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黒ショウガエキス - オリザ油化株式会社

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黒ショウガエキス - オリザ油化株式会社
ORYZA OIL & FAT CHEMICAL CO., LTD.
ORYZA OIL & FAT CHEMICAL CO., LTD.
黒ショウガエキス
BLACK GINGER EXTRACT
冷え性・むくみ改善,滋養強壮,
性能力向上,抗肥満,抗炎症,
美容食品・化粧品素材
■黒ショウガエキス-P
(粉末,食品用途)
■黒ショウガエキス-PC
(粉末,化粧品用途)
■黒ショウガエキス-WSP
(水溶性粉末,食品用途)
■黒ショウガエキス-WSPC
(水溶性粉末,化粧品用途)
■黒ショウガエキス-LC
(水溶性液体,化粧品用途)

ライチ種子エキス-P

ライチ種子エキス-WSP

5,7-ジメトキシフラボン
ライチ種子エキス-PC

ライチ種子エキス-LC

ライチ種子エキス-P

ライチ種子エキス-WSP

ライチ種子エキス-PC

ライチ種子エキス-LC
ver. 1.3 SJ
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
冷え性・むくみ改善,滋養強壮,性能力向上,
抗肥満,抗炎症,美容食品・化粧品素材
黒ショウガエキス
BLACK GINGER EXTRACT
1. はじめに
【黒ショウガとは】
黒ショウガは熱帯地方で栽培するショウガ科ケンペリア属の植物で,学術名を
Kaempferia parviflora といいます。日本では「黒ショウガ」または「黒ウコン」と呼ば
れています。原産国のタイではクラチャイダム(Krachai Dam)と呼ばれ,1,000 年以
上前から,精力増進,滋養強壮の効果があることが知られています。
図 1.黒ショウガ地上部と地下根茎
【黒ショウガの食歴】
東南アジアの一部の地域,特にタイの人々は健康のためにスライスした黒ショウガ
を煮出し,お茶として飲んでいます。また,お酒に漬けて薬酒として飲んでいます。
一方,民間薬的な利用法として精力増進,性能力向上,胃腸の病気・疼痛の改善など
に使われてきました。今頃タイ王国の「一村一品」運動により,代表的なヘルスケア
食品として,知らない人はいないくらい人気があります。
1
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
2. 黒ショウガエキスの機能性成分
黒ショウガは機能性成分として十数種類のフラボノイド類を含有しています。
中でも
特徴的な成分としては,ポリメトキシフラボン化合物です。オリザ油化㈱では京都薬
科大学との共同研究において,黒ショウガエキスの中には,8種類のポリメトキシフラ
ボンを同定し,その中で最も含有量の多い成分が5,7-ジメトキシフラボンであることを
確認しました(図2)
。
主成分の 5,7-ジメトキシフラボン
フラボンの骨格構造式
置換基
同定された成分
3
5-hydroxy-7-methoxyflavone
5,7-dimethoxyflavone (規格成分)
5-hydroxy-3,7-dimethoxyflavone
4',5,7-trimethoxyflavone
5-hydroxy-3,7,4'-trimethoxyflavone
3',4',5,7-tetramethoxyflavone
5-hydroxy-3,7,3',4' -tetramethoxyflavone
3,5,7,3',4' -pentamethoxyflavone
OMe
OMe
OMe
OMe
5
OH
OMe
OH
OMe
OH
OMe
OH
OMe
7
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
3'
4'
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
OMe
図 2.黒ショウガエキスのポリメトキシフラボン
弊社は,独自の高度な天然物抽出精製技術を駆使し,タイ原産の黒ショウガから黒
ショウガエキスを開発し,ヒト臨床試験において,末梢血流の改善や末梢血管形態の
改善作用を見出しました。黒ショウガエキスは冷え性・むくみ改善をはじめとする様々
な機能を訴求した食品素材としてご活用頂けるものと考えています。
本カタログでは,黒ショウガエキスの冷え性・むくみ改善作用,性能力向上作用,
抗メタボリックシンドローム作用(抗肥満・抗糖尿病)および抗炎症作用などについ
て紹介します。
2
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
3. 黒ショウガエキスの機能性
(1) 冷え性・むくみ改善作用
冷え性は,特に手や足の先などの四肢末端が温まらず,冷えているような感覚が常に自覚さ
れる状態のことです。今や女性の 2 人に 1 人,男性の 4 人に 1 人が冷えで悩む体質であること
が統計調査で分かっています。
この冷え性は,言い換えると「血行不良」とも言えます。全身を流れる血流は体温の維持に
重要な働きをしています。暖かい血流が四肢末端に分布している毛細血管へ正常に流れない状
態は血行が悪くなっていることを意味し,手足の温度は低くなります。また,外部の低い気温
に触れることで毛細血管が縮み血行が悪くなり,もともと血液の行き届きにくい手足の先に冷
えを感じるなどの自覚症状が出てきます。
むくみとは,顔や手足などの末端が体内の水分により痛みを伴わない形で腫れる症状です。
医学的に説明すると,細胞組織の液体(細胞間質液)と血液の圧力バランスが崩れ,細胞組織
に水分が溜まって腫れる状態のことです。
一般的には,むくみの原因は,水分の取りすぎや,塩分の摂りすぎといわれます。また長時
