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印刷用PDF - Toyo Engineering Corporation
Investor Relations 山田社長が語る“今年度の経営施策” 収益の安定化を基盤に、次の飛躍へ向けて TEC In-depth In-depth ✺ TEC 成長し続ける中国ー成功支援パートナーとしての実績 Project Moving-On Moving-On ✺ Project サウジアラビア4基目の大型EGプラント受注ー世界のEG生産量の約20%を占有 Project Moving-On Moving-On ✺ Project 獏 生産スケジューラ“孔明 獏 ”をアサヒ飲料㈱へ納入ー清涼飲料業界のSCM改革支援 TEC COMMUNICATIONS INVESTOR RELATIONS 収益の安定化を基盤に、次の飛躍へ向けて ∼山田社長に今年度の経営施策を伺う 昨年5月に就任した山田社長は、 “For the Success of the Project”のスローガンの下、プロジェクト管理体制の強化や受 注戦略の明確化などを図り、昨年度は期初に予定した利益を達 成すると共に、7期ぶりの復配を行い、経営の最優先課題であ る収益正常化を果たしました。今回は就任2年目となる山田社 長に、最近の市場環境や目指す方向性、TECの差別化などに つき、お話しを伺いました。 市場環境について Q 始めにTECを取り巻く 先 ず過去に経験したことが無いほど、お客様が積極的に投資 市場環境についてお話し下さい。 されている状況だと感じています。今、世界的にエネルギー や素材の需要が増大し、ガスや石油の産出国やメジャーによる投資 が活発です。また効率的な生産を追求するため石油精製と石油化学 とを一体化させ、設備の統合化を図る動きも盛んです。国内でも日本 の化学会社や石油会社の皆さんは、海外からの製品に対し企業とし ての差別化を目指した、戦略的な投資を図っておられます。そのよう な環境の中で、お客様の関心は、価格だけではなく、提案力や工 期・品質・安全などにおける信頼性、すなわち「信頼できるコントラク ター」を選ぶ方向に変わってきていると感じています。今後はお客様 とパートナーを組むような形で受注し、一緒になって仕事をしていく傾 向がますます強まると思います。 TEC COMMUNICATIONS TEC COMMUNICATIONS 山田社長が語る “今年度の経営施策” 東洋エンジニアリング株式会社 取締役社長 山田 豊 1 2 INVESTOR RELATIONS Q 良好な市場環境ですが、 成功を約束するトータルソリューションを提供」することで、 その中での課題は何でしょうか。 この目標を実現していきます。当社はお客様に対して、 EPC(設計・調達・建設)を遂行する能力、ITを適用した 常に 多くのプロジェクトが 持ち上がっており、 全体のシステム化、更にはオペレーション、メンテナンス メーカーも工事会社も、全体のリソースが非常 (O&M)を含めた全てのライフサイクルフェーズにトータルソ にタイトになっています。それに伴い価格の高騰だけでは リューションを提供しています。言い換えれば、マネジメント なく、機器の納期も非常に長くなっていることが不安材 能力やエンジニアリング能力など、差別化されたプロ 料です。当社は各メーカーや工事会社、あるいはローカ フェッショナルなサービスを売っているのです。最近では、 ル・パートナーと一緒になって、足元を固めたプロポーザ パートナーシップの関係で、お客様の持つシーズの商業 ルやプロジェクトを行なう必要があると考えます。言い換 化を支援するR&Dエンジニアリングや、診断などに関す えれば、お客様、メーカーや工事会社、私たちコントラク るサービス提供にも力を入れています。プロセス関連の自 ターがお互いにオープンな関係となり、三者共 W i n− 社技術を持つ当社だからこそ、R&DからO&Mに至るま Win−Winとなる戦略が、プロジェクト成功の基本となりま で、お客様の立場でのソリューションを提供することがで す。一方、これだけ多くのプロジェクトが短期間に実現さ きると自認しています。その成果として、お客様から「信 れるとなると、機器などを製作する工場もフル稼働になり、 頼」という評価をいただきたいと考えます。 