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請求目論見書 - ヘッジファンド証券
エピック・ファンド・オブ・ファンズ- エピック・ヘッジファンド・セレクション1 (Epic Fund of Funds ― Epic Hedge Fund Selection 1) 円建/ケイマン諸島籍/オープン・エンド契約型外国投資信託 投資信託説明書(請求目論見書) 2016年8月31日 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド (International Management Services Ltd.) 本書は、金融商品取引法第15条第3項の規定により、投資者から交付の請求があったときには、 直ちに、交付する目論見書です。 1.エピック・ファンド・オブ・ファンズ-エピック・ヘッジファン ド・セレクション1の受益証券の募集については、管理会社は、金融 商品取引法(昭和23年法第25号)第5条の規定により有価証券届出書 を平成28年5月31日に関東財務局長に提出し、同年6月1日にその届 出の効力が生じております。また、同法第7条の規定により有価証券 届出書の訂正届出書を同年8月31日に提出しております。 2.投資信託説明書(請求目論見書)は、金融商品取引法第15条第3項 の規定により、投資者の皆様から請求された場合に交付されるもので あり、請求を行った場合には、投資者の皆様がその旨の記録をしてお くこととなっております。 3.ファンドは投資信託であり、預貯金と異なり、投資元本が保証され ている商品ではありません。 4.エピック・ファンド・オブ・ファンズ-エピック・ヘッジファン ド・セレクション1の運用による損益はすべて投資者のみなさまに帰 属します。 投資信託説明書(請求目論見書) エピック・ファンド・オブ・ファンズ- エピック・ヘッジファンド・セレクション1 (Epic Fund of Funds - Epic Hedge Fund Selection 1) 平成28年5月31日有価証券届出書提出 平成28年8月31日有価証券届出書の訂正届出書提出 発 行 者 名:インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド (International Management Services Ltd.) 代表者の役職氏名:ディレクター、ギャリー・バトラー (Gary Butler, Director) 本店の所在の場所:ケイマン諸島KY1-1102 グランド・ケイマン、ジョージ・タウン、私書箱61 (P.O. Box 61, George Town, Grand Cayman KY1-1102, Cayman Islands) 代 理 人 の 氏 名:弁護士 池田 成史 代 理 人 の 住 所:東京都港区六本木一丁目10番9号 アークヒルズ仙石山森タワー ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 事務連絡者の氏名:弁護士 池田 成史 連 絡 場 所:東京都港区六本木一丁目10番9号 アークヒルズ仙石山森タワー ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 電 話 番 号:(03) 6271-9900 届出の対象とした募集 募集外国投資信託受益証券に係るファンドの名称: エピック・ファンド・オブ・ファンズ-エピック・ヘッジファンド・セレクション1 (Epic Fund of Funds - Epic Hedge Fund Selection 1) 募 集 外 国 投 資 信 託 受 益 証 券 の 金 額: 100億円を上限とする。 (注1)受益証券は円建てのため、本書中の金額表示は別段の記載がない限り円をもって行う。 (注2)本書の中で金額および比率を表示する場合、四捨五入してある。従って、合計の数字が一致しない場合があ る。また、円への換算は適宜特定され、四捨五入された換算レートを掛けて行われているにすぎない。結果 として、本書中においては、同じ情報についての日本円の数字が異なる場合がある。 有価証券届出書および有価証券届出書の訂正届出書の写しを縦覧に供する場所 該当事項なし 目 次 頁 第一部 証券情報 ……………………………………………………………………………………… 1 第二部 ファンド情報 ………………………………………………………………………………… 3 第1 ファンドの状況 ……………………………………………………………………………… 3 1 ファンドの性格 ……………………………………………………………………………… 3 2 投資方針 ……………………………………………………………………………………… 10 3 投資リスク …………………………………………………………………………………… 16 4 手数料等及び税金 …………………………………………………………………………… 24 5 運用状況 ……………………………………………………………………………………… 30 第2 管理及び運営 ………………………………………………………………………………… 34 1 申込(販売)手続等 ………………………………………………………………………… 34 2 買戻し手続等 ………………………………………………………………………………… 38 3 資産管理等の概要 …………………………………………………………………………… 40 4 受益者の権利等 ……………………………………………………………………………… 45 第3 ファンドの経理状況 ………………………………………………………………………… 47 第4 外国投資信託受益証券事務の概要 ………………………………………………………… 109 第三部 特別情報 ……………………………………………………………………………………… 111 第1 管理会社の概況 ……………………………………………………………………………… 111 1 管理会社の概況 ……………………………………………………………………………… 111 2 事業の内容及び営業の概況 ………………………………………………………………… 111 3 管理会社の経理状況 ………………………………………………………………………… 112 4 利害関係人との取引制限 …………………………………………………………………… 147 5 その他 ………………………………………………………………………………………… 147 定 義 …………………………………………………………………………………………………… 148 第一部 証券情報 (1)ファンドの名称 エピック・ファンド・オブ・ファンズ-エピック・ヘッジファンド・セレクション1 (Epic Fund of Funds – Epic Hedge Fund Selection 1) (注)エピック・ヘッジファンド・セレクション1(以下「ファンド」という。)は、アンブレラ・ミュー チュアル・ファンドであるエピック・ファンド・オブ・ファンズ(以下「マスター・トラスト」とい う。)のサブ・ファンド(シリーズ・トラスト)の一つである。現在、マスター・トラストはかかるマス ター・トラストとファンドのみで構成される。 (2)外国投資信託受益証券の形態等 記名式無額面受益証券で、すべて同一種類で発行され、オープンエンド型である。 受益証券は追加型である。 受益証券について、受託会社の依頼により、信用格付業者から提供され、もしくは閲覧に供された 信用格付または信用格付業者から提供され、もしくは閲覧に供される予定の信用格付はない。 (3)発行(売出)価額の総額 100億円を上限とする。 (4)発行(売出)価格 取引日の直前の評価日における1口当たり純資産価額 (注)通常、取引日は各暦月における最初の営業日、および/または投資運用会社が、受託会社と協議の上随 時定めるその他の日とし、評価日は各暦月における最後の営業日および/または投資運用会社が受託会社 と協議の上随時定めるその他の日とする。 営業日とは、ロンドン、ダブリンおよび東京における銀行の営業日(土曜日および日曜日を除く。)お よび/または投資運用会社が受託会社と協議の上随時定める日とする。 発行価格に関する照会先は下記(8)申込取扱場所に同じ。 (5)申込手数料 申込金額の3.00%を上限として販売会社が定める金額(税抜)(消費税別とする。)。 (6)申込単位 100万円またはその整数倍、もしくは投資運用会社が随時定めるその他の金額とする。 (7)申込期間 平成28年6月1日(水曜日)から平成29年5月31日(水曜日)まで ただし、毎月の申込最終日の申込締切時間は、午後5時とする。 (8)申込取扱場所 ヘッジファンド証券株式会社 東京都千代田区霞が関三丁目2番1号霞が関コモンゲート西館32階 ホームページ・アドレスhttp://www.hedgefund-sec.com/ 電話番号:0120-337-104(受付時間9:00~17:30(土日祝日除)) (以下「ヘッジファンド証券」または「販売会社」という。) - 1 - (9)払込期日 投資者は、当該取引日の8営業日前までに販売会社に申込金額および申込手数料を支払うものと する。 支払金額は、販売会社によって当該取引日の1営業日前、または特定の場合において受託会社が 投資運用会社と協議の上定めるそれ以後の日までに受託会社および管理事務代行会社におけるファ ンドの口座に日本円で払込まれる。 (10)払込取扱場所 上記「(8)申込取扱場所」に同じ。 (11)振替機関に関する事項 該当なし。 (12)その他 (a) 申込証拠金はない。 (b) 販売会社は、管理会社との間の、日本における受益証券の販売および買戻しに関する平成23年11月 1日付受益証券販売・買戻契約に基づき、受益証券の募集を行う。 (c) 販売会社は、受益証券の買付注文および買戻請求の管理事務代行会社への取次ぎを行う。 (d) 管理会社は、ヘッジファンド証券をファンドに関する代行協会員に指定している。 (注)代行協会員とは、外国投資信託証券の発行者と契約を締結し、1口当たり純資産価額の公表を行い、ま た決算報告書その他の書類を日本証券業協会に提出または送付する等の業務を行う協会員をいう。 (e) 受益証券の申込みを行う投資者は、販売会社と外国証券の取引に関する契約を締結する。このため、 販売会社は、「外国証券取引口座約款」その他所定の約款(以下「口座約款」という。)を投資者 に交付し、投資者は、口座約款に基づく取引口座の設定を申し込む旨を記載した申込書を提出する。 申込金額は円貨で支払うものとする。 (f) 日本以外の地域における発行 日本以外の地域において受益証券の募集は行われない。 - 2 - 第二部 第1 1 ファンド情報 ファンドの状況 ファンドの性格 (1)ファンドの目的及び基本的性格 ① ファンドの目的 ファンドの投資目的は、リスクを最小限に抑えつつ長期的に絶対収益を達成することにある。投資 運用会社は、自らが運用する他のファンド(以下、「組入ファンド」という。)にその資産を投資す ることによってこの目的を達成することを目指している。投資運用会社は、ファンドが投資対象とす る組入ファンドと、各組入ファンドに対する割当比率を決定する。ファンドはまた、現預金を保有す ることもできるほか、買戻請求に対する一時的な資金調達を目的として投資運用会社がその裁量で決 定する国債、譲渡性預金およびコマーシャル・ペーパーなどの短期市場商品への投資も可能である。 ② 基本的性格 マスター・トラストは、ケイマン諸島の法律に準拠し、インターナショナル・マネジメント・サー ビシズ・リミテッド(以下、「管理会社」という。)とG.A.S.(ケイマン)リミテッド(以下「受託 会社」という。)との間の平成23年10月24日付基本信託証書(以下「基本信託証書」という。)によ り設定されたオープンエンド型のアンブレラ・ミューチュアル・ファンドである。マスター・トラス トは基本信託証書の規定に従い、複数のサブ・ファンドを創出および設立することができ、当該サ ブ・ファンドに帰属する資産および負債が割り当てられる。 ファンドは、マスター・トラストのサブ・ファンドの一つであり、現在、マスター・トラストはか かるマスター・トラストとファンドのみで構成される。 ファンドの資産は、ファンドの受益者の利益のために分別された個別の信託として随時保有され、 管理される。ファンドの資産は、ファンドの受益者により実質上保有される不可分の財産であり、受 託会社の固有の財産とは分別して管理される。各受益者は、受益証券を買い付けることにより、自動 的に、基本信託証書およびその追補信託証書の適用ある条項をすべて受諾したものとして取り扱われ る。 (2)ファンドの沿革 1974年8月30日 管理会社設立 2011年10月24日 管理会社および受託会社の間で基本信託証書締結 2011年10月24日 管理会社および受託会社の間で追補信託証書締結 2011年11月2日 新規募集のための有価証券届出書の提出 2011年12月19日 ファンドの運用開始 - 3 - (3)ファンドの仕組み ① ファンドの仕組み(ファンドの関係法人) ファンドの関係法人 組入ファンド エピック・ジャパン・ファンド - プラウィス ウィズダム エピック・ジャパン・アルファ・ ファンド - レゾルーション ファンド エピック・ファンド・オブ・ ファンズ - エピック・ ヘッジファンド・セレクション1 管理会社 受託会社 信託証書 インターナショナル・ マネジメント・サービシズ・ リミテッド (ファンド資産の管理、受益証券の発行) G.A.S.(ケイマン) リミテッド (ファンド受託業務) 投資運用契約 保管契約 代行協員契約 投資運用会社 受益証券販売・ 買戻契約 エピック・パートナーズ・ インベストメンツ株式会社 (ファンド資産の運用業務) 代行協会員兼販売会社 管理事務 代行契約 保管銀行 ヘッジファンド証券株式会社 (日本における受益証券の販売・買戻しの 取扱業務および代行協会員業務) スミトモ・ミツイ・トラスト (ユーケー)リミテッド (ファンド資産の保管業務) 管理事務代行会社 管理事務代行契約 エスエムティー・ファンド・サービシーズ (アイルランド)リミテッド (管理事務代行業務および登録・名義書換事務代行業務) - 4 - ② 管理会社ならびにファンドの関係法人の名称および関係業務は次のとおりである。 (a) インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド(「管理会社」) (International Management Services Ltd.) マスター・トラストの管理会社として、継続的に関連する投資制限に従い、各サブ・ファンドを 管理し、各サブ・ファンドの資産の投資、現金化および再投資について責任を負い、かつ、各サ ブ・ファンドの投資目的および戦略の実行を監視する責任を負う。管理会社は、投資運用契約の 条項に従い、かかる職務の遂行を投資運用会社に委託することができる。 (b) G.A.S.(ケイマン)リミテッド(「受託会社」) (G.A.S. (Cayman) Limited) マスター・トラストの受託会社として、基本信託証書に従い、各サブ・ファンドの管理、各サ ブ・ファンドの受益証券の発行および買戻しならびにマスター・トラストの受益者名簿の保管に ついて責任を負う。 (c) エピック・パートナーズ・インベストメンツ株式会社(「投資運用会社」) (Epic Partners Investments Co., Ltd.) マスター・トラストの投資運用会社として、管理会社との間の投資運用契約に従い各サブ・ファ ンドを運用する。投資運用会社は、継続的に関連する投資制限に従い、各サブ・ファンドの受益 証券の投資、現金化および再投資について管理会社から委託されており、また、各サブ・ファン ドの投資目的および戦略の実行の監視を委託されている。 (d) エスエムティー・ファンド・サービシーズ(アイルランド)リミテッド(「管理事務代行会 社」) 各サブ・ファンドの管理事務代行会社である。受託会社、管理会社および管理事務代行会社は、 管理事務代行契約を締結し、これにより管理事務代行会社は一定の管理事務、会計、登録、名義 書換事務および各サブ・ファンドに関連するサービスを提供する。 (e) スミトモ・ミツイ・トラスト(ユーケー)リミテッド(「保管銀行」) 各サブ・ファンドの資産の保管銀行として行為する。 (f) ヘッジファンド証券株式会社(「販売会社」および「代行協会員」) 受益証券の日本における募集に関し、代行協会員契約にしたがい代行協会員として行為し、かつ、 通常の商業条件に従い受益証券の日本における販売会社として行為する。 関係法人のうち主要なものとの間に締結した契約(信託証書を除く) (a)ファンドに関し、管理会社と投資運用会社との間で締結された2011年10月24日付投資運用契約 (b)ファンドに関し、受託会社と保管銀行との間で締結された2011年10月24日付保管契約 (c)ファンドに関し、受託会社、管理銀行および管理事務代行会社の間で締結された2011年10月24日 付管理事務代行契約 (d)ファンドに関し、管理会社と代行協会員との間で締結された2011年11月1日付代行協会員契約 (e)ファンドに関し、管理会社と販売会社との間で締結された2011年11月1日付受益証券販売・買戻 契約 ③ 管理会社の概況は以下のとおりである。 (a) 設立準拠法 管理会社は、ケイマン諸島において、ケイマン諸島の法律に基づき設立された。 (b) 事業の目的 管理会社の事業の目的は、ミューチュアル・ファンドの管理およびケイマン諸島域内での信託 業を行うことである。 (c) 資本金の額(2016年6月末日現在) 発行済および払込済株式資本: 50,000米ドル(約515万円) - 5 - (注)米ドル建金額は、便宜上、1米ドル=102.91円の換算率(2016年6月30日現在の株式会社 三菱東京UFJ銀行が公表した対顧客電信直物売買相場の仲値)により円換算されている。 (d) 会社の沿革 (e) 大株主の状況 1974年8月30日 設立。 (2016年3月末日現在) 名 称 IMSホールディング・コーポレーショ ン・リミテッド (IMS Holding Corporation Ltd.) 住 所 所有株式数 比 率 ケイマン諸島、KY1-1102、グランド・ケイマ ン、ジョージ・タウン、ハーバー・センター 3階、私書箱 61GT ( P.O. Box 61GT, 3rd Floor, Harbour 41,667 100% Center, George Town, Grand Cayman, KY11102, Cayman Islands) (4)ファンドに係る法制度の概要 ① 準拠法の名称 ファンドは、ケイマン諸島信託法に基づき設立されている。ファンドは、また、ケイマン諸島の ミューチュアル・ファンド法(改正済)(以下「ミューチュアル・ファンド法」という。)により規 制されている。 ② 準拠法の内容 (a) ケイマン諸島信託法 ケイマン諸島の信託の法律は、基本的には英国の信託法に従っており、英国の信託法のほとん どの部分を採用しており、この問題に関する英国判例法のほとんどを採用している。さらに、ケ イマン諸島信託法は、英国の1925年受託者法を実質的に基礎としている。投資者は、受託会社に 対して資金を払い込み、投資者(受益者)の利益のために投資運用会社はこれを運用する。各受 益者は、信託資産持分比率に応じて権利を有する。信託は、150年まで存続することができ、一定 の場合は無期限に存続できる。 受託会社は、通常の忠実義務に服し、かつ受益権者に対して説明の義務がある。その機能、義 務および責任の詳細は、ユニット・トラストの信託証書に記載される。 大部分のユニット・トラストは、免税信託として登録申請される。その場合、信託証書、ケイ マン諸島の居住者またはケイマン諸島を本拠地とする者を(限られた一定の場合を除き)受益者 としない旨宣言した受託会社の法定の宣誓書が登録料と共に信託登記官に届出される。 免税信託の受託会社は、受託会社、受益者、および信託財産が50年間課税に服さないとの約定 を取得することができる。免税信託は、信託証書の変更を信託登記官に提出しなければならない。 免税信託は、信託登記官に対して、当初手数料および年次手数料を支払わなければならない。 (b) ミューチュアル・ファンド法 ファンドはケイマン諸島のミューチュアル・ファンド法(改正済)(以下本項において「同 法」という。)における「ミューチュアル・ファンド」として登録され、同法により規制される。 したがって、ファンドは免許を有するミューチュアル・ファンド管理会社を採用しなければなら ない。1名の投資候補者が1つのサブ・ファンドにおいて購入可能な最低投資金額が100,000米ド ルまたは他の通貨での100,000米ドル相当額を超えないかもしれず、また、各サブ・ファンドは認 可申請をすることもないためである。 ファンドは、規制対象ミューチュアル・ファンドとして、ケイマン諸島金融庁(以下「CIMA」 という。)の監督の対象である。受託会社は目論見書および目論見書中の重要な情報に影響を与 える変更をCIMAに提出しなければならない。CIMAは、いつでも、ファンドの財務書類の監査を行 い、CIMAが指定する期間内に提出するよう命じることができる。さらに、CIMAは受託会社に対し、 - 6 - CIMAが適用ある法律に基づく自らの義務を遂行するために合理的な必要があると思われる情報ま たは説明をCIMAに提供するよう求めることができる。 受託会社は、ファンドに関する全ての記録にCIMAがアクセスできるようにまたは合理的な時期 に記録を提供しなければならず、また、CIMAはアクセスできる記録を複写しまたは抜粋を取得す ることができる。CIMAによるかかる要求を満たすことができない場合、受託会社は罰金を課され、 CIMAはファンドの解散を裁判所に申し立てることができる。 CIMAは、ミューチュアル・ファンドが以下に該当する場合に一定の手続を取る。 (ⅰ)期限が到来した義務を履行できないか、履行できない可能性がある場合。 (ⅱ)投資者または債権者の不利益となる方法で、事業を遂行しているかもしくは事業の遂行を 意図している場合または自発的な解散を意図している場合。 (ⅲ)適切かつ正しい方法で管理されていない場合。 (ⅳ)管理者または規制対象ミューチュアル・ファンドの役員として任命された者がその地位を 有するのに適切でない場合。 CIMAの権限には、とりわけ、受託会社を交代させることを求め、ファンドに関する業務の適切 な遂行に関し受託者に助言する者を任命しまたはファンドに関する業務を支配するものを任命す る権限が含まれる。CIMAが実行可能な方法は他に、裁判所に対しその他の方法の承認を申請する ことなどがある。 (5)開示制度の概要 ① ケイマン諸島における開示 (a) CIMAに対する開示 ファンドは、目論見書を発行しなければならない。目論見書には、受益証券に関するすべての 重要事項ならびに投資を検討する者に十分な情報が開示されるために必要なその他の情報を記載 しなければならない。目論見書は、ファンドについての詳細を記載した申請書とともにCIMAに提 出しなければならない。 ファンドはCIMAが承認した監査人を選任し、会計年度終了後6か月以内に監査済会計書類を提 出しなければならない。監査人は、監査の過程において、ファンドに以下の事由があると信ずべ き理由があることを知ったときはCIMAに報告する法的義務を負っている。 (ⅰ) 弁済期に債務を履行できないか、履行できない可能性がある場合。 (ⅱ) 投資者または債権者の不利益となるような方法で、事業を遂行しているかもしくは事業 の遂行を意図している場合または自発的な解散を意図している場合。 (ⅲ) 会計記録の適正な監査を受けるための十分な会計記録を維持せずに事業を遂行している か、または事業の遂行を意図している場合。 (iv) 詐欺的または犯罪的な方法で事業を遂行しているか、または事業の遂行を意図している 場合。 (ⅴ) 下記のいずれかを遵守しない状態で事業を遂行しているか、または事業の遂行を意図し ている場合。 - ミューチュアル・ファンド法または同法に基づく規則 - 金融庁法(改正済) - マネー・ロンダリング防止規則(改正済) - 免許の条件 ファンドの独立監査人は、ケイマン諸島の有限責任会社であるKPMGである。ファンドの会計監 査は、IFRS(国際会計基準)に基づいて行われる。 ファンドは毎年5月31日までに前年11月30日に終了する会計年度の監査済会計書類をCIMAに提 出する。 ファンドは、その会計年度末から6か月以内にまたは該当する目論見書に特定されるそれより 早い日に、投資者に対して、年次報告書を作成し、配布するものとし、年次報告書は、ケイマン - 7 - 規則に従って作成されたファンドの監査済財務書類の写しを含むものとする。 2006年12月27日に発効したミューチュアル・ファンド(年次報告書)規則(2006年)に従って、 すべての規制対象ミューチュアル・ファンドは、当該ミューチュアル・ファンドの各会計年度に 関して、会計年度末から6か月以内に、同規則に定める細目を記載した正確かつ完全な報告書を 作成し、CIMAに提出しなければならない。CIMAは、当該期間の延長を認めることができる。当該 報告書は、ミューチュアル・ファンドに関する一般的情報、運用情報および財務情報を含み、 CIMAによって承認された監査人を通じてCIMAに提出されなければならない。規制対象ミューチュ アル・ファンドの運営者は、ミューチュアル・ファンドによる当該規則の確実な遵守に責任を有 する。監査人は、規制対象ミューチュアル・ファンドの運営者から受領した各報告書を期限通り にCIMAに提出することにのみ責任を有し、監査人が提出した報告書の正確性または完全性につい ては責任を負わないものとする。 管理事務代行会社は、 (a) ファンドの資産の一部もしくは全部が、関連の目論見書に記載された投資目的および投資 制限にしたがって投資されていないこと、または (b) 受託会社もしくは管理会社がその規約もしくは関連の目論見書にしたがい、ファンドの業 務もしくは投資活動を実質的に実施していないこと を知った場合には、可及的速やかに、 (ⅰ) 当該事実を書面にて受託会社に報告し、 (ⅱ) 当該報告書の写しおよび当該報告書に係る状況をCIMAを提出するものとし、かかる報告 書もしくはその適切な要約はファンドの翌年次報告書および翌中間報告書もしくは定期 報告書(翌年次報告書に先立ち中間報告書もしくは定期報告書が配布される場合)に記 載されるものとする。 管理事務代行会社は、以下の場合には、可及的速やかにその旨をCIMAに対し書面により通知し なければならない。 (a) ファンドによる販売または買戻しの停止および当該停止の理由、ならびに (b) ファンドを清算する意図および当該清算の理由。 受託会社は、各会計年度末から6か月が経過した日から20日以内に、ファンドの活動に関する 報告書をCIMAに対し提出するか、提出せしめなければならない。当該報告書には、以下が記載さ れていなければならない。 (a) ファンドの名称および過去の名称すべて (b) 投資者に保有されている各受益証券の1口当たり純資産価額 (c) 前回報告時からの各受益証券の純資産価額の変動比率 (d) 純資産総額 (e) 該当する報告期間において新たに販売された受益証券の口数および1口当たり純資産価額 (f) 該当する報告期間において換金(買戻)された受益証券の口数および1口当たり純資産価 (g) 該当する報告期間末日における発行済受益証券総数 額 ファンドは、保管銀行を変更する場合には、CIMA、投資者およびサービス・プロバイダー(当 該保管銀行を除く。)に対し、当該変更の1か月前までに書面により通知するものとする。 ファンドは、管理会社を変更する場合には、CIMA、投資者およびその他のサービス・プロバイ ダーに対し、当該変更の1か月前までに書面により通知するものとする。 受託会社は、ファンドの管理事務代行会社としての資格において、受益証券の買戻しもしくは 申込みの停止およびファンドの清算の意図を実務上可及的すみやかにCIMAに通知するものとする。 (b) 受益者に対する開示 ファンドの期末は毎年の11月30日とする。IFRSまたは投資運用会社と協議の上受託会社によっ て決定される方法に従い、監査済み決算書が作成され、通常各会計年度が終了してから6か月以 内に、受益者に送付される。 - 8 - ② 日本における開示 (a) 監督官庁に対する開示 (ⅰ)金融商品取引法上の開示 管理会社は日本における1億円以上の受益証券の募集をする場合、有価証券届出書に信 託証書および主要な関係法人との契約書の写し等を添付して、関東財務局長に提出しなけ ればならない。投資者およびその他希望する者は、財務省関東財務局の閲覧室または金融 商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム(EDINET)に おいて、これらの書類を閲覧することができる。 受益証券の販売会社は、交付目論見書(金融商品取引法の規定により、あらかじめまた は同時に交付しなければならない目論見書をいう。)を投資者に交付する。また投資者か ら請求があった場合には、請求目論見書(金融商品取引法の規定により、投資者から請求 があった場合に交付しなければならない目論見書をいう。)を投資者に交付する。管理会 社は、その財務状況等を開示するために、各事業年度終了後6か月以内に有価証券報告書 を、また、各半期終了後3か月以内に半期報告書を、さらに、ファンドに関する重要な事 項について変更があった場合にはそのつど臨時報告書を、それぞれ関東財務局長に提出す る。投資者およびその他希望する者は、これらの書類を、財務省関東財務局の閲覧室また はEDINETにおいて、閲覧することができる。 (ⅱ)投資信託および投資法人に関する法律上の届出等 管理会社は、受益証券の募集の取扱等を行う場合、あらかじめ、投資信託および投資法 人に関する法律(昭和26年法律第198号)(以下「投信法」という。)に従い、ファンドに かかる一定の事項を金融庁長官に届け出なければならない。またファンドの信託証書を変 更しようとするときは、あらかじめ、その旨およびその内容を金融庁長官に届け出なけれ ばならない。さらに、管理会社は、ファンドの資産について、ファンドの各計算期間終了 後遅滞なく、投信法に従って、一定の事項につき交付運用報告書および運用報告書(全体 版)を作成し、金融庁長官に提出しなければならない。 (b) 日本の受益者に対する開示 管理会社は、重大な信託証書の変更またはファンドの併合(以下「重大な信託証書の変更等」 という。)を行うには、重大な信託証書の変更等の日の2週間前までに、知れている日本の受益 者に対し、当該変更等の内容および理由等について書面をもってその通知を発しなければならな い。 管理会社からの通知等で受益者の地位に重大な影響を及ぼす事実は販売会社を通じて日本の受 益者に通知される。 上記の運用報告書は、知れている日本の受益者に交付される。 (6)監督官庁の概要 上述の「(4)ファンドに係る法制度の概要-②準拠法の内容-(b)ミューチュアル・ファンド 法」を参照。 - 9 - 2 投資方針 (1)投資方針 基本的な投資方針および投資目的 ファンドの投資目的は、リスクを最小限に抑えつつ長期的に絶対収益を達成することにある。投資運 用会社は自らが運用する組入ファンドにその資産を投資することによってこの目的を達成することを目 指している。投資運用会社はファンドが投資対象とする組入ファンドと、各組入ファンドに対する割当 比率を決定する。ファンドはまた現預金を保有することもできるほか、買戻請求に対する一時的な資金 調達を目的として投資運用会社がその裁量で決定する国債、譲渡性預金およびコマーシャル・ペーパー などの短期市場商品への投資も可能である。 この目的が達成される保証またはファンドに損失が発生しないという保証はない。またファンドまた は組入ファンドの過去の実績は必ずしも将来の実績を示すものではなく、受益者はファンドに対する投 資額のすべてまたは実質上すべてを失う覚悟が必要である。 投資運用会社は、組入ファンドに対するファンドのエクスポージャーを案分する目的で、その絶対的 な裁量によりファンドの資産を継続的に組入ファンド間で配分・再配分する。組入ファンドにより課さ れる流動性制約は受けるが、投資運用会社は市況の変化に応じて組入ファンドの構成を変更することが できる。 戦略実行のため、投資運用会社はファンドの資産を、 (a) エピック・ジャパン・ファンドのサブ・ ファンドの一つである、プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド(少人数私募(適格機関投資限定分 付))(以下「プラウィス」という。)、(b) エピック・ジャパン・ファンドのサブ・ファンドの一つ である、ウィズダム・オブ・ジャパン・ファンド(少人数私募(適格機関投資限定分付))(以下 「ウィズダム」という。)