間座ったまま,立ったままなどの同じ姿勢での仕事や作業などによる血行不良も,むくみの大
きな原因となります。
以上の理由から冷え性・むくみの改善には,まず血管・血流を正常にすることが大事である
と分かります。
1) ヒト臨床試験
オリザ油化㈱では,社内においてヒト臨床試験を行い,黒ショウガエキスの末梢血流改善効
果について検討しました。試験は健常男女 14 名(男性 8 名,年齢 24~59 歳;女性 6 名,年齢
26~48 歳)に対し,黒ショウガエキス-P(150 mg/日)を単回摂取または 1 週間自由摂取させ,
摂取前後の末梢血流状態および末梢血管の形状を比較するとともに,血圧の変化についても測
定しました。
被験者:健康な男性 8 名(年齢:24~59 才)
,女性 6 名(年齢:26~48 才)
被験物:黒ショウガエキス-P(5,7-ジメトキシフラボン 2.5%以上;総フラボノイド 10%以上)
摂取量:150 mg/日(150 mg/粒/日)
試験期間:1 週間
測定項目:血圧(テルモ自動電子血圧計)
末梢血流状態(Blood Circulation Checker)
末梢血管観察(血流観察器)
BCチェッカー
血流観察器
その結果,図 3 に示すように,単回摂取の 1 時間後,末梢血流の状態を数値化したスコア(表
1)が改善傾向を示し,さらに,1 週間継続摂取においても,末梢血流改善効果が認められまし
た,その改善率はそれぞれ 57.1 および 50.0%でした(表 2)
。一方,血管の形状は摂取 1 週間後
において,変形していた末梢血管の形が整えられ,正常な形状に回復した様子が観察されまし
た(図 4)
。また,血圧は,単回摂取の 1 時間後,正常範囲内で収縮期,拡張期血圧がともに低
下する傾向がみられました
(表 3,
図 5)
。
2 時間後,
収縮期血圧は有意に低下しました
(P<0.05)
。
1 週間継続摂取後においては,単回摂取 2 時間後の血圧レベルを維持していました。
3
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
また摂取期間中の使用実感について,アンケート調査を行ったところ,冷え性・むくみ,性
能力向上および肌のカサカサ感に関する項目において,高い改善率が得られました(図 6)
。
4.0
悪化
末梢血流状態スコア
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
改善
0.0
摂取前
1時間後
1週間後
図 3.黒ショウガエキス-P による末梢血流改善効果(n=14, 平均値±標準誤差)
表 1.末梢血流状態測定結果の数値化
測定結果
数値化
評価
A+
A
A-
B+
B+X
B
BX
C+
C
B-
B-X
C-
E+
E
D+
D
D-
E-
0
0.5
1
1.5
2.5
3
3.5
4.5
5
5.5
6
6.5
7
7.5
8
8.5
9
9.5
F/F- G/G10
高い機能 機能低下
表 2.末梢血流改善率(赤字は初期値に対して改善傾向,n=14)
被験者
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
N
改善率(%)
測定結果
1 時間後
C+
B+X
B+
C+
B+X
B+
AA
BB+X
AAB+
A57.1
初期値
C
BB
AB+X
BC+
B+
CA
A
C
B+
A-
4
1 週間後
B
B+
B+
B
BX
B
AA
E
A
AB+
B+X
A50.0
10.5
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
摂取前
摂取 1週間後
黒ショウガエキス
継続摂取
図 4.黒ショウガエキス-P による末梢血管形状の改善効果(改善例)
表 3.黒ショウガエキス-P のヒト血圧に対する影響(測定結果)
被験者
男性
A
B
C
D
E
F
G
H
女性
I
J
K
L
M
N
平均値
SE
改善率(%)
摂取前
1時間後
2時間後
1週間後
収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧
117
149
101
137
121
126
107
133
69
101
62
102
63
96
72
80
124
141
109
133
112
120
119
125
70
90
70
90
63
83
65
83
115
145
108
120
106
121
113
116
65
97
60
94
63
91
74
78
106
144
109
130
112
120
110
132
75
98
74
98
66
88
69
87
133
99
126
135
117
105
82
66
57
81
73
71
149
97
113
97
105
106
94
67
63
76
63
68
155
95
122
109
101
107
92
62
65
85
58
73
109
128
116
104
104
68
76
66
73
68
121.9
76.8
117.9
74.6
116.6
75.5
117.2
77.4
4.0
-
3.8
-
4.2
3.0
4.3
3.7
3.4
3.1
64.3
50.0
71.4
57.1
61.5
38.5
5
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
130.0
*
120.0
血圧( mmHg)
110.0
100.0
収縮期血圧
90.0
拡張期血圧
80.0
70.0
60.0
50.0
摂取前 1時間後 2時間後
1週間後
図 5.黒ショウガエキス-P によるヒト血圧改善効果(n=13~14, 平均値±標準誤差)
体の冷え
体温
むく み
1 : 改善
起床時の勃起
2 : やや改善
体力
3 : 変化無し
4 : やや悪化
疲労感
5 : 悪化
体調
肌のカサカサ感
