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2-1 - 原子力委員会

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2-1 - 原子力委員会
第12回原子力委員会
資 料 第2–1号
原子力海外展開に向けて
2013年 4月 3日
取締役 代表執行役社長
佐々木 則夫
(C) Copyright Toshiba Corporation 2013
第12回原子力委員会資料
エネルギーのメガトレンド 《人口・エネルギー問題》
新興国での急激な人口増加
エネルギー需要の増大
【一次エネルギー需要・GDP予測(2010→2035年)】
93億人
2011年
(億人)
100
欧州
北米
南米
オセアニア
アフリカ
アジア
80
60
アジア
欧州
70億人突破
18
8.1
11.3
中東
69億人
北米
18
48
6
10
0.8
2.0
アフリカ
40
25億人
7
10
0.3
0.8
27
28
5.6
5.9
78
5.0
32.6
世界
億トン
(石油換算)
9
1.5
3.1
127
100
20
6
172
200
150
中南米
+35%
50
0
0
1950
1970
1990
2010
2030
2050年
GDP(兆$)
アジア・アフリカを中心に人口が増加
2010
2035
21.3
55.7
アジアを中心とした経済成長
エネルギー消費増大
出典:UN, World Population Prospects: The 2011 Revision より作成
(C) Copyright Toshiba Corporation 2013
第12回原子力委員会資料
出典:World Energy Outlook 2012(IEA)より作成
2
地球環境のメガトレンド 《地球温暖化問題》
エネルギー需要増加に伴う
発電容量の増加
CO2排出量増大、地球温暖化
【世界の発電設備容量予測(機種別)】
【世界のCO2排出量予測】
9,345GW
中長期的に
3.6℃上昇と試算
(百万t-CO2)
7,162GW
5,183GW
再生可能
エネ 他
40,000
新興国
OECD諸国
水力
原子力
20,000
ガス
石炭
0
1971年
2009年
2020年
2000年
2010年
2020年
2030年
2035年
発電容量増大と電源の多様化
CO2排出増加による地球温暖化の進展
資源の有効活用と電源のベストミックスが課題
出典:国際エネルギー機関World Energy Outlook 2012
(C) Copyright Toshiba Corporation 2013
第12回原子力委員会資料
3
世界の原子力発電の見通し
国際エネルギー機関による設備容量試算 (2010→35年・GW)
《欧州》
《世界》
200
(日本除く)
800
(345->559 [-16])
《北中米》
600
200
400
150
200
100
(138->117 [-19])
2010
0
50
2010
2035
0
2010
200
2035
150
0
震災後の
海外建設計画
-2.9%
中止 or 延期
(24->38 [0])
50
100
50
0
《ロシア》
150
100
150
(122->140 [-13])
200
2010
2035
200
150
2035
《中東》
100
(0->8 [+5])
50
《中国》
(11->128 [+14])
100
0
200
150
《南米》
(3->9 [0])
100
50
50
200
《インド》
0
150
(5->29 [+1])
2010
2035
200
《アフリカ》
150
(2->8 [-1])
2010
2035
200
50
150
2010年
2035年 (New Policies Scenario)
[ ] WEO2010からの増減
100
2035
《アジア・太平洋地域》
100
0
0
2010
(23->59 [-3])
100
2010
2035
50
50
0
0
2010
2010
2035
2035
震災後も建設計画は継続 <345GW(2010年)⇒559GW(2035年)>
出典:World Energy Outlook 2012, OECD/IEA
(C) Copyright Toshiba Corporation 2013
第12回原子力委員会資料
4
原子力の動向
●
●
●
●
原子力推進国は、原子力計画を継続
新資源(シェールガス等)により、資源供給構造が変化
