Comments
Description
Transcript
3Gオークションの政策効果の分析
3Gオークションの政策効果の分析 1 東京経済大学 経済学部 専任講師 黒田敏史 京都大学 経済学研究科 バケロ・マリア 2011.9.2 公正取引委員会 競争政策研究センター BBL INTRODUCTION 3Gオークションの政策効果の分析 Binmore and Klemperer (2002)において、2000年4月に英国 で行われた第三世代携帯電話(3G)向けの周波数オークショ ンの売り上げがオークションの歴史上の最大額となる340億 米ドルになった事から、”biggest ever”と称している UMTS FORUM(2001)によれば、2000年8月に実施されたドイ ツの3Gオークションは461億米ドルとさらに大きな金額の オークションとなっている 2010年にドイツでアナログテレビ放送停波後の跡地を含む 周波数帯を携帯電話向け周波数としてオークションにかけ たところ、売り上げ額は62億米ドルに留まった これらを踏まえ、本論文では2000年頃から各国で行われた 3G向け周波数オークションを”The bigest auction”と呼ぶ 2 SPECTRUM ALLOCATIONS 周波数オークションを行う理由 Binmore and Klemperer (2002)は以下の3点において比較審 査よりもオークションが優れているとしている 配分の効率性 比較審査を行う当局の能力不足や政治の介入 政府の収入 オークションによる配分が成功したか否かは、主に売り上げ 額によって評価が行われてきた 周波数配分方式が事後の市場成果に影響を与えないのであれば、 オークションの成功を政府収入によって評価する事は妥当 しかし、市場成果への悪影響の懸念が存在する 3 SPECTRUM ALLOCATIONS オークションによる市場成果への影響 Negroponte (2000)のオークション批判 オークションは、高額なライセンス料が消費者に転嫁され、インフラ 整備を遅らせ、事業者が非経済的な社会的需要に応える意欲を失 わせる、として周波数オークションを批判 Cave and Valletti (2000)の反論 オークションの落札額はサンクコストであるため消費者に転嫁され る事は無く、いち早く費用を回収するために投資を遅らせる事も無 いが、配分後の競争が非競争的であれば企業利潤が高くなるため、 オークションの落札価格が高騰するという逆の因果が存在すると 指摘している 4 SPECTRUM ALLOCATIONS 3Gオークションに関する理論研究 ライセンス数と市場構造 Hoppe, Jehiel and Moldovanu (2006) 既存事業者と新規参入事業者が市場に参入する場合、ライセンス 数を一定以上にすると、全てのライセンスを既存事業者が獲得す るようになる均衡が存在するため、ライセンス数の増加が直ちにそ の後の市場競争を促進するとは限らない。 サービス展開とライセンス価格 Burguet and McAfee (2009) ライセンス収入を消費者余剰の一部と考えた場合、需要がやや弾 力的である場合、消費者余剰が数量の凸関数であるとき、もしくは 凹関数で需要の価格弾力性の逆数よりも投資への比率が大きい 場合、例え高額なライセンス料がサービス展開を遅らせたとしても、 オークションは消費者余剰が最大となる配分を実現する。 5 SPECTRUM ALLOCATIONS 最近の理論研究 事業者のセレクション効果 Janssen and Karamychev (2009) 1段階目で独占権をオークションにかけ、2段階目で市場競争を行 うモデルにおいて、リスク回避度が異なる入札者が混在するとき、 リスク回避度の小さい事業者はオークションでより強い入札を行い、 市場競争でより高い戦略変数を選択する。その結果、市場で価格 競争が行われる場合には周波数をランダムに割り当てた場合より も料金が上昇し、数量競争では料金が低下する。 負債が競争に及ぼす影響 Haan and Toolsema (2011) 通信事業者がオークションの免許料を銀行からの負債で調達する 場合、負債が競争の与える影響は市場の不確実性パラメータに依 存して定まる。不確実性の増加が限界的な利潤を減少させるよう な場合に負債は競争を促進し、場合はオークション落札額・落札後 の小売価格共に低下をする。一方、不確実性の増加が限界的な利 潤を増加させるような場合に負債は競争を緩和し、小売価格が上 昇する。 6 SPECTRUM ALLOCATIONS 最近の実証研究 政府の収入への誘因 Hazlett and Munoz (2009) オークションによる政府の収入を最大にするには周波数を独占さ せるのが良い。しかし、周波数供給量が価格に与えた影響を通じ て厚生評価を行った結果、追加的な周波数配分はより競争をもた らし、社会厚生を増大させる。 3Gオークションが消費者に与えた影響 Park, Lee and Choi (2011) 21のOECD諸国のクロスセクションデータを用いて、3Gオークション 実施国と比較審査実施国おける消費者価格、新サービスの開始 時期、HHIの差をOLSによって分析し、オークションダミー・免許料が 統計的に有意では無い事を示している。 7 QUESTION 周波数オークションは3Gの市場成果に影響を与えた か? オークション国と比較審査国における周波数配分から2008 年までの4半期毎の市場成果を比較し、オークションが市場 成果に与えた影響を検証する 携帯電話普及率(%) 3G普及率(%) *W-CDMAとCDMA2000の加入者数の和を人口で除した 3Gシェア *携帯加入に占める3G利用者の割合(%) 料金(Current US $) *事業者の収入を通信量で除した実効料金 3G企業数(社) *市場において3Gの契約者を得ている企業の数 周波数供給量(MHz) *初回に3G用として配分された周波数量 HHI 3G携帯電話のHHI 8 *全てWireless Intelligence社のデータベースより取得 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析に含まれる国(オークション27ヶ国、比較審査20ヶ国) 配分年度 オークションを実施した国(27) 比較審査を実施した国(20) フィンランド 1999 2000 オーストリア イタリア オランダ ドイツ ポーラ ンド スイス イギリス アイルランド 日本 韓国 ノルウェー ポルトガル スペイン スウェーデン 2001 オーストラリア ベルギー カナダ チェコ デンマーク ギリシア 香港 イスラエル シンガポール スロベニア アメリカ フランス 2002 ルクセンブルク マレーシア スロバキア 2003 バーレイン エストニア インドネシア 2004 サウジアラビア クロアチア ハンガリー ルーマニア 2005 アルゼンチン ブルガリア ラトビア フィリピン 2006 エジプト グルジア マカオ 2007 ブラジル ナイジェリア 周波数配分方式はDotecon 社の Spectrumロシア Awards Databaseによる 9 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 変数名 携帯電話普及率(%) 