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報告集 - 弘前大学医学部保健学科・大学院保健学研究科
弘前大学 医学部保健学科 理学療法学専攻 教員 年間活動報告集 第8号 (対象年月日:平成 19 年 1 月 1 日∼平成 19 年 12 月 31 日) 理学療法学専攻 教員 教 教 教 教 授 授 授 授 對馬 若山 秋元 岩田 均 佐一 博之 学 准教授 石川 玲 准教授 尾田 敦 准教授 對馬 栄輝 助 助 助 助 教 教 手 手 吉田 成田 赤池 藤田 英樹 大一 あらた 俊文 氏 専 名 門 對馬 均 (つしま ひとし) ①理 学 療 法 評 価 学 ②運 動 療 法 学 (中 枢 神 経 系 ) ③理 学 療 法 教 育 学 担当科目 1年 :理 学 療 法 総 論 (前 期 ) 2年 : 3年 :神 経 系 障 害 理 学 療 法 学 実 習 (前 期 )・臨 床 判 断 分 析 学 (後 期 ) 4年 :卒 業 研 究 (後 期 ) なし 非常 勤 講師 等 1.著 書 なし 2 . 学会発表 ① 宮 川 舞 子 , 對 馬 均 :高 齢 者 の転 倒 と 身 体 能 力 の自 己 認 識 の関 係 第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 3 月 18 日 (於 :五 所 川 原 市 ) 《要 旨 》 本 研 究 では高 齢 者 の 身 体 能 力 に関 する自 己 認 識 を評 価 し、転 倒 の関 連 や傾 向 を明 らかにする ことを目 的 とした。地 域 在 住 高 齢 者 13 名 を対 象 として、Functional Reach(以 下 ,FR)、最 大 一 歩 幅 に ついて、予 測 値 と実 測 値 との差 を算 出 し、その絶 対 値 を 能 力 認 識 の誤 差 の大 きさとして分 析 を行 っ た。結 果 として、 能 力 認 識 誤 差 の程 度 には転 倒 有 無 で有 意 差 が認 められなかった。 能 力 認 識 誤 差 と活 動 性 の間 には負 の相 関 が認 められた(最 大 一 歩 幅 の誤 差 の方 向 性 ;r=−0.633,FR の誤 差 の 大 きさ;r=−0.630、p<0.05)。一 方 能 力 認 識 誤 差 と筋 力 との間 に正 の相 関 が認 められた(最 大 一 歩 幅 の誤 差 の方 向 性 ;r=0.691、FR の誤 差 の大 きさ r=0.630、p<0.05)。転 倒 有 無 で有 意 差 が認 め られなかった理 由 として、対 象 が少 人 数 であったことに加 え、最 大 能 力 での比 較 であったことが考 えら れ、転 倒 と関 連 するのは、普 段 の状 況 での 能 力 認 識 であることが示 唆 された。 能 力 認 識 誤 差 と活 動 性 の関 連 では、活 動 性 が高 いと身 体 を動 かす機 会 が多 く、その都 度 自 己 の身 体 変 化 ・身 体 能 力 を 自 覚 できるため、過 小 評 価 ・誤 差 は小 さいという傾 向 があると考 えられる。 能 力 認 識 誤 差 と筋 力 との 関 連 では、筋 力 が維 持 できている人 ほど身 体 能 力 の老 化 の程 度 が小 さいため、逆 にその変 化 を自 覚 し難 く、自 分 の能 力 を過 大 評 価 し、誤 差 が大 きくなるものと思 われる。 ② 中 江 秀 幸 , 對 馬 均 :加 速 度 計 を用 いた基 本 動 作 分 析 ―健 常 成 人 を対 象 とした四 動 作 の加 速 度 、 力 積 による分 析 の試 み― 第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 3 月 18 日 (於 :五 所 川 原 市 ) 《要 旨 》 《要 旨 》 目 的 :加 速 度 計 を腰 部 や腹 部 に装 着 して在 宅 場 面 などの日 常 動 作 を分 析 する可 能 性 を探 るために 基 礎 的 研 究 を 行 っ た 。 方 法 : 健 常 成 人 5 名 を 対 象 と し て 、 MicroStone 社 製 加 速 度 計 MVP-A3-05A-SD を用 いて、4つの課 題 動 作 遂 行 時 の(①起 き上 がり動 作 ②椅 子 からの立 ち上 がり動 作 ③床 からの立 ち上 がり動 作 ④5m 歩 行 )の加 速 度 を測 定 した。加 速 度 の三 成 分 データから総 力 積 を 求 め、活 動 量 の指 標 として分 析 を行 った。結 果 :三 成 分 の最 大 加 速 度 値 と SD 並 びに加 速 度 値 分 布 の比 較 では、起 き上 がり動 作 では xy 成 分 が高 値 で、z 成 分 は低 値 であった。椅 子 からの立 ち上 がり動 作 では、y 成 分 のみが高 値 であった。床 からの立 ち上 がり動 作 では三 成 分 とも 0.81∼0.95G で同 程 度 であった。歩 行 では三 成 分 が類 似 していた。総 力 積 の値 では、床 からの立 ち上 がり動 作 、起 き上 がり 動 作 、歩 行 、椅 子 からの立 ち上 がり動 作 の順 に高 値 でであった。結 論 :加 速 度 計 使 用 により、動 作 の 特 徴 を捉 える可 能 性 が示 されたが、歩 行 や床 からの立 ち上 がり動 作 などの遂 行 時 間 が長 い場 合 に は、対 象 者 間 の変 動 や非 特 異 的 な傾 向 がみられ、分 析 に考 慮 する必 要 性 がうかがわれた。 ③ 對 馬 新 吾 , 對 馬 均 :虚 弱 高 齢 者 のための転 倒 骨 折 予 防 ヒッププロテクター改 善 に関 する研 究 (第 1 報 )∼介 護 職 員 からみたヒッププロテクターの問 題 点 ・改 善 点 について∼ 第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 3 月 18 日 (於 :五 所 川 原 市 ) 《要 旨 》 目 的 :当 事 者 の受 け入 れも良 く、予 防 効 果 の高 い新 型 HP の開 発 の第 一 段 階 として、介 護 者 の視 点 から HP に対 する所 感 を調 査 し、市 販 品 HP の問 題 点 と望 まれる HP の条 件 を明 らかにする。 方 法 :県 内 老 人 保 健 施 設 54 施 設 に勤 務 している介 護 業 務 担 当 スタッフ 270 名 に対 し、郵 送 アンケー トを実 施 した。市 販 HP2 種 の写 真 やカタログデータ等 を提 示 し、HP の形 状 、介 護 しやすさ、使 用 者 へ の影 響 などの印 象 から、それぞれの HP の評 価 、HP の認 知 度 、使 用 経 験 について調 査 した。 結 果 :全 体 の認 知 度 は 37%、使 用 経 験 は 2%と低 かった。硬 性 HP では硬 さの印 象 が悪 く(66%)、軟 性 HP では重 さ・大 きさ・硬 さ・衝 撃 吸 収 力 の印 象 が良 かった(54∼82%)。両 HP とも HP 装 着 とズボン 介 助 の印 象 が悪 く(47∼57%)、尿 取 りパッド・リハビリパンツとの併 用 は多 くの人 が可 能 と感 じていた (50∼83%)。両 HP とも動 作 への影 響 や抵 抗 感 があると感 じていた(51∼80%)他 、両 HP とも多 くの人 が値 段 を高 いと感 じていた(63∼95%)。軟 性 HP の方 が、介 護 職 員 の印 象 が良 く、HP を勧 める場 合 は衝 撃 吸 収 力 ・値 段 ・動 作 への影 響 (52∼68%)の項 目 を重 要 視 する結 果 となった。 考 察 :市 販 製 品 の問 題 点 は硬 さと厚 さという衝 撃 吸 収 パッドの素 材 の性 質 からくるものであったが、「動 きにくそう」「履 かせにくそう」などの印 象 を強 めているのは「下 着 タイプ」であることが最 大 の要 因 と思 わ れる。HP装 着 の対 象 となる転 倒 リスクの高 い人 たちは、リハビリパンツやオムツを使 用 しているケースが ほとんどであることから、排 泄 時 に邪 魔 にならないデザインのものが求 められる。また、衝 撃 吸 収 パッド の素 材 は薄 くても衝 撃 吸 収 力 の高 い軟 性 素 材 が受 け入 れられやすいものと思 われる。 ④ 島 脇 譲 治 , 對 馬 均 :高 齢 者 における課 題 を伴 った歩 行 のパフォーマンスと転 倒 の関 係 第 12 回 秋 田 県 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 3 月 24 日 (於 :秋 田 市 ) 《要 旨 》 本 研 究 では歩 行 中 に注 意 を分 散 させた場 合 の歩 行 パフォーマンスに着 目 し、二 重 課 題 が高 齢 者 の歩 行 パフォーマンスや転 倒 に及 ぼす影 響 について、若 年 者 の場 合 との比 較 から明 らかにすることを 目 的 とした。地 域 在 住 高 齢 者 20 名 (70.2±5.6 歳 )および健 常 若 年 者 20 名 (25.9±7.0 歳 )を対 象 とし、 過 去 1 年 間 の転 倒 歴 、通 常 の 10m 最 大 歩 行 、水 入 りコップ運 搬 歩 行 、歩 行 路 上 にある線 を踏 まない ようにして歩 く課 題 を行 った。所 要 時 間 と歩 数 の測 定 値 から歩 行 速 度 ・歩 幅 ・歩 行 率 を算 出 した。転 倒 群 は非 転 倒 群 と比 較 して有 意 に通 常 歩 行 速 度 の低 下 ・課 題 歩 行 歩 幅 の減 少 がみられた。高 齢 者 で は、通 常 歩 行 と比 較 して課 題 歩 行 では歩 行 速 度 ・歩 幅 ・歩 行 率 が低 下 していた。歩 行 速 度 ・歩 幅 ・歩 行 率 における課 題 歩 行 /通 常 歩 行 の値 は高 齢 者 と若 年 者 での差 は見 られなかった。今 回 の研 究 から、 歩 行 中 に別 の課 題 を行 なった場 合 、高 齢 者 は若 年 者 よりも歩 行 パフォーマンスに大 きな影 響 を受 け、 パフォーマンスの低 下 が著 しい高 齢 者 では転 倒 リスクが高 いことが示 唆 された。これらの知 見 を、転 倒 ハイリスク者 のスクリーリングや、注 意 を分 散 させる課 題 を伴 う形 での歩 行 練 習 などに活 かすことで、より 効 果 的 な転 倒 予 防 を達 成 できるのではないかと思 われる。 ⑤ 宮 川 舞 子 , 對 馬 均 :高 齢 者 の身 体 能 力 (最 大 一 歩 幅 )の自 己 認 識 リハビリテーション・ケア合 同 研 究 大 会 2007Saitama,平 成 19 年 10 月 26 日 (於 :大 宮 市 ) 《要 旨 》 目 的 :転 倒 と関 連 するとされている身 体 能 力 の自 己 認 識 (以 下 、能 力 認 識 )を客 観 的 に評 価 し、能 力 認 識 と身 体 能 力 ・活 動 性 などとの関 連 、能 力 認 識 そのものの傾 向 を明 らかにする。対 象 :通 所 施 設 を 利 用 する地 域 在 住 高 齢 者 13 名 (平 均 年 齢 80.9 歳 )。方 法 :Functional Reach(以 下 FR)、最 大 一 歩 幅 、足 上 げ能 力 について、自 己 予 測 値 ・実 測 値 を測 定 、そこから 能 力 認 識 の誤 差 の方 向 性 、 能 力 認 識 の誤 差 の大 きさを算 出 した。筋 力 ・活 動 性 ・歩 行 能 力 を測 定 し、各 測 定 項 目 間 の相 関 係 数 を検 討 した。結 果 :活 動 性 と最 大 一 歩 幅 の誤 差 の方 向 性 、活 動 性 と FR の誤 差 の大 きさに負 の相 関 が、ま た底 屈 筋 力 と最 大 一 歩 幅 の誤 差 の方 向 性 、底 屈 筋 力 と FR の誤 差 の大 きさに正 の相 関 が認 められ た。考 察 : 能 力 認 識 誤 差 と活 動 性 の関 連 では、活 動 性 が高 いと身 体 を動 かす機 会 が多 く、その都 度 自 己 の身 体 能 力 を自 覚 できるため、過 小 評 価 ・誤 差 は小 さくなると考 える。また 能 力 認 識 誤 差 と 筋 力 の関 連 では、筋 力 が維 持 できている人 ほど身 体 能 力 の老 化 の程 度 が小 さいため、逆 に変 化 を自 覚 し難 く、過 大 評 価 ・誤 差 が大 きくなると思 われた。筋 力 が高 いほど誤 差 が大 きいという結 果 になったこ とから、転 倒 予 防 の観 点 からすると 身 体 能 力 と 能 力 認 識 は別 要 因 として捉 えるべきであると考 えら れた。 ⑥ 對 馬 新 吾 , 對 馬 均 :虚 弱 高 齢 者 のためのヒッププロテクター改 善 に関 する研 究 (第 2 報 )∼ヒップ プロテクター対 象 者 の所 感 調 査 ∼ 第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 11 月 30 日 (於 :郡 山 市 ) 《要 旨 》 目 的 : 高 齢 者 の転 倒 による大 腿 骨 頚 部 骨 折 の予 防 策 として、ヒッププロテクター(以 下 、HP)が奨 励 さ れているが、衝 撃 吸 収 パッド付 の下 着 タイプであることから、受 け入 れや継 続 使 用 という点 では問 題 が 多 い。筆 者 らが施 設 に勤 務 する介 護 職 員 を対 象 として行 った調 査 では、衝 撃 吸 収 パッドの硬 さや厚 さ が問 題 点 とされていた他 、望 ましい HP の条 件 は、オムツと併 用 でき履 かせやすいこと、動 きやすく低 価 格 であることなどが明 らかとなった。そこで今 回 の研 究 では、HP 装 着 が勧 められる高 齢 者 を対 象 とした モニター調 査 を行 い、市 販 品 HP の問 題 点 と受 け入 れ阻 害 要 因 を明 らかにすることを目 的 とした。 方 法 :在 宅 高 齢 者 のうち転 倒 リスクが高 く、面 接 調 査 に協 力 できる 26 名 (平 均 73 歳)を対 象 とした。重 度 の失 語 症 ・認 知 症 、寝 たきりの者 は除 外 した。調 査 には、で、硬 性 素 材 の衝 撃 吸 収 パッドを使 用 し た市 販 HP2種 類 (以 下 、硬 性 HP,A・B)と軟 性 素 材 を使 用 した2種 類 (以 下 、軟 性 HP,C・D)の4種 類 を用 いた。対 象 者 に実 際 に装 着 してもらい、各 HP の装 着 感 ・厚 さ・価 格 などに関 する所 感 と、もし HP 使 用 することになった場 合 に感 ずる抵 抗 感 、さらに4つの中 で使 用 したい HP と使 用 したくない HP はど れか、またその選 択 理 由 について聞 き取 り調 査 を行 った。併 せて、6ヶ月 以 内 の転 倒 の有 無 、及 び転 倒 頻 度 、転 倒 恐 怖 感 についても調 査 した。データ解 析 にはχ2適 合 度 検 定 、Mann−Whitney 検 定 、 およびスペアマンの順 位 相 関 係 数 を適 用 した。 結 果 :HP に対 する所 感 のうち「価 格 」に対 する悪 印 象 は4種 類 に共 通 していた。衝 撃 吸 収 パッドが最 も 硬 い A に対 する「履 きやすさ」「装 着 感 」の評 価 は別 れた。パッドが最 も軟 らかく厚 い D では「厚 さ」以 外 の項 目 の所 感 は概 ね良 好 であった。HP の使 用 には対 象 者 の 83%が抵 抗 を感 じていたが、使 用 したい と思 うのは軟 性 HP2 種 、使 用 したくないのは硬 性 HP2 種 に偏 る傾 向 にあった。使 用 したくない理 由 は 「履 きにくい」「装 着 感 が悪 い」、「デザインが悪 い」などであった。抵 抗 感 と転 倒 に関 わる項 目 間 に統 計 的 有 意 差 はなかった。 考 察 :今 回 の所 感 調 査 から、ユーザーとしての見 解 では市 販 HP の最 大 の問 題 点 は価 格 であることが 明 らかとなった。ほとんどの人 が HP を装 着 することに抵 抗 を感 じているが、どちらかというと硬 性 HP より も軟 性 HP の方 を使 用 したいと選 択 する傾 向 があり、それは転 倒 回 数 の多 い人 や強 い転 倒 恐 怖 感 とは 無 関 係 であることも明 らかとなった。衝 撃 吸 収 パッドは軟 性 素 材 とし、固 定 帯 を従 来 の下 着 タイプよりも 履 きやすく装 着 感 の良 い物 に改 良 を加 え、価 格 も低 く抑 えることで、受 け入 れやすい HP が実 現 する可 能 性 がある。 ⑦ 中 江 秀 幸 , 對 馬 均 :加 速 度 計 を用 いた 24 時 間 身 体 活 動 量 の計 測 ―三 軸 加 速 度 計 を用 いた総 力 積 による検 討 ― 第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 ,平 成 19 年 11 月 30 日 (於 :郡 山 市 ) 《要 旨 》 《要 旨 》 目 的 :本 研 究 の目 的 は、人 間 の 1 日 の活 動 量 を数 量 化 する試 みとして、三 軸 加 速 度 計 を用 いて 24 時 間 の 総 力 積 値 を算 出 し、腕 時 計 型 行 動 記 録 計 と質 問 紙 法 による 身 体 活 動 量 変 数 との整 合 性 を 明 らかにすることである。また、この 総 力 積 値 が加 齢 による影 響 を受 けるのかという点 についても合 わ せて検 討 を行 った。方 法 :若 年 成 人 群 5 名 (平 均 年 齢 21.0±0.4 歳 )と高 齢 者 群 5 名 (平 均 年 齢 79.2 ±10 歳 )を対 象 として、加 速 度 計 (MicroStone 社 製 MVP-A3-05A-SD)を腹 部 中 央 に固 定 し、x・y・z の 三 成 分 加 速 度 からを測 定 した。同 時 に、非 利 き手 に装 着 した腕 時 計 型 行 動 記 録 計 (MicroStone 社 製 ViM Sports Memory)により、歩 数 と消 費 カロリーの測 定 を行 った。測 定 時 間 は、平 日 の連 続 した 2 日 間 の内 の 24 時 間 とし、上 記 の機 器 を更 衣 ・入 浴 ・就 寝 時 を除 いて装 着 させた。また、国 際 標 準 化 身体 活 動 質 問 表 (IPAQ)を用 いて、平 均 的 な一 日 あたりの消 費 カロリーの推 定 を行 った。岩 下 の行 った方 法 に準 じて、三 成 分 加 速 度 から合 成 加 速 度 を算 出 し、これを測 定 時 間 で積 分 して総 力 積 を求 め身 体 活 動 量 の指 標 とした。この総 力 積 の値 と腕 時 計 型 行 動 記 録 計 から求 められる 24 時 間 分 の総 歩 数 並 び に総 消 費 カロリーとの関 連 性 を pearson の積 率 相 関 係 数 を用 いて検 討 した。また、若 年 成 人 群 と高 齢 者 群 との比 較 検 討 については、対 応 のない 2 標 本 t 検 定 を用 いた。 結 果 :全 対 象 者 10 名 の平 均 総 力 積 値 は 160,660±34,866kgm/sec、平 均 総 歩 数 は 900.8±689.3 歩 、平 均 総 消 費 カロリーは 47333.7±15634.1kcal であった。総 力 積 値 を従 属 変 数 とした相 関 は、総 歩 数 との間 では r=0.850(P<0.01)、総 消 費 カロリーとの間 では r=0.716(P<0.05)と、いずれも有 意 な正 の相 関 関 係 が認 められた。群 別 の平 均 値 は、総 力 積 値 、総 歩 数 、総 消 費 カロリー、IPAQ 消 費 カロリーとも に若 年 成 人 群 が高 値 を示 した。このうち総 消 費 カロリーと IPAQ 消 費 カロリーについては統 計 学 的 有 意 差 が認 められた。考 察 とまとめ:24 時 間 測 定 した総 力 積 の値 は、総 歩 数 ・総 消 費 カロリーとの間 で相 関 関 係 が認 められ、身 体 活 動 量 の指 標 として用 いることの妥 当 性 が示 唆 された。高 齢 者 群 のうち 2 名 は、総 歩 数 で若 年 者 も含 めた 10 人 中 の 5 位 以 内 、総 力 積 で 6 位 以 内 に入 っていた。この2名 は家 庭 菜 園 や草 取 りなどの作 業 を行 うなど、活 動 性 の高 い人 たちであったことから、今 回 測 定 した 24 時 間 の 総 力 積 値 が、単 純 に加 齢 によって低 下 するのではなく、被 験 者 のライフスタイルを如 実 に反 映 する指 標 であることが示 唆 された。 3.論 文 ① Hitoshi Tsushima ,Masaaki Takahashi: Entry-Level Educational Systems for Physical Therapy in Japan. Physical Therapy Reviews, 12: 117-121, 2007. 《要 旨 》 この論 文 では、日 本 における理 学 療 法 教 育 の現 状 と課 題 が、歴 史 的 な背 景 も含 め、概 説 された。日 本 の理 学 療 法 教 育 の大 きな特 徴 は、1963 年 に開 始 されて以 来 、質 と量 の両 面 において急 速 に発 展 してきた点 にある。現 在 の理 学 療 法 教 育 機 関 数 は 186 校 、全 新 入 生 数 は 1 万 人 、全 有 資 格 理 学 療法 士 数 は 5 万 人 である。こうした急 速 な理 学 療 法 の発 展 の背 景 には少 子 高 齢 化 という社 会 的 問 題 があ る。今 後 の最 大 の課 題 は、社 会 からの要 請 に応 えるために教 育 の質 を維 持 ・向 上 に努 めることである。 ② 對 馬 均 ,松 嶋 美 正 :Timed Up and Go Test, Berg Balance Scale.Clinical Rehabilitation 16 巻 6 号 566-571,2007. 《要 旨 》立 位 バランス能 力 は移 動 や移 乗 動 作 の能 力 を映 し出 す指 標 として重 要 視 され,各 種 の立 位 バ ランステストが開 発 されてきている。本 稿 では,動 的 バランステストの中 でも複 合 的 な動 作 課 題 のパフォ ーマンスを測 定 するテストとして代 表 的 な TUG と BBS について取 り上 げ、それらの開 発 者 と背 景 、特 徴 、 信 頼 性 ・妥 当 性 、普 及 度 、判 断 の目 安 としての値 などについて詳 述 した。 ③ 對 馬 均 :【 BOOK REVIEW 】渡 曾 公 治 著 「美 しく立 つ スポーツ医 学 が教 える 3 つのA」日 本 医 事 新 報 No. 4354(2007 年 10 月 6 日 号 ), 34, 2007. 《要 旨 》 「美 しく立 つ」ということは「良 いアライメントで立 つ」ことであると著 者 は述 べている。そして「美 しく立 つ」 た め の 理 論 と し て の 3 A ( Anatomy , Alignment , Awareness ) と 実 技 と し て の 3 S ( squatting , spinal exercise,stretching) を提 唱 している。著 者 のバックグラウントはスポーツ整 形 外 科 である が、本 書 に紹 介 されている内 容 は、解 剖 学 や運 動 学 のみならず、真 向 法 、ヨガ、中 心 探 し揺 身 探 芯 法 (座 禅 )、ナンバ(古 武 術 )、スワイショ(太 極 拳 )、八 段 錦 (気 功 )というように、多 岐 にわたっている。本 書 の魅 力 は、このように身 体 の動 きや運 動 練 習 に対 する新 しい視 点 が提 示 されていることの他 、解 説 コラムが効 果 的 に配 置 されるなど、読 者 の興 味 をひく構 成 となっていること、そして非 常 に分 かりやすい 文 体 でまとめられていることなどである。 ④ 對 馬 均 ,成 田 大 一 :Functional Reach Test.Clinical Rehabilitation 17 巻 1 号 78-80, 2008. 《要 旨 》1990 年 に Duncan らによって報 告 された Functional Reach Test は、特 別 な装 置 を用 いること なく簡 便 に実 施 できることが最 大 の特 徴 である。また,信 頼 性 や妥 当 性 についても検 討 されており,高 齢 者 での転 倒 リスクを予 測 するカットオフ値 が提 示 されており、各 種 運 動 障 害 の機 能 評 価 ツールとして のみならず,高 齢 者 の転 倒 リスクの把 握 など,様 々な場 面 で活 用 されている。本 稿 では,FRT の原 法 に 則 してその測 定 方 法 を再 確 認 すると共 に,FRT の適 応 疾 患 ,特 徴 と臨 床 的 意 義 について提 示 し,今 後 の活 用 に向 けた課 題 について詳 述 した。 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②日 本 体 力 医 学 会 ③東 北 理 学 療 法 教 育 研 究 会 ④青 森 県 理 学 療 法 士 会 2)講 演 等 ① 教 育 講 演 :難 病 療 養 者 の在 宅 リハビリテーション−パーキンソン病 に対 する理 学 療 法 士 の視 点 から−.第 12 回 日 本 難 病 看 護 学 会 ,於 :青 森 市 (2007 年 8 月 25 日 ) 《要 旨 》 パーキンソン病 の方 々に対 する在 宅 リハビリテーションを進 めていく上 での留 意 点 について、 筆 者 の経 験 と最 新 の研 究 状 況 に基 づいて、理 学 療 法 士 の立 場 から次 のような内 容 で解 説 し た。 ・パーキンソン病 の人 の動 作 障 害 の特 徴 について ・パーキンソン病 の人 がうまく動 けるための5つの戦 略 ・家 庭 で行 う運 動 練 習 の原 則 について ・パーキンソン病 の家 庭 訓 練 4つのポイント ・パーキンソン病 の人 をうまく介 助 するには ・介 助 にあたっての「目 のつけ所 」と「指 示 の出 し方 」 ② 温 泉 で元 気 はつらつ∼温 泉 効 果 を健 康 づくりに生 かすために∼.平 成 19 年 度 鶴 田 町 健 康 学 習 会 ,於 :鶴 田 町 (2007 年 12 月 12 日 ) 《講 演 要 旨 》 一 般 的 な入 浴 の効 用 /温 泉 の大 きな特 徴 /温 泉 の効 能 /温 泉 に入 るときの注 意 /健 康 を 保 つには/からだの動 きや体 力 は年 齢 と共 に確 実 に低 下 する/寝 てばかりいることの弊 害 / 骨 粗 しょう症 /転 倒 −骨 折 −寝 たきり/地 域 における高 齢 者 の転 倒 発 生 率 /いつどこでどの ように転 倒 するのか?/転 倒 発 生 の悪 循 環 /転 倒 しないように予 防 する/転 倒 予 防 に効 果 的 な運 動 のポイントは?/筋 力 トレーニングの原 則 /転 倒 予 防 のための筋 力 トレーニングの 実 際 /背 筋 を強 くするには/大 殿 筋 を強 くするには/大 腿 四 頭 筋 を強 くするには/下 腿 三 頭 筋 を強 くするには/転 倒 予 防 とストレッチング/おすすめバランス訓 練 メニュー/油 断 は禁 物! 運 動 するときの注 意 事 項 3 . その他 1 ) 共 同 研 究 活 動 ・外 部 資 金 獲 得 状 況 ①平 川 市 からの受 託 研 究 「高 齢 化 進 展 の著 しい農 村 地 区 における地 域 保 健 活 動 ネットワークシ ステ ムの構 築 に関 する研 究 」300,000円 <研 究 目 的 及 び内 容 > 弘 前 大 学 の蓄 積 された地 域 保 健 活 動 の有 効 性 に関 する研 究 と青 森 県 平 川 市 における地 域 保 健 事 業 の実 践 を融 合 させることで,「高 齢 者 の介 護 予 防 」に焦 点 を当 てた地 域 保 健 活 動 の効 果 を検 証 するとともに,高 齢 化 進 展 の著 しい農 村 地 区 における地 域 保 健 活 動 ネットワー クシステムモデルを構 築 する。 ②学 術 国 際 振 興 基 金 B−2(外 国 人 研 究 者 との共 同 研 究 の助 成 ) 1000,000 円 研 究 題 目 「在 宅 パーキンソン病 患 者 の生 活 環 境 下 での姿 勢 調 整 能 力 低 下 と転 倒 の関 係 」 <研 究 目 的 及 び内 容 > 本 研 究 の目 的 は, 実 験 室 ではない実 際 の生 活 環 境 ・場 面 における姿 勢 調 整 能 力 と転 倒 要 因 を解 明 することにある。昨 年 度 は初 年 度 として、研 究 の基 礎 となる 生 活 環 境 下 での姿 勢 調 整 能 力 評 価 方 法 の確 立 に焦 点 を当 て、在 宅 パーキンソン病 患 者 の 1 日 の運 動 ・動 作 を生 活 場 面 でモニター・解 析 するための客 観 的 評 価 方 法 の開 発 とその可 能 性 について検 討 を行 い、身 体 活 動 量 を体 幹 部 の動 き の加 速 度 総 力 積 から把 握 できることを明 らかにした。 本 年 度 は、昨 年 度 に開 発 した方 法 により、実 際 にパーキンソン病 患 者 と同 年 代 の健 常 高 齢 者 を対 象 として、24 時 間 の身 体 活 動 量 を実 測 し、メルボルン大 学 Dr. Morris との共 同 研 究 により,パーキン ソン病 患 者 に特 徴 的 な生 活 環 境 下 での転 倒 要 因 を類 型 化 し、生 活 様 式 の異 なるオーストラリアと日 本 の実 態 の比 較 検 討 を行 う。 ③学 術 国 際 振 興 基 金 B−3(外 国 人 研 究 者 の招 へいの助 成 ) 500,000 円 招 へい研 究 者 :Dr. Helen McBurney (理 学 療 法 士 ) オーストラリア ラトロープ大 学 健 康 科 学 部 理 学 療 法 学 科 准 教 授 講 演 テーマ「オーストラリアにおける心 臓 ・呼 吸 系 の理 学 療 法 の実 際 −研 究 と臨 床 −」 ④塩 井 障 害 者 自 立 支 援 基 金 500,000円 「高 齢 者 に受 け入 れやすい新 しいデザインのヒッププロテクターの開 発 に関 する実 験 調 査 研 究 」 1) プロテクターの材 質 による衝 撃 吸 収 力 の分 析 健 常 者 を被 検 者 として転 倒 シミュレーションを行 い、高 齢 者 が転 倒 した際 の打 撃 パターンを分 析 す ると共 に、その際 の衝 撃 力 をプレスケールシステムにより実 測 する。同 時 に、低 反 発 ポリウレタン製 の緩 衝 材 を用 いたときの転 倒 衝 撃 力 を同 様 に計 測 して比 較 検 討 を行 い、最 適 な緩 衝 材 と装 着 部 位 につい て検 証 する。 2) 新 型 ヒッププロテクターの試 作 と受 け入 れモニター調 査 : 作 年 度 に行 った既 存 タイプのヒッププロテクターのモニター調 査 の分 析 結 果 と今 年 度 に行 った打 撃 パターン分 析 結 果 に基 づき、従 来 とは発 想 の異 なる新 しいデザインのヒッププロテクターの試 作 を行 う とともに、モニターテストを通 して総 合 的 な評 価 を行 う。 氏 名 専 門 若 山 佐 一 (わかやま さいち) ①理 学 療 法 評 価 学 ・理 学 療 法 学 臨 床 的 推 論 ②理 学 療 法 教 育 ( 教 育 方 法 ・カリキュラム・臨 床 実 習 システム) ・ 生 涯 学 習 担当科目 1 年 :理 学 療 法 評 価 学 Ⅰ(前 期 )・理 学 療 法 評 価 学 Ⅱ(後 期 )・理 学 療 法 学 総 論 演 習 ( 後 期 ),基 礎 ゼミナール(21世 紀 教 育 、前 期 )・運 動 とリハビリテーション(B)(21世 紀 教 育 、後 期 ) 2 年 :理 学 療 法 評 価 学 実 習 (前 期 )・臨 床 実 習 Ⅰ(後 期 ) 3 年 :神 経 筋 障 害 理 学 療 法 学 演 習 (前 期 )・神 経 系 障 害 理 学 療 法 学 実 習 (前 期 )・脳 障 害 理 学 療 法 学 演 習 (前 期 )・理 学 療 法 管 理 運 営 論 (前 期 )・臨 床 実 習 Ⅱ(前 期 )・ 臨 床 実 習 Ⅲ(後 期 )・理 学 療 法 研 究 演 習 (後 期 )・理 学 療 法 評 価 学 演 習 (後 期 ) 4 年 :臨 床 実 習 Ⅲ(前 期 )・卒 業 研 究 (後 期 ) 大学院保健学研究科保健学専攻博士前期課程 1年 :国 際 保 健 学 (前 期 )・理 学 療 法 臨 床 推 論 特 論 (前 期 )・理 学 療 法 学 演 習 (後 期 ) 大学院医学系研究科保健学専攻修士課程 2年 :学 際 連 携 セミナー(前 期 )・理 学 療 法 学 特 別 研 究 (通 年 ) 大学院保健学研究科保健学専攻博士後期課程 1年 :老 年 保 健 学 特 講 (後 期 ) 非常勤 講師等 ①山 形 県 立 保 健 医 療 大 学 大 学 院 保 健 医 療 学 研 究 科 (担 当 科 目 :理 学 療 法 臨 床 推 論 特 論 ) ②秋 田 大 学 医 学 部 保 健 学 科 (担 当 科 目 :神 経 系 障 害 理 学 療 法 学 Ⅱ) e-mail [email protected] 1.著 書 なし 2.