、および(c) エピック・ジャパン・アルファ・ファンドのサブ・ファンドの 一つである、レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド(少人数私募(適格機関投資限定分付)) (以下「レゾルーション」という。)の3つの組入ファンドに投資する。これらの組入ファンドはいず れも投資運用会社によって運用されており、その投資目的は各々、持分証券についてロング・ショー ト・ポジションを取ることにより最小限のリスクで絶対収益を達成することであるが、各組入ファンド はそれぞれ広範な投資戦略を追求することができる。投資運用会社は、単一の投資対象ではなく複数の 組入ファンドに投資することにより、広範な投資戦略を追求することによって受益者に対するリスクを 最小限に抑えてきた。ファンドへの投資に伴うリスクに関する詳細な情報については、以下の「3 投資 リスク」の項を参照のこと。 投資家には、プラウィス、ウィズダムおよびレゾルーションに関する目論見書を慎重に検討してファ ンドへの投資に関わる投資目的、投資方針、投資制限およびリスク要因を理解することを強くお勧めす る。プラウィス、ウィズダムおよびレゾルーションに関する目論見書は投資運用会社から入手可能であ り、またその中の主要な要項については下記「(2) 投資対象」の項で要約する。 (2)投資対象 投資運用会社は、以下の3つの組入ファンドに投資する。 プラウィスの投資目的および投資方針 プラウィスの投資目的は、過小評価であると投資運用会社がみなすエクイティ証券について買い持 ちポジションを講じ、過大評価であると投資運用会社がみなすエクイティ証券について売り持ちポジ ションを講じることにより、最小限のリスクで絶対収益を達成することである。個別のエクイティ証 券が、投資運用会社が公正価額であるとみなす価額に再び達することにより、プラウィスは収益を達 成する。投資運用会社は、エクイティ証券におけるプラウィスの買い持ちの価額と売り持ちの価額の 差額を最新の純資産価額の10パーセント以内に制限する。さらに、投資運用会社は、市価の動向の予 測に基づき、プラウィスの勘定で投機的ポジションを取ることはない。 プラウィスは、エクイティ証券における買い持ちおよび売り持ちポジションの価額とオプション・ - 10 - デルタとの差異をヘッジするため、株価指数先物取引に対してのみ投資を行う。株式市場に殆どまた は全くボラティリティがないと投資運用会社がみなす場合には、プラウィスは株価指数オプションに 対して投資を行うことができる。ただし、プラウィスが取得する全ての当該オプションの行使価格の 総額が直近最新の純資産価額の20パーセントを超過してはならない。 ウィズダムの投資目的および投資方針 ウィズダムは、ベータ・ニュートラルであるか、または、それに近いポートフォリオを維持しつつ、 日本の上場エクイティ証券(新規公開の対象証券を含む。)についての個々のポジションからリスク 調整後の絶対収益を創出することである。 投資運用会社は、自らの判断において、良好な運用成績が得られると予想されるエクイティ証券に ついては買い持ちポジションを取り、運用成績の悪化が予想されるエクイティ証券については売り持 ちポジションを取ることを目標とする。また、投資運用会社は、自らがその状況において適切である と考える限りにおいて、買い持ち/売り持ちポジションの均衡および重要なリスク要因につき中立を 維持することにより、株式市場の変動との相関性が低いポートフォリオを構築することを目標とする。 投資運用会社は、ウィズダムの本投資の運用にあたり、ファンダメンタル分析および定量的モデリン グの両者を併用する。 レゾルーションの投資目的および投資方針 レゾルーションは、主として、定量的およびファンダメンタル「ボトムアップ」分析により投資運 用会社が良好なリスク/リターン特性を有すると評価した日本の上場エクイティ証券(新規公開の対 象証券を含む。)および上場指数先物に投資し、買い持ち/売り持ちポジションを取る一方、市場、 商品、投資期間についてリスクを分散させることにより、絶対収益を創出することである。 レゾルーションについては、マーケット・ニュートラル戦略を採用する。市場環境により異なるレ ゾルーションのネットエクスポージャーを調整するため、上場指数先物を利用する。レゾルーション のグロスエクスポージャーは、一般的に純資産価額の280%未満となる。ネットエクスポージャーは、 一般的に純資産価額のマイナス10%からプラス10%の範囲に収まる。 レゾルーションの投資目的を達成するため、投資運用会社は、主として、市場時価総額が2,000億 円未満の中小企業に投資を行う。レゾルーションのポートフォリオを多数の個別株式ポジションに分 散する代わりに、個別株式の大き目のポジションをいくつか設定するものとし、かかるポジションは、 1ポジションにつき純資産価額の約10%とする。投資運用会社は、包括的な調査により個々の企業に 関する理解を深めながら、(投資運用会社が判断する)理想的な金額まで段階的にポジションを拡大 する。 とりわけ中型/小型株の市場には非効率が存在するが、かかる非効率は、綿密なファンダメンタル 分析を行い、また、「ボトムアップ」な株式の選択を行うことによって、有効に利用することができ ると投資運用会社は考える。投資運用会社は、運用活動を通じて、且つ経験に基づき、個別株式の本 源的価値とその市場価格との乖離を特定し、当該企業の潜在的成長力を評価する。 投資運用会社は、高度に発達し、洗練された運用システムおよびプロセスにより、リスクをコント ロールしながら、最大限のリターンを生む運用戦略を構築し、超過リターンを上げることにこれまで 成功してきた。 (3)運用体制 投資運用会社は管理会社との間の投資運用契約に従って、以下のような体制でファンドの運用を 行う。 投資戦略委員会 資産運用部、調査部、コンプライアンス部が参加して毎月開催される。投資方針、リスク管理等 - 11 - の運用に関する重要な事項や銘柄選定の基本方針が決定される他、パフォーマンスの検証、月次レ ポートの作成等が行われる。 調査部 投資戦略委員会の決定に基づき、ファンドの具体的な運用の指示を行い、その成果について投資 戦略委員会への報告を行う。また、各種企業調査に基づき、組入ファンドに対して銘柄推奨・選定 を行う。 資産運用部 投資戦略委員会の決定に基づき、それぞれの運用担当者がプラウィス、ウィズダムおよびレゾ ルーションの各組入ファンドの具体的な運用を行い、その成果について投資戦略委員会への報告を 行う。 (4)分配方針 受託会社は、受益証券に関するファンドの収益および実現されたキャピタルゲインの分配を行って はならない。受託会社は、投資運用会社の助言に基づき、分配を行うことができる新たなクラスの受 益証券を創設することができる。 - 12 - (5)投資制限 ファンドの投資制限 投資運用会社は、ファンドの勘定で以下の行為を行わない。 (a) 投資運用会社が運用していない組入ファンドへの投資、 (b) 単一の組入ファンドへの投資、または (c) ファンドの純資産価額の50%を超えて1つの組入ファンドに対し投資すること。 投資運用会社は、ファンドの受益者の利益を考慮しつつ、違反が発見されたのち可及的速やかに ファンドに適用される制限に従うため合理的に実行可能な方策を講じる。 投資運用会社は、日本証券業協会の「外国証券の取引に関する規則」第16条を固守しなければなら ない。 (a) 投資運用会社は有価証券の空売り契約を締結してはならない。 (b) 投資運用会社は、ファンドの勘定で借入を行うことができる。ただし当該借入はかかる借 入時点の純資産価額の10%を超えないものとする。 (c) 投資運用会社は、ファンドに代わりいかなる種類の持分証券または株式投資証券にも投資 してはならない。 (d) ファンドの資産を流動性のない有価証券に投資する場合には、かかる投資証券の価格の透 明性を確保するために所定の手続が実行される。 (e) 投資運用会社は、受益者に不利益を与える一方で投資運用会社または第三者の利益をはか る目的で行う取引等、受益者の利益保護に欠けるかまたはファンドの資産の運用の適正を 害すると知れている取引を行わない。 プラウィスの投資制限 プラウィスは、日本の上場エクイティ証券(新規株式公開の対象である証券を含む。)ならびに上 場指数先物取引および指数オプションに対してのみ投資を行う。上場指数先物取引は、ヘッジ目的に 限り用いることとする。 投資運用会社は、プラウィスの勘定で以下の行為を行わない。 (a) ある単一の有価証券のロング・ポジションを取ることにより、プラウィスが当該有価証券 に保有するすべてのロング・ポジションの合計価額がプラウィスの直近の入手可能な純資 産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションを取ること。 (b) ある単一の有価証券のショート・ポジションを取ることにより、プラウィスが当該有価証 券に保有するすべてのショート・ポジションの合計価額がプラウィスの直近の入手可能な 純資産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるショート・ポジションを取ること。 (c) 指数先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることにより、プラウィ スの保有するすべての指数先物の純価額がプラウィスの直近の入手可能な純資産価額の 20%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショート・ポジショ ンを取ること。 (d) 指数オプションのロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることにより、プ ラウィスの保有するすべての指数オプションの行使価額の総額がプラウィスの直近の入手 可能な純資産価額の20%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたは ショート・ポジションを取ること。 (e) レバレッジをかけることにより、プラウィスの負債総額がプラウィスの直近の入手可能な 純資産価額の240%を超過することとなる場合にかかるレバレッジをかけること。 (f) 持分証券のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることにより、プラウィ スが保有する持分証券および指数先物のロング・ポジションの価額とショート・ポジショ ンの価額との差額にオプション・デルタを加算した額がプラウィスの直近の入手可能な純 資産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショー ト・ポジションを取ること。 - 13 - (g) 為替リスクのヘッジ以外の目的で外国為替取引を行うこと。 上記のいずれかの投資制限に対する違反があった場合、投資運用会社は直ちに是正措置を講じるこ とを保証するが、かかる違反が、プラウィスの投資証券の評価額の騰落、為替相場の変動、または資 本の性質を有する権利、配当もしくは給付の受取を理由として、または関連する投資有価証券の保有 者に影響を与えるその他の行為に帰因する場合にはこの限りではない。ただし、投資運用会社はプラ ウィスの投資ポートフォリオの変更を検討する場合、上記の投資制限を考慮しなければならない。 プラウィスの勘定で借入を行なわない。 ウィズダムの投資制限 ウィズダムは、主として、日本の上場エクイティ証券(新規公開証券を含む。)および上場指数先 物に対して投資を行う。上場指数先物に対する投資は、ヘッジ目的でのみ行う。投資運用会社は、為 替リスクをヘッジする目的で、本シリーズ・ファンドの勘定で為替ヘッジ商品に対する投資を行うこ とがある。 投資運用会社は、ウィズダムの勘定で以下の行為を行わない。 (a) ある単一の有価証券のロング・ポジションを取ることにより、ウィズダムが当該有価証券 に保有するすべてのロング・ポジションの合計価額がウィズダムの直近の入手可能な純資 産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションを取ること。 (b) ある単一の有価証券のショート・ポジションを取ることにより、ウィズダムが当該有価証 券に保有するすべてのショート・ポジションの合計価額がウィズダムの直近の入手可能な 純資産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるショート・ポジションを取ること。 (c) 指数先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることにより、ウィズダ ムの保有するすべての指数先物の純価額がウィズダムの直近の入手可能な純資産価額の 10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショート・ポジショ ンを取ること。 (d) レバレッジをかけることにより、ウィズダムの負債総額がウィズダムの直近の入手可能な 純資産価額の280%を超過することとなる場合にかかるレバレッジをかけること。 (e) 持分証券または指数先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることに より、ウィズダムの保有する持分証券および指数先物のロング・ポジションの価額と ショート・ポジションの価額との差額がウィズダムの直近の入手可能な純資産価額の10% を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショート・ポジションを 取ること。 (f) 為替リスクのヘッジ以外の目的で外国為替取引を行うこと。 上記のいずれかの投資制限に対する違反があった場合、投資運用会社は直ちに是正措置を講じるこ とを保証するが、かかる違反が、ウィズダムの投資証券の評価額の騰落、為替相場の変動、または資 本の性質を有する権利、配当もしくは給付の受取を理由として、または関連する投資有価証券の保有 者に影響を与えるその他の行為に帰因する場合にはこの限りではない。ただし、投資運用会社はウィ ズダムの投資ポートフォリオの変更を検討する場合、上記の投資制限を考慮しなければならない。 ウィズダムの勘定で借入を行うことはない。 レゾルーションの投資制限 レゾルーションは、主として、日本の上場エクイティ証券(新規公開証券を含む。)および上場指 数先物に対して投資を行う。上場指数先物に対する投資は、ヘッジ目的でのみ行う。運用会社は、為 替リスクをヘッジする目的で、レゾルーションの勘定で為替ヘッジ商品に対する投資を行うことがあ る。 投資運用会社は、レゾルーションの勘定で以下の行為を行わない。 (a) ある単一の有価証券のロング・ポジションを取ることにより、レゾルーションが当該有価 証券に保有するすべてのロング・ポジションの合計価額がレゾルーションの直近の入手可 - 14 - 能な純資産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションを取るこ と。 (b) ある単一の有価証券のショート・ポジションを取ることにより、レゾルーションが当該有 価証券に保有するすべてのショート・ポジションの合計価額がレゾルーションの直近の入 手可能な純資産価額の10%を超過することとなる場合に、かかるショート・ポジションを 取ること。 (c) 指数先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることにより、レゾルー ションの保有するすべての指数先物の純価額がレゾルーションの直近の入手可能な純資産 価額の100%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショート・ ポジションを取ること。 (d) レバレッジをかけることにより、レゾルーションの負債総額がレゾルーションの直近の入 手可能な純資産価額の280%を超過することとなる場合にかかるレバレッジをかけること。 (e) 持分証券または指数先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションを取ることに より、レゾルーションが保有する持分証券および指数先物のロング・ポジションの価額と ショート・ポジションの価額との差額がレゾルーションの直近の入手可能な純資産価額の 10%を超過することとなる場合に、かかるロング・ポジションまたはショート・ポジショ ンを取ること。 (f) 為替リスクのヘッジ以外の目的で外国為替取引を行うこと。 上記のいずれかの投資制限に対する違反があった場合、投資運用会社は直ちに是正措置を講じるこ とを保証するが、かかる違反が、レゾルーションの投資証券の評価額の騰落、為替相場の変動、また は資本の性質を有する権利、配当もしくは給付の受取を理由として、または関連する投資有価証券の 保有者に影響を与えるその他の行為に帰因する場合にはこの限りではない。ただし、投資運用会社は レゾルーションの投資ポートフォリオの変更を検討する場合、上記の投資制限を考慮しなければなら ない。 レゾルーションの勘定で借入を行うことはない。ただし投資運用会社は、レバレッジを構成する投 資戦略を実行することによりレゾルーションの勘定でかなりの程度のレバレッジをかけることができ る。 - 15 - 3 投資リスク (1) 投資リスクおよびその特性 (a) リスク要因 投資家は、受益証券の価額は上下する可能性があることを認識しなければならない。サブ・ファンド への投資は極めて高いリスクを伴う。受益証券を売却するための流通市場が存在する可能性は低いこと から、受益者は本書に記載される制限に従い買戻しによってのみその保有受益証券を処分することがで きる。投資家は、サブ・ファンドに対する投資額の大部分またはすべてを失う可能性がある。したがっ て、各投資家はサブ・ファンドへの投資によるリスクに耐えるだけの資金力が自身にあるか否かを慎重 に検討するべきである。サブ・ファンドに対する投資は投機的であり、高いリスクを伴うことから、投 資家のポートフォリオにおいてリスク資本という分類のもとでのみ行われるべきである。受益証券の価 額が上昇する保証はなく、投資家が当初にサブ・ファンドに投資した元本の全額を受取る保証もどこに もない。したがって、投下した資本を失うリスクに耐える能力のある者だけがサブ・ファンドへの投資 を行うべきである。サブ・ファンドの実績は、投資を行う国における法律上、規制上および税務上の要 件に影響されることがある。一定の状況下では投資家の受益証券買戻請求権が停止されまたは受益証券 が強制的に買戻されることがあることに投資家は留意する必要がある。 概要 一般的投資リスクおよび取引リスク 投資はすべて資本喪失リスクを伴う。投資証券の売買は一般に重大な市場リスクを伴う。例えば、著 しい価格の変動、市場動向の予測の困難であること、および最適な時期に最適な価格で投資証券を売却 できるとは限らないことなどである。 投資運用会社への依存 サブ・ファンドの成功は、投資証券を選択しその実績を監視する投資運用会社の判断と能力にかかっ ている。投資家がサブ・ファンドの投資証券に関する経済、財務およびその他の関連情報を自身で評価 する機会をもつことはない。投資運用会社が成功するという保証はなく、したがって、サブ・ファンド に係る投資活動を全面的に投資運用会社に委託する意志がない投資家は受益証券を購入するべきではな い。さらに、投資運用会社の主要職員の死亡、就労不能または退職があった場合には、当該サブ・ファ ンドの投資結果に悪影響が及ぶ可能性もある。 為替リスク サブ・ファンドの投資証券はさまざまな通貨で表示される。したがって投資家は、投資証券の為替相 場の変動リスクを負う可能性があるほか、関連する特定のサブ・ファンドの基準通貨や、かかる基準通 貨と投資家自身の基準通貨が異なる場合にはそれらの変動リスクも負うこととなる。投資運用会社はサ ブ・ファンドの通貨リスクのヘッジに努めることもあるが、義務ではない。 投資の非流動性 しばしば、投資運用会社がサブ・ファンドの勘定で売買した投資証券の市場が「品薄」または非流動 的であり、希望する価格や数量での売買が困難または不可能になることがある。また、サブ・ファンド は私募証券や市場の存在しない他の有価証券に投資することがあり、不確定期間において価格を問わず 売却そのものが不可能となることもある。このような事態が起きると、投資運用会社によるサブ・ファ ンドのポジションの流動化、買戻請求の履行、または買戻金の支払が不可能になることもある。 金利リスク サブ・ファンドが債券(格付の有無を問わない。)を保有している場合、一般に投資家は、金利およ び発行体の財務状態の変動に応じて債券の市場価額が変動することを認識するべきである。通常、金利 が下降している間は債券価額は上昇する。逆に、金利が上昇しているときには債券価額は通常は下降す - 16 - る。これらの市場価額の変動はサブ・ファンドの純資産価額に反映される。 投資運用会社がサブ・ファンドの勘定で購入した債券や確定利付債券が、従来と同じ水準の利回りを 得られるという保証はなく、またサブ・ファンドが取得する債券の発行体がその満期時に支払を履行す るという保証もない。 為替相場の変動 関連するサブ・ファンドの基準通貨とその売買で用いられた通貨との間の為替相場の変動に対するポ ジションがヘッジされない限り、サブ・ファンドが売買において実現する利益は為替相場の不利な変動 により相殺される可能性があり、またそうした変動によりサブ・ファンドがさらに損失を被ることもあ り得る。 支払不能リスク サブ・ファンドが保有する有価証券の発行体またはサブ・ファンドのカウンターパーティーの債務不 履行、支払不能またはその他の業務上の失態が、当該サブ・ファンドの業績とその投資目標の達成能力 に悪影響を及ぼすことがある。 国際投資のリスク サブ・ファンドは世界中のさまざまな資本市場に投資することができる。その結果、サブ・ファンド は有価証券について受領した所得や収益について源泉税徴収の可能性についてのリスクにさらされる。 また、資本市場の中には、公認の証券市場における投資では通常発生しない要因を伴うものもある。た とえば、(ⅰ) 市場間の差異(一部の外国証券市場における潜在的な価格の不安定および相対的流動性 等)に関するリスク、(ⅱ) 会計、監査および財務報告に関する統一的な基準、慣行および開示要件の 不存在ならびに政府による監督および規制の不足に関するリスク、ならびに(ⅲ) 経済的および政治的 リスク(潜在的な為替管理規制ならびに外国投資および資本の本国送還に対する潜在的制約等)などで ある。 サブ・ファンドのリスク 運用実績の不存在 サブ・ファンドは当初の募集時点では新設の信託であり、過去の運用実績が存在しない。投資運用会 社のプリンシパル投資でのまたは投資運用会社の関連事業体の過去の実績は、サブ・ファンドに対する 投資の将来の結果を示すものと解釈されるべきではない。 多額の諸費用 サブ・ファンドは、設立および募集費用、投資関連費用および継続的な運営管理費(業者に対する支 払報酬など)等、一定の固定費用を支払う必要がある。これらの諸費用は多額となる可能性があり、サ ブ・ファンドによる利益実現の有無にかかわらず各サブ・ファンドの支払い義務となる。 非流動性 受益証券を転売するための市場は現在存在せず、また今後も成長する見込みはない。受益証券の買戻 権には制限が付されている。また、一定の状況下で受託会社はその裁量でまたは投資運用会社と協議の 上で、本書の規定に従い、サブ・ファンドに関する受益証券の買戻しを停止するかまたは買戻代金の支 払を遅らせることができるほか、当該取引日に買戻すことのできるサブ・ファンドの受益証券の口数を 制限することができる。 大規模な買戻し サブ・ファンドの受益証券の大規模な買戻しが行われると、(ⅰ)投資証券が一度に間接的に流動化さ れ、その結果残りの受益証券の価額や当該サブ・ファンドの残りの投資証券のリスク・プロフィールに - 17 - 悪影響が及ぶか、または (ⅱ)受託会社にかかるサブ・ファンドの終了を決定させることとなる可能性 がある。 受益者の運用への不参加 受益者はサブ・ファンドの運用または業務運営には参加しない。 利益相反 受託会社とそのサービス業者(ならびにそれぞれの役員、取締役および従業員)との間には潜在的な 利益相反が存在する。後述の「第三部 特別情報-第1 管理会社の概況-4 利害関係人との取引制 限」を参照。 クラス間の負債負担 基本信託証書によれば、受託会社はサブ・ファンドの帳簿上で各クラスの資産を分離し、かかるサ ブ・ファンドの負債をクラス間に配分して、あるクラスの資産が他のクラスの負債の充当に用いられる ことのないようにすることが求められているが、この取決めは受益者間および受益者と受託会社間での み拘束力を生じ、サブ・ファンド全体を取扱うかかるサブ・ファンドの外部債権者には適用されない。 したがって、ある一つのクラスについて債務が発生した場合、当該サブ・ファンドの全資産がかかる債 務の弁済に充てられる。これは外部債権者に関するケースであるが、ただしかかる外部債権者が自身の 請求権の及ぶ範囲を特定のクラスに限定することに合意した場合はこの限りではない。本書の日付現在、 受託会社はそのような既存債務または偶発債務の存在を認識していない。 投資証券の分散性欠如 サブ・ファンドは、私募取引による限定数の投資証券に対して投資することができる。投資証券の数 が限定される結果、当該サブ・ファンドにより実現される総利益がかかる少数の投資証券の思わしくな い運用業績により多大な悪影響を受けることがある。さらに、マスター・トラストには分散性に関する 確立された指針がないため、投資証券が少数の業種、法域または商品のみに集中することがある。 (b) 特定のリスク要因 受益証券への投資は一定のリスクを伴う。本項は受益証券への投資に付随するリスクを網羅的に挙げ るものではない。投資を考える者は、本書を精読し、必要があれば受益証券の申込みを行う前に専門家 に相談すべきである。 ファンドに関するリスク 投資家は、受益証券の価額が上昇ばかりでなく下落することもあることを認識しなければならない。 ファンドに対する投資は重大なリスクを伴う。受益証券の流通市場が存在する可能性は低く、受益者は 日常的な買戻しによってのみその保有受益証券を処分することができる。投資家は、ファンドに対する その投資の大部分またはすべてを失う可能性がある。したがって、各投資家はファンドへの投資による リスクを負担するだけの資金力が自身にあるか否かを慎重に検討すべきである。なお、リスク要因に関 する以下の記述は、ファンドへの投資に付随するリスクすべてを説明することを意図したものではない。 流通市場の不在 受益証券に流通市場が存在する見込みはない。したがって、受益者は日常的な買戻しによってのみそ の保有受益証券を処分することが可能となる。関連する販売会社が取引日に受益証券の買戻しを実行で きるか否かは、受益証券の買戻しを実行する受託会社の能力または裁量に依存する。投資運用会社(ま たは正当な権限を有するその代理人)が受益証券の買戻しを実行する目的でファンドのポートフォリオ における持分を現金化することができない場合、受託会社はその単独の裁量でまたは投資運用会社と協 議のうえ純資産価額の決定および受益証券の買戻しを停止することができる。 - 18 - 投資目標および取引リスク ファンドへの投資は重大なリスクを伴う。投資運用会社は潜在的損失の最小限への抑制を目的として 設計された戦略を実行する意向であるが、かかる戦略が成功する保証はない。 運用実績の不存在 ファンドは新設の信託であり、したがって投資家が運用業績の見込みを評価する上で依拠することの できる過去の運用実績をもたない。 ファンドに関するリスク 金融市場業界への投資はかなりの程度のリスクを伴う。ファンドが投資しようとする投資証券が突然、 予想外にかつ大幅な値動きにみまわれる可能性があることから、この種類の投資に関わるリスクは他の 種類の投資に通常関連するリスクよりも大きいことに留意すべきである。したがって、かかる投資証券 の売買においては短期間に受益証券1口当たりの純資産価額において多額の利益または同様に損失を被 る可能性がある。このことから、投資損失を負担することのできる者だけが投資を行うべきである。 ファンドがその投資目標を達成しまたは多額の損失を回避する保証はありえない。外国投資について は、さらに、国際為替相場の変動から生じるリスクも存在する。 ポートフォリオ評価 受益者は、組入ファンドの適切な評価に関する投資運用会社の判断が誤っていることが判明した場合、 ファンドの投資証券の中に不確かな評価を含む状況はファンドの純資産価額に悪影響を及ぼすことがあ ることを認識すべきである。不誠実または明白な誤りがない限り、かかる純資産価額の決定は確定的な ものとしてすべての受益者を拘束する。 組入ファンドへの投資に関連するリスク ファンズ・オブ・ヘッジファンドの流動性の欠如 ファンドは、組入ファンドに投資することができるため、結果として、流動性の高い市場が存在しな いことが多い有価証券およびデリバティブへの投資をすることになるかもしれない。投資運用会社は、 かかる流動性の欠如そのものについては問題視していない。投資運用会社は、これらのより長期的で流 動性の低い投資証券が、流動性の高い市場では得られない分散効果や利益の機会をもたらすと考えてい ることそのものを理由として、かかる流動性の低い投資戦略に資金配分を行っている。 組入ファンドからの償還が困難な場合には、投資運用会社が望むように、機動的にはファンドの資産 を再配分することができなくなることもある。この限界は、組入ファンドが予測される流動性に制限を 課していない場合でも存在する。仮に、通常の市況および運用状況の下であっても、組入ファンドが償 還を許可する頻度が低くかつ大幅な事前通知による場合だけであれば、ファンドの資産を組入ファンド 間で再配分する柔軟性は制限される。 場合により、投資運用会社は、後から流動性に制限を課し、投資運用会社が希望する時に投資を終了 することを不可能にさせる組入ファンドにファンドの資産を配分することがある。投資家は、組入ファ ンドにより課される流動性の制限が一定の状況下では受益者の償還請求権を実質的に制限しまたは遅延 させる可能性があることを認識しなければならない。組入ファンドからの償還が不可能となることによ り、ファンドはかかる組入ファンドからの償還が可能であったら回避できたであろう損失を被る可能性 があり、また別の状況であれば償還を希望する受益者が組入ファンドが資産の換金中かかる組入ファン ドへの投資の継続を要求される場合には、受益者も上記の損失を被ることがある。この場合、ファンド は、流動性をもたらすファンドから流動性を得ることを余儀なくされ、不均等となる原因となることも ある。 未履行の償還請求に比してあまりに高い割合のファンドの組入ファンドが流動性に制約を受けている 場合、受託者は、投資運用会社と協議の上その勧告に基づき、残る受益者と償還しようとする受益者の 双方を公正かつ公平に扱うための措置を講じるよう求められることがある。かかる措置として、流動性 - 19 - の制約を宣言した組入ファンドを含むファンドの部分に係る特別の清算ビークルの設定や、ファンド全 体の清算が挙げられる。投資運用会社がかかる措置を講じる場合、かかる措置の時点のファンドの各受 益者は、自らの持分に比例して流動性に制約のある組入ファンドを割当てられ、ファンドに対する受益 者の投資のうち少なくとも当該部分については受益者の選択による償還の対象とはならない。この点に 関する投資運用会社の決定は、(ⅰ) 流動性の制約を宣言しておりファンドがそれから資本を償還とし ようとしている組入ファンドに対して投資されたファンド資産の割合、(ⅱ) 流動性に制約のある組入 ファンドがファンドに資本の返戻を行うと投資運用会社が信じる時期の予測、(ⅲ) 現金によるファン ド資産または四半期毎もしくより高い流動性をもつ組入ファンドに投資されるファンド資産、(ⅳ) ファンドの戦略配分、ならびに (ⅴ) 投資運用会社が通知を受けたが未履行の受益者によるファンドか らの償還等、多くの要因に基づいて行われる。 組入ファンドの運用実績の欠如または不足 ファンドは、ファンドが投資を行った時点ではまだその投資プログラムを開始していない可能性があ る組入ファンド、またはその投資プログラムを開始したばかりの他の組入ファンドに投資することがで きる。新たに設立された事業体として、かかる組入ファンドには、これから投資を行おうとする者が業 績の見込みを評価するもととなる過去の運用実績が存在せず、またさらに業務上および運用上のリスク を伴う可能性もある。その上、組入ファンドまたはその関連のもしくは前身のファンドもしくはパート ナーシップが過去に行った投資の実績は、かかる組入ファンドの将来の実績または成功を示すものとし て依拠することはできない。 情報の入手可能性 一部の組入ファンドは自身の運用および実績について限られた情報しか提供しないことがあり、それ により投資運用会社が組入ファンドの行った表明または採用された投資戦略を最初にまたは継続的に検 証する能力が制約を受けることとなる。