3G普及率(%) 3Gシェア(%) 料金(Histric US$) 3G企業数(社) 周波数供給量(MHz) HHI 3GHHI 標本数 平均 676 0.9431 504 0.1148 504 0.1140 557 0.2334 676 2.4926 200 111.4000 676 3490.0780 504 5951.7920 変数名 携帯電話普及率(%) 3G普及率(%) 3Gシェア(%) 料金(Histric US$) 3G企業数(社) 周波数供給量(MHz) HHI 3GHHI 標本数 平均 440 0.9442 317 0.1604 317 0.1694 291 0.2260 440 2.0591 140 112.2857 440 4041.7490 317 5489.2530 オークション国 標準偏差 最小 最大 0.2819 0.1731 1.6928 0.1359 0.0000 0.6532 0.1350 0.0000 0.6100 0.1984 0.0348 3.4581 2.2294 0.0000 10.0000 36.9984 60.0000 175.0000 1024.0880 1333.3340 10000.0000 2511.6150 2033.5470 10000.0000 比較審査国 標準偏差 最小 最大 0.2692 0.1400 1.8734 0.2224 0.0001 0.9376 0.2588 0.0001 0.9860 0.0790 0.0561 0.4479 1.5761 0.0000 5.0000 36.6854 60.0000 175.0000 745.6143 2392.2940 8718.6690 2345.0040 2595.2680 10000.0000 10 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 変数名 携帯電話普及率(%) 3G普及率(%) 3Gシェア(%) 料金(Histric US$) 3G企業数(社) 周波数供給量(MHz) HHI 3GHHI オークション-比較審査 t -0.0011 -0.0648 -0.0455 -3.6423 -0.0554 -4.0159 0.0074 0.6152 0.4335 3.5429 -0.8857 -0.2180 -551.6710 -9.7427 462.5390 2.6351 記述統計の結果 オークション国では3G普及率、3Gシェアが有意に低い オークション国では3G企業数が多く、HHIは低く、3GHHIは高い バイアスの存在 単純な記述統計では市場成果に影響を与える様々な要因がコント ロールされていない 様々な要因がオークションが導入される可能性と相関している場合、 上の差にはセレクション・バイアスが含まれる 11 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS オークションの影響の検証方法 オークションの影響を複数の政策効果の推定手法により推 定する Regression Method Double robustness Propensity Scoreによる加重とRegressionを組み合わせた手法 Matching and Regression 線形回帰により潜在的な成果を推定し、政策効果を得る MatchingとRegressionを組み合わせた手法 Imbens and Wooldridge (2009)は複数の推定手法を組み合 わせた手法を実践的な手法として推奨している 12 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 潜在的な成果アプローチ 関心のある観察された変数 Yi Yiが政策の対象となった場合にとる値 Yi(1) Yiが政策の対象とならなかった場合にとる値 Yi(0) Yi(1)とYi(0)はいずれか一方しか観察されない 経済主体iが、政策の対象となった事を表すダミー変数 Wi 観察されたYi Yi Yi (Wi ) Yi (0)(1 Wi ) Yi (1)Wi 政策の効果 差 Yi (1) Yi (0) ただし、iへの政策が j ( i ) へ影響を与えないとする 政策の割り当てメカニズム 外生変数Xiの下で条件付き独立(CIA) Wi (Yi (0), Yi (1)) | X i が成立している、つまりXiの条件の下で成果に割り当てが 依存しないのであれば、Xiの下での因果を知る事ができる。 13 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Regression method コントロール変数Xiの条件付き関数を線形回帰モデルに よって推定 ( X はXの母平均) 0 ( x) E[Yi (0) | X i x] 0 '0 ( x X ) 1 ( x) E[Yi (1) | X i x] 1 '1 ( x X ) CIAが成立しているのであれば、これらの関数は標本が政 策以外の要因が成果に与える影響を十分に表している 従って、これら二つの関数で説明されない残された差は政 策による効果と見なす事ができる 1 N ˆreg ˆ1 ( X i ) ˆ 0 ( X 0 ) ˆ1 ˆ 0 N n 1 なお、Yi regWi ' X i 'Wi ( X i X ) i を最小二 乗法で推定して政策の効果を得ることも出来る。 14 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Propensity Score Weighting Propensity Scoreとは、標本が政策を受ける確率である ある標本iが政策を受ける確率を p ( X i , ) とする。このとき、i が政策を受けた個体として観察される可能性は p( X i , ) とな り、政策を受けなかった個体として観察される可能性は 1 p ( X i , ) となる。 政策がランダムに割り当てられていたのであれば、iは1/2の 確率で政策の対象となっていなければならないが、様々な 要因により p( X i , ) 1/ 2 となっている場合、政策の対象とし て観察されたiをウエイト1/ p( X i , ) で,政策の対象とならな かった場合をウエイト 1/ 1 p( X i , ) で重み付けする事で、 ランダムに政策を割り当てたデータを再現することが出来る (1 Wi )Yi 1 N WiYi 政策の効果は、ˆweight となる N n 1 p( X i , ) 1 p( X i , ) 15 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Propensity Score Weighting 多く出現する観察なので、 低いウエイト(1/P(x))で評価 希少な観察なので、 高いウエイト(1/1-P(x))で評価 W 0 xi 1 P( xi ) xi xi 0 W 1 希少な観察なので、 高いウエイト(1/P(x))で評価 多く出現する観察なので、 低いウエイト(1/P(x))で評価 16 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:double robustness (Robins and Rotnitzky, 