非 価格や納期がお客様の計画から外れて、ある日突然期 海外での大型EPCをキチンと仕上げていくことは最も 待した案件の方向性が変わることも、有りうるものとして 重要ですが、当社は幅広くお客様のニーズに柔軟に対応 視野に入れておかねばならないと思います。 お客様のニーズに柔軟に対応し、 総 エン 総合 総合エン ンジニアリング ンジ ング グ技術力 グ技術力 グ 力 オープンな関係を構築できるTEC Q 山田社長が実現したいTECの姿とは、 先端 先端 先端技術適用力 用力 力 プロジェクトマネジメ プロジェク ジメ メン メント能力 ント能 どのような姿でしょうか。 が今目指しているのは、このTECを、お客様の 私 TOTAL OTAL TAL ALL SOLUT SOLUTIO SOLUTI SOLUTION SOLUTIONS トータルソリューション ニーズに柔軟に対応でき、お客様とオープンな関 係が持てる、そしてお客様から信頼される会社にするこ とです。そのため企業理念である「顧客の最大の満足と TEC COMMUNICATIONS グローバル対応 グロ 応力 応 力 アライ アライ ライアンス構築 構築力 構築 築力 TEC COMMUNICATIONS すべく、中小規模のソフト案件や、国内向けの案件、また eソリューション案件などにも取り組んでいます。例えば、 サハリンのLNGやイランのガス処理などエネルギー関係 の大型プロジェクトに携わる一方、カフジ油田向けのテク ニカル・サービスから、尿素・メタノール・D M E(ジメチル エーテル)などの自社技術を活かしたソフト案件にも積極 的に取り組んでいます。国内では、石油精製や石油化学 関連のみならず、配管自動切替え装置 XYルータ獏 を適 用したマルチ工場や顧客の中国進出支援から、電力会 社向けのリサイクルセンターまで幅広く手がけています。ま TECの差別化∼グローバルEPC拠点と技術力 たIT分野でもサプライチェーンやプラント運用・保全、更 には金融関連に至るまで、自社開発ツールや知見を活か した仕事を行なっています。その結果、プロジェクト・ポー Q 他社と差別化できるTECの強みとは何ですか。 トフォリオの多様化が図られ、当社の将来の発展やリス ク分散にも資すると思います。このような形で収益を安定 つはグローバルにEPCを遂行できる海外拠点を 化させることが重要であり、受注額の大きさだけに流され 一 ず、着実に収益を積み上げる文化を築いていきたいと考 グ会社は、品質の高い日本の機器資材などを海外に運 えています。 び、設計もマネジメントも自社でまかない、プラントを完成 持っていることです。かつて日本のエンジニアリン もう一つ重要なのは、お客様とのオープンな関係、言い していました。今では一部の国を除き、プロジェクトの遂 換えればパートナーシップを築くことです。工期通りかつ 行には現地の工事会社や現地の製品を使うことが不可 予算通りに品質を保って、プラントも計画通りに完成させ 欠であり、そのようなニーズに対応することがお客様への ることがお客様の最大の希望です。プロジェクト成功のた 貢献にもなります。当社は創立以来、地域に根ざした形 めには、オープンな関係で、様々な問題をお客様と一緒 でのビジネス展開をしてきており、その経験から、インド、 に解決していくことが大切になります。逆にお互いの協力 タイ、マレーシア、韓国、更には新たに建設業ライセンスを 体制がないと、プロジェクトはなかなか上手くいきません。 取得した中国も含めた、五つの海外EPC拠点が築かれて お客様とこのようなオープンな関係を築くためには、高い います。例えば Toyo Engineering India Limited コスト競争力、EPCの実行能力やマネジメント能力に加え (T o y o - I n d i a )は、全社のエンジニアリングの中核を て、地域ノウハウ、そのお客様との成功実績、企画段階 担っており、お客様も当社のプロジェクトメンバーも共にイ からの提案力が当社に求められると認識しています。 ンドに滞在し、インド以外の国での大型プロジェクトを進 3 4 INVESTOR RELATIONS めています。更にローカル・パートナーとの長年の信頼関 係の下、互いに補完関係を保ちつつ、地域に根ざした形 で仕事ができることも当社の強みだと思います。今重点 地域としている、案件密度の高い中東地域、当社の長年 の実績の中でローカル・ノウハウを蓄積しているBRICs諸 国や東南アジア地域での案件に対し、当社は他社との差 別化を発揮できると信じています。 