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Surface Pro - エンタープライズ向け展開 クイック スタート ガイド
Surface Pro - エンタープライズ向け展開 クイック スタート ガイド 1 ページ 1 はじめに このガイドの目的は、Microsoft Deployment Toolkit (MDT) と System Center 2012 Configuration Manager Service Pack 1 (SCCM 2012 SP1) を使用して ボリュームライセンス版の Windows 8 Pro または Windows 8 Enterprise (Windows 8 VL 版) を Surface Pro に展開できるようにすることです。このガイドは、シナリオに 基づくものです。一般的なシナリオについて概要を示した後、各シナリオの実施方法について詳しく説 明します。シナリオには次のようなものがあります。 1.1 1. MDT でネットワークを使用した Windows 8 VL 版の展開 2. MDT でメディアを使用した Windows 8 VL 版の展開 3. SCCM 2012 SP1 を使用した Windows 8 VL 版の展開 4. 実行中のオペレーティング システムへの Surface Pro 用ドライバーおよびファームウェアの展開 前提条件 このガイドは、Surface Pro の展開を既存の MDT または SCCM 2012 SP1 環境で実施することを前提として いるため、読者が MDT および SCCM 2012 の使用方法に精通していることを想定しています。 このガイドに含まれるガイダンスは Surface Pro の展開に関連するものですが、提供されるほとんどの情 報はその他の UEFI ベースのハードウェアにも当てはめることができます。 Windows 展開に関する知識がない場合は、ぜひ一連の MDT クイック スタート ガイドや一連の SCCM 2012 SP1 評価ガイドを ご確認ください。 1.2 Surface Pro 用ドライバー Surface Pro の展開には、すべてのシナリオに共通するドライバー セットが必要です。展開を始める前に Surface Pro 用ドライバーを次の場所から入手してください。 Surface Pro firmware and driver pack - このパックには、Surface Pro の展開に必要なすべてのドライバーお よびファームウェアが含まれています。最新バージョンは次の場所からダウンロードできます。 http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=301483&clcid=0x409 2 ページ 1.3 ハードウェア要件 ここでは、このガイドで紹介するシナリオのハードウェア要件について概要を示します。 ネットワーク展開を実行するには、まず Surface Pro をネットワークに接続する必要があります。ネット ワークに接続する方法には 2通りあります。PXE ブートに完全に対応した Surface Pro 用 Ethernet アダプ ターを使用する方法と、起動可能な USB キーと USB で接続するイーサネット アダプターを使用する方法 です。 ハードウェア 説明 シナリオ USB キー ネットワークを使用した展開の場合、この MDT でネットワークを使用した展開 (リムーバブル キーは MDT で作成した Windows PE ブート イ メディア) メージをホストするために使用し、1 GB 以上 SCCM 2012 SP1 でネットワークを使用した展 開 の容量が推奨されます。一方、SCCM 2012 SP1 でメディアを使用した展開の場合、このキー SCCM 2012 SP1 でメディアを使用した展開 は 8 GB 以上が推奨されます。 Surface Pro 用 Ethernet アダプターを使用した PXE ベースの展開には必要ありません。 USB キー MDT でメディアを使用した展開の場合、この (固定 ディスク) キーはメディア Deployment Share をホストす MDT でメディアを使用した展開 るために使用し、8 GB 以上の容量が推奨され ます。このキーは、それ自身を固定ディスク として認識する必要があります。 USB ハブ Surface Pro には USB ポートが 1 つあります が、USB キーと USB イーサネット アダプター を使用してネットワークでブートするには 2 つの USB ポートが必要になります。そこで、 USB ハブを使用します。 Surface Pro 用 Ethernet アダプターを使用した MDT でネットワークを使用した展開 MDT でメディアを使用した展開 SCCM 2012 SP1 でネットワークを使用した展 開 SCCM 2012 SP1 でメディアを使用した展開 PXE ベースの展開には必要ありません。 3 ページ イーサネット OS の展開では、(必要に応じて) ドメイン参加 接続 を行うためにイーサネット ベースの接続が必 MDT でネットワークを使用した展開 MDT でメディアを使用した展開 要になります。この接続は、USB イーサネッ ト アダプターを使用することによって可能に なります。 