福島の知見を反映 ⇒ さらなる安全性向上へ
産油国は、資源輸出拡大で、原子力に期待
($/MMBTU)
16
14
12
《ガス価格推移》
原子力発電の発電単価
に相当するガス価格
Best Case
日本
Low Case
10
8
欧州
6
4
2
米国
欧州
日本
米国
原子力の発電単価(8.9円/kWh、2010年)を
LNG価格換算し、8.8$/MMBTUを算出
出典:コスト等検証委員会報告書(エネルギー・環境会議)
0
2007 2009 2010 2011 2012
2020
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2035
出典:国際エネルギー機関2012 (Golden Rules for a Golden Age of Gas)
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5
高安全炉による海外展開
福島の知見を反映 ⇒ さらなる安全性向上を実現
(決定的論的手法に基づく、過酷事故対策)
《日本》
《IAEA・米国NRC》
◆ シビアアクシデント対策
・ 全交流電源喪失対策
・ 原子炉格納容器過圧対策
整合
「シビアアクシデント対策」
「設計基準を超える外部事象」
・ 水素爆発防止対策
を性能規定
例)
・航空機衝突時に原子炉冷却確保、
格納容器健全性確保(NRC)
◆ 設計基準を超える外部事象対応
(航空機衝突・テロリズム・津波・破砕帯)
・ 可搬設備と特定安全施設
・シビアアクシデント時に
格納容器の健全性確保(IAEA)
融和
IAEA・米国NRC等との国際協力で
規制を国際標準に引き上げ、海外展開
IAEA:国際原子力機関 (International Atomic Energy Agency)
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第12回原子力委員会資料
NRC:米国原子力委員会 (Nuclear Regulatory Commission)
6
海外の動向
《フランス》
◆ 官民一体のパッケージ提案
- サルコジ大統領訪中、EPR 2基建設とエアバス160機の契約締結(07年11月)
- オランド大統領・アレバと訪印、戦闘機と原子炉の拡販(13年2月)
◆ 電力会社買収
- 仏電力公社 英国ブリテッィシュ・エナジー買収(09年1月)、EPR新設計画
英国政府と35年間補助金保証契約(13年3月)
《ロシア》
◆ 官民一体のパッケージ・包括提案
- ベトナムに原子炉2基と潜水艦のパッケージ受注(09年12月)
- メドベージェフ大統領訪印、原子力協力と武器供与で合意(09年12月)
- トルコでBOOで4基受注(10年5月)
《韓国》
◆ 官民一体のパッケージ提案
- UAEで韓国企業連合が、60年運転保証で約200億$で落札(09年12月)
- 李大統領トルコ訪問、エルドアン首相とシノップPJ参加交渉再開で合意(12年2月)
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7
海外展開にあたり必要となるもの
原子炉メーカ等
政
府
◆
◆
◆
◆
◆
プラント建設
プラント運転管理
原子燃料サイクル
技術移転
ファイナンス(出資)
◆
◆
◆
◆
◆
先進炉の適用
事業者との連携
原子燃料供給確保
共同技術開発
海外事業者への出資
◆
◆
◆
◆
◆
安全規制の国際協調
必要な法整備
相手国へのファイナンス
国内外の人材育成支援
パッケージインフラ提案
◆
◆
◆
◆
◆
新安全基準策定
二国間協定交渉
JBIC・NEXIの支援
官学産連携で支援
送変電他インフラ提案
JBIC:国際協力銀行 (Japan Bank for International Cooperation)
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第12回原子力委員会資料
NEXI:日本貿易保険 (Nippon Export and Investment Insurance)
8
課題と対応①
《目指す姿》
■ 安全規制を国際標準レベルへ
■ 必要な法整備
■ 相手国へのファイナンス
■ 国内外の人材育成支援
■ パッケージインフラ提案
《対応の方向性》
◆ 最新の科学的・技術的知見に基づいた、国際標準の安全規制
◆
◆
◆
◆
◆
(仕様規定から性能規定へ)
二国間協定の締結交渉加速・CSCの早期批准
新設へのファイナンス (日本企業出資条件の緩和他)
新興国での新設リスク回避 (先行作業をカバーする融資保証の提供)