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図 6.黒ショウガエキス-P 摂取後の実感アンケート調査結果
以上の結果から,ヒトにおいて黒ショウガエキス-P を 150 mg/日の継続摂取で,末梢血管の
形を正常に回復させ,末梢血流改善効果を示したことから,冷え性・むくみに対して改善効果
が期待されます。
また血圧に対しては,摂取 2 時間後の収縮期血圧が有意に低下し,至適血圧範囲内に入り,
改善が認められたことで,血圧の正常レベルのコントロール効果が期待できると考えられます。
2) 血管内皮細胞における NO 産生促進作用と血管機能
一酸化窒素(NO)は生体内において一酸化窒素合成酵素(NOS)の活性化により合成されま
す。NO は常温において気体の状態で存在し,生体膜を自由に通り抜けて細胞情報伝達因子とし
6
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
eNOS遺伝子発現(%対照)
eNOSタンパク質発現(%対照)
て機能し,様々な生理過程に関与します。
NOSは2種に大別されます。常時細胞内に一定量存在する構成型NOS (cNOS)と炎症やストレス
により誘導される誘導型NOS(iNOS)です。cNOSはさらに2つに分類され(nNOSとeNOS),特にeNOS
は血管内皮型と呼ばれ,血管の生理機能を調節する重要なファクターです。特に血管内皮から
eNOSの作用で生じるNOは,血管拡張の主要な因子です。
ヒト臍帯静脈内皮細胞を用いた実験で,黒ショウガエキスの NO 産生に及ぼす作用を調べた
文献があります。黒ショウガエキスは選択的に eNOS の mRNA とタンパク質の発現を増強し(図
7)
,NO 産生を促進することが明らかになりました(図 8)
。
コントロール
コントロール
コントロール
培養上清中NO濃度( μ M)
図 7.黒ショウガエキスによる eNOS の遺伝子およびタンパク質の発現増強作用
A: eNOS の遺伝子発現,B: eNOS のタンパク質発現;KP1:黒ショウガエキス 1μg/mL,KP10:黒
ショウガエキス 10μg/mL;*:P<0.05 vs. コントロール
図 8. ヒト臍帯静脈血管内皮細胞における NO 産生促進作用
ACH:アセチルコリン,NO 産生促進剤,ポジティブコントロール;KP1,KP10:黒ショウガエキス 1,10
(μg/mL)
;L:L-NAME,NO 産生抑制剤,ネガティブコントロール。*:P<0.05 vs. コントロール;・:
P<0.05 vs. 対応の L 非添加群
また,黒ショウガエキス(10μg/mL)の NO 産生促進作用は,ポジティブコントロールのア
セチルコリン(1000μg/mL)よりも強い作用がみられました(図 8)
。黒ショウガエキスおよ
びアセチルコリンの作用は両方とも NO 産生抑制剤の L-NAME により抑制されましたが,黒シ
7
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
ョウガエキスの方がアセチルコリンより NO 産生抑制剤の影響を受けていません。
黒ショウガエキスは血管内皮細胞から NO 産生を促進することで,正常な血管機能の維持に
重要な役割を果たし,血管拡張作用,血小板凝集抑制作用などによって,血圧降下,血流改善,
抗動脈硬化,性能力向上などの効果を発揮すると考えられます。
参考文献:
S.K. Wattanapitayakul et al. Journal of Ethnopharmacology 110, 559–562 (2007)より改変
(2) 性能力向上作用
1) ホスホジエステラーゼ 5 抑制作用
ホスホジエステラーゼ(PDE)は,細胞内セカンドメッセンジャーである環状ヌクレオチド
(cAMP および cGMP)を分解し,そのシグナル伝達を調節しています。哺乳類では PDE は 11 種
類のファミリーを形成しており,その阻害薬は様々な疾病の治療に使用されています。その中
で,PDE5 は血管平滑筋 cGMP 選択的分解酵素で,この酵素を阻害することにより,陰茎海綿体
平滑筋を弛緩させ局所的な血流量を増大させることから,男性性機能障害治療薬として有効で
す。例えば,バイアグラはその代表的な治療薬です。
オリザ油化㈱は黒ショウガエキスのホスホジエステラーゼ 5 に対する作用を検討した結果,
1 および 10μg/mL の濃度において PDE5 抑制作用が認められました(図 9)
。また規格成分の
5,7-ジメトキシフラボンは 3 および 30μM の濃度において,PDE5 抑制作用が認められました
(図 9)
。
黒ショウガエキスは ED 治療薬のバイアグラと同じく PDE5 抑制作用によって,平滑筋弛緩,
血管拡張,血流増加効果を発揮し,性能力を向上します。含有成分の 5,7-ジメトキシフラボ
ンはもっとも効果強いことが報告されています(表 4)
。また,ヒハツエキスおよびショウガエ
キスには同様な作用はみられませんでした(図 9)
。
30
40
35
PDE5阻害率(%)
PDE5阻害率(%)
25
20
15
10
30
25
20
15
10
5
5
0
0
1
10
黒ショウガエキス
100
μ g/mL
100
ヒハツエキス ショウガエキス
3
30 μ M
5,7 –ジメトキシフラボン
図 9. 黒ショウガエキスおよび 5,7-ジメトキシフラボンによる PDE5 の抑制作用
8
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
表 4.黒ショウガエキスに含有される成分の PDE5 抑制作用(n=3)
成分
5-hydroxy-7-methoxyflavone
PDE5抑制率(%,10μ M)
18.23 ± 3.26
5,7-dimethoxyflavone (5,7-ジメトキシフラボン)
53.65 ± 1.15
5-hydroxy-7,4'-dimethoxyflavone
