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添付資料 - 日本化粧品工業連合会
JCIA 国際活動 ニュースレター (2016 年度上半期 1. 第3号 2016 年 4 月-9 月) 国際会議・セミナー 2016 年 4 月 5 日 中国・国務院発展研究中心・巡視員訪日-中国 WG との座談会を開催 @東京 国務院発展研究中心は、国務院直下で政策研究を行い、中 央政府や国務院に対して政策提言などを行う機関である。 国務院発展研究中心では“日中韓化粧品産業政策研究プロ ジェクト”を実施しており、日本における化粧品産業政策 の策定、実施状況や化粧品業界の現状調査のため巡視員が 訪日することとなった。 JCIA では、中国 WG を中心に巡視員との座談会を開催し意見交換を行うとともに、経済産業省の協力を求め 政府からの情報提供の場を設けた。 【中国 WG との座談会】 ■ 場所: 粧工連会議室 ■ 出席者(以下敬称略) :国务院发展研究中心宏观经济部: 巡视员 魏加宁、易葭苒、杨坤、李芮 中国香料香精化妆品工业协会(CAFFCI) : 主任 冯锐 JCIA:高橋中国 WG リーダー、小野(花王)、田部、田中(コーセー)、平野(資生堂) 、 田中(ポーラ化成工業) 、増田、竹澤(カネボウ化粧品) 、金川(ホーユー) 、野崎(ファンケル) 沖山(日本ロレアル) 、楊(富士フィルム)、笠井国際委員長(花王) 事務局:山本専務、神戸、千葉、楠部 ■ 概要:JCIA(山本専務)より日本化粧品産業の現状と JCIA の活動内容、粧工連による自主基準、ガ イドライン等について説明したのち、日本での安全性管理の考え方などについて質疑応答を行った。 2016 年 5 月 26 日 中国・国際交流中心を訪問しヒアリングを実施 中国 CFDA への窓口として、これまでの CAFFCI に加えて、CFDA 直下の国際交流中心の 2 本立てとす ることにより、一層の働きかけの強化につなげることを目的に、国際交流中心を訪問し今後の協力体制構 築の可能性について協議した。 出席した薛斌主任から国際交流中心の役割について説明を受けたのち、今後日中管理行政の担当責任者と の日中行政管理について交流会を開催したほうがよいとのアドバイスを得た。JCIA からも実施に際して の協力を要請し、この訪問を機に双方連絡窓口を決め、より一層交流を深めていくことで一致した。合わ せて、CAFFCI および在北京日本大使館を訪問し、意見交換を行った。 ■ 出席者 国際交流中心:薛斌主任、周冉 中国化粧品連絡会:福王会長、中山副会長 JCIA:高橋中国 WG リーダー、神戸・千葉(事務局) 1 2016 年 6 月 13 日-16 日 コスメティックス・ヨーロッパ(CE)年次総会および ICCR, IAC 会議への参画 PHOTO 開催地: 主催: ブリュッセル/ベルギー コスメティックス・ヨーロッパ 【CE 年次総会】 参加者:行政関係者、各国化粧品工業会、化粧品企業、OEM 会 社、調査会社など JCIA からの参加者:笠井国際委員長(花王)、高橋(資生堂)、田中(ポーラ化成工業) 山本専務理事・神戸(事務局) 主な内容 2016 年は EU 化粧品指令が公布された 1974 年から 40 周年の記念大会であり、デジタル時代における 化粧品産業の展望やサステナビリティー、EU 化粧品規制の調和と次の 40 年、中国の化粧品規制の最新 動向、安全性評価法のアップデートなどが紹介された。 【ICCR 業界運営会議】 (化粧品規制協力国際会議) 参加工業会:ICCR メンバー工業会(欧・米・加・日・ブラジル) JCIA からの参加者:上に同じ 議題: ICCR本会合(7月)で予定されている、化粧品成分の安全性評価 のための統合戦略、国際基準(ISO) 、製品の防腐、微生物汚 染、アレルゲン、微量不純物の各WG活動について議論した。 【IAC 会議】(国際化粧品工業会協力会議) 参加工業会:欧州、独、仏、英、伊、カナダ、ブラジル、オーストラリア、日本 など JCIA からの参加者:上に同じ 議題: ・適正な訴求・広告表現に対する化粧品業界共通のポジション ・“コスメトビジランス“に対する業界の取り組み ・マイクロビーズに対する業界の取り組み ・IAC プロジェクト進捗報告 など 2016 年 6 月 21 日-27 日 ISO 中間会議がパリにて開催される パリで開催された ISO 中間会議に参画し、日本の利益確保の観点や 技術・科学的知見を基に積極的に発言し、議論の深化にも大きく貢 献した。 