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ALPS REPORT
(2011年5月31日現在)
■ 会社の概要
社 名
英文社名
本 社
アルプス電気株式会社
ALPS ELECTRIC CO., LTD.
〒145-8501
東京都大田区雪谷大塚町1番7号
TEL. (03) 3726-1211
(大代表)
(03) 5499-8026(IR部門直通)
1948年11月1日
23,623,571,711円
181,559,956 株
設 立
資本金
発行済株式総数
■ 株主メモ
事業年度
基準日
第 78期 報告書
アルプス電気株式会社 2011年6月24日発行
NO.143
毎年 4月1日から翌年3月31日
定時株主総会権利行使確定日 毎年3月31日
期末配当金支払株主確定日 毎年3月31日
中間配当金支払株主確定日 毎年9月30日
その他あらかじめ公告して定めた日
毎年6月下旬
電子公告により、
当社ホームページ
(http://www.alps.com/j/ir/index.html)
に
掲載します。
なお、
やむを得ない事由により、
電子公告ができない場合は、
日本経済新聞に
掲載します。
定時株主総会
公告掲載
東京(第一部) 証券コード 6770
上場証券取引所
1単元の株式数
100株
株 主 名 簿 管 理 人 及び
特別口座の口座管理機関
同連絡先
ALPS REPORT
三菱UFJ信託銀行株式会社
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
ホームページ
http://www.tr.mufg.jp/daikou/
三菱UFJ信託銀行証券代行部
検索
【ご注意】
従来の株主名簿管理人取次所は株券電子化の実施をもっ
て廃止いたしました。
現在、株式に関するお手続き用紙のご請求は、下記フリー
ダイヤルでは特別口座に記録された株式のみのお取り扱い
となっています。通常の株式お手続き用紙のご請求は、お取
り引きのある証券会社にお問い合わせください。
■ 株式事務に関するお問い合わせ
三菱UFJ 信託銀行証券代行部 テレホンセンター
お問い合わせ
0120-232-711
( 受 付 時 間:土・日・祝 祭日を除く平日 9:00 ∼ 17:00)
住所変更等諸届用紙ご請求
0120-244-479( 24時間受付)
マッターホルン
株主の皆様へ
Top Message
代表取締役社長
木々の緑が色合いを深め、いよいよ夏の到来を感じる
頃となりましたが、株主の皆様におかれましては、ます
ますご健勝のこととお慶び申し上げます。
主 力 の 電 子 部 品 事 業 で は 、第 6次 中 期 経 営 計 画 の
1年目として、各種の施策を本格的に推し進めてまいり
はじめに、本年3月に発生した東日本大震災により、
ました。売上面では、新製品の積極的な拡販が増収に寄与
亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
し、変動費率の低減や固定費の合理化などの原価改善
被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
が収益の増加に結びつきました。その結果、グループ
アルパインを含む当社グループにおきましては、
全体で増収増益を達成することができました。
宮城県の5拠点と福島県の3拠点及び一部の協力工場が
新たな年度がスタートして、
早3ヵ月が過ぎようとして
被災し、
約2週間にわたって操業に支障が生じました。そ
おります。日本国内においては、東日本大震災に端を
の後も、同地域では数回に及ぶ大きな余震に見舞われま
発した電力問題やサプライチェーンの課題など、しば
したが、3月28日には被災したすべての拠点で操業を
らく予断を許さない状況が続くものと思われますが、
再開し、被害を最小限に抑えることができました。震災
中国をはじめとした新興国での需要の増加が見込まれる
以降、株主の皆様には大変ご心配をお掛けしましたが、
ことから、電子部品をはじめとしたエレクトロニクス
復旧に向けた数多くのご支援を頂戴しましたことに
製品の需要は、引き続き拡大していくものと予想して
対し、厚く御礼申し上げます。
おります。当社としましては、グループの総合力を発揮
さて、2010年度における世界経済は、中国をはじめと
する新興国やアジア向けの好調な需要を背景に、緩やか
ながらも回復基調で推移しました。
して引き続き事業を成長させるとともに、東北復興の
一翼を担ってまいる所存です。
最後に、当期の期末配当金は10円とさせていただき、
