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花巻市議会議員政治倫理要綱(逐条解説)

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花巻市議会議員政治倫理要綱(逐条解説)
花巻市議会議員政治倫理要綱
(目的)
第1条 この要綱は、花巻市議会基本条例(平成22年花巻市条例第29号)第25条
第2項の規定に基づき、議員の政治倫理の確立を図ることを目的とする。
【解説】
花巻市議会基本条例に基づき、議員の政治倫理に関する要綱の目的について規定し
ています。
(議員の責務)
第2条 議員は、市政に携わる権能と責務を深く自覚し、政治活動に関する諸法令を遵
守することはもとより、次条に規定する政治倫理基準を遵守して活動しなければなら
ない。
【解説】
議員が果たさなければならない責務について規定しています。
(政治倫理基準)
第3条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
(1) 市民の代表者として、その品位と名誉を損なう一切の行為を慎み、その職務に関
し不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと。
(2) 市民の代表者として、常にその人格と倫理の向上に努め、その権限又は地位を利
用して、不正に影響力を行使し、又は金品を授受しないこと。
(3) 市の行政庁の処分又は市が締結する売買、賃貸借、請負その他の契約に関し、個
人、特定の企業、団体等を推薦し、紹介する等その地位を利用して有利な取り計ら
いをしないこと。
(4) 市職員の採用、異動、昇格等人事に関し、推薦、紹介する等その地位を利用して
不正にその影響力を行使しないこと。
【解説】
議員が常に遵守しなければならない具体的な政治倫理基準を規定しています。
2 議員は、政治倫理基準に反する事実があるとの疑惑をもたれたときは、自ら誠実な
態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにしなければならない。
【解説】
第2項は、議員が政治倫理基準違反の疑惑をもたれたときは、議員自らが疑惑の
解明に努め、説明責任を果たすことを規定しています。
1
(兼業の報告義務)
第4条 議員は、自ら事業を営んでいるとき、又は次の各号のいずれかに該当する法人
その他の団体(以下「法人等」という。)の取締役、理事、監査役、監事、顧問若し
くはこれらに準ずる職(以下「取締役等」という。)に就いているときは、議員とな
った日から1月以内に、花巻市議会議員兼業報告書(様式第1号。以下「兼業報告書」
という。
)を議長に提出しなければならない。
(1) 主として収益事業を営む法人等
(2) 市の許認可が必要な事業を営む法人等
(3) 市から補助金等を受け、又は受けようとする法人等
2 前項の規定は、議員が新たに自ら事業を営むことになったとき、又は新たに法人等
の取締役等に就くこととなったときに準用する。この場合において、同項中「議員と
なった日」とあるのは、「当該事業を営むこととなった日又は当該職に就くこととな
った日」と読み替えるものとする。
3 議員は、前2項の規定により提出した兼業報告書の内容に変更があったとき、又は
自ら事業を営むことをやめたとき、若しくは法人等の取締役等を離職したときは、遅
滞なく花巻市議会議員兼業変更報告書(様式第2号。以下「兼業変更報告書」という。)
を議長に提出しなければならない。
4 議長は、第1項及び第2項の規定により提出された兼業報告書又は前項の規定によ
り提出された兼業変更報告書が提出された場合は、当該報告書を提出した議員の在任
期間中、市民の閲覧に供しなければならない。
【解説】
議員は、市民の代表者としてその高い倫理基準が課せられていることから、兼業
の実態について明らかにすることを規定しています。
(審査請求の手続)
第5条 議員は、第3条に規定する政治倫理基準(以下「政治倫理基準」という。)に
違反していると認められる議員があるときは、花巻市議会議員政治倫理審査請求書
(様式第3号)にこれを証する資料等を添えて、議長に対し審査を請求(以下「審
査請求」という。
)することができる。
2 前項の規定により審査請求しようとする場合は、議員定数の8分の1以上の議員の
連署をもってしなければならない。
【解説】
政治倫理基準に違反していると認められる場合、議員が審査を請求できる手続き
を規定しています。
2
(政治倫理審査会の設置)
第6条 議長は、前条の規定による有効な審査の請求があったときは、議会運営委員会
の意見を聴き、必要と認めるときは、議会に花巻市議会議員政治倫理審査会(以下「審
査会」という。)を設置するとともに、その事案についての審査を付託するものとす
る。
2 審査会の委員は、議会運営委員会の委員をもって充てる。ただし、審査請求の対象
となる議員及び審査請求をした議員は、委員となることができない。
3 審査会の委員の任期は、当該事案の審査が終了し、議長に審査結果を報告したとき
までとする。