学 会 等 発 表 ① 若 山 佐 一 ,湯 瑛 ,八 板 麻 衣 子 :中 国 (中 華 人 民 共 和 国 )における脳 卒 中 リハビリテ−ションの現 状 -理 学 療 法 の実 際 について-,理 学 療 法 学 ,第 34 巻 大 会 特 別 号 No2, p. 643,2007(発 表 学 会 :第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 (開 催 地 新 潟 ,5 月 24-26 日 ) 《要 旨 》 中 国 北 部 の 都 市 、北 京( 1)と 大 連( 3)、中 央 部 の 都 市 、西 安( 1)の 計 5 つ の 大 規 模 病 院 ( 400 床 以 上 ) に お け る 脳 卒 中 の 理 学 療 法 に つ い て 、 電 子 メ ー ル 等 に よ る 理 学 療 法 責 任 者 へのアンケートおよび訪問、面接、6 症例の理学療法見学(北京 2 症例、大連 3 症例)に より現状を調査した。中国では、リハ専門職の資格制度はなく、大連の 3 施設では出身が 看 護 師 で あ っ た り 西 洋 医 で あ っ た り す る 人 が 理 学 療 法 や 作 業 療 法 、 言 語 治 療 な ど の 3-6 ヶ 月程度の集中研修によるリハビリ治療師として働いていた。北京、西安の施設では専門職 種 別 に 業 務 を 行 っ て い た 。 共 通 点 と し て は 鍼 や 灸 等 の 中 国 伝 統 リ ハ 治 療 を 併 用 し 、 ADL 自 立より機能回復を重視し、杖や装具を使いたがらない、医療制度から外来治療は少ない等 の特徴が認められた。背景にはリハビリテーションや理学療法への理解不足、家族がケア する儒教思想、治療費の高さなどの要因が考えられた。 3.論 文 等 なし 4.社 会 活 動 1)所 属 学 会 および職 能 団 体 など ①(社 )日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②日 本 医 学 教 育 学 会 ③日 本 義 肢 装 具 学 会 ④日 本 リハビリテーション工 学 協 会 ⑤東 北 理 学 療 法 教 育 研 究 会 ⑥青 森 県 理 学 療 法 士 会 2)学 外 委 員 会 ・協 議 会 ①(社 )日 本 理 学 療 法 士 協 会 教 育 ・管 理 系 理 学 療 法 研 究 部 会 運 営 委 員 (∼6 月 ) ②文 部 科 学 省 科 学 技 術 政 策 研 究 所 科 学 技 術 動 向 研 究 センター専 門 調 査 員 ③青 森 県 理 学 療 法 士 会 機 関 誌 「理 学 療 法 学 研 究 」査 読 委 員 3)学 外 依 頼 講 演 等 ①森 岳 温 泉 病 院 リハ ビリテー ショ ン科 学 習 会 ; ICF につ いて(森 岳 温 泉 病 院 ,2007 年 12 月 27 日 ) 5.その他 ①弘 前 大 学 教 育 ・学 生 委 員 会 編 集 (須 藤 新 一 ,佐 藤 和 之 ,大 高 明 史 ,鬼 島 宏 , 若 山 佐 一 ,氏 家 良 博 ,佐 々木 長 市 ,木 村 宣 美 ,和 田 公 利 ,下 川 洋 司 ,奈 良 岡 康 則 ,藤 原 昇 ,坪 憲 二 ,石 崎 孝 志 ):平 成 18 年 度 (前 ・後 期 )授 業 方 法 改 善 のための「学 生 による授 業 評 価 に関 するアンケート調 査 」報 告 書 , 127 頁 ,平 成 19 年 7 月 ,弘 前 大 学 ②平 成 19 年 度 弘 前 大 学 大 学 院 保 健 学 研 究 科 公 開 講 座 「施 設 における寝 たきりをなくす―廃 用 症 候 群 予 防 の理 論 と実 践 ―」,廃 用 症 候 群 予 防 の実 際 (講 義 )(2007 年 9 月 14 日 ,弘 前 大 学 大 学 院 保健 学研究科) 氏 専 名 門 秋 元 博 之 (あきもとひろゆき) ①整 形 外 科 学 ②股 関 節 外 科 ③スポーツ医 学 1 年 :運 動 学 2 年 :整 形 外 科 学 ・整 形 外 科 学 演 習 ・外 科 学 ・臨 床 実 習 Ⅰ 3 年 :理 学 療 法 学 英 語 ・スポーツ障 害 理 学 療 法 学 ・リスクマネージメント 理学療法管理運営論 担当科目 4 年 :卒 業 研 究 非常 勤 講師 等 ① 弘前学院大学 ② 青森県立保健大学 ③ 北東北東洋医療専門学校 1.著 書 なし 2 . 学会発表 ① 秋 元 博 之 :女 性 の 100 キロマラソンランナーの骨 密 度 についての検 討 .日 本 運 動 生 理 学 会 プログラ ム・抄 録 集 p57,2007.(発 表 学 会 :第 15 回 日 本 運 動 生 理 学 会 大 会 ) 《要 旨 》 女 性 100 キロマラソンランナーにおいて、ランニングが骨 代 謝 に与 える影 響 を調 査 したところ、踵 骨 と 腰 椎 の骨 密 度 は一 般 成 人 と比 較 して高 値 であった。さらに両 者 には有 意 の相 関 関 係 が認 められた。 しかし腰 椎 の骨 密 度 の年 間 変 化 率 と年 間 走 行 距 離 の間 には、閉 経 群 のみで負 の相 関 関 係 が認 めら れた。ゆっくりペースのランニングは骨 密 度 の維 持 に有 効 であると思 われたが、閉 経 女 性 では走 行 距 離 が増 加 すると骨 量 減 少 傾 向 があることが示 唆 された。 ② 秋 元 博 之 :陸 上 競 技 のスポーツ障 害 . 2007.(発 表 学 会 :第 8 回 ビクトリーサミット) 《要 旨 》 スポーツ障 害 の原 因 としては、個 体 要 因 ・環 境 要 因 ・トレーニング要 因 が挙 げられる。ウルト ラマラソンランナーのランニング障 害 と、中 学 校 陸 上 部 員 の下 肢 痛 について以 上 の観 点 から 報 告 した。マラソンランナーでは、ゆっくりペースでは障 害 が少 ないが、ペースが速 くなったり走 行 距 離 が増 加 すると障 害 が増 加 する傾 向 があった。中 学 校 の生 徒 では、クーリングダウンの 方 法 に問 題 があった。 ③ 上 村 豊 , 柴 田 信 行 , 高 橋 千 津 子 , 藤 島 香 菜 子 , 秋 元 博 之 :大 腿 骨 頸 部 骨 折 術 後 の歩 行 能 力 に影 響 する因 子 の検 討 .東 北 理 学 療 法 士 学 会 プログラム・抄 録 集 p66,2007.(発 表 学 会 :第 25 回 東北理学療法士学会) 《要 旨 》 本 研 究 は、大 腿 骨 転 子 部 骨 折 患 者 の受 傷 前 の活 動 状 況 および、本 人 や家 族 から得 られ た情 報 から術 後 の歩 行 能 力 に影 響 する因 子 を検 討 することを目 的 とした。年 齢 、合 併 症 の 保 有 数 、糖 尿 病 の合 併 、リハビリへの意 欲 があげられたが、受 傷 前 の活 動 性 や認 知 症 の有 無 では差 を認 めなかった。しかし、自 立 歩 行 が不 能 となり、行 動 範 囲 が急 激 に低 下 していた 例 の分 析 からは、認 知 症 による影 響 が示 唆 された。 3.論 文 ① 秋 元 博 之 : ウルトラマラソンランナーのランニング障 害 .日 本 臨 床 スポーツ医 学 会 誌 ,15(1):26− 32,2007.(別 刷 添 付 ) ② 秋 元 博 之 ,工 藤 実 智 代 ,今 絵 理 佳 ,三 戸 明 夫 : 女 性 の 100 キロマラソンランナーにおける踵 骨 と腰 椎 の骨 密 度 の検 討 . 臨 床 スポーツ医 学 ,24(8):911−916,2007.(別 刷 添 付 ) 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ① 日本整形外科学会 ② 日 本 臨 床 スポーツ医 学 会 ③ 日本骨粗鬆症学会 ④ 日本股関節学会 ⑤ 日 本 リハビリテーション医 学 会 ⑥ 骨 粗 鬆 症 QOL 研 究 会 ⑦ 東日本整形災害外科学会 ⑧ 東北整形災害外科学会 ⑨ 青 森 県 スポーツ医 学 研 究 会 2 ) 学外委 員 会・協 議会 等 ① 中 南 地 域 仕 事 づくり等 活 性 化 協 議 会 健 康 元 気 ・光 産 業 創 造 部 会 長 ② 弘前柔道協会理事 3 ) 学外依 頼 講演 等 ①成 長 期 のスポーツ外 傷 とスポーツ障 害 平 成 19 年 度 上 北 養 護 教 員 会 秋 季 研 修 会 (平 成 19 年 9 月 27 日 ) ②医 療 コミュニケーション −課 題 と展 望 − (第 7 回 国 際 コミュニケーション科 学 学 会 シンポジウム) 5 . その他 スポーツ大 会 救 護 1)平 成 19 年 度 全 日 本 柔 道 選 手 権 大 会 及 び全 日 本 女 子 柔 道 選 手 権 大 会 青 森 県 予 選 (平 成 19 年 2 月 4 日 ) 2)第 16 回 AOMORI マラソン大 会 (平 成 19 年 7 月 1 日 ) 3)弘 前 市 民 体 育 大 会 柔 道 競 技 (平 成 19 年 7 月 8 日 ) 4)第 40 回 永 沢 杯 柔 道 大 会 (平 成 19 年 11 月 3 日 ) 氏 名 岩 田 学 (い わ た ま な ぶ ) 専 門 ①リハビリテーション医 学 ②運 動 生 理 学 担当科目 非常勤 講師等 学部 1 年 :基 礎 ゼミナール(前 期 )・21 世 紀 教 育 :運 動 とリハビリテーション(前 期 ) 2 年 :リハビリテーション医 学 (前 期 )・神 経 内 科 学 (前 期 )・老 年 医 学 (前 期 )・リハビリテー ション医 学 演 習 (後 期 )・神 経 内 科 学 演 習 (後 期 ) 3 年 :福 祉 機 器 適 合 論 (前 期 )・臨 床 実 習 Ⅱ(前 期 )・理 学 療 法 特 殊 講 義 (後 期 )・理 学 療 法 研 究 演 習 (後 期 ) 4 年 :福 祉 機 器 論 (後 期 )・卒 業 研 究 (後 期 ) 大学院 前期課程 リハビリテーション医 学 特 論 (後 期 )・理 学 療 法 学 演 習 (後 期 )・理 学 療 法 学 特 別 研 究 (通 年 ) 後期課程 教 育 ・研 究 者 育 成 コースワーク(前 期 )・障 害 保 健 学 特 講 (後 期 ) 弘 前 学 院 大 学 (リハビリテーション論 ) 1.著 書 ① 岩 田 学 : 医 学 大 事 典 第 2 版 (伊 藤 正 男 他 総 編 集 )医 学 書 院 、東 京 、印 刷 中 本 著は、解 説 語 約 5 万 語 、検 索 語 約 10 万 語 に及 ぶ項 目 が集 められた辞 典 である。著者 はその中 の 11 項 目 (グループ訓 練 、コース立 体 組 合 せテスト、コミュニケーション障 害 のリハビリテーシ ョン、刺 激 訓 練 法 、手 指 話 、身 体 像 、心 的 飽 和 、親 和 欲 求 、動 機 づけ、発 語 失 行 のリハビリテーショ ン、非 言 語 性 コミュニケーション)の解 説 を担 当 した。 2.学会発表 ① 藤 田 俊 文 、 岩 田 学 、福 田 道 隆 :脳 卒 中 麻 痺 における無 酸 素 性 運 動 能 力 の評 価 法 の開 発 —片 麻 痺 患 者 へのウインゲート無 酸 素 性 テストの応 用 —.第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 プログラム抄 録 集 :24 貢 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 用 9 秒 間 ウィンゲート無 酸 素 性 テスト(WAnT)の実 行 可 能 性 と至 適 負 荷 量 の決 定 基 準 の検 証 を行 った。脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 21 名 (男 性 13 名 、女 性 8 名 )を対 象 に、三 菱 電 気 エンジ ニアリング社 製 のストレングスエルゴ 240 を使 用 し、リスク管 理 のため心 電 図 モニタリングを行 いながら実 施 した。負 荷 量 を非 麻 痺 側 脚 伸 展 筋 力 の 15%に設 定 し、3 分 間 のウォーミングアップ後 、9 秒 間 のWAnT を行 った。テストは日 にちを変 えて 2 回 実 施 し、データは 6 秒 時 ∼9 秒 時 の平 均 パワーを算 出 した。1 回 目 と 2 回 目 のデータの級 内 相 関 係 数 は 0.97 ICC(1,1)となり、高 い再 現 性 を認 めた。至 適 負 荷 量 予 測 値 を目 的 変 数 とした重 回 帰 分 析 では、非 麻 痺 側 脚 伸 展 トルクが有 意 に選 択 され、決 定 係 数 R 2 =0.718 であった。 ② 岩 田 学 、近 藤 和 泉 、今 田 慶 行 、福 田 道 隆 :脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 における無 酸 素 性 パワーの評 価 .第 44 回 日 本 リハビリテーション医 学 会 学 術 集 会 、リハビリテーション医 学 44 巻 抄 録 集 :260 貢 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 を対 象 とした無 酸 素 性 運 動 能 力 を評 価 するための 9 秒 テストの再 現 性 の検 討 お よびテスト結 果 と無 酸 素 的 パフォーマンスとの関 連 性 について検 討 した。対 象 は脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 21 名 (男 性 13 名 、女 性 8 名 )で、ストレングスエルゴ 240 で下 肢 の筋 力 測 定 を実 施 し、非 麻 痺 側 の最 大 筋 力 の 15%に負 荷 量 を設 定 した。テストは 3 分 間 のウォーミングアップの後 、9 秒 間 の最 大 努 力 下 で の下 肢 自 転 車 漕 ぎテスト(アイソトニックモードでの 6 秒 間 のランプ負 荷 と 3 秒 間 の設 定 負 荷 での運 動 ) を施 行 し、その後 クールダウンを 3 分 間 行 った。テストは日 を変 えて 2 回 実 施 し、データとして運 動 開 始 後 6 秒 から 9 秒 までの 3 秒 間 の設 定 負 荷 時 の平 均 パワー(W)を算 出 した。また無 酸 素 的 パフォーマン スとして、最 大 スピードでの 5 回 の座 位 からの立 ち上 がり時 間 を計 測 した。2 回 のテストにおける平 均 パ ワーの再 現 性 を級 内 相 関 係 数 で検 討 した結 果 、ICC(1,1)は 0.97 であった。また立 ち上 がり時 間 は 7.2±1.8 秒 で、平 均 パワーとの相 関 は r=-0.659 p=0.025 で、統 計 学 的 に有 意 であった。 ③ 赤 池 あらた 、岩 田 学 、岩 渕 久 美 子 、三 上 静 恵 、山 田 恵 、高 橋 由 紀 子 、舟 生 富 寿 :透 析 患 者 に対 す る理 学 療 法 (第 11 報 )∼電 気 刺 激 療 法 の有 効 性 ∼.透 析 会 誌 :40(supplement1).549 貢 (第 52 回 日本透析医学会学術集会総会) 《要 旨 》 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の中 から、電 気 刺 激 療 法 についてその効 果 と適 応 を述 べた。透 析 患 者 は、多 種 多 様 な原 因 から、神 経 障 害 を来 す。その原 因 の違 いに対 する TES の内 容 と効 果 をまとめた。 ④ 岩 田 学 :脳 卒 中 後 の肩 手 症 候 群 .第 9 回 弘前 脳 卒 中 治 療 カンファランス 教 育 講 演 平 成 19 年 6 月 22 日 弘 前 市 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 の回 復 期 での合 併 症 である、肩 手 症 候 群 の病 態 や治 療 法 、発 症 予 測 に関 する 研 究 結 果 を講 演 した。 ⑤ 岩 田 学 :「要 介 護 者 の体 力 評 価 」∼片 麻 痺 者 の無 酸 素 性 パワー評 価 の試 み∼ 第 1 回 東 北 パワー リハビリ研 究 大 会 特 別 講 演 抄 録 集 7 貢 《要 旨 》 オリジナルのウインゲートテストを改 変 して、新 しい片 麻 痺 用 ウインゲートテストの開 発 を行 った経 緯 や、そのテストを用 いて、パワーリハビリテーションの効 果 を、無 酸 素 性 パワーの観 点 から評 価 しようとし ている試みについて紹介した。 ⑥ 藤 田 俊 文 、 岩 田 学 、福 田 道 隆 :脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 における無 酸 素 性 運 動 能 力 の評 価 ー無 酸 素 性 パワーと起 立 ・歩 行 能 力 との関 連 性 についてー. 第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 、抄 録 集 :76 貢 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 を対 象 とし、9 秒 テストと起 立 ・歩 行 能 力 との関 連 性 について検 討 した。