もう一つは自社技術での差別化です。昨年オマーンで 大型メタノールプラントを受注しましたが、これはEPCでの コスト競争力に加え、当社の技術を買っていただいたと 今期の見通し∼ステークホルダーの皆様へ いう意味で意義があると思います。メタノールでは独自開 発技術として、1系列で日産5,000∼6,000トンの大型化を 可能にするMRF‐Z 獏(高性能メタノール合成管)というリ Q 最後に、今期の見通しと株主やお客様への メッセージを一言お願いします。 アクターがある上に、合成ガス製造技術の実績も豊富で す。メタノールには様々なアプリケーションの可能性があり 期は前期同様、確実に収益目標を達成して次の 今後も需要は伸びると思います。メタノールを原料とする 今 DMEを今中国で手がけていますが、今後、LPGやガソ の売上高2,000億円、営業利益50億円、当期純利益35億 リン・ディーゼル代替のクリーンエネルギーとなる、DME 円という目標の達成に尽力します。今単体で7%に設定し やGTLにも期待しています。また尿素プロセスは、昨年 ている粗利益率を確保し更に向上させるためには、プロ 度ブラジル、中国などから大粒尿素プラントを3件受注し、 ジェクトの管理強化と同時に、 「選択と集中」、すなわち当 省エネ尿素合成技術ACES21 獏を適用した2基目のプラ 社の強みを活かせる分野で、当社の差別化要素を評価し ントが近々インドネシアで完成する予定です。当社はこれ ていただけるお客様の入札に参加したり、提案型の仕事 ら大粒尿素技術と省エネ尿素合成技術を一貫して提供 をすることによって達成していきたいと考えています。当社は できる強みを活かして、ビジネス展開を図ってまいります。 2003年度から、主に収益面で再建を軌道に乗せることを 中期経営計画の基盤を固めるべく、連結ベースで 目的に3カ年計画を作り、今年はその3年目にあたります。 次の計画は年度末までにまとめる予定ですが、その中では 着実に利益を確保していくと共に、新しいビジネスモデルに 対する足がかりを明確にしていきたいと思っています。 株主の皆様をはじめ、ステークホルダーの皆様におきまし ては、引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。 TEC COMMUNICATIONS TEC COMMUNICATIONS TOPICS ABBルーマス社のオレフィン新技術 ∼新分解炉SRT-X 2005年2月25日、国内の石油化学や石油精製の顧客向けに、米国ABBルーマス社と当社による技術セミ ナーが開催され、最新オレフィン技術である、新分解炉SRT-X、低圧深冷分離、2成分系/3成分系冷媒システム、 蒸留塔組込み水添反応器CDHydro、OCTなどが紹介されました。一方、石油精製・石油化学の一体化・効率 化をテーマに、最新の石油精製技術もセミナーで紹介されました。このうち新分解炉SRT-Xは、従来1炉最大 12万トンだったエチレン年産能力が30万トンまで可能となり、半分以下の炉数でも100万トン規模の大型プラントを 実現します。またSRT-Xは、並列燃焼システムを採用するこ とで輻射部の形状がコンパクトになり、設置面積の27%縮小 SRTコイル形状(2パスコイル) 最短滞留時間の急冷熱交換器 と分解炉の投資額の10%削減が可能になりました。この新 型炉に他の最新技術を全て組み込むことで、従来のスキー 整流用ベンチュリー ムに比べ、機器数で最大25%、投資額で15%削減できると 同時に、炭酸ガスや圧縮機動力の削減など、エネルギー効 率も向上することができます。当社は長年のABBルーマス社 コーキング低減の ための大口径管 熱吸収効果を高める 小口径管 との協力関係を活かし、これら最新技術により大型エチレン プラントの受注を図ります。 収率改善をもたらす マニホールド形状 新しい製薬工場を目指す新技術 ∼MILOX獏- Pharma 将来の需要変動に対して素早く、かつフレキシブルに対応できる製薬工場を目指して、当社はモジュールデザイ ンの考え方をベースとした製薬マルチ工場「MILOX獏-Pharma」を提案しています。 クリーン環境の要求レベルが高い製薬工場では、処理設備が配置される空間全体をクリーンルームとすること が多く、建設コスト、運用コストの面で課題がありました。