Surface Pro 用 Ethernet アダプターを使用する SCCM 2012 SP1 でネットワークを使用した展 開 SCCM 2012 SP1 でメディアを使用した展開 ことをお勧めします。 注: Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開するためにセキュア ブートを無効にする必要はありませ ん。セキュア ブートが有効になっていても、Surface Pro は問題なく USB ブート ディスクや PXE でブートすることができます。セキュア ブートは、承認されていないファームウェア、オペレー ティング システム、または UEFI ドライバー (オプション ROM ともいう) がブート時に実行される のを防ぐのに役立つ機能です。詳細については、次のサイトを参照してください。 URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh824987.aspx 4 ページ 2 MDT でネットワークを使用した Windows 8 VL 版の展開 このシナリオでは、MDT を使用してネットワークベースで Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開します。 2.1 ハードウェア要件 Surface Pro は、PXE ブートに対応していますが、Surface Pro 用 Ethernet アダプターを使用する必要があり ます。Surface Pro 用 Ethernet アダプターを入手できない場合は、代わりに USB キーと USB イーサネット アダプターを組み合わせて使用することもできます。 ネットワークでブートするには (PXE 以外の場合)、次のハードウェアが必要です。 1. USB キー (リムーバブル メディア) 2. USB ハブ 3. イーサネット接続 PXE 展開を使用してネットワークでブートするには、次のハードウェアが必要です。 1. 2.2 Surface Pro 用 Ethernet アダプター ドライバー要件 ドライバーが Windows 8 VL 版のインボックス ドライバーとして含まれていない場合は、USB イーサネッ ト アダプター用のドライバーが必要になります。USB イーサネット アダプター用のドライバーをハード ウェア ベンダーからダウンロードしてください。Surface Pro 用 Ethernet アダプターには、Windows PE 用 のドライバーが必要です。 2.3 実施手順 ここでは、このシナリオの実施手順について概要を説明します。以下がその手順です。 1. Surface Pro 用ドライバーを MDT にインポートします。 2. MDT で Windows PE ブート イメージを作成します。 3. 起動可能な USB キーを準備します (USB ブートの場合のみ)。 4. WDS サーバー上のブートイメージを更新します (PXE ブートの場合のみ) 5. USB キーを使用して Surface Pro をブートします。 5 ページ 2.3.1 MDT への Surface Pro 用ドライバーのインポート 次の手順では、Surface Pro 用ドライバーを MDT にインポートする方法について概要を説明します。展開 に必要なドライバーは、次の 2 つの範囲に分けられます。 1. Windows PE ドライバー 2. Windows ドライバー Windows PE ドライバーのインポート USB イーサネット アダプター用のドライバーがブート イメージに含まれることが重要です。Windows PE ドライバーを管理する際は、Windows PE をネットワークおよび大容量記憶装置に接続するために必要な ドライバーのみを含む Selection Profile を MDT 上で作成することをお勧めします。 1. USB イーサネット アダプター用のドライバーをインポートし、Selection Profile 用に作成した正し いフォルダー内に配置します。 Windows ドライバーのインポート 展開時にすべての Surface Pro 用ドライバーが Windows 8 のドライバー ストアに展開されるようにするこ とが推奨されます。そのためには、WMI で収集したモデル情報を使用してドライバーをグループ化する ことをお勧めします。Surface Pro は、"Surface with Windows 8 Pro" として認識されます。 1. MDT の Out-of-box Driver の下に、Surface Pro 用のドライバー フォルダーを作成します。例: Windows8-X64¥SurfacePro 2. ダウンロードした Surface Pro firmware and driver pack を MDT にインポートし、直前の手順で作成 したフォルダー内に配置します。 3. Surface Pro 用の Customsettings.ini ファイルを更新します。以下はその一例です。 [Settings] Priority=Model,Default Properties=DriverSelectionProfile [Default] [Surface with Windows 8 Pro] DriverGroup001=Windows8-X64¥SurfacePro DriverSelectionProfile=nothing XResolution=1920 YResolution=1080 注: DriverSelectionProfile 変数は、必要なすべてのドライバーを適切に展開するうえで非常に重要 です。