1995) Regression methodsとPropensity score Weightingを組み合 わせた方法 まず何らかの方法でpropensity score p ( X i , ˆ ) を推定し、 (Yi 0 '0 ( X i X )) 2 (Yi 1 '1 ( X i X )) 2 min , min 0 , 0 ˆ 1 , 1 i:W 1 p( X i , ) 1 p( X i , ˆ ) i:Wi 0 i を求めることで、政策の効果 ˆdouble ˆ1 ˆ 0 を得ることができる Propensity scoreか、regressionのいずれか一方の定式化が 正しければ一致性を得る事ができ、定式化が共に正しけれ ばより効率的な推定量となる 17 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Matching method Matching methodでは 標本iの成果と、標本iとコントロール 変数の値が近いが、Treatmentの扱いが異なるM個の標本 の集合 J M (i) の成果の平均値の差を政策の違いとする 本論文では、各変数の差の絶対値を分散の逆数をウエイト として加重した指標を標本間の距離とする 本研究はパネルデータを利用しているため、トレンドの影響 を除去できるよう、時点が厳密に一致(Exact Match)した標 本の中からM個の標本を選択する それぞれの潜在的な成果と政策の効果は Yˆi (0) 1 M ˆmatch 1 N 1 if Wi 0 Yˆi (1) M Y j if Wi 1 jJ M ( i ) Yi Yˆ (1) Yˆ (0) N i 1 i i Y j if Wi 0 jJ M ( i ) if Wi 1 Yi 18 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Matching method W=1の対照群としてW=0の標本から近い2標本とマッチさせ る場合 W 0 xi W 1 xi 19 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 分析方法:Bias Corrected Matching Estimator (Abadie et al, 2001) Bias Corrected Matching Estimatorは、iと J M (i) のコントロー ル変数の値の差によって生じる小標本バイアスを線形回帰 によって修正する手法である iが他の標本のマッチに利用される回数を K M (i ) とし、 ( ˆw0 , ˆw1 ) arg min K M (i)(Yi w0 w1 ' Xi ) 2 を推定する i:Wi w Yˆi (0) 1 M 得られた条件付き市場成果の推定値 ˆ w ( x) ˆw0 ˆ 'w1 x を用いて下記の潜在的な成果を得る Yi Y jJ M ( i ) j ˆ 0 ( Xi ) ˆ 0 ( X j ) if Wi 0 1 Yˆi (1) M if Wi 1 N Y jJ M ( i ) 1 ˆ ˆ ˆ 政策の効果は、 M N Yi (1) Yi (0) となる i 1 j ˆ1 ( Xi ) ˆ1 ( X j ) Yi if Wi 0 20 if Wi 1 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 利用したコントロール変数 社会人口的変数 情報通信変数 人口(百万人): World Development Indicator 人口密度(人/km2 ) : World Development Indicator 一人当たりGDP(2000 US thousand $) : World Development Indicator 高所得国ダミー:World Development Indicator 言語分断率(%):Alesina et al (2003)より、任意の2人が同じ言語を利用 していない確率 2G普及率(%): Wireless Intelligence 2G企業数(社): Wireless Intelligence 電話普及率(%):ITU World Telecommunication ICT Indicators 独立規制当局ダミー:ITU Trends in Telecommunication Reform 情報通信機器の輸出額対GDP: UN Comtrade GSM採用国ダミー:Wireless Intelligence cdmaOne採用国ダミー:Wireless Intelligence 配分後経過四半期(Time Trendを考慮) 21 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 変数名 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー # 言語分断率 # 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 # 周波数価格対GDP比 # 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー # cdmaOne採用国ダミー # 配分後経過(四半期) #は時間で変化しない変数を表す オークション国 標本数 平均 標準偏差 最小 最大 676 39.4865 66.8805 0.5131 311.6660 676 883.8615 2596.1930 2.6000 18658.8000 676 28.4128 16.7296 1.3302 94.4021 676 676 676 676 676 676 412 664 676 676 676 0.8047 0.2781 0.8126 4.5030 44.9491 0.8521 0.0761 0.0049 0.3195 0.0104 14.4763 0.3967 0.2058 0.2627 2.4230 15.2054 0.3553 0.0787 0.0123 0.4666 0.1013 8.6558 0.0000 0.0237 0.1505 1.0000 0.8648 0.0000 0.0060 0.0000 0.0000 0.0000 1.0000 1.0000 0.8503 1.4893 17.0000 74.4762 1.0000 0.2560 0.1104 1.0000 1.0000 32.0000 22 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 変数名 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー # 言語分断率 # 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 # 周波数価格対GDP比 # 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー # cdmaOne採用国ダミー # 配分後経過(四半期) #は時間で変化しない変数を表す 比較審査国 標本数 平均 標準偏差 最小 最大 440 32.6896 44.5258 0.4532 