当エレクトロニクス業界におきましては、デジタル
年間配当金は既に実施済みの10円を合わせ、20円と
機器向けの電子部品が伸長するとともに、自動車生産
なりました。
株主の皆様には、
今後ともより一層のご支援
台数が国によってばらつきはあるものの安定的に推移
とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
したことなどから、電装部品やナビゲーションなどの
1
車載関連製品が底堅く推移しました。
2011年6月
2
業績ハイライト
連結業績の概況 2010年4月1日から2011年3月31日まで
当 期 の 連 結 業 績 は、売 上 高5,506億円
(前年同期比
11.6%増)
、
営業利益288億円
(前年同期比508.7%増)
、
当期純利益は111億円(前年同期における当期純利益は
5億円)となりました。
経常利益231億円(前年同期における経常利益は16億円)、
億円
7,000
Financial Highlights
売上高
1株当たり当期純損益
円
6,926
前年同期比
6,000
5,389
5,000
4,936
5,506
90
前年同期比
570億円増
60
4,000
30
58.96円増
62.14
24.65
3,000
3.18
2,000
0
1,000
0
2008/3
2009/3
2010/3
-400
2011/3
営業損益・営業損益率
営業損益率(右目盛り)
450
288
億円
%
15
300
前年同期比
241億円増
10
198
2011/3
5,000
4,109
4,275
2010/3
2011/3
4,947
3,752
4,000
47
△265
2008/3
2,000
1.0
0
△4.9
2009/3
2010/3
2011/3
1,000
0
-5
2008/3
2009/3
純資産・自己資本比率
億円
億円
150
111
前年同期比
3,000
105億円増
自己資本比率(右目盛り)
2,803
29.6
2,000
1,864
27.4
1,907
27.0
44
前年同期比
42億円増
30
20
5
1,000
10
0
3
%
40
39.2 1,847
100
-800
前年同期比
165億円増
5
当期純損益
50
2010/3
3,000
5.2
2.9
0
-300
2009/3
総資産
億円
150
△390.93
2008/3
△700
2008/3
2009/3
2010/3
2011/3
0
2008/3
2009/3
2010/3
2011/3
0
4
財務情報
電子部品事業
■ AUTO(Automotive)事業本部
●売上高
●売上高構成比
億円
1,125
タクトスイッチ® SKSJシリーズ
タクトスイッチ® SKSKシリーズ
1,249
AUTO
1,000
22.7%
500
0
磁気式センサ
抵抗式センサ
2011年3月∼6月に発表した新製品
●売上高
●売上高構成比
その他
億円
4,000
3,000
物
2,741
業
2,961
音響事業
2,000
53.8%
2010/3
2011/3
当事業本部が手掛ける車載関連市場においては、政府による
購 入 支 援 施 策 の 終 了 に 伴 い、欧 州 で は 販 売 台 数 が 落 ち 込 み
ましたが、日本や米国をはじめ、中国やインドなどの新興国
では、おおむね順調に増加基調で推移しました。当事業本部で
は、これらの事業環境を背景として、従来から強みとしている高
級車向けに加え、中小型車向けの電装製品やコンポーネント製
品の売上高が増加しました。
この結果、
当事業本部の売上高は1,249 億円(前期比11.0%
増)
となりました。
電子部品
事業
■ HM&I(Home, Mobile & Industry)事業本部
●売上高
1,000
●売上高構成比
億円
2,000
0
2010/3
2011/3
1,616
1,712
1,500
31.1%
1,000
当エレクトロニクス業界においては、新興国を中心とした
需要の拡大を背景に、デジタル機器向けの電子部品が伸長する
とともに、自動車生産台数が安定的に推移したことなどから、
電装部品やナビゲーションなどの車載関連製品が底堅く推移
しました。このような状況の中、第6次中期経営計画の1年目
として製品構造の再構築を中長期の目標に定め、売上面では
新製品の積極的な拡販が増収に貢献し、生産面では変動費率の
低減や固定費の合理化などの原価改善が、
増益に寄与しました。
以上の結果、当電子部品事業の売上高は2,961億円(前期比
8.0%増)、営 業 利 益 は130億円(前期の営業利益は4億円)と