これによって、組入ファンドが採用した投資戦略および投資ポ ジションまたは投資運用会社が少しだけしかまたはまったく知らないその他の活動に基づき、ファンド に重大な損失が生じることがある。 また、組入ファンドは、投資の機会が発生したときに投資証券を選択する裁量を有する。受益者は、 各組入ファンドの投資プログラムに沿った投資を特定し実行する組入ファンドの能力に依存しなければ ならない。ファンドの投資家は、組入ファンドが投資証券の取得または売却に先立ち、かかる投資につ いて認識することはない。 したがって、ファンドが投資する組入ファンドの結果は、ファンドのモデルや予測から見込まれる結 果とは異なることがある。これにより一定の状況下では、組入ファンドが採用した投資戦略および投資 ポジションに関連してファンドに損失が生じることがある。 費用の累積 ファンドは組入ファンドへの投資を意図しており、投資家は、ファンドに関する報酬および費用を負 担するほか、組入ファンドに付随する報酬および手数料(当初手数料および償還手数料、運用報酬、信 託報酬、成功報酬、集中管理報酬等)を間接的に負担する。そのため、受益者は組入ファンドに直接投 資する場合よりも多くの費用を負担することとなる。このような利益相反が存在することにより、より 多額の経費と二重の報酬をファンドが負担するリスクが高まる。 組入ファンド報酬 ヘッジファンドは通常、そのジェネラル・パートナー、マネージャーまたはこれらと同等の資格で業 務を行う者に対し、基本顧問料のほかに成功報酬または実績配当を提供する。成功報酬または実績配当 は、組入ファンドの運用に関し、それがなければ行うことのない、よりリスクが高くまたはより投機的 な投資対象を選択する動機を引起すことがある。 - 20 - 評価 組入ファンドにおけるファンドの持分は、一般に、当該組入ファンドの独立管理者からの最終価格ま たは当該組入ファンドの投資運用会社によって提供された当該組入ファンドの独立管理者からの最終価 格に基づき評価され、当該組入ファンドにおけるファンドの持分は、一般に、当該組入ファンドの独立 管理者からの予想価格に基づき評価される。ファンドは、報告、償還、報酬その他の目的のためファン ドの純資産価額を算定するにあたりこれらの価格に依拠しており、また、かかる予想価格に依拠しなけ ればならない場合があるが、一般に償還支払に際して調整を加えることはない。なお、かかる評価は、 活発な、流動性の高い、または公認の市場における実際の公正市場価額を示すとは限らない。 流動性の低いポートフォリオおよび資産配分の柔軟性の欠如 ファンズ・オブ・ヘッジファンドというストラクチャーは、組入ファンドの流動性について種々の制 限があることから、資本を配分しリスクを管理する能力に制約を受ける。ファンドが投資を行う組入 ファンドは登録されず、それに対する持分およびその受益証券の譲渡は法律その他による制限を受ける。 ファンドは、かかる組入ファンドにおける持分または受益証券を希望した時期に償還することまたは償 還時にその公正価値の実現ができないことがある。組入ファンドは、より低い頻度で償還が許可され、 および/または「ロックアップ」(投資家がファンドへの投資後一定期間中資本償還を禁止されるこ と)および/または「ゲート」(任意の償還日における償還が当該組入ファンド資産の一定の割合に制 限されること)の対象となることがある。ファンドは、自己の組入ファンドを運用する組入ファンドが 自身の表明した取引方針および取引戦略から逸脱し始めたと投資運用会社が判断した後に、長期間にわ たり、ファンドが投資を行う当該組入ファンドから資本償還ができなくなることがある。 ファンドの資産の大部分が、かかる措置を講じるかまたはかかる流動性制限を課す組入ファンドに配 分される場合、ファンドは、自らが撤退を希望しても長期間にわたり当該組入ファンドからの撤退がで きない可能性が高い。このように組入ファンドからの撤退ができないことにより、かかる組入ファンド 以外に配分を行うことができていれば回避できたであろう損失をファンドが被ることがある。 ヘッジファンドから撤退するための複雑でかつしばしば長期化する手続により、ファンドは投資運用 会社からの買戻請求に適時に応じることができなくなる可能性もある。また、ファンドの償還または諸 経費への資金を調達するため、ファンドがより流動性の高い組入ファンドから償還を行った場合にも、 ファンドが不均衡となる原因となることがある。さらに、組入ファンドのほとんどが純資産価額の計算 を停止した場合、投資運用会社はファンドの純資産価額を算定することができないことがある。 場合により、組入ファンドの他の投資家がファンドに優先する償還権を有することがあり、それが行 使されることで当該組入ファンドにおけるファンドの投資が重大な悪影響を被ることがある。 組入ファンドによる集中投資 ファンドが投資を行う組入ファンドの中には、少数の有価証券、業種または国のみに投資を集中させ るものがある。ファンドの投資証券は全体的には分散されるが、個々の組入ファンドによる投資の集中 により、それが多くの投資証券に投資を分散していた場合よりも相応に多くの損失が発生することがあ る。 流動性の低い投資 一部の組入ファンドは、法律その他により譲渡制限が課された投資、または私募のように流動市場が 存在しない投資を行うことがある。かかる投資証券の市場価格(もしあれば)はより変動しやすく、希 望した時期にかかる投資を売却し、または売却の際にその公正価値を実現することは不可能なことがあ る。このような非流動性はリスクを増大させ、また組入ファンドが償還請求に応じるための現金調達を 困難にさせることがある。さらに、組入ファンドが投資することのできる有価証券には証券取引所に上 場されていない証券や店頭市場で売買されていない証券を含まれる。これらの有価証券には公的な取引 市場が存在しないことから、公開有価証券よりも流動性が低いことがある。非公開有価証券の売却はか なりの時間を必要とし、その結果、ファンドに関する償還金の支払にも遅延が生じることがある。これ - 21 - らの有価証券は私募取引で転売することができるが、かかる転売によって実現される価格は当初の支払 額を下回ることがある。また、その有価証券が登録または公開されていない会社は、かかる有価証券が 登録または公開されていれば適用を受けていたであろう開示要件およびその他の投資家保護要件の適用 対象とならない。 流動性の限定 受益証券は自由に譲渡することができず本書に従ってのみ償還が可能であることから、ファンドへの 投資はその流動性が限定される。また、受益者が受益証券を償還することができるか否かは、特定クラ スの受益証券に作用する適用可能な停止または特定の制限によりさらに制約を受けることがある。 ファンドへの投資は、本投資において流動性を必要としない高度な投資家のみに適している。受益証 券の買戻権および純資産価額の算定は、本書に記載されるさまざまな状況において停止されることがあ る。 組入ファンドの変更および配分 投資運用会社は随時、新たなまたは代替の組入ファンドを選択し、また各組入ファンドに配分される ファンド資産の割合を変更することができる。かかる変更は、組入ファンドの流動性制限および本書に 規定される制限に従って、投資運用会社の単独の裁量で行われる。ファンドの成功は、資産を特定しこ れを組入ファンドに時宜を得て首尾よく配分する投資運用会社の手腕に大きく依存する。 組入ファンドのレバレッジ 組入ファンドは無制限に借入を行うことができ、またさまざまな与信枠やスワップおよび買戻契約を 含むその他の形のレバレッジを利用することができる。レバレッジによって組入ファンドの総収益が増 加する機会を提供する一方で、損失もまた潜在的に増加させることがある。借入金を用いて行った投資 の収益および評価益がかかる借入金について必要な利息支払を下回る場合、組入ファンドの価額は低下 する。また、組入ファンドによる投資の価値に悪影響を及ぼす事由は、かかる組入ファンドにレバレッ ジがかけられている範囲に応じて悪化する。組入ファンドがその投資証券に対し不利に変動する市場に おいてレバレッジを利用する影響が累積することにより、組入ファンドおよびその結果としてファンド に重大な損失を生ずることがある。 組入ファンドの戦略は成功しないことがある 組入ファンドの採用する取引戦略が成功するという保証はどこにもない。たとえば、組入ファンドが 用いる独自モデルは、異例の市況下では予想どおりに機能しないことがある。ファンドを代理して投資 を行う各組入ファンドは、ファンドのための取引に適用される戦略が過去に利用した経験を反映した実 績または評判を有することが期待され、投資運用会社はファンドに代わり投資決定を行うことを検討す るにあたりかかる実績または評判を評価する。ただし、この情報は将来の実績を予測するものではない。 (2) 投資リスク管理体制 投資運用会社では運用部門とは独立したコンプライアンス部が、社内のコンプライアンスおよび運 用リスクの管理に責任を負っている。 コンプライアンス部は目論見書に記載されたファンドの投資方針・運用制限に関するモニタリング を行う他、各組入ファンドの投資方針・運用制限やリスク管理の状況についてもその遵守状況につい て監視を行う。 - 22 - (3) リスクに関する参考情報 - 23 - 4 手数料等及び税金 (1)申込手数料 日本国内における申込手数料は、申込金額の3.00%を上限として販売会社が定める金額(税抜) (消費税別とする)。 <参考情報> (2)買戻し手数料 日本国内における買戻手数料は課されない。 (3)管理報酬等 ファンドは、ファンド自身の運営費用および立替費用(ファンドに関係する一切の費用が含まれ る。)ならびにファンドの受託会社、管理会社、監査人および法律顧問の報酬および費用を負担する。 (a) 組入ファンドの報酬 ファンドが投資する各組入ファンドは、管理および成功報酬を含む報酬を請求することがで きる。本書に記載された報酬は、ファンドによって組入ファンドに対して支払われ、間接的に 受益者の負担となる追加的な報酬を反映していない。その報酬の概要は以下の通りであるが、 投資者は、ファンドに対する投資に関連する追加的な報酬について理解するため、プラウィス、 ウィズダムおよびレゾリューションに関する募集書類を注意深く検討されたい。 ファンドが投資する組入ファンドにおいては、その純資産額に対して以下のような料率によ る報酬等が支払われ、ファンドの受益者が間接的に負担する。 プラウィス: 運用報酬 純資産価額に対して年率2.00% 成功報酬 四半期ごとに超過収益の20.00% 管理事務報酬 ウィズダム: 純資産価額に対して年率0.175% 運用報酬 純資産価額に対して年率1.50% 成功報酬 四半期ごとに超過収益の20.00% - 24 - 管理事務報酬 レゾルーション: 純資産価額に対して年率0.155% 運用報酬 純資産価額に対して年率2.00% 成功報酬 四半期ごとに超過収益の20.00% 管理事務報酬 純資産価額に対して年率0.160% (注)これらの他に、売買委託手数料等、および組入ファンドの財務諸表の監査に要する費 用等が各組入ファンド資産から支払われる。 (b) 管理会社の報酬 管理会社は、年間15,000米ドルの日本円相当額の報酬をファンドの資産から年1回、前払い で受領する権利を有し、また、ファンドの終了時に投資運用会社と書面で合意した金額を受領 する。 管理会社の報酬は、ファンド資産の管理業務および受益証券の発行業務の対価として支払わ れる。 管理会社はまた、管理会社がマスター・トラストに対し主たる事務所を提供することに関し、 年間7,000米ドルの日本円相当額の報酬をファンドの資産から年1回、前払いで受領する権利を 有する。 ファンドが終了する場合、管理会社は、当該年度に実際にファンドの管理会社として行為し た日数を反映して、前払いされた年間管理報酬の一部をファンドに返金するものとする。 (c) 受託会社の報酬 受託会社は、年間120万円の報酬をファンドの資産から、毎月、後払いで受領する権利を有 し、また、ファンドの終了時に投資運用会社と書面で合意した金額を受領する。 受託会社の報酬は、ファンドの受託業務の対価として支払われる。 (d) 投資運用会社の報酬 投資運用会社は、投資運用契約に従い提供するサービスに関し、報酬を受領せず、組入ファ ンドの段階で間接的に報酬を受ける。 投資運用会社の報酬は、ファンド資産の運用業務の対価として支払われる。 (e) 管理事務代行会社の報酬 管理事務代行会社は、ファンドの資産から支払われる以下の報酬を受託会社から受領する権 利を有する。 ・ 残高150億円までは、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびャピ タルゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.08%。 ・ それ以上の残高については、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入お よびキャピタルゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間 0.06%。ただし最低報酬額は年額432万円とする。 これらの報酬は、各評価日に計算され、適用ある付加価値税(もしあれば)と共に毎月後払 いされる。 さらに、受託会社はファンドの資産から、管理事務代行会社の合理的かつ適切に保証された 支払金、費用、手数料(ファンド書類の更新/検討のための手数料を含む。)および弁護士費 用を含む立替金(およびそれらに対する付加価値税を含む。)ならびに管理事務代行会社また はその委託会社により提供されるファンドに対する管理事務代行サービスについて発生する費 用(管理事務代行サービスの提供に関連する費用は、管理事務代行会社がその費用の支払手続 を行う前に、受託会社により承認される。)が支払われる。 管理事務代行会社の報酬は、1年後に見直され、その後随時見直されるものとする。 管理事務代行会社は、ファンドの終了時に受託会社と書面で合意したファンドの資産から支 払われる報酬を受託会社から受領する権利を有する。 管理事務代行会社の報酬は、ファンドの管理事務代行業務およびファンドの登録・名義書換 事務代行業務の対価として支払われる。 (f) 保管銀行の報酬 - 25 - 保管銀行はファンドの資産から支払われる以下の報酬を受託会社から受領する権利を有する。 ・ 残高150億円までは、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャ ピタルゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.02%。 ・ それ以上の残高については、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入お よびキャピタルゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間 0.01%。ただし最低報酬額は月額4万円とする。 ・ 申込および買戻の1回の指図につき1万2千円の取引報酬 また、保管銀行の立替金または雑費(付加価値税が課される場合、それを含む。)、銀行口 座維持手数料、銀行業務手数料、通常の代理手数料および保険費用(適用ある場合)ならびに サブ・カストディアンの報酬(通常の商取引上の条件とし、取引報酬を含む。)および保管銀 行の全ての(制限されない)弁護士費用を含むがそれらに限定されない費用を支払う権利を有 する。全ての報酬は、保管銀行の請求書の日付から30営業日以内に、毎月後払いでファンドか ら支払われるものとする。保管銀行は請求があれば報酬の一覧表を提供するものとする。 さらに、口座維持手数料および銀行間送金、電話、郵便、宅配、ファクシミリおよび印刷を 含むがそれらに限定されない全ての合理的な立替費用がファンドから支払われる。 保管銀行はまた、受託会社と書面で合意したファンドから支払われる金額をファンドの終了 時に受託会社から受領する権利を有する。 保管銀行の報酬は、ファンド資産の保管業務の対価として支払われる。 (g) 販売会社の報酬 販売会社は、純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタルゲインからの分配 金支払がある場合、その発生前)に対し年間0.50%の料率でファンドの資産の中から販売報酬 を受領する権利を有する。各評価日に発生および計算され、毎月後払いで支払われる。 ファンドの受益証券の販売業務・買戻しの取扱業務およびこれらに付随する業務の対価とし て支払われる。 (h) 代行協会員の報酬 代行協会員は、純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタルゲインからの分 配金支払がある場合、その発生前)に対し年間0.25%を上限としてファンドの資産の中から報 酬を受領する権利を有する。各評価日に発生および計算され、毎月後払いで支払われる。 代行協会員の報酬は、受益証券1口当たり純資産価格の公表等、ファンドの代行協会員業務 の対価として支払われる。 (i) その他の報酬および費用 監査報酬、弁護士費用、コンサルタント料、取引手数料、広告および印刷費用ならびにその 他の継続的な立替金を含むがそれらに限定されない追加の費用が、ファンドの資産から支払わ れる。 (4)その他の手数料等 各サブ・ファンドは、さらに(a)当該サブ・ファンドのために行われた全ての取引費用および(b) 当該サブ・ファンドの管理費用を負担する。かかる費用には、(ⅰ)法律顧問および税務顧問ならび に会計監査人の報酬および手数料、(ⅱ)仲介業者の手数料(もしあれば)および金融商品取引に関 連して課される発行税または譲渡税、(ⅲ)保管銀行の費用および手数料、(ⅳ)政府または政府機関 に支払う全ての税金および設立手数料、(ⅴ)借入金の利息、(ⅵ)投資家サービスに関連する通信費 および当該サブ・ファンドの受益者集会ならびに財務およびその他の報告書、議決権行使指図書、 目論見書および類似する書類の作成、印刷および交付のための全ての費用、(ⅶ)保険費用(もしあ れば)、(ⅷ)訴訟および賠償費用ならびに通常の業務外で発生した特別費用、ならびに(ⅸ)当該 サブ・ファンドの組成に関連する企業金融費用またはコンサルティング料その他全ての設立費用お よび運営費用が含まれるがこれらに限定されない。かかる費用および手数料が、特定のサブ・ファ - 26 - ンドから直接発生したものでない場合、各サブ・ファンドはそれぞれの純資産価額に比例した費用 および手数料を負担する。 マスター・トラストおよび各サブ・ファンドの設立に関連した費用および手数料(疑義を避ける ため付言すると、目論見書、追補目論見書、基本信託証書および追補信託証書ならびにその他サ ブ・ファンドに関するすべての契約書に関連する登録費用および政府手数料ならびに専門家の手数 料を含む。)(以下「設立費用」という。)の金額は、約970万円であった。かかる設立費用は、投 資運用会社が受託会社またはその正式な代理人と協議の上その他の方法を適用することを決定しな い限り、当初募集期間が終了してからサブ・ファンドの第5会計年度が終了するまでの期間で償却 される。 国際会計基準(IFRS)によれば、設立費用は、償却とは反対に発生時に費用として計上される。 受託会社はかかる不準拠の影響を検討したが、この問題がファンドの純資産価額に及ぼす実質的な 影響はないと考えている。ファンドが採用した会計基準がIFRSから逸脱している限りにおいて、 IFRSへの不準拠により、ファンドの該当する年次の監査済財務書類に対する監査人の意見が、かか るIFRSへの不準拠の性質および程度により限定される場合がある。 設立費用は、その全体をファンドが負担する。 (5)課税上の取扱い ① 日 本 平成28年8月31日現在、日本の受益者(実質上の受益者)に対する課税については、日本の税法 上、次のような取扱いとなる。 (a) ファンドの期中分配金は、公募国内株式投資信託の期中分配金と同じ取扱いとなる。即ち、 日本の個人の受益者が支払いを受取るファンドの期中分配金については、その全額が配当所 得となり、その金額に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税率による源泉徴収 が行われる(平成50年1月1日以降は20%(所得税15%、住民税5%)の税率となる。)。 受益者の選択により、「総合課税」、「申告分離課税」または「申告不要制度」のいずれ かを選択することができる。申告不要を選択した場合は、源泉徴収された税額のみで課税関 係は終了する。 (注) 公募国内株式投資信託とは異なり、総合課税を選択した場合でも配当控除の適用はない。 受益者である日本の法人(公共法人等を除く。)が受取る期中分配金には、15.315%(所得 税のみ)の税率による源泉徴収が行われる(平成50年1月1日以降は15%(所得税のみ)の 税率となる。)。 (注) 法人の益金不算入の適用は認められない。 (b) 日本の個人の受益者の受益証券に係る譲渡益(買戻請求に係る譲渡益を含む。)について は、「株式等の譲渡所得」として申告分離課税の対象となる。個々の受益者ごとにその受益 証券の譲渡価額(邦貨換算額)から当該受益者の取得価額(受益証券を購入した際の買付価 額(邦貨換算額)に購入時の手数料および消費税等を加算した金額)を控除した金額が株式 等の譲渡所得の金額となり、20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税率による申告分離 課税となる(平成50年1月1日以降は20%(所得税15%、住民税5%)の税率となる。)。 特定口座(源泉徴収選択口座)の場合、申告分離課税の場合と同一の税率で源泉徴収され、 申告は不要となる。また所得税については、上記(a)の配当所得について申告分離課税制度 を選択した場合には、その年分の上場株式等の譲渡損失の金額と上場株式等の配当所得の金 額の損益通算が可能であり、源泉徴収口座内における損益通算も可能である(平成28年1月1 日以後は、上場株式等の配当所得の金額の他、特定公社債等の利子所得および譲渡所得等と も損益通算が可能である)。損益通算後になお損失が生じている場合には、損失を繰越控除 (翌年以降3年間)することができる。 - 27 - (注) 譲渡損失の繰越控除の適用を受けるためには、繰越した損失の控除を受ける年まで、連続して確定申告 書の提出が必要である。 (c) 上記(a)および(b)において一定の場合、支払調書が税務署長に提出される。 ただし、将来、税務当局の判断で上記と異なる取扱がなされる可能性があり、また税法の変更に より上記の取扱いが変更となることもある。 ② ケイマン諸島 投資運用会社は、関連する裁判管轄の法律顧問および税務顧問の助言を利用することにより課税 リスクを最小化できるよう各サブ・ファンドの投資の構築において全ての合理的な努力をするもの とする。ただし、投資運用会社は、かかる租税効率の仕組みが、各サブ・ファンドの租税の負担を 全部または一部軽減することに成功するかについて保証することはできない。 以下に述べたマスター・トラストに適用されるケイマン諸島の所得税効果の概要は、本書中に述 べたマスター・トラストに関し遂行されるべく予定された活動に基づいている。以下の概要は、税 務上の助言を構成するものではない。 投資を予定している者は、その市民権を有する国、住所または所在地である国の法律に基づいて、 受益証券の申込み、購入、保有または買戻請求に賦課される租税について確認し、必要であれば、 助言を受けるべきである。 ケイマン諸島の信託法(改正済)第74条に従い、マスター・トラストは免税信託として登録され ている。現在、上述のように税金を課すこととなるケイマン諸島の法律はないが、受託者はケイマ ン諸島総督からの保証書を受領しており、かかる保証書の日付から50年間において、いかなる法律 の改正にもかかわらず、当該マスター・トラストが所得またはキャピタルゲインに対して課税する 税または義務を免除されることにより恩恵を受ける旨約束されている。 外国口座税務コンプライアンス法(FATCA) 2013年11月29日、ケイマン諸島政府は米国との間でFATCAの施行に関する政府間モデル1B協定(以 下「米国IGA」という。)を締結した。米国IGAはFATCAに基づき税務に関する自動的情報交換を行う ことを意図するものである。両政府はまた、租税に関する自動的情報交換のための正規ルートの概 要を定める税務情報交換協定も締結した。 2014年7月4日、ケイマン諸島政府は、税務情報庁法(改正済)(以下「税務情報庁法」とい う。)に付随する2014年税務情報庁(国際税務遵守)(アメリカ合衆国)規則(以下「米国FATCA規 則」という。)を公表した。米国FATCA規則は米国IGAの規定を施行するものである。米国FATCA規則 は一定の直接および間接的な米国投資家の特定および報告について規定しており、ファンドおよび その投資者に影響を及ぼす。 ファンドの投資者は、ファンドがFATCA遵守の目的において投資者を正確に分類するため、ファン ドに対し追加的な身分証明情報の提供を求められる場合がある。また、ファンドの投資者は、かか る情報の要求に応じない場合、当該投資者は「米国要報告口座」に分類され、当該投資者に関する 情報(およびファンドにおける持分)がケイマン諸島税務情報庁(以下「TIA」という。)に報告さ れる場合があり、その後米国内国歳入庁(以下「IRS」という。)に提供される場合がある旨留意す べきである。各投資者は、投資者がファンドに提供した、ファンド持分の直接または間接的な所有 を特定する情報がTIAおよび/またはIRSに報告される可能性があることについても留意すべきであ る。 さらに、ケイマン諸島政府は、2013年11月5日に英国政府との間でモデル1B片務的政府間協定 (以下「英国IGA」という。)を締結した。2014年7月4日、ケイマン諸島政府は英国IGAを施行す るため、税務情報庁法に付随する2014年税務情報庁(国際税務遵守)(英国)規則(以下「英国 FATCA規則」という。)を公表した。英国FATCA規則は一定の直接および間接的な英国投資家の特定 および報告について規定しており、ファンドおよびその投資者に影響を及ぼす。 ファンドは、英国FATCA規則に基づきTIAに対する報告が義務付けられる場合があり、また、英国 - 28 - の個人または英国人の支配する法人により保有される金融口座である「英国要報告口座」の特定お よび所定のデューディリジェンスの実施が求められる場合がある。これに関連してファンドは、英 国要報告口座の特定のためおよび英国FATCA規則に基づく義務の遵守のために、投資家にさらなる情 報を要求する場合がある。TIAはその後、当該情報を英国歳入税関庁に提供する場合がある。 2014年10月29日、ケイマン諸島は他の50の裁判管轄地域と共に、共通報告基準(CRS)へのコミッ トメントを示す多国間税務当局合意を締結した。これを受けて2015年10月16日、新規および既存の 口座について広範な精査手続きの実施を求めるためのケイマン諸島の国内法も施行された。2017年 中には、これらの口座の報告が開始されることが企図されている。これまでに80を超える国々が他 の加盟課税国・地域の居住者である投資家に関し米国IGAおよび/または英国IGAに基づく義務と類 似した報告義務およびその他の義務を課すCRSの施行に合意したことにより、TIAは世界中の税務当 局に対して口座情報を提供するような状況となり、TIAに対するファンドの報告義務の範囲は2017年 に著しく拡大する予定である。 将来、ケイマン諸島政府がその他の国々と追加的な合意を締結する可能性もあり、その他の国々 がCRSを採用する場合、ファンドの報告義務および/または源泉徴収義務がさらに増加する可能性が ある。 - 29 - 5 運用状況 (1)投資状況 資産別および地域別の投資状況 (2016年6月末日現在) 資産の種類 地域 時価合計(円) 投資信託 ケイマン諸島 現金およびその他の資産(負債控除後) 合計 (純資産総額) 投資比率(%)(注) 718,533,722 90.27 77,464,978 9.73 795,998,700 100.00 (注)投資比率とは、ファンドの純資産総額に対する当該資産の時価の比率をいう。以下同じ。 (2)投資資産 ① 投資有価証券の主要銘柄 (2016年6月末日現在) 簿価(円) 順 位 保有 口数 1口 当たり 1口 当たり 地域 種類 1 レゾルー ション ケイマン 諸島 投資 信託 15,133 11,050 167,231,884 17,528 265,251,224 33.3 2 プラウィス ケイマン 諸島 投資 信託 11,778 19,907 234,472,955 19,346 227,857,188 28.6 3 ウィズダム ケイマン 諸島 投資 信託 17,898 12,857 230,119,912 12,595 225,425,310 28.3 投資不動産物件 該当なし。(2016年6月末日現在) ③ その他投資資産の主要なもの 該当なし。(2016年6月末日現在) - 30 - 合計 投資 比率 (%) 銘柄名 ② 合計 時価(円) (3)運用実績 ① 純資産の推移 各計算期間末ならびに2016年6月末日前一年間における各月末の純資産の推移は次のとおりであ る。 純資産総額 1口当たりの純資産価額 (百万円) (円) 第1期末日(2012年11月30日) 607 8,888 第2期末日(2013年11月30日) 639 10,416 第3期末日(2014年11月30日) 798 10,795 第4期末日(2015年11月30日) 757 10,502 2015年 7月末日 754 10,355 8月末日 766 10,491 9月末日 756 10,521 10月末日 755 10,469 11月末日 757 10,502 12月末日 763 10,593 1月末日 789 10,524 2月末日 791 10,453 3月末日 808 10,664 4月末日 804 10,660 5月末日 799 10,580 6月末日 795 10,506 2016年 <参考情報> 以下のデータは過去の実績を示したものであり、将来の成果を示唆、保証するものではない。 純資産の推移 2011年12月から2016年6月までの各月末日の受益証券1口当たり純資産価額および純資産総額の 推移は以下の通りである。 - 31 - ② 分配の推移 該当なし。 ③ 収益率の推移 収益率(注) 第1期(2011年12月19日(運用開始日)~ 2012年11月30日) -11.12% 第2期(2012年12月1日~ 2013年11月30日) 17.19% 第3期(2013年12月1日~ 2014年11月30日) 3.64% 第4期(2014年12月1日~ 2015年11月30日) -2.71% (注) 収益率(%) = 100 ×( a - b )/ b a = 計算期間末の1口当り純資産価額(当該計算期間の分配金の合計額を加えた額)(税引前) b = 当該計算期間の直前の計算期間末の1口当たり純資産価額(分配落の額)(税引前)(ただし第 1期については当初募集価格(受益証券1口当たり10,000円)) 2016年6月末日前1年間の収益率は以下の通りである。 収益率(注) 0.95% 2015年7月1日~ 2016年6月30日 (注)収益率(%) = 100 ×( a - b )/ b a = 2016年6月末日の1口当たり純資産価額(上記期間中の分配金の合計額を加えた額)(税引前) b = 2015年6月末日の1口当たり純資産価額(分配落の額)(税引前) <参考情報> 年間収益率の推移 暦年毎の収益率は以下の通りである。 - 32 - (4)販売及び買戻しの実績 下記の期間における販売および買戻しの実績ならびに下記期間末日現在の発行済口数は、以下の とおりである。 期 間 販売口数 買戻し口数 発行済口数 68,387.92063 (68,387.92063) 0 (0) 68,387.92063 (68,387.92063) 第2期 (2012年12月1日~2013年11月30日) 0 (0) 6,989.26238 (6,989.26238) 61,398.65825 (61,398.65825) 第3期 (2013年12月1日~2014年11月30日) 62,733.92824 (62,733.92824) 50,198.65825 (50,198.65825) 73,933.92824 (73,933.92824) 第4期 (2014年12月1日~2015年11月30日) 8,681.00673 (8,681.00673) 10,446.37763 (10,446.37763) 72,168.55734 (72,168.55734) 第1期(2011年12月16日(当初募集最 終日)~2012年11月30日) (注1)( )内の数字は本邦内における販売・買戻しおよび発行済口数である。 (注2)第1期の販売口数は、当初募集期間の販売口数を含む。 