219.2103 440 179.3918 229.0430 8.7000 1080.2000 440 26.7853 20.7077 1.1866 113.7940 440 440 440 440 440 440 280 432 440 440 440 0.7909 0.2340 0.7852 3.5568 40.5186 0.8273 0.0185 0.0040 0.3977 0.0750 13.6273 0.4071 0.2364 0.3005 1.3538 14.7987 0.3784 0.0219 0.0054 0.4900 0.2637 8.8838 0.0000 0.0021 0.0133 2.0000 4.1713 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 1.0000 1.0000 0.8360 1.5170 12.0000 63.7731 1.0000 0.0590 0.0251 1.0000 1.0000 36.0000 23 THE DATA AND ECONOMETRIC METHODS 変数名 オークション-比較審査 t 人口(百万人) 6.7969 1.8779 人口密度(人/km^2) 704.4697 5.6766 一人当たりGDP(2000 US 1.6275 1.4440 thousand $) 高所得国ダミー * 0.0138 0.5631 言語分断率 * 0.0440 3.2904 2G普及率(%) 0.0274 1.6083 2G企業数(社) 0.9461 7.4665 電話普及率(%) 4.4304 4.8070 独立規制当局 * 0.0248 1.1104 周波数価格対GDP比 * 0.0576 11.9191 情報通信機器輸出額対GDP比 0.0009 1.4662 GSM採用国ダミー * -0.0782 -2.6822 cdmaOne採用国ダミー * 0.0576 -5.7558 配分後経過(四半期) 0.8491 1.5848 *は時間で変化しない変数を表す 24 RESULTS : REGRESSION MTHODS Regression Methodsの結果 モデル OLS 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI Random Effects 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI 平均 -0.1190* -0.1325* -0.1585* -0.0189 -0.8910 * 136.4579 -1210.6540 * 274.4885 平均 -0.1121 * -0.1227 * -0.1306 * 0.0423 -0.8324 標準誤差 0.0162 0.0181 0.0168 0.1099 0.1793 97.3041 112.0876 372.4238 標準誤差 0.0490 0.0541 0.0470 0.1677 0.4681 t -7.3600 -7.3200 -9.4600 -0.1700 -4.9700 1.4000 -10.8000 0.7400 z -2.2900 -2.2700 -2.7800 0.2500 -1.7800 P 0.0000 0.0000 0.0000 0.8630 0.0000 0.1620 0.0000 0.4610 P 0.0220 0.0230 0.0050 0.8010 0.0750 95%信頼区間 -0.1507 -0.0873 -0.1680 -0.0970 -0.1914 -0.1256 -0.2346 0.1967 -1.2429 -0.5392 -54.9878 327.9037 -1430.5900 -990.7183 -456.5861 1005.5630 95%信頼区間 -0.2081 -0.0162 -0.2288 -0.0166 -0.2226 -0.0385 -0.2863 0.3710 -1.7500 0.0851 -489.0425 1708.6830 468.1983 1120.6730 -1.0400 1.5200 0.2960 0.1270 -1406.6940 -487.7952 *は95%水準で有意である事を示す(以下同様) 428.6093 3905.1600 25 RESULTS: DOUBLE ROBUSTNESS Propensity Scoreの推定結果 本論文ではパネルデータを利用しているため、配分後のコ ントロール変数の変化によってPropensity Scoreが変動しな いよう、配分年初のコントロール変数の値によって Propensity Scoreを計算 Logit Pseudo R2 = 0.2432 Log likelihood = -540.30609 平均 標準誤差 Z 人口(百万人) 0.0000 * 0.0000 人口密度(人/km^2) 0.0010 * 0.0001 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 0.0000 0.0000 高所得国ダミー 1.8867 * 0.3261 言語分断率 1.2009 * 0.4164 2G普及率(%) -9.3888 * 0.9139 2G企業数(社) 0.6021 * 0.0774 電話普及率(%) 0.0654 * 0.0115 独立規制当局 -1.1277 * 0.2489 情報通信機器輸出額対GDP比 -110.9161 * 10.6621 GSM採用国ダミー -0.8120 * 0.1790 cdmaOne採用国ダミー -3.8014 * 0.3416 周波数配分年 0.4202 * 0.0939 定数項 -839.4395 * 187.7309 -8.3100 8.7400 0.1000 5.7900 2.8800 -10.2700 7.7700 5.6800 -4.5300 -10.4000 -4.5400 -11.1300 4.4800 -4.4700 P 0.0000 0.0000 0.9200 0.0000 0.0040 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 95%信頼区間 0.0000 0.0000 0.0008 0.0012 0.0000 0.0000 1.2475 2.5258 0.3847 2.0171 -11.1800 -7.5976 0.4503 0.7539 0.0428 0.0880 -1.6155 -0.6399 -131.8134 -90.0187 -1.1628 -0.4611 -4.4710 -3.1318 0.2362 0.6041 -1207.3850 -471.4936 26 RESULTS : DOUBLE ROBUSTNESS Propensity Score によるウエイト後の平均値の差 Propensity Scoreを用いてコントロールグループをウエイトし、 コントロール変数の平均値の差を検定 変数名 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー # 言語分断率 # 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 # 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー # cdmaOne採用国ダミー # 配分後経過(四半期) オークション国(加重後) 比較審査国(加重後) (N=676) (N=440) 平均 標準誤差 平均 標準誤差 平均値の差 53.996 3.156 96.760 14.947 -42.7639 963.167 100.269 389.740 26.497 573.4265 t -3.3740 4.5464 42.613 1.448 64.841 2.862 -22.2282 -7.6010 1.195 0.398 6.374 1.299 65.078 1.315 0.006 0.500 0.012 21.517 0.027 0.012 0.103 0.023 0.899 0.029 0.000 0.029 0.004 0.579 1.840 0.633 11.316 2.211 103.647 2.072 0.011 0.712 0.080 33.594 0.067 0.044 1.246 0.139 4.686 0.070 0.001 0.043 0.013 1.369 -0.6448 -0.2345 -4.9414 -0.9121 -38.5690 -0.7565 -0.0052 -0.2122 -0.0682 -12.0777 -10.1106 -6.0666 -4.8774 -7.8691 -9.7875 -11.3274 -5.5736 27 -4.2217 -5.6216 -9.1703 RESULTS : DOUBLE ROBUSTNESS Double Robustnessの推定結果 モデル 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI 差分モデル 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI double robust with robust variance estimator (pscore=Logit) Pscore McFadden's Pseudo R2= 0.1559 95%信頼区間 平均 標準誤差 Z P -0.1407 * 0.0208 -6.7700 0.0000 -0.1815 -0.1000 -0.1228 * 0.0153 -8.0500 0.0000 -0.1528 -0.0929 -0.1361 * 0.0153 -8.9200 0.0000 -0.1660 -0.1062 5.2709 * 2.6434 1.9900 0.0460 0.0899 10.4518 -0.1618 0.2810 -0.5800 0.5650 -0.7124 0.3889 -186.7092 * 30.3354 -6.1500 0.0000 -246.1654 -127.2529 -750.0331 * 115.8286 -6.4800 0.0000 -977.0530 -523.0131 428.8196 365.8836 1.1700 0.2410 -288.2991 1145.9380 平均 標準誤差 Z P -0.0115 * 0.0032 -3.5700 0.0000 -0.0115 * 0.0032 -3.5700 0.0000 -0.0137 * 0.0043 -3.2100 0.0010 -0.2688 0.3567 -0.7500 0.4510 0.0643 0.0619 1.0400 0.2990 316.9504 * 75.4697 -753.5339 * 165.3103 4.2000 -4.5600 0.0000 0.0000 95%信頼区間 -0.0178 -0.0052 -0.0178 -0.0052 -0.0220 -0.0053 -0.9679 0.4303 -0.0571 0.1857 169.0325 -1077.5360 464.8682 -429.5316 28 RESULTS :MATCHING METHODS マッチしたサンプルとの平均値の差の検定 マッチ数4の場合におけるオークション国と、オークション国 とのマッチに用いられた比較審査国の平均値の差を検定 変数名 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー # 言語分断率 # 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 # 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー # cdmaOne採用国ダミー # 配分後経過(四半期) オークション国 比較審査国 平均 標準誤差 平均 標準誤差 平均値の差 45.521 3.423 27.702 0.691 17.8187 680.893 91.040 143.786 4.571 537.1073 t 8.1032 11.5751 30.551 0.790 29.671 0.347 0.8798 1.1011 0.801 0.293 0.833 4.838 44.191 0.866 0.005 0.227 0.006 17.627 0.018 0.010 0.012 0.122 0.677 0.015 0.001 0.019 0.004 0.351 0.852 0.203 0.857 3.762 42.886 0.960 0.004 0.281 0.039 19.101 0.008 0.004 0.005 0.025 0.317 0.004 0.000 0.010 0.004 0.179 -0.0512 0.0901 -0.0243 1.0761 1.3053 -0.0938 0.0012 -0.0538 -0.0330 -1.4741 -2.7933 9.1892 -2.0348 13.6612 1.8164 -8.0175 3.1635 -2.4058 29 -3.7028 -3.6944 RESULTS :MATCHING METHODS Matching Methodsの推定結果 モデル number of match = 2 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI number of match = 4 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI bias corrected 平均 標準誤差 -0.0869 * 0.0155 -0.1232 * 0.0261 -0.1419 * 0.0267 -0.0487 * 0.0208 -0.7930 * 0.1525 -49.6687 * 23.4440 -628.5414 * 153.4912 1243.5430 * 193.9849 平均 標準誤差 -0.0936 * 0.0162 -0.1132 * 0.0224 -0.1235 * 0.0215 -0.0228 0.0171 -0.7696 * 0.1511 8.0325 30.7810 -679.8623 * 149.5440 1049.5340 * 207.7539 match with robust variance estimator 