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2010年10月号

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2010年10月号
2010
京都画廊連合会ニュース 10月号
No.−426
ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展
と き/ 10月9日(土)∼12月5日(日)10:00AM∼6:00PM
ところ/京都文化博物館(祝日以外の月曜休館)
京都市中京区三条高倉 ☎075-222-0888
∼ルネサンスからバロックまで∼
本展はイタリアを代表する美術館のひとつであるナポリ・カポディモンテ美術館の名品によって、
ルネサンスからバロックまでのイタリア美術を概観します。
展示される作品は主に、ファルネーゼ家が蒐集したルネサンスおよびバロック美術の作品と、ブ
ルボン家が収集したナポリ・バロック美術の作品です。ルネサンスからバロックまでのイタリアを
代表する貴族のひとつであるファルネーゼ家は、過去の美術作品を蒐集すると同時に、同時代の芸
術家にも積極的に作品を注文し、この時代の美術の牽引役を果たしました。相続によってファル
ネーゼ家の膨大な財産を受け継いだブルボン家は、自らが統治したナポリの美術を蒐集しました。
つまり本展は、芸術の庇護者であった大貴族がどのような鑑識眼で美術品を蒐集し、そして宮殿に
飾ったのか、あるいはイタリアの大美術館がどのようにして出来上がったのかということも垣間見
ることができる構成となっています。*金曜日は午後7時30分まで(入室はそれぞれ30分前まで)
京都市立芸術大学創立130周年記念展
京都日本画の誕生
村上華岳
「日高河清姫図」
(重文)1919
―巨匠たちの挑戦―
パルミジャニーノ
「貴婦人の肖像(アンテア)」
1535-37年
と き/9月25日(土)∼11月7日(日)9:00AM∼5:00PM
ところ/京都市美術館(祝日以外の月曜休館)
京都市左京区岡崎公園内 ☎075-771-4107
1880(明治13)年に京都御苑内の仮校舎で創立された京都府画学校は、その後京都市立画学校、同絵
画専門学校など幾多の変遷を経て今日の京都市立芸術大学に至る。この間、同校は竹内栖鳳や上村松園
を筆頭に日本の近代美術の中でひときわ光彩を放つ巨匠たち多数を輩出して来た。同校の歴史を辿るこ
とは日本近代日本画の歴史をひもとくことに他ならない。
本展では円山応挙の重文〈牡丹孔雀図〉などを展示の出発点とし、四条
円山派の絵画が謳歌する明治の京都と画学校の創立時を回顧、その後竹内
栖鳳や谷口香嶠、山元春挙らが頭角を現して西洋的写実を伝統的技法の中
に活かして新風を起こした時代となり、1914(大正3)年に院展が再興さ
れた。また次代の新しい息吹は京都市立絵画専門学校卒業生らによる国画
創作協会展に結実し、彼らに刺激された文展は帝展へと改組され、日本自
由画壇や日本南画院の創立など様々な波紋を投げかけていく激動の時代も
あった。
「一巡りすればわかる京都日本画」と称される本展は、新しい日本画の
岡本神草「口紅」1918
創造に燃えた巨匠たちの挑戦を一望にできる好機である。
日曜
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
会 場 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
京都国立近代美術館
「日本画」の前衛 1938 1949
左 京 区 岡 崎 公 園 内 761 4111
京都国立博物館
コレクション展(常設展)
→11/23
特別展覧会 高僧と袈裟−ころもを伝え心を繋ぐ−
東 山 区 東 大 路 七 条 西 541 1151
江戸時代の平安京研究∼大内裏図考証と院宮及私第図
2F
源氏物語と都名所図会
→12/5
3F
→12/5
ナポリ・宮廷と美−カポディモンテ美術館展
4F
中京区高倉通三条上ル
222 0888
5F
琳派百図展
京都府 京都文化博物館
早蕨会書展
第23回
京都美術文化賞受賞記念
展
和紙ちぎり絵ひまわり
彩素会
草土社
平成22年度
京の名工展
若手職人
「京の認定工芸士」
作品展
京都シニア
大学学園文
化祭
6F
アトリエエンジェル
ステンドグラス
ランプ展
別館
− −
1
出口育子個展 龍の卵
面法会 能面・狂言面展
平安書道会聚英展
日本画 山口守展
書の森展
日曜
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
会 場 所蔵品展 画家たちのヨーロッパ−浅井忠・太田喜二郎とその系譜−
高島屋百華展−近代美術の歩みとともに−
京都市美術館
再興第95回院展
本 館
左京区岡崎公園内
771−4107
第46回主体展
別
館
2F
河原町府立病院前
222 1046
日韓現代美術
同行展
染と写真の文化交流展
新美2010会員展
グループでないグループ展
第23回国創展
京水会
丹青展
青美秋季展
第39回
京都写真家協会展
7人の絵画展
JISSO
(實相)展
京都現代水墨展
日本画展きら
示現会京都作家
小品展
鳳交会
かな書
展
草春会
能面展
3F
京都府立堂本印象美術館
北 区 平 野 上 柳 町26
第29回汎具象展
第31回
美工作品展
新陶彫京都展
1F
京都府立
文化芸術会館
企
竹中浩 作陶展
美の予感2010
−現代の器−
平成の表装展
−彩・雨−(日本画)
下京区河原町四条下ル
光明皇后御遠忌
221−8811
グランド
1250年記念 特別展
ホール 「東大寺−近現代の名品」
丸
中京区四条高倉
211−8111
信
美
術
上京区下立売油小路東入
千家十職 十七代
永樂善五郎展
第57回日本伝統工芸展
京都展
→11/28
→12/12
前島秀章木彫展
→11/2
京都新聞チャリティー
美術作品展
日本画洋画
物故作家展
中田一於展
アントワーヌ・アンリ
来日展
銅版画三人展
アンティーク
オルゴール展
→11/2
アート
サロン
濱中応彦
水墨画展
荒尾元陶展
新進陶芸作家三人展
当麻義英作陶展
フジモトフミエ
陶展
→11/2
京都新世代
いけばな展
→11/2
木田安彦の世界「三十三間堂」展
館
石本正 新作展
417 2323