開催地: パリ/フランス 参加国: 日、仏、米、独、ブラジル、コロンビア、南アフリカ、韓国、タイ、シンガポール など 概要 WG1(微生物試験法) : 大河微生物専門部会長(資生堂) 、都島(花王) 、神戸(JCIA) 2 ・「不織布製品や化粧用用具等の微生物試験法」に関する議論 ・「微生物学的低リスク評価ガイドライン」に関する議論 WG3(分析法) 笠井化粧品原料部会長(花王)、渡辺(P&G 電話参加)、神戸(JCIA) ・「GC/MS による DEA 分析法」に関する議論 ・「化粧品の安定性試験法」に関する議論 ・「ICP-MS による化粧品中の重金属試験法」に関する議論 ・「定量分析に関するバリデーション」に関する議論 WG4(ナチュラル・オーガニック) 高橋オーガニック化粧品等部会長(資生堂)、小池(花王)、瀬上(資生堂)、神戸(JCIA) ・「ナチュラル/オーガニック原料の定義」に関する議論 ・ 「ナチュラル指数、ナチュラル由来指数、オーガニック指数、オーガニック由来指数」に関する 議論 WG7(紫外線防御試験法) 畑尾紫外線専門部会長(資生堂)、佐藤(資生堂)、松江(カネボウ化粧品)、三浦(資生堂) ・「Sun protection test methods - Water resistance」に関する議論 ・「Sun protection test methods ‐Determination of percentage of water resistance」に関す る議論 ・「in vitro SPF 測定法」に関する議論 2016 年 7 月 12 日~14 日 ICCR-10 本会合が開催される @米国 ワシントン D.C. ICCR は国際貿易への障壁を最小化しつつ、最高レベルの 世界的な消費者保護を維持することを目的に設立され、現 在、米国、欧州連合、カナダ、日本およびブラジルの化粧 品規制当局(日本は厚生労働省)がメンバーとなってい る。関連する各国化粧品工業会はテーマごとの作業部会へ 参画するとともに規制当局への情報提供や提案を行ってい る。 10 回目となる本会合(年 1 回開催)が幹事国である米国のワシントン D.C.で開催された。 本会合の一環として、規制当局及び各地域の化粧品産業界との対話の場である Dialogue Meeting が 11 月 13 日に開催された。 参加メンバー国:米国、欧州連合、カナダ、日本及びブラジル 日本からの参加者:厚生労働省(1 名) 、PMDA(2 名) JCIA からの参加者:笠井(花王) 、高橋(資生堂)、三谷(紀伊産業)、山本専務理事・神戸(事務局) 参加オブザーバー国・地域:コロンビア、韓国、サウジアラビア、南アフリカ、中国台湾地区 議題: 1) 化粧品成分の安全性評価のための統合戦略 2) 国際基準(ISO) 3) 製品の防腐 4) 微生物汚染 5) アレルゲン 6) 微量不純物 第 11 回 ICCR 会合は 2017 年 7 月にブラジルで開催される。 3 2016 年 9 月 26 日~29 日 中国・CAFFCI(中国香料香精化粧品工業会) と在中化粧品関連機関の訪問 年次総会出席 【CAFFCI 年次総会】 中国中央、地方政府の要人、海外関係団体が多数招待され た。今年は CE、PCPC、IFRA の代表が挨拶した。総会で は、CAFFCI 第7回理事長選挙投票が行われ陳理事長が再選 されると共に、童技術主管が秘書長に昇格した。陳理事長よ り第7回理事会事業報告が行われ、化粧品業界の全体売上は 2011 年の 220 億元(3520 億円)から毎年平均 10%強増加し、2015 年には 336.5 億人民元(5384 億円) に達したとの実績が報告された。他の産業の伸び率は減少傾向にあるのと比較し、化粧品業界にとっては まだまだ発展の可能性があるマーケットであるとの発言があった。 場所: 上海(蘇州) 参加者 CAFFCI 陳理事長、董総監、張秘書長、劉主任他 各国工業会(KCA、PCPC、CE、IOFI など) 中国化粧品企業、流通業者 など JCIA(山本専務理事、高橋中国 WG リーダー、神戸国際部長、千葉中国担当) 【在中国行政機関の訪問】 年次総会に合わせて、中国の行政機関である「審評中心」および 「国際交流中心」を訪問し、最新の状況について情報交換するとと もに、今後の協力を依頼した。また、在中国日本大使館担当書記官 と面会し、JCIA の中国戦略を説明し意見交換を行った。 2. 行政当局等への働きかけ 中国および韓国で PA++++表示が認められる PA 表示は JCIA が独自に開発し自主基準としている UVA 防止効果を表す表示法で、中 国・アジア地域でも採用されている。JCIA の UVA 防止効果測定法基準の改定に伴い、 日本では 2013 年 1 月 1 日より、それまでの上限値 PA+++(ピーエー スリー プラス) に加えて PA++++(ピーエー フォー プラス)表示が可能となった。JCIA ではタスクフ ォースを設置し、2012 年より紫外線専門部会の協力も得てアジア WG、中国 WG を中心 に他地域の化粧品業界・行政への働きかけ、セミナーの開催、講演などを通して、PA++++表示を認めて もらう活動を推進した。その結果、まず台湾、ASEAN では認められたものの、中国及び韓国では認めら れず、長年にわたって働きかけを継続していた。今般、中国では「化粧品紫外線防止効果標識管理要求 に関する公告(2016 年第 107 号) 」 (6 月 1 日付け)が、韓国では「機能性化粧品審査に関する規定一部 改正告示」 (9 月 7 日付け)が相次いで公布され、その中で PA++++表示が認められることとなり、大き な成果となった。施行開始はいずれも 2016 年 12 月 1 日。 