4',5,7-trimethoxyflavone
5-hydroxy-3,7-dimethoxyflavone
3,5,7-trimethoxyflavone
5-hydroxy-3,7,4' -trimethoxyflavone
3,5,7,3',4' -pentamethoxyflavone
17.64 ± 3.19
37.82 ± 4.08
0.76 ± 1.26
44.96 ± 2.43
6.02 ± 5.94
37.55 ± 2.07
P. Temkitthawon et al. J Ethnopharmacol., 137, 1437– 1441 (2011) より改変
(3)抗メタボリックシンドローム作用(抗肥満,抗糖尿病作用)
世界の主要先進 6 ヵ国において,8,600 万人近くのメタボリックシンドローム患者がいると
推定されています。近年,食の欧米化や不規則な食生活,便利な生活がもたらす運動不足など
により日本でも肥満者が増加しています。厚生労働省の試算では,メタボリックシンドローム
とその予備群に該当する中高年(40~70 歳)は,約 1,900 万人で,同年齢層の男性では 2 人に
1 人,女性では 5 人に 1 人に達します。また,これまで生活習慣病として扱ってきた肥満症,
高血圧,高脂血症,糖尿病は独立した疾患ではなく,それらの原因として内臓脂肪の蓄積を考
慮する必要性が出てきました。内臓脂肪の蓄積は血中遊離脂肪酸の増加を招き,高脂血症,イ
ンスリン抵抗性を惹起します。さらに,内臓脂肪細胞からさまざまな生理活性物質,すなわち,
アディポサイトカインが分泌されていますが,内臓脂肪の過剰な蓄積によってその分泌バラン
スが崩壊し,メタボリックシンドロームが引き起こされることが判っています。
自然発症肥満性2型糖尿病モデルマウスおよび正常マウスを用いて,黒ショウガエキスを8週
間混餌(1または3%)投与し,メタボリクシンドロームへの作用を検討した結果,肥満マウス
に対して,有意な体重増加抑制(図10)
,内臓脂肪蓄積抑制(図11)
,血糖値低下作用(図12)
などを示しました。正常マウスに対しては,顕著な影響が示されませんでした。よって,黒シ
ョウガエキスはメタボリクシンドロームに対して予防・改善効果が期待できます。
肥満マウス対照
1%黒ショウガエキス
3%黒ショウガエキス
体重(g)
正常マウス対照
1%黒ショウガエキス
3%黒ショウガエキス
時間(週)
図10.肥満マウスおよび正常マウスの体重への影響
9
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
左:対照
中:1% 黒ショ ウガエキス
右:3% 黒ショ ウガエキス
皮下脂肪
左:対照
中:1% 黒ショ ウガエキス
右:3% 黒ショ ウガエキス
脂肪重量(g )
脂肪重量(g )
内臓脂肪
肥満マウス
正常マウス
正常マウス
肥満マウス
肥満マウス
肥満マウス
+1% 黒ショウ
ガエキス
正常マウス
肥満マウス
+3% 黒ショウ
ガエキス
図11. 黒ショウガエキスによる肥満マウスおよび正常マウスの脂肪蓄積への影響
(1)
:内臓脂肪および皮下脂肪への影響,
(2)
:CTスキャン画像; 紫色:内臓脂肪,黄色:皮下脂肪
肥満マウス対照
1%黒ショウガエキス
3%黒ショウガエキス
血糖値(mg/dL )
肥満マウス
時間(min)
正常マウス対照
1%黒ショウガエキス
3%黒ショウガエキス
血糖値(mg/dL )
正常マウス
時間(min)
図12.黒ショウガによる血糖値上昇抑制作用
参考文献:
T. Akase et al. J Nat. Med. 65:73-80 (2011)より改変
10
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
(4)抗アレルギー作用
黒ショウガなどの6種類のショウガ科の植物の抗アレルギー作用について,マスト細胞から
の脱顆粒抑制作用を,ラット好塩基球性マスト細胞(RBL-2H3)からのヘキソサミニダーゼ遊
離を指標に比較検討しました。その結果, 6種類のショウガ科の植物の中で黒ショウガエキス
(EtOH抽出物)は強い脱顆粒抑制作用を示し,抗アレルギー作用は一番強いことが分かり
ました(図13)
。
120
EtOH抽出物
水抽出物
精油
IC 5 0 (μ g/mL)
100
80
60
40
20
0
ク ルク ママン ガァ
バン ウコ ン
黒シ ョウガ
ク スリシ ョウガ
生姜
ハナシ ョウガ
図13. 黒ショウガエキスによるRBL-2H3肥満細胞における脱顆粒抑制作用
S. Tewtrakul et al., J Ethnopharmacol., 109(3):535-8, (2007)より改変
(5) 抗炎症作用
黒ショウガなどの 5 種類のショウガ科の植物の抗炎症作用について,培養したマクロファー
ジ様細胞(RAW264.7)を,大腸菌膜由来発熱物質であるリポポリサッカライド(LPS)で刺激
した際の,NO 産生を指標に比較検討しました。その結果,5 種類のショウガ科の植物の中で黒
ショウガエキス(EtOH抽出物)は強い NO 産生抑制作用を示し,抗炎症作用は一番強いこ
とが分かりました。
120.0
EtOH抽出物
水抽出物
IC 50 (μ g/mL)
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
ハナショウガ
生姜
黒ショウガ
バンウコン クルクママンガァ
図 14. 黒ショウガエキスによる RAW264.7 細胞におけるNO産生抑制作用
S. Tewtrakul et al., J Ethnopharmacol., 120:81-84, (2008)より改変
11
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
(6)
脳機能改善作用
前述のように,PDE は,細胞内セカンドメッセンジャーである環状ヌクレオチド(cAMP およ