この変数によって、展開時にデバイスが検出されるかどうかにかかわらず、指定した 6 ページ Selection Profile 内のすべてのドライバーが Windows 8 のドライバー ストアに強制的に展開されま す。Surface Pro 上のデバイスの一部はそのドライバーがインストールされるまで表示されず、 PnP 列挙によって検出されません。そのため、DriverSelectionProfile が必要になります。 2.3.2 Windows PE ブート イメージの作成 Windows PE ドライバーを MDT にインポートしたら、Lite-Touch 用の ISO イメージを作成する必要があり ます。 Lite-Touch 用の ISO イメージを作成するには: 1. MDT の Deployment Workbench で、Windows 8 VL 版の展開に使用する Deployment Share を右ク リックし、[Properties] を選択します。 2. [Windows PE] タブを選択します。 3. Platform のドロップダウンから [x64] を選択します。 4. [Generate a Lite Touch bootable ISO image] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。 5. [OK] をクリックして、[Properties] ウィンドウを閉じます。 6. Windows 8 VL 版の展開に使用する Deployment Share を右クリックし、[Update Deployment Share] を選択します。 Lite TouchPE_x64.iso という名前の ISO イメージが生成され、<Deployment Share>¥Boot フォルダー内に配 置されます。このプロセスには、5 分ほどかかる場合があります。 2.3.3 起動可能な USB キーの準備 重要: この手順は、PXE ブートを使用する場合は不要です。 ここで、起動可能な Windows PE ISO イメージを抽出し、USB キー上に配置する必要があります。 USB キーを準備するには: 1. USB キーを FAT32 でフォーマットします。 注: NTFS を使用しないでください。NTFS には 2. <Deployment Share>¥Boot フォルダーに UEFI との互換性がありません。 移動し、Lite TouchPE_x64.iso イメージを マウントします。 3. ISO イメージの内容を USB キーにコピーします。 7 ページ 2.3.4 PXE サーバーの準備 重要: この手順は、USB ブートを使用する場合は不要です。 ここで、起動可能な Windows PE イメージを WDS の PXE サーバー上に配置する必要があります。Windows Server 2012 の WDS サーバーの使用をお勧めしますが、Windows Server 2008 R2 を使用することも可能で す。詳細については、次のサイトを参照してください。 URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh974416.aspx PXE サーバーを更新するには: 1. 2.3.5 更新した Windows PE ブート イメージを WDS サーバーで読み込みます。 USB キーを使用した Surface Pro のブート これで、Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開する準備が整いました。 USB ブートを使用して Windows 8 VL 版を展開するには: 1. USB ハブ Surface Pro に接続します。 2. USB イーサネット アダプターと USB キーを USB ハブに挿入します。 3. Volume Down (-) を押したまま電源ボタンを押し、Surface が USB キーからブートを開始するまで Volume Down (-) を押し続けます。 これで、Surface Pro が MDT の Windows PE メディアからブートして Deployment Share に接続し、通常の 展開を行えるようになったはずです。 PXE ブートを使用して Windows 8 を展開するには: 1. Surface Pro 用 Ethernet アダプターを Surface Pro に接続します。 2. Volume Down (-) を押したまま電源ボタンを押し、Surface が PXE ブートを開始するまで Volume Down (-) を押し続けます。 「Checking Media Presence ……」というメッセージを示すダイアログ ボックスが表示されます。その後、 メッセージは「Start PXE over IPv4」に変わります。 3. ネットワーク ブート サービスを実行するかどうかを確認するプロンプトが表示されたら、Enter キーを押します。 Surface Pro は PXE サーバーに接続し、通常の展開を行えるようになったはずです。 8 ページ 3 MDT でメディアを使用した Windows 8 VL 版の展開 このシナリオでは、MDT を使用してメディア (USB キー) ベースで Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開 します。 