企 並河靖之七宝記念館
三条通北裏白川筋東
→11/7
画 廊
ミュー
ジアム
企 中
金島桂華
の世界
ロニスの見つめたパリの自由 WILLY RONIS展
東 山 区 祇 園 町 北 側 525 1311
画 廊
京都府立文化芸術会館
40周年記念 公募写真展
「京都こころの百景」
(月曜休室)
こころをかたちに−新造形の誕生− ミニ企画展:印象の油彩展
463 0007
髙 島 屋
第26回文化書道
近畿連合会書道展
みんなのアト
リエ水彩画展
企 何必館・京都現代美術館
大 →11/7
京都市立芸術大学創立130周年記念 京都日本画の誕生−巨匠たちの挑戦−
京都市幼児・児童
・生徒作品展
企
新制作展
→12/5
秋季特別展「七宝を夢みて」
752 3277
企 美術館「えき」KYOTO
日曜
モーリス・ユトリロ展
J R 京 都 伊 勢 丹 7 F 352 1111
→12/11
ブリューゲル版画の世界
→11/23
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
会 場 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
貸ギャラリー受付中
貸 アートギャラリー北野
中京区三条河原町東入
221 5397
貸 企 アートスペース虹
三条蹴上都ホテル隣
761 9238
貸 企 アートスペース東山
東山区三条神宮道東入
751 1830
非在の庭 Part 1
石塚源太展(月曜休廊)
予約
受付中
貸 企 イムラ・アート・ギャラリー
左京区丸太町川端東入
非在の庭 Part 2
吉岡千尋展「ガラスのライオン」(月曜休廊)
桜井貞夫銅版画新作展(月曜休廊)
企 石屋町ギャラリー
企 一
心
貸 芸
艸
堂
画
堂
企 絵
廊
画
廊
草
子
中京区二条寺町東入
池
211 5552
画
北 区 小 山 上 総 町20 2
廊
492 3083
常設展
加藤美樹 灰釉−イッチン
常設展(日・祝日休廊)
(地下鉄烏丸線 北大路駅①出口(今宮通)東側)
水野幸一 陶展
荒瀬隆造展
企 カ ギ ム ラ 画 廊
常設展
企 画 廊 お か ざ き
現代工芸作家常設展
企 画 廊 き よ み ず
日本画常設展
中京区河原町四条上ル東入
岡 崎 平 安 神 宮 道
東山区清水五条坂
企 貸 画
廊
後
中京区新町丸太町下ル
221 2996
761 0027
525 2062
素
堂
231 0938
銅駝美高等
学校生による
作品展示
常設展
551 9137
企 貸 延寿堂ギャラリーソフォラ
常設展(日本画・洋画)
ねむるシルクとの再開
着物リフォーム展 藤井美智子
231 3613
東山区新門前通東山西
企 御
美術遊歩
猪熊佳子日本画展
常設展(日本画・洋画)
211 1013
中京区寺町二条下ル
美術遊歩
平岡 潤展
ウィンドー展示
222 2171
中京区烏丸通六角下ル
→11/7
美術遊歩 三瀬夏之介展「肘折幻想」
761 7372
木屋町三条下ル東入ル
甲賀和子個展
非在の庭 Part 3
矢津吉隆展
岸本寛興展(会期中無休)
SINK−樹海の標本−
企 :企画および常設を中心に活動する画廊
貸 :貸画廊
常設展(日・祝日休廊)
美術遊歩 石田翔太日本画展(無休)
2
− −
→11/9
〔今月の展覧会より〕
岸本寛興 展 SINK ―樹海の標本―
と き/9月26日(日)∼10月11日(月)11:00AM∼7:00PM
ところ/画廊 後素堂(会期中無休)
京都市中京区新町丸太町下ル大炊町211 ☎075-231-0938
―初めて酸素を吸った時から体は壊れる準備をはじめる―
今までそこにあったものが忽然と消えてしまったような気がした。その違和感を拾いあ
げるには思った以上の執念が必要だったりする。最初はしっかりとした影を持っているの
に、いつしか溶けて、少しづつ蒸発して、跡形もなく、煙のように消えていってしまった
ものがある。波立つ気持ちの熱に揺さぶられ、過ぎた時間に乾いて、目の届かない場所に
無意識に隠してしまったのか。もしかしたらそれは透明になっただけで、今でもそこにい
るのかも知れない。
「これ以上変化しない」「もう元には戻らない」そのモノの性質は、人がつくる標本に似
ていた。
初めて陸にあがったその生物は、何億年も姿形を変えずに、
今でもその存在の純度を保っ
ている。それゆえに透明で、観る者の意識から逃れる術を持っている。宇宙の果ても、病
気の猫を詰めた箱も、認識を拒絶し、存在を否定し、本質を数字に任せる。気づいたこと
「Echo」
すら気づかないもの。手からいつの間にか滑り落ちたアイスクリームは、地面の上で静か
に標本になっていった。
視界の果ては糸のような樹木でびっしり埋め尽くされている。奇妙な安心感が足首を掴んで離さない。都合がいいの
で、その小さな宇宙の果てを知る方法を考える。空の近くで弾ける雨は、脈打つ葉の表面を撫で、ほんの少し熱を拾い、
一回り大きな雫となって、私の輪郭で熱を混ぜる。
本当はもっと深くにいきたいけど、私は酸素を吸わないといけないから。
足元で朽ち果てたコンクリートが水を吸って鈍く光る。
私はアイスクリームを拾って舐めた。
北川健次
新作展
と き/9月23日(祝)∼10月17日(日)1:00PM∼7:00PM
ところ/ギャルリー宮脇(月曜休廊)
京都市中京区寺町二条上ル ☎075-231-2321
『目隠しされたロレンツォ・ロットが語る12の作り話』
北川健次は1952年生まれ。駒井哲郎に銅版画を学び、棟方志功、池田満寿夫の推挽を得てデビュー。馬場駿吉、久世光
彦とのコラボレーションなどもある。
内なる形態へのオブセッションを、幾何学的図形に投影することによって、イメージの深層を立ち上がらせるという特
異な表現性を、完成度の高いフォトグラビュールで追求してきた。2000年代に入り、実験性にみちた幻視的装置あるいは
二次元のオブジェとしての版画集を次々に発表。
最近、フランスでのアルチュール・ランボーを主題にした作品による企画展とその研究書にも、ピカソ、ミロ、ジャコ
メッティ、クレー、メイプルソープ、ジム・ダインらの作品と共に選出された。
本展では、コラージュ、オブジェ、ベネツィアで撮影された写真など新作を展観し、異色美術家の多面性を展望する。
その作品の不可思議な魔力によって、ギャルリー宮脇の空間が幻影の住処へと変容する。
