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佐賀県農業白書
平成24年度
佐賀県農業の動き
佐
賀
県
2
平成24年度 佐賀県農業の動き
( 概 要 編 )
3
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
4
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
5
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
6
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7
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
8
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9
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Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
10
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Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
11
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Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
12
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Copyright 2013 Saga Prefecture. All Rights Reserved.
13
平成24年度 佐賀県農業の動き
( 本 編 )
14
目
次
Ⅰ
佐賀県農業の位置づけ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
Ⅱ
佐賀県農業の現状
Ⅲ
「佐賀県『食』と『農』の振興計画 2011」の実施状況
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
[施策の展開方向] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
[成果指標の達成状況] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
1
消費者から選ばれる農産物づくりとそれを支える人づくり
(1)安全・安心で品質が優れた農産物づくり
①米・麦・大豆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
②野菜 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
③果樹 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
④花き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
⑤特産
ⅰ茶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43
ⅱ葉たばこ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45
⑥畜産
ⅰ家畜防疫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47
ⅱ肉用牛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49
ⅲ酪農・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
ⅳ養豚・養鶏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
⑦安全・安心な農産物の生産システムの推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
(2)新品種・新技術の開発・普及・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 58
(3)意欲ある農業者等の経営力強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
(4)新規就農者の確保・育成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66
(5)農業生産を支える生産基盤づくり
①農地の効率的な利用による優良農地の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
②生産基盤の整備と維持保全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72
③農地等の防災・保全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76
2
県産農産物のブランド力の向上と販路の拡大
(1)県産農産物のブランド力の向上と有利販売 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78
(2)県産農産物の輸出促進
3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 81
環境保全型・省資源型農業の展開
(1)環境保全型・省資源型農業の取組拡大・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 83
15
4
元気な農村づくり
(1)豊かな地域資源の活用等による農村の活性化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 87
(2)快適で安全・安心な農村づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90
(3)中山間地域農業対策の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
94
「食」と「農」の絆の輪の拡大
(1)食農学習の輪の拡大 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 97
(2)地産地消の輪の拡大 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99
(3)都市農村交流の輪の拡大 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 102
(4)取組相互の連携の輪づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104
Ⅳ
地域特性を活かした地域農業の展開方向
1
佐城・神埼地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 106
2
鳥栖・三養基地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 114
3
唐津・東松浦地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 116
4
伊万里・西松浦地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 120
5
武雄・杵島地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 123
6
鹿島・藤津地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 127
Ⅴ
参考指標等
1
農業生産
(1) 作付面積・飼養頭羽数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 130
(2) 生産量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 131
(3) 農業産出額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132
2
食料自給率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132
この佐賀県農業白書は、さがの食と農を盛んにする県民条例(平成
17 年佐賀県条例第 52 号)第 28 条の規定に基づき、平成 24 年度にお
ける「佐賀県『食』と『農』の振興計画 2011」の事業の実施状況等に
ついて公表するものです。
16
Ⅰ
佐賀県農業の位置づけ
1
土地面積に占める耕地面積の割合
平成 24 年の耕地面積は 54,000ha で、県の総
面積の 22.1%を占めており、全国より約 10 ポ
イント高くなっています。
土地面積の推移
佐賀県(ha)
区分
総面積 耕地面積
2
全国(千ha)
総面積
耕地面積
平成2
243,876
68,100
37,774
5,243
平成7
243,899
61,800
37,783
5,038
平成12 243,923
58,200
37,787
4,830
平成17 243,958
56,000
37,791
4,692
平成22 243,965
54,500
37,795
4,593
平成23 243,965
54,200
37,795
4,561
平成24 243,965
54,000
37,796
4,549
県内総生産に占める農業生産の割合
平成 22 年の県内総生産は、28,676 億円で、
前年から 5.6%増加しました。
その中で、農業部門は、生産資材等が高騰し
たことなどにより、前年から 4.2%減少し、546
億円となりました。
また、県内総生産に占める農業部門の割合は
1.9%となり、前年から 0.2 ポイント低下しま
した。
県(国)内総生産の推移
佐賀県(億円)
区分
総生産
農業
全国(百億円)
総生産
農業
平成2
23,775
1,173
44,012
838
平成7
28,725
1,053
49,692
719
平成12
30,007
808
50,299
682
平成17
29,377
664
50,390
513
平成21
27,157
570
47,114
452
平成22
28,676
546
48,177
466
県内総生産:県内にある事業所の生産活動によって生み出された生産物の総額から、中間投入額(物的経費)を差し
引いたもの。農業関係の類似の統計として農業産出額があるが、農業産出額は農家庭先販売価格(各種
奨励補助金等を加えたもの)に数量を乗じたものの総和であり、物的経費を含む点で異なる。
17
3
総世帯数に占める総農家数の割合
総世帯数は増加傾向にあり、平成 22 年は
294,854 戸と、前回農林業センサスが実施され
た平成 17 年に比べ 7,423 戸増加しました。
一方、総農家数は、平成 22 年から集計の方
法が見直されたことなどから大きく減少し、平
成 22 年は 25,108 戸と平成 17 年に比べ 12,811
戸減少しました。
この結果、総世帯数に占める総農家数の割合
は 8.5%となり、平成 17 年に比べ 4.7 ポイント
減少しました。
世帯数の推移
区分
4
佐賀県(戸)
全国(千戸)
総世帯数 総農家数 総世帯数 総農家数
平成2
251,225
50,296
41,036
3,835
平成7
267,862
44,862
44,108
3,444
平成12
278,306
41,135
47,063
3,120
平成17
287,431
37,919
49,566
2,848
平成22
294,854
25,108
51,952
2,528
総人口に占める農家人口の割合
総 人 口 は 減 少 傾 向 に あ り 、 平 成 17 年 は
30
866,369 人と、平成 12 年に比べ 10,285 人減少
%
総人口に占める農家人口の割合
佐賀県
しました。
全国
25
また、農家人口は農家数の減少などから
24.4
24,681 人減少し、142,606 人となっています。
20
21.3
この結果、総人口に占める農家人口の割合は
19.1
16.5%で、前年に比べ 2.6 ポイント減少しまし
15
16.5
た。
10
人口の推移
区分
11.2
9.6
佐賀県(人)
全国(千人)
総人口
農家人口
総人口
農家人口
平成2
877,851
214,486
123,611
13,878
平成7
884,316
188,156
125,570
12,037
平成12 876,654
167,287
126,926
10,467
平成17 866,369
142,606
127,768
8,370
5
8.2
6.6
0
平成2
平成7
平成12
資料:総務省「国勢調査」、「人口推計」
県統計調査課「佐賀県人口移動調査報告書」
農林水産省「農林業センサス」
*平成 22 年の農業センサスにおける農家人口は
未公表
18
平成17
5
就業者総数に占める農業部門の割合
就業者総数に占める農業部門の割合
%
就業者総数は減少傾向にあり、平成 17 年で
16
は 423,379 人と、平成 12 年に比べ 8,078 人減
佐賀県
全国
14
少しました。
また、就業者総数のうち、農業部門の占める
12
割合は 9.8%で、平成 12 年に比べ 0.4 ポイント
13.5
11.2
10
減少しましたが、全国と比べると 2 倍以上の高
10.2
9.8
4.5
4.4
平成12
平成17
8
い割合となっています。
6
6.4
就業者数の推移
佐賀県(人)
全国(万人)
区分
就業者数 うち農業 就業者数 うち農業
平成2
426,775
57,540
6,168
392
平成7
443,037
49,676
6,414
343
平成12 431,457
43,948
6,298
285
平成17 423,379
41,496
6,151
270
5.3
4
2
0
平成2
平成7
資料:総務省「国勢調査」
19
Ⅱ
佐賀県農業の現状
1
農業経営体
(1)農業経営体数
(経営体)
平成 22 年の農業経営体数は 19,789 経営体で、
前回農林業センサスが行われた平成 17 年から
12,314 経営体(38.4%)減少しました。
内訳をみると、家族経営以外の経営体は、前回
から 279 経営体(35.4%)増加し 1,067 経営体と
なっていますが、家族経営は前回から 12,314 経営
体(38.4%)減少し 19,784 経営体となっています。
これは、平成 19 年の品目横断的経営安定対策
(現在は水田経営所得安定対策)の導入を契機と
して集落営農組織の設立が進んだ一方、集落営農
組織の構成農家は経営体として計上されない(注)
ことや、高齢化等により離農する農家などがあっ
資料:農林水産省「農林業センサス」
たためと考えられます。
注:集落営農組織の構成農家であっても、集落営農組織で生産・販売を行っている米等以外に、個人で野菜や畜産などの
生産・販売を行っていれば経営体として計上されます。
農業経営体:農産物の生産を行うか又は委託を受けて農作業を行い、生産又は作業に係る面積・頭数
が、次の規定のいずれかに該当する事業を行う者をいう。
(1) 経営耕地面積が 30a以上の規模の農業
(2) 農作物の作付面積又は栽培面積、家畜の飼養頭羽数又は出荷羽数、その他の事業の
規模が次の農林業経営体の外形基準以上の農業
①露地野菜作付面積 15a
②施設野菜栽培面積 350 ㎡
③果樹栽培面積 10a
④露地花き栽培面積 10a
⑤施設花き栽培面積 250 ㎡
⑥搾乳牛飼養頭数 1頭
⑦肥育牛飼養頭数 1頭
⑧豚飼養頭数 15 頭
⑨採卵鶏飼養羽数 150 羽
⑩ブロイラー年間出荷羽数 1,000 羽
⑪その他 調査期日前 1 年間における農業生産物の総販売額 50 万円に相当する事業
の規模
(3) 農作業の受託の事業
20
(2)経営耕地面積規模別経営体数
経営耕地面積規模別にみると、平成 22 年では、前回センサスが行われた平成 17 年と比較し、0.3ha
未満の層では増加したものの、0.3ha~10ha 未満の層で経営体数が減少しました。
一方、10~20ha の層は 96 経営体増加し 189 経営体、20ha 以上の層は 421 経営体増加し 431 経営体と
なりました。
これは、比較的規模の小さい農家が集落営農組織に参加し、経営体として計上されなくなった一方、
個別大規模農家や集落営農組織への農地の集積などにより大規模化が進展したことなどによるものと
考えられます。
資料:農林水産省「農林業センサス」
(平成 22 年は概数値)
資料:農林水産省「農林業センサス」
(3)農産物販売金額規模別経営体数
農業経営体数を農産物販売金額規模別にみると、平成 22 年では、前回センサスが行われた平成 17 年
と比較し、販売金額3千万円未満のすべての層で減少したものの、3千万円~5千万円の層では 122 経
営体増加し 336 経営体、5千万円~1億円の層では 76 経営体増加し 230 経営体、1億円以上の層では
40 経営体増加し 151 経営体となりました。
これは、比較的販売金額の小さい経営体が集落営農組織への参加や離農などにより減少する一方、大
規模化の進展や集落営農組織の設立などにより経営体当たりの販売金額が増加したことによるものと
考えられます。
資料:農林水産省「農林業センサス」
(平成 22 年は概数値)
資料:農林水産省「農林業センサス」
21
2
農家数
(1) 総農家・専兼業別農家数
平成 22 年の総農家数は、集落営農組織の
構成農家は農家として計上されない(注)こと
や、高齢化等により離農する農家があったこ
となどから、前回センサスが行われた平成
17 年から大幅に減少し、25,108 戸となって
います。
専兼業別にみると、
専業農家率が 18.8%、
兼 業 農 家 率 が 54.8 % 、 自 給 的 農 家 率 が
26.4%となっており、平成 17 年に比べ、兼
業農家が占める割合が大きく減少していま
す。
注:集落営農組織の構成農家であっても、集落営農組織で生産・販売を行っている米等以外に、個人で野菜や
畜産などの生産・販売を行っていれば農家として計上されます。
(2) 主副業別農家数
平成 22 年の販売農家数は 18,480 戸となっ
ています。
主副業別の構成比をみると、主業農家が
32.9%、準主業農家が 24.0%、副業的農家
が 43.1%となっています。
農家:経営耕地面積が 10a以上又は過去 1 年間の農産物販売金額が 15 万円以上の世帯
専業農家:世帯員中に兼業従事者が一人もいない農家
兼業農家:世帯員中に兼業従事者が一人以上いる農家。第 1 種兼業農家は自営農業を主とする農家で、第 2 種兼業
農家は自営農業を従とする農家
自給的農家:耕地面積が 30a未満かつ過去 1 年間の農産物販売金額が 50 万円未満の農家
販売農家:経営耕地面積が 30a以上又は過去 1 年間の農産物販売金額が 50 万円以上の農家
主業農家:農業所得が主で、65 歳未満の農業従事 60 日以上の者がいる農家
準主業農家:農外所得が主で、65 歳未満の農業従事 60 日以上の者がいる農家
副業的農家:65 歳未満の農業従事 60 日以上の者がいない農家
22
3
農業従事者
(1) 農業就業人口
平成 22 年の農業就業人口は 33,827 人となりま
した。
年齢別にみると、65 歳以上の割合が増加傾向に
あり、平成 22 年では 54.7%となっています。
(2) 基幹的農業従事者
平成 22 年の基幹的農業従事者数は 27,648 人で、
平成 17 年に比べ 15.2%減少しています。
年齢別でみると、65 歳以上の割合が農業就業人
口と同じく年々増加しており、平成 22 年では
53.4%となっています。
また、年齢構成をみると、全体的に高齢者側に
シフトしています。
平成 17 年以前は、
「75~79 歳」の層に 80 歳以上を含む。
農業就業人口:15 歳以上の農家世帯員のうち、
「農業のみに従事した世帯員」及び「農業と兼業の双方に従事したが、
農業の従事日数の方が多い世帯員」
基幹的農業従事者:農業就業人口のうち、普段の主な状態が農業に従事していた者
23
4
耕地
(1) 耕地面積
平成 24 年の耕地面積は、宅地等への転用や耕
作放棄などにより、前年に比べ 200ha 減少し、
54,000ha となっています。
耕地種類別の面積割合をみると、田の割合が
80.7%と、全国(54.3%)に比べ高くなっていま
す。
(2) 作付延べ面積
平成 23 年の作付延べ面積は、前年に比べ 100ha
増加し、71,800ha となっています。
これは、戸別所得補償モデル対策(現 経営所得
安定対策)の開始に伴い、水稲の作付面積は減少し
たものの、大豆や飼肥料作物等の戦略作物の作付面
積が増加したためです。
耕地利用率は、132.5%となり、26 年連続で全国
一(全国平均 91.9%)となっています。
(3) 耕作放棄地
平成 22 年の耕作放棄地面積
(土地持ち非農
家を含む)は 4,777ha で、平成 17 年に比べ
7.2%増加しています。
平成 2
平成 7
平成 12
耕地利用率:耕地面積を 100 とした作付延べ面積の割合(作付延べ面積/耕地面積×100)
耕作放棄地:過去 1 年以上作付けをせず、ここ数年の間に再び耕作する考えのない耕地
24
平成 17
平成 22
5
農家経済
(1) 販売農家
平成 23 年の販売農家一戸当たりの総所得は 501 万
円で、その内訳は、農業所得が 164 万円、農業生産
関連事業所得が 4 千円、農外所得が 212 万円、年金
等収入が 127 万円となっています。
また、農業依存度は 43.4%となっています。
なお、平成 16 年から農業以外の収支は、農業経営主夫婦
及び年間 60 日以上自営農業に従事する世帯員に限定した
調査が行われることとなったため、平成 15 年以前の数値と
の差が生じています。
(2) 主業農家
平成 23 年の主業農家一戸当たりの農業所得は 472
万円で、農業生産関連事業所得、農外所得、年金等
収入を加えた総所得は 621 万円となっています。
また、農業依存度は 90.8%と、販売農家一戸当た
り(43.4%)に比べ、高い数値になっています。
なお、平成 16 年から農業以外の収支は、農業経営主夫婦
及び年間 60 日以上自営農業に従事する世帯員に限定した
調査が行われることとなったため、平成 15 年以前の数値と
の差が生じています。
農業所得=農業粗収益(総収益額)-農業経営費(農業粗収益をあげるために要した経費)
農業生産関連事業所得=農業生産関連事業収入-農業生産関連事業支出 ※平成 16 年から設けられた区分
農外所得=農外収入(農業・農業生産関連事業以外の事業による収入)-農外支出(農外収入をあげるために要した経費)
総所得=農業所得+農業生産関連事業所得+農外所得+年金等収入
農業依存度=農業所得/(農業所得+農業生産関連事業所得+農外所得)×100
25
6
農業生産
(1) 農業産出額
平成 23 年の農業産出額は 1,243 億円で、
前年に比べ 40 億円(3.2%)増加しました。
この要因としては、米の生産量の増加と価
格の上昇、みかん、日本なし、しらぬい等の
生産量が、猛暑の影響で減少した前年に比べ
増加したことなどによるものです。
①平成19年から、これまでの市町村を単位とした推計をやめ、都道府県を単位とした推計に改められたため、
都道府県内の市町村間で取引された中間生産物については、産出額に計上されていない。
②平成19年から、水田経営所得安定対策の導入により、これまで麦類、大豆等の産出額に含まれていた交付金
の一部が、過去の生産実績に対する交付金として経営体に一括して交付されることとなったため、当該作物の
産出額として計上されていない。
(2) 農業産出額品目別順位
農業産出額の品目別順位をみると、1 位は、生産量、価
格ともに上昇した米で 301 億円(構成比 24.2%)
、2 位は
肉用牛で 137 億円(同 11.0%)
、3 位はみかんで 115 億円
(同 9.3%)、4 位はたまねぎで 94 億円(同 7.6%)
、5 位
はいちごで 89 億円(同 7.2%)となっています。
(3) 生産農業所得
平成 23 年の生産農業所得は 497 億円で、前年に
比べ 18 億円(3.5%)減少しました。
これは、農業産出額が増加した一方で、光熱動力
費や飼料代等の農業資材の価格が上昇したことな
どにより、
経費が増加したことなどによるものです。
農業産出額:
(品目別農産物生産数量×品目別農家庭先販売価格)の総和。ただし、生産数量は再び農業に投入され
る種子、飼料等の中間生産物の数量を除く。また、農家庭先販売価格は各種奨励補助金等を加えた価格。
生産農業所得:農業産出額から物的経費と間接税を控除し、経常補助金等を加えたもの
26
7
食料自給率
平成 23 年のカロリーベースの食料自給率(概算値)
は、米や麦類等の生産量が増加したことなどから、前
年を上回る 99%となり、全国7位となりました。
また、平成 23 年の本県の食料供給力を品目別にみ
ると、米 261.3%、麦 179.3%、大豆 365.7%、たま
ねぎ 1,629.9%、みかん 996.9%、いちご 890.4%な
どとなっており、本県農業は、消費地に多彩な食料を
(概算値)
供給するという重要な役割を担っています。
○参考:都道府県別自給率 1~6 位
1 位:北海道、2 位:秋田県、3 位:山形県
4 位:青森県、5 位:岩手県、6 位:新潟県
資料:農林水産省
○佐賀県の食料供給力(平成 23 年)
資料:県農林水産商工本部 企画・経営グループ
注)豚肉については、H22 年から出荷頭数のデータが未公表となったことから項目から削除
食料自給率:国内の食料消費について、国産でどの程度賄えているかを示す指標。重量ベース、カロリーベース、
生産額ベースの 3 種類の計算方法があるが、品目別の自給率を算定する際に重量ベースが用いられ、
食料全体の自給率を算定する際にはカロリーベース、生産額ベースが用いられる。
なお、都道府県別食料自給率は、
「食料需給表」
、
「作物統計」
、
「生産農業所得統計」等を基に農林水
産省で試算された数値。
食料供給力:本県農産物の他県への供給力を、県内需要量を基準として重量ベースで試算した数値
品目別供給力
(重量ベース)
=
品目別県内生産量
品目別県内需要量
× 100
・品目別県内生産量:H21農林水産省作物統計等
・品目別県内需要量:1人当たり消費量(H21農林水産省食料需給表)×佐賀県総人口(853千人)
27
8
参考
順位
区分
単位
佐賀
九州
備考
全国
全国
農業経営体数
九州
平成22年2月1日
農林業センサス
経営体
19,789
246,014
1,679,031
40
7
総農家数
戸
25,108
363,232
2,527,948
45
7
〃
主業農家数
〃
6,077
69,660
359,896
25
6
〃
農業就業人口
人
33,830
405,546
2,606,476
34
7
〃
基幹的農業従事者数
〃
27,648
338,460
2,051,437
35
7
〃
耕地面積
ha
54,000
554,300
4,549,000
28
6
田面積
〃
43,600
321,900
2,469,000
22
3
〃
畑面積
〃
10,400
232,500
2,080,000
33
7
〃
食料自給率
%
39
7
1
総所得
(一戸当たり)
千円
5,009
4,266
4,633
-
2 平成23年農業経営統計調査
農業所得
(一戸当たり)
〃
1,635
1,443
1,196
-
3
〃
農業依存度
%
43.4
52.8
42.6
-
6
〃
農業産出額
億円
1,243
16,227
83,462
26
7 平成23年生産農業所得統計
米
〃
301
2,082
18,536
25
4
〃
果実
〃
171
1,223
7,430
12
3
〃
野菜
〃
338
4,104
21,343
23
6
〃
畜産
〃
309
6,428
26,306
26
7
〃
生産農業所得
〃
497
4,901
27,595
21
5
〃
99 (概算値)
-
平成24年耕地面積
統計調査
農林水産省試算値
(H23:カロリーベース)
注1:主業農家数、農業就業人口、基幹的農業従事者数、総所得、農業所得、農業依存度は販売農家を
対象としている。
注2:農林業センサス(H22)より、経営体数や総農家数については、平成19年の品目横断的経営安定対策の導入を
契機として集落営農組織の設立が進んだ一方、集落営農組織の構成農家は経営体として計上されないように
なったことから、過去年次との単純比較はできない。
28
Ⅲ
「佐賀県『食』と『農』の振興計画 2011」の実施状況
[施策の展開方向]
施 策
推進項目
(1)安全・安心で品質が優れた
農産物づくり
(2)新品種・新技術の開発・普及
1 消費者から選ばれる
農産物づくりとそれを
支える人づくり
魅
力
と
活
力
あ
ふ
れ
る
佐
賀
県
農
業
・
農
村
の
実
現
(3)意欲ある農業者等の経営力
強化
(4)新規就農者の確保・育成
(5)農業生産を支える生産基盤
づくり
Ⅰ 魅力ある農業
の確立
2 県産農産物のブランド力
の向上と販路の拡大
(1)県産農産物のブランド力の
向上と有利販売
(2)県産農産物の輸出促進
