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環境報告書 - 純正化学
純正化学株式会社 環境報告書 2008 (2007.4~2008.3) 純正化学株式会社の概要 事業内容 試薬の製造、卸売及び販売、化学薬品の製造、他社試薬、化学薬品の取次ぎ販売を行っています。 事業拠点 東京都中央区日本橋に本社があり、総務経理部門があります。 北海道札幌市、宮城県仙台市、埼玉県越谷市、茨城県下妻市、千葉県袖ヶ浦市、神奈川県大和市、富山県富山 市、大阪府大阪市、に営業拠点があり、営業活動をしています。 福島県大熊町に化学薬品量産のための製造拠点があり製造活動を行っています。太平洋に面した工業団地で す。 埼玉県越谷市に製造、物流、品質保証部、開発研究所、購買部、営業本部等の事業所があり、化学薬品の製造 と試薬の小分け製造、及び営業活動を行っています。住宅地に面したところです。 茨城県下妻市に液体試薬製造拠点があり、製造活動を行っています。農村地帯で雑木林に面しています。従業 員数 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2007 年 2008 年 183 名 172 名 180 名 186 名 198 名 204 名 販売先 医薬品会社、電子材料会社、化学工業会社、食品会社、公的研究施設及び大学研究室等 事業活動に係る環境配慮の方針 純正化学株式会社における環境報告書の作成の経緯 環境に負荷の大きいとされる化学薬品および試薬の製造・販売を行っていますが、化学薬品は医薬品等、試薬 は研究、分析用に使用されたり、科学の発展には不可欠です。 一般には危険で、環境に負荷を与える化学物質を、有用な化学物質に変換するには、多くの化学物質の廃棄物 が生まれます。一歩間違えると、多大な環境汚染につながる原料、製品、廃棄物の安全管理を実施し、環境に配慮 することが、責務と考えています。 特に炭酸ガスによる地球温暖化の問題が他人事ではなく、一般的になってきました。一昨年度、初めて環境報告 書を作成し、3年目になります。 環境方針 環境方針の制定 弊社の環境方針を2007年4月1日に次のように定めました。 環境方針 1,基本理念 環境の中に生存する我らが、環境の恵みを取り入れるのみで、環境をいたわることがなければ、長らく生 存することは出来ません。弊社が化学品の製造等で環境に負荷を与えていることを自覚し、弊社の活動 が環境により小さな負荷となるよう絶えず改善し、環境をいたわっていきます。 2 2,基本方針 (1)企業活動及び製品や廃棄物の環境影響を常に調査し、環境負荷が小さくなるようこれらを見直し、改 善します。 (2)企業活動に関する全ての環境法令を順守します。法律、省令等及び地方自治体の条例の順守状況 を確認し、経営者に報告します。 (3)環境に関する顧客との合意事項を順守し、とりわけ顧客要求の環境管理物質を含有しない製品を生 産します。 (4)環境目標を設定し、実施計画を策定します。そして経営者による実施状況の確認を定期的に行います。 (5)環境活動を文書化し手順を守り、また弊社のために働く人への環境保護意識の向上のための教育を 行います。 (6)環境方針および年度環境報告書は社内外に公開します。 環境への取り組み 歴史 当社は、試薬の製造販売を創業以来、約 60 年化学薬品を扱ってきました。 埼玉工場は、40 年以上経つことや、空地がなく、業務拡大に対応できなくなってきたため、約 10 年前から順次、 設備の更新や建替えを行ってきました。また住宅地に接しているため、危険性や環境負荷の大きい薬品の使 用や生産から、環境負荷の小さなものへのシフトを行ってきました。また、業務拡大のため、大熊工場、筑波工 場を建設し、環境面でのインフラ整備を含め、全社的な取組みを行ってきました。 ISO14001 を 2001 年認証取得し、当初、用紙の両面使用、電子媒体への移行、節電運動を実施してきました。 会社規模が拡大していたため、大幅な削減はできませんでしたが、増大を抑制することや環境に対する従業員 の意識の向上に繋がりました。