「目隠しされたロレンツォ・
ロットが語る12の作り話」
コラージュ 29×24cm
3
− −
「ニジンスキーの計測される肖像」
コラージュ 26×21cm
〔今月の展覧会より〕
三瀬夏之介展「肘折幻想」
と き/ 10月2日(土)∼10月23日(土)11:00AM∼7:00PM
ところ/イムラアートギャラリー
京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31 ☎075-761-7372
三瀬夏之介(奈良県1973年生まれ)は、2009年から山形に拠点を移し、現在は東北芸術工科大学の准教授を務めていま
す。06年に五島記念文化財団美術新人賞を受賞。翌年に研修員としてフィレンツェにて1年の滞在制作を行いました。そ
の他、大原美術館アーティストインレジデンスARKOや、海外でも台北、深圳(中国)
、ドレスデン(ドイツ)にて滞在
制作やグループ展を行い、日本画という枠組みを越えたフィールドで幅広く活躍しています。意欲的に制作を続ける一
方、09年からは制作拠点である東北に着目し、大学や地域を巻き込んだ展覧会のキュレーションを行うなど、その多才振
りを発揮しています。
本展では、三瀬が住む山形の温泉地、肘折のタイトルをつけて、十曲一隻の大きく連なる屏風を展示いたします。直径
2キロのカルデラ盆地の底に湧きいでる湯とともに1200年の歴史をもつ土地から感じた三瀬の幻想世界が展開されます。
当ギャラリーでは2年ぶり2回目の個展となります。是非ご高覧ください。
対談・レセプション 10月2日(土) 17:00∼
対談:小吹隆文(アートライター)× 三瀬夏之介
*10月29日、羽鳥書店より三瀬夏之介の初作品集を刊行予定です。
三瀬夏之介 略歴
1973
奈良県生まれ
1999
京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
2007
五島記念文化財団研修員としてフィレンツェに滞在
2009. 4- 東北芸術工科大学芸術学部美術科准教授
主な個展
2007
「ARKO2007」(アーティストインレジデンス倉敷)
大原美術館/岡山
2008
「J」イムラアートギャラリー/京都
2009
「冬の夏」佐藤美術館/東京
「問月台」中京大学C・スクエア/愛知
2010
「肘折幻想」イムラアートギャラリー/京都
「ぼくの神さま」イムラアートギャラリー/東京
「だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる」第一生命ギャラリー/東京
2011
「だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる」@KCUA /京都
桜井貞夫 銅版画新作展
「肘折幻想」和紙に墨と胡粉
十曲一隻(162×845cm)
2009
と き/ 10月5日(火)∼17日(日)11:00AM∼6:00PM
ところ/アートスペース東山(月曜休廊・日曜5:00PM)
京都市東山区三条通神宮道東入 ☎075-751-1830
久々に京都での発表が期待される桜井貞夫氏の銅版画新作展(企画)です。独学で銅版画をスタートさせたという桜井
氏は、試行錯誤の後、ヘイター方式とは異なる一版多色重ね刷り銅版画テクニックを編み出し、自らの想いを自在に表現
してきました。数々の受賞を重ね、今や国際的にも高い評価を受けている作家で、昨年には国際展の審査員として迎えら
れています。
これまで、ヨーロッパの田園風景をモチーフに「桜井グリーン」と評される詩情豊かな銅版画を発表し続けてきました。
近年、アフリカを取材地とし、サヴァンナ、砂漠、土漠…、荒涼とした大地と、そこに根差し日々逞しく生きる人々の営
みに魅せられて15年余り。今回は、これまでの旅で心に刻まれた記憶を辿りながらの創作、
“Réminiscence2010”
〈心の風
景・アフリカ回想〉新作銅版画の発表となります。併せて、昨夏スペインのカダケスで個展発表した小品約30点も展示。
独創的な桜井ワールドをぜひご高覧ください。(アートスペース東山 梅戸 徹)
〈主な展覧会〉
1988
第6回ソウル国際版画ビエンナーレ:大賞
1991
第1回さっぽろ国際現代版画ビエンナーレ:スポンサー賞
1993
第8回ウッジ国際ミニプリント;名誉メダル賞
1994
平成6年度優秀美術作品として文化庁買上
2005
東京国際ミニプリントトリエンナーレ:招待
2006
ウクライナ国際現代美術コンクール:賞候補
2008
第38回カダケス国際ミニプリント:大賞
〈主な作品収蔵先〉
文化庁、国立国際美術館、京都国立近代美術館、大阪府立現代美術センター
カサ・ディエゴ・リベラ美術館/メキシコ、国立ウッジ近代美術館/ポーランド
国立スロバキア美術館、ニューサウスウエールズ州立美術館/オーストラリアほか
現在 日本美術家連盟会員 IAA会員
4
− −
「Réminiscence 10-1」
2010年
フォトエッチング・アクアチント
ed.30 29.8×60.6cm
〔今月の展覧会より〕
ロニスの見つめたパリの自由
WILLY RONIS 展
と き/ 10月9日(土)∼12月12日(日)10:00AM∼6:00PM
ところ/何必館・京都現代美術館(月曜休館 但し、祝日は開館)
京都市東山区祇園町北側271 ☎075-525-1311
このたび「ロニスの見つめたパリの自由 WILLY RONIS」展を開催いた
します。
ウイリー・ロニス(1910∼2009)
は、アンリ・カルティエ=ブレッソン、
ロベー
ル・ドアノーとともに戦後フランスを代表する写真家の一人です。
パリに生まれたロニスは当初、音楽家を志しますが、写真修正師の父の影
響で写真の世界に入ります。その後、フランスを中心にパリの街や、そこに
生きる人々の何気ない日常を切り取り、多くの作品を残し、2009年9月長い
生涯を閉じました。
「写真家の行為は心の中のことである」と、
「バスティーユの恋人」
1957年
平凡な生活に最もこだわり、自身が街の中に溶
け込みながら、ユーモアと暖かい人間性に溢れた作品を撮り続けたロニス。表面的な事象を
追うだけではない、日常という劇場を凝視するまぎれもない表現者の眼がそこにあります。
本展では、何必館コレクションの中から厳選されたオリジナルプリント約60点を一堂に展示