なりました。
5
HM&I
500
0
2010/3
2011/3
当事業本部が主に手掛ける民生市場では、欧州経済不安や
為替の影響、原材料の高騰などの懸念材料を抱えながらも、年初
からの生産は力強く回復し、特にノートPCや薄型TV、携帯電話
などを中心に増産基調が続きました。当事業本部では、それらの
けん引製品を中心としたデジタル機器向けに、スイッチやエン
コーダ、タッチパネルやコネクタなどのコンポーネント製品や、
通信モジュールなどの売上高が増加しました。
こ の 結 果、当 事 業 本 部 の 売 上 高 は1,712億円
(前期比5.9%
増)
となりました。
6
Financial Data
1,500
財務情報
音響製品事業(アルパイン株式会社)
物流事業(株式会社アルプス物流)
Financial Data
上海モーターショーで、
アルパインブランドを訴求
●売上高
東北北部のネットワーク拡充に向け、岩手県北上に新倉庫を竣工
●売上高構成比
●売上高
その他
億円
1,983
2,000
物
●売上高構成比
その他
億円
600
業
1,661
1,500
450
音響事業
1,000
36.0%
電子部品
事業
500
0
475
物流事業
音響事業
300
8.6%
電子部品
事業
150
2010/3
2011/3
音響製品事業(アルパイン(株)
・東証一部)では、国内市販市
場に、ナビゲーションの新製品モデルを投入するとともに、
「車
種別カーライフ・ソリューション」を提案して商品の訴求力を高
め、売上拡大を図りました。更に、自動車市場が拡大する中国で
は、
北京や上海のモーターショーに出展し、アルパインブランド
の訴求を図ると同時に、現地資本自動車メーカー向けに製品
の納入を開始するなど、
着実にビジネス拡大を図りました。
また、
為替の円高や車載用ディスプレイパネルの需給逼迫の影響を
受け、部材コストが上昇するなどの影響はありましたが、昨年度
よ り 推 進 し て い る 構 造 改 革「CHALLENGE30+
(プラス)
」に
よって強化した企業体質を維持・継続し、業績改善に努めました。
以上の結果、当音響製品事業の売上高は1,983億円(前期比
19.4%増)
、営 業 利 益 は111億円
(前期の営業利益は2億円)と
なりました。
7
449
0
2010/3
2011/3
物 流 事 業((株)アルプス物流・東証二部)で は、電 子 部 品 の
荷動きが回復に向かう中、取扱貨物量の拡大に向けたグロー
バル・ネットワークの強化のため、国内外の拠点整備を拡充しま
した。また、新運送システムの活用により、
「絶対品質」の提供や
輸送効率の向上、業務の合理化を進めるなど、事業体質の強化
にも取り組んできました。これら諸施策の実行と電子部品市況
の回復に伴い、売上高、営業利益ともに前年同期比で増収増益
を達成することができました。
以上の結果、当物流事業の売上高は475億円
(前期比5.6%
増)、営業利益は38億円
(同9.8%増)
となりました。
8
財務情報
連結財務諸表(要約)
連結貸借対照表
第78期
連結会計年度
('11.3.31)
(単位:億円)
資産の部
A
B
流動資産
固定資産
第77期
連結会計年度
('10.3.31)
第78期
連結会計年度
('11.3.31)
Financial Data
(単位:億円)
第77期
連結会計年度
('10.3.31)
負債の部
2,468
1,641
2,689
1,585
C
流動負債
1,457
1,526
D
固定負債
787
840
負債合計
2,244
2,367
株主資本
1,261
1,354
その他の包括利益累計額
△134
△200
737
752
純資産合計
1,864
1,907
負債純資産合計
4,109
4,275
純資産の部
有形固定資産
1,086
1,092
無形固定資産
116
98
少数株主持分
投資その他の資産
資産合計
437
394
4,109
4,275
A 流動資産
流動資産は、現金及び預金、たな卸資産の増加などによ
り、前連結会計年度と比べ221億円増加の2,689億円とな
りました。
B 固定資産
固定資産は、ソフトウェア、長期前払年金費用、投資有価
証券、建物及び構築物の減少などにより、前連結会計年度
と比べ55億円減少の1,585億円となりました。
9
C 流動負債
流動負債は、その他流動負債及び賞与引当金の増加に
より、前連結会計年度と比べ69億円増加の1,526億円とな
りました。
D 固定負債
固定負債は、長期借入金の増加などにより、前連結会計年度
と比べ53億円増加の840億円となりました。
10
財務情報