2016年6月末日前1年間における販売および買戻しの実績ならびに2016年6月末日現在の発行済口 数は次のとおりである。 期 間 2015年6月30日~ 2016年6月30日 (注)( 販売口数 買戻し口数 発行済口数 5,875.42226 (5,875.42226) 2,422.79491 (2,422.79491) 75,765.76992 (75,765.76992) )内の数字は日本国内における販売・買戻しおよび発行済の口数である。 - 33 - 第2 1 管理及び運営 申込(販売)手続等 (1)海外における申込(販売)手続等 申込 受益証券の募集期間は、「第一部 証券情報-(7) 申込期間」に記載されている。現在、1つの受 益証券クラスが日本円で申込可能である。 受益証券は、以下に記載する場合を除き、各取引日に申込可能である。 各取引日における受益証券1口当たりの販売価格は、評価日の評価時点における純資産価額を当該 評価日現在発行済の受益証券の総数で除し、1円未満を四捨五入して算出される。かかる四捨五入に よる利益はファンドが留保する。 受益証券の申込者および追加の受益証券の申込みを希望する受益者は、記入済の申込書をファクシ ミリまたは(PDF形式の署名済み申込書を)電子メールにより(書類の原本は追って郵送する)、管理 事務代行会社が取引日の7営業日前の午前10時(ダブリン時間)までに受領できるよう送付しなけれ ばならず、また、申込金を取引日の1営業日前までにもしくは特定の場合において受託会社が投資運 用会社と協議の上決定するそれより遅い時間までにファンドの口座に払込まなければならない。 受益証券の価格は、日本円で計算され支払われる。疑義を避けるため付言すると、販売価格は1円 未満を四捨五入した金額とする。 受託会社は、投資運用会社と協議の上、特定の期間またはその他の決定した時まで受益証券を発行 しないことを随時決定することができる。かかる期間中、受益証券の申込はできない。 受託会社は、投資運用会社と協議の上、受益証券の申込の全部または一部を拒絶する権利を留保す る。この場合、申込金または(場合により)残高は無利息で、申込者の危険負担において、可及的速 やかに返還される。 記入済の申込書は、管理事務代行会社により受領された後は取消不能である。受益証券の発行後、 管理事務代行会社は受益証券の所有権に関する確認書を発行する。 受益証券は小数第6位を四捨五入し、小数第5位の口数まで発行される。受益証券は、当該取引日 に発行されたものとみなされる。 受益証券の各申込者は、管理事務代行会社および/または受託会社および/または投資運用会社は、 (a)管理事務代行会社または受託会社により適切に請求された情報および書類を申込者が提供しなかっ た場合受益証券の申込もしくは買戻請求の手続ができないこと、(b)ファクシミリもしくは電子メール によって送付された申込書もしくは買戻請求の未受信または判読不能、または(c)申込書もしくは買戻 請求がファクシミリもしくは電子メールによって送付された場合それらの通信手段の不確実性の結果 生じるいかなる損失の責任も負わないことを承知する。 受益証券の各申込者は、電子メールが管理事務代行会社との通信または管理事務代行会社への指図 を行う確実な手段ではないことについても承知し、また、電子メールによる通信のリスクを認識して いることおよび電子メールによる指図はもっぱら当該申込者の便宜のためであり、各申込者は管理事 務代行会社および/または受託会社および/または投資運用会社に生じた損害を補償することに同意 することを確認し、さらに、管理事務代行会社、受託会社および投資運用会社が、かかる指図に関す る確認もしくはその他の通信またはそれらがないことにより損害を被らないものとすることを確認す る。 さらに、管理事務代行会社および/または受託会社は、規制当局から要請がある場合または適用あ る法令(マネー・ロンダリング防止法令を含むがこれに限定されない。)により求められる場合、所 轄官庁に対し申込者の情報を提供することがある。申込の条件として、申込者は当局に対するかかる 情報提供に同意しているものとみなされる。 - 34 - 申込単位 受益証券に関し、申込における最低投資金額は、投資者1名につき100万円またはその整数倍とする。 不適格申込者 申込書において、受益証券の各申込予定者は、適用ある法律に違反せずに受益証券を取得および保 有することができることを表明および保証することが求められる。 ファンドに本来は課されないであろう納税義務または罰金が課される結果となると受託会社が考え る状況においては、誰に対しても受益証券を募集し、発行しまたは譲渡することができない。 受益証券の申込者は、申込書において、とりわけ、ファンドへの投資リスクを評価するための金融 に関する知識、専門性および経験を有すること、ファンドが投資対象とする資産への投資に内在する リスクおよびかかる資産が保有および/または取引される方法について認識していること、ならびに ファンドへの投資金全額の損失に耐え得ることを証明しなければならない。受益証券の譲受人は、譲 渡の登録前に同様の条件で表明および保証を行わなければならない。 マネー・ロンダリング規制 マネー・ロンダリングを防止するための措置として、予定投資者が身元および住所を証明すること が求められる。管理事務代行会社は、申込者の身元および住所を証明するために必要な書類を請求す る権利を留保する。投資運用会社は、申込者の身元および住所を証明するために必要と考えられる情 報および書類を請求する権限を管理事務代行会社に委任する。かかる義務は、申込が規制対象仲介業 者を通じて行われ、かつ、当該仲介業者が適用ある法律によりアイルランドと同等のマネー・ロンダ リング防止規則を有すると認められる国で営業を行っている場合を除き、絶対的なものである。管理 事務代行会社は、規制対象仲介業者に対し、かかる予定投資者に関し書面による表明を求める。 管理事務代行会社は、ケイマン諸島のマネー・ロンダリング防止規則(改正済。CIMAが発行した指 導細則により補完される。)に基づきケイマン諸島と同等のマネー・ロンダリング防止法令および規 制を有するとみなされる法域である、アイルランドのマネー・ロンダリング防止法令および規制(随 時改正済)に従う。 アイルランドの2010年刑事裁判(マネー・ロンダリング防止およびテロ資金対策)法により、管理 事務代行会社は、受益者の身元および住所ならびに受益者が代理で受益証券を保有する場合の実質所 有者の身元および住所を証明する方法を含め、マネー・ロンダリングおよびテロ資金供与を防止およ び発見するため、リスクに基づく適切な措置を講じる義務を課されている。受託会社は、各受益者の 本人確認のために必要な書類を取得するため、管理事務代行契約に基づき管理事務代行会社を任命し た。リスクに基づく手法の適用により、一定の状況において、管理事務代行会社が一定のタイプの投 資者(すなわち、公的要人またはその他のハイリスク・カテゴリーに該当すると査定された投資者) について、強化された顧客デューディリジェンスを適用することが求められる。管理事務代行会社は、 受益証券の申込時および投資者が受益証券を保有している間いつでも(当該受益証券の買戻しの時を 含む。)、受益者および受益証券の実質所有者の身元および住所を証明するため必要であろう情報を 請求する権利を留保する。 通常、管理事務代行会社は、投資者が最初に受益証券の購入を申し込む時に、顧客デューディリ ジェンス書類を要求する。しかしながら、法改正の結果または買戻しその他に関連して、管理事務代 行会社は継続的にデューディリジェンスの実施を必要とすることがあり、したがって、受益者または 受益証券の実質所有者の本人確認のために必要と思われるときはいつでも情報を請求する権利を留保 する。 受託会社は、申込者の身元および住所の証明が必要と考えられる情報および書類を請求する権利を 管理事務代行会社に委任した。申込が規制対象仲介業者を通じて行われ、かつ、当該仲介業者が適用 ある法律によりアイルランドと同等のマネー・ロンダリング防止規則を有すると認められる国で営業 を行っている場合、管理事務代行会社は、かかる投資者に対し簡略化したデューディリジェンスを適 用することができ、または、当該予定投資者に関する規制対象仲介業者からの書面による表明に依拠 - 35 - することができるが、マネー・ロンダリング防止のため、当該投資者の継続的監視を実施しなければ ならない。 管理事務代行会社は、予定投資者に対し、必要とされる本人確認書類を通知する。一例として、個 人の場合、パスポートまたは特定の人物もしくは機関(弁護士もしくは公証人)により認証を受けた 身分証明書の写しを、住所の証明(公共料金の請求書または銀行取引明細書)と共に求められること があり、法人の場合、会社設立証書の認証謄本(名称変更の記載を含む。)ならびに基本定款および 付属定款(または同等の書類)ならびに取締役全員の氏名および住所ならびに2010年刑事裁判(マ ネー・ロンダリング防止およびテロ資金対策)法で定義される実質所有者の氏名および住所を求めら れることがある。 上述はあくまでも一例であり、管理事務代行会社は各申込者の身元および住所の証明のため必要と 考える情報および書類を請求する。申込者の身元を証明するために管理事務代行会社が請求した情報 の提供について、申込者の側に遅滞または不履行があった場合、管理事務代行会社は当該申込みを拒 絶し申込金を当初の送金がなされた口座宛に申込者の費用負担により無利子で返還することができる。 本人確認に必要な書類を提供していない受益者に対し受益証券が発行された場合、管理事務代行会社 は、買戻請求手続をとるが、かかる受益者に帰属する買戻金を保留する。予定投資者は、買戻金が、 第三者口座に対して支払われないことに特に留意すべきである。 各申込者は、管理事務代行会社が要求した情報および書類が当該申込者によって提供されなかった 場合、ファンド、受託会社、管理会社、投資運用会社および管理事務代行会社は、当該申込者からの 取得申込の拒絶または買戻金支払の遅延の結果生じる、いかなる損失の責任も負わないことを承知お よび同意する。 - 36 - (2)日本における申込(販売)手続等 日本においては、申込期間中の各日において下記の要領により、受益証券の申込(販売)が行われ る。 販売会社は、外国証券取引口座約款またはその他所定の約款(以下「口座約款」という。)を投資 者に交付し、投資者は口座約款に基づく取引口座の設定を申し込む旨を記載した申込書を提出する。 申込期間 「第一部 証券情報-(7) 申込期間」に記載される申込期間中の各日。 ただし、毎月の申込最終日の申込締切時間は、午後5時とする。 約定日と受渡日 受益証券の申込注文の成立を販売会社が確認した日(通常、毎月第8営業日)を約 定日かつ受渡日とする。 申込価格と申込手数料 ①申込価格 上記「(1)海外における申込(販売)手続等」に記載の1口当たり純資産価額と する。 ②申込手数料 申込価格の3.00%を上限として販売会社が別に定める金額(税抜)(消費税別 とする)。 申込単位 100万円以上100万円単位 受益証券は小数第5位の口数まで発行される。 申込代金の支払 取引日(通常、毎月第1営業日)の8営業日前まで 注:原則として買付けの申込と同時に、販売会社に申込金額および申込手数料を支 払うものとする。 口数の端数調整の処理方法について 販売会社においては、口座毎の注文金額を一口当たり純資産価額で除して算出した口数(小数第6位 以下の口数は切り捨て)を合計することで申込口数を算出するが、一方、管理事務代行会社においては、 販売会社からの注文金額合計額を1口当たり純資産価額で除して(小数第6位以下四捨五入)申込口数の 合計を算出する。この取扱いの差異により、管理事務代行会社が算出した口数の合計が、販売会社が 口座毎に算出した口数の合計額を超過する場合がある。この超過部分の処理については、管理事務代 行会社が算出した口数の合計と販売会社が口座毎に算出した口数の合計額が等しくなるよう、次のよ うに決定した投資家に0.00001口ずつ割り当てる。 ① 口座毎の注文金額を1口当たり純資産価額で除した場合の余りである小数第6位以下の端数部 分の口数の大きい申込をした順 同順位の場合には、 ② 販売会社における申込受注時間の早い順 - 37 - 2 買戻し手続等 (1)海外における買戻し 受益証券は、以下の場合を除き、各買戻日に受益者の選択により買戻請求をすることができる。 受益者は記入済みの買戻請求書ならびに管理事務代行会社が要求する情報および書類をファクシミ リまたは(PDF形式の署名済み申込書を)電子メールで(書類の原本は追って郵送する)、関連する買 戻日がある月の前月の第5営業日の午前10時(ダブリン時間)までに管理事務代行会社が受領できる よう、または特定の場合受託会社が投資運用会社と協議の上決定するその他の時間までに受領できる よう送付しなければならない。 買戻請求書は、郵送かつファクシミリまたは郵送かつ(PDF形式の署名済み申込書を)電子メールで 送付することができる。ただし、管理事務代行会社が買戻請求書の原本を受領するまで買戻金は支払 われない。 買戻請求書は、いったん送付された後は、受託会社が投資運用会社と協議の上、一般的なまたは特 定の場合に決定しない限り、取消不能である。 受益者による各買戻日における最低買戻金額は100万円とし、その後は全額買戻しの場合を除き100 万円の整数倍または投資運用会社が随時定める金額とする。ただし、買戻請求により100万円未満の価 値の受益証券を保有することとなる受益者(実質所有者を含む。)から買戻請求書が出される場合、 当該買戻請求書はかかる受益者が保有する受益証券全ての全額買戻しの場合のみ認められる。 受益証券1口当たり買戻価格は、当該買戻日の直前の評価日の評価時点における純資産価額を当該 評価日現在の当該クラスの発行済受益証券数で除し、1円未満を四捨五入することにより算出される。 四捨五入による利益はファンドが留保する。受益証券の買戻価格の計算のため、受託会社は、受益証 券1口当たり純資産価額から、買戻請求に応じるための資金調達のため資産を現金化することにより またはポジションを決済することにより、ファンドの勘定に発生した財務および販売手数料を反映し た適切な引当金を差引くことがある。 疑義を避けるため付言すると、買戻価格は1円未満を四捨五入した金額とする。 上述のまたは本書中の条件に従い、買戻金の支払は可能な限り、当該買戻日から起算して7営業日 後またはそれ以後の日に速やかに行われる。支払は日本円で、受益者の危険および費用負担により、 受託会社が投資運用会社と協議の上別段の合意がない限り、買戻請求をした受益者が当該受益証券の 申込金を当初送金した口座に払込まれる。買戻手続は、当該受益証券の買戻請求を行った登録受益者 に対して行われるものであり、第三者への支払は認められない。 強制買戻し 適格投資家ではない者によりもしくはその者のために受益証券が保有されていると判断する場合、 または、かかる保有によってトラストもしくはファンドが登録を求められ、課税の対象となり、また はある法域の法律に違反することになるであろうと受託会社が判断した場合、または、受託会社が、 当該受益証券の申込または購入のために用いられた金銭の資金源の適法性に疑いをはさむ理由を有す る場合、受託会社は投資運用会社と協議の上、当該受益証券の保有者に対し、受託会社が決定する期 間内に当該受益証券を売却し、かかる売却の証拠を受託会社に対し提出するよう命じることができ、 それができない場合当該受益証券は買戻される。かかる強制買戻しに関し支払われる価格は、受益証 券1口につき、当該買戻日の直前の評価日の評価時点に決定される当該クラスの受益証券1口当たり 純資産価額に等しい価格とする。 スイッチング 受託会社および投資運用会社の事前の書面による同意があった場合、受益者は自己の投資をファン ドの中の異なるクラス(以下「新規クラス」という。)との間でスイッチ(交換)することができる。 現在、受益証券は1クラスのみであるが、受託会社および管理会社は将来的に新規クラスを創設する ことができる。 - 38 - かかる交換を行うためには、受益者は管理事務代行会社に対し、当該交換を行う買戻日に管理事務 代行会社が要求する様式の買戻請求書を提出するものとする。交換は、当該クラスの受益証券の買戻 しの手配および新規クラスの受益証券の申込をかかる申込金を添えて行うことにより有効となる。し たがって、当該クラスの買戻しおよび新規クラスの申込に関するファンドの一般的条項が交換に適用 される。 (2)日本における買戻し 日本における受益者(実質上の受益者)は、販売会社に対して取引日における買戻しの請求を下記 の要領で行うことにより、取引日に受益証券を買い戻してもらうことができる。販売会社は、受益者 のために買戻請求を管理事務代行会社に送付する。 買戻請求期間 取引日における買戻しの請求を当該取引日の前月の第4営業日までに販売会社に提出 ただし、毎月の申込最終日の申込締切時間は、午後5時とする。 約定日と受渡日 ①取引日 通常、毎月第1営業日。 ②国内約定日と国内受渡日 買戻注文の成立を販売会社が確認した日(通常、毎月第8営業日)を約定日かつ受 渡日とする。 買戻価格と買戻手数料 上記「(1)海外における買戻し」に記載の1口当たり純資産価額とする。 買戻手数料は徴収しない。 買戻単位 100万円以上100万円単位。ただし、買戻によって保有する受益証券の額が100万円を 下回るとみなされる場合は、全額買戻しのみ認められる。 受益証券は小数第5位の口数まで買戻される。 買戻代金の支払 買戻注文の成立を販売会社が確認した日(通常、毎月第8営業日)に支払われる。た だし、海外送金の事情等により遅延する場合がある。 口数の端数調整の処理方法について 販売会社においては、口座毎の注文金額を1口当たり純資産価額で除して算出した口数(小数第6位 以下の口数は切り上げ)を合計することで買戻口数を算出するが、一方、管理事務代行会社においては、 販売会社からの注文金額合計額を1口当たり純資産価額で除して(小数第6位以下四捨五入)買戻口数の 合計を算出する。この取扱いの差異により、管理事務代行会社が算出した口数の合計が、販売会社が 口座毎に算出した口数の合計額を下回る場合がある。この下回った部分の処理については、管理事務 代行会社が算出した口数の合計と販売会社が口座毎に算出した口数の合計額が等しくなるよう、次の ように決定した投資家から0.00001口ずつ減算する。 ① 口座毎の注文金額を1口当たり純資産価額で除した場合の余りである小数第6位以下の端数部 分の口数の小さい買戻をした順 同順位の場合には、 ② 販売会社における買戻受注時間の早い順 - 39 - 3 資産管理等の概要 (1)資産の評価 ① 純資産価額の計算 各サブ・ファンドの純資産価額は、基本信託証書に記載された原則にしたがい、当該サブ・ ファンドの各評価日の評価時点において当該サブ・ファンドが表示される通貨で計算される。発 行済のサブ・ファンドの受益証券のクラスが1つしかない場合、受益証券1口当たりの純資産価 額は、サブ・ファンドの純資産価額を発行済受益証券の数で除し、四捨五入して算出される。サ ブ・ファンドの受益証券のクラスが複数発行されている場合、関連するサブ・ファンドの純資産 価額は、当該サブ・ファンドの特定のクラスの受益証券に起因する資産および負債が、事実上、 当該サブ・ファンドの当該クラスの受益証券の所有者の負担となり、当該サブ・ファンドの他の クラスの受益証券の保有者の負担とならないことを確保するため、受託会社が決定した合理的な 配分方法に基づき、発行済の当該サブ・ファンドの異なるクラスの間で配分される。当該サブ・ ファンドの表示通貨以外で表示される当該サブ・ファンドの各クラスの受益証券に起因する当該 サブ・ファンドの純資産価額は、当該サブ・ファンドの各評価日において受託会社が決定する為 替レート規則により当該通貨に換算される。当該サブ・ファンドの表示通貨以外で表示される当 該サブ・ファンドのクラスの受益証券1口当たり純資産価額は、当該サブ・ファンドの当該クラ スの受益証券に起因する部分の当該サブ・ファンドの純資産価額(当該通貨に換算したもの)を 当該サブ・ファンドの当該クラスの発行済受益証券の数で除して算出される。当該サブ・ファン ドの表示通貨と同一の通貨で表示される当該サブ・ファンドのクラスの受益証券1口当たり純資 産価額は、当該サブ・ファンドの当該クラスの受益証券に起因する部分の当該サブ・ファンドの 純資産価額を当該サブ・ファンドの当該クラスの発行済受益証券の数で除して算出される。当該 サブ・ファンドのクラスの受益証券の1口当たり純資産価額は、1口当たり純資産価額は1円未 満を四捨五入した値とする。 本書中に別段の記載がない限り、各サブ・ファンドの資産の価値は基本信託証書に従って計算 されるものとし、とりわけ以下の規定にしたがうものとする。 1.証券取引所において上場されまたは取引されている有価証券は、関係する評価日の最新の 取引価格で評価し、かかる日に取引がない場合は入手可能な最新の取引価格で評価する。 特定の有価証券に関して複数の取引所で価格が入手できる場合は、かかる有価証券の主要 な市場である証券取引所のまたは有価証券の評価額を定める際に最も公平な基準を提供し ていると受託会社が投資運用会社と協議の上判断する取引所の最新の取引価格とする。証 券取引所が閉鎖されている場合、当該証券取引所において上場されまたは取引されている 有価証券は、当該証券取引所の閉鎖に先立つ取引日の最新の取引価格で評価する。 2.証券取引所において上場されまたは取引されているが、当該証券取引所の価格が典型的で ないかまたは入手できない場合および上場されていない有価証券は、受託会社が投資運用 会社と協議の上、もしくは受託会社がかかる目的のため承認した有資格者が細心の注意を 払って誠意をもって見積もった予想換金価格で、またはその他の手段によって(当該価格 を受託会社が承認した場合)、評価する。 3.証券取引所において上場されておらずまたは取引されていない有価証券は、株式仲買人ま たは受託会社がそのために承認した有資格者が細心の注意を払って誠意をもって見積もっ た予想換金価格で評価する。 4.取引所または市場において取扱われまたは取引されているデリバティブ商品は、適用ある 取引所または市場における関連する決済価格で評価する。かかる価格が入手できない場合、 かかるデリバティブ商品の価格は投資運用会社と協議の上受託会社が任命した有資格者が 細心の注意を払って誠意をもって見積もった予想間金価格で評価する。取引所または市場 において取扱われておらずまたは取引されていないデリバティブ商品は、取引の相手方か ら入手した最新の評価に基づき評価する。 5.集団投資スキーム(CIS)(組入ファンドを含む。)への投資は、当該集団投資スキームの - 40 - 持分または単位の入手可能な細心の純資産価額で評価し、以下の優先順位で管理事務取扱 者によって採用される。 a. CISの独立管理者からの最終価格 b. CISの独立管理者からの最終価格でCISの投資運用会社によって提供されたもの c. CISの独立管理者からの予想価格 d. CISの管理者からの予想価格でCISの投資運用会社によって提供されたもの 6.為替先物予約は、関連する評価日現在引受可能な同じ規模および満期の、新たな為替予約 取引の価格を参考に評価する。 7.預金は額面価格に経過利息を加えて評価する。 8.関連するサブ・ファンドの通貨以外の通貨で表示されている(投資対象、現金、当座勘定 または預金勘定の額などの)評価または金額は、特に受託会社が関連すると判断するプレ ミアムまたはディスカウントおよび交換費用を考慮し、評価日の評価時点における受託会 社が投資運用会社と協議の上妥当とみなす(公式なまたはその他の)レートにより、関連 するサブ・ファンドの通貨に換算する。 9.関連するサブ・ファンドの評価額から以下を差引くものとする a. 未払費用の金額で当該サブ・ファンドに帰するもの b. 当該サブ・ファンドの勘定による借入金の現在の残高の総額 c. 上記に規定されていないが基本信託証書に従い資本から支出されるまたは支出が見込 まれる、当該サブ・ファンドに帰する金額 d. 当該サブ・ファンドの勘定で準備金または見越項目を設定すべきと受託会社が判断す る臨時費用 10.特定の資産について上述の評価手法にしたがった評価が不可能であるまたは実行不可能で ある場合、受託会社は、当該資産の正確な評価を得るため、投資運用会社と協議の上決定 したその他の一般的に認められた評価手法を用いることができる。 11.受託会社は、投資運用会社と協議の上、ある評価手法が資産の評価をより良く反映してお り、善良な会計慣行に従っていると判断する場合、その他の評価手法の使用を認めること ができる。 サブ・ファンドの投資対象の評価額を計算する際、受託会社はその絶対的な裁量により決定し た自動価格設定サービスに頼ることができる。かかる自動価格設定サービスから価格を入手でき ない投資対象に関し、受託会社はその絶対的な裁量により、他の適切な独立した情報源、独立ブ ローカー、マーケット・メーカー、その他の仲介業者または第三者により提供される情報を利用 することがある。受託会社は、(a) かかる自動価格設定サービス、独立した情報源、独立ブロー カー、マーケット・メーカー、その他の仲介業者もしくは第三者により提供された情報の不正確 性に起因する、投資対象の評価額およびサブ・ファンドの受益証券1口当たり純資産価額の計算 の誤りを理由として、または(b) 特定の自動価格設定サービス、独立した情報源、独立ブロー カー、マーケット・メーカー、その他の仲介業者もしくは第三者による情報提供の遅延または不 提供を原因とする、損失、損害、債務、費用または請求に関して、いずれの者に対しても責任を 負わないものとする。 投資運用会社がサブ・ファンドの勘定で、上述の価格設定サービスを利用した評価ができない 店頭取引デリバティブ商品(店頭取引デリバティブ商品)に投資する場合、受託会社は、当該サ ブ・ファンドの純資産価額に組み込むため、店頭デリバティブ商品の取引の相手方が受託会社に 対し当該店頭取引デリバティブ商品の評価額を提供することを確保する責任がある。サブ・ファ ンドの純資産価額の計算のため、受託会社は、店頭デリバティブ商品の取引の相手方から受領す る評価に無条件に依拠する権利を有しており、また、かかる評価額が正確であることまたはかか る評価額が当該店頭取引デリバティブ商品の正味実現可能価額を表示していることを証明する責 任は負わない。 - 41 - ② 純資産価額の計算の中止 以下に定める全部のまたは一部の期間中、受託会社およびその受任者としての管理事務代行会 社は、サブ・ファンドの純資産価額の決定を中止し、当該サブ・ファンドの受益証券の発行およ び買戻しを中止し、ならびに/または買戻しのために当該サブ・ファンドの受益証券を提出した 者に対する買戻代金の支払期間を延長することができる。 1.当該サブ・ファンドの投資対象の大部分が通常取引されている証券取引所が閉鎖され、ま たはかかる取引所での取引が制限もしくは中止され、または当該サブ・ファンドの投資対 象の価格、当該サブ・ファンドの純資産価額または当該サブ・ファンドの受益証券の購入 価格もしくは買戻価格を確認するために受託会社が通常利用している手段が故障している 期間 2.当該サブ・ファンドの投資対象の価格が合理的に判定できないと受託会社またはその受任 者としての管理事務代行会社が判断する期間 3.ある状況が存在する結果として、当該サブ・ファンドの投資対象の現金化が合理的に実行 可能ではないと受託会社またはその受任者としての管理事務代行会社が判断する期間 4.当該サブ・ファンドの投資対象の現金化もしくは支払いまたはサブ・ファンドの受益証券 の発行もしくは買戻しに伴う資金の送金が遅延し、または通常の為替レートで迅速に実行 できないと受託会社またはその受任者としての管理事務代行会社が判断する期間 5. 組入ファンドの売却禁止要件、サイドポケット投資またはその他により、サブ・ファンド が受益者への支払いのために組入ファンドから十分な手取り金を引き出せない期間 かかる中止は、中止の宣言後直ちに効力を発生し、以降、受託会社またはその受任者としての 管理事務代行会社が中止の解除を宣言するまで、サブ・ファンドの純資産価額の決定は行われな い。ただし、(a) 中止の原因となった状況が存在しなくなり、かつ、(b)中止が承諾されるそ の他の状況が存在しなくなった場合、当該サブ・ファンドの最初の営業日の翌日に中止を解除す るものとする。当該サブ・ファンドの純資産価額の決定の中止期間中、当該サブ・ファンドの受 益証券は発行されずまた買戻しは行われない。 純資産価額または受益証券1口当たり純資産価額は、本書中に記載されている場合を除き、当 該サブ・ファンドの評価日の評価時点において、管理事務代行会社が、当該サブ・ファンドの基 準通貨で計算する。 (2)保管 受益証券はすべて記名式である。受益者の権利は、受益証券の券面によってではなく、マスター・ トラストの受益者登録簿への登録によって証明される。 日本の投資家が購入した受益証券の保管は、販売会社に信託されており、販売会社の保管者の名義 で登録される。日本の実質受益者に対しては、受益証券の取引ごとに販売会社によって取引報告書が 送付される。取引残高報告書は、販売会社から日本の実質受益者に対して定期的に送付される。 上記は、日本の受益者が受益証券を自己の危険負担により保管する場合は適用されない。 (3)信託期間 ファンドの終了 ファンドは、以下のいずれかの事由が最初に発生した時点で終了する。 (a) ファンドを継続することもしくはマスター・トラストを他の法域へ移転することが違法と なった場合、または実現できない、不可能である、勧められないまたはファンドの受益者 の利益に反する、と受託会社が判断する場合、 (b) ファンドの受益者がファンド決議によりその旨決議した場合、 (c) 基本信託証書の日付から開始し、同日から150年後に終了する期間が終了した場合、 (d) 受託会社が退任の意向を書面で通知した場合または受託会社について強制清算もしくは任 意清算が開始した場合において、受託会社または管理会社が当該通知の付与または清算開 - 42 - 始から90日以内に受託会社の公認として受託会社の職務を受諾する用意のある他の会社を 任命できない場合または任命を獲得できない場合、 (e) 管理会社が退任の意向を書面で通知した場合または管理会社について強制清算もしくは任 意清算が開始した場合において、受託会社または管理会社が当該通知の付与または清算開 始から90日以内に投資運用会社の後任として投資運用会社の職務を受諾する用意のある他 の会社を任命できない場合または任命を獲得できない場合、 (f) ファンドに関する英文の追補目論見書に開示されるような状況において受託会社および管 理会社が決議した場合。 ファンドが終了する場合、受託会社は、当該ファンドの全受益者に対して直ちに当該終了の通知を 行うものとする。 ファンドの早期終了 上述の終了規定に加え、受託会社および管理会社は、以下のいずれかの状況においてファンドの終 了を決定することができる。 (a) ファンドの純資産価額が1億円未満となったとき (b) ファンドが2つ以上の組入ファンドへ投資できなくなったとき (c)投資運用会社が、投資運用契約に基づく義務を履行するために必要な全ての免許、認可、 許可および承認の保有をやめたときまたは投資運用会社の解散もしくは管理に関する申し 立てが行われもしくは決議が可決されたとき (4)計算期間 ファンドの決算期は、毎年11月30日である。 (5)その他 基本信託証書の変更 受託会社および管理会社は、受益者全員または場合により影響を受けるサブ・ファンドの受益者に 10日前までに書面で通知(受益者決議またはサブ・ファンド決議により放棄されることがある。)す ることにより、受益者全員または影響を受けるサブ・ファンドの受益者の最善の利益につながると受 託会社および管理会社が判断する方法および範囲において、基本信託証書または関連する追補信託証 書を補足する証書により、基本信託証書または関連する追補信託証書の規定を修正し、変更しまたは 追加することができる。ただし、(ⅰ) かかる修正、変更もしくは追加がその時点での受益者全員もし くは影響を受けるサブ・ファンドの受益者の利益を著しく侵害せず、また受益者全員もしくは影響を 受けるサブ・ファンドの受益者に対する受託会社および管理会社の責任を免除するものでないとの受 託会社の見解を受託会社が書面で証明する場合を除いて、かかる修正、変更または追加を承認する受 益者決議またはサブ・ファンド決議を最初に受託会社が取得しない限りかかる修正、変更または追加 は行われず、また(ⅱ) かかる修正、変更または追加は、受益者に対しその保有する受益証券につき追 加支払を行う義務またはかかる受益証券に関する責任を引受ける義務を課すものではない。 受託会社の退任、解任および新しい受託会社の任命 (a) 受託会社は、90日前までに書面で管理会社に通知することによりマスター・トラストから退任 することができる。かかる退任は、後任の受託会社が任命されない限り効力を生じない。受託 会社が退任の意思を表明する書面通知を発した場合または清算手続(強制・任意の別を問わな い。)