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事 業 報 告 書 - ブログ/新着記事一覧
ワン・ワールド・フェスティバル 2008 事 業 報 告 書 ワン・ワールド・フェスティバル実行委員会 <目 次> 1.事業の背景………………… 2p 2.事業の目的………………… 3p 3.事業の概要………………… 4p 4.プログラム報告…………… 6p 5.収支決算書………………… 48p 6.監査報告書………………… 50p 7.事業の評価………………… 52p 8.アンケート集計…………… 56p 9.掲載記事 10.広報チラシ、パンフレット 11.出展団体一覧 - 1 - 1.事業の背景 環境破壊、人権抑圧、民族紛争、難民、貧困など国際社会は大きな課題を抱え、それらは 年々、深刻化しています。平和、人権、環境、貧困など、地球規模の課題は、それ自体が単 独で存在しているのではなく、豊かさを享受している私たちの日々の生活や認識の仕方と深 く関わり合っています。課題解決のためには、市民一人ひとりが自らの問題としてとらえ、 考え、行動しなければなりません。 そこで、市民に広く国際協力の大切さを認識してもらい、活動に参加してもらう機会を提 供しようと、関西を中心に国際協力に携わっているNGO、国際機関、自治体、企業などが 協力して、1993年から毎年、国際協力の催し「ワン・ワールド・フェスティバル(以下、O WF)」を開催してきました。 初回から第6回は、政府系の国際機関や自治体設立の財団、経済団体等で構成された実行 委員会が主催し、運営を関西国際交流団体協議会が企画受託、本協議会会員で構成する運営 委員会が担うというかたちで開催しました。1998年度のOWFが終了した時点で同実行委員 会は終結しました。当初から、開催は数回の予定で、同実行委員会としての役割は終了し、 これからはNGOが主体となって開催してほしいとの見解でした。そこで、旧運営委員会を 中心に出展団体等の意見も聞きながら、継続するべきか否かの話し合いを行い、OWFを継 続していく意義と必要性があるとの認識に立って、1999年度より、関西国際交流団体協議会 が新たに実行委員会を結成して主催するようになりました。海外援助だけでなく、留学生や 研修生の受け入れ、人権擁護、開発教育、国際交流など多様な活動の団体、さらに、NGO だけでなく、自治体設立の国際交流協会、国際機関、NPOなどさまざまな団体の参加によ って、プログラムに広がりが生まれ、参加者の促進につながりました。 2002年度に第10回の節目を終えたのを機に、OWFに協力・参加いただいた団体・機関の 方々に本事業についての意見を伺い、検討した結果、多様な団体・機関が一堂に会して活動 を紹介する関西地域唯一の機会として、継続開催を希望する声が大変高いことから、引き続 き継続して開催することとしました。 2008年には日本でG8サミットが開催され、貧困問題や環境問題など地球規模の諸課題が サミットの主要な議題となりました。OWFにおいても、G8日本開催を重要な機会と位置 づけ、2007年度のプログラムに反映してきました。 しかし、貧困撲滅などの課題解決のためには、多様なセクターの協働による継続的な取り 組みが必要です。私たちはこうした観点から、実行委員会をNGO/NPOやODA実施機 関、教育機関、自治体設立の財団、社会貢献を行っている企業など多セクターで構成し、プ ログラムにおいては、公募性を導入し、各団体が日常推進している取り組みをより効果的に 紹介する機会とするなど、多様な団体や世代が積極的に参加し、フェスティバル当日だけで なく、事後につながる発展性のあるものをめざしていきたいと考えております。 - 2 - 2.事業の目的 日本の国際協力活動を活発化し、より充実した活動を展開していくためには、NGO/N POやODA実施機関、国際機関、地方自治体、企業、教育機関などとの連携・協働が重要 であり、NGO/NPO自身も組織基盤を強化し、専門性を高めることが求められています。 また、国際協力活動の裾野を広げるためには、開発途上国の状況とそれを生み出す原因を理 解し、解決するために何ができるかを考える教育(開発教育、地球市民教育等)の促進が重 要です。さらに、市民一人ひとりがさまざまなかたちで活動に参加したり、行動するために は、情報の提供やボランティア環境の整備、ネットワーク化が求められています。 そうした観点から、本事業の目的を下記のように設定しました。 (1)地球規模の課題や地域社会の課題への市民の意識とライフスタイルの変革の促進 (2)課題解決への市民の参加促進 (3)開発教育の促進 (4)ボランティア活動の促進 (5)異(多)文化理解の促進 (6)環境問題への意識の向上と活動の促進 (7)NGO/NPO間の連携・協働の促進 (8)NGO/NPOとODA実施機関の連携 (9)NGO/NPOと教育機関との連携・協働 (10)NGO/NPOと行政機関との連携・協働 (11)NGO/NPOと企業・経済団体との連携・協働 (12)NGO/NPOの力量と意識の向上 (13)ネットワークの促進 こうしたことは短期間で達成できるものではありません。本フェスティバルを通して、多 くの人々がさまざまな団体・機関と出会い、情報と出会い、人と出会って、今後につなげる ための「きっかけ」や「場(機会)」となることをめざしています。 - 3 - 3.事業の概要 (1)名 称 「ワン・ワールド・フェスティバル」 (2)テ ー マ 「共に生きる世界をつくるために (3)開 催 日 2008年12月20日(土)・21日(日) (4)開催場所 大阪国際交流センター(大阪市天王寺区上本町8丁目2−6) (5)主 ワン・ワールド・フェスティバル実行委員会 催 一人ひとりができること」 <構成団体>(社)アジア協会アジア友の会 (財)アジア・太平洋人権情報センター インター・コミュニカ・大阪 インターナショクナル (財)オイスカ関西総支部 大阪ガス(株) (特活)大阪環境カウンセラー協会 (財)大阪国際交流センター (財)大阪府国際交流財団 (財)大阪YMCA 関西電力(株) (独法)国際協力機構大阪国際センター 国際文化交流協会 (特活)ごみゼロネット大阪 在日コリアン青年連合 JAYN(Japan Africa Youth Network) (特活)地域環境デザイン研究所ECOTONE 帝塚山学院大学国際理解研究所 (特活)南東アジア交流協会 (社)日本国際民間協力会NICCO フェアトレード・サマサマ (特活)フリー・ザ・チルドレン・ジャパン (以上、22団体) 委 員 長 内 田 弘 志・(財)大阪YMCA 副委員長 康 利 行・在日コリアン青年連合 青 木 祐 史・(特活)地域環境デザイン研究所ecotone 監 事 泉 井 実 香・(財)大阪国際交流センター 松井 淳太郎・(特活)ごみゼロネット大阪 - 4 - (6)協 力 外務省 (7)協 賛 伊藤ハム(株) (株)ウエシマコーヒーフーズ 大阪ガス(株) 大阪府生活協同組合連合会 (社)大阪労働者福祉協議会 関西電力(株) 近畿労働金庫 (株)近鉄百貨店 (財)国際開発高等教育機構 (財)国際協力推進協会 国連環境計画/国際環境技術センター 三洋電機(株) シャープ(株) (宗)真如苑 住友生命保険(相) 全労済大阪府本部 (財)太平洋人材交流センター (財)大遊協国際交流・援助・研究協会 (株)髙島屋 (財)地球環境センター (財)日本国際協力システム (財)日本国際協力センター 日本生命保険(相) パナソニック(株) (五十音順) (8)運営協力 エスペック(株)、(株)大塚商会、サラヤ(株)、富士ゼロックス(株) (9)後 総務省、文部科学省、経済産業省、環境省、近畿経済産業局、大阪府、 援 大阪市、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、大阪府PTA協議会、 大阪市PTA協議会、大阪商工会議所、(社)関西経済連合会、 (社)関西経済同友会、連合大阪、(株)ゆうちょ銀行大阪支店、 (独法)国際交流基金、(財)自治体国際化協会、 (財)ユネスコ・アジア文化センター、(財)大阪21世紀協会、 (財)大学コンソーシアム京都、(特活)大学コンソーシアム大阪、 (特活)南大阪地域大学コンソーシアム (10)事 務 局 ワン・ワールド・フェスティバル実行委員会事務局 〒543-0001 大阪市天王寺区上本町8−2―6 大阪国際交流センター2階 特定非営利活動法人関西国際交流団体協議会内 TEL 06-6773-0256 FAX 06-6773-8422 E-mail onefes@interpeople.or.jp http://www.interpeople.or.jp ブログ http://blog.canpan.info/owf/ - 5 - 4.プログラム報告 【活動紹介展】 ■NGO/NPO活動紹介展 主に関西に拠点を置いて活動するNGO/NPOが一堂に会し、団体ごとにブースでその 活動を紹介した。1階は「体験型」「交流型」、2階は「対話型」「活動へのきっかけづく り」というコンセプト設定をし、来場者の視点からわかりやすく、活動内容やテーマに沿っ て各ブースを配置した。ブースでの展示や活動紹介の内容もそれに合わせた工夫がなされた。 出展=95団体 (特活)アースウォッチ・ジャパン (特活)アーユス=仏教国際協力ネットワーク(アーユス) (特活)アクセス=共生社会をめざす地球市民の会(ACCE) (財)アジア・アフリカ国際奉仕財団(AIV) (社)アジア協会アジア友の会(JAFS) アジアセンター21 アジア図書館(ACCO) (財)アジア・太平洋人権情報センター(HURIGHTS OSAKA) (財)アジア福祉教育財団難民事業本部関西支部(RHQ) (特活)アジアボランティアセンター(AVC) アフラ・ジャパン(AHURA JAPAN) (特活)アフリカ地域開発市民の会(CanDo) (特活)AMDA (特活)AMDA国際医療情報センター関西 (特活)AMDA社会開発機構(AMDA MINDS) (社)アムネスティ・インターナショナル日本関西連絡会(AI) アンナプルナ脳神経センター医療協力会(AANI) (特活)いこま国際交流協会 インター・コミュニカ・大阪(ICO) インターナショクナル (特活)インドマイトリの会 (特活)ACE Eco−Habitat 関西学院 NTT労働組合 フェアトレード学生ネットワーク(FTSN)関西 (財)オイスカ関西総支部 (特活)大阪アーツアポリア (財)大阪国際交流センター(i.house) 大阪市青少年国際交流協議会(O・Y・I・F) (特活)大阪日本トルコ協会 (財)大阪府国際交流財団(OFIX) (特活)大阪府日本中国友好協会 (社)大阪南太平洋協会(ASPA) (財)大阪YMCA (財)大阪YWCA (特活)かものはしプロジェクト カルナーの会 (特活)関西NGO協議会(KNC) - 6 - (特活)関西国際交流団体協議会(KNA) 関西日中交流懇談会 関西ボリビア人会(ARBK) カンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC) 北朝鮮難民救援基金 近畿ユネスコ連絡協議会 くさか基金 CLUB GEORDIE ケアリング フォーザ フューチャー ファンデーション ジャパン(CFF) 言語交流研究所ヒッポファミリークラブ(LEX) (特活)国際エンゼル協会(IAA) (特活)国際交流の会とよなか(TIFA) (特活)国際子ども権利センター大阪事務所(C−Rightsシーライツ) (特活)国際生涯学習文化センター(OCC) (特活)ごみゼロネット大阪 在日コリアン青年連合(KEY) ザンジバル柔道基金 (特活)C.P.I.