3 環境保全型・省資源型
農業の展開
(1)環境保全型・省資源型農業
の取組拡大
(1)豊かな地域資源の活用等に
よる農村の活性化
Ⅱ 活力あふれる
農村の形成
4 元気な農村づくり
(2)快適で安全・安心な農村づくり
(3)中山間地域農業対策の推進
(1)食農学習の輪の拡大
Ⅲ 農業・農村への
理解の醸成
(2)地産地消の輪の拡大
5 「食」と「農」の絆の
輪の拡大
(3)都市農村交流の輪の拡大
(4)取組相互の連携の輪づくり
29
成果指標の達成状況
施策の展開⽅向
消費者から選ばれる農産
物づくりとそれを⽀える
項
⽬
単位
基準年
(H21)
さがびよりの⽶の⾷味ランキングの評価
ー
特A
⼩⻨の品質ランクAの割合
%
99.9
⼤⾖不耕起播種栽培⾯積
ha
160
野菜の作付⾯積
ha
6,076
いちご新品種の登録出願件数
件
0
⾼品質みかん「さが美⼈」の⽣産割合
%
19
主要花きの1⼾当たり施設栽培⾯積
a
かぶせ茶の⽣産割合
*注1)
実
(H23)
特A
81.1
256
6,178
(H24)
特A
99.2
322
今後公表
績
(H25)
(H26)
(H27)
中間年
⽬標年
(H27)
(H32)
特A
特A
100
100
900
1,800
6,200
6,400
0
0
2
3
20
23
30
35
29
33
33
31
33
%
32
37
37
40
45
10a当たり収量(葉たばこ)
kg
218
189
234
240
250
悪性家畜伝染病発⽣件数
件
0
佐賀⽜の出荷頭数の増加
*
*
0
0
6,668
7,221
頭
6,211
*
(+7%)
(+16%)
0
0
基準年から
基準年から
6.5%増
10%増
⼈づくり
⿊⽑和種の肥育素⽜県内⽣産頭数
頭
6,802
*
6,486
6,305
7,500
9,000
(21項⽬23指標)
経産⽜1頭当たりの搾乳量
kg
7,347
*
7,175
7,337
7,700
8,300
⾁豚上物率
%
55
*
50.9
49.3
60
61
新たに農業法⼈に移⾏する農業経営体数
経営体
ー
5
7
20
40
組織
10
26
30
67
107
新規就農者数
⼈
114
151
186
140
140
農⽤地区域内の確保すべき農地⾯積
ha
54,600
54,500
調査中
54,800
55,000
⽣産性を⾼めるための農業⽣産基盤の整備⾯積(累計)
ha
5,660
7,330
8,140
8,830
9,760
クリークの護岸整備
km
750
757
776
914
1,277
(整備率)
%
50
0.0
52
61
85
ha
12,552
13,060
13,635
13,309
13,818
%
81
84
88
86
89
農産物の新たなプレミアムブランドの創出(累計)
件
0
0
2
2
4
(2項⽬2指標)
海外における県産農産物の新規取扱店数(累計)
件
43
57
69
61
76
環境保全型・省資源型農
環境保全型農業に新たに取り組む農家数
⼾/年
237
328
512
250
250
%
35
46
56
80
80以上
4以上
4以上
経営の複合化等に新たに取り組む集落営農組織数
⽤排⽔施設の整備により保全される農⽤地⾯積
(機能が回復した⽔⽥⾯積の割合)
県産農産物のブランド⼒
注2)
の向上と有利販売
業の取組拡⼤
(2項⽬2指標)
施設園芸における脱⽯油・省⽯油型機械・装置の普及割合
新たに農業経営の多⾓化に取り組んだ事例
海岸堤防の整備率
危険なため池の整備箇所数
(整備率)
8
74
77
81
86
箇所
791
804
811
834
866
75
69.7
70.0
73
45
47
48
47
47
%
36
38
39
38
38
集落内道路の整備延⻑
km
189
192
192
193
196
集落内⽔路の整備延⻑
km
172
173
173
178
187
県の汚⽔処理⼈⼝普及率(集落排⽔、公共下⽔、合併浄化槽)
%
71.3
75.6
76.9
83
89
集落が末端の農業⽤⽤排⽔路等の整備に取り組む⾯積
ha
ー
9,793
12,446
10,000
10,000
(整備率)
ha
8,210
8,224
8,275
百万円
186
157
129
⾷と農に関する積極型消費者の割合
%
15
18
15
25
25以上
県産農産物の愛⽤度
%
62
63
68
65以上
65以上
件
18
16
15
25
30
箇所
75
85
86
85
100
イノシシによる農作物被害⾦額
(4項⽬4指標)
11
62
69
中⼭間地域等直接⽀払制度への取組⾯積
の拡⼤
ー
%
%
元気な農村づくり
「⾷」と「農」の絆の輪
件/年
箇所
地すべり危険地域の対策⼯事箇所数
(10項⽬12指標)
*
旅館・ホテルと観光農園等が連携した取組数
観光農園、市⺠農園、オーナー園、農産加⼯体験施設の箇所数
注1)基準年の*を付した指標は、平成22年を基準年としたことを⽰す。
注2)平成18~22年の5か年間の平均
30
8,200
8,200
100以下
100以下
1
消費者から選ばれる農産物づくりとそれを支える人づくり
(1) 安全・安心で品質が優れた農産物づくり
①米・麦・大豆
展開方向
○消費者・実需者から選ばれる米・麦・大豆づくりの推進
○担い手の経営基盤の強化と効率的で安定的な生産体制の確立
○県産米・麦・大豆の需要拡大の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
(作柄)
◯
平成 24 年産米の作付面積は、前年産と同じ 26,600ha となりました。
作柄は、登熟期の天候には恵まれたものの、ヒヨクモチ以外の品種では分けつ期の日照不足
等により必要な茎数が確保できず、籾数が少なくなったことなどから、10a 当たり収量は 509kg
(作況指数 97 の「やや不良」)、収穫量は 135,400t となりました。
◯
平成 24 年産麦の作付面積は、前年産より 100ha 少ない 21,100ha となりました。
作柄は、播種後に乾燥と低温が続いたことで生育が遅れ、穂数も少なくなったことから、10a
当たり収量は小麦で 330kg(作況指数 86)
、二条大麦で 305kg(作況指数 84)と平年より少な
くなりました。
一方、適切な栽培管理に加えて、登熟期や収穫期の天候に恵まれたことから、品質面では、
小麦が、1 等比率で 96.5%(前年産 62.8%)
、品質ランクAの割合で 99.2%(同 80.3%)
、ま
た、大粒大麦が、1 等比率で 84.8%(同 76.9%)となり、品質の高い麦が生産されました。
◯
平成 24 年産大豆の作付面積は、前年産より 180ha 少ない 8,210ha となりました。
作柄は、平年より梅雨明けが遅く、全体的に播種時期が遅くなったこと、さらには、梅雨明
け後は晴天が続き圃場が乾燥したため、出芽が遅れたり、出芽したものでも生育が抑えられた
りしたことから、10a 当たり収量は 210kg(平均収量対比 93)と平年より少なくなりました。
◇消費者・実需者から選ばれる米・麦・大豆づくりの推進
◯ 「さがびより」については、日本穀物検定協会の食味ランキングで「特A」を継続するため、
県段階では、県やJAの米の専門家からなる「技術指導チーム」を設置するとともに、地域段
階では、「さがびより米スター」
(46 名)をはじめ、JAの「さがびより」技術指導員(14 名)
や県の普及指導員が緊密に連携しながら、農家への濃密指導を行いました。この結果、3年連
続で最高評価の「特A」を獲得することができました。
◯ 平成 24 年産米から「佐賀米高品質化プロジェクト」に取り組み、情報発信力の高い米専門
店などと連携して「こだわりの佐賀米」づくりを進めました。この結果、関東地区の大手百貨
店や米専門店などで、
「武雄市橘産さがびより」と「伊万里市深山(みやま)産夢しずく」の 2
つの銘柄が、新たに販売されるようになりました。
◯
梅雨前に収穫可能なパン用小麦の新品種として、
「ミナミノカオリ」より収穫時期が早い「せ
ときらら(系統名中国 161 号)
」の大規模現地栽培試験(約 3ha)や、製粉・製パン適性の試験
を行いました。
31
◇担い手の経営基盤の強化と効率的で安定的な生産体制の確立
◯
農業機械の効率的利用による生産コストの低減を図るため、県独自の「さがの米・麦・大豆
競争力強化対策事業」により集落営農組織や機械利用組合などが行う大豆コンバイン(10 台)
や乗用管理機(2 台)、中山間地域における田植機(9 台)などの整備の支援を行いました。
◯
播種時期の天候に左右されにくく、大豆の安定した発芽苗立ちを確保できる「不耕起播種栽
培」の拡大を図るため、県独自の「さがの米・麦・大豆競争力強化対策事業」による大豆不耕
起播種機(7 台)の導入支援や、農業者戸別所得補償制度の「産地資金」からの助成を行いま
した。この結果、平成 24 年度の取組面積は昨年から 66ha 拡大し 322ha となりました。
◯ 環境に配慮した農業の推進と生産コストの低減を図るため、麦わらの有効活用に関する啓発
活動を行いました。加えて、麦わらの有効活用の取組に対して、「産地資金」からの助成を継
続しました。これらの取組の結果、麦わらの利用率は、83%(H23:85%)となりました。
◯ 効率的で安定的な種子の生産体制の整備を進めるため、共同乾燥調製施設を単位として地域
で優良な種子を生産する「直接採種方式」を推進した結果、「直接採種方式」に取り組む地区
が、前年産の 10 地区から 15 地区へ拡大しました(水稲:3 地区、麦類 9 地区、大豆:3 地区)
。
◇県産米・麦・大豆の需要拡大の推進
◯
農業者戸別所得補償制度を活用した米粉用米と飼料用米の取組が、前年産の 338ha から 24ha
増加し 362ha へ拡大しました。
【
「さがびより」の現地指導の様子】
【パン用小麦の栽培試験ほ場】
【成果指標の達成状況】
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
特A(H22)
特A
特A
特A
小麦の品質ランクAの割合
99.9%
80.3%
99.2%
100%
大豆不耕起播種栽培面積
160ha
256ha
322ha
900ha
項
目
さがびよりの米の食味ランキングの評価
32
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
109,079
(109,079)
競争力のある売れる米・麦・大豆づくりを推進す
るため、新品種の現地実証や、生産者代表等を対
象とした研修大会の開催、「佐賀米高品質化プロ
ジェクト」の実施、農業者戸別補償制度の推進等
を行った。
4,887
(4,887)
主要農作物種子法に基づき、米、麦、大豆の優良
な種子の生産と普及を行った。
さがの米・麦・大豆競争力強
化対策事業
180,869
(62,167)
担い手が取り組む省力化・低コスト化のための革
新技術の導入及び減肥・減農薬栽培等に必要な機
械・施設の整備、並びに消費者等が求める新品種
の導入などへの取組に対し助成した。(整備事業
39 地区、推進事業 2 事業主体)
強い農業づくり総合対策事業
169,405
(65,077)
米・麦・大豆の産地競争力の強化に必要な施設の
整備に対し助成した。
(共同育苗施設 1 地区、共乾集排塵設備 1 地区)
米・麦・大豆競争力強化対策
推進事業
種子対策事業
33
スタート!「佐賀の活力ある水田農業ステップアップ運動」
~次世代につながる水田農業の発展を目指して~
本県では、これまでも関係機関・団体が一体となって本県水田農業の振興を図るための運動を展
開してきたところですが、平成24年度からは、新たに「佐賀の活力ある水田農業ステップアップ
運動推進協議会」を設立し、次世代につながる水田農業の発展を目指して「佐賀の活力ある水田農
業ステップアップ運動」を展開しています。
この運動では、次の4つを、本県水田農業の目指す姿とその実現に向けた推進事項と位置付けて、
取組を進めています。
(1)選ばれる産地“さが”
米の食味ランキングの「特A」や、実需者が求める商品提供を継続することで、高品質
で均質な佐賀の米・麦・大豆が消費者や実需者から選ばれている
⇒消費者・実需者に選ばれる高品質な米・麦・大豆づくり
(2)責任産地“さが”
温暖化への対応や、気象災害の回避、軽減を図るとともに、整備された共同乾燥調製施
設を活用しながら、均質な米・麦・大豆を安定的に供給している
⇒整備された生産基盤と高い栽培技術に基づく安定供給できる米・麦・大豆づくり
(3)低コスト・環境保全産地“さが”
米・麦・大豆を組み合わせた高度な土地利用を基本に、革新的技術の積極的導入や農業
機械の共同利用の拡大により、全国一の低コスト生産を継続しているとともに、環境保全
型農業や省エネに配慮した取組が拡大している
⇒低コストで環境保全型の米・麦・大豆づくり
(4)次世代へ引き継がれる産地“さが”
集落営農組織や大規模経営農家など地域の実態に即した担い手が確保され、将来にわた
り米・麦・大豆を継続して生産する体制が確立している
⇒地域の実態に即した持続可能な水田農業の担い手づくり
この運動に、生産者や関係機関・団体が一体となって取り組んでいくことで、農業者一人ひとり
が自信と誇りを持てる、そして、新しい時代をリードする佐賀の水田農業の確立を目指します。
【米の研修大会】
【運動の推進パンフレット】
34
②野菜
展開方向
○高品質で消費者ニーズに即した野菜生産や、一層の収量の向上や低コスト化の推進
○省力化による経営規模拡大の推進
○新たな担い手の育成・確保による野菜生産の維持・拡大の推進
〇特色ある野菜産地づくりの推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇一層の収量向上や高品質化、低コスト化などによる収益性の高い農業経営の確立
○
平成 24 年産野菜の作付面積は、施設野菜では、
「いちご」「なす」「トマト」はやや減少し、
「きゅうり」はやや増加しました。雨よけ野菜では「アスパラガス」はやや減少し、
「こねぎ」
は横ばいで推移しました。露地野菜の「たまねぎ」はやや減少しました。
(JAグループ佐賀
生産・販売実績)
○
平成 21 年度から実施している県独自の「さがの強い園芸農業確立対策事業」により、光合
成促進装置などの革新技術の導入や、野菜生産用ハウスの補修による長寿命化などを支援し、
高品質化や収量の向上、低コスト化を推進しました。
○ 特に、最近では、重油価格の高騰が施設園芸農家の経営に大きな影響を与えていることから、
「さがの強い園芸農業確立対策事業」における脱石油・省石油型機械・装置の導入に対する支
援を強化するとともに、国の「燃油価格高騰緊急対策」を活用するなどして、重油価格の変動
に影響を受けにくい農業経営の確立を推進しました。
○
消費者から支持され、生産農家の所得向上につながる新品種の開発を目的に、平成 22 年度
から実施している「いちご次世代品種緊急開発プロジェクト」では、平成 23 年度の 2 次選抜
試験で得られた有望な 10 系統について、詳細な特性を把握する「栽培適応性試験」と現地委
託圃場において地域の気象条件等における栽培特性を確認する「現地適応性試験」を実施しま
した。さらには、平成 23 年度の 1 次選抜試験で得られた 200 系統から有望な 10 系統に選抜を
進める 2 次選抜試験と、新たな 5,000 種類の交配苗から有望な 200 系統を選抜する第 3 回目の
1 次選抜試験を実施しました。
○
野菜価格が低落した場合に、生産者に対して価格差補給金を交付する「野菜価格安定対策事
業」の資金造成に対し支援を行い、野菜農家の経営安定に努めました。
◇省力化による経営規模拡大の推進
○
国庫事業の活用や「さがの強い園芸農業確立対策事業」の実施により、たまねぎ除湿乾燥施
設の整備、たまねぎの定植機や収穫機などの省力機械の導入、更には、野菜栽培用ハウスの整
備などを支援し、省力化等による経営規模の拡大を推進しました。
◇新たな担い手の育成・確保による野菜生産の維持・拡大
○
生産者の高齢化が進行する中、初期投資が少なく比較的に栽培しやすい「たまねぎ」や「ブ
ロッコリー」など露地野菜の生産拡大を図るため、実証展示圃の設置や省力化機械の導入、契
約取引へ向けた調査等に取り組むモデル地域の設定に向けての検討を行いました。
35
◇特色ある野菜産地づくりの推進
○
佐賀県ならではの特産物づくりを促進するため、「キラッと光る佐賀県の園芸特産物づくり
チャレンジ事業」を実施し、伝統野菜の「戸矢かぶ」や機能性成分が注目されている「菊芋」
など、これまでほとんど生産されていなかった品目の産地化などの農業者等の活動を支援しま
した。
省エネ機械・施設を装備したハウス
いちご新品種選抜風景
【成果指標の達成状況】
項
目
野菜の作付面積
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
6,076ha
6,178ha
H25.8 頃公表
6,200ha
0件
0件
0件
2件
いちご新品種の登録出願件数
「冬どりたまねぎ」生産の省力化につながる技術特許を取得しました!!
○
従来の冬どりたまねぎ栽培は、販売単価の高い 11 月~1 月に出荷が可能であるものの、5
月に子球を一旦掘り上げ、吊り玉貯蔵後、8 月に手植えで定植作業が必要となるため、多大
な労力を要し、経営規模拡大の障壁となっていました。
○
そこで、上場営農センターにおいて、遮光による短日処理を行うことにより、子球を作
らず、育苗トレイからそのまま定植が可能となる技術を開発し、平成 24 年 10 月に特許
を取得しました。
○
この技術を活用することにより、育苗期間が大幅に短縮できるとともに、機械定植が可能
となり、規模拡大による所得の向上が期待できます。
○
現在、県では、当該技術の県内への普及を図るため、唐津市や伊万里市において、当該技
術に係る展示圃を設置し、地域における技術確立や地域波及性の検討を行っています。
展示圃の様子
検討会の風景
36
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
園芸集団産地育成事業
さがの強い園芸農業確立対策
事業(園芸全体)
省資源・環境保全型園芸農
業の取組拡大
2,760
(1,695)
園芸産地の構造改革に関する指導や関連対策の
推進を行った。また、農協が実施する野菜の銘柄
確立に向けた取組に対して助成を行った。
1,519,269
(591,763)
1,497,931
(571,370)
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生産
の取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機械、
脱石油・省石油型機械・装置、土づくり用機械等
の整備などに対し助成した。
(254 事業主体、受益
農家 延べ 1,634 戸、受益面積 延べ 816ha)
「キラッと光る佐賀県の
園芸特産物づくりチャレ
ンジ事業」の実施
1,871
(926)
新しい野菜等の産地づくりや新たな加工品の開
発・販路開拓にチャレンジする農業者等に対して
助成を行った。
(4品目、4事業主体)
「売れる園芸作物づくり
プロジェクト」の実施
4,003
(4,003)
「いちご次世代品種緊急
開発プロジェクト」の実施
15,464
(15,464)
新たな園芸生産の取組拡
大
野菜銘柄確立対策事業
野菜生産出荷安定資金造成費
補助
県野菜価格安定事業費補助
1,928
(1,928)
5,233
(825)
37
地域が実施する農商工連携などによる売れる園
芸作物づくりを支援するため、普及センター及び
農林事務所において、実需者との商談会の開催や
先進事例調査などを行った。
昨年度の 2 次選抜試験で得られた 10 系統の「栽
培適応性試験」と「現地適応性試験」
、1 次選抜試
験で得られた 200 系統から有望な 10 系統を選抜
する 2 次選抜試験、更には、新たな 5,000 種類の
交配苗から有望な 200 系統を選抜する 1 次選抜試
験を並行実施した。
本県野菜の銘柄確立と農家経営の安定を図るた
め、野菜産地の振興方策の検討や、農業改良普及
センターによる生産農家の所得確保に向けた調
査研究、試験研究で実施する優良品種の選定や新
技術の導入に関する取組、野菜生産改善共進会な
どを実施した。
指定野菜や特定野菜、県独自の特産野菜などの市
場価格が著しく低下した場合に、生産者へ野菜価
格差補給金を交付するための基金の資金造成に
対して助成を行った。
③果樹
展開方向
○消費者から選ばれる高品質で安全・安心な果実づくりの推進
○産地体質の再編・強化の推進
○省力化、低コスト化等による経営体質の強化の推進
〇果実の新たな需要開拓の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
(作柄)
○
平成 24 年産果樹については、梅雨の長期化や夏場の高温少雨により、ナシにおける病害の
発生やブドウにおける着色遅延など、台風の襲来こそ無かったものの、天候の影響を大きく受
けた年となりました。
特に、露地みかんについては、裏年に当たりましたが、極早生みかんは、全国的に小玉果傾
向で出荷量が増加し、卸売市場価格が3年ぶりの低い水準となったことから、小玉果などの一
部を加工原料用途に仕向け、市場への出荷量を抑制する「需給調整」が実施されました。
こうした状況の中、高品質みかん「さが美人」の生産割合は、前年産に比べ3ポイント高い
23%となりました。
◇消費者から選ばれる高品質な果実づくり
○ 「さがの強い園芸農業確立対策事業」により、ハウスや根域制限栽培施設、土壌水分管理資
材、ハウスの多層被覆装置など高品質な果実づくりのための施設・機械等の導入を支援しまし
た。
◇産地体質の再編・強化
○
産地の構造改革を図るため、国の「果樹経営支援対策事業」を活用し、優良品種への改植・
高接や園地の基盤整備、さらには、なしでは計画的な改植のための大苗育成等を積極的に推進
しました。
○ みかん産地の生産体制の強化を図るため、国の「地域自主戦略交付金」を活用して、みかん
選果場の機能の向上を図るための施設整備を支援しました。
◇省力化、低コスト化等による経営体質の強化
○
特に、最近では、重油価格の高騰が施設園芸農家の経営に大きな影響を与えていることから、
ハウスみかんなどの施設果樹栽培では、県単独事業の「さがの強い園芸農業確立対策事業」に
おいて、脱石油・省石油型機械・装置の導入に対する支援を強化するとともに、国の「燃油価
格高騰緊急対策」を活用するなどして、重油価格の高騰の影響を受けにくい農業経営の確立を
推進しました。
◇果実の新たな需要開拓
○
果実の新たな需要開拓のため、
「キラッと光る佐賀県の園芸特産物づくりチャレンジ事業」
により、刀根早生柿の樹上脱渋柿「温泉美人」の商品化に対して支援しました。
38
○果樹の生産量の推移
区
(単位:ha、t)
平成 22 年
結果樹
生産量
面 積
分
うんしゅうみかん
平成 24 年
結果樹
生産量
面 積
2,700
45,100
2,620
56,100
2,590
43,400
162
7,950
165
8,370
151
7,600
317
4,820
308
5,730
303
5,240
うちハウスみかん
な
平成 23 年
結果樹
生産量
面 積
し
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H22)
H23
H24
中間目標
(H27)
19%
20%
23%
30%
高品質みかん「さが美人」の生産割合
【平成 24 年度主要事業】
事 業 名
事業費
(うち県決算額)
実
施 概 要
千円
果樹生産振興対策推進費
さがの強い園芸農業確立対
策事業(園芸全体)
省資源・環境保全型園芸農
業の取組拡大
新たな園芸生産の取組拡
大
キラッと光る園芸特産物
づくりの促進
高品質で売れる園芸作物
づくりへ向けた取組拡大
果樹経営支援対策事業
果樹未収益期間支援事業
園芸集団産地育成事業(地域
自主戦略交付金)
県果樹の銘柄確立と農家経営の安定を図るた
668
め、新品種の開発や新技術の普及、果実の需給
(668)
安定対策を促進した。
1,519,269
(591,763)
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生
産の取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機
1,497,931 械、脱石油・省石油型機械・装置、土づくり用
(571,370) 機械等の整備などに対し助成した。
(254 事業主
体、受益農家 延べ 1,634 戸、受益面積 延べ
816ha)
新しい野菜等の産地づくりや新たな加工品の
1,871
開発・販路開拓にチャレンジする農業者等に対
(926)
して助成を行った。
(4 品目、4 事業主体)
地域が実施する農商工連携などによる売れる
19,467 園芸作物づくりを支援するため、普及センター
(19,467) 及び農林事務所において、実需者との商談会の
開催や先進事例調査などを行った。
151,228
(-)
うんしゅうみかん、なし、中晩柑等の優良品種
への改植・高接等(62.5ha)
96,254
(-)
果樹経営支援対策事業により改植した園地を
対象にその未収益期間の果樹育成経費の一部
を支援した。(48.1ha)
JAさが大和地区みかん選果場の選果設備の
168,441 機能向上を図るための、最新の選果機器の導入
(79,205) を支援し、選果機能の強化を図った。
39
高性能選果機を導入して産地体制の強化
JAさが大和地区は、全国でも有数のみかん産地として「あんみつ姫」などのブランドみかんを生
産してきました。一方、旧式化した選果設備では、選果段階での腐敗果の発生が大きな問題となって
いました。
このようなことから、選果設備の機能向上を図るための、国の地域自主戦略交付金を活用して、腐
敗果の原因である果実表面の傷を機械的に識別できるセンサー機能も兼ね備えた最新の等階級選別装
置やデータ処理機能を備えた選果設備の導入を行いました。
今回の施設整備により、流通過程での腐敗果発生量が削減され、消費者等から、更なる信頼を得ら
れることや省力化設備の導入に伴う選果経費の削減などにも期待が寄せられています。
40
④花き
展開方向
○消費者から選ばれる特色ある花づくりの推進
○経営感覚に優れた収益性の高い花き農家の育成の推進
○県産花きの需要拡大の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇消費者から選ばれる特色ある花づくりの推進
○
消費者から選ばれる特色ある花づくりを推進するため、「第 47 回佐賀県花き園芸共進会
(H24.10.19)」や「佐賀県花き研修大会(H25.2.15)」などを開催し、花き生産者の栽培技術
の向上や消費者ニーズに対応した生産への取組強化を図りました。
◇収益性の高い花き農家の育成
○
平成 24 年産の花きについては、市場単価はおおむね前年並みで推移しましたが、輪ギクに
ついては、全国的に6月と7月に出荷が集中したことから市場価格が大きく下落しました。な
お、需要が高まる秋の彼岸前には、前年の水準に回復しました。
○
経営感覚に優れた収益性の高い花き農家を育成するため、「さがの強い園芸農業確立対策事
業」により、ハウス、細霧冷房装置、ヒートポンプなどの施設・機械の導入を支援するなどし
て、経営規模の拡大、高品質化、脱石油・省石油対策等を推進しました。
○
こうした取組により、主要花きの1戸当たり施設栽培面積は、前年産と同じ 33 アールを維
持できました。
◇県産花きの需要拡大
○
県産花きの需要拡大を推進するため、生産者団体、花市場、花商組合等と一体となって「い
い夫婦の日(11 月 22 日)に花を贈ろう」をテーマとしたラジオキャンペーンの実施や、フラ
ワーデザインコンテスト、県産花きの展示などを内容とするイベント「さがの花ふれあいフェ
ア」を唐津市緑花祭との共催で開催しました。
○
子供たちにフラワーアレンジメントやガーデニングなど花にふれあう機会を通して、優しさ
や美しさを感じる気持ちを育むとともに花に対する興味や理解を深めてもらうため、県内の 6
校 323 人の小学生を対象に「花の教室」を開催しました。
平成 24 年度佐賀県花き研修大会
第 47 回佐賀県花き園芸共進会
(H24.10.19
(H25.2.15 JAさがみどり地区中央支所)
唐津花市場)
41
○花きの作付面積・出荷量・産出額の推移
区
分
(単位:ha、千本・千鉢、千万円)
作付面積
平成 19 年
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
139
137
132
127
125
123
鉢もの類
19
18
17
17
16
15
花壇用苗もの類
27
25
24
26
24
24
切
り 花
計
184
180
173
160
165
162
切
り 花
48,000
46,100
44,700
43,700
41,800
41,700
鉢もの類
3,020
3,040
3,020
3,060
2,880
2,700
花壇用苗もの類
17,200
16,200
14,300
13,900
15,100
15,600
370
360
320
340
320
出荷量
合
産
出 額
未公表
※産出額は H26.1 公表予定
資料:農林水産統計
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
29a
33a
33a
31a
主要花きの1戸当たり施設栽培面積
資料:園芸課調べ
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
花き生産振興対策推進事業
花き生産者の経営安定を図るため、共進会(出品
点数 107 点)や研修大会、