を開始した場合において、受託会社の職務を引受ける用意がありかつ他のすべての点で 受託会社の後任者としてふさわしいと管理会社が確信する他のケイマン法人を受託会社が発見 できた場合には、現受託会社および管理会社は、後任の受託会社が当事者となる基本信託証書 の追補信託証書によって、かかる後任受託会社をマスター・トラストの受託会社に任命する。 (b) 受益者はいつでも、受益者決議によって、受託会社を解任し後任の受託会社を指名することが - 43 - できる。この場合、受託会社および管理会社は、後任の受託会社が当事者となる基本信託証書 の追補信託証書によって、かかる後任受託会社をマスター・トラストの受託会社に任命する。 (c) 受託会社は、退任後もマスター・トラストの受託会社としての任期中は、法律により退任受託 会社に与えられる補償、権限、特権および求償権の他に、基本信託証書により受託会社に付与 され、かかる任期中に受託会社が行使することのできる各サブ・ファンドの信託基金に対する すべての補償、権限、特権および求償権(過去または現在の受益者に対する求償権を除く。) の利益を引き続き享受することができる。 管理会社の退任、解任および新しい管理会社の任命 (a) 管理会社は、90日前までに書面で受託会社に通知することによりマスター・トラストから退任 することができる。かかる退任は、後任の管理会社が任命されない限り効力を生じない。管理 会社が退任の意思を表明する書面通知を発した場合または清算手続(強制・任意の別を問わな い。)を開始した場合において、管理会社の職務を引受ける用意がありかつ他のすべての点で 管理会社の後任者としてふさわしいと受託会社が判断する他の法人を受託会社が発見できた場 合には、受託会社および現管理会社は、後任の管理会社が当事者となる基本信託証書の追補信 託証書によって、かかる後任管理会社をマスター・トラストの管理会社に任命する。 (b) 管理会社は、退任後もマスター・トラストの管理会社としての任期中は、法律により退任管理 会社に与えられる補償、権限、特権および求償権の他に、基本信託証書により管理会社に付与 され、かかる任期中に管理会社が行使することのできる各サブ・ファンドの信託基金に対する すべての補償、権限、特権および求償権(過去または現在の受益者に対する求償権を除く。) の利益を引き続き享受することができる。 - 44 - 4 受益者の権利等 (1)受益者の権利等 受益者が管理会社および受託会社に対し受益権を直接行使するためには、受益証券名義人として、 登録されていなければならない。従って販売会社に受益証券の保管を委託している日本の受益者は受 益証券の登録名義人でないため、自ら管理会社および受託会社に対し直接受益権を行使することはで きない。これら日本の受益者は販売会社との間の口座約款に基づき販売会社をして受益権を自己のた めに行使させることができる。 受益証券の保管を販売会社に委託しない日本の受益者は、本人の責任において権利行使を行う。受 益者の有する主な権利は次のとおりである。 (a)分配金請求権 受益者は、管理会社の決定した分配金を、持分に応じて管理会社に請求する権利を有する。 (b)買戻請求権 受益者は、受益証券の買戻しを、管理会社に請求する権利を有する。 (c)残余財産分配請求権 ファンドが解散された場合、受益者は管理会社および受託会社に対し、その持分に応じて残 余財産の分配を請求する権利を有する。 (d)損害賠償請求権 受益者は、管理会社および受託会社に対し、信託証書に定められた義務の不履行に基づく損 害賠償を請求する権利を有する。 (e)議 決 権 受託会社は、基本信託証書の規定により要求される場合、または提案された議案が受益者決 議である場合には受益証券1口当り純資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資産価額の3分の1 以上を保有する登録受益者の書面による要求に応じて、もしくは提案された議案がサブ・ファ ンド決議である場合には当該サブ・ファンドの受益証券口数の3分の1以上を保有する登録受益 者の書面による要求に応じて、招集通知に記載される日時および場所において、全受益者また は特定のサブ・ファンドの受益者を対象とする受益者集会を招集する。受託会社は、各受益者 集会の15日前までに集会の開催場所および日時ならびに提案される決議案の条項を明記した書 面による通知を、受益者全員を対象とする会議については各受益者に対し、また特定のサブ・ ファンドの受益者を対象とする受益者集会については当該サブ・ファンドの受益者に対し、送 付する。受益者集会の基準日は、招集通知に記載される日付の21日以上前でなければならない。 偶発的に招集通知がいずれかの受益者に送付されなかった場合、またはいずれかの受益者が招 集通知を受け取らなかった場合でも、当該受益者集会の議事は無効にはならない。受託会社ま たは投資運用会社の取締役または権限を付与された役員は、受益者集会に出席し、発言するこ とができる。定足数の要件は、受益者が1名のみである場合(かかる場合の定足数は当該1名の 受益者とする。)を除き、2名の受益者とする。受益者集会において議決に付された決議は、書 面での投票により行われ、かつ提案された議案が受益者決議である場合には受益証券1口当り純 資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資産価額の50%以上である受益証券を保有する受益者 によって承認された場合に、また提案された議案がサブ・ファンド決議である場合には当該サ ブ・ファンドの発行済受益証券口数の2分の1以上を保有する受益者によって承認された場合に 可決され、かかる投票の結果は当該受益者集会の決議とみなされる。受益者決議に関する純資 産価額の算定は、集会の直前の評価日における評価時点で行われる。投票は、本人自らまたは 代理人を通じて行うことができる。 (2)為替管理上の取扱い 日本の受益者に対する受益証券の分配金、買戻代金等の送金に関して、ケイマン諸島における外国 為替管理上の制限はない。 - 45 - (3)本邦における代理人 ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 上記代理人は、管理会社から日本国内において、 (a)管理会社またはファンドに対する、法律上の問題および日本証券業協会の規則上の問題に ついて一切の通信、請求、訴状、その他の訴訟関係書類を受領する権限、 (b)日本における受益証券の募集販売および買戻しの取引に関する一切の紛争、見解の相違に 関する一切の裁判上、裁判外の行為を行う権限、を委任されている。なお、関東財務局長に 対する受益証券の募集、継続開示等に関する届出代理人および金融庁長官に対する届出代理 人は、 弁護士 池 田 成 史 東京都港区六本木一丁目9番10号 アークヒルズ仙石山森タワー ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) である。 (4)裁判管轄等 上記の取引に関連して日本の投資者が提起する訴訟に限って、その裁判管轄権は下記の裁判所が有 し、適用法は日本法であることを管理会社は承認している。 東京地方裁判所 東京都千代田区霞が関一丁目1番4号 - 46 - 第3 ファンドの経理状況 以下に掲げるファンドの直近2会計年度の日本文の財務諸表は、国際財務報告基準に準拠して作成さ れた原文の財務諸表を翻訳したものである。これは「特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令」 に基づき、「財務諸表等の用語、様式および作成方法に関する規則」第131条第5項但書の規定の適用に よるものである。 ファンドの原文の財務諸表は、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1条の3第 7項に規定する外国監査法人等をいう。)であるKPMGの監査を受けており、別紙のとおり監査報告書を 受領している。 ファンドの原文の財務諸表は日本円で表示されている。 - 47 - KPMG 私書箱493 センチュリー・ヤード、クリケット・スクエア グランド・ケイマン KY1-1106 ケイマン諸島 電話 ファックス HP +1 345 949 4800 +1 345 949 7164 www.kpmg.ky 受託会社向け独立監査人の報告書 我々は、エピック・ファンド・オブ・ファンズのシリーズ・トラストであるエピック・ヘッジファ ンド・セレクション1(以下「シリーズ・トラスト」という。)の添付財務書類の監査を行った。財 務書類は、2015年11月30日現在の財政状態計算書、同日に終了した年度に関する包括利益計算書、持 分計算書およびキャッシュフロー計算書ならびに注記、重要な会計方針の概要およびその他の情報か ら構成される。 本報告書は、我々の取決めの条項に従い、もっぱらシリーズ・トラストの受託会社のために作成さ れている。我々の監査業務は、私共が本監査報告書において受託会社に対して述べることを求められ ている事項について述べることを目的として実施され、その他の目的のためではない。私共は、本報 告書または私共が形成する意見に関し、我々の監査業務についてシリーズ・トラストおよび受託会社 以外の者に対する責任を負うものではない。 財務書類に関する経営陣の責任 経営陣は、国際財務報告基準に従いこれらの財務書類を作成し、適正に表示する責任、および、不 正または過失にかかわらず、重大な虚偽表示のない財務書類の作成を可能にするために経営陣が必要 と考える内部統制に対する責任を有する。 監査人の責任 我々の責任は、我々の監査に基づきこれらの財務書類に対する意見を表明することである。我々は、 国際監査基準に基づき監査を実施した。国際監査基準では、倫理的要件を順守し、財務書類に重大な 虚偽表示が含まれていないかについて合理的な保証を得るために監査を計画、実施することが求めら れる。 監査では、財務書類に含まれる金額および開示内容に関する監査証拠を得るための手順を実施する。 この手順は我々の判断により選ばれ、不正または過失による重大な虚偽表示が財務書類に含まれるリ スクを評価する手順等もある。こうしたリスク評価を行う際、我々は、状況に合った監査手順を確立 するため、シリーズ・トラストの財務書類の作成および適正表示に関連する内部統制を検討するが、 シリーズ・トラストの内部統制の有効性に対する意見を表明することが目的ではない。また、監査に は、使用されている会計原則の適切性および経営陣が作成する会計上の見積りの妥当性の評価、なら びに、財務書類の全体的表示の評価が含まれる。 我々は、入手した監査証拠が我々の監査意見の根拠として十分かつ適切であると考える。 意見 我々の意見では、財務書類は、すべての重要な側面において、国際財務報告基準に従い、2015年11 月30日現在のファンドの財政状態および同日に終了した年度に関する財務実績およびキャッシュフ ローを適正に表示している。 KPMG 2016年4月4日 - 48 - - 49 - KPMG 私書箱493 センチュリー・ヤード、クリケット・スクエア グランド・ケイマン KY1-1106 ケイマン諸島 電話 ファックス HP +1 345 949 4800 +1 345 949 7164 www.kpmg.ky 受託会社向け独立監査人の報告書 我々は、エピック・ファンド・オブ・ファンズのシリーズ・トラストであるエピック・ヘッジファ ンド・セレクション1(以下「シリーズ・トラスト」という。)の添付財務書類の監査を行った。財 務書類は、2014年11月30日現在の財政状態計算書、同日に終了した年度に関する包括利益計算書、持 分計算書およびキャッシュフロー計算書ならびに注記、重要な会計方針の概要およびその他の情報か ら構成される。 本報告書は、一般的に私共の取決めの条項に従い、もっぱらシリーズ・トラストの受託会社のため に作成されている。本報告書または私共が形成する意見に関し、全体として、私共は法律で許される 最大限の範囲において受託会社以外の者に対する責任を負うものではない。 財務書類に関する経営陣の責任 経営陣は、国際財務報告基準に従いこれらの財務書類を作成し、適正に表示する責任、および、不 正または過失にかかわらず、重大な虚偽表示のない財務書類の作成を可能にするために経営陣が必要 と考える内部統制に対する責任を有する。 監査人の責任 我々の責任は、我々の監査に基づきこれらの財務書類に対する意見を表明することである。我々は、 国際監査基準に基づき監査を実施した。国際監査基準では、倫理的要件を順守し、財務書類に重大な 虚偽表示が含まれていないかについて合理的な保証を得るために監査を計画、実施することが求めら れる。 監査では、財務書類に含まれる金額および開示内容に関する監査証拠を得るための手順を実施する。 この手順は我々の判断により選ばれ、不正または過失による重大な虚偽表示が財務書類に含まれるリ スクを評価する手順等もある。こうしたリスク評価を行う際、我々は、状況に合った監査手順を確立 するため、ファンドの財務書類の作成および適正表示に関連する内部統制を検討するが、ファンドの 内部統制の有効性に対する意見を表明することが目的ではない。また、監査には、使用されている会 計原則の適切性および受託会社が作成する会計上の見積りの妥当性の評価、ならびに、財務書類の全 体的表示の評価が含まれる。 我々は、入手した監査証拠が我々の監査意見の根拠として十分かつ適切であると考える。 意見 我々の意見では、財務書類は、すべての重要な側面において、国際財務報告基準に従い、2014年11 月30日現在のファンドの財政状態および同日に終了した年度に関する財務実績およびキャッシュフ ローを適正に表示している。 KPMG 2015年3月12日 - 50 - - 51 - 1 財務諸表 (1)貸借対照表 エピック・ファンド・オブ・ファンズ・シリーズトラスト エピック・ヘッジファンド・セレクション1 財政状態計算書 2015年11月30日現在 2015年度 2014年度 円 円 3,4,5 687,764,885 786,189,045 現金および現金等価物 6 74,030,583 12,928,199 未収金 7 227,501 370,256 762,022,969 799,487,500 5,999,544 5,354,431 5,999,544 5,354,431 注記 資産 損益を通じて公正価値で測定される金融 資産 資産合計 負債 未払金 8,10 負債合計 持分合計 794,133,069 756,023,425 負債および持分合計 発行済受益証券口数 9 762,022,969 799,487,500 72,168.55734 73,933.92824 10,476 10,741 受益証券1口当たり純資産価格 - 日本円クラス 添付の注記および附属明細表は、これらの財務諸表の重要な一部である。 受託会社を代表して署名した。 コナー・カーティン 日付: 2016年4月4日 - 52 - シーナ・キャロル (2)損益計算書 エピック・ファンド・オブ・ファンズ・シリーズトラスト エピック・ヘッジファンド・セレクション1 包括利益計算書 2015年11月30日終了年度 2015年度 2014年度 円 円 注記 収益 4,250 2,254 13,746,099 51,616,313 13,750,349 51,618,567 10 2,588,833 2,229,418 10, 12,892,592 12,595,431 現金残高に係る受取利息 損益を通じて公正価値で測定された金融 資産の純利益 11 総利益 費用 管理会社報酬 販売会社報酬 15 管理事務代行会社報酬 10 4,320,000 4,320,000 保管銀行報酬 10 705,600 624,800 受託会社報酬 10 1,200,000 1,200,000 監査報酬 2,239,237 2,463,577 弁護士報酬 2,594,533 2,288,063 その他費用 3,991,238 3,221,566 30,532,033 28,942,855 (16,781,684) 22,675,712 費用合計 包括利益合計 損益はすべて継続運用に関連したものである。 この包括利益計算書に表示された以外に、認識した損益はない。 添付の注記および附属明細表は、これらの財務諸表の重要な一部である。 - 53 - エピック・ファンド・オブ・ファンズ・シリーズトラスト エピック・ヘッジファンド・セレクション1 持分変動計算書 2015年11月30日終了年度 2015年度 2014年度 円 円 期首持分 794,133,069 633,639,123 持分受益証券の発行による手取金 91,000,000 684,000,000 (112,327,960) (546,181,766) (16,781,684) 22,675,712 756,023,425 794,133,069 持分受益証券の買戻しによる支払額 包括利益合計 期末持分 添付の注記および附属明細表は、この財務諸表の重要な一部である。 - 54 - エピック・ファンド・オブ・ファンズ・シリーズトラスト エピック・ヘッジファンド・セレクション1 キャッシュ・フロー計算書 2015年11月30日終了年度 2015年度 2014年度 円 円 (16,781,684) 22,675,712 営業活動によるキャッシュ・フロー 包括利益合計 包括利益合計から、営業活動による純 キャッシュ・フローへの調整: 営業資産および負債の増減 損益を通じて公正価値で測定される売買目 的保有の金融資産の増加(減少)額 98,424,160 (151,267,483) 未収金の増加(減少)額 142,755 (193,442) 未払金の増加額 645,113 24,045 営業活動による純キャッシュ・フロー 82,430,344 (128,761,168) 財務活動によるキャッシュ・フロー 持分受益証券の発行による手取金 持分受益証券の買戻しによる支払額 財務活動による純キャッシュ・フロー 91,000,000 684,000,000 (112,327,960) (546,181,766) (21,327,960) 137,818,234 現金および現金等価物の純変動 61,102,384 9,057,066 現金および現金等価物の期首残高 12,928,199 3,871,133 現金および現金等価物の期末残高 74,030,583 12,928,199 4,029 2,203 キャッシュ・フローに関する補足情報: 受取利息 添付の注記および附属明細表は、この財務諸表の重要な一部である。 - 55 - 財務諸表注記 2015年11月30日 1.概要 エピック・ヘッジファンド・セレクション1(以下、「当シリーズトラスト」という)は、2011年10 月24日にエピック・ファンド・オブ・ファンズ(以下、「当トラスト」という)のシリーズトラストと して設定され、信託宣言の適用を受けるオープンエンド型のアンブレラ型投資信託である。当トラスト は、2011年10月24日に信託法に基づく免税信託として登録され、2011年11月9日にケイマン諸島の ミューチュアル・ファンド法第4(1)(b)条に基づきケイマン諸島金融庁(以下「CIMA」という。)に登 録された。 2015年11月30日現在、当トラストにはシリーズトラスト1本のみが設定されており、当シリーズトラ ストは、2011年12月16日に運用を開始した。本財務諸表は、当シリーズトラストの勘定のみから構成さ れている。 当シリーズトラストの投資目的は、リスクを最小限に抑え長期的に絶対収益を達成することである。 投資運用会社は、当シリーズトラストの資産を自らが運用する他の集団投資スキームに投資することを 通じ、かかる目的の達成を目指している。投資運用会社は、当シリーズトラストが投資する集団投資ス キームおよび各集団投資スキームに対する割当比率を決定する。当シリーズトラストは現金または預金 を保有することもでき、買戻請求に対する一時的な資金調達を目的とする場合などに、投資運用会社が 自らの裁量で決定する国債、譲渡性預金およびコマーシャル・ペーパーなどの短期市場商品に投資する こともできる。(詳細は、注記5を参照のこと。) 2015年5月22日、Supplemental Offering Memorandumが発行され、投資運用会社が投資することので きる組入ファンドを投資運用会社が運用する3ファンド(すなわちエピック・ジャパン・ファンドのシ リーズトラストであるプラウィス・オブ・ジャパン・ファンド、エピック・ジャパン・ファンドのシ リーズトラストであるウィズダム・オブ・ジャパンファンドおよびエピック・ジャパン・アルファ・ ファンドのシリーズトラストであるレゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド)に限定した。 2.主要な会計方針 当シリーズトラストが採用した重要な会計方針は、次のとおりである。 準拠表明 この財務諸表は国際会計基準審議会(IASB)が公表した国際財務報告基準(「IFRS」)およびIASBの国 際財務報告解釈指針委員会が公表した解釈指針に基づき作成されている。 作成の方針 この財務諸表は、日本円で表示されている。この財務諸表は、損益を通じて公正価値で測定される売 買目的保有の金融資産および損益を通じて公正価値で測定される売買目的保有の金融負債については公 正価値で作成されている。その他の金融資産および金融負債は、償却原価で計上されている。買戻可能 受益証券はその買戻金額で計上されている。 国際財務報告基準(IFRS)に準拠して財務諸表を作成するため運用会社は、方針の適用、資産および 負債の計上金額、収益および費用に影響を及ぼす判断、見積り、仮定を行う必要がある。この見積りお よび仮定は、過去の経験および状況において合理的と考えられるその他の様々な要因に基づき設定され ており、その結果は、その他の原始書類からは容易に明らかとならない資産および負債の簿価に関する 判断の基礎を形成する。実際の結果は、これらの見積りと異なる場合がある。見積りおよび仮定は、継 続的に見直しが行われている。 - 56 - 公表済みの基準、改正および解釈で2014年12月1日以降に開始する期間について適用されるもの 投資企業の連結に関する、IFRS第10号、IFRS第12号およびIAS第27号の改正 IFRS第10号、IFRS第12号およびIAS第27号の改正は、2014年1月1日以降に開始する年次期間から適 用される。これらの改正により、多くのファンドおよび類似の企業がそれらの子会社の多くを連結する ことから除外される。また、IFRS第12号においても変更が行われ、投資企業が行うべき開示事項が導入 された。これらの改正は、当シリーズトラストの財務ポジションまたは成績に影響を及ぼさないが、追 加の開示が当財務書類に含まれている。 IAS第32号金融資産と金融負債の相殺に関する「金融商品:表示」の改正 2014年1月1日以降開始する年次期間およびかかる年次期間中の中間期間より適用されるIAS第32号 の改正は、IAS第32号の相殺基準を明確化し適用上の不一致に対処するものである。これには、「現在 法的に強制力のある相殺権を有する」ことの意味および総額決済は純額決済と同等とみなされる場合が あることを明確にすることが含まれる。当該改正は、当シリーズトラストの財務ポジションまたは成績 に影響を及ぼしていない。 IAS第24号「関連当事者についての開示」 IAS第24号は、報告企業または報告企業の親会社に対し重要な経営幹部サービスを提供する企業を関 連当事者として含めるための改正である。報告企業が負担する金額を開示することが求められる。かか る基準は2014年7月1日に開始する期間から適用される。財務書類において重要な経営幹部が開示され ているため、当該改正は当シリーズトラストの財務ポジションおよび成績に対しいかなる影響も及ぼし ていない。 公表済みであるが2014年12月1日に開始した年次期間について適用されていない、新たな基準、改正 および解釈 IFRS第9号「金融商品」 2014年7月に公表されたIFRS第9号は、従来のIAS第39号の指針に替わるものである。当該改正には、 金融資産の減損の計算における新たな予想信用損失モデルを含む金融商品の分類および測定、ならびに 新たな一般ヘッジ会計要件が含まれている。なお、IFRS第9号において、金融商品の認識および認識中 止に関するIAS第39号の指針が引き継がれている。 IFRS第9号は、2018年1月1日以後に開始する年次報告期間について適用されるが、早期適用も認め られる。当初の査定に基づき、当シリーズトラストの金融資産および負債の大部分は損益を通じて公正 価値で測定されるものに分類されるため、当該基準は当シリーズトラストに対し重大な影響を及ぼさな いと予想される。 投資企業:連結に関する例外規定の適用(IFRS第10号、IFRS第12号およびIAS第28号の改正) 当該改正ではとりわけ、投資企業の第三者に対する投資関連サービスが当該企業の相当な部分を占め る場合でも、投資企業の要件を満たし続ける限り、投資企業は第三者に対し投資関連サービスを提供す ることがあることが明確になった。当該改正は、2016年1月1日以後に下賜する年次期間について適用 される。当シリーズトラストは子会社を保有していないため、当初の査定に基づき当該改正は当シリー ズトラストに対し重要な影響を及ぼさないと予想される。 金融商品 (ⅰ) 分類 当シリーズトラストは、IAS第39号「金融商品-認識および測定」(以下「IAS第39号」という。)に 基づき、当シリーズトラストによる投資を損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類している。 - 57 - 損益を通じて公正価値で測定される金融資産の分類には、公正価値ベースで管理および測定されること を前提に、損益を通じて公正価値で測定されることを指定された金融資産が含まれ、これには集団投資 スキームが含まれる。 償却原価で測定される金融資産に分類されるものは、債権で構成される。これには現金および現金等 価物ならびに未収金が含まれる。 貸付金および債権に分類される金融資産は、実効金利法を用いた償却原価(適用ある場合、減損損失 控除後)で計上される。 償却原価で測定される金融負債に分類されるものは、その他の負債で構成される。これには未払金が 含まれる。 (ⅱ) 認識 当シリーズトラストは、当該金融商品の契約上の規定の当事者になった日に金融資産および金融負債 を認識する。金融資産の通常の購入においては、取引日基準を用いて認識している。当該取引日から、 損益を通じて公正価値で測定された金融資産または金融負債の公正価値の変動から発生する損益が包括 利益計算書に計上される。金融商品の売却による実現損益は、先入先出法(FIFO)で計算する。 (ⅲ) 取得時の測定 金融商品は、取得時に公正価値(取引価格)および(損益を通じて公正価値で測定されない金融資産 または金融負債の場合には)当該金融資産または金融負債の取得または発行に直接帰属する取引費用で 測定する。損益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る取引費用は即時に費用計上する。 投資企業の連結に関するIFRS第10号、第12号およびIAS第27号の改正に従い、経営陣は当シリーズト ラストは投資企業の要件を満たしていると結論づけた。したがって経営陣は、当シリーズトラストは集 団投資スキームに対する投資を損益を通じた公正価値で測定することが適切であると考えている。当シ リーズトラストから発行された買戻可能な参加受益証券から発生する金融負債は、当シリーズトラスト における残余持分に対する投資者の権利を表章する買戻金額で計上される。 (ⅳ)取得後の測定 取得時の測定後、当シリーズトラストは、損益を通じて公正価値で測定され、分類されている金融商 品をその公正価値で測定している。公正価値とは、測定日時点で、主要な市場もしくは主要な市場がな い場合はシリーズトラストがアクセスできる最も有利な市場において、市場参加者間の秩序ある取引に おいて資産を売却するために受け取るであろう価格または負債を移転するために支払うであろう価格を いう。負債の公正価値は不履行リスクを反映する。 集団投資スキームの受益証券の公正価値とは、当該スキームの管理事務代行会社の助言による受益証 券1口当たり純資産価額(未監査)をいう。各管理事務代行会社から提供された未監査純資産価額は、 当該スキームごとに年度末が異なるため、2015年11月30日時点で監査済み純資産価額が入手可能であっ た場合に使用されたであろう純資産価額と異なる場合があり、重大な差異となる可能性がある。 損益を通じて公正価値で測定される金融商品の公正価値の取得後の変動は、包括利益計算書に計上す る。当シリーズトラストは、当該変動が発生した報告期間末に公正価値ヒエラルキーのレベル間の移動 を認識する。 金融資産または金融負債の償却原価は、当初認識額から元本返済額を控除し、当初認識額と満期金額 との差額についての実効金利法による償却累計額を加減し、さらに減損金額を控除して測定される。 (ⅴ) 認識の中止 当シリーズトラストは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、 または金融資産を譲渡し、その譲渡がIAS第39号に従った認識の中止の要件を満たす場合に金融資産の 認識を中止する。当シリーズトラストは、契約に定められた義務が免除されるか、取り消されるかまた は失効した場合、金融負債の認識を中止する。 - 58 - (ⅵ) 金融商品の相殺 金融資産と負債が相殺され、財政状態計算書において純額が計上されるのは、当シリーズトラストが 当該認識額を法的強制力のある相殺権を有しており、純額ベースで決済するかまたは資産の実現と負債 の決済を同時に行う意思がある場合に限られる。これは一般的に、マスター・ネッティング契約ならび に関連する資産および負債が財政状態計算書において総額で計上される場合とは異なる。2015年および 2014年11月30日現在、当シリーズトラストはマスター・ネッティング契約の対象になっていない。 外貨換算 当シリーズトラストの財務諸表に含まれる項目は、当シリーズトラストが運用する主たる経済環境の 通貨(「機能通貨」)、すなわち、日本円で測定する。有価証券取引は、当該取引の取引日に財務諸表 に計上し、日本円に換算されている。当該有価証券が日本円以外の通貨建てである場合、当該取引は、 当該取引日終了時点の実勢レートにより日本円に換算されている。外貨建貨幣性資産および負債は、各 年度末時点の為替レートで日本円に換算されている。公正価値で表示される外貨建非貨幣性資産および 負債は、当該公正価値の決定日時点で日本円に換算される。取引活動から生じた換算差額は、当年度の 包括利益計算書に計上している。 受取利息の現金残高 受取利息の現金残高は実効金利ベースで計上される。 費用 費用は、発生基準で損益に計上される。 現金および現金等価物 現金および現金等価物とは、Brown Brothers Harriman & Co. (サブカストディアン。以下「BBH& Co」という。)に保有する現金である。 シリーズトラストによって発行された受益証券 当シリーズトラストは、発行された金融商品を、当該商品の契約条項の内容に従い金融負債または持 分商品に分類している。 当シリーズトラストは単一のクラスの買戻可能受益証券で構成される。当シリーズトラストによって 発行された買戻可能受益証券について、投資家は、買戻日および当シリーズトラストの解散の場合に当 シリーズトラストの純資産に対する当該投資家の持分の割合に応じた価額での買戻を請求する権利を有 する。発行された当該買戻可能受益証券は、最も劣後する金融商品であり、IAS第32号に従い資本に分 類される。 ストラクチャード・エンティティ 仕組事業体とは、議決権が管理業務のみに関連し当該事業体の活動は契約上の取決めによって方向づ けられる場合などのように、その支配企業を決定する際に議決権または議決権に類似する権利が主要な 要素とならないように設計された事業体である。 ストラクチャード・エンティティは以下のような特徴や特性の一部またはその全てを有する場合が多 い。すなわち、制限された事業活動、当該ストラクチャード・エンティティの資産に関するリスクと便 益を投資者に受け渡すことにより投資者に投資機会を提供することなど狭くかつ明確に定義された目的、 従属する財政支援なしでその事業活動に資金供給をするために不十分な資本、および、信用リスクまた はその他のリスクを集合的に創り出す複数の契約に関連付けられた金融商品の形での投資者への発行 (トランシェ)および資金調達である。 当シリーズトラストは、当シリーズトラストが投資するファンドがストラクチャード・エンティティ - 59 - であるかどうかを査定した。当シリーズトラストは、ファンド・マネージャーの解任、ファンドの解散 またはファンドに対する持分の払戻し(かかる権利がファンドの解散と同等である場合)を含め、かか るファンドに対する議決権および他の当事者に付与されたその他の権利を検討し、当該ファンドの支配 企業の決定の際にそれらの権利が主要な要素であるかどうかについて判断した。 