関西教育里親会関西連絡協議会 (特活)JHP・学校をつくる会(JHP) (特活)シャプラニール=市民による海外協力の会(シャプラニール) 自立のための道具の会(TFSR−KYOTO) すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK) (社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ) (財)太平洋人材交流センター(PREX) (財)大遊協国際交流・援助・研究協会 適正技術支援プロジェクト(ソクサバイ JAPAN) てのひらー人身売買に立ち向かう会 (特活)テラ・ルネッサンス(テラ・ルネ) トゥマイニ・ニュンバーニ (特活)NICE 日本国際ワークキャンプセンター(NICE) (特活)南東アジア交流協会(SAEA−JAPAN) (特活)日本ウミガメ協議会(STAJ) (特活)日本クリニクラウン協会(JCCA) 日本国際学生協会(ISA) (特活)日本国際ボランティアセンター(JVC) (社)日本国際民間協力会NICCO 日本ビルマ救援センター(BRC−J) (財)日本フォスター・プラン協会(プラン・ジャパン) (特活)日本ブルキナファソ友好協会西日本支部(JBFA) ニランジャナ セワ サンガ ネパールで野球「ラリグラスの会」 (特活)パレスチナ子どものキャンペーン大阪連絡所(CCP) (特活)BHNテレコム支援協議会(BHN) (財)PHD協会(PHD) ビッグイシュー日本 ヒランガニ・ンゴタンド - 7 - フェアトレード・プロモーターズ(FTP) プランなにわ交流会 (特活)フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ) ベトナムの「子どもの家」を支える会京滋YOUの会(JASS) (特活)まゆみ基金 (特活)モンゴルパートナーシップ研究所(MoPI) ユニフェム大阪 RAFIQ在日難民との共生ネットワーク 留学生さとおやの会 ルワンダファミリー レディス・ソサエティ ワイズメンズクラブ国際協会大阪西ワイズメンズクラブ <事業の評価> ① 屋内会場の制約上、出展可能な数に制限があるが、出展団体数は最大規模を達成。 ② 学生の試験時期と重なる2月の開催から12月に時期を変更したこともあり、学生や 若者を中心とする団体が一層増加し、裾野の広がりを感じる。一方で、キリスト教を 基盤とする団体の中には、この時期の出展が難しいところもあったり、年末で多忙を 極める団体もあり、例年、出展している団体が出ることができなかったことは課題と して残った。 ③ 関西だけでなく、東京に本部を置く団体や、支援者が関西地域で団体を立ち上げて出 展するなど、関西の枠を超えた催しとなりつつある。 ④ 1階アトリウムと2階大会議室をコンセプト設定し、団体の活動内容に沿ってレイア ウトを工夫し、来場者の動線を考えて各団体を配置した。 ⑤ 出展数の増加とともに、参加団体の活動内容も一層多様化し、NGO/NPOの幅広 い活動を紹介することができた。アートや福祉などの分野で国際交流・協力活動に取 り組む団体の出展方法や来場者とのコミュニケーションから学びにもつながっている。 ⑥ 規模の小さな団体など、日常、広報が課題の団体にとっては、熱心な来場者と出会う ことができる貴重な機会として事業の柱と位置づけているところもあり、事後のレポ ートからはよい広報の機会となったという声が多い。結果、市民にNGO/NPOの 多様性、国際交流・協力活動の取り組みへの理解を深めてもらうとともに、会員やボ ランティア、協力者などの支援者づくりにつながるものとなっている。 ⑦ 出展団体の担当者には、責任者や職員とともにボランティアも多く、その割合は増加 している。ボランティアと協力して参加することで、ボランティアの活動機会の広が りや国際協力の裾野の拡大につながっている。 ⑧ 出展団体の活動紹介内容に差が大きく、 来場者との対話が充分できていない団 体もある。物品販売を行う団体も多く、 食品販売については表示を徹底したが、 販売される物品の持つ意味や資金がど のように活動につながっているかなど、 来場者への適切な情報提供が団体の信 頼性向上と支援者拡大につながること を再認識する場としたい。 - 8 - ■ODA実施機関・政府機関活動紹介展 ODA実施を担う政府機関や国際機関、政府レベルの国際文化交流や教員の海外派遣、 自治体レベルの国際交流・協力活動を推進する機関が団体ごとではなく、前回に引き続き、 合同ブースを設置して活動紹介を行った。合同ブースでは、参加8機関が各機関のパネル 展示や資料配布を行うとともに、合同ブース入口には、各機関の関係や役割について整理 したODA実施体制図を掲示して国際協力へのオールジャパンでの取り組みをアピールし たほか、2004年12月に起こったスマトラ沖大地震およびインド洋津波被害への支援に関す る各組織の活動を順に紹介するツアーを実施し、市民にわかりやすい情報提供に努めた。 出展=8機関・団体 外務省(MOFA) (財)国際開発高等教育機構(FASID) (独法)国際協力機構大阪国際センター(JICA大阪) (財)国際協力推進協会国際協力プラザ(APIC) (独法)国際交流基金関西国際センター (財)自治体国際化協会市民国際プラザ(CLAIR) (財)日本国際協力システム(JICS) (財)日本国際協力センター関西支所(JICE) <事業の評価> ① ODA実施を担う機関や政府機関が一堂に会して活動紹介を行うことで、各機関の役 割の違いや活動内容について理解する機会となった。 ② 前回より各ブースで活動紹介を行う方法から、ブースの壁を取り払って合同ブースと する展示方法を導入し、ツアーを企画して各機関をまわったり、ツアーのストーリー に合わせたレイアウトとしたり、各機関の役割やつながりを紹介する実施体制図を合 同で作成したりするなど、来場者を惹きつける工夫が行われた。ツアーへの参加者も 多く、共通の具体的なテーマを「スマトラ沖大地震およびインド洋津波被害への支援」 と設定したことで、よりわかりやすく各機関の活動への理解を促せた。参加機関から も、ツアーを企画することで、各団体の事業について理解を深めるきっかけとなり、 一体感が増してきたとの関係者の声もあった。 ③ ツアーへの参加者や合同ブースへの訪問者も前回のスタンプラリー以上に多く、来場 者からも、ODAや政府機関の活動というと堅苦しく難しい印象をもっていたが、各 機関のつながりや役割がわかりやす く興味をもったとのコメントや、就職 活動を始めた学生の来訪も多く、好評 であった。 ④ 課題としては、出展団体に共通する具 体的なツアーのテーマを見つけるこ との難しさや、イベントの性質上、同 じフロアで民族音楽・舞踊のステージ が行われており、じっくり映像を見た り話を聞いたりすることが難しいこ とが挙げられる。 - 9 - ■国際機関活動紹介展 日本に事務所を開設している国連機関・国際機関が機関ごとにブースで活動を紹介し、市 民への情報提供と理解の促進に努めた。ODA実施機関・政府機関と同じ1階フロアで活動 紹介がなされた。 出展=10機関・団体 アジア開発銀行(ADB) 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域事務所 国際労働機関(ILO)駐日事務所/(財)日本ILO協会 国連開発計画(UNDP)東京事務所/国連ボランティア計画(UNV) 国連環境計画(UNEP)/国際環境技術センター(IETC) 国連国際防災戦略事務局兵庫事務所(UN/ISDR) 国連人道問題調整事務所・神戸(OCHA Kobe) 世界銀行東京事務所 (財)地球環境センター(GEC) 日本ユニセフ協会大阪支部(UNICEF OSAKA) <事業の評価> ① 国連機関・国際機関は、名前は知っていても事務所の存在や日本国内における活動が 十分知られていないところもあり、本フェスティバルに参加することで、市民の理解 が促進された。 ② ブースへの出展だけでなく、プログラムを企画するなど、活動紹介やフェスティバル への参加の形態に広がりが見られる。 ③ 東京に事務所を置く機関が多く、普段、話をする機会のない機関だけに、出展への評 価も高い。 ④ ブースの出展やプログラム企画に、関西の支援者やインターン、ボランティアの学生 が協力する機関もあり、フェスティバルへの参加が人材育成の機会となっていること が伺える。 ⑤ 国際協力に関心のある若者の中には、国連機関・国際機関への就職を希望する人も多 く、出展により、関係者から採用などの話を聞けたことに満足度が高かった。 - 10 - ■国際協力に関する人材育成機関の活動紹介展 専門学校や大学などの高等教育機関では国際関係学や国際協力、異文化理解、開発教育、 公共政策、NGO/NPO、ボランティアなどの科目を開講したり、社会に開かれた大学を めざし、国際協力分野やNGO/NPOで働く社会人を対象とした大学院を開設したりする など、人材育成に努めている。また、近年、大学内にボランティアセンターやインターンシ ップオフィスが設置される機関が増えており、関心が高まっている。中には、学生が行う活 動をサポートする動きや、大学が国際協力活動に直接取り組むケースも出てきている。しか し、そうした活動への理解はまだまだ十分とはいえないことから、高等教育機関が出展し、 取り組みを紹介した。 出展=1機関 立命館大学国際部国際協力事業課 <事業の評価> ① 先駆的に国際協力活動に直接取り組んでいる教育機関が出展し、教育機関とその学生 が取り組んでいる活動を学外に紹介する内容の出展となった。出展を重ねることで、 他のNGO/NPOとの連携や人材育成にもつながる萌芽がみられる。 ② 12月の開催に変更したことで、年末の多忙な時期にあたる機関もあり、出展数は限 られたものとなった。人材育成やボランティア活動の促進、教育機関とNGO/NP O等との連携という観点から、ボランティアセンターや学生の国際協力活動、学生N GO/NPOの関心は来場者や出展団体からも高く、出展数が増加するような展開が 望まれる。 - 11 - ■企業の社会貢献活動紹介展 国際協力や環境保全、 NGO/NPOの活動支援、社会貢献活動などを行っている企業が、 それぞれの取り組みを、「環境」「ボランティア」「子ども支援」等のテーマを設定して、 パネルやパンフレット、ポスター等で展示したほか、各社の環境報告書や社会貢献活動・C SR報告書なども設置して紹介した。また、担当者を配置して来場者の質問や相談に応えた。 出展=11社 アサヒビール(株) 伊藤ハム(株) 大阪ガス(株) 関西電力(株) 近畿労働金庫 三洋電機(株) シャープ(株) 住友生命保険(相) (株)髙島屋 パナソニック(株) 三井住友海上火災保険(株) <事業の評価> ① 会場を前回に引き続き、大会議室内のNGO/NPO活動紹介展と同一会場とした。 NGO/NPO活動紹介展への人の流れに沿って来場者が展示を見ることができ、多 くの人の目に触れる場所で、多数の来訪者があった。 ② 1社毎にブースを設けて各社の取り組みを紹介する形態ではなく、企業の取り組み自 体への理解を促進するという観点から、7つのテーマを設定して展示する方法は、企 業の社会貢献活動への理解と意義を深めることにつながったといえる。 ③ 多数の来訪者がある一方で、NGO/NPO活動紹介展に比べて、人員の配置も少な く、来場者からは展示を見るにとどまり、もっと担当者と話をしたいとの声も聞かれ た。企業の社会的責任(CSR)の観点から社会貢献活動への積極的取り組みや地域 社会、NGO/NPO活動との連携・協働が言われ、そうしたテーマのプログラムが フェスティバル内で行われてきており、多セクターが一堂に会する機会を活かし、出 展企業には、NGO/NPOと連携した事業に焦点をあてた紹介や、出展方法の一層 の工夫が期待される。 - 12 - ■「ワン・ワールド・フェスティバル/国際協力ひろば」特別講演 テーマ=「子どもたちは世界を結ぶ・絆(きずな)」 目 的=環境破壊、貧困、民族紛争など地球規模の課題を知り、国際機関や政府機関、 NGO/NPOなど多様な国際協力活動についての理解を深める。 日 時=12月20日(土)13時30分∼15時 会 場=大ホール 講 師=KONISHIKIさん 司 会=林マオさん(読売テレビアナウンサー) 報 告=白木朋子さん(児童労働を考えるNGO・ACE) 共 催=読売新聞大阪本社等「国際協力ひろば」 参加者=622人 内 容=現役力士時代から「KONISHIKIキッズ基金」を創設し、音楽活動をはじめ さまざまな活動を通じて、日本とハワイの子どもたちの未来をバックアップしてい る講師が、子どもたちが持つ可能性や私たちにできる身近な国際協力について語っ た。