対 象 は 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 18 名 (男 性 14 名 、女 性 4 名 )で、ストレングスエルゴ 240 で 9 秒 間 の脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 用 ウィンゲート無 酸 素 性 テスト(WAnT)を行い、運 動 開 始 後 6 秒 から 9 秒 までの 3 秒 間 の平 均 パ ワー(W)を算出 した。WAnT のパワーデータと最 大 スピードでの 5 回 連 続 起 立 着 座 動 作 時 間 および 10m 最 大 歩 行 時 間 との相 関 では、それぞれ rs=-.540 と rs=-.490 で、ともに統 計 学 的 に有 意 であった。 3.論 文 ①赤 池 あらた、 岩 田 学 :人 工 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の紹 介 .理 学 療 法 研 究 第 24 号 23-26, 2007 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の歴 史 と実 践 方 法 およびその効 果 、また実 施 上 の注 意 点 に ついて紹 介 した。 ② 岩 田 学 :科 学 研 究 費 基 盤 研 究 (B)研 究 成 果 報 告 書 平 成 15 年 度 ∼平 成 18 年 度 までの文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 基 盤 研 究 (B):脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 における無 酸 素 性 パワーの評 価 に関 する研 究 (15300190)の研 究 成 果 の報 告 である。 4.社会活動 1) 所 属 学 会 および職 能 団 体 など ① 日 本 リハビリテーション医 学 会 ② 日本臨床神経生理学会 ③ 日本義肢装具学会 ④ 日 本 摂 食 ・嚥 下 リハビリテーション学 会 2) 学 外 委 員 会 ・協 議 会 等 日 本 リハビリテーション医 学 会 東 北 地 方 会 幹 事 青森県社会福祉審議会臨時委員 5.そ の 他 1)19 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 交 付 (萌 芽 研 究 ) 研 究 題 目 :要 介 護 高 齢 者 の新 しい体 力 評 価 テストの開 発 研 究 期 間 :平 成 17 年 度 ∼平 成 19 年 度 で継 続 2)第 22 回 日 本 リハビリテーション医 学 会 東 北 地 方 会 主 催 責 任 者 氏 専 名 門 氏 名 石 川 玲 (いしかわ あきら) ①運 動 生 理 学 ②理 学 療 法 評 価 学 ③脳 血 管 病 態 学 担当科目 1 年 :理 学 療 法 学 総 論 演 習 (後 期 ) 2 年 :運 動 療 法 学 (前 期 )・運 動 療 法 学 実 習 (後 期 )・歩 行 解 析 セミナー (後 期 )・ 臨 床 実 習 Ⅰ(後 期 ) 3 年 :内 部 障 害 系 理 学 療 法 学 演 習 (前 期 )・内 部 障 害 系 理 学 療 法 学 実 習 (前 期 )・ 神 経 筋 障 害 理 学 療 法 学 演 習 (前 期 )・福 祉 機 器 適 合 論 (前 期 )・臨 床 実 習 Ⅱ(前 期 )・臨 床 実 習 Ⅲ(後 期 ) 4年 :臨 床 実 習 Ⅲ (前 期 ) ・福 祉 機 器 論 (後 期 )・卒 業 研 究 (後 期 ) 大 学 院 博 士 前 期 課 程 :学 際 連 携 セミナー(前 期 ) リハビリテーション特 論 (後 期 ) 弘 前 学 院 大 学 :リハビリテーション論 非常 勤 講師 等 1.著 書 なし 2 . 学会発表 ① 石 川 玲 :特 別 養 護 老 人 ホーム職 員 の腰 痛 に関 する基 礎 調 査 報 告 . 2007.2 月 (弘 前 大 学 医 学 部 保健学科研究発表会) 《要 旨 》 弘 前 市 内 の一 特 別 養 護 老 人 ホームにおける職 員 の労 働 安 全 衛 生 管 理 の一 貫 として、腰 痛 の発 生 状 況 と身 体 特 性 について調 査 を行 った。対 象 はホームに勤 務 する職 員 40 人 (女 35 人 、男 5 人 、20 歳 代 8 人 、30 歳 代 9 人 、40 歳 代 14 人 、50 歳 代 9 人 ,平 均 年 齢 は女 ;42.8±10.4 歳 、男 ;30.8± 6.1 歳 )。職種 は介 護 員 28 人 (女 26 人 、男 2 人 )、看 護 師 3 人 (女 )、給 食 職 員 8 人 (女 5 人 、男 3 人 )、洗 濯 職 員 1 人 (女 )。経 験 年 数 は 11.9±10.6 年 (女 ;13.0±10.9 年 、男 ;4.7±4.5 年 )。BMI は 22.9±4.1。腰 痛 の発 生 状 況 を把 握 するためにアンケート調 査 を実 施 し,身 体 特 性 を調 べるために 大 阪 市 大 方 式 脊 柱 機 能 テストを改 変 した独 自 の脊 柱 機 能 テストを実 施 した。過 去 1年 間 の腰 痛 経 験 者 は 20 人 (50%)で、職 種 別 では給 食 関 係 5 人 (63%)、介護 員 14 人 (50%)、看 護 師 1 人 (33%)で あった。年 齢 別 では 50 歳代 78%、20 歳 代 50%、40 歳 代 43%、30 歳 代 33%の順 であった。経 験 年 数 別 では 30 年以 上 100%、20∼29 年 63%、10∼19 年 60%、5 年 未 満 38%、5∼9 年 29%の順 であっ た。腰 痛 を経 験 した 20 人 中 16 人 が腰 痛 と仕 事 内 容 に関 係 があると回 答 し、腰 痛 発 生 の引 き金 となる 身 体 の動 きとして「前 かがみ姿 勢 を保 つ」17 人 (85%)、「しゃがみ、立 ち上 がり」9人 (45%)、「前 かが み姿 勢 の反 復 」、「体 幹 のひねり」、「立 ちっぱなし」が5∼6人 ずつみられた。業 務 内 容 との関 連 では、 介 護 員 は起 居 ・移 動 動 作 の介 助 、給 食 関 係 では重 量 物 の運 搬 、看 護 師 はベッドサイドでの医 療 処 置 やバイタルチェックを挙 げ、職 種 による違 いがみられた。また、腰 痛 予 防 のためにコルセットや腰 痛 ベル トを使 用 している者 は 7 人 (35%)だった。脊 柱 機 能 テストでは、腰 痛 経 験 群 (n=20)と未 経 験 群 (n=20) の双 方 で腹 筋 力 低 下 の傾 向 がみられ、かつ経 験 群 の値 が未 経 験 群 よりも有 意 に低 値 (p<0.05)であ った。腹 筋 と背 筋 の持 久 力 では両 群 間 に有 意 差 はみられなかったが、背 筋 の持 久 力 では天 井 効 果 が 認 められた。立 位 体 前 屈 は腰 痛 未 経 験 群 の値 が経 験 群 よりも低 値 (p<0.01)だった。ホーム職 員 の半 数 が過 去 1年 間 に業 務 中 に腰 痛 を経 験 しており,年 齢 が高 い者 ほど腰 痛 を経 験 した者 の割 合 が高 か った。しかし、30 歳 代 の対 象 者 に比 べて 20 歳 代 で腰 痛 を経 験 している割 合 が高 く、経 験 年 数 におい ても同 様 の傾 向 がみられたことから、経 験 の浅 い若 い職 員 の場 合 は介 助 等 の技 術 的 な問 題 が背 景 に あると考 えられた。脊 柱 機 能 テストでは腰 痛 経 験 群 で腹 筋 力 の低 下 がみられた一 方 で、柔 軟 性 は未 経 験 群 の方 が劣 っており、テスト結 果 と腰 痛 との関 係 を明 らかにできなかった。本 調 査 後 にアームレス ト可 動 式 車 いすの導 入 を提 言 した結 果 、移 乗 介 助 がしやすく腰 への負 担 が少 ないと好 評 であったが, 今 後 は各 職 員 の働 態 を実 際 に観 察 ・分 析 し、具 体 的 な動 作 指 導 を行 う必 要 があると考 えられた。 ②高 橋 純 平 , 石 川 玲 :大 腿 四 頭 筋 の等 尺 性 運 動 における血 圧 と脈 拍 の変 動 .2007.3 月 (第 15 回 山形県理学療法学術大会 《要 旨 》 Hettinger の推 奨 する方 法 で大 腿 四 頭 筋 の等 尺 性 収 縮 運 動 を行 った際 の収 縮 期 血 圧 ・拡 張 期 血 圧 ・脈 拍 の変 化 について,健 康 男 子 大 学 生 12 名 を対 象 に検 討 した.運 動 時 の血 圧 および脈 拍 は安 静 時 よりも高 く,運 動 強 度 が強 いほど血 圧 および脈 拍 の値 が高 くなった.また,運 動 開 始 前 から血 圧 の上 昇 がみられ,高 強 度 運 動 終 了 直 後 には、バルサルバ反 応 によると思 われる血 圧 変 動 が確 認 され た。臨 床 では,高 齢 者 や心 血 管 系 の症 状 を有 するリスクの高 い患 者 に対 して運 動 強 度 の強 い等 尺 性 運 動 を処 方 するよりも,血 圧 の上 昇 や変 動 に注 意 しながら低 強 度 での運 動 を行 うほうがリスク軽 減 につ ながる. ③小 倉 隆 輔 , 石 川 玲 :サッカー経 験 者 における蹴 り脚 と支 持 脚 の大 腿 四 頭 筋 の等 速 性 筋 力 ,仕 事 量 ,パワーの比 較 ,2007.5 月 (第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 ) 《要 旨 》 サッカーにおけるボールの蹴 り脚 と支 持 脚 における大 腿 四 頭 筋 (Quad)のピークトルク値 (PT)と仕 事 量 (W)、仕 事 率 (P)の相 違 を求 心 性 収 縮 (CON)と遠 心 性 収 縮 (ECC)の両 面 から明 らかにすることを目 的 とした。対 象 は,中 学 ・高 校 でサッカー選 手 として活 躍 してきた男 子 大 学 生 (サッカー群 )10 名 とサッ カー部 経 験 のない健 常 男 子 大 学 生 (対 照 群 )10 名 の計 20 名 。被 験 者 全 員 の蹴 り脚 が右 のため、右を 蹴 り脚 、左 を支 持 脚 とした。測 定 には KIN/COM を使 用 し角 速 度 を 180°/sec に設 定 した。サッカー群 は、測 定 値 のすべてで左 右 差 がみられず,対 照 群 は CON の W、P に有 意 差 がみられ(p<0.05)、右 の 値 が左 より大 きかった。サッカー群 で左 右 差 がみられなかった理 由 として、サッカーではダッシュやター ンなど多 くの動 作 があり、キックだけでは筋 力 の左 右 差 が生 じなかったこと,今 回 の対 象 は週 1∼2回 程 度 という少 ないサッカー頻 度 であり競 技 レベルの対 象 が少 なかったこと、また、キックには強 弱 がありい つも強 いキックをしているわけではないことが考 えられた。一 方 ,対 照 群 では CON の W、P に関 しては有 意 に右 が高 いという結 果 になり、先 行 研 究 の報 告 と一 致 した。課 題 として,対 象 の年 齢 層 や競 技 レベ ルを吟 味 した上 で実 験 を行 わなければ左 右 差 の検 討 は難 しいと考 えられた。 ④前 田 千 尋 ,松 本 知 也 ,八 木 橋 清 子 ,佐 藤 洋 ,柿 晴 菜 ,横 山 瞳 ,小 島 義 尚 ,加 藤 菜 美 子 ,山 田 誠 治 ,髙 田 博 仁 , 石 川 玲 :筋 強 直 性 ジストロフィー患 者 におけるgrip myotoniaの評 価 法 に関 する 検 討 .2007.12 月 (平 成 19 年 度 筋 ジス研 究 神 野 班 研 究 成 果 報 告 会 ) 《要 旨 》 筋 強 直 性 ジストロフィー(MyD)にみられる grip myotonia を定量 的 かつ簡 便 に評 価 する方 法 につい て検 討 した。対 象 は座 位 保 持 可 能 な MyD 患 者 14 名 (平 均 年 齢 52.1±5.6 歳 、MyD 群 )と健 常 者 10 名 (平 均 年 齢 51.2±7.6 歳 、対 照 群 )とした。被 験 者 に SAKAI 社 製 手 指 筋 力 測 定 器 の円 筒 形 センサ (直 径 45mm)を最 大 努 力 で握 らせ、検 者 の合 図 に合 わせて出 来 るだけ早 く手 指 を伸 展 させた。把 握 時 間 は 1・5・10 秒 の 3 通りとした。合 図 から握 力 が 0 になるまでのリリース時 間 と、リリース時 間 内 の力 の 合 計 (力 積 )を求 めて対 照 群 と比 較 した。なお,力 積 はリリース時 点 の握 力 値 を 1.0 として求 めた。3 通 りの把 握 の全 てで MyD 群 のリリース時 間 ・力 積 が対 照 群 よりも有 意 に高 値 だった。MyD 群 ではリリース時 間 ・力 積 ともに把 握 時 間 の間 で有 意 差 がみられなかった。MyD 群 のリリース時 間 では 5 秒 と 10 秒 の間 に相 関 があり(r:0.590、p<0.05)、力 積 については 1 秒 と 10 秒 (r:0.706、p<0.01)、5 秒 と 10 秒 (r: 0.653、p<0.05)の間 に相 関 が認 められた。MyD 群 と対 照 群 の間 でリリース時 間 ・力 積 に有 意 差 がみら れたことから、これらは grip myotonia を捉 える妥 当 な尺 度 であると考 えられた。MyD 群 とコントロール 群 とでリリース時 間 が同 じであっても力 積 が異 なっている例 があったため、尺 度 としては力 積 を用 いた 方 が grip myotonia をより良 く反 映 できると考 えられた。また、MyD 群 におけるリリース時 間 と力 積 は、 把 握 時 間 が 5 秒 と 10 秒 の場 合 は相 関 が認 められたことから、患 者 の疲 労 を考 慮 すれば評 価 の際 の把 握 時 間 は 5 秒 以 下 が適 当 であると考 えられた。 3.論 文 ① 石川 玲 ,前 田 千 尋 ,横 山 瞳 ,宇 野 光 人 ,山 口 美 穂 子 ,高 田 博 仁 ,三 上 雅 史 :筋 強 直 性 ジストロフィーにおける上 肢 の機 能 障 害 の特 徴 −関 節 可 動 域 異 常 と筋 力 低 下 の面 か ら−. 理 学 療 法 研 究 24 号 ,15-21,2007. 《要 旨 》 筋 強 直 性 ジストロフィー(MyD)における上 肢 の機 能 障 害 の特 徴 を ROM 異 常 と筋 力 低 下 の 面 から明 らかにするために、成 人 発 症 型 MyD 患 者 21 名 (51.0±9.3 歳 )を対 象 に,左 右 上 肢 の他 動 的 ROM 検 査 ,MMT,握 力 とピンチ力 の測 定 を行 った。ROM の異 常 は「正 常 ,減 少 ,過 剰 」に分 類 した。MMT の grage は Strenrth Grading Scale で数 量 化 した。1)ROM 異 常 と 筋 力 低 下 は,個 人 差 がみられたものの全 例 に認 められた。2)左 右 差 :ROM と筋 力 のすべての 検 査 項 目 で統 計 学 的 に有 意 な左 右 差 はみられなかった。3)ROM の異 常 :肩 関 節 ,手 関 節 , 手 指 が高 頻 度 に障 害 されていた。肩 ∼手 関 節 では異 常 の殆 どが「減 少 」であったのに対 し, 手 指 では「減 少 」と「過 剰 」がすべての検 査 項 目 でみられた。母 指 の IP 関 節 ,Ⅱ∼Ⅴ指 の PIP ・DIP 関 節 では屈 曲 で「減 少 」の比 率 が高 く,伸 展 で「過 剰 」の比 率 が高 かった。また,Ⅱ∼Ⅴ 指 の MP 関 節 では伸 展 で「減 少 」の比 率 が高 かった。MyD 患 者 は手 内 筋 優 位 の手 の形 状 (MP 関 節 屈 曲 位 ,指 節 関 節 伸 展 位 )を呈 している場 合 が多 く,手 指 の ROM 異 常 と手 の形 状 が深 く関 わっていると考 えられた。4)筋 力 低 下 :肩 甲 骨 挙 上 筋 群 の筋 力 値 が 7.0 で最 も高 く,他 の筋 群 の筋 力 値 は一 様 に 5.0 程 度 であった。MyD は四 肢 遠 位 から筋 力 低 下 が進 行 するとい われているが,対 象 者 の筋 力 低 下 の分 布 はびまん性 であった。左 右 の握 力 の平 均 値 は 3.8kg,ピンチ力 は 0.8∼1.2kg であり,手 の筋 力 は著 しく低 下 していた。肩 関 節 の屈 曲 と外 転 では ROM と筋 力 の間 に有 意 な相 関 がみられた。