「いい夫婦の日に花を
贈ろう」をテーマにした「さがの花ふれあいフェ
ア」
、小学生を対象とする「花の教室(6 小学校、
延べ 323 人)
」などを開催した。
2,676
(1,484)
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生産
さがの強い園芸農業確立対策
事業(園芸全体で条件整備事
業のみ)
1,509,653
(576,478)
の取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機械、
脱石油・省石油型機械・装置、土づくり用機械等
の整備などに対し助成した。
(254 事業主体、受益
農家 延べ 1,634 戸、受益面積 延べ 816ha)
唐津市緑花祭とのコラボ開催
平成 24 年 10 月 20 日(土)、唐津市「ふるさと会館アルピノ」で、
花の消費拡大イベント「さがの花ふれあいフェア(主催:佐賀県花
づくり推進協議会)
」が、
「唐津市緑花祭」とのコラボで開催されま
した。会場内には、花の魅力を伝えるため、佐賀県産のバラなどを
はじめ、フラワーデザインコンテストの出品物や学生のフラワーア
レンジメントコンテストの出品物などが展示され、花に囲まれたス
テージ上では、フラワーウェディングショー、生花を使って装飾さ
れた生花店によるフラワーデザインコンテスト決勝、作家でタレン
トの飯星景子さんによる記念講演などが行われました。
42
⑤特産作物 ⅰ茶
展開方向
○「おいしい」など高品質で安全・安心なお茶づくりの推進
○効率的なお茶づくりの推進
○「うれしの茶」の需要拡大
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇「おいしい」など高品質で安全・安心なお茶づくりの推進
○ 本県の茶業及びお茶の文化の振興を図るため、お茶の振興に関する法律(平成 23 年 4 月 22
日制定)に基づき、茶生産農家や関係機関・団体共通の指針となる「佐賀県茶業振興計画」を
平成 25 年 3 月に策定しました。この計画は、平成 32 年度を目標とし、本県茶業の持続的な発
展に向け、茶業振興の基本的な展開方向や具体的な推進事項などを示しています。
○ 茶の栽培技術や荒茶製造技術の向上による県産茶の一層の品質向上を図るため、茶共進会を
開催するとともに、県独自の「さがの強い園芸農業確立対策事業」や国の「茶改植等支援事業」
により、かぶせ茶の取組拡大、老齢樹の計画的な改植などを支援しました。
○ こうした取組により、消費者ニーズの高いかぶせ茶の生産割合は、前年産と同じ 37%を維持
できました。
○ 茶業試験場が開発した「連続炒り葉装置及び釜炒り茶製造設備」が平成 25 年 2 月に特許を
取得しました。なお、この特許を活用した製造設備が、嬉野市で釜炒り茶を製造している「牛
ノ岳茶業組合」の製茶工場に平成 24 年 10 月に整備されています。
◇効率的なお茶づくりの推進
○ 消費者から求められる高品質で安全・安心なお茶づくり、生産性の高い茶園づくり、省力・
低コスト化など効率的なお茶づくりを推進するため、「さがの強い園芸農業確立対策事業」に
より、防霜ファンの整備、加工用機械・装置や乗用型摘採機の導入などを支援しました。
◇「うれしの茶」の需要拡大
○ 平成 24 年度全国茶品評会において、本県からの出品茶が「蒸し製玉緑茶」の部で 4 年連続、
「釜炒り茶」の部で 2 年連続で、最高賞の農林水産大臣賞の獲得や多数の上位入賞を果たし、併
せて嬉野市が産地賞1位を獲得し、全国に向けて「うれしの茶」ブランドをアピールしました。
○ うれしの茶の需要拡大を図るため、「うれしの茶需要拡大対策事業」を実施し、県内外でう
れしの茶をPRする試飲会や小学生などを対象としたお茶の淹れ方教室の開催などに取り組
むとともに、NPO法人との共催で茶の振興に関するシンポジウムを開催しました。
43
茶の生産状況
2,000
1,500
1,000
500
0
19年産
20年産
21年産
22年産
23年産
24年産
荒茶生産量
トン
1,930
1,780
1,630
1,570
1,560
1,590
茶栽培面積
ha
1,030
1,030
1,020
1,010
992
966
資料:農林水産統計
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
32%
37%
37%
40%
かぶせ茶の生産割合
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
実
(うち県決算額)
施
概 要
千円
特産作物産地活性化対策事業
536
(536)
本県の茶業の振興を図るため、共進会(荒茶の部、
茶園の部)やシンポジウムを開催した。
うれしの茶需要拡大対策事業
4,700
(-)
さがの強い園芸農業確立対策
事業(園芸全体で、条件整備
事業のみ)
1,509,653
(576,478)
県内外でうれしの茶をPRする試飲会(158 回)や、
おいしいお茶の淹れ方教室(35 回)を開催した。
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生産
の取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機械、
脱石油・省石油型機械・装置、土づくり用機械等
の整備などに対し助成した。
(254 事業主体、受益
農家 延べ 1,634 戸、受益面積 延べ 816ha)
県産茶の振興に関するシンポジウムを売茶翁顕彰会とコラボ開催
佐賀市出身で煎茶道の祖とも言われる高遊外売茶
翁の没後 250 年を記念して、売茶翁の足跡をたどり、
様々な角度から茶の歴史と文化を学ぶことにより、本
県茶業の発展とお茶の文化の振興を図るため、「佐賀
県のお茶の振興に関するシンポジウム」をNPO法人
高遊外売茶翁顕彰会との共催で開催しました。
佐賀大学名誉教授を講師に迎え、「売茶翁の父とそ
の周辺」と題し、売茶翁のルーツを紹介いただくとと
もに、パネルディスカッションでは、「健康志向のニ
ーズに対応した茶の機能性のPRを」、
「付加価値の高
い商品づくりによる県産茶の認知度向上を」など消費
拡大に向けた提言がありました。
佐賀県のお茶の振興に関するシンポジウム
(H24.11.3 佐賀城本丸歴史館)
44
⑤特産作物 ⅱ葉たばこ
展開方向
○高品質な葉たばこの安定生産の推進
○担い手の経営強化の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇高品質な葉たばこの安定生産
○
平成 24 年産葉たばこは、農家数 92 戸、作付面積 272ha と、廃作の実施に伴いいずれも前年
産より減少しているものの、1 戸当たり平均作付面積は前年より拡大し、295a と全国第 2 位の
経営規模(第 1 位は沖縄県で、392a/戸)を維持しています。
○
関係機関・団体で組織する佐賀県地域葉たばこ振興協議会へ参加し、たばこ情勢に係る情報
交換や今後の葉たばこの生産対策について協議するとともに、共進会の開催などを支援しまし
た。
◇担い手の経営強化
○
高品質な葉たばこの安定生産を通じた担い手の経営強化を図るため、土づくりや適切な栽培
管理の徹底による収量の向上を図った結果、10a当たり収量は 234kg と前年比 124%となり、
葉の熟度を重視した収穫の徹底により品質は良好で、1kg 当たり販売価格は 2,023 円/kg(前年
比 101%)となりました。
葉たばこの生産状況
800
600
400
200
0
19年産
20年産
21年産
22年産
23年産
24年産
収穫量
トン
764
719
779
624
629
637
作付面積
ha
374
369
357
347
332
272
農家数
戸
138
138
133
127
121
92
資料:西九州たばこ耕作組合
45
【成果指標の達成状況】
項
目
10a当たり収量
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
218kg
189kg
234kg
240kg
【平成 24 年度主要事業】
事 業
事業費
(うち県決算額)
名
実
施
概 要
千円
特産作物産地活性化対策事業
本県の葉たばこの振興を図るため、技術研修会や
536
(536)
共進会の開催を支援しました。
葉たばこ買い入れ価格が2年連続引き上げ
近年、農業の生産資材(肥料、農薬、燃油など)の高騰に伴い、葉たばこの生産コストが上昇
していることなどから、葉たばこの再生産を確保できる水準を維持するため、2013 年産葉たば
こ買い入れ価格(全種類平均)は、1kg 当たり 1,906.47 円(前年比 0.84%増)となり、2年連
続で引き上げられました。
乾燥後の調製作業
定植作業
46
⑥
畜産
ⅰ
家畜防疫
展開方向
○ 悪 性 家 畜 伝 染 病 の 発 生 を 未 然 に 防 止 す る た め 、畜 舎 等 の 消 毒 の 徹 底 や モ ニ タ リ ン
グ検査の実施など、発生予防対策の強化の推進
○ 万 一 の 発 生 に 備 え 、「 飼 養 衛 生 管 理 基 準 」 等 に つ い て 、 畜 産 農 家 や 関 係 機 関 ・ 団
体 に 対 し て 習 知 ・ 徹 底 を 実 施 。 ま た 、 防 疫 資 材 の 備 蓄 や 市 町 や JA 等 と 連 携 し た
防疫演習を実施するなどして防疫対策の強化の推進
○ 国 内 外 に お け る 悪 性 家 畜 伝 染 病 の 発 生 状 況 等 の 情 報 を 、畜 産 農 家 等 へ 迅 速 に 提 供
【 平 成 24 年 度 の 取 組 状 況 ・ 成 果 】
◇発生予防対策の強化、万一発生した場合に備えた防疫対策の強化
○
口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、BSE等の対策として、家畜保健衛生所
が 延 べ 2,168 戸 の 畜 産 農 家 を 巡 回 し 、 「飼 養 衛 生 管 理 基 準 」に 基 づ く 防 疫 対 策 指 導
や 各 種 検 査 を 実 施 す る と と も に 、異 常 家 畜 に つ い て は 、病 性 鑑 定 を 実 施 し ま し た 。
・畜 産 農 家 巡 回 指 導 (立 入 検 査 )状 況
区
分
戸 数 (延 べ )
○
( 単 位:戸 )
畜
種
牛
馬
豚
他偶蹄類
採卵鶏
肉用鶏
他鳥
蜜蜂
1,308
41
222
9
368
204
9
7
合計
2,168
「高 病 原 性 鳥 イ ン フ ル エ ン ザ 」に つ い て は 、 養 鶏 農 家 の 定 期 的 な モ ニ タ リ ン グ 検
査の強化と適切なモニタリングによる本病の早期摘発に努めるとともに、特に渡
り鳥が飛来する冬場に向けて、鶏舎への野鳥の侵入防止対策を強化するため飼養
管理基準の徹底を図りました。
○
ま た 、 「高 病 原 性 鳥 イ ン フ ル エ ン ザ 」の 発 生 を 監 視 す る た め 、 家 畜 伝 染 病 予 防 法
に 基 づ き 100 羽 以 上 飼 養 し て い る 養 鶏 農 家 に 対 し 、 死 亡 羽 数 な ど に つ い て 、 毎 月
1回、県への報告の義務付けやウイルス検査による感染の有無を確認するととも
に、家畜保健衛生所が県内の全養鶏農家を対象に立入調査を行い、本病の侵入防
止対策や消毒の徹底などについて指導しました。
○
「B S E 」に つ い て は 、B S E 対 策 特 別 措 置 法 に 基 づ き 、24 か 月 齢 以 上 の 死 亡 牛
の 全 頭 ( 621 頭 ) の 検 査 を 行 い 、 陰 性 を 確 認 し ま し た 。
○
アジアを中心に口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザが多発している中で、佐賀
空港への中国からの定期航空旅客便や、伊万里港への韓国等からの定期貨物船、
韓国の麗水で開催された国際世界博覧会会場と唐津港との直行便等に対して、国
と連携しながら、靴底消毒等を実施し本県への侵入防止を図りました。
有明佐賀空港での消毒マットの設置
47
伊万里港での消毒マットの設置
○
平 成 23 年 4 月 の 「 家 畜 伝 染 病 予 防 法 」 の 一 部 改 正 に 伴 い 、 同 年 10 月 に 飼 養 管
理基準が改定されたことから、関係機関や農業団体と連携し、農家巡回や各種部
会の研修会等を通じ飼養管理基準の周知徹底を図りました。さらに、県の「佐賀
県口蹄疫対策行動指針」や「佐賀県高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥イ
ンフルエンザ対策行動指針」を改正し、防疫対応の強化を図りました。
◇家畜衛生関係の情報の収集と農家への提供
○ 休日・夜間でも電話相談できる窓口を設置し、鶏が大量に死亡するなど家畜に
異常が見られた場合や、死亡野鳥が増えた場合などに、直ちに連絡できる体制を
維 持 し ま し た 。( 平 成 16 年 2 月 ~ ) ま た 、 愛 玩 鳥 類 等 を 飼 養 さ れ て い る 家 庭 等 に
対して、県ホームページなどを通じ鳥小屋の消毒等の衛生対策について啓発しま
した。
○ 以 上 の よ う な 取 組 を 継 続 し た こ と な ど に よ り 、平 成 24 年 度 は 口 蹄 疫 や 高 病 原 性 鳥
インフルエンザなどの悪性家畜伝染病の発生はありませんでした。
【数値目標の達成状況】
項
目
悪性家畜伝染病発生件数
基準年
(H22)
H23
H24
中間目標
(H27)
最終目標
(H32)
0件
0件
0件
0件
0件
【 平 成 24 度 主 要 事 業 】
事業名
事業費
(う ち 県 決 算 額 )
実
施
概
要
千円
家畜防疫対策事業
7,641
(7,641)
家畜伝染病予防法に基づき、家畜伝染病の
発生予防等のための検査、指導を行った。
病性鑑定事業
7,811
(7,811)
家畜伝染病、家畜伝染性疾病の早期発見及
び診断等を行った。
死亡牛BSE検査対策
事業
10,374
(10,374)
B S E 対 策 特 別 措 置 法 に 基 づ き 、 24 か 月 齢
以 上 の 死 亡 牛 全 頭 ( 621 頭 : 平 成 25 年 3 月
31 日 現 在 ) に つ い て 検 査 を 行 っ た 。
口蹄疫及び高病原性鳥インフルエンザの発生に備えた防疫演習を実施
口 蹄 疫 で は 、 県 内 の 肉 用 牛 肥 育 農 家 100
頭規模で発生したと想定して、発生農場に
おける消毒や埋却など一連の防疫措置の演
習や、サポートセンターでの作業従事者の
健康診断や防護服の着脱訓練を行いまし
た 。 ( 10 月 11 日 )
高病原性鳥インフルエンザでは、国によ
る全国一斉の初動防疫対応の机上防疫演習
に参加し、発生想定の農場概要の把握、殺
処分方法、消毒ポイント設置等の初動防疫
の 作 業 手 順 等 を 確 認 し ま し た 。( 11 月 8 日 )
48
口蹄疫の埋却作業の演習状況
⑥
畜産
ⅱ
肉用牛
展開方向
○肉質の一層の向上の推進
○能力に優れ発育が良い肥育素牛の生産拡大の推進
○担い手の経営の安定化
【 平 成 24 年 度 の 取 組 状 況 ・ 成 果 】
(概 況 )
○近年、繁殖農家は高齢化等による経営中止の増加などから、全国的に肥育素牛が
減 少 傾 向 に あ り 、 県 内 の 肉 用 牛 の 出 荷 頭 数 も 20,698 頭 ( 前 年 比 97% ) と 減 少 し
ま し た が 、平 均 単 価 は 1,683 円 /kg( 前 年 比 106% )と 上 昇 し た た め 、販 売 額 は 156.1
億 円 ( 前 年 比 104% ) と 前 年 を 上 回 り ま し た ( J A グ ル ー プ 佐 賀 取 扱 実 績 )。
◇肉質の一層の向上の推進
○県産牛の一層の高品質化を図るため、受精卵移植技術を活用して県独自の種雄牛
の 作 出 に 取 り 組 む と と も に 、県 の 認 定 種 雄 牛「 豊 茂 国 」の 凍 結 精 液 の 供 給( 2,388
本)を行いました。また、肥育牛の枝肉成績及び血統情報を分析し、繁殖雌牛の
遺伝的能力(育種価)の評価を行い繁殖雌牛の改良を進めました。
○パワフルさが畜産実践プロジェクトの実施などを通じ、また、関係機関・団体が
一体となって、継続的に高品質化に向けた取組を推進してきたことなどにより、
平 成 24 年 度 の 佐 賀 牛 の 出 荷 頭 数 は 7,221 頭 と な り 、前 年 度 に 比 べ て 8.3% 向 上 し
ました。
◇能力に優れ発育が良い肥育素牛の生産拡大の推進
○高品質な肥育素牛の県内自給率の向上を図るため、繁殖雌牛飼養施設の整備(1
営 農 集 団 )や 、繁 殖 雌 牛 の 導 入( 94 頭 分 )に 対 し 助 成 す る こ と に よ り 繁 殖 農 家 の
規模拡大を進めました。また、乳用牛に黒毛和種の受精卵を移植して肥育素牛を
生 産 す る 取 り 組 み を 促 進 す る た め 、E T 利 用 グ ル ー プ( 県 内 3 グ ル ー プ 、合 計 42
戸 )に 対 し て 助 成( 13 件 分 )を 行 う と と も に 、畜 産 試 験 場 に お い て 優 れ た 遺 伝 的
能 力 を 持 つ 黒 毛 和 種 の 受 精 卵 を 供 給 ( 34 個 ) し ま し た 。
○ 平 成 23 年 10 月 か ら 稼 働 し た 唐 津 地 区 の キ ャ ト ル ス テ ー シ ョ ン に お い て 、 子 牛 の
出 荷 が 本 格 的 に 始 ま り 、 平 成 24 年 度 は 663 頭 が 出 荷 さ れ ま し た 。
◇担い手の経営の安定化
○自給飼料の生産拡大による生産コストの低減を図るため、自給飼料の生産や流通
に 必 要 な 機 械 の 導 入 ( 11 集 団 ) に 対 し て 助 成 を 行 い ま し た 。
49
資料:農林水産省「畜産統計」
資料:農林水産省「畜産統計」
【成果指標の達成状況】
項
基準年
(H22)
目
佐賀牛の出荷頭数の増加
6,211 頭
黒毛和種の肥育素牛県内生産
6,802 頭
頭数
H23
H24
中間目標
(H27)
7.4%増 加
16% 増 加
6.5% 増 加
( 6,668 頭 ) ( 7,221 頭 )
6,486 頭
(6,615 頭 )
6,305 頭
7,500 頭
【 平 成 24 年 度 主 要 事 業 】
事業名
事業費
(う ち 県 決 算 額 )
実
施
概
要
千円
1,817
1,817)
地域や畜種別に抱える技術的な課題等を
解決するため、肥育素牛育成の基本プロ
グラムや新たな肥育飼料給与ガイドライ
ンの実証等の活動を行った。
肥育素牛の生産拡大を図るため、優良な
雌 牛 の 繁 殖 雌 牛 導 入 に 対 す る 助 成 ( 94 頭
分)や、乳用牛への黒毛和種受精卵の移
植 経 費 に 対 す る 助 成( 13 件 )、酪 農 家 へ 受
精 卵 を 供 給 ( 34 個 ) を 行 っ た 。
さが畜産実践プロジェク
ト推進事業
(
肥育素牛生産拡大促進事
業
17,884
(17,884)
肥 育 素 牛・自 給 飼 料 生 産 拡
大施設設備整備事業
(肥育素牛生産拡大対策)
1,495
(498)
肥育素牛の生産拡大を図るため、飼養管
理施設整備に対し助成を行った。
(1 集団)
肥 育 素 牛・自 給 飼 料 生 産 拡
大施設設備整備事業
(自給飼料生産拡大対策)
16,504
(5,473)
自給飼料の生産拡大を図るため、栽培、
収穫及び調製用機械の整備に対し助成を
行 っ た 。 (11 集 団 )
肉用牛改良効率向上推進
事業
24,569
(24,569)
県独自の高能力種雄牛を作出するため、
育種価上位の繁殖牛を活用した計画交配
や、候補種雄牛の産肉能力検定等を実施
した。
50
○「勝 二 」を県 内 7頭 目 の種 雄 牛 として選 抜 (平 成 25 年 5 月 )
平 成 25 年 5 月 に開 催 された県 の和 牛 改 良 検 討 会 で、
「勝 二 」が県 内 7頭 目 の種 雄 牛 と し て 選 抜 さ れ ま し た 。
「勝 二 」は、肉 量 ・肉 質 ともに県 内 トップクラスの成 績 を
持 つ雌 牛 「かつこ」に、家 畜 改 良 事 業 団 の代 表 的 種 雄 牛
「安 茂 勝 」を交 配 して生 産 されました。
畜 産 試 験 場 、上 場 営 農 センター及 び県 内 肥 育 農 家 で
増 体 能 力 や遺 伝 能 力 に関 する検 定 を実 施 した結 果 、
肉 質 ・肉 量 ともに優 れた成 績 でした。
名 号 : 勝 二 (か つ じ ) (黒 原 5127)
今 後 、「佐 賀 牛 」などの高 品 質 な肉 用 牛 の生 産 拡 大 に
貢 献 することが期 待 されます。
生 年 月 日 : 平 成 18 年 12 月 12 日
生産地:唐津市肥前町
生産者:前田
義明氏
○ 「勝 二 」産 子 の枝 肉 成 績
区分
頭数
枝肉重量
ロース芯面積
去勢
12
495.4kg
57.1
雌
8
495.6kg
61.1
51
バラの厚さ
脂肪交雑
4・ 5 等 級 率
8.9cm
6.7
100%
8.6cm
5.8
50%
⑥
畜産
ⅲ 酪農
展開方向
○乳用牛の泌乳能力(乳量・乳質)の向上
○省力化や低コスト化等による担い手の経営の安定化
【平成 24 年度の取組状況・成果】
(概況)
○平成 24 年度(H24.3 月~H25.2 月分)の生乳の出荷実績については、酪農家の高齢化等によ
る減少に伴い経産牛頭数も減少したことから、出荷乳量は 18,803t(前年比 96%)
、販売額は
1,790 百万円(前年比 96%)となり前年より減少しました。
(出荷乳量は、JAグループ佐賀
取扱実績、販売額は、九州生乳販売農業協同組合連合会に販売した飲用向け乳代と乳製品向け
乳代を平均したプール乳価をもとに算出)
◇乳用牛の泌乳能力(乳量・乳質)の向上
○酪農経営の合理化や生産性の向上を図るため、牛群検定への取組を推進(参加農家 31 戸)す
るとともに、酪農家が行う、牛群検定を活用した乳用牛の泌乳能力の把握や低能力牛の淘汰、
飼養管理の改善指導等の取組に対し助成を行いました。
○乳質の改善や育成技術の向上、乳牛の改良等を図るため、JA等が主催する「乳質改善共励会」
や「佐賀県ブラックアンドホワイトショウ」といった品評会等を通じて、技術の改善等の取組
を推進しました。
○
こうした取組により、経産牛 1 頭当たりの搾乳量は、7,337kg(前年比 102%)となり、増加
しました。
◇省力化や低コスト化等による担い手の経営安定化
○ゆとりある持続性の高い酪農経営を実現するため、酪農ヘルパーの利用を推進(参加農家 55
戸)するとともに、酪農ヘルパーの活動費等に対し助成を行いました。
○酪農経営における飼料費の低減を図るため、県内2地区(小城市、神埼市)において、ハイグレ
ード稲発酵粗飼料利活用推進事業を活用した高品質・高収量な稲発酵粗飼料の生産・利用への
取り組みに対して支援を行いました。
○乳用牛に黒毛和種の受精卵を移植して肥育素牛を生産する受精卵移植(ET)を活用による酪
農経営の改善と、受精卵移植技術の普及定着化を図るため、ET利用グループ(県内 3 グルー
プ、合計 42 戸)に対して助成(13 件分)を行うとともに、畜産試験場が優れた遺伝的能力を
持つ黒毛和種の受精卵を供給(34 個)しました。
○学校用牛乳の利用拡大を図るため、佐賀県牛乳普及協会と連携しながら国の「学校給食用牛乳
供給事業」の取組を進めるとともに、牛乳の消費拡大等を進めるために、子供たちに酪農の体
験等をしてもらう酪農教育ファーム活動(5ヵ所)や、一般消費者を対象とした乳製品等利用
技術競技会の開催などの取組を推進しました。
52
【成果指標の達成状況】
項
基準年
(H22)
H23
H24
中間目標
(H27)
7,347kg
7,183kg
7,337kg
7,700kg
目
経産牛1頭当たりの搾乳量
頭・戸
酪農飼養戸数及び頭数の動向
8,000
43.7
7,190 7,040
43.3
6,800
42.3
6,480 6,270
5,930
43.2
5,470 39.2
6,000
4,700 4,460
5,100
35.5
飼
38.5
4,060
34.8
3,590
養 4,000
33.2
32.4
頭
32.0
31.3
数
2,000
230
220
210
195
180
167
142
130
111
102
94
83
0
頭
46
43
一
40 戸
当
た
り
34
飼
31 養
頭
28 数
37
25
H13
H14
H15
H16
H17
H18
資料:農林水産省「畜産統計」
H19
飼養戸数
H20
H21
飼養頭数
H22
H23
H24
1戸当たり飼養頭数
【平成 24 年度主要事業】
事業名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
乳用牛群検定普及定着化
事業
3,760
(2,309)
乳用牛群の検定事業(乳量、乳成分、繁殖成績、飼料
の給与量等の分析検査)を行う佐賀県農業協同組合に
対し、実施経費を助成した。
(取組農家戸数 31 戸)
肥育素牛生産拡大促進事業
・受精卵移植促進対策事業
・受精卵供給事業
2,537
(2,537)
酪農家の所得向上を図るため、優れた遺伝的能力を持
つ黒毛和種受精卵を供給した(34 個)
。また、県が販
売する黒毛和種の受精卵を移植した場合に1回当たり
12,000 円を助成した(13 件)
。
第33回牛乳・乳製品利用料理コンクールの開催
牛乳・乳製品の消費拡大を目的に、佐賀県
牛乳普及協会の主催で第 33 回牛乳・乳製品利
用料理コンクールが開催され、364 点の応募
の中から書類審査で選考された 10 作品につ
いて実演審査が行われました。
最優秀賞には、佐賀市の主婦 甲斐さんの
「ミルク焼小籠包」が選ばれました。選考理
由としては、味や見た目はもちろんのこと、
ホエーなど牛乳・乳製品を余すことなく利用
最優秀賞を受賞した「ミルク焼小籠包」
されていることが高く評価されました。
53
⑥
畜産
ⅳ
養豚・養鶏
展開方向
○高品質で安全・安心な豚肉、鶏卵、鶏肉の安定的な生産等による担い手の経営安
定化
【 平 成 24 年 度 の 取 組 状 況 ・ 成 果 】
(概 況 )
○ 平 成 24 年 度 の 肉 豚 の 出 荷 実 績 は 、 出 荷 頭 数 が 42,429 頭 ( 前 年 比 116.1% ) と な
り 前 年 を 上 回 り ま し た が 、 平 均 単 価 が 429 円 /kg( 前 年 比 92.8% ) と な っ た こ と
か ら 、 枝 肉 の 総 販 売 額 は 13 億 4 千 万 円 ( 前 年 比 107.8% ) と な り ま し た 。( J A
グ ル ー プ 佐 賀 取 扱 実 績 ( 未 確 定 ))
○ 平 成 24 年 の 肉 用 鶏 の 出 荷 羽 数 に つ い て は 6,770 千 羽( 前 年 比 105% )と な っ て お
り 、 前 年 よ り や や 増 加 し ま し た 。( J A グ ル ー プ 佐 賀 取 扱 実 績 )
◇高品質で安全安心な豚肉、鶏卵、鶏肉の安定的な生産等による担い手の経営安定化
○ 家 畜 保 健 衛 生 所 が 養 豚 農 家 延 べ 222 戸 、 採 卵 鶏 農 家 延 べ 368 戸 、 肉 用 鶏 農 家 延 べ
204 戸 の 巡 回 を 行 い 、 衛 生 管 理 の 徹 底 の 指 導 や 異 常 家 畜 に 対 す る 病 性 鑑 定 の 実 施
等を通じて、事故率の低減などによる安定生産を推進しました。
○養豚経営における繁殖成績の向上や高品質な肉豚生産等を進めるため、畜産試験
場 か ら 県 内 の 養 豚 農 家 ( 8 戸 ) に 対 し て 、 優 良 な 種 雄 豚 の 人 工 授 精 用 精 液 を 532
本 ( デ ュ ロ ッ ク 種 489 本 、 大 ヨ ー ク シ ャ ー 種 13 本 、 ラ ン ド レ ー ス 種 30 本 ) 供 給
しました。
○養豚農家や採卵鶏農家の経営の安定を図るため、価格が下落した場合に補てん金
を交付する国の経営・価格安定対策事業について、農家の負担金に対して助成を
行 い ま し た 。ま た 、平 成 24 年 度 に は 約 463 百 万 円( 養 豚 : 398 百 万 円 、鶏 卵 : 65
百万円)の補てん金が交付され、農家の経営安定に大きく寄与しました。
○ 以 上 の よ う な 取 り 組 み な ど を 推 進 し て き た 結 果 、肉 豚 上 物 率 は 49.3% と な り ま し
た 。( J A グ ル ー プ 佐 賀 取 扱 実 績 )
54
【数値目標の達成状況】
項
基準年
目
H 23
H 24
50.9%
49.3%
(H22)
肉豚上物率
55%
中間目標
(H27)
61%
【 平 成 24 年 度 主 要 事 業 】
事業名
事業費
実
(う ち 県 決 算 額 )
千円
肉豚価格安定対策事業
184,118
(23,112)
鶏卵価格安定対策事業
ガラス化保存技術を活用し
た種豚導入システムの構築
42,651
( 3,709)
7,012
(7,012)
施
概
要
養 豚 農 家 の 経 営 安 定 を 図 る た め 、国 の 経
営安定対策事業の農家負担金に対する
助成を行った。
採 卵 鶏 農 家 の 経 営 安 定 を 図 る た め 、国 の
経営安定対策事業の農家負担金に対す
る助成を行った。
豚 の 受 精 卵 移 植 を 活 用 し た 種 豚 導 入・生
産システムを構築する。
採卵鶏への屑米の給与により、収益性がアップ!