び cGMP)を分解し,そのシグナル伝達を調節しています。中でも PDE2 は脳や副腎に多く発現
しています(SH Francis et al., Prog Nucleic Acid RES Mol Biol. 65:1-52, 2001)
。特に
げっ歯類の脳では太脳皮質と海馬に多くの mRNA が発現しています(WC Van Staveren et al., J
Comp Neurol., 467:566-580, 2003)。PDE2 阻害薬である BAY 60-7550 は神経細胞の長期増強の
増大を引き起こし,またラットへの投与では記憶機能の改善が認められています(FG Boess et
al., Neuropharmacology, 47:1081-1092, 2004)
。
オリザ油化㈱は黒ショウガエキスの PDE2 に対する作用を検討した結果,1 および 10μg/mL
の濃度において PDE2 抑制作用が認められました(図 15)
。規格成分の 5,7-ジメトキシフラボ
ンは 3 および 30μM の濃度において PDE2 抑制作用が認められました。また,同じ血流改善効
果のある健康食品素材のヒハツおよびショウガと比べた結果,10μg/mL の濃度においてヒハツ
エキスおよびショウガエキスの PDE2 抑制作用は認められませんでした(図 15)
。黒ショウガエ
キスは 1μg/mL の濃度において,100μg/mL の濃度のヒハツエキスおよびショウガエキスより
PDE2 阻害率が高い結果となりました(図 15)
。PDE2 阻害活性において,黒ショウガエキスはヒ
ハツエキスおよびショウガエキスの 100 倍以上強いと考えられます。
40
80
35
70
30
60
PDE2阻害率(%)
PDE2阻害率(%)
45
25
20
15
10
5
50
40
30
20
10
0
1
10
黒ショウガエキス
10
100
ヒハツエキス
100 μ g/mL
10
ショウガエキス
0
3
30 μ M
5,7 –ジメトキシフラボン
図 15.黒ショウガエキスおよび 5,7-ジメトキシフラボンの PDE2 抑制作用
(7)
生体内抗酸化作用
ヒトの生体内では,ストレスなどの刺激により活性酸素種(スーパーオキシド,ヒドロキシ
ラジカルなど)が発生します。この活性酸素は酸化傷害を引き起こし,細胞等を損傷し,発が
んや炎症,種々の生活習慣病や老化促進と密接に関係しています。
そこで,黒ショウガエキスの抗酸化作用を,スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様活
性および 1,1-ジフェニル 2-ピクリルヒドラジル (DPPH) ラジカル消去能を指標に評価しまし
た。その結果,黒ショウガエキスは図 16 に示す濃度において,濃度依存的に SOD 様活性およ
び DPPH ラジカル消去能を示しました。
12
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
SOD様活性(%)
①SOD 様活性
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
1
3
10
30
100
300
1000
黒ショウガエキス終濃度( μ g/mL)
DDPHフリラ ジカル捕捉率( %)
②DPPH フリーラジカル消去能
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
10
30
100
300
500
黒ショウガエ キス終濃度( μ g/ m L)
図 16.黒ショウガエキスの生体内抗酸化活性
(8)
雌マウスにおける女性ホルモン (estradiol) 増加作用
黒ショウガエキスの更年期障害改善および皮膚の抗老化作用を検討するために,雌マウスを
用いて,女性ホルモンの一つである血清中 estradiol 含量に及ぼす影響を調べた。その結果, 図 17 に
示すように,control 群と比べて,黒ショウガエキス群において,血清中estradiol 含量の増加が濃度依存
的に認められた。また,黒ショウガエキス 45 mg/kg 投与群において有意差(p<0.01)が認められた。
更年期障害症は,閉経に伴う心身不調の症状である。例えば憂鬱,不眠,記憶力の低下,のぼせ,
倦怠感等がある。これは女性ホルモン,エストロゲンの欠乏症である。エストロゲンとしては多種
確認されているが,エストロン,エストラジオール,エストリオールの 3 つが主である。このうち,
生理活性の最も高いエストラジオールが重要となる。エストラジオールは更年期障害症のホルモン
13
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
補充療法として,更年期障害対策に用いられている。また,老化した皮膚(皮膚粗荒れ,手掌蹠角
化症など)の改善にも効果があるとされている。さらに,長期的に見て動脈硬化や高脂血症,骨粗
鬆症などの予防としての意義も大きい。黒ショウガエキスは,高齢雌マウスにおいて,血清中estradiol
含量を増加することによって,更年期障害改善,皮膚の抗老化および骨粗鬆症などの予防に期待でき
るものと考えられる。
また,エストロゲンは子宮内膜の増殖,子宮筋肥大増殖,乳腺発育など,大切な役割をして
いる。その中の生理活性の最も高いエストラジオールは,子宮内膜を厚くし,子宮頚管粘膜を分
泌して精子の通りをよくする働きを持っている。エストラジオールが正常値に達していないと
きは,妊娠しにくくなってしまう。逆に言うと,エストラジオールの数値が高い時は妊娠しや
すい時である。黒ショウガエキスはエストラジオール不足による不妊症にも効果があると期待
される。
血中estradiol濃度( pg/mL)
45.0
**
40.0
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
Cont.