この課題を解消すべく、MILOX獏-Pharmaでは、処理 設備を個々のモジュールユニットとして個室化し、これらのモジュール間で原料コンテナを搬送することによって製 造を進めます。工程間搬送システムにはスタッカークレーン MILOX獏-Pharma を採用して、その左右に各処理モジュールを配置しました。 更に原料コンテナと各処理モジュールの間で原料などを移 製品ストックエリア 搬送システム (スタッカー) 送する際のインターフェースとして、封じ込め技術を用いて 開発した「クリーンカプセル」を採用しており、閉じた空間 の中での移送を可能としています。 モジュール群と搬送システムの組み合わせによるMILOX獏- コンテナ格納エリア ICタグ ICタグ クリーンカプセル クリーンカプセル 処理設備 処理設備 充填包装機 打錠機 Pharmaは、 清浄度の高い空調空間を最小にするとともに、 製造プロセスを容易に組み換えることができ、また搬送シ クリーンカプセル ステムの集約化により生産の効率化が図られています。 5 6 TEC IN-DEPTH TOYO—Supporting Clients’Su 1972年以来、中国で110基以上のプラント建設の実績を基に、お客様の中国でのプラント建設計画に関する 技術提供からEPCの一括請負に至る幅広いニーズに柔軟に対応し、 TECは中国での「成功支援パートナー」としてお客様の信頼を得ています。 ICATIONS TEC COMMUN 1990s ICATIONS TEC COMMUN 1970s 36 1990s 36 1980s 1970s C o m p l e t i o n o f L a r g e - s c a l e P r o j e c t 中国BASF-YPC社向け石油化学プラント完工 2005年1月、当社はBASF-YPC社*向けに中国江蘇省・南京に建設中であった、 年産16万トン・アクリル酸(AA)および年産21.5万トン・アクリル酸エステル(AE)と、 年産25万トン・オキソアルコール(OXO)の2つのプラントの引渡しを完了しました。こ れらのプラントは、9つのプラントで構成される投資総額29億ドルという世界的規模の 石油化学プロジェクトの主要プラントであり、他社に先駆けて完工したことはBASFYPC社にとって戦略的に非常に重要であり、スムーズな商業運転の開始にも大きく 寄与しました。 プロジェクトの遂行にあたっては、安全・品質・工期の面での高い国際基準を満た すべく、客先や中国設計院、工事会社など関係者一同が信頼関係とチームワーク でプラント完成に向けて力を合わせました。その結果、スケジュール 通りの完成に加え、AA/AEプラントとOXOプラント合計で1,200万 時間の無事故・無災害も達成しました。また引渡し後の短期間での 生産開始により品質の高さも実証し、当社は客先より2003年度ベス ト・クオリティ(AA/AE)、ベスト・セーフティ(OXO)を受賞しました。 *BASF-YPC社:ドイツBASF社と揚子石油化学公司(YPC)の折半出資の合弁会社 TEC COMMUNICATIONS 1990s TEC COMMUNICATIONS uccessinChina for over 30 Years ICATIONS TEC COMMUN 2000s ICATIONS TEC COMMUN 2000s 36 2000s 2000s 36 2000s 2000s S 大慶(中国石油 石油 大慶石化公司) 大 200,000t/ 0t/y ポリエチ チレン u p p o r t f o r t h e J a p a n e s e C o m p a n y ㈱日本触媒向けSAPプラント完工 2004年12月、当社は中国江蘇省・張家港に設立された㈱ 日本触媒の中国法人・日触化工(張家港)有限公司向けに、 ■ 石油化学、 ポリマー ■ 肥料、化学など ■ エネルギー 年産30,000トンの高吸水性樹脂(SAP)製造プラントをターン ■ 産業システム キーで完成しました。客先はSAPをコア事業と位置づけ日米 欧で生産設備を有しており、需要伸張が期待できる中国を第 4極目と捉えて本プラント建設を決定いたしました。 ▲ 当社は2003年7月よりプロジェクトをスタートさせ、110万 北京 寧夏(中国石油 寧夏石化公 公司) 870t/d 大粒尿素 時間以上無事故・無災害で、18カ月の工期通りに完成しま 太原(山西蘭花科技創業有限公司) 西蘭花科技創業 1,000t/dd 大粒尿素 した。