原子力人材育成への政府支援・官学産連携
周辺インフラ(送変電等)・産業基盤構築の提案支援
CSC:原子力損害の補完的補償に関する条約 (Convention on Supplementary Compensation for nuclear damage)
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課題と対応②
《目指す姿》
■ 高安全で経済性のある先進炉建設
■ 安全・品質を担保するプラント運転管理
■ 原子燃料サイクル確立(燃料供給保証、使用済燃料の処理・処分能力確保)
■ 立地国への技術移転
《対応の方向性》
◆ コア技術を有する素材・部材メーカに対する技術開発等支援
◆ 電気事業者による運転管理への支援
◆ 国際機関活用による、立地国の燃料サイクル確立支援
◆ 国際共同開発・アライアンス推進支援
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東芝における海外との協調 《海外新設・燃料サイクル》
■ フロントエンドからバックエンドまで一貫したサポート体制を構築
■ 各国のインフラ状況に適合した、ローカライゼーション推進
《海外新設》
● プラント建設
- 海外ベンダ活用・コンソーシアム等(機器ベンダ・AE・建設・コンサル)
《R&D》
● 共同技術開発(カザフスタン等)
《燃料サイクル》
● ウラン採鉱(出資・引取権確保)
- カザフスタン ハラサン鉱山・カナダ ウラニウム・ワン社・カナダGoviEx社
● 濃縮(出資/役務引取権等)
- 米国 USEC社(ACPプロジェクト参画)
ロシア TENEX社
● 成型加工
- BWR・PWR両炉型向け燃料製造(日本・米国・スウェーデン他)
● 中間貯蔵
Copyright Toshiba Corporation 2013
-(C)キャスク製造
(米国NAC)
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ACP:American Centrifuge Project
東芝における海外との協調 《福島対応》
■ 世界の先進技術の適用
● 福島サイト復旧
- B&W・Shaw Group・Exelon・Westinghouseの知見を活用し、
政府・東京電力に協力
・ 中長期マネジメントプラン提出(2011年4月)
・ サイト内モニタリング等貢献
- 安定な冷温停止状態実現・放射能影響低減に貢献
SARRY : 排水処理設備増設装置 (Shaw Group)
MRRS : 多核種除去設備 (エナジー・ソリューション)
● 廃炉に向けた技術開発・提携
- 放射性廃棄物処理技術検討プロジェクト
・ カザフスタン国立原子力センターと放射性廃棄物処理検討の
覚書締結し、福島廃炉に向けた取り組み(12年5月)
- 廃止措置関連企業との提携
・ エナジーソリューション社、NuKEM社、URS社
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原子力海外展開による将来の姿
日米原子力協力
(濃縮・再処理の包括合意)
福島廃炉対応を加速
(バイラテラル・コミッション)
《米国》
●シェールガス供給ポテンシャル
●原子燃料サイクルでの影響力
《欧州》
《日本》
原子力技術・ ●域内連系による
●化石燃料の需要
資機材
安定供給基盤
●高い原子力技術
《新規導入国》
・資機材供給能力 ファイナンス
●包括提案の要望
人材育成
●ファイナンス
(原子力の運転管理・規制・
周辺インフラ
●人材育成貢献
人材育成等)
●インフラ・パッケージ
原油・LNG等 《特に、中東》
●将来の資源輸出戦略
戦略的輸出資源としての原子力技術を海外展開
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まとめ
■ 我が国の高安全炉を、国際基準(IAEA・NRC)を
ベースとした安全規制のもと、海外展開
■ 法整備・ファイナンス・人材・周辺インフラにより、
相手国要望への対応が可能、海外展開が加速
■ 一貫した原子力政策のもと、核不拡散を担保し、
高安全炉による「ベスト・エネルギー・ミックス」実現に貢献
戦略的輸出資源としての原子力技術の海外展開により、
日本イニシアティブで、エネルギー安定供給・将来の経済成長を実現
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END
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