当シリーズトラストは、実質的な解任権または解散権(解散に類似した払戻の権利を含む。)が存在 しなければ、当該ファンドがストラクチャード・エンティティであると判断した。当シリーズトラスト は、株式の保有を通じてファンドの持分を保有しており、組入ファンドは投資者から提供されるエクイ ティ・キャピタルにより資金を調達している。当シリーズトラストの投資については注記3に詳述され ている。 以下の表は、当シリーズトラストに連結されていないが当シリーズトラストが持分を保有しているス トラクチャード・エンティティの種類を表している。 ストラクチャード・エンティティ 性質および目的 当シリーズトラストが保有する持分 第三者投資家のための資産管理 ファンドが発行した受益証券に対する および管理会社の手数料の創出 投資 の種類 集団投資スキーム 投資家に対する受益証券の発行 を通じて資金調達をしている。 2015年11月30日現在 純資産総額 (単位:円) (未監査) 「損益を通じて公正価値で測定される金 融資産」に含まれる帳簿価額(単位: 円) プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド 6,338,727,481 228,396,890 レゾルーション・オブ・ジャパン・ ファンド 2,791,094,841 232,669,875 ウィズダム・オブ・ジャパン・ファンド 1,398,294,016 226,698,120 687,764,885 2014年11月30日現在 純資産総額 (単位:円) (未監査) 「損益を通じて公正価値で測定される金 融資産」に含まれる帳簿価額(単位: 円) エピック・バリアント・ファンド 8,909,415,440 259,876,885 レゾルーション・オブ・ジャパン・ ファンド 2,889,175,567 259,492,320 ウィズダム・アドバンスド・ファンド 6,134,914,132 266,819,840 786,189,045 2015年および2014年11月30日に終了した会計年度において、当シリーズトラストは非連結のストラク チャード・エンティティに対し財務上の支援をしておらず、今後財務上またはその他の支援する意向は ない。 - 60 - 3.損益を通じて公正価値で測定される金融資産および負債 2015年11月30日および2014年11月30日現在の当シリーズトラストの最大エクスポージャーは、以下に概要 が示される通り、集団投資スキームに対する当シリーズトラストの持分によって表される。 2015年度 2014年度 円 円 損益を通じて公正価値で測定される金融資産 集団投資スキーム: エピック・バリアント・ファンド - 259,876,885 プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド 228,396,890 - レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド 232,669,875 259,492,320 ウィズダム・オブ・ジャパン・ファンド 226,698,120 - - 266,819,840 687,764,885 786,189,045 ウィズダム・アドバンスド・ファンド 損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計 プラウィス・オブ・ジャパン・ファンドおよびウィズダム・オブ・ジャパン・ファンドは、エピッ ク・ジャパン・ファンドのシリーズトラストとして設立された。2015年11月30日現在、エピック・ジャパ ン・ファンドはこれら2つのシリーズ・トラストのみで構成されるオープン・エンドのアンブレラ型ユ ニットトラストである。レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンドおよびウィズダム・アドバンスド・ ファンドは、エピック・ジャパン・アルファ・ファンドのシリーズトラストとして設立された。2015年11 月30日現在、エピック・ジャパン・アルファ・ファンドは、2つのシリーズ・トラストで構成されるオー プン・エンドのアンブレラ型ユニットトラストである。2015年11月30日現在、エピック・バリアント・ ファンドは、オープン・エンドのアンブレラ型ユニットトラストを構成している。 4.金融商品の公正価値 下記の表は、以下のいずれかに基づき分析された公正価値で認識された金融商品を示している。 レベル1:活発な市場における同一の金融商品の(調整なしの)相場価格 レベル2:直接的(すなわち価格)または間接的(すなわち価格から算出される金額)に観察可能なイ ンプットに基づく評価手法(このレベルには、活発でない市場における相場価格または市場データ から直接的にまたは間接的に全ての重要なインプットが観察可能なその他の評価手法を用いて評価 される金融商品が含まれる。) レベル3:観察不可能な重要なインプットを用いた評価手法(このレベルには、観察可能なデータに基 づかないインプットおよび当該金融商品の評価に重要な影響のある観察不可能なインプットを含む 評価手法による全ての金融商品が含まれる。このレベルには、金融商品の差異を反映するために重 要な観察不可能な調整または仮定が要求される類似の金融商品の相場価格に基づき評価される金融 商品が含まれる。)当シリーズトラストは、レベル3に該当する金融商品を保有していなかった。 2015年度 レベル1 レベル2 レベル3 合計 円 円 円 円 - 687,764,885 - 687,764,885 損益を通じて公正価値で 測定される金融資産 集団投資スキーム - 61 - - 687,764,885 - 687,764,885 - 786,189,045 - 786,189,045 - 786,189,045 - 786,189,045 2014年度 損益を通じて公正価値で 測定される金融資産 集団投資スキーム 当該年度中、レベル間の移動はなかった。(2014年:なし。) 損益を通じて公正価値で測定されない金融資産は短期金融資産および金融負債であり、その簿価は公 正価値に近似している。 下記の表は、損益を通じて公正価値で測定されない金融資産の公正価値を示しており、公正価値の測 定方法により分類された公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分析したものである。 2015年度 レベル1 レベル2 レベル3 合計 円 円 円 円 資産 現金および現金等価物 未収金 74,030,583 - - 74,030,583 - 227,501 - 227,501 74,030,583 227,501 - 74,258,084 - 5,999,544 - 5,999,544 - 5,999,544 - 5,999,544 レベル1 レベル2 レベル3 合計 円 円 円 円 12,928,199 - - 12,928,199 - 370,256 - 370,256 12,928,199 370,256 - 13,298,455 - 5,354,431 - 5,354,431 - 5,354,431 - 5,354,431 負債 未払金 2014年度 資産 現金および現金等価物 未収金 負債 未払金 5.金融リスク管理 当シリーズトラストの金融商品から生じる主要なリスクは、次のとおりである。 市場リスク - 62 - 市場価格リスクは、保有する金融商品の将来の価格の不確実性から生じる。このリスクは、価格変動 の影響を受ける市場ポジションをとることにより当シリーズトラストが被るかもしれない損失の可能性 を示している。 当シリーズトラストの投資目的は、リスクを最小限に抑えながら長期的に絶対収益を上げることにあ る。投資運用会社は、当シリーズトラストの資産を自らが運用するその他の集団投資スキームへ投資す ることを通じ、かかる目的を達成することを目指している。投資運用会社は、当シリーズトラストが投 資する集団投資スキームおよび各集団投資スキームに対する割当比率を決定する。当シリーズトラスト は現金または預金を保有することもでき、買戻請求に対する一時的な資金調達を目的とする場合などに、 投資運用会社が自らの裁量で決定する国債、譲渡性預金およびコマーシャル・ペーパーなどの短期市場 商品に投資することもできる。 投資運用会社は、自らの戦略を実行するため、現在、当シリーズトラストの資産を(a)エピック・ ジャパン・ファンドのシリーズトラストであるプラウィス・オブ・ジャパン・ファンド(少人数私募 (適格機関投資家限定分付))、(b)エピック・ジャパン・ファンドのシリーズトラストであるウィズ ダム・オブ・ジャパン・ファンド(少人数私募(適格機関投資家限定分付))および(c)エピック・ ジャパン・アルファ・ファンドのシリーズトラストであるレゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド (少人数私募(適格機関投資家限定分付))の3つの集団投資スキームに投資している。 これらの集団投資スキームはの投資目的は、各々、持分証券においてロングおよびショート・ポジ ションを取ることにより最小限のリスクで絶対収益を達成することであるが、各集団投資スキームはそ れぞれ異なる投資戦略を追求することができる。投資運用会社は、単一の投資対象ではなく複数の集団 投資スキームに投資することにより、広範な投資戦略を追求することによって受益者に対するリスクを 抑えることを目指してきた。当シリーズトラストの追補目論見書の「Particular Risk Factors」の項 に当シリーズトラストへの投資に伴うリスクの詳細が記載されている。 投資制限 投資運用会社は、当シリーズトラストの勘定で以下の行為を行わない。 (a) 投資運用会社が運用していない組入ファンドへの投資、 (b) 単一の組入ファンドへの投資、または (c) 当シリーズトラストの純資産価額の50%を超えて1つの組入ファンドに対し投資すること。 投資運用会社は、当シリーズトラストの受益者の利益を考慮しつつ、違反が発見されたのち可及的速 やかにファンドに適用される制限に従うため合理的に実行可能な方策を講じる。 投資運用会社は、以下の通り日本証券業協会の「外国証券の取引に関する規則」第16条を固守しなけ ればならない。 (a) 投資運用会社は、有価証券の空売り契約を締結してはならない。 (b) 投資運用会社は、当シリーズトラストの勘定で借入れを行うことができる。ただし、当該借 入れはかかる借入れ時点の純資産価額の10%を超えないものとする。 (c) 投資運用会社は、当シリーズトラストに代わりいかなる種類の持分証券または株式投資証券 にも投資してはならない。 (d) 当シリーズトラストの資産を流動性のない有価証券に投資する場合には、かかる投資証券の 価格の透明性を確保するために所定の手続が実行される。 (e) 投資運用会社は、投資運用会社または第三者の利益をはかる目的で行われ、受益者の利益を 損なう取引等、受益者の利益保護に欠けるもしくは当シリーズトラストの資産の適正な運用 を害すると知れている取引を行わない。 当シリーズトラストの運用実績は、伝統的なロングポジションのみの投資方針に比べ、市場全体の動 きまたは主要な株価指数との相関関係は相対的に低い。市場リスクは、バリュー・アット・リスク (VaR) によって測定できる。 2015年度 - 63 - 2014年度 1日VaR(信頼水準95%) -0.61% -0.54% VaRは、統計的手法により測定した数値で、通常の市況において、ある一定の期間保有すると仮定し、 ある一定の信頼水準で、ポートフォリオがどの程度損失を被るかを示したものである。例えば、信頼水 準95%で1日VaRが1%の場合、平均して100取引日のうち95日については、ポートフォリオの1日の損 失が1%を超えないことを示している。この1日VaRの数値の基礎となる基本的仮定として、ポートフォ リオ全体を1日間保有するものとしている。 VAR分析の限界の開示 ・ VaR分析は、過去のデータに基づいたものであり、将来の市場価格の変動、市場間の相関、市場ス トレス下の市場の流動性水準が過去のパターンと何ら関連がないかもしれないという事実を考慮で きていない。 ・ 市場価格リスク情報は、正確な数値ではなく、リスクの相対的な推定である。 ・ 市場価格リスク情報は、仮説に基づく結果を示したものであり、予測を意図したものではない。 ・ 採用されたVaRの計算方法は、典型的なヒストリカル・シミュレーション(現在のポートフォリオ の過去のリターンをシミュレートするために、ファンドの実際のリターンによる過去の分配金を使 用せず、過去のマーケットのデータが使用される。)ではない。かかる計算方法は、ポートフォリ オの動きを説明するものではなく、ポートフォリオが比較的安定している場合の合理的なリスク指 標としてのみ使用されるものである。 流動性リスク 流動性リスクとは、価格変動が著しく金融市場が逼迫した時に、当シリーズトラストが合理的な価格 で投資ポジションの規模を迅速に調整することができない可能性をいう。 当トラストの主要な流動性リスクは、投資家が売却を希望した場合の受益証券の買戻しである。受益 者は、記入済みの買戻し請求書を関連する買戻し日がある月の前月の第5営業日または特定の場合に受 託会社が投資運用会社と協議の上決定するその他の時までに送付しなければならない。 受益証券に流通市場が存在する見込みはない。したがって、受益者は日常的な買戻しによってのみ受 益証券を処分することが可能となる。関連する販売会社が取引日に受益証券の買戻しを実行できるか否 かは、受益証券の買戻しを実行する受託会社の能力または裁量に依存する。投資運用会社(または正当 な権限を有するその代理人)が、受益証券の買戻しを実行する目的で当シリーズトラストのポートフォ リオにおける持分を現金化することができない場合、受託会社はその単独の裁量によりまたは投資運用 会社と協議のうえ純資産価額の決定および受益証券の買戻しを停止することができる。 当シリーズトラストは、集団投資スキームに投資することができるが、その結果流通市場が存在しな い有価証券およびデリバティブに投資する場合がある。投資運用会社は、かかる流動性の欠如それ自体 は問題とみなしておらず、実際、投資運用会社は長期的かつ非流動的な投資によって多様な利益および 流通市場では得られないリターンの機会を得られると確信しているため、これらの低流動性の有価証券 に厳密な割当を行っている。 集団投資スキームから換金できないことの副次的な影響は、当シリーズトラストの資産に関し、投資 運用会社が要求するほどダイナミックに再割り当てを行うことができない点である。かかる制限は、集 団投資スキームが期待される流動性に関し制約を課していない場合でも存在する。通常の市場および営 業状況においても、当該集団投資スキームがまれにかつ十分な事前の通知を行った上でのみ買戻しが許 される場合は、当シリーズトラストの集団投資スキーム間での資産の再割り当てに対する柔軟性は制限 される。 注記3において開示されたように、当シリーズトラストの集団投資スキームは、プラウィス・オブ・ ジャパン・ファンド、レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンドおよびウィズダム・オブ・ジャパ ン・ファンドで構成されている(2014年はエピック・バリアント・ファンド、レゾルーション・オブ・ - 64 - ジャパン・ファンドおよびウィズダム・アドバンスド・ファンドであった)。 プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド、レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド、ウィズダ ム・オブ・ジャパン・ファンド、エピック・バリアント・ファンドおよびウィズダム・アドバンスド・ ファンドの受益証券は、受益者の裁量により買戻しのため各買戻し日に提出することができる。買戻し 日とは、各暦月の第1営業日および/または投資運用会社が書面により受益証券が買戻せるとして指定 するその他の日または複数の日をいう。 下表は、2015年11月30日および2014年11月30日現在の当シリーズトラストの金融負債を契約の満期に より分析したものである。 1ヵ月未満 1ヵ月以上 合計 3ヵ月以内 円 円 円 3,876,481 2,123,063 5,999,544 3,876,481 2,123,063 5,999,544 1,404,106 3,950,325 5,354,431 1,404,106 3,950,325 5,354,431 2015年 未払金 金融負債合計 2014年 未払金 金融負債合計 信用リスク 取引相手方が認識された各金融資産に関連して、その義務を履行しない場合に当シリーズトラストが 被る信用リスクの最高金額は、財政状態計算書に記載されている当該資産の簿価である。当シリーズト ラストは、当シリーズトラストが取引する相手方の信用リスクにさらされており、また決済が不履行と なるリスクも負っている。受託会社であるG.A.S.(ケイマン)リミテッドは、保管銀行にスミトモ・ミ ツイ・トラスト(ユーケー)リミテッドを任命した。スミトモ・ミツイ・トラスト(ユーケー)リミ テッドは、現金の保管を目的とするサブ・カストディアンとしてBBH & Co.を任命した。現金は、銀行 業者であるBBH & Co.によって保管され、分離口座に記録されている。BBH & Co.は、フィッチよりA+格 付けを取得している(2014年:A+)。スミトモ・ミツイ・トラスト(ユーケー)リミテッドの最終的な 親会社は、世界の複数の証券取引所に上場する日本の大手金融機関である三井住友信託銀行株式会社で ある。三井住友信託銀行株式会社は、スタンダード・アンド・プアーズよりA+格付けを取得している (2014年:A+)。 2015年および2014年11月30日現在、集団投資スキームの資産は、保管銀行によって全額保有されてい る。 当シリーズトラストは、いくつかの点でクレディ・スイス・セキュリティーズ(ヨーロッパ)リミ テッド(集団投資スキームの「プライムブローカー」)の信用リスクにさらされている。(a) 担保を構 成し、プライムブローカーの自己投資から分別管理できない投資があること、(b) プライムブローカー の名義で登録され、プライムブローカーの自己投資から分別管理されていない投資があること、(c) 投 資は、プライムブローカーまたはその関連会社のために、プライムブローカーまたはその関連会社が貸 借またはその他の方法で使用することができ、そのため、その投資がプライムブローカーまたはその関 連会社の資産となること。ただし、当シリーズトラストは、同等の資産の返還を求める権利を有する。 (d) プライムブローカーは、当シリーズトラストに代わり、現金を保有しているが、この現金は日本の 金融庁のクライアントマネー規則に基づく顧客資金の保護の対象とはならない。したがって、プライム ブローカーが支払不能に陥った場合、プライムブローカーが保有する当シリーズトラストの現金および 投資の全額を当シリーズトラストが回収できないリスクがある。プライムブローカーを100%所有して いるクレディ・スイス・グループの現在の格付けは、ムーディーズはA1(2014年:A1)、スタンダー - 65 - ド・アンド・プアーズはA(2014年:A)、フィッチはA(2014年:A)である。 2015年11月30日および2014年11月30日現在、当シリーズトラストの債権のうち、減損したものまたは 減損していないが期限が到来したものはなかった。 通貨リスク 実質的に当シリーズトラストのすべての金融資産および負債は、円建てであり、財政状態計算書の金 額およびトータルリターンは為替レートの変動によって著しい影響を受けることはない。 金利リスク 現金残高には変動金利が適用される。 現金および現金等価物を除く当シリーズトラストの金融資産と負債は無利息である。このため、当シ リーズトラストは、市場金利の実勢水準の変動による重要な市場リスクの影響を受けない。財政状態計 算書日現在の現金および現金等価物の残高に基づき、金利が1%上昇した場合には、包括利益が 740,306円増加(2014年:包括利益が129,282円増加)しただろう。金利が1%低下した場合には、同額 で逆の効果をもたらすだろう。 下表は、2015年11月30日および2014年11月30日現在、当シリーズトラストが負っている金利リスクを 要約したものである。 2015年 1ヵ月未満 無利息 合計 円 円 円 74,030,583 - 74,030,583 - 687,764,885 687,764,885 - 227,501 227,501 74,030,583 687,992,386 762,022,969 未払金 - 5,999,544 5,999,544 負債合計 - 5,999,544 5,999,544 資産 現金および現金等価物 損益を通じて公正価値で測定 される売買目的の金融資産 未収金 資産合計 負債 2014年 1ヵ月未満 無利息 合計 円 円 円 12,928,199 - 12,928,199 - 786,189,045 786,189,045 - 370,256 370,256 資産 現金および現金等価物 損益を通じて公正価値で測定 される売買目的の金融資産 未収金 - 66 - 資産合計 12,928,199 786,559,301 799,487,500 未払金 - 5,354,431 5,354,431 負債合計 - 5,354,431 5,354,431 負債 - 67 - 6.現金および現金等価物 現金および現金等価物は、BBH & Co.に保管されている現金からなる。 7.未収金 2015年度 2014年度 円 円 前払費用 227,184 370,160 未収利息 317 96 227,501 370,256 2015年度 2014年度 円 円 5,999,544 5,354,431 5,999,544 5,354,431 8.未払金 未払費用(注記10) - 68 - 9.持分受益証券 当シリーズトラストには、日本円の1種類の受益証券クラスがある。 2015年度 2014年度 73,933.92824 61,398.65825 8,681.00673 62,733.92824 (10,446.37763) (50,198.65825) 72,168.55734 73,933.92824 日本円 期首発行済受益証券口数 発行済受益証券口数 買戻受益証券口数 期末発行済受益証券口数 受益証券は、当初申込期間中に受益証券1口当たり10,000円の販売価格で申込み可能であり、その後 は後述の各取引日に申込み可能である。 当初申込期間の終了後における受益証券1口当たり販売価格は、当該取引日の直前の評価日の評価時 点における純資産価額を当該評価日現在の当該クラスの発行済受益証券数で除し、1円未満を四捨五入 して算出される。かかる四捨五入による利益は当シリーズトラストが留保する。 受益証券に関し、当初申込における引受人1名当たりの最低投資金額は、投資者1名につき100万円 であり、追加申込における最低金額は受益者1名につき100万円の整数倍とする。 受益証券は、各買戻日に受益者の選択により買戻のために提出することができる。 保有する受益証券の買戻しを希望する受益者は記入済みの買戻請求書に管理事務代行会社が要求する 情報および書類を添えて、関連する買戻日がある月の前月の第7営業日の午前10時(ダブリン時間)ま でに管理事務代行会社が受領できるよう、または特定の場合受託会社が投資運用会社と協議の上決定す るその他の時間までに受領できるよう送付しなければならない。 受益者による各買戻日における最低買戻金額は100万円とし、その後は全額買戻しの場合を除き100万 円の整数倍または投資運用会社が随時定める金額とする。ただし、買戻請求により100万円未満の価値 の受益証券を保有することとなる受益者(実質所有者を含む。)から買戻請求書が提出される場合、当 該買戻請求はかかる受益者が保有する受益証券全額の買戻しの場合のみ投資運用会社の決定により認め られる。 受益証券1口当たり買戻価格を計算するため、受託会社は、受益証券1口当たり純資産価額から、買 戻請求に応じるための資金調達のため資産を現金化またはポジションを決済することにより、当シリー ズトラストの勘定に発生した財務および販売手数料を反映した適切な引当金を差引くことがある。 受益証券の買戻しに関し、解約制限または引出制限を行うことができる。2014年11月30日および2015 年11月30日にそれぞれ終了した年度に関し、解約制限または引出制限は行われなかった。 当シリーズトラストは、外的に課せられる規制上の資本要件の対象になっていない。 10.報酬および費用 管理会社の報酬 管理会社は、年間15,000米ドルの日本円相当額の報酬を当シリーズトラストの資産から年1回、前払 いで受領する権利を有し、また、当シリーズトラストの終了時には投資運用会社と書面で合意した金額 を受領する。管理会社はまた、当シリーズトラストへの主たる事務所の提供に関し、年間7,000米ドル の日本円相当額を当シリーズトラストの資産から年1回、前払いで受領する権利を有する。 投資運用会社の報酬 - 69 - 投資運用会社は、投資運用契約に基づき提供するサービスに関し、報酬を受領せず、組入ファンドの 段階で間接的に報酬を受ける。 注記12で開示したとおり、当シリーズトラストの投資運用会社は3つの集団投資スキーム全ての管理 会社である。プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド、ウィズダム・アドバンスド・ファンドおよびレ ゾルーション・オブ・ジャパン・ファンドについて、投資運用会社は各シリーズトラストから純資産価 額(成功報酬および分配金の発生前)に対し年間2%の料率で報酬を受領する。かかる報酬は、各評価 日に発生および計算され、毎月後払いされる。投資運用会社は、ウィズダム・オブ・ジャパン・ファン ドについては年間1.5%の料率で、また、エピック・バリアント・ファンドについては年間3%の料率 で、同様に計算された報酬を受領する。 投資運用会社はまた、3つの集団投資スキームそれぞれについて各暦四半期に四半期成功報酬を受領 する。プラウィス・オブ・ジャパン・ファンドのディストリビューター日本円ユニット、レゾルーショ ン・オブ・ジャパン・ファンドの日本円-Mユニットおよび日本円-Sユニットならびにウィズダム・オ ブ・ジャパン・ファンドの日本円-Mユニットについて計算される成功報酬は、これらの集団投資スキー ムそれぞれについて、調整済四半期末純資産価額がハイウォーターマークを上回った場合にその超過額 の20%に相当する金額となる。プラウィス・オブ・ジャパン・ファンドの米ドルユニット、日本円ユ ニットおよび日本円半期ユニット、レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンドの米ドルFユニットお よび日本円Hユニット、ならびにウィズダム・オブ・ジャパン・ファンドの米ドルFユニットおよび日本 円Fユニットの成功報酬は、ユニットベースで計算されており、上記計算期間中の当該ユニットの受益 証券一口当たり純資産価額が、当該ユニットの基準となる一口当たり純資産価額を超過した額の20%に 相当する金額となる。 受託会社の報酬 受託会社は、当シリーズトラストの資産から、年1,200,000円の報酬を、毎月、後払いで受領する権 利を有し、また、当シリーズトラストの終了時に投資運用会社と書面で合意した金額を受領する。 管理事務代行会社の報酬 管理事務代行会社は、当シリーズトラストの資産から支払われる以下の報酬を受託会社から受領する 権利を有する。 ・ 残高150億円までは、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタルゲイン からの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.08%。 ・ それ以上の残高については、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタル ゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.06%。ただし、最低報酬額は 年額432万円とする。 これらの報酬は各評価日現在で計算され、毎月後払いで支払われ、付加価値税が課税される(もしあ れば)。 また、受託会社は、当シリーズトラストの資産から、事務管理会社の合理的かつ適切に証明された支 出、費用、(ファンドの書類の現行化/レビューに係る手数料を含む)手数料、(付加価値税を含め た)訴訟費用を含む当座払い費用、当シリーズトラストに対する事務管理業務を事務管理会社またはそ の代理人が提供するにあたり発生する費用(事務管理業務の提供に係るこの費用については、事務管理 会社が支払いを行う前に受託会社の承認を受ける)を支払う。 保管銀行の報酬 保管銀行は、当シリーズトラストの資産から支払われる以下の報酬を受託会社から受領する権利を有 する。 ・ 残高150億円までは、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタルゲイン からの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.02%。 ・ それ以上の残高については、月末の純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタル - 70 - ゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)に対して年間0.01%。ただし、最低報酬額は 月額4万円とする。 ・ 申込および買戻の1回の指図につき、1万2千円の取引報酬。 また、保管銀行の立替金または雑費(付加価値税が課される場合、それを含む。)、銀行口座維持手 数料、銀行業務手数料、通常の代理手数料および保険費用(適用ある場合)ならびにサブ・カストディ アンの報酬(通常の商取引上の条件によるものとし、取引報酬を含む。)ならびに保管銀行の全ての (制限されない)弁護士費用を含むがそれらに限定されない費用を支払う権利を有する。 販売会社の報酬 販売会社は、当シリーズトラストの資産から、純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャ ピタルゲインからの分配金支払がある場合、その発生前)の年1.25%の販売報酬を受領する権利を有す る。各評価日に発生および計算され、毎月後払いで支払われる(注記15を参照のこと)。 代行協会員の報酬 販売会社は、日本証券業協会の代行協会員である。代行協会員は、当シリーズトラストの資産から、 純資産価額(成功報酬または何らかの収入およびキャピタルゲインからの分配金支払がある場合、その 発生前)の年0.50%の報酬を受領する権利を有する。各評価日に発生および計算され、毎月後払いで支 払われる(注記15を参照のこと)。 設立費用 当シリーズトラストの設立に関連した費用および手数料(疑義を避けるため付言すると、目論見書、 追補目論見書、基本信託証書および追補信託証書ならびにその他当シリーズトラストに関する全ての契 約書に関連する登録費用および政府手数料ならびに専門家の手数料を含む。)(以下「設立費用」とい う。)の金額は約970万円と見込まれた。取引目的の純資産価額の決定のため、かかる設立費用は、投 資運用会社が受託会社またはその正式な代理人と協議の上その他の方法を適用することを決定しない限 り、当初募集期間の終了時から当シリーズトラストの第5会計年度が終了するまでの期間で償却される。 財務諸表において、かかる金額は2012年に発生し、全額費用に計上された。 未払報酬 11月30日現在の未払報酬は、次のとおりである。 販売会社報酬 管理事務代行会社報酬 2015年度 2014年度 円 円 1,105,244 1,164,964 360,000 360,000 保管銀行報酬 72,000 91,200 受託会社報酬 100,000 100,000 設立費用 - 852,906 監査報酬 2,239,237 2,480,492 その他未払費用 2,123,063 304,869 5,999,544 5,354,431 - 71 - 11.正味実現および未実現利益/(損失) 2015年度 2014年度 円 円 投資に係る正味実現利益 14,215,505 55,004,936 通貨に係る正味実現利益 - 4,811 (469,406) (3,393,434) 13,746,099 51,616,313 売買目的保有の金融商品 投資に係る正味未実現損失の変動額 損益を通じて公正価値で測定される金融資産の純利益 12.関連当事者取引 当事者は、財政上または運営上の意思決定を行うにあたり、一方の当事者が他方の当事者を支配また は他方の当事者に重大な影響を与える場合、関連当事者とみなされる。