食糧米を精米する際に発生する屑米(砕米)を、
トウモロコシの一部代替資材として配合飼料に混
ぜて産卵鶏に給与した結果、産卵成績への影響は
無く、一方で飼料費が削減できたことから、収益
性が向上することなどを、畜産試験場が実証しま
した。
試 算 で は 、 配 合 飼 料 に 、 屑 米 を 15% 添 加 し た 場
合 に は 粗 収 益 が 28.0% 向 上 、 屑 米 を 25% 添 加 し た
場 合 は 34.9% 向 上 し ま し た 。
屑
米
た だ 、 配 合 飼 料 に 、 屑 米 を 25% 添 加 し た 場 合 に
は卵黄の白化や卵白の透明化など、卵質への影響
がでてきましたので、この場合は特殊卵として販
売 す る な ど の 工 夫 が 必 要 で す 。 な お 、 屑 米 25% の
添加による卵黄の白化はパプリカを加えること
で 、 卵 白 の 透 明 化 は ビ タ ミ ン B2 の 添 加 で 改 善 さ れ
ることが確認されており、この場合でも粗収益は
16.3% 向 上 す る 結 果 と な り ま し た
配合飼料の原料であるトウモロコシ価格が高騰
している中で、飼料への屑米の添加や、必要に応
じてパプリカなどの補完成分をうまく利用するこ
とで、収益の確保が期待できます。
55
左:市販配合飼料区
中 央 : 屑 米 25% 区
右 : 屑 米 25% + ビ タ ミ ン B 2 区
(屑 米 配 合 区 は パ プ リ カ 添 加 で
卵黄色を調整)
⑦安全・安心な農産物の生産システムの推進
展開方向
○栽培履歴記帳の徹底と農薬等の適正使用の推進
○品目に応じたGAPの取組拡大の推進
○流通履歴の確認ができるトレーサビリティ・システムの確実な実施の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇栽培履歴記帳の徹底と農薬等の適正使用の推進
○
農薬の適正使用を推進するため、JAの営農技術員、防除業者、直売所の代表者等を対象
に、研修会(4回)を開催するとともに、農薬の危害防止に関するポスター等を配布し、農
薬及びその取り扱いに対する正しい知識の普及・啓発に努めました。
○
また、
「いちご」や「みかん」など11種類の農産物の残留農薬分析を実施し、その結果、
残留農薬基準を超過する事例は認められず、農薬が適切に使用されていることを確認しまし
た。
○
安全・安心な県産畜産物を生産・供給していくため、動物用医薬品や飼料等の使用状況に
ついて、農場への立入検査や使用履歴の確認等を実施し、適正な使用を確認しました。
○
残留農薬分析の実施状況
平成 19 年
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
14
14
11
11
11
11
444
302
252
232
255
247
対数作物数
分析件数
◇GAPの取組拡大の推進
○
各種研修会等でGAPの内容について説明するとともに、導入支援を行った結果、新たに
大豆共乾単位で、GAPの取組が始められるなど、取組が拡大しました。
○
GAPの取り組み状況
平成23年3月
平成24年3月
平成25年3月
29
34
調査中
10,183
18,580
GAPの取組み組織数
GAPの取組み人数
〃
◇トレーサビリティ法の遵守徹底
○
米については、米トレーサビリティ法に基づく米穀等の譲受け、譲渡等に係る情報の記録
や産地情報の伝達が適切に実施されるよう、国(地域センター)と連携して事業者等を対象
とした巡回調査を実施するとともに、事業者に対して制度周知のためのアンケートの実施や
産地情報の伝達のための資材を配布しました。
○
すべての牛肉及び一部の鶏肉については、生産情報の追跡・遡及ができるトレーサビリテ
ィ・システムが導入されています。
56
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
3,337
(1,669)
安全・安心な農産物を供給するため、農薬適正使
用研修会の開催や、残留農薬分析調査の実施など
に取り組んだ。
家畜防疫対策事業
飼料流通対策事業
2,948
(198)
医薬品や飼料添加物等の畜産物への残留防止を
図るため、動物用医薬品や飼料等の使用状況につ
いて、畜産農家への立入検査や使用履歴の確認等
を実施し、適正使用の確認及び指導を行った。
米適正流通推進事業
46
(46)
米トレーサビリティ法・改正食糧法の適正運用の
ため、関係課で県内巡回指導や普及啓発活動を実
施した。
農薬安全使用等総合推進事業
ガスクロマトグラフィー質量分析計による残留農薬の分析
57
(2)
新品種・新技術の開発・普及
展開方向
○市場競争力を高める新品種・栽培技術の開発
○環境保全型・省資源型農業の推進を図るための技術開発
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇市場競争力を高める新品種・栽培技術の開発
・もち米品種「ヒヨクモチ」の収量および品質の低下の原因の一つが温暖化の影響によ
り想定より早く肥料成分が溶出することを確認するとともに、溶出速度が遅い配合成
分の全量基肥肥料の開発に取り組んでいます。
・いちご地上部の局部的な温度制御技術等の活用による収穫時期の前進化(11 月中旬
から)と収穫量の平準化、さらに収穫期間の延長(7 月下旬まで)を可能とする生産
安定技術を確立しました。
・
「いちご次世代品種緊急開発プロジェクト」では、良食味や濃赤色などを育種目標に、
糖度、赤色度、年内収量などを分析調査し、有望系統の選抜を行っています。
平成 24 年度は、新たな 5,000 種類の交配苗から 200 系統を選抜する第3回目の1
次選抜試験や、200 系統から 10 系統に絞り込む2次選抜試、さらには有望な 10 系統
の栽培適応性試験を実施しました。
・アスパラガスの収穫体系は、これまで夏芽主体であったが、株を養成するための茎葉
を残すタイミングを変えることで、収穫が容易で単価が高い春芽を主体的に、複数年
にわたり安定して収穫できる栽培技術を確立しました。
・コネギの周年雨除け栽培で問題となっている生育不良症状について、原因となる土壌
中の病原菌(根腐萎凋病菌)の耐熱性を把握し、夏季の土壌消毒が被害を効果的に抑
制することを明らかにしました。
・接木部付近から自根が発生しやすいカンキツ品種「佐賀果試 34 号」について、草勢
が強くなりすぎて着果不良や糖度低下に繋がる自根を収穫後に切除することで、切除
1年後に着花数が増加し、果実品質は自根未発生樹と同程度となることを明らかにし
ました。
・作業道路が狭い茶園において、機械化による省力化を図るため、軽トラックに積載可
能な小型で軽量な茶園管理機(試作機)の作業性能や安全性等の調査を行うとともに、
現地導入に向けた改良に取り組んでいます。
◇環境保全型・省資源型農業の推進を図るための技術開発
・太陽光や風力などの自然エネルギーを活用した施設園芸作物の栽培実証や、LED等
省エネ光源による効果的な電照技術の開発に取り組んでいます。また、ハウスみかん
において、太陽熱温水等を利用する加温技術とヒートポンプを組み合わせた省エネ生
産技術の開発に取り組んでいます。
・茶の無化学農薬栽培において対応技術が確立していない病害虫の中でも、防除上ポイ
ントとなる二番茶生育期に新芽を加害する害虫対策のため、被害実態を明らかにし、
58
忌避灯等を利用した防除対策を検討すると共に、病害虫抵抗性を持った品種の選定を
行っています。
・キュウリ栽培における現行の「県特別栽培農産物認証制度に対応した病害虫防除体系」
について、より安定的に継続可能なものとするため、天敵の利用や重要病害である褐
斑病の耐病性品種を組み合わせた総合防除体系の確立に取り組んでいます。
・梨を加害する「チュウゴクナシキジラミ」が平成 23 年に国内で初めて本県において
生息および被害が確認されたため、年間の発生状況や防除効果の高い農薬とその散布
時期を明らかにしました。引き続き、発生生態の解明や効果的な防除対策の確立に取
り組んでいます。
【平成 24 年度主要事業】
研究の展開方向
事業費
主要な研究課題
(うち県決算額)
千円
市場競争力を高め
る新品種・栽培技術
の開発
87,387
(61,779)
・ヒヨクモチ等晩生品種の収量・品質低下の要因解
明と対策技術の実証
・いちご次世代品種緊急開発プロジェクト
・パッケージセンター活用と局所環境制御技術を駆
使した大規模高収益イチゴ経営モデルの構築
・冬季温暖な上場畑作地帯における夏播き冬どりタ
マネギの省力育苗および機械化体系の確立
・佐賀オリジナルブランドとなり得るキク新品種開
発及び栽培技術の確立
・極早生・早生温州みかんのブランド確立のための
突然変異を利用した新品種育成
・温暖化に対応したカンキツの総合的な高品質安定
生産技術の確立
・抗アレルギー等の機能性を有する茶の新品種開
発
環境保全型・省資源
型農業の推進を図
るための技術開発
55,243
(15,247)
・新型製茶機を利用した付加価値の高い玉緑茶加工
技術の実用化
・暑熱ストレス評価法の確立および暑熱ストレス軽
減化手法の開発による家畜生産効率向上に関す
る試験
・ガラス化保存胚を利用した種豚導入・生産技術の
開発
・果樹における難防除および新奇病害虫の迅速な防
除技術の確立
・有機農業導入のための生産技術体系の確立と環境
保全型農業経営の成立条件の解明
・きゅうりの特別栽培が安定的に継続可能な減農薬
総合防除体系の確立
・家畜排水からのリン除去・回収システムの開発
・堆肥を燃やした熱で食品残渣を乾燥・飼料化する
食品リサイクル技術の確立
・自然エネルギー利用低炭素型施設園芸栽培技術の
開発
・化石燃料使用「ゼロ」を目指した施設栽培におけ
る自然エネルギー活用技術の確立
59
シンクロトロン光を用いて突然変異を誘発することによる新品種育成に取り組み、これ
まで、輪ギクにおいて花色の変異体が得られました。
今年度から、主にスプレーギクを用いて、実用品種の育成に取り組んでいます。
苗の生長点に
シンクロトロン光を照射
桃色輪ギク系統「佐賀 1 号」
花色が白色になった変異体
60
(3) 意欲ある農業者等の経営力強化
展開方向
○認定農業者など意欲ある農業者の経営力の向上
○集落営農組織等の経営安定・向上
○地域の実態に応じた企業の農業参入と経営強化
○女性農業者等の経営能力の向上
○経営安定のための農作業安全対策の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇地域の将来を記載した人・農地プランの作成推進
○
県では、各市町において課題となっている人と農地の問題解決を図るため、将来の地域の中
心となる経営体への農地の面的な集積や機械施設の整備など各種支援策等をとりまとめて記
載した「人・農地プラン」の作成に向け、事業説明会のほか、市町や地域農業再生協議会など
関係機関との意見交換等による推進を行いました。その結果、県内全ての市町の 133 地区でプ
ランの作成に取り組みました。
(平成 25 年 3 月末現在 131 地区で作成済)
◇認定農業者など意欲ある農業者の経営力の向上
○
認定農業者など意欲ある農業者の経営を支援するため、国や県の補助事業の活用による農業
用機械・施設の整備を進め、生産コストの低減、経営規模の拡大等を図りました。また、認定
農業者と市町・農協等の関係者を参集した「認定農業者経営発展研修会」を開催し、県内優良
事例の発表や各種支援制度の紹介などを行いました。
○
企業的農業者の育成を図るため、「“農”のトップランナー養成塾」を開催し、個別の技術・
経営指導を行いました。さらに県内外の先進事例から農業経営のノウハウを学ぶ講座や経営発
展に関する課題に対して中小企業診断士・税理士・マーケティングアドバイザーなど専門家に
よるアドバイスを受けるセミナーなどにより、経営力の向上に努めました。
○ 市町や農業委員会など関係機関と連携して、意欲ある農業者の農業経営発展に伴う農業法人
への移行を進め、平成 24 年には7つの法人経営が新たに設立されました。
◇集落営農組織等の経営安定・向上
○
集落営農組織の法人化を促進するため、23組織の代表者や指導者を対象とした「集落営農
組織法人化研修会」を年4回、開催し、法人制度、会計、税務及び法務等の基本事項の習得を
図りました。
○
集落営農組織の経営発展等を図るため、市町や農協などの関係機関等と連携し、今後の取組
方向を明確にするとともに経営熟度指標や組織ビジョンの把握のため、ステップアップチェッ
クシート、ビジョン基礎シートの作成・提供等を行い、それぞれの組織の将来目標「集落営農
ビジョン」の策定推進・実践を推進しました。
○
各地域においては、各地域再生協議会や農業改良普及センターが中心となり、経営熟度指標
等の活用などをはじめ、組織毎の課題解決に向けた実態把握や新規作物の導入などへの支援を
61
行いました。
○
米、麦、大豆に露地野菜の生産販売を組み入れるなど、集落営農組織の経営力向上の推進を
図り、平成 24 年度には前年度の 26 組織から 30 組織と経営の複合化・多角化に取り組む組織
が増加しました。
(地域の実態に応じた企業の農業参入と経営強化)
○一般企業の農業参入については、平成 21 年の農地法の改正により一般企業でも解除条件付き
で農地貸借による農業参入が可能となり、全国的にその関心が高まっています。このような中、
本県における参入相談も多く、平成 24 年度は 5 件(継続相談件数は除く)の個別対応を行い、
農業参入の支援に努め、平成 24 年度には解除条件付き貸借による一般企業の農業参入が 1 件
ありました。
(女性農業者等の経営能力の向上)
○女性農業者の経営参画を促進するため、普及センター毎に「女性農業経営者育成支援研修会」
や「若手女性農業者等交流会」を開催し、経営改善計画の策定や家族経営協定の新規締結・見
直しの推進などに取り組みました。また、農業委員会等農業施策・方針決定の場への女性農業
者の登用を促進するための情報提供等の支援に取り組みました。その結果、家族経営協定締結
農家数が平成 25 年 3 月末で 1,315 戸(うち更新農家 171 戸)と年々増加しており、女性の経
営参画が徐々に広がっています。また、女性の農業委員数も新たに 4 名が登用され、平成 25
年 3 月末で 36 名(女性の占める割合 7.8%)となりました。
(経営安定のための農作業安全対策の推進)
○農作業事故の防止を図るため、農業者等を対象とした研修会を県内3ブロックで開催しました。
この研修会では、農作業事故の実態の説明や、農業機械メーカーによる農業機械の安全操作の
実演などを行いました。
62
農業を営む法人の状況(1 月 1 日現在)
平成 21 年 平成 22 年
農業法人
平成 25 年
164
161
173
181
96
101
97
105
111
-
-
2
2
3
162
164
163
175
184
一般法人
計
平成 24 年
162
農業生産法人
合
平成 23 年
備
考
解除条件付き
家族経営協定の締結数
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H22
H23
H24
中間目標
(H27)
-
3
5
7
20
10
24
26
30
67
新たに農業法人へ移行する農業経営体数
(農業者の経営発展に伴う法人化)
経営の複合化等に新たに取り組む集落営
農組織数
63
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
さがの米・麦・大豆競争力強化
対策事業
180,869
(62,167)
さがの強い園芸農業確立対策
事業
1,519,269
(591,763)
省資源・環境保全型園芸
農業の取組拡大
新たな園芸生産の取組拡
大
「キラッと光る佐賀県の
園芸特産物づくりチャレ
ンジ事業」の実施
担い手が取り組む省力化・低コスト化のための革
新技術の導入及び減肥・減農薬栽培等に必要な機
械・施設の整備、並びに消費者等が求める新品種
の導入などへの取組に対し助成した。
(整備事業 39
地区、推進事業 2 事業主体)
1,497,931
(571,370)
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生産
の取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機械、
脱石油・省石油型機械・装置、土づくり用機械等
の整備などに対し助成した。
(254 事業主体、受益
農家 延べ 1,634 戸、受益面積 延べ 816ha)
1,871
(926)
新しい野菜等の産地づくりや新たな加工品の開
発・販路開拓にチャレンジする農業者等に対して
助成を行った。
(4品目、4事業主体)
地域が実施する農商工連携などによる売れる園芸
作物づくりを支援するため、普及センター及び農
林事務所において、実需者との商談会の開催や先
進事例調査などを行った。
昨年度の 2 次選抜試験で得られた 10 系統の「栽培
適応性試験」と「現地適応性試験」
、1 次選抜試験
で得られた 200 系統から有望な 10 系統を選抜する
2 次選抜試験、更には、新たな 5,000 種類の交配苗
から有望な 200 系統を選抜する 1 次選抜試験を並
行実施した。
「売れる園芸作物づくり
プロジェクト」の実施
4,003
(4,003)
「いちご次世代品種緊急
開発プロジェクト」の実
施
15,464
(15,464)
さが肥育素牛・自給飼料生産拡
大施設等整備事業
18,000
(5,971)
肥育素牛の生産拡大や自給飼料の増産を図るため
に必要な飼養管理施設や機械の整備に対し助成し
た。(12 営農集団)
畜産経営技術対策事業
2,851
(2,851)
畜産農家の経営安定・向上を図るため、個別経営
診断(40 戸)、相談員の設置等を行った。
588,472
(66,554)
畜産農家の経営安定を図るため、各種経営安定対
策の生産者積立金の一部を助成した。
・肉用牛肥育経営安定対策事業(39,734 千円)
・肉豚価格安定対策事業(23,111 千円)
・鶏卵価格安定対策事業(3,709 千円)
畜産関係経営安定対策事業
農業近代化資金利子補給事業
106,623
(106,623)
農業者等の資本整備の高度化及び農業経営の近代
化を図るため、農協等が貸し付ける農業近代化資
金に対し利子補給事業を実施した。
(平成 24 年度利子補給融資枠
農業経営基盤強化資金利子補
給事業(スーパーL資金)
17,383
(8,691)
64
6,000,000 千円)
認定農業者の農業経営改善計画の達成を図るた
め、日本政策金融公庫が貸付ける農業経営基盤強
化資金に対し利子補給事業を実施した。
集落営農組織の経営発展を進めます!
集落営農組織は、作付の団地化や機械の共同化による生産コストの低減などを通じて、農業者
の農業所得の向上に寄与しており、本県水田農業の確立を図るうえで重要な役割を果たしていま
す。構成員の高齢化や地域の農地の維持などそれぞれの組織が抱える課題に対応し、法人化を志
向する組織も増加しています。
このような中、集落営農組織やその指導者を対象とした「集落営農組織法人化研修会」を全4
回開催(参集:約 150 名 うち、集落営農組織は 23 組織程度)し、法人制度、会計、税務及び法
務等について基本となる事項の習得を支援しました。
また、全ての集落営農組織の経営発展等を図るため、関係機関等と連携し、組織熟度等の視覚
化ができる経営熟度指標(ステップアップチェックシート)や組織ビジョンの把握のためのビジョン基礎シートの
活用を進めており、今後は、熟度に応じた支援等を行っていくこととしています。
●●市町
市町名
旧市町名
■■
集落営農名
●●営農組合
ステップアップチェックシート
ビジョン・
担い手
20
18
1年目
16
2年目
14
12
経
3年目
4年目
10
8
理
農
6
地
5年目
dummy
4
第1段階
2
0
第2段階
第3段階
第1~第3段階は
到達目標モデル
(下欄参照)
機械・施
設
生産管理
コメント
第2段階に到達しています。機械の共同化や共同作業が進んでいます。品種の団地化やプール
計算に挑戦しましょう。
到達目標モデルについて
法人化研修会
第1段階
集落営農として活動しているが、作業・機械の共同化は十分ではない。収益・経費は個人実績で配分されている。
今後の集落をどうするのか、協議を重ねる必要がある段階です。
第2段階
大豆麦を中心に、主要3作業の共同化、主要機械の共同利用ができている。集落ビジョンもしっかりと持っている。
会計処理のレベルアップや農地の有効利用にまだ、解決すべき事項がある段階です。
第3段階
集落営農として十分に発展しており、法人化されているか、法人化一歩手前まできている組織です。残された課題
として新規品目導入など組織の経営改善の取り組みが必要な段階です。
ステップアップチェックシート
65
(4) 新規就農者の確保・育成
展開方向
○就農意欲の醸成と就農希望者等に対する働きかけ
○技術習得や施設整備等の就農に向けた支援
○就農後の経営確立に向けた支援
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇就農意欲の醸成と就農希望者等に対する働きかけ
○
県内における近年の新規就農者数は、平成 15 年の 113 名から年々減少し、平成 19 年には 88
名となっていましたが、平成 20 年以降は増加に転じ、平成 24 年は 186 名(新規学卒:18 名、
Uターン:88 名、新規参入:80 名)で、過去 10 年間で最多となりました。
これは、Uターン及び法人就業が増加したためであり、特に杵島地域のUターンによる米
麦とたまねぎ等の複合経営や、三神地域の法人の規模拡大に伴う就業者の増加等によるもの
です。また、国の「農の雇用事業」の充実による法人就業の増加も要因となっています。
○
佐賀、武雄、伊万里など県内 9 地区において、
「チャレンジ農業支援事業」の「新規就農啓
発活動事業」により、関係機関が一体となって、農家のあと継ぎをはじめ、非農家の就農希望
者を対象とした啓発セミナーや個別相談会を開催し、新規就農者の確保に向けた取組を行いま
した。
○
農業改良普及センターでは、農業高校生を対象とした就農啓発研修やJA生産部会等を対象
に新規就農者確保・育成に関する意識啓発等の研修会を実施しました。
○
県農業大学校では、就農希望者を対象とした「新規就農希望者養成講座」を 11 月及び 2 月
に開催しました。それぞれ 12 名と 11 名の参加者が就農に関する基礎知識を習得するとともに、
有機農業取組農家の視察、小ねぎやアスパラガスなどの農作業を体験しました。
○
農業改良普及センターや(財)佐賀県青年農業者育成センターでは、平成 24 年度も就農希
望者に対し、農業に関する基礎的な情報提供や技術習得、資本整備などへの支援措置の紹介な
ど、きめ細やかな相談対応を行いました。(就農相談件数:延べ 526 件)
◇技術習得や施設整備等の就農に向けた支援
○ 「佐賀県就農促進方針」に基づき、平成 24 年度は 26 名の就農計画を認定するとともに、就
農に向けた研修に必要な資金(就農研修資金)の貸付(10 名、8,800 千円)や経営開始時に必
要となる農業用施設等を整備するための資金(就農施設等資金)の貸付(4 名、16,480 千円)
を行いました。
また、
就農後 5 年を経過した若い就農者の就農研修資金の償還減免措置
(13 名、減免額 13,950
千円)を市町と協力して実施しました。
○ 平成 24 年度から、国において、青年就農給付金事業(準備型)が創設されました。給付金
を給付することで、就農希望者の農業研修を支援し、就農前の技術習得を促進することができ
ました。(準備型:23 名)
◇就農後の経営確立に向けた支援
○
就農後間もない新規就農者を対象に、農業改良普及センターがJAなど関係機関と連携し、
66
栽培技術や経営に関する個別巡回指導などを行う「ニューファーマーフォローアップ活動」を
実施し、新規就農者(対象者 93 名)の早期の経営安定を図りました。
○
農業青年クラブの活動の一環として、青年農業者自らが取り組んだ経営改善のプロジェクト
活動等の成果を発表し合い、問題解決能力の向上を目指す「佐賀県農業青年冬季のつどい」を
開催し青年農業者の資質向上を図りました。
○ 新規就農者の農業経営が軌道に乗るまでの期間(最長 5 年間)を支援する青年就農給付金事
業(経営開始型)により、経営開始直後の経営の不安定な期間に給付金を給付することで、経
営の安定を図ることができました。
(経営開始型:90 名)
○毎年の新規就農者数の推移
新規
就農者数
新規学卒
U ターン
新規参入
法人
就業
(単位:人)
H14
102
(4)
47
(1)
52
(3)
3
(0)
H15
113
(4)
45
(1)
61
(2)
7
(1)
H16
100
(2)
38
(1)
53
(1)
9
(0)
H17
94
(2)
32
(1)
55
(0)
7
(1)
H18
88
(3)
22
(1)
59
(1)
7
(1)
H19
88
(4)
31
(4)
50
(0)
7
(0)
-
-
-
-
-
-
H20
116
(11)
21
(0)
74
(4)
21
(7)
54
(1)
H21
118
(12)
15
(0)
74
(3)
29
(9)
17
(5)
H22
160
(24)
22
(1)
68
(2)
70
(21)
54
(18)
※( )は女性数で内数
H23
151
(38)
15
(1)
74
(4)
62
(33)
33
(12)
H24
186
(29)
18
(3)
88
(1)
80
(25)
53
(16)
県農産課調べ
※毎年の調査対象期間:前年 6 月 1 日~当年 5 月末日
○平成 24 年の経営形態別新規就農者数
(単位:人)
経営形態
米麦
新規就農者数
51
(27%)
施設
野菜
34
(18%)
新規学卒
4
5
1
1
1
0
3
2
1
18
Uターン
31
15
33
6
1
0
0
2
0
88
新規参入
16
14
11
6
1
1
4
24
3
80
10
10
4
2
1
0
4
20
2
53
うち法人就業
露地
野菜
45
(24%)
果樹
茶
13
(7%)
67
花き
畜産
3
(2%)
葉た
ばこ
1
(1%)
28
(15%)
その
他
4
(2%)
7
(4%)
186
(100%)
合計
【数値目標の達成状況】
項
目
基準年
(H18~22 年の
5 年間の平均)
H23
H24
中間目標
(H27)
114 人
151 人
186 人
140 人
新規就農者数
【平成 24 年度主要事業】
事業名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
(財)佐賀県青年農業者育成セ
ンター補助
(財)佐賀県青年農業者育成センターの運営に必
千円
要な経費に対する補助を行った。
5,598
(就農支援資金の貸付、就農情報提供・啓発活動、
(5,598)
専任の就農相談員による就農相談活動等)
若い農業者就農促進事業費
13,950
(11,160)
若い農業者の育成を図るため、就農支援資金の
償還減免を行った。
チャレンジ農業支援事業
3,467
(2,367)
(1)地区活動
①農業改良普及センターによる農業高校生を
対象とした先進農家との交流等の就農促進
活動や就農後間もない新規就農者への濃密
指導を実施した。
②農業大学校において、一般の就農希望者を対
象とした新規就農希望者養成講座を開催し
た。
(2)新規就農啓発事業
市町や農協等が行う就農啓発セミナーなどの
活動経費に対する助成を行った。
就農施設等資金貸付事業
16,507
(16,480)
認定就農者が就農計画に従って農業経営を開
始する際の機械の導入、施設の設置等を支援する
ため必要な資金の無利子貸付けを行った。
116,250
(-)
新規就農者の確保と就農後の定着を図るため、
就農前の研修期間(最長 2 年間)及び経営が不安
定な就農直後(最長 5 年間)の所得を確保する給
付金の給付を行った。
青年就農給付金事業
68
「ニューファーマーフォローアップ活動」を実施
新規就農者の育成を図る取組の一環として、農業改良普及センターでは、就農後間もない新
規就農者を対象に、
「ニューファーマーフォローアップ活動」を実施し、就農後の技術向上と経
営安定に向けた研修会等の実施や個別巡回指導等を行いました。
青年農業者相互訪問研修会
作物に関する研修会
「農業やってみようセミナー」を開催
「新規就農希望者養成講座」を開催
市町や農協など関係機関が一体となっ
農業大学校では、一般の就農希望者を対象
に、
「新規就農希望者養成講座」を 2 回開催し
て、就農啓発に向けた取組が各地区で実施
ました。参加者は、農業に関する基礎知識等
されています。参加者は、熱心に先輩農家
を学ぶ座学や先進農家等での農業体験などを
の話に聞き入られていました。
受講し、就農意欲の喚起につながっています。
アスパラガスやってみようセミナー
農産物直売所での研修
4
69
(5) 農業生産を支える生産基盤づくり
①農地の効率的な利用による優良農地の確保
展開方向
○農業振興地域内の優良農地の確保と保全
○大規模農家や集落営農組織への面的にまとまった農地集積の推進
○耕作放棄地の発生防止と再生利用の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇農業振興地域内の優良農地の確保と保全
○
優良農地を確保・保全するため、集団的に存在する農地や基盤整備を実施した農地で農用地
区域に設定されていない農地については、農用地区域への設定を行うよう市町の指導を行いま
した。また、農地転用については、農業委員会との連携により、農業生産や集積等に支障の少
ない農地から順次実施することとなるよう対応しました。
◇大規模農家や集落営農組織への面的にまとまった農地集積の推進
○
農協などの農地利用集積円滑化団体の連絡協議会や市町農業委員などの研修会において、担
い手へ面的にまとまった農地が集積されるよう、農地集積に関する事業や法令事務について説
明するなどして農地集積の推進を図ったところ、県内の農地流動化率は31.3%(H23.12 現
在)となりました。
○
県では、各市町において課題となっている人と農地の問題解決を図るため、将来の地域の中
心となる経営体への農地の面的な集積や機械施設の整備など各種支援策等をとりまとめて記
載した「人・農地プラン」の作成に向け、事業説明会のほか、市町や地域農業再生協議会など
関係機関との意見交換等による推進を行いました。その結果、県内全ての市町の 133 地区でプ
ランの作成に取り組まれました。(平成 25 年 5 月 31 日現在 20 市町の 131 地区で作成済み)
◇耕作放棄地の発生防止と再生利用の推進
○
耕作放棄地対策の円滑な推進を図るため、佐賀県耕作放棄地対策協議会と連携して、農業委
員会や市町農政担当部局ほか関係農業団体と耕作放棄地解消に向けての活動方針について 11
月に県内4ブロックで意見交換会を開催し、各地域において「佐賀県農地を守り活かすプロジ
ェクト」に取り組むことを確認しました。
○
耕作放棄地再生利用緊急対策事業を活用し、平成 24 年度は 7 市町で 11.8ha の耕作放棄地の
再生利用が進み、たまねぎ、うめ、ハーブなどの栽培に取り組まれました。
70
【成果指標の達成状況】
項
単位:ha
目
農用地区域内の確保すべき農地面積
基準年
(H21)
H22
H23
H24
中間目標
(H27)
54,600
54,600
54,500
調査中
54,800
【平成 24 年度主要事業】
事 業
事業費
(うち県決算額)
名
実
施
概 要
千円
耕作放棄地再生利用緊急対策
事業
(県耕作放棄地対策協議会に
よる基金事業【国庫】
)
耕作放棄地の再生作業や土壌改良、営農定着など
への取組に対し助成した。
(整備事業 7 市町、36 地区、19 事業主体、11.8ha)
21,172
(-)
地元農業委員が中心となり耕作放棄地の再生を実施
~小城市小城町 牛尾地区の取組~
小城市小城町の南に位置する牛尾山には、県内有数の梅林として県内外から多くの観光
客が訪れますが、耕作者の高齢化や鳥獣被害により耕作されない農地が増加するととも
に、景観上も悪影響を与えていました。
こうした中、小城市農業委員会の耕作放棄地対策活動の一環として、地元選出農業委員
が中心となり、多くの観光客が通行する道路に面した農地を梅園として活用を図るため、
平成 24 年 2 月から草払い・整地・梅の植栽などの作業に取り組まれました。
この取組をきっかけに、周辺農地の保全管理が行われるようになるなど、当該地区の耕
作放棄地の解消へ向けての機運が高まりました。
再生前
再生後
71
(5) 農業生産を支える生産基盤づくり
②生産基盤の整備と維持管理
展開方向
○担い手の育成や地域の特性を活かした農業の展開を図るための農地整備の推進
○担い手への農地集積に必要な農地の区画整理や営農条件整備の推進
○農業用水の安定的な確保の推進
○地域の実情に応じた農道整備の推進
○施設のライフサイクルコストの低減や担い手の維持管理を軽減するための農業水利施設の適
正な維持管理の推進
○自治会などの地域団体による新たな組織による農業用施設等の適切な維持保全を図るための
地域の共同活動の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
○ 生産性を高めるための農業生産基盤の整備面積については、平成 24 年度の目標 7,750ha に
対して、8,140ha となっており、順調に取組が進んでいます。
(農地の整備)
○
水田において、麦、大豆等の生産を振興し、地域の特性を活かした農業を展開するため、地