いたします。ウイリー・ロニス生誕100年のこの機会に是非ご高覧下さい。
○記念出版『ウイリー・ロニス写真集』
2,800円
www.kahitsukan.or.jp
「セーヴル・バビロン交差点、パリ」1948年
〔新入会画廊紹介〕
ポルタギャラリー華(はな)
Porta Gallery Hana
画 廊 種 別:企画/貸画廊
代 表 者 名:福山 夫
住 所:〒600−8216
京都市下京区烏丸通塩小路下ル 東塩小路町902番地
(京都駅前地下街ポルタ内)
電 話:075-365-7519 F A X:075-365-7532
営 業 時 間:11:00AM∼7:00PM
定 休 日:月曜日(月2回程度)
貸画廊料金:120,000円(7日間 搬入・搬出を含む)
URL:http://www.porta.co.jp/
ポルタギャラリー華はJR・地下鉄京都駅すぐ、地下街ポルタ内にありアクセス
も大変便利です。
ポルタ開業30周年特別企画 武藤順九の宇宙
今年はポルタ開業30周年を記念して、世界平和を希うイタリア在住の彫刻家・武藤順九氏の代表作
「風の環」シリーズの大理石彫刻を初めとして、墨絵・絵画・石彩約20点を展示販売します。
武藤氏は世界平和と人類の共生を希求し、平和への願いを込めた「風の環」の作品はこれまでに、
2000年のバチカン宮殿(ローマ法王公邸)への歴史上初の抽象彫刻永久設置、2006年の仏教発祥の地イ
ンド・ブッダガヤ・マハボディ寺院への永久設置、2008年のアメリカ・ワイオミング州デビルズタワー
への永久設置など世界有数の聖地にメモリアル・モニュメントとして、永久設置されました。また、「風
の環」プロジェクトの一環として、現在ニューヨーク・グランドゼロへのモニュメント設置についても
話が進められています。
開催期間 10月10日(日)∼10月31日(日)
武藤順九作品
場 所 ポルタギャラリー華
営業時間 11:00AM∼7:00PM(最終日は-5:00PM)
5
− −
〔今月の展覧会より〕
片山雅史新作展―螺旋/風景
+池田明子(作曲)とのコラボレーション
と き/ 10月8日(金)∼10月24日(日)10:30AM∼15:30PM
ところ/ギャラリー白川(月曜休廊)(東山安井信号東入る南入ル)
京都市東山区祇園下河原上弁天町430-1 ☎075-532-2616
アクリル画による大作「風」シリーズ、「皮膜」シリーズと大きなテーマに挑んできた片山雅史の新シリーズ「螺旋」
による新作展です。
「螺旋は古くから宗教や芸術に用いられ、無限や生命の象徴として人の歴史と深くかかわってきまし
た。身近なところでは植物や巻貝など、マクロ的視野では果てしなく広がる宇宙、そしてミクロの世界ではDNAが螺旋
を描いています。連鎖し増殖する無数の螺旋を描く線が、見ることを超えた知覚体験を呼びおこし、すべての生命に繋が
ることを願っています。」と、片山氏。従来の「キャンバスにアクリル」
を「和紙に墨」に変え、繊細な表現を試みます。
また、開期中は、絵画と音楽、異なる二つの分野のアーティストによる
コラボレーション「片山雅史×池田明子(作曲)」を開催。片山雅史氏の
絵画作品に触発を受け、作品が発する「螺旋/風景」を音として紡ぎます。
また、この企画には、来場者による音参加も受け付けており、会期中の10
/ 17(日)は、来場者による録音会実施。片山氏
の作品から感じたものを自由に音として表現してい
ただき、
「来場者×片山雅史」の瞬間の一部を音と
「雪月花Ⅰ」和紙に墨 190×59.5cm×5点
して切り取り、作品の素材として取り込みます。音
楽作品の発表は最終日です。
*10/8(金)18:00よりコラボレートイベントの紹介。
*10/17(日)会場来場者による録音会実施。
*10/24(日)音楽作品の発表。
詳細は、ギャラリー白川ホームページ
(http://www.galleryshirakawa.com)でご案内しております。
「雪月花Ⅱ」和紙に墨
59×76cm
―丸木俊 没後10年―
丸木位里・丸木俊 小品展
と き/ 10月12日(火)∼10月17日(日)12:00∼7:00PM
ところ/ギャラリーヒルゲート
(最終日∼5:00PM)
京都市中京区寺町通三条上ル ☎075−231−3702
1989年以来、17回目の丸木夫妻展です。今回は小規模ながら、お二人の 30∼ 40年代の作品も展示致します。10月17日
まで京都国立近代美術館で開催中の「日本画の前衛」展には位里先生の作品も展示されていますので、併せてご高覧いた
だければ幸いです。
ギャラリー・ヒルゲート
丸木位里
1901年、広島県の農家に生まれる。 36年、川端龍子主催の青龍社展に出品。 38年、
青龍社をはなれ、岩橋英遠、船田玉樹らと歴程美術協会の創立展に参加し、日本画の
革新に取り組む。 39年、福沢一郎、麻生三郎、靉光らとシュールリアリズムの団体、
美術文化協会を創立。 41年赤松俊子(丸木俊)と結婚。アトリエ村“池袋モンパルナ
ス”に住む。 45年、広島に原爆が投下された数日後に家族の住む広島に入り、約1ヶ
月間救援に当たる。 46年、前衛美術協会を創立。同時に日本美術会に参加。 50年、日
本美術会主催のアンデパンダン展に俊とともに「原爆の図」第1部を発表。同年中に
第3部まで完成発表。以後、俊との共同制作による「原爆の図」他の大作を制作する
一方、現代日本美術展、ニッポン展、日本国際美術展、日本アンデパンダン展(以上東京都美術館)
、秀作美術展(日本橋・三越 第1
回∼15回)等の展覧会に次々に大作を出品し、「臥竜梅」(国立近代美術館蔵)他の独自の作品を残した。 95年死去。
丸木 俊
1912年、北海道の寺に生まれる。 29年、上京し女子美術専門学校(現、女子美大)に入学。洋画を学ぶ。小学校代用教員をへて 37年
外交官の子供の家庭教師となりモスクワに滞在。 38年、帰国後二科展に出品。 40年、南洋諸島ヤップ島に行く。 41年、再びモスクワに
滞在。帰国後位里と結婚。 42年、美術文化協会会員。 45年、被爆数日後の広島に行き、位里とともに約1ヶ
月救援に当たる。 47年、第1回女流画家協会展。 50年、位里との共同制作で「原爆の図」第1部∼第3部を
完成。以後、位里との共同制作の大作を制作する一方「ひろしまのピカ」(絵本にっぽん賞)他の数々の絵本
を制作。油彩、水彩の画家として国際的に活躍した。 95年、位里とともにノーベル平和賞候補に。 95年度朝