2004 年頃から社会的にコンプライアンスの重要性が云われるようになり、当社 も化学工場の法規制順守の活動を継続的に強化しています。 近年の環境に対する取り組み (1)グリーン調達 試薬の製品カタログ提供のため、紙の使用の大半はカタログ冊子です。2003 年版では 70%古紙再生紙の利 用を行いました。2005 年版では 100%古紙再生紙に変更し、23.2tの再生紙の購入によるグリーン調達を行いま した。 2003 年頃には、カタログ、ラベル印刷用のインキは 焼却しても問題の無い、大豆油インクへの切り替えを終 了しています。 2006 年度より品質環境目標にグリーン購入を加え、全社的に事務用品などのグリーンマーク商品を積極的 に購入しました。 (2)顧客環境関連要求への取り組み 2002年ソニーグリーンパートナー認証し、2005年更新しました。グリーンパートナーとして、環境汚染に繋 がらないように努めています。 RoHS 指令が 2006 年 7 月施行され、個別ユーザーに対応し 化学物質および容器、包装材料の環境管理物 質不含量証明も継続しています。 3 (3)PCB の保管管理 埼玉工場において、80kg を保管管理しています。PCB 特措法に従い PCB 処理の申し込みを 2005 年に完了 し、処理まで保管管理しています。 化学物質の移動概念 大気へ 廃棄へ 化学物質 化学物質 (試薬、医薬、工業原料) 電気 水道水、地下水 重油等類、 処理水 海、河川へ 廃棄物 生産量と売上高 廃棄物量と生産量 7,000 120 7,000 トン 億円 100 トン 6,000 80 5,000 6,000 5,000 大熊工場 筑波工場 埼玉工場 生産量ton 4,000 60 3,000 40 2,000 20 1,000 0 4,000 大熊工場 筑波工場 埼玉工場 売上高 3,000 2,000 0 03 04 05 06 07 1,000 年度 0 03 炭酸ガスの排出 04 05 06 07 年度 エネルギーの使用量(原油換算) 原油換算 全社集計 トン 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 廃棄物量(CO2換 算) エネルギー消費量 (CO2換算量) 生産量 03 04 05 06 07 年度 2005,6,7 年は、電力会社の公表の排出係数を使用し算出した。 紙類の廃棄物からの CO2 量は含まれません 4 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 1760kl 1960kl 2060kl 2386kl 水の使用量 450,000 m3 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 0 地下水 水道水 04 05 06 07 年度 備考:2004 年地下水使用量は推定値が含まれています。 PRTR による排出と管理 2006年度 政令番号 化学物質 公共用水 大気への 土壌への 域への排 排出 排出 出 移動量 政令番号 化学物質 公共用水 大気への 土壌への 域への排 排出 排出 出 移動量 1 亜鉛の水溶性化合物 0 0 0 0 116 1、2-ジクロロエタン 1600 0 0 26000 16 2-アミノエタノール 0 0 0 0 145 ジクロロメタン 1320 0 0 4100 40 エチルベンゼン 0 0 0 0 172 N,N-ジメチルホルムアミド 0 0 0 9000 43 エチレングリコール 0 0.1 0 0 182 チオフェノール 0 0 0 150 58 1-オクタノール 0 0 0 0 207 銅水溶性塩 0 0 0 0 59 p-オクチルフェノール 0 0 0 0 227 トルエン 1446 0.9 0 48710 63 キシレン 921 0 0 440710 230 鉛及びその化合物 0 0 0 0 68 クロム及び三価クロム化合物 0 0 0 0 232 ニッケル化合物 0 0 0 2.7 93 クロロベンゼン 1500 0 0 7300 259 ピリジン 0 0 0 0 95 クロロホルム 1110 0 0 1300 270 