黒シ ョ ウガエ キ ス15
黒シ ョ ウガエ キ ス45
図 17. 黒ショウガエキスの雌性マウス血中 estradiol に及ぼす影響
(n=6, mean±S.E., **: p<0.01)
実験方法:
18 匹のリタイア雌性マウス(6 ヶ月齢以上)を control 群( Cont.,6 匹 )
,黒ショウガエキス
15 mg/kg 群( 黒ショウガエキス 15,6 匹)
,黒ショウガエキス 45 mg/kg 群( 黒ショウガエキス 45,
6 匹)の 3 群に分けて,5%アラビアゴム水溶液および各濃度の黒ショウガエキスの 5%アラビアゴ
ム懸濁水溶液を各投与量で,1 日 1 回,連続 2 週間マウスに経口投与した。最後の日に各サンプル
を投与した後,腹腔動脈から,全量取血して,遠心分離により血清を取集した。Estradiol EIA kit を用い
て,血清中 Estradiol 含量を測定した。また,免疫力の変化について評価するため,脾臓および胸腺を摘出
して,その重量を測定した。その値は mg/g 体重で表示した。
(9)
免疫力向上作用
黒ショウガエキスの免疫力向上に対する作用について上記高齢マウスを用いて検討を行なった。
すなわち上記マウスから全量取血後,免疫器官である脾臓および胸腺(T 細胞の分化、成熟など免
疫系に関与する臓器)の重量を測定し,免疫力向上に対する評価を行った。
14
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
その結果,黒ショウガエキス 45 mg/kg 投与群は,コントロール群と比較して脾臓および胸腺重量
の上昇傾向が認められた(図 18)
。以上の事より,黒ショウガエキスに免疫力向上作用が明らかと
なった。
図 18. 黒ショウガエキスの高齢雌性マウスの脾臓および胸腺重量に
及ぼす作用(n=6, mean±S.E.)
15
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
4. 黒ショウガエキスの安定性
(1) 熱安定性
5,7-DMF残存率(%)
黒ショウガエキス-P は,100℃および 120℃において,1 時間加熱し続けても,規格成分の
5,7-ジメトキシフラボン(5,7-DMF)および総フラボノイド含量の低下は認められず,安定で
あることが確認されました。通常の食品加工温度に対して安定だと考えられます。
120
100
80
100℃
120℃
60
40
20
0
0
30
60
総フラボノイド残存率(%)
経過時間(min)
120.0
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
100℃
120℃
0
30
60
経過時間(min)
図 19.黒ショウガエキスの熱安定性
5.
黒ショウガエキスの推奨摂取量
ヒト臨床試験より,黒ショウガエキス-P(粉末)において 50~150 mg/day の使用をおすすめ
します。
16
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
6. 黒ショウガエキスの栄養成分
分析項目
エネルギー
水分
タンパク質
脂質
糖質
食物繊維
灰分
ナトリウム
黒ショウガエキス
-P
黒ショウガエキス
-WSP
注
分析方法
407 kcal/100g
3.3 g/100g
3.6 g/100g
5.3 g/100g
85.8 g/100g
1.0 g/100g
1.0 g/100g
66.3 mg /100 g
401 kcal/100g
0.6 g/100g
0.6 g/100g
0.9 g/100g
97.6 g/100g
0.2 g/100g
0.2 g/100g
11.1 mg/100 g
1
修正アトウォーター法
2
減圧加熱乾燥法
ケルダール法
酸分解法
3
プロスキー法
直接灰化法
原子吸光光度法
注 1)エネルギー換算係数:タンパク質 4,脂質 9,糖質 4,食物繊維 2
注 2)タンパク質換算係数:6.25
注 3)計算式:100-(水分+タンパク質+脂質+食物繊維+灰分)
注 4)黒ショウガエキス-WSP の栄養成分は,黒ショウガエキス-P の栄養成分値により換
算したものです。
試験依頼先:一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC
試験成績書発行年月日:2012 年 05 月 15 日
成績書番号:120501169-001-01
7. 黒ショウガエキスの安全性
(1)残留農薬
黒ショウガエキス(賦形剤未添加黒ショウガ抽出物)について,食品衛生法および農薬取締
法に準じて,535 項目の農薬の有無を調べました。その結果,全項目について基準値(検出限
界値)以下であることが判明しました。
試験依頼先:株式会社マシス 食品安全評価分析センター
試験成績書発行年月日:平成 24 年 5 月 17 日
依頼番号:54521
(2)急性毒性(LD50)
5 週齢の ICR 系雌雄マウス(体重 20~25g)に黒ショウガエキス(賦形剤未添加黒ショウガ
抽出物)を 2000 mg/kg の用量で経口投与し,温度 23±2℃,湿度 50±10%,餌,水自由摂取
の条件下で 14 日間飼育しました。コントロール群との比較を行ったところ,異常な体重変化
はみられず,また試験終了後の剖検においても臓器に異常は認められませんでした。従って,
マウスに対する黒ショウガエキス(賦形剤未添加黒ショウガ抽出物)の LD50 は 2000 mg/kg 以
上です。
17
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
(3)変異原性試験(Ames 試験)
ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)TA100,TA98 を用いて S9mix 存在下及び非存在下
で黒ショウガエキス(賦形剤未添加黒ショウガ抽出物)の Ames 試験を行いました。結果,19.5
~5000 μg/plate の濃度において変異原性は認められませんでした。
8. 黒ショウガエキスの応用例
利用分野
食品
化粧
品
訴求
剤系
冷え性・むくみ改 1) 冷え性・むくみ改
善
善,滋養強壮,性
2)
滋養強壮,性能力
能力向上,抗肥
向上
満,抗炎症,美容
3)
抗肥満
食品・化粧品素材
4) 抗炎症
5) 美容食品
美容化粧品
6) 美容化粧品
飲料(清涼飲料水,ドリンク等)
,ハード
およびソフトカプセル,タブレット,キ
ャンディー,チューインガム,グミ,ク
ッキー,チョコレート,ウエハース,ゼ
リー等
化粧水,ローション,パック,ボディジ
ェル等
9. 荷姿
黒ショウガエキス- P(粉末,食品用途)
黒ショウガエキス-WSP(水溶性粉末,食品用途)
黒ショウガエキス- PC(粉末,化粧品用途)
黒ショウガエキス-WSPC(水溶性粉末,化粧品用途)
1kg,5kg
内装:アルミ袋
外装:ダンボール包装
黒ショウガエキス-LC(水溶性液体,化粧品用途)
1kg,5kg
内装:ブリキ缶
外装:ダンボール包装
10. 保管方法
製品は,高温,直射日光を避け,換気が可能な湿気のない暗所にて密封状態で保管する。
11. 黒ショウガエキスの表示例
<食品>
黒ショウガエキス-P
表示例:黒ショウガエキスまたは,黒ショウガ抽出物および,加工デンプンまたは,加
18
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
工澱粉
黒ショウガエキス-WSP
表示例:黒ショウガエキスまたは,黒ショウガ抽出物および,シクロデキストリン
*食品表示については所轄の保健所及び,地方農政局に御確認下さい。
<化粧品>
黒ショウガエキス-PC
INCI 名:Sodium Starch Octenylsuccinate (and) Kaempferia Parviflora Rhizome Extract
表示名称:オクテニルコハク酸デンプン Na およびケンフェリアパルビフロラ根茎エキス
黒ショウガエキス-WSPC
INCI 名:Maltosyl Cyclodextrin (and) Cyclodextrin (and) Dimaltosyl Cyclodextrin (and) Maltose
(and) Kaempferia Parviflora Rhizome Extract
表示名称:マルトシルシクロデキストリンおよびシクロデキストリンおよびジマルトシル
シクロデキストリンおよびマルトースおよびケンフェリアパルビフロラ根茎
エキス
黒ショウガエキス-LC
INCI 名:Propanediol (and) Water (and) Kaempferia Parviflora Rhizome Extract
表示名称:プロパンジオールおよび水およびケンフェリアパルビフロラ根茎エキス
19
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
製品規格書
製品名
黒ショウガエキス-P
食品
本品は,黒ショウガすなわちショウガ科黒ショウガ(Kaempferia parviflora)の根茎から
含水エタノールで抽出して得られた粉末である。本品は定量する時,5,7-ジメトキシフラボ
ンを2.5%以上,総ポリメトキシフラボンを10.0%以上含む。
性 状
紫色の粉末で,わずかに特有なにおいがある。
5,7-ジメトキシフラボン含量
2.5 % 以上
(HPLC)
総ポリメトキシフラボン含量
10.0 % 以上
(吸光光度法)
乾燥減量
10.0 % 以下
(衛生試験法,1 g,105 ℃,2 時間)
純度試験
(1)重金属(Pbとして)
10 ppm 以下
(硫化ナトリウム比色法)
(2)ヒ 素(As2O3として)
1 ppm 以下
(食品添加物公定書,第3法,装置B)
一般生菌数
1×103 個/g 以下
(衛生試験法,標準寒天培地)
真菌数
1×102 個/g 以下
大腸菌群
陰 性
(衛生試験法,ポテトデキストロース寒天
培地クロラムフェニコール添加)
(衛生試験法,BGLB培地)
組 成
成 分
黒ショウガ抽出物
加工デンプン
合 計
20
含有量
30 %
70 %
100 %
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
製品規格書
製品名
黒ショウガエキス-WSP
食品
本品は,黒ショウガすなわちショウガ科黒ショウガ(Kaempferia parviflora)の根茎から
含水エタノールで抽出して得られた粉末である。本品は定量する時,5,7-ジメトキシフラボ
ンを0.25%以上,総ポリメトキシフラボンを1.0%以上含む。本品は水溶性である。
性 状
淡紫色の粉末で,わずかに特有なにおいがある。
5,7-ジメトキシフラボン含量
0.25 % 以上
(HPLC)
総ポリメトキシフラボン含量
1.00 % 以上
(吸光光度法)
乾燥減量
10.0 % 以下
(衛生試験法,1 g,105 ℃,2 時間)
純度試験
(1)重金属(Pbとして)
10 ppm 以下
(硫化ナトリウム比色法)
(2)ヒ 素(As2O3として)
1 ppm 以下
(食品添加物公定書,第3法,装置B)
一般生菌数
1×103 個/g 以下
(衛生試験法,標準寒天培地)
真菌数
1×102 個/g 以下
大腸菌群
陰 性
(衛生試験法,ポテトデキストロース寒天
培地クロラムフェニコール添加)