域水田農業支援緊急整備事業(H16~)により、平成 24 年度は、県内 2 地区で暗渠排水を 515.3ha
整備しました。平成 24 年度末までに事業費ベースで 76%(平成 23 年度末 75%)の事業進捗と
なっています。
また、経営体育成基盤整備事業(H16~)により、老朽化に伴い機能低下した暗渠排水に加
え、農業用用排水路等の整備に取り組み、平成 24 年度末までに事業費ベースで 58%(平成 23
年度末 58%)の事業進捗となっています。
これらの事業により、これまでに整備した農地では、麦、大豆等の収量が増加するなど、事
業効果が発現しています。
(農業用水の確保)
○
佐賀平野における農地約 26,600ha の農業用水を安定的に確保するため、国営及び県営かん
がい排水事業により基幹的な農業用水路を整備しました。
国営事業は、平成 24 年度までに農業用水路約 82.7km(全体計画 93.8km の約 88%)の整
備が進み、事業費ベースで 90%(平成 23 年度末 88%)の事業進捗となっています。
このうち、県東部地域(嘉瀬川左岸)については、平成 21 年度で完了し、関連する県営事
業については、平成 24 年度に 3 地区を実施し、管水路(φ200mm~500mm) L=2.25km などを整
備しました。
県西部地域(嘉瀬川右岸)については、平成 24 年度に白石平野への農業用水の送水が始ま
りました。また、嘉瀬川右岸上流地域においても、計画的に国営事業の推進が図られています。
関連する県営事業については、平成 24 年度に 1 地区を実施し、用排水路 L=315m を整備しまし
た。
(適正な維持・管理の推進)
○
農業水利施設は、持続的で安定的な農業を展開していく上で欠かせない社会資本であること
から、施設の有効活用とライフサイクルコストの低減のため適正な維持管理の実施を推進しま
した。
72
①既存の農業水利施設を有効活用する観点から、農業水利施設の長寿命化を図るため、定期的
な監視(機能診断)ときめ細かな補修等を施す予防保全対策を実施しました。
・基幹水利施設ストックマネジメント事業により、県営事業で造成した基幹的な農業水利施
設である排水機場3施設の機能診断及び機能保全計画を策定し、国営事業及び県営事業で
造成した 4 施設の対策工事を実施しました。
・地域農業水利施設ストックマネジメント事業により、末端の農業水利施設の計画的な
対策工事として 28 地区で圃場の揚水ポンプや制水門等の補修を行いました。
②適正な維持管理により農業水利施設の機能を保持する観点から、土地改良施設維持管理適正
化事業により、ほ場整備等で造成された揚水ポンプ 35 箇所、ゲート 24 箇所等を補修・更新
しました。
③佐賀中部地区の農業用水の水源である北山ダムについては、築造後 50 年以上が経過してお
り、施設機能の低下や堆砂が進んでいることから、平成 23 年度から国営総合農地防災事業
嘉瀬川上流地区により、ダム施設機能の回復を図っています。
④国営筑後川下流土地改良事業、県営かんがい排水事業及び県営ほ場整備事業で造成されたク
リークについては、近年の気象変化や地域の土壌特性も相まって、土水路であるクリークの
法面崩壊が進行していることから、平成 24 年度から国営総合農地防災事業筑後川下流右岸
地区に着手し、クリーク法面の保護整備を行い、クリーク機能の回復を図ります。
○平成 19 年度から始まった「農地・水・環境保全向上対策」は、平成 24 年度から 2 期対策と
して平成 28 年度まで引き続き実施されることとなり、農地・農業用施設の適切な維持保全
と農村環境の保全を図るため、農業者をはじめ、自治会などの地域団体を含めた新たな活動組
織(H24 取組:755 組織)による地域ぐるみの共同活動(草刈、泥あげ、施設の補修など)に
対し支援しました。
また、平成 24 年度は、活動組織が行う集落内やその周辺の末端の農業用用排水路等の整備に
ついて、県内 12,446ha(346 組織)における取組に対し支援しました。
◇ 地域水田農業支援緊急整備事業(佐賀市)◇
~水田における麦・大豆等の生産性向上を目指して~
大豆の生育状況
暗渠排水を実施したほ場
暗渠排水未施工のほ場
73
◇国営筑後川下流土地改良事業◇
~安定した農業用水を確保するために~
嘉瀬川ダム
筑後大堰
◇地域農業水利施設ストックマネジメント事業◇
(制水門の補修)
[補 修 前]
[補 修 後]
【成果指標の達成状況】
項
目
生産性を高めるための農業生産基
盤の整備面積(累計)
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
5,660ha
7,330ha
8,140ha
8,830ha
74
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
実
(うち県決算額)
施
概 要
千円
地域水田農業支援緊急整備
事業
594,497
(594,497)
経営体育成基盤整備事業
852.530
(852.530)
国営筑後川下流白石平野土地
改良事業
1,368,488
(114,485)
国営筑後川下流土地改良事業
1,398,587
(-)
県営かんがい排水事業
489,181
(489,181)
・H24 実施地区 2 地区
・関係市町(白石町)
・H24 工事概要 暗渠排水
515.3ha
(2 地区の全体計画 2,763ha)
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)76%
・H24 実施地区 6 地区
・関係市町(佐賀市、鹿島市、吉野ヶ里町、大町町)
・H24 工事概要 農業用用排水路整備 L=12.8km
農道整備 L=6.0km
暗渠排水 A=211.6ha
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)58%
・関係市町(武雄市、江北町、大町町、白石町)
・H24 工事概要 水管理システム
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)94%
・関係市町(佐賀市、多久市、小城市)
・H24 工事概要 幹線水路工、導水路工
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)89%
※H24 事業の県負担は H25 以降発生
・H24 実施地区 4 地区
・関係市町(佐賀市、鳥栖市、神埼市、吉野ヶ里
町、みやき町、上峰町)
・H24 工事概要 パイプライン L=2.25km
揚水機場 1 箇所
用排水路 L=315m
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)79.5%
〔保全計画策定〕
・H24 実施施設 3 施設
基幹水利施設
ストックマネジメント事業
〔対策工事〕
189,965
(189,965)
・H24 実施地区 2 地区
・関係市町(佐賀市、白石町)
・H24 概要
排水機場補修 4 箇所
・H24 末迄の進捗(事業費ベース)42.7%
・H24 実施地区
地域農業水利施設
ストックマネジメント事業
28 地区
・関係市町(小城市ほか 7 市町、
459,518
(321,336)
佐賀市土地改良区ほか 23 改良区)
・H24 工事概要 揚水機場、制水門等の補修
・H24 迄の進捗(事業費ベース)48.2%
国営総合農地防災事業
農地・水・環境保全向上対策
830,000
(132,453)
1,407,971
(360,519)
75
・H24 実施地区 2 地区
・関係市町(佐賀市、小城市、神埼市、
吉野ヶ里町、上峰町、みやき町)
・H24 工事概要 洪水吐ゲート制作等
事前調査及び設計
(共同活動)
・H24 実施活動組織 755 組織
・取組面積 31,054ha
(向上活動)
・H24 実施活動組織(集落) 346 組織
・取組面積 12,446ha
(5) 農業生産を支える生産基盤づくり
③農地等の防災・保全
展開方向
○高付加価値作物の新たな導入や安定した農業生産を可能にするためのクリークの護岸整備
○地盤沈下対策の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇クリークの防災機能の保全
○佐賀平野のクリークは、農業用水の貯水や送水、地域の排水などのほか、降雨を一時的に貯留
する洪水調整機能も有していますが、農村地域の開発など土地利用の変化に伴う洪水量の増加
などにより法面崩壊が進行し、その機能が低下しているため、平成 24 年度に川副西2期地区
等で約 19km のクリークの護岸整備を実施し、農地の排水条件の改善を図りました。
◇地盤沈下対策の推進
○佐賀及び白石平野では地盤沈下により農地や農業用施設の機能が低下し、安定した農業生産に
支障が生じているため、県営事業により農業用用排水施設の機能回復に取り組み、用水路約
0.6km、排水路約 0.9km の整備を実施しました。平成 24 年度末までに農業用用排水施設の機能
が回復した水田面積の割合は 88%(平成 23 年度末 84%)となっています。
<県営クリーク防災機能保全対策事業 川副西2期地区>
着 工 前
完
成
<県営地盤沈下対策事業 白石平野地区>
龍神排水機場(旧福富町)
新明排水機場(旧有明町)
76
【成果指標の達成状況】
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
クリークの整備護岸延長
738km
757km
776km
914km
13,060ha
13,635ha
13,309ha
項
地盤沈下対策により農業用用排水施
設の機能が回復した水田面積
12,500h
a
(機能が回復した水田面積の割合)
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
クリーク防災機能保全対策事
業
812,870
(812,870)
洪水調整機能が低下したクリークの機能回復を
図るため、クリークの護岸整備を行った。
実施地区:4 地区
地盤沈下対策事業
600,168
(600,168)
地盤沈下により機能が低下した用水路等の機能
回復工事を実施した。
実施地区:2 地区
77
2
県産農産物のブランド力の向上と販路の拡大
(1) 県産農産物のブランド力の向上と有利販売
展開方向
○ブランドイメージや存在感が高まり県産農産物の有利販売につながるような取組の推進
○大都市圏等でのイメージアップ対策・販売促進活動の展開
○特徴あるこだわり農産物等の新たな販路の開拓
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇県産農産物のブランド力の向上
○
農業団体と連携し、栽培方式や糖度などの厳しい基準で厳選した、県産農産物のブランド
イメージの牽引役となる新たなプレミアムブランド「さがみかんプルミエ」「さがいちごプ
ルミエ」を創出しました。また、この「プルミエ」を使って、雑誌媒体への広告の掲載や新
たに開設した県産品情報発信ウェブサイトでの紹介、マスメディアへの露出など積極的な情
報発信に取り組みました。
○
県産農産物のブランド力の向上及び販売促進を図るため、大都市圏の百貨店やスーパーな
どにおいて、「さがみかん」や「さがほのか」などの県産農産物を中心としたフェアの開催
、
「たまねぎ」などの試食宣伝PR等を実施しました。特に首都圏では、三越
や、
「佐賀牛®」
伊勢丹と連携し、日本橋三越本店及び銀座三越で大々的に「佐賀フェア」を開催しました。
(他、紀ノ国屋、西宮阪急などで総合フェア6回、新宿高野、博多阪急など延べ78店で青
果・畜産の試食宣伝PRを実施)
○
ブランドイメージを高めるため、大都市圏のホテルレストランとタイアップして、「佐賀
(グランドプリンスホテ
牛®」や「さがほのか」を食材にした特別メニューを提供しました。
ル高輪「ステーキハウス桂」、ホテル阪急インターナショナル「ナイト&デイ」及び「パル
テール」など)
○
知事が直接現場に出向き、先頭に立って県産品を売り込む「旬果旬菜セールス」を、市場
や百貨店で実施しました。
(日本橋三越本店、大田市場、築地市場、銀座三越)
○ 「さがびより」については、日本穀物検定協会の米の食味ランキングで3年連続特Aに評
価されたことや、厳しい出荷基準を設けている高品質米であることを訴求しながら認知度の
向上と販売促進活動に取り組みました。
◇大都市圏等での販路拡大
○
多くの消費者の方に佐賀県産の農産物を知っていただき、有利販売や新たな販路を開拓す
るため、テレビ番組や新聞・雑誌などのメディアを活用した情報発信を行いました。特に、
関西圏においては「佐賀牛®」を、また福岡都市圏においては「佐賀牛®」
「さがびより」の
テレビCMを放映し、認知度向上やイメージアップに努めました。
◇生産者の顔の見える販売の促進
○
佐賀インターナショナルバルーンフェスタでの有機農産物等のPR・販売会や、県内外の
バイヤーを招聘した特産品商談会を開催するなど、農業者のマーケティング活動の支援を行
いました。
78
「さがみかん Premier-S」
銀座三越でのトップセールス
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
0件
0件
2件
2件
農産物の新たなプレミアムブランドの
創出
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
ひろげよう“佐賀の味”推進
事業
22,000
(11,000)
「“さが”農産物ブランド確立対策推進協議会」
において、テレビCMなどのイメージアップ対
策、店頭PRなど大都市圏での販路開拓等に取り
組んだ。
佐賀産米マーケット確立事業
18,000
(9,000)
「佐賀の米・麦・大豆マーケティング協議会」に
おいて、主に新県産米「さがびより」の福岡都市
圏を中心としたPR・販売対策等に取り組んだ。
県産品情報発信力強化事業
58,301
(58,301)
県産品流通情報整備事業
2,463
(2,463)
有機農産物等販路拡大事業
521
(521)
79
県産農産物のブランドイメージの牽引役となる
新たなプレミアムブランドを創出し、積極的・集
中的に情報発信を行った。
首都圏営業本部、関西・中京営業本部の専任職員
による消費地情報の収集と産地情報の発信を行
った。
有機農産物等の販路拡大を支援するため、県内外
のバイヤー等が参加する商談会等を開催した。
県産品情報発信ウェブサイト『美食通信「ごちそう佐賀」』がオープン
県産品の魅力を紹介するウェブサイト『美食通信「ごちそう佐賀」
』がオープンしました。
佐賀県は、自然豊かでたくさんの食材(ごちそう)が生み出される土地。玉ねぎ、麦、大豆など
多くの農産物は、全国のランキングで常に上位。また、いちごやみかん等のフルーツの生産も多く、
「佐賀牛 」や「佐賀海苔 」は、全国的にも質のよさで愛される食材。
『美食通信「ごちそう佐賀」』では、そうした「ごちそう」の宝庫「佐賀」で生まれる食材や、
その魅力を発信しています。
80
(2) 県産農産物の輸出促進
展開方向
○香港等の海外事務所を活用した効果的な営業活動・プロモーションの実施
○販路開拓のための信頼できる輸出ルートの構築
○知的財産の保護や輸出証明の発行などの輸出環境の整備
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇認知度向上と販路の拡大
○
平成 23 年度に新たに設置した海外拠点(上海、瀋陽、香港)を活用したタイムリーな営業
活動・ネットワークつくりに引き続き取り組みました。特に香港では、在香港日本国総領事館
主催の「天皇誕生日レセプション」において、現地の政財界の要人をはじめ邦人社会へ、「佐
賀牛」、
「みかん」、「アイスプラント」などの県産農産物の試食・PRを行いました。
○
香港・マカオでは、香港 SOGO 等において、佐賀牛、ハウスみかん、さがほのかなどのフェ
アを開催し、試食宣伝・PRによる県産農産物の認知度向上に努めました。
(香港 SOGO:4 回、
香港 JUSCO:1 回)
○
また、香港・マカオに加え、シンガポールでは、食品見本市に出展し、PRを行うとともに、
現地レストランで佐賀牛等の特別メニューを提供するフェアを開催しました。
(香港・マカオ:
見本市等 3 回、レストランフェア 2 回、シンガポール:見本市 2 回、レストランフェア 2 回)
○
さらに、平成 24 年 8 月に、口蹄疫の影響で輸出停止となっていたアメリカ向けの佐賀牛の
輸出を再開し、新規の取扱指定店を 2 店舗認定しました。
○
こうした取組の結果、佐賀牛を定番メニューとして取り扱っていただくレストランも着実に
増加しており、平成 24 年度は香港で 2 店舗、シンガポールで 14 店舗、アメリカで 2 店舗を新
たに佐賀牛・佐賀産和牛取扱指定店に認定しました。
(累計指定店:香港:34 店舗、マカオ:2
店舗、シンガポール 16 店舗、アメリカ:2 店舗)※アメリカについては輸出再開後の店舗数。
○
県産農産物の輸出量は、佐賀牛:27.3 トン(輸出先:香港、シンガポール、アメリカ H23:24.1
トン)、
米:30 トン(輸出先シンガポール H23:16.3 トン)
、
なし:1.6 トン(輸出先:香港
H23:6.5
トン)
、いちご:0.2 トン(輸出先:香港、シンガポール H23:0.5 トン)
、みかん:661.3 トン
(輸出先:香港、シンガポール、カナダ H22:566.1 トン)
、その他野菜 2.1 トン(輸出先:香
港、シンガポール H23:5.0 トン)となっています。
◇輸出ルートの構築
○
香港、シンガポール等のバイヤーやレストランシェフ等を佐賀県に招聘し、産地視察・商談
を実施し、輸出ルートの開拓や取扱店舗の拡大に取り組みました。
○
シンガポール、香港の現地輸入業者、小売店、佐賀牛取扱指定店等レストランを生産者自ら
訪問し、管理方法や品質について説明・PRを行いました。
○
今後の世界的な市場拡大が期待されるムスリム市場であるマレーシア、インドネシアの市場
調査を実施し、国内外の関係団体との情報交換を実施しました。
81
◇県内生産者の輸出気運の醸成と輸出環境の整備
○
シンガポール、香港の現地輸入業者、小売店、佐賀牛取扱指定店等レストランを生産者自ら
訪問し、海外において佐賀牛の認知度が向上している状況を見てもらうことで、輸出気運の醸
成を図りました。
○
福島第一原子力発電所の事故の影響により、県産の食品を輸出する場合、国・地域によって
は輸出に係る産地証明の発行が必要であることから、県では 463 件(加工食品含む)の産地証
明を発行しました
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
43 件
57 件
69 件
61 件
海外における県産農産物の新規取扱店数
(累計)
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
海外市場における佐賀ブラン
ド確立事業
30,739
(12,800)
「佐賀県農林水産物等輸出促進協議会」におい
て、香港、シンガポールなどで「佐賀牛®」や「さ
がほのか」「みかん」などの販売促進活動やバイ
ヤー等の佐賀県への招へいなどを実施した。
アジア最大級の食品展示会「フード・エキスポ2012(香港)」に参加しました
平成 24 年 8 月、前年の IWC でチャンピオン・サケを受賞した「鍋島 大吟醸」の評価を活かした佐
賀の酒のPRとともに、香港でブランドが定着してきた「佐賀牛®」の一層の認知度向上・販路拡大を
図るために、香港貿易発展局主催のアジア最大級の食品展示会「フード・エキスポ 2012」に初めて参
加しました。
今回は、日本が「パートナーシップカントリー」として選ばれ、日本食への注目度も高く、約 39 万
人の来場者と 26 の国々から 1,110 の企業・団体が参加。現地メディア等の報道でも大きく取り上げら
れました。
佐賀県では、商談スペースで「佐賀牛®」の試食・商談を行うとともに、招待制ディナーパーティで
ある「ガラ・ディナー」(初日の招待制ディナーパーティ)において、全国の日本産品の中から、食中
のお酒として「鍋島 大吟醸」が選ばれ、メインディッシュでは「佐賀牛®」が提供され好評を得まし
た。
「フード・エキスポ 2012」見本市での試食宣伝・PRの様子
82
3
環境保全型・省資源型農業の展開
(1) 環境保全型・省資源型農業の取組拡大
展開方向
○有機農産物や特別栽培農産物、エコ農産物の生産など、環境保全型農業の取組拡大の推進
○地域の有機物資源の有効活用と環境負荷の低減
○石油資源に過度に依存しない省資源型農業の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇環境保全型農業の取組拡大
○
環境保全型農業の取組拡大を推進するため、実証展示ほの設置や技術研修会の実施などに
より、栽培技術の普及・定着に努めるとともに、環境保全型農業の取組に必要な機械・施設
(せん定枝粉砕機等 18 台、光選択制被覆資材等延べ 1,574a)などの整備に対して支援しま
した。
○
国の「環境保全型農業直接支援対策」を活用し、化学肥料と化学合成農薬の5割以上低減
とセットで行うカバークロップ(れんげ等)など地球温暖化防止等に効果が高い取組(平成
24 年度取組面積 291ha)を促進しました。
○
有機農業の取組拡大を図るため、有機農業を目指す生産者を対象に栽培技術等の研修を行
う「さが有機農業塾」を開催しました。
○
佐賀インターナショナルバルーンフェスタでの有機農産物等のPR・販売会や、県内外の
バイヤーを招聘した特産品商談会を開催するなど、農業者のマーケティング活動の支援を行
いました。
○
こうした取組により、環境保全型農業に新たに取り組む農家数は、目標の 250 戸を上回る
512 戸が確保されました。
◇地域の有機物資源の有効利用と環境負荷の低減
○
稲わら・麦わらの有効活用を図るため、県や農業団体で構成する「佐賀県稲わら・麦わら
適正処理対策会議」において、新聞広告での麦わら利用の呼びかけ、共同乾燥調製施設等へ
の横断幕の掲示や生産振興大会での啓発に取り組み、稲わら・麦わらの有効活用に対する農
業者の意識の高揚と有効活用法の普及などを行いました。その結果、平成 24 年産の麦わら
の利用割合は 83%(23 年産:85%)と概ね前年度並みとなりました。一方、稲わらの利用
割合は前年産並みの 94%(23 年産:94%)となりました。
○
家畜排せつ物の適正処理や耕種農家のニーズに即した良質堆肥の生産技術の向上を図る
ため、農協・市町・県関係機関等の指導者を対象とした「家畜排せつ物処理研修会」を開催
しました(11/5~11/9)。また、堆肥の利用促進を図るために、佐賀県農業経営スキルアップ
研修会において佐賀県農業青年クラブ員に対して堆肥利用についての研修会を開催しまし
た(11/15)。
○
施設園芸等で使用された廃ビニールなどの農業生産資材廃棄物については、資源の有効活
用を図る観点から、分別収集の徹底など、適正処理を推進しました。分別された廃棄物は再
83
生処理され、建築土木資材等への再利用も進んでいます。
◇石油資源に過度に依存しない省資源型農業の推進
○
最近の重油価格の高騰を踏まえ、重油にできるだけ頼らない施設園芸への転換を図るため、
平成 24 年度から県独自の「さがの強い園芸農業確立対策事業」において、脱石油・省石油
型機械・装置の補助率を従来の 1/3 から 1/2 に引き上げ、農家負担の軽減を図ることによっ
て、重油価格の高騰対策への取組を促進しました。
また、国の平成24年度補正予算において講じられ、省エネ設備の導入支援や燃油価格が
高騰した際に補てん金の交付を行う「燃油価格高騰緊急対策」の活用を推進しました。
○
こうした取組により、施設園芸における脱石油・省石油型機械・装置の普及割合は、前年
度と比べ 10 ポイント高い 56%となりました。
○
石油資源に過度に依存しない省資源型農業の推進を図るため、農業試験研究センター及び
果樹試験場において、太陽光や風力、太陽熱など、再生可能な自然エネルギーの利用可能性
の検証を行いました。
○有機農産物、特別栽培農産物、エコ農産物に取り組む農家数
有機栽培
平成 24 年度
特別栽培
79 戸
エコファーマー
2,677 戸
4,922 戸
○稲わらの生産量及び用途別利用量(平成 24 年産)
(単位:トン)
項
目
生産量
合
計
168,632
68,940
6,452
65,142
13,033
4,073
863
9,847
283
100%
40.9%
3.8%
38.6%
7.7%
2.4%
0.5%
5.8%
0.2%
(構成
比)
すき込み
堆 肥
粗飼料
畜舎敷料
マルチ
わら工品
焼 却
その他
資料:県園芸課
○麦わらの生産量及び用途別利用量(平成 24 年産)
(単位:トン)
梱
項
目
麦
桿
発生量
水田
堆肥舎
(鍬込み)
(水分調整
計
(構成
比)
等
樹園地
家畜
ハウス
材)
合
包
(敷料
その他
計
等)
(敷わら
畑
焼却
等)
77,348
56,477
530
1,710
2,479
110
4,829
1,448
1,142
13,452
100%
73.0%
0.7%
2.2%
3.2%
0.1%
6.2%
1.9%
1.5%
17.4%
資料:県園芸課
84
○家畜ふんの処理施設別処理量及び利用方法別利用量(平成 24 年 12 月 1 日現在)
項
発生量
処理施設別処理量
目
個人施設
共同施設
(単位:トン)
利用方法別利用量
その他
自家利用
耕種へ譲渡
その他
616,181
448,246
166,753
1,182
161,436
286,591
168,154
100%
72.7%
27.1%
0.2%
26.2%
46.5%
27.3%
(構成比)
注)調査対象は、
「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」の適用を受ける農家
資料:県畜産課
【成果指標の達成状況】
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
環境保全型農業に新たに取り組む農家数
237 戸
340 戸
512 戸
250 戸
施設園芸における脱石油・省石油型機
35%
46%
56%
80%以上
項
目
械・装置の普及割合
(H22 年度)
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
さがの米・麦・大豆競争力強
化対策事業
事業費
(うち県決算額)
千円
174,279
(57,029)
実
施
概 要
担い手が取り組む省力化・低コスト化のための革新
技術の導入及び減肥・減農薬栽培等に必要な機械・
施設の整備、並びに消費者等が求める新品種の導入
などへの取組に対し助成した。
(整備事業 39 地区)
さがの強い園芸農業確立対
策事業
1,496,236
(569,419)
省資源・環境保全型園芸農業や、新たな園芸生産の
取組に必要な施設園芸栽培施設、省力化機械、脱石
油・省石油装置、土づくり用機械等の整備などへの
取組に対し助成した。
(254 事業主体)
有機農業等環境保全向上対
策事業のうち、環境保全型農
業直接支援対策分
22,226
(5,557)
化学肥料と化学合成農薬を大幅に低減する取組と
併せて、地球温暖化防止等に効果が高い営農活動の
取組に対して支援を行った。
有機農業等環境保全向上対
策事業のうち、有機農業促進
対策分
2,037
(2,037)
有機農業について、栽培技術の研修会を開催すると
ともに、有機JAS認定料に対して支援を行った。
有機農産物等販路拡大事業
521
(521)
消費者への有機農産物等の認知度向上を図り、農業
者が取り組むマーケティング活動を支援するため、
PR・販売会の実施や商談会の開催を行った。
資源循環型畜産確立指導事
業
416
(416)
家畜排せつ物由来の堆肥を有効活用するために、良
質堆肥製造のための研修会を指導者に対して実施
するとともに、耕種農家に対する利活用に係る研修
会を実施した。
85
さが有機農業塾を開催
有機農業の取組拡大を図るため、土づくりに関する
講演や水稲の雑草対策技術の実践ほ場の視察などを内
容とする「さが有機農業塾」を開催しました。
自然エネルギーを活用した施設園芸作物の栽培実証等に取り組んでいます
農業試験研究センターにおいては、太陽光や風力の自然エネルギーを利用した園芸
栽培施設を整備し、農業の低炭素化・省エネ化に対する農家の意識啓発につなげると
ともに、これら利用の可能性を検証しています。
250
200
150
100
50
0
発電量
日射量
風力発電
発電量
平均風速
2.5
80
70
発電電力量(kWh)
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
日射量(MJ/㎡)
発電電力量(kWh)
300
防草シート太陽光発電
2
60
50
1.5
40
1
30
20
0.5
10
0
平均風速(MJ/㎡)
可動式太陽光発電
0
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
太陽光発電における発電電力量の推移
風力発電における月別発電電力量の推移
86
4
元気な農村づくり
(1) 豊かな地域資源の活用等による農村の活性化
展開方向
○消費者から選ばれる多彩な農産物づくり
○所得の向上や雇用の確保を図る新たな農業ビジネスの創出
○地域住民との連携や都市住民との交流を通した地域コミュニティー活動の強化
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇消費者から選ばれる多彩な農産物の生産
○
県内の各地域では、平坦部や中山間地域など、それぞれの地形や気候などの特色を活かしな
がら生産される、米・麦・大豆や園芸作物など、安全・安心で高品質な農産物づくりに対する
各種支援を行うとともに、有田町の伝統野菜である「戸矢かぶ」や機能性成分が注目されてい
る「菊芋」などのこれまでほとんど栽培されていなかった品目の産地づくりを支援しました。
◇地域資源を活用した新たな農業ビジネスの展開
○
農業者や農業者グループ等が、農畜産物の生産だけでなく、加工・流通・販売、あるいは観
光農園などの2次産業、3次産業の事業を経営に取り入れる農業経営の多角化を推進するため、
加工や販売等に関心のある農業者等を対象に、取組意欲を喚起するための研修会(1 回)や、
実践に必要な知識や技術を学んでいただく講座(6 回)を開催しました。
○
また、農業経営の多角化に取り組む、又は取り組もうとする農業者等を対象に、専門的な助
言・指導を行うアドバイザーを派遣(15 ヶ所・延べ 51 回)したり、新商品の試作や販路開拓
など、農業経営の多角化にチャレンジする際に必要となる経費について助成(8 事業主体)を
行った結果、梅生産部会による、特別栽培の梅を原料としたポン酢、ドレッシング、シロップ
や、トマト生産農家グループによる、トマトの旨味を凝縮したトマトジュースなどのように商
品化までできたものも出てきています。
アグリビジネス講座
アドバイザー派遣による指導
87
◇地域コミュニティー活動の強化
○
平成 19 年度から始まった「農地・水・環境保全向上対策」は、平成 24 年度から 2 期対策とし
て平成 28 年度まで引き続き実施されることとなり、農地・農業用施設の適切な維持保全と農
村環境の保全を図るため、農業者をはじめ、自治会などの地域団体を含めた新たな活動組(H24
取組:755 組織)による地域ぐるみの共同活動(草刈、泥あげ、施設の補修など)に対し支援
しました。
また、平成 24 年度は、活動組織が行う集落内やその周辺の末端の農業用用排水路等の整備
について、県内 12,446ha(346 組織)における取組に対し支援しました。
○
棚田が有する多面的機能を良好に発揮し、棚田地域の活性化を図るため、棚田の保全や棚田
地域の資源を活かした交流イベントなどを行う地域住民活動に対して支援を行いました。
棚田交流イベント(唐津市)
地域をあげた集落環境保全(花の植栽)
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
-
11 件
8件
新たに農業経営の多角化に取り組んだ事
例
中間目標
(H27)
4 件/年以
上
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
キラッと光る佐賀県の園芸特
産物づくりチャレンジ事業
さが農業経営多角化等支援事
業
1,871
( 926)
新しい野菜等の産地づくりや新たな加工品の開
発・販路開拓にチャレンジする農業者等に対して
助成を行った。
(4品目、4事業主体)
7,589
(7,589)
農業者等の経営の多角化(アグリビジネス化)を
支援するため、研修会や知識習得のための講座等
の開催、多角化にチャレンジする農業者等への専
門家派遣(15 ヶ所へ延べ 51 回)
、試作等に要する
経費への助成(8 事業主体)を行った。
88
農地・水・環境保全向上対策
1,407,971
(360,519)
(共同活動)
・H24 実施活動組織 755 組織
・取組面積 31,054ha
(向上活動)
・H24 実施活動組織(集落) 346 組織
・取組面積 12,446ha
さが農村のよさ発掘・醸成事
業
10,033
(10,033)
農村環境の保全活動の重要性を県民等に理解し
てもらうための広報活動を行うとともに、棚田の
保全や交流イベントなどを行う地域住民活動に
対して支援を行った。
農産加工の秘訣学ぶ「アグリビジネス研修会」を開催!