95%信頼区間 Z P -5.6100 0.0000 -0.1173 -0.0566 -4.7200 0.0000 -0.1744 -0.0721 -5.3200 0.0000 -0.1942 -0.0896 -2.3400 0.0190 -0.0895 -0.0079 -5.2000 0.0000 -1.0920 -0.4941 -2.1200 0.0340 -95.6180 -3.7194 -4.0900 0.0000 -929.3786 -327.7043 6.4100 0.0000 863.3398 1623.7470 95%信頼区間 Z P -5.7900 0.0000 -0.1253 -0.0619 -5.0600 0.0000 -0.1571 -0.0694 -5.7500 0.0000 -0.1656 -0.0814 -1.3300 0.1820 -0.0564 0.0107 -5.0900 0.0000 -1.0658 -0.4734 0.2600 0.7940 -52.2971 68.3620 -4.5500 0.0000 -972.9632 -386.7613 5.0500 0.0000 642.3442 1456.7250 30 RESULTS :MATCHING METHODS Matching Methods(差分モデル)の推定結果 モデル number of match = 2 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI number of match = 4 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI bias corrected 平均 標準誤差 -0.0012 0.0031 -0.0711 * 0.0185 -0.0629 * 0.0161 -0.4800 0.8850 0.1113 0.0759 212.7736 * 84.7871 -1219.8050 * 274.5554 match with robust variance estimator 95%信頼区間 Z P -0.3800 0.7040 -0.0073 0.0049 -3.8400 0.0000 -0.1074 -0.0348 -3.9000 0.0000 -0.0946 -0.0313 -0.5400 0.5880 -2.2147 1.2546 1.4700 0.1430 -0.0375 0.2601 2.5100 -4.4400 0.0120 0.0000 46.5940 -1757.9230 378.9532 -681.6861 0.0032 0.0203 0.0162 0.7966 0.0770 -0.1000 -3.7700 -3.8500 -0.5900 2.1100 0.9210 0.0000 0.0000 0.5540 0.0350 -0.0066 -0.1162 -0.0942 -2.0321 0.0117 0.0060 -0.0368 -0.0306 1.0904 0.3136 171.7298 * 67.7887 -1573.5420 * 325.0124 2.5300 -4.8400 0.0110 0.0000 38.8664 -2210.5550 -0.0003 -0.0765 * -0.0624 * -0.4708 0.1627 * 304.5933 -936.529631 RESULTS 推定結果のまとめ 市場成果 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI OLS 負の有意 負の有意 負の有意 負 負の有意 正 負の有意 正 Random effects 負の有意 負の有意 負の有意 正 負 負 負 正 DR 負の有意 負の有意 負の有意 正の有意 負 負の有意 負の有意 正 同差分 負の有意 負の有意 負の有意 負 正 負 正の有意 負の有意 Match and regress 負の有意 負の有意 負の有意 負 負の有意 正 負の有意 正の有意 同差分 負 負の有意 負の有意 負 正の有意 負 正の有意 負の有意 総合 負 負の有意 負の有意 一貫せず 一貫せず 一貫せず 一貫せず 一貫せず 推定手法間のモデル選択基準が無いため、複数の手法で 一貫して有意な変数に影響があったとみなした場合、3G普 及率、3Gシェアが有意に低下したと言える 料金、企業数、HHI、3GHHIに関しては手法間で結果が一貫 しておらず、はっきりとしない 32 RESULTS 普及率低下の原因について考察するため、周波数価 格対GDP比を説明変数に加えたHeckman’s two-step estimatorを回帰 オークション、周波数価格は共に3G普及率、3Gシェアへ負 の影響 Heckit 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 3G企業数 周波数供給量 HHI 3GHHI 説明変数 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格 オークション 周波数価格(Price/GDP)が市場成果に及ぼす影響 平均 標準誤差 Z P * -0.1948 0.0824 -2.3600 0.0180 -0.0568 * 0.0158 -3.6000 0.0000 -0.5046 * 0.1000 -5.0500 0.0000 -0.0382 * 0.0179 -2.1300 0.0330 -0.4913 * 0.0936 -5.2500 0.0000 -0.0346 * 0.0165 -2.1000 0.0360 -0.2445 * 0.0506 -4.8400 0.0000 0.0803 * 0.0088 9.0800 0.0000 -1.5475 * 0.7608 -2.0300 0.0420 0.2231 0.1429 1.5600 0.1180 -1754.9090 * 150.0964 -11.6900 0.0000 -95.3365 * 6.0731 -15.7000 0.0000 2552.0440 * 417.2173 6.1200 0.0000 -742.3384 * 98.0978 -7.5700 0.0000 11225.1700 * 1836.7820 6.1100 0.0000 -605.5139 305.9036 -1.9800 0.0480 95%信頼区間 -0.3563 -0.0333 -0.0877 -0.0258 -0.7006 -0.3086 -0.0734 -0.0031 -0.6747 -0.3080 -0.0669 -0.0023 -0.3436 -0.1454 0.0630 0.0976 -3.0386 -0.0563 -0.0569 0.5031 -2049.0920 -1460.7250 -107.2396 -83.4334 33 1734.3130 3369.7750 -934.6066 -550.0702 7625.1400 14825.1900 -1205.0740 -5.9538 RESULTS 3G普及率 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー * 言語分断率 * 