Surface Pro には FAT32 でフォーマットされた起動可能なメディアが必要です。FAT32 の問題は、最大ファ イル サイズが 4 GB に制限されていることです。この制限は、カスタムの Windows 8 イメージを展開する と容易に超過してしまいます。この問題を回避するには、次の複数のパーティションに対応した USB メ ディアを使用する必要があります。 1. FAT32 ブート パーティション 2. MDT の Deployment Share の内容を含む NTFS パーティション 複数のパーティションを持つ USB キーを作成するうえで重要なのが、USB キーの適切な種類を選択する ことです。ほとんどの USB キーは、それ自身をリムーバブル メディアとして認識しますが、このような USB キーは複数のパーティションを持つことができません。複数のパーティションを持つには USB キー がそれ自身を固定ディスク として認識する必要があり、そのためのキーの種類として最適なのが Windows To Go 用に設計されたキーです。次のサイトでは、Windows To Go 向けの推奨キーを紹介してい ます。 URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh831833.aspx 3.1 ハードウェア要件 このシナリオでは、次のハードウェアが必要です。 3.2 1. USB キー (固定 ディスク) 2. USB ハブ 3. イーサネット接続 ドライバー要件 ドライバーが Windows 8 VL 版 のインボックス ドライバーとして含まれていない場合は、USB イーサネッ ト アダプター用のドライバーが必要になります。USB イーサネット アダプター用のドライバーをハード ウェア ベンダーからダウンロードしてください。Surface Pro 用 Ethernet アダプターには、Windows PE 用 のドライバーが必要です。 9 ページ 3.3 実施手順 ここでは、このシナリオの実施手順について概要を説明します。以下がその手順です。 1. Surface Pro 用ドライバーを MDT にインポートします。 2. MDT で メディアベースの Deployment Share を作成します。 3. 起動可能な USB キーを準備します。 4. USB キーを使用して Surface Pro をブートします。 3.3.1 MDT への Surface Pro 用ドライバーのインポート 次の手順では、Surface Pro 用ドライバーを MDT にインポートする方法について概要を説明します。展開 に必要なドライバーは、次の 2 つの範囲に分けられます。 1. Windows PE ドライバー 2. Windows ドライバー Windows PE ドライバーのインポート USB イーサネット アダプター用のドライバーがブート イメージに含まれることが重要です。Windows PE ドライバーを管理する際は、Windows PE をネットワークおよび大容量記憶装置に接続するために必要な ドライバーのみを含む Selection Profile を MDT 上で作成することをお勧めします。 1. USB イーサネット アダプター用のドライバーをインポートし、 Selection Profile 用に作成した正し いフォルダー内に配置します。 Windows ドライバーのインポート 展開時にすべての Surface Pro 用ドライバーが Windows 8 のドライバー ストアに展開されるようにするこ とが推奨されます。そのためには、WMI で収集したモデル情報を使用してドライバーをグループ化する ことをお勧めします。Surface Pro は、"Surface with Windows 8 Pro" として認識されます。 1. MDT の Out-of-box Driver の下に、Surface Pro 用のドライバー フォルダーを作成します。 2. ダウンロードした Surface Pro firmware and driver pack を MDT にインポートし、直前の手順で作成 したフォルダー内に配置します。 10 ページ 3. Surface Pro 用の Customsettings.ini ファイルを更新します。以下はその一例です。 [Settings] Priority=Model,Default Properties=DriverSelectionProfile [Default] [Surface with Windows 8 Pro] DriverGroup001=Windows 8 - x64¥Microsoft-SurfacePro DriverSelectionProfile=nothing XResolution=1920 YResolution=1080 注: DriverSelectionProfile 変数は、必要なすべてのドライバーを適切に展開するうえで非常に重要 です。この変数によって、展開時にデバイスが検出されるかどうかにかかわらず、指定した Selection Profile 内のすべてのドライバーが Windows 8 のドライバー ストアに強制的に展開されま す。Surface Pro 上のデバイスの一部はそのドライバーがインストールされるまで表示されず、 PnP 列挙によって検出されません。そのため、DriverSelectionProfile が必要になります。 