日賞を没後の位里とともに受賞。2000年死去。
ギャラリートークのご案内〈ギャラリートーク「日本画の前衛と丸木位里」(仮題)〉
講 師 山野英嗣氏(京都国立近代美術館学芸課長)
日 時 10月16日(土)6:00∼7:30PM・ギャラリー2Fにて
参加費 500円(飲物付)、事前申込み要
6
− −
〔今月の展覧会より〕
ここに人間の生の証しがある
特別展 群
と き/9月11日(土)∼10月11日(日)10:30AM∼6:00PM
ところ/星野画廊(毎月曜・第1日曜休廊)
京都市東山区神宮道三条上ル ☎075-771-3670
像の楽しみ方
大正5年(1916)に野長瀬晩花(1889-1964)が徳永鶴泉との二人展で
発表した〈戦へる人〉は、晩花が秦テルヲとふたりで京都の美術界に旋風
を吹き込んでいた頃の代表作である。それまでの日本画で本作のような群
像作品は描かれたことはなく、その後も終戦後に丸木位里が〈原爆の図〉
に取り組むまで描かれたことはない。六曲屏風一杯に争い戦う人間の群れ
が力強い墨線と押さえた色彩で描かれているが、観る者の魂を揺り動かす
絵画というものはこのような絵を指すのだろう。かつて新発見され話題と
野長瀬晩花「戦へる人」
なった甲斐庄楠音の〈畜生塚〉の八曲屏風作品の原点と目されるものだ。
1916(大正5)年 (6曲屏風)
本展では93年振りに新発見された〈戦へる人〉のお披露目を兼ね、所蔵
の群像作品を一堂に展観するものだ。明治時代の温泉場の女人風俗、農漁業に従事す
る農家の人々、春秋の祭りに集う人々、天正使節のヴァチカンへの行列とヴェニスで
の歓迎の祭り、水浴の裸女群像、子供達の遊戯や斉唱の様
子、人形たちの福寿祈願群像、竹林七賢人図、相撲場や水
泳場の群像、彼岸と此岸を主題にした群像、闘い、鳥の群
れなど、本展で用意している群像作品の主題である。
もともと「群像」は多くの人々がそれぞれに生き生きと
活躍している姿を指すとして、
「青春の群像」とかの使い
方もされるが、絵画や彫刻の中で多くの人物の集合的構成
斎藤真成「めでたき風景」
を表現したもので、美術の世界に独特の表現の仕方だ。表
1970(昭和45)年 油彩12号
現は相対的に作品の大きさが必要となるため、当画廊でも
あまり展示してきなかった屏風(六曲、四曲、二曲)が6点、油絵も30号以上の絵がほとんど
芝田米三「誕」
となる。
1963(昭和38)年頃
展覧会記念図録:B 5版48頁 頒価 1000円
油彩 30号
没後30年 猪原大華作品展
と き/ 10月10日(日)∼10月17日(日)10:00AM∼6:00PM
ところ/ギャラリー鉄斎堂(会期中無休)
京都市東山区新門前通東大路西入ル梅本町262 ☎075-531-6164
この度、猪原大華没後30年の展覧会を開催させ
て頂きます。
上辺の綺麗さではなく対象を深く凝視されたそ
の仕事に頭が下がります。
今回の展観は100数点余りの中から30点を厳選
し展示させて頂きます。
秋の一日ご来店の程お待ち申しております。
ギャラリー鉄斎堂 川崎正晴
「花と蔭」15号
猪原大華 いのはら・たいか 略歴
1897(明治30)年 広島県深安郡神辺町に生まれる。本名、寿。
1923(大正12)年 京都市立絵画専門学校本科を卒業する。
1927(昭和2)年 第6回国画創作協会展に入選する。
1929(昭和4)年 第10回帝展に入選する。
1938(昭和13)年 山口華揚らを中心とする「晨鳥社」に参加する。
1954(昭和29)年 第10回日展で特選、白寿賞となる。
1957(昭和32)年 第13回日展で特選となる。
1960(昭和35)年 日展会員となる。
1963(昭和38)年 京都市立美術大学教授となる。
1972(昭和47)年 改組第4回日展で内閣総理大臣賞を受賞する。
1074(昭和49)年 前年の日展出品作〈清明〉で芸術院恩賜賞を受賞する。
1975(昭和50)年 京都市美術工芸功労者として表彰される。
1980(昭和55)年 胃癌のため没。享年83。
− −
7
「室一隅」64.5×50.0cm
「白桃」10号
〔今月の展覧会より〕
荒瀬隆造 油彩画展
と き/ 10月16日(土)∼10月24日(日)10:00AM∼5:30PM
ところ/御池画廊 京都市北区小山北上終町20番地2
地下鉄烏丸線「北大路」駅下車①出口(今宮通出口)東側 ☎075-492-3083
時の瞬きの中で歴史が生まれ、今も煌煌しく未来が溢れ出ています。
交錯する狭間を彷徨い、集められた光の泡の如き絵画は、久遠の刹那と日溜
まりの生命のように、見るものの心を照らしゆきます。
私の絵画もそうなればと願うのですが……。
荒瀬隆造
荒瀬隆造 ARASE RYUZO
1958年
広島県三次市に生まれる
1977年
伊庭洋画研究所にて学ぶ
1982年
京都市立芸術大学美術学部卒業
1982-83年
大徳寺絵画研究所(青木敏郎氏主宰)にて学ぶ
1983、85、87、89年 東京セントラル油絵大賞展入選
1986-10年
反核・平和のための小品展 出品
1990、91年
BAO芸術祭参加
1993-10年
新美展 出品
2000-09年
個展(東急東横店美術サロン)
2005-09年
個展(池袋三越)
2008-09年
個展(御池画廊)
2009-10年
個展(名古屋三越)
2010年
個展(広島三越)
「窓辺の水差しと花瓶」8F
(地下鉄烏丸線「北大路」駅今宮通①出口東側)
と き/ 10月23日(土)∼11月7日(日)1:00PM∼7:00PM
ところ/ギャルリー宮脇(月曜休廊)
京都市中京区寺町二条上ル ☎075-231-2321
エクトール・ソニエ銅版画展
エクトール・ソニエは1936年アルゼンチン生まれ。ブエノスアイレスで建築学、色
彩論など学び、1961年に渡仏。現代版画の前衛表現を拓いた S. W. ヘイターのアトリ
エ17で、師とともに指導と創作に励んだ。
1988年ヘイターの没後、その遺志を継いでアトリエ・コントルポワンを主宰。そこ
は現在も世界中のアーティストを受け入れ、版表現の実験的磁場をなしている。
ビュランと一版多色刷りの超絶技巧によって、あらゆる表現の制約から解放された
ソニエの銅版画作品。いくつものピュアな色が重層し、美しく響き合う光彩の海とな
り、そこに無数の刻線が航路を引くように走る。怒濤と静寂、永遠と瞬間を同時に生
