5) はラドン 濃度の時間変化に現れる周期的な変動を、ベイズ統計注)を用いた計算方法で取り除き、ラ ドン濃度の本来の変動成分を抽出する方法を確立した。さらに Igarashi ら 5)は、地殻化学 実験施設の鹿島観測点で記録された地下水中のラドン濃度の変動と地震との関係から、ラ ドン濃度の変化量−ΔCが地震の規模を表すマグニチュードMと震源からの距離Dによって、 −ΔC = p(M−6)+q(log10[D/100])+r のようにあらわされることを示した (図 2) 。ここで、pとqとrは観測点によって決まる定数 である。この方法の確立は、 「ラドン濃度の地震応答性が時間空間的に変化する」という問 題を解決することができれば、ラドン濃度の変化は地震予知に使用できることを示すもの であった。 ラドン濃度の変化を用いた地震予知方法の欠点と利点が次第に明らかになっていった中、 兵庫県南部地震が発生した。Igarashi ら 6)は、 “灘の酒”の醸造に使用される宮水に含まれる ラドン濃度を 1993 年から観測していた。地震の発生前に非常に大きなラドン濃度の上昇 と直前の急激な減少そして地震の発生、という変化のパターンが明瞭に見て取れる(図 3) 。 この報告により、ラドン濃度の変化が地震予知に重要であることが再認識された。しかし ながら、ラドン濃度の地震への応答が 時間的空間的に変動しうる原因を含め、 ラドン濃度がなぜ地震に応答するのか、 については未解明のままであった。 地球化学的地震予知研究では、ラド ン以外の化学種を使った研究も多くさ れている。水素、ヘリウム、メタン、 � アルゴン、二酸化炭素などがそれらの 例である。中でも、3He/4He 比は地球 � ��� � ��� ��� 内部からの物質移動に関して重要なト レーサとなるため、地震予知研究でも 有用と考えられる 7)。しかしながら、 3 He/ 4He 比の測定は特別な質量分析計 を使用しなければならず、連続観測が 図 2 地下水中のラドン濃度の変化量と地震(マグニ チュード、観測点と震源との距離) の関係 黒丸の点は、ラドン濃度が2日以上にわたって標 準偏差の2倍以上減少した地震を示す。 困難である。そのかわり、ヘリウム以 外の希ガスが地下水中では濃度が一定 であることを利用してHe/Ar比に注目 した研究がある。杉崎ら 8)は、ガスク ������� ������ ロマトグラフを使用した連続観測方法 ������ � を確立し、He/Ar 比が地震時に変化す ることを見出している。また、He/Rn 比に注目した研究も展開されている。 �� � �� � �� � �� �� �� Virk ら 9)は、ヘリウムリークディテク ターとラドン計を併用し、He/Rn比が 地震に応答する可能性について報告し 図 3 兵庫県南部地震の前後で観測された地下水中の ラドン濃度の変化 ������ � 4 ている(図 4) 。これらの研究は、単一化 学種の濃度変化に注目するのではなく、 複数の化学種の濃度の相対変化に注目し ているという点で興味深い。 以上のような地球化学的方法による 地震予知研究の結果は、1980 年以降 6 化 学種 146 例に上る 10)にもかかわらず、化 学種が地震に応答するメカニズムについ ては仮説の域を出ていないのが実状であ る。Toutain and Bauborn10)の1999年のレ ビュー以降も、ラドン濃度が地震に応答 して変化したという報告が多数あるが、 いずれもこれまでに確認されている問題 点や疑問点を解決するものではない。 地殻化学実験施設では現在、複数化学 種の濃度の相対変化に注目した連続観測 と解析法を確立すること、を目標として 研究が行われている。具体的には、4He、 CH4、N2、O2、36Ar、40Ar、CO2、220Rn、 222 Rnである。これらの化学種の存在比は 測定しているガスがどれだけ地殻由来の ガスと大気由来のガスを含んでいるかに ついて情報を与える。また、これらの化 学種は地殻中での挙動がそれぞれ異なる ことから、すべての濃度変化を無理なく 説明できるモデルを選択することが可能 となる。たとえば、大気にはほとんど存 在しない 4He の濃度の増加が、222Rn の濃 度の上昇とともに観測されたとする。こ 図 4(a)土壌ガス中の He/Rn 比が地震前に示した変 動(b) ラドン濃度の変動:地震発生の3週間前 ぐらいからノイズが大きくなるとともに減少 傾向にある(c) ヘリウム濃度の変動:地震の2 週間ぐらい前から増加傾向にある の原因は、地殻内に亀裂が増加したために地殻深部のガスが地上にもたらされた、と考え ることもできる。このように、複数化学種の濃度の相対変化は、その変化の原因について 詳細に検討できる可能性を含んでおり、化学種濃度の変化がなぜ地震に応答するのか、に ついて解明できるかもしれないのである。 