受託会社、投資運用会社、管理 会社および関連会社は、当シリーズトラストの関連当事者とみなされる。通常の営業過程における取引 を除き、関連当事者との取引は行われていない。当年度に関連当事者に支払った報酬は、包括利益計算 書において開示されている。関連当事者への当年度の未払報酬額は、注記10に開示されている。当シ リーズトラストの投資運用会社は、注記3で開示されている通り、3つの集団投資スキーム(2014年: 3つ)すべての管理会社である。 13.取引純資産価額の財務諸表純資産価額への調整 当シリーズトラストの設立および編成費用に関連するすべての報酬および費用は、当シリーズトラス トが負担する。IFRSに従い、970万円と見積もられた設立費用の全額が、発生した期間の包括利益計算 書に計上された。取引目的に使用される受益証券1口当たり報告純資産価額の計算のため、当シリーズ トラストの設立に関するこれらの設立費用は最初の5会計年度にわたり償却されるかまたは管理会社が 決定する他の期間に管理会社がその絶対的な裁量により目論見書に従い公正であるとみなす方法で償却 される。 2015年度 2014年度 756,023,425円 794,133,069円 1,858,134円 3,977,942円 757,881,559円 798,111,011円 72,168.55734 73,933.92824 受益証券1口当たり純資産価額 10,476円 10,741円 受益証券1口当たり取引純資産価額 10,502円 10,795円 財務諸表上の純資産価額 設立費用調整 取引純資産価額 受益証券口数 14.分配方針 受託会社は、受益証券に関する当シリーズトラストの収益および実現されたキャピタルゲインの分配 を行わないものとする。受託会社は、投資運用会社の助言に基づき、分配を行うことができる新たなク ラスの受益証券を創設することができる。 - 72 - 15.後発事象 2015年12月1日より、販売会社報酬がファンドの純資産価額に対し年間1.25%から年間0.50%に変更 された。 2015年12月1日より、代行協会員報酬が、ファンドの純資産価額に対し年間0.50%から年間0.25%に 変更された。 2016年4月4日までの当シリーズトラストに対する受益者による申込金額は総額42,001,000円であり、 払戻金額は総額2,956,447円であった。 本財務諸表において開示する必要があるその他の後発事象はなかった。 16.財務諸表の承認 受託会社は、2016年4月4日に本財務諸表を承認した。 - 73 - (3)投資有価証券明細表等 投資有価証券明細表(未監査) 2015年11月30日現在 名目保有 口数 公正価額 純資産 価額に対 する比率 (口) (円) (%) プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド・日本円ユニット 11,437 228,396,890 30.21 レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド・日本円Fユニット 15,133 232,669,875 30.77 ウィズダム・オブ・ジャパン・ファンド・日本円Fユニット 17,292 226,698,120 29.99 687,764,885 90.97 687,764,885 90.97 名目保有 口数 公正価額 純資産 価額に対 する比率 (口) (円) (%) エピック・バリアント・ファンド・日本円Fユニット 25,391 259,876,885 32.72 レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド・日本円Fユニット 17,439 259,492,320 32.67 ウィズダム・アドバンスド・ファンド・日本円Fユニット 24,832 266,819,840 33.61 786,189,045 99.00 786,189,045 99.00 集団投資スキーム ケイマン諸島 損益を通じて公正価値で測定した金融資産合計 2014年11月30日現在 集団投資スキーム ケイマン諸島 損益を通じて公正価値で測定した金融資産合計 - 74 - - 75 - - 76 - - 77 - - 78 - - 79 - - 80 - - 81 - - 82 - - 83 - - 84 - - 85 - - 86 - - 87 - - 88 - - 89 - - 90 - - 91 - - 92 - - 93 - - 94 - - 95 - - 96 - - 97 - - 98 - - 99 - - 100 - - 101 - - 102 - <中間財務書類> a. 以下に掲げるファンドの日本文の中間財務諸表は、管理会社によって作成された原文の中間財務諸 表を翻訳したものである。これは「特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、「中 間財務諸表等の用語、様式および作成方法に関する規則」第76条第4項但書の規定の適用によるもの である。 b. ファンドの原文の中間財務諸表は、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1 条の3第7項に規定する外国監査法人等をいう。)の監査を受けていない。 c. ファンドの原文の中間財務諸表は日本円で表示されている。 エピック・ヘッジファンド・セレクション1 財政状態計算書 2016年5月31日現在 2016年 5月31日現在 (円) 2015年 11月30日現在 (円) 資産 損益を通じて公正価値で測定される金融資産 722,038,776 687,764,885 82,209,229 74,030,583 1,179,828 227,501 805,427,833 762,022,969 未払金 6,797,034 5,999,544 負債合計 6,797,034 5,999,544 持分合計 798,630,799 756,023,425 負債および持分合計 805,427,833 762,022,969 発行済受益証券口数 75,576.73400 72,168.55734 10,567 10,476 現金および現金等価物 未収金 資産合計 負債 受益証券1口当たり純資産価額 - 日本円クラス - 103 - エピック・ヘッジファンド・セレクション1 包括利益計算書 2016年5月31日に終了した6か月間 2016年 5月31日現在 2015年 5月31日現在 (円) (円) 利益 現金残高における受取利息 723 2,189 損益を通じて公正価値で測定される金融資産の純利益/ (損失) 19,295,749 (15,951,454) 総利益/(損失) 19,296,472 (15,949,265) 費用 支払利息 61,394 - 管理会社報酬 1,321,143 1,140,344 販売会社報酬 2,973,801 6,267,125 管理事務代行会社報酬 2,160,000 2,160,000 保管銀行報酬 240,000 240,000 受託会社報酬 600,000 600,000 監査報酬 1,201,818 1,119,619 弁護士報酬 1,311,080 1,279,861 その他費用 2,844,440 879,178 12,713,676 13,686,127 6,582,796 (29,635,392) 費用合計 包括利益/(損失)合計 損益は継続運用のみに起因して発生した。 包括利益計算書に記載した以外に認識された損益はない。 - 104 - エピック・ヘッジファンド・セレクション1 純資産変動計算書 2016年5月31日に終了した6か月間 期首持分 持分受益証券の発行による手取金 持分受益証券の買戻しによる支払額 包括利益/(損失)合計 期末持分 - 105 - 2016年 5月31日現在 2015年 5月31日現在 (円) (円) 756,023,425 794,133,069 47,000,000 29,000,000 (10,975,422) (97,744,974) 6,582,796 (29,635,392) 798,630,799 695,752,703 エピック・ヘッジファンド・セレクション1 キャッシュ・フロー計算書 2016年5月31日に終了した期間 2016年 5月31日現在 2015年 5月31日現在 (円) (円) 営業活動によるキャッシュ・フロー 包括利益/(損失)合計 6,582,796 (29,635,392) (34,273,891) 158,636,569 包括利益/(損失)合計から、営業活動による純キャッ シュ・フローへの調整: 営業資産および負債の変動 損益を通じて公正価値で測定される売買目的保有 金融資産の(増加)/減少 未収金の増加 (952,327) 未払金の増加/(減少) 797,490 営業活動による純キャッシュ・フロー (1,305,728) (443,736) (27,845,932) 127,251,713 47,000,000 29,000,000 (10,975,422) (97,744,974) 財務活動による純キャッシュ・フロー 36,024,578 (68,744,974) 現金および現金等価物の変動(純額) 8,178,646 58,506,739 現金および現金等価物の期首残高 74,030,583 12,928,199 現金および現金等価物の期末残高 82,209,229 71,434,938 受取利息 1,040 1,974 支払利息 (37,598) 財務活動によるキャッシュ・フロー 持分受益証券の発行による手取金 持分受益証券の買戻しによる支払額 補足情報: - 106 - - (2)投資有価証券明細表等 エピック・ヘッジファンド・セレクション1 投資有価証券明細表 2016年5月31日現在 純資産価額 集団投資スキーム 名目保有口数 公正価額 に対する比率 (口) (円) (%) ケイマン諸島 プラウィス・オブ・ジャパン・ファンド 11,778 234,323,310 29.34 レゾルーション・オブ・ジャパン・ファンド 15,133 259,319,088 32.47 ウィズダム・オブ・ジャパン・ファンド 17,898 228,396,378 28.60 722,038,776 90.41 722,038,776 90.41 損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計 - 107 - 2 ファンドの現況 純資産額計算書 (2016年3月末日現在) 円(Ⅳを除く) Ⅰ 資産総額 815,168,357 Ⅱ 負債総額 6,204,269 Ⅲ 純資産総額(Ⅰ-Ⅱ) Ⅳ 発行済口数 Ⅴ 1口当たり純資産価額(Ⅲ/Ⅳ) 808,964,088 75,859.79915口 10,664 - 108 - 第4 外国投資信託受益証券事務の概要 (1)受益証券の名義書換 記名式受益証券の名義書換機関は次のとおりである。 取扱機関:エスエムティー・ファンド・サービシーズ(アイルランド)リミテッド 取扱場所:アイルランド、ダブリン2、ハーコート通り、ハーコート・センター、ブロック5 日本の受益者については、受益証券の保管を販売会社に委託している場合、その販売会社の責任で必 要な名義書換手続がとられ、それ以外のものについては本人の責任で行う。 受益証券の名義書換の費用は徴収されない。 (2)受益者に対する特典、譲渡制限 受益者に対する特典はない。 管理会社は、いかなる者(米国人および(限定的な例外を除き)ケイマン諸島の居住者または所在地 事務代行会社を含む。)に対しても、受益証券の取得を制限することができる。 (3)受益者集会 1. 受託会社は、基本信託証書の規定により要求される場合、または提案された議案が受益者決議で ある場合には受益証券1口当り純資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資産価額の3分の1以 上を保有する登録受益者の書面による要求に応じて、もしくは提案された議案がサブ・ファンド 決議である場合には当該サブ・ファンドの受益証券口数の3分の1以上を保有する登録受益者の 書面による要求に応じて、招集通知に記載される日時および場所において、全受益者または特定 のサブ・ファンドの受益者を対象とする受益者集会を招集する。 2. 受託会社は、各受益者集会の15日前までに集会の開催場所および日時ならびに提案される決議案 の条項を明記した書面による通知を、受益者全員を対象とする会議については各受益者に対し、 また特定のサブ・ファンドの受益者を対象とする受益者集会については当該サブ・ファンドの受 益者に対し、送付する。受益者集会の基準日は、招集通知に記載される日付の21日以上前でなけ ればならない。偶発的に招集通知がいずれかの受益者に送付されなかった場合、またはいずれか の受益者が招集通知を受け取らなかった場合でも、当該受益者集会の議事は無効にはならない。 受託会社または投資運用会社の取締役または権限を付与された役員は、受益者集会に出席し、発 言することができる。 3. 定足数の要件は、受益者が1名のみである場合(かかる場合の定足数は当該1名の受益者とす る。)を除き、2名の受益者とする。 4. 受託会社により書面で指名された者(受益者であることを要しない。)は受益者集会の議長を務 めるものとし、またかかる指名が行われない場合または指名された者が当該受益者集会の開催予 定時刻から15分以内に出席しない場合には、出席受益者はそのうちの1名を議長に選出する。 5. 議長は、集会の同意を得て受益者集会を延期しまたその議場を他に移動することができるものと し、また出席者からの指図があった場合にはかかる延期および議場の移動を行わなければならな い。ただし、延期または移動されたかかる集会では、延期が行われた元の集会で合法的に審議さ れるはずであった議題以外の議題を審議することはできない。 6. 受益者集会において議決に付された決議は、書面での投票により行われ、かつ提案された議案が 受益者決議である場合には受益証券1口当り純資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資産価額 - 109 - の50%以上である受益証券を保有する受益者によって承認された場合に、また提案された議案が サブ・ファンド決議である場合には当該サブ・ファンドの発行済受益証券口数の2分の1以上を 保有する受益者によって承認された場合に可決され、かかる投票の結果は当該受益者集会の決議 とみなされる。受益者決議に関する純資産価額の算定は、集会の直前の評価日における評価時点 で行われる。 7. 投票は、本人自らまたは代理人を通じて行うことができる。 - 110 - 第三部 第1 1 特別情報 管理会社の概況 管理会社の概況 (1)資本金の額(2016年6月末日現在) 発行済および払込済株式資本:50,000米ドル(約515万円) 発行済株式数: 41,667株 過去5年間において資本金の増減はない。 (注)米ドルの円貨換算額は、2016年6月30日現在における株式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値(1米ド ル=102.91円)による。以下、別段の記載がない限り同様とする。 (2)会社の機構 定款に従い、管理会社の事業は取締役により運営される。取締役会は、現在4名で構成されている。 現在のところ、取締役は管理会社の株主であることを要しない。 毎年、年次総会においてその時々の取締役の三分の一が辞任する。辞任する取締役は、その最後の選 任以来就任期間が最も長い者とする。取締役は、欠員の補充、または既存の取締役の追加を行うために、 随時取締役を任命する権限を有する。退任する取締役は、再選される資格を有する。 管理会社は、通常の株主総会決議により、理由のいかんを問わず、任期満了前に解任されることがあ る。 取締役は、その取締役会の中から適切と思料する者により構成される委員会にその権限を委託するこ とができる。また、取締役は、その中からマネージング・ディレクターを任命し、その行使しうる権限 の何れかを委託しまたは付与することができる。 2 事業の内容及び営業の概況 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド(以下、本項において「IMS」とい う。)は、ケイマン諸島において最も古く設立された海外企業の管理会社であり、最初は1974年に会社 管理業務の提供がケイマン政府より認可された。過去39年の間にIMSは個人向けのみならず多国籍企業 向けにいたるまで5,000以上の法人を形成してきた。その間IMSは、ヘッジファンドの取締役または運用 者の派遣、ファンドの管理会社としての業務、受託業務全般の提供および専属保険業務全般の提供のた めの認可をケイマン諸島政府より受けてきた。 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッドは、商業信託、機関信託、家族信託お よび目的別信託を含むすべての種類の信託事業につき受託会社として行為するため、ケイマン諸島金融 庁より発行された無期限の信託ライセンスを保有している。IMSの従業員は信託の管理に完全に資格要 件を満たしまた経験を有する。IMSはまた、ケイマン諸島政府から法人管理業務を提供するための認可 を受けており、ミューチュアル・ファンド法(改訂済)にもとづくミューチュアル・ファンドの管理事 務代行業の認可を保有している。 2016年6月末現在、管理会社は以下の投資信託の管理業務を行っている。 国別(設立国) 種類(基本的性格) 本数 純資産額の合計 ケイマン諸島 オープンエンド 2 約39,698,033米ドル 契約型 (約4,085百万円) - 111 - 3 管理会社の経理状況 a.管理会社の直近2事業年度の日本文の連結財務諸表は、国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成 された原文の連結財務諸表を翻訳したものである。これは「特定有価証券の内容等の開示に関する内 閣府令」に基づき、「財務諸表等の用語、様式および作成方法に関する規則」第131条第5項但書の 規定の適用によるものである。 b.管理会社の原文の連結財務諸表は、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1 条の3第7項に規定する外国監査法人等をいう。)であるKPMGから監査を受けており、別紙のとおり 監査報告書を受領している。これは「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」(昭和32年大蔵省令 第12号)第1条の2の規定にもとづく監査証明に相当すると認められるため、日本の公認会計士また は監査法人による監査は受けていない。 c.管理会社の原文の連結財務諸表は米ドルで表示されている。日本文の連結財務諸表には、円換算額 が併記されている。日本円による金額は、平成28年6月30日現在における株式会社三菱東京UFJ銀 行の対顧客電信売買相場の仲値(1米ドル=102.91円)で換算されている。なお、千円未満の金額は 四捨五入されている。 - 112 - KPMG 私書箱493 センチュリー・ヤード、クリケット・スクエア グランド・ケイマン KY1-1106 ケイマン諸島 電話 ファックス HP +1 345 949 4800 +1 345 949 7164 www.kpmg.ky 取締役および株主宛て独立監査人の報告書 我々は、インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッドおよび子会社(以下「当グ ループ」という。)の添付要約連結財務書類の監査を行った。要約連結財務書類は、2015年12月31日 現在の連結財政状態計算書ならびに同日をもって終了する事業年度の要約連結包括利益計算書、連結 株主資本等変動計算書および連結キャッシュフロー計算書ならびに重要な会計方針の概要およびその 他の説明的情報からなる注記で構成される。 財務書類に関する経営陣の責任 経営陣は、国際財務報告基準に従いこれらの要約連結財務書類を作成し、適正に表示する責任、お よび、不正によるかまたは過失によるかにかかわらず、重大な虚偽表示のない要約連結財務書類の作 成を可能にするために経営陣が必要と考える内部統制に対する責任を有する。 監査人の責任 我々の責任は、我々の監査に基づきこれらの要約連結財務書類に対する意見を表明することである。 我々は、国際監査基準にしたがい監査を実施した。国際監査基準では、関連のある倫理的要件を遵守 し、要約連結財務書類に重大な虚偽表示が含まれていないかについて合理的な保証を得るために監査 を計画、実施することが求められる。 監査には、要約連結財務書類に含まれる金額および開示内容に関する監査証拠を得るための手順の 実施が含まれる。かかる手順は我々の判断により選ばれ、不正によるかまたは過失によるかを問わず 重大な虚偽表示が要約連結財務書類に含まれるリスクを評価する手順等もある。こうしたリスク評価 を行う際、我々は、状況に合った監査手順を確立するため、当グループの要約連結財務書類の作成お よび適正表示に関連する内部統制を検討するが、当グループの内部統制の有効性に対する意見を表明 することが目的ではない。また、監査には、使用されている会計原則の適切性および経営陣が作成す る会計上の見積りの妥当性の評価、ならびに、要約連結財務書類の全体的表示の評価が含まれる。 我々は、入手した監査証拠が我々の監査意見の根拠として十分かつ適切であると考える。 意見 我々の意見では、要約連結財務書類は、すべての重要な点において、国際財務報告基準に従い、 2014年12月31日現在の当グループの財政状態および同日をもって終了する事業年度の財務実績および キャッシュフローを適正に表示している。 KPMG 2016年4月29日 - 113 - - 114 - KPMG 私書箱493 センチュリー・ヤード、クリケット・スクエア グランド・ケイマン KY1-1106 ケイマン諸島 電話 ファックス HP +1 345 949 4800 +1 345 949 7164 www.kpmg.ky 株主向け独立監査人の報告書 我々は、インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッドおよび子会社(以下「当グ ループ」という。)の添付要約連結財務書類の監査を行った。要約連結財務書類は、2014年12月31日 現在の連結財政状態計算書ならびに同日をもって終了する事業年度の要約連結包括利益計算書、連結 株主資本等変動計算書および連結キャッシュフロー計算書ならびに重要な会計方針の概要およびその 他の説明的情報からなる注記で構成される。 財務書類に関する経営陣の責任 経営陣は、国際財務報告基準に従いこれらの要約連結財務書類を作成し、適正に表示する責任、お よび、不正または過失にかかわらず、重大な虚偽表示のない要約連結財務書類の作成を可能にするた めに経営陣が必要と考える内部統制に対する責任を有する。 監査人の責任 我々の責任は、我々の監査に基づきこれらの要約連結財務書類に対する意見を表明することである。 我々は、国際監査基準に基づき監査を実施した。国際監査基準では、関連のある倫理的要件を順守し、 要約連結財務書類に重大な虚偽表示が含まれていないかについて合理的な保証を得るために監査を計 画、実施することが求められる。 監査では、要約連結財務書類に含まれる金額および開示内容に関する監査証拠を得るための手順を 実施する。この手順は我々の判断により選ばれ、不正または過失による重大な虚偽表示が要約連結財 務書類に含まれるリスクを評価する手順等もある。こうしたリスク評価を行う際、我々は、状況に 合った監査手順を確立するため、当グループの要約連結財務書類の作成および適正表示に関連する内 部統制を検討するが、当グループの内部統制の有効性に対する意見を表明することが目的ではない。 また、監査には、使用されている会計原則の適切性および経営陣が作成する会計上の見積りの妥当性 の評価、ならびに、要約連結財務書類の全体的表示の評価が含まれる。 我々は、入手した監査証拠が我々の監査意見の根拠として十分かつ適切であると考える。 意見 我々の意見では、要約連結財務書類は、すべての重要な点において、国際財務報告基準に従い、 2014年12月31日現在の当グループの連結財政状態および同日をもって終了する事業年度の連結財務実 績および連結キャッシュフローを適正に表示している。 KPMG 2015年3月26日 - 115 - - 116 - (1)貸借対照表 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド 連結財政状態計算書 2015年12月31日現在 注記 資産の部 流動資産 現金および現金同等物 売掛金 その他未収金および前払費用 関連会社に対する債権 その他資産 非流動資産 有形固定資産 5 10 10 6 資産合計 負債および資本の部 流動負債 関連会社に対する債務 買掛金および未払費用 前受収入および顧客買掛金 未払従業員賞与 未払配当金 10 2015年 (米ドル) (千円) 2014年 (米ドル) (千円) 599,580 1,266,797 311,498 0 8,113 2,185,988 61,703 130,366 32,056 0 835 224,960 1,805,568 951,713 214,510 162,343 680 3,134,814 185,811 97,941 22,075 16,707 70 322,604 383,842 383,842 39,501 39,501 426,874 426,874 43,930 43,930 2,569,830 264,461 3,561,688 31,011 61,207 758,238 658,992 410,382 3,191 6,299 78,030 67,817 42,232 7,837 63,958 871,263 799,502 1,169,128 807 6,582 89,662 82,277 120,315 1,919,830 197,570 2,911,688 299,642 50,000 600,000 650,000 5,146 61,746 66,892 50,000 600,000 650,000 5,146 61,746 66,892 2,569,830 264,461 3,561,688 366,533 366,533 資本 株式資本 利益剰余金 7 負債および資本合計 添付の連結財務諸表に対する注記を参照。 2016年4月29日に取締役会を代表して承認した。 取締役 ギャリー・バトラー - 117 - (2)損益の状況 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド 要約連結包括利益計算書 2015年12月31日に終了する事業年度 注記 2015年 2014年 (米ドル) (千円) (米ドル) (千円) 10 5 11,214,453 (101,541) 11,112,912 1,154,079 (10,450) 1,143,630 11,225,213 (86,862) 11,138,351 1,155,187 (8,939) 1,146,248 10 222,546 51,219 (7,653,624) 3,733,053 22,902 5,271 (787,634) 384,168 257,609 47,561 (7,493,340) 3,950,181 26,511 4,895 (771,140) 406,513 収入 管理手数料 控除:不良債権 その他収入 賃料収入 管理費 営業活動の結果合計 6、8、9、10 受取利息 当期純利益 872 90 1,535 158 3,733,925 384,258 3,951,716 406,671 3,733,925 384,258 3,951,716 406,671 添付の連結財務諸表に対する注記を参照。 - 118 - インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド 連結株主資本等変動計算書 2015年12月31日に終了する事業年度 2013年12月31日現在 株式資本 (米ドル) (千円) 50,000 5,146 利益剰余金 (米ドル) (千円) 61,746 600,000 合計 (米ドル) (千円) 66,892 650,000 純利益 0 0 3,951,716 406,671 3,951,716 406,671 公表配当額 0 0 (3,951,716) (406,671) (3,951,716) (406,671) 50,000 5,146 600,000 61,746 650,000 66,892 当期純利益 0 0 3,733,925 384,258 3,733,925 384,258 公表配当額 0 0 (3,733,925) (384,258) (3,733,925) (384,258) 50,000 5,146 2014年12月31日現在 2015年12月31日現在 600,000 添付の連結財務諸表に対する注記を参照。 - 119 - 61,746 650,000 66,892 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド 連結キャッシュフロー計算書 2015年12月31日に終了する事業年度 営業活動による(営業活動で使用した) キャッシュフロー 当期純利益 追加/(控除): 現金の変動に影響を及ぼさない項目: 減価償却 不良債権 営業活動に関連のある非現金残高の正味 変動: 売掛金 その他未収金および前払費用 関連会社に対する債権 その他資産 関連会社に対する債務 買掛金および未払費用 前受収入および顧客買掛金 未払従業員賞与 2015年 (米ドル) (千円) 2014年 (米ドル) (千円) 3,733,925 384,258 3,951,716 406,671 57,976 101,541 5,966 10,450 58,245 86,862 5,994 8,939 (416,625) (96,988) 162,343 (7,433) 23,174 (2,751) (113,025) (140,510) (42,875) (9,981) 16,707 (765) 2,385 (283) (11,631) (14,460) (175,467) (6,431) 84,220 93 (6,500) 760 13,598 90,585 (18,057) (662) 8,667 10 (669) 78 1,399 9,322 3,301,627 投資活動による(投資活動で使用した) キャッシュフロー 固定資産の購入 339,770 4,097,681 421,692 (14,944) (14,944) (1,538) (1,538) (15,052) (15,052) (1,549) (1,549) 財務活動による(財務活動で使用した) キャッシュフロー 支払配当金 (4,492,671) (462,341) (3,808,648) (391,948) 現金および現金同等物の当期(減少)/増加 (4,492,671) (1,205,988) (462,341) (124,108) (3,808,648) 273,981 (391,948) 28,195 現金および現金同等物の期首残高 1,805,568 185,811 1,531,587 157,616 現金および現金同等物の期末残高 599,580 61,703 1,805,568 185,811 添付の連結財務諸表に対する注記を参照。 - 120 - 要約連結財務諸表に対する注記 2015年12月31日 (米ドル表示) 1. 会社設立および一般情報 インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド(以下「当社」という。)は、1974年 8月30日にケイマン諸島の会社法に基づき設立され、会社管理、保険管理および法人事務サービスを提 供している。1985年12月12日、当社は会社管理法の第4(5)節に基づき、ケイマン諸島における会社管 理事業の運営認可を得た。1988年5月13日、当社は保険法の第4(2)節に基づき、ケイマン諸島におけ る保険管理事業の運営認可を得た。1994年7月27日、当社はミューチュアル・ファンド法の第12節に基 づき、ミューチュアル・ファンド管理事業の運営認可を得た。2004年6月7日、当社は銀行および信託会 社法に基づき、ケイマン諸島における信託事業の運営認可を得た。 2006年12月28日、当社は会社管理事業の認可を放棄した。 当社は、ケイマン諸島で設立されたIMSホールディングス・コーポレーション・リミテッドの完全子 会社である。 当社およびその完全子会社(以下「当グループ」という。)の財務結果は、年末に当グループに連結 される。 当社の登録所在地は、ケイマン諸島、グランド・ケイマンKY1-1102、ジョージタウン、ハーバーセン ター3階、私書箱61号である。 