農産物の生産だけでなく、加工や流通・販売、農家レストランなど農業経営の多角化(6 次産業化)
を目指す意欲のある生産者の方々を対象にした「アグリビジネス研修会」を佐賀県と佐賀 6 次産業化サ
ポートセンターの共催で9月4日に佐賀県小城市のドゥイング三日月で開催しました。
東京の食品加工コンサルタント会社・キースタッフの鳥巣研二社長が「始めよう!農産加工 ~成功
の秘訣教えます~」と題して講演され、
「加工食品の開発
にあたっては、今何が売れているのか徹底的に調べ、商品
開発の出口をしっかり決めることや、農業者自らのセンス
を磨くことが重要」と語り、加工品開発のポイントについ
てアドバイスされました。
研修会には、県内各地より農業者約 70 名が参加し、セミ
ナー後に行われた個別相談会にも多くの相談者があり、農業
の 6 次産業化へ向け農業者の関心の高さがうかがわれました。
89
(2) 快適で安全・安心な農村づくり
展開方向
○県土の保全や県民生活の安全を確保するため、海岸堤防の強化対策、ため池の整備、地すべ
り防止対策などの推進
○集落内道路や集落内水路、生活排水処理施設は着実に整備が進んでいるが、今後とも整備が
進んでいない地域については着実に推進
○農村地域における農地・農業用施設や農村環境の適切な維持保全を図るため、農地・水・環
境保全向上対策を活用し、地域をあげた取組を引き続き推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇県民生活の安全確保
○
海岸堤防の大部分は軟弱地盤上に築造された施設であり、沈下による脆弱化が著しいことか
ら、平成 24 年度は南川副地区等 11 地区で堤防の補強やかさ上げを実施し、背後地を台風時の
高潮災害等から守っています。
平成 24 年度末に整備延長ベースで 77.4%
(平成 23 年度末 74.1%)
の整備率となっています。
○
ため池は古い時代に築造されたものが多く、老朽化等により災害が発生する恐れがあるため、
これまでに 811 箇所の整備を完了しており、平成 24 年度は郷目木(ごうめき)地区等 16 箇所
で整備を実施し、うち日の出松地区等 7 箇所で整備を完了しました。
平成 24 年度末に整備箇所ベースで 70.0%(平成 23 年度末 69.7%)の整備率となっていま
す。
○
県内には西部地域を中心として地すべり危険地域が 123 箇所あり、そのうち大杉地区等 48
箇所について地すべり防止区域の指定を行っています。
平成 24 年度は地すべり防止区域指定の大杉地区等 3 箇所で地下水位観測や水抜、杭打等の
対策工事を実施しました。
平成 24 年度末に工事個所ベースで 39%(平成 23 年度末 38%)の整備率となっています。
◇農村地域の生活環境の改善と維持保全
○
農業集落内の生活環境を改善するために、伊万里西部地区等で農業集落道を 680m、農業集
落水路を 120m 整備しました。
○
下水道等の整備は、県内全市町で取り組まれ、着実に整備が進んでいます。
・実施状況 公共下水道事業
17 市町(34 処理区)
農業集落排水事業
4 市町(5 地区)
浄化槽整備事業
16 市町
○平成 19 年度から始まった「農地・水・環境保全向上対策」は、平成 24 年度から 2 期対策と
して平成 28 年度まで引き続き実施されることとなり、農地・農業用施設の適切な維持保全
と農村環境の保全を図るため、農業者をはじめ、自治会などの地域団体を含めた新たな活動組
織(H24 取組:755 組織)による地域ぐるみの共同活動(草刈、泥あげ、施設の補修など)に
対し支援しました。
また、平成 24 年度は、活動組織が行う集落内やその周辺の末端の農業用用排水路等の整備に
90
ついて、県内 12,446ha(346 組織)における取組に対し支援しました。
○農業・農村の持つ役割や保全活動の重要性を広く県民に理解してもらうため、啓発パンフ等の
配布、棚田展、研修会等を行うとともに、小学生の親子を対象にした農業体験学習等を支援し
ました。
海岸堤防(波返工)の整備状況(平成24年度末)
未整備
11.4km
23%
整備済
39.0km
77%
補強された海岸堤防(県営南川副地区)
ため池の整備状況(平成24年度末現在)
整備不要
1,974箇所
整備済
811箇所
要整備
348箇所
ため池の整備(日の出松地区)
地すべり対策の状況(平成 24 年度末)
指定区域(整備済)
未指定区
75 箇所
45 箇所
指定区域(整備中)
3 箇所
91
◇農地・水・環境保全向上対策◇
水路の水草除去(佐賀市)
水路の泥上げ(白石町)
◇さが農村のよさ発掘・醸成事業◇
農業体験(鳥栖地区)
農業水利施設の見学(伊万里地区)
【成果指標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
海岸堤防(波返工)の整備延長
(整備率)
老朽化したため池の整備箇所数
(整備率)
62%
74%
77%
81%
791 箇所
(69%)
804 箇所
(70%)
811 箇所
(70%)
834 箇所
(72%)
地すべり危険地域の対策工事箇所数
(整備率)
45 箇所
(36%)
47 箇所
(38%)
48 箇所
(39%)
47 箇所
(38%)
集落内道路の整備延長
189km
192km
192km
196km
集落内水路の整備延長
172km
173km
173km
187km
県の汚水処理人口普及率(集落排水、公
共下水、合併浄化槽)
71.3%
75.6%
76.9%
83%
集落が末端の農業用用排水路等の整備に
取り組む面積
-
-
12,446ha
10,000ha
*県の下水道等整備率の中間目標は、平成 23 年 3 月に策定した「佐賀県生活排水処理施設整備構想」
による。
92
【平成 24 年度主要事業】
事 業
名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
海岸保全事業
直轄 657,101
(148,943)
県営 847,480
(847,480)
高潮災害等から背後地や地域住民の生命や財産を
守るため、老朽化した海岸堤防の嵩上げや補強を
行った。
実施地区:11 地区(直轄 1、県営 10)
ため池等整備事業
165,683
(165,683)
老朽化した農業用ため池の決壊を未然に防止する
ため、堤体の補強等を行った。
実施地区:16 地区
地すべり対策事業
257,915
(257,915)
地すべり活動の防止や抑制を図るため、地下水排
除工や杭打工を行った。
実施地区:3 地区
公共下水道事業
13,189,284
( 228,682)
生活環境の改善及び公共用水域の水質保全に寄与
するため、市町が実施する公共下水道事業に対し
て補助を行った。
農業集落排水事業
1,516,884
( 172,297)
農村生活環境の改善及び公共用水域の水質保全に
寄与するため、市町が実施する農業集落排水事業
に対して補助を行った。
県営中山間地域総合整備事業
団体営集落基盤整備事業
499,787
(499,787)
566,500
(369,100)
中山間地域の農業・農村の活性化を図るために、
農業生産基盤と生活環境基盤の整備を総合的に行
った。
(4 地区)
農村の総合的な振興を図るため、農村生活環境の
整備を総合的に実施した。
(1 地区)
1,010,545
( 138,155)
生活環境の改善及び公共用水域の水質保全に寄与
するため、市町が実施する浄化槽整備事業に対し
て補助を行った。
農地・水・環境保全向上対策
1,407,971
( 360,519)
(共同活動)
・H24 実施活動組織 755 組織
・取組面積 31,054ha
(向上活動)
・H24 実施活動組織(集落) 346 組織
・取組面積 12,446ha
さが農村のよさ発掘・醸成事
業
10,033
(10,033)
浄化槽整備事業
農村環境の保全活動の重要性を県民等に理解して
もらうための広報活動を行うとともに、小学生の
親子によるさまざまな体験活動に支援を行った。
93
(3) 中山間地域農業対策の推進
展開方向
○夏季冷涼など中山間地域の特色を活かした農林産物の生産・販売の展開
○イノシシなどの有害鳥獣対策の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
○県内の中山間地域では、夏季冷涼な気候や地形を活かした特色あると農産物づくりに取り組まれ
ています。例えば、武雄市では早生柿の一種である「温泉美人」の栽培技術の確立と福岡都市圏
への販路の開拓、また、有田町では地域にしかない「戸矢かぶ」の栽培技術の確立と漬物・乾燥
粉末といった加工品の開発、更に、鹿島市ではミカンのソフトクリームの開発と販路の開拓等の
取組が行われています。
○中山間地域における農地の維持や農業生産活動を継続するためには、今後とも「中山間地域等直
接支払制度」を有効に活用して、農地保全活動や担い手の育成、農作業の共同化等の取組を進め
ることが重要であることから、市町と連携しながら各集落に対して制度のさらなる推進を行いま
した。こうした取り組みの結果、平成 24 年度は 18 市町の 542 集落で、中山間地域等直接支払制
度への取組が行われ、取組面積は 8,275 ヘクタールとなりました。
○イノシシなどの鳥獣による農作物被害を防止していくためには、集落など地域をあげて、「棲み
分け対策」、
「防除対策」、
「捕獲対策」の三つの対策を適切に組み合わせた取組を進めていくこと
が重要です。そのため、地域でイノシシ被害対策を進める人材を確保するために、市町や農協、
農業共済組合、県の関係職員を対象に、イノシシ等鳥獣の生態や、集落ぐるみの棲み分け対策の
実施、侵入防止柵の効果的な設置方法等の基本的な被害防止対策に関する研修会を開催(1回)
し、
「鳥獣被害対策指導員」として育成(今回研修受講者 190 名+前年度まで研修受講者 259 名=
合計 449 名)するとともに、
・カラスの被害防止対策をテーマとした研修会(1回)
・佐賀、長崎両県にわたる被害防止対策をテーマとした研修会(1回)
も開催し、指導者の育成を強化しました。
また、イノシシなどの鳥獣被害防止対策技術の普及・啓発を図るため、農業改良普及センター
が「イノシシ被害対策モデル集落」を6地区(多久市北多久町、武雄市若木地区など)、サル被
害対策のためのモデル集落を1地区(唐津市浦川内地区)設置し、対策技術等の重点指導を行い
ました。
○国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用して、イノシシの農地等への侵入を防止するワイヤーメ
ッシュ防護柵が 566km、電気牧柵が 563 セット、複合柵(ワイヤーメッシュ+電気牧柵)が 2km、捕獲
を進めるための箱ワナ・くくりワナが 498 台整備されました。
○こうした取組等を継続的に進めてきた結果、有害鳥獣による農作物被害金額は、被害が最も多か
った平成 14 年度の 700 百万円から、平成 24 年度は 243 百万円まで減少しました。
94
【成果指標の達成状況】
項
目
中山間地域等直接支払制
度への取組面積
イノシシによる農作物被
害金額
基準(H21)
H23
H24
8,210ha
8,224ha
8,275ha
186 百万円
157 百万円
129 百万円
中間目標(H27)
8,200ha
程度を維持
100 百万円
以下
【平成 24 年度主要事業】
事業名
事業費
(うち県予算額)
実
施
概 要
千円
中山間地域において、農地の多面的機能を維
持するため、農業生産活動を継続的に行う集落
に対し、交付金を交付した。
中山間地域等直接支払交付金
1,288,864
( 955,164)
鳥獣被害防止総合対策交付金
374,790
(347,702)
農地へのイノシシの侵入を防止するためのワ
イヤーメッシュ防護柵や電気牧柵の整備、また、
捕獲用のワナの整備等に対して補助を行った。
有害鳥獣被害防止対策事業
95,076
(38,034)
各地区の広域駆除対策協議会が実施するイノ
シシ捕獲報奨金の交付や捕獲委託の実施に対し
て補助を行った
イノシシ被害防止対策推進費
4,041
(3,924)
鳥獣被害対策指導員の育成やイノシシ等被害
対策重点集落の設置、研修会の開催等を行った。
95
中山間地域等直接支払交付金を活用した都市住民との交流
~唐津市相知町蕨野集落~
唐津市相知町蕨野集落では、中山間地域等直接支払交付金を活用し、都市住民との交流を促
進する活動が行われています。八幡岳の中腹に位置する当集落には、江戸時代から昭和 20 年
代にかけて開拓された石積の美しい棚田が、面積 36 ヘクタール、約 700 枚の規模で維持され
ており、その雄大な風景を観光資源として、年数回ウォーキング大会が回開催されています。
また、棚田交流広場にある農産物直売所では、地元で収穫された農産物や、地元の加工品等
が販売されており、付加価値を高めたブランド米「蕨野棚田米」は人気が高いとのことです。
イノシシの捕獲・棲み分け・防除による総合的な取組 ~武雄市~
市、農協、農業共済組合、森林組合等で「鳥獣被害対策チーム」を結成し、一体となって鳥
獣害対策を推進されています。近隣自治体と連携し、被害状況や捕獲状況等の情報を共有、技
術レベルの高い猟友会員で構成する「鳥獣被害対策実施隊」を組織化して捕獲活動を行うとと
もに、集落が一体となった農作物残渣の除去や緩衝帯整備、「いのししパトロール隊」による
防護柵等の点検・巡回指導など、「捕獲・棲み分け・防除」の取り組みを総合的に実施されて
います。地域ぐるみの対策が実践された結果、農作物被害金額が減少してきており、鳥獣害対
策の模範となっていることを評価され、農林水産省生産局長賞を受賞されました。
96
5
「食」と「農」の絆の輪の拡大
(1) 食農学習の輪の拡大
展開方向
○県民に対する農業・農村や農産物に関する魅力的な情報の発信
○県民の声を農業者に届けるような取組の推進
○市町・JA・学校等と連携した食農学習の取組の輪の拡大
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇情報の積極的な受発信
○
県民に対し、“食と農”に関する情報を積極的に提供するため、ホームページ(平均アクセ
ス数 22,000 件/月)やメールマガジン(会員数:1,107 人)
、さらに 10 月からは新たに Facebook
を活用した情報発信を行いました。
◇市町・JA・学校等と連携して取り組む食農学習の拡大
○ 「さが“食と農”絆づくりプロジェクト」では、農業者が地元の保育所や幼稚園、学校、消
費者グループなどに出かけて、地域の農業や農産物、郷土料理の料理法、食の大切さなどを伝
える「ふるさと先生」(登録者数:158 人)の出前講座を実施しています。
平成 24 年度は、
「ふるさと先生」が消費者や子ども達に対し出前講座(受講者数:4,666 人)
を行いました。
また、新たに「ふるさと先生」となる農業者を中心に、養成講座を開催するとともに、各地
区においては「ふるさと先生」のレベルアップを図る研修会を開催(6 回)しました。
○
教育現場における食農学習を推進するため、学校教育関係者を対象とした研修会を開催(1
回)しました。
101
カ所
100
41
80
保育所・幼稚園
小学校
60
中学校
36
31
40
高校
15
広がる「ふるさと先生」の活動
20
~伊万里市内の小学校で行われた
12
大豆と豆腐づくりのお話と実習の様子~
0
8
3
3
2
4
18
H18
H24
その他(消費者
グループ等)
ふるさと先生派遣カ所数の推移(対象別)
97
【数値目標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
15%
18%
15%
25%以上
食と農に関する積極型消費者の割合
【平成 24 年度主要事業】
事業名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
さが“食と農”絆づくりプロ
ジェクト推進事業
さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議や地区
推進会議の開催、ホームページ等による情報発
信、CSO 等の活動に対する支援(6 件)を行った。
9,893
(6,393)
アイガモ稲作から「食」と「命」の大切さを学ぶ子どもたち
唐津市のエルアン幼稚園では、10年前から佐賀県指導農業士の市丸房光さん、唐津市の青年農
業者で組織する「松原会」
、東松浦農業改良普及センターと連携して、食と命の大切さを伝えるア
イガモ稲作を実施しています。
昨年は7月に園児たちが田植えをし、アイガモを飼育しながら、
11月には稲刈りを体験し、12月には、市丸さんや松原会のメン
バーに加え、谷口ソノエさんら6名のふるさと先生も来園し、今年
のアイガモ稲作の振り返りと、お米や郷土料理のお話を聞いた後、
収穫したもち米を使って、全員でもちつきを行いました。
つきたてのおもちは、ふるさと先生があんこもちに丸めてくれて、
園児たちはとびきりの笑顔を見せながら味わっていました。
この年間を通したアイガモ稲作による食農学習は、子どもたちの
自発性や優しさも育んでいるようです。アイガモのためにと、子ど
もたちがすすんで野菜くずなどを持ってきたり、誰かが怪我をする
といけないからと、園庭の雑草を抜いてくれたりと、先生たちも驚
くような行動が見られるそうです。
もともと、市丸さんは同園が開園した20年前から自身の畑を提
供して、いちごの収穫体験やさつまいも掘り体験などの食農学習を
行ってこられ、特にアイガモ稲作では、同園や松原会と、食と命の
大切さを伝えるという共通の目標を掲げて一丸となって取り組ま
れ、地域に根差した活動として継続されてきています。こうした取
組が評価され、平成24年度佐賀県食育賞(食農教育部門)を受賞
されました。
98
(2) 地産地消の輪の拡大
展開方向
○県産農産物を使ったメニューを提供する飲食店等に関する情報の発信
○農産物直売所や卸売市場の活用による県産農産物の供給体制づくりの推進
○多様な分野における県産農産物の利用拡大の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇消費者が県産農産物を購入したり食べたりする機会の拡大
○「さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議」において、飲食店等における地産地消を推進す
るため、さがの食材を積極的に使っているお店を「さが地産地消の店」として登録しています。
今年度は新たに8店の登録があり、登録店舗数は97店となりました。また、
「さが地産地消
の店」をPRするため、「さが地産地消の店」を紹介する冊子やミニのぼり、タペストリーを
作成しました。
○農産物直売所(無人販売所、朝市等を除く)は、県内 20 市町で 135 カ所が開設されており、
その土地ならではの新鮮・安全でおいしい農産物や農産加工品の販売を通じ、消費者と生産者
のお互いの顔が見える関係づくりに寄与しています。また、店舗での販売のみならず、学校や
保育所・幼稚園、病院・福祉施設、旅館等への食材納入、収穫体験や加工品づくり講座の開催
など消費者との交流活動も活発に行われています。このように、農産物直売所は地域における
地産地消活動の拠点としての役割が期待されていることから、ニーズに対応した品ぞろえの充
実などによる機能強化を図るための研修会を各地区推進会議において開催しています。
○県産米の消費拡大や県産米粉の認知度向上・普及拡大を図るため、地域で開催される米を使っ
た料理教室や米をテーマにしたイベント等へのお米の提供やライスブレッドクッカーの貸出
し、農業団体や企業との連携による、小学生を対象としたお米づくり体験による食育活動など
に取り組みました。
◇多様な分野での県産農産物の利用の拡大
○「さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議」で設置している「地産地消推進ワーキングチー
ム」においては、病院、福祉施設における県産食材の利用拡大を図るため、検討会を開催しま
した。
○病院や福祉施設、保育所や学校などの給食で、新鮮で安全・安心な地場産農産物を積極的に活
用してもらうため、4 地区推進会議において栄養士などの給食関係者に呼びかけ産地見学会を
行いました。(4 地区推進会議)
○消費者が県産農林水産物にふれる機会の拡大と飲食店等における地元食材の活用を促進する
ため、県産の農林水産物を積極的に利用した飲食店等の地産地消メニューを募集し、「第2回
“さが”地産地消コンテスト」を開催しました。県内の飲食店等から計23点の応募があり、
地域性や食味などを審査した結果、入賞作品を選定・表彰し、ホームページ「きずなのひろば」
や新聞等でPRを行いました。
99
○農産物直売所設置状況一覧(H25.2 現在)
農産物直売所
(単位:ヶ所)
39
28
2
4
8
6
8
5
3
4
市町名
佐 賀 市
唐 津 市
鳥 栖 市
多 久 市
伊万里市
武 雄 市
鹿 島 市
小 城 市
嬉 野 市
神 埼 市
吉野ヶ里町
基 山 町
上 峰 町
みやき町
玄 海 町
有 田 町
大 町 町
江 北 町
白 石 町
太 良 町
農産物直売所
(単位:ヶ所)
2
2
2
3
4
5
1
1
6
2
計
135
市町名
資料:県生産者支援課
注)農産物直売所には、無人販売所やテントでの朝市は含んでいない。
○青果物卸売市場の取扱状況(H24)
区分
取扱量(t)
左のうち県産(t)
県産割合
県産割合の高い主な品目
野菜
58,049
18,400
32
れんこん 98%、こねぎ 96%、アスパラガス 91%
果実
23,039
9,614
42
ハウスみかん 99%、清見 99%、デコポン 96%
資料:県流通課「佐賀県卸売市場流通統計」
【数値目標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
62%
63%
68%
65%以上
県産農産物の愛用度
県産農産物の愛用度:
「さが“食と農”絆づくりプロジェクト消費者アンケート」結果
※愛用度とは、食品を購入する際に佐賀県産の食品を意識して購入している人の割合
【平成 24 年度主要事業】
事業名
事業費
(うち県決算額)
実
施
概 要
千円
さが“食と農”絆づくりプロ
ジェクト推進事業
米消費拡大推進事業
9,893
(6,393)
さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議や地
区推進会議の開催、ホームページ等による情報
発信、CSO 等の活動に対する支援(6 件)を行っ
た。
287
(287)
米の消費拡大や米粉の認知度向上・普及拡大を
図るための取組を行った。
100
県産食材の利用を進めるための取組を進めています。
病院や福祉施設、保育所や学校などの給食で、新鮮で安
全・安心な地場産農産物を積極的に活用してもらうため、
さが“食と農”絆づくりプロジェクト地区推進会議におい
て、栄養士などの給食関係者に呼びかけ産地見学会等を開
催しています。
唐津・東松浦地区推進会議では、学校給食、病院・福祉
施設等での地産地消をすすめるため、学校や病院・福祉施
設の給食担当職員を対象に、2月7日「唐松地区給食関係
者産地見学会」を開催しました。当日は、唐津・東松浦地
区で生産がさかんな、いちごと中晩柑(デコポン・清見等)
の栽培をされている生産者の圃場を見学し、それぞれ安全
で安心、かつ美味しいものをつくるために努力・工夫され
ていることなどをうかがいました。また、見学後は、給食
への唐津・東松浦産農水産物の活用における課題や利用促
進のための方策などについて、意見交換がなされました。
「さが地産地消の店」を広く消費者に知っていただくため、PR資材を作成しました!
これまで、
『さが地産地消の店』に登録していただいた店舗には、名尾和紙で作成した登録
証とステッカーをお店に提供していました。しかし、
「わかりにくい」
「壁にステッカーは貼り
づらい」
「もう少し目立つようなものができないか」など
の声をいただいていました。そこで、店内に掲示しやす
く、来ていただいたお客様に一目で『さが地産地消の店』
とわかっていただける「ミニのぼり」と「タペストリー」
を作成しました。
今後は、多くの県民の方に「さが地産地消の店」を知
っていただき、さがの農産物への愛着を深めていただけ
るよう、作成した「ミニのぼり」や「タペストリー」を
店舗に掲示していただきます。
101
(3)
都市農村交流の輪の拡大
展開方向
○都市農村交流に取り組む人材の育成など都市住民の受入体制の充実・強化
○観光業との連携などによる多くの都市住民や子供たちを呼び込むための取組の推進
【平成 24 年度の取組状況・成果】
◇都市住民の受入体制の充実・強化による魅力ある農業・農村体験交流の推進
○平成 18 年度から取り組んでいる「さが“食と農”絆づくりプロジェクト」の都市農村交流
事業において、さがグリーン・ツーリズム研究会と連携し都市農村交流実践者の交流を進め
ネットワークづくりに取り組みました。
・グリーン・ツーリズム実践者研修会
活動紹介:ベジボーイズ「合瀬から笑顔を」(佐賀市富士町)
講
演:「さがのグリーン・ツーリズムを活性化させるために」
○農林漁業体験民宿の開業を支援するため、研修会において開業までの手続きについて説明し
たり、開業の手続き方法等をまとめた手引きを作成しました。佐賀県における農林漁業体験
民宿は平成 23 年度末4軒から平成 24 年度末は 21 軒になりました。
○「佐賀県“食と農”の絆の輪活動支援事業」を実施し、
“食と農”絆づくり活動に取り組むC
SO等を支援しました。都市農村交流分野では、4 団体が消費者や子どもたちを対象に、農
業・農村体験などの活動に取り組みました。
◇多くの都市住民や子どもたちを呼び込む取組の推進
○さが“食と農”絆づくりプロジェクトのホームページ「きずなのひろば」やメールマガジン
「がばいきずな」、また、平成 24 年度から新たに Facebook「きずなのひろば」を活用し、消
費者等に対して農産物直売所や農業体験イベント、地域での取組など、都市農村交流に係る
情報の提供を行いました。
(ホームページのアクセス数:22,000 件/月、メールマガジン会員
数:1,107 人)
○農業資源と観光資源を活かした取組みを推進するため、農家レス
トラン、農産物直売所、観光農園、農業体験施設等を掲載した「都
市農村交流マップ」を作成し、直売所や宿泊施設に配布しました。
○また、旅館・ホテルの宿泊とセットになったぶどう・いちご・ブ
ルーベリーの収穫体験や、旅館と農家が連携した朝市の開催など
既存の観光業との連携による取組も行われています。
102
【数値目標の達成状況】
項
目
基準年
(H21)
H23
H24
中間目標
(H27)
18 件
16 件
15 件
25 件
75 箇所
85 箇所
86 箇所
85 箇所
旅館・ホテルと観光農園等が連携した取
組数
観光農園、市民農園、オーナー園、農産
加工体験施設の箇所数
【平成 24 年度主要事業】
事業名
さが“食と農”絆づくりプロジ
ェクト推進事業
事業費
(うち県決算額)
実
施
概
要
千円 さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議や地区
9,893
推進会議の開催、ホームページ等による情報発
信、CSO 等の活動に対する支援(6 件)を行った。
(6,393)
吉野ヶ里の魅力再発掘!吉野ヶ里を味わう“大人のむら旅”
地元の農業や茶の歴史に詳しい有志からなる“吉
野ヶ里むら旅実行委員会”では歴史と文化豊かなむ
ら「吉野ヶ里」をもっと知ってもらうため、
“大人の
むら旅”を開催し、県内外の幅広い世代の男女の参
加がありました。
参加者は、だいこんの収穫体験や栄西茶の抹茶を
使った点前体験、そして地元野菜たっぷりの竹の器
に入った「竹姫御膳」やだご汁の食事とおなかも満
足のむら旅体験となりました。
“大人のむら旅”は、地元のプロの知識やアイデ
ア満載のプログラムで、さざんか自生地の探訪もあ
り通常のツアーでは体験できないものでした。
参加者アンケートでも9割の方が「大変満足」
「満
足」と回答されており、今後に向けての好発進の結
果となりました。
103
(4)
取組相互の連携の輪づくり
展開方向
○「食農学習」「地産地消」「都市農村交流」の相互取組の連携の輪づくりが促進される地域
ごとの推進体制づくり
【平成 24 年度の取組状況・成果】
○「佐賀県“食と農”の絆の輪活動支援事業」を実施し、
“食と農”絆づくり活動に取り組むC
SO等 6 件(11 団体)に対し支援を行い、地域において「食農学習」
「地産地消」
「都市農村
交流」の各取組を連携させた絆の輪づくり活動を促進しました。こうした取組の結果、農業
者等のグループと地域の保育園や小学校との連携による世代間交流や、大豆の種まきから収
穫までの一連の農作業体験などが行われ、地元農業・農村への理解が進みました。
【平成 24 年度主要事業】
事業名
さが“食と農”絆づくりプロジ
ェクト推進事業
事業費
(うち県決算額)
実
施
概
要
千円 さが“食と農”絆づくりプロジェクト会議や地区
9,893
推進会議の開催、ホームページ等による情報発
信、CSO 等の活動に対する支援(6 件)を行った。
(6,393)
レンコン掘りで白石をPR
稲わら・麦わらの畜産農家等への安定供給販売や、稲作・麦作農家の排わら処理によ
る農家の経営発展を目指す「白新わら組合」では、福富産物直売所運営協議会と共同で
白石町内外からの集客と町のPRのため、平成 24 年度「“食と農”の絆の輪活動支援事
業」を活用し、レンコンやタマネギの収穫体験
を実施しました。
9 月に実施したレンコン堀り体験では、佐賀県
内のあちこちから大人、子ども総勢 20 数名の参
加があり、青空の下、泥まみれになり、あたり
には笑い声が響き渡っていました。レンコン堀
りの後は、レンコン料理教室でレンコンきんぴ
らやレンコン天ぷらをおいしくいただきました。
夏休み最後の日、大人も子どもも「レンコン」という食べ物が、このように土の中で
育ち、食卓へのぼっていることを体験できた貴重な一日となりました。
104
Ⅳ
地域特性を活かした地域農業の展開方向
本県農業が今後とも持続的に発展していくため、地域が有する多様な地形や気候な
ど地域の特性を活かした取組を進めています。
佐城・神埼地域
<平坦地域>
唐津・東松浦地域
<山間・山麓地域>
<平坦・山間・山麓地域>
<北部山間地域>
<上場地域>
伊万里・西松浦地域
<山麓地域>
鳥栖・三養基地域
<平坦・山麓地域>
武雄・杵島地域
<平坦地域>
<山麓地域>
鹿島・藤津地域
<山麓地域>
<平坦地域>
105
地域名:佐城・神埼地域
<<平坦地域>>
展開方向
○生産性の高い水田を有効に活用し、集落営農組織や大規模経営農家を中心とした米・麦・大
豆を主体とした土地利用型農業の展開と、施設・露地野菜を中心とした野菜の産地づくりを
展開していく。
【24 年度の取組・成果】
◇生産性の高い米・麦・大豆づくりの推進
○
集落営農組織の経営発展について、各組織が抱える問題点の把握と今後の運営の方向性を確認
するため、市町・JA・農林事務所・普及センターで組織する「佐城地区地域担い手育成支援チ