われわれは、複数化学種を同時計測するために、四重極質量分析計を連続観測に適用す る方法を検討している 11)。杉崎ら 8)がとったガスクロマトグラフ法は、キャリアーガスの 頻繁な補充という問題があった。四重極質量分析計の場合、最短でも 1 年ごとのメンテナ ンスで観測を続けられることが期待される。さらにわれわれは、複数化学種の濃度比とし てはもっとも地震予知に有用と考えられている 3He/4He 比の連続測定装置の試作も行って いる。 さらに、岩石を破壊寸前まで圧縮していく過程で放出されるガスを精密に測定する実験 も開始した。試料として使用する岩石にさまざまなものを使用し、また圧縮の仕方もいろ いろと変化させ、ガスの発生量や組成の変化を調べることを目的としている。 5 VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 今後の地球化学的地震予知の研究では、どの化学種をどのような方法で計測するのが有 効なのか、それはなぜかを、仮説検証的に明らかにすることが最も重要になると考えられ る。そこに、これまでの問題点や疑問点を一気に解決するブレークスルーが期待されるか らである。 文 献 1 ) 脇田宏、東京大学アイソトープ総合センターニュース 、5(4), 9-10, 1975. 2 ) H. Wakita, Y. Nakamura, K. Notsu, M. Noguchi, T. Asada, Science, 207, 882-883, 1980. 3 ) H. Wakita, Y. Nakamura, Y. Sano, Journal of Physics of the Earth, 34, 81-89, 1986. 4 ) G. Igarashi, Y. Tohjima, H. Wakita, Geophysical Research Letters, 20(17), 1807-1810, 1993. 5 ) G. Igarashi, H. Wakita, Tectonophysics, 180, 237-254, 1990. 6 ) G. Igarashi, T. Saeki, N. Takahata, Y. Sano, K. Sumikawa, S. Tasaka, Y. Sasaki, M. Takahashi, Science, 269, 90-91, 1995. 7 ) Y. Sano, Y. Nakamura, H. Wakita, K. Notsu, Y. Kobayashi, Journal of Geophysical Research, 91, 12291-12295, 1986. 8 ) 杉崎隆一、志知龍一、地震 、31, 195-206, 1978. 9 ) H.S. Virk, V. Walia, Radiation Measurement, 34, 379-384, 2001. 10) J.P. Toutain, J.C. Bauborn, Tectonophysics, 304, 1-27, 1999. 11) F. Tsunomori, K. Kawai, G. Igarashi, Geochimica et Cosmochimica Acta, 67, A495, 2003. 注)いわゆる頻度論的確率に基づく統計ではなく、ある事象が発生する確率はこのぐらい であるという先見的な確率 (主観確率) を基にデータ解析を行う統計処理方法。前者は、 母集団についてのある量 (真値、たとえば濃度など) は変動せず、測定値が真値の周り で確率的に変動するとみなして真値を推定する。ところが後者では得られて固定化さ れたデータ集団の中で確定したい量が変動する、つまり真値そのものを確率変動量と みなして真値を推定する。 (理学系研究科附属地殻化学実験施設) 6 アイソトープ総合センター共同利用機器一覧 本センターにて共同利用に供しております主要な機器をご紹介いたします。ご利用希望 の方は各担当部門にご相談ください。 物理部門(内線22876) 自動試料交換型ゲルマニウム半導体 検出器 (写真1) 低バックグラウンド型ゲルマニウム 半導体検出器 X線回折装置 GM計数装置 サーベイメータ 化学部門(内線22887) ガスフローカウンタ 写真1 自動試料交換型ゲルマニウム半導体検出器 高周波加熱電気炉 酸化単結晶引上装置 シリコニット型電気炉 金属表面顕微鏡 (カメラ) (写真2) 生物部門(内線22879) 液体シンチレーションカウンタ (写真3) ラジオ高速液体クロマトグラフ 液体クロマトグラフィーシステム (AKTAFPLCシステム) 位相差顕微鏡 写真2 金属表面顕微鏡 (カメラ) X線フィルム現像装置 遺伝子実験室付帯設備 フレンチプレス 放射線管理部門(内線22878) バイオイメージングアナライザー(写真4) 