フタル酸ジブチル 0 0 0 0 100 0 0 0 1600 283 ふっ化水素及びその水溶性塩 0 0 0 10 101 コバルト及びその化合物 エチレングリコールモノエチルエ ーテルアセテート 0 0 0 0 297 塩化ベンジル 0 0 0 0 112 四塩化炭素 0 0 0 0 299 ベンゼン 0 0 0 0 113 1、4-ジオキサン 5.3 0 0 6520 311 マンガン及びその化合物 0 0 0 0 114 シクロヘキシルアミン 0 0 0 45 313 無水マレイン酸 0 0 0 0 2007年度 政令番号 化学物質 公共用水 大気への 土壌への 域への排 排出 排出 出 移動量 政令番号 化学物質 公共用水 大気への 土壌への 域への排 排出 排出 出 移動量 1 亜鉛の水溶性化合物 0 0 0 0 145 ジクロロメタン 752 0 0 6900 13 2,2’-アゾビスイソブチロニトリル 0 0 0 0 172 N,N-ジメチルホルムアミド 0 0 0 12000 16 2-アミノエタノール 0 0 0 0 182 チオフェノール 0 0 0 190 40 エチルベンゼン 0 0 0 0 207 銅水溶性塩 0 0 0 0 43 エチレングリコール 0 0 0 1800 211 トリクロロエチレン 0 0 0 0 58 1-オクタノール 0 0 0 0 227 トルエン 1701.3 0 0 97480 59 p-オクチルフェノール 63 キシレン 69 0 0 0 0 230 鉛及びその化合物 0 0 0 0 2000.7 0 0 480680 232 ニッケル化合物 0 0 0 0 六価クロム化合物 0 0 0 0 259 ピリジン 0 0 0 0 93 クロロベンゼン 0 0 0 0 270 フタル酸ジブチル 0 0 0 0 95 クロロホルム 750 0 0 1800 272 フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) 100 0 0 0 0 283 ふっ化水素及びその水溶性塩 0 0 0 0 0 0 101 コバルト及びその化合物 エチレングリコールモノエチルエ ーテルアセテート 0 0 113 1、4-ジオキサン 114 シクロヘキシルアミン 116 1、2-ジクロロエタン 0 0 0 0 297 塩化ベンジル 0 0 0 0 5.1 0 0 280 299 ベンゼン 0 0 0 0 0 0 0 0 311 マンガン及びその化合物 0 0 0 0 2000 0 0 63000 313 無水マレイン酸 0 0 0 0 備考: 取扱い 500kg 以上の PRTR 対象物質です。移動量は廃棄物として適切に管理,処理されています。 5 2007 年度の 環境不適合と環境パフォーマンス 総括 2007 年度は、環境に関する苦情は、ありませんでしたが、法規制上、環境不適合がいくつかありました。 生産量に対し、エネルギー使用量の増加はあまり多くありませんが、一般廃棄物量、水の使用量が増加し、 環境負荷の削減に至っていません。 化審法中間物製造 大熊工場で一部申出外の作業をしてしまい、環境省等に申告しました。指導を受け、今後起こらないように、 検証・教育システムを構築いたしました。 埼玉工場の排水 総量規制 りん含有量オーバー 1 年間に 1 回規制値を僅かに超えたことがありました。 総量規制 COD含有量オーバー 1 年間に 3 回規制値を超えたことがありました。 排水基準 BOD値オーバー 1 年間に 4 回規制値を超えたことがありました。 これらの中の一つに過誤によりメタノールが流出し、活性汚泥槽に入り、処理量を低下させた事がありまし た。 2008 年度も活性汚泥の浸透膜の継続的管理を行います。 埼玉工場の漏洩 1mol/L の水酸化ナトリウム溶液が循環中にパイプがはずれ 1m3 程漏洩しましたが、中和層で処理された後 に活性汚泥で処理され環境には影響はありません。 大熊工場のスクラバーより水蒸気発生 排気処理ユニットのキャパ不足によるものでガスの吸収液の増加や、ガスの流量を絞るような対応を取りま した。 作成 2008 年 11 月 14 日 6