プロジェクトの遂行にあたっては、 「決められた工期 で決められた品質通りの工場を建設する」ことを共通の目 標としたお客様との協業関係の下、中国の設計院や工事 ▲ 蘭州(中国石油 油 蘭州石化公司) 蘭州 200,000t/y ポリエチレン 上海 会社とも協力してプラント完成に邁進し、2005年2月より生 産を開始しました。中国での 客先との 協業関係が 実り、 2004年7月には同客先がベルギー・アントワープで計画した 濾州(濾天化(集団)有限責任公 公司) 110,000t/y DME 1,350t/d メタノール 濾州(四川天華公司) 25,000t/y 1-4 ブタンジオール 年産30,000トンの第2期SAPプラントを受注し、2005年末の 完成を目指して現在 プロジェクトを遂行中 です。 7 8 PROJECT MOVING-ON サウジアラビア向け4基目の大型EGプラント受注 N e w O r d e r 2005年7月、当社はサウジアラビア基礎産業公社(SABIC)より、 同国西海岸のヤンブーに新設されるヤンサブ(YANSAB)コンプ レックスの一環として計画された、世界最大の年産70万トンのエチレ ングリコール(EG)プラントを受注しました。米国サイエンティフィック・ デザイン社の技術をベースに、当社の役務内容は設計、機器資材 の調達および工事までの一括請負で、プラントの完成は2008年第1 四半期を予定しています。 当社はこれまでサウジアラビアでYANPET向け年産42万トン、お よびUNITED向けの57.5万トン(No.1)と63万トン(No.2)の計3プラントを手がけており、今回は4基目のEGプ P l a n t ラントとなります。現在当社が建設中のUNITED向けNo.2プラントの完成後、SABICはEG生産で世界トップにな る見込みです。また当社のEGプラント実績は、延べ16プラントとなり、世界のEG生産量の約20%を占めます。 UNITED向けNo.1プラント建設では、当社は客先の協力を得て、メカコンまで28カ月の短納期を2004年9月に達 成し、更にメカコンからわずか2週間でのOn SpecのEG生産も実現しました。これまでのEGプラント建設に対す E G る当社のプロジェクト遂行への客先信頼が、今回の受注に結びつきました。 インドネシア向け製油所近代化プロジェクト完工 M o d e r n i z a t i o n P r o j e c t C o m p l e t i o n 2005年8月、当社が現地の大手エンジニアリング会社のレカヤサ 社と共同で、インドネシア国営石油会社プルタミナ向けに、ジャワ島西 部チレボン近郊にあるバロンガン製油所内で建設していた製油所近 代化プロジェクトを完工しました。8月28日にはユドヨノ大統領をはじ めとするインドネシア政府要人の出席の下、現地にて竣工式が盛大 に開催されました。 本プロジェクトは、米国UOP社技術をベースに無鉛ガソリンを生産 する設備として、日産52,000バーレル・ナフサ水添脱硫装置、同 23,000バーレル・ナフサ異性化装置、同29,000バーレル・ナフサ接触改質装置(CCR)、および関連付帯設備を建 R e f i n e r y 設するもので、当社とレカヤサ社のコンソーシャムは、本プロジェクトの設計、機器調達、建設工事および試運転 指導を担当しました。 「ブルースカイ・プロジェクト」と名付けられた本プロジェクトは、有鉛ガソリンの使用による大気汚染改善へ向 けた国家プロジェクトです。また本プロジェクトは当社初のプルタミナからの受注であり、長年協力関係にあるレカ ヤサ社とのコンソーシャムで成功裡に遂行したプロジェクトです。 TEC COMMUNICATIONS TEC COMMUNICATIONS 日本原子力発電㈱向け雑固体減容処理設備完工 P r o j e c t C o m p l e t i o n 当社が福井県敦賀市の日本原子力発電㈱ 敦賀発電所で建設 F a c i l i t y したプラズマ溶融システムによる雑固体減容処理設備は、2005年3 月末に完成し、4月28日より運用が開始されました。このシステムは、 プラズマトーチと回転部(炉床)間に発生するプラズマアークの高い エネルギーを利用するため、1,500度以上の高熱でドラム缶のまま溶 T r e a t m e n t 融することができます。 