Comments
Description
Transcript
「ニュートン」って何?
「ニュートン」って何? SI単位と工学単位の関係 1. 単 位 「重力加速度が作用している状態」で考える。 重力加速度:g=9.80665m/s2=9.81m/s2=9.8m/s2 • 国際単位(SI単位) : 質量[kg]、長さ[m]、時間[s] • 工学単位(重量単位): 力(重量)[kgf]、長さ[m]、時間[s] 2. 国際(SI)単位系 • ニュートンの運動の第2法則 F=mα F:力(重量)[N]、m:質量[kg]、α:加速度[m/s2] • 質量1kgに、1m/s2の加速度が作用したときの 力を1ニュートン(N)という。 1N=1kg・m/s2 3. 工学単位系 • 物体は重力の作用によって重さを持つ。 W=mg 「物体の重量とは物体に働く重力の大きさ」 • m=1kgとした場合は、W=gとなって地球上で は物体が受ける重力の大きさが重さとなる。 • 質量1kgの物体に働く重力を1kg重の力(kgf) とよぶ。 4. kgfとkgの違い • SI単位で表される質量1kgの物体の重さ Æ工学単位では1kgfとなる。 • 質量1kgという表現はSI単位のみ Æ 工学単位にはない。 • 強度計算をする場合は、重量としての[N]を用いる。 • 単に重い軽いといった意味では質量[kg]を用いれ ばよい。 • 体重:工学単位[kgf]⇔ SI単位[N] 5. SI単位系での 基本単位・補助単位・組立単位 • 基本単位 長さ[m]、質量[kg]、時間[s]、電流[A]、温度[K]、 物質量[mol]、光度[cd] の組み合わせで他の単位を表示する。 • 補助単位 ラジアン[rad、m/m=1(無次元)]、 ステラジアン[sr、m2/m2=1(無次元)] など。 • 組立単位 [N]=[kg・m/s2 ]、[Pa]=[N/m2] • SI単位ではないが使用してもよい単位 角度(度,分,秒),時間(60進法) 6. SI接頭記号 基本単位に対して何倍かを示す。 倍数 名称 記号 倍数 名称 記号 1018 エクサ E 10-1 デシ d 1015 ペタ P 10-2 センチ c 1012 テラ T 10-3 ミリ m 109 ギガ G 10-6 マイクロ μ 106 メガ M 10-9 ナノ n 103 キロ k 10-12 ピコ p 102 ヘクト h 10-15 フェムト f 101 デカ de 10-18 アト a SI接頭記号の例 • (SI接頭記号)×(そのときの基本単位) [cm] :1cmは1mの10-2 倍 [mm]:1mmは1mの10-3倍 [km] :1kmは1mの103倍 [hPa]:1hPaは1Paの102倍 • 接頭記号は見やすい場合に使う: 1 000→1k,1 000 000→1M 7. 質量[kg] • 「物質そのものの量」 • SI単位の質量[kg]の値=工学単位の重量[kgf] • (SI単位での質量の数値) =(工学単位での質量の数値)×9.81 • 工学単位: 質量=重量[kgf]÷重力加速度[m/s2] 8. 密度[kg/m3] • 単位体積(1立方メートル)あたりの質量 • • • • • SI単位:[kg/m3] 工学単位[kgf・s2/m3] =重量[kgf]/(重力加速度[m/s2]/体積[m3]) 例:工学単位の空気の密度(15℃):0.125kgf・s2/m4 水の密度(15℃):101.87kgf・s2/m4 例:SI単位の 空気の密度(15℃):0.125×9.81=1.226kg/m3 水の密度(15℃):101.87×9.81=999.34kg/m3 したがって,1リットルあたりでは999.34×1/1000=0.999[kg]、 これを工学単位の重さで表現すると0.999[kgf]となり、 「1リットルの重さが1キロ重」ということになる。 (SI単位での密度)の数値 =(工学単位での密度)の数値×9.81 比重[kgf/m3]:単位体積あたりの重量 9. 力[N] • 「1Nは、1kgの質量の物体に1m/s2の加速度を与え る力の大きさ」 • 重量キログラム[kgf]との換算。 SI単位の質量の値と工学単位の重量(力)の値は 同じになる。 質量1kgの物体の重量 SI単位 : 9.81N 工学単位 : 1kgf [例] 1500[kgf]=1500×9.81=14715[N] 10. 力のモーメント[Nm] • モーメント=力×距離 SI単位 工学単位 : : [N・m] [kgf・m] • 換算: [Nm]の数値=[ kgf・m ]×9.81 [Nm]の数値=[ kgf・cm ]の数値×9.81×0.01 • 例:1[kgf・m]=1×9.81=9.81[Nm] 1[kgf・cm]=1×9.81×0.01=0.0981[Nm] 11. 応力[Pa,N/m2] • 単位面積当たりの力[N/m2] (1Pa=1N/m2) • 「1パスカルは,1平方メートルあたりに1ニュートンの力が作用 する応力」。 • 換算: [Pa]の数値=[kgf/mm2]の数値×9.81×106 [N/mm2]の数値=[kgf/mm2]の数値×9.81 • 例: 50[kgf/mm2]=50×9.81×106=490.5[MPa] 50[kgf/mm2]=50×9.81=490.5[N/mm2] • 弾性係数 2.1×106[kgf/cm2]=2.1×106×9.81/10-4 =206.01×109[N/m2]=206.01[GPa] 注) 1MN/m2=10.2kgf/cm2、1kgf/cm2=0.098MN/m2 1N/m2=1Pa、 1MN/m2=1MPa ニュートンの法則 • 第一法則(慣性の法則) 物体に作用している力が釣り合っている場合、物体は 静止または等速直線運動を続ける。 • 第二法則(運動の法則) 物体にかかる力をF 、物体の質量をm、 加速度をα とすると、F=mα が成り立つ。 • 第三法則(作用反作用の法則) 作用と反作用は大きさが等しく逆向きである。 (ガリレオ:1564−1642、フック:1635−1702、ニュートン:1642−1727) 作用反作用の法則 • 作用と反作用は大きさが等しく逆向きである。 地面に作用する力(60kgf) 地面が押し返す力(60kgf) 押す力に対して、それを打ち消すような、反対向きの同じ大きさの力が生ずる。 体重60kgの人が地面に立っているとき 人は地面を下向きに60kgの力(60kgf、600ニュートン)で押している。 同時に、地面は人を上向きに60kgfで押し返す。 人に働く力は 1.地球が人を下に引く力(重力)、2. 地面が人を上向きに押す力 の2力が釣り合うとき人は静止する。 土質とN 値と地盤の硬さ 砂層と粘土層の場合のN値と地盤の硬さの関係 土の状態 きわめて緩い きわめて軟らかい 緩い 軟らかい 中位 密に締まっている 硬い きわめて密である きわめて硬い 極度に硬い 砂層 粘土層 0∼4 0∼2 4∼10 2∼4 10∼30 4∼8 30∼50 8∼15 50以上 15∼30 30以上 軟弱地盤:粘性土3以下、砂質土5以下 軟弱地盤 地盤改良 杭基礎必要 木造住宅 の直接基 礎可能