連結財務諸表(要約)
連結損益計算書
第77期
累計
第78期
累計
(単位:億円)
(’09.4.1∼
’10.3.31)
(’10.4.1∼
’11.3.31)
売上高
4,936
5,506
570
A
売上原価
4,150
4,414
264
売上総利益
785
1,091
306
販売費及び一般管理費
738
802
64
営業利益
47
288
241
営業外収益
29
19
△10
営業外費用
経常利益
B
第78期
累計
(’10.4.1∼
’11.3.31)
営業活動によるキャッシュ・フロー
289
285
△4
B
投資活動によるキャッシュ・フロー
△195
△209
△14
C
財務活動によるキャッシュ・フロー
121
51
△70
現金及び現金同等物に係る換算差額
60
76
16
16
231
214
(単位:億円)
前年同期比
増減
△12
△29
△17
現金及び現金同等物の増減額
203
97
△106
現金及び現金同等物の期首残高
683
887
203
現金及び現金同等物の期末残高
887
984
97
特別利益
27
41
14
A 営業活動によるキャッシュ・フロー
特別損失
40
60
20
3
212
209
41
71
30
△40
△11
29
△2
41
44
5
111
105
営業活動による資金の増加は、
285億円
(前年同期は289
億円の増加)となりました。この増加の主な要因は、税金等
調整前当期純利益212億円、減価償却費187億円及び仕入
債務の増加43億円による資金の増加と、売上債権の増加
78億円及びたな卸資産の増加109億円による資金の減少
によるものです。
税金等調整前当期純利益
法人税・住民税及び事業税
法人税等調整額
少数株主損益
(△)
当期純利益
A 営業外費用
昨年暮れ以降、為替の円高傾向が続いたため、為替差損を
40億円計上しました。
年間の平均レートは、
米ドルが85.72
円
(前年比7.13円高)
、
ユーロが113.12円
(同18.03円高)
と
なりました。
B 特別損失
東日本大震災の影響により、
34億円の災害損失を計上しま
した。主な内容は修繕費16億円、操業停止に伴う固定費
12億円 な ど で す。詳 細 はホームページ
(http://www.alps.
com/j/ir/index.html)
でご覧いただけます。
11
第77期
累計
(’09.4.1∼
’10.3.31)
前年同期比
増減
Financial Data
A
連結キャッシュ・フロー計算書
B 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金の減少は、
209億円
(前年同期は195
億円の減少)となりました。この減少の主な要因は、電子部
品事業を中心とした有形及び無形固定資産の取得による
支出222億円によるものです。
C 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金の増加は、
51 億円(前年同期は121
億円の増加)となりました。この増加の主な要因は、長期借
入金の借入れによる資金の増加268 億円と、長期借入金の
返済196 億円による資金の減少によるものです。
12
財務情報
設備投資・研究開発・減価償却・たな卸資産の推移
設備投資額
減価償却費
売上高比率(右目盛り)
500
431
422
7.8
%
億円
9
400
売上高比率(右目盛り)
5.6
5.5
5
400
7
6.2
299
300
4.3
6
4
300
200
212
5
235
184
200
4.3
−電子部品事業 166
音響製品事業 48
物流事業
13
その他
7
2009/3
2010/3
3
0
2
100
音響製品事業 74
物流事業
17
その他
5
1
0
2011/3 ※
2008/3
研究開発費
2009/3
2010/3
1
0
2011/3 ※
たな卸資産
億円
売上高比率(右目盛り)
500
%
億円
8
800
7
700
6
600
5
500
4
400
3
300
2
200
1
100
0
0
7.5
422
400
187
−電子部品事業 91
3
2
100
0
3.4
4
3.7
2008/3
%
6
377
8
Financial Data
億円
5.6
300
%
12
725
403
6.1
たな卸資産回転率(右目盛り)
278
281
9.2
8.7
520
5.1
9.9
10.5
10
565
8
481
−電子部品事業 339
6
−電子部品事業 118
200
4
100
−音響製品事業 162
その他
0
2008/3
2009/3