4 中国・頻発する意見募集稿に対し意見書を提出 次々と発布される意見募集稿に対し、JCIA 中国 WG および中国化粧品連絡会(在中国)が連携し JCIA から意見書を提出するとともに、経済産業省にも働きかけ日本政府からの意見書提出や WTO/TBT 会議 や日中二国間協議時の発言につなげた。 【新化学物質登記指南改正案】WTO/TBT 通知に対し意見書を提出 昨年 6 月に意見募集稿が発布され JCIA からも意見書を提出していた「新化学物質登記指南改正案」が WTO/TBT 通知された。本指南には免除規定が定められており、他の法律法規で管理されている最終製 品は対象外となっており、化粧品の最終製品は免除される。しかしながら、「その他の工業用途に応用 される場合は除外対象ではない」とされており、化粧品原料やバルクが免除されるかどうかあいまいで あった。JCIA から化粧品原料を免除対象とするよう要望する意見書を提出し(4 月 28 日付け)、日本 政府へも同様の意見書を提出してもらうよう要請した。 【化粧品防腐効能評価方法操作指南(意見募集稿)】に対し意見書を提出 本指南は化粧品の微生物学的な品質を確保するための重要な試験法であるが、内容は中国独自のものと なっている。JCIA では微生物専門部会で詳細な検討を行い、「ISO にて世界各国の微生物専門家が議論 した結果として策定された、ISO11930 Evaluation of the antimicrobial protection of a cosmetic product を採用すること」や「ひとつの限定した試験法だけでは評価が難しく同等性が確認された場合は、他の 試験法も認めること」などを要望する意見書を提出した(2016 年 6 月 20 付け)。 タイ Duty Free Shop における販売届出要求に関する意見書を提出 2015 年に発行された新化粧品法により、Duty Free Shop で販売する製品についても新製品販売の Notification が必要となり、タイの有力な Duty Free Shop Retailer である King Power 等によると Duty Free Shop Retailer からの Notification を FDA が要求しているとのこと。 現地工業会、PCPC 等との情報共有の元、 「Duty Free Shop Retailer からの製品届出」および「現地語 レ-ベリング」の免除を要求する書簡を 5 月 30 日付でタイ FDA へ送付した。 インドネシア ハラル規制に対する国際対応 2014 年 10 月に法制化されたハラル法製品保証法は段階的に準備を進め、5 年後の 2019 年に発効とされて いたが、宗教省がまとめた施行規則案が 2016 年 6 月に案内され「化粧品は 2nd Stage として 2017 年 11 月 よりハラル認証が必要になる」との情報を入手した。詳細は不明瞭な部分があるものの、実施されると現在 「ハラルであることを訴求したい場合はハラル認証を取得しなければならない」「ハラルであることを 訴求しない場合は特に規制なし(表示不要)」なものが、改訂されると「全製品にハラル認証プロセスを 義務付け、取得できなかった場合はノンハラルと表示しなければならない」という懸念がある。 6 月の CE 総会時に欧・米・日・アセアン・PERKOSMI(インドネシア)工業会で協議した結果、TF を 結成、外部コンサルタントを使い、ハラル規制が施行された場合の経済的インパクトを解析することが 5 提案され、JCIA も参加する前提で具体的調査項目等について協議を重ねた。その後、インドネシア工業 会から連絡があり、インドネシア宗教省から得た規制案の最新版(9 月)によると、Halal 認証はまだ必須では あるものの、実施開始日は 2016 年 11 月から 2019 年 10 月 17 日に延期され、段階的(3 Stage)に適用さ れる、化粧品は医薬品とともに最終 Stage の対象と予想されるとのことであった。 JCIA では、欧米アセアン工業会とともに情報収集を継続しつつ対応を協議することとした。 その他 国際関連会議・電話会議など 国際委員会:6 月、9 月 アジア WG:6 月、9 月 中国 WG(交流会議 TF 含む): 4 月、5 月、7 月、8 月、9 月(2 回) ICCR 運営委員会(電話会議):進捗確認や業界の立場を議論 笠井、川田(花王)、高橋(資生堂)、田部(コーセー)、三谷(紀伊産業)、 山本専務、高野、神戸(JCIA 事務局) ・行政-業界ジョイント会議:4 月、5 月、6 月、7 月(本会合) ・業界運営会議:4 月、5 月、6 月、7 月(本会合) アレルゲン WG:笠井(花王)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:5 月、8 月、9 月 製品防腐 WG:大河(資生堂)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:5 月、6 月 微生物限度値 