3.3.2 メディアベースの Deployment Share の作成 ここで、Windows 8 VL 版を Surface Pro にイメージを展開するために、メディアベースの Deployment Share を作成する必要があります。 メディアベースの Deployment Share を作成するには: 1. MDT の Deployment Workbench で、Windows 8 VL 版の展開に使用する Deployment Share に移動し ます。 2. [Advanced Configuration] に移動します。 3. [Media] を右クリックし、[New Media] を選択します。 4. [New Media] フィールドで、メディアベースの Deployment Share のファイルを保存するためのフォ ルダーを指定します。例: C:¥Media 5. 展開に必要なすべてのファイルを含む適切な Selection Profile を選択します。 6. [Next] をクリックします。 7. [Next] をクリックします。 8. [Finish] をクリックします。 これで、Deployment Share が初期化されました。次に、メディアベースの Deployment Share の事 前設定をします。 11 ページ 9. これで、メディアベースの Deployment Share が表示されます。そのメディアベースの Deployment Share を右クリックし、[properties] を選択します。 10. [Rules] タブを選択し、必要に応じてルールを更新します。これらのルールは、メディアベースの Deployment Share を作成するために使用した Deployment Share からコピーされます。 11. [Windows PE] タブを選択し、必要に応じて Windows PE Drivers and Patches Selection Profile を更新し ます。 12. [OK] をクリックします。 13. メディアベースの Deployment Share を右クリックし、[Update Media Content] を選択します。 14. 更新プロセスが完了したら、[Finish] をクリックします。 3.3.3 起動可能な USB キーの作成 ここで、USB キーをフォーマットしてメディアベースの Deployment Share として構成する必要がありま す。USB キーがそれ自身を固定ディスクとしてレポートするかどうかを確認することが重要です。 ディスクの種類を確認するには: 1. USB キーをデバイスに挿入し、[マイ コンピューター] を開きます。 1.1 USB キーが [ハード ディスク ドライブ] の下に表示された場合: 固定ディスク 1.2 USB キーが [リムーバブル記憶域があるデバイス] の下に表示された場合: リムーバブル メディア 複数のパーティションを持つ USB ドライブを作成するには: 1. 管理者特権でのコマンド プロンプトを開きます。 2. 「Diskpart」と入力し、Enter キーを押します。 3. 次のコマンドを入力します。 List disk Sel disk <X> (<X> は、USB ドライブの番号) Clean Create Part Primary size=2048 Assign Active Format fs=fat32 quick Label=”Boot” Create part primary Assign Format fs=ntfs quick Label=”Deploy” Exit 12 ページ ここで、MDT のメディア展開用ファイルを USB キーにコピーする必要があります。次の手順では、メ ディアベースの Deployment Share のファイルが C:¥Media にあることを想定しています。 メディアベースの Deployment Share のファイルで USB キーを構成するには: 1. ”Boot” ドライブにファイルをコピーします (FAT32)。 1.1 c:¥media¥content¥boot フォルダーを “Boot” ドライブのルートにコピーします。 1.2 c:¥media¥content¥efi フォルダーを “Boot” ドライブのルートにコピーします。 1.3 c:¥media¥content¥autorun.inf、bootmgr、bootmgr.efi を “Boot” ドライブのルートにコピーします。 1.4 Deploy フォルダーを “Boot” ドライブのルートに作成します。 1.5 c:¥media¥content¥deploy¥boot を “Boot” ドライブの Deploy フォルダーにコピーします。 2. 2.1 “Deploy” パーティションにファイルをコピーします (NTFS)。 c:¥media¥content¥deploy フォルダーを “Deploy” ドライブのルートにコピーします。 UEFI 展開用ブート メディアの作成方法の詳細については、「askcore」ブログを参照してください。 3.3.4 USB キーを使用した Surface Pro のブート これで、Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開する準備が整いました。 Windows 8 VL 版を展開するには: 1. USB ハブを Surface Pro に接続します。 