液体シンチレーションカウンタ ガンマカウンタ 分光光度計 凍結乾燥装置 微量天秤 写真3 液体シンチレーションカウンタ 7 VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 精製水装置 トリチウムガスモニタ (可搬型) 3 H/14C捕集装置 TLD測定装置 呼気水捕集装置 ゲルマニウム検出器 ラジオアイソトープドーズキャリブレー ター ガラス線量計 137 Csガンマ線照射装置 写真4 バイオイメージングアナライザー 増 田 みゆき この 4 月に、農学生命科学研究科・農学部の教務課からアイソトー プ総合センターの庶務係に異動してまいりました。 今回で 3 度目の配置換です。これまでも広範囲に渡る雑多な仕事も こなして来たつもりでしたが、今までは先生方あるいは学生に対して 中央事務との間に立つ仕事でした。このセンターでも次々に多くの種 類の仕事をして行かなければなりませんが、人事関係や共同利用に関 する事務等、私にとっては初めての仕事もありますので、慣れるまでは大変です。皆様に ご不便をおかけする事もあるかと存じます。 出身は静岡市で学生時代までずっと親元で過ごし、社会人になって以来東京大学に勤務 しております。工学部 3 号館、弥生キャンパス、今度は浅野キャンパスと、職場はすべて 本郷地区でした。 趣味は茶道や生け花等ですが、日本的なものを外国の人に紹介する事なども好きです。 学生時代はアイソトープとは無縁な所にいましたし、東大に勤務してからもあまり馴染 みのない部署におりました。同じく東大に勤めている友人から「えっ、そんなに恐ろしい 所!」とか「危険物がいっぱい。気をつけてね」とも言われましたが、次第に知識も身に付 き、慣れても来ましたので、最初程の戸惑いや不安はなくなりました。現在の仕事にも一 刻も早く慣れ、皆様のお役にたちたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。 (アイソトープ総合センター庶務係) 中 村 明 承 この3月31日に定年退職し、4月1日より再雇用でアイソトープ総合センター会計係勤務 はるつぐ となりました中村明承です。どうぞよろしくお願いいたします。 8 長い間、経理関係の仕事が主だったのですが、この 3 年間経理関係 の仕事を離れている間に、大学の法人化に伴い経理関係の仕事も大き く変わってしまい、少々戸惑っております。一日も早く仕事に慣れ、 これまでの経験を少しでも活かせるよう励みたいと思いますので、ど うかよろしくお願いいたします。 (アイソトープ総合センター会計係) 佐 藤 佳年子 4 月から図書室勤務となりました、アイソトープ総合センターで “n” 番目の “佐藤” の佐藤佳年子です。 3 月までは法学部図書整理係におりました。アイソトープ総合セン ター図書室では、図書業務全般に加えて他の業務もあるとうかがい、 同じような状態にあった10数年前をなつかしく思い出しました。 今まで勤務していた学部の分野としては、医学、歯学、薬学で30年 近くなりますが、放射線関係は関連分野でも実際に接した経験はない ため、新しい分野となりますので、勉強していきたいと思います。 私個人のモットーとしましては、人は学校を卒業しても社会という学校で生涯学習して いくのが、望ましいと考えております。仕事でも趣味でも、まだまだ新しいことに挑戦し ていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 好きなことはいろいろあるのですが、趣味というレベルまではなかなかたどりつきませ ん。ちなみに運動は、健康のためにバドミントンやジョギングをしています。運動会のよ うなイベントは好きなので、何かありましたらお声をかけて下さい。 (アイソトープ総合センター庶務係・図書室) 幡 鎌 暁 子 平成 17 年度の 4 月からアイソトープ総合センターで働くことになり はたかまあき こ ました、幡鎌暁子です。 趣味はテニスで、週に一度スクールへ通っています。 みなさんのおかげで、大分仕事にも慣れてきましたが、まだまだ至 らない点もあるかと思いますので、よろしくご指導お願い致します。 (アイソトープ総合センター物理部門) ●共同利用のお知らせ 平成17年度共同利用予定 ⎧ 通年 平成17年4月8日∼ 7 月15日 (第Ⅰ期) ⎪ ⎨ 平成17年9月5日∼12月16日 (第Ⅱ期) ⎪ ⎩ 平成18年1月4日∼ 3 月17日 (第Ⅲ期) 9 VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 平成17年度 (通年) 共同利用採択課題一覧 所 属 医 学 部 取扱責任者 竹本さやか 附 属 病 院 黒 小 高 野 石 田 山 田 栗 味 小 福 坪 佐 村 長 工 学 部 新領域創成科学 理 学 部 農 学 部 教 養 学 部 薬 学 部 アイソトープ 総合センター 川 山 橋 村 原 中 崎 中 栖 埜 橋 沢 井 藤 田 尾 峰 博 克 貴 一 裕 浅 世 昭 守 昌 敬 夫 之 敏 美 彦 知 一 知 太 俊 哉 傑 夫 俊 樹 介 佐々木治人 兵 頭 俊 夫 八 田 秀 雄 松 尾 基 之 楠 原 洋 之 森 岡 正 名 巻 出 義 紘 巻 出 義 紘 巻 出 義 紘 研 究 課 題 新規リン酸化酵素 CLICK-I, II, III の中枢神経系における発 現解析 細胞成長因子受容体のクローニング 新しい治療的血管新生療法の開発 血管病の分子基盤解析 メスバウアー分光法による機能材料の解析 バイオマテリアル表面へのタンパク質吸着、細胞粘着の解析 材料中のトリチウム吸着・脱離挙動の解明 人工ウイルスベクターの分子設計 微生物細胞表面への重元素の吸着機能の解明 多環芳香族炭化水素資化細菌の環境中からの探索 FISH MAR法を用いた廃水処理微生物の機能解析 環境資料に含まれる放射性核種 海産毒とその標的分子間の相互作用解析 高次生体系における多重遺伝子の発現制御 インスリン受容体及びキメラ糖輸送担体の機能解析 メスバウアー分光法による機能性鉄錯体の研究 中性子照射を利用した 40Ar-39Ar 及び I-Xe 法による隕石・地 球鉱物の年代測定 ゲノム情報等を利用したイネ収量関連形質の遺伝子解析 2光子角相関法による陽電子消滅の研究 運動中の乳酸を中心とする糖代謝 メスバウアー分光法及び放射化分析法による環境試料の分析 哺乳類動物細胞における物質透過の解析 大気試料の放射化分析 大気中微量成分の分布と挙動 生体物質とRI標識物との反応に関する研究 放射性核種の環境での挙動 ●センター日誌 自衛消防訓練を実施 去る5月20日 (金) 13時30分から1時間余り、教職員等20数名の参加者を得て自衛消防訓 練を実施した。 講義室で防災対策ビデオ上映と説明の後、緊急時における連絡体制、自衛消防隊の各 自の役割分担、各室の防火担当者・火元責任者、各階の避難誘導路等の確認を行った。 その後、屋外にて新規採用者等を中心に消火器を使った消火訓練を行った。 講義室での防災対策ビデオ上映及び避難誘導路の確認等 屋外での消火器使用訓練 10 平成17年 4 月 8 日 共同利用ガイダンス実施 4 月 8 日 平成17年度第Ⅰ期共同利用開始 5 月20日 共同利用ガイダンス実施 教育訓練の実施 平成17年 5 月 9 日∼11日 新規放射線取扱者講習会第120回RIコース (A、B) 5 月25日∼27日 新規放射線取扱者講習会第121回RIコース (A、B) 6 月21日∼23日 新規放射線取扱者講習会第122回RIコース (A、B) 5 月17日 新規放射線取扱者講習会第88回X線コース 5 月18日 新規放射線取扱者講習会第89回X線コース (柏地区) 5 月31日 新規放射線取扱者講習会第90回X線コース 6 月10日 新規放射線取扱者講習会第91回X線コース ●人事消息 ○退 職 (平成17年3月31日) 庶務係主任 鈴木 光江 (定年) (平成17年4月1日付け再雇用:工学系研究科システム量 子工学専攻・原子力国際専攻事務室総務係へ) (平成17年3月31日) 事務補佐員 西村 道子 (平成17年3月31日) 技術補佐員 長谷川修平 ○配置換 (平成17年4月1日) 会計係員 正藤 邦明 (医科学研究所経理課プロジェクト経理事務室へ) (平成17年4月1日) 庶務係主任 増田みゆき (農学生命科学研究科教務課教務第一係主任より) ○採 用 (平成17年4月1日) 会計係員 中村 明承 (再雇用:平成17年3月31日付け、農学生命科学研究科教 務課教務第四係長定年退職) (平成17年4月1日) 事務補佐員 佐藤佳年子 (平成17年3月31日付け、法学政治学研究科図書整理係長 定年退職) (平成17年4月1日) 技術補佐員 幡鎌 暁子 ○客員研究員 (平成17年4月1日∼平成18年3月31日) 永井 尚生(日本大学文理学部) 瀧上 豊(関東学園大学法学部) 岩田 尚能(山形大学理学部) 佐藤 純(明治大学理工学部) 薬袋 佳孝(武蔵大学人文学部) 森川 尚威((財)相模中央化学研究所) ●委員会だより ○センターニュース編集委員会 平成17年5月16日 (月) 開催 11 VOL. 36 NO. 1 2005. 6. 