WG:大河(資生堂)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:4 月(2 回)、5 月 ISO WG 笠井(花王)、高橋(資生堂)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:4 月 統合安全性評価 WG 笠井(花王)、畑尾(資生堂) ・電話会議:5 月 ・Face-to-Face meeting @ブリュッセル:9 月 Trace WG ・電話会議:5 月、7 月 IAC 製品防腐プロジェクト(PJT):大河・高橋(資生堂)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:4 月(2 回)、5 月、6 月(2 回)、9 月 エンドクリン PJT:笠井(花王)、神戸(JCIA 事務局) 電話会議:4 月、6 月 コスメトビジランス PJT:神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:6 月 製品訴求 PJT:笠井(花王)、高橋(資生堂) ・電話会議:5 月 マイクロプラスティック PJT:川田(花王)、神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:4 月、5 月、7 月、8 月 国際協調 インドネシア・ハラル規制対応:笠井・川田(花王)、高橋(資生堂)、田部(コーセー) 神戸(JCIA 事務局) ・電話会議:6 月、7 月(3 回)、8 月(4 回) 6 ISO 2016 年度上期 提案文書の審議と投票実績 1) 投票実績 Type Reference 内容 WG 開始 終了 WG3 2016-01-14 2016-04-14 24 1 14 賛成 WG3 2016-03-01 2016-05-01 24 2 13 反対 WG7 2016-02-03 2016-06-03 20 0 19 賛成 WG1 2016-03-24 2016-06-24 33 0 13 賛成 賛成・反対・棄権 日本 No NP N412 ICP/MS を用いた製品中 の重金属測定法 DTR 18818 GC/MS による DEA 分 析法 NP 18861 紫外線防止効果-耐水性 のパーセンテージ DIS 29621 微生物学的低リスク製 品評価ガイドライン Confirm 現状維 持 SR 22716 化粧品 GMP WG6 2016-04-15 2016-09-15 CIB 21148、 文言の修正 WG1 2014-04-19 2014-05-19 30 1 8 賛成 21149 他 validation→suitability 24444 in vivo 紫外線防止効果 WG7 2016-07-12 2016-08-13 29 0 9 賛成 (2010) (SPF)測定法-SR WG3 2016-07-28 2016-08-28 25 0 13 賛成 CIB CIB - 定量的分析法の検証に 投票済 関する国際的手法-TR 2) 作業中の文書 Type Reference 内容 WG Stage No AWI 16217 権 Water resistance 水浴 WG7 20.00 WG3 30.30 の方法 New project registered in TC/SC work programme Committee draft (CD) registered CD 18811 DIS 16128-2.2 ナチュラル指数、オ ーガニック指数等 WG4 40.60 Close of voting PRF 18818 GC/MS による DEA 分 WG3 50.00 WG1 20.00 WG7 20.00 Final text received or FDIS registered for formal approval New project registered in TC/SC work programme New project registered in TC/SC work programme 安定性試験ガイドライ ン 析法 AWI 21322 不織布製品や化粧用具 の微生物制御 AWI 18861 賛成・反対・棄 紫外線防止効果-耐水性 のパーセンテージ 7 日本 AWI 21392 ICP/MS を用いた化粧品 WG3 20.00 WG1 40.60 WG7 10.99 中の重金属測定法ガイ ドライン DIS 29621 微生物学的低リスク製 New project registered in TC/SC work programme Close of voting 品評価ガイドライン NP 24444 in vivo 紫外線防止効果 (SPF)測定法-SR New project approved 3) 新たに ISO として発行された文書 ISO TR19838:2016 ISO 試験法および基準適用ガイドライン:発行日 2016 年 5 月 10 日 [Guidelines for the application of ISO standards on Cosmetic Microbiology] 以上 8