2. USB キーを USB ハブに挿入します。 3. Volume Down (-) を押したまま電源ボタンを押し、Surface が USB キーからブートを開始するまで Volume Down (-) を押し続けます。 これで、Surface Pro が MDT のメディアベースの Deployment Share で構成された USB キーからブートし、 通常の展開を行えるようになったはずです。 13 ページ 4 SCCM 2012 SP1 を使用した Windows 8 VL 版の展開 このシナリオでは、System Center 2012 Configuration Manager SP1 の OS 展開機能を使用して Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開します。このシナリオは、次の 3 つのアプローチによる展開に適用できます。 4.1 1. PXE ブートを使用したネットワーク ベースの展開 2. 起動可能な USB キーを使用したネットワーク ベースの展開 3. メディア ベースの展開 ハードウェア要件 Surface Pro は、PXE ブートに対応していますが、Surface Pro 用 Ethernet アダプターを使用する必要があり ます。Surface Pro 用 Ethernet アダプターを入手できない場合は、代わりに USB キーと USB イーサネット アダプターを組み合わせて使用することもできます。 PXE 展開を使用してネットワークでブートするには、次のハードウェアが必要です。 1. Surface Pro 用 Ethernet アダプター 重要: 同じ Ethernet アダプターを使用して、複数のコンピューターを展開することは推奨されません。 Surface Pro 用 Ethernet アダプターは固定の MAC アドレスを持つためです。SCCM 2012 SP1 で複数のコ ンピューターの展開に同じイーサネット アダプターを使用すると、同じコンピューターとして認識さ れてしまいます。 ネットワークでブートするには (PXE 以外の場合)、次のハードウェアが必要です。 1. 2 GB 以上の USB キー (リムーバブル メディア) 2. USB ハブ 3. イーサネット接続 メディアでブートするには、次のハードウェアが必要です。 1. 8 GB 以上の USB キー (リムーバブル メディア) 2. USB ハブ 3. イーサネット接続 14 ページ 注: USB ベースの展開に SCCM 2012 SP1 を使用する場合、固定ディスクの USB ドライブは不要です。 FAT32 のファイル サイズの制限に対応するように、4 GB を超える WIM ファイルは SCCM 2012 SP1 に よって分割されます。 4.2 ドライバー要件 ドライバーが Windows 8 VL 版のインボックス ドライバーとして含まれていない場合は、USB イーサネッ ト アダプター用のドライバーが必要になります。USB イーサネット アダプター用のドライバーをハード ウェア ベンダーからダウンロードしてください。Surface Pro 用 Ethernet アダプターには、Windows PE 用 のドライバーが必要です。 4.3 実施手順 ここでは、このシナリオの実施手順について概要を説明します。以下がその手順です。 1. Surface Pro 用ドライバーを SCCM 2012 SP1 にインポートします。 2. 起動可能な USB キーを準備します (USB ブートの場合のみ)。 3. USB キーを使用して Surface Pro をブートします (USB ブートおよびメディア展開の場合) 4. PXE を使用して Surface Pro をブートします (PXE ブートの場合のみ) 4.3.1 SCCM 2012 SP1 への Surface Pro 用ドライバーのインポート 次の手順では、Surface Pro 用ドライバーを SCCM 2012 SP1 にインポートする方法について概要を説明しま す。展開に必要なドライバーは、次の 2 つの範囲に分けられます。 1. Windows PE ドライバー 2. Windows ドライバー Windows ドライバーのインポート 展開時にすべての Surface Pro 用ドライバーが Windows 8 のドライバー ストアに展開されるようにするこ とが推奨されます。そのためには、WMI で収集したモデル情報とカテゴリおよびドライバー パッケージ を併用してドライバーを管理することをお勧めします。Surface Pro は、"Surface with Windows 8 Pro" とし て認識されます。 15 ページ 1. ダウンロードした Surface Pro firmware and driver pack を SCCM 2012 SP1 にインポートし、使用する ドライバー展開方法に基づいてドライバーを構成します。 Windows PE ドライバーのインポート USB イーサネット アダプター用のドライバーがブート イメージに含まれることが重要です。 1. USB イーサネット アダプター用のドライバーをインポートして、それを使用する x64 ブート イ メージに追加し、プロンプトが表示されたら配布ポイントでブート イメージを更新します。 4.3.2 起動可能な USB キーの準備 注: この手順は、PXE ブートを使用する場合や、メディア ベースの展開には不要です。 