講演の前に、児童労働を考えるNGO・ACE事務局長の白木朋子さんが現状 報告を行った。当日、会場からKONISHIKIさんに多くの質問があったが、 参加申込時にも多数寄せられ、人材育成への関心の高さを反映したものとなった。 <事業の評価> ① KONISHIKIさんの講演から「自然体で取り組む姿勢」や「身の回りでできるこ とからすることが大切」ということを再認識できた、共感するところが多かった、ボラ ンティア精神を学んだという声があり、参加者が一歩を踏み出すのを後押しする内容と なった。 ② 児童労働を考えるNGO・ACEの白木事務局長から、NGOが取り組んでいる内容を はじめ、世界の子どもたちの現状報告があり、参加者の理解を一層促進した。 ③ アンケートからは「KONISHIKIキッズ基金についてもっと知りたかった」「も っと具体的に活動内容を説明してほしかった」といった意見があったが、具体的な活動 への関心と、そこから私にできることを見つけようとする意欲の表れと思われる。 ④ 共催のシンポジウムとして9回目の開催となったが、アンケートからは、「ワン・ワー ルド・フェスティバルの会場をすでに見た(他のプログラムにも参加した)」「これか ら見る」という意見が全体の87%あり、共催の相乗効果があると思われる。 - 13 - ■シンポジウム「国際協力について語ろう!」 テーマ=「日本の国際協力の新たなフロンティア−官民連携による途上国支援」 目 的=持続的開発や貧困削減のために、企業の社会的責任(CSR)を意識した開発分野 での社会貢献活動の増加やBOPビジネス、援助ではなく民間による事業を通した 支援に注目が集まっている。途上国の民間セクターの成長が生活の向上に貢献する ことが期待され、すでにUNDPや世界銀行での取り組み事例もあるが、事業を通 した途上国支援とはどういったものか、また、民間企業の資金や技術、人材と、O DAや援助機関、NGOの開発の経験とが相乗効果を生み出すための連携にはどう 取り組むべきか、それぞれの立場から考える。 日 時=12月21日(日)14時∼16時 会 場=3階中会議室「銀杏」 パネリスト=黒田かをりさん(CSOネットワーク共同事業責任者) 山田彰さん(外務省国際協力局参事官) 大森功一さん(世界銀行駐日事務所広報担当官)※コーディネーターと兼任 共 催=外務省 参加者=約60人 内 容=コーディネーターを兼任する大森さんから、 本日のシンポジウムのテーマについて、 「日本の国際協力の新たなフロンティア」と「官民連携による途上国支援」が挙げ られた。その上で論点が3つ提示され、1.「日本の」国際協力について参加者一人 ひとりの接点も含めて考える、2.今までになかったもの、今変わりつつあるもの、 将来に向かって新しいもの、そしてそのために必要なことという「新たなフロンテ ィア」を議論のテーマとする、3.「官民連携」について―民には、市民社会と民間 企業の2つの領域があり、それらと政府・行政との連携について議論を深めていき たいとの説明があった。 まず、山田参事官から経歴と「奥・井ノ上イラク子ども基金」というNGO活動 もやっていることの紹介に続き、黒田さんから、ISO26000や「社会的責任向上の ためのNPO/NGOネットワーク」などの活動を紹介した。 内容に入ると、3人のパネリストそれぞれの立場から発言があり、山田参事官か らは、ODAはその国の形を表しており、ODAがピーク時から4割減の現状に危 機感を持っているが、そんな中、国際協力にいろんな人が幅広く参加する時代にな っている。だからこそ「日本のNGOは人的・財政的基盤をもつ、強いNGOにな ってほしい」とのメッセージが出された。また、官民連携のもう一つの主役は民間 企業であり、今後、接点はさらに広がり、アフリカ諸国からの期待も大きいとの説 明があった。続いて、黒田さんから、マルチステークホルダーやトリプルボトムラ インなど、CSRをめぐる議論でキーワードとなる言葉の紹介があり、いろんなア クターが入ることでプロセスが透明に保たれる確率が高いことや、持続可能な社会 の実現に向けて、環境保護、人権の尊重といった普遍的な価値基準を世界のあらゆ る組織に浸透させることの重要性が、 途上国における官民連携と関連して語られた。 最後に大森さんから、従来、当たり前と思われている枠組みを再考する段階にある ことが指摘され、途上国の中にも途上国を支援する国が出てきていることや、途上 国NGOと国際機関との連携が増えていることが例示され、幅広いパートナーシッ プによる連携の重要性を訴えられた。 その他、JICAの統合による「現場主義」重視の意味や、イシューごとに専門 性を高めているNGOに求められるマクロな視点、セクター内連携や中間支援組織 が果たす役割の重要性、NGOの情報発信や対案提示の重要性や途上国のボトムオ ブピラミッドによるビジネスの取り組みなどについて意見が交わされ、参加者の質 疑も受けて議論を深めた。 - 14 - <事業の評価> ①「ワン・ワールド・フェスティバル」の中で「国際協力について語ろう!」を開催したこ とは、別途開催するより、国際協力に関心の高い市民が多く会場に来場しているというこ と、また、関西の主要NGOが一堂に会しており、NGOの参加も得やすいことから、今 回も市民やNGO関係者の積極的な参加が得られた。 ②「官民連携による途上国支援」と「新たなフロンティア」というテーマに対して、ODA、 NGO、国際機関のそれぞれの立場から、現状や重要な考え方やキーワード、課題につい て発言があり、具体的な事例を示しながらの説明は、来場者の理解を深め、途上国支援に ODAやNGOがどう取り組むかだけでなく、企業の社会的責任やCSRの重要性、日本 のNGOが人的・財政的基盤を強くし、情報発信や幅広い連携に取り組むことが必要とい う議論に発展した。 ③「官民連携」の中で、民間企業の果たす役割や可能性についても議論がなされ、従来、国 際協力のアクターとして十分議論される機会がなかった民間企業について焦点をあてるこ とができた。また、こうした議論は東京に比べ、関西では機会が少なく、本フェスティバ ルでテーマとしてとりあげることで貴重な発信の場となった。 ④市民対話では、質問や意見が限られたものとなったが、議論を深める内容もあり、来場者 の関心の高さを伺わせるとともに、こうした機会の必要性と重要性を再認識させられた。 ⑤フェスティバル会場で、「ODA民間モニター報告会」や「NGO/NPOの多様なワー クショップや活動報告」等も開催され、本シンポジウムで議論された、従来の枠組みを超 えた国際協力の取り組みや連携・協働を内容に含むプログラムが展開され、参加者の理解 を促進する相乗効果が発揮された。 - 15 - ■「日本ブラジル交流年」記念トークイベント テーマ=異文化大国ブラジルに挑戦する21世紀日本の「内なる国際化」 目 的=日本人のブラジル移住100周年を記念した「日本ブラジル交流年」に際し、日系移民 の歴史について理解を促進し、日本に住む日系ブラジル人に焦点をあて、現代日本 の多文化共生社会づくりや、両国の多文化共生社会のあり方について考える。 日 時=12月21日(日)11時∼13時 会 場=3階中会議室「銀杏」 講 師=岡田茂男さん (ダイキン工業株式会社グローバル戦略本部顧問・大阪・サンパウロ姉妹都市協会副会長) 高橋研一さん(北里大学大学院医療系研究科客員教授) 南谷かおりさん(りんくう総合医療センター健康管理センター長・国際外来担当医) 林田雅至さん(大阪大学コミュニケーションデザインセンター教授)※コーディネーター 共 催=大阪・サンパウロ姉妹都市協会 参加者=65人 内 容=各パネリストが順番に、現地を訪問したり、働いたり、生まれたり、それぞれの経 験から、ブラジルや日本との関わりでポイントとなる点を中心に発表。その後、コ ーディネーターから質問を投げかけながら議論を深めた。質疑応答では、会場から の意見や質問に各パネリストが対応し、討議が広がる場面があり、一方的なトーク セッションに終始せず、日本におけ る多文化共生社会のあり方や課題に ついて、フロアを巻き込んで「共に 考える」ものとなった。多文化共生 や移民の歴史、ブラジルに関心のあ る参加者も多く、講師の実体験に基 づいたリアリティのある話で、「本 には書かれていない最新の状況を理 解することができた」「実体験され た方の話は重みがあった」「内なる 国際化は重要なテーマ」とのコメン トがあった。 ■ブラジル日本移民100周年記念写真展 日 会 共 内 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 場=3階通路 催=大阪・サンパウロ姉妹都市協会 容=「新世界に渡った日本人」をテーマに 写真展を開催。それぞれの写真には移 民のストーリーがあり、多くの来場者 が立ち止まって熱心に見入っていた。 - 16 - ■ユネスコの無形文化遺産の保存活動 日 時=12月20日(土)13時∼14時30分 会 場=3階中会議室「銀杏」 共 催=近畿ユネスコ協議会 参加者=60人 内 容=ユネスコが推進している無形文化 遺産保存活動についての解説と、 能のルーツと言われる大阪・八尾 の「高安能」、日本最古の民衆踊 りの「住吉踊り」の実演。限られ た時間ではあったが理想的な内容 で、人間国宝の出演者もあり、力 演が際立っていて感動したとの声 が圧倒的に多かった。無形文化遺 産をテーマとしたプログラムは、 本フェスティバルでは初めての試 みでもあり、日頃、実際にその実演を見たり、文化遺産と異文化理解・国際理解や 国際協力活動のつながりについて考えたりする機会も少なく、 貴重な機会となった。 ■CSRな買い物で企業を変える 目 的=企業の評価基準としてのCSRの考え方は広がっているが、「企業への要求」が一 般的で、市民やCSR報告書読者のリテラシーは向上しつつあるが、買い手として の行動変容に影響を及ぼしているとは言い難い。そのギャップを埋めるため、「買 い物とは企業に対する投票行動である」ことを理解し、実感を伴った形で、買い手 のCSRリテラシーの向上をはかることが必要である。そのために、買い手の視点 からCSRの評価基準を読み解き、「企業への要求」から「自己の行動変革」を促 すための気づきの機会を提供する。 日 時=12月21日(日)12時30分∼14時 会 場=2階会議室 講 師=田村太郎さん(ダイバーシティ研究所) ファシリテーター=水谷綾さん(大阪ボランティア協会) 共 催=CSRを応援するNPO・市民ネットワーク 参加者=40人 内 容=講師によるミニレクチャー「買い物上 手になるためのCSRの基礎知識」の 後、ファシリテーターによるワークシ ョップ「私なら、この企業をえらびま す」を実施。目標としていたサンプル 数を大幅に上回る参加があり、参加者 から「軍需など、CSRに関する新し い視点を得ることができた」とのコメ ントもあるなど、好評だった。一方、 参加者の属性も多様で、関心も多岐に わたり、評価の一定の方向性を得ることが難しかったことや、時間の制約もあって 「やや消化不良」との声もあった。 - 17 - ■映画上映 「世界人権宣言60周年」を迎えた2008年、ワン・ワールド・フェスティバルでは映画を 通して人権について考えました。人権や貧困問題、紛争、難民、児童労働などに問題意識 を持っている各団体がお薦めする、既存の映画館では上映される機会の少ない映画プログ ラム。映画によってトークイベントを行ったり、観客との意見交換を行ったりした。 運 営=(特活)大阪アーツアポリア 「ふるさとをください」 目 的=12月は全国各地で障がい者週間行事が行われる。それにちなみ、人権啓発映画とし て評価の高い本映画の上映を通して、 できるだけ数多くの来場者に鑑賞してもらい、 人権について考えるきっかけとする。 