今 回 の対 象 者 は全 員 が成 人 発 症 型 のた め,肩 の屈 曲 と外 転 可 動 域 の減 少 には三 角 筋 の筋 力 低 下 が深 く関 与 していると考 えられ た。これらの特 徴 は疾 患 の重 症 度 によって変 わるため,今 後 は症 例 の蓄 積 と縦 断 的 検 討 によ り,病 期 ごとの特 徴 を明 らかにする必 要 がある。 ① Ishikawa A, Yoshida H, Metoki N, Toki T, Imaizumi T, Matsumiya T, Yamashita K, Taima K, Satoh K.:Edaravone inhibits the expression of vascular endothelial growth factor in human astrocytes exposed to hypoxia.Neurosci Res 59(4):406-12,2007. 《abstract》 Edaravone (3-methyl-1-phenyl-2-pyrazolin-5-one), a free radical scavenger, reduces brain edema in patients with acute ischemic stroke. We have addressed the effect of edaravone on the expression of vascular endothelial growth factor (VEGF), a potential mediator of brain edema, in astrocytes exposed to hypoxia. Normal human astrocytes in culture were treated with edaravone, and the levels of VEGF mRNA and protein were analyzed by reverse transcription-polymerase chain reaction (RT-PCR), real-time quantitative PCR and enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA). The expression of hypoxia-inducible factor-1alpha (HIF-1alpha), a transcriptional activator of VEGF, was examined by RT-PCR, real-time PCR and western blotting; and the binding of HIF-1alpha to the promoter region of VEGF gene by chromatin immunoprecipitation (ChIP) assay. Edaravone moderately suppressed the expression of VEGF mRNA and protein in astrocytes under hypoxia in time- and concentration-dependent manners. It also suppressed the accumulation of HIF-1alpha in the nuclei under hypoxia. ChIP assay confirmed that edaravone reduced HIF-1alpha binding to VEGF promoter. We conclude that edaravone inhibits VEGF expression in astrocytes exposed to hypoxia, at least partly, through the down-regulation of HIF-1alpha. These findings offer a partial explanation for the protective effect of edaravone on the development of brain edema in patients with acute ischemic stroke. 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①日 本 理 学 療 法 士 学 会 ,青 森 県 理 学 療 法 士 会 ②日 本 体 力 医 学 会 ③理 学 療 法 科 学 学 会 ④日 本 呼 吸 ケア・リハビリテーション学 会 2 ) 学外委 員 会・協 議会 等 ①青 森 県 理 学 療 法 士 会 表 彰 委 員 会 委 員 長 ②日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 査 読 委 員 3 ) 学外依 頼 講演 等 ①ホームヘルパー2級 養 成 課 程 講 師 (2007 年 6 月 ) ②介 護 老 人 福 祉 施 設 弘 前 大 清 水 ホーム リハビリ園 内 講 師 (2007 年 8 月 ) ③ 平 成 1 9 年 度 第 1 回 青 森 市 高 齢 者 介 護 相 談 協 力 員 研 修 会 講 師 (2007 年 7 月 ) ④ 青 森 県 理 学 療 法 士 会 第 2 回 地 域 リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン 研 修 会 講 師 (2007 年 11 月 ) ⑤ 芙 蓉 会 村 上 病 院 院 内 研 修 講 師 (2007 年 12 月 ) 5 . その他 1)共同研究活動 ①国 立 病 院 機 構 青 森 病 院 PT・OT との共 同 で,筋 強 直 性 ジストロフィー患 者 の ADL 能 力 および手 指 機 能 に関 する研 究 を進 めている. 2 ) その他 の活 動 ①博 士 (医 学 )(弘 前 大 学 )取 得 (2007 年 3 月 ) ②「在 宅 ・施 設 で行 えるリハビリマニュアル∼脳 卒 中 編 ∼寝 たきりから座 れるようになるまで」(青 森 県 高 齢 者 等 地 域 リハビリテーション支 援 体 制 整 備 事 業 津 軽 圏 域 地 域 リハビリテーション広 域 支 援 センタ ー)の監 修 (2007 年 3 月 ) ③大 鰐 町 町 民 健 康 まつり(2007 年 7 月 ,弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 理 学 療 法 学 専 攻 ) ④介 護 予 防 認 定 理 学 療 法 士 資 格 取 得 (2007 年 8 月 ,日 本 理 学 療 法 士 協 会 ) ⑤平 成 19 年 度 弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 公 開 講 座 「施 設 における寝 たきりをなくす―廃 用 症 候 群予 防 の理 論 と実 践 ―」,廃 用 症 候 群 予 防 の実 践 対 策 (実 習 )(2007 年 9 月 ,弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科) 理 学 療 法 の科 学 的 根 拠 をミクロな面 (分 子 レベル)からも深 めたいと思 っています。 氏 専 尾田 敦 (おだ あつし) 名 門 ①理 学 療 法 学 ②義 肢 装 具 学 ③スポーツ科 学 担当科目 1 年 :後 期 ―21世 紀 教 育 科 目 「運 動 とリハビリテーション」・理 学 療 法 総 論 演 習 2 年 :後 期 ―日 常 生 活 活 動 分 析 学 ・義 肢 装 具 学 ・筋 骨 格 系 障 害 義 肢 装 具 学 演 習 ・筋 骨 格 系 障 害 理 学 療 法 学 実 習 ・臨 床 実 習 Ⅰ 3 年 :前 期 ―神 経 系 障 害 装 具 学 演 習 ・スポーツ障 害 理 学 療 法 学 演 習 ・臨 床 実 習 Ⅱ 後 期 ―臨 床 実 習 Ⅲ・理 学 療 法 研 究 演 習 4 年 :前 期 ―臨 床 実 習 Ⅳ 後 期 ―卒 業 研 究 その他 :後 期 ―成 人 看 護 学 演 習 (看 護 学 専 攻 3 年 ) 大 学 院 保 健 学 専 攻 (修 士 課 程 ):後 期 ―理 学 療 法 学 特 論 非常 勤 なし 講師 等 1.著 書 ①青 木 主 税 ,石 井 理 雄 , 尾 田 敦 ,他 著 :44.筋 力 ,リハビリテーション医 療 事 典 ,三 上 真 弘 ,他 編 , 朝 倉 書 店 ,2007.(担 当 部 分 :44.筋 力 ,pp.97-98) 《要 旨 》 本 書 は,医 療 ・保 健 ・福 祉 ・生 活 全 般 に関 連 したテーマで,健 康 増 進 活 動 の一 環 としての必 須 な 知 識 を集 成 し,重 要 テーマ・トピックス(148 項 目 )を読 み切 り形 式 で解 説 したものである。担 当 部 分 である「筋 力 」に関 しては,筋 収 縮 の特 性 と評 価 方 法 及 び日 常 生 活 動 作 との関 連 性 についてわかり やすく解 説 した。 2 . 学会発表 ① 尾 田 敦 ,上 田 智 重 ,齋 藤 真 美 ,濵 地 敬 子 :足 部 内 側 縦 アーチ(舟 状 骨 高 )計 測 値 の信 頼 性 につ いて.理 学 療 法 学 34(Suppl 2):493,2007.(第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 ) 《要 旨 》 健 常 者 19 名 を対 象 として舟 状 骨 高 計 測 における計 測 ポイントと検 者 の測 定 技 術 の差 異 によるデ ータの信 頼 性 を検 討 した。被 検 者 を練 習 群 と非 練 習 群 とにわけ,計 測 点 を舟 状 骨 最 突 出 部 (突 出 部 )と最 下 端 部 (下 端 部 )とし,練 習 群 には約 30 分 間 の練 習 を行 わせた。計 測 は各 3 回 ずつ行 い, 検 者 内 信 頼 性 には ICC(1,1),検 者 間 信 頼 性 には ICC(2,1)を用 いた。その結 果 ,ICC(1,1)は突 出 部 でも下 端 部 でもいずれの群 も 0.967 以 上 であったが,ICC(2,1)は突 出 部 で非 練 習 群 0.931,練 習 群 0.921,下 端 部 では非 練 習 群 0.931,練 習 群 0.945 であった。これらより精 度 の高 い評 価 を求 めるな らば,検 者 にはあらかじめ触 診 の練 習 を行 わせ,下 端 部 での計 測 を行 うことが望 ましい。 ②上 村 豊 , 尾 田 敦 ,麻 生 千 華 子 ,伊 良 皆 友 香 :小 学 生 における静 的 アライメントと動 的 アライメント の関 連 性 について.理 学 療 法 学 34(Suppl 2):499,2007.(第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 ) 《要 旨 》 弘 前 市 内 の小 学 校 に協 力 を得 て,小 学 1∼6 年 生 132 名 264 肢 (男 児 65 名 ,女 児 67 名 )を対 象 として,下 肢 の静 的 アライメント(Q-angle,膝 関 節 の向 き,O 脚 ・X 脚 ),動 的 アライメント(片 脚 立 位 による動 的 A テスト)の評 価 を行 い,両 者 の関 連 性 を検 討 した。Q-angle は女 児が男 児 に比 べ有 意 に大 きかった。膝 関 節 の向 きは neutral 52.7%,squinting 33.7%,flog eye 13.6%であった。O 脚 は 11.3%,X 脚 は 17.8%であった。squinting を有 するものは有 意 に Q-angle が大 きく,O 脚 が多 か った。動 的 アライメントでは男 児 に比 べ女 児 の方 が有 意 に Knee-in の程 度 が大 きかった。動 的 アライ メントに直 接 影 響 を及 ぼす因 子 は膝 蓋 骨 の向 きであり,Q-angle と O 脚 ・X 脚 は直 接 的 な関 連 性 が 低 かったが,膝 蓋 骨 の向 きには Q-angle や O 脚 ・X 脚 との関 係 があり,距 骨 下 関 節 を介 した下 腿 内 外 旋 や足 部 回 内 外 ・扁 平 足 などの因 子 との関 係 が推 測 され,Leg-heel angle やアーチ高 率 など足 部 形 態 に関 わる因 子 を加 えた検 討 の必 要 性 が示 唆 された。 ③加 藤 義 人 ,葛 間 翔 ,長 谷 川 至 ,矢 吹 勇 太 ,大 塚 聖 子 ,畠 英 里 ,平 山 和 哉 ,佐 々木 ゆう,佐 々木 和 広 ,中 澤 成 史 , 尾 田 敦 :腸 脛 靱 帯 炎 に対 して足 底 挿 板 療 法 を行 った 2 例 .第 35 回 青 森 県 スポ ーツ医 学 研 究 会 抄 録 集 ,2007.(第 35 回 青 森 県 スポーツ医 学 研 究 会 ) 《要 旨 》 腸 脛 靱 帯 炎 に対 する治 療 としては,一 般 的 に局 所 安 静 ,過 剰 負 荷 の除 去 が原 則 といわれており, その他 にストレッチングや物 理 療 法 ,消 炎 鎮 痛 剤 投 与 などの保 存 療 法 が行 われることが多 いが,保 存 療 法 抵 抗 例 に対 しては手 術 療 法 が選 択 されている。今 回 ,保 存 療 法 抵 抗 例 の 2 症 例 に対 して足 底 挿 板 療 法 を行 い良 好 な結 果 を得 た。2 症 例 とも回 内 足 に伴 うアライメント異 常 に対 し,足 底 挿 板 を 用 いることで手 術 療 法 への移 行 が抑 えられていたことから,腸 脛 靱 帯 炎 の治 療 においては従 来 の治 療 で著 効 が認 められない場 合 には,足 底 挿 板 療 法 の導 入 を保 存 療 法 の選 択 肢 として考 慮 する意 義 が高 いことが示 された。 ④熊 王 寛 人 , 尾 田 敦 ,成 田 大 一 :片 脚 立 位 時 の重 心 動 揺 と下 肢 アライメントの関 係 について―膝 関 節 角 度 の違 いによる検 討 ―.第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 抄 録 集 ,2007.(第 25 回 東 北 理 学 療 法 士学会) 《要 旨 》 健 常 女 性 16 名 を対 象 とし,膝 関 節 屈 曲 0 ゚,30 ゚,60 ゚での片 脚 立 位 における重 心 動 揺 を測 定 し た。また同 肢 位 での Q-angle,第 1 趾 側 角 度 ,内 反 小 趾 角 ,アーチ高 率 ,足 部 回 内 外 可 動 域 , leg-heel angle,踵 骨 外 反 傾 斜 角 を測 定 した。重 心 動 揺 の総 軌 跡 長 (LNG)と実 効 値 (RMS)を従 属 変 数 ,その他 を独 立 変 数 とした Stepwise 重 回 帰 分 析 を行 った。その結 果 ,0 ゚の RMS では内 反 小 趾 角 と第 1 趾 側 角 度 が,30 ゚の LNG と RMS では踵 骨 外 反 傾 斜 角 が,60 ゚の LNG では内 反 小 趾 角 と第 1 趾 側 角 度 が抽 出 された。これらより,30 ゚屈 曲 位 では各 関 節 が loose となるため,主 に側 方 制 御 のための距 骨 下 関 節 の重 要 性 が示 唆 され,0 ゚と 60 ゚では後 足 部 の可 動 性 が低 下 するため,主 に前 足 部 の機 能 が重 要 となることが示 唆 された。 3.論 文 ①下 村 万 里 江 ,矢 吹 勇 太 ,長 谷 川 至 ,加 藤 義 人 ,葛 間 翔 ,畠 英 里 ,佐 々木 和 広 ,中 澤 成 史 , 尾 田 敦 :有 痛 性 外 脛 骨 症 に対 する動 的 アライメントを考 慮 した足 底 挿 板 の有 効 性 .青 森 スポ研 誌 15 :25-28, 2006. 《要 旨 》 有 痛 性 外 脛 骨 症 と診 断 され足 底 挿 板 を装 着 した 14 例 中 ,経 過 観 察 可 能 であった 12 例 14 足 を 対 象 として,その効 果 を検 討 した。性 別 では男 性 3 例 4 足 ,女 性 9 例 10 足 であった。年 齢 は 10∼ 16 歳 ,X 線 像 による Veitch 分 類 では type1 が 2 例 3 足 ,type2 が 10 例 11 足 であった。捻 挫 など 外 傷 を契 機 に発 症 したものが 4 例 ,特 に外 傷 がみられないものが 8 例 ,スポーツ活 動 を行 っていた 例 は 11 例 であった。足 底 挿 板 装 着 前 後 での疼 痛 変 化 は軽 減 5 例 6 足 ,消 失 6 例 7 足 ,不 変 1 例 1 足 で,疼 痛 軽 減 ・消 失 の 11 例 は足 底 挿 板 装 着 前 後 で有 意 に疼 痛 が減 少 し,発 症 前 の運 動 レ ベルに復 帰 した。