2015年12月31日現在の当社の従業員数は28名であった(2014年:28名)。 本要約連結財務諸表の発行は、2016年4月29日付で当社取締役会および株主によって承認された。 2. 表示の基準 (a)順守声明 本要約連結財務諸表は、国際会計基準審議会(以下「IASB」という。)が公表する国際財務報告 基準(以下「IFRS」という。)に従い取締役会により作成および承認されている。 (b)測定基準 本要約連結財務諸表は、金融資産および金融負債を除き、取得原価基準で作成される。 (c)機能通貨および表示通貨 当グループの機能通貨および表示通貨は米ドルであり、ケイマン諸島の現地通貨ではない。これ は、当グループの業務が主に米ドルで行われている事実を反映したものである。 (d)見積りおよび判断の使用 IFRSに基づいた要約連結財務諸表の作成においては、経営陣が判断を下し、見積りおよび仮定を 作成することが必要となる。この判断、見積りおよび仮定は、会計方針の適用、本要約連結財務諸 表日における資産および負債の計上金額、偶発資産および偶発負債の開示、ならびに、事業年度に おける損益の計上金額に影響を及ぼす。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合がある。 - 121 - (e)未適用の新たな会計基準 (ⅰ)IFRS第15号「顧客との契約からの収益」は、認識される収益の金額および時期の決定に関す る包括的な枠組みを創設するものである。IAS第18号「収益」、IAS第11号「工事契約」および IFRIC解釈指針第13号「カスタマー・ロイヤルティ・プログラム」等の既存の収益認識基準に 代わるものである。IFRS第15号は、2018年1月1日以後に開始する年次報告期間から適用され る。IFRS第15号の改訂の適用による影響の範囲は、まだ決定されていない。 (ii)IFRS第9号「金融商品」は、IASBによるIAS第39号の抜本改訂プロジェクトのフェーズ1の 一部として2009年11月12日に公表され、金融商品の分類および測定に対処するものである。か かる新基準は、金融資産に関するIAS第39号における既存の要件からの重要な変更を表示する ことを要求している。この新基準は、金融資産の測定に関し、償却原価および公正価値の2つ の主要な区分を定めている。契約上のキャッシュフローを回収するために資産を保有すること を目的とするビジネスモデルにより金融資産が保有される場合、ならびに、金融資産の契約条 件が、ある特定日に、元本および元本残高に対する金利の支払のみからなるキャッシュフロー を生じさせるものである場合に、当該金融資産は償却原価で測定される。その他の金融資産は すべて公正価値で測定される。当該新基準は、2018年1月1日以後に開始する年次期間より適 用される。早期適用も認められている。IFRS第9号の改訂の適用による影響の範囲は、まだ決 定されていない。 3. 重要な会計方針 以下の会計方針は、本要約連結財務諸表に表示されている全期間にわたり一貫して適用されてきた。 会計方針の変更はなかった。当グループが採用した重要な会計方針は以下の通りである。 (a)連結完全子会社 会社名 事業 SHコーポレート・サービシズ・リミテッド A.S.ノミニーズ・リミテッド* N.D.ノミニー・リミテッド* N.S.ノミニー・リミテッド* カーディナル・ノミニー・リミテッド* IMSトラスティーズ・リミテッド IMSリクイデーションズ・リミテッド 登録事務所サービス ノミニー会社 ノミニー会社 ノミニー会社 ノミニー会社 受託サービス 清算サービス * 設立日/ 子会社化日 2001年4月20日 1978年1月27日 1978年1月27日 1978年1月27日 1979年10月26日 2012年4月27日 2013年1月25日 ノミニーとして行為するために設立されたものであり、2014年および2015年12月31日終了年度中、 自己の権限において取引を行ったことはなかった。 これらの完全子会社が得る収入および負担する費用は、すべて当社が計上し、すべての企業間取 引および残高は連結時に消去される。子会社の財務書類は、支配が開始した日から支配が終了した 日まで連結財務書類に含まれる。当グループは、企業結合において、支配が当社に移った時点で取 得法を用いて会計処理を行う。企業結合の対価は、識別可能な取得された純資産を原則として公正 価値で測定する。 - 122 - (b)金融資産および金融負債 (ⅰ)分類 金融資産とは、現金、現金もしくは他の金融資産を受領する契約上の権利、有利となる可能 性のある状況下で金融商品の取引を行う契約上の権利、または、他の企業の持分金融商品を指 す。金融資産は、現金および現金同等物、売掛金、その他の未収金および関連会社に対する債 権から構成される。 金融負債とは、現金もしくは他の金融資産を提供する契約上の義務、または、不利となる可 能性のある状況下で他の企業と金融商品を取引する契約上の義務を指す。金融負債は、関連会 社に対する債務、買掛金および未払費用、未払従業員賞与ならびに未払配当金から構成される。 (ⅱ)認識 当グループは、当グループが金融商品の契約条項の当事者となる日において金融資産および 金融負債を認識する。この日より、当該資産または負債の公正価値の変動から生じる損益は連 結包括利益計算書で認識される。 (ⅲ)公正価値測定原則 金融商品は当初、支払ったまたは受領した対価の公正価値である原価で測定される。 公正価値の見積りは、市況および当該金融商品に関する情報に基づき、一定時点において行 われる。これらの見積りは主観的な性質があり、不確定要素や重要な判断が含まれているため、 正確に決めることはできない。仮定の変更が、当該見積公正価値に大きな影響を及ぼす可能性 もある。 金融資産および金融負債の簿価は、これらの金融商品の即時または短期的性質により、ほぼ 公正価値と等しくなると考えられる。 (ⅳ)認識中止 金融資産は、当グループが当該資産を構成する契約上の権利に対する支配権を失った時点で 認識中止となる。認識中止は、契約上の権利が実現する、失効するまたは放棄された際に行わ れる。 金融負債は、契約に明記されている義務が果たされる、取り消される、または失効した際に 認識中止となる。 (c)回収可能額の減損および計算 金融資産は、減損の客観的な証拠が存在するかを決定するために、各連結財政状態計算書日にレ ビューが行われる。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能額を見積もる。 資産の回収可能額が簿価を下回る場合は、減損が認識される。減損は、連結包括利益計算書で認 識される。認識の次期に減損額が減少し、当該減少が評価損計上後に発生した事象に客観的に結び つけることができる場合は、連結包括利益計算書を通じて当該評価損または引当金の戻入れが行わ れる。 (d)外貨 - 123 - 外貨建ての資産および負債は、連結財政状態計算書日の実勢為替レートで換算される。外貨建て 取引は、取引日の為替レートで換算される。その結果生じる為替差益は、連結包括利益計算書に計 上される。 (e) 貸付金および売掛金 貸付金および売掛金は、活発な市場における公表価格がない、固定のまたは確定した支払を受け る金融資産である。かかる資産は、当初、直接帰属する取引費用を公正価値に加えた額として認識 される。当初認識後、貸付金および売掛金は実効金利法を用いた償却原価から減損を引いて測定さ れる。 全ての金融資産は、貸付金および売掛金として分類される。 (f)現金および現金同等物 現金および現金同等物は、銀行の当座預金から構成される。 (g)貸倒引当金 当グループは、個別のエクスポージャーおよび過去の不良債権の経験に基づき見積もられた特定 の損失に基づく回収不能額の見積額を示す貸倒引当金を維持している。経営陣が、売掛金の回収の 見込みがないと判断した場合、当該売掛金は貸倒償却される。 (h)有形固定資産 有形固定資産は、原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示される。 減価償却は、各資産の期待耐用年数の期間にわたり残存価額を考慮して、以下のそれぞれの方法 で計算され、連結包括利益計算書で認識される。 オフィスビル: 年率2.5%(逓減残高法) コンピュータ機器: 年率20%(定額法) 什器および機器: 年率10%(逓減残高法) リース物件改良費: 年率10%(逓減残高法) 有形固定資産の簿価は、減損の兆候が存在するかを決定するために、各報告日にレビューが行わ れる。減損損失は、特定された年度の連結包括利益計算書で認識される。 (i)収入認識および前受手数料 管理手数料は、サービス提供期間にわたり連結包括利益計算書で認識される。 前受収入および顧客買掛金は、今後、提供されるサービスに関する顧客からの前払金から構成さ れる。 (j)費用 費用は、発生主義に基づき連結包括利益計算書で認識される。 (k)リース料支払い オペレーティング・リースにおいてリースした物件の未払賃料は、リース期間にわたり定額法に - 124 - 基づき連結包括利益計算書で認識される。 (l)従業員給付制度 (ⅰ)確定拠出年金制度 当グループは、確定拠出制度に参加している。確定拠出制度は、当グループが別の団体に一 定額を拠出する退職給付制度で、今期または過去の期間における従業員の勤務に関連し、すべ ての従業員給付を支払うのに必要な資産を制度が保有していない場合は、当グループに法的ま たは法定義務は発生しない。確定拠出年金制度への拠出義務は、発生時に連結包括利益計算書 において費用として認識される。 (ⅱ)短期給付 短期従業員給付義務は、割引前ベースで測定され、関連サービスが提供された時点で費用計 上される。従業員の過去の勤務の結果、一定金額を支払う法的または法定義務が当グループに あり、当該義務を確実に見積もることができる場合に、短期現金賞与または利益分配制度に基 づいて支払われることになる一定金額が負債として認識される。 (m)管理資産 連結財政状態計算書には、顧客に代わり管理している資産は含まれない。 (n)税金 ケイマン諸島において、所得税、利得税またはキャピタルゲイン税は課されない。したがって、 添付の要約連結財務諸表にはかかる税金に対する引当金は計上されていない。かかる税金が課され ることとなった場合、当社は、2022年までかかる税金が課されない旨のケイマン諸島政府からの保 証を受けている。 4. 財務リスク管理 (a)概要 当グループは、金融商品を通じて信用リスク、流動性リスクおよび市場リスクにさらされている。 この注記は、これらのリスクに対する当グループのエクスポージャー、リスク測定および管理なら びに当グループの資本管理に関する当グループの目標、方針およびプロセスについての情報をまと めたものである。 リスク管理の枠組み 取締役会は、当グループの財務リスク管理の枠組みを確立、監視する全体的責任を担う。 (b)信用リスク 信用リスクとは、顧客または金融商品取引の相手方が義務を遂行しない場合に当グループに経済 的損失が生じるリスクを指し、主に当グループの売掛金、現金および現金同等物ならびに関連会社 に対する債権から発生する。 当グループの信用リスクに対するエクスポージャーは、主に各顧客の特性の影響を受ける。顧客 - 125 - が事業を展開する業界および国のデフォルト・リスクを含む当グループの顧客基盤の人口データは、 信用リスクにそれほど影響を及ぼさない。単独で当グループの収入の5%を超えるシェアを占める 顧客はいない。 当グループは、売掛金に関して、発生損失の見積額を貸倒引当金として設定している。当該引当 金は、一定の滞留期間ごとの特定金額に対するものである。 信用リスクに対する当グループのエクスポージャーの性質ならびに信用リスク管理の目標、方針 およびプロセスは、前期から大きく変化していない。信用リスクに対する当グループの最大エクス ポージャーは、当グループの金融資産の簿価である。 信用リスクの管理 当グループは、現金および現金同等物を保護するため、信頼できる金融機関を使ってこれらの金 融資産に関する信用リスクを管理している。経営陣は、この関係により何らかの経済的損失が発生 するとは考えていない。 当グループは、顧客の財政状態に関する初期信用評価を行うことで、売掛金に関する信用リスク を管理している。経営陣は、顧客残高の定期的なレビューを実施している。経営陣は、重要な取引 相手方が債務を返済できなくなるとは考えていない。経営陣は、支払期限から30日超が経過した未 減損の金額について、全額回収可能と考えている。 報告日における当グループの売掛金の滞留期間は以下の通りであった。 0~30日 31~60日 61~90日 91日~ 米ドル 2015年 総額 2015年 減損 2014年 総額 2014年 減損 296,987 96,409 54,754 881,767 0 0 0 63,120 194,265 79,479 66,391 673,000 0 0 0 61,422 1,329,917 63,120 1,013,135 61,422 (c)流動性リスク 流動性リスクとは、当グループが期日までに債務を返済できなくなるリスクを指す。流動性管理 に関する当グループのアプローチは、許容範囲を超える損失を発生させる、または、当グループの 評判を傷つけることなく、通常の状況または苦しい状況下においても、期日が到来した時点で債務 を返済するだけの十分な流動性をできるだけ確保するというものである。流動性リスクに対する当 グループのエクスポージャーの性質ならびに流動性リスク管理の目標、方針およびプロセスは、前 期から大きく変化していない。 金融負債の契約上の満期はすべて6か月未満である。 (d)市場リスク 市場リスクとは、為替レートなど、市場価格の変動により当社の利益または当グループが保有す る金融商品の価格が影響を受けるリスクを指す。市場リスク管理の目的は、収益を最適化しながら、 市場リスクのエクスポージャーを許容可能な範囲内に管理しコントロールすることである。 (e)通貨リスク 通貨リスクは、当グループにおける費用の支払いがケイマン諸島ドルで行われていることから生 - 126 - じる。通貨リスクは、ケイマン諸島ドルが米ドルに対し固定されていることにより軽減されている。 (f)資本管理 当グループの規制当局であるケイマン諸島金融管理庁(以下「管理庁」という。)は、金融管理 法(2013年改正)、会社管理法(2003年改正)、保険法(2010年改正)、ミューチュアル・ファン ド法(2013年改正)、ならびに銀行および信託会社法(2013年改正)に基づき、当グループの自己 資本規制を設定、モニタリングしている。当グループは、40万ケイマン諸島ドル(50万米ドル)の 最低自己資本を維持することが義務付けられており、申告提出期限は期末日から3か月である。 当グループの方針は、事業の将来的な発展を継続するための強固な資本基盤を維持することであ る。当グループは、当期全体を通して、課せられたすべての自己資本規制を順守した。また、当期 を通じ、当グループの資本管理に大きな変更はなかった。 5. 売掛金 2015年 売掛金総額 貸倒引当金 1,329,917 (63,120) 米ドル 2014年 1,013,135 (61,422) 1,266,797 951,713 2015年 2014年 61,422 101,541 (99,843) 99,314 86,862 (124,754) 63,120 61,422 什器 および機器 リース物件 改良費 合計 当期中の貸倒引当金の変動は以下の通りである。 期首残高 連結包括利益計算書への計上額 損金処理された不良債権 米ドル 6. 有形固定資産 2015年 オフィス ビル コンピュータ 機器 原価: 期首残高 追加 341,637 0 324,063 12,505 235,307 2,439 156,891 0 1,057,898 14,944 期末残高 341,637 336,568 237,746 156,891 1,072,842 減価償却累計額: 期首残高 当期計上額 164,755 4,423 257,648 34,839 152,335 8,654 56,286 10,060 631,024 57,976 期末残高 169,178 292,487 160,989 66,346 689,000 2015年12月31日現在の 正味帳簿価格 米ドル 172,459 44,081 76,757 90,545 383,842 - 127 - 2014年 7. オフィス ビル コンピュータ 機器 リース物件 改良費 合計 原価: 期首残高 追加 341,637 0 312,562 11,501 231,756 3,551 156,891 0 1,042,846 15,052 期末残高 341,637 324,063 235,307 156,891 1,057,898 減価償却累計額: 期首残高 計上額 160,220 4,535 224,125 33,523 143,326 9,009 45,108 11,178 572,779 58,245 期末残高 164,755 257,648 152,335 56,286 631,024 2014年12月31日現在の 正味帳簿価格 米ドル 176,882 66,415 82,972 100,605 426,874 株式資本 授権株式: 80,000株(1株当たり1ケイマン諸島ドル) 米ドル 発行済みおよび全額払込済株式: 41,667株 8. 什器 および機器 米ドル 2015年 2014年 96,000 96,000 50,000 50,000 2015年 2014年 330,786 992,357 192,958 0 オペレーティング・リース 賃借人としてのリース 解約不能リースの将来最低リース支払額は以下の通りである。 1年未満 1年~5年 米ドル 2012年中、当グループは、2012年8月1日から始まる期間について、オフィス・スペースの3年間 リース契約を締結した。また、2012年中、当グループはサテライト式駐車場の短期リース契約を締結し た。当グループは保管用倉庫の賃借に関し月極めリース契約を締結している。2015年8月1日、当グ ループは3年間リース契約を更新した。 2015年12月31日に終了する事業年度において、オフィス・スペースおよびサテライト式駐車場のリー スについて当グループに発生した賃借料の総額は342,718米ドル(2014年:303,219米ドル)であった。 - 128 - 9. 確定拠出年金制度 当グループは、確定拠出年金制度であるフィデリティ年金制度に参加している。当社は、従業員の年 収の5%を上限とする各従業員の拠出額と同じ額を拠出する義務がある。2015年12月31日に終了する事 業年度における当グループの拠出総額は89,899米ドル(2014年:90,321米ドル)であった。 10. 関連当事者取引 下記の12月31日に終了する各事業年度において、当グループは関連会社から以下の事務手数料および 管理手数料を得た。 コーポレート・ファイリング・サービシズ・リミテッド IMSセキュリティーズ・リミテッド カリビアン・トラスト・コーポレーション・リミテッド 米ドル 2015年 2014年 579,749 101,790 47,474 634,197 112,123 14,405 2015年 2014年 0 162,343 2015年 2014年 31,011 0 0 7,837 関連会社に対する債権の金額は以下の通りである。 コーポレート・ファイリング・サービシズ・リミテッド 米ドル 関連会社に対する債務の金額は以下の通りである。 コーポレート・ファイリング・サービシズ・リミテッド カリビアン・トラスト・コーポレーション・リミテッド 米ドル 2015年12月31日現在、当グループが関連会社(から受領している)/に対して有する前受収益および 顧客買掛金ならびにその他の売掛金および前払費用の残高は以下の通りである。 IMSセキュリティーズ・リミテッド IMSキャピタル・グロース・インベストメント・ コーポレーションS.A. 米ドル 2015年 2014年 168,697 66,908 0 (26,316) 2015 年 12 月 31 日 終 了 年 度 中 、 当 グ ル ー プ は 短 期 雇 用 給 付 金 と し て 4,708,597 米 ド ル ( 2014 年 : 5,018,361米ドル)および長期雇用給付金として56,972米ドル(2014年:55,663米ドル)を、主要経営 陣に支払った。 11. 偶発事象 当グループは、信託会社としての役割上、通常の業務過程において訴訟および請求の当事者となる可 能性がある。当グループの法律顧問の助言に基づく取締役会の見解によれば、2015年12月31日現在偶発 事象に関する引当金は要求されていない。(2014年:なし) 12. 後発事象 本財務諸表の作成において、経営陣は本財務諸表が公表可能となった2016年4月29日までのすべての 重要な後発事象を評価し開示した。 - 129 - - 130 - - 131 - - 132 - - 133 - - 134 - - 135 - - 136 - - 137 - - 138 - - 139 - - 140 - - 141 - - 142 - - 143 - - 144 - - 145 - - 146 - 4 利害関係人との取引制限 管理会社、投資運用会社、受託会社、その保有する会社、保有会社の株主、保有会社の子会社ならび にそれらの取締役、役員、従業員、代理人および関係会社(以下「利害関係人」という)の各々は偶発 的にサブ・ファンドとの利益相反を生ずることのある他の金融、投資または他の専門的業務に従事する ことがある。これには他のファンドの受託会社、管理事務代行会社、管理会社、保管銀行または販売会 社として行為し、また他のファンドまたは他の会社の取締役、役員、顧問または代理人としての業務を 行うことが含まれる。特に管理会社および投資運用会社は投資対象がサブ・ファンドと類似のまたは重 複する他の投資信託の運用および/または顧問に従事することがある。管理会社、投資運用会社および 受託会社は、サブ・ファンドに提供しているサービスと類似のサービスを第三者に提供することがあり、 そうした活動から稼得した利益につき説明する責任を負わない。相反が生じた場合、管理会社、投資運 用会社または受託会社(場合により)は、その公平な解決に必要な措置を講ずる努力する。当該サブ・ ファンドを含む様々な顧客に投資機会を割当てる関係で、管理会社および投資運用会社は、かかる義務 に関し利益相反に直面することがある。しかし各社は、時間をかけて見た場合こうした状況での投資機 会が公平に割当てられているよう必要な措置を講ずるものとする。 各サブ・ファンドは、いずれかの利害関係人または当該関係人が顧問となりまたは運用する投資信託 または勘定から有価証券を取得しまたはそれらに対し有価証券を売却することがある。利害関係人(受 託会社を除く。)は、受益証券を保有し、同証券を自己が適切と思料するように売買することができる。 利害関係人は、サブ・ファンドが類似の投資証券を保有しているか否かにかかわらず自己の勘定で投資 証券を購入、保有しまた売却することができる。 利害関係人はいずれも、自己の保有する有価証券をサブ・ファンドがその勘定により、またはそのた めに保有している受益者または事業体と契約を行いもしくは金融またはその他の取引を行うことがあり、 またかかる契約または取引に利害を有することがある。さらに利害関係人は、サブ・ファンドの勘定で 利害関係人が実行し、当該サブ・ファンドの利益になることもならないこともある、当該サブ・ファン ドの投資証券の売却または購入に関し取決めた手数料および便益を受領することがある。 5 その他 (1)定款の変更 管理会社の定款は、株主総会の特別決議により変更することができる。 (2)事業譲渡または事業譲受 事業の譲渡には取締役会および株主の承認を要する。管理会社の業務は、ケイマン諸島金融当局によ り当該目的のために適法に認可された他の会社に譲渡することができる。 (3)出資の状況その他の重要事項 管理会社の資本金は、親会社であるIMSホールディング・コーポレーション・リミテッドが全額出資 している。 (4)訴訟事件その他重要な影響を及ぼすと予想される事実 本書提出前1年間において、管理会社もしくはファンドに重要な影響を及ぼした事実、または重要な 影響を及ぼすことが予想される事実はない。 管理会社の存続期間についての定めはない。ただし、株主総会の決議により任意の時期に解散するこ とができる。 - 147 - 定 義 「管理事務代行会社」とは、エスエムティー・ファンド・サービシーズ(アイルランド)リミテッド、また はファンドの管理者として受託会社および管理会社によって指定されたその他の者をいう。 「管理事務代行契約」とは、受託会社、管理会社および管理事務代行会社の間で締結された2011年10月24日 付管理事務代行契約をいう。 「代行協会員」とは、ヘッジファンド証券株式会社をいう。 「代行協会員契約」とは、投資運用会社および代行協会員の間で締結された2011年11月1日付の代行協会員 契約をいう。 「申込書」とは、投資運用会社または管理事務代行会社により提供される合意されたフォームによる受益証 券を購入する旨の申込みをいう。 「監査人」とは、マスター・トラストおよび各サブ・ファンドの監査人として行為するKPMG、または管理会 社の同意の下で受託会社によって指定されたその他の者をいう。 「基準通貨」とは、ファンドの通貨である日本円をいう。 「営業日」とは、ロンドン、ダブリンおよび東京における銀行が営業している日(土曜日および日曜日を除 く。)、ならびに/または投資運用会社が、受託会社と協議の上随時定めるその他の日をいう。 「ケイマン」とは、イギリスの海外領土であるケイマン諸島をいう。 「ケイマン諸島ドル」とは、ケイマン諸島の法定通貨をいう。 「クラス」とは、基本信託証書および関連する追補信託証書に従い、受託会社によって随時発行されるサ ブ・ファンドの受益証券のクラスをいう。 「保管銀行」とは、スミトモ・ミツイ・トラスト(ユーケー)リミテッド、もしくは基本信託証書の規定に 従い、保管者として受託会社によって随時指定されるその他の者、または、サブ・ファンドについては、基 本信託証書の規定に従い、当該サブ・ファンドについて保管者もしくはプライム・ブローカーとして受託会 社によって随時指定されたその他の者をいう。 「保管契約」とは、受託会社と保管銀行との間で締結された2011年10月24日付保管契約をいう。 「取引日」とは、各暦月における最初の営業日、および/または投資運用会社が、受託会社と協議の上随時 定めるその他の日をいう。 - 148 - 「販売会社」とは、ヘッジファンド証券株式会社、および/またはファンドについて販売者として管理会社 によって随時指定された、一または二以上の者をいう。 「適格投資家」とは、基本信託証書に規定される適格基準に適合するあらゆる者をいう。 「FATCA」とは、文脈により次の一つまたはそれ以上を意味する。(ⅰ) 1986年米国内国歳入法第1471条から 第1474条および関連する法律、規則もしくは指針(一般に「米国外国口座税務コンプライアンス法」とい う。)、経済協力開発機構(OECD)が公表した共通報告基準(CRS)、または他の裁判管轄地域において同 等の税務報告/源泉徴収制度を導入することを目的として施行された類似の法律、規則もしくは指針、(ⅱ) 上記(ⅰ)に述べた法律、規則もしくは指針を促進し、導入し、遵守しもしくは補完するために締結された、 ケイマン諸島と米国、英国もしくはその他の裁判管轄地域(関連する各裁判管轄地域における政府機関を含 む。)との間の政府間の合意、協定またはその他の取決め、および(ⅲ) 上記(ⅰ)および(ⅱ)に概説された 事項を実行するためにケイマン諸島において施行された法律、規則もしくは指針。 「マスター・トラスト」とは、エピック・ファンド・オブ・ファンズをいう。 「国際会計基準(IFRS)」とは、国際財務報告基準、または受託会社が、管理会社との協議の後に随時決定 する一般会計原則をいう。 「投資運用会社」とは、エピック・パートナーズ・インベストメンツ株式会社をいう。 「投資運用契約」とは、ファンドに関して管理会社と投資運用会社との間で締結された2011年10月24日付投 資運用契約および適宜なされるその修正、置き換えまたは補遺をいう。 「管理会社」とは、インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド、または基本信託証書の 規定に従い、随時指定されたその他の者をいう。 「基本信託証書」とは、マスター・トラストを構成する2011年10月24日付基本信託証書をいう。 「最低投資金額」とは、投資家1名につき100万円をいうものとし、追加申込における最低金額は受益者1 名につき100万円の整数倍、または投資運用会社が随時定めるその他の金額とする。 「最低買戻金額」とは、100万円をいうものとし、その後は全額買戻しの場合を除き100万円の整数倍、また は投資運用会社が随時定める金額とする。 「純資産価額」とは、本文書の規定により計算される、ファンドの全ての資産からファンドの全ての負債を 差し引いた価値をいう。 - 149 - 「受益証券1口当たり純資産価額」とは、評価日の時点における純資産価額を当該評価日現在のファンドの 発行済受益証券数で除したものをいう。 「受益証券の募集」とは、本書に従った、管理会社によるファンドの純資産のみに対する未分割の受益権を 表章する受益証券の適格投資家に対する募集をいう。受益証券は、取引日に販売価格により募集される。投 資運用会社は、その絶対的な裁量権により、あらゆる申込を、理由を問わず、理由を提示せずに拒絶する権 限を有する。 「者」は、会社、組合、ジョイントベンチャー、会社、法人、非法人団体、エージェンシー、連盟、国(も しくは下位区分)、またはあらゆる政府を含む。 「組入ファンド」とは、投資運用会社により随時管理されまたはその支配下にある有限責任組合、有限責任 会社、投資信託、およびSMA(セパレートリーマネージドアカウント)を含む投資プールを総称していう。 「販売価格」とは、当該取引日の直前の評価日の評価時点における純資産価額を当該評価日現在のファンド の発行済受益証券数で除し、1円未満を四捨五入したものをいう。 「買戻日」とは、各暦月における最初の営業日、および/または投資運用会社が、受託会社と協議の上随時 定めるその他の日をいう。 「買戻価格」とは、当該買戻日の直前の評価日の評価時点における純資産価額を当該評価日現在のファンド の発行済受益証券数で除し、1円未満を四捨五入したものをいう。 「買戻請求書」とは、投資運用会社または管理事務代行会社により提供されるフォームによる受益証券を買 い戻す旨の通知をいう。 「ファンド」とは、基本信託証書および追補信託証書に従って構成されるマスター・トラストのサブ・ファ ンドであるエピック・ヘッジファンド・セレクション1をいう。 「サブ・ファンド決議」とは、サブ・ファンドの発行済受益証券数の半数以上の保有者が書面により承認し、 またはサブ・ファンドの発行済受益証券数の半数以上を有する受益者が、サブ・ファンドの定時受益者集会 を通過させて承認した決議をいう。 「追補信託証書」とは、それに従ってファンドが設定された追補信託証書および随時なされるその修正をい う。 「受託会社」とは、G.A.S.(ケイマン)リミテッド、または基本信託証書の規定に従い、受託者として随時 指名されるその他の者をいう。 - 150 - 「受益証券」とは、ファンドの現金ならびにその他の財産および資産の、一個の等しい未分割の持分を意味 し(ファンドの当該クラスの受益証券に帰属すべきファンドの受益権は、かかるファンドに随時分割され る)、受益証券の端数を含むものとする。ただし、文脈上ほかに要求される場合を除き、ファンドの受益証 券に関連して用いられる際の「受益証券」という表現は、ファンドの発行済受益証券全てのクラスを含むも のとする。 「受益者」とは、受益証券の当該時点の登録された保有者をいい、共同して登録された者を含む。 「受益者決議」とは、その1口当たり純資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資産の価額50%以上となる 受益証券の保有者が書面により承認し、またはその1口当たり純資産価額の総額が全サブ・ファンドの純資 産の価額50%以上となる受益者が、自らもしくは代理人により、当該集会のための基準日における受益者に よる定時集会を通過させて承認した決議をいう。 「米国」とは、アメリカ合衆国をいう。 「米ドル」または「ドル」とは、合衆国ドルをいう。 「評価日」とは、各暦月における最後の営業日、および/または投資運用会社が、受託会社と協議の上随時 定めるその他の日をいう。 「評価時点」とは、ファンドについては、各評価日において取引終了する最後の関連する市場における取引 終了時、または受託会社が当該ファンドについて投資運用会社との協議の後に随時定める当該日におけるそ の他の時点をいう。 「円」または「¥」とは、日本の法定通貨をいう。 - 151 -