ーム会議」が中心となり各地域担い手協議会と連携しながら「集落営農ステップアップチェック
シート」にもとづくヒアリングを実施するとともに、集落リーダー研修会を開催しました。
◆集落営農ヒアリング:平成 24 年 11 月~平成 25 年 3 月(各市町毎に随時実施)
◆集落営農リーダー研修会:平成 25 年 1 月 31 日
○ 地域担い手協議会が中心となり各地域で取り組まれた人・農地プランの策定について、普及セ
ンターと連携しながら支援しました。
○
さがの米・麦・大豆競争力強化対策事業により、大豆コンバイン[4 台]、大豆不耕起播種機[2
台]、乗用管理機[2 台]、農業用機械倉庫[3 棟]の共同利用機械施設の導入・整備を支援しました。
(※集落営農組織の経営発展及び、人・農地プランの策定支援については、山麓地域と一体的に
取り組みました。)
◇高収益で競争力の高い野菜産地づくりの推進
○
たまねぎの定植から収穫までの省力化一貫体系確立を推進するため、さがの強い園芸農業確立
対策事業により省力化・低コスト化等に係る機械の導入を支援しました。
(播種機[5 台]、定植機
[10 台]、収穫機[8 台]、剪葉機[2 台]、マルチ張機[1 台])
○
ブロッコリー・オクラ・冬どりたまねぎについての産地育成を図るため、市町・JA・農林事
務所・普及センターで組織する「佐城地区野菜振興チーム会議」が中心となり、新規露地野菜の
作付拡大を推進しました。(チーム会議、展示圃、現地検討会、先進地・市場研修など)
◆佐城地区における作付状況
ブロッコリー [(H23) 19 戸・174a⇒(H24) 48 戸・662a]
オクラ
[(H23) 6 戸・ 2a⇒(H24) 16 戸・58a]
冬どりたまねぎ[(H23) 12 戸・ 50a⇒(H24) 19 戸・124a]
○
きゅうり、なす、トマト、いちご、かんきつ、キク、シクラメン等施設園芸に係る燃油高騰対
策を推進するため、さがの強い園芸農業確立対策事業の補助率を引き上げて実施するなど、脱石
油・省石油等に係る施設・設備等の導入・整備の支援を強化しました。
(脱・省石油対応ハウス[65.4a]、多層被覆[707.6a]、循環扇[1028.4a]、多段サーモ[47.5a]、ヒー
トポンプ[23a]、放熱フィン[103.3a]、排熱回収装置[70.1a])
106
○
佐賀・小城・多久地区のアスパラガスの秀品率の 3 ポイント向上や、契約取引割合の 33 ポイ
ント増を目標として、平成23年度(繰越)強い農業づくり交付金事業により、選果施設の機能
強化を支援しました。
◆事業実施主体:佐賀県農業協同組合
◆事業費
:39,900 千円(うち国費:19,000 千円)
◆事業内容
・選別機:28,800 本/時間*1台
・結束機:1,350 束/時間*2台
◇収益性が高く安全・安心な畜産経営の推進
○
自給飼料の生産拡大を推進するため、さが肥育牛・自給飼料生産拡大施設等整備事業によりロ
ールベーラー[1 台]、ディスクモア[2 台]、ジャイロレーキ[1 台]、ラップマシン[1 台]の導入を
支援しました。
○
佐賀中部家畜保健衛生所を中心として、市町・JA及び関係機関が連携し、高病原性鳥インフ
ルエンザ・口蹄疫の防疫演習、会議開催など、万一の発生に備えるとともに、現地対策部のマニ
ュアルの実効性等の検証に取り組みました。
◆家畜衛生推進会議[4 月 27 日]
◆高病原性鳥インフルエンザ防疫対策連絡協議会[6 月 5 日]
◆高病原性鳥インフルエンザ防疫訓練[12 月 6 日]
◆口蹄疫緊急連絡メール訓練[12 月 25 日]
(※家畜防疫対策については、山麓地域と一体的に取り組みました。
)
◇地域資源を活用した都市農村交流活動の推進などによる地域活性化
○ 佐城地区の農家に伝わる食の文化を広く消費者に紹介し、農業農村への理解を深めてもらうた
めに「佐賀城下ひなまつり」のタイアップイベントの「さが*ひな市」に佐城地区の農産物直売
所・加工所連絡協議会(佐城ふれ愛ネット)と、さが“食と農”絆づくりプロジェクト佐賀中部
地区推進会議の共催により「おばあちゃんかふぇ~農家の手づくりごはんを味わおう~」を出展
しました。
◆日時/場所 3 月 9 日~3 月 10 日/佐賀城本丸歴史館広場
◆内容
・販売:豚汁、鶏飯、巻きずし、おにぎり弁当、漬物
・展示:農家のおかあさんの「佐賀のふるさと料理」「佐賀のおつけもの」
ふれ愛ネット活動パネル展示、家庭料理・つけものレシピ
◇水田の生産力を支え生産性を高めるための基盤整備と機能の保全
○ 佐賀平野におけるクリークの老朽化に伴う農業用水の貯水・送水機能や、降雨時の一時貯水機
能等の低下に対応し、クリーク防災機能保全対策事業等による護岸整備を実施し、農地等の防
災・保全を促進しました。
◆平成 24 年度事業
・県営クリーク防災機能保全対策事業[水路工 6,209m、事業費 779,000 千円]
・県営クリーク防災緊急応急対策事業[水路工 27,662m、事業費 431,500 千円]
*事業量・事業費は H23⇒24 繰越分+H24 当初分-H24⇒25 繰越分、事業費は工雑・事務費を含まない
107
佐城地区集落営農リーダー研修
ブロッコリー栽培研修会
おばあちゃんカフェ
108
<<山麓地域>>
展開方向
○水田や畑を活用した施設・露地野菜の振興を図るとともに、多様なかんきつ生産への取組と、
落葉果樹の振興による特色ある果樹産地を育成・展開していく。
【24 年度の取組・成果】
◇水田の高度利用と集落営農組織・機械利用組合の育成
○
集落営農組織の経営発展について、各組織が抱える問題点の把握と今後の運営の方向性を確認す
るため、市町・JA・農林事務所・普及センターで組織する「佐城地区地域担い手育成支援チーム
会議」が中心となり各地域担い手協議会と連携しながら「集落営農ステップアップチェックシート」
にもとづくヒアリングを実施するとともに、集落リーダー研修会を開催しました。
◆集落営農ヒアリング:平成 24 年 11 月~平成 25 年 3 月(各市町毎に随時実施)
◆集落営農リーダー研修会:平成 25 年 1 月 31 日
○
地域担い手協議会が中心となり各地域で取り組まれた人・農地プランの策定について、普及セン
ターと連携しながら支援しました。
(※集落営農組織の経営発展及び、人・農地プランの策定支援については、平坦地域と一体的に取
り組みました。
)
◇露地うんしゅうみかんを主体とした高品質みかん産地の育成
○
佐賀市大和地区の露地うんしゅうみかんに係るトップブランド率の 10 ポイント向上を目標とし
て、マルチ栽培の拡大や、堆肥・石灰等による土づくりの推進と併せて、地域自主戦略交付金事業
(農業・食品産業強化対策に関する事業)により、大和中央みかん選果施設の機能強化を支援しま
した。
◆事業実施主体:佐賀県農業協同組合
◆事業費
:168,441 千円(うち国費:79,205 千円)
◆事業内容
・等級選別設備:4 条*2 基
・階級選別設備:5 条*3 基
ほか
◇ぶどう、なし、かき、うめ等落葉果樹産地の強化
○ 佐城地区のぶどうの主力である巨峰については、近年の夏季高温・豪雨等の影響で着色遅れや裂
果により収量が低下していますが、普及センター・JAが連携し、巨峰を補完する品種の検討に取
り組みました。
また、この取組の中で対象農家の中に、ジャム加工やパッケージの工夫に対する意欲も高まり、
今後の新たな展開も期待されています。
◆検討品種 「シャインマスカット」「ハニービーナス」
◆主な取組 展示圃・研修会など
◇多彩な花き産地の拡大
○
当地区では花色が豊富で花保ちが良く、業務用、個人消費ともに需要の多いトルコギキョウの生
産拡大が期待されているところですが、生産は全て個人毎なため、収量や品質に個人差が見られま
す。栽培技術の平準化や会員の栽培意欲向上を目的として、平成22年4月に生産者 7 名で設立さ
109
れた「佐城花き研究会」の活動に普及センター等で支援してきたところです。
本年度は、研修会等を開催し、会員相互の圃場訪問・互評による新規参入者の技術のレベルアッ
プや、会員の中に後継者の就農が確保されるなど会員の経営改善につながっています。
◆会員数 10 名
◆研修会等 7 回
◆出荷量・商品化率の向上した会員 5 名
◇収益性が高く安全・安心な畜産経営の推進
○
佐賀中部家畜保健衛生所を中心として、市町・JA及び関係機関が連携し、高病原性鳥インフル
エンザ・口蹄疫の防疫演習、会議開催など、万一の発生に備えるとともに、現地対策部のマニュア
ルの実効性等の検証に取り組みました。
◆家畜衛生推進会議[4 月 27 日]
◆高病原性鳥インフルエンザ防疫対策連絡協議会[6 月 5 日]
◆高病原性鳥インフルエンザ防疫訓練[12 月 6 日]
◆口蹄疫緊急連絡メール訓練[12 月 25 日]
(※家畜防疫対策については、平坦地域と一体的に取り組みました。
)
◇地域資源を活用した都市農村交流活動の推進による地域活性化
○ 吉野ヶ里むら旅実行委員会とさが“食と農”絆づくりプロジェクト佐賀中部推進会議では、消費
者に、地域の農業農村やその歴史文化に親しんでいただくことを目的に、昼食付き日帰りバスツア
ー、「吉野ヶ里を味わう大人のむら旅」を開催しました。
旅の内容は、農業体験や、群生さざんかの自生地探訪、日本の茶発祥の地とも言われている地域
でのお茶の歴史講話聴講、地元農産物を使った弁当と栄西茶点前体験など盛りだくさんの内容で、
おもてなしをしました。
この取組はこれが初めてでしたが、参加者から大変好評であったことから、3月20日にも第二
回目として、「春野菜の収穫と My 饅頭作り」が開催されています。
[開催概要]
◆日時/場所 :平成 24 年 11 月 23 日/吉野ヶ里町山茶花の湯ほか現地
◆参加者
:25 名
◇多様な農業生産に対応できる農業生産基盤の整備
○ 北多久地域では、農業・農村の活性化を通じ、中山間地域における定住の促進、国土・環境の保
全に資するため、中山間地域総合整備事業による農業用の用排水路・区画整理等に取り組むことと
なっており、本年度から事業に着手されたところです。
[事業概要]
◆事業実施計画期間:平成 24 年度~平成 31 年度
◆事業内容
:用排水路:830m、区画整理:62.7ha、暗渠排水:14.4ha
◇地域ぐるみの農地の有効活用と鳥獣被害防止対策の実施
○
鳥獣被害防止総合対策交付金事業により、ワイヤーメッシュ(延長 134.5km)、電気牧柵(4.89km)
の整備を支援するとともに、佐賀県イノシシ等被害防止対策事業により捕獲報奨金(イノシシ
[3,208 頭]、アライグマ[50 頭])等の交付を支援し、農作物に対する被害防止対策に取り組みまし
た。
(※有害鳥獣被害防止対策については、北部山間地域と一体的に取り組みました。
)
110
ぶどう新品種検討会
トルコギキョウ育苗研修会
吉野ヶ里を味わう大人のむら旅
ワイヤーメッシュ点検会
111
<<北部山間地域>>
展開方向
○地域の気象条件等を活かした特色ある園芸産地を育成するとともに、福岡都市圏との近接性
等立地条件を活かした都市農村交流活動を展開していく。
【24 年度の取組・成果】
◇夏季冷涼な気象条件を生かした野菜花き産地の拡大
○
佐賀市富士町では、中山間地域の条件を活かした園芸振興が図られてきており、野菜の主力品
目である、ほうれんそう、レタス、パセリ等のうち栽培開始からレタスが50周年、パセリが
30周年と節目の年を迎え、それぞれ記念大会が開催されました。
(レタス 7 月 24 日/フォレスタ富士、
パセリ 12 月 11 日/フォレスタ富士)
レタスのグローバルGAP、パセリのエコファーマーの継続的認証や、後継者の確保育成など
産地の維持発展に向けての取組について、関係者が一堂に会し確認されました。
◇多様な担い手による特色ある米づくりの推進
○
富士町と三瀬村では、消費者に信頼される「安全・安心な米作り」を目標に、平成15年から
地区内の農家が栽培研究会等を組織し、特別栽培農産物認証制度に基づく特別栽培米の生産に取
り組まれており、24年度は3グループで約23ヘクタールの特別栽培米が生産され、生産され
た米は消費者への直接販売するほか、地域内の農産物直売所等でも販売されています。
◇福岡都市圏との近接性等立地条件を活かした都市農村交流活動の促進
○ 「広めよう、伝えよう、地域の産物、我が家の秘伝」をテーマに、第23回佐賀北部地域おこ
しフェスティバルが開催されました。
このフェスティバルでは ・我が家のこだわり産物自慢 ・講演 ・パネルディスカッション を
通して、消費者を呼び込む地域ビジネスの展開について議論を深めました。
またイベントの中で、農家女性たちの漬物や伝統料理50品について、試食やレシピが公開され
るなど大変有意義な交流会となりました。
[開催概要]
◆日時/場所 :平成 25 年 1 月 16 日/佐賀市三瀬保健センター
◆参加者
:約 100 名(地域おこしに取り組まれている地元農家等)
◇鳥獣被害防止対策の強化による農業生産の維持
○
鳥獣被害防止総合対策交付金事業により、ワイヤーメッシュ(延長 134.5km)、電気牧柵(4.89km)
の整備を支援するとともに、佐賀県イノシシ等被害防止対策事業により捕獲報奨金(イノシシ
[3,208 頭]、アライグマ[50 頭])等の交付を支援し、農作物に対する被害防止対策に取り組みまし
た。
(※有害鳥獣被害防止対策については、山麓地域と一体的に取り組みました。
)
112
◇地域の実態を反映した土地利用による耕作放棄地の解消と新たな発生の防止
○ 佐賀北部地域では、農業者の高齢化に伴い耕作放棄地が徐々に拡大していますが、耕作放棄地
の省力的管理技術を検討するために、普及センターが中心となり、水田に隣接する耕作放棄地に
ヤギの放牧試験を行い、ヤギの体調管理や雑草の管理等に関する調査を行いました。
[取組概要]
◆地区 :佐賀市富士町上合瀬地区
◆展示圃:20a
富士町レタス栽培50周年記念大会
佐賀北部地域おこしフェスティバル
ヤギの放牧試験
113
地域名:鳥栖・三養基地域
<<平坦・山麓地域>>
展開方向
○厳しい農業情勢の中で、地域農業が発展していくためには、都市近郊における持続可能な水
田農業を確立し、身近にいる消費者に積極的に情報を発信し、付加価値をつけて地産地消を
推進します。
【24 年度の取組・成果】
◇生産性の高い水田農業の確立
○ 地域が抱える人と農地の問題を解決するための「地域農業マスタープラン(人・農地プラン)」
の作成に、管内 11 地区(鳥栖市 5、基山町 1、上峰町 1、みやき町 4)で取り組まれました。
各地区では、アンケート結果を基に原案を作成し、2 月~3 月に開催された検討会を経て、3 月
中に全地区でプランが作成されました。
また、青年就農給付金は、準備型 2 名、経営開始型 3 名(内 1 名は配偶者で 1/2 給付)が
給付対象になり、研修中であったり、営農開始されています。
○
市町、JA、普及センター、農林事務所等で構成された「集落営農及び露地野菜担当者会」が
中心となり、「ステップアップチェックシート」や「営農ビジョン基礎シート」を活用した現
状把握や集落代表者に対する意向調査等を行い、改善方向を「目で見える化」する等、集落営
農組織の支援を行いました。
また、集落営農組織の経営安定を図るため、余剰労働力を活用した露地野菜の栽培による収
益拡大が効果的との観点からタマネギの作付け拡大に取り組みました。
◇多様な労働力等地域資源を生かした都市近郊型園芸農業の展開
○
異業種からの新規参入やUターン就農など、農業を学ぶ機会を得ないまま、就農する方々が
増えています。そこで、新規就農者や若手農業者を対象に、農業の基礎を学び、今後の農業経
営に役立たせるための講座を開催しました。
この講座は、夏期集中基礎講座から秋冬の現地研修まで全 13 回開催し、13 名の方が修了さ
れました。
◇多彩で魅力あふれる産地の育成
○ 地元の飲食店においてアスパラガス、マコモタケ、冬どりタマネギ、トマトの地元食材 4 品
目を使って新メニューの開発・提供を実施しました。実施期間は平成 24 年 7 月 30 日から平成
25 年 2 月 25 日までの間に、4 品目の品目毎に 2 週間程度のフェアを開催しました。各店舗で
は、工夫をこらした様々なメニューの料理が提供されました。
◇地域連携による地産地消や都市農村交流の拡大
○ 三神地区農漁村女性グループ研究会が主体となり郷土料理レシピ集「元気ばあちゃん達の″
残したか″郷土料理~みんなで伝えよう三神のうまかもん伝承料理~」が作成され、このレシ
ピ集の中から数点のメニューを選び三神地区の学校栄養職員を対象とした伝承塾を開催しま
した。そうした結果、メニューの中から「ゴーヤの佃煮」、
「アスパラガスの大豆和え」等が新
たに給食の献立に取り入れられました。
○
既存の地域活動の連携を図り地域の資源を再認識して積極的に都市農村交流に取り組み地
114
域活性化に活用するため、前年に引き続き「都市農村交流研修会」を農業関係だけでなく、林
業、NPO、CSO 等幅広い団体を参集し開催しました。
1 回目(7 月 20 日、参加 46 名)は、参加された 20 組織の交流活動の現状が報告され、「情
報発信の弱さ」「後継者不足」「資金不足」「活動を広げたい」等の課題や問題が提起され活発
な意見交換が行われました。
2 回目(12 月 5 日、参加 35 名)は、現地で4組織の活動事例を基に、問題点、今後の発展
方法について意見交換会を行いました。
3 回目(2 月 20 日、参加 60 名)は、
「食の提供」に焦点を当て、先進事例の紹介や交流を行
う際のもてなし料理の試食を行いました。特にこの回では、九千部クラブやいろいろな団体か
らの協力により竹を使った料理の器、試食用の取り皿の作成、展示をしていただき、より広範
囲の連携が深まりました。
○ 鳥栖市児童センターと連携し、就園前の幼児と保護者を対象に体験型交流会を実施し、1 回
目はオクラと大豆、2 回目はワケギを家庭で育てて食べられるようプランター、ポットに植え
付けてもらいました。第 3 回目は、1回目に植え付けたサツマイモの収穫と焼き芋で交流を行
いました。
また、鳥栖市の学校給食応援志隊が消費者との交流を図るため、3 種類の大豆(フクユタカ・
緑・黒)の枝豆収穫体験を行われたので、鳥栖市と連携をとり支援しました。
(参加 80 名)
これらの交流を通じて農業体験への要望・期待の大きさが伺えました。
◇水田の生産力を支え生産性を高めるための農業生産基盤の整備
○ 三養基西部土地改良区(上峰町)では、水管理の省力化、大豆や野菜など畑作物の増収・高
品質化に向け、農業基盤整備促進事業(国庫事業)を活用して地下水位制御システム(フォア
ス)の整備を水田 135ha について実施しました。
都市農村交流研修会(7/20)
都市農村交流現地研修会(12/5)
枝豆収穫体験(10/20)
三神地区地域資源活用研修会(2/20)
115
地域名:唐津・東松浦地域
<<平坦、山間・山麓地域>>
展開方向
○地域の立地条件を活かした特色ある“まつら”農業を確立するため、高品質化、低コスト化
及び省エネルギー化に取り組み、産地の維持・発展を支援するとともに、地域の生産を支え
る農業の担い手の確保・育成や地域農業・農村の活性化を推進します。
【24 年度の取組・成果】
◇生産性が高く消費者ニーズに対応した米づくりの推進
○
全国米食味ランキングにおいて「特 A」を獲得している「さがびより」について、「あうちの里の米
栽培研究会」を中心に、より一層の品質・食味向上のための技術研修会及び現地指導を実施しま
した。さらに付加価値の高い「さがびより」ブランドを創出するため、2 箇所の実証展示圃を設置
して技術確立のための検討を行いました。(上位等級率 100%、平均タンパク含有率 6.4%)
また、JA との協力の下、東京の米小売店を招いて現地検討会を開催し、産地の取組を PR する
とともに、販売戦略等に関する検討を行いました。
○
管内に 5 つある集落営農組織のうち 4 つの任意組織に対して、
組織の運営改善を支援するため、
組織の代表者会を開催し、情報交換を促すとともに、「集落営農組織ステップアップチェックシ
ート」や「集落営農ビジョン基礎シート」を活用して現状分析と将来ビジョンの策定を促進しまし
た。
集落営農組織の設立を志向する佐志・山彦の 2 集落に対しては、組織化へ向けた活動を支援し
ました。特に佐志集落については、25 年度早期設立へ向け、5~11 月にかけて毎月 1 回会合を行
うなど支援を強化しました。
○
「人・農地プラン」の作成については、市・JA と協議を重ね、地区別説明会に参加するなどして、
JA 支所単位の 20 地区においてプラン作成を支援しました。
[※ 上場地域と一体的に取り組みました。]
○
水田農業の省力・低コスト生産のため、さがの米・麦・大豆競争力強化事業を活用して、水稲
の共同利用機械の導入を支援しました。
(コンバイン 1 台、トラクター 1 台、畦塗機 2 台)
◇多彩で高品質な園芸作物づくりの推進
○
佐賀松浦地区では、いちごの共同パック詰めに関するアンケート調査の結果を踏まえて、いち
ご経営上の大きな課題となっているパック詰めの労働力不足を解消するため、パッケージセンタ
ー設置に向けての検討会や先進地調査など、いちご部会と JA が中心となった取組が始まりまし
た。
(調査対象:46 戸(内 13 戸が条件が合えば利用したいと回答)
、検討会 3 回)
○
樹園地の品種更新や若返りを図るため、国の果樹経営支援対策事業などにより改植を推進しま
した。
(H24 果樹改植面積:3.2ha、茶園改植面積:183a、かんきつ苗木導入:29 千本)
露地みかんについては、「根域制限栽培法(1.1ha)
」と「隔年交互結実栽培法(4.4ha)」の導入
園を主体に高品質・安定生産のための技術的な支援を行いました。
○
花き関係では、中山間地域におけるトルコギキョウやシンテッポウユリなどの切り花栽培につ
いて、高品質・安定生産のための技術的な支援を行いました。
○
基幹作物であるハウスみかん、いちごなど施設園芸については、さがの強い園芸農業確立対策
事業を活用し、省エネ対策、ハウスの長寿命化対策などの取組を支援しました。
(H24 省石油装置(多層被覆、循環扇等)
:26ha、ハウス長寿命化:17ha)
116
◇有害鳥獣対策をはじめとする中山間地域農業の振興
○
地域(集落)ぐるみでのイノシシ被害防止対
策の取組(侵入防止、捕獲及び棲み分け)を一
層推進するため、普及センター、農林事務所及
び市町、農協で構成する「支援チーム」を中心
に情報交換、被害対策の検討を行うとともに、
侵入防止柵の設置方法に関する研修会や赤外線
カメラを設置した被害対策指導を通じて普及啓
発を図りました。
○
唐津市東部の山間部において大きな問題とな
っているニホンザルについては、「群れの管理」
に基づいた対策が重要であることから、群れ管
理に基づいた効果的な追い払いや捕獲対策のた
め、ラジオテレメトリー調査によるサルの群れ
ワイヤーメッシュ柵の適正な設置方法の研修会
の行動追跡調査に着手するなど、唐津地域の広域駆除対策協議会の取組を支援しました。
また、鳥獣被害防止総合対策事業等を活用し、侵入防止施設・捕獲わなの整備を推進・支援し
ました。(H24 ワイヤーメッシュ柵:76 ㎞、電気柵:218 台、箱わな:87 基)
◇地域資源を活かした地域の活性化
○
唐津の特色ある農林水産物、加工品等を一同に集め、小売り等流通関係者、飲食業・旅館業者
を対象にした「唐津まるごと内覧会」(商談会)を開催しました。
○
給食等における地産地消を進めるため、学校・病院・福祉施設の給食関係者を対象とした産地
見学会(いちご、中晩柑)を行い、市内の病院において定期的ないちご利用が開始されました。
○
食農学習を進めるため、ふるさと先生の派遣を行いました。
(15 回、対象人数 1,185 名)
また、ふるさと先生を対象とした研修会を開催し、食農学習講座の実施のスキルアップを図り
ました。
○
小学校 2 年生を対象に、民間団体、唐津南高等学校と連携した出前講座(計 7 回実施)を行い、
栽培・収穫体験及び観察日記等への取り組み、収穫物を使った調理体験や農業クイズ等を通じて、
地域農業に対する理解を深めました。
○
唐津市内の寮で生活する、中・高校生徒を対象
に、一流シェフによる唐津産農畜水産物を使った
料理の試食及び唐津の“食と農”に関するクイズ
を実施することで、地元農産物のPR を図りました。
○
消費者を対象に、七山の「鳴神の庄」を中心にス
モモ収穫、サツマイモ堀り、みかん収穫体験、さ
らにはいちご狩りと花の寄せ植えなどを組み合
わせた体験交流ツアーをそれぞれ開催しました。
○
グリーンツーリズムのさらなる推進を図るた
め、農林漁家民宿開設希望者、農家民泊受入者、
関係者を対象に、「グリーンツーリズム研修会」
を開催(2 回)しました。こうした研修会等を通
中・高生徒を対象とした地産地消イベント
じて民宿開設への支援を行った結果、平成 24 年
度新たに 2 軒の農林漁家民宿がオープンされました。(浜玉町、相知町)
[※
商談会、産地見学会、ふるさと先生研修会、グリーンツーリズム研修会は、上場地域と一
体的に取り組みました。]
117
<<上場地域>>
展開方向
○整備された農地と水を備えた畑作地帯の特性を活かした農作物の生産を推進します。
【24 年度の取組・成果】
◇高品質化などによる魅力ある農産物づくり
○
水稲関係では、
「コシヒカリ」の収量・品質向上のための技術研修会等を開催しました。
また、
「夢しずく」の作付け推進を図り、特色ある米づくりとして平成 24 年度には 6.1ha の特
別栽培に取り組みました。
○
果樹関係では、樹園地の品種更新や若返りを図るため、国の果樹経営支援対策事業や JA から
つ農業振興対策事業などにより改植を推進しました。
(H24 果樹改植面積:3.7ha、かんきつ苗木導入:21 千本)
○
いちご生産者に対し、推進資料『いちごパッケ
ージセンターを活用した「夢」のあるいちご経営
のすすめ』を作成配布して規模拡大の推進に取り
組みました。
また、アンケート調査の結果から、パッケージ
センター利用による空き時間を栽培管理作業に
使っている農家が多いこと、規模拡大志向意向農
家が 33 戸あり、資金対応など濃密支援を希望し
ていることが把握できました。
○
消費者の安全・安心志向に対応して、天敵や生
物農薬を活用したいちご IPM 技術(総合的病害虫
管理)の確立に取り組みました。
○
農地の有効利用に加え、冬場の端境期出荷によ
る「さがたまねぎ」の周年供給を進めるため、冬
農家の出荷調整作業の軽減等が図られる
いちごパッケージセンター
取りたまねぎの新たな育苗技術の確立を目的に
実証試験に取り組み、普及推進を図りました。
(作付面積 H22:52a → H24:221a)
○
葉たばこの廃作(面積:約 57ha、関係戸数:27 戸)に関して、関係機関の情報交換を行うと
ともに、経営転換のための事業、制度資金、技術情報の提供を行い、たまねぎをはじめとする露
地野菜等への転換(16ha)が図られました。
◇品質の優れた畜産物づくり
○
肥育農家が求める優良な肥育素牛を生産するため、からつ和牛改良組合青年部(21 戸)を対象
に月齢に応じた飼料給与量の確認や出荷時の発育状況を調査して技術の改善指導を行いました。
○
肥育牛の肉質や枝肉重量の向上を図るため、JA からつ肥育牛部会(52 戸)を対象に肥育前期
に良質な粗飼料を十分に給与する飼料給与基本プログラムの実証・普及に取り組みました。
○
24 年 10 月に長崎県において開催された“和牛のオリンピック”第 10 回全国和牛能力共進会の
県代表に選ばれた出品牛 4 頭について、関係機関とともに調教や手入れ指導、エコーによる肉質
診断を実施しました。
118
このような取組の結果、雄牛や雌牛の改良の成果
を競う「種牛の部」では、これからの和牛改良の最
先端を担っていく第 3 区(若雌の 2)で優等賞(17
席)を受賞された他、肉質の高さを競う「肉牛の部」
でも 1 等賞に 2 頭入賞され、総合 20 位の成績を収
めました。
第 10 回全国和牛能力共進会
出品牛(第 3 区 優等賞)
◇低コストな農業生産の推進
○
基幹作物であるハウスみかん、いちごなど施設園芸については、さがの強い園芸農業確立対
策事業を活用し、省エネ対策、ハウスの長寿命化対策などの取組を支援しました。
〔H24 省石油装置(多層被覆、循環扇等)
:6ha、ハウス長寿命化:3ha〕
また、たまねぎの作付拡大を推進するため、さがの強い園芸農業確立対策事業を活用し、省
力化機械の導入を支援しました。(定植機 4 台、収穫機 1 台、畝立整形マルチ 1 台)
○
水田農業の省力・低コスト生産のため、さがの米・麦・大豆競争力強化事業を活用して、水
稲の共同利用機械の導入を支援しました。
(田植機 5 台、コンバイン 3 台、トラクター 1 台、畦塗機 1 台)
◇有害鳥獣対策の強化による農業の振興
○
地域(集落)ぐるみでのイノシシ被害防止対策の取組(侵入防止、捕獲及び棲み分け)を一
層推進するため、普及センター、農林事務所及び市町、農協で構成する「支援チーム」を中心
に情報交換、被害対策の検討を行うとともに、研修会等を通じて普及啓発を図りました。
また、鳥獣被害防止総合対策事業等を活用し、侵入防止施設・捕獲わなの整備を推進・支援
しました。
(H24 ワイヤーメッシュ柵:126 ㎞、電気柵:111 台、箱わな:20 基)
◇地域資源を活かした地域の活性化
○
唐津の特色ある農林水産物、加工品等を一同に集め、小売り等流通関係者、飲食業・旅館業
者を対象にした「唐津まるごと内覧会」
(商談会)を開催しました。
○
給食等における地産地消を進めるため、学校・病院・福祉施設の給食関係者を対象とした産
地見学会(いちご、中晩柑)を行いました。
○
食農学習を進めるため、ふるさと先生の派遣を行いました。
(15 回、対象人数 1,185 名)
また、ふるさと先生を対象とした研修会を開催し、食農学習講座の実施のスキルアップを図
りました。
○
グリーンツーリズムのさらなる推進を図るため、農林漁家民宿開設希望者、農家民泊受入者、
関係者を対象に、「グリーンツーリズム研修会」を開催(2 回)しました。
[※
商談会、産地見学会、ふるさと先生研修会、グリーンツーリズム研修会は、唐津・東松
浦地域と一体的に取り組みました。]
◇農業用水利施設等ストックマネジメントの実施
○
県営基幹水利施設スットクマネジメント事業(耐用年数を過ぎ、老朽化による機能低下が著
しい上場地区の農業水利施設の改修・更新を行うための事業)に新規着手しました。
(H24 実施設計、H25~27
事業実施予定)
119
地域名:伊万里・西松浦地域
≪山麓地域≫
展開方向
○中山間地域の立地条件を活かしながら、高品質化や低コスト化、高付加価値化に取り組み、
しっかり売っていくとともに、地域資源を活かした新たな農村ビジネスを展開します。
【24 年度の取組・成果】
◇なしを中心とした果樹産地の維持
○
なしの銘柄産地維持のため、
①JA、市、県が一体となり、改植に関する推進を実施し、10 戸 103a で改植が行われました。
②梨部会では、梨園の若返りを促進するため、大川地
区並びに南波多地区の共同大苗育苗圃場で苗を育
成し、2 年生の大苗が農家に配布されました。