け捕りにしたような、魔術的とも映る抽象的なコンポジションが、繊細な物語を紡い
でいる。
本展は京都で5年ぶりの来日個展で
近作・新作を一堂に発表する。
初日10月23日夕刻5時より作家を迎
えてのレセプションを催します。
「魔法使いの愛」59×39cm 2007
「波間」40×50cm 2009
− −
8
〔今月の展覧会より〕
ホルスト・A・フリードリッヒ写真展
I m One:21Century Mods
と き/9月23日(祝)∼10月21日(木)11:00AM∼5:00PM
ところ/京都ギャラリー(会期中無休)
京都市中京区烏丸通錦小路上ル東側
メディアジョイITビル ☎075-257-5435
展示内容:モッズ・シーンを撮影した写真
Horst A. Friedriches(ホルスト・A・フリードリッヒ)
国際的に著名な写真家、ホルスト・A・フリードリッヒは、1966年にフランクフ
ルトで生まれ、現在はロンドン在住。ミュンヘンで写真を学んだ後、ニューヨーク
・タイムズ紙、インデペンデント・マガジン誌などのフリー・フォトジャーナリス
トとして活躍。また、これまでにファイン・アート・フォトグラフィーの撮影のた
めに世界中を旅してきた。彼の最近の作品「100 Years of Loneliness」ヘ、リード・
アワードの年間報道写真家賞を受賞するという栄誉を得た。その他、高い評判を得
た作品として、Peter Pannkeと共著の写真エッセイ集「Troubadours of Allah」な
どがある。
主催:NPO法人映像文化保存普及会
協力:ライカカメラジャパン株式会社 株式会社メディアジョイ
Pen Watch Leica Stationery Boutique ボルテール 色と墨のいざない
出光美術館コレクション展
岩佐又兵衛
「有原業平図」
と き/9月11日(土)∼10月11日(日)9:30AM∼5:00PM
ところ/滋賀県立近代美術館(祝日以外の月曜休館)(JR瀬田駅よりバス)
滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1 ☎077-543-2111
出光コレクションは、出光興産の創業者であり初代館長の出光佐三氏(18
85∼1981)が、その生涯をかけて蒐集した美術品を基礎に始まり、現在国宝
2件、重要文化財51件をふくむ1万件におよんでいます。そのコレクション
は、日本の書画、中国・日本の陶磁器や、近代や海外の作家の作品まで、幅
広い作品を含んでいることを特徴とします。
今回の展覧会ではその中から、色彩と墨による日本絵画の醍醐味を堪能い
ただくことを目的とし、鎌倉時代から江戸時代に及ぶやまと絵作品に、室町
時代からの水墨画を交え、また狩野派の屏風絵や池大雅・浦上玉堂・富岡鐵
齋らの文人画などと、絵画と関わり深い陶芸作品を併せて展示・公開いたし
ます。
人々の営みを描いた風俗画や、自然の移ろいを描いた四季山水図などか
ら、日本美術の魅力を見つめ直す貴重な機会となることでしょう。
芸術の秋の第一陣の展覧会にふさわしい、日本美術の名品の数々をご覧い
ただける展覧会です。この機会に、皆様お誘い合わせの上、ぜひご覧くださ
い。
宮本武蔵「竹雀図」
重文「橘直幹申文絵巻」
(部分)
− −
9
〔今月の展覧会より〕
と き/9月3日(金)∼10月17日(日)9:30AM∼5:00PM
ところ/京都国立近代美術館(祝日以外の月曜と9/21、10/12休館)
京都市左京区岡崎公園内 ☎075-761-4111
日本画の前衛 1938-1949
日本の風土に根ざし、季節感豊かに穏やかな花鳥風月を主題にした「日本画」
の世界。その伝統的美意識の描写に飽き足らない、全く新たな日本画の創造を目
指した集団が1938年に現れた。「歴程美術協会」である。時あたかも太平洋戦争
開戦前夜。国家総動員法が公布され、灯火管制規則や大本営といった文字も踊
るまさに非常時に突入するこの時代に、果敢に「日本画」改革に挑んだ。
「歴程」
の画家たちは自由美術協会や美術文化など当時の革新的洋画団体の画家たちとも
交流。抽象やシュルレアリスムはいうまでもなく、バウハウスの造形や工芸まで
も取り込んだその創造活動こそ、我が国で初めて具体化した「前衛」美術運動と
言っても過言ではない。
本展では歴程美術協会の貴重な出品作や、丸木位里や岩橋英
遠らの現存する問題作、さらに交流のあった靉光や長谷川三郎
らの洋画家たちの代表作などを加
え、「日本画の前衛」について多
角的に検証してゆく。やがて戦争
拡大と共に未完の前衛と化した様
相にも触れながら、戦後「歴程美
術協会」の再生ともいうべき「パ
ンリアル」誕生へ到る道を、80余
点の作品と未公開資料によって探
るものである。
山崎 隆「風」
1941年
田口 壮「喫茶室」
1936年
画家たちのヨーロッパ
吉岡堅二「馬」
1939年
山岡良文「消費都市」
1935年
と き/9月11日(土)∼10月24日(日)9:00AM∼5:00PM
ところ/京都市美術館(祝日以外の月曜休館)
京都市左京区岡崎公園内 ☎075-771-4107
浅井 忠・太田喜二郎とその系譜
京都市美術館の豊富なコレクションから名作を抜粋した本展では、洋画家たちの滞欧作品に焦点を当て、明治後期頃か
ら昭和初期頃までの京都洋画界のミニ回顧展としている。浅井忠(1865-1907)がヨーロッパ留学から帰国して京都高等
工芸学校の教授として1902年に入洛、それまで京都に散在していた洋画研究所が糾合され
て関西美術院が開設された。太田喜二郎(1883-1951)
がベルギー留学から1913年に帰国し、点描による明る
い自然描写の絵を文展に発表し好評を博した。
本展ではこの両者の滞欧作品を起点にして、関西美
術院に関係する洋画家たちの明治末から大正末までの
滞欧作品を中心にしながら、
「浅井忠と関西美術院」
「太
田喜二郎と華畝会」「黒田重太郎と白亜会」「須田国太
郎と京都独立美術研究所」という4つの切り口から京
浅井忠「グレーの柳」
都洋画界の動向を62点の洋画で回顧するものである。
1901年(滞欧作)
鹿子木孟郎「新夫人」
折から京都市美術館では、京都芸大の創立130周年
1909年 第3回文展
を記念した「京都日本画の誕生∼巨匠たちの挑戦」展
と「高島屋百華展」
が開催されてい
る。両展と共に京
都市美術館の所蔵
品展を楽しめば、
近代の美術動向を