日 時=12月20日(土)10時30分∼12時05分、上映時間94分 言 語=日本語(字幕付) 監 督=冨永憲治 配 給=映画「ふるさとをください」製作委員会 会 場=小ホール 企 画=大阪ガス、関西電力、オージーかんでん共同企画 参加者=64人 内 容=和歌山の美しい自然を背景に、障がい者が共に働くことで、暮らしやすい地域づく りをめざす共同作業所の人々と、地域で暮らす人々を主人公にした心温まる物語。 ジェームス三木が脚本、出演は大路恵美、ベンガル、藤田弓子ら。参加者からは、 感銘を受けた、涙がこぼれて止まらなかった、ストーリーに引き込まれ、障がい者 に関わる人々の想いが結集し、自然と考えるきっかけとなったとの意見があった。 「ダルフール・ナウ」 目 的=ハリウッド・スターだけでなく、誰でも活動に参加でき、市民の活動によってたく さんの人を変えることができることを知る。どうすれば変化を起こせるかを見つけ るきっかけとする。 日 時=12月20日(土)12時40分∼14時20分、上映時間98分 言 語=英語字幕(日本語字幕なし) 監 督=テッド・ブラウン 配 給=ワーナー・インディペンデント・ピクチャーズ パーティシパント・プロダクションズ 会 場=小ホール 企 画=(社)アムネスティ・インターナショナル日本関西連絡会 参加者=84人 内 容=スーダンのダルフール紛争を止めるために活動する市民活動家、国際刑事裁判所の 検察官、スーダン反政府軍兵士、ダルフールの村長、世界食糧計画職員、俳優の6 人を追ったドキュメンタリー(英語字幕)。映画上映だけでなく、署名への協力や アムネスティブースへの訪問とアクションにつなげることができた。 参加者からは、 字幕が英語だったので、難しかったという声もあった。 - 18 - 女工哀歌(エレジー) 目 的=世界にはいまだに2億5,000万人もの子どもたちが児童労働に従事させられている。 もし、あなたのはいているジーンズが、ひどい職場で子どもたちが安い賃金で働か されて作っているとしたらどうするか、安い衣服の実態を知り、なぜ、それが日本 で報道されないのか、買い物の基準、安いだけで買っていいのかを再考する。 日 時=12月20日(土)15時∼17時30分、上映時間88分 言 語=日本語字幕付 監 督=ミカ・X・ペレド 配 給=エスパース・サロウ 会 場=小ホール 講 師=白木朋子さん(児童労働を考えるNGO・ACE事務局長) 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=55人 内 容=安価なジーンズの生産過程を追って、 中国の工場を密着取材したドキュメンタリー。 工場で働く10代の少女たちの日常生活に迫る。映画上映の後、講師から映画に見ら れたスウェットショップの現状、中国の労働法と現実との落差、児童労働を禁じる 国際法の解説、さらに現在進行形の児童労働の実態と、私たちが知らず知らずに買 っているモノが実は、途上国の劣悪な労働条件で作られていることを聞いた。遠い 世界のことではなく、 私たちが日常的に関わっていることを深く認識させられたが、 それを改善するために「私たちは何をすべきか」を深く考えるまでには時間の制約 があり、至らなかったのは今後の課題。 「ビルマ、パゴタの影で」 目 的=ビルマ(ミャンマー)は8つの部族、計135にも及ぶ民族が暮らす多民族国家。 軍事政権から逃れてきた人たちへのインタビューや報道されない現在のビルマの現 状を映し出す本映画を通して、民主化や軍事政権と少数民族について考える。 日 時=12月21日(日)10時∼12時、上映時間74分 言 語=英語&カレン語字幕(日本語字幕付) 監 督=アイリーヌ・マーティー 配 給=アップ・リンク 会 場=小ホール 講 師=宇田有三さん(フォトジャーナリスト) 企 画=日本ビルマ救援センター、フェアトレード・サマサマ 参加者=43人 内 容=タイ国境地帯の難民キャンプに住む少数民族たちへのインタビュー映像や、フォト ジャーナリストである講師による映画解説と現状報告を聞き、現在のビルマの現状 や難民キャンプ、人権について参加者とともに議論した。参加者からは、「今まで 知らなかったタイ国境のビルマ人について知ることができた」「軍事政権や人権侵 害について考えるきっかけとなった」とのコメントがあった。残念ながら時間の関 係で、予定していたサイクロン被災者支援報告ができなかった。 - 19 - 「Is this life?−インドの女の子たちの現実−」 目 的=インドをはじめとする開発途上国の女の子たちが置かれた厳しい現実を知り、女の 子たちを応援する行動につなげる。 日 時=12月21日(日)12時30分∼14時、上映時間60分 言 語=ヒンディー語(日本語字幕付) 会 場=小ホール 企 画=(財)日本フォスター・プラン協会(プラン・ジャパン) 参加者=205人 内 容=国際NGOプランで活躍するインドの子どもたちが撮影した短編ドキュメンタリー 映像から、「女の子の教育」「ダウリー(結婚持参金)」「家庭内暴力」「性的搾 取」などをテーマとする女の子に関する6作品(1本約10分)を上映。11歳で結婚 した女の子や家計を支えるために売春をする女の子たちが、自分たちを取り巻く厳 しい現実を語る内容で、アンケート136件中、「よかった」115件、「ふつう」10件、 「つまらなかった」2件、「無記入」9件で、「インドの女性の問題を知っていると 思っていたが、 子どもたち自身から教えてもらって本当の意味で知ることができた」 「知らなかったことをたくさん知った。他の人にも伝えて、自分でも何か行動を起 こしたい気持ちになった」とのコメントがあった。予定の2倍の参加者があり、知 るという意味で十分目標を達成するものとなった。 「すべての人間は自由で平等…」 目 的=ドイツ文化センターと財団「記憶・責任・未来」は2008年で60周年を迎える世界人 権宣言の「すべての人間は自由で平等」という第1条の趣旨をテーマに、国際ショ ートフィルム・コンペティションを開催。その292の応募作品から選ばれた作品を通 して、さまざまな観点から人の自由、平等や尊厳について考える。 日 時=12月21日(日)14時30分∼16時 作品名=「拘束」、16分、英語(日本語字幕付)、監督=Michael Masarof 「人間に関わること」、13分、ドイツ語(日本語字幕付)、監督=Eugen Schlegel、Christoph Willumeit 「階段での生活」、16分、ドイツ語(日本語字幕付)、監督=Sabine Zimmer、Sandra Budesheim 「ハムディとマリア」、20分、アラビア語(日本語字幕付)、監督=Timor Britva 配 給=ドイツ文化センター・大阪 会 場=小ホール ファシリテーター=田上時子さん(大阪府立女性総合センター事業コーディネーター) 企 画=ドイツ文化センター・大阪、(財)アジア・太平洋人権情報センター 参加者=74人 内 容=ドイツ文化センター所長のミヒャエル・シュレーンさんの挨拶の後、覚えのない嫌 疑をかけられた家族、世界人権宣言の歴史、ホームレスの人の生活、紛争により傷 ついた家族を取り上げた4作品を上映した。人権について考えるきっかけとなる映 像が提供でき、幅のある参加が得られたが、フリートークの時間が短く、発言数が 限られ十分な意見交換には至らなかったのは課題。 - 20 - ■ワークショップ「チョコレートの旅」「コーヒーカップをのぞいてみれば」 目 的=第一次産品の生産地と消費地、その両者を結ぶ経路を知ることで、日本も世界のグ ローバル化の中にあることを知り、グローバル化の弊害を是正するために何ができ るか、貿易の公正さ・フェアトレードの役割を認識する。 日 時=12月20日(土)11時∼12時15分 会 場=2階会議室 講 師=佐藤友紀さん(開発教育協会大阪事務所長)、小吹岳志さん(フェアトレード・サマサ マ事務局長)、フェアトレード学生ネットワーク(FTSN)関西 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=「チョコレートの旅」31人、「コーヒーカップをのぞいてみれば」28人 内 容=各テーブルに嗜好作物の写真を配り、何の作物かを考えた後、世界地図を配って産 地を答えたり、参加者とのコミュニケーションを多くとりながらプログラムを進め た。1枚200円のチョコレートに対して賃金はどのくらいか、グループワークを行っ て考えたり、チョコレートを試食しながらカカオ農家の貧困について映像を使って 説明したりした。 コーヒーのワークショップでも同様に、 製造過程の映像を見たり、 クイズを行ったり、コーヒーの試飲をしながら生産国の現状や先進国との関係につ いて考えた。最後に関西のフ ェアトレードショップの紹介 を、作成したマップを使って 行い、明日からすぐ行動に移 せるためのきっかけづくりと した。参加者は小学生から大 人まで幅広かったが、講師が 積極的にコミュニケーション をとって発言しやすい環境を つくり、リラックスした雰囲 気の中、議論を深めることが できた。 ■フェアトレード入門講座「なぜ フェアトレード なの?」 目 的=フェアトレードという言葉が先行している日本の現状を踏まえて世界の現状を知り、 問題解決手段の一つとしてのフェアトレードを学ぶ。日頃の買い物を再チェックし、 ライフスタイルを見直すきっかけとする。 日 時=12月20日(土)12時45分∼14時 会 場=2階会議室 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=22人 内 容=従来のフェアトレード入門講座では、「フェアトレードとは何か?」という観点か ら説明してきたが、もっと根本的に「何のためにフェアトレードをやる必要がある のか?」を考えた。貧困・飢餓・労働・児童労働・教育・富の偏在・格差などをク イズ形式で参加者に問いかけ、国連などの資料を用いて世界の現状を認識し、それ を解決する手段として、コーヒーを題材に、援助に頼らないフェアトレードの重要 性を考えた。世界の現状を知るという点では、理解を深めることができたが、問題 解決とフェアトレードを結び付けて考えることが難しかった印象を受けた。 - 21 - ■ワークショップ「私の街のフェアトレード」 目 的=あまり知られていない身近なフェアトレード製品に触れ、アクセスが実は容易なこ とを認識してもらう。より多くの人に気軽がフェアトレード製品に接することで、 その意義を理解してもらう。 日 時=12月20日(土)14時30分∼16時 会 場=2階会議室 協 力=フェアトレード・プロモーターズ、フェアトレード学生ネットワーク(FTSN)関西 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=約30人 内 容=3団体がワークショップを行った後、関西のフェアトレードショップを紹介するプ ログラムを行った。そのために、事前に京阪神のショップについて調査し、フェア トレードマップとして作成し、参加者に配布した。関係者にはよく知られた店が案 外知られてないことや、イオンやスターバックスなど、身近なショップでフェアト レード製品が購入できることに驚く参加者も多く、情報発信していく重要性を実感 した。マップは多くの市民が望んでいたもので、プログラム参加者だけでなく、フ ェスティバル来場者にも広く配布し(2日間で約800部)、大変好評だった。 ■パネルディスカッション「在住外国人の子どもたちの教育を考える」 目 的=「在住外国人の子どもたちの教育」をキーワードに、教育を実施したり子どもたち を支援している団体や個人が集まり、子どもたちの教育について参加者に知っても らい、その課題を考える。 日 時=12月20日(土)12時30分∼14時30分 会 場=3階会議室 講 師=矢島ルツさん(大阪市立豊崎中学校)、村山勇さん(神戸市立本山第二小学校国際 教室担当)、矢元貴美さん(大阪大学大学院研究生) 企 画=(財)大阪YMCA 参加者=約20人 内 容=①兵庫県内の外国人児童生徒やその保護者の状況、小学生の状況、日本語指導教材 や指導法の紹介と実演、②大阪市 の現状や中学生の状況、③「子ど もほっと」の活動や子どもたちの 状況について、子どもたちとの関 わりの中で考えること、悩んでい ることなど、異なる立場で在住外 国人の子どもの教育に携わってい るパネリストの報告とフロアを巻 き込んで意見交換を行った。