2010/3
2011/3
0
音響製品事業 214
物流事業
11
その他
0
2008/3
2009/3
2010/3
2
0
2011/3 ※
※内訳には連結消去を含んでおりません。
13
14
財務情報
■ 第79期
(2011年度)連結業績の見通し
音響製品事業
原材料価格の高騰や為替の円高傾向に加え、今回の震災による
影響もあり、景気の先行きは一段と厳しくなるものと予想され
ます。当事業においては、東日本大震災による事業活動への影響が
少なからずあり、サプライチェーンの寸断による仕入先からの部材
調達難に加え、夏場に想定される節電対策に伴う生産ラインへの
影響や、購買意欲低下による売上の減少など、先行きの情勢を見極
めることが難しい状況となっていることから、現時点で想定できる
事象を考慮した見通しとしています。当事業の売上高は1,880億円
(前期比5.2%減)を予想しています。
電子部品事業
物流事業
2010年4月 よ り ス タ ー ト し た第6次 中 期 経 営 計 画の2年目
として、売上拡大に向け、製品構成の変革を柱とした更なる改善を
進めていきます。AUTO事業本部においては、これまで培ってきた
技術力を活かし、新興国向け普及価格車種への搭載を加速させる
べく、部品の標準化や統合を進めています。また、高級車を中心
とした新しいモジュール製品の拡販を展開していきます。HM&I
事業本部においては、拡大が見込まれる携帯端末市場において、
タッチパネルや小型スイッチ、センサなどのコンポーネント製品の
増産を見込んでおり、これらの着実な立ち上げを行っていく予定
です。当事業の売上高は3,000億円(前期比1.3%増)を予想してい
ます。
●売上高
●営業利益・営業利益率
億円
億円
6,000
300
5,506
5,400
億円
億円
当期純利益率(右目盛り) %
6
300
150
3
音響
製品
15
4.4
100
2010/3
2011/3
2012/3
220
120
111
4
200
100
2
100
50
0
0
2.2
2.0
2
1
47
物流
その他
231
5.2
200
2,000
●当期純利益・当期純利益率
営業利益率(右目盛り) %
240
電子
部品
4,000
●経常利益
288
4,936
0
顧客のサプライチェーンの見直しや電力供給制限による操業度
の低下などに加え、燃料価格の高騰や個人消費の動向による景気
への影響など、さまざまな不確定要因が想定されます。当事業では、
貨物量の回復状況に合わせた効率的な事業運営を推進し、利益の
確 保 を 図 っ て い き ま す。ま た「新たな成長」に 向 け、グローバル・
ネットワーク拡充などの重点施策に継続して取り組んでいくと
ともに、本年3月に設立した韓国アルプス物流の早期立ち上げや、
中国内陸部の事業強化に向けた拠点設立を進めるなど、引き続き
業容の拡大に取り組んでいきます。当事業の売上高は453億円
(前期比4.6%減)を予想しています。
1.0
0
2010/3
2011/3
16
2012/3
2010/3
2011/3
2012/3
0
5
0.1
2010/3 2011/3
2012/3
0
16
Financial Data
世界経済は、中国やインドなどの新興国における持続的な成長
により、緩やかながらも景気の回復は進んでいくものと予想して
います。一方、中東地域における政情不安や欧州各国の緊縮財政に
よる需要の低迷に加え、日本における東日本大震災がもたらす先行
きの不透明性などのマイナス要素もあり、年度前半は苦しい展開に
なるものと予想しています。震災による混乱が落ち着きを取り戻す
までは、サプライチェーンに支障をきたさないよう、部材調達や顧客
への納品管理を確実に行い、生産活動を元の軌道に戻していくとと
もに、新製品の投入や新事業の展開を計画通り進めていきます。
クローズアップ・アルプス
Q3
CLOSE 複数の技術を融合し、アルプスの強みを発揮
UP タッチパネル
A3
指やペンで画面上の表示を直接触って押すことで、機器を操作
する入力装置
「タッチパネル」
。画像の縮小や拡大も自由自在に、
直感的に操作できます。とくに最近ではスマートフォン※1をはじ
めとするタッチパネル型携帯電話の普及が目覚しく、私たち
の暮らしの中に浸透し身近なものになってきています。
A1
LCDやノートPC用のグライドポイントTM
(タッチパッド)の製造で長年蓄積してき
た微小静電容量センシング技術 ※3、加え
て抵抗膜式では、得意な加工技術の一つで
あるプラスチック光学成形技術など、必要
Close Up ALPS
Q1
アルプスのタッチパネルの強みは?