まさに一日にして
漫歩出来る絶好の
都鳥英喜「モンチニーの黄昏」
黒田重太郎「渚に座せる女」
太田喜二郎「ガンの橋」
機会となる。
1921年(滞欧作)
1918年(滞欧作)
− −
10
1909年(滞欧作)
日曜
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
会 場 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
廊
彩
雲
常設展(土・日・祭日休廊)
企 画
宇 治 市 折 居 台1 4 40
企 画
廊
23 1468
た
東山区神宮道三条西入ル
づ
日本画常設展
771 8225
貸 画 廊 ビ ー ナ ス
三条大橋東一筋目上ル東
飛行雲2010
津田真志個展
771 3104
秋の風景画(油彩)
(月曜休廊)
貸 ぎおんギャラリー八坂
東山区祇園町南側
貸 企 ギ ャ ラ リ ー 青 い 風 岸田孝子展
(日本画)
左京区岡崎神宮道東側
青い風23人展
(日本画・洋画・版画等)
752 0182
貸 ギャラリーいちかわ
貸 企 ギ ャ ラ リ ー M
貸 企 ギャラリー押小路
中京区押小路間之町東入
1F
嵐彩会
第33回洋画アノニム
中 京 区 寺 町 御 池 下 ル 231 7813 2F
3人展
山口了雄個展
企 貸 ギャラリーかもがわ
上京区堀川出水西入
第34回
篆香印社展
432 3558
貸 企 ギャラリー河原町
中京区河原町二条上ル
島津退京協
写真部展
231 6249
コバルトブルーの会
燦の会展
四明会
院展日本画常設展(貸画廊受付中)
染めと織
りのきも
のin祇園
第6回いのばんば展
(日本電池OB)
第20回中美会展
1F 花岡伸宏展
第14回 じゅうじゅん展
美術遊歩 植葉香澄(陶)× 染谷聡(漆)展
石岡広展(染)
左京区丸太町東大路東入ル 771-1011 2F 北川安希子
工芸とくらし展 井川健・片山亜紀・下條華子・畑中篤
貸 ギャラリー佐野
221 2767
ボースン婦人服
展示会
第3回 グループ遊遊会展
岡田真希人展(絵画)→11/7
吉田真紀子展(銅版画)→11/7
加藤美之助展
美術遊歩(日本画)
関西書票展
日曜
中京区寺町蛸薬師西北角
四季彩会展
国広富之 新作展
221 3955
貸 企 ギャラリー恵風
昭和美術会
京都支部小品展
京都芸大130周年事業協賛 翟健群水墨画展(火曜休廊)
貸 ギャラリー祇園小舎 早川勝二
東山区四条通縄手東入 551 3828 切り絵展
貸 ギ ャ ラ リ ー 吉 象 堂 街道展
中京区三条柳馬場東
スペインフラメンコ画
(松本祐佳)
常設展
212 8345
貸 ギャラリーカト
岸田淑子イラスト展
児童書原画と花展(松本祐佳)
「ラジオ塔は知っている―2、どこから来たのわたしたち」
221 0979
→11/21
青砥会展(日本画)
宮代明
モナコ・パリスケッチ展
下京区河原町松原上ル 351 7267
中京区蛸薬師高倉西
洋服とアクセサリー展
廣瀬光美
貸ギャラリー受付中
525 1717
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
会 場 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
貸ギャラリー受付中
貸 企 ギャラリー三条
中京区三条小橋西入
221 3341
企 ぎゃらりぃ思文閣
東山区古門前大和大路東
武谷大介(油彩)
761 0001
常設展
企 ギャラリー白川
東山安井東一筋目南
貸 ギ ャ ラ リ ー 翔
左京区北山通下鴨中通東
片山雅史展 −螺旋風景+作曲池田明子
(月曜休廊)
532 2616
724 8154
川端英一
御器楽音 陶展
Glass&Studio
Ueno&UNO703K
貸 企 ギ ャ ラ リ ー 16 藤原勝彦展(ビデオインスタレーション)
(月曜休廊)
山本あつ子・近藤あかね
陶二人展
山本桂右
新作展
彩の器たち
久谷伊豆蔵夫婦展
人長果月展(インタラクティブビデオインスタレーション)
美術遊歩(月曜休廊)
東山区三条通白川橋西入上ル 751 9238
游季会 日本画三人展
painting in
question(平面)
企 ギ ャ ラ リ ー 創
常設展(伊藤若冲・鴨居玲・熊谷守一・白穏慧鶴・舟越保武・高山辰雄 他)(水曜定休)
貸 ギャラリー象鯨
貸ギャラリー受付中
中京区河原町御池上ル
251 0522
中京区姉小路柳馬場東 253 0738
貸 ギャラリー高倉通
企 ギャラリー鉄齋堂
東山区新門前東山西
531 6164
常設展(6日休廊)
企 貸 ギャラリー知(とも)
企 ギャラリーなかむら
211 1253
room1a 島田泉(平面)
貸 企 ギャラリーはねうさぎ
room2
東山区神宮道三条東入 761-9606
佐川好弘
(立体)
room4 霜倉妙(映像)
北区北野上白梅町63
創元会京都支部展
村田匠也陶展
竹内佳緒里(平面)
奥村香織(平面)
青野卓司(インスタレーション)(月曜休廊)
1F たくまたえこ
中京区寺町三条上ル 231-3702 2F
稲田早紀(平面)
野口琢郎
縄文波三人展(樽門豊、
川口久彬、大塚楯征)
柴田純生(立体)(月曜休廊)
松山祐子(立体)
池端邦輔展(油彩)
行く、動く、力の10人展
丸木位里・俊小品展
岩田百子・野本久子展
企 ギャラリー美楽堂
東山区神宮道三条上ル
杉浦康司彫塑展
六村眞規子(テキスタイル)
久保田諸織(漆)
白崎信子ガラス作品常設展
461 0427
貸 企 ギャラリーヒルゲート
「生と死
の幻想」
彫刻展
美術遊歩 佐野賢展(彫刻)
(月曜休廊)
日月会
企 ギャラリー白梅園
村井宏光
「ハガキ絵展」
「六面体」広島市立大学大学院彫刻展
とだまきこ(立体)
丹紅光(平面)
日本画常設展
761 9710
− −
11
→11/6
常設展(28・29日休廊)
美術遊歩 松本ヒデオ展(陶芸)(月曜休廊)
231 6632
企 貸 ギャラリー中井
中京区木屋町三条上る
belne+ヨシカワゴエモン
二人展
「マヒルノユメ in KYOTO」
美術遊歩 没後30年 猪原大華作品展
常設展(月曜休廊)
中京区寺町通丸太町東入ル南側 585 4160
中京区姉小路河原町東
木の仕事
かつみゆきお
雅心会展