疼 痛 不 変 例 の 1 例 は手 術 治 療 を行 った。平 均 保 存 療 法 期 間 は 4.3 週 であった。 またこの 11 例 は Q 角 の減 少 ,leg-heel angle の減 少 ,踵 骨 外 反 傾 斜 角 の減 少 ,舟 状 骨 高 の増 加 が有 意 であった。動 的 アライメントではすべてのテストで陽 性 率 が減 少 した。足 底 挿 板 療 法 は,スポ ーツ活 動 の制 限 を最 小 限 にし,治 療 を進 めることができるため,スポーツ活 動 離 脱 期 間 の短 縮 が可 能 であるが,足 部 評 価 のみならず,動 作 分 析 による障 害 発 生 のメカニズムの考 慮 が重 要 である。 ②田 澤 浩 司 ,石 橋 恭 之 ,津 田 英 一 ,福 田 陽 ,塚 田 晴 彦 ,林 慶 充 ,奈 良 岡 琢 哉 ,藤 哲 ,塚 本 利 昭 ,瓜 田 一 貴 ,秋 元 博 之 , 尾 田 敦 ,吉 田 英 樹 ,岡 村 良 久 :高 校 生 バスケットボール選 手 を対 象 と した平 衡 バランス機 能 と関 節 位 置 覚 の検 討 .青 森 スポ研 誌 15:29-32, 2006. 《要 旨 》 平 成 18 年 度 に調 査 を行 った高 校 生 バスケットボール選 手 195 名 (男 子 118 名 ,女 子 77 名 )を対 象 とした。重 心 動 揺 は 10 秒 間 の片 脚 立 位 バランス能 力 評 価 から外 周 面 積 (EA),単 位 面 積 軌 跡 長 (LNG/EA)を用 いた。膝 関 節 固 有 感 覚 は自 動 伸 展 位 置 合 わせによる関 節 位 置 覚 測 定 法 で再 現 角 度 誤 差 (AES)を用 いた。EA,LNG/EA,AES はいずれも性 差 ,利 き足 ・非 利 き足 間 で差 はなかっ た。重 心 動 揺 (EA,LNG/EA)と膝 関 節 位 置 覚 (AES)との関 連 性 は,男 子 でも女 子 でも,利 き足 側 ・ 非 利 き足 側 ともに有 意 な相 関 は得 られなかった。膝 関 節 固 有 感 覚 とバランス機 能 はともに膝 靱 帯 損 傷 の発 生 に関 与 する要 因 とされている。今 回 の研 究 より,膝 関 節 固 有 感 覚 とバランス機 能 は独 立 し た要 因 としてそれぞれ評 価 され,その影 響 力 や相 乗 作 用 について検 討 されるべきと考 えられた。 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②日 本 義 肢 装 具 学 会 ③日 本 股 関 節 学 会 ④日 本 老 年 医 学 会 ⑤日 本 靴 医 学 会 ⑥青 森 県 理 学 療 法 士 会 ⑦青 森 県 スポーツ医 学 研 究 会 ⑧青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 ⑨日 本 体 力 医 学 会 2 ) 学外委 員 会・協 議会 等 ①社 団 法 人 日 本 理 学 療 法 士 協 会 学 会 演 題 査 読 委 員 ②社 団 法 人 日 本 理 学 療 法 士 協 会 東 北 ブロック協 議 会 機 関 誌 査 読 委 員 ③青 森 県 理 学 療 法 士 会 学 術 局 学 会 部 研 究 協 力 係 及 び学 術 誌 査 読 委 員 ④青 森 県 理 学 療 法 士 会 津 軽 支 部 長 ⑤青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 役 員 3 ) 学外依 頼 講演 等 ①平 成 1 8 年 度 後 期 青 森 県 スポーツドクターの会 公 認 アスレティックトレーナー養 成 講 習 会 :テーピ ング(実 習 ),特 殊 テクニック(実 習 ).青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 ,平 成 1 9 年 3 月 3∼4 日 ,於 :青 森 県 立 保 健 大 学 ②平 成 1 9 年 度 前 期 青 森 県 スポーツドクターの会 公 認 アスレティックトレーナー養 成 講 習 会 :アスレ ティックリハビリテーション―評 価 学 (講 義 ・実 習 ).青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 , 平 成 1 9 年 1 1 月 3∼4 日 ,於 :岩 木 青 少 年 スポーツセンター 5 . その他 1)共同研究活動 ①扁 平 足 症 候 群 の評 価 および足 底 挿 板 療 法 の治 療 効 果 に関 する研 究 共 同 研 究 者 :武 田 さおり(医 療 法 人 整 友 会 弘 前 記 念 病 院 ) ②スポーツ傷 害 に対 する足 底 挿 板 の適 応 と治 療 効 果 に関 する研 究 共 同 研 究 者 :長 谷 川 至 (なかざわスポーツクリニック) 2)その他 の活 動 ①トレーナー活 動 ②弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 理 学 療 法 学 専 攻 公 開 講 座 :施 設 における寝 たきりをなくす―廃 用 症 候 群 予 防 の理 論 と実 践 ―(平 成 1 9 年 9 月 1 4 日 ) ③平 成 1 7 年 度 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 ,基 盤 研 究 ( B ) :健 常 者 における足 アーチ高 の標 準 値 の確 立 に関 する研 究 .学 童 期 (小 学 生 )の足 部 調 査 .平 成 1 9 年 11 月 21 日 ,28 日 ,30 日 ) ④弘 前 大 学 大 学 院 保 健 学 研 究 科 健 康 支 援 科 学 領 域 老 年 保 健 学 分 野 (博 士 後 期 課 程 )在 学 中 氏 専 名 門 対 馬 栄 輝 (つしま えいき) ①骨 関 節 系 理 学 療 法 ②生 物 統 計 学 担当科目 1 年 :理 学 療 法 概 論 2 年 :運 動 学 実 習 ,物 理 療 法 学 ,物 理 療 法 学 実 習 ,筋 骨 格 系 障 害 理 学 療 法 学 ,臨 床 実習Ⅰ 3年 :生 活 環 境 学 ,臨 床 実 習 Ⅱ,臨 床 実 習 Ⅲ 4年 :地 域 リハビリテーション論 ,卒 業 研 究 非常勤 講師等 ①聖 隷 クリストファー大 学 大 学 院 非 常 勤 講 師 ②弘 前 ホスピタリティーアカデミー非 常 勤 講 師 ③弘 前 厚 生 学 院 非 常 勤 講 師 1.著 書 ① 対 馬 栄 輝 ,SPSSで学 ぶ医 療 系 データ解 析 ,東 京 図 書 ,2007 《要 旨 》 難 所 と思 われる各 検 定 や分 散 分 析 などについて,手 法 の選 択 やその意 味 ,基 礎 となる理 論 から,適 用 条 件 と SPSS での手 順 ,さらに,落 とし穴 になりがちな注 意 事 項 まで多 くの紙 面 を割 き,わかりやすく解 説 した. ②丸 山 仁 司 ,西 田 裕 介 (編 ), 対 馬 栄 輝 ,秋 山 純 和 ,朝 原 早 苗 ,他 ,ザ・ROM(理 学 療 法 科 学 学 会 編 ).アイペック,2007 《要 旨 》 「股 関 節 ROM」を担 当 し,股 関 節 の解 剖 学 的 構 造 と運 動 学 的 特 徴 から関 節 可 動 域 への影 響 を述 べ た.また,筋 短 縮 テストやその他 関 節 可 動 域 測 定 の注 意 点 についても言 及 した. ③ Cleland J(著 ),柳 澤 健 ,赤 坂 清 和 (監 訳 ), 対 馬 栄 輝 ,高 倉 保 幸 ,加 藤 剛 平 ,他 訳 ,エビデンスに 基 づく整 形 外 科 徒 手 検 査 法 ,エルゼビア・ジャパン,2007 《要 旨 》 股 関 節 の解 剖 学 的 構 造 と運 動 学 的 特 徴 ,関 節 可 動 域 の測 定 方 法 とその異 常 に対 するエビデンス に関 する内 容 の翻 訳 . ④ 対 馬 栄 輝 :筋 骨 格 系 障 害 に対 する理 学 療 法 .概 説 理 学 療 法 (嶋 田 智 明 編 ),文 光 堂 , p196-205,2007 《要 旨 》 「筋 骨 格 系 障 害 に対 する理 学 療 法 」を担 当 し,病 態 の説 明 ,理 学 療 法 の介 入 と原 則 ,問 題 ,課 題 ,展 望 を解 説 した. ⑤ 対 馬 栄 輝 , 新 版 パソコンによる実 践 データ解 析 ,弘 前 大 学 生 活 協 同 組 合 ,2007 《要 旨 》 SPSS を用 いたパソコンによる統 計 解 析 に関 するテキスト. 2 . 学会発表 ① Tsushima E , Ishida M . HIP ABDUCTOR ACTIVITY OF PATIENTS WITH OSTEOAR THRITIS OF HIP JOINT IN THE STANDING PHASE OF WALKING , 2007.6 , 15th International Congress of the WCPT,Vancouver,Canada 《要 旨 》 歩 行 時 の外 転 筋 活 動 を立 脚 前 ・中 ・後 期 にわけ,股 関 節 症 患 者 と健 常 者 の活 動 量 を比 較 した.股 関 節 症 患 者 は,後 期 まで筋 活 動 量 が残 る傾 向 にあった. ② Ishida M , Tsushima E , THE ORDER OF MUSCLE ACTIVATION AT LOWER EXTREMITIES WHILE STANDING IN RESPONSE TO PERTURBATION FROM BEHIND, 2007.6,15th International Congress of the WCPT,Vancouver,Canada 《要 旨 》 本 研 究 での目 的 は,その外 力 の与 える部 位 または強 さを変 えた時 に特 徴 的 な下 肢 の筋 活 動 順 位 の 起 こる条 件 を見 い出 すことである.重 さ 5 ㎏の条 件 が最 も一 定 した筋 活 動 順 位 を示 し,かつ,肩 と腰 の 条 件 では筋 活 動 順 位 が異 なる特 徴 を示 した. ③ 対 馬 栄 輝 , 石 田 水 里 ,膝 関 節 伸 展 運 動 時 の大 腿 四 頭 筋 における等 尺 性 筋 力 と力 発 生 率 . 2007.5,第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 《要 旨 》 膝 伸 展 筋 を対 象 に TPF・RFD と等 尺 性 筋 力 を分 けて考 えることが妥 当 かを知 るために,RT,身 体 形 態 ,等 運 動 性 筋 力 などの影 響 を考 慮 した多 変 量 的 な解 析 によって検 討 した.健 常 成 人 22 名 (男 9 名 ,女 13 名 )を対 象 とした. 最 大 等 尺 性 膝 伸 展 筋 力 (ISO)と等 運 動 性 筋 力 ,RT を測 定 した.目 的 変 数 を ISO と TPF にしたときは,第 1・2 正 準 変 量 ともに TPF と ISO の特 性 が大 きく分 かれ,ISO には 等 運 動 性 筋 力 全 般 と体 重 の影 響 が強 く,TPF には EMD,身 長 ,性 別 の影 響 が強 く現 れた.目 的 変 数 を ISO と RFD にしたときは,第 1正 準 変 量 で両 者 とも同 じ特 性 を示 していたが,第 2 正 準 変 量 では 主 に RFD に対 して EMD が影 響 する傾 向 を示 した. ④石 田 水 里 , 対 馬 栄 輝 , 後 方 からの外 力 に対 する立 位 時 腓 腹 筋 活 動 開 始 時 間 を繰 り返 し測 定 したと きの変 化 .2007.5,第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 《要 旨 》 立 位 となった人 に後 方 から外 力 を加 え,数 回 繰 り返 したときの腓 腹 筋 活 動 開 始 時 間 の変 化 を観 察 し た.健 常 者 8 名 を対 象 とした.5 回 繰 り返 した値 をみると,規 則 性 は観 察 されなかった. ⑤ 水 澤 一 樹 , 対 馬 栄 輝 , 立 位 姿 勢 ・動 作 における重 心 動 揺 パラメータの特 徴 .2007.5,第 42 回 日 本 理学療法学術大会 《要 旨 》 重 心 動 揺 計 を用 いて,臨 床 的 に行 われるいくつかの立 位 バランス検 査 として肢 位 ・動 作 を行 わせ, 計 測 した重 心 動 揺 パラメータの特 徴 を把 握 することを目 的 とした.健 常 成 人 24 名 (男 性 14 名 ,女 性 10 名 )とした.LNG・ENV.AREA・REC.AREA・RMS.AREA・SD.AREA では,どの肢 位 ・動 作 において も第 1 主 成 分 が高 い値 を示 し,第 2 主 成 分 においても特 徴 的 な傾 向 を示 さなかった. ⑥岩 尾 潤 一 郎 , 対 馬 栄 輝 , 石 田 水 里 , 大 本 靖 花 ,立 ち上 がり動 作 における足 部 アライメントがハムス トリングスの筋 活 動 に及 ぼす影 響 ,2007.5,第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 《要 旨 》 足 部 アライメント(内 外 反 )を変 化 させたときの,立 ち上 がり動 作 におけるハムストリングス筋 活 動 を測 定 した.内 外 反 の影 響 は筋 活 動 の変 化 に影 響 した. ⑦大 本 靖 花 , 対 馬 栄 輝 , 石 田 水 里 , 岩 尾 潤 一 郎 ,変 形 性 膝 関 節 症 患 者 における日 常 生 活 動 作 と身 体 機 能 の関 係 について.2007.5,第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 《要 旨 》 変 形 性 膝 関 節 症 29 例 を対 象 として,日 常 生 活 活 動 と身 体 機 能 を調 査 し,その関 係 を検 討 した. ⑧対 馬 栄 輝 ,高 齢 な大 腿 骨 近 位 部 骨 折 患 者 に対 する早 期 からの機 能 的 予 後 予 測 .2007.10,第 34 回日本股関節学会学術集会 《要 旨 》 高 齢 な大 腿 骨 近 位 部 骨 折 患 者 を対 象 として,歩 行 獲 得 日 数 と関 連 する要 因 について多 変 量 解 析 により解 析 し,検 討 した.大 腿 骨 骨 折 患 者 28 名 を対 象 とした.歩 行 獲 得 期 間 は平 均 12.4 日 であった. 歩 行 獲 得 期 間 を従 属 変 数 としたカテゴリカル重 回 帰 分 析 では,MAT,HDS-R(ともに p<0.01)が最 も 良 いモデルとなった(R=0.763). ⑨ 対 馬 栄 輝 ,手 術 療 法 を受 けた退 院 後 変 形 性 股 関 節 症 患 者 における日 常 生 活 動 作 と股 関 節 機 能 との関 連 ,2007.10,第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 《要 旨 》 術 後 の股 関 節 症 患 者 を対 象 として日 常 生 活 動 作 や関 節 機 能 などを評 価 し,それらはどのような関 連 性 を持 つか分 析 した. ⑩ 石田水里, 対馬栄輝, 佐川貢一,後方からの外力に対する立位保持時の下肢関節運動について, 2007.10,第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 《要 旨 》 立 位 となった被 検 者 に後 方 から外 力 を加 えたときの下 肢 関 節 運 動 を測 定 し,条 件 に関 わりなく足 関 節 から動 きだすか,また各 関 節 運 動 と重 心 位 置 を計 測 して下 肢 の姿 勢 制 御 に対 する関 節 運 動 様 式 に ついて検 討 した. 3.論 文 ① 対 馬 栄 輝 , 股 関 節 外 転 筋 に お け る 歩 行 時 筋 活 動 量 と 筋 力 の 関 係 に つ い て . Hip Joint , 33 : 446-449,2007. 《要 旨 》 歩 行 時 立 脚 期 の外 転 筋 IEMG に対 して最 大 外 転 筋 力 や,間 接 的 に影 響 すると考 える体 重 ,性 別な どの要 因 との関 係 を検 討 した.健 常 成 人 20 名 を対 象 とし,片 脚 立 位 ・歩 行 時 IEMG を測 定 した.歩 行 時 IEMG は片 脚 立 位 時 IEMG のみと有 意 に相 関 し(p<0.01),外 転 筋 力 とは有 意 ではなかった(r= -0.21).外 転 筋 力 は年 齢 ,性 別 ,体 重 ,身 長 と有 意 に(p<0.01)相 関 した. ② 対 馬 栄 輝 ,自 重 による筋 力 増 強 ,理 学 療 法 ,24:923-931,2007. 