幅広 い年代・立場の参加者があり、質 問も多く寄せられた。 - 22 - ■講演「生野 コリアタウン から見る多文化共生社会」 目 的=オールドタイマーの歴史性とニューカマーの現状、双方を視野に入れ、在日コリア ンの存在を通じて、日本社会の多文化共生社会に向けての課題を投げかける。 日 時=12月20日(土)15時∼17時 会 場=3階会議室 講 師=李京愛さん(大阪府人権教育啓発ドラマ「ホームタウン朴英美のまち」原作者) 企 画=在日コリアン青年連合 参加者=約50人 内 容=コリアタウンの歴史と現在、 在日コリアンの形成史につい てのプレゼンテーションの後、 「本名に変えた経緯」「ニュ ーカマー中心の多文化共生に 違和感があるか」「無知のた め、善意で人を傷つけてしま うこと」などをテーマに講演 と質疑応答を行った。個人的 な話にとどまらず、在日コリ アンとして多文化共生をどう 考えるか、メッセージを発信することができた。教育関係者やNGO関係者らの参 加もあり、ニューカマーとの共通点と相違点についても会場からの質疑に答えて展 開された。 ■国際開発金融機関キャリアセミナー 目 的=開発途上国の政府を資金・技術協力・助言・経済分析など、経済面から支援する国 際開発金融機関の概要について理解を深め、各機関への就職や国際協力活動への参 加を希望する人に各機関の仕事内容やキャリアパスについて語り、将来、この分野 で働くことを希望する人の参考とする。 日 時=12月20日(土)15時∼17時 会 場=3階中会議室「銀杏」 講 師=宇都宮敬子さん(国際通貨基金アジア太平洋地域事務所広報マネージャー) 日向俊一さん(アジア開発銀行駐日事務所次席) 大森功一さん(世界銀行東京事務所広報担当官) 内 容=各機関の概要、採用プログラム と求められる人物像などをパネ ルトーク形式で紹介。関西では 国際開発金融機関の活動につい て話を聞く機会も少なく、また、 3機関が一堂に会してキャリア セミナーを行うのは初めてのた め、関心の高い参加者も多く、 熱心な質問が寄せられ、貴重な 機会となった。 - 23 - ■パネルディスカッション「大学生の国際協力・交流活動への取り組み」 目 的=大学生の開発途上国への協力活動や国内の取り組みの教育効果について考え、教員 や国際協力関係者が、大学生の多様な取り組みを通して、人材育成の今後の方向性 について探る。また、発表する学生がフロアからの質問やコメントを得て、自らの 体験の意味をより深く理解する機会とする。 日 時=12月21日(日)12時∼14時 会 場=2階会議室 講 師=藤野達也さん(PHD協会総主事代行) 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=約60人 内 容=大阪大谷大学KATの会、立命館大学留学生チューターTISA、立命館大学国際 部国際協力学生実行委員会、Eco-Habitat関西学院、大阪大学トゥマイニ・ニュンバ ーニの学生5団体が、普段の活動をパワーポイントや映像を使って報告。参加の動 機や団体への思い、各団体の運営の苦労などを語った。後半はファシリテーターか ら団体の資金調達などについて掘り下げ、頭でっかちになりがちな学生たちに、思 いや理想だけでは回っていかない現実を指摘した。NGO関係者ならではの助言と 提案は、今後の方向性を探るい い指針となった。参加者からも 各団体への質問や提言などが寄 せられ、よい刺激となった。な お、学生団体とひとくくりにす るには取り組む課題にレベルの 差があったり、大学生もさまざ まな形で活動に関わるようにな ってきており、「大学生」とい うくくりだけでは関心を惹きに くいことは今後の課題。 ■パネルディスカッション「青年とともに考える国際協力」 目 的=「国際」「国際協力」をキーワードに、それぞれの分野や団体で活動している青年 が集まり、彼ら自身が日頃考えている国際協力に対する思いを語り、参加者との意 見交換を経て、青年発の国際協力のあり方について提言する。 日 時=12月21日(日)14時∼15時30分 会 場=2階会議室 企 画=(財)大阪YMCA 参加者=5人 内 容=CFF、自立のための道具の会、日 本国際学生協会、大阪YMCAが参 加。各所属団体の活動内容や海外で 体験した国際協力活動などについて 報告し、参加者からの質疑も受けな がら、今後の方向性について意見交 換した。それぞれの団体の活動内容 を知ることができ、類似点や相違点 を見出すことができたが、目標としていた提言をつくるまでには至らなかった。他 のプログラムと時間が重複していることもあり、参加者が少なかったのが課題。 - 24 - ■パネルディスカッション「スタディツアー参加による人材育成の考察」 目 的=各団体が主催しているスタディツアーについて、参加することによる人材育成の意 義や評価をさまざまな角度から検証する。 日 時=12月20日(土)10時20分∼12時30分 会 場=3階中会議室「銀杏」 企 画=パナソニック(株)、(特活)アジアボランティアセンター 参加者=49人 内 容=スタディツアー参加者が体験記を基 調報告。報告を受けて、大阪女学院 大学、青年海外協力協会、アジアボ ランティアセンター、パナソニック 労連の各団体が、それぞれの取り組 みを踏まえてコメントし、参加者を 交えてフリーディスカッションにつ なげた。会場とパネリスト、パネリ スト相互が意見交換しながら会場全 体が盛り上がっていくことを期待し たが、時間の関係もあり、そこまでは至らなかった。しかし、参加者からは基調報 告に感銘を受けたという意見や、人材育成におけるスタディツアーの効果について 関心を持ったという意見が寄せられた。 ■リレートーク「インターン・スタッフ募集説明会」 目 的=NGOで働く、国際協力の現場で働くことについて、プロジェクトの概要や役割な ど、具体的な話を聞くことができる機会を提供する。 日 時=12月20日(土)10時∼12時、21日(日)11時∼12時30分 会 場=3階会議室 協 力=20日(土)(財)オイスカ関西総支部、(社)大阪南太平洋協会、(特活)アクセス−共生 社会をめざす地球市民の会、(特活)国際子ども権利センター(シーライツ)、 (特活)アフリカ地域開発市民の会(CanDo)、(財)大阪YWCA 21日(日)関西日中交流懇談会、(財)大阪YWCA、(特活)南東アジア交流協会 企 画=(特活)アフリカ地域開発市民の会(CanDo) 参加者=20日(土)約40人、21日(日)約20人 内 容=8団体が団体ごとに活動の概要を説明したり、インターンシップやスタッフの募集 説明を行った。発表の形態は団体や使用した会議室により異なるが、参加者は熱心 に各団体の説明に聞き入っていた。 会場と時間の関係で2団体が同時 並行で説明を行ったり、持ち時間 も限られていたため、十分な説明 ができなかったケースもあった。 来場者にもNGOにもニーズと手 ごたえを十分感じており、今後、 より充実した内容で、参加者にと ってもより多くの団体の説明を聞 くことができる形で実施していき たい。 - 25 - ■ボランティア国際年(IYV2001)10周年に向けて 目 的=ボランティアリズムに対する市民の理解を促進し、国際社会におけるボランティ アリズムの認識の現状と課題について理解する。世界の平和と開発、国際協力に おけるボランティアの役割について理解する。日本のボランティアリズムに関わ る問題点、課題点、方向性について世界的なボランティアリズムの特徴や傾向か ら理解する。 日 時=12月20日(土)10時30分∼12時 会 場=2階会議室 企 画=国連ボランティア計画 参加者=15人 内 容=国連ボランティア計画駐在調整 官が、2001年のボランティア国 際年以降の世界のボランティア リズムに関する現状と今後の課 題について、最新の国連事務総 長報告と国連決議を紹介しなが ら報告した。NGO関係者の参 加は得られなかったが、学生の ボランティア団体のスタッフの 参加が多く、現在の学生ボラン ティアの課題についても意見交換することができた。当初予定していた中田武 仁・UNV終身名誉大使の講演が急遽キャンセルとなってしまったことが大変残 念だった。 ■ODA民間モニター報告会 目 的=日本の政府開発援助(ODA)が開発途上国でどのように実施されているのか、 国際協力の現場を視察してきたODA民間モニターからの帰国報告を聞き、実際 どうだったのか?!国際協力が身近なものだと感じてもらう。 日 時=12月20日(土)13時∼14時、21日(日)12時30分∼13時30分 会 場=2階会議室 企 画=(財)国際協力推進協会 参加者=25人 内 容=ODA民間モニターの概要説明 に続いて、開発途上国のODA の現場を視察してきた市民が、 日本の援助の様子や派遣前と帰 国後の日本のODAの印象の違 いなど、その感想を語った。6 ヵ国を2日間に分けて報告し、 外務省国際協力局の山田参事官 も参加してコメントをもらった。 参加者は熱心に映像を見たり、話に聞き入ったりしていて、「ODA民間モニタ ーが来年度は実施されないことが決定して残念」との声も多かった。また、運営 を手伝ったボランティアの中にもかなり興味をもって資料を持ち帰る人もいた。 - 26 - ■関西人、世界に飛び出す 目 的=国際協力活動の現場や国際協力のいくつかの形態、国際社会、特に開発途上国の 現状や課題について市民の理解を深め、援助に有効な手段・ツールについて知る。 日 時=12月20日(土)15時∼17時、21日(日)14時30分∼16時 会 場=2階会議室 協 力=(社)青年海外協力協会近畿支部、(社)青年海外協力隊プラザ・大阪、大阪府 青年海外協力隊OBOG会、JICA近畿シニアボランティアOV会 企 画=インター・コミュニカ大阪、(独法)JICA大阪 参加者=20日(土)60人、21日(日)60人 内 容=世界青年の船、東南アジア青年の船、バルト3国、カンボジア、ラオス、中国、 韓国などへの参加者の発表など、内閣府青年国際交流事業の報告と、青年海外協 力隊やシニア海外ボランティアな ど、JICAボランティアの参加 者の体験発表を通して、各事業の 概要説明や参加のための支援制度 の説明を行った。参加者には、真 摯な態度で話を聞く姿や講師の話 に感銘を受けた人もいて、プログ ラム後にも質問が寄せられ、さま ざまな形で海外に飛び出すことが できることは伝えられたと感じる。 ■JICA教師海外研修帰国報告会 目 的=教員の海外研修によって得られた経験を共有し、海外で得た経験を学校の実践授 業や教材づくりに生かした経験や手法を発表する。 日 時=12月21日(日)10時∼11時30分 会 場=2階会議室 企 画=(独法)JICA大阪 参加者=49人 内 容=JICA大阪が実施する教師海外 研修マレーシアコースに参加した 12人の教員による帰国報告会。本 フェスティバルでの開催は4回目 となるが、各教員から研修がどのよ うな内容で何を学んできたか、それ をどのように自身の教育活動に活 かしたかオリジナリティをもって 発表した。参加者は前回より少なく なったが、教員や関心のある学生が参加し、マレーシアの開発問題について知る とともに、同国での経験を教員がいかに教材化したか、そのプロセスと工夫を聴 いていた。参加者からは「各自の工夫した取り組みを聞いて同じ教師として参考 になった」などの意見が寄せられている。 - 27 - ■世界ウォーカー 目 的=市民に海外の国、都市、文化、教育などの情報を提供し、総合理解を深める。 日 時=12月20日(土)15時∼17時 会 場=2階会議室 企 画=(財)大阪府国際交流財団 参加者=35人 内 容=中国、イギリス、マレーシア出 身の3人の留学生がパワーポ イントなどを使って、日本語で 出身国の文化、食生活、観光地、 祭りなどについて紹介した。参 加者は興味深く話を聞き、多く の質問も寄せられ、多文化理解、 各国・地域の理解のきっかけと なった。 ■クイズ&トーク「日本語教師びっくり異文化体験Ⅱ」 目 的=学生からシニア層まで幅広い市民、NGO/NPO関係者の参加を得て、日本語 教育および国際交流基金関西国際センター事業に対する市民の理解を促進する。 日 時=12月20日(土)15時∼17時 会 場=3階会議室 企 画=(独法)国際交流基金関西国際センター 参加者=60人 内 容=国際交流基金関西国際センターの日本語教育専門員6人による日本語教育に関す るクイズと海外および関西国際センターでの教授経験に関するトークを行った。 海外経験が豊富な日本語教師 によるトークは好評で「介護 士のコミュニケーション能力 のつけ方や英語からインドネ シア語のサイトの開設を知り とても満足」「日本語教師に なるために勉強中なのでとて も参考になった」「このフェ スティバルで一番の収穫」と いった感想が聞かれた。 - 28 - ■世界の手話講座 目 的=国際協力やボランティア活動に関心のある市民、過去に活動経験のある人やこれ から活動を始めようと考えている人に、簡単な日本語の手話、アジアの手話、英 語の手話の学習を通して、世界の難聴者に対する理解を深める。 日 時=12月20日(土)10時∼12時 会 場=2階会議室 講 師=條イサヨさん(元堺聾学校教諭) 企 画=(財)大阪YMCA 参加者=20人 内 容=大阪YMCAの聴覚障害者プ ログラムの紹介(4ヵ国語手 話辞典、聴覚障害青少年国際 キャンプ)の後、「4ヵ国(米 国・香港・台湾・日本)手話 辞典1・2」を教材として使 用しながら、アルファベット の指文字から簡単なあいさつ や自己紹介などの会話文を習 得する手話講座を実施した。 参加者からは「それぞれの手 話の類似点と相違点を理解できてよかった」との声があった。 ■ボランティア研修会「外国人のこどものための日本語学習支援」 目 的=外国人児童、生徒のための日本語指導での課題を共有し、解決に向けての足がか りとする。 日 時=12月20日(土)10時∼12時 会 場=3階会議室 講 師=山田泉さん(法政大学教授) 企 画=(財)大阪国際交流センター 内 容=地域の日本語教室で活動するボランティアを主な対象に実施する研修会の最終回。 これまで5回の講義で学んだことを踏まえ、外国人児童・生徒のための日本語学 習支援にボランティアとして活動していくには何が必要で、自分たちにできるこ とは「何か」を講師のトークと参加者との質疑応答を通して考えた。 - 29 - ■先住民族としてのアイヌについて考える 目 的=大阪府立学校の現場で、北海道修学旅行の事前学習などで活用できるアイヌにつ いての教材づくり。参加者の声なども取り入れながらよりよい教材に進化させる。 日 時=12月20日(土)12時30分∼14時30分 会 場=2階会議室 企 画=大阪府立学校人権教育研究会多文化教育チーム 内 容=生活を奪われていく先住民の気持ちを体験するワークショップやアイヌに対する 倭人の迫害についてテレビ番組 の視聴、アイヌ文化についての講 演、アイヌクイズを行った。内容 が盛りだくさんで意図した内容 まではできず消化不良の面もあ ったが、参加者からは概ね好評だ った。アイヌと日本人のダブルの 方から、「当事者性がない」との コメントがあった。しっかりと受 け止めて、議論を重ねていきたい。 ■活動報告「AMDAレポート∼医療支援の現場から∼」 目 的=AMDAグループが実施している事業についての活動報告を通して、日本国内外 の緊急救援など人道支援活動に対する理解を促進する。 日 時=12月20日(土)12時30分∼14時30分 会 場=3階会議室 講 師=細村幹夫さん(AMDA・ERネットワーク登録医師) 企 画=(特活)AMDA 参加者=35人 内 容=AMDAグループ2団体(AMDA国際医療情報センター関西、AMDA社会開 発機構)による10分程度の紹介を行った。医療従事者や支援活動に関心のある人、 大学生で会場はほぼ満席。細村医師には被災地での活動について、医師の立場か ら実状と本音を交えて話してもらい、特に支援活動を撮影した映像やQ&Aが好 評だった。参加者からは「被 災者の疾患はどのようなも のだったのか」などの質問が 寄せられ、被災地での活動に ついて講師から「検査機器が ない被災地での巡回診療で は、その場で多くの判断を迫 られ、医師としての基本的な 力が試される」と、豊富な現 場経験を踏まえた回答をし ていた。 - 30 - ■「家にかえりたい…∼難民になるってどういうこと?∼」 目 的=世界の子どもの問題の中で、難民を具体的にとりあげ、難民キャンプでの支援活 動の様子や難民の子どもの声を伝える。参加者には身近な問題として知り、考え ていくきっかけとする。 日 時=12月20日(土)12時30分∼14時30分 会 場=3階会議室 企 画=(社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 参加者=30人 内 容=アイスブレイクの後、難民の生 活や難民支援について、具体的 なイメージを持ってもらうため のポスター教材を使ったアクテ ィビティを実施。参加者にはす でにテーマについて詳しい人も 多かったため、当初の目的より 一歩進め、World Café形式での カジュアルな話し合いの場を設 け、参加者による問題解決の具 体的な方法や、問題意識の明確化を進めた。これにより、現時点でテーマについ て情報量に差がある参加者間でも活発な話し合いの場を設けることができ、一方 的な知識の伝達ではなく、参加者の中にこそ、問題解決のカギがあることを感じ てもらえたと思われる。 ■ワークショップ「はじめませんか、多言語のあるくらし。」 目 的=世界には多言語国家はたくさんあり、その柔軟さに学ぶとともに、多言語、自然 習得について考えるきっかけとする。また、子どもから大人までが参加し、全員 が楽しめる会にする。 日 時=12月20日(土)12時30分∼14時30分 会 場=3階会議室 企 画=言語交流研究所ヒッポファミリークラブ 参加者=40人 内 容=言語自然習得を体験してもら った後、言語交流研究所の研究 員を講師に『多言語のあるくら し』の体験談を聞いた。参加者 全員が楽しめ、よいワークショ ップができた。実際の活動の場 へも参加してくれる参加者も あり、日常の活動につながった。 - 31 - ■ワークショップ「12歳で人身売買された少女ミーチャからの希望のメッセージ」 目 的=一人でも多くの人に人身売買について知り、考えるきっかけを提供する。「かわ いそう」や「非常に重く目を伏せたい」といった感想から一歩超えて、人身売買 を放置しない社会を実現するためには「自分には何ができるのか」を考え、具体 的に提案・発見できるようにする。 日 時=12月20日(土)14時∼16時 会 場=3階会議室 企 画=てのひら∼人身売買に立ち向かう会 参加者=15人 内 容=一冊の絵本『子どもの権利を買わないで∼プンとミーチャのものがたり』(大久 保真紀著、自由国民社、2000年)を用い、参加者が主体となったグループワーク やディスカッションを中心とした参加型ワークショップを実施。参加者は高校生 から50代まで幅広く、議論の中で「自分には何ができるのか」考えてもらうこと ができ、意見発表を通して参加者の間で共感された。 ■ワークショップ「アフリカでいちばん広くてジミな国!−スーダンって?」 目 的=スーダンおよび近隣地域の歴史や現在の情勢について知らせることで関心や理解 を深め、日本の生活とのつながりを意識づける。また、NGOによる南部スーダ ンでの人道支援活動を紹介し、その意義を伝えるとともに、なぜアフリカで協力 事業を行うのかを考えるきっかけとする 日 時=12月20日(土)15時∼17時 会 場=3階会議室 企 画=(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC) 参加者=18人 内 容=南部スーダンに関するクイズ「アフリカでいちばん広くてジミな国?」や提言「ス ーダンでの平和構築活動と 私たちの生活」をもとに、 参加者からの感想や意見の 共有と集約を行った。参加 者からは、「アフリカ=戦 争のようなイメージだった が、話を聞いてそれだけで はないことがわかった」 「スーダンをめぐる紛争の 構造がよくわかった」との 感想があった。 - 32 - ■地球農村塾 in ワン・ワールド・フェスティバル 目 的=ワラについて伝統的な利用法から近年注目されている新しい利用法について、と もに考え体験することで、参加者が資源を有効利用する知恵を身につけ、生活を 見直す一助とする。 日 時=12月20日(土)14時∼16時 会 場=屋外ロータリー・ゲル内 講 師=友實富義さん(近江ワラ細工伝統工芸保存会・農の匠) 企 画=(社)日本国際民間協力会NICCO 参加者=約50人 内 容=地球農村塾についての紹介、生活におけるワラの利用について伝統的な方法と最 新の利用法を紹介した後、「しめ縄づくりのワークショップ」を実施した。学生 や家族連れなど幅広い人が夢中になって参加し、器用な人と不器用な人でかかる 時間が違ったが、先に教わった人が新たに来た人に教えるという循環もでき、好 評だった。ミニ講義では農村の伝統的なリサイクル文化にも触れたが、後日、家 庭でしめ縄を見てそのことについて思い出し、見直すきっかけになればと願って いる。また、ワークショップの後、キャンドルナイトについて説明し、参加者が 感想を述べる際に一人ひとりロウソクを灯す仕掛けも好評だった。 ■アフリカを耳で!心で!体で!かんじよう ※企画団体の都合により中止 日 時=12月21日(日)10時∼12時 会 場=2階会議室 企 画=JAYN(Japan Africa Youth Network) 内 容=NGO/NPOや青年海外協力隊、アーティストなど、さまざまな分野で活躍す る日本人のアフリカに関するトークや音楽を通して、アフリカを身近に感じ、行 動を起こすきっかけづくりとする。 - 33 - ■ワークショップ「大阪発、アジアへ!『生命(いのち)の水』を考えよう!」 目 的=足元にある「大阪の水」を知ることから、アジアの水事情に目を向け、自分たち の生活を見直し、世界の水問題解決に向けて考えるきっかけづくりをする。 日 時=12月21日(日)11時∼12時45分 会 場=3階会議室 企 画=(社)アジア協会アジア友の会 参加者=32人 内 容=クイズ「水事情度チェック−身 近な水、どのくらい知ってる?」 を通して、大阪の水源やバーチ ャルウォーターなどのクイズを 行ったり、ワークショップ「ア ジアの水事情を知る」を行って、 インド、バングラデシュ、カン ボジアの状況について学びなが ら、私たちにできることをポス トイットに書き出した。「途上 国の問題に日本も無関係でない」「自分にできることからはじめたい」などの意 見があり、アンケートからも「先進国と開発途上国の関係を発見し、国際社会に おける『分かち合うシステム』を創り出すことが必要」とのコメントがあった。 ■ワークショップ「働く子どもの気持ちを知ろう・感じよう・考えよう」 目 的=貧困などのために過酷な状況で働かざるをえない世界の子どもの現状を、紙芝居 などを通して学び、感じながら、世界で起きている働く子どもたちの問題につい て主に同世代の子どもに知ってもらう。 日 時=12月21日(日)11時∼13時 会 場=3階会議室 企 画=(特活)フリー・ザ・チルドレン・ジャパン 参加者=41人 内 容=ナビゲーターの進行でプログラ ムショーを展開。4コママンガや クイズ、ニュース形式で児童労働 の現状を伝え、映像紙芝居で現状 を知ってもらう。そして身近に感 じてもらえるようゲーム形式の ワークショップ「働く子ども☆人 生ゲーム」で実践し、ディスカッ ションを行った。参加者から「私 のような中学生でもわかりやす いように、絵や画像がたくさんあって聞いていて疲れなかった。児童労働につい て詳しく知れた」「すごく充実していて飽きさせない内容でよかった。子どもが 主体的に動いている団体と知って驚いた。私も何かできるか考えるよいきっかけ となった」とのコメントがあった。 - 34 - ■ワークショップ・講演「出資でできる国際協力」 目 的=預金や投資した資金が何に使われているのかを知り、自分のお金を社会的に意義 のある事業への投資にシフトする。