・共同圃場での育成本数:3,000 本(うち大苗の
配布本数:2,813 本)
③廃園予定地を有効活用し、改植に伴う未収益期間を
解消する「園地流動化システム」の構築を図るため、
梨部会役員等が、廃園予定地の調査や評価を行うと
ともに、借り手とのマッチングを実施しました。
(園
地流動化面積 44a)
④早期成園化を目指し、一昨年から接ぎ木などの準備
を進めてきた「ジョイント栽培」について、梨部会
梨の大苗育苗
内に研究会が立ち上がり、技術の普及拡大に向けた体制が始動しました。
○ 「さがの強い園芸農業確立対策事業」により、果樹棚やハウスなどの整備・長寿命化を支援し、
果樹産地の維持に努めました。(果樹棚:48a、ハウス長寿命化:63a、降雨防止施設:84a、防鳥
ネット設置:103a)
◇銘柄「佐賀牛」を中心とした畜産産地の維持・拡大
○ 肥育牛の肉質・枝重の向上を図るため、伊万里市大川町の肥育牛農家 4 戸と南波多町 1 戸、有田
町 1 戸の計 6 戸において、肥育前期における粗飼料多給や新たな配合飼料の給与体系の実証に取り
組みました。
また、その後の定期的な体測(胸囲・腹囲)や血液
分析などを実施し、発育状況などを確認するとともに、
検討会を開催しながら飼養管理の実証を行いました。
○
繁殖牛では、互評会や共進会の開催を通じて優良子
牛生産への意識を高めるとともに、新田川調整池(約
2ha)に繁殖雌牛(延べ 17 頭)を放牧し、飼養管理の
省力化と飼料コストの低減を図り、あわせて調整池の
除草効果を検証しました。
遊休地の除草対策を兼ねた放牧
120
◇水田や畑地を利用した野菜産地の維持・拡大
○
肥料・農薬等の資材や燃油の価格が高騰する中、施設野菜産地の維持・拡大を図るため、「さが
の強い園芸農業確立対策事業」により、循環扇や二重カーテンなどの省エネルギー装置や病害虫の
発生を抑制する光選択性被覆資材の整備を支援しました。(省エネルギー装置:412a、光選択性被
覆資材:225a)
○
また、露地野菜では、通常 4 月から始まる収穫を半年ほど前倒しする冬取りたまねぎについて作
付拡大を図るため、上場営農センターが開発した新しい育苗法を用いた栽培実証を行い、機械によ
る作業効率の向上と収量性などを検証しました。
◇集落営農組織や機械利用組合を核とした生産性の高い米づくりや特色のある米・麦・大豆づくり
○
地域担い手協議会(農業再生協議会)と連携して、
管内の全ての集落営農組織(14 組織)のリーダーを
対象とした研修会を開催し、ステップアップチェック
シートを活用した組織の熟度確認を行うなど、集落営
農の維持・発展に向けた支援を行いました。
また、伊万里市上原地区、有田町切口地区のモデル集
落に対し、集落ビジョン実現に向けた取り組みや高収
益品目の導入に係る経営試算を行うなどの支援を行
いました。
○
品質・収量ともに安定している「たんぼの夢」につ
いては、座談会や現地研修会等において、作付推進を
継続した結果、平成 24 年の作付面積は 835ha で水稲
作付面積の 41.7%となり、西松浦地域の主力品種と
集落営農組織リーダー研修会
なっています。
また、地域に適した新たな水稲品種(佐賀 49 号)の営農実証圃を 3 ヶ所設置し、導入検討を行い
ました。
○
不作付地や大豆の不適地への新たな転作作物として、平成 20 年度から飼料用稲や飼料用米の推
進を行った結果、作付面積は年々増加し、平成 24 年度は飼料用稲が約 56ha、飼料用米が約 81ha ま
で拡大しました。
○
平成 24 年度から伊万里市黒川町牟田・横野地区で「深山こだわりの『夢しずく』
」栽培が始まり
ました。栽培暦の作成や特別栽培農産物の認証、穂肥診断会、収穫前検見などを行い、良質・良食
味米(1等、玄米タンパク含有率 6.5%以下を目標)が生産でき、東京の米卸業者への PR 活動も行
いました。
○
水稲の省力化・低コスト化を図るため、「さがの米・麦・大豆競争力強化事業」により、田植機
やコンバイン等の整備を支援しました。
(田植機 3 台、コンバイン 2 台、トラクター2 台、ショベル
ローダー2 台、水稲直播用機械 1 台)
◇地域の特性を活かした農業の展開が可能となる共同利用施設や生産基盤の整備
○
水稲の乾燥調製作業の省力化を図るため、「強い農業づくり交付金」により、共乾施設の集塵設
備の整備を支援しました。
○
農業用水の確保や農業経営の安定を図るため、老朽ため池の計画的な整備に取り組み、新たに団
体営事業 1 地区で整備に取りかかるとともに、これまで 325 地区の整備が完了しました。
○
地域の要請に応じた生産基盤の整備を推進するため、伊万里市東部地区での事業推進に努めまし
た。
121
◇中山間地域農業の振興と有害鳥獣対策の推進
○
新たな特産物づくりを推進するため、
「キラッと光る佐賀県の園芸特産物づくりチャレンジ事業」
により、伝統野菜である有田町戸矢地区の「戸矢かぶ」の栽培方法の確立や新たな加工品づくり(漬
物)などの活動を支援しました。
なお、同事業を活用して平成 23 年度に製品化された「金柑リキュール」は好評だったことから、
本年度は約 1,300 本(昨年度の倍以上)製造・販売され、さらに、伊万里産のすももを用いた「す
ももリキュール」の製品化の取組も始まりました。
また、「ありた菜の花プロジェクト実行委員会」では、有田町内の 1.7ha の農地で栽培された菜
種を使い、なたね油を 1,600 本製造・販売されました。
○
イノシシやアライグマなどの有害鳥獣被害
を防止するため、「鳥獣被害防止総合対策交付
金(国庫)」を活用して、ワイヤーメッシュ柵
(37.1km)、電気牧柵(127 セット)のほか、中小
獣類の樹園地等への侵入を防止するためにワ
イヤーメッシュ柵の上部に電気柵を設置した
複合柵(2km)の整備と、捕獲を進めるための箱
ワナ(64 基)等の導入を支援しました。
また、
「佐賀県イノシシ等被害防止対策事業」
により、イノシシやアライグマの捕獲報償金等
に対する支援を行い、被害軽減に努めました。
(報償金対象捕獲頭数:イノシシ 3,487 頭、ア
集落代表者を集めたワイヤーメッシュ柵設置講習会
ライグマ 194 頭)
◇地域活性化のための都市農村交流の推進
○
伊万里グリーン・ツーリズム推進協議会では、会員がより活動しやすく効果的に事業を推進でき
るよう「畑の中のレストラン部会」
「ムラ泊部会」
「体験部会」などを設置し、部会毎に自主的に発
意された事業等を行えるようにされ、新たな取り組みとして、7 月から第 3 日曜日に「伊万里トラ
ック朝市」を始められました。
推進協議会の中の体験受入れ協議会が都市住
民と会員農家等との橋渡しを行い、波多津・黒
川地区及び川内野地区の農家 20 戸で、修学旅行
生を延べ約 1050 名受け入れられました。
また、佐賀県旅館業法施行条例取扱要領の施行
により、新たに 14 戸の方が農林漁業体験民宿の
営業許可を受けられ、農家民宿の取組が進展し
ました。
○
修学旅行生の受け入れが増える中、体験活動
メニューの拡充を図るため、
「さが農業経営多角
化チャレンジ支援事業」により、波多津地区む
ら泊受入会の活動を支援しました(移動式ピザ
釜の導入他)。
122
農家民宿「山ぼうし」での修学旅行生の受入れ
地域名:武雄・杵島地域
<<平坦地域>>
展開方向
○消費者に選択される売れる農産物づくりを基本として、米・麦・大豆についての省力化、低コ
スト化、高品質化、均質化を徹底するとともに、たまねぎ、れんこん、キャベツ、レタス、いち
ご、アスパラガスなどの主力野菜品目の省力化・分業化による産地の維持拡大を推進します。
【24 年度の取組・成果】
◇生産性の高い米・麦・大豆づくりの推進
○
集落営農組織の取組強化については、各組織が
抱える問題点の把握と今後の運営の方向性を確認
するため、市町・JA・農林事務所・普及センタ
ーで組織する「杵島営農システム化推進会議」が
中心となり各地域担い手協議会と連携しながら
「集落営農点検会」(アンケート及びヒアリング)
を実施するとともに、集落リーダー研修会を開催
しました。
集落営農リーダー研修会
・集落営農点検会:平成 24 年 8 月 16 日~8 月 24 日、11 月 8 日~11 月 9 日
・集落営農リーダー研修会:平成 25 年 2 月 26 日
また、地域農業の今後の方向性や地域の中心となる経営体を明確にした「人・農地プラン」
が、管内各市町で策定されました。
(※集落営農組織の取組強化、人・農地プランの策定支援については、山麓部と一体的に取
り組みました。
)
○
水田農業の経営の安定のため、「さがの米・麦・大豆競争力強化対策事業」を活用し、大
豆不耕起播種機、大豆コンバイン等の整備により省力化・低コスト化が進みました。
(H24:大豆不耕起播種機 4 台、大豆コンバイン 5 台、トラクターカルチ 1 台、農業用機械
倉庫 1 棟)
また、JAさが白石地区の七夕コシヒカリ(H24:195ha)やJAさがみどり地区での夢しず
く、さがびより、ヒヨクモチなど(H24:135ha)等について特別栽培農産物として認証するな
ど特色ある米づくりを推進しました。
◇水田の高度利用による露地・施設野菜産地の維持拡大
○ たまねぎの定植から収穫までの機械化一貫体系の
確立を図るため、
「さがの強い園芸農業確立対策事業」
を活用し、収穫機、定植機、播種機等の整備により
省力化・低コストを推進しました。
(H24:収穫機 20 台、定植機 11 台、播種機 1 台、
防除機 4 台、除湿乾燥施設 8 箇所)
また、普及指導活動・重点課題として「たまねぎ
の省力化・低コスト化による産地強化」
に取り組み、
低コスト資材によるポット育苗技術の展示ほを設置
し、検討を行いました。
半自動定植機によるたまねぎの定植
123
○
いちご、アスパラガス、きゅうり等の施設野菜産地の維持拡大のため、
「さがの強い園芸
農業確立対策事業」を活用し、猛暑対応ハウス、多層被覆ハウス、循環扇等の整備により規
模拡大や省力化を推進しました。
(H24:猛暑対応ハウス 90a、ハウス長寿命化対策
265a、多層被覆 321a、循環扇 193 台、
放熱フィン 6 台、ヒートポンプ 8 台)
また、いちご生産農家の労力軽減のため、普及
指導活動・プロジェクト課題として「いちごパッ
ケージセンターを活用した新たな農業経営の展開」
に取り組み、パッケージセンター活用の優位性の
確認や経営改善方策の検討、展示ほ場設置による
栽培技術向上の実証等を行いました。
いちご若手農業者との検討会
◇高品質・安全安心な畜産物の安定供給
○ 西部家畜保健衛生所を中心として、市町・JA及び関係機関が連携し、口蹄疫の防疫演習
を行い、万一の発生に備えるとともに、現地対策部のマニュアルの実効性等の検証に取り組
みました。
・口蹄疫防疫訓練 7 月 26 日(西部家畜保健衛生所)
・口蹄疫防疫対策に係る埋設掘削作業実演会 10 月 9 日(JAさがみどり中央支所隣接地)
・口蹄疫防疫演習 10 月 11 日(JAさがみどり中央支所ほか)
(※家畜防疫対策については、山麓部と一体的に取り組みました。
)
◇農業生産を支える生産基盤の整備と維持管理
○ 麦・大豆・露地野菜等の生産性の向上を目的
とした「県営地域水田農業緊急整備事業」などに
よる暗渠排水の整備(H24:512ha)を実施しました。
○
農業水利施設の長寿命化を目的とした「県営基
幹水利施設ストックマネジメント事業」による排
水機場のオーバーホール(H24:1 箇所)を実施し
ました。
○
用・排水路等の農業用施設の機能復旧を目的と
した「県営地盤沈下対策事業」などによる用水路
工事(H24:271m)を実施しました。
○
海岸保全の盛土の施工状況
海岸 堤防 の強 化を 目的 とし た「 県営 海岸 保全 施設 整備 事業 」に よる 堤防 盛土 工事
(H24:420m)を実施しました。
124
地域名:武雄・杵島地域
<<山麓地域>>
展開方向
〇消費者に選択される売れる農産物づくりを基本として、米・麦・大豆についての省力化、低コ
スト化、高品質化、均質化を徹底するとともに、施設きゅうりの脱石油・省石油化などによる
複合経営の強化、有害鳥獣対策を中心とした耕作放棄地解消対策などを推進します。
【24 年度の取組・成果】
◇米・麦・大豆の生産コストの低減や特色ある米づくりの推進
○
集落営農組織の取組強化については、各組織が抱える問題点の把握と今後の運営の方向性
を確認するため、市町・JA・農林事務所・普及センターで組織する「杵島営農システム化
推進会議」が中心となり各地域担い手協議会と連携しながら「集落営農点検会」(アンケー
ト及びヒアリング)を実施するとともに、集落リーダー研修会を開催しました。
・集落営農点検会:平成 24 年 8 月 16 日~8 月 24 日、11 月 8 日~11 月 9 日
・集落営農リーダー研修会:平成 25 年 2 月 26 日
また、地域農業の今後の方向性や地域の中心となる経営体を明確にした「人・農地プラン」
が、管内各市町で策定されました
(※集落営農組織の取組強化、人・農地プランの策定支援については、平坦部と一体的に取
り組みました)
○
武雄市朝日地区・北方地区、大町町、江北町で夢しずく、ヒヨクモチなど(H24:5ha)につ
いて特別栽培農産物として認証するなど特色ある米づくりを推進し、大豆等の転作作物の栽
培の難しい地域においては、飼料用稲・WCS導入により水田の保全を図りました。(武雄
市 H24:89ha)
◇イノシシ等有害鳥獣被害防止対策
○ 「鳥獣被害防止総合対策交付金事業」により、ワイヤーメッシュ(H24:延長 171km)
、電気
牧柵(H24:177 台)の整備を支援するとともに、
「佐賀県イノシシ等被害防止対策事業」によ
り捕獲報奨金 (H24:イノシシ 1,013 頭、アライグマ 9 頭)等の交付を支援し、農作物に対す
る被害防止対策に取り組みました。
○ 武雄市若木町御所をモデル集落に位置づけ、暗視カメラによるイノシシ出没状況調査に取
り組むとともに、防草シートによるワイヤーメッシュの管理性向上の現地検討会を開催する
など有害鳥獣対策のモデル確立に努めました。
◇複合作物としての園芸作物の維持・拡大
○
複合作物としての園芸作物の維持拡大のため、「さ
がの強い園芸農業確立対策事業」を活用し、栽培ハウ
ス、多層被覆等の整備により維持拡大や省力化を推進
しました。
(H24:アスパラガスの猛暑対応ハウス 128a、保冷装
置 3 台、みかんの園内道整備 28a、土壌水分管理資材
65a、根域制限栽培施設 8a)
また、普及指導活動・重点課題として「チンゲンサ
イの夏場の生産安定」に取り組み、昇温抑制資材を用
125
アスパラガスの猛暑対応ハウス
いた展示ほ設置・検討及び、土壌分析に基づく適正施肥指導を行い、生産性の向上を推進し
ました。
◇農村女性・高齢者等の人材を活用した地域の活性化
○ 武雄・杵島地区指導者連絡協議会生活部会と連携し、
若手女性農業者を対象に「女性農業者チャレンジ加工
研修会」を開催し、地元特産品を活用した農産加工に
ついて学ぶとともに、女性農業者同士の交流、地域・
組織との結びつきを強化することで、6次産業化の取
り組みを推進しました。
(女性農業者チャレンジ加工研修会 10 月 22 日)
女性農業者チャレンジ加工研修会
◇高品質・安全安心な畜産物の安定提供
○ 「肥育素牛生産拡大対策事業」の活用(H24:繁殖牛舎1棟、堆肥庫1棟、マニアスプレッ
ダ1台)により、肥育素牛の生産拡大を推進しました。
○ 「自給飼料生産拡大対策事業」の活用(H24:ブロードカスタ2台、ラッピングマシン2台)
により、自給飼料の生産拡大を推進しました。
○
西部家畜保健衛生所を中心として、市町・JA及
び関係機関が連携し、口蹄疫の防疫演習を行い、万
一の発生に備えるとともに、現地対策部のマニュア
ルの実効性等の検証に取り組みました。
・口蹄疫防疫訓練 7 月 26 日(西部家畜保健衛生所)
・口蹄疫防疫対策に係る埋設掘削作業実演会
10 月 9 日(JAさがみどり中央支所隣接地)
・口蹄疫防疫演習 10 月 11 日(JAさがみどり
中央支所ほか)
掘削作業実演会
(※家畜防疫対策については、平坦部と一体的に取り組みました。
)
◇農業水利施設の維持管理
○ 「県単ため池災害防止事業」により、老朽化したため池の堤体等の整備(3箇所)を支援
し、農業水利施設の維持管理に努めました。
126
地域名:鹿島・藤津地域
<<山麓地域>>
展開方向
○
緩斜面に位置する農地の特性と自然豊かな環境を最大限に活かした、活力ある果樹産地、
収益性の高い茶業経営の確立、高品質な肥育素牛の生産拡大などに取り組むとともに、地域
資源を活かした新ビジネスなどを展開します。
【24 年度の取組・成果】
◇高品質なかんきつ類の生産拡大と活力ある果樹産地の確立
高品質なみかんづくりを進めるため、マルチ被覆の徹底に取り組むとともに、「さがの強い
園芸農業確立対策事業」の実施によるシートマルチ栽培や根域制限高うねマルチ栽培の導入を
推進しました。 (H24 シートマルチ栽培導入:13.6ha、根域制限高うねマルチ栽培導入:18a)
また、光センサー選果機の選果データと園地情報、マッピング
システムを組み合わせた「樹園地管理システム」を活用して、優良
園地を「指定園地」に登録し、その園から生産された「特選さが美人」
(「さが美人」より糖度が1度以上高いもの)を出荷する取組を推進
しました。 (H24「特選さが美人」出荷実績:80t)
早熟系早生偏重の品種構成を改善するため、国の「果樹経営支援
対策事業」を活用し、早熟系早生から早生・普通や中晩柑の優良品種
への改植を推進しました。
(H24 改植面積:26.8ha)
指定園地の「特選さが美人」出荷
高齢農家等における収穫や摘果時期の労働力不足に対応するため、JA さがみどり地区では、
国の緊急雇用創出基金事業を活用した「みどりの応園団」(農家に出向いての作業支援)が実施
されました。 (H24 派遣延べ人数:1,220 人)
こうした取組の結果、品種構成の改善は着実に進むとともに、高品質みかん「さが美人」の
生産割合の増加や、根域制限高うねマルチ栽培で生産されたみかんが「プルミエ」ブランドと
して東京の高級果実専門店で高い評価を受けました。
(「さが美人」割合 H23:12.1%→H24:15.6%)
◇高品質で安全・安心な「うれしの茶」づくりと効率的で低コストな生産体制の強化
高品質茶の生産を拡大するため、
「さがの強い園芸農業確立対策事業」の実施による被覆資材、
防霜施設の導入、国の「茶改植等支援事業」を活用した老齢茶樹の改植などを推進しました。
また、品質評価に関する研修会や製茶加工技術の指導強化などに取り組みました。
(H24 被覆栽培導入:10.7ha、防霜施設導入:3.6ha、改植面積:9.7ha)
効率的で低コストな生産体制づくりを進めるため、「さがの強い園芸農業確立対策事業」の
実施による乗用摘採機、茶加工機械の導入や、国の「茶改植等支援事業」を活用した「やぶきた」
から優良な早生・晩生品種への転換、国の「強い農業づくり交付金」を活用した荒茶加工施設の
整備などを推進しました。 (H24 乗用摘採機:4台、茶加工機械:1台、荒茶加工施設:一式)
緑茶の消費拡大を図るため、生産農家による試飲会や直販の取組、JA による県内小学校での
緑茶宣伝活動の情報発信などを支援しました。
新しい商品として取り組まれている紅茶については、品種や加工
方法の研修、紅茶専門店を交えた互評会の開催などを行いました。
こうした取組の結果、老齢茶樹の改植による茶園の若返りや品種
構成の改善が進むなど生産性の高い産地に転換しつつあります。
また、全国茶品評会において、4年連続で最高位の農林水産大臣
賞を受賞し、全国に品質の高さをPRすることができました。
(樹齢 31 年生以上の割合(嬉野市) H22:20% → H24:16%)
127
紅茶の製造研修
◇高品質な肥育素牛の生産拡大
高品質な肥育素牛の生産拡大を図るため、佐賀畜産実践プロジェクト活動の実施による子牛の
育成技術の向上や、酪農家による受精卵移植、市町・JA と連携して育種価の高い繁殖牛から
生まれた雌子牛の自家保留や妊娠鑑定巡回などに取り組みました。
(H24 子牛育成技術実証農家2戸、受精卵移植5頭)
粗飼料の自給力を強化するため、さが肥育素牛・自給飼料生産拡大施設等整備事業を実施し、
ラッピングマシーン等の導入を推進しました。(ラッピングマシーン3台、ロールベーラ1台)
繁殖農家の規模拡大や高齢者の経営維持を図るため、耕作放棄地を活用した繁殖牛の放牧を
推進しました。 (H24 放牧実績 22 戸、40.8ha)
こうした取組の結果、自給飼料の生産拡大が進むとともに、高品質な素牛を生産する生産体制
が強化されつつあり、子牛も高単価で取引されました。
(H24 子牛価格(JA さが)401 千円(前年比 106%)
出荷頭数 936 頭)
◇耕作放棄地の発生防止・再生利用と有害鳥獣対策の推進
中山間地域における農地の維持や農業生産活動の継続を図るため、「中山間地域等直接支払
制度」を活用し、農地保全活動などを推進しました。 (H24 取組実績 113 集落、2,085ha)
耕作放棄地の再生を進めるため、耕作放棄地再生利用緊急対策
事業を活用した野菜等の作付や、新規作物の桑の葉栽培(3ヶ所)
などを推進しました。
(H24 緊急対策実績 1.07ha(たまねぎ、キウイフルーツ))
イノシシなどの有害鳥獣被害を防止するため、生態特性や電気
牧柵設置に関する研修会の開催や、ワイヤーメッシュ柵のモデル園
の設置、国の「鳥獣被害防止総合対策交付金」を活用したワイヤー
メッシュ柵や箱わなの整備などを推進しました。
桑の葉の栽培
(H24 実績 ワイヤーメッシュ柵 29km、電気牧柵 14km、箱・くくりわな 23 基)
平成 23 年 3 月に開通した多良岳オレンジ海道沿いの耕作放棄地対策を広域で進める「多良岳
オレンジ海道を活かす会」(鹿島市、太良町関係の JA・市町・県機関等で構成)に参画し、
耕作放棄地の解消策、抑制策、担い手対策等について指導・助言を行いました。
こうした取組の結果、耕作放棄地の再生利用が進むとともに、鳥獣等による農作物被害も減少
しつつあります。 (農作物被害額 H22:29,390 千円 → H23:23,226 千円)
◇地域資源を活かした新ビジネスの展開
農業経営の多角化を進めるため、農産加工などの専門家を農家に派遣するとともに、
「さが農業
経営多角化等チャレンジ支援事業」の実施により新商品の開発、商品パッケージ・ラベルの作成、
販路開拓などを推進しました。
魅力ある都市農村交流を進めるため、先進事例の紹介等の研修
会の開催や、交流実践団体のネットワークづくりを推進しました。
こうした取組の結果、豚肉を使った味噌漬け・コロッケなどの
新商品やインターネット取引の拡大など 6 次産業化の取組が
広がるとともに、鹿島市では様々な交流活動を行う 13 団体・個人
が交流人口の増加を目指して連携・協力していくネットワーク
「鹿島市ニューツーリズム推進協議会」(H25.2 設置)が設立
されるなど、都市農村交流の輪も広がりつつあります。
128
商品パッケージ、ラベルデザイン作成支援
<<平坦地域>>
展開方向
○
整備の進んだ水田を十分に活用し、集落営農組織の機能を一層強化しながら、生産効率が高く、
消費者や実需者に選ばれる米・麦・大豆づくりを進めるとともに、これらと適切に組み合わせた
収益性の高い野菜・花きづくりなどを展開します。
【24 年度の取組・成果】
◇生産性が高く、売れる米・麦・大豆づくり
消費者に選ばれる良食味米の生産拡大を図るため、栽培講習会
や穂肥診断研修会を開催するとともに、需要が高まっている
「さがびより」の作付拡大などを推進しました。
人と農地の問題解決を図るため、地域農業再生協議会への参画
などを通じて、
「人・農地プラン」の作成などを推進しました。
集落営農組織の経営・安定を図るため、集落営農組織のリー
ダーを対象とした研修会を開催するとともに、組織発展に向けた
将来ビジョンの検討・作成などを推進しました。
集落営農組織リーダー研修会
こうした取組の結果、「さがびより」の作付は前年に比べ約 1 割拡大するとともに、「人・農地
プラン」も全市町で作成され、生産性の高い営農体制づくりが進みつつあります。
(さがびより作付面積 H23:507ha→H24:553ha、人・農地プラン作成数:10)
◇水田経営と組み合わせた収益性の高い野菜・花きの生産
水田経営の安定・向上を図るため、定植機・収穫機等の省力化
機械が活用できる「たまねぎ」をはじめ、2 月から収穫できる
「超極早生のたまねぎ」
、軽労力で栽培可能な「ブロッコリー」や
茶生産の機械・施設を有効活用できる「大麦わかば」等の新規
品目の導入・作付拡大を推進しました。
こうした取組の結果、「たまねぎ」の作付拡大が進むなど、
水田経営の複合化による経営の安定・向上が進みつつあります。
「大麦わかば」の栽培
(H24 作付実績 たまねぎ 220ha(H25:242ha)、ブロッコリー2ha、大麦わかば 27.8ha)
◇農業生産を支える生産基盤の整備と施設の維持管理
麦・大豆等の生産性の向上を図るため、国の農業体質強化基盤整備促進事業(H23~25)を
活用し、暗渠排水の整備を推進しました。(全体計画 400ha H24 までに 130ha 整備済)
基幹的な農業水利施設の長寿命化を図るため、県営基幹水利施設ストックマネジメント事業を
実施し、排水機場(3ヶ所)の補修工事に着手しました。
こうした取組の結果、排水改善による生産性の向上や、農業水利施設を効率的に維持できる
ようになりつつあります。
129
Ⅴ
参考指標等
1
農業生産
(1) 作付面積・飼養頭羽数
(単位:ha、頭、千羽)
区分
基準
平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年
(H21)
中間目標
(H27)
米
26,900
27,800
26,600
26,600
26,100
麦類
21,160
21,032
21,210
21,100
21,160
11,200
10,900
11,100
10,500
11,200
9,960
10,132
10,110
10,592
9,960
大豆
8,840
7,620
8,390
8,210
9,320
野菜
6,076
6,025
6,178
未公表
6,200
いちご
274
268
246
未公表
260
きゅうり
158
152
154
156
155
81
78
76
77
73
アスパラガス
134
133
128
未公表
145
こねぎ
336
325
320
未公表
340
2,760
2,750
2,900
未公表
2,900
4,737
4,656
4,566
4,508
4,441
2,797
2,738
2,665
2,649
2,560
ハウスみかん
173
162
165
151
171
その他かんきつ類
662
659
651
647
660
なし
330
329
322
314
280
ぶどう
105
102
102
98
96
173
170
165
162
160
1,020
1,010
992
966
985
358
347
332
272
300
肉用牛
55,300
54,700
53,400
52,340
57,200
繁殖
11,500
11,100
10,100
9,540
12,200
肥育
43,800
43,600
43,300
42,800
45,000
乳用牛
3,240
2,820
2,570
2,460
3,100
90,800
93,500
89,900
87,800
91,000
553
578
556
529
540
15,230
16,066
小麦
大麦・はだか麦
トマト
たまねぎ
果実
露地うんしゅうミカン
花き類
茶
葉たばこ
豚
採卵鶏
ブロイラー
16,427
データなし
130
15,240
(2) 生産量
(単位:t、千本、千鉢、頭、千羽)
区分
米
基準
平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年
(H21)
中間目標
(H27)
141,800
137,100
141,200
135,400
137,300
71,240
55,242
62,911
66,900
83,700
小麦
39,400
28,100
29,600
34,700
45,900
大麦・はだか麦
31,840
27,142
33,311
32,245
37,800
大豆
21,000
18,100
19,200
17,200
18,640
野菜
215,836
207,292
217,488
未公表
215,836
いちご
11,000
10,700
10,500
未公表
10,946
きゅうり
11,600
10,800
11,200
11,600
11,734
トマト
4,790
4,590
4,530
4,450
4,424
アスパラガス
3,280
3,250
2,870
未公表
3,640
こねぎ
3,210
2,960
3,050
未公表
3,536
150,400
144,900
154,000
122,800
181,830
87,067
65,331
77,240
未公表
87,067
57,130
37,150
47,730
43,400
51,655
7,970
7,950
8,370
7,600
9,405
11,679
11,626
11,485
11,414
11,600
6,210
4,820
5,730
5,240
5,544
827
792
803
772
724
62,020
60,660
59,780
60,000
60,800
1,630
1,570
1,560
1,590
1,580
779
624
629
637
720
肉用牛
55,300
54,700
53,400
52,340
57,200
乳用牛(生乳)
24,196
22,727
19,972
未公表
24,000
麦類
たまねぎ
果実
露地うんしゅうミカン
ハウスみかん
その他かんきつ類
なし
ぶどう
花き類
茶
葉たばこ
豚
153,903
データなし データなし データなし
154,000
採卵鶏
11,240
11,122
11,674
未公表
10,600
ブロイラー
15,230
16,066
16,427
未公表
15,240
131
(3)農業産出額
(単位:億円)
項目
農業産出額
基準
(H21)
1,274
平成22年
1,204
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
1,243
中間目標
(H27)
1,340以上
2 食料自給率
(単位:%)
項目
基準
(H20)
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
中間目標
(H27)
カロリーベース
107
95
99
110
生産額ベース
143
153
148
149
注)平成 23 年の数値は概数値
132
平成24年度佐賀県農業の動き
(佐賀県農業白書)
発 行 日:平成25年9月
編集発行:佐賀県農林水産商工本部企画・経営グループ
〒840-8570
佐賀市城内 1-1-59
T E L:0952-24-2111(代表)
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