4 審査会に委員長及び副委員長を置き、委員の互選により定める。
5 審査会の委員は、公平かつ適正にその職務を遂行しなければならない。
6 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職又は議員の職
を退いたときも同様とする。
【解説】
有効な審査請求があったときは、政治倫理審査会を設置して審査することを規定
しています。なお、政治倫理審査会の委員は、議会運営委員会の委員をもって充て
ることとしています。
(政治倫理基準違反の審査等)
第7条 審査会は、委員長が招集し、前条第1項の規定により付託された事案について、
政治倫理基準違反の存否について審査を行う。
2 審査会は、前項の規定による審査を行うため、審査請求の対象となっている議員(以
下「審査対象議員」という。
)、審査請求した議員(以下「審査請求議員」という。)
及びその他関係人に対し事情聴取等必要な調査を行うことができる。
3 審査会は、第1項の規定による審査を行うため、専門的知識を有する者を参考人と
して出席させ、意見を聴くことができる。
4 審査会の定足数及び表決については、花巻市議会委員会条例(平成18年花巻市条
例第273号)第15条及び第16条の規定を準用する。
5 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決すると
ころによる。
6 審査会の会議の公開及び秘密会については、花巻市議会委員会条例第18条及び第
19条の規定を準用する。
【解説】
政治倫理基準違反の審査の方法について規定しています。
3
(議員の協力義務及び弁明)
第8条 審査対象議員は、審査会から審査に必要な資料等の提出又は審査会への出席を
求められたときは、それに従わなければならない。
2 審査会は、審査対象議員が前項の要求を拒否したとき、又は虚偽の陳述をしたとき
は、その旨を公表するものとする。
3 審査対象議員は、審査会において口頭又は書面により弁明することができる。
【解説】
審査対象議員の調査協力義務及び弁明について規定しています。
(審査結果の報告)
第9条 審査会の委員長は、審査の結果を花巻市議会議員政治倫理審査報告書(様式第
4号)により意見を付して議長に報告しなければならない。
【解説】
委員長の審査結果の報告について規定しています。
(審査結果の通知)
第 10 条 議長は、前条の報告を受けたときは、花巻市議会議員政治倫理審査通知書(様
式第5号)により審査請求議員及び審査対象議員に対し結果を通知しなければならな
い。
【解説】
議長による審査結果の通知について規定しています。
(弁明書の提出)
第 11 条 審査対象議員は、前条の規定による通知を受けたときは、審査結果について
議長に対し弁明書を提出することができる。
【解説】
審査対象議員が審査結果について書面で弁明ができることを規定しています。
(議会への報告及び議会の承認)
第 12 条 議長は、前条の規定により弁明書が提出されたときは、審査結果と併せて議
会に報告し、審査結果については、議会の承認を受けなければならない。
【解説】
審査結果の議会への報告及び弁明書が提出されたときの手続きについて規定して
います。
4
(審査結果の尊重)
第 13 条 審査対象議員は、自己に関する審査会の審査結果の報告において、自己の行
為が第3条の規定に違反している旨の指摘がなされたときは、これを尊重して、第2
条に定める議員の責務を果たすため、誓約書(様式第6号)の提出のほか必要な措置
を講じなければならない。
【解説】
審査の結果、政治倫理基準に違反しているとの指摘を受けたときは、誓約書の提
出など責務を果たす措置を講じなければならないことを規定しています。
(議会の職務及び措置)
第 14 条 議会は、審査対象議員が前条の規定に基づく必要な措置を講じないときは、
議会の名誉と品位を守り、市民の信頼を回復するため、次の各号のいずれかの措置を
講ずるものとする。
(1) この要綱を遵守するための文書警告
(2) 議会における役職の停止
(3) 議員の辞職勧告
(4) 前3号に掲げるもののほか必要と認める措置
2 前項の措置については、議会の承認を得るものとする。
3 議長は、第1項の措置を講じたときは、これを公表しなければならない。
4 議会は、第3条の規定に違反がないと確認した場合においては、審査対象議員の名
誉回復のために必要な措置を講じなければならない。
【解説】
審査対象議員が審査結果に基づく必要な措置を講じないときは、議会の名誉と品
位を守るための措置を規定しています。また、政治倫理基準違反ではないことが確
認された場合の名誉回復についても規定しています。
(委任)
第 15 条 この要綱に定めるもののほか、この要綱の施行に関し必要な事項は、議長が
別に定める。
【解説】
この要綱の手続きの詳細に関しては、議長が別に定めることを規定しています。
附 則
この告示は、平成 26 年4月1日から施行する。ただし、第4条から第 14 条までの規
定は、平成 26 年8月1日から施行する。
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