それが開発途上国の自立支援に役立つことや、 オイコクレジットの役割について理解を促進する。 日 時=12月21日(日)14時30分∼16時30分 会 場=2階会議室 講 師=岡本眞理子さん(日本福祉大学教授、オイコクレジットジャパン地球バンク代表) 企 画=フェアトレード・サマサマ 参加者=46人 内 容=貯金や融資、投資などとの違い や、都市銀行や地方銀行、ゆう ちょ銀行などに預金する場合 と労働銀行やNPOバンクに 預金する場合の違い、日本のN POバンクとオイコクレジッ トの違いなどを説明しながら、 ソーシャルファイナンスの重 要性を強調。マイクロファイナ ンスがどのように有効なのか、 そこに融資しているオイコクレジットが何を行っているのか活動紹介を行って、 寄附や会費と違う新しい形の国際協力について詳しく説明した。参加者はNPO バンクや金融機関、KIVAジャパン、大学研究者、CSR雑誌の広報担当など、 非常に多彩な顔ぶれで、関西で初めての試みに対する関心の高さが伺えた。 ■Finds MINDS−AMDA社会開発機構を知る・世界の今を知る 目 的=AMDA社会開発機構の活動を通し、海外で実施している活動内容や成果を広く 社会に還元し、理解を深める。 日 時=12月21日(日)14時∼16時 会 場=3階会議室 企 画=(特活)AMDA社会開発機構 参加者=38人 内 容=活動報告&ワークショップ&ト ークの形式とし、AMDA社会 開発機構の活動紹介に続いて、 ザンビアで実施中の結核対策プ ロジェクトを題材にロールプレ イ「解決方法を考えてみよう」 「当事者になったつもりで」を 実施し、意見交換につなげた。 学生から社会人(シニア層を含 む)、主婦など幅広い層の参加 があり、ロールプレイを行ったので参加度は非常に高く、「当事者的視点に立つ ことで問題点がよく理解できた」とのコメントがあった。 - 35 - ■おいしいチョコレートの真実∼働く子どもたちとわたしたちとのつながり∼ 目 的=身近なチョコレートを通じて、世界の児童労働の現状と私たちとのつながりにつ いて理解するとともに、カカオ豆をめぐる世界貿易の仕組みやグローバリゼーシ ョンが引き起こす問題について考える。児童労働の問題に対し、一人ひとりにで きる行動を起こすきっかけとする。 日 時=12月21日(日)14時∼16時 会 場=3階会議室 ファシリテーター=白木朋子さん(同会事務局長) 企 画=(特活)ACE 参加者=43人 内 容=身近なチョコレートを通じて、カ カオ豆やガーナのことをクイズで 学び、カカオに関わる日本とガー ナの家族の生活を疑似体験するこ とで生活の違いや国内外の格差を グループワークで体感した。また、 カカオ農園における作業や世界貿 易の仕組みなど、問題の背景を映 像を通して確認し、最後にカカオ 産業の児童労働をなくすためにできることを一緒に考えた。学校などで同様のプ ログラムを実施した時には出てこなかった意見が数多く聞かれ、参加者からは「日 本とガーナだけでなく国内の格差も感じることができた」とのコメントもあった。 ■「闇の子どもたち」座談会 目 的=映画「闇の子どもたち」を見て感じた気持ちを共有する。タイやカンボジアの子 どもの状況を通して、子どもの人身売買や性的搾取の状況と日本、私たちとの関 連を知る。子どもの権利条約にのっとって、私たちに何ができるかを考え、日本 に住む人間としての連帯感、子どもの権利意識を高める。 日 時=12月21日(日)14時∼16時 会 場=3階会議室 講 師=甲斐田万智子さん(同会代表理事) 企 画=(特活)国際子ども権利センター(シーライツ) 参加者=38人 内 容=世界の子どもたちの状況(人身売買や 性的搾取の現状、2008年11月のブラジ ルにおける子どもポルノ・商業的性的 搾取に反対する世界会議)について講 師の報告を受け、グループワークを行 って参加者の想いを書き出し共有し た。参加者からは、もう少し話し合い の時間がほしかったとの声が多かっ たが、「自分ひとりでは何もできない もやもや感があったが、皆で話し合えてよかった」「問題解決を考える糸口にな った」とのコメントもあった。 - 36 - ■コイン大作戦・世界の国旗 日 時=12月20日(土)10時∼17時、 21日(日)10時∼16時 会 場=1階ホワイエ 内 容=世界のコインが5枚入ったビニール袋を渡し、 どこの国・地域のコインかを当てるゲーム。袋 にはその国・地域の特徴を書いたヒントがあり、 国名を全部記入できれば景品をプレゼント。世 界の国旗塗りはカラー写真の見本を見ながら、 国旗のイラストに色を塗るもの。参加者層は幅 広く、外国人や親子連れの参加が多く、異文化 理解のプログラムとして人気が高かった。 ■アジアの遊び体験 目 的=生活に身近な遊びを通して、外国人をはじめ、さまざまな来場者との交流をはか り、同時に異文化体験や国際理解のきっかけとする。 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=1階ホワイエ 協 力=アジアこどもプロジェクト、(特活)遊塾 内 容=アジア各国・地域のおもちゃを直 接、手に取り、「ディアボロ(空 中独楽)」や「カロム(おはじき ビリヤード)」などのゲームをし ながら異文化を体験する。アジア の遊びや日本の伝統的な遊びに専 門的に取り組む団体の協力を得て、 内容も充実し、参加者は子どもか らシニアまで幅広く、世代を超え た交流が生まれた。 ■民族衣装の着付け 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=1階ホワイエ 協 力=(財)オイスカ関西総支部、(独法)JICA 内 容=各国・地域の民族衣装の展示、着 付け体験を行って、衣装を通して 文化や生活形態を知るきっかけと した。布一枚の衣装など、珍しい 衣装を着る機会は貴重だと喜ばれ たり、館内を歩いたりして非日常 な時間を感じたりした。老若男女、 多くの参加者があり、珍しい国・ 地域の衣装への関心も高く、地図 や資料を用意して理解を深めた。 - 37 - ■クイズラリー 目 的=参加機関・団体のブースをまわってクイズに回答しながら国際交流・協力活動に ついて学ぶ。 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=正面入り口受付横 企 画=コア・ボランティア 参加者=750人(台紙配布数) 内 容=出展団体をまわり、出展団体が用 意しているクイズに回答して国際 交流・協力活動のアクションにつ ながるシールをもらう。参加しや すくするために団体を回る数が異 なる5種類の台紙を用意し、その 場限りで終わらずに台紙を家に持 って帰れるようにイラストやデザ インも工夫した。子どもや親子連 れの参加も多く、来場者からは「ク イズラリーを通して勉強になった」という声や出展団体から「クイズラリーがあ ったおかげで多くの人がブースに来た」との評価があり、来場者と出展団体を結 びつけ、来場者の次のアクションにつなげる役割を果たすことができた。 ■アイハウス外国語絵本読み聞かせ 日 アイアイ 時=12月20日(土)13時∼16時 読み聞かせ=1回目13時30分∼14時 2回目=15時∼15時30分 会 場=1階インフォ内交流スペース 企 画=(財)大阪国際交流センター 参加者=大人21人、子ども12人 内 容=日本語、英語、中国語、韓国・朝鮮語の4言語による絵本の読み聞かせ、紙芝居、 手遊びなどを行った。普段触れる機会の少ない外国語の絵本から、その背景にあ る各国・地域の文化や習慣を知ることを目的としており、興味深く親子で絵本を 手にとる姿が印象的だった。クリスマスにちなんだ絵本の読み聞かせをしながら、 各国・地域のクリスマスの話をしたところ好評で、来場者からは「いろんな国・ 地域の絵本を読んでもらえたのでよかった」という声が多かった。 ■キャンドルの交流パーティ 目 的=ワン・ワールド・フェスティバルを担う出展団体や講師、協力団体、ボランティ ア、来場者などが出会い、交流する機会とする。 日 時=12月20日(土)17時30分∼19時 会 場=3階銀杏 企 画=(財)オイスカ関西総支部、(特活)ごみゼロネット大阪 参加者=80人 内 容=「楽しい環境体験コーナー」でつくったアロマキャンドルやクリスマスリース、 世界の幸せを願うメッセージなどを飾り、歌を歌った。出展団体や関係者、ボラ ンティア、来場者が当初の予定を上回って多数参加し、幅広い交流の場となった。 - 38 - ■民族音楽・舞踊のステージ 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=1階アトリウムステージ 企 画=(財)大阪YMCA 参加者=20日(土)400人、21日(日)600人 内 容=20日(土)開会式 ファンファーレ、挨拶 ハンガリー&ブルガリアの民俗音楽と舞踊 (フォークアンサンブル・チャパーシュ) 雲南少数民族ダイ族舞踊(遠藤智子) 東インド古典舞踊(仲香織とオディッシー) 大正琴Liveステージ(琴伝流大正琴) ハワイアンの歌(アマリリス) モンゴルの馬頭琴(品川耕一) 21日(日)インド古典舞踊(マルガダンスユニティ) ブラジル舞踊と武術(日本カポエィラ連盟) バリ・ガムラン演奏とバリ舞踊(スワ・ギタ・プルティウィ・ジャパン) ベリーダンス(デザート・ローブ) 今宮高校ダンス部 吹奏楽(風の便り・港高校吹奏楽OBバンド) 閉会式 ファンファーレ、挨拶 さまざまな民族音楽・舞踊をステージで紹介し、音楽や踊りを通して異文化理解 を深め、多文化共生の意識を高めるきっかけとなった。来場者からは、民族音楽・ 舞踊に取り組む団体や人があることへの驚きや、自分もやってみたいという感想 もあり、高校生のダンス部が出演し、本人や友人がフェスティバルに参加するこ とで、高校生の国際協力への関心を高める効果もあった。 - 39 - ■楽しい環境体験コーナー 目 的=子どもから大人まで楽しめる体験学習を通して環境への関心を高め、身近にでき ることから取り組んでもらうきっかけとした。環境と自分とがつながっているこ とを知り、大切に思うこころを育む。 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=1階ギャラリー 企 画=(財)オイスカ関西総支部、(特活)大阪環境カウンセラー協会、(特活)ごみゼロネット大阪 協 力=堺市環境局、シニア自然大学、なにわ環境学習リーダー会、日本環境保護国際交流会、 リサイクルアイデアランド 参加者=環境体験者1,400人、メッセージ作成者260人 内 容=①リサイクル工作(ペットボトルから金魚鉢、空き缶から温泉卵つくりなど) ②リサイクル工作(廃油からアロマキャンドルづくり) ③木の実のフルーツバスケット、クリスマスリースづくり、新聞紙のクラフト ④エネルギーの体験遊び(ソーラーを使ったおもちゃ、燃料電池装置、自動車、 自転車をこいでテレビを見よう、バイオエネルギーの紹介) ⑤地球温暖化実験 ⑥環境人形劇エコねこ座、環境家計簿実演 など 来場者がごみや自然素材など、身近なものを教材にして楽しく学ぶことができる 体験学習。多くの来場者があり、幅広い内容で子どもから大人まで盛況だった。 新エネルギーや燃料電池、バイオエネルギーを初めて知る人も多く、環境意識と 省エネなど、自分の生き方を見直すきっかけになったとの声があった。 - 40 - ■お茶会にようこそ。異文化体験コーナー 目 的=東アジア地域の文化に実際に見て触れて、人や自然環境に対する心の普遍性や現 代の生活習慣を考え直す一助にする。 日 時=12月20日(土)、21日(日)10時∼15時30分 会 場=3階和室 企 画=帝塚山学院大学国際理解研究所 協 力=韓国茶道協会京都支部 参加者=20日(土)<日本の茶の湯、中国茶芸> 68人 21日(日)<韓国茶禮、中国茶芸> 80人 内 容=日本の茶の湯、韓国茶禮を1日ごとと中国茶芸を両日設け、茶会を体験した。畳 席では、茶の湯の成り立ちや背景、 それぞれの文化のあらましなど、そ の時々に合わせて話をし、時には、 興に入り、韓国の歌や詩の朗読が入 る場面もあった。