ここで、USB でブートするために USB キーを準備する必要があります。そのためには、SCCM 2012 SP1 の [タスク シーケンス メディアの作成] オプションを使用します。 USB キーを準備するには: 1. USB キーを Configuration Manager コンソールがインストールされているワークステーションに挿 入します。 2. Configuration Manager コンソールを起動します。 3. [ソフトウェア ライブラリ] を開き、[オペレーティング システム] を展開します。 4. [タスク シーケンス] を右クリックし、[タスク シーケンス メディアの作成] を選択します。 5. [起動可能なメディア] を選択し、[次へ] をクリックします。 6. [メディアがどの管理ポイントに接続するかを選択してください] ウィンドウでオプションを選択し、 [次へ] をクリックします。 7. [メディアの種類を指定してください] ウィンドウで [USB フラッシュ ドライブ] クリックし、USB キーを選択して、[次へ] をクリックします。 注: ISO オプションを選択しないでください。ISO を作成してその ISO の内容で USB キーに作成す ることはできません。これは、ISO に UEFI 用の正しいブート ファイルが含まれていないためで す。 8. [はい] をクリックして、警告メッセージを受け入れます。 16 ページ 9. [メディアのセキュリティ設定を選択してください] ウィンドウで組織に適したオプションを選択し、 [次へ] をクリックします。 10. x64 ブート イメージと管理ポイントを選択し、[次へ] をクリックします。 11. [カスタマイズ] ウィンドウで [次へ] をクリックします。 12. [概要] ウィンドウで [次へ] をクリックし、USB キーの作成を開始します。 4.3.3 メディア展開用の USB キーの準備 注: この手順は、メディア ベースの展開にのみ必要です。 ここで、USB でブートするために USB キーを準備する必要があります。そのためには、SCCM 2012 SP1 の [タスク シーケンス メディアの作成] オプションを使用します。 USB キーを準備するには: 1. USB キーを Configuration Manager コンソールがインストールされているワークステーションに挿 入します。 2. Configuration Manager コンソールを起動します。 3. [ソフトウェア ライブラリ] を開き、[オペレーティング システム] を展開します。 4. [タスク シーケンス] を右クリックし、[タスク シーケンス メディアの作成] を選択します。 5. [スタンドアロン メディア] を選択し、[次へ] をクリックします。 6. [メディアの種類を指定してください] ウィンドウで [USB フラッシュ ドライブ] クリックし、USB キーを選択して、[次へ] をクリックします。 注: ISO オプションを選択しないでください。ISO を作成してその ISO の内容で USB キーに作成す ることはできません。これは、ISO に UEFI 用の正しいブート ファイルが含まれていないためで す。 7. [はい] をクリックして、警告メッセージを受け入れます。 8. 必要に応じてメディアのパスワードを指定し、[次へ] をクリックします。 9. 展開するタスク シーケンスを選択し、[次へ] をクリックします。 10. タスク シーケンスで使用する内容の収集元となる配布ポイントを選択し、[次へ] をクリックしま す。 11. [カスタマイズ] ウィンドウで [次へ] をクリックします。 12. [概要] ウィンドウで [次へ] をクリックし、USB キーの作成を開始します。 17 ページ 4.3.4 USB キーを使用した Surface Pro のブート これで、Windows 8 VL 版を Surface Pro に展開する準備が整いました。 USB ブート (メディアおよび USB ブート) を使用して Windows 8 VL 版を展開するには: 1. USB ハブを Surface Pro に接続します。 2. USB イーサネット アダプターと USB キーを USB ハブに挿入します。 3. Volume Down (-) を押したまま電源ボタンを押し、Surface が USB キーからブートを開始するまで Volume Down (-) を押し続けます。 これで、Surface Pro が SCCM 2012 SP1 のメディアからブートして、通常の展開を行えるようになったは ずです。 PXE ブートを使用して Windows 8 を展開するには: 1. Surface Pro イーサネット アダプターを Surface Pro に接続します。 2. Volume Down (-) を押したまま電源ボタンを押し、Surface が PXE ブートを開始するまで Volume Down (-) を押し続けます。 「Checking Media Presence ……」というメッセージを示すダイアログ ボックスが表示されます。その後、 メッセージは「Start PXE over IPv4」に変わります。 3. ネットワーク ブート サービスを実行するかどうかを確認するプロンプトが表示されたら、Enter キーを押します。 Surface Pro は SCCM 2012 SP1 に接続し、通常の展開を行えるようになったはずです。 