《要 旨 》 自 重 による筋 力 増 強 法 とは自 らの体 重 を負 荷 とする筋 力 増 強 法 である.負 荷 の上 限 が自 重 であるた め局 所 的 な筋 力 増 強 効 果 は低 い.自 重 による筋 力 増 強 では主 に閉 鎖 運 動 連 鎖 の運 動 が選 ばれる. したがって筋 の協 調 性 ,運 動 特 異 性 の獲 得 としては有 効 である.自 重 による筋 力 増 強 は,局 所 的 な筋 力 を増 強 するというよりもパフォーマンス向 上 の効 果 が大 きいと考 えられ,外 的 な負 荷 による筋 力 増 強 運 動 を交 えた複 合 トレーニングによって効 率 化 が図 られる.今 後 ,エビデンス構 築 に向 けて研 究 対 象 と すべきである. ③Fukuda S, Saito H, Nakaji S, Yamada M, Ebine N, Tsushima E , et al.,Pattern of dietary fiber intake among the Japanese general population.Eur J Clin Nutr. 61:99-103,2007 《要 旨 》 北 日 本 の一 般 住 民 を対 象 に食 物 繊 維 の摂 取 量 を調 査 した.対 象 は 198 名 の男 性 と 379 名 の女性 である.結 果 ,食 物 繊 維 を多 くとる人 は,海 草 類 の摂 取 の割 合 が大 きくなり,米 類 の摂 取 の割 合 は小 さ くなるという傾 向 があった. ④Saito K,Hisao F,Kida K,Noda M,Nishizawa Y, Tsushima E ,et al.,Active life expectancy of the elderly population in a city of the tohoku district in japan.Hirosaki Med J 58:1-4,2007. 《要 旨 》 北 東 北 地 方 の一 都 市 における 65 歳 以 上 の地 域 住 民 の活 動 的 平 均 余 命 を機 能 回 復 率 を調 査 し,3 年 後 の日 常 生 活 活 動 の変 化 をもとに明 らかにした. 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②日 本 理 学 療 法 科 学 会 ③日 本 股 関 節 学 会 ④日 本 老 年 医 学 会 ⑤日 本 公 衆 衛 生 学 会 ⑥日 本 衛 生 医 学 会 2 ) 学外委 員 会・協 議会 等 ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 学 術 局 専 門 領 域 研 究 部 ② 日 本 理 学 療 法 士 協 会 「理 学 療 法 学 」編 集 協 力 委 員 3 ) 学外依 頼 講演 等 ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 現 職 者 講 習 会 :統 計 学 ∼基 礎 から分 散 分 析 ,日 本 理 学 療 法 士 協 会 ,於 :埼 玉 県 ,2007.1 ③ 理 学 療 法 と研 究 方 法 ,(社 )山 形 県 理 学 療 法 士 会 ,於 :山 形 県 鶴 岡 市 ,2007.7 ④ 統 計 学 ,(社 )新 潟 県 理 学 療 法 士 会 ,於 :新 潟 県 新 潟 市 ,2007.9 ⑤ 日 本 理 学 療 法 士 協 会 現 職 者 講 習 会 :統 計 学 ∼基 礎 から分 散 分 析 ,日 本 理 学 療 法 士 協 会 ,於 :兵 庫 県 神 戸 市 ,2007.9 ⑥理 学 療 法 臨 床 家 のための研 究 遂 行 プロジェクト(動 作 解 析 )講 習 会 ,理 学 療 法 臨 床 家 の ための研 究 遂 行 プロジェクト,於 :広 島 県 広 島 市 ,2007.10 ⑦通 信 講 座 「生 物 統 計 」,技 術 情 報 協 会 ,2007 年 4 月 ∼6 月 ⑧ 第 34 回 日 本 股 関 節 学 会 学 術 集 会 「大 腿 骨 近 位 部 骨 折 に お け る 早 期 退 院 の 方 策 」 パ ネ ル デ ィスカッション・パネリスト 5 . その他 ・共同研究活動 ①(株 )日 本 メジフィジックス統 計 コンサルタント ②学 生 版 臨 床 動 作 分 析 セミナー(於 :栃 木 県 那 須 )への協 力 ・参 加 ③二 関 節 筋 セミナー(於 :東 京 都 ,熊 本 水 頼 氏 主 催 )への協 力 ・参 加 氏 名 専 門 吉田 英樹(よしだ ひでき) ①中 枢 神 経 系 理 学 療 法 学 (特 に脳 血 管 障 害 片 麻 痺 の理 学 療 法 ) ②物 理 療 法 学 (特 に光 線 療 法 ) ③神 経 生 理 学 担当科目 1 年 :理 学 療 法 学 総 論 演 習 (後 期 ) 2 年 :物 理 療 法 学 (前 期 )・理 学 療 法 評 価 学 実 習 (前 期 )・運 動 療 法 学 実 習 ( 後 期 ) ・ 物 理 療 法 学 実 習 (後 期 ) 3 年 :脳 障 害 理 学 療 法 学 演 習 (前 期 )・神 経 筋 障 害 理 学 療 法 学 実 習 ( 前 期 ) ・ 内 部 障 害 理 学 療 法 学 演 習 ( 前 期 ) ・理 学 療 法 管 理 ・運 営 論 (前 期 )・臨 床 実 習 Ⅰ( 前 期 ) ・ 理 学 療 法 研 究 演 習 (後 期 )・臨 床 実 習 Ⅱ ( 後 期 ) 4 年 :臨 床 実 習 Ⅲ(前 期 :旧 カリキュラム)・卒 業 研 究 (後 期 ) 非常勤 講師等 弘 前 ホスピタリティーアカデミー非 常 勤 講 師 (担 当 :リハビリテーション医 学 ) e-mail [email protected] 1.著 書 なし 2.学 会 等 発 表 ① 吉 田 英 樹 , 一 戸 真 吾 :脳 卒 中 後 片 麻 痺 例 でのipsilateral pushingに関 する早 期 予 後 予 測 の試 み−多 重 ロジスティック回 帰 分 析 による検 討 ,理 学 療 法 学 ,Vol.34(大 会 特 別 号 No.2)p65,2007. (第 42 回 日 本 理 学 療 法 学 術 大 会 ) 《要 旨 》 本 研 究 の目 的 は、片 麻 痺 例 での ipsilateral pushing(IP)について、発 症 後 早 期 からの予 後 予 測 が 可 能 かどうか多 重 ロジスティック回 帰 分 析 により検 討 することであった。対 象 は、脳 卒 中 (くも膜 下 出 血 は除 外 )発 症 後 1 週 間 以 内 に PT が開 始 され、PT 開 始 時 より IP を呈 した片 麻 痺 例 の内 、発 症 後 2 ヵ 月 以 上 の経 過 観 察 が可 能 であった片 麻 痺 例 70 例 とした。各 症 例 の基 本 属 性 として、年 齢 、性 別 、病 型 (出 血 、梗 塞 )、皮 質 病 変 の有 無 、麻 痺 側 の 5 項 目 、さらに PT 開 始 時 データとして、麻 痺 側 下 肢 Brunnstrom stage、麻 痺 側 下 肢 表 在 感 覚 障 害 (表 在 感 覚 障 害 )、麻 痺 側 下 肢 深 部 感 覚 障 害 (深 部 感 覚 障 害 )、改 変 新 Barthel index(BI)、失 語 の有 無 、半 側 空 間 失 認 (以 下 、USN)の有 無 、認 知 症 の有 無 の 7 項 目 、計 12 項 目 について、発 症 後 2 ヵ月 時 点 での IP 有 り群 と無 し群 の間 で 2 群 比 較 を 行 い、有 意 差 が認 められた項 目 を独 立 変 数 、発 症 後 2 ヵ月 時 点 での IP 予 後 (有 無 )を従 属 変 数 とし たステップワイズ法 による多 重 ロジスティック回 帰 分 析 を実 施 した。なお、多 重 ロジスティック回 帰 分 析 の実 施 に先 立 ち、多 重 共 線 性 の問 題 を回 避 するため独 立 変 数 間 の相 関 の有 無 を検 討 し、互 いに強 い相 関 を有 する独 立 変 数 が存 在 した場 合 は、どちらか一 方 を削 除 した。2 群 比 較 で有 意 差 が認 められ た項 目 は、年 齢 (p<0.001)、表 在 感 覚 障 害 (p=0.014)、深 部 感 覚 障 害 (p=0.008)、BI(p<0.001)、 USN の有 無 (p=0.002)、認 知 症 の有 無 (p<0.001)の 6 項 目 であった。この内 、表 在 感 覚 障 害 と深 部 感 覚 障 害 は、非 常 に強 い有 意 な相 関 (ρ=0.945、p<0.001)を有 していたので、表 在 感 覚 障 害 を削 除 した 5 項 目 を独 立 変 数 として採 用 した。多 重 ロジスティック回 帰 分 析 の結 果 、年 齢 (オッズ比 :0.921、 p=0.016)、USN の有 無 (オッズ比 :0.183、p=0.008)、認 知 症 の有 無 (オッズ比 :0.188、p=0.011)の 3 項 目 を有 意 な独 立 変 数 とするモデルが構 築 された。本 モデルは、年 齢 が高 く、USN や認 知 症 を有 す る片 麻 痺 例 ほどそうでない片 麻 痺 例 と比 較 して発 症 後 2 ヵ月 時 点 での IP 予 後 が不 良 というものであ り、先 行 研 究 結 果 等 から考 えても著 しい矛 盾 の無 いモデルと思 われたため、結 果 として採 用 した。本 モ デルによる発 症 後 2 ヵ月 時 点 での IP 予 後 の正 判 別 率 は、80.0%であった。 ② 吉 田 英 樹 :平 成 18 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 実 績 報 告 (研 究 課 題 名 :キセノン光 線 の星 状 神 経 節近 傍 照 射 が自 律 神 経 機 能 及 び立 位 保 持 能 力 に及 ぼす影 響 ). 《要 旨 》 本 研 究 では、キセノン光 線 の星 状 神 経 節 近 傍 照 射 が自 律 神 経 機 能 及 び立 位 保 持 能 力 に及 ぼす 影 響 を検 討 することを目 的 とした。健 常 者 を対 象 として、温 度 を一 定 (25℃)に保 った室 内 で安 静 仰 臥 位 の対 象 者 の両 側 星 状 神 経 節 近 傍 にキセノン光 線 を 10 分 間 照 射 した。キセノン光 線 照 射 中 は、1 分 ごとに両 側 上 下 肢 末 梢 皮 膚 温 と心 拍 数 を測 定 し、キセノン光 線 照 射 終 了 直 後 に静 止 立 位 保 持 時 の 重 心 動 揺 (総 軌 跡 長 、単 位 時 間 当 たり軌 跡 長 、外 周 面 積 、矩 形 面 積 )を開 眼 、閉 眼 の 2 条 件 で測 定 した。また、両 側 星 状 神 経 節 近 傍 にキセノン光 線 を照 射 しない場 合 の 10 分 間 安 静 仰 臥 位 での両 側 上 下 肢 末 梢 皮 膚 温 及 び心 拍 数 と、10 分 間 安 静 仰 臥 位 直 後 の静 止 立 位 保 持 時 の重 心 動 揺 について もキセノン光 線 照 射 の場 合 と同 様 の方 法 で測 定 し、キセノン光 線 照 射 の有 無 による各 測 定 項 目 の比 較 を行 った。両 側 上 肢 末 梢 皮 膚 温 及 び心 拍 数 については、両 側 星 状 神 経 節 近 傍 へのキセノン光 線 照 射 の有 無 に関 わりなく明 らかな変 化 は認 められなかったが、両 側 下 肢 末 梢 皮 膚 温 については、両 側 星 状 神 経 節 近 傍 へのキセノン光 線 照 射 中 にのみ有 意 な低 下 が認 められた。一 方 、安 静 立 位 保 持 時 の重 心 動 揺 については、閉 眼 条 件 では、両 側 星 状 神 経 節 近 傍 へのキセノン光 線 照 射 の有 無 による 明 らかな変 化 は認 められなかったが、開 眼 条 件 では、両 側 星 状 神 経 節 近 傍 へのキセノン光 線 照 射 直 後 において総 軌 跡 長 及 び単 位 時 間 当 たり軌 跡 長 に有 意 な増 加 が認 められた。以 上 の結 果 は、キセノ ン光 線 の星 状 神 経 節 近 傍 照 射 が、自 律 神 経 機 能 及 び立 位 保 持 能 力 に影 響 を与 える可 能 性 を示 唆 している。 3.論 文 等 ① Yoshida H , Kondo T , Nakasato N: Neuromagnetic investigation on somatosensory cortical reorganization in hemiplegic patients after thalamic hemorrhage. J Phys Ther Sci 20, 2008 (in press, accepted Dec. 27, 2007). 《abstract》 The purpose of the present study was to investigate somatosensory cortical reorganization in terms of source locations of somatosensory evoked magnetic fields (SEFs) in hemiplegic patients after thalamic hemorrhage. Nine hemiplegic patients after thalamic hemorrhage participated in this study. SEFs in the affected and healthy hemispheres were obtained for alternative current stimulation on the left and right median nerves at the wrist within 72 hours (acute stage) and at three months (chronic stage) after the onset of thalamic hemorrhage. After source estimation using single equivalent current dipole model was performed to two median nerve SEF components between the acute and chronic stages were investigated. As a result, in the affected hemisphere, no patients showed significant SEF source location changes between the acute and chronic stages. In the healthy hemisphere, three patients showed significant SEF source location changes between the acute and chronic stages. The significant SEF source location changes in the healthy hemisphere between the acute and chronic stages might reflect somatosensory cortical reorganization based on dependence on the non-affected upper extremity (UE) due to affected UE dysfunction in the activities of daily living (i.e. use-dependent plasticity). 4.社 会 活 動 1)所 属 学 会 および職 能 団 体 など ①日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②理 学 療 法 科 学 学 会 ③日 本 臨 床 神 経 生 理 学 会 ④脳 機 能 とリハビリテーション研 究 会 ⑤青 森 県 理 学 療 法 士 会 2)学 外 委 員 会 ・協 議 会 等 ① 日 本 理 学 療 法 士 協 会 東 北 ブロック協 議 会 機 関 誌 「東 北 理 学 療 法 学 」論 文 査 読 委 員 (平 成 19 年 4 月 より) ② 日 本 理 学 療 法 士 協 会 専 門 領 域 研 究 部 部 員 (平 成 19 年 19 年 7 月 より) ③第 10 回 国 立 大 学 理 学 療 法 士 作 業 療 法 士 教 育 連 絡 協 議 会 書 記 ④第 22 回 日 本 リハビリテーション医 学 会 東 北 地 方 会 学 会 運 営 委 員 3)学 外 依 頼 講 演 等 なし 5.