参加者は初めての 人からリピーターまで、茶の湯に親 しみのある人もそうでない人も多様 で、定着してきた様子が伺えた。た だ体験することから、自らの生活を 振り返り、気づきの段階になってき たと感じる。 ■モンゴルのゲル体験 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=屋外ロータリー、1階アトリウム 企 画=(特活)もみじ、(特活)モンゴル・パートナーシップ研究所 内 容=屋外に本物のモンゴルのゲルを設置。組み立てや解体を体験したり、自由に中に 入ったり、民族料理を食べたりして体験してもらった。屋内でもミニチュアゲル を組み立てたり、羊の踝の骨をサイコロのように投げて行うモンゴル占いをした り、文化紹介などを行った。 - 41 - ■民族料理模擬店・原材料ピクトグラム表示 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=屋外駐車場 内 容=NGO/NPOや在住外国人グループが母国や支援国の民族料理を紹介し、生き ていく上で重要な食べ物を通して異文化理解を促進した。また、宗教上の理由や アレルギー等の理由により、食事規制のある来場者でも民族料理模擬店を利用で きるよう、原材料を絵文字で表示する「原材料ピクトグラム表示」に取り組み、 食を通した多文化共生への啓発も行った。民族料理だけでなく、出展団体の活動 を効果的に紹介するために、飲食ブースで卓上ポップを設置するなど工夫した。 <原材料ピクトグラム表示> 企 画=インターナショクナル 民族料理模擬店の各団体において、料理 に含まれる原材料を各団体で調べ、原材 料ピクトグラムシールを用いて表示した。 今回で3回目となり、原材料ピクトグラ ムに対する認知度が高まっているという 印象から、食事規制を持つ人々の存在を 知ってもらうための啓発活動としても効 果的なものとなった。実際に食事規制を持つ方から「大変有難い取り組みだ」「ぜ ひ、他のイベントでも普及してほしい」という評価が得られたり、来場者からも 共感の声が多数聞かれた。 出 展=19団体 (社)アジア協会アジア友の会(JAFS)、アラブの会、(特活)市岡国際教 育協会日本語教室、インターナショクナル、(特活)大阪日本トルコ協会、(特 活)大阪府日本中国友好協会、(特活)かものはしプロジェクト、(特活)国際 生涯学習文化センター、ザンジバル柔道基金、ジャマイカを支援する会、スーダ ンコミュニティジャパン、SKY BRIDGE JUNCTION、青年海外 協力隊大阪府OB・OG会、(特活)地域環境デザイン研究所ecotone、(特活) テラ・ルネッサンス、(社)日本国際民間協力会(NICCO)、パレスチナの 平和を考える会、フェアトレード・プロモーターズ、ベトナムの「子どもの家」 を支える会京滋YOUの会 - 42 - ■「ディッシュ・リユース・システム」「生ごみの堆肥化」「紙ごみ・段ボール回収」 目 的=イベントから出る大量のごみを大幅に削減できるシステムを導入することで、出 展関係者や来場者にイベントにおけるごみ問題の解決を具体的に提示し、日常の ライフスタイルを見直すきっかけを提供する。 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=屋外駐車場 企 画=ディッシュ・リユース・システム:(特活)地域環境デザイン研究所ecotone 生ごみの堆肥化:(社)日本国際民間協力会NICCO 紙ごみ回収:(特活)ごみゼロネット大阪 協 力=サラヤ(株)、実守紙業(株) 内 容=<ディッシュ・リユース・システム> 民族料理模擬店において、使い捨て容器に代え て、洗浄して繰り返し使えるリターナブル容器 を使用する。自動食器洗浄機を使用することで 効率的かつ効果的なシステムとしているが、来 場者がリターナブル容器を使用し、汚れを落と して返却する流れを体験することで環境問題 に対する気づきやきっかけとなることをめざ した。洗剤は環境に配慮したものをサラヤ(株) の協力を得て使用。2日間で1万枚以上の使い 捨て容器を削減することができたと考えられ る。また、「マイ箸・マイ食器」の持参を呼び かけ、食器持参者には50円食券を渡す取り組み も行い、55人が持参した。 <生ごみの堆肥化> 民族料理模擬店の生ごみや来場者の残飯を回 収し、日本国際民間協力会が滋賀県竜王町で取 り組む「琵琶湖モデルファーム事業*」の農地 で堆肥化している。 フェスティバル2日間で36kgを回収した。 *有機農法、不耕起・冬期湛水の実践から、安 心・安全な野菜つくり、健康な土つくり、綺麗 な自然つくりをめざし、その知識や技術を開発 途上国へと伝えていく取り組み。 <紙ごみ回収> フェスティバルで発生した紙ごみや段ボールの回収とリサイクルを、ごみゼロネ ット大阪と実守紙業の協力を得て実施。 フェスティバル2日間で紙ごみと段ボール合わせて110kgを回収した。 - 43 - ■地雷撤去の実演と地雷風刺画・写真展、講演会 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=実 演:1階アトリウムステージ 写真展:3階通路 講 演:3階会議室 企 画=カンボジア地雷撤去キャンペーン 内 容=地雷の撤去作業で使用する 装備を実際につけたデモン ストレーションと地雷を題 材にした風刺画・写真展。地 雷の撤去作業がどのように 行われるか、どういった装備 や機材を使用するのか関心 は高く、多くの来場者が実演 に注目した。また、今回はカ ンボジアの現状と対人地雷 の被害者救済活動について 講演会もあわせて実施した。 ■写真展「Same time, different place ∼世界の子どもたち」 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=2階通路、3階通路 企 画=(財)日本フォスタープラン協会 内 容=日本フォスタープラン協会が活動しているアジア・アフリカ・中南米の子どもた ちの笑顔を中心とする写真と 開発途上国の子どもたちのラ イフストーリーの展示。ライ フストーリーは児童労働に従 事する子どもや戦争、自然災 害を経験した子どもなどの視 点で語られており、「ストー リーを読んで泣きそうになっ た」という来場者の声に象徴 されるように、写真とともに ストーリーを展示したことで、 より関心を高めることができた。 - 44 - ■ライティングマラソン「命を救う手紙を送ろう!」 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=2階通路 参加者=約1,000人 企 画=(社)アムネスティ・インターナショナル日本UAセンター 内 容=世界人権宣言が国連で採決され た12月10日を記念して、一人 ひとりが人権活動に参加するこ とを目的に人権救済を訴えるハ ガキを送る。2日間で1,000 枚のハガキを送る目標を立てて いたが、1,517枚送ることが でき、内容を理解しようと来場者 が積極的に参加してくれた。 ■アフリカ・ブックカフェ 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=2階通路 企 画=(特活)アフリカ地域開発市民の会(CanDO) 参加者=150人 内 容=アフリカに関連する書籍を揃え た「立ち読み」本屋をオープン。 マスメディアでは得られない、ア フリカへのより広く深い理解、情 報へのアクセスを提供し、関心を 深めることをめざした。アフリカ のイメージに広がりをもたせる 狙いは達成できたが、「カフェ」 と銘打ちながら、当初計画してい たチャイの提供やスタッフのト ークは会場の制約もあって実現できず、「現実を知り、よりよい協力について考 え、もう一歩踏み込んだ理解」には至らなかった。 ■国際協力ブックフェア 日 時=12月20日(土)10時∼17時、 21日(日)10時∼16時 会 場=2階通路 内 容=国際交流・協力、NGO/NPOに関する書籍を集めた ブックフェア。この分野に関心のある学生や研究者の来 場も多く、アフリカ・ブックカフェとともに興味深く書 籍を手に取る来場者で賑った。 - 45 - ■NGO相談員による情報&相談コーナー 目 的=国際協力への市民の理解と活動への参加を促進する。 日 時=12月20日(土)10時∼17時、21日(日)10時∼16時 会 場=2階小ホール前 対応者=NGO相談員の委嘱を受けている5団体が交代で対応した。 (特活)AMDA社会開発機構 (特活)関西NGO協議会 (特活)関西国際交流団体協議会 (特活)国際協力NGOセンター (財)PHD協会 相談件数=60件(20日=27件、21日=33件) <主な相談内容> ①NGO/NPOなど国際協力分野への就職について ②インターンシップやスタディツアー等の情報の入手方法について ③国際協力に関わりたいが何をしたらよいか ④海外で国際協力に携わる方法について ⑤NGOの特色や活動について ⑥国際協力に関する事業企画や資金調達について ⑦NPOやNGOで働く人の待遇について ⑧青年海外協力隊やシニア海外ボランティア、長期ボランティアについて ⑨学生NGOと企業との関係づくりについて ⑩企業で働きながら可能な国際貢献について ⑪子育てにやさしい生活道路実現のためのNGO/NPOづくりについて ⑫食の安全に関する消費者NGO/NPOの運営について ⑬NGO/NPOの運営について ⑭NGO相談員制度について ⑮海外の国・地域の状況や国際情勢について NGO/NPOや国際協力活動に関心はあるが、十分な情報がなかったり、参加の一歩手 前にある市民や学生等が気軽に立ち寄って、相談できる機会となった。そのため、「国際協 力に興味はあるが、具体的にどこから手をつけたらよいのか」「どの団体を選んだらよいの か」といった視点から相談が多く、その中でも、国際協力分野への就職やインターンシップ に関する相談が多く寄せられた。相談内容 によって、出展団体を紹介して訪問して現 状について説明を受けることを勧めたり、 関連するプログラムを紹介したりするな ど、フェスティバルという場をいかした対 応を行った。 また、情報コーナーでは、関西アメリカ ン・センターの協力を得て、アメリカのボ ランティアリズムに関するポスター掲示 も行った。 - 46 - ■NGO/NPO支援制度説明会 目 的=外務省や政府機関・ODA実施機関等のNGO/NPO支援の事業についての説 明会を開催し、出展する団体や関西のNGO/NPOがその制度や事業について 理解を深める。また、関西在住ではなかなか顔のみえる関係が築きにくいことか ら、支援機関とNGO/NPOの出会いの機会とする。 日 時=12月20日(土)17時30分∼19時 会 場=3階会議室 参加機関=外務省、(独法)国際協力機構、(財)自治体国際化協会、 (財)日本国際協力システム、 (財)大阪国際交流センター、パナソニック(株)、 (株)ゆうちょ銀行 参加者=34団体 内 (計7機関・社) 44人 容=外務省や政府機関・ODA実施機関ではNGO/NPO支援のための事業に取り 組まれているが、その情報が関西の団体には充分には行き届いていなかったり、 活用されていなかったりすることから、ワン・ワールド・フェスティバル開催の 機会を活用して、支援事業やNGO/NPO向けの基盤整備事業、NGO/NP Oとの連携の取り組みについての説明を各機関から行った。今回は、限られた時 間ではあるが、政府機関と自治体設立の国際交流協会に加え、民間企業の参加も 得た。例年通り、多数の参加者があり、支援制度への申請から採択までのプロセ スに関する質問・要望や、具体的なプロジェクトを例に挙げながらの質問が寄せ られた。今回、ゆうちょ銀行が新たに参加したことで、「ゆうちょボランティア 貯金」の仕組みや具体的な内容、方向性に対する質問もあった。各機関の説明や 質問に対する回答も、支援制度の狙いや審査の観点、選考基準の説明など実践的 なもので、説明会後にブースを直接訪れて相談した団体もあり、今後の連携や各 団体の活動につながる貴重な機会となったとの声も聞かれた。 - 47 -