成果公開中

（第５条関係）
様式２
先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業設備利用成果報告書
平成 28 年 4 月 21 日
課題 ID
１５２７００６
研究機関名
国立感染症研究所
代表者氏名
相崎 英樹
研究課題名
肝炎ウイルス感染に伴う細胞のオルガネラ変化の観察
１．
研究成果要約（800 字以内）
C型慢性肝炎に対する治療の進歩は目覚ましく、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)の治
療で９割以上の患者にウイルス学的著効(SVR)が期待できるようになってきている。そ
の一方で、発癌リスクの高い高齢者や線維化進展例の多くが SVRとなり、SVR後 10年
で約１割の症例に発癌が認められていることから、SVR後の肝障害や発癌は依然として
問題として残る。本研究では、今後増加する SVR症例の適切な管理のため、SVR後の肝
病態の解明を目指す。SVR症例の肝組織の電顕観察を行う。HCV感染培養細胞および慢
性肝炎(CH)組織の電顕観察で見出された核膜不整、核膜腔の拡大、ミトコンドリアのク
リステ破壊・膨化、小胞体の空胞化・膜小胞形成、脂肪滴の増加等のオルガネラ異常の
所見は SVR後の時間の経過に関係なく観察された。
２． 特許（出願含む）・論文（投稿含む）・学会発表等一覧
論文発表
1)KongL,FujimotoA,NakamuraM,AoyagiH,MatsudaM,WatashiK,SuzukiR,Arita
M,YamagoeS,DohmaeN,SuzukiT,SakamakiY,IchinoseS,SuzukiT,WakitaT,
AizakiH.Prolactinregulatoryelementbindingproteinisinvolvedinhepatitis
C virus replication compartment by interacting with NS4B. J Virol. In press
2)相崎英樹、脇田隆字、C型肝炎ウイルスの複製・増殖のメカニズム、特集 C型肝炎治
療における新時代の幕開け、特集 C型肝炎治療における新時代の幕開け、医薬ジャ
ーナル社、2016 52(1):67-70.
学会発表
1) KongL,FujimotoA,AoyagiH,MatsudaM,WatashiK,SuzukiR,YamagoeS,Dohmae
N,SuzukiT,SuzukiT,WakitaT,AizakiH.Prolactinregulatoryelementbinding
proteinpromotes theformationofHCVmembranesreplication compartmentby
interactingwithNS4B.22ndInternationalSymposiumonHepatitisCVirusand
Related Viruses. Strasbourg, France 2015.10.9-13.
2) Aizaki H.Transfer hepatitisC virus betweenhuman livercells and hepatic
stellate cells. The 2015 Italy-Japan Liver Workshop, Italy 2015.10.26
3) LingbaoK,AoyagiH,MatsudaM,FujimotoA,WatashiK,SuzukiR,YamagoeS,
DohmaeN,SakamakiY,IchinoseS,SuzukiT,WakitaT,AizakiH.Surfeit4is
involved in HCV replication by interacting with NS4B. 日 本 ウ イ ル ス 学 会 第
63回学術集会, 福岡, 2015年 11月 22-24日.
4) ZaitsuT,AoyagiH,FujimotoA,MatsudaM,WatanabeN,WatashiK,SuzukiR,
FukuharaT,MatsuuraY,SakamakiY,IchinoseS,WakeK,SuzukiT,IijimaH,
H27_TMDU成果報告書 ver.2
MatsuuraT,TamuraK,WakitaT,AizakiH.TransferHepatitisCvirusfromhuman
livercellstohepaticstellatecells. 日本ウイルス学会第 63回学術集会, 福
岡, 2015年 11月 22-24日.
5) KongL,FujimotoA,NakamuraM,AoyagiH,MatsudaM,WatashiK,SuzukiR,Arita
M, Yamagoe S, Dohmae N, Suzuki T, Sakamaki Y, Ichinose S, Suzuki T, Wakita
T,AizakiH.ProlactinregulatoryelementbindingproteinandSurfeit4are
involved in hepatitis C virus replication compartment by interacting with
NS4B. Asian Pacific Association for the Study of the Liver, 東 京 ,
2016.2.20-24.
6) 相崎英樹、脇田隆字.HCV複製複合体を含む膜小胞の形成メカニズムの解析. 第 51
回日本肝臓学会総会、熊本、2015年 5月 21-22日.
３． 成果公開延期の有無
X 成果公開延期なし
□ 成果公開延期あり（希望延期期間 ※ ：
※
ただし、２年を最大とする。
H27_TMDU成果報告書 ver.2
）