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 * 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー * cdmaOne採用国ダミー * 配分後経過(四半期) 周波数価格対GDP比 オークション 定数項 セレクション 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 情報通信機器輸出額対GDP比 周波数配分年 定数項 lambda 携帯電話普及率 3G普及率 3Gシェア 料金 標本数 656 標本数 453 標本数 453 標本数 561 Wald chi2(15) 3230.98 Wald chi2(15) 2080.93 Wald chi2(15) 3081.59 Wald chi2(15) 1408.52 β 標準誤差 β 標準誤差 β 標準誤差 β 標準誤差 -0.0007 * 0.0002 -0.0004 0.0002 -0.0003 0.0002 0.0007 0.0001 * * * * 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 -0.0026 0.0701 -0.1568 0.5288 0.0077 0.0027 -0.0167 -0.2531 -0.0200 -0.0520 0.0158 -0.1948 -0.0568 0.2370 0.0000 0.0020 0.0001 -7.0470 0.3485 -0.0014 -121 0.5426 -1082 0.0384 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 0.0004 -0.0028 0.0369 0.0283 0.0198 0.0060 0.0005 0.0178 0.5016 0.0103 0.0201 0.0006 0.0824 0.0158 0.0531 0.0834 -0.2115 -0.5394 0.0118 0.0025 0.0125 -0.0457 -0.0191 -0.0511 0.0180 -0.5046 -0.0382 0.1827 0.0000 0.0006 0.0000 0.0012 0.0000 0.0001 0.9645 0.1153 0.0116 12 0.1141 228 0.0107 -6.7659 0.1535 0.0007 -182 0.4425 -882 0.0596 * 0.0004 -0.0027 0.0461 0.0316 0.0206 0.0063 0.0006 0.0237 0.5467 0.0125 0.0229 0.0008 0.1000 0.0179 0.0648 0.0158 -0.2197 -0.7089 0.0124 0.0029 0.0109 -0.9895 -0.0245 -0.0699 0.0159 -0.4913 -0.0346 0.4155 * 0.0000 0.0008 0.0000 0.0012 * 0.0000 0.0001 1.2226 0.1671 0.0150 24 0.1464 292 0.0122 -6.7659 0.1535 0.0007 -182 0.4425 -882 0.0500 * * * * * * * * * * * * * * 0.0004 0.0001 0.0426 0.0295 0.0191 0.0059 0.0005 0.0220 0.5031 0.0117 0.0214 0.0008 0.0936 0.0165 0.0598 0.0765 0.1253 0.0059 -0.0033 0.0012 -0.0825 -0.4489 0.0321 0.0183 0.0017 -0.2445 0.0803 0.1031 * 0.0000 0.0008 0.0000 0.0024 * 0.0000 0.0001 1.2226 0.1671 0.0150 24 0.1464 292 0.0113 -9.5033 0.5658 -0.0057 -119 0.6593 -1315 -0.0220 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 0.0002 0.0229 0.0150 0.0106 0.0033 0.0003 0.0110 0.2608 0.0058 0.0108 0.0003 0.0506 0.0088 0.0317 * 0.0000 0.0006 * 0.0000 * * * * * 1.0754 0.1235 0.0121 34 14 0.1224 244 0.0057 RESULTS 3G企業数 3G普及率 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 高所得国ダミー * 言語分断率 * 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 独立規制当局 * 情報通信機器輸出額対GDP比 GSM採用国ダミー * cdmaOne採用国ダミー * 配分後経過(四半期) 周波数価格対GDP比 オークション 定数項 セレクション 人口(百万人) 人口密度(人/km^2) 一人当たりGDP(2000 US thousand $) 2G普及率(%) 2G企業数(社) 電話普及率(%) 情報通信機器輸出額対GDP比 周波数配分年 定数項 lambda 標本数 656 Wald chi2(15) 2279.09 β 標準誤差 0.0059 * 0.0018 0.0000 0.0000 -0.0176 1.9167 -0.0509 0.6572 0.7840 -0.0062 0.1603 16.0605 0.0680 1.4626 0.1545 -1.5475 0.2231 -5.2379 * * * * * * * * * * 0.0000 0.0020 * 0.0001 * -7.0470 0.3485 -0.0014 -121 0.5426 -1082 -0.2505 * * * * * * * 0.0033 周波数供給量 HHI 3GHHI 標本数 276 標本数 656 標本数 453 Wald chi2(15) 963.85 Wald chi2(15) 1070.1 Wald chi2(15) 680.1 β 標準誤差 β 標準誤差 β 標準誤差 -0.9225 * 0.1167 -15.1090 * 1.1039 -13.8308 * 4.2132 -0.1053 * 0.0154 -0.1137 * 0.0212 -0.3517 * 0.0705 -0.4339 0.3353 (omitted) 0.2600 15.1362 0.1820 61.6598 0.0546 3.5154 0.0043 -3.0923 0.1632 4.1589 4.5481 70.5891 0.0948 -26.2960 0.1849 -27.7387 0.0052 -1.5163 0.7608 -1754.9090 0.1429 -95.3365 0.4832 404.5733 * * * * * * * * * 0.1747 18.5826 277.7712 12.3360 361.5026 8.4407 -1014.9290 2.3838 -574.5170 0.2755 -4.2972 8.3097 -479.1232 827.6642 1561.8530 5.3859 234.3208 6.9559 643.4617 0.2509 -1.8054 150.0964 2552.0440 6.0731 -742.3384 23.1338 7094.2500 * 51.0354 219.3647 150.7627 * 107.6706 * 32.8019 2.7959 * 95.2335 3063.3090 * 53.3527 * 106.4805 2.9781 * 417.2173 * 98.0978 * 316.1283 -3532.7190 3599.4750 -1123.7630 -617.7174 -8.3434 -1402.1760 -22151.5900 -791.8190 -1417.1200 -285.9860 11225.1700 -605.5139 18021.6800 0.0000 0.0006 0.0000 0.0012 * 0.0000 0.0008 0.0000 0.0001 * 0.0000 0.9645 0.1153 0.0116 12 0.1141 228 62.1914 -6.7659 0.1535 0.0007 -182 0.4425 -882 512.9961 * 0.0000 0.0006 0.0000 0.0282 0.0000 0.1042 0.0000 0.0020 * 0.0000 0.0006 0.0049 0.0001 * -40.6082 303.8224 3.4959 27.1391 -0.4724 1.4469 -975 1909 6.5401 * 0.0168 -13048 *. 59.2571 * 5.4734 -7.0470 0.3485 -0.0014 -121 0.5426 -1082 525.5143 0.9645 0.1153 0.0116 12 0.1141 228 0.0977 * 2.1273 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 6.9357 799.4952 572.7602 366.7895 112.9780 10.0835 423.9955 9377.3350 229.1117 420.2431 14.7895 1836.7820 305.9036 1125.5490 1.2226 0.1671 0.0150 24 35 0.1464 292 215.7141 DISCUSSION AND CONCLUSIONS 3Gオークションの政策効果のまとめ 普及率 オークション実施国では3G普及率が1.6%~14.1% 、3Gシェアが 6.2%~ 15.6 %低い 周波数価格を含めたモデルでもオークションは、3G普及率、3Gシェ アを低下させる 料金 オークションが料金に与える影響ははっきりとしない 周波数価格が料金に与える影響は負であり、周波数価格が料金 に転嫁される証拠は見つからない 競争 企業数、HHI、3GHHI等の競争状況に関する結果もはっきりとしない 周波数価格を含めたモデルでは、周波数価格は3G企業数を減らし、 HHI、3GHHIを高めており、競争に対して負の影響がある 36 DISCUSSION AND CONCLUSIONS 周波数配分政策への含意 オークションによって政府が収入を得る事で、課税同様に市 場成果に一定の悪影響をもたらす。従って、政府は収入の みを目的としてオークションを導入するのであれば、他の課 税との比較のうえで導入を決める事が好ましい。 37 主要参考文献 Binmore, K., & Klemperer, P. (2002). The Biggest Auction Ever: The Sale of the British 3G Telecom Licenses. Economic Journal, 112(478), C74-96. Burguet, R., & McAfee, R. (2009). License Prices for Financially Constrained Firms. Journal of Regulatory Economics, 36(2), 178-198. Haan, M. A., & Toolsema, L. A. (2011). License Auctions When Winning Bids Are Financed through Debt. Journal of Industrial Economics, 59(2), 254-281. Hoppe, H. C., Jehiel, P., & Moldovanu, B. (2006). License Auctions and Market Structure. Journal of Economics and Management Strategy, 15(2), 371-396. Hazlett and Munoz (2009), ‘A Welfare Analysis of Spectrum Allocation Policies’, RAND Journal of Economics 40, 424-54. Imbens, G., & Wooldridge, J. (2009). Recent Developments in the Econometrics of Program Evaluation. Journal of Economic Literature, 47(1), 5-86. Janssen, M., & Karamychev, V. (2009). Auctions, Aftermarket Competition, and Risk Attitudes. International Journal of Industrial Organization, 27(2), 274-285. Park, M., Lee, S., & Choi, Y. (2011). Does Spectrum Auctioning Harm Consumers? Lessons from 3G Licensing. Information Economics and Policy, 23(1), 118-126. Madden, G. (2009) Generalizing US Spectrum Experience, Australian Competition and Consumer Commission 2009 Regulatory Conference‘Regulation of Infrastructure in a Time of Transition’ 38 謝辞 本研究は(財)電気通信普及財団による平成21年度研 究調査助成の成果である。 また、英Dotecon社よりSpectrum Awards Databaseの提 供を受けた。データを提供にあたっては同社のArisa Siongによる多大な協力を得たことに感謝する。 ITSにてGary Madden、京都大学セミナーにて依田高典、 栗山浩一らより有益な助言を受けた事に感謝する。 日本経済学会にて鈴木彩子、小田切宏之、長岡貞男ら より有益なコメントを得た事に感謝する。 39