(衛生試験法,BGLB培地)
組 成
成 分
黒ショウガ抽出物
シクロデキストリン
合 計
21
含有量
5 %
95 %
100 %
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
製品規格書
製品名
黒ショウガエキス-PC
化粧品
本品は,黒ショウガすなわちショウガ科黒ショウガ(Kaempferia parviflora)の根茎から含水エ
タノールで抽出して得られた粉末である。本品は定量する時,5,7-ジメトキシフラボンを 2.5%以
上,総ポリメトキシフラボンを 10.0%以上含む。
性 状
紫色の粉末で,わずかに特有なにおいがある。
5,7-ジメトキシフラボン含量
2.5 % 以上
(HPLC)
総ポリメトキシフラボン含量
10.0 % 以上
(吸光光度法)
乾燥減量
10.0 % 以下
(1 g,105 ℃,2 時間)
純度試験
(1)重金属(Pbとして)
10 ppm 以下
(第2法)
(2)ヒ 素(As2O3として)
1 ppm 以下
(第3法)
一般生菌数
1×102 個/g 以下
(衛生試験法,標準寒天培地)
真菌数
1×102 個/g 以下
大腸菌群
陰 性
(衛生試験法,ポテトデキストロース寒天
培地クロラムフェニコール添加)
(衛生試験法,BGLB培地)
組 成
成 分
オクテニルコハク酸デンプンNa
ケンフェリアパルビフロラ根茎エキス
合 計
含有量
70 %
30 %
100 %
この規格及び試験方法において,別に規定するものの他は,外原規通則及び一般試験法を準用す
るものとする。
22
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
製品規格書
製品名
黒ショウガエキス-WSPC
化粧品
本品は,黒ショウガすなわちショウガ科黒ショウガ(Kaempferia parviflora)の根茎から含水エ
タノールで抽出して得られた粉末である。本品は定量する時,5,7-ジメトキシフラボンを 0.25%以
上,総ポリメトキシフラボンを 1.00%以上含む。本品は水溶性である。
性 状
淡紫色の粉末で,わずかに特有なにおいがある。
5,7-ジメトキシフラボン含量
0.25 % 以上
(HPLC)
総ポリメトキシフラボン含量
1.00 % 以上
(吸光光度法)
乾燥減量
10.0 % 以下
(1 g,105 ℃,2 時間)
純度試験
(1)重金属(Pbとして)
10 ppm 以下
(第2法)
(2)ヒ 素(As2O3として)
1 ppm 以下
(第3法)
一般生菌数
1×102 個/g 以下
(衛生試験法,標準寒天培地)
真菌数
1×102 個/g 以下
大腸菌群
陰 性
(衛生試験法,ポテトデキストロース寒天
培地クロラムフェニコール添加)
(衛生試験法,BGLB培地)
組 成
成 分
含有量
マルトシルシクロデキストリン
シクロデキストリン
95 %
ジマルトシルシクロデキストリン
マルトース
ケンフェリアパルビフロラ根茎エキス 5 %
合 計
100 %
この規格及び試験方法において,別に規定するものの他は,外原規通則及び一般試験法を準用す
るものとする。
23
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
製品規格書
製品名
黒ショウガエキス-LC
化粧品
本品は,黒ショウガすなわちショウガ科黒ショウガ(Kaempferia parviflora)の根茎から含水エ
タノールで抽出して得られた抽出物をプロパンジオールで溶かした液体である。
本品は定量する時,
5,7-ジメトキシフラボンを 0.1%以上,総ポリメトキシフラボンを 0.4%以上含む。
性 状
紫色の液体で,特有なにおいがある。
5,7-ジメトキシフラボン含量
0.1 % 以上
(HPLC)
総ポリメトキシフラボン含量
0.4 % 以上
(吸光光度法)
純度試験
(1)重金属(Pbとして)
10 ppm 以下
(第2法)
(2)ヒ 素(As2O3として)
1 ppm 以下
(第3法)
一般生菌数
1×102 個/g 以下
(衛生試験法,標準寒天培地)
真菌数
1×102 個/g 以下
大腸菌群
陰 性
(衛生試験法,ポテトデキストロース寒天
培地クロラムフェニコール添加)
(衛生試験法,BGLB培地)
組 成
成 分
含有量
プロパンジオール
90 %
水
9 %
ケンフェリアパルビフロラ根茎エキス
1%
合 計
100 %
この規格及び試験方法において,別に規定するものの他は,外原規通則及び一般試験法を準用す
るものとする。
24
黒ショウガエキスカタログ ver.1.3 SJ
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「本資料は,学術的なデータ等に基づき作成しておりますが,当該製品を配合した消費者向け製品への
表現については,健康増進法や薬事法等の関連法規に従うようご注意ください。
」
*本書の無断複写及び,流用は,著作権法上の例外を除き,禁じられています。
*本カタログに記載された内容は,都合により変更させていただくことがあります。
*今回の改訂箇所
・黒ショウガエキス-WSPC について INCI 名,表示名称訂正(P.19)
・規格書中“総フラボノイド”を“総ポリメトキシフラボン”に変更(P.20~24)
・黒ショウガエキス-WSPC の規格書中の成分組成訂正(P.23)
制定日 2012 年 5 月 21 日
改訂日 2015 年 1 月 31 日
25
ORYZA OIL & FAT C HEMIC AL CO., LTD.
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