この設備の特徴は、低放射能レベルの金属、コンクリート、難燃物 などの多種多様な雑固体廃棄物を一括処理できること、また回転す る溶融炉で均一に廃棄物を加熱・溶融できること、および体積も1/5程度まで減容できることにあります。更に溶 融後は安定で閉じ込め性の高い固化体が製作できるため、安全に原子力発電所からの廃棄物量を抑えること もできます。 W a s t e プラズマ溶融炉の導入は国内の原子力発電所としては初となり、当社は今後も本設備の運営に関し、継続し て客先に協力してまいります。 生産スケジューラ“孔明獏”をアサヒ飲料㈱へ納入 ∼競争激しい清涼飲料業界のSCMを支える∼ P r o j e c t C o m p l e t i o n コンビニエンスストアやスーパーなどの棚にはコーヒー、炭酸飲料、 お茶などのドリンクが所狭しと並んでいます。消費者嗜好の多様化、 商品ライフサイクルの短期化を受け、清涼飲料業界では毎年1,000品 目を超える新製品が投入されていますが、定番商品として残るのは 僅か3∼4品目に過ぎないと言われているほど厳しい競争が繰り広げ られています。 このような状況の中で、アサヒ飲料㈱はバリューチェーンの視点を S y s t e m 取り入れた抜本的なSCM改革を行ない、2005年1月より、新しいSCMシステムを稼働させました。これは原料サ プライヤー、自社工場、協力工場、マーケットと一連のサプライチェーンのどのポイントにおいても数字の整合性を 保ち、かつ欠品を起こさない在庫・製造計画を実現することを目的としています。組織改革も含めて十分な検討 期間をおき、システム導入も2段階で行なうなど周到な準備の下進められました。この中で生産計画の中核を成 すシステムとして導入されたのが当社の生産スケジューラ“孔明獏”です。需給データを基に短期サイクルで生産計 S C M 画を立案し、工程レベルでのボトルネック解消に貢献しています。 当社は実用性に視点を置いた独自の商品群と様々な業界横断的な知見によって、お客様のSCM改革を強 力に支援してまいります。 9 10 海外拠点/駐在員事務所でのビジネス動向 海外ネットワーク 【タイ現地法人の現状と役割】 モスクワ ルクセンブルグ テヘラン 北 京 ソウル ヒューストン 上 海 ムンバイ バンコク クアラルンプール ジャカルタ リオデジャネイロ 海外事務所 海外関連会社 Toyo-Thai Corporation Ltd.(略 称:T o y o - T h a i 、社長:入矢洋信、U R L : http://www.toyo-thai.com/)は、タ イ最 初 の エンジニ アリング会 社として 、 1 9 8 5 年に当 社と現 地 大 手 建 設 会 社 Italian-Thai Development Public Companyの合弁会社として設立されまし た。同社は、化学、石油化学、石油・ガス、 肥料、発電などの分野でのEPC(設計・調 本 社 〒275-0024 千葉県習志野市茜浜2丁目8-1 Tel: 047-451-1111 Fax: 047-454-1800 URL: http://www.toyo-eng.co.jp/ 東京本社 〒100-6007 東京都千代田区霞が関3丁目2-5 Tel: 03-3592-7411 Fax: 03-3593-0749 技術研究所 〒297-0017 千葉県茂原市東郷字富士見1818 Tel: 0475-24-4551 Fax: 0475-22-1338 達・工事)をターンキーで遂行できる会社 です。過去20年にわたり国内の業界リー ダーとして、Toyo-Thaiは140以上の様々 なプロジェクトを手掛け、 “高いコスト競争 力と環境にやさしいエンジニアリングを通 じて社会に貢献する”会社方針の下、品質、 安全、納期遵守の面でも高い評価を受け ています。1997年にはベトナム、マレー シ ア、カ ン ボ ジ ア、ミャン マ ー を 含 む ASEAN諸国へビジネスを展開し、ベトナ ムにToyo-Vietnam Corporationを 設立しました。その後更に市場を拡大し、 2003年には中国でポリウレタンプラント を、2005年には米国で電解プラントを 受注しました。国外からも高く評価される タイの会社として、今後も積極的にビジネ スを行なってまいります。 