中京区高倉姉小路下ル東片町620 221 3390
→11/14
美術遊歩Ⅱ、芸大から
の光・現在から未来へ
→11/7
→11/14
日曜
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
会 場 大谷敏子展
貸 企
ギャラリーマロニエ
4F
河原町四条上ル東側
221 0117
上野彰子展(平面)
3F (コラージュ)
5F
大谷一生展
(絵画)
井田彪展
(立体)
blue展(総合)
久世建二展(立体)(月曜休廊)
ななかまど展
貸 ギ ャ ラ リ ー み す や (クロスス
テッチ)
中京区三条河原町西入 211 5997
金曜会(日本画)
企 貸 ギ ャ ラ リ ー 唯
企 ギャラリー洛中洛外
山 科 区 清 水 焼 団 地 内 595 5450
陶芸作品
常設展示
左京区岡崎神宮道東側 752-0348
福岡さゆり(陶立体)
室田泉展(染色)(月曜休廊)
精華大学建築デザイン展
高友会(日本画)
ひまわり会(絵画)
辵璽林(書)
装展・秋(月曜休廊) 風間紀子(オリジナルウェア)、アトリエ・マニス(服・バック)
、
IZOOMI(フェルトのバック・マフラー)、山田祐子(ジュエリー)
清水団地プレ50周年記念展
企 貸 ギャラリー龍馬
陶芸作品 常設展示
“龍馬と酢屋”常設展(水曜日休廊 11:00∼17:00)
河 原 町 三 条 下 ル 東 入 211 7700
企 ギャルリー正観堂
染・吉引ありさ展
東山区切通新門前上ル 533 4110
染・井隼慶人展
刻線の魔術・色彩の交響
北川健次作品展
11/7
企 ギ ャ ル リ ー 宮 脇 「目隠しされたロレンツォ・ロットが語る12の作り話」
エクトール・ソニエ版画展(月曜休廊) →
(月曜休廊)
中 京 区 寺 町 二 条 上 ル 231 2321
村井宏二・由美子 絵画二人展「静謐な日々の中で」(ミクストメディア絵画と鉛筆絵画)(4、18、25日休廊)
企 ギャラリー百音(もね)
左京区岡崎神宮道東側 708-2138
貸 ギャリエヤマシタ
グループ0
1F (サイファ)書展
中京区寺町三条上ル 231 6505 2F
京都日曜画家
協会秋季展
貸 企 京都ギャラリー
水墨画
同好会
墨翠会水墨画展
轡田希光書の作品展
松味利郎絵画展
第25回日本画土筆の会
第13回ジョイ展
金曜会木版画展
雅堂会・秋の木版画展
4人展+α
ホルスト・A・フリードリッヒ写真展
I m One! 21st Century Mods
中京区烏丸通錦上ル東側9F 257 5435
企 京都東急ホテルギャラリー kazahana 澄虹書道
教室展
今尾栄仁個展−夢のほとり−
下京区堀川通五条下ル 341 2646
貸 企 京都万華鏡ミュージアムアートスペース
中京区姉小路東洞院東入 254 7902
I氏賞受賞作品展
杉浦慶太写真展
万華鏡ファンタジー
あーとてぃーちゃー展
貸 企 京町家ギャラリー桂風
下京区仏光寺高倉東
361 4146
日曜
貸 企 江寿コンテンポラリ
中 京 区 丸 太 町 寺 町 西 256 4707
美術遊歩 井田照一展 気化と凝固(会期中12:00∼19:00、月曜休廊)
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会 場 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐㊊火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐月 火 水 木 金 土㊐
美術遊歩 町
画
廊 早川純子
岩国英子陶展
山田史生油彩展
大黒浩子展
貸 企 堺
原画展
橋本明子日本画展
中 京 区 堺 町 御 池 下 ル 213 3636
貸 里
見
有
清
堂
9月より予約受付
中 京 区 堺 町 三 条 上 ル 221 5423
企 三 条 祗 園 画 廊
中京区河原町三条東
企 蔵
丘
洞
画
中京区御池寺町東入
廊
255 2232
企 ニ ュ ー ト ロ ン
中京区三条烏丸西入
企 大
211 4588
雅
堂
東大路通祗園上ル
企 梅
軒
常設展
255 3335
541 7388
画
中京区烏丸四条上ル
常設展・お愉しみ棚コーナー(日・祝休廊)
山下ジュンコ展(平面)
中京区三条富小路上ル
企 貸 ヴォイス・ギャラリー
南区東九条西岩本町10 585 8458
pfs
w
企 星
季節のおはがき“秋” 年賀はがき特集
岡山愛美展「光の気配」
JIRO×かなもりゆうこ二人展
現代美術二等兵 駄美術展「嗚呼 改造彫刻ヴィーナス」
唐仁原希 個展(絵画)
野
企 前
田
画
廊
771 3670
画
群像の楽しみ方
(10 /3、10 /4休廊)
廊
本
松
栄
中京区寺町夷川上
企 村
田
堂
美術遊歩 京都画壇巨匠展
212 0626
画
左京区松ヶ崎泉川町18 4
明治・大正・昭和名作発掘展
日本画・洋画常設展
左 京 区 下 鴨 本 町 27 781 2510
企 松
廊
常設展
703 8960
貸 企 山 総 美 術
山 総
常設展
岡崎平安神宮道 751 6333 シュマン
貸 ヤマモトギャラリー
中京区姉小路寺町東入
貸 龍
枝
堂
中京区寺町二条上ル
231 2341
画
廊
252 4120
→11/3
→11/3
武藤順九の宇宙(ポルタ開業30年特別企画)
365 7519
東山区神宮道三条上ル
→11/14
日本画・洋画常設展(日曜祭日休廊)
企 貸 ポルタギャラリー華
下京区京都駅前地下街
益村千鶴展(平面)
常設展 ∼コンテンポラリーアート∼
廊
253 0625
金理有展(陶立体)
e・g・g・o 0018
笹田靖人−永遠の命−展
221 3510
企 美術はがきギャラリー便利堂
来野あぢさ展(月曜休廊)
樋上千哲作品展
(ろう染)
貸画廊受付中
貸画廊受付中
一游会
書展
発行:京都画廊連合会 京都市中京区高倉三条上ル 京都府京都文化博物館内(☎222−0895)
〔京都画廊連合会ニュースの購読予約受付中〕1年間¥2,000円です。毎月末にお手許に届けられます。申込みは星野画廊(☎771−3670)まで振込用紙をご請求ください。
http://www.kyoto-art.net/
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