24 ●委員会名簿 ○アイソトープ総合センター運営委員会名簿 (平成17年4月1日∼平成19年3月31日) 部 局 職 名 氏 名 備 考 アイソトープ 医 病院 工 理 農 教養 薬 新領域 医科研 生研 分生研 物性研 海洋研 保健センター 教 授 助 教 授 助 教 授 教 授 教 授 教 授 教 授 教 授 教 授 助 教 授 教 授 教 授 教 授 助 教 授 講 師 巻 出 義 紘 細 井 義 夫 中 川 恵 一 勝 村 庸 介 長 尾 敬 介 祥 雲 弘 文 兵 頭 俊 夫 関 水 和 久 三 谷 啓 志 高 崎 誠 一 七 尾 進 徳 田 元 廣 井 善 二 小 島 茂 明 安 東 克 之 委員長 (センター長) 幹 事 幹 事 幹 事 幹 事 17年度 (前期) センター担当総長補佐 秋山 徹 (分子細胞生物学研究所 教授) ○平成17年度センターニュース編集委員会名簿 (◎は委員長) ◎野 村 貴 美 工学系研究科安全管理室………………… ダイヤルイン5841-7499 [email protected] 田野井 慶太朗 内線 27499 農学生命科学研究科放射性同位元素施設 ………………… ダイヤルイン5841-8496 [email protected] 鈴 木 晶 大 工学系研究科原子力専攻……………… ダイヤルイン029-287-8455 [email protected] 久 野 章 仁 内線 28496 茨城県那珂郡東海村白方白根2−22 総合文化研究科広域システム科学系…… ダイヤルイン5454-6566 [email protected] 大 矢 恭 久 内線 46566 アイソトープ総合センター物理部門…… ダイヤルイン5841-2876 [email protected] 佐 藤 隆 雄 内線 22876 アイソトープ総合センター 主査……… ダイヤルイン5841-2895 [email protected] 内線 22895 [幹事] 鈴 木 ミツ子 アイソトープ総合センター 図書室…… ダイヤルイン5841-2883 内線 22883 ●訂正とお詫び 平成15年度受託研究等の受入について (追加) 区分 奨学寄附金 受託者及び 寄 附 者 研究課題または 寄附目的・条件 受入金額 (円) 受入教員 財団法人 中部電力基礎技術 研究所 アイソトープ総合セン ターにおける研究助成 190,000 助手 大矢恭久 12 この経費は平成15年度末に、本誌の平成15年度分の報告の後に申し込まれました。本 来ならば、前号で上記の表題としてこの外部資金の報告をすべきところでしたが、前号 では 「平成16年度受託研究等の受入について」 としてしまい、この報告が欠落しました。 ここに訂正させて頂きます。 (会計係長) ❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏ 東京大学アイソトープ総合センターニュース 目 次 巻頭言 脱放射性アイソトープを目指して…………………………………………橘 和夫 1 研究紹介 地球化学的地震予知研究の歩み……………………………………………角森 史昭 2 機器紹介 アイソトープ総合センター共同利用機器一覧………………………………………… 6 自己紹介 ……………………………………………………………………………増田みゆき 7 ……………………………………………………………………………中村 明承 7 ……………………………………………………………………………佐藤佳年子 8 ……………………………………………………………………………幡鎌 暁子 8 共同利用のお知らせ 平成17年度 〈通年〉 共同利用採択課題一覧……………………………………………… 8 センター日誌…………………………………………………………………………………… 9 人事消息………………………………………………………………………………………… 10 委員会だより…………………………………………………………………………………… 10 委員会名簿……………………………………………………………………………………… 11 訂正とお詫び…………………………………………………………………………………… 11 編集後記 今年度、センターニュース編集委員になりました。メスバウアー分光法や放射 化分析などを用いています。メスバウアー分光法の国際会議は2年に一度開かれて いますが、今年はフランスのモンペリエで開催されます。フランスサッカーリー グのモンペリエには昨年、現在セレッソ大阪の広山望選手が在籍していましたが、 モンペリエは2部リーグに降格してしまいました。一方、今年、中田浩二選手がト ルシエ監督率いるマルセイユに移籍しました。また、来期の1部昇格を決めたルマ ンの松井大輔選手が完全移籍を果たしたそうです。サッカーでも MATSUI が世界 的に活躍するといいですね。 (久野章仁) 東京大学アイソトープ総合センターニュース VOL. 36 NO. 1 2005年6月24日発行 編集発行人 佐藤隆雄 〒113-0032 東京都文京区弥生2丁目11番16号 東京大学アイソトープ総合センター 03(5841) 2881 ホームページ http://www.ric.u-tokyo.ac.jp/