その他 ①平 成 19 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 交 付 (若 手 研 究 (B)) 課 題 :キセノン光 線 の星 状 神 経 節 近 傍 照 射 が自 律 神 経 機 能 及 び立 位 保 持 能 力 に及 ぼす影 響 期 間 :平 成 18 年 度 ∼平 成 19 年 度 で継 続 ②大 鰐 町 町 民 健 康 まつり( 平成 19 年 7 月 28 日 ,弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 理 学 療 法 学 専 攻 ) ③平 成 19 年 度 弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 公 開 講 座 「施 設 における寝 たきりをなくす―廃 用 症 候 群予 防 の理 論 と実 践 ―(担 当 :廃 用 症 候 群 予 防 の実 践 対 策 )」,(平 成 19 年 9 月 14 日 ,弘 前 大 学 医学部保健学科) 氏 専 名 門 氏 名 成 田 大 一 (なりた ひろかず) ①理 学 療 法 評 価 学 ②運 動 療 法 学 (整 形 外 科 系 ) 1 年 :理 学 療 法 評 価 学 Ⅱ(後 期 ) 2 年 :物 理 療 法 学 ,神 経 系 障 害 装 具 学 演 習 ,人 体 形 態 学 実 習 (前 期 ) 物 理 療 法 学 実 習 ,臨 床 実 習 Ⅰ(後 期 ) 担当科目 3年 :福 祉 機 器 適 合 論 ,理 学 療 法 研 究 方 法 論 (前 期 ) 地 域 リハビリテーション論 ,理 学 療 法 研 究 演 習 ,臨 床 実 習 Ⅲ(後 期 ) 4年 :臨 床 実 習 Ⅳ,(前 期 ) 福 祉 機 器 論 ,地 域 リハビリテーション論 ,スポーツ障 害 理 学 療 法 演 習 ,卒 業 研 究 (後 期 ) 非常 勤 講師 等 ① ② 1.著 書 ① 對 馬 均 , 成 田 大 一 : リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン 技 術 -Functional Reach Test . CLINICAL REHABILITATION 17 巻 1 号 ,医 歯 薬 出 版 ,2007.(担 当 部 分 :全 般 にわたる執 筆 と編 集 ) 《要 旨 》 FRT は妥 当 性 ・信 頼 性 が詳 細 に検 討 されており,臨 床 的 価 値 が高 く,多 くの現 場 で用 いられている が,検 者 により思 い思 いの方 法 が用 いられている。そこで FRT の原 法 を再 確 認 し標 準 化 における問 題 点 を述 べると共 に,FRT の適 応 疾 患 ,利 点 ,欠 点 を提 示 し,FRT の臨 床 的 意 義 に関 して紹 介 を行っ た。 2 . 学会発表 ①熊 王 寛 人 ,尾 田 敦 , 成 田 大 一 :片 脚 立 位 時 の重 心 動 揺 と下 肢 アライメントの関 係 について.第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 プログラム・抄 録 集 ,p58,2007.(発 表 学 会 :第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会) 3.論 文 ① 成 田 大 一 : 足 底 挿 板 による足 部 形 状 変 化 のデジタルカメラを用 いた 3 次 元 計 測 に関 する研 究 .弘 前 大 学 大 学 院 理 工 学 研 究 科 知 能 機 械 システム工 学 専 攻 修 士 論 文 ,2007. 《要 旨 》 汎 用 デジタルカメラ画 像 にステレオ法 を用 いて前 足 部 形 状 の変 化 の 3 次 元 計 測 を行 なった。その精 度 は , 手 動 に よ る 計 測 と 比 較 し て 中 足 骨 頭 位 の 計 測 値 の 差 は 平 均 0.3mm , 足 幅 の 計 測 値 の 差 は 1.5mm 以 内 ,外 反 母 趾 角 度 の計 測 値 の差 は 1°以 内 であった。また健 常 男 性 と外 反 母 趾 の女 性 を 対 象 として,前 足 部 形 状 の 3 次 元 計 測 を行 い,横 アーチパッド挿 入 による自 然 立 位 や歩 行 時 の前 足 形 状 の変 化 をとらえることができた。 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①(社 )日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②青 森 県 理 学 療 法 士 会 ③日 本 靴 医 学 会 準 会 員 ④青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 ⑤福 祉 住 環 境 コーディネーター協 会 5 . その他 研究活動 3 次 元 計 測 による足 部 形 状 の評 価 法 に関 する研 究 <研 究 の長 期 目 標 > これまで,定 性 的 にとらえられていた前 足 部 の形 状 を 3 次 元 計 測 により定 量 的 (数 値 的 )にとらえ,外 反 母 趾 や開 帳 足 ,扁 平 足 ,足 部 横 アーチの,相 互 の関 連 性 を明 らかにする。またこの数 値 化 により治 療 ターゲットが絞 りやすくなると共 に,今 後 の足 部 とくに前 足 部 疾 患 の研 究 発 展 の一 材 料 となりうる情 報 を提 供 する。 <研 究 の進 捗 状 況 > これまで,3 枚 のデジタル画 像 処 理 に 10 分 程 度 の時 間 がかかっていたが,プログラムを見 直 すことにより,2,3 分 程 度 で処 理 が可 能 になっている。しかし,キャリブレーション方 法 が色 の 輝 度 情 報 に頼 っているため,光 の当 たり方 により精 度 が変 化 する。安 定 的 にキャリブレーショ ンが行 える方 法 を考 案 することが今 後 の課 題 となる 氏 名 専 門 担当科目 赤池 あ ら た (あかいけ あらた) ①腎 臓 リハビリテーション学 ②リハビリテーション心 理 学 ③福 祉 住 環 境 学 1 年 :なし 2 年 :物 理 療 法 学 .運 動 学 実 習 .物 理 療 法 学 実 習 . 筋骨格系障害理学療法学実習. 3年 :内 部 障 害 系 理 学 療 法 学 実 習 . 非常勤 講師等 ①弘 前 市 医 師 会 付 属 高 等 看 護 学 院 ② 1.著 書 なし 2.学会発表 ① 赤 池 あらた 、岩 田 学 、岩 渕 久 美 子 、三 上 静 恵 、山 田 恵 、高 橋 由 紀 子 、舟 生 富 寿 :透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 (第 11 報 )∼電 気 刺 激 療 法 の有 効 性 ∼. 透 析 会 誌 :40(supplement・1).549.2007.(第 52 回 日 本 透 析 医 学 会 学 術 集 会 総 会 ) 《要旨》 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の中 から、電 気 刺 激 療 法 についてその効 果 と適 応 を述 べた。 透 析 患 者 は、多 種 多 様 な原 因 から、神 経 障 害 を来 す。その原 因 の違 いに対 する TES の内 容 と効 果 をまとめた。 ②三 上 静 恵 、岩 渕 久 美 子 、山 田 恵 、高 橋 由 紀 子 、 赤 池 あらた 、角 谷 亮 蔵 、舟 生 富 寿 :診 療 報 酬 改 定 による透 析 患 者 の作 業 療 法 への影 響 . 透 析 会 誌 :40(supplement・1).698.2007.(第 52 回 日 本 透 析 医 学 会 学 術 集 会 総 会 ) 3.論 文 ①赤 池 あらた、岩 田 学 :人 工 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の紹 介 . 理 学 療 法 研 究 :第 24 号 .23−26.2007. 《要 旨 》 透 析 患 者 に対 する理 学 療 法 の歴 史 をまとめている。 4.社会活動 1 ) 所 属 学 会 および職 能 団 体 など ①日 本 透 析 医 学 会 ②日 本 コンチネンス協 会 ③全 国 福 祉 用 具 専 門 相 談 員 協 会 ④福 祉 住 環 境 コーディネーター協 会 ⑤日 本 理 学 療 法 士 協 会 2 ) 学 外 委 員 会 ・協 議 会 等 ①社 会 福 祉 法 人 抱 民 舎 施 設 整 備 推 進 委 員 3)学外依頼講演等 ①入 浴 :平 成 19 年 度 介 護 専 門 職 員 講 座 .社 会 福 祉 法 人 青 森 県 社 会 福 祉 協 議 会 . ②寝 たきりによる二 次 障 害 などの予 防 方 法 あれこれ :07 交 流 キャンプ保 護 者 研 修 会 .全 国 重 症 心 身 障 害 児 (者 )を守 る会 青 森 県 支 部 . ③社 会 資 源 としての専 門 職 ∼個 人 と職 能 団 体 の意 義 と限 界 ∼ :第 1 回 ソーシャルワークセミナー.青 森 県 ソーシャルワーカー協 会 . ④排 泄 と理 学 療 法 :第 2 回 青 森 県 理 学 療 法 士 会 地 域 リハビリテーション研 修 会 .青 森 県 理 学 療 法 士 会 . ⑤「高 齢 化 」から何 を考 えるか ∼専 門 性 に求 められるもの∼ :平 成 19 年 度 社 会 福 祉 法 人 浪 岡 あすなろ会 研 修 会 ⑥コンチネンスってな∼に? 平 成 19 年 度 社 会 福 祉 法 人 抱 民 舎 であいの家 あうん研 修 会 . 5 . その他 1)共同研究活動 なし 2 ) その他 の活 動 ① FM アップルウェーブ「子 育 て介 護 講 座 」:住 環 境 など福 祉 に関 する情 報 発 信 氏 専 名 門 藤 田 俊 文 (ふじた としふみ) ①理 学 療 法 学 (特 に中 枢 神 経 疾 患 ) ②福 祉 住 環 境 学 1 年 :なし 2 年 :運 動 学 実 習 (前 期 )、運 動 療 法 学 実 習 (後 期 )、物 理 療 法 学 (前 期 )、物 理 療 法 学 実 習 (後 期 )、臨 床 実 習 Ⅰ(後 期 ) 担当科目 3 年 :福 祉 住 環 境 学 (前 期 )、日 常 生 活 活 動 分 析 学 実 習 (前 期 )、理 学 療 法 研 究 演 習 ( 後 期 )、臨 床 実 習 Ⅱ(前 期 )、臨 床 実 習 Ⅲ(後 期 ) 4 年 :臨 床 実 習 Ⅳ(前 期 )、スポーツ障 害 理 学 療 法 演 習 (後 期 )、卒 業 研 究 非常 勤 講師 等 なし 1.著 書 なし 2 . 学会発表 ① 藤 田 俊 文 、岩 田 学 、福 田 道 隆 :脳 卒 中 患 者 における無 酸 素 性 運 動 能 力 の評 価 方 の開 発 ̶ 片 麻 痺 患 者 へのウィンゲート無 酸 素 性 テストの応 用 ̶ .第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 抄 録 集 ,24, 2007.(発 表学 会 :第 31 回 青 森 県 理 学 療 法 士 学 会 ) 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 用 ウィンゲート無 酸 素 性 テストを開 発 中 であり、これまでの研 究 成 果 を踏 まえ、 本 テスト時 間 を 9 秒 間 として実 施 し、テストの信 頼 性 (再 現 性 )およびテストの実 行 可 能 性 を検 証 し、 そして得 られた結 果 よりウインゲートテストの至 適 負 荷 量 の決 定 基 準 を検 証 した。脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 21 名 に対 して、ストレングスエルゴ 240 を使 用 し、9 秒 間 (0∼6 秒 :ランプ負 荷 、6∼9 秒 :定 常 負 荷 ) のテストを実 施 日 を変 えて 2 回 実 施 し、6∼9 秒 の定 常 負 荷 3 秒 間 の平 均 パワーを算 出 し、1 回 目 と 2 回 目 のパワーデータの信 頼 性 を級 内 相 関 係 数 にて検 証 した。また、負 荷 量 設 定 の決 定 基 準 を検 証 するために、6 秒 時 で達 することのできたトルク値 を算 出 、その 10%増 の値 を至 適 負 荷 量 と設 定 し、至 適 負 荷 量 を従 属 変 数 、各 身 体 因 子 を独 立 変 数 とした重 回 帰 分 析 (ステップワイズ法 )を行 って 決 定 基 準 を検 証 した。結 果 として、級 内 相 関 係 数 は 0.98 ICC(1,1)となり、非 常 に信 頼 性 が高 い結 果 となりデータの再 現 性 は十 分 であった。また、重 回 帰 分 析 の結 果 、様 々な変 数 の中 から非 麻 痺 側 下 肢 脚 伸 展 トルクが有 意 に選 択 され(p<0.05)、決 定 係 数 R 2 =0.718 であった。ストレングスエルゴを 使 用 した片 麻 痺 用 ウインゲートテストが実 行 可 能 であり、至 適 負 荷 量 の設 定 も可 能 であることが示 唆 された。 ② 藤 田 俊 文 、岩 田 学 、福 田 道 隆 :脳 卒 中 患 者 における無 酸 素 性 運 動 能 力 の評 価 −無 酸 性 パワーと 起 立 ・歩 行 能 力 との関 連 性 について−.第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 抄 録 集 ,76,2007.(発 表 学 会 :第 25 回 東 北 理 学 療 法 士 学 会 ) 《要 旨 》 脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 用 ウィンゲート無 酸 素 性 テストを開 発 中 であり、今 回 の研 究 では、無 酸 素 性 パ ワーと起 立 ・歩 行 能 力 との関 連 性 について検 討 した。脳 卒 中 片 麻 痺 患 者 18 名 に対 して、ストレングス エルゴ 240 を使 用 し、脳 卒 中 片 麻 痺 用 ウインゲートテスト(9 秒 間 )を実 施 日 を変 えて 2 回 実 施 した。 また、パフォーマンステストとして 5 回 連 続 起 立 着 座 動 作 (以 下 、5 回 起 立 動 作 )および 10m 最 大 歩行 (以 下 、10m 歩 行 )の所 要 時 間 を測 定 した。データは、ウインゲートテストから得 られた 3 秒 間 (6∼9 秒 間 )の平 均 パワーと 5 回 起 立 動 作 および 10m 歩 行 の 3 回 測 定 した最 速 値 を算 出 し、平 均 パワーとの 相 関 を求 めた。結 果 として、平 均 パワーと各 パフォーマンステストで両 方 とも p<0.05 で有 意 となり相 関 係 数 はそれぞれ rs=-.549 および rs=-.490 でかなり相 関 がみられた。瞬 間 的 なパワーを必 要 とし、 無 酸 素 性 の課 題 と考 えられる 2 つのテストと平 均 パワーが有 意 な相 関 関 係 を示 したことは、9 秒 間 の ウインゲートテストが片 麻 痺 患 者 の無 酸 素 性 パワーを評 価 している妥 当 性 を示 す 1 つの証 拠 になるも のと考 えられた。 3.論 文 なし 4 . 社会活動 1 ) 所属学 会 および職能 団体 など ①(社 )日 本 理 学 療 法 士 協 会 ②理 学 療 法 科 学 学 会 ③NPO 法 人 パワーリハビリテーション研 究 会 ④青 森 県 理 学 療 法 士 会 ⑤青 森 県 スポーツドクターの会 トレーナー部 会 2 ) 学外委 員 会・協 議会 等 青森県理学療法士会事務局ニュース編集部長 青森県理学療法士会津軽支部広報部長 3 ) 学外依 頼 講演 等 ①大 学 模 擬 講 義 :「青 森 東 高 校 ラボ体 験 大 学 」 テーマ:「理 学 療 法 (士 )とは」 内 容 :理 学 療 法 (士 )に関 する概 要 をパワーポイントで説 明 。実 際 の検 査 ・治 療 器 具 を 提 示 し、使 用 方 法 の説 明 や検 査 ・治 療 のデモを実 施 。 5 . その他 ◎弘 前 大 学 医 学 部 保 健 学 科 理 学 療 法 学 専 攻 公 開 講 座 :施 設 における寝 たきりをなくす―廃 用 症 候 群 予 防 の理 論 と実 践 ―(平 成 19年 9月 14日 ) ◎第 22回 日 本 リハビリテーション医 学 会 東 北 地 方 会 準 備 委 員 (平 成 19年 10月 20日 ) ◎19 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 交 付 (萌 芽 研 究 ) 研 究 題 目 :要 介 護 高 齢 者 の新 しい体 力 評 価 テストの開 発 研 究 者 :岩 田 学 (代 表 者 )、藤 田 俊 文 研 究 期 間 :平 成 17 年 度 ∼平 成 19 年 度 で継 続