な技術を複数有していることが挙げられ
ます。また、変動が激しい携帯電話市場に求
められる生産の垂直立ち上げや、迅速なモ
デルの切り替えなどの顧客の要求に、柔
軟に応じられる生産能力なども含め、総
合的な対応力が評価されています。
タッチパネルには、
どのような働きと種類があるの?
タッチパネルは、ユーザーが画面に触れた際の位置
検出を行っています。位置検出の種類には、パネルを
軽く押すことによって、膜と膜が接触し、押された
位置を割り出す「抵抗膜式」と、指と導電膜との間での
静電容量の変化を検知して位置を検出する「静電容量
式」などの方式があります。これらの中で当社は抵抗
膜式、投影型静電容量式※2の両方を生産しています。
Q2
A2
タッチパネルは、
携帯電話以外にはどこで使用されているの?
小 型 ゲ ー ム 機、金 融 機 関 のATM、切 符 の 券 売 機、
カーナビゲーション、FAX・コピー複合機など、
さまざまな機器で使われています。
タ
デー
ク
チェッ
万台
%
3,000
60
2,500
2,000
スマートフォンをはじめ
■ タッチパネル付携帯電話出荷台数見込み
■ 携帯電話出荷台数見込み
■ タッチパネル搭載率
(右目盛り)
50
40
1,500
30
は、ま す ま す普及・拡大
1,000
20
しています。2011年には
500
10
とするタッチパネル携帯
携帯電話全体の約40%
に搭載されるとの見方
が有力です。
17
0
0
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
出典:Display search社
用語解説
※1 スマートフォン
パーソナルコンピューター並みの多機能さを兼ね備えた携帯電話のこと。携
帯電話とパソコン・PDA(携帯情報端末)の機能を組み合わせたもの
※2 投影型静電容量式
静電容量方式の一つ。表面型と投影型の2 種類に大別され、表面型はATM
やカジノのゲーム機などの大型機器に、投影型は携帯電話機などの携帯機
器に搭載される
※3 微小静電容量センシング技術
導体(電気を通す物質)がどれくらい電気エネルギーを蓄えることができる
かを表す静電容量の変化によって指の位置・動作を検出していく技術
18
トピックス
2011年
3月
●
●
●
片側はね返りタイプスライドスイッチを発表
35型中空軸タイプエンコーダを発表
東北地方太平洋沖地震により、
被災
●
本社にて
「ものづくり教室」
開催
●
電子コンパス用3軸地磁気センサを発表
6月
●
第78回定時株主総会を開催
4月から延期していた新入社員入社式を挙行
●
(注)
下線のトピックスを以下に詳しくご報告しています。
■ 片側はね返りタイプスライドスイッチを発表
3月1日、
小型かつ薄型のセット
製品向けに片側はね返りタイプ
スライドスイッチを発表しました。
本製品は、外形サイズにおいて
小型化を達成し、搭載の際の省
スペース化に貢献しています。
最新のタッチパネル搭載機器などに
また、はね返り操作を片側方向
採用が見込まれる当製品
にすることで長寿命化も実現
しています。
加えて、
小型ながら2mmという長い稼動幅を確保し、
ユーザーに確実な操作感を伝えるとともに、スイッチ自体の誤
作動防止に対応しています。スマートフォンやデジタルカメラ、
携帯ミュージックプレーヤを含む各種小型携帯機器などの電源
オン/オフ の 切 り 替 え やホールド機能(操作停止)用のスイッチ
として幅広いデジタル機器への搭載が期待できます。
■ 電子コンパス用3軸地磁気センサを発表
5月26日、ス マ ー ト フ ォ ン、
タブレットPCに適した電子コン
パス機能を実現する3軸地磁気
センサを発表しました。
多くの携帯電話やスマート
フォンに搭載されているアプリ
ケーションには、ユーザーの現在
高い方位検知精度を実現
位置を測るGPS ※1 や、方角を検
知する電子コンパス機能が必要になります。この機能を実現する
本製品は、高精度磁気素子の特長を最大限に活かす設計をした
ことにより、方位精度を従来品比約40%向上させるとともに、
携帯機器に求められる低消費電流を実現しています。また、セッ
19
※1 GPSとは、Global Positioning Systemの略で、人工衛星を利用して地球上の現在位置
を正確に割り出すシステムのこと
東日本大震災から早期に復旧
東北地方太平洋沖地震の発生
に伴い、宮城県の4工場、仙台開
発センターと福島県の3工場( ア
ル パ イン( 株 )含 む )で は 、震度