海外事務所 蘆北 京 E. 7th Fl., Bldg. D, Fuhua Mansion, Chaoyangmen North Avenue No. 8, Beijing 100027, China Tel: 86-10-6554-4515 Fax: 86-10-6554-3212 蘆上 海 17th Fl., Shanghai Zhongrong Plaza, No. 1088 Pudong South Road, Pudong New District, Shanghai 200122, China Tel: 86-21-5888-9935 Fax: 86-21-5888-8864/8874 蘆ジャカルタ Midplaza, 8th Fl., Jl. Jendral Sudirman Kav. 10-11, Jakarta 10220, Indonesia Tel: 62-21-570-6217/5154 Fax: 62-21-570-6215 蘆モスクワ Room No. 605, World Trade Center, Krasnopresnenskaya Nab., 12, Moscow 123610, Russia Tel: 7-095-258-2064/1504 Fax: 7-095-258-2065 蘆テヘラン West Side / Grand Floor, No. 4 Alvand Street, Argentine Square, Tehran, Iran Tel: 98-21-8866-3088/4598 Fax: 98-21-8879-4019 海外関連会社 蘆International Procurement & Service Corporation (ルクセンブルグ) 25, Route d’Esch, L-1470, Luxembourg Tel: 352-497511 Fax: 352-487555 蘆Toyo U.S.A., Inc. (ヒューストン) 15415 Katy Freeway, Suite 600, Houston, TX 77094, U.S.A. Tel: 1-281-579-8900 Fax: 1-281-599-9337 蘆Toyo do Brasil Ltda. (リオデジャネイロ) Praia de Botafogo, 228-Sala 801C-Ala B, Botafogo, 22359-900, Rio de Janeiro-RJ, Brazil Tel: 55-21-2551-1829 Fax: 55-21-2551-2048 蘆Toyo Engineering Corporation, China 蘆Toyo Engineering Corporation (China) Procurement (上海) 17th Fl., Shanghai Zhongrong Plaza, No. 1088 Pudong South Road, Pudong New District, Shanghai 200122, China Tel: 86-21-5888-9935 Fax: 86-21-5888-8864/8874 蘆Toyo Engineering India Limited (ムンバイ) "Toyo House", L.B.S. Marg, Kanjurmarg (West), Mumbai-400 078, India Tel: 91-22-2579-9001 Fax: 91-22-2579-9061/9062 蘆Toyo Engineering Korea Limited (ソウル) Toyo Bldg. 677-17, Yeoksam-1Dong, Kangnam-ku, Seoul, 135-081, Korea Tel: 82-2-2189-1619 Fax: 82-2-2189-1891 蘆Toyo-Thai Corporation Ltd. (バンコク) 22nd Fl., Serm-Mit Tower, 159 Soi Asoke, Sukhumvit 21 Road, Bangkok 10110, Thailand Tel: 66-2-260-8505 Fax: 66-2-260-8525/8526 蘆Toyo Engineering & Construction Sdn. Bhd. (クアラルンプール) Suite 25.4, 25th Fl., Menara Haw Par, Jalan Sultan Ismail, 50250 Kuala Lumpur, Malaysia Tel: 603-2078-5796 Fax: 603-2078-5798