起動可能なメディアの作成方法の詳細については、次のサイトを参照してください。 URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb632725.aspx 18 ページ 5 実行中のオペレーティング システムへの Surface Pro 用ド ライバーおよびファームウェアの展開 Surface Pro に必要なすべてのドライバーが含まれている Surface Pro driver and firmware pack が提供されて います。これらのドライバーは、Surface Pro へのオペレーティング システムの展開時または展開後に適 用できます。ここでは、これらのドライバーおよびファームウェアを使用中のコンピューターに展開す る方法について詳しく説明します。 ファームウェアの展開 このパックには、ドライバー パッケージの形式で提供されるファームウェアが含まれています。これは、 カプセル パッケージと呼ばれる UEFI 機能の一部です。これらのカプセル パッケージは、次のようないく つかの方法でインストールできます。 Windows Update による公開 OS 展開用の Windows イメージへの適用 使用中のコンピューターに対する手動によるインストール 注: これらは、Windows Software Update Service (WSUS) によってインストールすることはできません。 このファームウェアは、コンピューターにデバイス マネージャーのファームウェア ノードの下のデバイ スとして公開されます。 このファームウェアを手動で更新するには、ドライバー パッケージをコンピューターにインストールし ます。すると、Windows によって更新プロセスがシームレスに処理されるようになります。インストー ルするとローダーのフラグが設定され、再起動時にすべてのファームウェアの更新プログラムが適用さ れます。ブート プロセス中は、「installing system updates」というメッセージを示すダイアログが表示さ れます。 19 ページ ドライバーの展開 パック内のすべてのドライバーを手動でインストールするには、デバイス マネージャーで目的のデバイ スを右クリックし、インストールする適切なドライバーを選択します。このプロセスは面倒なため、 PnPUtil ユーティリティという PowerShell スクリプトを使用して自動化することもできます。 次のスクリプトによって、パックが再帰的に反復処理され、検出されたすべてのドライバーがインス トールされます。 $ScriptPath = Split-Path -parent $MyInvocation.MyCommand.Definition $files = get-childitem -path $Scriptpath -recurse -filter *.inf foreach ($file in $files) { Write-host "Injecting driver $file" pnputil -i -a $file.FullName } このスクリプトを使用するには、ドライバー パックを抽出し、抽出した zip ファイルの最上位のフォル ダー内にスクリプトを配置します。スクリプトを実行すると、ファームウェアを含むすべてのドライ バーがインストールされます。これは、SCCM 2012 SP1 のドライバー パッケージにパッケージ化して、既 存のコンピューターに展開することもできます。 20 ページ 6 よく寄せられる質問 (FAQ) 1. Windows 7 を Surface Pro に展開することはできますか。 Surface Pro は、UEFI クラス 3 デバイスであり、レガシ BIOS Interrupt 10 (INT 10H) ビデオ切り替え機 能をサポートしていないため、Windows 8 以降のオペレーティング システムを実行する必要があ ります。詳細については、次の記事を参照してください。 URL: http://support.microsoft.com/kb/2828074/EN-US 2. Windows 8 X86 を Surface Pro に展開することはできますか。 Surface Pro は、Windows 8 Enterprise x64 版および Windows 8 Pro x64 版のみサポートしています。 詳細については、次の記事を参照してください。 URL: http://support.microsoft.com/kb/2858199/EN-US 3. Surface 展開についてより詳しい情報はどこで確認できますか。 マイクロソフトのエンタープライズ プラットフォーム サポートの Windows Server コア チームによ る Surface Pro 専用ブログを次のサイトでご確認いただけます。 URL: http://blogs.technet.com/b/askcore/archive/tags/surface+pro/ 4. Surface Pro に関するエンタープライズ向けサポートをどこから得られますか。 「Microsoft Surface Support for Business」サイトが企業向けに特別に設計されています。(米国向け、 日本向けは現在準備中) URL: http://www.microsoft.com/Surface/en-US/support/business 21 ページ