6強∼弱、新潟県長岡工場では震
度5弱の揺れに見舞われました。
稼働再開で活気づく角田工場
幸いにも、津波による建物の
崩壊や火災など生産業務に甚大な障害をもたらすような、致命
的な損壊には及びませんでした。本社では、震災直後速やかに災
害対策本部を設置し、社員やその家族の安否確認をはじめ、被
災 者 と そ の 家 族 の 生 活 支 援 を 最優先事項とし、各工場の被害
状況の把握や従業員の安全確認に向けた情報収集などの復旧に
努めました。全社を挙げた復旧活動により、宮城県の4工場が3
月22日から、福島県の3工場が翌週28日からと、地震発生から
約2週間強で全工場が稼働しました。その後、複数にわたる余震
がありましたが、大きな被害はなく、今日では震災前と同等レベ
ルまで復旧しております。
なお、当面の電力不足問題への対応策として、全社を挙げて
の電力確保や各種省エネへの取り組み、工場操業の輪番制など
を主な施策とし、昨年比ピーク電力使用時の25%削減を目指し
ております。
お詫び
今号143号の発行時期の遅れについて
当初、6月上旬の発行を予定しておりましたが、今回の震災により、
遅れての発行となりましたことをお詫びいたします。
20
Topics
4月
5月
ト製品の更なる小型化や多機能化の進展に伴い、機能部品の増
加と基盤の小型化が進み、地磁気センサは限られたスペース内
で搭載されるスピーカーやコネクタなどの部品からの影響を
受けやすい状況にあります。
本製品は、測定磁界範囲を広げたことでセット内の磁場環境
を安定させ、
センサの配置自由度の向上に貢献しています。
株主広場
数字で読み解くアルプス
株式情報
PER
〔株価収益率〕
■ 株式状況
PER= 株価*÷1株当たり利益
会社が発行する株式の総数
発行済株式総数
500,000,000 株
181,559,956 株
■ 大株主の状況(2011年3月31日)
75
株主名
株式数
持株比率(%)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 16,096,200
8.87
日本マスタ―トラスト信託銀行株式会社(信託口) 14,714,400
8.10
三井住友海上火災保険株式会社
4,176,400
2.30
株式会社東芝
4,075,200
2.24
JRモルガン証券株式会社
3,766,991
2.07
60
■ 所有者別分布状況(2011年3月31日)
倍
証券会社
5.9%
アルプス電気のPER
45
12.9
倍
30
その他
1.3%
企業
6.8%
個人
22.8%
15
Information
PER(株価収益率)とは、会社の収益性を判断する指標の一つです。
当社は、米国発の金融経済危機を引き金として業績が後退する
など厳しい状況が続きましたが、コスト構造を抜本的に見直す
構造改革により、利益率が大きく改善されています。一方、業界
平均値は、
18倍
(5月30日時点、
東証一部・電気機器)
といわれて
いますので、
当社の株式は割安な状況とみることができます。
発行済株式総数
金融機関
35.6%
181,559,956株
0
2007/3
2008/3
2009/3
2010/3
2011/3
外国人
27.6%
*各期末の終値を使用しております。
株主 Q&A
株主の皆様から
よく頂くご質問とその答えをご紹介します。
(注)その他は、保管振替機構名義の失念株式と自己
名義株式です。
(注)個人は、個人・持株会名義の株式です。
IR情報Webサイトのご案内
IR情報
直近の財務諸表から
よくいただくご質問
まで、わかりやすい
メニュー構成で必要
Q 配当金はいくらですか。
な情報を入手でき
A 2010年度期末配当金は、1株当たり10円です。
今期2011年度は、1株につき年間配当金20円(中間配
当金10円、期末配当金10円)を予定しています。
IR活動のカレンダー
ます。2011年の主な
も掲載しているので
ご確認ください。
IRニュース
当社株式に関連する
新しいニュースが
掲載されている
コーナーです。
http://www.alps.com/j/ir/index.html
Q 第1四半期決算発表は、いつですか。
A 決算日から1ヵ月以内の開示を目標としており、第1
四半期の決算発表は7月末を予定しています。
21
表紙の
写真から
マッターホルン(4,478m)。スイスとイタリアの
国境に位置するアルプス山脈の名峰。
22
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